JP2004123756A6 - カンプトテシンの新規な同族体、その製造方法、その医薬としての用途及びこれを含有する医薬組成物 - Google Patents

カンプトテシンの新規な同族体、その製造方法、その医薬としての用途及びこれを含有する医薬組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明はカンプトテシンの新規な同族体、その製造方法、その医薬としての用途及びこれを含有する医薬組成物に関する。
【解決手段】
本発明は、カンプトテシンのヒドロキシラクトンがβ-ヒドロキシラクトン又はβ-ヒドロキシラクトンの開環により得られる、対応するβ-ヒドロキシ酸又はβ-ヒドロキシ酸の誘導体又はβ-ヒドロキシ酸の製剤学的に許容される塩であることを特徴とするカンプトテシンの同族体が開示に関する。特に、式(I)及び(II)の化合物に関する。更に、本発明は式(I)及び(II)の化合物の製造方法、上記化合物を含有する医薬組成物及びその用途、特に、トポイソメラーゼ抑制剤及び抗腫瘍剤としての用途に関する。

Description

本発明はカンプトテシンの新規な同族体、その製造方法、その医薬としての用途及びこれを含有する医薬組成物に関する。
カンプトテシンは、最初、カンプトテカ アクミナタ (camptotheca acuminata)と呼ばれる中国産の植物の葉及び樹皮から単離された天然化合物である(Wall等、J.Amer. Chem.Soc.88:3888(1966)参照)。カンプトテシンは6員の(six chained)α-ヒドロキシラクトンと縮合したインドリジノ[1,2-b]キノリン部分から構成される五環式合物である。α-ヒドロキシ基 を担持している20位の炭素は不斉炭素であり、分子に回転力を付与している。天然の形のカンプトテシンは20位の炭素において絶対“S ”配置(absolute “S”
configuration)を有しており、下記の式で示される:
Figure 2004123756
カンプトテシンはヒトの結腸、肺及び乳房の腫瘍の細胞系からなる種々の癌細胞系において増殖抑制活性を示す(Suffness,M 等 :the Alkaloids Chemistry and Pharmacology, Bross,A 編、Vol.25,p.73 (Academic Press,1985)参照)。カンプトテシンの増殖抑制活性は、そのDNA のトポイソメラーゼIの抑制活性に関係していることが示唆されている。
α-ヒドロキシラクトンはカンプトテシンの生体内活性及び生体外活性の 両者について絶対的に必要であることが示唆されている(Camptothecins: New Anticancer Agents, Putmesil,M,等編,p 27(CRC Press.1995);Wall,M,等、Cancer Res. 55: 753(1995); Hertzberg等,J.Med.Chem.32:715 (1982)及びCrow等, J.Med.Chem.35: 160(1992))。本発明はカンプトテシンの天然のα-ヒドロキシラクトンがβ-ヒドロキシラクトンで置換されている新規な種類のカンプトテシン化合物に関する。本発明の化合物は従来の技術から予測し得ない強力な生物学的活性を示す。
従って、本発明は、α-ヒドロキシラクトン(又はその開環ヒドロキシカルボン酸型)の代わりに、β-ヒドロキシラクトン(又はその開環ヒドロキ シカルボン酸型)を含有するという意味において全ての既知のカンプトテシン化合物と異なる新規なカンプトテシン化合物及びその薬剤学的に許容される塩をその目的とする。カンプトテシン化合物とは、カンプトテシンの構造骨格(即ち、6員のα-ヒドロキシラクトンと縮合したインドリジノ[1,2-b]キノリン部分)と同一の構造骨格を提供し、その構造骨格上に他の置換基を有しているか又は有していない化合物(例えばカンプトテシン化合物)であると理解される。以下に述べるごとく、種々のカンプトテシン化合物が専門家に知られている。β-ヒドロキシラクトンとう用語は、α-ヒドロキシラクトンのカルボキシルの炭素と、ヒドロキシル基を担持しているα-炭素との間に補足的な炭素原子を有するラクトンを意味する。前記のβ-ヒドロキシラクトンは、7個の構成員からなる“閉環した”環であってもよいし、あるいはそのカルボニル基とそれと隣り合った酸素原子からなるエステル結合が加水分解されて形成されたカルボン酸基とヒドロキシル基とを有する“開環した”7個の構成員からなるものであってもよく、カルボン酸基とヒドロキシル基は置換されていてもよいし又置換されていなくてもよい。
従って、本発明のカンプトテシン化合物はインドリジノ[1,2-b]キノリン 部分上に(例えばこの化合物の溶解性を改善するために)置換基を有し得るか又は開環又は閉環β-ヒドロキシラクトン上に(例えばこの 化合物の安定性を改善するために)置換基を有し得る。閉環β-ヒドロキシラクトン上の置換の例は、β-炭素上のアルキル置換(例えばメチル基)である。開環β-ヒドロキシラクトン上での置換の例は、β-炭素上のアルキル置換、得られたカルボン酸上での置換(例えばアミド化)及び得られたヒドロキシル基の置換(例えばエステル化)又は除去である。
本発明は、特に、式(I)及び(II)で表されるかつラセミ体、鏡像体又はこれらの任意の組合せの形の化合物又はその薬剤学的に許容される塩をその目的とする:
Figure 2004123756
上記の式中、
1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級ハロアルキ ル、低級アルコキシ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルを表す;
2、R3及びR4は、各々、H、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルケニル、シアノ、低級シアノアルキル、ニトロ、低級ニトロアルキル、アミド、低級アミドアルキル、ヒドラジノ、低級ヒドラジノアルキル、アジド、低級アジドアルキル、(CH2) NR6R7、(CH2)mOR6、(CH2)mSR6、(CH2)CO2R6、(CH2)NR6C(O)R8
(CH2)C(O)R8、(CH2)OC(O)R8、O(CH2)NR6R7、OC(O)NR6R7
OC(O)(CH2)CO2R6又は(CH2)[N=X]、OC(O)[N=X]、(CH2)OC(O)[N=X](本発明において、[N=X]は複素環基の構成 員である窒素原子と共に4〜7員の複素環基を表し、Xは上記複素環基を完 成するのに必要なO、S、CH2、CH、N、NR9及びCOR9からなる群から選ばれた残りの構成員を表す)、置換されている(即ち、アリール又は複素環基が1〜4個の置換基で置換されている)か又は置換されていないアリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表すか又は、R2とR3は一緒に3又は4員の分子鎖の形成しておりそして上記分子鎖の構成員はCH、CH2、O、S、N又は
NR9からなる群から選ばれる;
5はH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、シアノ、シアノアルキル、低級アルキル低級スルホニルアルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、(CH2)C(O)R8、(CH2)NR6C(O)R8、(CH2)mNR6R7
(CH2)N(CH3)(CH2)NR6R7、(CH2)OC(O)R8、(CH2)OC(0)NR6R7、(CH2)S(0)R11、(CH2)P(O)R12R13、(CH2)2P(S)R12R13又は(CH2)[N=X]、OC(O)[N=X]、
(CH2)OC(O)[N=X]、置換されている(即ち、アリール又は複素環基が1〜4個の置換基で置換されている)か又は置換されていないアリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アル キル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
6及びR7は、各々、H、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキル低級アミノアルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル、又は置換されている(即ち、アリール基が1〜4個の置換基で置換されている)か又は置換されていないアリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級ア ルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低式級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
8はH、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、アミノ、低級アルキ ルアミノ、低級アルキルアミノ低級アルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル又は、置換されている(即ち、アリール又は複素環基が1〜4個の置換基で置換されている)か又は置換されていないアリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
9はH、低級アルキル、低級ハロアルキル、アリール又は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ及び低級アルコキシ低級アルキルからなる群から選ばれた1個又はそれ以上の基によって置換されているアリールを表す;
10はH、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ、アリール又は低級アルキル、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル及び低級アルコキシ低級アルキルからなる群から選ばれた1個又はそれ以上の基によって置換されているアリールを表す;
11は低級アルキル、アリール、(CH2)OR14、(CH2)SR14
(CH2)2NR14R15又は(CH2)[N=X]を表す;
12及びR13は、各々、低級アルキル、アリール、低級アルコキシ、アルコキシ又はアミノを表す;
14及びR15は、各々、H、低級アルキル又はアリールを表す;
16はH又はOR21を表す;
17はOR6又はNR6R7を表す;
18及びR19は、各々、H、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ又はヒドロキシを表す;
20はH又はハロを表す;
21はH、低級アルキル、CHO又はC(O)(CH2)CH3を表す;
mは0〜6の整数である;
nは1又は2である;
qは0〜2の整数である;そして
[N=X]は4〜7員の複素環基を表し、Xは上記複素環基を形成するのに必要なかつO、S、CH2、CH、N、NR9及びC0R10からなる群から選ばれた分子鎖を表す。
本発明は、特に、前記式I及びIIの化合物であって、
1が低級アルキル、低級アルケニル、低級ハロアルキル、低級アルコキ シ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルを表し;
5がH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低 級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、シアノ、シアノアルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、(CH2)C(O)R8、(CH2)NR6C(O)R8、(CH2)NR6R7、(CH2)N(CH3)(CH2)NR6R7、(CH2)OC(O)R8
(CH2)OC(0)NR6R7、(CH2)[N=X]、OC(O)[N=X]、(CH2)OC(O)[N=X]、又は、置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキルを表し;
12及びR13が、各々、低級アルキルを表し;
16がOR21を表し;
18、R19及びR20がHを表す;
場合の前記式(I)及び(II)の化合物をその目的とする。
本発明は、特に、前記式(I)及び(II)の化合物であって、
1が低級アルキル、低級アルケニル、低級ハロアルキル又は低級アルコ キシ低級アルキルを表し;
2、R3及びR4が、各々、H、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、ニトロ、アミド、低級アミドアルキル、ヒドラジノ、低級ヒドラジノアルキル、アジド、低級アジドアルキル、(CH2)mNR6R7、(CH2)OR6、(CH2)SR6、(CH2)C(O)R8、OC(O)NR6R7
(CH2)[N=X]、置換又は非置換(CH2)OC(O)[N=X]又はOC(O)[N=X]を表すか、又は、R2とR3は一緒に3又は4員の分子鎖の形成しておりそして上記分子鎖の構成員はCH、CH2
O、S、N又はNR9からなる 群から選ばれたものであり;
5がH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、
(CH2)C(O)R8、(CH2)NR6C(O)R8、(CH2)NR6R7、(CH2)N(CH3)(CH2)NR6R7
(CH2)OC(O)R8、(CH2)OC(0)NR6R7、(CH2)[N=X]又は置換又は非置換OC(O)[N=X]又は(CH2)OC(O)[N=X]を表し;
6及びR7が、各々、H、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキル低級アミノアルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール、低級アリールアルキル又は低級ハロアルキルを表し;
8がH、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキルアミノ、低級アルキル低級アミノアルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表し;
9がH、低級アルキル又は低級ハロアルキルを表し;
10がH、低級アルキル、低級ハロアルキル又は低級アルコキシを表し;
11が低級アルキルを表し;
14及びR15が、各々、H又は低級アルキルを表す;場合の前記式(I)及び(II)の化合物をその目的とする。
本発明は、特に、R1がエチル基を表し、R2及びR3が、各々、H、低級 アルキル、ハロ、低級ハロアルキル又は(CH2)OR6を表すか、又は、R2とR3が一緒にメチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成しており;R4及びR5が、各々、H、低級アルキル、(CH2)NR6R7又は低級アルキルによって置換されているか又は置換されていない
(CH2)[N=X]を表す場合の前記式(I)の化合物をその目的とする。好ましくはR4はH又は(CH2)NR67(ここでR6とR7は、各々、H又は低級アルキルを表す)を表し;R5がH、低級ア ルキル又は低級ルキルによって置換されているか又は置換されていない
(CH2)[N=X]を表す;置換または非置換[N=X]の例としてはピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、イミダゾリル及び4-メチルピペラジニルが挙げられる。
より好ましい態様においては、R2はH又はハロ、好ましくは、H、クロロ又はフルオロを表し、R3はH、低級アルキル、ハロ又はOR6(ここでR6はH、低級アルキル又は低級アリールアルキル、好ましくは、H、フルオロ、クロロ、メチル又はメトキシを表す)を表す。同様に好ましい態様においては、R2とR3が一緒にメチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成している。
特に、本発明は後記の実施例に記載される化合物、特に、下記の名称の化合物及びその薬剤学的に許容される塩をその目的とする:
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-10H,12H-[1,4]ジオキシノ[2,3-g]オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキ シ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オ キセピノ
[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオ ン
9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセ ピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9,10-ジフルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-9H,11H-[1,3]ジオキソロ[4,5-g]-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9,12(14H)-ジオン−9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキ セピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
9,11-ジクロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキ セピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
10-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
10-クロロ-5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキ セピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-11-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5,12-ジエチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)- ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-メチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b] キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-モル ホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペ ラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b] キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-16-(4-メチルピペラジ ノメチル)-10H,12H-(1,4)ジオキシノ(2,3-g)オキセピノ[3",4":6,7]イン ドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
9-クロロ-5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホ リノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-
3,15(4H,13H)-ジオン。
本発明は、特に、R1がエチル基を表し、R2及びR3が、各々、H、低級 アルキル、ハロ、低級ハロアルキル又は(CH2)OR6を表すか、又は、R2とR3が一緒にメチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成しており;R4及びR5が、各々、H、低級アルキル、
(CH2)mNR67又は低級アルキルによって置換されているか又は置換されていない
(CH2)[N=X]を表し;R20がHを 表し;R17がOR6(ここでR6はH又は低級アルキルを表す)又はNR6R7(ここでR6及びR7は、各々、H,低級アルキル又は低級アリールアルキルを表す)を表す、式IIの化合物をその目的とする。好ましくは、R4がH又は
(CH2)NR6R7(ここでR6及びR7は、各々、H又は低級アルキルを表す)を表し;R5がH、低級アルキル又は低級アルキルによって置換されているか 又は置換されていない
(CH2)[N=X]を表し;R17がOR6(ここでR6はH又は低級アルキルを表す)又はその薬剤学的に許容される塩を表す。[N=X]の例としてはピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、イミダゾリル及び4-メチルピペラジニル基が挙げられる。
より好ましくは、R2がH又はハロ、好ましくは、H、クロロ又はフルオロを表し、
3がH、低級アルキル、ハロ又はOR6(ここでR6はH又は低級アルキル又は低級アリールアルキル、好ましくはH、クロロ、フルオロ、メチル又はメトキシを表す)を表す。同様にR2とR3が一緒にメチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成していることが好ましい。
本発明は後記の実施例に記載される化合物、特に、下記の名称の化合物をその目的する:
−tert-ブチル β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキ ソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−エチル β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸
−メチル β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−エチル β-エチル-α,α-ジフルオロ-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−エチル β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−tert-ブチル β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキ ソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオネート
−β-エチル-γ-(12-エチル-8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-β-ヒドロキシ-プロピオン酸
−γ-(12-ベンジルオキシ-8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジ ノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-β-エチル-β-ヒドロキシ-プロピオン酸(E)
本明細書において、アルキル、アルキルチオ及びアルコキシ基に関して使用される低級という用語は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、メチルチオ、エチルチオ、メトキシ及びエトキシのごとき、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖飽和脂肪族炭化水素を意味する。アルケニル又はアルキニル基に関しては、低級という用語は、2〜6個の炭素原子を含有するかつ1個又はそれ以上の二重又は三重結合を有する基、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、ヘキサニル、プロペニル、エチニル、プロピニル及びブチニル基を意味する。シクロアルキルという用語は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基のごとき、3〜7個の炭素原子を含有する環を意味する。アリールという用語は、少なくとも1個の芳香族環を有するかつ各々の環が最大で7個の構成員を有する単環、二環又は三環式炭化水素基、例えば、フェニル、ナフチル、アントラシル、ビフェニル又はインデニル基を意味する。ハロという用語はクロロ、ブロモ、ヨード又はフルオロを意味する。低級ハロアルキル、低級シアノアルキル、低級ニトロアルキル、低級アミドアルキル、低級ヒドラジノアルキル、低級アジドアルキル、低級アリールアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル及び低級アルキルスルホニル低級アルキル基に相当する基は、それぞれ、1〜3個のハロ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドラジノ、アジド、アリール、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ又は低級アルキルスルホニルによって置換されている。低級アルキルアミノ基は1個又は2個の低級アルキル基を含有することができ、例えばNHCH3、NHCH2CH3、N(CH3)2又はN(CH3)(CH2CH3)を表す。[N=X]の例としてはピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル及びイミダゾリルが挙げられる。
カンプトテシンについて認められるごとく、本発明の化合物のβ-ヒドロ キシラクトン又はβ-ヒドロキシカルボキシレート基上のヒドロキシ官能基 を担持している炭素原子は、非対称である。従って、本発明の化合物は2個の可能な鏡像的配置、即ち、“R”及び“S”配置を有する。本発明は2つの鏡像的配置及び“RS”ラセミ混合物を包含するこれらの配置の全ての組合せを包含する。
本発明は、更に、カンプトテシン又は置換カンプトテシンから又は全体的な化学的合成により本発明の式I及びIIの化合物を製造する方法を目的とす る。
従って、本発明は、カンプトテシン又は置換カンプトテシンから出発して、本発明の式I及びIIの化合物を製造する方法に関する。この方法は一般式
Figure 2004123756
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は前記の意義を有する)のカンプトテシンのα-ヒドロキシラクトンを還元して一般式A
Figure 2004123756
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は前記の意義を有する)のα-ヒドロキシラクトールを取得し;
かく形成された化合物Aの隣接するカルビノールを連結する炭素−炭素結合を適当な酸化剤で処理することにより切断して、式B
Figure 2004123756
(式中、(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は前記の意義を有する)の化合物を取得し;
ついで、かく形成された式Bの化合物を官能化されたアルキル化剤で処理しそして式Bの化合物のホルミル官能基を切断して、一般式C
Figure 2004123756
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有 し、R17はOR 6を表し、R6は低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロア ルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)のβ-ヒドロキシエステルを取得し;
一般式Cの化合物を環化して、一般式D
Figure 2004123756
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有する)のβ-ヒドロキシラクトン化合物を取得し;
一般式Dのラクトンを開環して、一般式E
Figure 2004123756
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有し、R16
OR21(R21はH又は低級アルキルを表す)を表し、R17はOR6又はNHR6を表し、R6はH、低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)を得ることを特徴とする。
ある種の式Eの化合物は、対応する式Cの化合物のエステル官能基を加水分解することによって、同様に製造し得る。R16及び/又はR17が、各々、ヒドロキシ基を表す一般式Eの化合物を当業者に既知の古典的な条件下でエステル化するか又はアミド化して、対応するエステル又はアミドを得ることができる。
上記の方法においては、R1、R2、R3及びR4基を、必要ならば、古典的な保護方法
(Greene,T.,Protective Groups in Organic Synthesis,10-86,(John Wiley& Sons (1981))に従って保護し得る。この方法を行う際には、還元は適当な溶剤中で還元剤を使用して、例えば、メタノール中で水素化ホウ素ナトリウムを使用して生起させる。化合物Aから化合物Bを形成させる工程は、例えば、酢酸のごとき適当な溶剤中で、例えば四酢酸鉛、過沃素酸又はメタ過沃素酸ナトリウムを使用して酸化性条件下で行われる。官能化された(functionalized)アルキル化剤による処理は、金属誘導体、例えばリチウム又は亜鉛を使用して或いはテトラヒドロフランのごとき無水中性溶剤中でカルボン酸エステルを使用して行い得る。化合物Cから化合物Dを得るラクトン化工程は、通常、酸性条件下で、例えば、ジクロルメタン又はジオキサンのごとき無水溶剤中に溶解させたトリフルオロ酢酸又は塩酸ガスで処理することにより行われる。化合物Dのラクトン環を開環して化合物Eを得る工程は、例えばアルカリ性条件下で加水分解しついで中和することにより実施し得る。
出発原料として使用される置換カンプトテシンの例は米国特許第4 473 692, 4 604 463, 4 894,956, 5 162 532, 5 395 939, 5 315 007, 5 264 579, 5 283 516, 5 254 690, 5
212 317及び5 341 745 号、PCT 特許出願第 US 91/08028, US 94/06451, US 90/05172,
US 92/04611, US 93/10987, US 91/09598, EP 94/03058 及びEP 95/00393号及び欧州特許出願第325 247, 495 432, 321 122 及び540 099 号に記載されている。
本発明は、更に、一般式M
Figure 2004123756
(式中、R1、R18及びR19は前記の意義を有し、R20は水素又はハロゲン 原子を表す)の化合物と、一般式N
Figure 2004123756
(式中、R2、R3、R4及びR5は前記の意義を有し、Xはハロゲン原子を表す)の2-ハロ-3-キノリン-メタノールとをカップリングさせて、一般式O
Figure 2004123756
(R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19、R20及びXは前記の意義を有す る)の化合物を取得し;
ついで、一般式Oの化合物を環化して、前記式Dの化合物を得ることを特徴とする、一般式I及びIIの化合物の製造方法に関する。
上記方法においては、R1、R2、R3及びR4基を、必要ならば、古典的な保護方法(Greene,T.,Protective Groups in Organic Synthesis,10-86,(John Wiley & Sons 1981))に従って保護し得る。一般式M及びNの化合物から化合物Oを形成させる反応はミツノブ(Mitsunobu)反応(Mitsunobu,O.等、Synthesis. P.1(1981)参照)の名称で当業者に知られる処理によって行わ れる。この反応は、例えばテトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミドのごとき中性溶剤中で、ホスフィン例えばトリフェニルホスフィン及びアゾジカルボキシレート誘導体例えばジエチルアゾジカルボキシレートで処理することにより、化合物Nのヒドロキシル官能基を化合物M又はその脱プロトン(deprotonated)誘導体のごとき求核試薬(nucleophile)によって置換す ることからなる。化合物Oの環化はパリジン触媒(pallidin catalyst)(例えば二酢酸パラジウム(palladium diacetate)の存在下、塩基性条件下(例え ば場合により相間移動剤(phase transfer agent)、例えばテトラブチルアンモニウムブロマイドと組合されたアルカリ性酢酸塩よって提供される)、アセトニトリル又はN,N-N-ジメチルホルムアミドのごとき中性溶剤中で50〜120℃の温度で生起させることが好ましい(R.Grigg等、Tetrahedron 46,4003頁(1990))。
一般式Mの化合物は新規である。この化合物は
−一般式
Figure 2004123756
(式中、R1及びR20は前記の意義を有し、R22はハロゲン原子又は低級アルコキシを表す)のピリジンのカルボニルをアセタール官能基により保護して一般式F
Figure 2004123756
(式中、R1、R20及びR22は前記の意義を有し、Z及びZ"基は、各々、低級アルキルを表すか又は一緒に炭素数2〜4個の飽和炭化水素を形成している)の化合物を取得し、;
−一般式Fの化合物にヒドロキシメチル官能基を導入して一般式G
Figure 2004123756
(式中、R1、R20、R22、Z及びZ"は前記の意義を有する)の化合物を取得し;
−ついで、一般式Gの化合物のアルコール官能基を保護して、一般式H
Figure 2004123756
(式中、R1、R20、R22、Z及びZ"は前記の意義を有し、R23はアルコ ール基の保護基を表す)の化合物を取得し;
−一般式Hの化合物のアセタールを脱保護して、一般式I"
Figure 2004123756
(R1、R20、R22及びR23は前記の意義を有する)の化合物を取得し;
−一般式I"の化合物を官能化アルキル化剤で処理して、一般式J
Figure 2004123756
(式中、R1、R20、R22及びR23は前記の意義を有し、R18及びR19は一般式IIにおけるものと同一の意義を有し、R17はOR6を表し、R6は低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)のβ-ヒドロキシエステルを取得し;
−一般式Jの化合物から保護基R23を除去して、一般式K
Figure 2004123756
(式中、R1、R18、R19、R20及びR22は前記の意義を有し、R17はOR6を表し、R6は低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)の化合物を取得し;
−一般式Kの化合物を環化して、一般式L
Figure 2004123756
(式中、R1、R18、R19、R20及びR22は前記の意義を有する)の化合物を取得し;最後に、
−一般式Lの化合物の基R22をカルボニルに転化して、一般式M
Figure 2004123756
(式中、R1、R18、R19及びR20は前記の意義を有する)の化合物を得ることを特徴とする方法により調製し得る。
4-アシル-2-ピリジン(例えば、Lamattina,J.L.J.Heterocyclic Chem. 20,553頁(1983)に従って得られる)のカルボニル官能基を、当業者に既知の古 典的な条件(Greene,T.,Protective Groups in Organic Synthesis,10-86,(John Wiley & Sons (1981))に従ってアセタール官能基、好ましくは、環 式アセタールにより保護することが好ましい。R22がクロロ又はフルオロである場合には、かく得られる中間体を中性溶媒(例えばアセトニトリル)中、又は、アルコラートを誘導するアルコール中でナトリウムアルコラート又はカリウムアルコラートにより0℃〜100 ℃の温度で処理して一般式Fの化合物を得る。一般式Fの化合物はテトラヒドロフランのごときエーテル化溶剤(ethered solvent)中、-100℃〜0℃の温度でアリール又はアルキルロチウ ム(例えばメシチル−リチウム)で処理することにより3位をリチウム化(lithiate)し得る。かく得られるリチウム化中間体にN,N-ジメチルホルムアミドのごときホルミル化求電子的試薬(folmylizing electrophile)を添加しついで得られたアルデヒドを、加水分解した後、水素化ホウ素ナトリウムのごとき還元剤で処理して一般式Gの化合物を得る。化合物Gのアルコール官能基の保護を当業者に既知の古典的な条件下で行って一般式Hの化合物を得る。アルコール官能基の保護基はエーテルを形成するもの[例えばメチル、 メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、2-メトキシメトキシメチル、ベンジルオキシメチル、t-ブチル及びベンジル(置換又は非置換)]及びエステ ル(例えばホルメート、アセテート及びイソブチレート)を形成するものからなる。他の第一ヒドロキシ保護基については、Greene,T., Protective Groups in Organic Synthesis,10-86,(John Wiley & Sons(1981)を参照せよ。一般式Hの化合物を脱保護して一般式I"の化合物を得る反応はR23基の保全性を保持する選択的な環境中で、例えば酸性条件下で(例えばトリフルオロ酢酸を使用して)処理することにより行われる。官能基の保護及び脱保護についての選択的な条件は当業者に既知である(Greene,T.,Protective Groups in Organic Synthesis,10-86,(John Wiley & Sons (1981))。一般 式I"の化合物を官能化アルキル化剤で処理して一般式Jのβ-ヒドロキシエステルを得る反応は無水中性溶媒例えばテトラヒドロフラン中でリチウムエノーレート又はカルボン酸エステルの亜鉛誘導体を使用して実施し得る。一般式Jの化合物の保護基R23を当業者に既知の脱保護条件下で開裂させて一般式Kの化合物を得る。例えば、R23がベンジル基である場合には、一般式Jの化合物のアルコール溶液とパラジウム触媒を0.5〜10バールの水素雰 囲気で処理する。かく得られる一般式Kの化合物の環化を酸性条件で行い(例えば、トリフルオロ酢酸で処理するか又はジクロルメタン又はジオキサンのごとき無水溶剤に溶解させた塩酸ガスで処理する)、一般式Lの化合物におけるごとく7員のβ-ヒドロキシラクトン環を得る。一般式Lの化合物 は、例えば、熱塩酸で処理するか又はトリメチルシリルヨーダイドで処理することにより一般式Mのピリドンに転化し得る。
一般式Nの2-ハロ-3-キノリン-メタノールは一般式P
Figure 2004123756
(式中、R2、R3及びR4は一般式I及びIIにおいて定義したものである)のアセトアニライドから製造し得る。以下の方法においては、R2、R3及びR4基は、必要に応じて、古典的な方法(Greene,T.,Protective Groupsin Organic Synthesis,10-86,(John Wiley & Sons(1981))に従って保護されている。
一般式Nの化合物は下記の方法で調製し得る:前記式Pのアニリンを例えば無水酢酸のごときアセチル化剤で処理することによりN-アセチル化する。かく得られたアセトアニライドを50〜100℃,好ましく75℃の温度で、ビル スマイアー(Vilsmeyer)の薬品名で当業者に知られている薬剤(ホスホリル オキシクロライドを0〜10℃の温度でN,N-ジメチルホルムアミドに作用させることにより得られる)で処理することにより、対応する2-クロロ-3-キノ リンカルボアルデヒドを得る(例えばMeth-Cohn 等、J.Chem.Soc.,Perkin Trans.I 1520頁(1981);Meth-Cohn 等、J.Chem.Soc.,Perkin Trans. I 2509頁(1981);及び
Nakasimarn 等、J.Am.Chem.Soc.112,4431頁(1990)参照)。2-クロロ-3-キノリンカルボアルデヒドの2位の塩素は、この化合物を沃素 塩又は臭素塩(例えば沃化ナトリウム又はテトラブチルアンモニウムブロマイド)の存在下、アセトニトリルのごとき不活性溶剤中で加熱することにより、沃素又は臭素で置換し得る。この転位を触媒するのに痕跡の酸、例えば濃塩酸が必要であり得る。2-ハロ-3-キノリンカルボアルデヒドは、アルコ ール溶剤(例えばエタノール)中での0〜40℃の温度での水素化ホウ素ナトリウムによる処理のごとき当業者に既知の条件下で、一般式Nに対応する2-ハロ-3-キノリンメタノールに容易に還元される。
式Nの化合物は下記の方法によって同様に製造し得る:前記で定義したごとき一般式Pのアニリンを中性溶媒中又は中性溶媒の混合物中で、三塩化ホウ素及び三塩化アルミニウム、四塩化チタン又はジエチルアンモニウムクロライドのごとき他のルイス酸の存在下、ニトリル(例えばクロロアセトニトリル又はプロピオニトリル)と反応させることによりアシル化しついで加水分解する(Sugawara,T,等、J.Am.Chem.Soc.100,4842頁(1978)参照)。ついで、得られた中間体をアセトニトリルのごとき中性溶媒中で、トリエチルアミンのごとき塩基の存在下、エチルマロニル クロライドで処理しついでメタノ ール中でアルカリアルコラート、例えばナトリウムメチラートで処理して、4位が置換された2-ヒドロキシ-3-キノリンカルボン酸 エチルを得る。これをオキシ塩化ホスホリルで処理して2-クロロ-3-キノリンカルボン酸 エチルを得る。キノリンの4位がクロロメチル基を担持している場合には、求核置換(nucleophilic substitition)は例えばジメチルアミン、N-メチルピペラジン、モルホリン又はピペリジンのごとき第二アミンで処理することにより行い得る。ついで、2-クロロ-3-キノリンカルボン酸エチルをジクロルメタンのごとき中性溶媒中でジイソブチルアンモニウムハイドライドにより還元して一般式Nの2-クロロ-3-キノリンメタノールを得る。中間体化合物(N)の同族体は文献及びPCT出願95/05427号に記載されている。
本発明は、更に、新規な工業的製品、特に、前記したごとき式I及びIIの化合物、式
I"及びMの化合物を製造するための新規な工業的製品をその目的とする。
本発明のある種の化合物は通常の方法に従って薬剤学的に許容される塩の形で調製し得る。許容される塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、二燐酸塩、臭化水素酸塩及び硝酸塩のごとき無機酸の付加塩及び酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、パモエート(pamoate)、サルチル酸塩、シュウ酸塩及びステアリン酸塩ごとき有機酸の付加塩が挙げられる。水酸化ナトリウム又はカリウムのごとき塩基から形成された塩も、これらが使用可能である場合には、本発明の適用分野に包含される。薬剤学的に許容される塩の他の例については、“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1(1977)を参照せよ。
本発明の化合物は興味のある薬理学的性質を有する。かくして、本発明の化合物はトポイソメラーゼI及び/又はII型に対する抑制効果及び抗腫瘍活性を有する。現在の技術から本発明の化合物は抗寄生虫性及び/又は抗ウイルス活性を有することが示唆される。従って、種々の治療の用途に使用し得る。本発明の化合物は治療に有効な量の式(I)又は式(II)の化合物を患者に投 与することにより、患者、例えばヒトのごとき哺乳動物におけるI及び/又はII型のトポイソメラーゼを抑制し得る。
本発明の化合物は、また、抗腫瘍活性を有する。これらの化合物は治療に有効な量の式(I)又は式(II)の化合物を患者に投与することにより、腫瘍、例えばトポイソメラーゼを発現する腫瘍の処置に使用し得る。腫瘍又は癌の幾つかに例としては、食道、胃、腸、直腸、口腔、咽頭、喉頭、肺、結腸、乳房、子宮頸管、子宮内膜体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、腎臓、肝臓、膵臓、骨、結合組織、皮膚、眼、脳及び中枢神経系の癌、並びに、甲状腺の癌、白血病、ホジキンス病、ホジキンス病以外のリンパ腫、多発性黒色腫が挙げられる。
本発明の化合物は、また、住血性鞭毛虫の抑制(例えばトリパノソーマ又はリーシュマニアの感染)又はマラリア原虫(例えばマラリア)の抑制による寄生虫の感染の処置に使用し得るばかりでなしに、ウイルスの感染及び病害の処置にも使用し得る。
これらの性質は式(I)又は式(II)の化合物を医薬の用途に使用するのに適当なものにしている。本発明は、更に、医薬としての、前記したごとき式(I)又は式(II)の化合物並びに上記式I又は式II化合物の、薬剤学的に許容される有機酸又は無機酸との付加塩並びに活性成分として上記医薬の1種を含有する医薬組成物をその目的する。
従って、本発明は選択される投与形態(例えば経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、経皮又は皮下)に従って、薬剤学的に許容される担体と組合された、本発明の化合物又はその薬剤学的に許容される酸との付加塩からなる医薬組成物に関する。医薬組成物(例えば治療用)は固体、液体、リポソーム又は脂質ミセル(lipid micell)の形であり得る。
医薬組成物は固体、例えば、粉末、ピル、顆粒、錠剤、リポソーム、カプセル又は座薬の形であり得る。ピル、錠剤又はカプセルは医薬組成物を消化されずに服用者の小腸に通送するのに十分な時間、該医薬組成物を服用者の胃内の胃液又は酵素から保護することのできる物質で被覆し得る。例えば、本発明の化合物は、例えば腫瘍に隣接して施すことにより、局部的に投与し得る。本発明の化合物は長期間放出法に従って投与し得る(例えば長期間放出性組成物又は注入ポンプを使用)。適当な固体媒体は例えば燐酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン及びワッ クスである。本発明の化合物を含有する医薬組成物は液体、例えば溶液、エマルジョン、懸濁液又は長期間放出製剤の形出でもて提供され得る。適当な液体媒体は例えば水、グルセロール又はグリコール、例えばポリエチレングリコールのごとき有機溶剤並びにこれらと種々の割合の水との混合物であり得る。
本発明は、更に、トポイソメラーゼ、特に、I及び/又はII型のトポイソメラーゼを抑制するための医薬、腫瘍の処置のための医薬、寄生虫の感染を処置するための医薬並びにウイルスの感染又はウイルスによる病害を処置するための医薬の調製における、式I又は式II化合物の使用を目的とする。
本発明の化合物の投与量は前記した病害又は病気について予測され、投与方法、処置を受けている患者の年齢及び体重並びに患者の状態に従って変動し、処置を行っている医師又は獣医のよって正確に決定される。医師又は獣医のよって決定される量は“治療に有効な量”と呼ばれる。
下記の実験の部においては、本発明の化合物の薬理学的効果を例示する。ここで使用されている全ての技術的及び科学的用語が別の方法で定義されていない場合には、これらの用語は本発明が属する分野における通常の専門家によって現在理解されているものと同一である。同様に、全ての刊行物、特許出願、全ての特許及び他の参照文献は、参照して本明細書に包含される。
下記の説明は上記した方法を例示するものであり、本発明を限定するものと理解されるべきでない。
6 実験の部

実施例1: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸 tert-ブチル
1.a. 4-エチル-3,4-ジヒドロキシ-1H-ピラノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-14(4H,12H)-オン
種々の商業的供給業者、例えばAldrich Chemical Co.社(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー所在)を使用して入手し得る(S)-(+)-カンプトテシン(14g、40ミリモル)をメタノール(750ml)に懸濁した懸濁液に水素化硼素ナトリウム(14g、370ミリモル)を少しずつ加え、得られた混合物を徐々に55℃に加熱して透明溶液を得、次いでこれを周囲温度で16時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を水(250ml)に溶解し、酢酸(21ml)を加えて中和し、4℃で2時間放置した。得られた懸濁液を濾過し、冷水、アセトン及びジエチルエーテルで連続的に洗浄し、減圧乾燥した後に、目的化合物を融点 280℃の白色固体の形状で得た。
1.b. 8-ホルミルオキシメチル-7-プロピオニルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9(11H)-オン
4-エチル-3,4-ジヒドロキシ-1H-ピラノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-14(4H,12H)-オン(13.4g、38ミリモル)を氷酢酸(720ml)に懸濁した懸濁液に、メタ過沃素酸ナトリウム(14g、65ミリモル)を水(140ml)に溶解した溶液を滴加し、得られた溶液を周囲温度で0.5時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷/水の混合物(650ml)に注加し、得られた懸濁物を半時間攪拌し、次いで濾過し、水、イソプロピルアルコール及びジエチルエーテルで連続的に洗浄し、減圧乾燥した後に目的化合物(11.5g)を融点>200℃(分解)の淡黄色固体の形状で得た。
1.c. β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸tert-ブチル
アルゴン雰囲気下で電磁攪拌装置を用いて攪拌した無水ジエチルエーテル(50ml)中の亜鉛懸濁物(6.5g、100ミリモル)を、クロロトリメチルシラン(0.75ml、5.7ミリモル)を滴加することにより活性化させた。周囲温度でさらに15分間攪拌し加熱還流させた。次いで、加熱浴を取り除き、ブロモ酢酸 tert-ブチル(15ml、100ミリモル)を、還流を確実に維持する速度で滴加した。前記の外部加熱を元に戻して攪拌をさらに1時間続けた。レフォルマトスキー試薬から得られるエーテル溶液を周囲温度まで自然冷却し、次いで8-ホルミルオキシメチル-7-プロピオニルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9(11H)-オン(1.6g、4.7ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(40ml)に懸濁した懸濁液にアルゴン雰囲気下でカニューレ(cannula)を用いて移した。反応混合物を還流温度で1時間攪拌し、次いで周囲温度まで自然冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えることによって反応を停止させ、次いでクロロホルム(100ml×3回)で抽出した。クロロホルム抽出液を一緒にして硫酸ナトリムを用いて乾燥し、クロロホルムを蒸発させ、次いでシリカゲルを用いてゲルクロマトグラフィー(溶出液:12%MeOH/CH2Cl2)により精製し、これにより目的化合物を融点146〜149℃淡黄色固体の形で0.64g(収率31%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.93(t, 3H); 1.37(s, 9H); 1.99(m, 2H); 2.97(dd, 2H);3.5
(se, 1H); 5.10(s, 2H); 5.24(s, 2H); 7.40(s, 1H); 7.59(t, 1H); 7.83(t, 1H); 7.90(d, 1H); 8.20(d, 1H); 8.34(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):8.18; 27.90; 34.59; 45.34; 49.91; 58.55; 77.39; 82.42; 100.52; 127.67; 127.97; 128.10; 128.64; 129.44; 129.79; 130.42; 130.99; 142.86; 148.69; 152.75; 155.16; 162.38; 172.24
IR(KBr):764; 1016; 1157; 1580; 1651; 1726

実施例2: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸エチル
ハイドロキノン10mgを含有する無水テトラヒドロフラン(20ml)に亜鉛(500mg、7.64ミリモル)と8-ホルミルオキシメチル-7-プロピオニルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9(11H)-オン(400mg、1.15ミリモル)とを懸濁した懸濁液をアルゴン雰囲気下で加熱還流した。加熱浴を取り除き、ブロモ酢酸エチル1滴と沃素の小さい結晶を1粒とを加えることにより発熱反応を開始させた。ブロモ酢酸エチル(500μl、4.48ミリモル)を滴加することによって還流を維持し、次いで反応混合物を還流温度でさらに1時間加熱した。周囲温度まで冷却した後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)とメタノール(30ml)とを加えることによって反応を停止させた。得られた混合物を5分間攪拌し、次いで濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物をジクロロメタン(30ml)に溶解し、水洗し、硫酸ナトリムを用いて乾燥した。次いで、溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 98/2)により精製し、目的化合物を融点157〜161℃の黄色固体の形で230mg
(収率49%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.93(t, 3H); 1.20(t, 3H); 2.02(m, 2H); 3.07(dd, 2H);4.11(q, 2H); 4.9(se, 1H); 5.08(s, 2H); 5.23(s, 2H); 7.45(s, 1H); 7.62(t, 1H); 7.80
(t, 1H); 7.90(d, 1H); 8.22(d, 1H); 8.36(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):8.09; 14.01; 34.67; 44.85; 49.94; 58.31; 61.09; 77.21; 100.78; 127.78; 127.96; 128.11; 128.72; 129.16; 129.65; 130.60; 131.32; 142.76; 148.28; 152.55; 155.09; 162.22; 172.59
IR(KBr):766; 1009; 1184; 1582; 1647; 1750

実施例3: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸tert-ブチル(1.45g、3.32ミリモル)を無水ジクロロメタン(25ml)に溶解し、塩化水素をジクロロメタン(100ml)に溶解した飽和溶液で処理した。得られた混合物を−20℃で16時間保持した。生成した沈殿を濾過し、メタノールで洗浄し、次いで減圧乾燥して目的化合物を融点>300℃の黄色固体の形で662mg(収率55%)得た。
1H-NMR(DMSO):0.90(t, 3H); 1.20(q, 2H); 3.27(dd, 2H); 5.29(s, 2H); 5.49(dd, 2H);
7.42(s, 1H); 7.73(t, 1H); 7.90(t, 1H); 8.16(t, 2H);8.71(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.45; 36.48; 42.54; 50.68; 61.44; 73.34; 99.78; 122.71; 127.83; 128.15; 128.75; 129.08; 130.07; 130.61; 131.81; 144.66; 148.04; 152.80; 155.91; 159.26; 172.08
IR(KBr):761; 1127; 1204; 1285; 1580; 1653; 1757

実施例4: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸
水酸化カリウムの水溶液(0.1N、30ml)を、5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン(500mg、1.38ミリモル)に加え、生成した懸濁物を16時間攪拌し、これによりほとんど透明な液が得られ、これを濾過した。得られた濾液を1N塩酸でpH 3.5に酸性化し、生成した黄色沈殿を濾取し、水及びアセトンで洗浄し、次いで減圧乾燥した。目的化合物 415mg(収率79%)が融点165〜167℃の一水和物の形で得られた。
1H-NMR(DMSO):0.82(t, 3H); 2.10(m, 2H); 2.83(d, 2H); 3.12(d, 2H); 3.25(se, 1H); 4.81(s, 2H); 5.26(s, 2H); 5.76(se, 1H); 7.38(s, 1H); 7.71(t, 1H); 7.84(t, 1H); 8.10(d, 1H); 8.18(d, 1H); 8.34(s, 1H); 12.15(se, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.16; 34.80; 46.71; 50.36; 55.73; 76.53; 100.17; 127.50; 128.00; 128.26; 128.69; 129.06; 130.01; 130.45; 131.63; 142.57; 148.09; 153.19; 156.07; 161.22; 172.27
IR(KBr):1020; 1188; 1413; 1586; 1651; 1694

実施例5: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸メチル
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン(180mg、0.5ミリモル)をメタノール(50ml)に懸濁し、メタノール(0.5ml)に溶解した6N乾燥塩化水素で処理し、完全に溶解するまで還流温度で保持した(4時間)。揮発性化合物を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(50ml)に溶解し、希水酸化ナトリウム(0.05N、15ml)と食塩水(15ml)で洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリムを用いて乾燥し、溶媒を蒸発させた。残留固体をシリカゲルカラムクロマト グラフィー(溶出液:3%MeOH/CH2Cl2)により精製し、精製した生成物をジエチルエーテルに溶解し、濾過し次いで乾燥し、これにより目的化合物を融点163〜166℃の淡黄色固体の形で120mg(収率58%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.93(t, 3H); 2.2(m, 2H); 3.05(dd, 2H); 3.49(s, 3H); 3.62
(s, 3H); 4.93(s, 2H); 5.22(d, 2H); 5.52(s, 1H); 7.21(s, 1H); 7.62(t, 1H); 7.81(t, 1H); 7.91(d, 1H); 8.22(d, 1H); 8.36(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):7.74; 35.54; 46.82; 50.15; 51.67; 58.10; 65.33;78.03; 100.17; 125.57; 127.70; 128.04; 128.10; 128.35; 129.53; 130.39; 130.94; 143.87; 148.75; 152.94; 157.83; 161.74; 171.35
IR(KBr):1207; 1595; 2655; 1709

実施例6: β-エチル-α,α-ジフルオロ-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸エチル
ブロモジフルオロ酢酸エチル(1.8ml、14ミリモル)の全体量の内の約半量と、無水テトラヒドロフラン(10ml)に懸濁した8-ホルミルオキシメチル-7-プロピオニルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9(11H)-オン(2.0mg、5.75ミリモル、例えば実施例1.b.で得られたもの)とを、還流温度で亜鉛(1.25mg、17.2ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(40ml)に懸濁させた懸濁物にアルゴン雰囲気下で滴加し、次いで残りのブロモジフルオロ酢酸エチルを加えた。 反応混合物を還流温度でさらに0.5時間保持した。周囲温度まで冷却した後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を加えることによって反応を停止させ、得られた反応混合物をジクロロメタン(20ml×3回)で抽出した。有機抽出液を一緒にして乾燥し、濃縮した。残留物をジエチルエーテル(10ml)に溶解し、濾過し、次いでカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 98/2)により精製し、目的化合物を融点208〜209℃の黄色固体の形で664mg(収率26%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.91(t, 3H); 1.38(t, 3H); 2.32(m, 2H); 4.8(se, 1H); 4.38
(q, 2H); 5.09(d, 2H); 5.13(dd, 2H); 7.42(s, 1H); 7.55(t, 1H); 7.72(t, 1H); 7.79(d, 1H); 8.08(d, 1H); 8.22(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):6.97; 13.93; 28.63; 50.18; 56.27; 63.15; 77.20; 81.96(t); 101.27; 116.40(t); 127.67; 127.77; 127.97; 128.31; 129.26; 130.33; 130.94; 131.23; 143.16; 148.34; 150.20; 151.91; 161.21; 163.21(t);
IR(KBr):1124; 1308; 1591; 1647; 1748

実施例7: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸エチル
亜鉛(1.25mg、19.1ミリモル)、8-メチル-7-プロピオニルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9(11H)-オン〔500mg、1.43ミリモル、例えばKingsbury W.D.の論文、Tetrahedron Lett.,29,6847(1988)により得られたもの〕及び酢酸銀(250mg、1.50ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(10ml)に懸濁した懸濁液をアルゴン雰囲気中で周囲温度で攪拌した。10分間攪拌した後に、クロロジエチルアルミニウムの1モル溶液(10ml、10ミリモル)を滴加することにより反応混合物を活性化させ、次いでブロモ酢酸エチル(1.25ml、11.3ミリモル)を滴加し、反応混合物をさらに5時間反応させた。エチルアルコール(10ml)と酒石酸カリウムナトリウムの飽和水溶液(10ml)とを連続して加えることによって反応を停止させた。得られた混合物をさらに1時間攪拌し、濾過し、次いで減圧濃縮した。残留物をジクロロメタン(30ml)に溶解し、水洗し、乾燥し、濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 98/2)により精製し、目的化合物を融点185〜188℃の淡黄色固体の形で93mg(収率15%)得た。
1H-NMR(CDCl3):0.91(t, 3H); 1.17(t, 3H); 1.99(m, 2H); 2.49(s, 3H); 3.10(dd, 2H);
4.11(q, 2H); 4.6(se, 1H); 5.25(s, 2H); 7.65(t, 1H); 7.67(s, 1H); 7.80
(t, 1H); 7.90(d, 1H); 8.22(d, 1H); 8.34(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):8.02; 13.99; 14.72; 33.14; 43.97; 50.02; 61.0; 76.54; 101.90; 127.65; 127.84; 128.08; 128.81; 128.88; 130.74; 131.59; 131.65; 140.33; 147.64; 152.96; 153.61; 162.11; 172.91
IR(KBr):762; 1192; 1576; 1653; 1740

実施例8: β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸tert-ブチル
β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-プロピオン酸tert-ブチル(200mg、0.46ミリモル)とトリエチルアミン(140μl、1ミリモル)とをジクロロメタン(5ml)に溶解した溶液に、無水酢酸(70μl、0.7ミリモル)を滴加し、得られた混合物を周囲温度で21時間攪拌した。揮発性化合物を蒸発させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:1〜2%MeOH/CH2Cl2)により精製し、目的化合物を融点195〜196℃の黄色固体の形で152mg得た。
1H-NMR(CDCl3):0.88(t, 3H); 1.32(s, 9H); 1.93(m, 2H); 2.07(s, 3H); 2.97(dd, 2H);
4.8(se, 1H); 5.28(s, 2H); 5.59(dd, 2H); 7.39(s, 1H); 7.63(t, 1H); 7.80
(t, 1H); 7.90(d, 1H); 8.23(d, 1H); 8.34(s, 1H)
13C-NMR(CDCl3):8.02; 21.06; 27.91; 35.05; 45.58; 50.16; 59.23; 77.52; 82.26; 100.59; 124.21; 127.91; 128.10; 128.14; 128.97; 129.18; 130.68; 131.46; 142.85; 148.29; 152.43; 158.49; 161.83; 171.13; 171.90

実施例9: 5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、実施例1の工程1.a.においてカンプトテシンに代えて7-エチルカンプトテシン〔沢田らの論文、Chem. Pharm. Bull.,39,2574(1991)〕を使用した以外は、実施例1と同様の方法で製造した。目的化合物が融点>270℃の明黄色固体の形で得られた。
1H-NMR(DMSO):0.92(t, 3H); 1.39(t, 3H); 1.93(q, 2H); 3.08(d, 2H); 3.25(q, 2H); 3.51(d, 2H); 5.32(s, 2H); 5.52(dd, 2H); 7.42(s, 1H); 7.76(t, 1H); 7.89(t, 1H); 8.18(d, 1H); 8.32(d, 1H
13C-NMR(DMSO):8.46; 14.15; 22.42; 36.50; 42.54; 49.95; 61.45; 73.35; 99.68; 122.61; 124.27; 126.76; 127.70; 128.27; 129.92; 130.18; 145.17; 145.82; 148.57; 152.15; 155.89; 159.26; 172.08

実施例10: β-エチル-γ-(12-エチル-8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-β-ヒドロキシ-プロピオン酸
この化合物は、5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンに代えて5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンを使用した以外は、実施例4と同様の方法で製造した。該化合物は融点238〜239℃の淡灰白色固体の形で得られた。
1H-NMR(DMSO):0.82(t, 3H); 1.35(t, 3H); 2.01(m, 2H); 2.85(d, 2H); 3.18(d, 2H); 3.22(q, 2H); 4.81(s, 2H); 5.00(se, 1H); 5.24(s, 2H); 5.78(se, 1H); 7.38(s, 1H); 7.77(t, 1H); 7.86(t, 1H); 8.18(d, 1H); 8.28(d, 1H); 12.10(se, 1H)
13C-NMR(DMSO): 8.12; 14.15; 22.41; 34.78; 46.74; 49.65; 55.71; 76.51; 100.04; 124.22; 126.63; 127.48; 128.12; 128.21; 129.94;130.02; 143.10; 145.59; 148.69; 152.62; 156.03; 161.22; 172.22

実施例11: 8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-10H-[1,4]ジオキシノ[2,3-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
11.a. 2-エチル-2-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,3-ジオキソラン(F)
トルエン150ml中で2-クロロ-4-プロピオニルピリジン(10g、59ミリモル)
〔Lamattina, J.L.の論文、J. Heterocyclic Chem.,20,553(1983)に記載のようにして得た〕とエチレングリコールとp-トルエンスルホン酸(250mg)との混合物から水を共沸蒸留した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、前記の酸を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(100ml)で中和し、反応生成物をエーテルを用いて抽出した。エーテル抽出液を一緒にして食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、次いで溶媒を蒸発させて、カルボニル基で保護された粗生成物13.3g(収率96%)を得、これを反応が終結するまでアセトニトリル中で3当量のナトリウムメトキシドと共に還流させた〔薄層クロマトグラフィー;SiO2、tert-ブチルメチルオキシド/ヘキサン(TBMO/HX) 50/50により追跡した〕。次いで、得られたアセトニトリル溶液を濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物をエーテルに溶解し、水及び食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、次いで溶媒を蒸発させ褐色油状物を得、これを蒸留した(70〜75℃、0.04ミリバール)。生成物(F)が透明液体の形で10.7g(全収率81%)得られた。
11.b. 2-エチル-2-(3-ヒドロキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-1,3-ジオキソラン(G)
ブロモメシチレン(13ml、85ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(300ml)に溶解した溶液に、tert-ブチルリチウム(1.7Mペンタン溶液、100ml、170ミリモル)をカニューレ(cannula)を使用してアルゴン雰囲気下に−78℃で滴加した。生成した白色沈殿を−78℃で1時間攪拌し、次いで2-エチル-2-(2- メトキシ-4-ピリジル)-1,3-ジオキソラン(10g、44.8ミリモル)を加え、反応混合物を−78℃で15分、0℃で1時間、次いで周囲温度で1時間攪拌した。再び−78℃に冷却した後に、無水N,N-ジメチルホルムアミド(100ミリモル)を加え、反応混合物を周囲温度まで自然昇温させ、次いで16時間攪拌し、その後に薄層クロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX 50/50)で分析して出発化合物を完全に消費させた。飽和塩化アンモニウム溶液を用いて反応を停止させ、反応混合物をジエチルエーテル(200ml、50ml、50ml)で抽出した。抽出液を一緒にして硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、溶媒を蒸発させて黄色油状物を得、これをカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX:0/100〜5/95の混合液でメシチレン誘導体を溶出し、次いで20/80〜50/50の混合液で生成物を溶出させた)により精製して中間体アルデヒド(7g)を得た。得られたアルデヒドをメタノール(100ml)に溶解し、水素化硼素ナトリウム(5g、132ミリモル)を用いて処理し、得られた混合物を薄層クロマトグラフィーにより分析することにより中間体アルデヒドが完全に消費されるまで(約1時間)攪拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、残留物をエーテルに溶解し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、次いで溶媒を蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX
10/90〜50/50)により精製して、生成物(G)を黄色油状物の形で7g(全収率62%)を得た。
11.c. 2-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-2-エチル-1,3-ジオキソラン(H)
2-エチル-2-(3-ヒドロキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-1,3-ジオキソラン(7g、30ミリモル)と塩化ベンゾイル(5ml、45モリモル)とを無水テトラヒドロフラン(150ml)に溶解した溶液を、水素化ナトリウム(80%鉱油分散物、1.85g、61ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(100ml)に懸濁した懸濁物に滴加し、反応混合物を還流温度で16時間保持した。次いで、反応混合物を周囲温度まで自然冷却し、水(50ml)を用いて反応を停止させ、反応混合物を減圧濃縮した。残留物をジエチルエーテル(150ml)に溶解し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、次いで溶媒を蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX 5/95〜20/80)により精製して透明油状物の形で表記のベンジル基で保護された化合物(H)を9g(収率87%)得た。
11.d. 1-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-プロパン-1-オン
(I")
2-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-2-エチル-1,3-ジオキソラン(9g、27ミリモル)を120℃の温浴中でトリフルオロ酢酸(10ml)と水(5ml)と用いて3時間処理した。得られた反応混合物を減圧濃縮し、残存している酸を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えて中和した。エーテル抽出 を行い、次いでカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX 10/90)により精製して化合物(I)を5.5g(収率70%)得た。
11.e. β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)プロピオン酸tert-ブチル (J)
亜鉛(5.3g、80ミリモル、6N HClで10秒間処理し、次いで中性になるまで水で洗浄し、さらにアセトン及びジエチルエーテルで連続的に洗浄することによって活性化させたもの)を無水テトラヒドロフラン(60ml)に懸濁させた懸濁物に、ブロモ酢酸tert-ブチル(13ml、80ミリモル)を還流下に滴加した。滴加終了後に反応混合物を還流下でさらに10分間保持した。1-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)-プロパン-1-オン(5.8g、20ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(20ml)に溶解した溶液を加え、反応混合物を還流下で1時間以上攪拌した。塩化アンモニウム飽和水溶液(100ml)を用いて0℃で反応を停止させ、反応混合物をジエチルエーテルで抽出した。抽出液を一緒にして硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、溶媒を蒸発させて黄色油状物を得、これをカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:TBMO/HX 5/95〜10/90)により精製しで透明油状物の形で表記tert-ブチルエステル(J)(7g、収率 95%)を得た。
11.f. β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(3-ヒドロキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)プロピオン酸tert-ブチル (K)
β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(3-ベンジルオキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)プロピオン酸tert-ブチル(1g、2.5ミリモル)を、触媒として5%パラジウム担持炭素(50mg)を用い且つ溶媒として無水エタノール(10ml)を用いて、大気圧及び周囲温度で水素添加した。反応が完結した(6時間)後に、触媒を濾過して除去し、溶媒を蒸発させて以後の合成用途に十分な純度をもつ表記化合物(K)を0.7g(収率90%)得た。
11.g. 5-エチル-1,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-9-メトキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3(4H)-オン (L)
β-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(3-ヒドロキシメチル-2-メトキシ-4-ピリジル)プロピオン酸tert-ブチル(8.8g、28ミリモル)をトリフルオロ酢酸(30ml)
を用いて周囲温度で3時間処理した。揮発性成分を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 100/0〜98/2)により精製して透明油状物を得、これをトルエンで処理した後に融点97〜98 ℃の白色結晶の形で表記化合物(L)を5.9g(収率89%)得た。
11.h. 5-エチル-1,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H,8H)-ジオン (M)
1N塩酸(20ml)と5-エチル-1,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-9-メトキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3(4H)-オン(0.5g、2.1ミリモル)とを加熱して9時 間還流させた。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残留物にトルエンを加え蒸発させることを2回行うことにより乾燥し、次いで五酸化燐の存在下で一夜減圧濃縮した。得られた油状物を無水アセトニトリル(5ml)に溶解しアルゴン雰囲気下で24時間攪拌した。生成した沈澱を濾取し、乾燥して融点118〜119℃の白色個体(M)を0.23g(収率49%)得た。
11.i. 6,7-エチレンジオキシ-2-ヨード-3-キノリン-メタノール (N)
Meth-Cohnらの論文:J. Chem. Soc. Perkin. Trans.I,p.1520(1981);Meth-Cohnの論文:J. Chem. Soc. Perkin. Trans.I,p.2509(1981)及び Nakasimhanらの論文、J. Chem. Soc.,112,4431(1990)に記載の方法を使用した。無水ジメチルホルムアミド(23ml、0.28モル)にオキシ塩化燐(71ml、0.77モル)を滴加することによって得られたVilsmeyer試薬に、3,4-エチレンジオキシアセトアニリド(22g、113ミリモル)を加え、氷水浴中でアルゴン雰囲気下でさらに0.5時間冷却した。得られた混合物を75℃に16時間加熱した。周囲温度まで冷却した後に、反応混合物を氷水(300ml)に加え、ジクロロメタン(200ml×5回)で抽出した。有機抽出液を一緒にして硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。固体残留物をジクロロメタン(20ml)に懸濁し、濾過し、次いで減圧濃縮して、融点222〜224℃の黄色固体の形で2-クロロ-6,7-エチレンジオキシキノリン-3-カルボアルデヒドを10g(収率35%)得た。得られたこの中間体をアセトニトリル中で、ヨウ素化ナトリウム(30g、0.2モル)と濃塩酸(1.5ml)で還流(150ml)下に24時間処理した。周囲温度まで冷却した後に、溶媒を減圧下で除去し、残留物を50%テトラヒドロフラン水溶液(200ml)に溶解し、濾過し、テトラヒドロフランで洗浄し次いで減圧乾燥して、融点155〜157℃の黄色固体の形で6,7-エチレンジオキシ-2-ヨードキノリン-3-カルボアルデヒドを12g得た。この中間体をメタノール(200ml)中で水素化硼素ナトリウム(2g、52ミリモル)を用いて周囲温度で0.5時間処理した。得られた反応混合物から溶媒を減圧除去し、残留物を水に溶解し、濾過した。得られた固体を五酸化燐の存在下で減圧乾燥して、(6,7-エチレンジオキシ-2-ヨードキノリン-3-イル)-メタノールを融点178〜180℃の黄色固体の形で11g得た。
11.j. 5-エチル-8-(6,7-ジオキシエチレン-2-ヨード-3-キノリンメチル)-1,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H,8H)-ジオン (O)
THF/DMSOの無水混合物(容量比 8/1、45ml)に5-エチル-1,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H,8H)-ジオン(400mg、1.79ミリモル)、前記の工程11.i.で得られた化合物(770mg、2.23ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(934mg、3.58ミリモル)とを溶解した溶液に、アゾジカルボン酸ジエチル(570μl、3.6ミリモル)を5分間にわたって滴加し、得られた混合物をアルゴン雰囲気下に周囲温度で16時間攪拌した。次いで、反応混合物を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解した。得られたクロロホルム溶液を食塩水(50ml×4回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を蒸発させた。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 99/1〜98/2)により精製して、表記化合物(O)を融点165〜167℃の白色固体の形で650mg(収率66%)得た。
11.k. 8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-10H,12H-[1,4]ジオキシノ[2,4-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
5-エチル-8-(6,7-ジオキシエチレン-2-ヨード-3-キノリン-3-イル)メチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-(1H,3H)オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H, 8H)ジオン(600mg、1.1ミリモル)、tert-ブチルアンモニウムブロミド(352mg、1.1ミリモル)、酢酸ナトリウム(359mg、4.4ミリモル)及び酢酸パラジウムII(98mg、0.43ミリモル)を無水アセトニトリル(40ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下で90℃に16時間加熱した。周囲温度まで冷却した後に、赤色の反応溶液から白色沈澱が分離した。この沈澱を濾過し、減圧乾燥した。得られた粗生成物を水に懸濁し、濾取し、五酸化燐を用いて減圧乾燥し目的化合物を融点>250℃の明黄色固体の形で250mg得た。
1H-NMR(DMSO):0.91(t, 3H); 1.87(m, 2H); 3.08(d, 1H); 3.51(d, 1H); 4.45(s, 2H); 5.19(s, 2H); 5.47(dd, 2H); 6.02(se, 1H); 7.33(s, 1H);7.54(s, 1H); 7.55(s, 1H); 8.43(s, 1H);
13C-NMR(DMSO):8.43; 36.47; 42.54; 50.52; 61.43; 64.43(2C); 73.31; 99.07; 112.27; 113.14; 122.00; 124.24; 128.18; 129.74; 144.59; 145.01; 145.33; 147.63; 150.88; 155.88; 159.23; 172.07

実施例12: 10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
12.a. (6-ベンジルオキシ-2-ヨードキノリン-3-イル)-メタノール
この化合物は、3,4-エチレンジオキシアセトアニリドに代えて4-ベンジルオキシアセトアニリドを使用した以外は実施例11の工程11.i.に記載の方法と同じ方法で製造した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる溶出液としてジクロロメタンを用いた精製は、十分な純度の融点180〜182℃の中間体6-ベンジルオキシ-2-クロロキノリン-3-カルボアルデヒドを単離する(収率8%)のに必要である。次いで、事後のハロゲンの還元を水素化硼素ナトリウムに代えて、融点 147〜149℃の(6-ベンジルオキシ-2-ヨードキノリン-3-イル)-メタノールを得た。
12.b. 8-(6-ベンジルオキシ-2-ヨード-3-キノリンメチル)-1,5-ジヒドロキシ-5-エチル-5-ヒドロキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H,8H)-ジオン
この化合物は、(6,7-エチレンジオキシ-2-ヨードキノリン-3-イル)-メタノールに代えて(6-ベンジルオキシ-2-ヨードキノリン-3-イル)-メタノールを使用した以外は実施例11の工程11.j.に記載の方法と同様の方法で製造した。この化合物は融点 197〜199℃の白色固体として得られた。
12.c. 10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、5-エチル-8-(6,7-エチレンジオキシ-2-ヨード-3-キノリン-3-イル)メチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-(1H,3H)オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3ジオンに代えて8-(6-ベンジルオキシ-2-ヨード-3-キノリンメチル)-1,5-ジヒドロキシ-5-エチル-5-ヒドロキシ-オキセピノ[3,4-c]ピリジン-3,9(4H,8H)-ジオンを使用した以外は実施例11の工程11.k.に記載の方法と同様の方法で製造した。この目的化合物は融点>250℃の明黄色固体の形で得られた。
1H-NMR(DMSO):0.90(t, 3H); 1.85(m, 2H); 3.08(d, 1H); 3.50(d, 1H); 5.25(s, 2H); 5.30(s, 2H); 5.50(dd, 2H); 6.05(s, 1H); 7.30-7.70 (m,8H); 8.10(d, 1H); 8.55
(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.43; 36.48; 38.28; 50.65; 61.42; 70.00; 73.32; 99.05; 107.71; 122.05; 123.42; 128.18; 128.26; 128.70; 129.40; 130.19; 130.48; 130.63; 136.65; 144.18; 144.90; 150.53; 155.91; 157.31; 159.24; 172.06

実施例13: γ-(12-ベンジルオキシ-8-ヒドロキシメチル-9-オキソ(11H)-インドリジノ-[1,2-b]キノリン-7-イル)-β-エチル-β-ヒドロキシ-プロピオン酸(E)
この化合物は、5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンに代えて10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンを使用した以外は 実施例4に記載の方法と同様の方法で製造した。この化合物は融点171〜173℃の黄色固体の形で得られた。
1H-NMR(DMSO):0.80(t, 3H); 2.00(m, 2H); 2.85(d, 1H); 3.15(d, 1H); 4.80(s, 2H); 5.25(s, 2H); 5.30(s, 2H); 5.75(se, 1H); 7.30(s, 1H); 7.35-7.70(m,7H); 8.10
(d, 1H); 8.55(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.11; 34.75; 46.68; 50.35; 55.70; 69.97; 76.51; 99.45; 107.78; 123.28; 127.64; 128.18(2C); 128.26; 128.70(2C); 129.33; 130.17; 130.47; 130.57; 136.69; 142.79; 144.17; 150.93; 156.93; 157.19; 161.20

実施例14: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン(370mg、0.79ミリモル)を、触媒として10%酢酸パラジウム担持炭素(60mg)と溶媒としてトリフルオロ酢酸(15ml)とを用いて、大気圧及び周囲温度で水素で処理した。反応が終結(16時間)した際に、反応混合物にジクロロメタン(50ml)とメタノール(50ml)を加え、触媒を濾過し、揮発性成分を減圧下で蒸発させ、これにより微量のトリフルオロ酢酸を含有している粗製の目的化合物を得た。微量のトリフルオロ酢酸は1,4-ジオキサンを用いて蒸留することによって除去した。得られた化合物は融点150℃(分解)の橙色固体の形であり、次の合成に使用するのに十分な純度を有していた。
1H-NMR(DMSO):0.89(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.02(d, 1H); 3.45(d, 1H); 5.19(s, 2H); 5.37(d, 1H); 5.50(d, 1H); 5.98(se, 1H); 7.26(s, 1H); 7.31(s, 1H); 7.40(d, 1H); 8.00(d, 1H); 8.42(s, 1H); 10.32(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.47; 36.50; 42.61; 50.57; 61.46; 73.35; 98.84; 109.02; 121.83; 123.18; 129.50; 129.85; 130.12; 130.80; 143.39; 145.10; 146.69; 155.97; 156.82; 159.30; 172.11

実施例15: 11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒ ロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
15.a. 11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン(260mg、0.69ミリモル)を酢酸(15ml)に懸濁させた懸濁物を、37%ホルムアルデヒド 水溶液(500μl)と40%ジメチルアミン水溶液(500μl)で処理し、混合物を周囲温度で16時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮乾固し、残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:CH2Cl2/MeOH 100/0〜90/10)により精製し、次いでアセトニトリルを用いて結晶化させて目的化合物を102mg得た。
15.b. 11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン・塩酸塩
11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン(102mg)を水に懸濁させた懸濁物に、懸濁物が完全に溶解するまで希塩酸(1N)を滴加した。水を減圧留去し、残留物をアセトニトリル(5ml)に懸濁させ、濾取して、融点248℃(分解)の目的とする塩を103mg得た。
1H-NMR(DMSO):0.88(t, 3H); 1.85(m, 2H); 2.84(s, 6H); 3.08(d, 1H); 3.5(d, 1H); 4.73(s, 2H); 5.47(dd, 2H); 7.33(s, 1H); 7.38(s, 1H); 7.72(d, 1H); 8.19(d, 1H); 8.99(s, 1H); 9.92(se, 1H); 11.45(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.46; 34.36; 42.44(3C); 50.61(2C); 61.42; 73.35; 99.19; 108.63; 122.21; 122.36; 126.86; 129.13; 130.61; 133.09; 143.53; 144.70; 149.76; 155.98; 157.17; 159.27; 172.06

実施例16: 5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、3-フルオロ-4-メトキシアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.89(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.08(d, 1H); 3.49(d, 1H); 4.00(s, 3H); 5.25(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.00(s, 1H); 7.32(s, 1H); 7.72(d, 1H); 7.91(d, 1H); 8.58(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.43; 36.48; 42.51; 50.68; 52.60; 61.42; 73.29; 99.25; 108.68; 113.52; 122.23; 126.33; 129.99; 130.30; 143.79; 144.70; 148.42; 151.18; 153.19; 155.81; 159.20; 172.06
IR(KBr): 1259; 1503; 1602; 1737

実施例17: 9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H, 13H)-ジオン
この化合物は、3-クロロ-4-メトキシアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点 >250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 2.55(s, 3H); 3.07(d, 1H);
3.45(d, 1H); 5.25(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.39(s, 1H); 8.10(s, 1H); 8.20(s, 1H); 8.60(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.43; 20.20; 36.47; 42.49; 50.67; 61.41; 73.28; 99.87; 122.82; 126.98; 127.99; 129.60; 130.53; 131.08; 135.64; 136.56; 144.39; 147.11; 153.10; 155.85; 159.18; 172.03
IR(KBr): 1208; 1479; 1606; 1656; 1724

実施例18: 5-エチル-9,10-ジフルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、3,4-ジフルオロアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.47(d, 1H); 5.25(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.39(s, 1H); 8.15(q, 1H); 8.25(q, 1H); 8.68(q, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.41; 36.45; 42.48; 50.68; 61.40; 73.25; 99.92; 114.14; 115.42; 115.58; 122.96; 125.52; 130.56; 131.46; 144.21; 145.25; 142.36; 153.41; 155.85; 159.15; 172.00
IR(KBr): 1266; 1512; 1518; 1618; 1751

実施例19: 7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-9H,11H-[1,3]ジオキソロ[4,5-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9,12(14H)-ジオン
この化合物は、3,4-メチレンジオキシアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。ベージュ色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 5.20(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.00(s, 1H); 6.30(s, 1H); 7.30(s, 1H); 7.49(d, 2H); 8.45(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.43; 36.49; 42.56; 50.58; 61.42; 73.31; 98.87; 102.75; 103.33; 104.92; 121.76; 125.74; 128.59; 130.33; 145.08; 146.69; 148.78; 150.19; 151.49; 155.90; 159.24; 172.08
IR(KBr): 1248; 1459; 1606; 1731

実施例20: 9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ- 1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、3-クロロ-4-メトキシアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。白色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 4.01(s, 3H); 5.22(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.02(s, 1H); 7.31(s, 1H); 7.68(s, 1H); 8.20(s, 1H); 8.55(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.82; 36.27; 42.30; 50.48; 56.69; 61.23; 73.08; 99.16; 107.44; 122.16; 127.12; 128.12; 128.25; 130.02; 130.02; 130.53; 143.29; 144.37; 151.12; 153.29; 155.71; 158.98; 171.84
IR(KBr): 1056; 1256; 1483; 1592; 1657; 1747

実施例21: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、4-メトキシアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 3.95(s, 3H); 5.28(s, 2H); 5.40(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.00(s, 1H); 7.38(s, 1H); 7.51(d, 1H); 8.07(d, 1H); 8.55(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.45; 36.48; 42.51; 50.64; 55.92; 61.42; 73.33; 99.01; 106.49; 122.02; 123.19; 129.59; 130.20; 130.43; 144.17; 144.94; 150.40; 155.92; 158.31; 159.26; 172.07
IR(KBr): 1251; 1604; 1655; 1735

実施例22: 9,11-ジクロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、3,5-ジクロロアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 5.30(s, 2H); 5.41(d, 1H); 5.55(d, 1H); 6.08(s, 1H); 7.41(s, 1H); 8.05(s, 1H); 8.21(s, 1H); 8.91(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.39; 36.45; 42.51; 51.03; 61.39; 73.25; 100.62; 123.55; 124.63; 127.60; 128.08; 128.56; 132.06; 132.19; 134.53; 143.77; 148.80; 154.88; 155.82; 159.13; 171.98
IR(KBr): 1064; 1275; 1586; 1651; 1743

実施例23: 5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、3-フルオロ-4-メチルアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.89(t, 3H); 1.85(q, 2H); 2.49(s, 3H); 3.08(d, 1H); 3.49(d, 1H);
5.21(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.39(s, 1H); 7.87(d, 1H);
8.05(d, 1H); 8.61(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.40; 15.14; 36.45; 42.52; 50.60; 61.41; 73.28; 99.71; 112.00; 122.66; 125.38; 127.66; 129.59; 130.28; 144.49; 147.88; 152.88; 155.85; 159.18; 162.25; 172.02
IR(KBr): 1054; 1580; 1651; 1760

実施例24: 5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、4-フルオロアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。白色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 5.29(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.55(d, 1H); 6.30(s, 1H); 7.39(s, 1H); 7.80(q, 1H); 7.99(q, 1H); 8.23(q, 1H); 8.68(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.40; 36.46; 42.48; 50.66; 61.41; 73.31; 99.68; 111.83; 122.75; 128.93; 130.93; 131.22; 131.93; 144.46; 145.27; 152.60; 155.89; 159.21; 172.04
IR(KBr): 1209; 1589; 1659; 1739

実施例25: 10-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、4-クロロアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.47(d, 1H); 5.25(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.39(s, 1H); 7.89(d, 1H); 8.19(d, 1H); 8.29(s, 1H); 8.67(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.40; 36.46; 42.48; 50.70; 61.42; 73.31; 100.00; 122.96; 127.31; 127.42; 128.87; 131.11; 132.12; 144.34; 146.53; 153.38; 155.88; 159.20; 172.04
IR(KBr):1069; 1483; 1606; 1741

実施例26: 10-クロロ-5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ- 1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物は、4-クロロ-3-フルオロアニリンから実施例11の工程11.i.、11.j.及び11.k.により例証した方法に従って製造した。黄色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.85(q, 2H); 3.07(d, 1H); 3.45(d, 1H); 5.25(s, 2H); 5.39(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.40(s, 1H); 8.20(d, 1H); 8.40(d, 1H); 8.68(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.38; 36.47; 42.58; 50.71; 61.40; 73.26; 99.99; 113.59; 123.09; 124.28; 127.74; 130.64; 131.31; 144.13; 145.08; 153.57; 154.13; 155.84; 156.61; 159.14; 172.00
IR(KBr):1488; 1583; 1655; 1743

実施例27: 5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-11-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
この化合物はモルホリンから実施例15.a.で例証した方法に従って製造し た。白色固体、融点>250℃。
1H-NMR(DMSO):0.85(t, 3H); 1.87(q, 2H); 2.53(s, 4H); 3.03(d, 1H); 3.45(d, 1H); 3.57(s, 4H); 4.02(s, 2H); 5.01(s, 2H); 5.38(d, 1H); 5.52(d, 1H); 6.0(se, 1H); 7.30(s, 1H); 7.42(s, 1H); 7.95(d, 1H); 8.82(d, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.45; 3.49; 42.58; 53.04; 61.44; 66.33; 73.33; 98.81; 113.78; 121.81; 122.74; 126.80; 129.05; 129.91; 143.72; 145.07; 149.24; 155.06; 156.92; 159.28; 172.08
IR(KBr):1515; 1595; 1654; 1736

実施例28: 5,12-ジエチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
28.a. 5-フルオロ-4-メトキシ-2-プロピオニルアニリン
〔この化合物は、Sugasawa T.; Toyoda T.; Adachi M.; Sasakura K.の論文、J. Am. chem. Soc.,100(1978),p.4842-4852に従って得られる。〕3-フ ルオロ-4-メトキシアニリン(20g、142ミリモル)を無水ジクロロメタン(200ml)に溶解した溶液を、三塩化硼素(1Mヘプタン溶液、156ml、156ミリモル)にアルゴン雰囲気下で0℃で滴加した。このようにして得られた懸濁液を攪拌下で5分間維持した。次いで、プロピオニトリル(33ml、420ミリモル)、次いで三塩化アルミニウム(20.9g、156ミリモル)を少量ずつ滴加した。この反応混合物を加熱して3時間還流させ、0℃に冷却し、2N塩酸(100ml)を 注意深く加えることによって加水分解し、次いで45分間還流させた。0℃に冷却した後に、生成した沈殿物を濾取し、ジクロロメタンで洗浄し、次いで水(200ml)に溶解した。水層をアルカリ性pHまで塩基性化し、ジクロロメタンで抽出し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO4で)し、次いで溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:AcOEt/Hpt 1/99〜20/80)により精製し、黄色固体を15.3g得た。
1H-NMR(CDCl3):1.20(t, 3H); 2.92(q, 2H); 3.83(s, 3H); 6.2(s, 2H); 6.40(d, 2H); 7.32(d, 1H)
IR(KBr):857; 1148; 1240; 1561; 1583; 1662
28.b. 4-エチル-7-フルオロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル
5-フルオロ-4-メトキシ-2-プロピオニルアニリン(15.3g、77.5ミリモル) とトリエチルアミン(13.9ml、100ミリモル)を無水アセトニトリル(110ml)に溶解した溶液を、エチルマロニルクロリド(12.9ml、100ミリモル)を無水ア セトニトリル(30ml)に溶解した溶液に、アルゴン雰囲気下に0℃で滴加した。反応混合物を周囲温度まで戻し、ナトリウムエチラート(エタノール80ml中 でナトリウム1.8g、78ミリモルを用いて調製したもの)を加え、次いで周囲 温度で12時間攪拌した。得られた反応混合物を氷水(100ml)に注加し、2時 間攪拌し、次いで生成した沈殿を濾取し、水、エタノール及びエーテルで洗浄した。白色固体が19.4g得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.25(m, 6H); 2.78(q, 2H); 3.92(s, 3H); 4.30(q, 2H); 7.15(d, 2H); 7.40(d, 2H);11.93(s,1H)
IR(KBr):786; 1083; 1410; 1521; 1644; 1725
28.c. 2-クロロ-4-エチル-7-フルオロ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル
4-エチル-7-フルオロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル(19.4g、0.066モル)を塩化ホスホリル(243ml)に懸濁した懸濁液を6時 間還流させた。塩化ホスホリルを蒸留した。反応混合物を氷水に注加した。水不溶物をジクロロメタンに溶解した。有機層を水洗し、次いで飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を蒸発させた。残留物をエーテルに縣濁し、転化していない出発物質(4g)を濾過した。濾 液を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:AcOEt/Hpt 5/95〜20/80)により精製した。白色固体が10.9g得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.30(t, 3H); 1.39(t, 3H); 3.08(q, 2H); 4.09(s, 3H); 4.49(q, 2H); 7.64(d, 2H); 7.86(d, 2H)
IR(KBr):865; 1016; 1082; 1190; 1224; 1253; 1272; 1508; 1571; 1732
28.d. 2-クロロ-4-エチル-7-フルオロ-6-メトキシ-3-キノリンメタノール
2-クロロ-4-エチル-7-フルオロ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル(10.8g、35ミリモル)を無水ジクロロメタン(200ml)に溶解した溶液を、水素化ジイソブチルアルミニウム(1Mジクロロメタン溶液、65ml、65ミリモル)を不活性雰囲気下で周囲温度で滴加することにより処理し、次いで40℃で4時間加熱した。0℃に冷却し、20%ロシェル塩水溶液を注意深く加え、ジクロロメタン(200ml)を加え、次いで攪拌を1時間継続した。デカントし、水 洗を3回行い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで溶媒を蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(固定相:SiO2、溶出液:AcOEt/Hpt 5/95〜50/50)により精製した。白色固体が6g得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.28(t, 3H); 3.25(q, 2H); 4.04(s, 3H); 4.77(d, 2H); 5.27(t, 1H); 7.55(d, 2H); 7.73(d, 2H)
IR(KBr):840; 864; 1023; 1232; 1267; 1317; 1444; 1511; 1569
28.e. 5,12-ジエチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
2-クロロ-4-エチル-7-フルオロ-6-メトキシ-3-キノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結 合生成物を実施例11の工程11.k.の方法に従って環化させた。融点>275℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(CF3COOD):1.07(m, 3H); 1.62(m, 3H); 2.27(m, 2H); 3.44(d, 1H); 3.54(m, 2H); 3.91(d, 1H); 4.25(s, 3H); 5.60(d, 1H); 5.74(s, 2H); 5.98(d, 1H); 7.85(m, 1H); 8.16(m, 1H); 8.31(s, 1H)
13C-NMR(CF3COOD):9.03; 14.20; 26.68; 38.77; 43.98; 53.79; 58.27; 64.73; 77.93; 106.85; 109.24; 110.15; 128.99; 129.20; 131.61; 137.32; 141.23; 144.13; 154.79;
158.32; 160.25; 160.81; 179.30
IR(KBr):1013; 1068; 1265; 1466; 1514; 1601; 1655; 1748

実施例29: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
2-アセチルアニリンに実施例28.b.、28.c.及び28.d.に記載の方法を適用 して、2-クロロ-4-メチル-3-キノリンメタノールを得た。2-クロロ-4-メチ ル-3-キノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を実施例11の工程11.k.の方法に従 って環化させた。融点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.87(t, 3H); 1.87(q, 2H); 2.78(s, 3H); 2.80(d, 1H); 3.55(d, 1H); 5.27(s, 2H); 5.42(d, 1H); 5.52(d, 1H); 6.04(s, 1H); 7.39(s, 1H); 7.75(t, 1H); 7.88(t, 1H); 8.13(d, 1H); 8.25(d, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.23; 36.26; 42.36; 62.00; 73.11; 78.65; 79.13; 79.25; 99.52; 122.36; 124.30; 127.67; 129.54; 129.55; 129.56; 140.11; 145.06; 148.07; 152.00; 155.79; 159.09; 171.89
IR(KBr): 1649; 1751; 3404

実施例30: 9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
30.a. 5-クロロ-2-クロロアセチル-4-メトキシアニリン
この化合物は、Sugasawa T.; Toyoda T.; Adachi M.; Sasakura K.の論文、J. Am. chem. Soc.,100(1978),p.4842-4852に従って得られる。ヘキサンに 溶解した三塩化硼素の1モル溶液(164ml、164ミリモル)、クロロアセトニトリル(11.4ml、180ミリモル)及びヘキサンに溶解したジエチルアンモニウム クロリドの1モル溶液(164ml、164ミリモル)を、連続して3-クロロ-4-メト キシアニリン(23.6g、150ミリモル)に不活性雰囲気下に0℃で滴加した。反応混合物を1時間加熱還流させ、0℃に冷却し、2N塩酸(90ml)を注意深く加えることによって加水分解し、次いで1時間還流させた。反応混合物を再度冷却し、pH14になるまで炭酸水素ナトリウムの濃厚溶液を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗し、次いで食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。残留物をイソペンタンに溶解し、デカントし、次いで不溶物を最小限の量のイソプロピルエーテルに溶解し、イソペンタンを加えて生成物を沈殿させた。沈殿物を濾取し、真空乾燥した。褐色固体が17.26g得られた。
1H-NMR(CDCl3):3.82(s, 3H); 4.60(s, 2H); 6.11(s, 2H); 6.78(s, 11H); 7.11
(s, 1H)
30.b. 7-クロロ-4-クロロメチル-2-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル
5-クロロ-2-クロロアセチル-4-メトキシアニリン(17g、73ミリモル)とトリエチルアミン(18.5ml、131ミリモル)とを無水アセトニトリル(310ml)に溶解した溶液に、エチルマロニルクロリド(17ml、131ミリモル)をアルゴン雰 囲気下に0℃で滴加した。得られた混合物を周囲温度で2時間攪拌し、次いで、エタノールに溶解したナトリウムエチラートの溶液(エタノール90ml中 にナトリウム1.88g、80ミリモルを溶解することによって調製したもの)を0℃で加えた。次いで周囲温度で12時間攪拌した。得られた反応混合物に水300mlを加え、さらに20分間攪拌した。生成した沈殿を濾取し、水、エタノ ール及びエーテルで洗浄した。真空乾燥した後に黄色固体が16.7g得られた。
1H-NMR(DMSO):1.31(t, 3H); 3.95(s, 3H); 4.36(q, 2H); 4.95(s, 2H); 7.46(s, 1H);7.49(s,1H)
30.c. 2,7-ジクロロ-4-クロロメチル-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル
7-クロロ-4-クロロメチル-2-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル(116.7g、50ミリモル)を塩化ホスホリル(100ml)に懸濁した懸濁液 を6時間還流させた。塩化ホスホリルを蒸留した。残留物を水に溶解し、30分間攪拌した。生成した沈殿を濾取し、中性になるまで水洗した。この沈殿物をジクロロメタンに溶解し、飽和食塩水で洗浄した。セライトを用いて濾過し、濾液をデカントした。得られた有機層を飽和食塩水で再び洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。褐色油状物が
15.88g得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.47(t, 3H); 4.08(t, 3H); 4.55(q, 2H); 4.87(s, 2H); 7.35
(s, 1H); 8.09(s, 1H)
30.d. 2,7-ジクロロ-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジノメチル)-3-キノリンカルボン酸エチル
2,7-ジクロロ-4-クロロメチル-6-メトキシ-3-キノリンカルボン酸エチル (6.9g、20ミリモル)とN-メチルピペラジン(9ml、80ミリモル)との混合物を60℃に30分間加熱した。反応物を水に希釈し、酢酸エチルで抽出した。デカントし、有機層を水洗した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。残留物を水に溶解し、15分間攪拌し、濾取し、水洗し、真空乾燥した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(固定 相:SiO2、溶出液 MeOH/CH2Cl2:5/95〜8/92)により精製した。ベージュ色 の固体生成物が6.7g得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.45(t, 3H); 2.28(s, 3H); 2.35-2.70(m, 8H); 3.86(s, 2H); 4.04(s,
3H); 4.48(q, 2H); 7.77(s, 1H); 8.05(s, 1H)
30.e. 2,7-ジクロロ-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジノメチル)-3-キノリンメタノール
2,7-ジクロロ-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジノメチル)-3-キノリンカ ルボン酸エチル(6g、14.5ミリモル)を塩化メチレン(120ml)に溶解した。塩化メチレンに溶解した水素化ジイソブチルアルミニウムの1モル溶液(60ml、60ミリモル)を徐々に加えた。周囲温度で1時間攪拌した。反応物を20%ロ シェル塩水溶液に徐々に注加した。1時間攪拌し、セライトで濾過し、デカントし、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた。得られた固体をイソプロピルエーテルに溶解し、濾過し、真空乾燥した。目的化合物が黄色固体の形で4.3g得られた。
1H-NMR(CDCl3):2.27(s, 3H); 2.30-2.80(m, 8H); 4.03(s, 2H);4.08(s, 2H); 4.96
(s, 2H); 5.95(s, 1H); 7.37(s, 1H); 8.05(s, 1H)
30.f. 9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
2,7-ジクロロ-6-メトキシ-4-(4-メチルピペラジノメチル)-3-キノリン-メタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させ た。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融 点>275℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.87(t, 3H); 1.84(q, 2H); 2.53(s, 4H); 3.08(d, 1H); 3.47(d, 1H); 3.58(s, 4H); 4.06(s, 5H); 5.30(s, 2H); 5.42(q, 2H); 6.03(s, 1H); 7.31(s, 1H); 7.91(s, 1H); 8.16(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.42; 36.53; 50.65; 53.30; 56.67; 62.00; 66.50; 73.32; 99.31; 104.86; 122.32; 126.94; 126.70; 129.83; 130.44; 138.89; 144.22; 148.85; 151.05; 153.17; 155.92; 159.19; 172.06
IR(KBr):862; 1063; 1116; 1248; 1595; 1655; 1744; 3449

実施例31: 9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ- 12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3-クロロ-4-メトキシアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2,7-ジクロロ-6-メトキシ-4-クロロメチル-3-キノリンカルボ ン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてモルホリンを使用して実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで得られた溶液を実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M) に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化 させた。融点>275℃のベージュ色の固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.87(t, 3H); 1.84(q, 2H); 2.15(s, 3H); 2.32(s, 4H); 2.50(s, 4H); 3.08(d, 1H); 3.47(d, 1H); 4.06(s, 5H); 5.29(s, 2H); 5.46(q, 2H); 6.06(s, 1H); 7.31(s, 1H); 7.92(s, 1H); 8.17(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.42; 36.51; 42.57; 45.93; 50.66; 52.83; 55.05; 56.09; 56.72; 61.44; 73.29; 99.30; 104.89; 122.32; 126.89; 127.63; 129.85; 130.16; 138.78; 144.18; 148.81; 151.03; 153.01; 155.10; 159.17; 172.07
IR(KBr):1055; 1252; 1596; 1655; 1747; 3449

実施例32: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
アニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジン用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に 結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化さ せた。融点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.86(t, 3H); 1.87(q, 2H); 2.14(s, 3H); 2.32-2.60(m, 8H) 3.05
(d, 1H); 3.48(d, 1H); 4.09(q, 2H); 5.42(d, 1H); 5.52(d, 1H); 6.03(se, 1H); 7.40(s, 1H); 7.72(t, 1H); 7.85(t, 1H); 8.16(s, 1H); 8.45(d, 1H)
IR(KBr):1652; 1735; 3424

実施例33: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
アニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてピペリジンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.86(t, 3H); 1.40(se, 2H); 1.48(se, 4H); 1.87(q, 2H); 2.50
(s, 4H); 3.05(d, 1H); 3.48(d, 1H); 4.04(q, 2H); 5.33(s, 2H); 5.42(d, 1H); 5.51(d, 1H); 6.07(se, 1H); 7.75(t, 1H); 7.85(t, 1H); 8.15(d, 1H); 8.45(d, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.47; 23.50; 25.82; 36.50; 42.50; 50.68; 54.47; 58.00; 61.42; 73.35; 99.55; 122.61; 125.31; 127.58; 129.54; 129.55; 129.56; 129.57; 140.49; 144.95; 148.63; 152.41; 155.90; 159.23; 172.07
IR(KBr):1659; 1727; 3408

実施例34: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
アニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてモルホリンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.86(t, 3H); 1.87(q, 2H); 3.05(d, 1H); 3.30(s, 4H); 3.49(d, 1H); 3.55(se, 4H); 4.10(q, 2H); 5.35(s, 2H); 5.40(d, 1H); 5.54(d, 1H); 6.04(s, 1H); 7.72(t, 1H); 7.85(t, 1H); 8.16(d, 1H); 8.47(d, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.42; 36.51; 42.57; 50.68; 53.51; 56.06; 61.42; 66.41; 73.34; 99.56; 122.64; 125.25; 127.56; 129.81; 139.55; 144.92; 148.62; 152.39; 155.89; 159.21; 172.05
IR(KBr):1657; 1729; 3347

実施例35: 5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
4-フルオロアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-6-フルオロ-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>275℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.87(t, 3H); 1.85(q, 2H); 2.15(s, 3H); 2.31(m, 4H); 2.50(m, 4H); 3.07(d, 1H); 3.48(d, 1H); 4.04(m, 2H); 5.31(s, 2H); 5.40(d, 1H); 5.53(d, 1H); 6.05(s, 1H); 7.38(s, 1H); 7.77(m, 1H); 8.19(m, 2H)
13C-NMR(DMSO):8.43; 36.51; 42.54; 45.89; 50.67; 52.92; 54.93; 55.92; 73.32; 99.56; 122.69; 130.43; 132.40; 139.69; 144.70; 145.84; 152.19; 155.90; 159.17; 172.05
IR(KBr):836; 1051; 1217; 1291; 1612; 1662; 1726

実施例36: 5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホ
リノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
4-フルオロアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-6-フルオロ-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてモルホリンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>250℃のベージュ色の固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.87(m, 3H); 1.85(m, 2H); 2.51(m, 4H); 3.06(d, 1H); 3.48(d, 1H); 3.56(m, 4H); 4.05(m, 2H); 5.34(s, 2H); 5.40(d, 1H); 5.53(d, 1H); 6.04(s, 1H); 7.38(s, 1H); 7.77(m, 1H); 8.21(m, 2H)
13C-NMR(DMSO):8.40; 36.47; 42.52; 50.59; 53.40; 56.14; 61.44; 66.41; 73.29; 99.58; 109.05; 109.28; 120.11; 120.37; 122.68; 128.53; 130.53; 132.43; 139.13; 144.62; 145.79; 152.07; 155.94; 159.14; 161.59; 172.04
IR(KBr):834; 860; 1061; 1118; 1215; 1286; 1516; 1609; 1658; 1734

実施例37: 5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3-フルオロ-4-メチルアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-7-フルオロ-6-メチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジン用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(CDCl3):1.00(t, 3H); 2.00(q, 2H); 2.35(s, 3H); 2.50(s, 3H); 2.61
(m, 8H); 3.33(d, 1H); 3.39(d, 1H); 3.97(d, 1H); 4.07(d, 1H); 5.17(d, 1H); 5.38(d, 1H); 5.52(d, 1H); 5.63(d, 1H); 7.13(d, 1H); 7.28(s, 2H); 7.99(d, 1H)
IR(KBr):1652; 1747; 3430

実施例38: 5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3-フルオロ-4-メチルアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-7-フルオロ-6-メチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてモルホリンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して、対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融
点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(DMSO+CDCl3):1.00(t, 3H); 2.02(q, 2H); 2.57(s, 3H); 2.60(s, 4H); 3.23(d,
1H); 3.45(d, 1H); 3.75(s, 4H); 4.11(s, 2H); 5.44(s, 2H); 5.47(d, 1H); 5.65(d, 1H); 7.62(s, 1H); 7.73(d, 1H); 8.24(d, 2H)
13C-NMR(CF3CO2D):8.35; 13.93; 16.01; 22.24; 25.29; 38.18; 43.42; 54.19; 56.04; 56.74; 64.16; 65.09; 77.48; 108.29; 108.57; 128.07; 128.70; 129.90; 135.64; 138.03; 139.86; 141.10; 141.56; 147.78; 158.30; 161.87; 178.72
IR(KBr):117; 1609; 1654; 1750; 3437

実施例39: 5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3-フルオロ-4-メチルアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-7-フルオロ-6-メチル-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてピペリジンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して、対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融
点>260℃の黄色固体が得られた。
1H-NMR(CF3CO2D):1.09(s, 3H); 1.70(t, 1H); 2.03(m, 5H); 2.25(s, 2H); 2.70
(s, 3H); 3.54(d, 3H); 3.88(d, 1H); 4.01(se, 2H); 5.30(q, 2H); 5.65(d, 1H); 5.96(d, 1H); 6.10(s, 2H); 8.16(d, 1H); 8.35(s, 1H); 8.61(s, 1H)
13C-NMR(CF3CO2D):8.47; 16.07; 20.93; 22.18; 24.76; 38.28; 43.53; 54.30; 56.12; 58.33; 64.24; 77.56; 108.37; 111.30; 128.20; 129.02; 129.98; 135.60; 138.29; 139.90; 141.60; 142.26; 147.57; 158.28; 161.90; 167.63; 170.31; 178.82
IR(KBr):1605; 1655; 1728; 3399

実施例40: 8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-16-(4-メチルピペラジノメチル)-10H,12H-(1,4)-ジオキシノ(2,3-g)オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3,4-エチレンジオキシアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の 方法を適用して2-クロロ-4-クロロメチル-6,7-エチレンジオキシ-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結 合生成物を工程11.k.記載のに方法に従って環化させた。融点>260℃のベージュ色の固体が得られた。
1H-NMR(DMSO):0.92(t, 3H); 1.89(q, 2H); 2.16(s, 3H); 2.50(m, 8H); 3.12(d, 1H); 3.50(d, 1H); 3.95(s, 2H); 4.47(s, 4H); 5.19(q, 1H); 5.43(d, 1H); 5.56(d, 1H); 7.35(s, 1H); 7.54(s, 1H); 7.76(s, 1H)
13C-NMR(DMSO):8.45; 24.80; 36.51; 42.48; 45.90; 50.45; 52.98; 54.91; 56.10; 61.44; 64.33; 73.30; 99.03; 109.46; 113.51; 121.95; 123.51; 127.76; 137.99; 145.00;
145.14; 145.27; 147.24; 150.53; 155.90; 159.18; 172.27; 177.00
IR(KBr):1656; 1743; 3422

実施例41: 9-クロロ-5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-
12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
3-クロロ-4-フルオロアニリンに実施例30.a.、30.b.及び30.c.に記載の方法を適用して2,7-ジクロロ-4-クロロメチル-6-フルオロ-3-キノリンカルボン酸エチルを得、これをN-メチルピペラジンに代えてモルホリンを用いて実施例30.d.に記載の方法に従って処理し、次いで実施例30.e.に記載の方法に従って還元して対応するキノリンメタノールを得た。このキノリンメタノールを実施例11の工程11.j.に記載のようにして化合物(M)に結合させた。得られた結合生成物を工程11.k.に記載の方法に従って環化させた。融点>250 ℃のベージュ色の固体が得られた。
1H-NMR(CF3COOD):1.09(t, 3H); 2.30(m, 2H); 3.50(d, 1H); 3.90(d, 1H); 3.98
(d, 4H); 4.36(s, 4H); 5.38(q, 2H); 5.64(d, 1H); 5.96(d, 1H); 6.23(q, 2H); 8.57(d, 1H); 8.60(s, 1H); 8.85(d, 1H)
13C-NMR(CF3COOD):8.10; 37.80; 43.11; 54.31; 55.78; 63.75; 65.11; 77.06; 128.28;
129.55; 130.33; 136.26; 137.11; 138.40; 139.67; 139.85; 148.58; 157.54; 159.74;
161.31; 178.00
IR(KBr):848;1042; 1230; 1609; 1658; 1750; 3310; 3387

実施例42: 5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
無水エタノール(1l)に溶解したβ-エチル-β-ヒドロキシ-γ-(8-ヒドロキシメチルインドリジノ[1,2-b]キノリン-9-(11H)-オン-イル)-プロピオン酸(19.5g、52ミリモル)とL-(-)-α-メチルベンジルアミン(12.12g、100ミリモル)との混合物を沸騰させ、熱濾過し、68時間放置した。生成した沈殿を濾取し、エタノール及びエーテルで洗浄し、白色固体を9.8g得た。これをキラル(chiral)固定相を用いた高圧親和クロマトグラフィー〔100×4mmのChiral-AGPカラム(Chromthech製、スウェーデン国ストックホルム所在)を用 いた“HPLC chiral”、pH6.9の10mM燐酸緩衝液に溶解した2%アセトニトリル、4.5分と7.5分に溶出ピーク〕により分析すると2つのピークを示し、それぞれは2つのピークの合計面積の24%と74%の積分値を有していた。得られた固体を93%エタノール(350ml)に還流温度で溶解し、次いで48時間放置した。生成した沈殿を濾過し、次いでエタノール及びエーテルで洗浄して、白色固体4.8gを得、これはキラルHPLCにより2つのピークを示し、それぞれは2つのピークの合計面積の9%と91%の積分値を有していた。得られた固体を50%エタノール(48ml)に還流温度で溶解し、次いで48時間放置した。生成した沈殿を濾過し、次いでエタノール及びエーテルで洗浄して、白色固体2.7gを得、これはキラルHPLCにより2つのピークを示し、それぞれは2つのピークの合計面積の1%と99%の積分値を有していた。この得られたジアステレオマーに富む塩を処理し、蒸留水(20ml)に溶解し、酢酸(0.35ml、6.4ミリモル)で15分間処理した。得られた沈殿物を濾取し、水、アセトン及びエーテルで洗浄し、次いで80℃で真空乾燥して、白色固体を1.1g得た。得られた白色固体を無水エタノール(55ml)に溶解し、濃塩酸(11.5N、11ml)を加えて黄色溶液を得、これを周囲温度で68時間攪拌した。生成した沈殿物を濾取し、水、アセトン及びエーテルで洗浄し、次いで80℃で真空乾燥して、鏡像異性体に富む5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン770mgを得た。これをキラルHPLC〔Chiral-AGPカラム、pH6.9の 10mM燐酸緩衝液に溶解したアセトニトリルの2〜5%の濃度勾配により溶出した、15分と20分で溶出ピーク〕により分析すると、98%を越える鏡像異性体であることを示した。L-(-)-α-メチルベンジルアミンをD-(+)-α-メチルベンジルアミンに代えて前記の操作を反復した。このようにして、5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンの別の鏡像異性体を得た。
前記の方法を使用して、好ましい化合物を構成する本発明の一部として下 記の化合物を製造し得る。
10-ベンジルオキシ-5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキ セピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-11-ジメチルアミノメチル-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-9,10-ジメトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
10-ブロモ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
11-ブロモ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5-エチル-12-ジメチルアミノメチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H,3H-シクロペンタ[g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-16-(4-メチルピペラジノメチル)-9H,11H-[1,3]ジオキソロ[4,5-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(1-イミダジルメチル)-1H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン;
8-エチル-8,9-ジヒドロ-8-ヒドロキシ-10H,12H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]ピリド[2,3-g]キノリン-10,13(15H)-ジオン;
5-エチル-4,5,9,10,11,12-ヘキサヒドロ-5-ヒドロキシ-1H,3H-ベンゾ[g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,17(15H)-ジオン;
8-エチル-8,9-ジヒドロ-8-ヒドロキシ-14H,10H,12H-[1,3]-ジオキシノ[4,5-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-1H,9H,11H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]ピロロ[2,3-g]キノリン-9,12(14H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-1H,9H,11H-イミダゾロ[4,5-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9,12(14H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-1H,9H,11H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]1,2,3-トリアゾロ[4,5-g]キノリン-9,12(14H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-9H,11H-オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]チアゾロ[4,5-g]キノリン-9,12(14H)-ジオン;
7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-9H,11H-オキサゾロ[4,5-g]オキセピノ[3",4":6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9,12(14H)-ジオン;

本発明の化合物の薬理学的研究

1.トポイソメラーゼ1で誘発させたDNAの緩和活性の研究
反応は全て、50mMトリス-HCl(pH7.5)、50mM KCl、0.5mMジチオトレイトール、10mM MgCl2、0.1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ウシ血清アルブミン30μg/ml及び螺旋状pUC19〔Pharmacia Biotech社(フランス国オルセー所在)製〕300ngからなる反応用緩衝液20μl中で、所定の濃度の供試化合物を使用して又は使用せずに行った。試験すべき化合物は全て最初にジメチルスルホキシド(DMSO)に50mMに溶解し、他の希釈液は蒸留水を用いて調製した。DMSO中の最終濃度は1%(容量/容量)を越えない。反応は精製した子ウシ胸腺DNAのトポイソメラーゼ1〔Gibco BRL社(英国Paisley所在)製〕を1単位添加することによって開始させ、37℃で15分間行った。反応は1%ドデシル硫酸ナトリウム、20mM
EDTA及びプロテイナーゼK〔Boehringer Mannheim社 (フランス国Melan所在)製〕500μg/mlからなる混合物3μl加えることによって停止させた。37℃でさらに30分間インキュベーションを行った後に、10 mM Na2HPO4 、0.3%ブロモフェノールブルー及び16%フィコール(Ficoll)からなる添加用緩衝液(charging buffer)2μlを試料に加え、試料をpH7.8の 36mMトリス-HCl、30mM Na2PO4、1mMEDTA及びクロロキン(chloroquin)2μg/mlからなる緩衝液中で1.2%寒天ゲル中で1V/cmで電気泳動に20時間供した。得られたゲルを臭化エチジウム2μg/mlを用いて染色し、写真装置を用いて312nmのUV線で写真を撮り、次いでbioProfilカメラ〔Vilber Lourmat社(フランス国リヨン所在)製〕で蛍光の強さを測定し、緩和したDNAの百分率を測定した。それぞれの実験は2重に行い少なくとも3回行った。
それぞれの実験において、螺旋状DNAプラスミドは単独で又はトポイソメラーゼ1と共にインキュベートした。反応は15分の間隔で完結し、それぞれの供試化合物又は対照として用いた化合物については螺旋状DNAプラスミドを試験すべき化合物500μMの存在下で、酵素と共に又は酵素と化合物とを用いずに、10μM、100μM、200μM及び500μMの濃度でインキュベートした。表1に示すように、実施例2、3、4、9、10及び11は投与量に応じてトポイソメラーゼ1によって促進される緩和活性を阻害する。
Figure 2004123756
2. 細胞増殖試験
この試験では次の8種類の腫瘍細胞:L1210(マウスの白血病)、HCT15及び LOVO(ヒトの結腸の腺癌細胞)、A549(ヒトの肺の癌腫)、A172、U373及びU87(ヒトのグリア芽細胞腫)を使用した。これらの細胞は全て米国メリーランド州ロックビル(Rockville)所在のAmerican Type Collection Cultures(ATCC)から入手した。懸濁状態のL1210細胞の培養は、加熱によって不活性化させた10%子ウシ胎児血清、2mMグルタミン、ペニシリン50U/ml及びストレプトマイシン50μg/mlを補完したダルベッコ(Dulbecco)の変性イーグル培地(DMEM)〔BioWhitaker社(ベルギー国Verviers所在)製〕中で培養した。HT29細胞は、加熱によって不活性化させた10%子ウシ胎児血清、2mMグルタミン及びゲンタマイシン50μg/mlを補完した5aMcCoy培地〔Gibco社(英国Paisley 所在)製〕中で単層培養で培養した。その他の前記細胞は、加熱によって不活性化させた5%子ウシ胎児血清、2mMグルタミン、ペニシリン50U/ml及びストレプトマイシン50μg/mlを補完したアール(Earle)の変性必須培地〔EMEM;Gibco社(英国Paisley所在)製〕中で培養した。前記の細胞は全て、95%の空気と5%のCO2を含有する湿潤雰囲気中で37℃で培養した。
前記の腫瘍細胞の増殖阻止をMTT試験によって調べ、(細胞培養の必要性に応じて)培地中のL1210細胞1500個をマイクロプレート〔組織培養レベル:96 ウェル(穴)、平底〕のウェル中に植菌し、24時間後に供試化合物で処理した。これらの投薬量応答研究に関しては、細胞をそれぞれの供試化合物又はその 対応溶媒(対照)と共に1×10-10〜1×10-4Mの最終濃度で48時間培養した。 供試化合物は全て使用する直前にジメチルスルホキシド(DMSO)に50mMの濃度で溶解した。他の薬剤の希釈は培地中で行った。DMSOの最終濃度は0.2%(容量/容量)を越えてはならない。対照として、薬剤溶液を供試化合物と同じ方法で連続的に希釈した溶媒に置き代えた。
一定時間培養した後に、それぞれのウェルに標識試薬MTT〔3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド;チアゾールブルー、Sigma社(米国ミズリー州セントルイス所在)製〕を0.3mg/mlの最終濃度で加えた。細胞を湿潤雰囲気中で37℃で4時間培養した。この段階では、生存細胞のミトコンドリア・デヒドロゲナーゼが前記の黄色のテトラゾリウム塩MTTを紫色のホルマザン結晶に変化させる。上清を取り除き、生成したホルマザン結晶をDMSOに溶解した。得られた着色溶液を走査マルチキューブ分光光度計を使用して570nmにおける吸光度により定量した。細胞増殖に関するデータは、薬剤処理したウェル中の生存細胞数を対照標準の生存細胞数で割った百分率として表した。それぞれの点は独立した3回の実験の平均を表し、それぞれの実験は6個の測定値を表す。
その他の細胞系(HCT15、LOVO、A549、A172、U373、U87)については、細胞1000〜2000個をマイクロプレートのウェルに植菌し、24時間後に薬剤処理した。これらの細胞をそれぞれの供試化合物又はその対応溶媒(対照)と共に1×10-10〜1×10-4Mの最終濃度で72時間培養した。
得られた結果は、薬剤処理した細胞の光学密度(DO)を対照の細胞(DMSOで処理した細胞)のDOで割ることによって算出した増殖率として表した。表IIに示すように、供試化合物は投与量の関数として細胞の増殖を阻止した。
Figure 2004123756
3. 生体内(in vivo)発現試験
本発明の化合物をマウスの白血病L1210細胞を使用して生体内試験した。前記腫瘍細胞をDBA/2マウス〔Lafacedu(フランス国リヨン所在)産〕にi.p.経路で移植した。前記の実験において、細胞10個/0.2mlを雌性B6D2F1マウスにi.p.経由で移植した。薬剤処理は、白血病細胞の移植から1日後に開始し、4日又は8日間続けた。供試化合物は種々の濃度でi.p.又はi.v.投与し、投与量は体重10g当たり0.1mlに調整した。未処理のマウスは、白血病細胞L1210の移植後9〜14日で死亡し、供試化合物で処理したマウスは最高で60日間生存することが認められた。
前記の実験は5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3",4":6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオンを用いて行った。この化合物は、0.32〜2.5mg/kgの濃度で4日間のi.p.投与及び0.32〜5.0mg/kgの濃度で8日間のi.v.投与それぞれにおいてマウスの生存期間を50%延長した。

Claims (28)

  1. 式(I)又は(II)
    Figure 2004123756
    [式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルを表す;
    2、R3及びR4は、各々、H、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルケニル、シアノ、低級シアノアルキル、ニトロ、低級ニトロアルキル、アミド、低級アミドアルキル、ヒドラジノ、低級ヒドラジノアルキル、アジド、低級アジドアルキル、
    (CH2)mNR6R7、(CH2)mOR6、(CH2)mSR6、(CH2)mCO2R6、(CH2)mNR6C(O)R8
    (CH2)mC(O)R8、(CH2)mOC(O)R8、O(CH2)mNR6R7、OC(O)NR6R7
    OC(O)(CH2)mCO2R6又は(CH2)n[N=X]、OC(O)[N=X]、(CH2)mOC(O)[N=X]、あるいは置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表すか、又は、R2とR3は一緒になって3又は4員の分子鎖の形成しておりそして上記分子鎖の構成員はCH、CH2、O、S、N又はNR9からなる群から選ばれる;
    5はH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル低級アルキル、シアノ、シアノアルキル、低級アルキルスルホニル低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、(CH2)mC(O)R8、(CH2)mNR6C(O)R8、(CH2)mNR6R7
    (CH2)mN(CH3)(CH2)nNR6R7、(CH2)mOC(O)R8、(CH2)mOC(0)NR6R7、(CH2)mS(0)qR11
    (CH2)mP(O)R12R13、(CH2)2P(S)R12R13又は(CH2)n[N=X]、OC(O)[N=X]、(CH2)mOC(O)[N=X]、あるいは置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
    6及びR7は、各々、H、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキル低級アミノアルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル、あるいは置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
    8はH、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ低級アルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル、あるいは置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキル(ここで、置換基は低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ又は低級アルコキシ低級アルキルである)を表す;
    9はH、低級アルキル、低級ハロアルキル叉はアリールを表すかあるいは低級アルキル、ハロ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ及び低級アルコキシ低級アルキルからなる群から選ばれた1個又はそれ以上の基によって置換されているアリールを表す;
    10はH、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ叉はアリールを表すかあるいは低級アルキル、低級ハロアルキル、低級ヒドロキシアルキル及び低級アルコキシ低級アルキルからなる群から選ばれた1個又はそれ以上の基によって置換されているアリールを表す;
    11は低級アルキル、アリール、(CH2)mOR14、(CH2)mSR14、(CH2)2NR14R15又は
    (CH2)m[N=X]を表す;
    12及びR13は、各々、低級アルキル、アリール、低級アルコキシ、アルコキシ又はアミノを表す;
    14及びR15は、各々、H、低級アルキル又はアリールを表す;
    16はH又はOR21を表す;
    17はOR6又はNR6R7を表す;
    18及びR19は、各々、H、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ又はヒドロキシを表す;
    20はH又はハロを表す;
    21はH、低級アルキル、CHO又はC(O)(CH2)mCH3を表す;
    mは0〜6の整数である;
    nは1又は2である;
    qは0〜2の整数である;そして
    [N=X]は4〜7員の複素環基を表し、Xは上記複素環基を完成するのに必要な分子鎖であって、O、S、CH2、CH、N、NR9及びC0R9からなる群から選ばれた分子鎖を表す]で表される化合物であって、ラセミ体又は鏡像体の形又はこれらの任意の組合せの形である化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  2. 1が低級アルキル、低級アルケニル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルを表し;
    5がH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、シアノ、シアノアルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、(CH2)mC(O)R8
    (CH2)mNR6C(O)R8、(C2)mNR6R7、(CH2)mN(CH3)(CH2)nNR6R7、(CH2)mOC(O)R8
    (CH2)mOC(0)NR6R7、(CH2)n[N=X]、OC(O)[N=X]、(CH2)mOC[N=X]、あるいは置換又は非置換アリール又は低級アリールアルキルを表し;
    12及びR13が、各々、低級アルキルを表し;
    16がOR21を表し;
    18、R19及びR20がHを表す、請求項1に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  3. 1が低級アルキル、低級アルケニル、低級ハロアルキル又は低級アルコキシ低級アルキルを表し;
    2、R3及びR4が、各々、H、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、ニトロ、アミド、低級アミドアルキル、ヒドラジノ、低級ヒドラジノアルキル、アジド、低級アジドアルキル、(CH2)mNR6R7、(CH2)mOR6、(CH2)mSR6、(CH2)mC(O)R8、OC(O)NR6R7
    (CH2)n[N=X]、置換又は非置換(CH2)mOC(O)[N=X]又はOC(O)[N=X]を表すか、又は、R2
    3は一緒に3又は4員の分子鎖の形成しておりそして上記分子鎖の構成員はCH、CH2、O、S、N又はNR9からなる群から選ばれたものであり;
    5がH、ハロ、低級ハロアルキル、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級アルキルチオ低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、ニトロ、
    (CH2)mC(O)R8、(CH2)mNR6C(O)R8、(CH2)mNR6R7、(CH2)mN(CH3)(CH2)nNR6R7
    (CH2)mOC(O)R8、(CH2)mOC(0)NR6R7、(CH2)n[N=X]又は置換又は非置換OC(O)[N=X]又は
    (CH2)mOC(O)[N=X]を表し;
    6及びR7が、各々、H、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキル低級アミノアルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール、低級アリールアルキル又は低級ハロアルキルを表し;
    8がH、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ低級アルキル、低級アミノアルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、低級ハロアルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表し;
    9がH、低級アルキル又は低級ハロアルキルを表し;
    10がH、低級アルキル、低級ハロアルキル又は低級アルコキシを表し;
    11が低級アルキルを表し;
    14及びR15が、各々、H又は低級アルキルを表す、請求項2に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  4. 1がエチル基を表す、請求項3に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  5. 前記化合物が式(I)で表される化合物である、請求項4に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  6. 前記化合物が式(II)で表される化合物である、請求項4に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  7. 2及びR3が、各々、H、低級アルキル、ハロ、低級ハロアルキル又は(CH2)mOR6を表すか、又はR2とR3が一緒になってメチレンジオキシ又はエチレン ジオキシを表し、R4及びR5が、各々、H、低級アルキル、低級アルキルで置換されているか又は置換されていない(CH2)mNR6R7又は(CH2)n[N=X]を表す、請求項5に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  8. 4がH又は(CH2)mNR6R7(ここで、R6とR7は、各々、H又は低級アルキルを表す)を表し、R5がH、低級アルキル又は置換又は非置換(CH2)n[N=X]を表し、[N=X]がピペラジニル又はモルホリニル基を表し、前記置換基が低級アルキルである、請求項7に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  9. 2がH又はハロを表し、R3がH、低級アルキル、ハロ又はOR6(ここでR6はH、低級アルキル又は低級アリールアルキルを表す)を表す、請求項8に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  10. 2がH、クロロ又はフルオロを表し、R3がH、フルオロ、クロロ、メチル又はメトキシを表す、請求項に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  11. 2とR3が一緒になってメチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成している、請求項8に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  12. 下記の化合物群:
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-10H,12H-[1,4]ジオキシノ[2,3-g]オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
    10-ベンジルオキシ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    11-(ジメチルアミノ)メチル-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-9,10-ジフルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    7-エチル-7,8-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-9H,11H-[1,3-]ジオキソロ[4,5-g]-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9,12(14H)-ジオン −9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキ セピノ
    [3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    9,11-ジクロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]-インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    10-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    10-クロロ-5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5,12-ジエチル-4,5-ジヒドロ-5,10-ジヒドロキシ-11-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5,12-ジエチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-
    1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)- ジオン
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-メチル-1H-オキセピノ
    [3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    9-クロロ-5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メトキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    −5-エチル-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    −5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-(4-メチルピペラジノメチル)-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    5-エチル-9-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-10-メチル-12-ピペリジノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
    8-エチル-2,3,8,9-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-16-(4-メチルピペラジノメチル)-10H,12H-(1,4)ジオキシノ(2,3-g)オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(15H)-ジオン
    9-クロロ-5-エチル-10-フルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-12-モルホリノメチル-1H-オキセピノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15 (4H,13H)-ジオン
    の中から選ばれるものである請求項5に記載の化合物叉はその製剤学的に許容される塩。
  13. 下記の式の化合物である、請求項10に記載の化合物
    5-エチル-9,10-ジフルオロ-4,5-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-1H-オキセピノ[3',4':6,7]
    インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,15(4H,13H)-ジオン
  14. [N=X]がピペリジル、モルホリニル、ピペラジニル、イミダゾリルを表す、請求項7に記載の化合物叉はその製剤学的に許容される塩。
  15. 4がH又は(CH2)mNR6R7ここでR6とR7は、各々、H又は低級アルキルを表す)を表し;R5がH、低級アルキル又は低級アルキルによって置換されているか又は置換されていない(CH2)n[N=X]を表し;[N=X]がピペリジニル又はモルホリニルを表し;R17がOR6(ここでR6はH又は低級アルキルを表す)を表す、請求項6に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  16. 2とR3が一緒になってジオキシメチレン又はジオキシエチレンを形成している、請求項13に記載の化合物又はその製剤学的に許容される塩。
  17. 一般式
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は請求項に記載の意義を有する)のカンプトテシンのα-ヒドロキシラクトンを還元して一般式A
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は前記の意義を有する)のα-ヒドロキシラクトールを取得し;
    かく形成された化合物Aの隣接するカルビノールを連結する炭素−炭素結合を適当な酸化剤で処理することにより切断して、式B
    Figure 2004123756
    (式中、(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR20は前記の意義を有する)の化合物を取得し;
    かく形成された式Bの化合物を官能化されたアルキル化剤で処理しそして式Bの化合物のホルミル官能基を切断して、一般式C
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有し、
    17はOR6を表し、R6 は低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)のβ-ヒドロキシエステルを取得し;
    一般式Cの化合物を環化して、一般式D
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有する)のヒドロキシラクトン化合物を取得し;
    一般式Dのラクトンを開環して、一般式E
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19及びR20は前記の意義を有し、
    16はOR21(R21はH又は低級アルキルを表す)を表し、R17はOR6又はNHR6を表し、R6はH、低級アルキル、シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ低級アルキル、アリール又は低級アリールアルキルを表す)を得ることを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の一般式I及びIIの化合物の製造方法。
  18. 一般式M
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R18及びR19は前記の意義を有し、R20は水素又はハロゲン原子を表す)の化合物と、一般式N
    Figure 2004123756
    (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は前記の意義を有し、Xはハロゲン原子を表す)の化合物とをカップリングさせて、一般式O
    Figure 2004123756
    (R1、R2、R3、R4、R5、R18、R19、R20及びXは前記の意義を有する)の化合物を取得し;
    ついで、一般式Oの化合物を環化して、請求項15に記載の式Dの化合物を得ることを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の一般式I及びIIの化合物の製造方法。
  19. 新規な工業的製品としての、一般式I'

    Figure 2004123756
    (式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルであり;
    20はH又はハロであり;R22はF、Cl又は低級アルコキシであり;R23は一次ヒドロキシ保護基である)の化合物。
  20. 新規な工業的製品としての、一般式M
    Figure 2004123756
    (式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル又は低級アルキルチオ低級アルキルであり;
    18及びR19は、各々、H、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ又はヒドロキシであり;R20はH又はハロである)の化合物。
  21. 1がエチルを表し、R18、R19及びR20はHを表す、請求項20に記載の化合物。
  22. 医薬としての、請求項1に記載の化合物及びその製剤学的に許容される無機酸又は有機酸との酸付加塩。
  23. 医薬としての、請求項2〜16のいずれかに記載の式(I)又は(II)の化合物及び式(I)又は(II)の化合物と製剤学的に許容される無機酸又は有機酸との酸付加塩。
  24. 請求項22又は23に記載の医薬の少なくとも1種を活性成分として含有する医薬組成物。
  25. 請求項1〜16のいずれかに記載の式(I)又は(II)の製品の、トポイソメラーゼを抑制するための医薬の調製における使用。
  26. 請求項1〜16のいずれかに記載の式(I)又は(II)の製品の、抗腫瘍性 医薬の調製における使用。
  27. 請求項1〜16のいずれかに記載の式(I)又は(II)の製品の、抗ウイルス性医薬の調製における使用。
  28. 請求項1〜16のいずれかに記載の式(I)又は(II)の製品の、抗寄生虫性医薬の調製における使用。
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