JP2004134433A - スイッチ回路装置および化合物半導体装置の製造方法 - Google Patents

スイッチ回路装置および化合物半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2004134433A JP2002294638A JP2002294638A JP2004134433A JP 2004134433 A JP2004134433 A JP 2004134433A JP 2002294638 A JP2002294638 A JP 2002294638A JP 2002294638 A JP2002294638 A JP 2002294638A JP 2004134433 A JP2004134433 A JP 2004134433A
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Tetsuo Asano
浅野 哲郎
Yoshifumi Nakajima
中島 好史
Hidetoshi Ishihara
石原 秀俊
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Abstract

【課題】ゲート金属層の膜厚が6000Å以上あり、ゲート金属層蒸着後のリフトオフ工程において、レジスト除去液が入り込む狭い隙間の距離が長く、リフトオフ後に、ゲート電極と、レジスト上のゲート金属層が切断されない問題があった。ゲート電極とゲート金属層を切断するには強い超音波で引きちぎることになり、ゲート電極にバリが発生しリーク電流の原因となってしまう。
【解決手段】ゲート金属層を3000Å以下にする。これにより、レジスト除去液が染み込みやすく、リフトオフが容易となる。強い超音波で、ゲート金属層とゲート電極との接続部分を引きちぎることもないので、バリの発生も防止できる。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ回路装置および化合物半導体装置の製造方法に係り、特にFETのゲート電極を工夫することにより、生産性および品質を向上させ、更にコストを削減できるスイッチ回路装置および化合物半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体用通信機器では、GHz帯のマイクロ波を使用している場合が多く、アンテナの切換回路や送受信の切換回路などに、これらの高周波信号を切り替えるためのスイッチ素子が用いられることが多い。その素子としては、高周波を扱うことからガリウム・砒素(GaAs)を用いた電界効果トランジスタ(以下FETという)を使用する事が多く、これに伴って前記スイッチ回路自体を集積化したモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の開発が進められている。
【0003】
以下に、従来のGaAsFETを用いたスイッチ回路装置の一例を説明する(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
図8(A)は、GaAs FETの概略を示す断面図である。ノンドープのGaAs基板1の表面部分にN型不純物をドープしてN型のチャネル領域2を形成し、チャネル領域2表面にショットキー接触するゲート電極3を配置し、ゲート電極3の両脇にはGaAs表面にオーミック接触するソース・ドレイン電極4、5を配置したものである。このトランジスタは、ゲート電極3の電位によって直下のチャネル領域2内に空乏層を形成し、もってソース電極4とドレイン電極5との間のチャネル電流を制御するものである。
【0005】
図8(B)は、GaAs FETを用いたSPDT(Single Pole Double Throw)と呼ばれる化合物半導体装置の原理的な回路図の一例を示す。
【0006】
第1と第2のFET1、FET2のソース(又はドレイン)が共通入力端子INに接続され、各FET1、FET2のゲートが抵抗R1、R2を介して第1と第2の制御端子Ctl−1、Ctl−2に接続され、そして各FETのドレイン(又はソース)が第1と第2の出力端子OUT1、OUT2に接続されたものである。第1と第2の制御端子Ctl−1、Ctl−2に印加される信号は相補信号であり、Hレベルの信号が印加されたFETがONして、入力端子INに印加された信号をどちらか一方の出力端子に伝達するようになっている。抵抗R1、R2は、交流接地となる制御端子Ctl−1、Ctl−2の直流電位に対してゲート電極を介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。
【0007】
図9〜図12を参照して、かかる化合物半導体スイッチ回路装置のFET、各端子となるパッドおよび配線の製造方法の一例を示す。尚、ここでは1つの電極パッドについて説明するが、上記の共通入力端子、第1および第2制御端子、第1および第2出力端子用の各電極パッドはすべて同様の構造である。
【0008】
図9に示す如く、ノンドープのGaAs基板51上にバッファ層41と一導電型エピタキシャル層42を積層して、その後全面を約100Åから200Åの厚みのスルーイオン注入用シリコン窒化膜53で被覆する。一導電型エピタキシャル層42による動作層52に隣接したn型のソースおよびドレイン領域56、57を設けてFETのチャネル領域44を形成し、同時に予定のパッド領域下および予定の配線層下にアイソレーション確保のための高濃度領域60、61を形成する。図10では1組のソース、ドレイン領域56、57および動作層52を示しているが実際にはソース領域56またはドレイン領域57を共通として複数隣接してFETのチャネル領域44を形成している。
【0009】
更に、基板表面はn型エピタキシャル層であるので、チャネル領域44を他の領域と分離する必要があり、チャネル領域44以外の基板表面は後の工程で不純物がイオン注入された絶縁化層45が設けられる。その後、アニール用のシリコン窒化膜を堆積し、絶縁化層45を活性化させるためのアニールを行う。
【0010】
次に、図10に示す如く、レジスト63のマスクによりソース領域56およびドレイン領域57上の窒化膜53を除去し、前記ソース領域56およびドレイン領域57に第1層目の電極としてのオーミック金属層64を付着し第1ソース電極65および第1ドレイン電極66を形成する。
【0011】
図11には、ゲート電極91、第1電極パッド93および配線層92を形成する工程を示す。まず図11(A)では、予定のゲート電極91、電極パッド93および配線層92部分を選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。予定のゲート電極91、電極パッド93および配線層92部分から露出したシリコン窒化膜53をドライエッチングして、予定のゲート電極91分の動作層52を露出し、予定の配線層62および予定の電極パッド93部分のGaAsを露出する。その後、動作層52および露出したGaAsに第2層目の電極としてのゲート金属層90となるTi/Pt/Auの3層を順次真空蒸着して積層する。
【0012】
その後リフトオフにより、レジストを除去し、図11(B)の如く、ゲート電極91、第1電極パッド93および配線層92を形成する。
【0013】
更に、図12(A)(B)の如く、前記第1ソース電極65および第1ドレイン電極66と前記第1電極パッド93上に第3層目の電極としてのパッド金属層74を付着し第2ソースおよび第2ドレイン電極75、76と第2電極パッド77を形成する。
【0014】
なお、一部の配線部分はこのパッド金属層74を用いて形成されるので、当然その配線部分のパッド金属層74は残される。
【0015】
【非特許文献1】
特願2001−182687号明細書
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図13に、上記スイッチ回路装置のFET断面図を示す。図13(A)は、図9から図12に示したソース電極75、ドレイン電極76、ゲート電極91からなる1組のFET断面図であり、図13(B)はゲート電極91形成工程におけるゲート電極91部分の拡大図である。
【0017】
フォトリソグラフィプロセスにより、予定のゲート電極91上のレジスト67が除去され、ゲート金属層90を蒸着して、ゲート電極91が形成される。レジスト67上にゲート金属層90が残り、リフトオフ工程によりレジスト67と共に除去される。
【0018】
従来、ゲート電極91を形成するゲート金属層90は、主にゲート抵抗を低減するため、その膜厚を厚く設けていた。例えば図13の従来構造においては、Ti400/Pt800Å/Au5000Åを蒸着して総膜厚が6200Åとなっている。
【0019】
このように、ゲート金属層90の膜厚が厚いと、図13(B)の如く、レジスト67を除去するためのレジスト除去液が入り込む狭い隙間の距離d1が長く、レジスト除去液が入りにくい。従って、リフトオフ工程において、レジスト除去液を染み込ませるのに長い時間を必要とする。又、リフトオフ工程において、超音波のパワーを大きく上げる必要が有り、その分多くのエネルギーを消費する。さらにレジストの角の形状が少し丸くなると、ウエファ上にゲート電極として残るべき金属91と、リフトオフにより除去されるべきレジスト上の金属90とが接続状態になり、非常にリフトオフしにくい。その際は、強い超音波でその接続を引きちぎる方法を採るが、その結果、引きちぎった後にウエファ上に残るゲート電極91の端の形状はバリとなって、ゲートーソース間やゲートードレイン間で電気的リークを起こしやすく、生産上の歩留低下や、信頼性上の問題を引き起こす原因となっていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した諸々の事情に鑑み成されたものであり、第1に、基板表面に設けたチャネル領域にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた少なくとも1つのFETと、前記FETのソース電極またはドレイン電極に接続する少なくとも1つの入力端子用電極パッドと、前記FETのドレイン電極またはソース電極に接続する少なくとも1つの出力端子用電極パッドと、前記FETにDC電位を印加する端子用電極パッドとからなるスイッチ回路装置において、前記ゲート電極を形成するゲート金属層の膜厚を3000Å以下にすることにより解決するものである。
【0021】
また、前記ゲート金属層は、蒸着金属層であることを特徴とするものである。
【0022】
また、前記FETは化合物半導体FETであることを特徴とするものである。
【0023】
第2に、化合物半導体基板上に一導電型の動作層を形成し、該動作層に隣接した一導電型のソースおよびドレイン領域を設けてFETのチャネル領域を形成する工程と、前記ソースおよびドレイン領域に第1ソースおよび第1ドレイン電極を形成する工程と、前記動作層上に、膜厚が3000Å以下のゲート金属層を設けてゲート電極および第1電極パッドを形成する工程と、前記第1ソースおよび第1ドレイン電極と前記第1電極パッド上に第3層目の電極としてパッド金属層を付着し第2ソースおよび第2ドレイン電極と第2電極パッドを形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0024】
また、前記ゲート金属層は蒸着により形成することを特徴とするものである。
【0025】
また、前記ゲート金属層はリフトオフにより形成することを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図1から図7を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の化合物半導体装置を示す平面図である。尚、図1の回路図は、図8(B)に示す回路図と同様であるので、説明は省略する。
【0028】
図1に示す如く、GaAs基板にスイッチを行うFET1およびFET2を中央部に配置し、各FETのゲート電極に抵抗R1、R2が接続されている。また共通入力端子IN、出力端子OUT1、OUT2、制御端子Ctl−1、Ctl−2に対応するパッドが基板の周辺に設けられている。なお、点線で示した第2層目の配線は各FETのゲート電極形成時に同時に形成されるゲート金属層(Ti/Pt/Au)68であり、実線で示した第3層目の配線は各素子の接続およびパッドの形成を行うパッド金属層(Ti/Pt/Au)77である。第1層目の基板にオーミックに接触するオーミック金属層(AuGe/Ni/Au)は各FETのソース電極、ドレイン電極および各抵抗両端の取り出し電極を形成するものであり、図1では、パッド金属層と重なるために図示されていない。
【0029】
各パッド電極および配線層が隣接する部分では、パッド電極及び配線層の下全面または周辺部に不純物領域60、61が設けられる。不純物領域60、61は、パッド電極または配線層の基板当接部よりはみ出して設けられ、所定のアイソレーションを確保している。
【0030】
図1で、一点鎖線で囲まれる長方形状の領域が、1つのFETの基板40に形成されるチャネル領域44である。下側から伸びる櫛歯状の3本の第3層目のパッド金属層77が出力端子OUT1に接続されるソース電極75(あるいはドレイン電極)であり、この下に第1層目オーミック金属層で形成されるソース電極65(あるいはドレイン電極)がある。また上側から伸びる櫛歯状の3本の第3層目のパッド金属層77が共通入力端子INに接続されるドレイン電極76(あるいはソース電極)であり、この下に第1層目のオーミック金属層で形成されるドレイン電極66(あるいはソース電極)がある。この両電極は櫛歯をかみ合わせた形状に配置され、その間に第2層目のゲート金属層68で形成されるゲート電極69がチャネル領域44上に櫛歯形状に配置されている。
【0031】
図2には、図1のスイッチ回路装置のFETの一部の断面図を示す。図2(A)はソース電極75、ドレイン電極76、ゲート電極69を有する1組のFETの断面図であり、図2(B)はゲート電極69部分の拡大断面図である。
【0032】
図2(A)の如く、基板40にはn型エピタキシャル層による動作層52とその両側にソース領域56およびドレイン領域57を形成するn+型の高濃度領域が設けられ、動作層52にはゲート電極69が設けられ、高濃度領域には第1層目のオーミック金属層で形成されるドレイン電極66およびソース電極65が設けられる。更にこの上に前述したように3層目のパッド金属層77で形成されるドレイン電極76およびソース電極75が設けられ、各素子の配線等を行っている。
【0033】
ここで、ゲート長Lgは図に示すように、ソース領域56とドレイン領域57間のチャネル領域44(動作層52)にあるゲート電極の長さをいい、通常短チャネル効果が発生しない0.5μmに設計される。ゲート幅Wgは図1に示すように、ソース領域およびドレイン領域に沿ってチャネル領域44(動作層52)にあるゲート電極69の長さ(櫛歯の総和)をいい、この場合600μmである。
【0034】
また、図2(B)の如く、ゲート電極69は、最下層から、Ti/Pt/Auの多層蒸着金属層であり、ゲート金属層68とゲート電極69の厚みは実質同一である。
【0035】
本発明の特徴は、この図の如く、ゲート金属層68の総膜厚を3000Å以下に設けることにある。本実施形態におけるゲート金属層68は、例えば、Ti400/Pt800Å/Au800Åを順次蒸着したものであり、総膜厚は2000Åとなっている。
【0036】
このように、従来は6000Åを超える膜厚であったゲート金属層を2000Åにすることにより、ゲート電極69のバリの発生を防止できる。例えば、ゲート金属層68蒸着後のリフトオフ工程において、レジスト67の角の形状が多少丸くなっていても、ゲート電極69となるべき金属とレジスト67上のゲート金属層68とが接続したままとならないため、強い超音波によって引きちぎる必要がなくなるためである。
【0037】
つまり、ゲート−ソース間およびゲート−ドレイン間で電気的リークを起こすことがなくなるので、歩留まり、信頼性が共に大きく向上する。また、ゲート金属層68の膜厚を薄くすることにより、Auなどの材料費を削減できる利点を有する。
【0038】
スイッチ回路装置に使用するFETはゲート電極69とコントロール端子パッドとの間に抵抗10KΩが接続されるため、ゲート電極69の抵抗は大きくて良く、ゲート金属層68を薄くしても問題は無い。
【0039】
図3から図7に、本発明の化合物半導体装置の製造方法を説明する。
【0040】
本発明は、化合物半導体基板上に一導電型の動作層を形成し、該動作層に隣接した一導電型のソースおよびドレイン領域を設けてFETのチャネル領域を形成する工程と、ソースおよびドレイン領域に第1ソースおよび第1ドレイン電極を形成する工程と、動作層上に、総膜厚が3000Å以下のゲート金属層を設け、ゲート電極および第1電極パッドを形成する工程と、第1ソースおよび第1ドレイン電極と前記第1電極パッド上に第3層目の電極としてパッド金属層を付着し第2ソースおよび第2ドレイン電極と第2電極パッドを形成する工程とから構成される。
【0041】
尚、ここでは1つの電極パッドについて説明する。例えば、以下の製造方法により、上記のスイッチ回路装置を製造する場合、共通入力端子、第1および第2制御端子、第1および第2出力端子用の各電極パッドはすべて同様に形成される。
【0042】
本発明の第1の工程は、図3に示す如く、化合物半導体基板上に一導電型の動作層を形成し、該動作層に隣接した一導電型のソースおよびドレイン領域を設けてFETのチャネル領域を形成することにある。
【0043】
まず、図3(A)の如く、GaAs等で形成されるノンドープの化合物半導体基板40上に、リークを抑えるためのバッファ層41を6000Å程度設ける。このバッファ層41はノンドープまたは不純物の導入されたエピタキシャル層である。その上にn型エピタキシャル層42(2×1017cm−3、1100Å)を成長させる。その後全面を約100Åから200Åの厚みのスルーイオン注入用シリコン窒化膜53で被覆する。
【0044】
全面にレジスト層54を設け、予定のソース領域56、ドレイン領域57、予定の配線層62およびパッド領域70上のレジスト層54を選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。続いて、このレジスト層54をマスクとして予定のソース領域56およびドレイン領域57、予定の配線層62および電極パッド70の下のn型エピタキシャル層42表面にn型を与える不純物(29Si)のイオン注入を行う。これにより、n型のソース領域56およびドレイン領域57を形成し、同時に予定のパッド領域70および配線層62の下のn型エピタキシャル層42表面に、アイソレーション確保のための高濃度領域60、61を形成する。
【0045】
ソース領域56およびドレイン領域57は、n型エピタキシャル層42による動作層52に隣接して設けられる。ソース領域56およびドレイン領域57、動作層52をチャネル領域44と称する。図4では1組のソース、ドレイン領域56、57および動作層52を示しているが実際にはソース領域56またはドレイン領域57を共通として複数隣接してFETのチャネル領域44を形成している。
【0046】
次に、図3(B)の如く、前記チャネル領域44および前記高濃度領域60、61を除く全面に絶縁化層45を形成する。基板表面はn型エピタキシャル層であるので、チャネル領域44を他の領域と分離する必要がある。つまり、全面に新たなレジスト層58を設け、FETのチャネル領域44および配線層下、電極パッド下の高濃度領域60、61を除く部分のレジスト層58を選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。続いて、このレジスト層58をマスクとしてGaAs表面に、ドーズ量1×1013cm−2、加速電圧100KeV程度で不純物(BまたはH)のイオン注入を行う。その後、レジスト層58を除去して活性化アニールを行う。これにより、ソースおよびドレイン領域56、57と高濃度領域60、61は活性化され、チャネル領域44および高濃度領域60、61を分離する絶縁化層45が形成される。
【0047】
この絶縁化層45は、電気的に完全な絶縁層ではなく耐圧は有限である。つまり、この上に電極パッドまたは配線層を直接設けると、高周波信号に応じた空乏層距離の変化により、空乏層が隣接する電極または配線層まで到達するとそこで高周波信号の漏れを発生することが考えられる。しかし、電極パッド70および配線層62の下のGaAs表面に、n+型の高濃度領域60、61を設けることにより、配線層62および電極パッド70と絶縁化層45は分離され、絶縁化層45への空乏層が伸びないので、隣接する電極パッド70、配線層62はお互いの離間距離を大幅に近接して設けることが可能となる。
【0048】
本発明の第2の工程は、図4に示す如く、前記ソース領域56およびドレイン領域57に第1層目の電極としてのオーミック金属層64を付着し第1ソース電極65および第1ドレイン電極66を形成することにある。
【0049】
まず、予定の第1ソース電極65および第1ドレイン電極66を形成する部分を選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。予定の第1ソース電極65および第1ドレイン電極66上にあるシリコン窒化膜53をCFプラズマにより除去し、引き続いてオーミック金属層64となるAnGe/Ni/Auの3層を順次真空蒸着して積層する。その後、レジスト層63を除去して、リフトオフによりソース領域56およびドレイン領域57上にコンタクトした第1ソース電極65および第1ドレイン電極66を残す。引き続いて合金化熱処理により第1ソース電極65とソース領域56、および第1ドレイン電極66とドレイン領域57のオーミック接合を形成する。
【0050】
本発明の第3の工程は、図5から図6に示す如く、動作層52上に、膜厚が3000Å以下のゲート金属層68を設けてゲート電極69および第1電極パッド70を形成することにある。
【0051】
本工程は、本発明の特徴となる工程である。まず、図5(A)では、予定のゲート電極69、電極パッド70および配線層62部分を選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。予定のゲート電極69、電極パッド70および配線層62部分から露出したシリコン窒化膜53をドライエッチングして、予定のゲート電極69部分の動作層52を露出し、予定の配線層62および予定の電極パッド70部分のGaAsを露出する。
【0052】
予定のゲート電極69部分の開口部は0.5μmとし微細化されたゲート電極69を形成できるようにする。
【0053】
図5(B)では、動作層52および露出したGaAsに第2層目の電極としてのゲート金属層68を付着しゲート電極69、配線層62および第1電極パッド70を形成する。
【0054】
図5(C)には、図5(B)のゲート電極69部分の拡大図を示す。窒化膜53が除去されGaAsの動作領域52が露出した部分に、ゲート金属層68として、Ti/Pt/Auの3層を順次真空蒸着して積層する。このとき、ゲート金属層68の総膜厚が3000Å以下となるように、例えば2000Å(Ti400/Pt800Å/Au800Å)と薄く蒸着する。尚、ここでゲート金属層68の膜厚とゲート電極69の高さは実質同一である。
【0055】
このように、ゲート金属層68の蒸着膜厚を薄くすると、当然ゲート電極69もその厚みが薄くなる。これにより、レジスト67を除去するためのレジスト除去液が入り込む狭い隙間の距離d2が従来の狭い隙間の距離d1(図13(B)参照)と比較して短くなり、レジスト除去液が入りやすくなる。従って、リフトオフ工程において、レジスト除去液を染み込ませるのに必要な時間を大幅に短縮できる。
【0056】
又、リフトオフ工程において、従来のゲート金属層90(ゲート電極91)の場合と比較して超音波は小さいパワーで良い。従来のように長い隙間(d1)にレジスト除去液を染み込ませてリフトオフさせる場合、ゲート電極91下部付近にわずかに露出したレジスト表面に達するレジスト除去液の量はスムースにリフトオフするには十分とはいえない。すなわち十分でないレジスト除去液でレジストを剥がすには、わずかに剥がれ始めたレジストを、最終的に強い超音波のパワーで機械的に剥がすことが必要となる。一方、本発明の実施形態においては、隙間の距離d2が短く、レジスト除去液が入り込みやすいため、小さいパワーの超音波で剥がすことが可能となり、その分エネルギーの消費は少ない利点がある。
【0057】
さらにレジスト67の角の形状が少し丸くなっても、ウエファ上にゲート電極69として残るべき金属と、リフトオフにより除去されるべきレジスト67上のゲート金属層68とは接続状態にならない。従って従来のように、強い超音波でその接続を引きちぎることは無く、ゲート電極69の端にバリは発生しないため、ゲートーソース間やゲートードレイン間で電気的リークを起こすことは無く、生産上の歩留が大幅に改善され、信頼性上の問題も無くなる。
【0058】
その後リフトオフにより、レジスト67が除去され、図6の如く、ゲート電極69、第1電極パッド70および配線層62が形成される。
【0059】
本発明の第4の工程は、図7に示す如く、前記第1ソース電極65および第1ドレイン電極66と前記第1電極パッド70上に第3層目の電極としてのパッド金属層74を付着し第2ソースおよび第2ドレイン電極75、76と第2電極パッド77を形成することにある。
【0060】
図7(A)では、第1ソース電極65および第1ドレイン電極66と第1電極パッド70上のパッシベーション膜72にコンタクト孔を形成する。
【0061】
ゲート電極69、配線層62および第1電極パッド70を形成した後、ゲート電極69周辺の動作層52を保護するために、基板51表面はシリコン窒化膜よりなるパッシベーション膜72で被覆される。このパッシベーション膜72上にフォトリソグラフィプロセスを行い、第1ソース電極65、第1ドレイン電極66、ゲート電極69および第1電極パッド70とのコンタクト部に対して選択的にレジストの窓開けを行い、その部分のパッシベーション膜72をドライエッチングする。その後、レジスト層71は除去される。
【0062】
図7(B)では、第1ソース電極65および第1ドレイン電極66と第1電極パッド70上に第3層目の電極としてのパッド金属層74を付着し第2ソース電極75および第2ドレイン電極76と第2電極パッド77を形成する。
【0063】
基板40全面に新たなレジスト層73を塗布してフォトリソグラフィプロセスを行い、予定の第2ソース電極75および第2ドレイン電極76と第2電極パッド77上のレジストを選択的に窓開けするフォトリソグラフィプロセスを行う。続いて、第3層目の電極としてのパッド金属層74となるTi/Pt/Auの3層を順次真空蒸着して積層し、第1ソース電極65、第1ドレイン電極66および第1電極パッド70にコンタクトする第2ソース電極75および第2ドレイン電極76と第2電極パッド77が形成される。パッド金属層74の他の部分はレジスト層73上に付着されるので、レジスト層73を除去してリフトオフにより第2ソース電極75および第2ドレイン電極76と第2電極パッド77のみを残し、他は除去される。なお、一部の配線部分はこのパッド金属層74を用いて形成されるので、当然その配線部分のパッド金属層74は残され、図7(C)に示す最終構造を得る。
【0064】
以上、エピタキシャル層によるチャネル領域44を有するFETを例に説明したが、ノンドープのGaAs基板に、イオン注入によりチャネル領域44を形成しても良い。この場合、絶縁化層45は不要である。
【0065】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に依れば以下の効果が得られる。
【0066】
第1に、ゲート金属層68を薄くすることにより、ゲート電極69厚みも薄くなるので、ゲート電極69形成のリフトオフ工程において、レジスト除去液が入り込む狭い隙間の距離が短く、レジスト除去液が入りやすくなる。従って、リフトオフ工程におけるレジスト除去液を染み込ませるのに必要な時間を大幅に短縮できる。
【0067】
第2に、リフトオフ工程において、超音波は小さいパワーで良く、その分エネルギーの消費が少なくなる。
【0068】
第3に、レジスト67の角の形状が少し丸くなっても、ウエファ上にゲート電極69として残るべき金属と、リフトオフにより除去されるべきレジスト67上のゲート金属層68とは接続状態にならない。従って従来のように、強い超音波でその接続を引きちぎることは無く、ゲート電極69の端にバリは発生しないため、ゲートーソース間やゲートードレイン間で電気的リークを起こすことは無く、生産上の歩留が大幅に改善され、信頼性上の問題も無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための平面図である。
【図2】本発明を説明するための断面図である。
【図3】本発明を説明するための断面図である。
【図4】本発明を説明するための断面図である。
【図5】本発明を説明するための断面図である。
【図6】本発明を説明するための断面図である。
【図7】本発明を説明するための断面図である。
【図8】従来例を説明するための(A)断面図、(B)回路図である。
【図9】従来例を説明するための断面図である。
【図10】従来例を説明するための断面図である。
【図11】従来例を説明するための断面図である。
【図12】従来例を説明するための断面図である。
【図13】従来例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
40 GaAs基板
41 バッファ層
42 N型エピタキシャル層
44 チャネル領域
45 絶縁化層
52 動作層
53 窒化膜
54 レジスト
56 ソース領域
57 ドレイン領域
58 レジスト
60 高濃度領域
61 高濃度領域
62 配線層
63 レジスト
64 オーミック金属層
65 第1ソース電極
66 第1ドレイン電極
67 レジスト
68 ゲート金属層
69 ゲート電極
70 第1パッド電極
71 レジスト
72 窒化膜
74 パッド金属層
75 第2ソース電極
76 第2ドレイン電極
77 第2電極パッド

Claims (6)

  1. 基板表面に設けたチャネル領域にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた少なくとも1つのFETと、前記FETのソース電極またはドレイン電極に接続する少なくとも1つの入力端子用電極パッドと、前記FETのドレイン電極またはソース電極に接続する少なくとも1つの出力端子用電極パッドと、前記FETにDC電位を印加する端子用電極パッドとからなるスイッチ回路装置において、
    前記ゲート電極を形成するゲート金属層の膜厚を3000Å以下にすることを特徴とするスイッチ回路装置。
  2. 前記ゲート金属層は、蒸着金属層であることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  3. 前記FETは化合物半導体FETであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  4. 化合物半導体基板上に一導電型の動作層を形成し、該動作層に隣接した一導電型のソースおよびドレイン領域を設けてFETのチャネル領域を形成する工程と、
    前記ソースおよびドレイン領域に第1ソースおよび第1ドレイン電極を形成する工程と、
    前記動作層上に、膜厚が3000Å以下のゲート金属層を設けてゲート電極および第1電極パッドを形成する工程と、
    前記第1ソースおよび第1ドレイン電極と前記第1電極パッド上に第3層目の電極としてパッド金属層を付着し第2ソースおよび第2ドレイン電極と第2電極パッドを形成する工程とを具備することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  5. 前記ゲート金属層は蒸着により形成することを特徴とする請求項4に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  6. 前記ゲート金属層はリフトオフにより形成することを特徴とする請求項4に記載の化合物半導体装置の製造方法。
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