JP2005001472A - 車両の空調用エアダクト装置 - Google Patents

車両の空調用エアダクト装置 Download PDF

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Morihiko Fujita
森彦 藤田
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Abstract

【課題】空調用エアダクトを大きくして空気容量を増やすことができない。
【解決手段】車室内に調和空気を送風する空調用エアダクトを有する車両の空調用エアダクト装置であって、空調用エアダクト10をシート12で構成するようにして、調和空気の送風時に、風圧でシート12を膨らまて、空調用エアダクト10を保形するようにしたものである。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の空調用エアダクト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両の空調用エアダクト装置として、図12及び図13に示すように、車両用ルーフトリムに空調用エアダクト47を取り付けた構成のものがある。
【0003】
車両用ルーフトリムを構成するルーフトリム本体40は、車両のルーフパネル41の内面全体をほぼ覆うことができる大きさに形成してある。
【0004】
そして、このルーフトリム本体40には、車両前方向イに向かって左側部のほぼ中央部から後部にかけて、車室内に空気を噴出する左側の通気開口部42L、43Lが開口しており、右側部のほぼ中央部から後部にかけて、車室内に空気を噴出する右側の通気開口部42R、43Rが開口している。また、車両前方向イに向かって右側部の中間部には、空気供給用開口部44が開口しており、この空気供給用開口部44は、ルーフトリム本体40をルーフパネル41の内側に取付ける際、センタピラー等の車体フレーム45に設けられた空気供給用通気口(図示せず)に連通するようになっている。
【0005】
そして、ルーフトリム本体40には、左、右側の通気開口部42L、43L、42R、43R及び空気供給用開口部44を覆うようにしてダクト形成部材46が固着してある。
【0006】
このダクト形成部材46は、図13に示すように、ルーフトリム本体40と同質の硬質材を成形して、断面略コ字状のダクト本体部46aの両辺部にフランジ状の取付部46b、46cを張出した構成であり、取付部46b、46cをルーフトリム本体40の内面部40aに熱溶着することによって、ダクト形成部材46とルーフトリム本体40の内面部40aとで空調用エアダクト47が構成してある(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−240742号公報
【0008】
また、従来の車両の空調用エアダクト装置として、図14及び図15に示すように、自動車用ドアのドアトリム51に空調用エアダクト50を取付けた構成のものがある。
【0009】
ドアトリム51の側突エリアAには、裏面側に側突用パッド52が接着固定してあると共に、これに隣接して、ドアトリム51をドアパネル54に取り付けるためのクリップ55を保持するクリップ座56が設けてある。
【0010】
そして、空調用エアダクト50は、クリップ座56よりドアトリム51の中心側に寄せて側突エリアA内に設置されていて、吹出口67に接続してある。
【0011】
空調用エアダクト50は、硬質材を管形状に成形して構成してあり、ドアトリム51の内面に超音波溶着により固定されている。そして、空調用エアダクト50は、例えば蛇腹上のホースで車体側の空調用エアダクト(いずれも図示せず)につながっている(特許文献2参照)。
【0012】
【特許文献2】
公技番号2000−3354号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の前者の車両の空調用エアダクト装置にあっては、その空調用エアダクト47が、ルーフトリム本体40の内面部40aに、このルーフトリム本体40と同質の硬質材を成形して成るダクト形成部材46を、その取付部46b、46cで熱溶着することで構成してあり、この空調用エアダクト47は、ルーフパネル41や、このルーフパネル41のル一フサイドレール49に取り付けられたカーテンエアバッグ48に非常に近いところに設置されており、空調用エアダクト47の形状は、ルーフパネル41と間隙を設けたり、カーテンエアバッグ48を避けたものにしてある。
【0014】
ダクト形成部材46は、その板厚が厚いために、このダクト形成部材46で作成される空調用エアダクト47の断面積が減少して必要最低の断面積が確保されなければならない。
【0015】
また、仮に、カーテンエアバッグ48の大きさを無視して、図13の破線aに示すような太いダクト形状にすると、空調用エアダクト47はカーテンエアバッグ48に干渉してしまい、取り付けることができないので、空調用エアダクト47をカーテンエアバッグ48より内方のスペースに作らなければならない。このために、ルーフサイドレール49とルーフトリム本体40との間のスペースを有効に利用できず、デッドスペースができていた。
【0016】
また、カーテンエアバッグ48との干渉を無くすことで、空調用エアダクト47の断面積が小さくなり、空気容量があまり稼げないことになるし、コ字形状のダクト形成部材46の断面形状には制約があり、アンダー形状の成形が不可能になってしまい、この点からも空調用ダクト47の空気容量が稼げないことになっていた。
【0017】
また、空調用エアダクト47を大きくすることで空気容量を大きくできるが、ルーフパネル41に近づくことになり、寸法誤差・設置誤差等によりルーフパネル41との干渉が生じてコツコツ音が生じる場合もあるし、また、ルーフパネル41と干渉を起さないように不織布等を介在させると、コスト高になるために、空調用エアダクト47を大きくして空気容量を増やすことができないという問題点があった。
【0018】
また、上記した従来の後者の車両の空調用エアダクト装置にあっては、その空調用エアダクト50は硬質材を管形状に成形して構成してあり、ドアトリム10の内面に超音波溶着により固定されていて、ドアパネル54と間隙を設けたり、クリップ座56を避けてドアトリム53の中心側に寄せて設置されているが、例えば、空調用エアダクト50がドアパネル54と間隙を設けたり、クリップ座56を避けると、その空気容量が減少することから、ドアパネル54やクリップ座56に近づけて空気容量を大きくしようとすると、互いに干渉してしまう。また取付け誤差による干渉も考えられる。
【0019】
この干渉による低級音が発生することがあり、この低級音対策として不織布を貼付したりすると、コストアップの要因になり、空調用エアダクト50を大きくして空気容量を増やすことができないという問題点があった。
【0020】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その目的とするところは、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができ、しかも、他部品に干渉しても低級音の発生を抑えることができる車両の空調用エアダクト装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置は、車室内に調和空気を送風する空調用エアダクトを有する車両の空調用エアダクト装置であって、空調用エアダクトの少なくとも一部をシートで構成するようにして、調和空気の送風時に、風圧でシートを膨らませて空調用エアダクトを保形するようにしたものである。
【0022】
かかる構成により、調和空気の送風時に、風圧でシートが膨らみ空調用エアダクトが保形される。したがって、シートが萎んで空調用エアダクトが保形されない状態で、この空調用エアダクトの取付けを行えば、空調用エアダクトの車体パネル、カーテンエアバッグユニット、クリップ座、ハーネス等の他部品への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、シートが膨らみ保形された空調用エアダクトが他部品に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。
【0023】
また、空調用エアダクトの少なくとも一部がシートで構成してあるために、空調用エアダクトの断面形状における制約が無くなり、アンダー形状の成形が可能になる。
【0024】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置は、上記した本発明に係る車両の空調用エアダクト装置において、空調用エアダクトの一部が、車両の車体に設置される内装部品に固定されるダクト形成部材で構成してあるものである。
【0025】
かかる構成により、ダクト形成部材は、一部ではあるが空調用エアダクトにおける固定した断面積を持っているので、このダクト形成部材がシートの膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクトの必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0026】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置は、上記した本発明に係る車両の空調用エアダクト装置において、ダクト形成部材が、固定辺部にヒンジ部を介して連なる可動辺部を有しており、固定辺部を内装部品に固着すると共に、可動辺部をシートに連ねたものである。
【0027】
かかる構成により、調和空気の送風時に、風圧でシートが膨らむと、可動辺部がヒンジ部を支点にして揺動して拡開するために、このダクト形成部材がシートの膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクトの必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0028】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置は、上記した本発明に係る車両の空調用エアダクト装置において、空調用エアダクトを、全てシートで構成するようにして、調和空気の送風時に、風圧でシートを膨らませて空調用エアダクトを保形するようにしたものである。
【0029】
かかる構成により、シートが萎んで空調用エアダクトが保形されない状態で、この空調用エアダクトの取付けを行えば、空調用エアダクトの車体パネル、カーテンエアバッグユニット、クリップ座、ハーネス等の他部品への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、シートが膨らみ保形された空調用エアダクトが他部品に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1乃至図3に、車両用ルーフトリムに空調用エアダクトを取付けたルーフ設置用の空調用エアダクト装置を示す。
【0032】
車両用ルーフトリムを構成するルーフトリム本体1は、車両のルーフパネル11の内面全体をほぼ覆うことができる大きさに形成してあって、全体が軽量の熱可塑性樹脂又はこれに繊維(PP、PE、PP+GF、PP+天然繊維等)を含有させた樹脂からなる樹脂芯材1aと、樹脂芯材1aの車室側の全面に積層された表皮材1bとを一体成形して構成してある。
【0033】
ルーフトリム本体1には、車両前方向イに向かって左側部のほぼ中央部から後部にかけて、車室内に空気を噴出する左側の通気開口部2L、3Lが開口しており、右側部のほぼ中央部から後部にかけて、車室内に空気を噴出する右側の通気開口部2R、3Rが開口している。また、車両前方向イに向かって右側部の中間部には、空気供給用開口部4が開口しており、空気供給用開口部4は、ルーフトリム本体1をルーフパネル11の内側に取付ける際、センタピラー等の車体フレーム11Bに設けられた空気供給用通気口(図示せず)に連通するようになっている。
【0034】
そして、ルーフトリム本体1には、左、右側の通気開口部2L、3L、2R、3R及び空気供給用開口部4を覆うようにしてシート12をルーフトリム本体1の内面に取り付けることにより空調用エアダクト10が形成してある。
【0035】
すなわち、シート12は、布製のシート、ナイロン、ポリエステル製等の樹脂シート(フイルム)、又は布地に樹脂シートを積層した積層シートが使用される。そして、このシート12は、図1に示すように、ルーフトリム本体1の左側部の中間部から後部に至る左側シート部12Lと、ルーフトリム本体1の右側部の中間部から後部に至る右側シート部12Rと、左側シート部12Lと右側シート部12Rとをそれぞれの後端部で連結する連結シート部12Bとを有するほぼU字形状に裁断されていて、その周辺部に取付部13を備えている。
【0036】
そして、シート12は、その取付部13を、ルーフトリム本体1の内面部1cに接着等の固着手段で気密に取り付けることで、ルーフトリム本体1の内面部1cと共に、空調用エアダクト10を構成している。
【0037】
この場合、シート12の左側シート部12Lは、左側の通気開口部2L、3Lを覆い、右側シート部12Rは,右側の通気開口部2R、3Rと空気供給用開口部4とを覆っている。
【0038】
そして、空気供給用開口部4から調和空気が供給(送風)されない場合には、図3に示すように、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)は萎んで空調用エアダクト10は保形されないが、空気供給用開口部4から調和空気が供給された場合には、図2に示すように風圧でシート12は膨らんで空調用エアダクト10が保形され、左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12Rは他部品としてのルーフパネル11の内面部11aに接触し、更に、左側シート部12L及び右側シート部12Rは、ルーフサイドレール11A内面に取り付けられた他部品としてのカーテンエアバックユニット14の側面部14aに接触するようになる。
【0039】
又、従来の空調用エアダクトでは、アンダー形状となるために、成形することができなかった形状にも空調用ダクト10を膨らますことで、保形できることになる。
【0040】
本発明の第1の実施の形態によれば、調和空気の送風時に、風圧でシート12が膨らみ空調用エアダクト10が保形される。したがって、シート12が萎んで空調用エアダクト10が保形されない状態で空調用エアダクト10の取付けを行えば、この空調用エアダクト10のカーテンエアバックユニット14への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、調和空気の送風によりシート12が膨らみ保形された空調用エアダクト10がルーフパネル11やカーテンエアバックユニット14に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。また、空調用エアダクト10の断面形状における制約が無くなり、アンダー形状が可能になる。
【0041】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図4乃至図6に示す。
【0042】
本発明の第2の実施の形態では、空調用エアダクト10−1を、シート12 (左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)と、ルーフトリム本体1の内面部1cと、ルーフトリム本体1の材質と同じ材質で製作したダクト形成部材15とで構成したものである。
【0043】
ダクト形成部材15は、図4に示すように、ルーフトリム本体1の左側部のほぼ中央部から後部に至る左側ダクト形成部15Lと、ルーフトリム本体1の右側部のほぼ中央部から後部に至る右側ダクト形成部15Rと、左側ダクト形成部15Lと右側ダクト形成部15Rとをそれぞれの後端部で連結する連結ダクト形成部15Bとを有する平面ほぼU字形状に成形されている。
【0044】
また、左、右側及び後側の左側ダクト形成部15L、15R、15Bの断面形状は、ルーフトリム側取付部となる外辺部16に立上り部17を形成し、この立上り部17の先側に外辺部16にほぼ平行した内辺部18を形成し、この内辺部18の先側にシート取付部19を形成したクランク形状である。
【0045】
そして、左、右側及び後側ダクト形成部15L、15R、15Bは、その外辺部16でルーフトリム本体1の内面部1cに溶着又は接着により取り付けてある。そして、シート取付部19に、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)の内側の取付部13が接着等の固着手段で気密に取り付けてある。
【0046】
そして、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)の外側の取付部13はルーフトリム本体1の内面部1cに接着等の固着手段で気密に取り付けてある。
【0047】
したがって、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)と、ルーフトリム本体1の内面部1cと、ダクト形成部材15とで空調用エアダクト10−1を構成している。この場合、シート12の左側シート部12Lと左側のダクト形成部15Lとは、左側の通気開口部2L、3Lを覆い、右側シート部12Rと右側のダクト形成部15Rとは、右側の通気開口部2R、3Rと空気供給用開口部4とを覆っている。
【0048】
そして、空気供給用開口部4から調和空気が供給(送風)がされない場合には、図6に示すように、空調用エアダクト10−1は、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)の部分で萎んで保形されない状態になる。
【0049】
また、空気供給用開口部4から調和空気が供給された場合には、図5に示すように空調用エアダクト10−1は、シート12の部分が膨らんで保形され、左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12Rはルーフパネル11の内面部11a及びカーテンエアバックユニット14の側面部14aに接触するようになる。
【0050】
本発明の第2の実施の形態によれば、ダクト形成部材15は、一部ではあるが空調用エアダクト10−1における固定した断面積を持っているので、このダクト形成部材15がシート12の膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクト10−1の必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0051】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図7乃至図9に示す。
【0052】
本発明の第3の実施の形態では、空調用エアダクト10−2を、シート12 (左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)と、ルーフトリム本体1の内面部1cと、ルーフトリム本体1の材質と同じ材質で製作した左、右側及び後側のダクト形成部材20L、20R、20Bとで構成したものである。
【0053】
左、右側及び後側のダクト形成部材20L、20R、20Bは、図8及び図9に示すように、板状の部材本体21の外辺縁部寄りに溝状のヒンジ部22を形成し、ヒンジ部22を中にして固定辺部23と可動辺部24とを形成したものであり、可動辺部24には屈曲した取付部25が形成してある。
【0054】
左側のダクト形成部材20Lは、その固定辺部23でルーフトリム本体1の内面部1cにおける左の立上がり部1dの基部に溶着又は接着により取り付けてあって、固定辺部23は左の立上がり部1dに添うようになっている。そして、可動辺部24に形成した取付部25に、左側シート部12Lの外側の取付部13が接着等の固着手段で気密に取り付けてある。左側シート部12Lの内側の取付部13はルーフトリム本体1の内面部1cに接着等の固着手段で気密に取り付けてある。
【0055】
また、右側のダクト形成部材20Rは、左側のダクト形成部材20Lの取付けと同様の要領で、その固定辺部23でルーフトリム本体1の内面部1cにおける右の立上がり部1dの基部に取り付けてあり、取付部25には右側シート部12Rの外側の取付部13が取り付けてある。
【0056】
また、後側のダクト形成部材20Bは、左側のダクト形成部材20Lの取付けと同様の要領で、その固定辺部23でルーフトリム本体1の内面部1cにおける後部の立上がり部1dの基部に取り付けてあり、取付部25には後側シート部12Bの外側の取付部13が取り付けてある。
【0057】
なお、左側のダクト形成部材20Lの可動辺部24の後端部と後側のダクト形成部材20Bの可動辺部24の左端部、また、右側のダクト形成部材20Rの可動辺部24の後端部と後側のダクト形成部材20Bの可動辺部24の右端部とは、それぞれの可動辺部24がルーフトリム本体1の内面部1cにおける立上がり部1dに添った状態で重なり合わないように、例えば、斜めにしてあり、各可動辺部24間の隙間はシート12で塞いである。
【0058】
したがって、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)と、ルーフトリム本体1の内面部1cと、左、右側及び後側のダクト形成部材20L、20R、20Bとで空調用エアダクト10−2を構成している。この場合、シート12の左側シート部12Lと左側のダクト形成部材20Lとは、左側の通気開口部2L、3Lを覆い、右側シート部12Rと右側のダクト形成部材20Rとは、右側の通気開口部2R、3Rと空気供給用開口部4とを覆っている。
【0059】
そして、空気供給用開口部4から調和空気が供給(送風)がされない場合には、図9に示すように、空調用エアダクト10−2は、シート12(左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12R)の部分で萎んで保形されない状態になり、左、右側及び後側のダクト形成部材20L、20R、20Bの可動辺部24は、ルーフトリム本体1の内面部1cにおける立上がり部1dに添う状態になる。
【0060】
また、空気供給用開口部4から調和空気が供給された場合には、図8に示すように、空調用エアダクト10−2はシート12の部分が膨らんで保形され、左側シート部12L、連結シート部12B及び右側シート部12Rはルーフパネル11の内面部11aに接触し、左、右側及び後側のダクト形成部材20L、20R、20Bの可動辺部24は、ヒンジ部23を支点にして起き上がり、特に、左、右側のダクト形成部材20L、20Rの可動辺部23はカーテンエアバックユニット14の側面部14aに近接するようになる。
【0061】
本発明の第3の実施の形態によれば、調和空気の供給(送風)時に、風圧でシート12が膨らむと、可動辺部24がヒンジ部23を支点にして揺動して拡開するために、ダクト形成部材20L、20R、20Bがシート12の膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクト10−2の必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0062】
上記第1〜第3の実施の形態は、空調用エアダクトをルーフトリムに取付けた適用例となっているが、これに限定されず、他の自動車の内装部品、たとえば、ドアトリム、ピラートリム或いはラゲージサイドトリム等に取付けて適用できること明らかである。そこで、次に説明する第4の実施の形態は、ドアトリムの設置する場合の適用例である。
【0063】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図10及び図11に示す。
【0064】
本発明の第4の実施の形態では、空調用エアダクト10−3を、後席ベント (後席搭乗者及び後席車窓曇り止め用空調吹出口)(図示せず)を採用した自動車用ドア30に配置して、空調用エアダクト10−3を後席ベントに接続するようにした場合である。
【0065】
図10に示すように、自動車用ドア30のドアトリム32は、このドアトリム32に取り付けたクリップ座33のクリップ34をドアインナパネル31のクリップ孔35に差し込むことで、ドアトリム32がドアインナパネル31に固定してある。
【0066】
空調用エアダクト10−3は、布製のシート、ナイロン、ポリエステル製等の樹脂シート(フイルム)、又は布地に樹脂シートを積層した積層シート等のシート37を材料とした管状のシート製エアダクトである。
【0067】
そして、空調用エアダクト10−3は、クリップ座33よりドアトリム32の中心側に寄せて側突エリア内に設置されていて、吹出口(いずれも図示せず)に接続してある。そして、この空調用エアダクト10−3は、その一部をこのドアトリム32の内面部32aに、接着等の固着手段で取り付けてある。
【0068】
そして、空調用エアダクト10−3に調和空気が送風がされない場合には、図11に示すように、空調用エアダクト10−3は萎んだ状態になる。
【0069】
また、空調用エアダクト10−3に調和空気が供給(送風)された場合には、図10に示すようにシート37が膨らんで空調用エアダクト10−3が保形され、この空調用エアダクト10−3は他部品としてのクリップ座33の側面部33a及び他部品としてのドアインナパネル31の内面部31aに接触するようになる。
【0070】
本発明の第4の実施の形態によれば、ドアトリム設置用の空調用エアダクト10−3が全てシート37で構成してあるために、シート37が萎んで空調用エアダクト10−3が保形されない状態で、この空調用エアダクト10−3の取付けを行えば、空調用エアダクト10−3のクリップ座33への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、シート37が膨らみ保形された空調用エアダクト10−3がドアインナパネル31やクリップ座33に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。
【0071】
なお、第4の実施の形態における空調用エアダクト10−3は、ドアトリム設置用として説明しているが、これに限定されるものでなく、ピラートリム或いはラゲージサイドトリム等の他の内装部品に適用できること明らかである。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置によれば、調和空気の送風時に、風圧でシートが膨らみ空調用エアダクトが保形される。したがって、シートが萎んで空調用エアダクトが保形されない状態で、この空調用エアダクトの取付けを行えば、空調用エアダクトの内装部品への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、シートが膨らみ保形された空調用エアダクトが内装部品に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。
【0073】
また、空調用エアダクトの少なくとも一部がシートで構成してあるために、空調用エアダクトの断面形状における制約が無くなり、アンダー形状が可能になる。
【0074】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置によれば、ダクト形成部材は、一部ではあるが空調用エアダクトにおける固定した断面積を持っているので、このダクト形成部材がシートの膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクトの必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0075】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置によれば、調和空気の送風時に、風圧でシートが膨らむと、可動辺部がヒンジ部を支点にして揺動して拡開するために、このダクト形成部材がシートの膨張をある程度規制するようになって、この空調用エアダクトの必要な全断面積が確実に確保できるようになる。
【0076】
また、本発明に係る車両の空調用エアダクト装置によれば、ドア設置用の空調用エアダクトを全てシートで構成することにより、シートが萎んで空調用エアダクトが保形されない状態で、この空調用エアダクトの取付けを行えば、空調用エアダクトの車体パネル、カーテンエアバッグユニット、クリップ座、ハーネス等の他部品への干渉がなく、最大限のスペースを使用して、最大限の空気容量を確保することができる。また、シートが膨らみ保形された空調用エアダクトが他部品に干渉しても、低級音の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の空気調和用ダクト装置(第1の実施の形態)を備えた車両用ルーフトリムの斜視図である。
【図2】図1のU−U線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが膨らんだ状態の断面図である。
【図3】図1のU−U線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが萎んだ状態の断面図である。
【図4】本発明に係る車両の空気調和用ダクト装置(第2の実施の形態)を備えた車両用ルーフトリムの斜視図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが膨らんだ状態の断面図である。
【図6】図4のV−V線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが萎んだ状態の断面図である。
【図7】本発明に係る車両の空気調和用ダクト装置(第3の実施の形態)を備えた車両用ルーフトリムの斜視図である。
【図8】図7のX−X線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが膨らんだ状態の断面図である。
【図9】図7のX−X線に沿う断面であって、空気調和用ダクトが萎んだ状態の断面図である。
【図10】本発明に係る車両の空気調和用ダクト装置(第4の実施の形態)における空気調和用ダクトが膨らんだ状態の断面図である。
【図11】同車両の空気調和用ダクト装置(第4の実施の形態)において空気調和用ダクトが萎んだ状態の断面図である。
【図12】従来の車両の空気調和用ダクト装置を備えた車両用ルーフトリムの斜視図である。
【図13】図12のY−Y線に沿う断面図である。
【図14】従来の車両の空気調和用ダクト装置を備えた車両用ドアトリムの斜視図である。
【図15】図14のZ−Z線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ルーフトリム本体
1c 内面部
2L 通気開口部
2R 通気開口部
3L 通気開口部
3R 通気開口部
4 空気供給用開口部
10 空調用エアダクト
10−1 空調用エアダクト
10−2 空調用エアダクト
10−3 空調用エアダクト
12 シート
12L 左側シート部
12R 右側シート部
12B 連結シート部
13 取付部
14 カーテンエアバックユニット(内装部品)
15 ダクト形成部材
15L 左側ダクト形成部
15R 右側ダクト形成部
15B 連結ダクト形成部
16 外辺部
17 立上り部
18 内辺部
19 シート取付部
20L 左側のダクト形成部材
20R 右側のダクト形成部材
20B 後側のダクト形成部材
22 ヒンジ部
23 固定辺部
24 可動辺部
25 取付部
30 自動車用ドア
31 ドアインナパネル
32 ドアトリム
33 クリップ座
34 クリップ
37 シート

Claims (4)

  1. 車室内に調和空気を送風する空調用エアダクトを有する車両の空調用エアダクト装置であって、
    前記空調用エアダクトの少なくとも一部をシートで構成するようにして、前記調和空気の送風時に、風圧で前記シートを膨らませて前記空調用エアダクトを保形するようにしたことを特徴とする車両の空調用エアダクト装置。
  2. 前記空調用エアダクトの一部が、前記自動車の車体に設置される内装部品に固定されるダクト形成部材で構成してあることを特徴とする請求項1に記載の車両の空調用エアダクト装置。
  3. 前記ダクト形成部材が、固定辺部にヒンジ部を介して連なる可動辺部を有しており、前記固定辺部を前記内装部品に固着すると共に、前記可動辺部を前記シートに連ねたことを特徴とする請求項2に記載の車両の空調用エアダクト装置。
  4. 前記空調用エアダクトを、全てシートで構成するようにして、前記調和空気の送風時に、風圧で前記シートを膨らませて前記空調用エアダクトを保形するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両の空調用エアダクト装置。
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