JP2004131032A - 空気吹出部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気吹出部を閉じた状態のときに、室内に空気が漏れるのを防止可能な空気吹出部構造を提供する。
【解決手段】空気吹出部1は、空気の吹出口側に位置する第1通風路11を形成するベゼル4と、ベゼル4の外側に設置され第1通風路11よりも吹出口から離れた位置に第2通風路12を形成するケース2と、吹出口を開閉するフィン5と、第2通風路12を開閉するフラップ7とを備える。フラップ7は、第2通風路12内に回動可能に設置され、リンク部材6を介してフィン5と連結され、ケース2との間をシールするシール部材8を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】空気吹出部1は、空気の吹出口側に位置する第1通風路11を形成するベゼル4と、ベゼル4の外側に設置され第1通風路11よりも吹出口から離れた位置に第2通風路12を形成するケース2と、吹出口を開閉するフィン5と、第2通風路12を開閉するフラップ7とを備える。フラップ7は、第2通風路12内に回動可能に設置され、リンク部材6を介してフィン5と連結され、ケース2との間をシールするシール部材8を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気吹出部構造に関し、特に、空気調和機からの空気の吹出部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2に、自動車に搭載された空気調和機からの空気を自動車の室内へ供給するための従来の空気吹出部1の構造例を示す。
【0003】
図2に示すように、空気吹出部1は、ケース2、スペーサ3、ベゼル4、フィン5、リンク部材6、フラップ7およびシール部材8を備える。空気吹出部1の吹出口近傍の通風路は2重構造を有しており、外筒部と内筒部とを備える。外筒部は、ケース2とスペーサ3とで構成され、内筒部は、ベゼル4により構成される。
【0004】
ベゼル4で囲まれる空間内に、フィン5と、リンク部材6と、フラップ7と、シール部材8とが設置される。フィン5は、回動操作可能であり、ベゼル4の一方の開口部で規定される吹出口を開閉する。リンク部材6は、ピン等を介してフィン5とフラップ7とに回動可能に連結され、フィン5の回動に連動してフラップ7を回動させる。フラップ7の両端には、空気漏れを防止するためのシール部材8を取り付ける。
【0005】
次に、上記の構造を有する空気吹出部1の各要素の動作について説明する。まず、吹出口を開いて空気を室内に供給するには、図2の実線で示す状態から点線で示す状態にフィン5を回動操作し、吹出口を開けばよい。それに伴い、図2に示すようにリンク部材6が下方に移動しながら後方にも移動し、該リンク部材6によってフラップ7を回動させてベゼル4内の通風路を開くことができ、吹出口を通して空気調和機からの空気を室内に供給することができる。
【0006】
他方、空気の供給を停止するには、上記と逆の動作を行えばよい。すなわち、図2の点線で示す状態から実線で示す状態にフィン5を回動操作すればよい。それにより、吹出口がフィン5で閉じられるとともに、ベゼル4内の通風路もフラップ7によって閉じられ、室内への空気調和機からの空気の供給が停止される。
【0007】
上記以外の例として、たとえば特開平11−51459号公報に、エア吹出口を有するフィニッシャに接続される吐気口とエアダクトに接続される導入口とを有する送風口ケースを備え、そのケース内の導入口近傍に、該送風口ケース内部の送風路を開閉させて風量を調整するためのダンパーを軸支せしめるとともに、該ダンパーよりも上記送風口ケース内の吐気口寄りに、エア吹出口を略全閉塞しうる側壁面を有する筒状のルーバーハウジングを軸支せしめ、さらに上記ダンパーを、送風口ケースの全開位置から全閉位置まで回動することができ、かつダンパーが全閉位置となった後に引き続いてルーバーハウジングを、その側壁面が上記エア吹出口を閉塞する位置まで回動せしめることができる吹出口開閉制御機構を設けたことを特徴とする車両用空気吹出口構造が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−51459号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例では、ベゼル4とフラップ7との間、すなわち内筒部とフラップ7との間をシール部材8でシールしていたことから、次のような問題が生じていた。
【0010】
図2に示すように、ベゼル4の外側に設置されるスペーサ3と、ベゼル4の端部との間には隙間10が存在する。この隙間10は、通風路において上記の内筒部とフラップ7間のシール部よりも上流側に位置するので、空気吹出部1の吹出口をフィン5で閉じるとともにベゼル4内の通風路をフラップ7によって閉じた状態でも、図2において矢印で示すように、上記の隙間10を通って通風路内の空気はスペーサ3とベゼル4との間に流れ込んでしまう。この空気が、ベゼル4とケース2との間を通過して室内に漏れ出すという問題があった。
【0011】
また、上述の特開平11−51459号公報に記載の空気吹出口では、ルーバーハウジングを送風口ケースに回動可能に設けているので、ルーバーハウジングを回動させるための構成が必要となり、空気吹出口の構造が複雑になるという問題があった。
【0012】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、空気吹出口の構造を複雑化することなく、空気吹出部を閉じたときに、室内に空気が漏れるのを防止可能な空気吹出部構造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気吹出部構造は、空気の吹出口側に位置する第1通風路を形成する内筒部と、内筒部の外側に設置され第1通風路よりも吹出口から離れた位置に第2通風路を形成する外筒部と、吹出口を開閉するフィンと、第2通風路内に回動可能に設置され、連結部材を介してフィンと連結され、外筒部との間をシールするシール部材を有し、第2通風路を開閉する開閉部材とを備える。
【0014】
上記のように第2通風路内に開閉部材を設置することにより、シール部材によって開閉部材と外筒部との間をシールすることができる。このとき、第2通風路は第1通風路よりも吹出口から離れた位置に設けられるので、内筒部は第2開閉部材と外筒部間のシール部よりも下流側に位置することとなる。したがって、内筒部と外筒部間の隙間は、当該シール部よりも下流側に位置することとなる。このため、開閉部材により第2通風路を閉じた状態、つまり空気吹出部を閉じた状態のときに内筒部と外筒部間の隙間を介して空気が室内へ漏れるのを阻止することができる。
【0015】
上記第2通風路側に位置する内筒部の端部に、開閉部材の回動を許容する切欠部を設けることが好ましい。それにより、内筒部によって開閉部材の回動が阻害されることを回避でき、空気吹出部の開閉を支障なく行なえる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1を用いて、1つの本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明を車両に搭載される空気調和機の空気吹出部の構造に適用した場合について説明するが、車両以外に設置される空気調和機の空気吹出部にも本発明を適用可能である。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態における空気吹出部1は、ケース(外筒部)2と、ベゼル(内筒部)4と、フィン5と、リンク部材(連結部材)6と、フラップ(開閉部材)7と、シール部材8とを備える。
【0018】
図1の例では、自動車の車内に設置されたインターパネル9に、外筒部となるケース2を組み込んでいる。このケース2内に、内筒部となるベゼル4を組み込む。該ベゼル4の一方の開口が車内への空気の吹出口となり、ベゼル4内の空間によって吹出口近傍に第1通風路11を形成する。ベゼル4の他方の開口端に、フラップ7の回動を許容する切欠部(凹部)13を形成する。
【0019】
上記のベゼル4内に、フィン5およびリンク部材6を設置する。フィン5は、吹出口を開閉できるようにベゼル4に回動可能に取り付けられる。このフィン5は、リンク部材6を介してフラップ7と接続される。リンク部材6は、ベゼル4内の第1通風路11から後述する第2通風路12内に延在し、ピン等を介してフィン5とフラップ7とに回動可能に連結される。
【0020】
第1通風路11よりも上流側、すなわち第1通風路11よりも吹出口から離れた位置に第2通風路12を形成する。第2通風路12は、ベゼル4よりも通風路の上流側に位置するケース2の内周面によって規定される。この第2通風路12内に、第2通風路12を開閉するフラップ7を回動可能に設置する。つまり、該フラップ7は、ベゼル4の他方の開口端(吹出口と反対側の開口端)よりも吹出口から離れた位置に設置される。したがって、ベゼル4の他方の開口端とケース2との間の隙間10は、フラップ7よりも吹出口側(通風路の下流側)に位置することとなる。
【0021】
フラップ7の外周に凹部を形成し、該凹部にシールラバー等よりなるシール部材8を取り付ける。このシール部材8によってケース2とフラップ7間をシールすることができる。
【0022】
次に、上記の構造を有する本実施の形態の空気吹出部1における各要素の動作について説明する。
【0023】
空気吹出部1を通して車内に空気調和機からの空気を供給するには、まずフィン5を反時計回りに回動操作して図1の実線の状態から点線の状態とし、空気吹出部1の吹出口を開く。つまり、第1通風路11を開く。このフィン5の回動に伴いリンク部材6も図1の実線の状態から点線の状態に移動し、リンク部材6によってフラップ7が時計回りに回動操作される。
【0024】
このとき、フラップ7の一方の端部(図1の上端部)がベゼル4側に移動するが、ベゼル4におけるフラップ7側(吹出口から離れた側)の開口端に切欠部13を形成しているので、このフラップ7の一方の端部がベゼル4に当たるのを回避することができる。したがって、フラップ7を時計回りに支障なく回動することができ、第2通風路12をも開くことができる。
【0025】
このようにフィン5とともにフラップ7を回動して第1と第2通風路11,12を開いた状態とすることができるので、空気吹出部1を通して車内に空気調和機からの空気を供給することができる。
【0026】
他方、空気吹出部1からの車内への空気の供給を停止するには、フィン5を回動操作して、図1の点線の状態から実線の状態とすればよい。つまり、フィン5を図1において時計回りに回動操作して空気吹出部1の吹出口を閉じればよい。それに伴い、フラップ7は反時計回りに回動操作され、図1の点線の状態から実線の状態となる。それにより、シール部材8がケース2の内周面に当接され、フラップ7によって第2通風路12が閉じられる。
【0027】
その結果、第1と第2通風路11,12がともに閉じた状態となり、空気吹出部1からの車内への空気の供給を停止することができる。このとき、シール部材8によりケース2とフラップ7間がシールされるが、吹出口から離れた側のベゼル4の開口端とケース2との間の隙間10が、上記シール部よりも通風路における下流側(吹出口に近い側)に位置するので、空気吹出部1が閉じた状態のときに上記隙間10に通風路内に送り込まれる空気が流れ込むのを阻止することができる。したがって、通風路内の空気が当該隙間10を介して車内に漏れるのを阻止することができる。
【0028】
また、シール部材8を有するフラップ7と、フィン5とによって、第1と第2通風路11,12を閉じた状態とすることができるので、ベゼル4を回動させて吹出口を閉じることなく、第1と第2通風路11,12を閉じた状態、すなわち空気吹出部1を閉じた状態とすることができる。したがって、ベゼル4を回動させるための構成が不要となり、空気吹出部1の構造を簡略化することができる。さらに、ベゼル4を回動させるために必要なスペースも必要なくなり、空気吹出部1をコンパクトにすることもできる。
【0029】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、空気吹出部を閉じた状態のときに内筒部と外筒部間の隙間を介して空気が室内へ漏れるのを阻止することができるので、信頼性の高い空気吹出部が得られる。また、第1開閉部材と内筒部を回動させる必要がないので、空気吹出部の構造が複雑化するのを回避することができる。したがって、空気吹出口の構造を複雑化することなく、空気吹出部が閉じた状態のときに室内に空気が漏れるのを防止可能な空気吹出部構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態における空気吹出部の断面図である。
【図2】従来の空気吹出部の断面図である。
【符号の説明】
1 空気吹出部、2 ケース、3 スペーサ、4 ベゼル、5 フィン、6 リンク部材、7 フラップ、8 シール部材、9 インターパネル、10 隙間、11 第1通風路、12 第2通風路、13 切欠部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気吹出部構造に関し、特に、空気調和機からの空気の吹出部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2に、自動車に搭載された空気調和機からの空気を自動車の室内へ供給するための従来の空気吹出部1の構造例を示す。
【0003】
図2に示すように、空気吹出部1は、ケース2、スペーサ3、ベゼル4、フィン5、リンク部材6、フラップ7およびシール部材8を備える。空気吹出部1の吹出口近傍の通風路は2重構造を有しており、外筒部と内筒部とを備える。外筒部は、ケース2とスペーサ3とで構成され、内筒部は、ベゼル4により構成される。
【0004】
ベゼル4で囲まれる空間内に、フィン5と、リンク部材6と、フラップ7と、シール部材8とが設置される。フィン5は、回動操作可能であり、ベゼル4の一方の開口部で規定される吹出口を開閉する。リンク部材6は、ピン等を介してフィン5とフラップ7とに回動可能に連結され、フィン5の回動に連動してフラップ7を回動させる。フラップ7の両端には、空気漏れを防止するためのシール部材8を取り付ける。
【0005】
次に、上記の構造を有する空気吹出部1の各要素の動作について説明する。まず、吹出口を開いて空気を室内に供給するには、図2の実線で示す状態から点線で示す状態にフィン5を回動操作し、吹出口を開けばよい。それに伴い、図2に示すようにリンク部材6が下方に移動しながら後方にも移動し、該リンク部材6によってフラップ7を回動させてベゼル4内の通風路を開くことができ、吹出口を通して空気調和機からの空気を室内に供給することができる。
【0006】
他方、空気の供給を停止するには、上記と逆の動作を行えばよい。すなわち、図2の点線で示す状態から実線で示す状態にフィン5を回動操作すればよい。それにより、吹出口がフィン5で閉じられるとともに、ベゼル4内の通風路もフラップ7によって閉じられ、室内への空気調和機からの空気の供給が停止される。
【0007】
上記以外の例として、たとえば特開平11−51459号公報に、エア吹出口を有するフィニッシャに接続される吐気口とエアダクトに接続される導入口とを有する送風口ケースを備え、そのケース内の導入口近傍に、該送風口ケース内部の送風路を開閉させて風量を調整するためのダンパーを軸支せしめるとともに、該ダンパーよりも上記送風口ケース内の吐気口寄りに、エア吹出口を略全閉塞しうる側壁面を有する筒状のルーバーハウジングを軸支せしめ、さらに上記ダンパーを、送風口ケースの全開位置から全閉位置まで回動することができ、かつダンパーが全閉位置となった後に引き続いてルーバーハウジングを、その側壁面が上記エア吹出口を閉塞する位置まで回動せしめることができる吹出口開閉制御機構を設けたことを特徴とする車両用空気吹出口構造が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−51459号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例では、ベゼル4とフラップ7との間、すなわち内筒部とフラップ7との間をシール部材8でシールしていたことから、次のような問題が生じていた。
【0010】
図2に示すように、ベゼル4の外側に設置されるスペーサ3と、ベゼル4の端部との間には隙間10が存在する。この隙間10は、通風路において上記の内筒部とフラップ7間のシール部よりも上流側に位置するので、空気吹出部1の吹出口をフィン5で閉じるとともにベゼル4内の通風路をフラップ7によって閉じた状態でも、図2において矢印で示すように、上記の隙間10を通って通風路内の空気はスペーサ3とベゼル4との間に流れ込んでしまう。この空気が、ベゼル4とケース2との間を通過して室内に漏れ出すという問題があった。
【0011】
また、上述の特開平11−51459号公報に記載の空気吹出口では、ルーバーハウジングを送風口ケースに回動可能に設けているので、ルーバーハウジングを回動させるための構成が必要となり、空気吹出口の構造が複雑になるという問題があった。
【0012】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、空気吹出口の構造を複雑化することなく、空気吹出部を閉じたときに、室内に空気が漏れるのを防止可能な空気吹出部構造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気吹出部構造は、空気の吹出口側に位置する第1通風路を形成する内筒部と、内筒部の外側に設置され第1通風路よりも吹出口から離れた位置に第2通風路を形成する外筒部と、吹出口を開閉するフィンと、第2通風路内に回動可能に設置され、連結部材を介してフィンと連結され、外筒部との間をシールするシール部材を有し、第2通風路を開閉する開閉部材とを備える。
【0014】
上記のように第2通風路内に開閉部材を設置することにより、シール部材によって開閉部材と外筒部との間をシールすることができる。このとき、第2通風路は第1通風路よりも吹出口から離れた位置に設けられるので、内筒部は第2開閉部材と外筒部間のシール部よりも下流側に位置することとなる。したがって、内筒部と外筒部間の隙間は、当該シール部よりも下流側に位置することとなる。このため、開閉部材により第2通風路を閉じた状態、つまり空気吹出部を閉じた状態のときに内筒部と外筒部間の隙間を介して空気が室内へ漏れるのを阻止することができる。
【0015】
上記第2通風路側に位置する内筒部の端部に、開閉部材の回動を許容する切欠部を設けることが好ましい。それにより、内筒部によって開閉部材の回動が阻害されることを回避でき、空気吹出部の開閉を支障なく行なえる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1を用いて、1つの本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明を車両に搭載される空気調和機の空気吹出部の構造に適用した場合について説明するが、車両以外に設置される空気調和機の空気吹出部にも本発明を適用可能である。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態における空気吹出部1は、ケース(外筒部)2と、ベゼル(内筒部)4と、フィン5と、リンク部材(連結部材)6と、フラップ(開閉部材)7と、シール部材8とを備える。
【0018】
図1の例では、自動車の車内に設置されたインターパネル9に、外筒部となるケース2を組み込んでいる。このケース2内に、内筒部となるベゼル4を組み込む。該ベゼル4の一方の開口が車内への空気の吹出口となり、ベゼル4内の空間によって吹出口近傍に第1通風路11を形成する。ベゼル4の他方の開口端に、フラップ7の回動を許容する切欠部(凹部)13を形成する。
【0019】
上記のベゼル4内に、フィン5およびリンク部材6を設置する。フィン5は、吹出口を開閉できるようにベゼル4に回動可能に取り付けられる。このフィン5は、リンク部材6を介してフラップ7と接続される。リンク部材6は、ベゼル4内の第1通風路11から後述する第2通風路12内に延在し、ピン等を介してフィン5とフラップ7とに回動可能に連結される。
【0020】
第1通風路11よりも上流側、すなわち第1通風路11よりも吹出口から離れた位置に第2通風路12を形成する。第2通風路12は、ベゼル4よりも通風路の上流側に位置するケース2の内周面によって規定される。この第2通風路12内に、第2通風路12を開閉するフラップ7を回動可能に設置する。つまり、該フラップ7は、ベゼル4の他方の開口端(吹出口と反対側の開口端)よりも吹出口から離れた位置に設置される。したがって、ベゼル4の他方の開口端とケース2との間の隙間10は、フラップ7よりも吹出口側(通風路の下流側)に位置することとなる。
【0021】
フラップ7の外周に凹部を形成し、該凹部にシールラバー等よりなるシール部材8を取り付ける。このシール部材8によってケース2とフラップ7間をシールすることができる。
【0022】
次に、上記の構造を有する本実施の形態の空気吹出部1における各要素の動作について説明する。
【0023】
空気吹出部1を通して車内に空気調和機からの空気を供給するには、まずフィン5を反時計回りに回動操作して図1の実線の状態から点線の状態とし、空気吹出部1の吹出口を開く。つまり、第1通風路11を開く。このフィン5の回動に伴いリンク部材6も図1の実線の状態から点線の状態に移動し、リンク部材6によってフラップ7が時計回りに回動操作される。
【0024】
このとき、フラップ7の一方の端部(図1の上端部)がベゼル4側に移動するが、ベゼル4におけるフラップ7側(吹出口から離れた側)の開口端に切欠部13を形成しているので、このフラップ7の一方の端部がベゼル4に当たるのを回避することができる。したがって、フラップ7を時計回りに支障なく回動することができ、第2通風路12をも開くことができる。
【0025】
このようにフィン5とともにフラップ7を回動して第1と第2通風路11,12を開いた状態とすることができるので、空気吹出部1を通して車内に空気調和機からの空気を供給することができる。
【0026】
他方、空気吹出部1からの車内への空気の供給を停止するには、フィン5を回動操作して、図1の点線の状態から実線の状態とすればよい。つまり、フィン5を図1において時計回りに回動操作して空気吹出部1の吹出口を閉じればよい。それに伴い、フラップ7は反時計回りに回動操作され、図1の点線の状態から実線の状態となる。それにより、シール部材8がケース2の内周面に当接され、フラップ7によって第2通風路12が閉じられる。
【0027】
その結果、第1と第2通風路11,12がともに閉じた状態となり、空気吹出部1からの車内への空気の供給を停止することができる。このとき、シール部材8によりケース2とフラップ7間がシールされるが、吹出口から離れた側のベゼル4の開口端とケース2との間の隙間10が、上記シール部よりも通風路における下流側(吹出口に近い側)に位置するので、空気吹出部1が閉じた状態のときに上記隙間10に通風路内に送り込まれる空気が流れ込むのを阻止することができる。したがって、通風路内の空気が当該隙間10を介して車内に漏れるのを阻止することができる。
【0028】
また、シール部材8を有するフラップ7と、フィン5とによって、第1と第2通風路11,12を閉じた状態とすることができるので、ベゼル4を回動させて吹出口を閉じることなく、第1と第2通風路11,12を閉じた状態、すなわち空気吹出部1を閉じた状態とすることができる。したがって、ベゼル4を回動させるための構成が不要となり、空気吹出部1の構造を簡略化することができる。さらに、ベゼル4を回動させるために必要なスペースも必要なくなり、空気吹出部1をコンパクトにすることもできる。
【0029】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、空気吹出部を閉じた状態のときに内筒部と外筒部間の隙間を介して空気が室内へ漏れるのを阻止することができるので、信頼性の高い空気吹出部が得られる。また、第1開閉部材と内筒部を回動させる必要がないので、空気吹出部の構造が複雑化するのを回避することができる。したがって、空気吹出口の構造を複雑化することなく、空気吹出部が閉じた状態のときに室内に空気が漏れるのを防止可能な空気吹出部構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態における空気吹出部の断面図である。
【図2】従来の空気吹出部の断面図である。
【符号の説明】
1 空気吹出部、2 ケース、3 スペーサ、4 ベゼル、5 フィン、6 リンク部材、7 フラップ、8 シール部材、9 インターパネル、10 隙間、11 第1通風路、12 第2通風路、13 切欠部。
Claims (2)
- 空気の吹出口側に位置する第1通風路を形成する内筒部と、
前記内筒部の外側に設置され、前記第1通風路よりも前記吹出口から離れた位置に第2通風路を形成する外筒部と、
前記吹出口を開閉するフィンと、
前記第2通風路内に回動可能に設置され、連結部材を介して前記フィンと連結され、前記外筒部との間をシールするシール部材を有し、前記第2通風路を開閉する開閉部材と、
を備えた、空気吹出部構造。 - 前記第2通風路側に位置する前記内筒部の端部に、前記開閉部材の回動を許容する切欠部を設けた、請求項1に記載の空気吹出部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002300207A JP2004131032A (ja) | 2002-10-15 | 2002-10-15 | 空気吹出部構造 |
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