JP2004129088A - 表面実装型sawデバイス、及びその製造方法 - Google Patents

表面実装型sawデバイス、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性金属被膜を接地用の上部電極と接続するためのスペースを確保するためにSAWチップ間隔が拡大して配線基板個片の大型化と、配線基板母材を用いた量産時の生産性の低下、という不具合を解決する。
【解決手段】外部電極4、上部電極5を備えた配線基板2と、上部電極上に導体バンプ10を介してフリップチップ実装される接続パッド16、及びIDT17を下面に備えたSAWチップと、SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間Sを形成するように、少なくとも配線基板とSAWチップ裾部との間に介在する樹脂20と、を備えた表面実装型SAWデバイスにおいて、樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜21と、接地用の上部電極或いは内部導体の一部を外部に露出させた接地用露出部8と、を備え、導電性金属被膜を接地用露出部と導通させた。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板上にフリップチップ実装した弾性表面波チップを樹脂にて封止した構造の弾性表面波デバイスや、その製造工程において発生する種々の不具合を解決した表面実装型弾性表面波デバイス、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
[第1の従来技術]
弾性表面波デバイス(SAWデバイス)は、水晶等の圧電基板上に櫛歯状の電極指(IDT)を配置した構成を備え、例えばIDTに高周波電界を印加することによって弾性表面波を励起し、弾性表面波を圧電反作用によって高周波電界に変換することによってフィルタ特性を得るものである。
図8には従来の表面実装型のSAWデバイスの縦断面図が示されている。このSAWデバイス101は、絶縁基板103、該絶縁基板103の底部に設けた表面実装用の外部電極104、該絶縁基板の上面に設けた上部電極105、及び外部電極104と上部電極105とを接続する内部導体106とから成る配線基板102と、上部電極105上に導体バンプ110を介して電気的機械的に接続される接続パッド116、及びIDT117を下面に備えた圧電基板118を備えたSAWチップ115と、SAWチップ115の下端周縁と上部電極105との間に充填されてSAWチップ115の下面と配線基板103の上面との間に弾性表面波伝搬用の気密空間Sを形成する封止樹脂120と、SAWチップ115の外面全体及び封止樹脂120の外面、更には封止樹脂120によって被覆されていない接地用上部電極105の一部にかけて連続して被覆形成された導電性金属被膜121と、を有している。
封止樹脂120から成る封止部は、気密空間Sを形成し得るように、スクリーン印刷、ディスペンサによる充填等によってSAWチップ115の裾部に形成される。
導電性金属被膜121は、蒸着、スパッタリング等によって形成され、予め封止樹脂により被覆されないように露出形成された接地用上部電極105の一部と導通される。従って、導電性金属被膜121は、シールド効果を発揮することができる。また、導電性金属被膜121は、封止樹脂120を介した気密空間内への水分の浸入や、その他の経路からの気体の浸入を阻止することができる。
次に、図9は、配線基板(個片)102を複数シート状に連結した構成の配線基板母材125を用いて図8のSAWデバイス101を製造する手順を説明するための図であり、配線基板母材125上の各個片領域上にSAWチップ115をフリップチップ実装した後で、封止樹脂120によるSAWチップ115の裾部に位置する間隙の封止を行って気密空間Sを形成してから、導電性金属被膜121を一括して被覆形成する。その後、配線基板個片102の境界線に沿ってダイシングブレード等によって分割することにより複数個のSAWデバイス個片101を得る。
【0003】
しかし、図8に示したSAWデバイス101にあっては、導電性金属被膜121との接続スペースを確保するために、予め接地用の上部電極105の一部をSAWチップ搭載領域よりも大きく外側に張り出して樹脂により被覆されない露出部としておく必要があるため、その分だけSAWチップ101間の間隔L1を広く(1、000μm程度)設定しておく必要がある。このため、配線基板個片の大型化によるSAWデバイスの大型化と、配線基板母材125の面積の大型化と、配線基板母材一枚当りから製作できるSAWデバイス数が減少するという欠点が生じていた。
また、ディスペンサのノズルは直線状に延びているため、SAWチップ115の裾部に位置する間隙全周に沿って樹脂を充填するためには、SAWチップ115間の谷間状の間隙内に斜めにノズルを差し入れてSAWチップの裾部に充填作業を行う必要がある。このような充填作業を可能ならしめるためには、SAWチップ115間の間隔(L1)を予め広く設定しておく必要があり、図示した例では1、000μm程度の広い間隔が必要である。
また、SAWチップ115の裾部に位置する間隙のみに樹脂を充填するためには図示しないディスペンサを用いた充填作業が必要になるが、ディスペンサによる充填では充填量を微調整することが困難であるため、SAWチップ115と配線基板上面との間の間隙に充填した樹脂がにじみをおこして気密空間S側に浸透し、SAW伝搬を妨げる要因となる虞がある。
【0004】
[第2の従来技術]
次に、特許第3123477号には、耐湿性向上を図るために図8に示したSAWデバイス101を構成するSAWチップ115の下面にSiO膜を成膜する技術が示されているが、IDT117を含むSAWチップ下面への耐湿膜の形成は、挿入損失の劣化を招くため、SAWデバイスに求められるスペックによっては耐湿膜を形成したSAWデバイスは使用できなくなる。
即ち、この従来技術においては、ウェハ状に複数連結されたSAWチップ群の各下面(機能面)に対して個別に耐湿用の保護膜を形成してから、各SAWチップの下面側に感光性樹脂膜を形成し、この感光性樹脂膜を所要パターンにて露光、現像して各SAWチップの下面周縁部にのみ感光性樹脂膜を枠状に残し、次いでウェハ状のSAWチップ群をダイシングによって切断し、切断された各SAWチップ個片を大面積の配線基板上にフリップチップ実装してから、残った感光性樹脂膜を硬化させ、その後個片に分割することによって、SAWデバイスを得ている。このように個別に保護膜を形成する作業は作業性の低下を著しいものとするばかりでなく、SAWデバイスの不良品率を増大させる原因となる。
また、樹脂は、吸水性を有するため、気密構造を実現するための被膜としては適していない。
【特許文献1】特許第3123477号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、第1の本発明は、表面実装用の配線基板上の上部電極上にバンプを介してSAWチップを搭載し、SAWチップ外面を封止樹脂にて被覆する際にSAWチップの裾部に位置する間隙内にも樹脂を充填することにより、SAWチップ下方に弾性表面波伝搬用の気密空間を形成し、更に封止樹脂外面に接地用の導電性金属被膜を形成したSAWデバイスにおいて、導電性金属被膜を接地用の上部電極と接続するためのスペースや、ディスペンサを用いた樹脂充填のためのスペースを確保するために、SAWチップ間隔が拡大して配線基板個片の大型化と、配線基板母材を用いた量産時の生産性の低下を招くという不具合を解決することができる表面実装型弾性表面波デバイス、及びその製造方法を提供することを課題とする。
第2の本発明は、配線基板上にSAWチップをフリップチップ実装すると共に、SAWチップの裾部と配線基板上面との間の空隙を樹脂によって気密封止して弾性表面波伝搬用の気密空間を形成した場合に、該気密空間内の耐湿性を高めるためにSAWチップ下面に耐湿膜を形成したり、個々のSAWデバイスに対して個別に導電性金属被膜を形成することなく、耐湿性向上を図ることができる表面実装型弾性表面波デバイス、及びその製造方法を提供することを課題とする。
第3の本発明は、配線基板上のSAWチップの外面に導電性金属皮膜を被覆形成した場合に機械的衝撃に対する強度を確保しにくいという問題を解決した表面実装型弾性表面波デバイスを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の如き手段を備える。
請求項1の発明に係るSAWデバイスは、絶縁基板、該絶縁基板の底部に設けた表面実装用の外部電極、該絶縁基板の上面に設けた上部電極、外部電極と上部電極間を導通する内部導体から成る配線基板と、前記上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを下面に備えたSAWチップと、前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように、少なくとも配線基板とSAWチップ裾部との間に介在する樹脂と、を備えた表面実装型SAWデバイスにおいて、前記樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜と、接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を切欠き、外部に露出させた接地用露出部と、を備え、前記導電性金属被膜を前記接地用露出部と導通させたことを特徴とする。
配線基板上にSAWチップをフリップチップ実装し、配線基板上面とSAWチップ下面との間に気密空間を形成するための樹脂封止を行ってから、SAWチップ或いは樹脂外面に耐湿膜としての導電性金属被膜を被覆する場合、この導電性金属被膜をシールド用に兼用しようとすれば、SAWデバイスの接地導体の何れかと接地させる必要がある。この際、配線基板上の上部電極の一部を外側へ張り出して金属被膜との導通を図るとすれば、SAWチップ間の間隔が拡大する。特に、SAWチップの裾部のみに封止樹脂をディスペンサにて充填することを考慮すると、SAWチップ間の間隔を更に拡大させる必要が生じる。
これに対して本発明では、接地用の上部電極、及び/或いは、接地用内部導体の一部を切除して接地用の導体露出部とし、この露出部と金属被膜とを接続するようにしたので、SAWチップ間の間隔を拡大する必要がなくなる。特に、樹脂をSAWチップの裾部だけに充填する方式を採らず、SAWチップ間の谷間、或いは谷間とSAWチップ外面全体にスクリーン印刷により塗布するようにしたので、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要がなくなった。このため、一つの配線基板母材によって製造可能なSAWデバイス数を増大することができる。
【0007】
請求項2の発明に係るSAWデバイスは、請求項1において、前記配線基板上には、前記接地用の上部電極及び内部導体が、電気的に分離した状態で複数対配置されており、いずれか一対の上部電極及び内部導体は前記導電性金属被膜と導通されていないことを特徴とする。
IDTを構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部が共通の接地部により接地されている場合には、両者のグランド電位差による電位間の干渉によってSAWフィルタとしての通過帯域外の減衰量を十分に高めることが困難となる。そこで、本発明では、IDTを構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部を電気的に分断するように構成し、導電性金属被膜を何れか一方のグランド部のみと接続したことにより、上記不具合を解消することができる。
請求項3の発明に係るSAWデバイスの製造方法は、絶縁基板、該絶縁基板の底部に設けた表面実装用の外部電極、及び該絶縁基板の上面に設けた上部電極から成る配線基板と、該上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを夫々下面に備えたSAWチップと、該SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように配置される樹脂と、から成る表面実装型SAWデバイスの製造方法において、前記上部電極と前記SAWチップの接続パッドとを、バンプを介して接続するフリップチップ実装工程と、前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するようにSAWチップ外面の少なくとも一部を樹脂にて被覆する樹脂形成工程と、前記接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を外部に露出させて接地用露出部を形成する接地用露出部形成工程と、前記樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を、導電性金属被膜により被覆するとともに、該導電性金属被膜を接地用露出部と導通させる導電性金属被膜形成工程と、から成ることを特徴とする。
これによれば、配線基板個片毎に、SAWチップの搭載、樹脂被覆、接地用露出部の形成、導電性金属被膜の被覆形成による接地用露出部との接続を行うことにより、請求項1に記載したSAWデバイスを得ることができる。
【0008】
請求項4の発明に係るSAWデバイスの製造方法は、絶縁基板、該絶縁基板の底部に設けた表面実装用の外部電極、及び該絶縁基板の上面に設けた上部電極から成る配線基板を、複数個シート状に連結した大面積の配線基板母材を用いた、表面実装型SAWデバイスの製造方法において、下面に接続パッドとIDTを備えたSAWチップの該接続パッドを、前記上部電極上に導体バンプを介して接続するフリップチップ実装工程と、前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するようにSAWチップ間の谷間(空間)に樹脂を充填し、且つSAWチップ外面の少なくとも一部を樹脂により被覆する樹脂形成工程と、前記接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を外部に露出させて接地用露出部を形成する接地用露出部形成工程と、前記樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を、導電性金属被膜により被覆するとともに、該導電性金属被膜を接地用露出部と導通させる導電性金属被膜形成工程と、前記各工程を経た配線基板母材を、配線基板個片毎に切断する切断工程と、から成ることを特徴とする。
この製造方法では、大面積の配線基板母材を用いたバッチ処理により請求項1に記載のSAWデバイスを量産する。ここで、「前記樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を、導電性金属被膜により被覆する」とは、SAWチップ外面全体が樹脂にて覆われている場合には樹脂外面全体を被覆し、SAWチップ外面の一部のみが樹脂により覆われている場合にはSAWチップの露出面と樹脂外面を被覆する、という意味である。樹脂による封止作業においては、スクリーン印刷が用いられ、ディスペンサによる狙いを定めた充填は行わないので、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要もなくなる。
請求項5の発明は、前記設置用露出部形成工程では、SAWチップ間に位置する樹脂及び配線基板上面の一部をダイシングブレードにてハーフカットすることを特徴とする。
接地用露出部形成工程では、導電性金属被膜と接続される接地用露出部を肉厚が厚いダイシングブレードを用いてハーフカットする際に接地用導体としての上部電極、及び/或いは内部導体の一部を切除するので、極めて簡単に露出部を確保することが可能となり、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要もなくなる。
【0009】
請求項6の発明の方法では、前記切断工程は、ブレイキングによって行われることを特徴とする。切断工程は、ハーフカット時に配線基板間に形成される溝を利用して溝に沿った分割によって行われるようにしてもよい。
請求項7の発明の方法では、前記切断工程において使用するダイシングブレードは、請求項4におけるハーフカットの際に用いるダイシングブレードよりも肉厚が薄いことを特徴とする。
ハーフカットに際しては、接地用の導体の上部を切除して露出させる狙いがあるため、厚肉のカッタを用いたが、最後の切断をダイシングブレードにて行う場合には、配線基板間の境界線を単に切断するだけでよいので、薄肉のダイシングブレードを用いる。
請求項8の発明では、請求項2乃至7において、前記各配線基板上には、前記接地用の上部電極及び内部導体が電気的に分離した状態で複数対配置されており、いずれか一対の上部電極及び内部導体は前記導電性金属被膜と導通されていないことを特徴とする。
このようにIDTを構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部を電気的に分断するように構成したことにより、両者のグランド電位差による電位間の干渉によってSAWフィルタとしての通過帯域外の減衰量を十分に高めることが困難となる、という不具合を解消することができる。
請求項9の発明では、絶縁基板、該絶縁基板の底部に設けた表面実装用の外部電極、該絶縁基板の上面に設けた上部電極、外部電極と上部電極間を導通する内部導体から成る配線基板と、前記上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを下面に備えたSAWチップと、前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように配線基板とSAWチップ裾部との間に介在する封止樹脂と、を備えた表面実装型SAWデバイスにおいて、前記樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜と、を備えたことを特徴とする。
封止樹脂によりSAWチップ裾部と配線基板との間を封止してSAW伝搬用の気密空間を形成した場合には、樹脂の吸湿性に起因して気密空間内に水分が浸入し、IDTに悪影響を及ぼす。そこで、樹脂外面を金属被膜により被覆して耐湿構造を万全なものとした。
【0010】
請求項10の発明は、請求項9において、前記導電性金属皮膜を、前記配線基板側に設けた接地導体と接地したことを特徴とする。
これにより、シールド効果を得ることができる。
請求項11の発明は、圧電基板の下面にIDT及び接続パッドを備えたSAWチップを複数シート状に連結した大面積のSAWチップ母材を使用したSAWデバイスの製造方法において、各SAWチップ下面の接続パッドに導体バンプを形成する工程と、SAWチップ下面に感光性樹脂膜を形成し、この感光性樹脂膜を所要パターンにて露光、現像して各SAWチップの下面周縁部にのみ感光性樹脂膜を枠状に残す工程と、SAWチップ個片間をダイシングによって切断し個片に分割する工程と、切断された各SAWチップ個片を大面積の配線基板母材上にフリップチップ実装すると共に、残った感光性樹脂膜を硬化させる工程と、前記SAWチップの露出した外面、及びSAWチップ間に露出した樹脂外面と配線基板母材上面に対して導電性金属被膜を塗布する工程と、前記配線基板母材を切断してSAWデバイス個片に分割する工程と、から成ることを特徴とする。
SAWチップ裾部と配線基板母材との間の空隙に封止用の樹脂を形成する場合に、感光性樹脂を用いることにより、封止樹脂の形状を特定形状に限定することができる。しかし、SAWチップの下面(IDT形成面)に吸湿防止用の保護膜を形成した場合には、SAWチップの特性が悪化する。そこで、封止樹脂の外面及びSAWチップ全体に耐湿膜を兼ねた金属被膜を形成した。この金属被膜を接地すればシールド効果も発揮できる。
請求項12の発明は、請求項1、2、9又は10の何れか一項に記載の表面実装型SAWデバイスにおいて、前記導電性金属皮膜の外面をオーバーコート樹脂により被覆したことを特徴とする。
SAWチップ外面に導電性金属被膜を形成した場合には、SAWチップに対する機械的衝撃によってSAWチップの損傷が生じ易い。そこで、本発明では、金属被膜外面を緩衝性を有するオーバーコート樹脂により被覆して機械的衝撃に対する耐久性を高めた。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
[第1の本発明]
図1は第1の従来例に対応する第1の本発明の一実施形態に係る表面実装型弾性表面波デバイス(以下、SAWデバイス、という)の縦断面図である。
このSAWデバイス1は、セラミック、ガラスエポキシ等から成る絶縁基板3、絶縁基板3の底部(下部)に設けた表面実装用の外部電極4、及び、絶縁基板3の上面(上部)に設けられ且つ内部導体6を介して外部電極4と導通した上部電極5、から成る配線基板2と、上部電極5と導体バンプ10を介して電気的機械的に接続される接続パッド16、及びIDT17を夫々圧電基板18の下面に備えたSAWチップ15と、上部電極5の上面を含む配線基板2とSAWチップ15の側面及び上面に対して被覆一体化されると共にSAWチップ15の裾部と配線基板上面との間の空隙に充填される封止樹脂20と、封止樹脂20による封止によってSAWチップ15下面と配線基板上面との間に形成される弾性表面波伝搬用の気密空間Sと、を備えている。配線基板2上の複数の上部電極5のうちの少なくとも一つの接地用の上部電極(接地導体)5aの外側部、及び接地用内部導体(接地導体)6aの上部は、それらの一部が封止樹脂20と共に切除されて導体部分が露出した導体露出部8となっている。封止樹脂20の外面全体には接地用の導電性金属被膜21が被覆形成され、この被膜21の一部は導体露出部8に対して電気的に接続されている。
【0012】
IDT17は、入力側櫛歯状電極と出力側櫛歯状電極等を備え、高周波電界を印加されることによって弾性表面波を励起し、弾性表面波を圧電反作用によって高周波電界に変換することによってフィルタ特性を得ることができる。樹脂が充填されていないSAW伝搬用の気密空間SをIDT17の下方に形成することによって、SAWの自由伝搬を妨げないだけでなく、外部から浸入した水分や気体がIDTに付着して励起される弾性波に悪影響を与える不具合をある程度防止することができる。しかし、封止樹脂20は吸湿性を有し、樹脂による封止のみでは、気密性の確保は十分でないため、樹脂の外面に金属被膜21を被覆する一方で、この金属被膜21をシールド用に兼用することができる。
上部電極5は、例えばタングステン膜の表面にニッケルメッキ、金メッキを順次施した構成を備え、上部電極5は内部導体6を介して対応する外部電極4と導通している。互いに導通した外部電極4、上部電極5、及び内部導体6から成る導電体組は、入出力用と、接地用が複数組配置されており、接地用の上部電極(接地導体)5aの外側端部と、接地用の内部導体(接地導体)6aの上部を夫々樹脂20と共に切除することによって導体露出部(接地用露出部)8を形成している。この導体露出部8は、封止樹脂20を被覆する導電性金属被膜21の裾部(下端縁)に相当する位置にあり、この部分において両者は電気的に接続されている。
このように本発明のSAWデバイスにおいては、接地用の上部電極5aの外側端部を大きく張り出すことによって樹脂による非被覆部分を形成する必要がなく、樹脂によって被覆された上部電極5aの外側部分を樹脂と共に切除して導体露出部8を形成し、この導体露出部を導電性金属被膜21と接続することが可能となるので、図8に示した従来のSAWデバイスと比較した場合に、配線基板2の面積を小さくすることができる。
【0013】
次に、図2(a)乃至(d)に基づいて図1のSAWデバイス1の製造手順を説明する。この例では複数の配線基板個片2をシート状に連結一体化した配線基板母材25を用いたバッチ処理によるSAWデバイスの生産方法を示す。
まず、図2(a)に示した如き、絶縁基板3の下面に外部電極4を有すると共に上面に上部電極5を備え、更に外部電極4と上部電極5との間を導通する内部導体6を有した配線基板個片2を複数個、シート状に連結した大面積の配線基板母材25を製作し、配線基板母材25の各個片領域に対して、下面に接続パッド16とIDT17を備えたSAWチップ15の接続パッド16を、上部電極5の上面に導体バンプ10を介して電気的機械的に接続する(フリップチップボンディング)。導体バンプ10は、予め接続パッド16側に形成しておいてもよいし、露出領域5a上に形成してもよい。導体バンプ10は、例えば塊状の導体の外周に樹脂を被覆したものを使用する。
次いで、図2(b)の樹脂形成工程では、SAWチップ15下面と各配線基板個片2の上面との間に気密空間Sを形成するように、各配線基板2と各SAWチップ15の裾部(下面周縁部、側面の下端縁部)との間の空隙を封止すると共に、SAWチップ15の外面全体を覆うように封止樹脂20を被覆する。換言すれば、SAWチップ15下面と配線基板2上面との間に気密空間Sを形成するようにSAWチップ間の谷間(間隙)に封止樹脂20を充填し、且つSAWチップ外面を封止樹脂20により被覆する。この工程では、例えば、スクリーン印刷等の方法によって、比較的粘度の高い樹脂を塗布、充填する。粘度の高い樹脂を使用する理由は、SAW伝搬のための気密空間Sを確保する必要があるためである。
この実施形態では、SAWチップ間の間隙を含むSAWチップ外面に樹脂をスクリーン印刷により一括して充填、被覆するため、ディスペンサによりノズルをSAWチップ間に斜めに差し入れてSAWチップ裾部を狙い打ちして充填する従来例と比べた場合に、SAWチップ間の間隔を狭くしても不具合がなく、大幅に狭くすることができる。
【0014】
次に、図2(c)に示した接地用露出部形成工程では、SAWチップ15間の谷間に位置する封止樹脂20を比較的肉厚の厚いダイシングブレードによってハーフカットする。即ち、ダイシングブレードによってSAWチップ間の樹脂を寸断すると共に各配線基板2間の境界線に沿った位置の上面を部分的に切除する程度にハーフカットを行うことにより、接地用の上部電極(接地用導体)5aの外側部及び内部導体(接地用導体)6aの上部を夫々樹脂と共に切除して導体露出部(接地用露出部)8を形成することができる。ハーフカットされた部分の幅は200μm程度である。そして、SAWチップ15間の間隔L2は、このハーフカットされる部分の幅にマージンを考慮して400μm程度に予め設定する。
この際、切除されるのは、隣接する2つの配線基板2のうちの一方の配線基板2側の接地用導体としての上部電極5a、内部導体6aだけであり、隣接する他方の配線基板上の上部電極等は切除されない。換言すれば、導電性金属被膜21を配線基板個片の全ての接地用導体と接続する必要はなく、互いに電気的に分離している接地用導体のいずれか一方にのみ接続していればよい。つまり、IDT17を構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部が共通の接地部により接地されている場合には、両者のグランド電位差による電位間の干渉によってSAWフィルタとしての通過帯域外の減衰量を十分に高めることが困難となる。そこで、本発明では、IDT17を構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部を電気的に分断するように構成したことにより、上記不具合を解消することができる。
また、このハーフカットによって配線基板個片間の境界線に沿って配線基板母材上面に溝26が形成されることとなる。この溝26は、個片毎に分割する際に分割し易くするための手段となる。
【0015】
次に、図2(d)の導電性金属被膜形成工程では、封止樹脂20の外面全体を蒸着やスパッタ等の手段で導電性金属被膜21により被覆するとともに、該導電性金属被膜21を導体露出部8と導通させる。
最後に、図2(d)中に示した切断ラインCに沿って、図2(c)の工程で使用したダイシングブレードよりも肉厚の薄いダイシングブレードにより、配線基板母材25を切断ラインCに沿って個片ごとに分割する切断工程を実施する。肉厚の薄いダイシングブレードを使用する理由は、ダイシングブレードが導電性金属皮膜21と導体露出部8との接続部を破断させる虞をなくするためである。この切断工程により、図2(e)に示した如きSAWデバイス個片1を得ることとなる。
なお、図2(d)に示した配線基板母材25を分割するに際して、ダイシングブレード等の切断手段を使用することなく、図2(c)の工程において配線基板個片間の境界線に沿って既に形成されている溝26を利用して分割(ブレーキング)するようにしてもよい。
【0016】
次に、図3(a)乃至(d)は本発明の他の実施形態に係る製造方法の説明図であり、この実施形態に係る製造方法が図2の製造方法と異なる点は、封止樹脂20を配線基板母材25上のSAWチップ15の外面全体に被覆するのではなく、その一部、この例では側面(及び底面の一部)にのみ被覆するようにし、更に導電性金属皮膜21を樹脂20の外面とSAW15の外面にかけて被覆した構成にある。図3(b)において厚肉のダイシングブレードによって導体露出部8を形成するようにした点等、他の工程は図2と同様である。
従って、図3の製造方法を実施した場合にも、配線基板母材25上のSAWチップ15間の間隔を狭くすることができ、同面積の配線基板母材から採ることができるSAWデバイス数を増やすことができる。
また、圧電基板の平坦面を活用できるので、SAWデバイスを自動実装する際の真空吸引に有利である。
この製造方法においても、配線基板母材上には溝26が形成されているので、ダイシングブレード等の切断手段によらないブレーキングも可能である。
【0017】
[第2の本発明]
次に、第2の従来例に対応する第2の本発明について説明する。
図4(a)は、第2の本発明に係る表面実装型の表面弾性波デバイス(SAWデバイス)の構成を示す断面図であり、このSAWデバイス1は、セラミック、ガラスエポキシ等から成る絶縁基板3、絶縁基板3の底部に設けた表面実装用の外部電極4、及び、絶縁基板3の上面に設けられ且つ内部導体6を介して外部電極4と導通した上部電極5、から成る配線基板2と、上部電極5と導体バンプ10を介して電気的機械的に接続される接続パッド16、及びIDT17を夫々圧電基板18の下面に備えたSAWチップ15と、SAWチップ15の裾部全周と配線基板上面との間の空隙に充填される封止樹脂20と、封止樹脂20による封止によってSAWチップ15下面と配線基板上面との間に形成される弾性表面波伝搬用の気密空間Sと、を備えている。
この実施形態に係るSAWデバイス1の特徴的な構成は、SAWチップ15の外面全体と封止樹脂20の外面全体に導電性金属被膜21を蒸着、スパッタリング、電気メッキ等によって形成した点にある。このため、導電性金属被膜21が耐湿膜となって、気密空間S内に水分が浸入することを防止でき、SAWデバイスの特性を悪化させる原因となる格別の耐湿被膜をSAWチップ下面に形成する必要がなくなる。
図4(b)は図4(a)の変形例であり、この実施形態に係るSAWデバイスが図4(a)の実施形態と異なる点は、導電性金属被膜21の裾部を配線基板3側の接地用内部導体6aと接続することによって、導電性金属被膜21に対して電磁遮断効果(シールド効果)を付与するよう絶縁基板3の上面にグランド用電極4aと同電位ランドをスルーホール等のリード6aにて設け、このランド面にも被覆するよう導電性金属被膜21を成膜した構成にある。
【0018】
次に、図5は図4に示したSAWデバイス1を製造する手順を示す工程図であり、図6は同工程を説明するためのフローチャートである。
まず図5(a)及び(b)は、第1の工程を示す正面縦断面図及び平面図であり、SAWチップ15を多数シート状に連結した大面積のSAWチップ母材を用意しておき、各SAWチップの下面に導体バンプ10(Auバンプ)を形成してから、感光性樹脂膜を形成し、この感光性樹脂膜を所要パターンにて露光、現像して各SAWチップの下面周縁部にのみ感光性樹脂膜を枠状(封止樹脂20)に残す(S1、2、3)。次いでSAWチップ個片間をダイシングによって切断し(S4)、切断された各SAWチップ個片15を配線基板母材25上にフリップチップ実装する際に残った感光性樹脂膜を硬化させる(S5)。フリップチップ実装においては、配線基板母材25上面に対して各SAWチップを加圧しながら加熱する作業が実施されるので、感光性樹脂膜の硬化も同時に進行する。
図5(a)(b)は、このような手順によってフリップチップ実装及び封止樹脂20による封止を完了した状態を示している。
次に、図5(c)においては、スパッタリング、蒸着、電気メッキ等の方法によって、SAWチップ15の露出した外面、及びSAWチップ間に露出した樹脂外面や配線基板母材上面に対して一括して導電性金属被膜21を塗布して被覆する(S6)。
最後に、図5(d)のように各SAWチップ15の間をダイシングブレード等を用いて切断、分割してSAWデバイス1の個片を得る(S7)。
この製造方法によれば、気密空間Sを形成するための封止樹脂20の外面全体を導電性金属被膜21によって全面被覆して外気との接触を遮断しているので、導電性金属被膜21を耐湿膜として機能させることができる。SAWチップ15の下面に対して個別に耐湿膜を形成する作業が不要となるため、工数を低減して生産性を高めることができる。
【0019】
[第3の本発明]
ところで、図4(a)(b)の各実施形態に係るSAWデバイス1のように、SAWチップ15の外面に導電性金属被膜21を被覆形成した場合には、SAWチップ15の外面に薄い導電性金属被膜21が存在しているに過ぎないため、機械的な衝撃に対する強度が十分でないという問題が生じる。即ち、薄い被膜である導電性金属被膜21は十分な緩衝機能を有していないため、剛性を有した物体がSAWチップにぶつかった場合に、欠け、へこみ等の変形を起こしやすいという問題があった。特にSAWチップの角部においては、このような変形が発生し易く、SAWデバイスが不良品化する大きな原因となっている。
図7(a)及び(b)は夫々SAWチップ外面に導電性金属被膜を形成した図4(a)及び(b)のSAWデバイスにおいて、機械的衝撃に対する耐久性を高めた構成例を示すものである。なお、図示した例は一例に過ぎず、本発明の耐衝撃構造は、図1のSAWデバイスにも適用することができる。
【0020】
まず、図7(a)のSAWデバイス1は、絶縁基板3、絶縁基板3の底部に設けた表面実装用の外部電極4、絶縁基板の上面に設けた上部電極5、外部電極4と上部電極5間を導通する内部導体6から成る配線基板2と、上部電極5上に導体バンプ10を介してフリップチップ実装される接続パッド16、及びIDT17を下面に備えたSAWチップ15と、SAWチップ15下面と配線基板3上面との間に気密空間Sを形成するように配線基板2とSAWチップ15の裾部との間に介在する封止樹脂(感光性樹脂)20と、樹脂外面、又は樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜21と、導電性金属被膜21の外面全体を被覆するように形成されたオーバーコート樹脂層30と、を備えている。
このSAWデバイス1の特徴的な構成は、SAWチップ15の外面及び樹脂20の外面を覆う薄膜である導電性金属被膜21の外面全体を更に所要の弾性を備えたオーバーコート樹脂層30により被覆することによって、機械的衝撃に対する耐久性をもたせた点にある。オーバーコート樹脂は一定の衝撃吸収緩和作用を有する材質であればどのような材料であってもよく、導電性でも絶縁性でもよい。
オーバーコート樹脂層30は、スクリーン印刷、ディスペンサによる充填等の方法によって形成することができる。
図7(b)のSAWデバイス1は、導電性金属被膜21を配線基板3内に設けた接地導体6aを介して底面に設けた接地用の外部電極4aと接続した構成を除けば、図7(a)の例と同様の構成を備えている。この実施形態によれば、導電性金属被膜21をシールド手段として利用することができる。
これらの実施形態によれば、導電性金属被膜21の働きによって挿入損失の劣化を伴わずに耐湿性を確保でき、しかもオーバーコート樹脂層30のクッション作用によって機械的な耐衝撃性を高めることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、導電性金属被膜を接地用の上部電極と接続するためのスペースを確保したり、ディスペンサによって封止樹脂を特定部位に充填するスペースを確保するために、SAWチップ間隔が拡大して配線基板個片が大型化したり、配線基板母材を用いた量産時に生産性が低下する、という不具合を解決することができる。
また、SAWチップの裾部と配線基板上面との間の空隙を樹脂によって気密封止して弾性表面波伝搬用の気密空間を形成した場合に、該気密空間内の耐湿性を高めるためにSAWチップ下面に耐湿膜を形成したり、個々のSAWデバイスに対して個別に導電性金属被膜を形成することなく、耐湿性向上を図ることができる。
また、配線基板上のSAWチップの外面に導電性金属皮膜を被覆形成した場合に機械的衝撃に対する強度を確保しにくいという問題を解決することができる。
即ち、請求項1の発明によれば、接地用の上部電極、及び/或いは、接地用内部導体の一部を切除して接地用の導体露出部とし、この露出部と金属被膜とを接続するようにしたので、SAWチップ間の間隔を拡大する必要がなくなる。特に、樹脂をSAWチップの裾部だけに充填する方式を採らず、SAWチップ間の谷間、或いは谷間とSAWチップ外面全体にスクリーン印刷により塗布するようにしたので、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要がなくなった。このため、一つの配線基板母材によって製造可能なSAWデバイス数を増大することができる。
請求項2の発明に係るSAWデバイスでは、IDTを構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部を電気的に分断するように構成したことにより、両者のグランド電位差による電位間の干渉によってSAWフィルタとしての通過帯域外の減衰量を十分に高めることが困難となる、という不具合を解消することができる。
請求項3の発明に係るSAWデバイスの製造方法によれば、配線基板個片毎に、SAWチップの搭載、樹脂被覆、接地用露出部の形成、導電性金属被膜の被覆形成による接地用露出部との接続を行うことにより、請求項1に記載したSAWデバイスを得ることができる。
【0022】
請求項4の発明に係るSAWデバイスの製造方法では、大面積の配線基板母材を用いたバッチ処理により請求項1に記載のSAWデバイスを量産することができる。樹脂による封止作業においては、スクリーン印刷が用いられ、ディスペンサによる狙いを定めた充填は行わないので、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要もなくなる。
請求項5の発明は、設置用露出部形成工程では、SAWチップ間に位置する樹脂及び配線基板上面の一部をダイシングブレードにてハーフカットする。接地用露出部形成工程では、導電性金属被膜と接続される接地用露出部を肉厚が厚いダイシングブレードを用いてハーフカットする際に接地用導体としての上部電極、及び/或いは内部導体の一部を切除するので、極めて簡単に露出部を確保することが可能となり、SAWチップ間の間隔を広く確保する必要もなくなる。
請求項6の発明の方法では、切断工程は、ハーフカット時に配線基板間に形成される溝を利用して溝に沿った分割によって行われるようにしてもよい。
請求項7の発明の方法では、請求項4におけるハーフカットの際に用いるダイシングブレードよりも肉厚が薄いブレードを用いるので、配線基板間の境界線に沿って切断できる。
請求項8の発明では、IDTを構成する入力側櫛形電極と出力側櫛形電極の各グランド部を電気的に分断するように構成したことにより、両者のグランド電位差による電位間の干渉によってSAWフィルタとしての通過帯域外の減衰量を十分に高めることが困難となる、という不具合を解消することができる。
請求項9の発明によれば、樹脂外面を金属被膜により被覆して耐湿構造を万全なものとした。
請求項10の発明は、請求項9において、前記導電性金属皮膜を、前記配線基板側に設けた接地導体と接地したので、シールド効果を得ることができる。
請求項11の発明によれば、封止樹脂の外面及びSAWチップ全体に耐湿膜を兼ねた金属被膜を形成した。この金属被膜を接地すればシールド効果も発揮できる。
請求項12の発明は、請求項1、2、9又は10の何れか一項に記載の表面実装型SAWデバイスにおいて、前記導電性金属皮膜の外面をオーバーコート樹脂により被覆した。SAWチップ外面に導電性金属被膜を形成した場合には、SAWチップに対する機械的衝撃によってSAWチップの損傷が生じ易い。そこで、金属被膜外面を緩衝性を有するオーバーコート樹脂により被覆して機械的衝撃に対する耐久性を高めた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本発明の一実施形態に係る表面実装型弾性表面波デバイスの縦断面図。
【図2】(a)乃至(e)は図1のSAWデバイスの製造工程を説明する図。
【図3】(a)乃至(d)は第1の本発明の変形例に係るSAWデバイスの製造工程を説明する図。
【図4】(a)及び(b)は夫々第2の本発明の一実施形態に係るSAWデバイスの縦断面図。
【図5】(a)乃至(d)は図4に示したSAWデバイスを製造する手順を示す工程図。
【図6】図5の工程を説明するためのフローチャート。
【図7】(a)及び(b)は夫々SAWチップ外面に導電性金属被膜を形成した図4のSAWデバイスにおいて、機械的衝撃に対する耐久性を高めた構成例を示す図。
【図8】従来のSAWデバイスの構成を示す断面図。
【図9】従来のSAWデバイスの製造手順を説明する図。
【符号の説明】
1 弾性表面波デバイス(SAWデバイス)、2 配線基板、3 絶縁基板、4 外部電極、5、5a 上部電極、6、6a 内部導体、8 導体露出部、10 導体バンプ、S 気密空間、15 弾性表面波チップ(SAWチップ)、16 接続パッド、17 IDT、18 圧電基板、20 封止樹脂、21 導電性金属被膜、25 配線基板母材、26 溝。

Claims (12)

  1. 絶縁基板、該絶縁基板の下部に設けた表面実装用の外部電極、該絶縁基板の上部に設けた上部電極、及び外部電極と上部電極間を導通する内部導体から成る配線基板と、
    前記上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを下面に備えたSAWチップと、
    前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように、少なくとも配線基板とSAWチップ裾部との間に介在する封止樹脂と、
    を備えた表面実装型SAWデバイスにおいて、
    前記封止樹脂外面、又は、封止樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜と、接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を切欠き、外部に露出させた接地用露出部と、を備え、
    前記導電性金属被膜を前記接地用露出部と導通させたことを特徴とする表面実装型SAWデバイス。
  2. 前記配線基板上には、前記接地用の上部電極及び内部導体が、電気的に分離した状態で複数対配置されており、いずれか一対の接地用の上部電極及び内部導体は前記導電性金属被膜と導通されていないことを特徴とする請求項1に記載の表面実装型SAWデバイス。
  3. 絶縁基板、該絶縁基板の下部に設けた表面実装用の外部電極、及び該絶縁基板の上部に設けた上部電極から成る配線基板と、該上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを夫々下面に備えたSAWチップと、該SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように配置される封止樹脂と、から成る表面実装型SAWデバイスの製造方法において、
    前記上部電極と前記SAWチップの接続パッドとを、バンプを介して接続するフリップチップ実装工程と、
    前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するようにSAWチップ外面の少なくとも一部を封止樹脂にて被覆する封止樹脂形成工程と、
    前記接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を外部に露出させて接地用露出部を形成する接地用露出部形成工程と、
    前記封止樹脂外面、又は封止樹脂外面及びSAWチップ外面を、導電性金属被膜により被覆するとともに、該導電性金属被膜を接地用露出部と導通させる導電性金属被膜形成工程と、
    から成ることを特徴とする表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  4. 絶縁基板、該絶縁基板の下部に設けた表面実装用の外部電極、及び該絶縁基板の上部に設けた上部電極から成る配線基板を、複数個シート状に連結した大面積の配線基板母材を用いた、表面実装型SAWデバイスの製造方法において、
    下面に接続パッドとIDTを備えたSAWチップの該接続パッドを、前記上部電極上に導体バンプを介して接続するフリップチップ実装工程と、
    前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するようにSAWチップ間の谷間に封止樹脂を充填し、且つSAWチップ外面の少なくとも一部を封止樹脂により被覆する封止樹脂形成工程と、
    前記接地用の前記上部電極或いは内部導体の一部を外部に露出させて接地用露出部を形成する接地用露出部形成工程と、
    前記封止樹脂外面、又は、封止樹脂外面及びSAWチップ外面を、導電性金属被膜により被覆するとともに、該導電性金属被膜を接地用露出部と導通させる導電性金属被膜形成工程と、
    前記各工程を経た配線基板母材を、配線基板個片毎に切断する切断工程と、
    から成ることを特徴とする表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  5. 前記接地用露出部形成工程では、SAWチップ間に位置する封止樹脂及び配線基板上面の一部をダイシングブレードにてハーフカットすることを特徴とする請求項4に記載の表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  6. 前記切断工程は、ブレイキングによって行われることを特徴とする請求項4又は5に記載の表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  7. 前記切断工程において使用するダイシングブレードは、請求項4におけるハーフカットの際に用いるダイシングブレードよりも肉厚が薄いことを特徴とする請求項4又は5に記載の表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  8. 前記各配線基板上には、前記接地用の上部電極及び内部導体が電気的に分離した状態で複数対配置されており、いずれか一対の上部電極及び内部導体は前記導電性金属被膜と導通されていないことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  9. 絶縁基板、該絶縁基板の下部に設けた表面実装用の外部電極、該絶縁基板の上部に設けた上部電極、及び外部電極と上部電極間を導通する内部導体から成る配線基板と、
    前記上部電極上に導体バンプを介してフリップチップ実装される接続パッド、及びIDTを下面に備えたSAWチップと、
    前記SAWチップ下面と前記配線基板上面との間に気密空間を形成するように配線基板とSAWチップ裾部との間に介在する封止樹脂と、
    を備えた表面実装型SAWデバイスにおいて、
    前記封止樹脂外面、又は、封止樹脂外面及びSAWチップ外面を被覆する導電性金属被膜と、を備えたことを特徴とする表面実装型SAWデバイス。
  10. 前記導電性金属皮膜を、前記配線基板側に設けた接地導体と接地したことを特徴とする請求項9に記載の表面実装型SAWデバイス。
  11. 圧電基板の下面にIDT及び接続パッドを備えたSAWチップを複数シート状に連結した大面積のSAWチップ母材を使用したSAWデバイスの製造方法において、
    各SAWチップ下面の接続パッドに導体バンプを形成する工程と、
    SAWチップ下面に感光性樹脂膜を形成し、この感光性樹脂膜を所要パターンにて露光、現像して各SAWチップの下面周縁部にのみ感光性樹脂膜を枠状に残す工程と、
    SAWチップ母材をSAWチップ個片毎に分割する工程と、
    分割された各SAWチップ個片を大面積の配線基板母材上にフリップチップ実装すると共に、残った感光性樹脂膜を硬化させる工程と、
    前記SAWチップの露出した外面、及びSAWチップ間に露出した樹脂外面と配線基板母材上面に対して導電性金属被膜を塗布する工程と、
    前記配線基板母材を切断してSAWデバイス個片に分割する工程と、
    から成ることを特徴とする表面実装型SAWデバイスの製造方法。
  12. 請求項1、2、9又は10の何れか一項に記載の表面実装型SAWデバイスにおいて、前記導電性金属皮膜の外面をオーバーコート樹脂により被覆したことを特徴とする表面実装型SAWデバイス。
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