JP2004135585A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御手段の入力側に、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能な刈高さ設定手段と、前記刈高さセンサでは検出できない高位置の刈高さを検出する刈取部昇降センサと、上記刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるための設定位置自動下降スイッチと、前記昇降制御を始動させるための自動昇降スイッチを接続して、自動昇降スイッチの操作の有無にかかわらず、設定位置自動下降スイッチの操作により刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの一形態として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御(自動刈高さ制御)を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかも、かかるコンバインでは、昇降制御(自動刈高さ制御)では、穀桿を高い位置にて刈り取る高刈りモードと、穀桿を低い位置にて刈り取る低刈モードとがあり、かかるモードの設定は、高刈・低刈切替スイッチによりいずれかを選択操作し、さらにボリュームスイッチ式の刈高さ設定ダイヤルにより刈高さを設定することができるようにしている。
【0004】
すなわち、前記制御手段の入力側には、前記刈取高さセンサ以外に、上記高刈・低刈切替スイッチと、刈高さ設定ダイヤルと、昇降制御(自動刈高さ制御)を始動させるための昇降制御スイッチと、刈取部をあらかじめ設定された刈高さまで自動的に下降させる設定位置自動下降スイッチとを接続している。
【0005】
このようにして、高刈・低刈切替スイッチと刈高さ設定ダイヤルとによりあらかじめ刈高さを設定して、昇降制御スイッチを押すと共に、設定位置自動下降スイッチを押すと、刈取部を設定された刈高さまで自動的に下降させることができるようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−23808号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したコンバインは、昇降制御スイッチを押して昇降制御を行わせている場合には、自動設定位置下降スイッチを押すことにより、刈取部を設定された刈高さまで自動的に下降させることができるが、昇降制御スイッチを押していない場合には、自動設定位置下降スイッチを押しても刈取部を下降させることができないようにしている。
【0008】
これは、手動操作により刈取部を昇降させる作業になれているオペレータにとって、高刈・低刈切替スイッチと刈高さ設定ダイヤルの二つのスイッチを操作しなければならない上に、高刈モードと低刈モードでは、刈高さ設定ダイヤルによる目盛りの大きさが異なるため、刈高さがどの様に設定されているのか分かり難いという不具合があるからである。
【0009】
また、高刈モードに設定して刈取作業を行っている場合に、例えば、畦際において刈刃装置が畦に衝突するのを回避するための手段が講じられていないために、同刈刃装置が畦に衝突する虞がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、制御手段の入力側に、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能な刈高さ設定手段と、前記刈高さセンサでは検出できない高位置の刈高さを検出する刈取部昇降センサと、上記刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるための設定位置自動下降スイッチとを接続したことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0011】
また、本発明は、刈高さ設定手段により高刈ゾーンを設定しているにもかかわらず、刈刃装置が畦等に突っ込むのを防止するためにあらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが低い場合には、制御手段により強制的に刈高さセンサを突っ込み防止高さまで上昇させる突っ込み防止制御を行うようにしたことにも特徴を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしている。
【0014】
そして、特徴的構造として、制御手段の入力側に、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能な刈高さ設定手段と、前記刈高さセンサでは検出できない高位置の刈高さを検出する刈取部昇降センサと、上記刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるための設定位置自動下降スイッチとを接続している。
【0015】
また、刈高さ設定手段により高刈ゾーンを設定しているにもかかわらず、刈刃装置が畦等に突っ込むのを防止するためにあらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが低い場合には、制御手段により強制的に刈高さセンサを突っ込み防止高さまで上昇させる突っ込み防止制御を行うようにしている。
【0016】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1及び図2は、本発明に係るコンバイン1としての汎用コンバインを示しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式の走行部3,3を配設すると共に、機体フレーム2の前端部に刈取部4を搬送部5を介して昇降自在に取り付け、同搬送部5の直後方位置に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に揺動選別部7を配設する一方、同揺動選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。
【0018】
また、コンバイン1は、機体フレーム2の前部であって、搬送部5の直上方位置に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設し、更には、同穀粒貯留部10の直後方位置に原動機部11を配設している。
【0019】
以下に、コンバイン1の各部の構造について説明する。
【0020】
〔走行部〕
走行部3は、図1に示すように、機体フレーム2の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回転自在に軸支し、これら駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回している。図中、17は転動輪である。
【0021】
〔刈取部〕
刈取部4は、図1に示すように、搬送部5の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18内に左右方向に軸線を向けた横送りオーガ19を回動可能に横架し、同横送りオーガ19の直前方位置に第1刈刃装置20を横架し、同第1刈刃装置20の直前方位置にディバイダー21を配置し、同ディバイダー21の上方位置に昇降機構23を介して掻き込みリール22を配置している。
【0022】
このようにして、圃場に植立した穀桿を掻き込みリール22により掻き込むと共に、第1刈刃装置20により穀桿の根元部分を刈り取り、その後、横送りオーガ19により同横送りオーガ19の略中央部に刈り取った穀桿を寄せ集めて、後方の搬送部5へ受け渡すようにしている。
【0023】
また、刈取部4には、図1に示すように、横送りオーガ19の直後方位置に第2刈刃装置60を設けており、第1刈刃装置20により高刈された残幹を第2刈刃装置60により根元部分から刈り取ることができるようにしている。
【0024】
〔搬送部〕
搬送部5は、図1に示すように、機体フレーム2の前端部に前後方向に伸延するフィーダハウス24を上下回動自在に取り付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア25を配設する一方、機体フレーム2の前端上部に前部搬送ビータ26を回動可能に横架している。図中、27は、フィーダハウス24を介して刈取部4を昇降させる昇降用シリンダーである。
【0025】
このようにして、刈取部4の横送りオーガ19により寄せ集められた穀桿を搬送コンベア25と前部搬送ビータ26とで後方の脱穀部6へ搬送するようにしている。
【0026】
〔脱穀部〕
脱穀部6は、図1に示すように、搬送部5の直後方位置に扱室42を形成し、同扱室42の内部に略同一外径を有する円筒状の第1扱胴28と第2扱胴29とを回動軸線を左右幅方向に向けた状態で前後に間隔を開けて配設し、第1扱胴28の直下方位置に三個一組の第1コンケーブ30,30,30を第1扱胴28の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設すると共に、第2扱胴29の直下方位置に三個一組の第2コンケーブ31,31,31を第2扱胴29の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設している。
【0027】
このようにして、搬送部5によって搬送された穀桿は、第1扱胴28と第1コンケーブ30との間に形成される脱穀空間内において、同第1扱胴28の作用によって第1扱胴28の左側端部から右側端部へ移送されながら脱穀処理され、その後、第2扱胴29と第2コンケーブ31との間に形成される脱穀空間内において、同第2扱胴29の作用によって第2扱胴29の右側端部から左側端部へ移送されながら脱穀処理されて、穀粒は自重により各コンケーブ30,31を通過して下方の揺動選別部7へ落下する一方、排藁は後方の排藁処理部8へ移送されるようにしている。
【0028】
〔揺動選別部〕
揺動選別部7は、図1に示すように、第1扱胴28と第2扱胴29の直下方位置に揺動体32を揺動機構33を介して上下方向に揺動可能に配設している。39は、左右方向に伸延して一番穀粒を受ける一番穀粒受樋、40は、左右方向に伸延して二番穀粒を受ける二番穀粒受樋、41は唐箕である。
【0029】
また、一番穀粒受樋39内には左右方向に伸延する一番穀粒搬送コンベア43を配置し、同一番穀粒搬送コンベア43の左側端部に上下方向に伸延する揚穀コンベア44の下端部を連設する一方、同揚穀コンベア44の上端部を前記した穀粒貯留部10に連設して、一番穀粒受樋39内の一番穀粒を一番穀粒搬送コンベア43→揚穀コンベア44→穀粒貯留部10へ搬送するようにしている。
【0030】
そして、二番穀粒受樋40内には左右方向に伸延する二番搬送コンベア45を配置し、同二番搬送コンベア45の左側端部に前後方向に伸延する還元コンベア(図示せず)の後端部を連設する一方、同還元コンベアの前端部を前記した扱室42に連設して、二番穀粒受樋40内の二番穀粒を扱室42に還元して、再度脱穀するようにしている。
【0031】
〔排藁処理部〕
排藁処理部8は、図1に示すように、脱穀部6の第2扱胴29の直後方位置に後部搬送ビータ47を配設し、同後部搬送ビータ47の後方位置に排藁カッター48を配設している。
【0032】
そして、脱穀部6で脱穀処理された後の排藁を後部搬送ビータ47の搬送作用によって排藁カッター48へ搬送し、同排藁カッター48により排藁を細断した後に、機体の外部へ排出するようにしている。
【0033】
〔運転部〕
運転部9は、機体フレーム2の前端中央上部に略矩形箱型状のキャビン50を配設し、同キャビン50内の平面視中央後部に座席51を配設し、同座席51の前方位置にフロントコラム52を配設し、同フロントコラム52の上端部にステアリングホイール53を設け、また、フロントコラム52の左側方位置に変速コラム59を配設して、同変速コラム59に変速レバー54を設けている。
【0034】
〔穀粒貯留部〕
穀粒貯留部10は、前記した脱穀部6に設けた第1扱胴28と第2扱胴29の直上方位置にグレンタンク55を配設し、同グレンタンク55に前記した揺動選別部7に設けた一番穀粒受樋39を揚穀コンベア44を介して連通連結すると共に、グレンタンク55内の右側下部に横搬出用スクリュウコンベア56を前後方向に軸線を向けて横架し、同横搬出用スクリュウコンベア56の後端部に下端部を連通連結した縦搬出用スクリュウコンベア57を原動機部11の右側方位置にて上下方向に軸線を向けて配置し、同縦搬送用スクリュウコンベア57の上端部に後端部を連通連結した排出オーガ58を前方へ向けて伸延させ、かつ、後端部を中心に旋回及び上下回動自在としている。58aは、排出オーガ58の排出口である。
【0035】
このようにして、揺動選別部7によって選別された一番穀粒を揚穀コンベア44を介してグレンタンク55内に搬送して、同グレンタンク55内に貯留可能とする一方、同グレンタンク55内に貯留している一番穀粒は、横搬出用スクリュウコンベア56→縦搬出用スクリュウコンベア57→排出オーガ58を通して排出口58aより機体の外部に排出可能としている。
【0036】
〔原動機部〕
原動機部11は、機体の上側後部にエンジンEを配設し、同エンジンEを第1刈刃装置20やミッション13等の各動力機構部に伝動機構(図示省略)を介して連動連結している。
【0037】
そして、エンジンEを駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
【0038】
上記のような構成において、本発明に係る実施例では、図1ないしは図3に示すように、刈取部4において、第1刈刃装置20の直後方位置に刈高さセンサS1を設けると共に、フィーダハウス24の上下回動支軸(図示せず)に刈高さセンサS1では検出できない高位置の刈高さを検出するポテンショメータ等の刈取部昇降センサS2を取り付けて、両センサS1,S2を運転部9に設けた制御手段61の入力側に接続する一方、同制御手段61の出力側に前記昇降用シリンダ27を接続して、同制御手段61が両センサS1,S2による刈取部4の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダ27を伸縮作動させることにより、同刈取部4の刈高さを、低刈りから高刈りの範囲において、自動的に調整する昇降制御(自動刈高さ制御)を行うようにしている。
【0039】
そして、制御手段61はタイマーTを内蔵しており、同制御手段61の入力側には、図3に示すように、前記した刈高さセンサS1と刈取部昇降センサS2以外に、運転部9に設けた刈高さ設定ダイヤル62、設定位置自動下降スイッチ63、所定位置自動上昇スイッチ64、自動昇降スイッチ(自動刈高さ制御スイッチ)65、及び、手動昇降スイッチ66と、駆動輪14を駆動する駆動軸14aに取り付けた車速センサ67とを接続している。
【0040】
ここで、刈高さ設定ダイヤル62は、第1刈刃装置20により穀桿を刈り取る高さを設定するためのボリュームスイッチ式であり、図3に示すように、低刈ゾーンZ1から高刈ゾーンZ2まで連続的(アナログ的)に設定することができるようにしている。
【0041】
そして、低刈ゾーンZ1では一定範囲(例えば、10mm〜150mm)の目盛りを密状態に設定して、緻密な調節が行えるようにする一方、高刈ゾーンZ2では一体範囲(例えば、150mm〜400mm)の目盛りを粗状態に設定して、ラフな調節(位置合わせ程度に行う調節)が行えるようにしている。
【0042】
また、設定位置自動下降スイッチ63は、刈取部4をあらかじめ設定した刈高さまで自動的に下降させるためのスイッチであり、所定位置自動上昇スイッチ64は、刈り終わり時に刈取部4を所定の高さまで自動的に上昇させるためのスイッチであり、自動昇降スイッチ6 5は前記した昇降制御(自動刈高さ制御)を始動させるためのスイッチであり、手動昇降スイッチ66は、オペレータが手動操作により刈取部4を昇降させて、刈高さを調節するためのスイッチである。
【0043】
また、車速センサ67は、左右側の駆動軸14a,14aの回転数を検出して制御手段61に出力するようにしており、同制御手段61がその両検出値の平均値を算出して車速として判断するようにしている。
【0044】
次に、本実施例に係る昇降制御(自動刈高さ制御)を、図4を参照しながら説明する。
【0045】
(1)設定位置自動下降スイッチ63をONし(S70Yes)、自動昇降スイッチ65をONし(S71Yes)、刈高さ設定ダイヤル62により高刈りゾーンZ2を設定し(S72Yes)、あらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが低い場合には、強制的に刈高さセンサを突っ込み防止高さまで上昇させる突っ込み防止制御を行う。
【0046】
この際、突っ込み防止高さとしては、第1刈場装置20が畦等の障害物に突っ込まない高さ、例えば、障害物から50mm前後上方へ離隔させた高さとすることができる。
【0047】
(2)自動昇降スイッチ65をONしない場合には(S71No)、刈高さ設定ダイヤル62により設定された高さまで刈取部4を下降させ、昇降制御を行う。
【0048】
この際、低刈りゾーンZ1における昇降制御は、刈高さセンサS1の検出結果に基づいて行い、また、高刈りゾーンZ2における昇降制御は、刈取部昇降センサS2の検出結果に基づいて行う。
【0049】
(3)刈高さ設定ダイヤル62により低刈りゾーンZ1が設定されている場合(S72No)、刈高さ設定ダイヤル62により設定された設定値に相当する目標高さに対する刈高さセンサS1の偏差に基づいて昇降制御を行う。
【0050】
(4)あらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが高い場合には(S73No)、刈高さ設定ダイヤル62により設定された設定値に相当する目標高さに対する刈取部昇降センサS2の偏差に基づいて昇降制御を行う。
【0051】
このようにして、自動昇降スイッチ65を操作していない場合、すなわち、昇降制御を行わない場合でも、設定位置自動下降スイッチ63を操作することにより、刈高さ設定ダイヤル62により設定した刈高さまで刈取部4を自動的に下降させることができて、刈り始めの刈取部の位置合わせをワンタッチにて行うことができる。
【0052】
この際、刈高さ設定ダイヤル62は、低刈ゾーンZ 1から高刈ゾーンZ2まですべてのゾーンを連続的に設定可能としているため、オペレータにとって操作がし易い上に、設定状況が視認しやすくなり、誤操作の防止が図れる。
【0053】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、制御手段の入力側に、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能な刈高さ設定手段と、前記刈高さセンサでは検出できない高位置の刈高さを検出する刈取部昇降センサと、上記刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるための設定位置自動下降スイッチと、前記昇降制御を始動させるための自動昇降スイッチを接続して、自動昇降スイッチの操作の有無にかかわらず、設定位置自動下降スイッチの操作により刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるようにしている。
【0054】
このようにして、自動昇降スイッチを操作していない場合、すなわち、昇降制御を行わない場合でも、設定位置自動下降スイッチを操作することにより、刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させることができて、刈り始めの刈取部の位置合わせをワンタッチにて行うことができる。
【0055】
この際、刈高さ設定手段は、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能としているため、オペレータにとって操作がし易い上に、設定状況が視認しやすくなり、誤操作の防止が図れる。
【0056】
(2)請求項2記載の本発明では、刈高さ設定手段により高刈ゾーンを設定しているにもかかわらず、刈刃装置が畦等に突っ込むのを防止するためにあらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが低い場合には、強制的に刈高さセンサを突っ込み防止高さまで上昇させる突っ込み防止制御を行うようにしている。
【0057】
このようにして、突っ込み防止制御を設けているため、刈刃装置を畦等の凸部に突っ込んで、同刈刃装置を損傷等させるという不具合の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンバインの側面図。
【図2】同コンバインの平面図。
【図3】制御ブロック図。
【図4】自動刈高さ制御のフローチャート。
【符号の説明】
1 コンバイン
2 機体フレーム
3 走行部
4 刈取部
5 搬送部
6 脱穀部
Claims (2)
- 機体の前部に昇降用シリンダを介して刈取部を昇降可能に取り付け、同刈取部に刈高さセンサを設けて、同刈高さセンサを制御手段の入力側に接続する一方、同制御手段の出力側に上記昇降用シリンダを接続して、同制御手段が刈取高さセンサによる刈取部の刈高さ検出結果に基づいて、昇降用シリンダを伸縮作動させることにより、同刈取部の刈高さを自動的に調整する昇降制御を行うようにしたコンバインにおいて、
制御手段の入力側に、低刈ゾーンから高刈ゾーンまですべてのゾーンを連続的に設定可能な刈高さ設定手段と、前記刈高さセンサでは検出できない高位置の刈高さを検出する刈取部昇降センサと、上記刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるための設定位置自動下降スイッチと、前記昇降制御を始動させるための自動昇降スイッチを接続して、
自動昇降スイッチの操作の有無にかかわらず、設定位置自動下降スイッチの操作により刈高さ設定手段により設定した刈高さまで刈取部を自動的に下降させるようにしたことを特徴とするコンバイン。 - 刈高さ設定手段により高刈ゾーンを設定しているにもかかわらず、刈刃装置が畦等に突っ込むのを防止するためにあらかじめ設定した突っ込み防止高さよりも刈高さセンサの高さが低い場合には、強制的に刈高さセンサを突っ込み防止高さまで上昇させる突っ込み防止制御を行うようにしたことを特徴とするコンバイン。
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Cited By (3)
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JP2007244335A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
JP2009219413A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
JP2015139416A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 井関農機株式会社 | コンバイン |
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