JP2004122943A - 電動パワーステアリングの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができる電動パワーステアリングの制御装置の提供。
【解決手段】イグニッションスイッチのオン時にメインマイコンAとサブマイコンBの初期化を行うように構成され、異常監視手段がメインマイコンAとサブマイコンBのいずれかの異常を検出した時はフェール信号を記憶させるRAMおよび可逆式電動モータMによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、その後イグニッションスイッチがオフされるまでRAMにおけるフェール信号の記憶を保持させる記憶保持手段と、RAMにフェール信号が記憶されている間はフェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまでフェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させるフェールセーフ維持手段と、を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】イグニッションスイッチのオン時にメインマイコンAとサブマイコンBの初期化を行うように構成され、異常監視手段がメインマイコンAとサブマイコンBのいずれかの異常を検出した時はフェール信号を記憶させるRAMおよび可逆式電動モータMによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、その後イグニッションスイッチがオフされるまでRAMにおけるフェール信号の記憶を保持させる記憶保持手段と、RAMにフェール信号が記憶されている間はフェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまでフェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させるフェールセーフ維持手段と、を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリングの制御装置に関し、特に、制御装置の異常発生時におけるフェールセーフ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電動パワーステアリングの制御装置の異常発生時におけるフェールセーフ技術としては、以下のようなものがある。
即ち、操舵アシスト制御手段を構成するCPUの暴走等の異常を判定する判定手段を備え、該異常判定手段による異常判定時には、電動モータによる操舵アシスト制御を停止させ、その後の異常回復時には直ちに操舵アシスト制御を再開させることなく、車両の停止中であるか又は直前に停止中であったこと条件として操舵アシスト制御を再開させるように構成することによって、車両走行中に操舵アシスト「無し」の状態から「有り」の状態に急変することで運転者に違和感を与えることを防止することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−122144号公報 (第(2)頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例にあっては、異常回復時に、車両の停止中であるか又は直前に停止中であったこと条件として操舵アシスト制御を再開させるが、その際CPUを初期状態に戻す制御が行われないため、異常回復してもCPUの暴走が再発する可能性があり、再度操舵アシスト制御を停止するとその後の車両走行中に操舵感覚が再度急変し、運転者に違和感を与えることになるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができる電動パワーステアリングの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明請求項1記載の電動パワーステアリングの制御装置は、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を出力するフェール信号出力手段と、該フェール信号出力手段によりフェール信号が出力されると、次回のイグニッションスイッチがオンされるまではフェール信号を保持させる保持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0007】
この請求項1では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は、フェール信号が出力され、このフェール信号が出力されると、次回のイグニッションスイッチがオンされるまではフェール信号を保持させる処理がなされるため、このフェール信号が保持されている間は、電動モータによる操舵アシストを停止させることにより、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時にはフェール信号の保持状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0008】
請求項2記載の電動パワーステアリングの制御装置では、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、該フェールセーフ手段により操舵アシストが停止されると、その後イグニッションスイッチがオフされるまでは前記電動モータによる操舵アシスト停止状態を維持させる維持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0009】
この請求項2では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は、電動モータによる操舵アシストを停止させると共に、操舵アシストが停止されるとその後イグニッションスイッチがオフされるまでは前記電動モータによる操舵アシスト停止状態を維持させる処理がなされるため、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時には電動モータによる操舵アシスト停止状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0010】
この発明請求項3記載の電動パワーステアリングの制御装置では、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を記憶させる記憶手段および前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、その後イグニッションスイッチがオフされるまで前記記憶手段におけるフェール信号の記憶を保持させる記憶保持手段と、前記記憶手段にフェール信号が記憶されている間は該フェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまで前記フェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させるフェールセーフ維持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0011】
この請求項3では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を記憶させると共に、電動モータによる操舵アシストを停止させ、その後イグニッションスイッチがオフされるまで記憶手段におけるフェール信号の記憶が保持され、このフェール信号が記憶されている間は該フェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまでフェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させる処理がなされるため、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時には電動モータによる操舵アシスト停止状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態の構成を図1に基づいて説明する。
図1は、発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示す全体概略図であり、この図に示すように、ステアリングホイールSWを手動で回転させると、その回転がラックL&ピニオンPによりラックLの直線運動に変換され、これにより、左右の前輪TL、TRの向きを変更(操舵)することができる。また、ピニオンPを可逆式電動モータMにより減速ギヤGを介し回転可能に構成することにより、前記手動による操舵力のアシストが行われるようになっている。
【0013】
また、前記可逆式電動モータMは、手動による操舵力を検出するトルクセンサ(トルク検出手段)TS等からの信号に基づいて、車載のコントロールユニットECUによりその駆動制御が行われ、これにより、手動による操舵力のアシスト制御が行われる。なお、同図において、Rはフェールセーフ用のリレー、Baは車載のバッテリ(電源)である。
【0014】
次に、図2は、発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示すシステムブロック図であり、この図に示すように、コントロールユニット(操舵アシスト制御手段)ECU内には、メインマイコン(メイン制御手段)A、サブマイコン(サブ制御手段)B、モータ駆動回路C、電源IC&ウオッチドックタイマD、モータ電流検出回路E、フェールセーフ用のリレーR等が組み込まれている。
そして、前記メインマイコンAおよびサブマイコンBには、それぞれトルクセンサTSからのトルク信号が入力される。
【0015】
さらに詳述すると、前記フェールセーフ用のリレーRは、可逆式電動モータMとバッテリBaとを接続するバッテリラインBLに介装されている。即ち、このリレーRは、電動パワーステアリング装置のフェールセーフ時にバッテリラインを切断するためのものであり、リレーコイルの通電時にON状態に保持され、非通電時にOFF状態に保持される。そして、メインマイコンAおよびサブマイコンBからの両ON信号が共に2入力のアンド回路1の両入力端に入力されている場合にのみリレー駆動回路2への駆動信号が出力され、該リレー駆動回路2からのリレー駆動信号によりリレーRがON制御され、これにより、モータ駆動回路Cへ電源が供給され、いずれか一方のON信号が入力されていない時は、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されるようになっている。
【0016】
前記モータ駆動回路Cは、可逆式電動モータMを正逆回転駆動制御するもので、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、および、地落側スイッチングトランジスタFET L1、FET L2で構成されるブリッジ回路と、各スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、FET L1、FET L2を駆動するためのプリドライバPD H1 、PD H2 、PD L1 、PD L2 で構成されている。
【0017】
そして、メインマイコンAからプリドライバPD H1 、PD H2 、PD L1 、PD L2 に向けて出力される右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号に基づいてブリッジ回路の各スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、FET L1、FET L2がON・OFF駆動制御されることにより、該ブリッジ回路に接続された可逆式電動モータMの正逆回転駆動制御が行われる。
【0018】
ちなみに、スイッチングトランジスタFET H1、FET L2のプリドライバPDH1、P D L2に対し右方向駆動指示信号が出力されると可逆式電動モータMが右方向に回転駆動され、スイッチングトランジスタFET H2、FET L1のプリドライバPD H2 、PD L1 に対し左方向駆動指示信号が出力されると可逆式電動モータMが左方向に回転駆動される。
【0019】
前記各電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 の入力側にはそれぞれ2入力のアンド回路3、4の出力端が接続されており、この両アンド回路3、4の一方の入力端に前記メインマイコンAからの右方向駆動指示信号と左方向駆動指示信号がそれぞれ入力され、もう一方の入力端には2入力のアンド回路5のからのイネーブル信号がそれぞれ入力されるようになっている。このアンド回路5は、フェール時に可逆式電動モータMの回転駆動信号を遮断する役目をなすもので、正常時には、両入力端にメインマイコンAとサブマイコンBからそれぞれON信号が入力されるようになっている。
【0020】
前記モータ電流検出回路Eは、可逆式電動モータMに流れる電流を検出するもので、前記バッテリラインBLの途中に介装されたシャント抵抗SRの両端子部21、22間の電圧差を検出し、この電圧差(電圧降下値)を増幅器6で増幅した値をメインマイコンAおよびサブマイコンBに入力し、両マイコンA、Bにおいてそれぞれ電流値が求められる。
【0021】
前記メインマイコンAとサブマイコンBとは、相互に他方の異常を監視し(異常監視手段)、両マイコンがそれぞれ正常に作動している時はメインマイコンAからサブマイコンBに向けプログラムランパルスP−RUN_Mが出力され、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源ICウオッチドックタイマDに向けてプログラムランパルスP−RUN_Sがそれぞれ出力される(フェール信号出力手段)、(図5参照)。
【0022】
そして、サブマイコンBに異常が発生すると、図5のタイムチャートに示すように、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源IC&ウオッチドックタイマDに向けたプログラムランパルスP−RUN_Sの出力が停止(請求の範囲のフェール信号出力)し、その停止状態が所定時間継続されることで、メインマイコンAでは、サブマイコンBからのプログラムランパルスP−RUN_S異常フラグを1にセットすると共に、メインマイコンAのモータ駆動許可フラグを0にリセットし、このタイミングで、ランダムアクセスメモリ(記憶手段)RAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うと共に、アンド回路1およびアンド回路5に向けたON信号をそれぞれ停止することにより、アンド回路1からリレー駆動回路2に向けた駆動信号が停止されることで、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されると共に、アンド回路5から両アンド回路3、4に向けたイネーブル信号が停止されることで、両アンド回路3、4から電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に向けた右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号が停止されるため、可逆式電動モータMの駆動が停止され、これにより操舵アシストが停止された状態となる(フェールセーフ手段)。
【0023】
また、電源ICウオッチドックタイマDでは、プログラムランパルスP−RUN_Sが所定時間停止されると、メインマイコンAおよびサブマイコンBに向けて出力されていた電源ICウオッチドックタイマDからのリセット信号RESETが所定時間停止されることにより、両マイコンA、Bがリセットされ、これにより、後述するように、イニシャライズを行うステップ(図3のステップ101、図4のステップ201)にそれぞれ戻って制御が再開される。
【0024】
次に、前記メインマイコンAにおけるフェールセーフ制御の内容を図3のフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS101でメインマイコンAが初期化されることで、それまで発生していたフェール状態が回復される。
続くステップS102では、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みが有るか否かを判定し、NO(書き込み無し)である時は、操舵アシストの準備を行うため、ステップS103でトルクセンサTSで検出されたトーションバートルクを読み込み、ステップS104で操舵アシストトルクを算出し、ステップS105で可逆式電動モータMに印加する目標電流を算出し、ステップS106ではモータ電流検出回路Eで検出された可逆式電動モータMに流れる電流(フィードバック電流値)を読み込み、ステップS107では目標電流値とフィードバックバック電流値とからモータ電圧を算出し、ステップS108では、該モータ電圧をPWM出力する。即ち、右操舵時にはアンド回路3および地落側スイッチングトランジスタFET L2のプリドライバPD L2 に向けて右方向駆動指示信号としてのモータ電圧をPWM出力し、左操舵時にはアンド回路4および地落側スイッチングトランジスタFET L1のプリドライバPD L1 に向けて左方向駆動指示信号としてのモータ電圧をPWM出力する。
【0025】
続くステップS109では、トルクセンサTSの異常等、メインマイコンAで検出可能な異常の判断が行われ、ステップS109で異常有り(YES)の判定がなされると、ステップS111に進む。このステップS111では、サブマイコンBから入力されるプログラムランパルスP−RUN_Sが異常(出力停止)か否かを判定することにより、サブマイコンBでメインマイコンAの暴走等の異常状態が検出されているか否かを判定し、YES(異常状態)である時は、ステップS112に進み、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行った後、ステップS113に進む。また、NO(正常状態)である時は、そのままステップS113に進む。
【0026】
このステップS113では、アンド回路5に対しイネーブル信号OFFを出力することにより、両アンド回路3、4の一方の入力端に対するアンド回路5からの入力が停止されるもので、これにより、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に対する駆動信号PWM出力が停止され、その結果、可逆式電動モータMの駆動が停止され、操舵アシストが停止された状態となる。
【0027】
さらに、続くステップS114では、アンド回路1にリレーOFFを出力することにより、リレー駆動回路2に対する駆動指示信号がOFFになるため、リレーRに対するリレー駆動信号が停止されるため、リレーRがOFFになり、その結果、モータ駆動回路Cに対する電源供給自体が停止される。従って、トルクセンサTS等の異常発生や、メインマイコンAの暴走等の異常発生により可逆式電動モータMの回転軸がロックされることが防止され、可逆式電動モータMの操舵アシスト無しの状態で操舵することができる状態となる。
そして、続くステップS115では、イグニッションスイッチIGNがOFFになった時点で、ステップS117に進み、ランダムアクセスメモリRAMにおけるプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードをクリアし(記憶保持手段)、これで一回のフローを終了する。
【0028】
なお、前記ステップS102の判定がNO(ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み有り)である時は、操舵アシストの準備や異常判定を行うステップS103〜S111を迂回し、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うステップS112に進む(保持手段、維持手段、フェールセーフ維持手段)。
【0029】
また、前記ステップS110の判定がNO(異常無し)である時は、ステップS116においてイグニッションスイッチIGNがOFFになったか否かを判定し、YES(OFF)である時は、ステップS117に進み、また、NO(ON)である時は、前記ステップS103に戻る。
【0030】
次に、前記サブマイコンBにおけるフェールセーフ制御の内容を図5のフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS201でサブマイコンBが初期化されることで、それまで発生していたフェール状態が回復される。
【0031】
続くステップS202でトルクセンサTSで検出されたトーションバートルクを読み込み、ステップS203ではモータ電流検出回路Eで検出された可逆式電動モータMに流れる電流(フィードバック電流値)を読み込み、ステップS204では、トルクセンサTSの異常等、サブマイコンBで検出可能な異常の判断が行われ、ステップS204で異常有り(YES)の判定がなされると、ステップS206に進む。
【0032】
このステップS206では、アンド回路5に対しイネーブル信号OFFを出力することにより、両アンド回路3、4の一方の入力端に対するアンド回路5からの入力が停止されるもので、これにより、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に対する駆動信号PWM出力が停止され、その結果、可逆式電動モータMの駆動が停止され、操舵アシストが停止された状態となる。
【0033】
さらに、続くステップS207では、アンド回路1にリレーOFFを出力することにより、リレー駆動回路2に対する駆動指示信号がOFFになるため、リレーRに対するリレー駆動信号が停止されるため、リレーRがOFFになり、その結果、モータ駆動回路Cに対する電源供給自体が停止される。従って、トルクセンサTS等の異常発生等、サブマイコンBで判断可能な異常発生により可逆式電動モータMの回転軸がロックされることが防止され、可逆式電動モータMの操舵アシスト無しの状態で操舵することができる状態となる。
【0034】
また、前記ステップS205の判定がNO(異常無し)である時は、ステップS209においてイグニッションスイッチIGNがOFFになったか否かを判定し、YES(OFF)である時は、これで一回のフローを終了し、また、NO(ON)である時は、ステップS202に戻る。
【0035】
次に、本発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
(イ)サブマイコンBの異常発生時
サブマイコンBに暴走等の異常が発生すると、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源ICウオッチドックタイマDに向けたプログラムランパルスP−RUN_Sの出力が所定時間停止されることで、メインマイコンAでは、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うと共に、アンド回路1およびアンド回路5に向けたON信号をそれぞれ停止することにより、アンド回路1からリレー駆動回路2に向けた駆動信号が停止されることで、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されると共に、アンド回路5から両アンド回路3、4に向けたイネーブル信号が停止されることで、両アンド回路3、4から電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PDH2 に向けた右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号が停止されるため、可逆式電動モータMの駆動が停止され、これにより、操舵アシストが停止された状態となる。そして、その後、イグニッションスイッチがOFFされるまでの間、その状態(プログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み状態、操舵アシストが停止状態)が維持される(図3のステップS101〜115の流れ)。
【0036】
また、電源ICウオッチドックタイマDでは、図5に示すように、プログラムランパルスP−RUN_Sが所定時間停止されると、メインマイコンAおよびサブマイコンBに向けて出力されていた電源IC&ウオッチドックタイマDからのリセット信号RESETが所定時間停止されることにより、両マイコンA、Bがリセットされ、これにより、イニシャライズを行うステップ(図3のステップ101、図4のステップ201)にそれぞれ戻って制御が再開される。そして、この制御の再開においては、まず、両マイコンA、Bの初期化が行われることにより、それまで発生していたフェール状態が回復されると共に、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み状態が保持されているため、さらに、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行った後、イグニッションスイッチがOFFされるまで、操舵アシストが停止された状態を維持させる(図3のステップS101−S102−S112〜−S115の流れ)。
【0037】
以上のように、操舵アシストが停止されることで操舵感覚は重くなっても、その後仮にサブマイコンBの異常状態が解消され、プログラムランパルスP−RUN_Sの出力が復活したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、その後、イグニッションスイッチがOFFされ、次回イグニッションスイッチがONされた時には操舵アシスト停止状態が解除された状態で両マイコンA、Bが初期化されるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、両マイコンA、Bの暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0038】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、発明の実施の形態では、フェールセーフ時に、両電源側プリドライバPD H1、PD H2 への駆動指示信号出力を停止すると同時に、リレーRをOFFしてモータ駆動回路Cに対する電源供給を停止させるようにしたが、いずれか一方のみを停止させるようにしてもよい。
【0039】
また、フェールセーフ時においては、フェールランプを点灯させたり、警報音を発する等、運転者にパワーステアリング装置に異常が発生したことや操舵補助トルクが作用しなくなった状態を認知させるようにしてもよい。
また、発明の実施の形態では、サブマイコンBの異常をメインマイコンAで監視し、両マイコンA、Bをリセットするようにしたが、メインマイコンAの異常をサブマイコンBで監視し、または相互に監視するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示す全体概略図である。
【図2】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示すシステムブロック図である。
【図3】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置におけるメインマイコンにおけるフェールセーフ制御の内容を示すフローチャートである。
【図4】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置におけるサブマイコンにおけるフェールセーフ制御の内容を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置における
フェールセーフ制御内容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
A メインマイコン(メイン制御手段)
B サブマイコン(サブ制御手段)
M 可逆式電動モータ
TS トルクセンサ(トルク検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリングの制御装置に関し、特に、制御装置の異常発生時におけるフェールセーフ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電動パワーステアリングの制御装置の異常発生時におけるフェールセーフ技術としては、以下のようなものがある。
即ち、操舵アシスト制御手段を構成するCPUの暴走等の異常を判定する判定手段を備え、該異常判定手段による異常判定時には、電動モータによる操舵アシスト制御を停止させ、その後の異常回復時には直ちに操舵アシスト制御を再開させることなく、車両の停止中であるか又は直前に停止中であったこと条件として操舵アシスト制御を再開させるように構成することによって、車両走行中に操舵アシスト「無し」の状態から「有り」の状態に急変することで運転者に違和感を与えることを防止することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−122144号公報 (第(2)頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例にあっては、異常回復時に、車両の停止中であるか又は直前に停止中であったこと条件として操舵アシスト制御を再開させるが、その際CPUを初期状態に戻す制御が行われないため、異常回復してもCPUの暴走が再発する可能性があり、再度操舵アシスト制御を停止するとその後の車両走行中に操舵感覚が再度急変し、運転者に違和感を与えることになるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができる電動パワーステアリングの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明請求項1記載の電動パワーステアリングの制御装置は、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を出力するフェール信号出力手段と、該フェール信号出力手段によりフェール信号が出力されると、次回のイグニッションスイッチがオンされるまではフェール信号を保持させる保持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0007】
この請求項1では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は、フェール信号が出力され、このフェール信号が出力されると、次回のイグニッションスイッチがオンされるまではフェール信号を保持させる処理がなされるため、このフェール信号が保持されている間は、電動モータによる操舵アシストを停止させることにより、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時にはフェール信号の保持状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0008】
請求項2記載の電動パワーステアリングの制御装置では、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、該フェールセーフ手段により操舵アシストが停止されると、その後イグニッションスイッチがオフされるまでは前記電動モータによる操舵アシスト停止状態を維持させる維持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0009】
この請求項2では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は、電動モータによる操舵アシストを停止させると共に、操舵アシストが停止されるとその後イグニッションスイッチがオフされるまでは前記電動モータによる操舵アシスト停止状態を維持させる処理がなされるため、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時には電動モータによる操舵アシスト停止状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0010】
この発明請求項3記載の電動パワーステアリングの制御装置では、操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を記憶させる記憶手段および前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、その後イグニッションスイッチがオフされるまで前記記憶手段におけるフェール信号の記憶を保持させる記憶保持手段と、前記記憶手段にフェール信号が記憶されている間は該フェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまで前記フェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させるフェールセーフ維持手段と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0011】
この請求項3では、上述のように、異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を記憶させると共に、電動モータによる操舵アシストを停止させ、その後イグニッションスイッチがオフされるまで記憶手段におけるフェール信号の記憶が保持され、このフェール信号が記憶されている間は該フェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまでフェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させる処理がなされるため、操舵感覚は重くなっても、その後仮に制御手段の異常状態が解消され、フェール信号の出力が停止したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、次回イグニッションスイッチがオンされた時には電動モータによる操舵アシスト停止状態が解除された状態で制御手段の初期化が行われるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、操舵アシスト制御手段の暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態の構成を図1に基づいて説明する。
図1は、発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示す全体概略図であり、この図に示すように、ステアリングホイールSWを手動で回転させると、その回転がラックL&ピニオンPによりラックLの直線運動に変換され、これにより、左右の前輪TL、TRの向きを変更(操舵)することができる。また、ピニオンPを可逆式電動モータMにより減速ギヤGを介し回転可能に構成することにより、前記手動による操舵力のアシストが行われるようになっている。
【0013】
また、前記可逆式電動モータMは、手動による操舵力を検出するトルクセンサ(トルク検出手段)TS等からの信号に基づいて、車載のコントロールユニットECUによりその駆動制御が行われ、これにより、手動による操舵力のアシスト制御が行われる。なお、同図において、Rはフェールセーフ用のリレー、Baは車載のバッテリ(電源)である。
【0014】
次に、図2は、発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示すシステムブロック図であり、この図に示すように、コントロールユニット(操舵アシスト制御手段)ECU内には、メインマイコン(メイン制御手段)A、サブマイコン(サブ制御手段)B、モータ駆動回路C、電源IC&ウオッチドックタイマD、モータ電流検出回路E、フェールセーフ用のリレーR等が組み込まれている。
そして、前記メインマイコンAおよびサブマイコンBには、それぞれトルクセンサTSからのトルク信号が入力される。
【0015】
さらに詳述すると、前記フェールセーフ用のリレーRは、可逆式電動モータMとバッテリBaとを接続するバッテリラインBLに介装されている。即ち、このリレーRは、電動パワーステアリング装置のフェールセーフ時にバッテリラインを切断するためのものであり、リレーコイルの通電時にON状態に保持され、非通電時にOFF状態に保持される。そして、メインマイコンAおよびサブマイコンBからの両ON信号が共に2入力のアンド回路1の両入力端に入力されている場合にのみリレー駆動回路2への駆動信号が出力され、該リレー駆動回路2からのリレー駆動信号によりリレーRがON制御され、これにより、モータ駆動回路Cへ電源が供給され、いずれか一方のON信号が入力されていない時は、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されるようになっている。
【0016】
前記モータ駆動回路Cは、可逆式電動モータMを正逆回転駆動制御するもので、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、および、地落側スイッチングトランジスタFET L1、FET L2で構成されるブリッジ回路と、各スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、FET L1、FET L2を駆動するためのプリドライバPD H1 、PD H2 、PD L1 、PD L2 で構成されている。
【0017】
そして、メインマイコンAからプリドライバPD H1 、PD H2 、PD L1 、PD L2 に向けて出力される右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号に基づいてブリッジ回路の各スイッチングトランジスタFET H1、FET H2、FET L1、FET L2がON・OFF駆動制御されることにより、該ブリッジ回路に接続された可逆式電動モータMの正逆回転駆動制御が行われる。
【0018】
ちなみに、スイッチングトランジスタFET H1、FET L2のプリドライバPDH1、P D L2に対し右方向駆動指示信号が出力されると可逆式電動モータMが右方向に回転駆動され、スイッチングトランジスタFET H2、FET L1のプリドライバPD H2 、PD L1 に対し左方向駆動指示信号が出力されると可逆式電動モータMが左方向に回転駆動される。
【0019】
前記各電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 の入力側にはそれぞれ2入力のアンド回路3、4の出力端が接続されており、この両アンド回路3、4の一方の入力端に前記メインマイコンAからの右方向駆動指示信号と左方向駆動指示信号がそれぞれ入力され、もう一方の入力端には2入力のアンド回路5のからのイネーブル信号がそれぞれ入力されるようになっている。このアンド回路5は、フェール時に可逆式電動モータMの回転駆動信号を遮断する役目をなすもので、正常時には、両入力端にメインマイコンAとサブマイコンBからそれぞれON信号が入力されるようになっている。
【0020】
前記モータ電流検出回路Eは、可逆式電動モータMに流れる電流を検出するもので、前記バッテリラインBLの途中に介装されたシャント抵抗SRの両端子部21、22間の電圧差を検出し、この電圧差(電圧降下値)を増幅器6で増幅した値をメインマイコンAおよびサブマイコンBに入力し、両マイコンA、Bにおいてそれぞれ電流値が求められる。
【0021】
前記メインマイコンAとサブマイコンBとは、相互に他方の異常を監視し(異常監視手段)、両マイコンがそれぞれ正常に作動している時はメインマイコンAからサブマイコンBに向けプログラムランパルスP−RUN_Mが出力され、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源ICウオッチドックタイマDに向けてプログラムランパルスP−RUN_Sがそれぞれ出力される(フェール信号出力手段)、(図5参照)。
【0022】
そして、サブマイコンBに異常が発生すると、図5のタイムチャートに示すように、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源IC&ウオッチドックタイマDに向けたプログラムランパルスP−RUN_Sの出力が停止(請求の範囲のフェール信号出力)し、その停止状態が所定時間継続されることで、メインマイコンAでは、サブマイコンBからのプログラムランパルスP−RUN_S異常フラグを1にセットすると共に、メインマイコンAのモータ駆動許可フラグを0にリセットし、このタイミングで、ランダムアクセスメモリ(記憶手段)RAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うと共に、アンド回路1およびアンド回路5に向けたON信号をそれぞれ停止することにより、アンド回路1からリレー駆動回路2に向けた駆動信号が停止されることで、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されると共に、アンド回路5から両アンド回路3、4に向けたイネーブル信号が停止されることで、両アンド回路3、4から電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に向けた右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号が停止されるため、可逆式電動モータMの駆動が停止され、これにより操舵アシストが停止された状態となる(フェールセーフ手段)。
【0023】
また、電源ICウオッチドックタイマDでは、プログラムランパルスP−RUN_Sが所定時間停止されると、メインマイコンAおよびサブマイコンBに向けて出力されていた電源ICウオッチドックタイマDからのリセット信号RESETが所定時間停止されることにより、両マイコンA、Bがリセットされ、これにより、後述するように、イニシャライズを行うステップ(図3のステップ101、図4のステップ201)にそれぞれ戻って制御が再開される。
【0024】
次に、前記メインマイコンAにおけるフェールセーフ制御の内容を図3のフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS101でメインマイコンAが初期化されることで、それまで発生していたフェール状態が回復される。
続くステップS102では、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みが有るか否かを判定し、NO(書き込み無し)である時は、操舵アシストの準備を行うため、ステップS103でトルクセンサTSで検出されたトーションバートルクを読み込み、ステップS104で操舵アシストトルクを算出し、ステップS105で可逆式電動モータMに印加する目標電流を算出し、ステップS106ではモータ電流検出回路Eで検出された可逆式電動モータMに流れる電流(フィードバック電流値)を読み込み、ステップS107では目標電流値とフィードバックバック電流値とからモータ電圧を算出し、ステップS108では、該モータ電圧をPWM出力する。即ち、右操舵時にはアンド回路3および地落側スイッチングトランジスタFET L2のプリドライバPD L2 に向けて右方向駆動指示信号としてのモータ電圧をPWM出力し、左操舵時にはアンド回路4および地落側スイッチングトランジスタFET L1のプリドライバPD L1 に向けて左方向駆動指示信号としてのモータ電圧をPWM出力する。
【0025】
続くステップS109では、トルクセンサTSの異常等、メインマイコンAで検出可能な異常の判断が行われ、ステップS109で異常有り(YES)の判定がなされると、ステップS111に進む。このステップS111では、サブマイコンBから入力されるプログラムランパルスP−RUN_Sが異常(出力停止)か否かを判定することにより、サブマイコンBでメインマイコンAの暴走等の異常状態が検出されているか否かを判定し、YES(異常状態)である時は、ステップS112に進み、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行った後、ステップS113に進む。また、NO(正常状態)である時は、そのままステップS113に進む。
【0026】
このステップS113では、アンド回路5に対しイネーブル信号OFFを出力することにより、両アンド回路3、4の一方の入力端に対するアンド回路5からの入力が停止されるもので、これにより、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に対する駆動信号PWM出力が停止され、その結果、可逆式電動モータMの駆動が停止され、操舵アシストが停止された状態となる。
【0027】
さらに、続くステップS114では、アンド回路1にリレーOFFを出力することにより、リレー駆動回路2に対する駆動指示信号がOFFになるため、リレーRに対するリレー駆動信号が停止されるため、リレーRがOFFになり、その結果、モータ駆動回路Cに対する電源供給自体が停止される。従って、トルクセンサTS等の異常発生や、メインマイコンAの暴走等の異常発生により可逆式電動モータMの回転軸がロックされることが防止され、可逆式電動モータMの操舵アシスト無しの状態で操舵することができる状態となる。
そして、続くステップS115では、イグニッションスイッチIGNがOFFになった時点で、ステップS117に進み、ランダムアクセスメモリRAMにおけるプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードをクリアし(記憶保持手段)、これで一回のフローを終了する。
【0028】
なお、前記ステップS102の判定がNO(ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み有り)である時は、操舵アシストの準備や異常判定を行うステップS103〜S111を迂回し、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うステップS112に進む(保持手段、維持手段、フェールセーフ維持手段)。
【0029】
また、前記ステップS110の判定がNO(異常無し)である時は、ステップS116においてイグニッションスイッチIGNがOFFになったか否かを判定し、YES(OFF)である時は、ステップS117に進み、また、NO(ON)である時は、前記ステップS103に戻る。
【0030】
次に、前記サブマイコンBにおけるフェールセーフ制御の内容を図5のフローチャートに基づいて説明する。
まずステップS201でサブマイコンBが初期化されることで、それまで発生していたフェール状態が回復される。
【0031】
続くステップS202でトルクセンサTSで検出されたトーションバートルクを読み込み、ステップS203ではモータ電流検出回路Eで検出された可逆式電動モータMに流れる電流(フィードバック電流値)を読み込み、ステップS204では、トルクセンサTSの異常等、サブマイコンBで検出可能な異常の判断が行われ、ステップS204で異常有り(YES)の判定がなされると、ステップS206に進む。
【0032】
このステップS206では、アンド回路5に対しイネーブル信号OFFを出力することにより、両アンド回路3、4の一方の入力端に対するアンド回路5からの入力が停止されるもので、これにより、電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PD H2 に対する駆動信号PWM出力が停止され、その結果、可逆式電動モータMの駆動が停止され、操舵アシストが停止された状態となる。
【0033】
さらに、続くステップS207では、アンド回路1にリレーOFFを出力することにより、リレー駆動回路2に対する駆動指示信号がOFFになるため、リレーRに対するリレー駆動信号が停止されるため、リレーRがOFFになり、その結果、モータ駆動回路Cに対する電源供給自体が停止される。従って、トルクセンサTS等の異常発生等、サブマイコンBで判断可能な異常発生により可逆式電動モータMの回転軸がロックされることが防止され、可逆式電動モータMの操舵アシスト無しの状態で操舵することができる状態となる。
【0034】
また、前記ステップS205の判定がNO(異常無し)である時は、ステップS209においてイグニッションスイッチIGNがOFFになったか否かを判定し、YES(OFF)である時は、これで一回のフローを終了し、また、NO(ON)である時は、ステップS202に戻る。
【0035】
次に、本発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
(イ)サブマイコンBの異常発生時
サブマイコンBに暴走等の異常が発生すると、サブマイコンBからメインマイコンAおよび電源ICウオッチドックタイマDに向けたプログラムランパルスP−RUN_Sの出力が所定時間停止されることで、メインマイコンAでは、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行うと共に、アンド回路1およびアンド回路5に向けたON信号をそれぞれ停止することにより、アンド回路1からリレー駆動回路2に向けた駆動信号が停止されることで、リレーRがOFF制御され、これにより、モータ駆動回路Cへの電源供給が停止されると共に、アンド回路5から両アンド回路3、4に向けたイネーブル信号が停止されることで、両アンド回路3、4から電源側スイッチングトランジスタFET H1、FET H2の各プリドライバPD H1 、PDH2 に向けた右方向駆動指示信号または左方向駆動指示信号が停止されるため、可逆式電動モータMの駆動が停止され、これにより、操舵アシストが停止された状態となる。そして、その後、イグニッションスイッチがOFFされるまでの間、その状態(プログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み状態、操舵アシストが停止状態)が維持される(図3のステップS101〜115の流れ)。
【0036】
また、電源ICウオッチドックタイマDでは、図5に示すように、プログラムランパルスP−RUN_Sが所定時間停止されると、メインマイコンAおよびサブマイコンBに向けて出力されていた電源IC&ウオッチドックタイマDからのリセット信号RESETが所定時間停止されることにより、両マイコンA、Bがリセットされ、これにより、イニシャライズを行うステップ(図3のステップ101、図4のステップ201)にそれぞれ戻って制御が再開される。そして、この制御の再開においては、まず、両マイコンA、Bの初期化が行われることにより、それまで発生していたフェール状態が回復されると共に、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込み状態が保持されているため、さらに、ランダムアクセスメモリRAMに対しプログラムランパルスP−RUN_S異常検出キーワードの書き込みを行った後、イグニッションスイッチがOFFされるまで、操舵アシストが停止された状態を維持させる(図3のステップS101−S102−S112〜−S115の流れ)。
【0037】
以上のように、操舵アシストが停止されることで操舵感覚は重くなっても、その後仮にサブマイコンBの異常状態が解消され、プログラムランパルスP−RUN_Sの出力が復活したとしても、車両走行中に操舵感覚が急変することがなく、また、その後、イグニッションスイッチがOFFされ、次回イグニッションスイッチがONされた時には操舵アシスト停止状態が解除された状態で両マイコンA、Bが初期化されるため、確実にフェール状態を回復させることが可能になる。
従って、両マイコンA、Bの暴走等に基づくフェールセーフ制御により、車両走行中に操舵感覚が急変することを確実に防止することができるようになるという効果が得られる。
【0038】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、発明の実施の形態では、フェールセーフ時に、両電源側プリドライバPD H1、PD H2 への駆動指示信号出力を停止すると同時に、リレーRをOFFしてモータ駆動回路Cに対する電源供給を停止させるようにしたが、いずれか一方のみを停止させるようにしてもよい。
【0039】
また、フェールセーフ時においては、フェールランプを点灯させたり、警報音を発する等、運転者にパワーステアリング装置に異常が発生したことや操舵補助トルクが作用しなくなった状態を認知させるようにしてもよい。
また、発明の実施の形態では、サブマイコンBの異常をメインマイコンAで監視し、両マイコンA、Bをリセットするようにしたが、メインマイコンAの異常をサブマイコンBで監視し、または相互に監視するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示す全体概略図である。
【図2】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置を示すシステムブロック図である。
【図3】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置におけるメインマイコンにおけるフェールセーフ制御の内容を示すフローチャートである。
【図4】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置におけるサブマイコンにおけるフェールセーフ制御の内容を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施の形態の電動パワーステアリングの制御装置における
フェールセーフ制御内容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
A メインマイコン(メイン制御手段)
B サブマイコン(サブ制御手段)
M 可逆式電動モータ
TS トルクセンサ(トルク検出手段)
Claims (3)
- 操舵操作に対して操舵アシスト力を付与する電動モータと、
操舵操作に基づく操舵トルクを検出するトルク検出手段と、
該トルク検出手段で検出された操舵トルクに応じた操舵アシスト信号により前記電動モータの回転を制御して操舵アシストを行う操舵アシスト制御手段と、
を備え、
該操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、
前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、
該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を出力するフェール信号出力手段と、
該フェール信号出力手段によりフェール信号が出力されると、次回のイグニッションスイッチがオンされるまではフェール信号を保持させる保持手段と、
を備えていることを特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。 - 操舵操作に対して操舵アシスト力を付与する電動モータと、
操舵操作に基づく操舵トルクを検出するトルク検出手段と、
該トルク検出手段で検出された操舵トルクに応じた操舵アシスト信号により前記電動モータの回転を制御して操舵アシストを行う操舵アシスト制御手段と、
を備え、
該操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、
前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、
該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時は前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、
該フェールセーフ手段により操舵アシストが停止されると、その後イグニッションスイッチがオフされるまでは前記電動モータによる操舵アシスト停止状態を維持させる維持手段と、
を備えていることを特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。 - 操舵操作に対して操舵アシスト力を付与する電動モータと、
操舵操作に基づく操舵トルクを検出するトルク検出手段と、
該トルク検出手段で検出された操舵トルクに応じた操舵アシスト信号により前記電動モータの回転を制御して操舵アシストを行う操舵アシスト制御手段と、
を備え、
該操舵アシスト制御手段がイグニッションスイッチのオン時に初期化を行うように構成された電動パワーステアリングの制御装置において、
前記操舵アシスト制御手段がメイン制御手段とサブ制御手段を備えていて両制御手段が相互に他方の制御手段の操舵アシスト信号の状態を監視することにより両制御手段の異常を相互に監視する異常監視手段と、
該異常監視手段がいずれかの制御手段の異常を検出した時はフェール信号を記憶させる記憶手段および前記電動モータによる操舵アシストを停止させるフェールセーフ手段と、その後イグニッションスイッチがオフされるまで前記記憶手段におけるフェール信号の記憶を保持させる記憶保持手段と、
前記記憶手段にフェール信号が記憶されている間は該フェール信号に基づきイグニッションスイッチがオフされるまで前記フェールセーフ手段による操舵アシストの停止状態を維持させるフェールセーフ維持手段と、
を備えていることを特徴とする電動パワーステアリングの制御装置。
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