JP2004123431A - ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】平均粒径が1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Ba/Tiモル比が略1で且つそのバラツキが小さく、高純度で、結晶性の優れたペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法を提供すること。
【解決手段】平均粒径50〜300μmのシュウ酸バリウムチタニルを水で洗浄する第一工程、該洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルをスラリーとした後、湿式粉砕処理して、平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを得る第二工程、及び該平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを700〜1200℃で仮焼する第三工程を有するペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法に関するものであり、特に、圧電体、オプトエレクトロニクス材、誘電体、半導体、センサー等の機能性セラミックの原料として有用なペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、従来、圧電体、積層セラミックコンデンサ等の機能性セラミックの原料として用いられてきた。ところが、近年、積層セラミックコンデンサは、高容量化のために積層数の増加や高誘電率化が求められており、このため、原料であるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末には、1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Tiに対するBaのモル比(以下、「Ba/Tiモル比」ともいう。)が略1で且つそのバラツキが小さく、高純度で、結晶性に優れることが求められている。
【0003】
ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法としては、例えば、特開昭61−146710号公報に、水溶性バリウム塩と水溶性チタニウム塩及びシュウ酸の水溶液を同時に混合し、得られたゲルを短時間に強力攪拌解砕することにより得られた微細なシュウ酸バリウムチタニル(BaTiO(C)・4HO)の結晶を700〜900℃で仮焼する方法が提案されている。また、クラバフ・ダヴリュー・エス他は、TiClとBaClとの水溶液を約80℃のH水溶液に激しくかき混ぜながら滴下してシュウ酸バリウムチタニルを得、該シュウ酸バリウムチタニルを仮焼して一次粒子の粒径分布が0.3〜1.5μmでBa/Tiモル比が0.987〜1.003のBaTiOを製造する方法を提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−146710号公報(第1頁)
【非特許文献1】
クラバフ・ダヴリュー・エス他(Clabaugh,W.S.,et al.)著,「高純度チタン酸バリウムへの転換用のシュウ酸バリウムチタニル四水和物の沈殿(Precipitation of Barium Titanyl Oxalate Tetrahydrate for Conversion to Barium Titanate of High Purity)」,「ジャーナル・オヴ・リサーチ・オヴ・ザ・ナショナル・ビュロー・オヴ・スタンダーズ(Journal of Research of the National Bureau of Standards)」,(米国),1956年,第56巻(Vol56),第5号(No.5),p.289−291
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭61−146710号公報記載の方法で得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、その製造過程で結晶中に塩素がかなりの量取り込まれるため、洗浄を行っても塩素の含有量を数百ppm以下まで十分に低減させることが困難で純度に欠け、洗浄により組成のバラツキも大きくなり易いという問題がある。また、クラバフ・ダヴリュー・エス他が提案する方法では、平均粒径が1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Ba/Tiモル比が略1で且つそのバラツキが小さく、結晶性の優れたペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られないという問題がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、平均粒径が1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Ba/Tiモル比が略1で且つそのバラツキが小さく、高純度で、結晶性の優れたペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる実情において、鋭意研究を重ねた結果、特定の粒度特性を有するシュウ酸バリウムチタニルを洗浄処理すると、塩素等の不純物を容易に除去することができること、この洗浄処理後のシュウ酸バリウムチタニルを特定の粒径となるまで湿式粉砕処理し、仮焼すると、平均粒径が1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Ba/Tiモル比が略1で且つそのバラツキが小さく、高純度で、結晶性に優れるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、平均粒径50〜300μmのシュウ酸バリウムチタニルを水で洗浄する第一工程、該洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルをスラリーとした後、湿式粉砕処理して、平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを得る第二工程、及び該平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを700〜1200℃で仮焼する第三工程を有することを特徴とするペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法を提供するものである。
【0009】
また、前記湿式粉砕処理は有機溶媒中で行うことが好ましく、該有機溶媒がエタノールであるとさらに好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
[ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法]
(第一工程)
本発明に係るペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法の第一工程は、特定粒径のシュウ酸バリウムチタニル(BaTiO(C)・4HO)を水で洗浄し、該シュウ酸バリウムチタニル粒子中に取り込まれた塩素等の不純物を除去する工程である。本工程で用いられるシュウ酸バリウムチタニルは、平均粒径が通常50〜300μm、好ましくは100〜200μmである。平均粒径が該範囲内にあると、結晶粒が大きいために、水で洗浄したときにBa及びTiの溶出が少ない上、塩素等の不純物を効率的に除去することができるため好ましい。なお、シュウ酸バリウムチタニル粒子は、コンペイ糖状粒子であるが、本発明においてシュウ酸バリウムチタニルの平均粒径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したコンペイ糖状粒子の突起先端部まで含めた最大径をコンペイ糖状粒子1個の粒径とし、複数個のコンペイ糖状粒子についての該粒径の相加平均値を示す。
【0011】
シュウ酸バリウムチタニルの平均粒径が上記範囲内であると、水で洗浄するとシュウ酸バリウムチタニル粒子中に取り込まれた塩素等の不純含有量を数百ppmレベルまで低減させることが容易になるため、また、得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は洗浄の際にBa及びTiの溶出が少なくBa/Tiモル比が0.998〜1.002の範囲内の略1のものになり易いため好ましい。
【0012】
一方、シュウ酸バリウムチタニルの平均粒径が50μm未満であると、水で洗浄しても粒子中に取り込まれた塩素等の不純物を数百ppmレベルまで低減させ難く、また、Ba及びTiの溶出のために得られるペロブスカイト型チタン酸バリウムのBa/Tiモル比が0.998〜1.002の範囲内になり難いため好ましくない。また、平均粒径が300μmを越えると、粉砕効率が低下し後述の第二工程において湿式粉砕後の粒径のバラツキが大きくなり易いため好ましくない。
【0013】
また、第一工程において用いられるシュウ酸バリウムチタニルは、Ba/Tiモル比が、通常0.998〜1.002である。シュウ酸バリウムチタニルのBa/Tiモル比が該範囲内にあると、得られるペロブスカイト型チタン酸バリウムのBa/Tiモル比が0.998〜1.002で略1のものが得られるため好ましい。
【0014】
洗浄に用いられる水は、イオン等でシュウ酸バリウムチタニルが汚染されないようにするため、イオン交換水、純水、超純水等が好ましい。なお、洗浄効果を高めるために、初めに工業用水等で洗浄した後、イオン交換水等で再び洗浄してもよい。
【0015】
第一工程における洗浄方法としては特に限定されるものではないが、リパルプ等で洗浄を行うと洗浄効率がよいため好ましい。なお、リパルプとは、上澄み液を捨てた後、純水を加えて再び洗浄する方法である。また、洗浄は、該シュウ酸バリウムチタニルに含有される塩素濃度が500ppm以下、好ましくは200ppm以下になるまで充分に洗浄すると、高純度のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末を得易いため好ましい。
【0016】
洗浄処理後は、所望により乾燥を行い、洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルを得る。本発明において洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルの物性は、平均粒径が通常50〜300μm、好ましくは100〜200μmである。また、Ba/Tiモル比が、通常0.998〜1.002である。さらに、洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルは、塩素含有量が通常500ppm以下、好ましくは200ppm以下である。なお、洗浄回数は一回に限定されるものでなく、洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルの塩素含有量が上記範囲内になるように、複数回繰り返してもよい。
【0017】
(第二工程)
第二工程は、第一工程で洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルをスラリーとした後、湿式粉砕処理して、平均粒径が特定範囲内のシュウ酸バリウムチタニルを得るものである。
【0018】
上記スラリーの調製に用いられる溶媒としては、シュウ酸バリウムチタニルに対して不活性であるものが用いられ、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、アセトン、塩化メチレン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド及びジエチルエーテル等が挙げられる。この中、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、アセトン、塩化メチレン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド及びジエチルエーテル等の有機溶媒で且つBaとTiの溶出が少ないものを用いると、結晶性の高いペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末を得ることができるため好ましい。特にエタノールを用いると結晶性の優れたものが800〜950℃程度の低温域で安価に製造することができるため特に好ましい。上記溶媒は1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0019】
第二工程では、まずスラリーを調製する。スラリーは、洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルを上記溶媒に混合して均一に分散させることにより得られる。スラリーの濃度は、湿式粉砕処理できる程度であればよく特に制限されるものではないが、通常10〜70重量%、好ましくは30〜50重量%であると、粉砕効率が高い。
【0020】
次に、該スラリーを用いて湿式粉砕処理を行う。湿式粉砕処理の方法としては、例えば、該スラリーを、湿式粉砕装置に装入して粉砕処理する方法が挙げられる。湿式粉砕装置としては、例えば、ボールミル、ビーズミル等が挙げられる。
【0021】
湿式粉砕処理は、走査型電子顕微鏡(SEM)から求められるシュウ酸バリウムチタニルの平均粒径が、通常0.05〜1μm、好ましくは0.05〜0.8μmとなるまで行う。平均粒径が0.05μm未満であると、技術的に粉砕が困難であり、また、取り扱いが難しくなるため好ましくない。また、平均粒径が1μmを超えると、得られるペロブスカイト型チタン酸バリウムの粒径のバラツキが大きくなり易いため好ましくない。
【0022】
粉砕処理の際に湿式粉砕装置に装入するビーズの材質としては、例えば、ジルコニア、アルミナ、シリカ、ゼオライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。このうち、湿式粉砕時に不純物の混入が少ないため、ジルコニアが好ましい。
【0023】
上記ビーズの直径は、通常0.3〜5mm好ましくは0.3〜2mmである。直径が該範囲内にあると、粉砕効率がよいため好ましい。
【0024】
湿式粉砕処理終了後、得られる微細なシュウ酸バリウムチタニル粉末又はスラリーをそのまま乾燥する。乾燥方法は溶剤を回収できる方法であると製造コストを低くすることができるため好ましく、また、湿式粉砕処理後のスラリーを全量乾燥することができる噴霧乾燥機等で行うと、溶出成分を再びシュウ酸バリウムチタニル粉末中に含有させることができるためさらに好ましい。
【0025】
なお、第二工程における湿式粉砕処理前のスラリー又は湿式粉砕処理後のスラリーに、必要により副成分元素含有化合物を添加混合してもよい。このように副成分元素含有化合物を添加混合すると、粒子表面に副成分元素がほぼ均一に分散した状態で固溶したペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られ、例えばペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末をセラミック化した後の該セラミックの誘電率等を調整することができるため好ましい。
【0026】
副成分元素含有化合物としては、例えば、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの希土類元素、Ba、Li、Bi、Zn、Mn、Al、Si、Ca、Sr、Co、Ni、Cr、Fe、Mg、Ti、V、Nb、Mo、W及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物が挙げられる。
【0027】
副成分元素含有化合物は無機物又は有機物のいずれであってもよく、例えば、上記元素を含む酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、シュウ酸塩、カルボン酸塩及びアルコキシド等が挙げられる。なお、副成分元素含有化合物がSi元素を含有する化合物である場合は、上記酸化物等に加えて、シリカゾルや珪酸ナトリウム等も用いることができる。さらに、副成分元素含有化合物の元素が金属元素である場合は、副成分元素含有化合物としてアルコキシドを用いると、粒子表面に副成分元素が特に均一に分散したペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られるため好ましい。上記副成分元素含有化合物は1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0028】
湿式粉砕処理前のスラリーに、副成分元素含有化合物を添加混合する方法としては、例えば、副成分元素含有化合物を上記溶媒に溶解させた溶液又は分散させたスラリーを予め調製しておき、該溶液又はスラリーを湿式粉砕処理前のシュウ酸バリウムチタニルのスラリーと混合する方法、湿式粉砕処理前のシュウ酸バリウムチタニルのスラリーに副成分元素含有化合物を直接に添加混合する方法、第一工程で得られる洗浄後のシュウ酸バリウムチタニル、副成分元素含有化合物及び上記溶媒を同時に混合してスラリーを調製する方法等が挙げられる。また、湿式粉砕処理後のシュウ酸バリウムチタニルのスラリーに、副成分元素含有化合物を添加混合する方法としては、例えば、副成分元素含有化合物を上記溶媒に溶解させた溶液を予め調製しておき、該溶液を湿式粉砕処理後のシュウ酸バリウムチタニルのスラリーと混合する方法、湿式粉砕処理後のシュウ酸バリウムチタニルのスラリーに副成分元素含有化合物を直接に添加混合する方法が挙げられる。このうち、前者の方法は、分散が容易となるため好ましい。
【0029】
副成分元素含有化合物の添加量は、目的とする誘電特性に合わせて任意に設定することができるが、例えば、副成分元素含有化合物中の元素に積算した量が、シュウ酸バリウムチタニル100重量部に対して、通常0.01〜10重量部である。
【0030】
(第三工程)
第三工程は、前記第二工程で得られた平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニル粉末を所定温度で仮焼する工程であり、本工程を経ることにより、ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られる。
【0031】
仮焼条件は、仮焼温度が700〜1200℃、好ましくは800〜1100℃である。仮焼温度を上記範囲内とする理由は、700℃未満であると単一相のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られ難いため好ましくなく、一方、1200℃を越えると粒径のバラツキが大きくなり易いため好ましくないからである。また、本発明において、仮焼処理は、必要により何度行ってもよい。
【0032】
仮焼後、適宜冷却し、必要に応じ粉砕すると、ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末が得られる。なお、必要に応じて行われる粉砕は、仮焼して得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末がもろく結合したブロック状のものである場合等に適宜行うが、ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の粒子自体は下記特定の平均粒径、BET比表面積を有するものである。
【0033】
すなわち、第三工程終了後に得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、走査型電子顕微鏡(SEM)から求めた平均粒径が通常0.05〜1μm、好ましくは0.05〜0.8μm、BET比表面積が1m/g以上、好ましくは2〜15m/gで、粒径のバラツキが少ないものである。さらに、上記物性に加え塩素含有量が通常500ppm以下、好ましくは200ppm以下であり、また、BaとTiのモル比が0.998〜1.002で略1の結晶性に優れたものである。
【0034】
かくして得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、平均粒径が上記のように0.05〜1μmと微細で、塩化物イオン等の不純物の含有量が少ない高純度のものであり、粒径のバラツキが小さく、結晶性の優れたものである。
【0035】
本発明に係るペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、例えば、積層セラミックコンデンサを製造する上で従来公知の添加剤、有機系バインダ、可塑剤、分散剤等の配合剤と共に適当な溶媒中に混合分散させてスラリー化し、シート成形を行うことにより、積層セラミックコンデンサの製造に用いられるセラミックシートを得ることができる。
【0036】
該セラミックシートから積層セラミックコンデンサを作製するには、まず、該セラミックシートの一面に内部電極形成用導電ペーストを印刷し、乾燥後、複数枚の前記セラミックシートを積層し、厚み方向に圧着することにより積層体とする。次に、この積層体を加熱処理して脱バインダ処理を行い、焼成して焼成体を得る。さらに、該燒結体にNiペースト、Agペースト、ニッケル合金ペースト、銅ペースト、銅合金ペースト等を塗布して焼き付ければ積層コンデンサを得ることができる。
【0037】
また、例えば、本発明に係るペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末を、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂に配合して、樹脂シート、樹脂フィルム、接着剤等とすると、プリント配線板や多層プリント配線板等の材料、内部電極と誘電体層との収縮差を抑制するための共材、電極セラミック回路基板、ガラスセラミックス回路基板及び回路周辺材料として用いることができる。
【0038】
また、本発明で得られるペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末は、排ガス除去、化学合成等の反応時に使用される触媒や、帯電防止、クリーニング効果を付与する印刷トナーの表面改質材として好適に用いることができる。
【0039】
なお、本発明に係るペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法の第一工程において用いられるシュウ酸バリウムチタニルは、例えば、以下のシュウ酸バリウムチタニルの製造方法により製造することができる。
【0040】
[シュウ酸バリウムチタニルの製造方法]
第一工程において用いられる特定粒度のシュウ酸バリウムチタニルは、四塩化チタン及び塩化バリウムを水に溶解してなるA液と、シュウ酸を水に溶解してなるB液とを特定温度で接触させ、熟成した後、固液分離することにより製造することができる。
【0041】
該方法に用いることができる四塩化チタン、塩化バリウム及びシュウ酸は工業的に入手できるものであれば特に制限はないが、高純度のシュウ酸バリウムチタニル又はペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末を得るために不純物含有量が少ないものを用いることが好ましい。
【0042】
反応操作は、まず、四塩化チタン及び塩化バリウムを水に溶解してなるA液と、シュウ酸を水に溶解してなるB液を調製する。A液は、四塩化チタン及び塩化バリウムを含む水溶液であるが、四塩化チタンと塩化バリウムとの溶解順序は特に限定されるものでなく、同時に溶解してもよいし、一方を溶解した後に他方を溶解してもよい。
【0043】
A液は、四塩化チタン中のTiに対する塩化バリウム中のBaのモル比(Ba/Ti)が通常1.0〜1.5、好ましくは1.0〜1.2であると、シュウ酸バリウムチタニルのBa/Tiモル比が0.998〜1.002になり易いため好ましい。
【0044】
また、A液中の塩化バリウムの濃度はBaClに換算した濃度が通常1〜10重量%、好ましくは5〜8重量%であると、シュウ酸バリウムチタニルが高収率で得られるため好ましい。また、A液中の四塩化チタンの濃度はTiClに換算した濃度が通常1〜10重量%、好ましくは5〜8重量%であると、シュウ酸バリウムチタニルが高収率で得られるため好ましい。
【0045】
また、前記B液はシュウ酸の濃度が通常5〜70重量%、好ましくは10〜40重量%であると、シュウ酸バリウムチタニルが高収率で得られるため好ましい。
【0046】
A液とB液との接触方法としては、A液攪拌下にB液を添加する方法、又はB液にA液を攪拌下に添加する方法が挙げられる。前記A液に対するB液の添加量又はB液に対するA液の添加量は、A液中のTiに対するB液中のシュウ酸のモル比(シュウ酸/Ti)が、通常2.1〜2.3となるように添加すると高収率でシュウ酸バリウムチタニルを得ることができるため好ましい。また、攪拌速度は、添加開始から反応終了までの間に生成するシュウ酸バリウムチタニルを含むスラリーが常に流動性を示す状態であればよく、特に限定されるものではない。
【0047】
本発明では、反応系に連続的又は断続的に供給するA液又はB液の添加時間を長くとったり、添加温度を高くしたりすることにより、生成するシュウ酸バリウムチタニルの粒径が大きくなり易い。このため、本発明において、このA液とB液との接触は、A液又はB液のうち添加する方の液の添加温度を通常50〜90℃、好ましくは50〜70℃とし、添加時間を0.5時間以上、好ましくは1時間以上で、一定速度で連続的に行うと、得られるシュウ酸バリウムチタニルはBa/Tiモル比が略1で且つバラツキが小さい安定した品質のものとなり、且つ、後述の熟成反応で上記範囲内の平均粒径のものを短時間で得ることができるため好ましい。なお、A液又はB液のうち添加される方の液の温度は特に限定されないが、上記添加温度と同様の範囲内にあると反応操作が容易になるため好ましい。
【0048】
A液とB液との接触終了後は、熟成反応を行う。この熟成反応を行うと、生成するシュウ酸バリウムチタニルの粒成長が促進されると共に反応が完結するため、上記範囲内の平均粒径を有し、Ba/Tiモル比が0.998〜1.002で組成のバラツキが少ないシュウ酸バリウムチタニルを得ることができる。
【0049】
熟成条件は、熟成温度が通常は50℃以上、好ましくは50〜90℃の温度で、0.5時間以上、好ましくは1時間以上熟成反応を行う。なお、熟成温度とは、A液とB液の接触後における混合物全体の温度をいう。熟成終了後は、常法により固液分離して平均粒径が通常50〜300μm、好ましくは100〜200μmのシュウ酸バリウムチタニルを得る。
【0050】
上記シュウ酸バリウムチタニルの製造方法は、例えば、上記ペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法の第一工程で用いられる平均粒径50〜300μmのシュウ酸バリウムチタニルの調製に用いることができる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0052】
実施例1
(シュウ酸バリウムチタニルの製造工程)
塩化バリウム2水塩600g(2.456モル)及び四塩化チタン444g(2.342モル)を水4100mlに溶解した混合溶液を調製し、これをA液とした。次にシュウ酸620gを70℃の温水1500mlに溶解しシュウ酸水溶液を調製し、これをB液とした。A液にB液を70℃に保持しながら攪拌下に120分かけて添加し、更に70℃で1時間攪拌下に熟成した。冷却後、ろ過してシュウ酸バリウムチタニルを回収した。得られたシュウ酸バリウムチタニルの物性値を表1に示す。平均粒径は走査型電子顕微鏡(SEM)写真により求めた。
【0053】
【表1】
Figure 2004123431
【0054】
(第一工程)
回収したシュウ酸バリウムチタニルを蒸留水4.5Lで3回リパルプして入念に洗浄した。次いで、105℃で乾燥してシュウ酸バリウムチタニル1000gを得た。得られたシュウ酸バリウムチタニルの物性値を表2に示す。
なお、Ba/Tiモル比は蛍光X線分析した値に基いて算出した。また、平均粒径は走査型電子顕微鏡(SEM)写真により求めた。塩素イオン濃度はイオンクロマトグラフィー法で測定した。
【0055】
【表2】
Figure 2004123431
【0056】
(第二工程)
容量が700mlのボールミルに、第一工程で調製したシュウ酸バリウムチタニル60gとエタノール140mlとを加えてスラリーとしたものを装入し、これに5mmφのジルコニアボール1070gを入れ、湿式粉砕処理を行った。次に湿式粉砕処理後のスラリーを105℃で全量乾燥して平均粒径が0.7μmのシュウ酸バリウムチタニルを得た。
【0057】
(第三工程)
第二工程で得られたシュウ酸バリウムチタニル試料の10gを、大気下で900℃で4時間仮焼処理してチタン酸バリウム試料を得た。
得られたチタン酸バリウム試料のBa/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ及び塩素含有量を求めた。結果を表3及び表4に示す。また、チタン酸バリウムのX線回折図を図2に示す。
なお、Ba/Tiモル比は蛍光X線分析した値に基いて算出した。また、結晶化度は、線源としてCu−Kα線を用いてX線回折装置(日本フィリップス株式会社製、形式X′PartMPD)によりチタン酸バリウム試料を測定し、下記計算式により求めた。結晶化度は、大きい値をとるほど結晶性に優れていることを表すものである。下記式におけるaとbの求め方を図1に概念的に示す。
【0058】
【数1】
結晶化度=a/b
【0059】
(a:2θ=45.38°付近の格子面(200)面の回折ピークcの強度。b:2θ=44.86°付近の格子面(002)面の回折ピークdと上記格子面(200)面の回折ピークcとの間の谷部eの強度)。なお、回折ピークc、回折ピークd及び谷部eは、X線回折装置の機械的換算手段により求めた。
粒径のバラツキは、サンプルを倍率20000倍で電子顕微鏡観察したときに任意に抽出した粒子200個以上の粒径を測定したときの標準偏差σで評価した。この標準偏差σが小さい方が粒径のバラツキが少ないことを表す。また、チタン酸バリウムの塩素含有量はイオンクロマトグラフィー法で測定した。
【0060】
実施例2及び3
第三工程において、シュウ酸バリウムチタニル試料の仮焼温度を920℃(実施例2)又は940℃(実施例3)とした以外は実施例1と同様にして、チタン酸バリウム試料を得、Ba/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ及び塩素含有量を求めた。結果を表3及び表4に示す。
【0061】
比較例1
(シュウ酸バリウムチタニルの製造工程及び第一工程)
実施例1と同様にシュウ酸バリウムチタニルの製造工程及び第一工程を実施し、表2に示す物性のシュウ酸バリウムチタニル試料1000gを得た。
【0062】
(第一工程後の工程)
このシュウ酸バリウムチタニル試料の200gを、大気下で900℃で4時間仮焼処理してチタン酸バリウム試料を得た。
次に容量が700mlのボールミルに、得られたチタン酸バリウム試料60gとエタノール140mlとを加えスラリーとし、これに5mmφのジルコニアボール1070gを入れ、湿式粉砕処理を行った。次に湿式粉砕処理後のスラリーを105℃で全量乾燥してチタン酸バリウム試料を得た。
得られたチタン酸バリウム試料について実施例1と同様な手法でBa/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ及び塩素含有量を求めた。結果を表3及び表4に示す。また、得られたチタン酸バリウムのX線回折図を図2に示す。
【0063】
比較例2〜4
第一工程後の工程において、シュウ酸バリウムチタニル試料の仮焼温度を920℃(比較例2)、940℃(比較例3)又は1000℃(比較例4)とした以外は比較例1と同様にして、チタン酸バリウム試料を得、Ba/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ及び塩素含有量を求めた。結果を表3及び表4に示す。
【0064】
【表3】
Figure 2004123431
【0065】
【表4】
Figure 2004123431
【0066】
表3及び表4の結果より、以下のことが判る。すなわち、実施例1〜3より、本発明に係る製造方法で得られたチタン酸バリウムは、粒径が1μm以下の微細な粒子であり、高純度で、結晶性が良く粒径のバラツキが少ない。また、比較例1〜4より、本発明の第二工程を行わない場合は、1000℃以上の高温で加熱処理しないと結晶性の良いチタン酸バリウムが得られない。また、比較例1〜4より、本発明の第二工程を行わない場合は、仮焼後に粉砕処理を行っても粗粒子や微粒子が多いためチタン酸バリウム中にシュウ酸バリウムチタニルの骨格が残っていることが判り、また、粉砕処理を行っても粗粒子や微粒子が多いため粒径のバラツキが大きく、また、X線回折分析で2θ=44.86°付近002面の回折ピークが検出されず、結晶性が劣る。
【0067】
実施例4
(シュウ酸バリウムチタニルの製造工程及び第一工程)
実施例1と同様にシュウ酸バリウムチタニルの製造工程及び第一工程を実施し、表2に示す物性のシュウ酸バリウムチタニル試料1000gを得た。
【0068】
(第二工程)
容量が700mlのボールミルに、エタノ−ル140mlとイットリウムブトキシドとを、イットリウムブトキシドが酸化イットリウム換算で生成するチタン酸バリウムに対して1重量%となる量で加えた。次に第一工程で調製したシュウ酸バリウムチタニル60g及び5mmφのジルコニアボール1070gをボールミル内に入れ、湿式粉砕処理を行った。
次に、湿式粉砕処理後のスラリーを105℃で全量乾燥して、平均粒径が0.7μmの表面にイットリウムが付着したシュウ酸バリウムチタニルを得た。
【0069】
(第三工程)
表面にイットリウムが付着したシュウ酸バリウムチタニルの10gを、大気下で1100℃で4時間仮焼処理して、酸化イットリウムが固溶したチタン酸バリウム試料を得た。
該チタン酸バリウム試料について実施例1と同様な手法でBa/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ、塩素含有量及びイットリウム含有量を求めた。またYの量はICP分析法により求めた。結果を表5に示す。
【0070】
実施例5
(予備工程及び第一工程)
実施例1と同様に予備工程及び第一工程を実施し、表2に示す物性のシュウ酸バリウムチタニル試料1000gを得た。
【0071】
(第二工程)
容量が700mlのボールミルに、第一工程で得られたシュウ酸バリウムチタニル試料60g、酸化イットリウム(平均粒径0.1μm)0.6g、エタノール140ml及び5mmφのジルコニアボール1070gを入れ、湿式粉砕処理を行った。次に湿式粉砕処理後のスラリーを105℃で全量乾燥して酸化イットリウムと平均粒径が0.7μmのシュウ酸バリウムチタニルとの混合物を得た。
【0072】
(第三工程)
次に、得られた酸化イットリウムとシュウ酸バリウムチタニルの混合物を、大気下で1100℃で4時間仮焼処理して。表面に酸化イットリウムが付着したチタン酸バリウム試料を得た。
該チタン酸バリウム試料について実施例1と同様な手法でBa/Tiモル比、BET比表面積、結晶化度、平均粒径、粒径のバラツキ、塩素含有量及びイットリウム含有量を求めた。またYの量はICP分析法により求めた。結果を表5に示す。
【0073】
【表5】
Figure 2004123431
【0074】
実施例4及び実施例5で得られたイットニウムを含有したチタン酸バリウム試料についてSEM−EDX(日本電子社製)でイットリウムのマッピングを行った結果、実施例4及び実施例5は共にイットリウムの偏析は見られず、粉体表面に均一に分散していたが、実施例4のものの方が、実施例5のものに比べてよりイットリウムが均一に分散していることが分かった。
【0075】
【発明の効果】
本発明に係るペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法によれば、平均粒径が1μm以下の微細で、粒径のバラツキが小さく、Ba/Tiモル比が略1で且つそのバラツキが小さく、高純度で、結晶性に優れたペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】数式1で用いるaとbを説明するX線回折曲線の模式図である。
【図2】実施例1で得られたチタン酸バリウムの2θ=44〜46°付近のX線回折図である。
【図3】比較例1で得られたチタン酸バリウムの2θ=44〜46°付近のX線回折図である。

Claims (5)

  1. 平均粒径50〜300μmのシュウ酸バリウムチタニルを水で洗浄する第一工程、該洗浄後のシュウ酸バリウムチタニルをスラリーとした後、湿式粉砕処理して、平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを得る第二工程、及び該平均粒径0.05〜1μmのシュウ酸バリウムチタニルを700〜1200℃で仮焼する第三工程を有することを特徴とするペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
  2. 前記平均粒径50〜300μmのシュウ酸バリウムチタニルが、四塩化チタン及び塩化バリウムを水に溶解してなるA液と、シュウ酸を水に溶解してなるB液とを50〜90℃で接触させ、50〜90℃で0.5時間以上熟成した後、固液分離して得られたものであることを特徴とする請求項1記載のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
  3. 前記スラリーの溶媒が有機溶媒であることを特徴とする請求項1又は2記載のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
  4. 前記有機溶媒がエタノールであることを特徴とする請求項3記載のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
  5. 第二工程における湿式粉砕処理前のスラリー又は湿式粉砕処理後のスラリーに、希土類元素、Ba、Li、Bi、Zn、Mn、Al、Si、Ca、Sr、Co、Ni、Cr、Fe、Mg、Ti、V、Nb、Mo、W及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物である副成分元素含有化合物を添加混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のペロブスカイト型チタン酸バリウム粉末の製造方法。
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