JP2004135584A - コンバイン - Google Patents
コンバイン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004135584A JP2004135584A JP2002303550A JP2002303550A JP2004135584A JP 2004135584 A JP2004135584 A JP 2004135584A JP 2002303550 A JP2002303550 A JP 2002303550A JP 2002303550 A JP2002303550 A JP 2002303550A JP 2004135584 A JP2004135584 A JP 2004135584A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- reaping
- control
- control means
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 22
- 230000001174 ascending effect Effects 0.000 claims abstract description 6
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 claims abstract description 4
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 claims description 122
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 abstract description 6
- 238000009313 farming Methods 0.000 abstract 1
- 235000013339 cereals Nutrition 0.000 description 31
- 230000003028 elevating effect Effects 0.000 description 14
- 239000010902 straw Substances 0.000 description 10
- 241000209094 Oryza Species 0.000 description 7
- 235000007164 Oryza sativa Nutrition 0.000 description 7
- 235000009566 rice Nutrition 0.000 description 7
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 6
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 230000009471 action Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 1
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 1
- 238000007790 scraping Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Harvester Elements (AREA)
- Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)
Abstract
【課題】横刈り作業においても、刈取部の先端部が圃場面の凸条部に突っ込むという不具合の発生を確実に回避すること。
【解決手段】機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの一形態として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたものがある。
【0003】
しかも、かかるコンバインでは、田植え時の条方向に沿って刈り取りをする、いわゆる、「条刈り」と、田植え時の条方向に対して略直交する方向に刈り取りをする、いわゆる、「横刈り」とが行えるようにしており、それぞれの方向の穀稈列に沿うようにコンバインの走行を制御することができるようにしている。
【0004】
すなわち、条刈りする時の条間隔(コンバインの進行方向の左右間隔)は、先に田植機により複数条に苗植え付けした株間隔であるため、その株間隔にはバラツキが少ないが、これに比べて、横刈りするときの穀桿列の株間隔は、田植機にて苗植え付けする前後方向の間隔であるため、短くかつバラツキが大きくなっているが、条刈りモードと横刈りモードとに操向制御を自動的に切り替えることができるようにして、いずれのモードの刈取作業も切替操作を必要とせずに行うことができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−23808号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、苗植え付け作業は田植機により行っているために、圃場面には田植機の走行輪の轍の影響で、田植え時の条方向に沿って凹条部が形成されており、同凹条部は株間隔毎に形成されている。
【0007】
そのために、圃場面は、条方向と直交する方向には波打ち状の形状となっており、横刈り作業を行った際には、刈取高さセンサが圃場面の凹凸面を頻繁に検出して、その検出結果が制御手段に出力されるが、同制御手段を介した昇降用シリンダの応答性との関係で刈取部が適正に昇降制御されず(いわゆる、ハンチングを起こし)、刈取部の先端部が圃場面の凸条部に突っ込むという不具合を生じる虞がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、
一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしたことにも特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしている。
【0012】
そして、特徴的構造として、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0013】
また、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしている。
【0014】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1及び図2は、本発明に係るコンバイン1としての汎用コンバインを示しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式の走行部3,3を配設すると共に、機体フレーム2の前端部に刈取部4を搬送部5を介して昇降自在に取り付け、同搬送部5の直後方位置に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に揺動選別部7を配設する一方、同揺動選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。
【0016】
また、コンバイン1は、機体フレーム2の前部であって、搬送部5の直上方位置に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設し、更には、同穀粒貯留部10の直後方位置に原動機部11を配設している。
【0017】
以下に、コンバイン1の各部の構造について説明する。
【0018】
〔走行部〕
走行部3は、図1に示すように、機体フレーム2の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回転自在に軸支し、これら駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回しており、同駆動輪14には、機体フレーム2の前部に配置して原動機部11に連動連結したミッション13に連動連結している。図中、17は転動輪である。
【0019】
〔刈取部〕
刈取部4は、図1に示すように、搬送部5の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18内に左右方向に軸線を向けた横送りオーガ19を回動可能に横架し、同横送りオーガ19の直前方位置に第1刈刃装置20を横架し、同第1刈刃装置20の直前方位置にディバイダー21を配置し、同ディバイダー21の上方位置に昇降機構23を介して掻き込みリール22を配置している。
【0020】
このようにして、圃場に植立した穀桿を掻き込みリール22により掻き込むと共に、第1刈刃装置20により穀桿の根元部分を刈り取り、その後、横送りオーガ19により同横送りオーガ19の略中央部に刈り取った穀桿を寄せ集めて、後方の搬送部5へ受け渡すようにしている。
【0021】
また、刈取部4には、図1に示すように、横送りオーガ19の直後方位置に第2刈刃装置60を設けており、第1刈刃装置20により高刈された残幹を第2刈刃装置60により根元部分から刈り取ることができるようにしている。
【0022】
〔搬送部〕
搬送部5は、図1に示すように、機体フレーム2の前端部に前後方向に伸延するフィーダハウス24を上下回動自在に取り付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア25を配設する一方、機体フレーム2の前端上部に前部搬送ビータ26を回動可能に横架している。図中、27は、フィーダハウス24を介して刈取部4を昇降させる昇降用シリンダーである。
【0023】
このようにして、刈取部4の横送りオーガ19により寄せ集められた穀桿を搬送コンベア25と前部搬送ビータ26とで後方の脱穀部6へ搬送するようにしている。
【0024】
〔脱穀部〕
脱穀部6は、図1に示すように、搬送部5の直後方位置に扱室42を形成し、同扱室42の内部に略同一外径を有する円筒状の第1扱胴28と第2扱胴29とを回動軸線を左右幅方向に向けた状態で前後に間隔を開けて配設し、第1扱胴28の直下方位置に三個一組の第1コンケーブ30,30,30を第1扱胴28の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設すると共に、第2扱胴29の直下方位置に三個一組の第2コンケーブ31,31,31を第2扱胴29の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設している。
【0025】
このようにして、搬送部5によって搬送された穀桿は、第1扱胴28と第1コンケーブ30との間に形成される脱穀空間内において、同第1扱胴28の作用によって第1扱胴28の左側端部から右側端部へ移送されながら脱穀処理され、その後、第2扱胴29と第2コンケーブ31との間に形成される脱穀空間内において、同第2扱胴29の作用によって第2扱胴29の右側端部から左側端部へ移送されながら脱穀処理されて、穀粒は自重により各コンケーブ30,31を通過して下方の揺動選別部7へ落下する一方、排藁は後方の排藁処理部8へ移送されるようにしている。
【0026】
〔揺動選別部〕
揺動選別部7は、図1に示すように、第1扱胴2 8と第2扱胴29の直下方位置に揺動体32を揺動機構33を介して上下方向に揺動可能に配設している。39は、左右方向に伸延して一番穀粒を受ける一番穀粒受樋、40は、左右方向に伸延して二番穀粒を受ける二番穀粒受樋、41は唐箕である。
【0027】
また、一番穀粒受樋39内には左右方向に伸延する一番穀粒搬送コンベア43を配置し、同一番穀粒搬送コンベア43の左側端部に上下方向に伸延する揚穀コンベア44の下端部を連設する一方、同揚穀コンベア44の上端部を前記した穀粒貯留部10に連設して、一番穀粒受樋39内の一番穀粒を一番穀粒搬送コンベア43→揚穀コンベア44→穀粒貯留部10へ搬送するようにしている。
【0028】
そして、二番穀粒受樋40内には左右方向に伸延する二番搬送コンベア45を配置し、同二番搬送コンベア45の左側端部に前後方向に伸延する還元コンベア(図示せず)の後端部を連設する一方、同還元コンベアの前端部を前記した扱室42に連設して、二番穀粒受樋40内の二番穀粒を扱室42に還元して、再度脱穀するようにしている。
【0029】
〔排藁処理部〕
排藁処理部8は、図1に示すように、脱穀部6の第2扱胴29の直後方位置に後部搬送ビータ47を配設し、同後部搬送ビータ47の後方位置に排藁カッター48を配設している。
【0030】
そして、脱穀部6で脱穀処理された後の排藁を後部搬送ビータ47の搬送作用によって排藁カッター48へ搬送し、同排藁カッター48により排藁を細断した後に、機体の外部へ排出するようにしている。
【0031】
〔運転部〕
運転部9は、機体フレーム2の前端中央上部に略矩形箱型状のキャビン50を配設し、同キャビン50内の平面視中央後部に座席51を配設し、同座席51の前方位置にフロントコラム52を配設し、同フロントコラム52の上端部にステアリングホイール53を設け、また、フロントコラム52の左側方位置に変速コラム59を配設して、同変速コラム59に変速レバー54を設けている。
【0032】
〔穀粒貯留部〕
穀粒貯留部10は、前記した脱穀部6に設けた第1扱胴28と第2扱胴29の直上方位置にグレンタンク55を配設し、同グレンタンク55に前記した揺動選別部7に設けた一番穀粒受樋39を揚穀コンベア44を介して連通連結すると共に、グレンタンク55内の右側下部に横搬出用スクリュウコンベア56を前後方向に軸線を向けて横架し、同横搬出用スクリュウコンベア56の後端部に下端部を連通連結した縦搬出用スクリュウコンベア57を原動機部11の右側方位置にて上下方向に軸線を向けて配置し、同縦搬送用スクリュウコンベア57の上端部に後端部を連通連結した排出オーガ58を前方へ向けて伸延させ、かつ、後端部を中心に旋回及び上下回動自在としている。58aは、排出オーガ58の排出口である。
【0033】
このようにして、揺動選別部7によって選別された一番穀粒を揚穀コンベア44を介してグレンタンク55内に搬送して、同グレンタンク55内に貯留可能とする一方、同グレンタンク55内に貯留している一番穀粒は、横搬出用スクリュウコンベア56→縦搬出用スクリュウコンベア57→排出オーガ58を通して排出口58aより機体の外部に排出可能としている。
【0034】
〔原動機部〕
原動機部11は、機体の上側後部にエンジンEを配設し、同エンジンEを第1刈刃装置20やミッション13等の各動力機構部に伝動機構(図示省略)を介して連動連結している。
【0035】
そして、エンジンEを駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
【0036】
上記のような構成において、本発明に係る実施例では、図1ないしは図3に示すように、刈取部4において、第1刈刃装置20の直後方位置に刈高さセンサS1を設けると共に、フィーダハウス24の上下回動支軸(図示せず)に刈高さセンサS1では検出できない高位置の刈高さを検出するポテンショメータ等の刈取部昇降センサS2を取り付けて、両センサS1,S2を運転部9に設けた制御手段61の入力側に接続する一方、同制御手段61の出力側に前記昇降用シリンダ27を接続して、同制御手段61が両センサS1,S2による刈取部4の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダ27を伸縮作動させることにより、同刈取部4の刈高さを、低刈りから高刈りの範囲において、自動的に調整する昇降制御(自動刈高さ制御)を行うようにしている。
【0037】
そして、制御手段61はタイマーTを内蔵しており、同制御手段61の入力側には、図3に示すように、前記した刈高さセンサS1と刈取部昇降センサS2以外に、運転部9に設けた刈高さ設定ダイヤル62、設定位置自動下降スイッチ63、所定位置自動上昇スイッチ64、自動昇降スイッチ(自動刈高さ制御スイッチ)65、及び、手動昇降スイッチ66と、駆動輪14を駆動する駆動軸14aに取り付けた車速センサ67とを接続している。
【0038】
ここで、刈高さ設定ダイヤル62は、刈刃装置20により穀桿を刈り取る高さを設定するためのボリュームスイッチ式であり、図3に示すように、低刈ゾーンZ1から高刈ゾーンZ2まで連続的(アナログ的)に設定することができるようにしている。
【0039】
そして、低刈ゾーンZ1では一定範囲(例えば、10mm〜150mm)の目盛りを密状態に設定して、緻密な調節が行えるようにする一方、高刈ゾーンZ2では一体範囲(例えば、150mm〜400mm)の目盛りを粗状態に設定して、ラフな調節(位置合わせ程度に行う調節)が行えるようにしている。
【0040】
また、設定位置自動下降スイッチ63は、刈取部4をあらかじめ設定した刈高さまで自動的に下降させるためのスイッチであり、所定位置自動上昇スイッチ64は、刈り終わり時に刈取部4を所定の高さまで自動的に上昇させるためのスイッチであり、自動昇降スイッチ65は前記した昇降制御(自動刈高さ制御)を始動させるためのスイッチであり、手動昇降スイッチ66は、オペレータが手動操作により刈取部4を昇降させて、刈高さを調節するためのスイッチである。
【0041】
また、車速センサ67は、左右側の駆動軸14a,14aの回転数を検出して制御手段61に出力するようにしており、同制御手段61がその両検出値の平均値を算出して車速として判断するようにしている。
【0042】
しかも、制御手段61は、一定走行区間(例えば、4m)内にて、刈高さセンサS1が検出した刈高さ検出結果に、一定以上の大きさの変動が、所定回数(例えば、9回)以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段61による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0043】
ここで、刈高さセンサS1が検出した刈高さ検出結果の変動とは、例えば、現時点で刈高さセンサS1が検出した検出値Xnと、その0.1秒前に刈高さセンサS1が検出した検出値Xn−1との差の絶対値とし、その絶対値が一定値(例えば、制御不感体幅の3倍の値)以上の大きさものを変動値△Xと制御手段61が認定して、同変動値△Xが発生した回数を制御手段61がカウントするようにしている。
【0044】
そして、図4に示すように、横刈方向の圃場面の断面形状が波打ち状に形成されている場合には、この波打ち形状の圃場面に沿って刈高さセンサS1がセンシングを行い、その検出値を制御手段61に一定時間毎に出力するようにしている。Qは刈高さセンサS1が検出した検出値を連続的につないで形成される検出値曲線であり、同検出値曲線Qは、横刈方向の圃場面の断面形状と相似した形状を描いている。Wは株間であり、同株間Wは、例えば、300mm〜400mmである。Lは走行距離である。
【0045】
また、横刈専用制御は、刈取部4を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段61が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットし、もとの昇降制御を続行するようにしている。
【0046】
具体的には、オペレータが手動昇降スイッチ66を上昇側に一定時間(例えば、5秒間)押した場合、ないしは、所定位置自動上昇スイッチ64を押した場合である。
【0047】
そして、オペレータが設定位置自動下降スイッチ63を押した場合には、横刈専用制御がリセットされて、制御手段61による変動値△Xの回数のカウントが再開されるようにしている。
【0048】
図5は、運転部9の平面図であり、同運転部9は、床部68の前部にハンドルコラム52を立設し、同ハンドルコラム52の後方位置に座席51を配設して、同座席51とハンドルコラム52との間に左右方向に連通する乗降用連通路69を形成しており、ハンドルコラム52の左側方位置には変速コラム59を立設して、同変速コラム59の天井面部59aに、変速レバー54のガイド溝7 0と、警報ブザー停止スイッチ71と、掻き込みリール22を前後方向に進退調節操作すると共に、掻込みリール22の回転数を変速操作するためのリール操作レバー72と、刈取クラッチ操作用スイッチ73と、刈取部揺動制御用スイッチ74とを設けている。Mはオペレータである。
【0049】
このようにして、ハンドルコラム52の左側方位置に変速コラム59を配設して、着座姿勢にて左側下方に位置する刈取部4を視認するオペレータの視界内に、変速コラム59の天井面部59aが入るようにすると共に、同天井面部59aに刈取作業時に操作上必要となるリール操作レバー72と刈取クラッチ操作用スイッチ73と刈取部揺動制御用スイッチ74を集中配置しているため、刈取部4を視認しながら適宜これらを楽に操作することができて、効率良く刈取作業を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0051】
このようにして、横刈り作業を行っていると判断された場合には、制御手段による昇降制御の下降制御は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御がなされるため、ハンチングを防止することができて、刈取部の先端部が圃場面の凸条部に突っ込むという不具合の発生を確実に回避することができる。
【0052】
(2)請求項2記載の本発明では、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしている。
【0053】
このようにして、刈取部を一定高さ以上に上昇させることにより、横刈専用制御をリセットすることができるため、横刈り作業から条刈り作業に移行する際に、刈取部を一定高さ以上に上昇させて機体を回行させるという必然的に行う操作により、横刈専用制御をリセットすることができて、後続の条刈り作業に移行した際には、通常の昇降制御が連続的になされて、効率良く刈取作業を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンバインの側面図。
【図2】同コンバインの平面図。
【図3】制御ブロック図。
【図4】刈高さセンサの検出値曲線。
【図5】運転部の平面図。
【符号の説明】
1 コンバイン
2 機体フレーム
3 走行部
4 刈取部
5 搬送部
6 脱穀部
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの一形態として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたものがある。
【0003】
しかも、かかるコンバインでは、田植え時の条方向に沿って刈り取りをする、いわゆる、「条刈り」と、田植え時の条方向に対して略直交する方向に刈り取りをする、いわゆる、「横刈り」とが行えるようにしており、それぞれの方向の穀稈列に沿うようにコンバインの走行を制御することができるようにしている。
【0004】
すなわち、条刈りする時の条間隔(コンバインの進行方向の左右間隔)は、先に田植機により複数条に苗植え付けした株間隔であるため、その株間隔にはバラツキが少ないが、これに比べて、横刈りするときの穀桿列の株間隔は、田植機にて苗植え付けする前後方向の間隔であるため、短くかつバラツキが大きくなっているが、条刈りモードと横刈りモードとに操向制御を自動的に切り替えることができるようにして、いずれのモードの刈取作業も切替操作を必要とせずに行うことができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−23808号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、苗植え付け作業は田植機により行っているために、圃場面には田植機の走行輪の轍の影響で、田植え時の条方向に沿って凹条部が形成されており、同凹条部は株間隔毎に形成されている。
【0007】
そのために、圃場面は、条方向と直交する方向には波打ち状の形状となっており、横刈り作業を行った際には、刈取高さセンサが圃場面の凹凸面を頻繁に検出して、その検出結果が制御手段に出力されるが、同制御手段を介した昇降用シリンダの応答性との関係で刈取部が適正に昇降制御されず(いわゆる、ハンチングを起こし)、刈取部の先端部が圃場面の凸条部に突っ込むという不具合を生じる虞がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、
一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしたことにも特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしている。
【0012】
そして、特徴的構造として、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0013】
また、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしている。
【0014】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1及び図2は、本発明に係るコンバイン1としての汎用コンバインを示しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式の走行部3,3を配設すると共に、機体フレーム2の前端部に刈取部4を搬送部5を介して昇降自在に取り付け、同搬送部5の直後方位置に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に揺動選別部7を配設する一方、同揺動選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。
【0016】
また、コンバイン1は、機体フレーム2の前部であって、搬送部5の直上方位置に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設し、更には、同穀粒貯留部10の直後方位置に原動機部11を配設している。
【0017】
以下に、コンバイン1の各部の構造について説明する。
【0018】
〔走行部〕
走行部3は、図1に示すように、機体フレーム2の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回転自在に軸支し、これら駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回しており、同駆動輪14には、機体フレーム2の前部に配置して原動機部11に連動連結したミッション13に連動連結している。図中、17は転動輪である。
【0019】
〔刈取部〕
刈取部4は、図1に示すように、搬送部5の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18内に左右方向に軸線を向けた横送りオーガ19を回動可能に横架し、同横送りオーガ19の直前方位置に第1刈刃装置20を横架し、同第1刈刃装置20の直前方位置にディバイダー21を配置し、同ディバイダー21の上方位置に昇降機構23を介して掻き込みリール22を配置している。
【0020】
このようにして、圃場に植立した穀桿を掻き込みリール22により掻き込むと共に、第1刈刃装置20により穀桿の根元部分を刈り取り、その後、横送りオーガ19により同横送りオーガ19の略中央部に刈り取った穀桿を寄せ集めて、後方の搬送部5へ受け渡すようにしている。
【0021】
また、刈取部4には、図1に示すように、横送りオーガ19の直後方位置に第2刈刃装置60を設けており、第1刈刃装置20により高刈された残幹を第2刈刃装置60により根元部分から刈り取ることができるようにしている。
【0022】
〔搬送部〕
搬送部5は、図1に示すように、機体フレーム2の前端部に前後方向に伸延するフィーダハウス24を上下回動自在に取り付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア25を配設する一方、機体フレーム2の前端上部に前部搬送ビータ26を回動可能に横架している。図中、27は、フィーダハウス24を介して刈取部4を昇降させる昇降用シリンダーである。
【0023】
このようにして、刈取部4の横送りオーガ19により寄せ集められた穀桿を搬送コンベア25と前部搬送ビータ26とで後方の脱穀部6へ搬送するようにしている。
【0024】
〔脱穀部〕
脱穀部6は、図1に示すように、搬送部5の直後方位置に扱室42を形成し、同扱室42の内部に略同一外径を有する円筒状の第1扱胴28と第2扱胴29とを回動軸線を左右幅方向に向けた状態で前後に間隔を開けて配設し、第1扱胴28の直下方位置に三個一組の第1コンケーブ30,30,30を第1扱胴28の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設すると共に、第2扱胴29の直下方位置に三個一組の第2コンケーブ31,31,31を第2扱胴29の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設している。
【0025】
このようにして、搬送部5によって搬送された穀桿は、第1扱胴28と第1コンケーブ30との間に形成される脱穀空間内において、同第1扱胴28の作用によって第1扱胴28の左側端部から右側端部へ移送されながら脱穀処理され、その後、第2扱胴29と第2コンケーブ31との間に形成される脱穀空間内において、同第2扱胴29の作用によって第2扱胴29の右側端部から左側端部へ移送されながら脱穀処理されて、穀粒は自重により各コンケーブ30,31を通過して下方の揺動選別部7へ落下する一方、排藁は後方の排藁処理部8へ移送されるようにしている。
【0026】
〔揺動選別部〕
揺動選別部7は、図1に示すように、第1扱胴2 8と第2扱胴29の直下方位置に揺動体32を揺動機構33を介して上下方向に揺動可能に配設している。39は、左右方向に伸延して一番穀粒を受ける一番穀粒受樋、40は、左右方向に伸延して二番穀粒を受ける二番穀粒受樋、41は唐箕である。
【0027】
また、一番穀粒受樋39内には左右方向に伸延する一番穀粒搬送コンベア43を配置し、同一番穀粒搬送コンベア43の左側端部に上下方向に伸延する揚穀コンベア44の下端部を連設する一方、同揚穀コンベア44の上端部を前記した穀粒貯留部10に連設して、一番穀粒受樋39内の一番穀粒を一番穀粒搬送コンベア43→揚穀コンベア44→穀粒貯留部10へ搬送するようにしている。
【0028】
そして、二番穀粒受樋40内には左右方向に伸延する二番搬送コンベア45を配置し、同二番搬送コンベア45の左側端部に前後方向に伸延する還元コンベア(図示せず)の後端部を連設する一方、同還元コンベアの前端部を前記した扱室42に連設して、二番穀粒受樋40内の二番穀粒を扱室42に還元して、再度脱穀するようにしている。
【0029】
〔排藁処理部〕
排藁処理部8は、図1に示すように、脱穀部6の第2扱胴29の直後方位置に後部搬送ビータ47を配設し、同後部搬送ビータ47の後方位置に排藁カッター48を配設している。
【0030】
そして、脱穀部6で脱穀処理された後の排藁を後部搬送ビータ47の搬送作用によって排藁カッター48へ搬送し、同排藁カッター48により排藁を細断した後に、機体の外部へ排出するようにしている。
【0031】
〔運転部〕
運転部9は、機体フレーム2の前端中央上部に略矩形箱型状のキャビン50を配設し、同キャビン50内の平面視中央後部に座席51を配設し、同座席51の前方位置にフロントコラム52を配設し、同フロントコラム52の上端部にステアリングホイール53を設け、また、フロントコラム52の左側方位置に変速コラム59を配設して、同変速コラム59に変速レバー54を設けている。
【0032】
〔穀粒貯留部〕
穀粒貯留部10は、前記した脱穀部6に設けた第1扱胴28と第2扱胴29の直上方位置にグレンタンク55を配設し、同グレンタンク55に前記した揺動選別部7に設けた一番穀粒受樋39を揚穀コンベア44を介して連通連結すると共に、グレンタンク55内の右側下部に横搬出用スクリュウコンベア56を前後方向に軸線を向けて横架し、同横搬出用スクリュウコンベア56の後端部に下端部を連通連結した縦搬出用スクリュウコンベア57を原動機部11の右側方位置にて上下方向に軸線を向けて配置し、同縦搬送用スクリュウコンベア57の上端部に後端部を連通連結した排出オーガ58を前方へ向けて伸延させ、かつ、後端部を中心に旋回及び上下回動自在としている。58aは、排出オーガ58の排出口である。
【0033】
このようにして、揺動選別部7によって選別された一番穀粒を揚穀コンベア44を介してグレンタンク55内に搬送して、同グレンタンク55内に貯留可能とする一方、同グレンタンク55内に貯留している一番穀粒は、横搬出用スクリュウコンベア56→縦搬出用スクリュウコンベア57→排出オーガ58を通して排出口58aより機体の外部に排出可能としている。
【0034】
〔原動機部〕
原動機部11は、機体の上側後部にエンジンEを配設し、同エンジンEを第1刈刃装置20やミッション13等の各動力機構部に伝動機構(図示省略)を介して連動連結している。
【0035】
そして、エンジンEを駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
【0036】
上記のような構成において、本発明に係る実施例では、図1ないしは図3に示すように、刈取部4において、第1刈刃装置20の直後方位置に刈高さセンサS1を設けると共に、フィーダハウス24の上下回動支軸(図示せず)に刈高さセンサS1では検出できない高位置の刈高さを検出するポテンショメータ等の刈取部昇降センサS2を取り付けて、両センサS1,S2を運転部9に設けた制御手段61の入力側に接続する一方、同制御手段61の出力側に前記昇降用シリンダ27を接続して、同制御手段61が両センサS1,S2による刈取部4の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダ27を伸縮作動させることにより、同刈取部4の刈高さを、低刈りから高刈りの範囲において、自動的に調整する昇降制御(自動刈高さ制御)を行うようにしている。
【0037】
そして、制御手段61はタイマーTを内蔵しており、同制御手段61の入力側には、図3に示すように、前記した刈高さセンサS1と刈取部昇降センサS2以外に、運転部9に設けた刈高さ設定ダイヤル62、設定位置自動下降スイッチ63、所定位置自動上昇スイッチ64、自動昇降スイッチ(自動刈高さ制御スイッチ)65、及び、手動昇降スイッチ66と、駆動輪14を駆動する駆動軸14aに取り付けた車速センサ67とを接続している。
【0038】
ここで、刈高さ設定ダイヤル62は、刈刃装置20により穀桿を刈り取る高さを設定するためのボリュームスイッチ式であり、図3に示すように、低刈ゾーンZ1から高刈ゾーンZ2まで連続的(アナログ的)に設定することができるようにしている。
【0039】
そして、低刈ゾーンZ1では一定範囲(例えば、10mm〜150mm)の目盛りを密状態に設定して、緻密な調節が行えるようにする一方、高刈ゾーンZ2では一体範囲(例えば、150mm〜400mm)の目盛りを粗状態に設定して、ラフな調節(位置合わせ程度に行う調節)が行えるようにしている。
【0040】
また、設定位置自動下降スイッチ63は、刈取部4をあらかじめ設定した刈高さまで自動的に下降させるためのスイッチであり、所定位置自動上昇スイッチ64は、刈り終わり時に刈取部4を所定の高さまで自動的に上昇させるためのスイッチであり、自動昇降スイッチ65は前記した昇降制御(自動刈高さ制御)を始動させるためのスイッチであり、手動昇降スイッチ66は、オペレータが手動操作により刈取部4を昇降させて、刈高さを調節するためのスイッチである。
【0041】
また、車速センサ67は、左右側の駆動軸14a,14aの回転数を検出して制御手段61に出力するようにしており、同制御手段61がその両検出値の平均値を算出して車速として判断するようにしている。
【0042】
しかも、制御手段61は、一定走行区間(例えば、4m)内にて、刈高さセンサS1が検出した刈高さ検出結果に、一定以上の大きさの変動が、所定回数(例えば、9回)以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段61による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0043】
ここで、刈高さセンサS1が検出した刈高さ検出結果の変動とは、例えば、現時点で刈高さセンサS1が検出した検出値Xnと、その0.1秒前に刈高さセンサS1が検出した検出値Xn−1との差の絶対値とし、その絶対値が一定値(例えば、制御不感体幅の3倍の値)以上の大きさものを変動値△Xと制御手段61が認定して、同変動値△Xが発生した回数を制御手段61がカウントするようにしている。
【0044】
そして、図4に示すように、横刈方向の圃場面の断面形状が波打ち状に形成されている場合には、この波打ち形状の圃場面に沿って刈高さセンサS1がセンシングを行い、その検出値を制御手段61に一定時間毎に出力するようにしている。Qは刈高さセンサS1が検出した検出値を連続的につないで形成される検出値曲線であり、同検出値曲線Qは、横刈方向の圃場面の断面形状と相似した形状を描いている。Wは株間であり、同株間Wは、例えば、300mm〜400mmである。Lは走行距離である。
【0045】
また、横刈専用制御は、刈取部4を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段61が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットし、もとの昇降制御を続行するようにしている。
【0046】
具体的には、オペレータが手動昇降スイッチ66を上昇側に一定時間(例えば、5秒間)押した場合、ないしは、所定位置自動上昇スイッチ64を押した場合である。
【0047】
そして、オペレータが設定位置自動下降スイッチ63を押した場合には、横刈専用制御がリセットされて、制御手段61による変動値△Xの回数のカウントが再開されるようにしている。
【0048】
図5は、運転部9の平面図であり、同運転部9は、床部68の前部にハンドルコラム52を立設し、同ハンドルコラム52の後方位置に座席51を配設して、同座席51とハンドルコラム52との間に左右方向に連通する乗降用連通路69を形成しており、ハンドルコラム52の左側方位置には変速コラム59を立設して、同変速コラム59の天井面部59aに、変速レバー54のガイド溝7 0と、警報ブザー停止スイッチ71と、掻き込みリール22を前後方向に進退調節操作すると共に、掻込みリール22の回転数を変速操作するためのリール操作レバー72と、刈取クラッチ操作用スイッチ73と、刈取部揺動制御用スイッチ74とを設けている。Mはオペレータである。
【0049】
このようにして、ハンドルコラム52の左側方位置に変速コラム59を配設して、着座姿勢にて左側下方に位置する刈取部4を視認するオペレータの視界内に、変速コラム59の天井面部59aが入るようにすると共に、同天井面部59aに刈取作業時に操作上必要となるリール操作レバー72と刈取クラッチ操作用スイッチ73と刈取部揺動制御用スイッチ74を集中配置しているため、刈取部4を視認しながら適宜これらを楽に操作することができて、効率良く刈取作業を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしている。
【0051】
このようにして、横刈り作業を行っていると判断された場合には、制御手段による昇降制御の下降制御は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御がなされるため、ハンチングを防止することができて、刈取部の先端部が圃場面の凸条部に突っ込むという不具合の発生を確実に回避することができる。
【0052】
(2)請求項2記載の本発明では、刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしている。
【0053】
このようにして、刈取部を一定高さ以上に上昇させることにより、横刈専用制御をリセットすることができるため、横刈り作業から条刈り作業に移行する際に、刈取部を一定高さ以上に上昇させて機体を回行させるという必然的に行う操作により、横刈専用制御をリセットすることができて、後続の条刈り作業に移行した際には、通常の昇降制御が連続的になされて、効率良く刈取作業を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンバインの側面図。
【図2】同コンバインの平面図。
【図3】制御ブロック図。
【図4】刈高さセンサの検出値曲線。
【図5】運転部の平面図。
【符号の説明】
1 コンバイン
2 機体フレーム
3 走行部
4 刈取部
5 搬送部
6 脱穀部
Claims (2)
- 機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、
一定走行区間内にて、刈高さ検出結果に一定以上の大きさの変動が所定回数以上繰り返し発生した場合には、横刈り作業と判断して、制御手段による昇降制御の下降出力は規制されて、上昇出力のみがなされる横刈専用制御を行うようにしたことを特徴とするコンバイン。 - 刈取部を一定高さ以上に上昇させた場合には、制御手段が横刈り作業終了と判断して、横刈専用制御をリセットするようにしたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002303550A JP2004135584A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002303550A JP2004135584A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135584A true JP2004135584A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002303550A Pending JP2004135584A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004135584A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006075113A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
JP2006254729A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002303550A patent/JP2004135584A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006075113A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
JP2006254729A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3456174B1 (en) | Method and system for controlling the height of an agricultural implement relative to the ground | |
JP6725800B2 (ja) | 汎用コンバイン | |
JP7198713B2 (ja) | 作業車両 | |
JP5693839B2 (ja) | 走行車両 | |
KR20120030350A (ko) | 주행차량 | |
JP6914130B2 (ja) | コンバイン | |
JP2004135584A (ja) | コンバイン | |
JPH11137062A (ja) | 汎用コンバインの制御装置 | |
JP6941304B2 (ja) | コンバイン | |
JP2005304399A (ja) | コンバインの走行車台制御装置 | |
JP2004135585A (ja) | コンバイン | |
JP5706089B2 (ja) | コンバイン | |
JP2015012849A (ja) | 汎用コンバイン | |
JP2009017817A (ja) | 収穫作業車 | |
US20240260509A1 (en) | Agricultural system and method for monitoring feeder throughput of a harvester | |
JP3518924B2 (ja) | コンバインのセカンドモア昇降制御装置 | |
JP2004261112A (ja) | コンバインのリール昇降装置 | |
JP2004194624A (ja) | 刈取収穫機における刈高さ制御装置 | |
JPH11346536A (ja) | コンバイン等の扱深さ制御装置 | |
JP4608952B2 (ja) | コンバイン | |
JP2003180129A (ja) | コンバイン | |
JP2004105079A (ja) | コンバインのリール昇降装置 | |
JP2004135576A (ja) | コンバインの引起部回動装置 | |
JP5463122B2 (ja) | 作業機 | |
JP3057696B2 (ja) | コンバインの刈刃装置 |