JP2004125941A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像担持体が複数設けられた場合であっても、4色以上の多色の画像を、高画質で、且つ、安価で高速に出力することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電像が形成される複数の像担持体1a、1bと、各々の像担持体に対応する複数の現像装置41〜43、44〜46と、を備え、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる。
【選択図】 図1
【解決手段】静電像が形成される複数の像担持体1a、1bと、各々の像担持体に対応する複数の現像装置41〜43、44〜46と、を備え、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも4個以上の現像装置を具備し、多色画像を形成する電子写真方式、静電記録方式などの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置の最近の進歩とともに、ニーズのレベルも高くなり従来の4色画像形成装置に対して色数を増やす電子写真方式などの画像形成装置が提案され、一部実現されている。
【0003】
それらは、従来の一般的なシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に加え、例えば赤、青、緑や金、銀、蛍光色等の特色に対応するものや、インクジェット方式では一般的な淡いシアン、淡いマゼンタなどを加えるものなどさまざまであるが、目的は、それぞれ画質的に差別化することである。
【0004】
その場合の画像形成装置はさまざまなタイプがあるが、例えば6色の画像形成装置を考えると一般的には、リーダ部1Rとプリンタ部1Pとを有し、プリンタ部1Pは、図5に示すようなタンデム型、或いは、図6に示すような1つの像担持体型、或いは、図7に示すような、2つの像担持体型(例えば、特許文献1参照)、更には、図8に示す2つの像担持体に各々ロータリ切替の現像装置が対応しているタイプ、のものが考えられる。
【0005】
更に説明すると、図5に示すタンデム型の画像形成装置は、6つの像担持体1a、1b、1c、1d、1e、1fにそれぞれ異なる分光特性の現像剤を装填した現像装置41、42、43、44、45、46を対応させ、それらを直列に配置したものである。この方式であれば、4色の画像形成装置をベースに考えた場合においても、画像の出力速度は同じにすることが可能なため、生産性重視のタイプと言える。
【0006】
一方で、図6に示す一つの像担持体1に対して6個の現像装置41、42、43、44、45、46を対応させた画像形成装置では、現像装置41、42、43、44、45、46は、これら現像装置41、42、43、44、45、46を担持したロータリ部(回転体)4を回転することにより、現像装置41、42、43、44、45、46を切り替えながら現像を行う。従って、像担持体1に形成された各色毎の画像を中間転写体5に一次転写し、中間転写体5上で多重転写を行い、6色すべて転写し終わった段階で、給紙装置71、72、73などから送給される転写材に二次転写ローラ56の作用の下に2次転写する構成をとっている。このように構成することで、スペースを最小限にしながら6色画像を出力することが可能になっている。
【0007】
図7に示すタイプの画像形成装置は、上記図5、図6で示すタイプの折衷案の形である。つまり、このタイプの画像形成装置は、直列に配列された2つの像担持体1a、1bに対してそれぞれ2個の現像装置41、42;43、44を対応させた構成とされ、両者の特徴をバランスよく組み合わせた画像形成装置であり、小型、安価、高速のニーズを満たすものである。
【0008】
図8に示すタイプの画像形成装置は、2つの像担持体1a、1bに対してそれぞれ、3個の現像装置41、42、43;44、45、46を備えたロータリ(回転体)4a、4bを配置し、回転体4a、4bを回転することにより、現像装置を切り替えながら現像を行う。そして、像担持体1a、1bに形成された各色の画像を中間転写体5に一次転写し、中間転写体5上で多重転写を行い、6色すべて転写し終わった段階で、給紙装置71、72、73などから送給される転写材に二次転写ローラ56の作用の下に2次転写する構成とされる。このタイプの画像形成装置は、図7に示す画像形成装置の構成にて、更に、露光−現像間の距離を一定にすることで更なる高画質化を図っている。
【0009】
以上述べたような、上記各構成の画像形成装置においても、それぞれ最適な方法で画質調整を行っているが、色ずれ調整という観点で比較してみると、次のことが言える。
【0010】
先ず、図6に示すような、1つの像担持体1を備えた画像形成装置の場合には、レーザービームスキャナのような露光装置3を備えている場合、主操作方向(レーザの操作方向)に関しては、ポリゴン回転が一定でその回転に対するレーザの書き出しのタイミングさえ合えばよいので、書き出タイミングを合わせるような制御を行っている。副走査方向に対しても像担持体1の位置に対しての書き出しタイミングが一定であればよいため、書き出しタイミングを一定とするような時間制御を行う。
【0011】
それに対して、複数の像担持体を用いる画像形成装置の場合には、主操作方向副走査方向ともに、各像担持体の相対的な位置関係を常に補正する必要があり、そのために、何らかの色ずれ補正用のマークを描画し、その相対的な位置関係を読み取りレーザ書き込み等に補正をかけるという作業を行っている。
【0012】
そのようにすることで、像担持体の数によらず6色の画像を形成することが可能となっている。
【0013】
また、一般にカラー画像は、モアレ防止の目的でハーフトーンスクリーンのスクリーン角を色ごとに異なる値に設定している。印刷では、シアン15度、マゼンタ75度、イエロー0度、ブラック45度の組み合わせが一般的に知られている。
【0014】
電子写真方式のカラー画像形成装置においては、例えばキヤノンCLC1150シリーズのように、4色ともに同じスクリーン角度(90度)で画像形成しているものもある。これは像担持体が1つのシステムであり、色ずれを起こし難いシステムであるために採用されている。一般的には、複数の像担持体を用いる画像形成装置ではこのような4色同一スクリーンはモアレを発生させやすいために用いられない傾向がある。
【0015】
【特許文献1】
特開平4−204871号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モアレ防止のために6色の画像をスクリーン角を変えて設定する場合、角度の取り方が非常に難しくなってしまう。モアレは空間周波数の近いものが強く発生するため、スクリーン角が近い場合にはモアレが発生しやすくなるためである。
【0017】
一方で、スクリーン角によるモアレが発生しないような同一のスクリーン角で画像形成する場合には、各色の色ずれが起こらないことが前提となる。色ずれが発生してしまうと、その部分で色むらが発生し、画像品質を大きく損なうことになってしまう。
【0018】
色ずれは、一般的には像担持体の数が多ければ多いほどおきやすくなる傾向があるため像担持体数は少ないほうが高画質化しやすい傾向がある。
【0019】
しかしながら、像担持体の数が少ない場合には色数が増えれば増えるほどがプロダクティビティが落ち込む弊害がある。また、色ずれを防ぐために精密な制御を行えば複数の像担持体においても高画質化は可能であるが、その場合にはコストがかなり高くなってしまうという弊害が発生する。
【0020】
そこで、本発明の目的は、像担持体が複数設けられた場合であっても、4色以上の多色の画像を、高画質で、且つ、安価で高速に出力することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、
同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させることを特徴とする画像形成装置である。
【0022】
本発明の一実施態様によると、2個の像担持体にそれぞれ3個づつの現像装置を配している。
【0023】
本発明の他の実施態様によると、各像担持体の対応づけられる複数の現像装置は、回転体に具備され、回転体が回転することで、現像する現像装置を切り替える。
【0024】
本発明の他の実施態様によると、3個の像担持体にそれぞれ2個づつの現像装置を配している。
【0025】
本発明の他の実施態様によると、複数の像担持体において静電像形成位置から現像位置までの距離が等しい。又、本発明の他の実施態様によると、前記像担持体は電子写真感光体であり、前記静電像形成位置は画像露光位置である。
【0026】
本発明の他の実施態様によると、同一色相で明度の異なる現像剤のうちそれらの色相として、少なくとも、シアンとマゼンタを含む。
【0027】
第2の本発明によると、同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置において、
同一色相で明度の異なる画像を形成する際に、ハーフトーンスクリーンのスクリーン角は同一に設定することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0028】
第2の本発明の一実施態様によると、静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数あり、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0030】
実施例1
図1に、本発明の画像形成装置の一実施例である電子写真方式のフルカラー画像形成装置の概略断面構成を示す。本実施例のフルカラー画像形成装置は、上部にデジタルカラー画像リーダ部1Rを、下部にデジタルカラー画像プリンタ部1Pを有する。
【0031】
リーダ部1Rにおいて、原稿30を原稿台ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査することにより、原稿30からの反射光像をレンズ33により、フルカラーCCDセンサ34に集光しカラー色分解画像信号を得る。カラー色分解画像信号は、不図示の増幅回路を経て、不図示のビデオ処理ユニットにて画像処理を施され不図示の画像メモリを介してプリンタ部1Pに送出される。
【0032】
プリンタ部1Pには、リーダ部1Rからの信号のほか、コンピュータからの画像信号、FAXからの画像信号なども同様に送出されてくる。
【0033】
本実施例では、一例として、リーダ部1Rからの信号に基づきプリンタ部1Pが動作するものとして説明する。
【0034】
プリンタ部1Pにおいて、像担持体である2つの感光ドラム1a、1bは、各々図中矢印方向に回転自在に担持され、それぞれの感光ドラム1a、1bの周りに、前露光ランプ11a、11b、コロナ一次帯電器2a、2b、レーザ露光光学系3a、3b、電位センサ12a、12b、回転式現像装置保持部、即ち、回転体4a、4b、及び、各々の回転体4a、4bに分光特性の異なるトナーを装填された3個の現像装置41、42、43及び44、45、46、転写装置5a、5b、クリーニング器6a、6bを配置する。
【0035】
現像装置41〜46にて、現像装置41にはマゼンタトナー、現像装置42には薄いマゼンタトナー、現像装置43にはイエロートナー、現像装置44にはシアントナー、45には薄いシアントナー、46にはブラックトナーが装填されている。
【0036】
これらの他に、金、銀などのメタリック系トナーや、蛍光剤を含むトナーを装填することも可能である。
【0037】
また、本実施例にて、現像装置41〜46にはトナーとキャリアを混合させて用いる2成分現像剤が装填されているが、トナーのみの1成分現像剤でも問題はない。
【0038】
また、現像装置の数は本実施例では6個であるが、4個以上であればいくつでも構わない。
【0039】
ここで、マゼンタとシアンに対して濃い色と薄い色を用いた場合には、一般に粒状性の低減を達成することが知られている。
【0040】
レーザ露光光学系3(3a、3b)においてリーダ部1Rからの画像信号は、不図示のレーザ出力部にて光信号に変換され、光信号に変換されたレーザ光がポリゴンミラーで反射され、レンズ及び各反射ミラーを経て感光ドラム1a、1bの面に投影される。
【0041】
プリンタ部画像形成時には感光ドラム1a、1bを矢印方向に回転させ、前露光ランプ11a、11b、で除電した後の感光ドラム1a、1bを一次帯電器2a、2b、により一様に帯電させて、それぞれの分解色ごとに露光し、感光ドラム1a、1b上に静電像を形成する。
【0042】
次に、回転体4a、4bを回転させ、所定の現像装置を感光ドラム1a、1b上の現像位置に移動させ、その後に現像装置を作動させて、感光ドラム1a、1b上の潜像を現像し、感光ドラム1a、1b上に樹脂と顔料を基体とした可視像(トナー像)を形成する。
【0043】
本実施例の画像形成装置は、このように構成することで、露光部から現像部までの距離を常に色によらず一定にすることが可能となり、色による出力画像特性の差が発生しにくい構成になっている。
【0044】
また、現像装置内のトナーは、図1に示すようにレーザ露光光学系3a、3bの間、及び、レーザ露光光学系3bの横に配置された各色毎のトナー収容部(ホッパー)61〜66から現像装置内のトナー比率(或いは、トナー量)を一定に保つように所望のタイミングにて随時補給される。
【0045】
感光ドラム1a、1b上に形成されたトナー像は、それぞれの転写装置5a、5bにおいて中間転写体としての中間転写ベルト5に一次転写され、そしてこの中間転写ベルト5上でそれぞれのトナー像が順次重ねられる。
【0046】
中間転写ベルト5は、駆動ローラ51、従動ローラ52、及び、ローラ53、54の間に張設され、駆動ローラ51によって駆動されている。また、中間転写ベルト5を挟んだ対向位置に転写クリーニング装置50を配置し、駆動ローラ51に対して接離可能に構成する。
【0047】
また、従動ローラ52の対向位置には、それぞれの感光ドラム1a、1bから転写された画像の位置ズレ及び濃度の検知を行う検知センサ55が配置されており、随時各画像形成部に画像濃度、トナー補給量、画像書き込みタイミング、及び画像書き込み開始位置等に対して補正を行っている。
【0048】
転写クリーニング装置50は、中間転写ベルト5上に必要色だけ画像を重ね終えた後に、駆動ローラ51に加圧され、転写材に転写した後の中間転写ベルト5上の残トナーをクリーニングする。
【0049】
一方、転写材は、各収納部71、72、73、或いは、手差し給紙部74から各々の給紙手段81、82、83或いは84によって一枚ずつ搬送され、レジストローラ85にて斜行を補正し、所望のタイミングにて中間転写ベルト5上のトナー像を転写材に転写する二次転写部56に搬送される。
【0050】
二次転写部56にて転写材上にトナー像が転写され、転写材は搬送部86を通り、熱ローラ定着器9にてトナー像を定着され、排紙トレー或いは後処理装置に排出される。
【0051】
他方、二次転写後の中間転写ベルト5は、前述のように転写残トナーを転写クリーニング装置50にてクリーニングされ、再び各画像形成部の一次転写工程に供する。
【0052】
また、転写材の両面に画像を形成する場合には、定着器9を転写材が通過後すぐに搬送パスガイド91を駆動し、転写材を搬送パス75を経て反転パス76にいったん導いた後、反転ローラ87の逆転により、送り込まれた際の後端を先頭にして、送り込まれた方向と反対向きに退出させ、両面搬送パス77へと送られる。その後、両面搬送パス77を通過し両面搬送ローラ88にて斜行補正とタイミング取りを行い、所望のタイミングにてレジストローラ85へと搬送され、再び上述した画像形成工程によってもう一方の面に画像を転写する。
【0053】
ここで、濃トナーと淡トナーの画像形成方法について述べる。
【0054】
本発明では、濃淡トナーはシアンとマゼンタに用いている。シアン、マゼンタにおいて粒状感を低減することで、画像全体の粒状感を大幅に減らすことが可能である。
【0055】
シアン、マゼンタの濃淡トナーのそれぞれの濃度は、濃トナーが0.6mg/cm2で1.6、淡トナーが0.6mg/cm2で0.8となるように顔料量を調整している。
【0056】
これらを上手くつなげながら画像形成することで、低濃度部では粒状感を低減し、高濃度部ではトナー消費量を抑えることが可能となる。
【0057】
基本的なつなげ方として、図3に示すように濃淡トナーの出力濃度を調整するのが一般的である。
【0058】
また、本発明の濃淡を用いた6色画像形成装置でのスクリーン角の設定に関して説明すると、通常の印刷でも見られるようにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックは異なるスクリーン角を用いて画像形成するのが一般的である。しかしながら、6色の場合にはモアレを回避できるスクリーン角の設定が困難なため、図2のような設定にする。ここで、スクリーン角とは図2中に記入の水平線からのスクリーンパタンの重心線の角度を意味している。
【0059】
濃シアン、淡シアンを15度、濃マゼンタ、淡マゼンタを75度、イエローを0度、ブラックを45度とする。ここで、シアン、マゼンタのような同一色相の濃淡を同一スクリーン角で形成しているのは、画像のモアレの発生を最小限に抑えることが目的である。ここで、同一色相とは一般的にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等のように通常の色概念上同一色と呼べる範囲とする。本実施例においては色相的には4色相(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のトナーを用いているので、同一色相とはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの分光特性を示す範囲を言う。
【0060】
一般に、同一のスクリーン角度で画像形成すると、そこでのモアレが発生しやすいが、当然であるが、それは同時にその2色を画像形成するときに限られる。濃淡の画像を形成する場合には、単純には図3に示すような濃淡の入出力特性を持つように設計する。このようにすると、濃淡のトナーを同時に画像形成するモアレの発生しやすい領域は中間調のやや高濃度側という限られたポイントとなる。
【0061】
これに対して、例えばシアンとマゼンタなどのように色相の異なる2色の場合には、常に同時に画像形成する可能性がある。つまり、異なる2つのトナーを画像形成する場合には、濃淡の組み合わせがもっとも同時に画像形成する可能性が低く、スクリーン角をそろえる組み合わせに適しているといえる。
【0062】
しかし、そうであっても、色ずれが発生すると同時に画像形成する部分ではモアレが発生してしまいやすいので、なるべく色ずれが発生しないように、本発明においては、濃淡2つの現像装置を同一の感光ドラム、即ち、同一の像担持体に配置することで、色ずれを最低限に抑える構成をとっている。
【0063】
同一像担持体の場合には、色ずれの発生要因は別の像担持体に比べ、下記の点で有利である。
【0064】
つまり、同一像担持体の場合には主走査方向に対しては、ポリゴンミラーの回転に対して書き出しタイミングさえそろえれば色ずれは発生しない。また、副走査方向に対しては、像担持体の偏心などに対しては、像担持体の位置に対して書き出しタイミングをそろえることで色ずれは抑えられる。
【0065】
これに対して、異なる像担持体間の色ずれを抑えようとすると、像担持体ごとの偏心の違いや、主走査位置のズレ(ポリゴンの照射位置のズレ)等を像担持体の位相合わせやポリゴンミラーに対する書き出し位置の制御等の別手段で補正するしかない。しかも、その補正をすることで色ずれを完全に抑えることは困難なためその制御の誤差を発生させることになる。
【0066】
従って、結局、同一像担持体での色ずれの方が異なる像担持体間での色ずれよりも原理的に小さくなりやすい。
【0067】
以上より、2つの像担持体を持ち、濃淡トナーの組み合わせを含む6色の画像形成装置において、スクリーン角をモアレの発生しにくい4つの角度を使用し、シアン、マゼンタのそれぞれの濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定し、かつ、同一の像担持体で画像形成することにより、モアレが出ない高画質な画像を安価に、高速で出力可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0068】
本実施例においては、2つの像担持体を持つ場合を述べたが、本質的には像担持体の数によらず濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定することは有効である。その構成で、濃淡の組み合わせを同一の像担持体で画像形成することにより更なる画質改善が達成される。
【0069】
実施例2
以下、本発明に係る第2実施例の画像形成装置を説明する。
【0070】
図4に、本実施例の画像形成装置の概略断面構成を示す。図4に示すように、本実施例の画像形成装置は、6個の現像装置と、3つの像担持体としての感光ドラムを持つ。
【0071】
つまり、本実施例によると、プリンタ部1Pにおいて、像担持体である3つの感光ドラム1a、1b、1cは、各々図中矢印方向に回転自在に担持され、それぞれの感光ドラム1a、1b、1cの周りに、前露光ランプ11a、11b、11c、コロナ一次帯電器2a、2b、2c、レーザ露光光学系3a、3b、3c、電位センサ12a、12b、12c、及び、各感光体ドラム1a、1b、1cの周りにそれぞれ2個の現像装置41、42;43、44;45、46、更に、転写装置5a、5b、5c、クリーニング器6a、6b、6cが配置されている。
【0072】
その他の構成は、実施例1と同様であるので、同じ構成及び作用をなす部材には同じ参照番号を付して、再度の説明は省略する。
【0073】
本実施例では、3つの感光ドラム1a、1b、1c、即ち、3つの像担持体をもつことで、6色画像形成が、中間転写体、即ち、中間転写ベルト5が2周することで可能となり、中間転写ベルトが3周することが必要な、実施例1に示すような2つの像担持体を備えた構成の画像形成装置に対してプロダクティビティ−を単純には1.5倍とすることが可能である。
【0074】
本実施例にて、それぞれの像担持体に対する現像装置の組み合わせとしては、現像装置41、42を濃シアンと淡シアン、現像装置43、44を濃マゼンタと淡マゼンタ、現像装置45、46をイエローとブラックとすることができる。
【0075】
また、各々のスクリーン角は実施例1と同様に濃シアン、淡シアンを15度、濃マゼンタ、淡マゼンタを75度、イエローを0度、ブラックを45度としている。
【0076】
このような組み合わせにすることで、モアレを最小限にしながら色ずれの影響を最も受けにくくすることが可能となる。
【0077】
以上のように、本実施例では、3つの像担持体を持ち、濃淡トナーの組み合わせを含む6色の画像形成装置において、スクリーン角をモアレの発生しにくい4つの角度を使用し、シアン、マゼンタのそれぞれの濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定し、かつ、同一の像担持体で画像形成することにより、モアレが出ない高画質な画像を安価に、高速で出力可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、
(A)静電像が形成される複数の像担持体と、像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる構成とされるか、又は、
(B)同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置において、同一色相で明度の異なる画像を形成する際に、ハーフトーンスクリーンのスクリーン角は同一に設定する構成とされる。
【0079】
従って、本発明によれば、像担持体が複数設けられた場合であっても、4色以上の多色の画像を、高画質で、且つ、安価で高速に出力することが可能である。また、その濃度の異なる2つの画像のハーフトーンスクリーン角を同一にすることで、モアレが少なく、色ずれの影響の小さい高画質な画像を安価に高速で出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のフルカラー画像形成装置の概略断面構成図である。
【図2】実施例1におけるハーフトーンスクリーン角を示す図である。
【図3】実施例1における同一色相での濃淡の画像の入出力特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例2のフルカラー画像形成装置の概略断面構成図である。
【図5】6色画像形成装置の構成をタンデム型で実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図6】6色画像形成装置の構成を1つの感光ドラムで実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図7】2つの感光ドラムで実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図8】2つの感光ドラムで実現した回転現像装置が設けられた画像形成装置の概略断面構成図である。
【符号の説明】
1(1a〜1f) 感光ドラム(像担持体)
2(2a〜2f) 帯電器
3(3a〜3c) 露光装置
4(4a、4b) 回転体(回転式現像装置保持部)
5 中間転写ベルト(中間転写体)
40〜46 現像装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも4個以上の現像装置を具備し、多色画像を形成する電子写真方式、静電記録方式などの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置の最近の進歩とともに、ニーズのレベルも高くなり従来の4色画像形成装置に対して色数を増やす電子写真方式などの画像形成装置が提案され、一部実現されている。
【0003】
それらは、従来の一般的なシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に加え、例えば赤、青、緑や金、銀、蛍光色等の特色に対応するものや、インクジェット方式では一般的な淡いシアン、淡いマゼンタなどを加えるものなどさまざまであるが、目的は、それぞれ画質的に差別化することである。
【0004】
その場合の画像形成装置はさまざまなタイプがあるが、例えば6色の画像形成装置を考えると一般的には、リーダ部1Rとプリンタ部1Pとを有し、プリンタ部1Pは、図5に示すようなタンデム型、或いは、図6に示すような1つの像担持体型、或いは、図7に示すような、2つの像担持体型(例えば、特許文献1参照)、更には、図8に示す2つの像担持体に各々ロータリ切替の現像装置が対応しているタイプ、のものが考えられる。
【0005】
更に説明すると、図5に示すタンデム型の画像形成装置は、6つの像担持体1a、1b、1c、1d、1e、1fにそれぞれ異なる分光特性の現像剤を装填した現像装置41、42、43、44、45、46を対応させ、それらを直列に配置したものである。この方式であれば、4色の画像形成装置をベースに考えた場合においても、画像の出力速度は同じにすることが可能なため、生産性重視のタイプと言える。
【0006】
一方で、図6に示す一つの像担持体1に対して6個の現像装置41、42、43、44、45、46を対応させた画像形成装置では、現像装置41、42、43、44、45、46は、これら現像装置41、42、43、44、45、46を担持したロータリ部(回転体)4を回転することにより、現像装置41、42、43、44、45、46を切り替えながら現像を行う。従って、像担持体1に形成された各色毎の画像を中間転写体5に一次転写し、中間転写体5上で多重転写を行い、6色すべて転写し終わった段階で、給紙装置71、72、73などから送給される転写材に二次転写ローラ56の作用の下に2次転写する構成をとっている。このように構成することで、スペースを最小限にしながら6色画像を出力することが可能になっている。
【0007】
図7に示すタイプの画像形成装置は、上記図5、図6で示すタイプの折衷案の形である。つまり、このタイプの画像形成装置は、直列に配列された2つの像担持体1a、1bに対してそれぞれ2個の現像装置41、42;43、44を対応させた構成とされ、両者の特徴をバランスよく組み合わせた画像形成装置であり、小型、安価、高速のニーズを満たすものである。
【0008】
図8に示すタイプの画像形成装置は、2つの像担持体1a、1bに対してそれぞれ、3個の現像装置41、42、43;44、45、46を備えたロータリ(回転体)4a、4bを配置し、回転体4a、4bを回転することにより、現像装置を切り替えながら現像を行う。そして、像担持体1a、1bに形成された各色の画像を中間転写体5に一次転写し、中間転写体5上で多重転写を行い、6色すべて転写し終わった段階で、給紙装置71、72、73などから送給される転写材に二次転写ローラ56の作用の下に2次転写する構成とされる。このタイプの画像形成装置は、図7に示す画像形成装置の構成にて、更に、露光−現像間の距離を一定にすることで更なる高画質化を図っている。
【0009】
以上述べたような、上記各構成の画像形成装置においても、それぞれ最適な方法で画質調整を行っているが、色ずれ調整という観点で比較してみると、次のことが言える。
【0010】
先ず、図6に示すような、1つの像担持体1を備えた画像形成装置の場合には、レーザービームスキャナのような露光装置3を備えている場合、主操作方向(レーザの操作方向)に関しては、ポリゴン回転が一定でその回転に対するレーザの書き出しのタイミングさえ合えばよいので、書き出タイミングを合わせるような制御を行っている。副走査方向に対しても像担持体1の位置に対しての書き出しタイミングが一定であればよいため、書き出しタイミングを一定とするような時間制御を行う。
【0011】
それに対して、複数の像担持体を用いる画像形成装置の場合には、主操作方向副走査方向ともに、各像担持体の相対的な位置関係を常に補正する必要があり、そのために、何らかの色ずれ補正用のマークを描画し、その相対的な位置関係を読み取りレーザ書き込み等に補正をかけるという作業を行っている。
【0012】
そのようにすることで、像担持体の数によらず6色の画像を形成することが可能となっている。
【0013】
また、一般にカラー画像は、モアレ防止の目的でハーフトーンスクリーンのスクリーン角を色ごとに異なる値に設定している。印刷では、シアン15度、マゼンタ75度、イエロー0度、ブラック45度の組み合わせが一般的に知られている。
【0014】
電子写真方式のカラー画像形成装置においては、例えばキヤノンCLC1150シリーズのように、4色ともに同じスクリーン角度(90度)で画像形成しているものもある。これは像担持体が1つのシステムであり、色ずれを起こし難いシステムであるために採用されている。一般的には、複数の像担持体を用いる画像形成装置ではこのような4色同一スクリーンはモアレを発生させやすいために用いられない傾向がある。
【0015】
【特許文献1】
特開平4−204871号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モアレ防止のために6色の画像をスクリーン角を変えて設定する場合、角度の取り方が非常に難しくなってしまう。モアレは空間周波数の近いものが強く発生するため、スクリーン角が近い場合にはモアレが発生しやすくなるためである。
【0017】
一方で、スクリーン角によるモアレが発生しないような同一のスクリーン角で画像形成する場合には、各色の色ずれが起こらないことが前提となる。色ずれが発生してしまうと、その部分で色むらが発生し、画像品質を大きく損なうことになってしまう。
【0018】
色ずれは、一般的には像担持体の数が多ければ多いほどおきやすくなる傾向があるため像担持体数は少ないほうが高画質化しやすい傾向がある。
【0019】
しかしながら、像担持体の数が少ない場合には色数が増えれば増えるほどがプロダクティビティが落ち込む弊害がある。また、色ずれを防ぐために精密な制御を行えば複数の像担持体においても高画質化は可能であるが、その場合にはコストがかなり高くなってしまうという弊害が発生する。
【0020】
そこで、本発明の目的は、像担持体が複数設けられた場合であっても、4色以上の多色の画像を、高画質で、且つ、安価で高速に出力することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、
同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させることを特徴とする画像形成装置である。
【0022】
本発明の一実施態様によると、2個の像担持体にそれぞれ3個づつの現像装置を配している。
【0023】
本発明の他の実施態様によると、各像担持体の対応づけられる複数の現像装置は、回転体に具備され、回転体が回転することで、現像する現像装置を切り替える。
【0024】
本発明の他の実施態様によると、3個の像担持体にそれぞれ2個づつの現像装置を配している。
【0025】
本発明の他の実施態様によると、複数の像担持体において静電像形成位置から現像位置までの距離が等しい。又、本発明の他の実施態様によると、前記像担持体は電子写真感光体であり、前記静電像形成位置は画像露光位置である。
【0026】
本発明の他の実施態様によると、同一色相で明度の異なる現像剤のうちそれらの色相として、少なくとも、シアンとマゼンタを含む。
【0027】
第2の本発明によると、同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置において、
同一色相で明度の異なる画像を形成する際に、ハーフトーンスクリーンのスクリーン角は同一に設定することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0028】
第2の本発明の一実施態様によると、静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数あり、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0030】
実施例1
図1に、本発明の画像形成装置の一実施例である電子写真方式のフルカラー画像形成装置の概略断面構成を示す。本実施例のフルカラー画像形成装置は、上部にデジタルカラー画像リーダ部1Rを、下部にデジタルカラー画像プリンタ部1Pを有する。
【0031】
リーダ部1Rにおいて、原稿30を原稿台ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査することにより、原稿30からの反射光像をレンズ33により、フルカラーCCDセンサ34に集光しカラー色分解画像信号を得る。カラー色分解画像信号は、不図示の増幅回路を経て、不図示のビデオ処理ユニットにて画像処理を施され不図示の画像メモリを介してプリンタ部1Pに送出される。
【0032】
プリンタ部1Pには、リーダ部1Rからの信号のほか、コンピュータからの画像信号、FAXからの画像信号なども同様に送出されてくる。
【0033】
本実施例では、一例として、リーダ部1Rからの信号に基づきプリンタ部1Pが動作するものとして説明する。
【0034】
プリンタ部1Pにおいて、像担持体である2つの感光ドラム1a、1bは、各々図中矢印方向に回転自在に担持され、それぞれの感光ドラム1a、1bの周りに、前露光ランプ11a、11b、コロナ一次帯電器2a、2b、レーザ露光光学系3a、3b、電位センサ12a、12b、回転式現像装置保持部、即ち、回転体4a、4b、及び、各々の回転体4a、4bに分光特性の異なるトナーを装填された3個の現像装置41、42、43及び44、45、46、転写装置5a、5b、クリーニング器6a、6bを配置する。
【0035】
現像装置41〜46にて、現像装置41にはマゼンタトナー、現像装置42には薄いマゼンタトナー、現像装置43にはイエロートナー、現像装置44にはシアントナー、45には薄いシアントナー、46にはブラックトナーが装填されている。
【0036】
これらの他に、金、銀などのメタリック系トナーや、蛍光剤を含むトナーを装填することも可能である。
【0037】
また、本実施例にて、現像装置41〜46にはトナーとキャリアを混合させて用いる2成分現像剤が装填されているが、トナーのみの1成分現像剤でも問題はない。
【0038】
また、現像装置の数は本実施例では6個であるが、4個以上であればいくつでも構わない。
【0039】
ここで、マゼンタとシアンに対して濃い色と薄い色を用いた場合には、一般に粒状性の低減を達成することが知られている。
【0040】
レーザ露光光学系3(3a、3b)においてリーダ部1Rからの画像信号は、不図示のレーザ出力部にて光信号に変換され、光信号に変換されたレーザ光がポリゴンミラーで反射され、レンズ及び各反射ミラーを経て感光ドラム1a、1bの面に投影される。
【0041】
プリンタ部画像形成時には感光ドラム1a、1bを矢印方向に回転させ、前露光ランプ11a、11b、で除電した後の感光ドラム1a、1bを一次帯電器2a、2b、により一様に帯電させて、それぞれの分解色ごとに露光し、感光ドラム1a、1b上に静電像を形成する。
【0042】
次に、回転体4a、4bを回転させ、所定の現像装置を感光ドラム1a、1b上の現像位置に移動させ、その後に現像装置を作動させて、感光ドラム1a、1b上の潜像を現像し、感光ドラム1a、1b上に樹脂と顔料を基体とした可視像(トナー像)を形成する。
【0043】
本実施例の画像形成装置は、このように構成することで、露光部から現像部までの距離を常に色によらず一定にすることが可能となり、色による出力画像特性の差が発生しにくい構成になっている。
【0044】
また、現像装置内のトナーは、図1に示すようにレーザ露光光学系3a、3bの間、及び、レーザ露光光学系3bの横に配置された各色毎のトナー収容部(ホッパー)61〜66から現像装置内のトナー比率(或いは、トナー量)を一定に保つように所望のタイミングにて随時補給される。
【0045】
感光ドラム1a、1b上に形成されたトナー像は、それぞれの転写装置5a、5bにおいて中間転写体としての中間転写ベルト5に一次転写され、そしてこの中間転写ベルト5上でそれぞれのトナー像が順次重ねられる。
【0046】
中間転写ベルト5は、駆動ローラ51、従動ローラ52、及び、ローラ53、54の間に張設され、駆動ローラ51によって駆動されている。また、中間転写ベルト5を挟んだ対向位置に転写クリーニング装置50を配置し、駆動ローラ51に対して接離可能に構成する。
【0047】
また、従動ローラ52の対向位置には、それぞれの感光ドラム1a、1bから転写された画像の位置ズレ及び濃度の検知を行う検知センサ55が配置されており、随時各画像形成部に画像濃度、トナー補給量、画像書き込みタイミング、及び画像書き込み開始位置等に対して補正を行っている。
【0048】
転写クリーニング装置50は、中間転写ベルト5上に必要色だけ画像を重ね終えた後に、駆動ローラ51に加圧され、転写材に転写した後の中間転写ベルト5上の残トナーをクリーニングする。
【0049】
一方、転写材は、各収納部71、72、73、或いは、手差し給紙部74から各々の給紙手段81、82、83或いは84によって一枚ずつ搬送され、レジストローラ85にて斜行を補正し、所望のタイミングにて中間転写ベルト5上のトナー像を転写材に転写する二次転写部56に搬送される。
【0050】
二次転写部56にて転写材上にトナー像が転写され、転写材は搬送部86を通り、熱ローラ定着器9にてトナー像を定着され、排紙トレー或いは後処理装置に排出される。
【0051】
他方、二次転写後の中間転写ベルト5は、前述のように転写残トナーを転写クリーニング装置50にてクリーニングされ、再び各画像形成部の一次転写工程に供する。
【0052】
また、転写材の両面に画像を形成する場合には、定着器9を転写材が通過後すぐに搬送パスガイド91を駆動し、転写材を搬送パス75を経て反転パス76にいったん導いた後、反転ローラ87の逆転により、送り込まれた際の後端を先頭にして、送り込まれた方向と反対向きに退出させ、両面搬送パス77へと送られる。その後、両面搬送パス77を通過し両面搬送ローラ88にて斜行補正とタイミング取りを行い、所望のタイミングにてレジストローラ85へと搬送され、再び上述した画像形成工程によってもう一方の面に画像を転写する。
【0053】
ここで、濃トナーと淡トナーの画像形成方法について述べる。
【0054】
本発明では、濃淡トナーはシアンとマゼンタに用いている。シアン、マゼンタにおいて粒状感を低減することで、画像全体の粒状感を大幅に減らすことが可能である。
【0055】
シアン、マゼンタの濃淡トナーのそれぞれの濃度は、濃トナーが0.6mg/cm2で1.6、淡トナーが0.6mg/cm2で0.8となるように顔料量を調整している。
【0056】
これらを上手くつなげながら画像形成することで、低濃度部では粒状感を低減し、高濃度部ではトナー消費量を抑えることが可能となる。
【0057】
基本的なつなげ方として、図3に示すように濃淡トナーの出力濃度を調整するのが一般的である。
【0058】
また、本発明の濃淡を用いた6色画像形成装置でのスクリーン角の設定に関して説明すると、通常の印刷でも見られるようにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックは異なるスクリーン角を用いて画像形成するのが一般的である。しかしながら、6色の場合にはモアレを回避できるスクリーン角の設定が困難なため、図2のような設定にする。ここで、スクリーン角とは図2中に記入の水平線からのスクリーンパタンの重心線の角度を意味している。
【0059】
濃シアン、淡シアンを15度、濃マゼンタ、淡マゼンタを75度、イエローを0度、ブラックを45度とする。ここで、シアン、マゼンタのような同一色相の濃淡を同一スクリーン角で形成しているのは、画像のモアレの発生を最小限に抑えることが目的である。ここで、同一色相とは一般的にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等のように通常の色概念上同一色と呼べる範囲とする。本実施例においては色相的には4色相(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のトナーを用いているので、同一色相とはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの分光特性を示す範囲を言う。
【0060】
一般に、同一のスクリーン角度で画像形成すると、そこでのモアレが発生しやすいが、当然であるが、それは同時にその2色を画像形成するときに限られる。濃淡の画像を形成する場合には、単純には図3に示すような濃淡の入出力特性を持つように設計する。このようにすると、濃淡のトナーを同時に画像形成するモアレの発生しやすい領域は中間調のやや高濃度側という限られたポイントとなる。
【0061】
これに対して、例えばシアンとマゼンタなどのように色相の異なる2色の場合には、常に同時に画像形成する可能性がある。つまり、異なる2つのトナーを画像形成する場合には、濃淡の組み合わせがもっとも同時に画像形成する可能性が低く、スクリーン角をそろえる組み合わせに適しているといえる。
【0062】
しかし、そうであっても、色ずれが発生すると同時に画像形成する部分ではモアレが発生してしまいやすいので、なるべく色ずれが発生しないように、本発明においては、濃淡2つの現像装置を同一の感光ドラム、即ち、同一の像担持体に配置することで、色ずれを最低限に抑える構成をとっている。
【0063】
同一像担持体の場合には、色ずれの発生要因は別の像担持体に比べ、下記の点で有利である。
【0064】
つまり、同一像担持体の場合には主走査方向に対しては、ポリゴンミラーの回転に対して書き出しタイミングさえそろえれば色ずれは発生しない。また、副走査方向に対しては、像担持体の偏心などに対しては、像担持体の位置に対して書き出しタイミングをそろえることで色ずれは抑えられる。
【0065】
これに対して、異なる像担持体間の色ずれを抑えようとすると、像担持体ごとの偏心の違いや、主走査位置のズレ(ポリゴンの照射位置のズレ)等を像担持体の位相合わせやポリゴンミラーに対する書き出し位置の制御等の別手段で補正するしかない。しかも、その補正をすることで色ずれを完全に抑えることは困難なためその制御の誤差を発生させることになる。
【0066】
従って、結局、同一像担持体での色ずれの方が異なる像担持体間での色ずれよりも原理的に小さくなりやすい。
【0067】
以上より、2つの像担持体を持ち、濃淡トナーの組み合わせを含む6色の画像形成装置において、スクリーン角をモアレの発生しにくい4つの角度を使用し、シアン、マゼンタのそれぞれの濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定し、かつ、同一の像担持体で画像形成することにより、モアレが出ない高画質な画像を安価に、高速で出力可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0068】
本実施例においては、2つの像担持体を持つ場合を述べたが、本質的には像担持体の数によらず濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定することは有効である。その構成で、濃淡の組み合わせを同一の像担持体で画像形成することにより更なる画質改善が達成される。
【0069】
実施例2
以下、本発明に係る第2実施例の画像形成装置を説明する。
【0070】
図4に、本実施例の画像形成装置の概略断面構成を示す。図4に示すように、本実施例の画像形成装置は、6個の現像装置と、3つの像担持体としての感光ドラムを持つ。
【0071】
つまり、本実施例によると、プリンタ部1Pにおいて、像担持体である3つの感光ドラム1a、1b、1cは、各々図中矢印方向に回転自在に担持され、それぞれの感光ドラム1a、1b、1cの周りに、前露光ランプ11a、11b、11c、コロナ一次帯電器2a、2b、2c、レーザ露光光学系3a、3b、3c、電位センサ12a、12b、12c、及び、各感光体ドラム1a、1b、1cの周りにそれぞれ2個の現像装置41、42;43、44;45、46、更に、転写装置5a、5b、5c、クリーニング器6a、6b、6cが配置されている。
【0072】
その他の構成は、実施例1と同様であるので、同じ構成及び作用をなす部材には同じ参照番号を付して、再度の説明は省略する。
【0073】
本実施例では、3つの感光ドラム1a、1b、1c、即ち、3つの像担持体をもつことで、6色画像形成が、中間転写体、即ち、中間転写ベルト5が2周することで可能となり、中間転写ベルトが3周することが必要な、実施例1に示すような2つの像担持体を備えた構成の画像形成装置に対してプロダクティビティ−を単純には1.5倍とすることが可能である。
【0074】
本実施例にて、それぞれの像担持体に対する現像装置の組み合わせとしては、現像装置41、42を濃シアンと淡シアン、現像装置43、44を濃マゼンタと淡マゼンタ、現像装置45、46をイエローとブラックとすることができる。
【0075】
また、各々のスクリーン角は実施例1と同様に濃シアン、淡シアンを15度、濃マゼンタ、淡マゼンタを75度、イエローを0度、ブラックを45度としている。
【0076】
このような組み合わせにすることで、モアレを最小限にしながら色ずれの影響を最も受けにくくすることが可能となる。
【0077】
以上のように、本実施例では、3つの像担持体を持ち、濃淡トナーの組み合わせを含む6色の画像形成装置において、スクリーン角をモアレの発生しにくい4つの角度を使用し、シアン、マゼンタのそれぞれの濃淡の組み合わせを同じスクリーン角に設定し、かつ、同一の像担持体で画像形成することにより、モアレが出ない高画質な画像を安価に、高速で出力可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、
(A)静電像が形成される複数の像担持体と、像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させる構成とされるか、又は、
(B)同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置において、同一色相で明度の異なる画像を形成する際に、ハーフトーンスクリーンのスクリーン角は同一に設定する構成とされる。
【0079】
従って、本発明によれば、像担持体が複数設けられた場合であっても、4色以上の多色の画像を、高画質で、且つ、安価で高速に出力することが可能である。また、その濃度の異なる2つの画像のハーフトーンスクリーン角を同一にすることで、モアレが少なく、色ずれの影響の小さい高画質な画像を安価に高速で出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のフルカラー画像形成装置の概略断面構成図である。
【図2】実施例1におけるハーフトーンスクリーン角を示す図である。
【図3】実施例1における同一色相での濃淡の画像の入出力特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例2のフルカラー画像形成装置の概略断面構成図である。
【図5】6色画像形成装置の構成をタンデム型で実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図6】6色画像形成装置の構成を1つの感光ドラムで実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図7】2つの感光ドラムで実現した画像形成装置の概略断面構成図である。
【図8】2つの感光ドラムで実現した回転現像装置が設けられた画像形成装置の概略断面構成図である。
【符号の説明】
1(1a〜1f) 感光ドラム(像担持体)
2(2a〜2f) 帯電器
3(3a〜3c) 露光装置
4(4a、4b) 回転体(回転式現像装置保持部)
5 中間転写ベルト(中間転写体)
40〜46 現像装置
Claims (9)
- 静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある画像形成装置において、
同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させることを特徴とする画像形成装置。 - 2個の像担持体にそれぞれ3個づつの現像装置を配していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 各像担持体の対応づけられる複数の現像装置は、回転体に具備され、回転体が回転することで、現像する現像装置を切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 3個の像担持体にそれぞれ2個づつの現像装置を配していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 複数の像担持体において静電像形成位置から現像位置までの距離が等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は電子写真感光体であり、前記静電像形成位置は画像露光位置であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 同一色相で明度の異なる現像剤のうちそれらの色相として、少なくとも、シアンとマゼンタを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数ある現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置において、
同一色相で明度の異なる画像を形成する際に、ハーフトーンスクリーンのスクリーン角は同一に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を可視像とするための、各々の像担持体に対応する複数の現像装置と、を有し、現像装置に備えられる現像剤は同一色相で濃度の異なるものの組み合わせが少なくとも複数あり、同一色相で濃度の異なる現像剤を備える現像装置を同一の像担持体に対応させることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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