JP2004129162A - 受信方法及び受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を受信エリアに応じて最適な値に設定でき、聴感を向上させることができるマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置を提供する。
【解決手段】受信エリアにおいて、カウンタ10により一定時間毎に発生したマルチパスをカウントしてマルチパス発生密度を求め、マルチパス発生密度に応じて、時定数回路8で時定数を設定し、セパレーション制御回路9が時定数によって、ステレオ分離度を制御することによって、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を受信エリアに応じて最適な値にする。
【選択図】 図2
【解決手段】受信エリアにおいて、カウンタ10により一定時間毎に発生したマルチパスをカウントしてマルチパス発生密度を求め、マルチパス発生密度に応じて、時定数回路8で時定数を設定し、セパレーション制御回路9が時定数によって、ステレオ分離度を制御することによって、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を受信エリアに応じて最適な値にする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチパスに応じて発生するノイズによる音質への影響を低減する受信方法及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマルチパスによる音質への影響を低減する回路は、マルチパスを検出したときにステレオモードからモノラルモードに切り換えてステレオセパレーション(分離度)を低下させることにより、マルチパスノイズによる音質への影響の低減を行っている。
【0003】
このために例えば、マルチパスノイズが無くなったとき、モノラルモードからステレオモードへの復帰に一定の時間がかかるように時定数回路により、ステレオセパレーション(分離度)が徐々に復帰するようにする。
【0004】
例えば、図1に示す従来のマルチパスノイズによる音質への影響を低減する回路によれば、マルチパスノイズ混入のときに強制的にステレモードからモノラルモードに切り換える際、マルチパスノイズの混入持続期間を検出する時定数回路104および105と、時定数回路104および105の出力によりそれぞれオン、オフが制御されるトランジスタQ2およびQ3によってコンデンサC1に選択的にそれぞれ接続されて、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を制御するコンデンサC2およびC3を接続するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マルチパスはビルディング等や山などへの反射により発生し、受信装置の設置されたエリア(地域)の建造物の有無や地形によって発生状況が決まるものであるため、特定のエリアにおいてマルチパスの発生状況が頻繁に変化することはなく、例えば突発的に深いマルチパスや、持続時間の長いマルチパスが発生するようなことはほとんど無い。
【0006】
これに対し、例えば移動体用の受信装置においては、移動によって受信エリアが変わるため、マルチパスが頻繁に発生する受信エリアやマルチパスが単発的に発生する受信エリアなどを通過する。このように移動時には、マルチパスの発生状況、特にマルチパスの発生密度が変化する。
【0007】
そして、マルチパスが頻繁に発生する(マルチパスの発生密度が高い)受信エリアにおいては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が短いと音量変化感や音像定位変化感を感じやすい。一方、マルチパスが単発的に発生する(マルチパスの発生密度が低い)受信エリアにおいては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が長いと、不必要にモノラル受信の期間が長くなってしまう。このため、聴感上好ましくないものになってしまう。
【0008】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を受信エリアに応じて最適な値に設定でき、聴感を向上させることができるマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る受信方法は、請求項1に記載したように、マルチパスノイズの混入時にステレオ分離度を切り換える受信方法であって、一定時間内に発生したマルチパスノイズの発生数を検出することにより、マルチパスノイズの発生密度を求めるステップと、前記発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る受信装置は、請求項4に記載したように、マルチパスノイズの混入時にステレオモードからモノラルモードにステレオ分離度を切り換える受信装置であって、一定時間毎に発生したマルチパス発生密度を検出する手段と、検出された前記マルチパス発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る受信方法及び受信装置は、マルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置であり、その一実施の形態として、FM受信機の例を挙げ、以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図2は、本発明の一実施の形態に係るFM受信機(受信装置)の構成を示すブロック図である。図2に示すように、FM受信機(受信装置)11は、アンテナ1と、フロントエンド2と、中間周波数増幅回路3と、FM検波回路4と、ステレオデコーダ5と、シグナルメータ出力回路6と、マルチパスノイズ検出回路7と、時定数回路8と、セパレーション制御回路9と、カウンタ10とを備えている。
【0013】
アンテナ1は放送電波を受信するアンテナであり、フロントエンド2はアンテナ1が受信した電波から希望波を取り出した中間周波を出力する回路である。
【0014】
中間周波数増幅回路3は、フロントエンド2から出力された中間周波を増幅する回路である。
【0015】
FM検波回路4は増幅された中間周波から音声信号を取り出す回路であり、ステレオデコーダ5は音声信号を左右ステレオ信号に振り分けて出力する回路である。
【0016】
シグナルメータ出力回路6は、電界強度を示す中間周波数増幅回路3からの振幅を比例した直流電圧を出力するとともに、マルチパス発生時には、FM電波が振幅変調を受けるため、交流電圧も合わせて出力する回路である。
【0017】
マルチパスノイズ検出回路7は、シグナルメータ出力回路6の出力の交流成分をフィルタ等で検出し、直流電圧に変換しパルス波形に整形して出力する回路である。
【0018】
時定数回路8は、マルチパスノイズ検出回路7の出力からのパルス信号に時定数を持たせる回路である。
【0019】
セパレーション制御回路9は、時定数回路8の出力に応じてステレオデコーダ5のステレオセパレーション(分離度)を制御してマルチパスノイズを低減する回路である。
【0020】
カウンタ10は、一定時間内に発生したマルチパスノイズ検出回路7のパルス出力をカウントして、一定時間内に発生したマルチパスノイズの発生回数であるマルチパス発生密度を検出するカウンタである。
このカウンタ10から出力されるマルチパス発生密度に応じて、前述の時定数回路8の時定数が設定される。
【0021】
本実施の形態に係るFM受信機(受信装置)11は、移動体用のFM受信機に適しており、移動によって受信エリアが変わるごとに、マルチパスの発生状況、特にマルチパスの発生密度が変化した際などにマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信を行うことができる。
【0022】
次に、図3及び図4に基づいて本実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法について説明する。図3は、本実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法を説明するフローチャートである。図4は、マルチパス信号の発生タイミングをカウントする動作を説明する波形図である。
【0023】
まず、マルチパス信号を出力する。図4(a)はシグナルメータ出力回路6からの出力信号である。
図4(a)に示すように、シグナルメータ出力回路6の出力信号は、電界強度を示す中間増幅回路3からの振幅に比例した直流電圧を出力するとともに、マルチパス妨害発生時にはFM電波が振幅変調を受けるため、交流電圧も合わせて出力する。シグナルメータ出力回路6の出力信号のうちの交流成分は、マルチパスを受けると、ノイズ+低域変調成分の高調波歪み成分によって信号レベルが増大する(ステップS1)。
【0024】
次に、マルチパスノイズの検出を行い、パルス波形に整形する。図4(b)はマルチパスノイズ検出回路の出力信号である。
マルチパス妨害発生時には、シグナルメータ出力回路6の出力信号の交流成分(高域ノイズ成分)が増加する。このため、バイパスフィルタまたはバンドパスフィルタを通して、マルチパスノイズ検出回路7によって、マルチパスノイズの検出を行い、直流電圧に変換しパルス波形に整形して(図4(b))カウンタ10へ出力する(ステップS2)。
【0025】
次に、マルチパス発生密度の検出を行う。図4(b)に示したマルチパスノイズ検出回路7からの出力信号をカウンタ10に入力し、この出力信号に発生したパルスを一定の周期毎(一定時間毎)にカウントする(図4(c)のカウント値)。そして、前の周期にカウントしたカウント値に応じて、マルチパス発生密度(図4(d))を求めて出力する(ステップS3)。
【0026】
次に、上記マルチパス発生密度に応じて、時定数回路8において時定数を設定し、この時定数回路8の出力をセパレーション制御回路9に入力する(ステップS4)。
【0027】
次に、セパレーション制御回路9は、パルス波高値に応じた制御しきい値によって、ステレオ復調状態からモノラル復調状態までのステレオセパレーション(分離度)を制御する信号をステレオデコーダ5に送信する(ステップS5)。
【0028】
次に、ステレオデコーダ5は、セパレーション制御回路9からのセパレーション制御信号に応じて、左右のステレオ音声信号のステレオセパレーション(分離度)を調整して出力する(ステップS6)。
このとき、図4(e)に示すように前述の時定数により、ステレオモードからモノラルモードへの移行時間(アタックタイム)、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間(リカバリタイム)が調整される。
【0029】
なお、ステレオモードからモノラルモードへの移行時間については、時定数による制御をしなくてもよい。
【0030】
以上述べた手順によって、マルチパス発生密度に応じて、モノラルモードからステレオモードに復帰する時間が制御される。このときの制御方法は、マルチパス発生密度が高くなるに従って、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を長くし、かつ、マルチパス発生密度が低くなるに従って、前記復帰時間を短くするように制御する。
【0031】
上述のマルチパス発生密度に応じた時定数の設定について、一例を挙げ説明する。図5にマルチパス発生密度に応じて時定数を5段階に設定した例の波形図を示す。
【0032】
マルチパス発生密度が最も低い場合が、図5の時定数1の波形に対応し、マルチパス発生密度が最も高い場合が、図5の時定数5の波形に対応する。この時定数1〜5は、前の周期にカウントしたカウント値(マルチパスノイズ検出回路7からの出力信号におけるパルス数)に比例した値とする。
【0033】
例えば、図4(d)に示した前の周期にカウントしたカウント値が1の場合、図5の時定数1を適用し、カウント値が2の場合は時定数2、カウント値が3の場合は時定数3、カウント値が4の場合は時定数4、カウント値が5以上の場合は時定数5を適用する。各時定数に対応するカウント値は、カウントする周期の長さや時定数の設定数等によって適宜変えてもよい。
【0034】
なお、モノラルモードからステレオモードに復帰する時間(リカバリタイム)は、数ミリ秒から数秒(3〜5秒)程度である。
また、カウントを実行するカウンタ10はアナログ回路でも、ディジタル回路でもよい。
【0035】
本実施の形態は、マルチパス発生の密度によって時定数を制御するので、マルチパスが頻繁に発生する(発生密度が高い)エリア(地域)においては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が長い時間となるように制御され、マルチパスが単発的に発生する(発生密度が低い)エリア(地域)においては、短い時間で復帰するように制御される。
これにより、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間をあらゆる受信エリアにおいても最適な値に設定でき、聴感を向上させることができるマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置を提供することができる。
【0036】
なお、本発明は、前述した実施の形態において例示したFM受信機に限定されるものでなく、VHF、UHF等の受信装置などのマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマルチパスノイズによる音質への影響を低減する回路である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るFM受信機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係るFM受信機のマルチパス信号の発生タイミングをカウントする動作を説明する波形図である。
【図5】マルチパス発生密度に応じて時定数を5段階に設定した例の波形図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 フロントエンド
3 中間周波数増幅回路
4 FM検波回路
5 ステレオデコーダ
6 シグナルメータ出力回路
7 マルチパスノイズ検出回路
8 時定数回路
9 セパレーション制御回路
10 カウンタ
11 FM受信機(受信装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチパスに応じて発生するノイズによる音質への影響を低減する受信方法及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマルチパスによる音質への影響を低減する回路は、マルチパスを検出したときにステレオモードからモノラルモードに切り換えてステレオセパレーション(分離度)を低下させることにより、マルチパスノイズによる音質への影響の低減を行っている。
【0003】
このために例えば、マルチパスノイズが無くなったとき、モノラルモードからステレオモードへの復帰に一定の時間がかかるように時定数回路により、ステレオセパレーション(分離度)が徐々に復帰するようにする。
【0004】
例えば、図1に示す従来のマルチパスノイズによる音質への影響を低減する回路によれば、マルチパスノイズ混入のときに強制的にステレモードからモノラルモードに切り換える際、マルチパスノイズの混入持続期間を検出する時定数回路104および105と、時定数回路104および105の出力によりそれぞれオン、オフが制御されるトランジスタQ2およびQ3によってコンデンサC1に選択的にそれぞれ接続されて、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を制御するコンデンサC2およびC3を接続するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マルチパスはビルディング等や山などへの反射により発生し、受信装置の設置されたエリア(地域)の建造物の有無や地形によって発生状況が決まるものであるため、特定のエリアにおいてマルチパスの発生状況が頻繁に変化することはなく、例えば突発的に深いマルチパスや、持続時間の長いマルチパスが発生するようなことはほとんど無い。
【0006】
これに対し、例えば移動体用の受信装置においては、移動によって受信エリアが変わるため、マルチパスが頻繁に発生する受信エリアやマルチパスが単発的に発生する受信エリアなどを通過する。このように移動時には、マルチパスの発生状況、特にマルチパスの発生密度が変化する。
【0007】
そして、マルチパスが頻繁に発生する(マルチパスの発生密度が高い)受信エリアにおいては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が短いと音量変化感や音像定位変化感を感じやすい。一方、マルチパスが単発的に発生する(マルチパスの発生密度が低い)受信エリアにおいては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が長いと、不必要にモノラル受信の期間が長くなってしまう。このため、聴感上好ましくないものになってしまう。
【0008】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を受信エリアに応じて最適な値に設定でき、聴感を向上させることができるマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る受信方法は、請求項1に記載したように、マルチパスノイズの混入時にステレオ分離度を切り換える受信方法であって、一定時間内に発生したマルチパスノイズの発生数を検出することにより、マルチパスノイズの発生密度を求めるステップと、前記発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る受信装置は、請求項4に記載したように、マルチパスノイズの混入時にステレオモードからモノラルモードにステレオ分離度を切り換える受信装置であって、一定時間毎に発生したマルチパス発生密度を検出する手段と、検出された前記マルチパス発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る受信方法及び受信装置は、マルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置であり、その一実施の形態として、FM受信機の例を挙げ、以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図2は、本発明の一実施の形態に係るFM受信機(受信装置)の構成を示すブロック図である。図2に示すように、FM受信機(受信装置)11は、アンテナ1と、フロントエンド2と、中間周波数増幅回路3と、FM検波回路4と、ステレオデコーダ5と、シグナルメータ出力回路6と、マルチパスノイズ検出回路7と、時定数回路8と、セパレーション制御回路9と、カウンタ10とを備えている。
【0013】
アンテナ1は放送電波を受信するアンテナであり、フロントエンド2はアンテナ1が受信した電波から希望波を取り出した中間周波を出力する回路である。
【0014】
中間周波数増幅回路3は、フロントエンド2から出力された中間周波を増幅する回路である。
【0015】
FM検波回路4は増幅された中間周波から音声信号を取り出す回路であり、ステレオデコーダ5は音声信号を左右ステレオ信号に振り分けて出力する回路である。
【0016】
シグナルメータ出力回路6は、電界強度を示す中間周波数増幅回路3からの振幅を比例した直流電圧を出力するとともに、マルチパス発生時には、FM電波が振幅変調を受けるため、交流電圧も合わせて出力する回路である。
【0017】
マルチパスノイズ検出回路7は、シグナルメータ出力回路6の出力の交流成分をフィルタ等で検出し、直流電圧に変換しパルス波形に整形して出力する回路である。
【0018】
時定数回路8は、マルチパスノイズ検出回路7の出力からのパルス信号に時定数を持たせる回路である。
【0019】
セパレーション制御回路9は、時定数回路8の出力に応じてステレオデコーダ5のステレオセパレーション(分離度)を制御してマルチパスノイズを低減する回路である。
【0020】
カウンタ10は、一定時間内に発生したマルチパスノイズ検出回路7のパルス出力をカウントして、一定時間内に発生したマルチパスノイズの発生回数であるマルチパス発生密度を検出するカウンタである。
このカウンタ10から出力されるマルチパス発生密度に応じて、前述の時定数回路8の時定数が設定される。
【0021】
本実施の形態に係るFM受信機(受信装置)11は、移動体用のFM受信機に適しており、移動によって受信エリアが変わるごとに、マルチパスの発生状況、特にマルチパスの発生密度が変化した際などにマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信を行うことができる。
【0022】
次に、図3及び図4に基づいて本実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法について説明する。図3は、本実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法を説明するフローチャートである。図4は、マルチパス信号の発生タイミングをカウントする動作を説明する波形図である。
【0023】
まず、マルチパス信号を出力する。図4(a)はシグナルメータ出力回路6からの出力信号である。
図4(a)に示すように、シグナルメータ出力回路6の出力信号は、電界強度を示す中間増幅回路3からの振幅に比例した直流電圧を出力するとともに、マルチパス妨害発生時にはFM電波が振幅変調を受けるため、交流電圧も合わせて出力する。シグナルメータ出力回路6の出力信号のうちの交流成分は、マルチパスを受けると、ノイズ+低域変調成分の高調波歪み成分によって信号レベルが増大する(ステップS1)。
【0024】
次に、マルチパスノイズの検出を行い、パルス波形に整形する。図4(b)はマルチパスノイズ検出回路の出力信号である。
マルチパス妨害発生時には、シグナルメータ出力回路6の出力信号の交流成分(高域ノイズ成分)が増加する。このため、バイパスフィルタまたはバンドパスフィルタを通して、マルチパスノイズ検出回路7によって、マルチパスノイズの検出を行い、直流電圧に変換しパルス波形に整形して(図4(b))カウンタ10へ出力する(ステップS2)。
【0025】
次に、マルチパス発生密度の検出を行う。図4(b)に示したマルチパスノイズ検出回路7からの出力信号をカウンタ10に入力し、この出力信号に発生したパルスを一定の周期毎(一定時間毎)にカウントする(図4(c)のカウント値)。そして、前の周期にカウントしたカウント値に応じて、マルチパス発生密度(図4(d))を求めて出力する(ステップS3)。
【0026】
次に、上記マルチパス発生密度に応じて、時定数回路8において時定数を設定し、この時定数回路8の出力をセパレーション制御回路9に入力する(ステップS4)。
【0027】
次に、セパレーション制御回路9は、パルス波高値に応じた制御しきい値によって、ステレオ復調状態からモノラル復調状態までのステレオセパレーション(分離度)を制御する信号をステレオデコーダ5に送信する(ステップS5)。
【0028】
次に、ステレオデコーダ5は、セパレーション制御回路9からのセパレーション制御信号に応じて、左右のステレオ音声信号のステレオセパレーション(分離度)を調整して出力する(ステップS6)。
このとき、図4(e)に示すように前述の時定数により、ステレオモードからモノラルモードへの移行時間(アタックタイム)、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間(リカバリタイム)が調整される。
【0029】
なお、ステレオモードからモノラルモードへの移行時間については、時定数による制御をしなくてもよい。
【0030】
以上述べた手順によって、マルチパス発生密度に応じて、モノラルモードからステレオモードに復帰する時間が制御される。このときの制御方法は、マルチパス発生密度が高くなるに従って、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間を長くし、かつ、マルチパス発生密度が低くなるに従って、前記復帰時間を短くするように制御する。
【0031】
上述のマルチパス発生密度に応じた時定数の設定について、一例を挙げ説明する。図5にマルチパス発生密度に応じて時定数を5段階に設定した例の波形図を示す。
【0032】
マルチパス発生密度が最も低い場合が、図5の時定数1の波形に対応し、マルチパス発生密度が最も高い場合が、図5の時定数5の波形に対応する。この時定数1〜5は、前の周期にカウントしたカウント値(マルチパスノイズ検出回路7からの出力信号におけるパルス数)に比例した値とする。
【0033】
例えば、図4(d)に示した前の周期にカウントしたカウント値が1の場合、図5の時定数1を適用し、カウント値が2の場合は時定数2、カウント値が3の場合は時定数3、カウント値が4の場合は時定数4、カウント値が5以上の場合は時定数5を適用する。各時定数に対応するカウント値は、カウントする周期の長さや時定数の設定数等によって適宜変えてもよい。
【0034】
なお、モノラルモードからステレオモードに復帰する時間(リカバリタイム)は、数ミリ秒から数秒(3〜5秒)程度である。
また、カウントを実行するカウンタ10はアナログ回路でも、ディジタル回路でもよい。
【0035】
本実施の形態は、マルチパス発生の密度によって時定数を制御するので、マルチパスが頻繁に発生する(発生密度が高い)エリア(地域)においては、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間が長い時間となるように制御され、マルチパスが単発的に発生する(発生密度が低い)エリア(地域)においては、短い時間で復帰するように制御される。
これにより、モノラルモードからステレオモードへの復帰時間をあらゆる受信エリアにおいても最適な値に設定でき、聴感を向上させることができるマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法及び受信装置を提供することができる。
【0036】
なお、本発明は、前述した実施の形態において例示したFM受信機に限定されるものでなく、VHF、UHF等の受信装置などのマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマルチパスノイズによる音質への影響を低減する回路である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るFM受信機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るマルチパスノイズによる音質への影響の低減を図る受信方法を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係るFM受信機のマルチパス信号の発生タイミングをカウントする動作を説明する波形図である。
【図5】マルチパス発生密度に応じて時定数を5段階に設定した例の波形図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 フロントエンド
3 中間周波数増幅回路
4 FM検波回路
5 ステレオデコーダ
6 シグナルメータ出力回路
7 マルチパスノイズ検出回路
8 時定数回路
9 セパレーション制御回路
10 カウンタ
11 FM受信機(受信装置)
Claims (7)
- マルチパスノイズの混入時にステレオ分離度を切り換える受信方法であって、
一定時間内に発生したマルチパスノイズの発生数を検出することにより、マルチパスノイズの発生密度を求めるステップと、
前記発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御するステップと、を含むことを特徴とする受信方法。 - モノラルモードからステレオモードの復帰する時間を前記発生密度に応じて制御することを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
- 前記発生密度が高くなるに従ってモノラルモードからステレオモードへの復帰時間を長くし、かつ、前記発生密度が低くなるに従って前記復帰時間を短くするように制御することを特徴とする請求項2に記載の受信方法。
- マルチパスノイズの混入時にステレオモードからモノラルモードにステレオ分離度を切り換える受信装置であって、
一定時間毎に発生したマルチパス発生密度を検出する手段と、
検出された前記マルチパス発生密度に応じて、前記ステレオ分離度を切り換える際の時定数を制御する制御手段と、を有することを特徴とする受信装置。 - 前記制御手段は、前記マルチパス発生密度に応じてモノラルモードからステレオモードに復帰する時間を制御してなることを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
- 前記制御手段は、前記マルチパス発生密度が高くなるに従ってモノラルモードからステレオモードへの復帰時間を長くし、かつ、前記マルチパス発生密度が低くなるに従って前記復帰時間を短くするように制御してなることを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
- 移動体に備えられたことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の受信装置。
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