JP2004122792A - 含フッ素樹脂薄膜の製造方法 - Google Patents

含フッ素樹脂薄膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工学的に均質で、表面に傷や伸びなく、清浄且つ透明性に優れた含フッ素樹脂独立薄膜を、基体からの膜の剥離に際して水浸漬剥離工程等を経ることなく簡易に製造する方法を提供する。
【解決手段】 基体上に均質な含フッ素樹脂薄膜を形成させ、該薄膜を基体から剥離することにより含フッ素樹脂薄膜を製造する方法に於いて、基体上に下地層として、フッ素原子を含まない樹脂層を予め形成させ、該下地層表面上に含フッ素樹脂を施して薄層を形成させ、該形成された薄膜層を下地層面から剥離して独立薄膜を製造することを特徴とする含フッ素樹脂独立薄膜の製造法。
【選択図】図1

Description

 本発明は、薄膜の製造方法に関し、更に詳細には、光学的に均質で膜表面に傷等を有さず、且つクリーンで透明性に優れ、特にペリクル膜として好適な含フッ素樹脂独立薄膜の製造方法に関する。
 半導体集積回路の製造において、レジスト材を塗布した半導体ウエハーを露光によりパターンニングする工程は、集積回路の歩溜まりを左右する重要な工程である。この工程に於いてパターン原図であるマスク上に傷あるいは塵埃が存在すると、パターンと共に傷あるいは異物がウエハー上に印刷され、生産される回路の短絡、断線等の原因となる。従って、マスクの保護及び防塵は生産性向上の上できわめて重要な課題である。
 この為に、マスクの保護、防塵を目的としてマスクの片面或いは両面をペリクル膜と呼ばれる透明なプラスチック薄膜でカバーすることが提案され(特許文献1 特公昭54−28716号公報)、既に実用化されている。
 従来、フォトリソグラフィー工程で使用される露光光源としては、高圧水銀ランプの輝線のうちのg線、h線、i線が使用され、またペリクル膜としては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール等の薄膜が主として使用されてきた。
 しかし近年、半導体工業における技術の進歩に伴い、集積回路の高密度化、高集積化が進み、ウエハー上への投影パターンの線幅、線間隔が共に小さくなってきている。これに応じて、露光光源の短波長化も進み、KrFなどのエキシマレーザーによる紫外線(波長250nm以下)が使用され始めた。
 光の波長が短くなるにつれエネルギーが大きくなるため、これらの波長領域で使用されるペリクル膜には十分な耐光性が要求されるが、従来の保護膜では深紫外線に対する耐光性が低く、十分な耐久性が得られなかった。
 このような要求に応える材料として、含フッ素樹脂から成るペリクルが種々提案されており、例えば、特公昭63−27707号公報(特許文献2)には、主鎖骨格にフルオロカーボンを含む、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライド三元共重合体から成るペリクルが、また、特開平3−174450号公報(特許文献3)や特開平3−67262号公報(特許文献4)には主鎖中に環状エーテル構造を有するパーフルオロ樹脂から成るペリクルが提案されている。
 これらペリクル膜の製造方法としては、石英ガラスやシリコンウエハー等の基体上にデッピング法やスピンコート法等によって樹脂溶液を塗布し、ホットプレートやクリーンオーブン等で溶媒を蒸発させることによって樹脂薄膜を形成させた後、そのまま或いは一度水等に浸漬した後、金属枠等の上に剥し取る方法が用いられている。
 含フッ素樹脂は、セルロース系樹脂等従来の膜材に比べて機械的物性としての降伏点や破断抗張力が低く、外力によって容易に延びたり変形したりするため、含フッ素樹脂単層膜の場合は基体上に形成された膜を直接剥離する場合、膜の変形や傷の発生が生じ易く、この様な不都合を回避するため一度膜を基体と共に水中に浸漬し、基体と含フッ素樹脂膜の間に水分子を浸透させることにより、基体と含フッ素樹脂膜間の接着力を弱めてから剥離する方法が一般的に採用されている(例えば特開平3−67262号公報)。
特公昭54−28716号公報 特公昭63−27707号公報 特開平3−174450号公報 特開平3−67262号公報
 しかしながら、薄膜を形成した基体を水中に浸漬して膜を剥離する方法は、膜面に塵埃を付着させる危険が極めて高く、問題の多い方法である。
 ペリクルは、その用途がマスクの防塵カバーであることから、本質的に塵埃の付着を極力避ける必要があるが、今日のように半導体の集積度が高くなり加工線幅が細く成ってくると、ペリクル膜に許容される塵埃の大きさもそれにつれて小さくなってくるため、その必要性は一層高くなってきている。
 本発明は、前述のような、従来の製造方法において認められる欠点を解消し、塵埃付着の危険性のない、且つ、外形的にも光学的にも均質な薄膜を製造する方法を提供することにある。
 本発明によれば、基体上に均質な含フッ素樹脂薄膜を形成させ、該薄膜を基体から剥離することにより含フッ素樹脂薄膜を製造する方法に於いて、基体上に下地層として、フッ素原子を含まない樹脂より成る樹脂層を予め形成させ、該下地層表面上に含フッ素樹脂を施して薄層を形成させ、該形成された薄膜層を下地層面から剥離して独立薄膜を製造することを特徴とする含フッ素樹脂独立薄膜の製造法が提供される。
 本発明は、前記した通り、基体上に予め、フッ素原子を含まない樹脂より成る樹脂薄層を下地層として形成させ、該下地層の上に含フッ素樹脂薄層を形成させる点に顕著な特徴を有するものである。本発明のこの下地層は、構成樹脂がフッ素原子を含まないものであるため、その表面張力が含フッ素樹脂の表面張力に比べ充分に大きく、このためペリクル膜を構成する含フッ素樹脂との間の親和性が低い。従って、下地層上に含フッ素樹脂を施し、該層上に含フッ素樹脂の薄層を形成させた場合においても、両層が互いに強固に密着することがなく、この為、含フッ素樹脂薄層を剥離するに際して、何等の特別な操作や処理を要することなく、また、該含フッ素樹脂薄層に全く変形や延びを与えることなく容易に該薄層を直接基体から剥離させることができる。
 従って、本発明の方法で作成された含フッ素樹脂ペリクル膜は、外形的にも、光学的にも均質で、しかも塵埃等が全く付着しないクリーンな状態の独立ペリクル膜として作製される。
 以下本発明を更に詳細に説明する。
 [下地層の形成方法]本発明の下地薄層に用いる樹脂としては、フッ素原子を含まない樹脂が用いられるが、好適には、ペリクル等の薄膜形成用に用いられる含フッ素樹脂に対して、その表面張力が0.025N/m以上、好ましくは0.03N/m以上、特に好ましくは0.035N/m以上の範囲にあるものが用いられる。この様な樹脂として具体的には、エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロース等のアルキルセルロース類(セルロースエーテル類)、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース及び酪酸酢酸セルロース等のセルロースエステル類、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン等の芳香族ビニル樹脂類、更に、ポリ酢酸ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスルホン等を挙げることが出来る。
 本発明の下地層用樹脂は薄膜を形成するのに十分な平均分子量を有するものであることが必要で、該平均分子量は使用する樹脂の種類により若干相違するが、例えば、アルキルセルロース類の場合、通常2万乃至20万程度、ポリスチレンの場合、通常5万乃至25万程度、ポリスルホンでは2万乃至15万程度のものが好適に使用される。
 本発明において、該下地層を形成させるには、まず前記した樹脂を適当な溶媒に溶解しポリマー溶液を調製する。例えば樹脂がアルキルセルロース類の場合はトルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、又はプロピルアセテート、ブチルアセテート等のエステル系溶媒に、セルロースエステル類の場合は、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、又はプロピルアセテート、ブチルアセテート等のエステル系溶媒等に、芳香族ビニル樹脂では、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒等に、またポリ酢酸ビニルでは、ジメチルアセトアミド等の溶媒に、ポリ−4−メチルペンテン−1では、シクロヘキセン等に、ポリスルホンではトリクロロエタン等の溶媒に、それぞれ溶解してポリマー溶液とする。上記した溶媒を用いた場合のポリマー溶液の濃度は用いるポリマー樹脂の種類と用いる溶媒の種類により各々異なるが、通常1重量%乃至6重量%程度の濃度が用いられる。
 本発明に於いて用いられる製膜用の基体としては、シリコンウエハーや青板ガラス板、石英ガラス板などを用いることが出来る。
 又、基体に下地層ポリマー薄膜を形成させる方法は特に制限はなく、表面が平滑で且つ清浄な薄膜を形成しうる方法であればいかなる方法でも差し支えないが、薄膜形成に際して膜厚制御性に優れたスピンコーティング法が好適である。
 この様な方法で基体上に塗布されたポリマー溶液は、ホットプレートやクリーンオーブンなどで溶媒を蒸発させ、下地層ポリマー薄膜とされる。下地層ポリマー薄膜の膜厚は、経済性や製膜時の膜厚の均一性等の観点から3μm以下が好ましい。
 [含フッ素ポリマー薄膜の形成方法]本発明で使用される含フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデンの三元共重合体や、主鎖中に環状エーテル構造を有するパーフルオロポリマー等を挙げることが出来、主鎖中に環状エーテル構造を有するパーフルオロポリマーの具体例としては、例えば、旭硝子社製の「CYTOP」(登録商標)やデュポン社製の「テフロン(登録商標)AF1600」などを挙げることが出来る。
 本発明に於いては、上記した含フッ素樹脂を適当な溶媒に溶かして樹脂溶液を調製し、これを前記下地層膜上に施してペリクル膜を形成させる。この含フッ素樹脂の溶媒としては、これらの含フッ素樹脂を溶解できるものであって、且つ下地層樹脂を溶解したり又は該樹脂を過度に膨潤させて下地層の膜表面の平滑性を損なわないものであれば特に限定されないが、例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデンの三元共重合体の場合はパーフルオロ−2−メチル−1−オキシ−3−チアシクロヘキサン−3、3−ジオキシド等の溶媒が好適に使用でき、主鎖中に環状エーテル構造を有するパーフルオロポリマーにはパーフルオロアルカン、パーフルオロ環状エーテル、パーフルオロアルキルアミン等が好適に使用出来る。該含フッ素樹脂の溶媒の濃度は、ペリクル膜の製膜に適した溶液濃度であり、製膜に用いる含フッ素樹脂の種類や分子量、溶媒の種類及び製膜方法、製膜条件等を考慮して適宜設定されるが、通常2重量%乃至7重量%程度の濃度にするのが好ましい。
 本発明に於いては、含フッ素樹脂の製膜は特に限定された方法で製膜される必要性はなく、表面が平滑で且つ清浄な薄膜を形成し得る方法であればいずれの方法でも差し支えなく使用出来るが、膜厚制御の精度が優れている点からスピンコーティング法が好適である。本発明に於いては、含フッ素樹脂の上記した溶液を下地ポリマー薄層上に塗布乃至施用しホットプレートやクリーンオーブンなどで溶媒を蒸発させ、含フッ素樹脂のペリクル薄膜を形成させる。
 本発明の含フッ素樹脂薄膜の膜厚は特に限定的ではないが、膜強度やペリクルとしての光学性能の点から、0.1乃至10μm程度が好ましい。膜厚が0.1μm以下では膜強度が著しく小さいため取り扱いが難しく、又10μmを越えると、ペリクル膜として露光光の進路のずれが大きくなる等の不都合を生じやすい。
 [含フッ素樹脂薄膜の剥離方法]本発明に於いては、上記の様にして形成した含フッ素樹脂層を水等の媒体を用いることなく、下地層表面から直接剥離する。具体的には、例えば、図3に示したようにフレキシブルで且つ平坦な剥離リング4を、両面粘着テープやホットメルト粘着剤などを用いて含フッ素樹脂薄層の表面周縁部に取り付け、次いで、含フッ素樹脂薄膜を該剥離リングと共に、基体上の下地層ポリマー薄層から剥離する。この様にして得られた本発明のペリクル膜は、従来技術に於いて問題の多い工程であった塵埃付着の危険性の高い水中浸漬剥離操作を必要としないため膜の清浄度が著しく高く、且つ、しわや傷等の欠陥の無い透明、均質なものとなる。
 本発明を以下の実施例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例に限定されるものでないことは当然である。
 (実施例1)ダウケミカル社製エチルセルロース(商品名「エトセル」、スタンダード型INDUSTRIAL粘度45タイプ)の5重量%メチルイソブチルケトン溶液を調製し、これをポリテトラフルオロエチレン製のメンブレンフィルター(ポアサイズ0.5μm)で濾過して、異物を除去した。この溶液を石英ガラス基板上に、700rpmの回転数で30秒間スピンコートした後、150℃のクリーンオーブン中で5分間乾燥させ、薄膜を形成させた。なお、この下地層の厚さは1.2μmであった。
 このエチルセルロース薄膜付きの石英ガラス基板を室温まで放冷した後、この上に、ポリテトラフルオロエチレン製のメンブレンフィルター(ポアサイズ0.5μm)で十分濾過を行って異物を除去した旭硝子社製フッ素樹脂「CYTOP」(Sタイプ極限粘度=0.34)の6.5重量%溶液(旭硝子社製のCT−solv160溶媒使用)を、1500rpmの回転数で60秒間スピンコートした。これを150℃で20分間乾燥させた後、室温まで放冷した。次にこの薄膜上に両面粘着テープを用いてプラスチック製の剥離リングを貼付け、この剥離リングを一端より持ち上げることにより、独立薄膜を得た。赤外分光分析を行った結果、得られた薄膜はフッ素樹脂「CYTOP」の単層薄膜であることが確認された。この薄膜は膜厚が0.8μmであり、延びや傷が無く、光学的にも均質な透明薄膜であった。
 (比較例1)エチルセルロースによる下地層を作成しなかった以外は実施例1と同様に実験を実施した。つまり石英基板上に、実施例1で用いたフッ素樹脂の「CYTOP」溶液を1500rpmの回転数で60秒間スピンコートし、150℃で20分間乾燥させた後、室温まで放冷した。この薄膜について、実施例1と同様の方法で剥離を行い薄膜を得たが、得られた薄膜には多数の傷と伸びが見られた。
 (実施例2)フッ素樹脂「CYTOP」の6.5重量%溶液に替えて、デュポン社製フッ素樹脂「テフロン(登録商標)AF1600」(極限粘度1.07)の3重量%溶液(3M社製パーフルオロ溶剤「フロリナートFC40」を溶媒とした溶液)を用い、スピンコーティングの回転数を700rpmとした以外は実施例1と同様の方法により薄膜を得た。赤外分析の結果、得られた薄膜はフッ素樹脂「テフロン(登録商標)AF1600」の単層薄膜であった。この薄膜の膜厚は、0.8μmであり、傷や伸びのない良好な薄膜であった。
 (比較例2)エチルセルロースによる下地層を作成しなかった以外は実施例2と同様に実験を実施した。つまり石英基板上に、実施例2で用いたフッ素樹脂の「テフロン(登録商標)AF」溶液を700rpmの回転数で60秒間スピンコーティングし、150℃で、20分間乾燥させた後、室温まで放冷した。この薄膜について、実施例1と同様の方法で剥離を行い薄膜を得たが、得られた膜には多数の傷と伸びが見られた。
 (実施例3)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、和光純薬工業社製のプロピオン酸セルロース(平均分子量20万、置換度5.9)の5重量%酢酸−n−ブチル溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により薄膜を得た。この薄膜は、膜厚が0.8μmの「CYTOP」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な膜であった。
 (実施例4)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、和光純薬工業社製のプロピオン酸セルロース(平均分子量20万、置換度5.9)の5重量%酢酸−n−ブチル溶液を用いた他は実施例2と同様の方法により薄膜を得た。この薄膜は、膜厚が0.8μmの「テフロン(登録商標)AF」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な膜であった。
 (実施例5)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、関東化学社製酪酸酢酸セルロース(ブチル基含量17%、分子量22万)の5重量%乳酸エチル溶液を用いた他は、実施例1と同様の方法により薄膜を得た。この薄膜は、膜厚が0.8μmの「CYTOP」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な膜であった。
 (実施例6)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、関東化学社製酪酸酢酸セルロースの5重量%乳酸エチル溶液を用いた他は、実施例2と同様の方法により薄膜を得た。この薄膜は、膜厚が0.8μmの「テフロン(登録商標)AF」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な膜であった。
 (実施例7)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、Aldrich 社製ポリスチレン(分子量25万)の5重量%トルエン溶液を用いた他は、実施例1と同様の方法により薄膜を得た。得られた薄膜は、膜厚が0.8μmの「CYTOP」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な薄膜であった。
 (実施例8)エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、Aldrich 社製ポリスチレン(分子量25万)の5重量%トルエン溶液を用いた他は、実施例2と同様の方法により薄膜を得た。得られた薄膜は、膜厚が0.8μmの「テフロン(登録商標)AF」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な薄膜であった。
 (実施例9)旭化成工業社製ニトロセルロース(HIG−1)の5重量%メチルイソブチルケトン溶液を調製し、ニトロセルロース固形分に対し1重量%のシリコンオイル(信越シリコン社製、KF−96)を添加した。エチルセルロースの5重量%メチルイソブチルケトン溶液の代わりに、このニトロセルロース溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により薄膜を得た。得られた薄膜は、膜厚が0.8μmの「CYTOP」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な薄膜であった。
 (実施例10)フッ素樹脂「CYTOP」の6.5重量%溶液に替えて、デュポン社製フッ素樹脂「テフロン(登録商標)AF1600」(極限粘度1.07)の3重量%溶液(3M社製パーフルオロ溶剤「フロリナートFC40」を溶媒とした溶液)を用い、スピンコーティングの回転数を700rpmとした以外は実施例9と同様の方法により薄膜を得た。得られた薄膜は、膜厚が0.8μmの「テフロン(登録商標)AF」単層薄膜であり、伸びや傷のない良好な薄膜であった。
 本発明の方法によれば、従来技術に於いて問題の多い工程であった塵埃付着の危険性の高い水中浸漬操作を行うことなく含フッ素ポリマー薄膜の剥離が空気中で、しかも極めて容易に行えるため、清浄度が高く、且つしわや傷等の欠陥のないペリクル膜として好適な高品質含フッ素ポリマー薄膜を得ることが出来る。
基体上にポリマー薄膜を直接形成させる従来の薄膜形成法(スピンコート法)の概念図である。 本発明の薄膜形成法(スピンコート法)の概念図である。 本発明の方法で形成した薄膜の剥離方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 基体
2 下地層
3 含フッ素ポリマー層(ペリクル層)
4 剥離リング

Claims (6)

  1. 基体上に均質な含フッ素樹脂薄膜を形成させ、該薄膜を基体から剥離することにより含フッ素樹脂薄膜を製造する方法に於いて、基体上に下地層として、フッ素原子を含まない樹脂より成る樹脂層を予め形成させ、該下地層表面上に含フッ素樹脂を施して薄層を形成させ、該形成された薄膜層を下地層面から剥離して独立薄膜を製造することを特徴とする含フッ素樹脂独立薄膜の製造法。
  2. 前記下地層膜がアルキルセルロース類又はセルロースエステル類より成る樹脂膜である請求項1記載の薄膜製造法。
  3. 前記下地層膜がポリ酢酸ビニル又は芳香族系ビニル樹脂より成る樹脂膜である請求項1記載の薄膜の製造法。
  4. 前記下地層膜がポリ−4−メチル−ペンテン−1又はポリスルホンより成る樹脂膜である請求項1記載の薄膜の製造法。
  5. 前記含フッ素樹脂独立薄膜がペリクル膜である請求項1乃至4のいずれか記載の薄膜の製造法。
  6. 前記含フッ素樹脂が主鎖中にパーフルオロ環状エーテル構造を有する重合体である請求項5記載のペリクル膜の製造法。
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