WO2018055796A1 - 内視鏡リプロセッサおよび内視鏡除水方法 - Google Patents
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Abstract
内視鏡リプロセッサ11は、内視鏡1のシリンダ4aw、4sに接続される第1コネクタC1を接続するための第1取付け部22aと、第1コネクタC1によるシール状態と非シール状態とのいずれかに切替える第1切替え部と、気体導入口Mに接続されて気体を導入する第1送気部と、第1コネクタC1を非シール状態にして第1送気部を駆動する第1駆動を行った後で、第1コネクタC1をシール状態にして第1送気部を駆動する第2駆動が行われるよう、制御する制御部51と、を含む。
Description
本発明は、内視鏡リプロセッサおよび内視鏡除水方法に関する。
従来、内視鏡の洗浄消毒工程の後、内視鏡の管路内に空気を送り込み、管路内に残された洗浄液または消毒液等の残水を管路内から排出する内視鏡洗浄消毒装置がある。例えば、日本国特開2009-207728号公報では、内視鏡洗浄消毒装置の送気送水ポートを介し、内視鏡のスコープコネクタに空気を送り込み、残水を排出する内視鏡洗浄消毒装置が開示される。
別の従来例として、日本国特開2011-101773号公報では、内視鏡の送気送水シリンダおよび吸引シリンダに装着する、送気送水プラグおよび吸引プラグが開示される。
送気送水プラグおよび吸引プラグが装着されると、スコープコネクタから導入した空気は、挿入部先端まで到達できるようになり、スコープコネクタから挿入部先端までの管路を除水する。
しかしながら、従来の内視鏡洗浄消毒装置では、スコープコネクタから挿入部先端まで管路内の残水を空気によって押し動かすことによって除水が行われ、送気による管路抵抗が大きく、除水に時間がかかる。
そこで、本発明は、内視鏡の除水にかかる時間をより短縮できる内視鏡リプロセッサおよび内視鏡除水方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の内視鏡リプロセッサは、内視鏡の操作部に設けられたシリンダに接続されて、前記シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態と、前記シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態とのいずれかに切替え可能な第1コネクタを接続するための第1取付け部と、前記第1コネクタによる前記シール状態と前記非シール状態とのいずれかに切替える第1切替え部と、前記内視鏡のスコープコネクタに設けられた気体導入口に接続されて気体を導入し、前記シリンダを経由して前記内視鏡の先端まで気体を送気する第1送気部と、前記第1コネクタを前記非シール状態にして前記第1送気部を駆動する第1駆動を行った後で、前記第1コネクタを前記シール状態にして前記第1送気部を駆動する第2駆動が行われるよう、前記第1切替え部および前記第1送気部を制御する制御部と、を含む。
本発明の一態様の内視鏡除水方法は、内視鏡の送気送水シリンダに挿入した送気送水シリンダ用コネクタを前記送気送水シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIと、前記ステップIの後に、前記送気送水シリンダ用コネクタを前記送気送水シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIIと、を含む。
本発明の一態様の内視鏡除水方法は、内視鏡の吸引シリンダに挿入した吸引シリンダ用コネクタを前記吸引シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIIIと、前記ステップIIIの後に、前記吸引シリンダ用コネクタを前記吸引シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態にして前記内視鏡の吸引口金から気体を導入するステッIVと、を含む。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1および内視鏡リプロセッサ11の構成を示す概略構成図である。
図1は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1および内視鏡リプロセッサ11の構成を示す概略構成図である。
(内視鏡1の構成)
まず、内視鏡1の構成について説明をする。
まず、内視鏡1の構成について説明をする。
内視鏡1は、スコープコネクタ2と、スコープコネクタ2から延設されるケーブル3と、ケーブル3に接続される操作部4と、操作部4から延設される挿入部5と、を有する。
スコープコネクタ2は、送気口金2a、2bと、送水口金2cと、吸引口金2dと、を有する。
送気口金2a、2bの各々は、送気管3aを介し、操作部4に設けられた送気送水シリンダ4awと連通する。送気送水シリンダ4awは、送気管5aを介し、挿入部5の先端部に設けられた送気送水ノズル5nと連通する(図1の破線)。
送水口金2cも、送水管3wを介し、送気送水シリンダ4awと連通する。送気送水シリンダ4awは、送水管5wにも連通する。送水管5wは、挿入部5内において送気管5aに接続され、送気送水ノズル5nと連通する(図1の1点鎖線)。
吸引口金2dは、吸引管3sを介し、操作部4に設けられた吸引シリンダ4sと連通する。吸引シリンダ4sは、吸引管5sを介し、挿入部5の先端部に設けられた先端開口5pと連通する(図1の2点鎖線)。
操作部4の近傍には、鉗子口2eが設けられる。鉗子口2eは、処置具挿通管5tを介して吸引管5sに接続され、先端開口5pと連通する。
操作部4は、図示しない送気送水ボタンおよび吸引ボタンの各々を挿入するためのシリンダである、送気送水シリンダ4awおよび吸引シリンダ4sを有する。
送気送水シリンダ4awは、シリンダ開口4oを有する。送気送水シリンダ4awには、送気管3a、5aおよび送水管3w、5wが接続され、送気送水ボタンの進退位置に応じ、送気管3a、5aを互いに連通させ、また、送水管3w、5wを互いに連通させることができる。
吸引シリンダ4sは、シリンダ開口4pを有する。吸引シリンダ4sには、吸引管3s、5sが接続され、吸引ボタンの進退位置に応じ、吸引管3s、5sを互いに連通させることができる。
なお、内視鏡1には、挿入部5の先端部に図示しない湾曲部が設けられ、操作部4に湾曲部の湾曲操作のための湾曲ノブ、撮影のためのフリーズボタン等が設けられるが、ここでは図示せず、説明も省略する。
(内視鏡リプロセッサ11の構成)
内視鏡リプロセッサ11は、汚染された内視鏡1、および、内視鏡1の部品又は付属品等の再生処理を行う装置である。ここでいう再生処理とは、特に限定されるものではなく、水によるすすぎ、有機物等の汚れを落とす洗浄、所定の微生物を無効化する消毒、全ての微生物を排除、もしくは、死滅させる滅菌、又は、これらの組み合わせのいずれであってもよい。付属品は、特に限定されず、例えば、使用時に内視鏡1に装着されて再生処理時に内視鏡1から取り外される送気送水ボタン、吸引ボタン、または、内視鏡1の先端部を覆う先端カバーなどが挙げられる。
内視鏡リプロセッサ11は、汚染された内視鏡1、および、内視鏡1の部品又は付属品等の再生処理を行う装置である。ここでいう再生処理とは、特に限定されるものではなく、水によるすすぎ、有機物等の汚れを落とす洗浄、所定の微生物を無効化する消毒、全ての微生物を排除、もしくは、死滅させる滅菌、又は、これらの組み合わせのいずれであってもよい。付属品は、特に限定されず、例えば、使用時に内視鏡1に装着されて再生処理時に内視鏡1から取り外される送気送水ボタン、吸引ボタン、または、内視鏡1の先端部を覆う先端カバーなどが挙げられる。
内視鏡リプロセッサ11は、処理槽21と、電磁弁31と、エアコンプレッサ41、42と、制御部51と、を有する。
処理槽21は、洗浄液または消毒液等の液体を貯留でき、内視鏡1を配置できるように、凹状に形成される。処理槽21には、コネクタ22a、22b、22c、22d、22e、および22fが設けられる。以下、コネクタ22a、22b、22c、22d、22e、および22fの全て、または、いずれか1つを指すときには、コネクタ22という。なお、図1では、コネクタ22は、処理槽21内に設けられるが、処理槽21外に設けられても構わない。
第1取付け部であるコネクタ22aは、チューブTを介し、第1コネクタC1である、送気送水シリンダ用コネクタC1awおよび吸引シリンダ用コネクタC1sに接続される。
送気送水シリンダ用コネクタC1awおよび吸引シリンダ用コネクタC1sは、コネクタ22aからの給気によって膨張し、また、コネクタ22aへの排気によって収縮する部材を有する。
送気送水シリンダ4awに挿入され、給気によって膨張すると、送気送水シリンダ用コネクタC1awは、シリンダ開口4oに密着し、後述するシール状態になる。一方、排気によって収縮すると、送気送水シリンダ用コネクタC1awは、シリンダ開口4oとの密着が解除され、後述する非シール状態になる。ただし、シリンダをシール状態と非シール状態とにする構造は上述の構造に限定されず適宜設計することができる。
吸引シリンダ4sに挿入され、給気によって膨張すると、吸引シリンダ用コネクタC1sは、シリンダ開口4pに密着し、シール状態になる。一方、排気によって収縮すると、吸引シリンダ用コネクタC1sは、シリンダ開口4pとの密着が解除され、非シール状態になる。
シール状態は、第1コネクタC1とシリンダの間からシリンダの気体を内視鏡1外に漏らさない状態である。シール状態では、送気管3a、5aが連通状態になり、また、セパレート部4dによって送気管3a、5aからセパレートされ、送水管3w、5wが連通状態になる。一方、非シール状態は、第1コネクタC1とシリンダの間からシリンダの気体を内視鏡1外に気体を漏らす状態である。なお、送気送水シリンダ4awは、セパレート部4dを有しなくても構わない。
すなわち、第1取付け部は、内視鏡1の操作部4に設けられたシリンダに接続されて、シリンダから内視鏡1外に気体を漏らさないシール状態と、シリンダから内視鏡1外に気体を漏らす非シール状態とのいずれかに切替え可能な第1コネクタC1を接続する。
第2取付け部であるコネクタ22bは、チューブTを介し、第2コネクタC2a、C2b、C2c、C2d、C2eに接続される。以下、第2コネクタC2a、C2b、C2c、C2d、C2eの全て、または、いずれか1つを指すときには、第2コネクタC2という。
第2コネクタC2は、送気口金2a、2bと、送水口金2cと、吸引口金2dと、鉗子口2eとに取り付けられる。以下、送気口金2a、2bと、送水口金2cと、吸引口金2dと、鉗子口2eとの全て、または、いずれか1つを指すときには、気体導入口Mという。
すなわち、第2取付け部は、気体導入口Mをシール状態と非シール状態のいずれかに切替え可能な第2コネクタC2を接続する。
シール状態は、第2コネクタC2と気体導入口Mの間から気体を内視鏡1外に漏らさない状態である。非シール状態は、第2コネクタC2と気体導入口Mの間から気体を内視鏡1外に漏らす状態である。
例えば、第2コネクタC2は、気体導入口Mに外嵌めすることができるように有頭筒状に形成され、内周側には、コネクタ22bからの給気によって膨張し、また、コネクタ22bへの排気によって収縮するパッキン部材を有する。第2コネクタC2は、給気によってパッキン部材が膨張するとシール状態になり、一方、排気によってパッキン部材が収縮すると非シール状態になる。ただし、気体導入口をシール状態と非シール状態とにする構造は上述の構造に限定されず適宜設計することができる。
コネクタ22cは、チューブTを介し、第2コネクタC2eに接続される。第2コネクタC2eは、鉗子口2eに取り付けられる。鉗子口2eは、処置具挿通管5tと連通する。
コネクタ22dは、チューブTを介し、第2コネクタC2b、C2cに接続される。第2コネクタC2b、C2cは、送気口金2bと送水口金2cに取り付けられる。送気口金2bと送水口金2cは、送気管3aと送水管3wと連通する。
コネクタ22eは、チューブTを介し、第2コネクタC2aに接続される。第2コネクタC2aは、送気口金2aに取り付けられる。送気口金2aは、送気管3aと連通する。
コネクタ22fは、チューブTおよび第2コネクタC2dを介し、吸引口金2dに接続され、吸引管3sに接続される。
電磁弁31a、31b、31c、31d、31e、31fは、コネクタ22に接続される。以下、電磁弁31a、31b、31c、31d、31e、および31fの全て、または、いずれか1つを指すときには、電磁弁31という。
電磁弁31は、制御部51にも接続され、制御部51の制御の下、弁の開閉動作を行い、エアコンプレッサ41、42から供給される気体をコネクタ22に供給する。
エアコンプレッサ41は、電磁弁31a、31bと、制御部51に接続され、制御部51の制御の下、電磁弁31a、31bを介してコネクタ22a、22bに気体を供給する。エアコンプレッサ41と電磁弁31a、31bの間には、大気開放弁41aが介装される。大気開放弁41aは、制御部51に接続され、制御部51の制御の下、第1コネクタC1および第2コネクタC2内の気体を排出する。
エアコンプレッサ42は、電磁弁31c、31d、31e、31fと、制御部51に接続され、制御部51の制御の下、電磁弁31c、31d、31e、31fを介してコネクタ22c、22d、22e、22fに気体を供給する。
すなわち、第1切替え部は、コネクタ22a、電磁弁31a、エアコンプレッサ41、および、大気開放弁41aを有する。第1切替え部は、第1コネクタC1によるシール状態と非シール状態とのいずれかに切替える。
第2切替え部は、コネクタ22b、電磁弁31b、エアコンプレッサ41、および、大気開放弁41aを有する。第2切替え部は、第2コネクタC2によるシール状態と非シール状態とのいずれかに切替える。
第1送気部は、コネクタ22d、22e、22f、電磁弁31d、31e、31f、および、エアコンプレッサ42を有する。第1送気部は、気体導入口Mに気体を導入する。送水管用第1送気部は、コネクタ22d、電磁弁31d、および、エアコンプレッサ42を有する。送気管用第1送気部は、コネクタ22d、22e、電磁弁31d、31e、および、エアコンプレッサ42を有する。吸引管用第1送気部は、コネクタ22f、電磁弁31f、および、エアコンプレッサ42を有する。
すなわち、第1送気部は、内視鏡1のスコープコネクタ2に設けられた気体導入口Mに接続されて気体を導入し、シリンダを経由して内視鏡1の先端まで気体を送気する。第1送気部は、内視鏡1の送気管3aに接続される送気管用第1送気部、および、内視鏡1の送水管3wに接続される送水管用第1送気部の少なくとも一方である。第1送気部は、内視鏡1の吸引管3sに接続される吸引管用第1送気部である。
第2送気部は、コネクタ22c、電磁弁31c、および、エアコンプレッサ42を有する。第2送気部は、内視鏡1の鉗子口2eに気体を導入する。
制御部51は、CPU51aおよびメモリ51bを有する。制御部51の機能は、メモリ51bに記憶されたプログラムPをCPU51aが読み出して実行することによって実現する。メモリ51bには、例えば、内視鏡除水処理のプログラムPが記憶される。
制御部51は、電磁弁31、エアコンプレッサ41、42、および、大気開放弁41aの動作を制御可能である。制御部51は、電磁弁31と大気開放弁41aに対し、弁の開閉動作をさせるための制御信号を出力する。また、制御部51は、エアコンプレッサ41、42に対し、駆動および停止をさせるための制御信号を出力する。
制御部51は、例えば、第1コネクタC1を非シール状態にして第1送気部を駆動する第1駆動を行った後で、第1コネクタC1をシール状態にして第1送気部を駆動する第2駆動が行われるように、第1切替え部および第1送気部を制御する。
制御部51は、例えば、第1駆動および第2駆動の際に、第2送気部が駆動するように、制御する。
制御部51は、例えば、内視鏡1の送気送水シリンダ4awに挿入した送気送水シリンダ用コネクタC1awを非シール状態にして内視鏡1の送気口金2a、2bおよび送水口金2cから気体の導入を行い、続いて、送気送水シリンダ用コネクタC1awをシール状態にして内視鏡1の送気口金2a、2bおよび送水口金2cから気体の導入を行うように、制御する。
制御部51は、例えば、内視鏡1の吸引シリンダ4sに挿入した吸引シリンダ用コネクタC1sを非シール状態にして内視鏡1の吸引口金2dから気体の導入を行い、続いて、吸引シリンダ用コネクタC1sをシール状態にして内視鏡1の吸引口金2dから気体の導入を行うように、制御する。
(作用)
内視鏡リプロセッサ11の内視鏡除水処理の動作を説明する。
内視鏡リプロセッサ11の内視鏡除水処理の動作を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡リプロセッサ11の内視鏡除水処理の流れの例を示すフローチャートである。図3は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡リプロセッサ11の非シール状態の送気管3aおよび送水管3wの気体の流れを説明するための図である。図3では、送気送水シリンダ4awが非シール状態であり、送気送水シリンダ用コネクタC1awは、省略している。
洗浄処理、消毒処理、濯ぎ処理等、内視鏡管路に液体を導入する処理が行われ、処理槽21内から液体が排出された後、CPU51aは、メモリ51bに記憶された内視鏡除水処理のプログラムPを実行する。
送気送水シリンダ4awを非シール状態にして第1送気部から送気する(S1)。制御部51は、電磁弁31aを開状態にするための制御信号を出力し、電磁弁31aを開状態にする。制御部51は、大気開放弁41aを開状態にするための制御信号を出力し、大気開放弁41aを開状態にする。これにより、制御部51は、大気開放弁41aを介して送気送水シリンダ用コネクタC1awの排気を行い、送気送水シリンダ4awを非シール状態にする。続いて、制御部51は、電磁弁31d、31eを開状態にするための制御信号を出力し、電磁弁31d、31eを開状態にする。制御部51は、第1送気部から送気された気体の全量が内視鏡1管路に導入されるように、第2コネクタC2を閉状態にするための制御信号を出力し、第2コネクタC2を閉状態にする。制御部51は、第1送気部から送気できるように、エアコンプレッサ42を駆動するための駆動信号を出力し、エアコンプレッサ42を駆動する。すると、コネクタ22dから送気口金2bおよび送水口金2cに気体が導入され、また、コネクタ22eから送気口金2aに気体が導入される。送気口金2a、2bから導入された気体は、送気管3aおよび送気送水シリンダ4aw内の残水を押し流し、送気送水シリンダ4awから内視鏡1外に排出する。送水口金2cから導入された気体は、送水管3wおよび送気送水シリンダ4aw内の残水を押し流し、送気送水シリンダ4awから内視鏡1外に残水を排出する。
図4は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡リプロセッサ11のシール状態の送気管3a、5aおよび送水管3w、5wの気体の流れを説明するための図である。
送気送水シリンダ4awをシール状態にして第1送気部から送気する(S2)。制御部51は、制御信号を出力し、大気開放弁41aを閉状態にし、エアコンプレッサ41を駆動し、コネクタ22aから送気送水シリンダ用コネクタC1awに給気を行い、送気送水シリンダ4awをシール状態にする。送気送水シリンダ4awがシール状態にされると、第1送気部によって送気口金2a、2bに導入された気体は、送気管5aの残水を押し流し、送気送水ノズル5nから内視鏡1外に排出する。送水口金2cに導入された気体は、送水管5wの残水を押し流し、送気送水ノズル5nから内視鏡1外に残水を排出する。
図5は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡リプロセッサ11の非シール状態の吸引管3s、5sおよび処置具挿通管5tの気体の流れを説明するための図である。図5では、吸引シリンダ4sが非シール状態であり、吸引シリンダ用コネクタC1sは、省略している。
吸引シリンダ4sを非シール状態にして第1および第2送気部から送気する(S3)。制御部51は、制御信号を出力し、電磁弁31aを開状態、大気開放弁41aを開状態にし、吸引シリンダ用コネクタC1sの排気を行い、吸引シリンダ4sを非シール状態にする。続いて、制御部51は、制御信号を出力し、第1送気部を駆動し、コネクタ22fから吸引口金2dを介して吸引管3sに気体を導入するとともに、第2送気部を駆動し、コネクタ22cから鉗子口2eを介して処置具挿通管5tに気体を導入する。吸引口金2dに導入された気体は、吸引管3sおよび吸引シリンダ4sの残水を押し流し、非シール状態にされた吸引シリンダ4sから内視鏡1外に排出する。鉗子口2eから導入された気体は、処置具挿通管5t、および、処置具挿通管5t分岐部よりも先端側の吸引管5saの残水を押し流し、先端開口5pから内視鏡1外に残水を排出する。
図6は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡リプロセッサ11のシール状態の吸引管3s、5sおよび処置具挿通管5tの気体の流れを説明するための図である。
吸引シリンダ4sをシール状態にして第1および第2送気部から送気する(S4)。制御部51は、制御信号を出力し、大気開放弁41aを閉状態にし、エアコンプレッサ41を駆動し、コネクタ22aから吸引シリンダ用コネクタC1sに給気を行い、吸引シリンダ4sをシール状態にする。制御部51は、第1送気部を駆動し、コネクタ22fから吸引口金2dを介して吸引管3sに気体を導入するとともに、第2送気部を駆動し、コネクタ22cから鉗子口2eを介して処置具挿通管5tに気体を導入する。吸引口金2dに導入された気体は、吸引シリンダ4sを介して吸引管5sに導入され、吸引シリンダ4sから処置具挿通管5t分岐部までの吸引管5sbの残水を押し流し、先端開口5pから内視鏡1外に残水を排出する。
S1からS4の処理が、内視鏡除水処理を構成する。
これにより、内視鏡リプロセッサ11は、スコープコネクタ2に対して送気をし、スコープコネクタ2から挿入部5先端まで、確実に、内視鏡1を除水できる。また、内視鏡リプロセッサ11では、内視鏡1内における残水を押し流す距離が短縮され、送気による管路抵抗が小さく、除水にかかる時間も短縮される。
上述の実施形態によれば、内視鏡リプロセッサ11は、内視鏡1の除水にかかる時間をより短縮できる。
なお、実施形態では、第1コネクタC1は、送気送水シリンダ用コネクタC1awおよび吸引シリンダ用コネクタC1sを有するが、送気送水シリンダ4awおよび吸引シリンダ4sの両方に挿入可能な1つのコネクタであっても構わない。また、送気送水シリンダ用コネクタC1awおよび吸引シリンダ用コネクタC1sは一体に形成されても構わない。
なお、実施形態では、第1コネクタC1、第2コネクタC2は、気体の供給によってシール状態と非シール状態が切り替えられるが、これに限定されない。例えば、シール状態と非シール状態は、液体の供給によって切り替えられても構わないし、流体圧によるシール部材の押下およびバネの復元力によって切り替えられても構わないし、モータ駆動によるシール部材のスライドによって切り替えられても構わないし、モータ駆動によるシール部材に取り付けたワイヤの牽引によって切り替えられても構わない。
なお実施形態では、第2コネクタC2をシール状態にして第1送気部および第2送気部から送気が行われるが、第2コネクタC2を非シール状態にして第1送気部および第2送気部から送気が行われても構わない。
本明細書における各「部」は、実施形態の各機能に対応する概念的なもので、必ずしも特定のハードウェアやソフトウェア・ルーチンに1対1には対応しない。したがって、本明細書では、実施形態の各機能を有する仮想的回路ブロック(部)を想定して実施形態を説明した。また、本実施形態における各手順の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。さらに、本実施形態における各手順の各ステップの全てあるいは一部をハードウェアにより実現してもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本発明によれば、内視鏡内の除水にかかる時間をより短縮できる内視鏡リプロセッサおよび内視鏡除水方法を提供することができる。
本出願は、2016年9月21日に日本国に出願された特願2016-184489号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
Claims (7)
- 内視鏡の操作部に設けられたシリンダに接続されて、前記シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態と、前記シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態とのいずれかに切替え可能な第1コネクタを接続するための第1取付け部と、
前記第1コネクタによる前記シール状態と前記非シール状態とのいずれかに切替える第1切替え部と、
前記内視鏡のスコープコネクタに設けられた気体導入口に接続されて気体を導入し、前記シリンダを経由して前記内視鏡の先端まで気体を送気する第1送気部と、
前記第1コネクタを前記非シール状態にして前記第1送気部を駆動する第1駆動を行った後で、前記第1コネクタを前記シール状態にして前記第1送気部を駆動する第2駆動が行われるよう、前記第1切替え部および前記第1送気部を制御する制御部と、
を含むことを特徴とする内視鏡リプロセッサ。 - 前記気体導入口から前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態と前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態とのいずれかに切替え可能な第2コネクタを接続するための第2取付け部と、
前記第2コネクタによる前記シール状態と、前記非シール状態とのいずれかに切替える第2切替え部を含み、
前記第1送気部は、前記第2コネクタを介して前記気体導入口に接続されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡リプロセッサ。 - 前記第1取付け部は前記内視鏡の送気送水シリンダに接続される送気送水シリンダ用コネクタに接続され、
前記第1送気部は、前記内視鏡の送気管に接続される送気管用第1送気部、および、前記内視鏡の送水管に接続される送水管用第1送気部の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡リプロセッサ。 - 前記第1取付け部は前記内視鏡の吸引シリンダに接続される吸引シリンダ用コネクタに接続され、
前記第1送気部は、前記内視鏡の吸引管に接続される吸引管用第1送気部であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡リプロセッサ。 - 前記内視鏡の鉗子口に接続されて気体を導入する第2送気部を含み、
前記制御部は、前記第1駆動および前記第2駆動の際に、前記第2送気部が駆動するよう制御することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡リプロセッサ。 - 内視鏡の送気送水シリンダに挿入した送気送水シリンダ用コネクタを前記送気送水シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIと、
前記ステップIの後に、
前記送気送水シリンダ用コネクタを前記送気送水シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIIと、
を含む内視鏡除水方法。 - 内視鏡の吸引シリンダに挿入した吸引シリンダ用コネクタを前記吸引シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らす非シール状態にして前記内視鏡の送気口金および送水口金から気体を導入するステップIIIと、
前記ステップIIIの後に、
前記吸引シリンダ用コネクタを前記吸引シリンダから前記内視鏡外に気体を漏らさないシール状態にして前記内視鏡の吸引口金から気体を導入するステップIVと、
を含む内視鏡除水方法。
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