JP2021172119A - 車両の吹出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉部を急閉した際に生じる空気供給路内の圧力変動を緩和して、異音の発生および吹出装置関連部材の破損・損傷を抑制することが可能な車両の吹出装置の提供。【解決手段】車両の吹出装置1は、吹出口10と、空気供給路50とを備えている。吹出口10は、空気供給路50に接続される空気流入部11Aと、吹出開口部11Bと、空調用空気の流通を遮断する全閉位置Cと吹出開口部11Bを所定開度で開放する全開位置Oとの間で移動可能なシャットダンパ30とを有している。空気供給路50は、空気流通部51と、空気流通部51下流側端部において外方へ張り出すように設けられ、空気流通部51内の空調用空気を取り入れて溜め置くことが可能な空気逃げ部56とを有している。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の吹出装置に関し、特に、吹出風量を調節することが可能な吹出口を備えた車両の吹出装置に関するものである。
従来から、車両(例えば、自動車)の吹出口として、乗員が操作部を操作(例えば、回転操作)することによって、吹出風量を調節することが可能なものが広く知られている。
このような吹出口としては、例えば、特許文献1に記載のもの(レジスタ)がある。
この特許文献1の吹出口は、
空調用空気の通風路と吹き出し口を形成する管状体(上本体部および下本体部)と、
通風路の吹き出し口より上流に、通風路を横切って延びるダンパー軸に回動可能に、該ダンパー軸から上流側へそれぞれ伸びる2枚のフラップ(第1フラップおよび第2フラップ)と、
乗員が操作できる位置に配置され、2枚のフラップの回動をコントロールできる調整機構(操作ノブ)と、
を備え、
管状体は、ダンパー軸より上流側の上流部(頂上流部および底上流部)は、同ダンパー軸より下流側の下流部(頂下流部および底下流部)より通風路の外側へ、傾斜部(頂傾斜部および底傾斜部)を介して拡張し、閉位置にいる時の2枚のフラップは、その先端部が前記傾斜部に接する、
ように構成されたものある。
このように構成された特許文献1の吹出口によれば、2枚のフラップを閉位置に移動させた状態で、各フラップの先端部がそれぞれ管状体の傾斜部と面接触するように構成されているため、閉塞時に先端部が摺動して異音が発生する、などといった不具合を抑制することが可能である。
特開2018−016228号公報
ところで、このような従来の吹出口では、乗員が操作部(例えば、操作ノブ)を所定方向に素早く操作すると、フラップ等の開閉部が急閉される構造となっている。
かかる場合、空気供給路(ダクト)内で空調用空気の圧力が急激に上昇するため、吹出口や空気供給路から不快な異音(打音)が生じるほか、場合によっては、圧力変動の影響を受けて空気供給路や吹出口(以下、「吹出装置関連部材」と称す)が破損・損傷するおそれが生じる。
この点、特許文献1の吹出口は、開閉部を閉位置に移動させた際に生じる異音を抑制するように構成されたものではあるが、開閉部を急閉した際に生じる異音について何ら考慮されていないため、未だ改善の余地があるものといえる。
本発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、開閉部を急閉した際に生じる空気供給路内の圧力変動を緩和して、異音の発生および「吹出装置関連部材」の破損・損傷を抑制することが可能な車両の吹出装置を提供することにある。
上記課題は、本発明にかかる車両の吹出装置によれば、空調用空気を車内空間に吹き出す吹出口と、前記吹出口へ向かって空調用空気を導く空気供給路と、を備えた車両の吹出装置であって、前記吹出口は、前記空気供給路に接続される空気流入部と、車内空間に開口する吹出開口部と、前記空気流入部と前記吹出開口部との間に設けられ、空調用空気の流通を遮断する全閉位置と前記吹出開口部を所定開度で開放する全開位置との間で移動可能な開閉部と、を有し、前記空気供給路は、空調用空気が流通する空気流通部と、前記空気流通部の吹出方向の端部側において外方へ張り出すように設けられ、前記空気流通部内の空調用空気を取り入れて溜め置くことが可能な空気逃げ部と、有する、ことにより解決される。
上記構成を備えた本発明では、開閉部が急閉されることに起因して、空気流通部内で空調用空気の圧力変動が生じると、圧力上昇した空調用空気の一部が空気逃げ部に流入されるように構成されている。
すなわち、本発明では、空気流通部内で空調用空気の圧力が上昇した場合、その圧力を空気逃げ部で有効に吸収することが可能なため、空調用空気の圧力変動時における圧力のピーク値を下げることが可能である。
その結果、本発明では、開閉部を急閉した際に生じる空気流通部内の圧力変動を緩和することができるため、異音の発生および「吹出装置関連部材」の破損・損傷を効果的に抑制することが可能である。
なお、上記車両の吹出装置に係る発明においては、前記空気逃げ部は、その少なくとも一部が膨出変形可能な部材により形成される、と好適である。
また、上記車両の吹出装置に係る発明においては、前記空気逃げ部は、前記吹出方向の端部に前記空気流入部を取り付けるための吹出側取り付け部と、前記吹出方向とは反対の反吹出方向の端部に前記空気流通部を取り付けるための反吹出側取り付け部と、を有する、と好適である。
この場合、前記吹出側取り付け部は、前記空気流入部が篏挿可能な形状を有し、前記空気流入部は、前記吹出口と前記空気逃げ部とを組み付けた状態で前記反吹出側取り付け部との間に隙間を空けて配置され、前記空気逃げ部は、前記隙間を介して空調用空気を取り入れる、とより好適である。
さらに、前記吹出口は、前記開閉部に接続され、乗員の操作によって前記開閉部の開閉位置を変更可能な操作部を有する、と好適である。
以上のように、本発明にかかる車両の吹出装置によれば、比較的簡易な構成でありながらも、開閉部を急閉した際に生じる空調用空気の圧力変動を緩和することが可能なため、異音の発生および「吹出装置関連部材」の破損・損傷を確実に抑制することができる。
本実施形態にかかる吹出口の斜視図である。 図1の吹出口の操作部およびシャットダンパの連結状態を示す分解斜視図である。 本実施形態にかかる吹出装置の動作を説明するための一部断面概要図である。 比較例としての従来の吹出装置の動作を説明するための一部断面概要図である。 空気流通部内の圧力の推移を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる吹出口の斜視図、図2は図1の吹出口の操作部およびシャットダンパの連結状態を示す分解斜視図、図3は本実施形態にかかる吹出装置の動作を説明するための一部断面概要図、図4は比較例としての従来の吹出装置の動作を説明するための一部断面概要図、図5は空気流通部内の圧力の推移を示すグラフである。なお、以下の説明における、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を、吹出方向は空調用空気の流れる方向を、反吹出方向は前記吹出方向とは反対の方向を、下流側は吹出方向にある側を、上流側は反吹出方向にある側を、それぞれ意味している。
(吹出装置1の構成)
図1〜図3に示すように、本実施形態にかかる吹出装置1は、自動車に設けられる装置であって、吹出口10と、空気供給路50とを備えている。なお、上記吹出装置1と、自動車と、吹出口10と、空気供給路50とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「吹出装置」と、「車両」と、「吹出口」と、「空気供給路」とに該当する。
(吹出口10の構成)
まず、吹出口10について図1〜図3を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態にかかる吹出口10は、特開2018−0166228号公報に記載のレジスタ(以下、「公知レジスタ」と称す)と同様な構成を備えたものであるが、本発明の理解を容易にするため、以下において、その概略を説明することとする。
図1〜図3に示すように、吹出口10は、例えば、運転席や助手席の前方に配置されるインストルメントパネルに取り付けられ、空気供給路50から供給される空調用空気を車内空間(車室内)に吹き出すための装置である。なお、上記空調用空気が特許請求の範囲に記載の「空調用空気」に該当する。
吹出口10は、吹出口本体11と、複数の下流側フィン21と、複数の上流側フィン22と、シャットダンパ30と、操作部40とを有している。なお、上記シャットダンパ30と、操作部40とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「開閉部」と、「操作部」とに該当する。
(吹出口本体11)
吹出口本体11は、断面略矩形状に形成された管状部材からなり、空気供給路50に接続される空気流入部11Aと、空気流入部11Aから流入した空調用空気を車内空間に吹き出す吹出開口部11Bとを有している。図示は省略するが、吹出口本体11の所定位置には、複数の下流側フィン21、複数の上流側フィン22およびシャットダンパ30を、それぞれ軸支するための軸受け部(例えば、孔部)が設けられている。なお、上記空気流入部11Aと、吹出開口部11Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「空気流入部」と、「吹出開口部」とに該当する。
詳しくは後述するが、本実施形態では、空気流入部11Aを空気供給路50(後述する空気逃げ部56の下流側接続部56B)に差し込むことで、吹出口10と空気供給路50とが接続されるように構成されている(図3参照)。
(下流側フィン21)
下流側フィン21は、吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の上下方向の角度を変更するために用いられる部材である。本実施形態にかかる下流側フィン21は、左右方向に延びる板状部材からなり、吹出口本体11の吹出開口部11Bに近接した位置に配置される。
複数の下流側フィン21は、左右方向両端部にそれぞれ軸部21aを有し、これら軸部21aを吹出口本体11の軸受け部(図示省略)に挿入等することによって、吹出口本体11に対し、上下方向に所定の間隔を空けて回動自在に支持されている。
また、複数の下流側フィン21は、板状部材等からなるリンク部材23を介して互いに連結されている。このリンク部材は、各下流側フィン21の所定部位(例えば、左右方向の一端部)に、それぞれ、回動自在に取り付けられている(図2参照)。これにより、1つの下流側フィン21を上下方向に傾動させた場合、他の下流側フィン21もこれと同じ傾き(略平行)となるように移動させることが可能となっている。
また、複数(本実施形態では「3」)の下流側フィン21のうちの上下方向の中央に位置する下流側フィン21には、「公知レジスタ」と同様に、左右方向中央部に、後述する操作部40の操作軸42が挿入可能な長孔21bが形成されている。この長孔21bは、左右方向に延び、下流側フィン21の指向方向に沿って貫通形成されている。
詳しくは後述するが、操作軸42は、棒状部材からなり、自由端としての一端側(摘まみ部41側)から入力された回転力を、固定端としての他端側(操作部側傘歯車43側)に伝達して、その回転力によりシャットダンパ30を開閉させるためのものである。この操作軸42は、その軸中に2つの自在接手(下流側自在接手42aおよび上流側自在接手42b)を有し、自由端側(摘まみ部41側)を上下および左右方向に移動させることができるように構成されている。
このため、本実施形態では、長孔21bに挿通した操作軸42の自由端側(摘まみ部41側)を、上方または下方に操作することで、下流側フィン21を上下方向に傾動させることが可能となっている。
(上流側フィン22)
上流側フィン22は、吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の左右方向の角度を変更するために用いられる部材である。この上流側フィン22は、上下方向に延びる板状部材からなり、下流側フィン21よりも空気流入部11A側(上流側)に配置されている。
複数の上流側フィン22は、下流側フィン21と同様に、上下方向両端部にそれぞれ軸部(図示省略)を有し、これら軸部を吹出口本体11の軸受け部(図示省略)に挿入等することによって、吹出口本体11に対し、左右方向に所定の間隔を空けて回動自在に支持されている。
図示は省略するが、複数の上流側フィン22は、下流側フィン21と同様に、これらを同じ傾きに傾動させるためのリンク部材(例えば、ロッド)を介して互いに連結されている(図2の「下流側フィン21」に連結される「リンク部材23」参照)。これにより、1つの上流側フィン22を左右方向に傾動させた場合、他の上流側フィン22もこれと同じ傾き(略平行)となるように移動させることが可能となっている。
また、本実施形態おいて、上流側フィン22(またはリンク部材)には、操作部40の操作軸42が連結されている。これにより、操作部40の自由端(摘まみ部41)を左方向または右方向に移動させることで、空調用空気の左右方向の吹出角度を変更することが可能となっている。
(シャットダンパ30)
シャットダンパ30は、上流側フィン22の上流側に配置され、空気流入部11Aと吹出開口部11Bとの間の通路を開閉するための部材である。
本実施形態にかかるシャットダンパ30は、「公知レジスタ」と同様に、板状に形成された、第1フラップ31と、第1フラップ31よりも下方に配置される第2フラップ32と有している。
第1フラップ31および第2フラップ32は、これらの下流側端部が、左右方向に延びる軸部材33によって蝶番のごとく連結され、吹出口本体11の内面と接する全閉位置Cと、略平行に配置される全開位置Oとの間で移動することができるように構成されている。なお、上記全閉位置Cと、全開位置Oとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「全閉位置」と、「全開位置」とに該当する。
これにより、第1フラップ31および第2フラップ32を、全閉位置Cに移動させると、吹出開口部11Bからの空調用空気の吹き出しが停止される一方、全開位置Oに移動させると、吹出開口部11Bから空調用空気を最大風量で吹き出すことが可能となっている。なお、第1フラップ31および第2フラップの各フラップが、吹出口本体11の内面と接することによって、空調用空気の吹き出しが停止されることを考慮すれば、各フラップのうちの吹出口本体11の内面と接する部分については、少なくとも、密着性の高い軟質部材(例えば、ゴム)により形成するのが好ましい。
第1フラップ31には、左右方向中央部の右寄りの位置に、第1フラップ31の下流側端部から吹出方向に向けて突出する第1傘歯車31aが設けられている(図2および図3参照)。同様に、第2フラップ32には、左右方向中央部の左寄りの位置に、第2フラップ32下流側端部から吹出方向に向けて突出する第2傘歯車32aが設けられている(図3参照)。
これら第1傘歯車31aおよび第2傘歯車32aは、何れも、後述する操作軸42の操作部側傘歯車43が噛み合う位置に配置される。
このように構成された本実施形態では、
(a)操作軸42を所定方向(例えば、時計回り)に回転させることによって、第1フラップ31および第2フラップ32を全閉位置Cに向けて移動させることができる一方、
(b)操作軸42を上記所定方向とは反対方向(例えば、反時計回り)に回転させることによって、第1フラップ31および第2フラップ32を全開位置Oに向けて移動させることができる、
ように構成されている。
(操作部40)
操作部40は、「公知レジスタ」と同様に、吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の吹出方向や吹出風量を変更する際、乗員が操作することができるように構成されたものである。
本実施形態にかかる操作部40は、乗員が指で摘まんだ状態で操作することが可能な摘まみ部41と、操作軸42と、操作部側傘歯車43とを有している。
摘まみ部41は、操作軸42の下流側端部に接続固定され、下流側フィン21の長孔21bの下流側の開口周縁上に配置される。
操作軸42は、棒状部材からなり、摘まみ部41から入力された回転力等の操作力をシャットダンパ30等の各種部材に伝達するための部材である。
上述したように、本実施形態にかかる操作軸42には、その軸中に、2つの自在接手(図3の「下流側自在接手42a」および「上流側自在接手42b」参照)が互いに間隔を空けて設けられている。このような自在接手(「ユニバーサルジョイント」ともいう)は、今や公知であるため、詳しい説明を省略するが、本実施形態にかかる下流側自在接手42aおよび上流側自在接手42bおいても、一端側の軸方向と他端側の軸方向とのなす角度を変化させても、一端側から入力された回転力を他端側に伝達することができるように構成されている。
操作軸42は、下流側の端部が、下流側フィン21の長孔21bに挿貫されることで下流側フィン21に支持される一方、上流側の端部が、上流側自在接手42bの上流側の継手部分を介して吹出口本体11に固定されている。また、下流側自在接手42aは、操作軸42が長孔21bに挿貫された状態で、下流側フィン21および上流側フィン22の下流側に配置されるようになっている。
操作部側傘歯車43は、操作軸42の上流側端部に固定され、第1フラップ31の第1傘歯車31aおよび第2フラップ32の第2傘歯車32aに噛み合うようにして配置される。
本実施形態では、操作部40がこのように構成されているため、乗員が、
(a)摘まみ部41を上方または下方に傾動させることで、下流側フィン21を上下方向に移動させることができる(吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の上下方向の角度を変更することができる)一方、
(b)摘まみ部41を下流側フィン21の長孔21bに沿って左方向または右方向に移動させることで、上流側フィン22を左右方向に移動させることができ(吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の左右方向の角度を変更することができ)、また、
(c)摘まみ部41を時計回りまたは反時計周りに回転させることで、シャットダンパ30を全閉位置Cと全開位置Oとの間で移動させることができる(吹出開口部11Bから吹き出される空調用空気の吹出風量を調節することができる)、
ように構成されている。なお、本実施形態では、1つの操作部(摘まみ部41)で、下流側フィン21の移動、上流側フィン22の移動、および、シャットダンパ30の開閉をおこなえるように構成したが、これらを別々の操作部でおこなえるように構成することも可能である。
(空気供給路50の構成)
次に、本実施形態にかかる空気供給路50について図1および図3を参照しつつ説明する。
図1および図3に示すように、空気供給路50は、空気流通部51と、空気逃げ部56とを有している。なお、上記空気流通部51と、空気逃げ部56とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「空気流通路」と、「空気逃げ部」に該当する。
(空気流通部51)
空気流通部51は、空調装置(図示省略)から導出された空調用空気を吹出口10に導くための管路(ダクト)で、吹出口10の空気流入部11Aと略同一の断面形状(本実施形態では、断面矩形状)を有している。
(空気逃げ部56)
詳しくは後述するが、空気流通部51内の空調用空気の圧力が上昇した際にその圧力を吸収するための部材で、例えば、比較的硬質な樹脂や鋼板により形成されている。
本実施形態にかかる空気逃げ部56は、略箱形状を有し、吹出方向と直交する直交方向の断面積が、吹出口10の空気流入部11Aおよび空気流通部51よりも大きくなるように形成されている。
空気逃げ部56の上流側と、下流側とには、それぞれ、空気流通部51を接続するための上流側接続部56Aと、吹出口10の空気流入部11Aを接続するための下流側接続部56Bとが設けられている。なお、上記上流側接続部56Aと、下流側接続部56Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「反吹出側取り付け部」と、「吹出側取り付け部」とに該当する。
上流側接続部56Aは、略筒状に形成され、空気逃げ部56の上流側端部から反吹出方向に突出するように設けられている。
本実施形態では、空気流通部51と空気逃げ部56とが、上流側接続部56Aを空気流通部51に差し込むことにより接続される構成となっているため、上流側接続部56Aの外面形状は、空気流通部51の内面形状よりも若干小さく形成されている。なお、上流側接続部56Aを空気流通部51に差し込んだ状態で、これらの間に空気漏れの原因となる隙間が生じうるが、このような隙間は、公知の手法、例えば、シーリング材の充填や粘着シート(例えば、ダクトテープ)の貼付によって処理することが可能である。
詳しくは後述するが、本実施形態では、吹出口10と空気供給路50とを組み付けた状態で、空気流入部11Aの外周面が、上流側接続部56Aの内周面との間で隙間Gを空けた状態で配置されるようになっている。このため、上流側接続部56Aの内面形状は、空気流入部11Aの外面形状に隙間Gを加えた大きさとなるように形成されている。なお、上記隙間Gが特許請求の範囲に記載の「隙間」に該当する。
下流側接続部56Bは、空気逃げ部56の上流側端部に形成された開口であり、空気流入部11Aが挿入可能な大きさに形成されている。この下流側接続部56Bは、開口周縁から反吹出方向に向けて突出する鍔部56Baと、鍔部56Baの内面に取り付けられたシール部56Bb(例えば、環状のゴムパッキン)とを有している。
シール部56Bbは、下流側接続部56Bに空気流入部11Aが挿入(嵌挿)された際に、これらの間に隙間が生じないように気密よく封止するための部材(例えば、ゴム製のパッキン)である。
ここで、吹出口10と空気供給路50の組み付けについて説明すると、これらの組み付けは、例えば、
(a)空気逃げ部56の上流側接続部56Aを空気流通部51に差し込んで、空気供給路50と空気逃げ部56とを接続する、
(b)次に、吹出口10の空気流入部11Aを空気逃げ部56の下流側接続部56Bに挿入して、吹出口10と空気逃げ部56とを接続する、
といった手順を踏むことでおこなうことが可能となっている。
本実施形態では、吹出口10と空気供給路50とを組み付けた状態で、
(a)空気流入部11Aの外面と空気逃げ部56の内面との間には、閉空間Sが形成されるとともに、
(b)閉空間Sの上流側には、これに通じる隙間G(空気流入部11Aの上流側端部および上流側接続部56A間に形成される隙間)が形成される、
ように構成される。
閉空間Sは、隙間Gを介して空気流通部51と連通しているため、空気流通部51内の空調用空気を常に溜め置くことができる構成となっている。
(吹出装置の動作)
次に、このように構成された吹出装置1の空気供給路50内で圧力変動が生じた際の圧力の挙動について図3〜図5を参照しつつ説明する。
なお、以下においては、
(a)空調装置(図示省略)から一定の風量および圧力で空調用空気が送出されていること、
(b)全開位置Oにあるシャットダンパ30を急に全閉位置Cに移動させること(急閉すること)、
を前提として説明する。
図3および図5に示すように、シャットダンパ30が全開位置Oにある状態で吹出開口部11Bから空調用空気を吹き出すと、空気供給路50内の圧力は、ほとんど変位することなく、概ね一定の値で推移するようになっている。
この状態で、乗員が摘まみ部41を所定方向(例えば、時計回り)に素早く回転させて、シャットダンパ30を全開位置Oから全閉位置Cに急に移動させると(急閉すると)、空調用空気の運動エネルギが圧力エネルギに変換されるため、シャットダンパ30の上流側付近を起点として、空気供給路50内の圧力は、急激に上昇することとなる(図5の「t1」参照)。
この際、空気流通部51内で圧力が上昇した空調用空気は、隙間Gを介して閉空間S内に流入し、(空気流通部51内の空調用空気よりも圧力の低い)閉空間S内の空調用空気に混合されていくようになる。
すなわち、空気流通部51内の圧力は、閉空間S内の空調用空気に吸収されていくこととなるため、その結果、空気流通部51内の圧力の上昇を抑える(圧力のピーク値を下げる)ことが可能となる(図5の「圧力値P」参照)。
例えば、図4に示すように、このような閉空間Sが設けられていない従来の吹出装置101では、シャットダンパ30を急閉すると、シャットダンパ30の上流側付近で高圧となった空調用空気が、空気流通部51内にそのまま存置されることとなるため、空気流通部51内の圧力が圧力値Pt(ピーク値)まで上昇してしまい(図5参照)、これに伴う大きな異音(打音)が生じやすい。
これに対し、本実施形態にかかる吹出装置では、圧力のピーク値を、従来の吹出装置101よりも格段に低下させることができるため、異音の発生を確実に抑制することが可能である(図5の本実施形態の吹出装置にかかる「圧力値P」および従来の吹出装置にかかる「圧力値Pt」参照)。
なお、空気流通部51内の圧力は、図5に示すように、ピーク値(「圧力値P」参照)に達した後、徐々に低下していき、一定の圧力値で推移していくようになっている。
以上のように、本実施形態では、シャットダンパ30が急閉されることに起因して、空気流通部51内で急激な圧力変動が生じると、圧力上昇した空調用空気の一部が空気逃げ部56の閉空間Sに流入されるように構成されている。
すなわち、本実施形態では、空気流通部51内で空調用空気の圧力が上昇した場合、その圧力を空気逃げ部56の閉空間Sで有効に吸収することが可能なため、空調用空気の圧力変動時における圧力のピーク値を圧力値Pまで下げることが可能である。
その結果、本実施形態では、シャットダンパ30を急閉した際に生じる空気流通部51内の圧力変動を緩和することができるため、異音の発生を確実に抑制することができ、ひいては、急激な圧力上昇に伴う吹出口10や空気供給路50の破損・損傷を抑制することも可能である。
また、本実施形態では、シャットダンパ30の急閉時に空調用空気が高圧になりやすい部分、すなわち、シャットダンパ30の上流側の部分(空気流入部11A)に空気逃げ部56(閉空間S)が設けられているため、空調用空気の圧力の上昇を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、空気逃げ部56に、空気流通部51に差し込むことが可能な上流側接続部56A(差込口)と、吹出口10の空気流入部11Aが篏挿される下流側接続部56B(開口)とが設けられているため、吹出口10および空気流通部51に対する空気逃げ部56の組み付けを極めて簡単におこなうことが可能である。
なお、本実施形態では、空気逃げ部56を比較的硬質な部材(例えば、鋼板および樹脂)により形成したが、その少なくとも一部(例えば、空気逃げ部56の側部56C(図3参照))を、所定圧力の空調用空気が閉空間S内に作用(流入)した際に膨出変形可能な部材(例えば、ゴム膜)により形成することも可能である。
このように構成すれば、閉空間S内に高圧の空調用空気が流入した際に、空気逃げ部56の一部(空気逃げ部56の側部56C)を膨出させることできるため、閉空間S内の空調用空気の圧力をより吸収することができ、ひいては、空気流通部51内の空調用空気の圧力の上昇をさらに抑えることが可能となる。
例えば、空気逃げ部56の側部56Cをゴム膜等の部材で構成した場合、図5に示す一点鎖線のごとく、シャットダンパ30を急閉した際の圧力のピーク値を、上記実施形態の圧力値Pよりも低い圧力値Peとすることが可能である。
したがって、このような構成によれば、シャットダンパ30を急閉した際の異音の発生、および、これに伴う吹出口10や空気供給路50の破損・損傷をさらに抑制することができる。
また、上記実施形態では、開閉部として、2枚のフラップ(第1フラップ31および第2フラップ32)からなるシャットダンパ30を採用したが、急閉可能な開閉部であれば、他の開閉方式のもの(例えば、シャッター式の開閉部)であってもよい。
さらに、上記実施形態では、機械的に開閉されるシャットダンパ30を用いたが、これに代えて、電気的に開閉される開閉部とすることも可能である。
また、上記実施形態では、空気逃げ部56を、吹出口10の空気流入部11Aの外周全域を覆う形状としたが、空気流入部11Aの外周の一部を覆う形状とすることも可能である。
さらに、上記実施形態では、空気逃げ部56を、吹出口10の空気流入部11Aに直接接続するように構成したが、例えば、空気流通部51の下流側端部の管路中に設けて空気流入部11Aに間接的に接続することも可能である。
また、上記実施形態では、空気逃げ部56と空気流通部51とを別体で構成したが、これらを一体的に形成することも可能である。
さらに、上記実施形態では、吹出装置1を自動車に設けた場合を例示したが、他の車両(例えば、電車)に設けてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により、本発明は限定されるものではない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実例および運用技術等はすべて本発明の範疇
に含まれることはもちろんであることを付け加えておく。
1,101:吹出装置、10:吹出口、11:吹出口本体、11A:空気流入部、11B:吹出開口部、21:下流側フィン、21a:軸部、21b:長孔、22:上流側フィン、23:リンク部材、30:シャットダンパ、31:第1フラップ、31a:第1傘歯車、32:第2フラップ、32a:第2傘歯車、33:軸部材、40:操作部、41:摘まみ部、42:操作軸、42a:下流側自在接手、42b:上流側自在接手、43:操作部側傘歯車、50:空気供給路、51:空気流通部、56:空気逃げ部、56A:上流側接続部、56B:下流側接続部、56Ba:鍔部、56Bb:シール部、56C:側部、C:全閉位置、O:全開位置、G:隙間、S:閉空間、P,Pt,Pe;圧力値

Claims (5)

  1. 空調用空気を車内空間に吹き出す吹出口と、
    前記吹出口へ向かって空調用空気を導く空気供給路と、
    を備えた車両の吹出装置であって、
    前記吹出口は、
    前記空気供給路に接続される空気流入部と、
    車内空間に開口する吹出開口部と、
    前記空気流入部と前記吹出開口部との間に設けられ、空調用空気の流通を遮断する全閉位置と前記吹出開口部を所定開度で開放する全開位置との間で移動可能な開閉部と、
    を有し、
    前記空気供給路は、
    空調用空気が流通する空気流通部と、
    前記空気流通部の吹出方向の端部側において外方へ張り出すように設けられ、前記空気流通部内の空調用空気を取り入れて溜め置くことが可能な空気逃げ部と、
    を有する、
    ことを特徴とする車両の吹出装置。
  2. 前記空気逃げ部は、
    その少なくとも一部が膨出変形可能な部材により形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の吹出装置。
  3. 前記空気逃げ部は、
    前記吹出方向の端部に前記空気流入部を取り付けるための吹出側取り付け部と、
    前記吹出方向とは反対の反吹出方向の端部に前記空気流通部を取り付けるための反吹出側取り付け部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の吹出装置。
  4. 前記吹出側取り付け部は、
    前記空気流入部が篏挿可能な形状を有し、
    前記空気流入部は、
    前記吹出口と前記空気逃げ部とを組み付けた状態で前記反吹出側取り付け部との間に隙間を空けて配置され、
    前記空気逃げ部は、
    前記隙間を介して空調用空気を取り入れる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両の吹出装置。
  5. 前記吹出口は、
    前記開閉部に接続され、乗員の操作によって前記開閉部の開閉位置を変更可能な操作部を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両の吹出装置。
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