JP2004122770A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱効果に優れ、濃度ムラの発生がなく、歪みや剥離が起こらず、また、カバープレートと圧電素子との接着物の切断面を研磨する必要のない信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供すること。
【解決手段】複数のインク流路20を区画し少なくとも一部が圧電素子1a、1bで形成された隔壁5と、前記複数のインク流路20の配列方向に沿って前記インク流路20の上面を閉鎖する上壁と前記インク流路20の下面を閉鎖する下壁23により形成された筒状のインク流路20を有し、前記圧電素子1a、1bの変形により流路内のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記上壁、下壁23の少なくとも一部がAlN−BNであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
【選択図】    図1

Description

 本発明は、簡易な構造によりインク吐出時に発生する駆動熱を放熱し、高速駆動時に起こるインク粘度の低下による不具合を解消することのできるインクジェット記録ヘッドに関する。
 従来、分極された圧電素子に多数の溝を形成してアクチュエータ基板を構成し、該アクチュエータ基板の上面にカバープレートを接着することにより、上記圧電素子により区画される多数の圧力発生室を形成し、隣接する圧力発生室間の圧電素子に電界を印加することにより該圧電素子を変形させて圧力発生室内のインクをノズルプレートに形成されたノズル穴から吐出させるようにした、いわゆるシェヤーモードタイプのインクジェット記録ヘッド(以下、シェヤーモードヘッドとも言う。)が知られている。
 このシェヤーモードヘッドは、圧電素子の中にインク溝となるインクチャネルを形成するので、駆動により圧電素子が発熱すると、この熱がインクに伝わり、インクが加熱される。インク温度が加熱により上昇すると、粘度が低下して吐出速度が速くなり、着弾位置が狙った位置からずれて画質を大幅に低下させる原因となる。
 このためシェヤーモードヘッドでは、積極的に放熱対策を採らないと、或いは放熱対策が不十分であると、圧電素子で発生した熱の逃げ場がなく、熱がインクに伝わってしまうため、インク粘度が低下し、インク滴の吐出速度が上昇して、一定速度で移動する記録媒体に対して着弾誤差となり、画像を劣化させる。
 この発熱の現象は、画像に敏感に影響し、たとえば20Vの駆動電圧で20plのインク滴を17kHzで2秒間連続吐出するとき、具体的には、広幅の記録媒体の端から端までの間の距離を約1350mmとして、キャリッジが約600mm/secの速度で往復して、往動時と復動時に印刷するとき、往動時に約2秒間吐出すると印刷が終わるが、印刷の終わりで吐出速度が0.1m/sec以上上昇し、画像濃度が0.01以上変化する。これはヘッドが発熱して、この熱がインクに伝わり、インクの粘度が低下したためである。
 往動から復動への切り替えのため、吐出を中止している間、ヘッドの温度が下がり、キャリッジの移動方向を反転して印刷すると、また印刷の開始と終わりで画像濃度が0.01以上変化する。0.01の濃度差は僅かであるが、この濃度差が同じ場所に並んで現れるので、広幅画像の左右両端に、肉眼で濃度ムラがあることを検出することができる。このような濃度差を肉眼で検出できないようにするには、2秒間連続吐出する間、ヘッドの発熱による吐出速度の上昇を0.1m/sec未満、濃度変化を0.01未満に抑える必要がある。
 インク温度の上昇による吐出速度が上昇する程度は、低粘度インクと高粘度インクとでは違うが、例えば室温で10cpの高粘度インクは、1℃温度が上昇すると、吐出速度が0.3m/sec増大することが知られている。従って、広幅の記録媒体を端から端までフルに印刷する場合、ヘッド内のインクの温度上昇を0.3℃以内に抑えなければならない。長時間吐出を続けると、圧電素子に熱が蓄積してインクに伝わり、インクの温度が少しずつ上昇するが、通常、ヘッドにはサーミスタが備えられ、インクの温度を検出して駆動電圧を変化させ、吐出速度を一定に保つように制御できるように構成されているが、応答には10秒程度の時間遅れがあるため、1ラインを印刷する間、10秒以下で起こる温度上昇には到底対応できない。
 広幅の記録媒体を1スキャンする約2秒間の連続吐出によるヘッド温度の上昇は、僅かであると予想されるが、この短時間に起こる温度上昇を防ぐには、ヘッドの放熱を良くして、圧電素子で発生した熱がインク側に流れないようにすることが最良の対策である。
 従来、インクジェット記録ヘッドにおいて、熱伝導性が良好で絶縁性のあるセラミック基板の内部に駆動回路ICを組み込み、ICが発生する熱をセラミック板により放熱する技術(特許文献1)や、高熱伝導性基板に高熱伝導性のフィルム接着テープで発熱素子を接合する技術(特許文献2)が知られている。
 しかし、圧電素子の熱を放熱するために、圧電素子に接する部材を熱伝導性の高い部材で構成するだけでは不十分であり、以下の問題が解決できない。
 すなわち、シェヤーモードヘッドは、インク流路の長さで吐出量や周波数が決まるので、微小液滴を高周波吐出するには、インクチャネルの長さを5mm以下とする必要がある。このため、長さ数cmの圧電素子に溝を研削し、電極を形成してインクチャネル上面を覆うようにカバープレートを接着した後、インクチャネルが所定の長さになるように切り分ける必要がある。このとき、圧電素子とカバープレートの物性が大きく異なると、例えば圧電素子より硬いセラミックスをカバープレートに使用した場合、硬い材料に合わせて切削条件を設定すると、柔らかい材料である圧電素子が過度に削られ、インクチャネルとなる溝が大きく削られてしまう。また、柔らかい圧電素子の方に切削条件を合わせると、硬いカバープレートをきれいに切断することができない。この切断面にはインクを吐出するためのノズルが形成されたノズルプレートを接着するため、切断面に凹凸があると、ノズルプレートが平滑にならず、ノズルから吐出されるインク滴の吐出方向が曲がってしまう問題がある。
 このため、圧電素子の切断面を研磨、平滑化してからノズルプレートを接着する必要があるが、研磨は時間が掛かり、面倒であり、また、研磨時にインク流路が詰まったり、汚れる問題がある。
 圧電素子として専ら使用されるPZTは、ヤング率が50GPa程度と、セラミックスとしては低く、ダイヤモンドカッターで研削すれば平滑な研削面が得られるが、圧電素子以外のセラミックス、例えばアルミナは、ヤング率が300〜400GPaと高いので、PZTとアルミナを接着したものは切断が難しく、平滑な切断面が得られないために、切断面をさらに長時間研磨する必要がある。
 カバープレートには圧電素子と同一材料を用いることが、熱膨張を考慮する必要なく、また、きれいな切断面で切削加工できる点で望ましいが、例えばPZTからなる圧電素子では熱伝導率が1.5〜2W/mKと低いので、圧電素子内部で発生した熱が逃げにくい。このため、カバープレートに圧電素子と同様の材料を使用すると、インクチャネルが熱伝導率の悪い材料で囲まれることとなり、圧電素子内部で発生した熱が逃げられず、結局上述したようにインク温度を上昇させてしまう。
 また、シェヤーモードヘッドにおいて、圧電素子に形成されたインクチャネルの上面を覆うカバープレートに、熱伝導率の良いセラミックスを使用し、高熱伝導率の接着剤で接着する技術が知られている(特許文献3)が、上述した切削加工時に見られる問題点については何ら触れられていない。
特開平10−217454号公報 特開2001−150680号公報 特開2000−135788号公報
 本発明は、上述の従来技術と異なり、カバープレート材料として、圧電素子よりも熱伝導率が高い材料を使用して放熱を改良し、圧電素子と線膨張係数が近い材料を使用してヘッド製造中や使用中に起こるヘッドの歪みや剥離を防止でき、また、カバープレートと圧電素子との接着物の切断面を研磨する必要のない信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供することを課題とする。
 上記課題は、以下の各発明によって解決される。
 1.複数のインク流路を区画し少なくとも一部が圧電素子で形成された隔壁と、前記複数のインク流路の配列方向に沿って前記インク流路の上面を閉鎖する上壁と前記インク流路の下面を閉鎖する下壁により形成された筒状のインク流路を有し、前記圧電素子の変形により流路内のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記上壁、下壁の少なくとも一部がAlN−BNであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
 2.複数のインク流路を区画する隔壁と、前記複数のインク流路の配列方向に沿って前記インク流路の上面を閉鎖する上壁と前記インク流路の下面を閉鎖する下壁により形成された筒状のインク流路を有し、前記上壁、下壁の少なくとも一部が圧電素子で形成され、前記圧電素子の変形により流路内のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記上壁、下壁の少なくとも一部がAlN−BNであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
 3.前記AlN−BNが、ヒートシンクに熱的に結合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッド。
 4.前記AlN−BNとヒートシンクがAg粒子を含有したエポキシ系接着剤で結合されていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
 5.前記AlN−BNとヒートシンクの間の接着剤の膜厚は、50−70μmであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
 6.前記ヒートシンクの厚みは1.0mm−10.0mmであることを特徴とする請求項3、4又は5に記載のインクジェット記録ヘッド。
 7.前記AlN−BNと圧電素子が窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを含有したエポキシ系接着剤で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
 8.前記隔壁がAlN−BNで形成されており、AlN−BNと圧電素子が窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを含有したエポキシ系接着剤で結合されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
 9.前記AlN−BNと圧電素子の間の接着剤の膜厚は、5−10μmであることを特徴とする請求項7又は8に記載のインクジェット記録ヘッド。
10.前記ヒートシンクが記録ヘッドを搭載するキャリッジに設けられていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 11.前記ヒートシンクは記録ヘッドを搭載するキャリッジに対し熱的に結合していることを特徴とする請求項3〜6又は10のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 12.分極された圧電素子に多数の溝を形成してアクチュエータ基板を構成し、該アクチュエータ基板の上面にカバープレートを接着することにより、上記圧電素子により区画される多数の圧力発生室を形成し、隣接する圧力発生室間の圧電素子に電界を印加することにより該圧電素子を変形させて圧力発生室内のインクをノズルプレートに形成されたノズル穴から吐出させるようにしたインクジェット記録ヘッドにおいて、 上記カバープレートは、上記圧電素子よりも熱伝導率が高く、上記カバープレートの線膨張係数(Lc)と上記圧電素子の線膨張係数(Lp)の差が、|Lc−Lp|≦5×10-6/℃の条件を満たすマシナブルセラミックスからなると共に、該カバープレートに、カバープレートよりも熱伝導率が高い天板が設けられることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
 13.上記カバープレートは、ヤング率が50〜200GPaであることを特徴とする請求項12記載のインクジェット記録ヘッド。
 14.上記カバープレートは、曲げ強度が100Mpa以上であることを特徴とする請求項12又は13記載のインクジェット記録ヘッド。
 15.上記カバープレートは、ビッカース硬度が5.0GPa以下であることを特徴とする請求項12、13又は14記載のインクジェット記録ヘッド。
 16.上記カバープレートは、誘電率(ε)が100以下であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 17.上記天板は、記録ヘッドをキャリッジに搭載するための支持体となることを特徴とする請求項12〜16のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 18.上記天板の厚みは、1.0mm〜10.0mmであることを特徴とする請求項17記載のインクジェット記録ヘッド。
 19.上記カバープレートと上記天板とを接着する接着剤は、エポキシ系接着剤に、Ag粒子を添加してなることを特徴とする請求項12〜18のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 20.上記カバープレートと上記圧電素子とを接着する接着剤は、エポキシ系接着剤に、窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを添加してなることを特徴とする請求項12〜19のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 21.上記天板とカバープレートとの間の接着剤の膜厚は、50〜70μmであり、上記圧電素子とカバープレートとの間の接着剤の膜厚は、5〜10μmであることを特徴とする請求項12〜20のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
 本発明によれば、放熱効果に優れ、濃度ムラの発生がなく、歪みや剥離が起こらず、また、カバープレートと圧電素子との接着物の切断面を研磨する必要のない信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
 以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
 本発明のインクジェット記録ヘッドは、隔壁の少なくとも一部を圧電素子で構成する態様と、上壁と下壁の少なくとも一部を圧電素子で構成する態様との2つの態様を採りうる。
 まず、隔壁の少なくとも一部を圧電素子で構成する態様のインクジェット記録ヘッドについて説明する。
 図1は本発明に係るインクジェット記録ヘッドの一例を示す縦断面図、図2は、記録ヘッドを図1のII−II線に沿って切断した場合の断面図である。
 図1、図2において、Hは記録ヘッド、1は隔壁としてのアクチュエータ基板、2はノズルプレート、3はノズル穴、4は圧力発生室(インク流路)としてのインクチャネル、5は側壁(隔壁)、6は上壁としてのカバープレート、7はマニホールド、8はFPC(フレキシブルプリント基板)である。
 なお、本実施形態に示す記録ヘッドHは、2つのアクチュエータ基板1をノズル間隔の1/2だけずらせて背中合わせに接着することにより、図中の一点鎖線で示す中心線に対して上下方向に対称に構成されている。これにより、ヘッド幅を変えることなく、ノズル数を倍に増やし、ノズル密度を倍に高めることができる。
 アクチュエータ基板1は、互いに分極方向が異なる2枚の圧電素子1a、1bを接着剤を介して上下に貼り合わせ、その上側の圧電素子1aからダイヤモンドブレード等により溝状の複数のインクチャネル4が全て同じ形状で平行に切削加工されており、これにより隣接するインクチャネル4は、矢印の方向に分極された側壁5によって区画されている。   
 また、インクチャネル4は、アクチュエータ基板1のインクチャネル出口側(図1における左側)の深溝部4aと、該深溝部4aからインクチャネル入口側(図1における右側)に行くに従って徐々に浅くなる浅溝部4bとを有している。
 圧電素子1a、1bに使用される圧電材料としては、電圧を加えることにより形状変化を生じるものであれば特に限定されず、公知のものが用いられ、有機材料からなる基板であっても良いが、圧電性非金属材料からなる基板が好ましく、この圧電性非金属材料からなる基板として、例えば成形、焼成等の工程を経て形成されるセラミックス基板、又は成
形、焼成を必要としないで形成される基板等がある。有機材料としては、有機ポリマー、有機ポリマーと無機物とのハイブリッド材料が挙げられる。
 セラミックス基板としては、PZT(PbZrO3−PbTiO3)、第三成分添加PZTがあり、第三成分としてはPb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3、Pb(Co1/3Nb2/3)O3等があり、さらにBaTiO3、ZnO、LiNbO3、LiTaO3等を用いて形成することができる。
 また、成形、焼成を必要としないで形成される基板として、例えば、ゾルゲール法、積層基板コーティング等で形成することができる。ゾルゲール法によれば、ゾルは所定の化学組成を持つ均質な溶液に、水、酸あるいはアルカリを添加し、加水分解等の化学変化を起こさせることによって調整される。さらに、溶媒の蒸発や冷却等の処理を加えることに
よって、目的組成の微粒子あるいは非金属無機微粒子の前躯体を分散したゾルが作成され、基板とすることができる。異種元素の微量添加も含めて、化学組成の均一な化合物を得ることができ、出発原料には一般にケイ酸ナトリウム等の水に可溶な金属塩あるいは金属アルコキシドが用いられ、金属アルコキシドは、一般式M(OR)nで表される化合物で、OR基が強い塩基性を持つため容易に加水分解され、有機高分子のような縮合過程を経て、金属酸化物あるいはその水和物に変化する。
 また、積層基板コーティングとして、気相から蒸着させる方法があり、気相からセラミックの基板を作成する方法には、物理的手段による蒸着方法と、気相あるいは基板表面の化学反応による製法の二通りに分類され、さらに、物理蒸着法(PVD)は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等に細分され、また化学的方法にも気相化学反応法(CVD)、プラズマCVD法などがある。物理蒸着法(PVD)としての真空蒸着法は、真空中で対象とする物質を加熱して蒸発させ、その蒸気を基板上に付着させる方法で、スパッタ法は目的物質(ターゲット)に高エネルギー粒子を衝突させ、ターゲット表面の原子・分子が衝突粒子と運動量を交換して、表面からはじきだされるスパッタリング現象を利用する方法である。またイオンプレーティング法は、イオン化したガス雰囲気中で蒸着を行う方法である。また、CVD法では、膜を構成する原子・分子あるいはイオンを含む化合物を気相状態にしたのち、適当なキャリヤーガスで反応部に導き、加熱した基板上で反応あるいは反応析出させることによって膜を形成する。プラズマCVD法はプラズマエネルギーで気相状態を発生させ、400℃〜500℃までの比較的低い温度範囲の気相化学反応で、膜を析出させる。
 アクチュエータ基板1の上面には、全インクチャネル4に亘って深溝部4a上を覆うようにカバープレート6が接着剤を介して接着されると共に、各インクチャネル4の浅溝部4b上にインクチャネル4内へのインク流入口4cが形成され、このインク流入口4cを覆うようにマニホールド7が接着剤を介して接着されている。また、カバープレート6が
接着されたアクチュエータ基板1の前端面には、ノズル穴3が開設されたノズルプレート2が接着剤を介して接着される。
 各インクチャネル4内には、その両側面から底面にかけて金属電極9が形成されており、この金属電極9は、浅溝部4bを通ってアクチュエータ基板1の後部側上面1cまで延びている。各金属電極9には、この後部側上面1cにおいてACF(異方性導電フィルム)10を介してFPC8が接着されており、図示しない駆動回路からFPC8の裏面に形成された電極8aを介して各金属電極9に駆動電圧を印加することにより側壁5をせん断変形させ、その変形時の圧力によりインクチャネル4内のインクをノズルプレート2に形成されたノズル穴3から吐出するようになっている。
 金属電極9に用いられる金属としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タンタル、チタンを用いることができ、特に、電気的特性、加工性の点から、金、アルミニウム、銅、ニッケルが好ましく、めっき、蒸着、スパッタで形成される。特に、無電解めっきにより形成することが好ましい。圧電素子は粒径数μm程度の粒子で構成されているため、その表面は粗く、例えばアルミニウムを用いて斜め蒸着により電極を形成しても、均一な電極を形成できず、駆動電圧が高くなる傾向がある。一方、無電解めっきは、下地に沿って均一に金属が析出するため、駆動電圧を蒸着の場合に比べて低くすることができる。この無電解めっきにはニッケルが好ましい。
 本発明において、アクチュエータ基板1と直接接触するカバープレート6は、圧電素子1a、1bよりも熱伝導率が高く、カバープレート6の線膨張係数(Lc)と上記圧電素子1a、1bの線膨張係数(Lp)の差が、|Lc−Lp|≦5×10-6/℃の条件を満たすマシナブルセラミックスからなると共に、該カバープレート6に、カバープレート6
よりも更に熱伝導率が高い天板11が設けられることを特徴とする。
 カバープレート6に圧電素子1a、1bよりも熱伝導率の高い材料を用いることで、圧電素子1a、1bの内部で発生した熱をカバープレート6側に逃がすことができ、インクチャネル4内のインクの温度上昇を抑えることができる。例えば、圧電素子1a、1bにPZTを使用した場合、PZTの熱伝導率は1.5〜2W/mKであるため、これよりも
熱伝導率が高いマシナブルセラミックスを用いる。熱伝導率は圧電素子1よりも5W/mK以上高いことが好ましく、より好ましくは10W/mK以上、最も好ましくは50W/mK以上高いことである。
 マシナブルセラミックスとは、一般に快削性セラミックスとも言われ、機械加工が容易なセラミックスのことである。一般に、セラミックスはきわめて加工性が悪く、高価なダイヤモンドカッターを使用しても加工能率が極めて悪く、加工コストが高いという欠点があるが、マシナブルセラミックスは、普通の金属加工用の工作機械と工具で加工することができる。
 マシナブルセラミックスには、マイカ硝子セラミックスと内部に微小亀裂を無数に持つ窒化アルミニウムがある。前者は、ガラス質マトリックスに、フッ素化雲母の微結晶が三次元的に無秩序に析出した構造を持ち、切削工具の刃先がこのセラミックスを割り進むと、雲母結晶が優先的に破壊され、割れをその部分にだけに止めて、微細な切り粉を放出する。具体的にはコーニングガラスワークス社製の「マコール」、(株)住金セラミックス社製の「ホトベールII」が挙げられる。
 後者は、内部に微細な亀裂を無数に生じるタイプであり、加工性に優れ、また、熱伝導率が十分に高いために特に好ましい。特にAl成分比70%以上(モル比でAlが70%以上、Bが30%未満)の窒化アルミニウム−窒化ボロンが好ましい。具体的には、(株)住金セラミックス社製のAlN−BN(窒化アルミニウム−窒化ボロン)、(株)トクヤマ社製の「シェイパルMsoft」が挙げられる。
 また、MgO・SiO2系マイカセラミックスとして(株)京セラ社製の「フォルステライト」がある。
 このカバープレート6に用いられるマシナブルセラミックスは、その線膨張係数(Lc)が圧電素子1a、1bの線膨張係数(Lp)と、|Lc−Lp|≦5×10-6/℃の条件を満たす必要がある。すなわち、圧電素子1a、1bの線膨張係数に近いことが好ましい。その理由は、カバープレート6を圧電素子1a、1bにより形成されたアクチュエータ基板1と接着する際、熱硬化型接着剤が使用されるが、カバープレート6の線膨張係数が圧電素子1a、1bのそれとかけ離れていると、冷却時に歪みが生じたり、材料間で剥離が生じる問題があるためである。
 また、上記の条件を満たすことにより、圧電素子1a、1bの内部の熱によってカバープレート1との間に上記同様の歪みや剥離が発生する事態を抑えることもできる。好ましくは|Lc−Lp|≦3×10-6/℃の条件を満たすことである。
 なお、上記で例示したマシナブルセラミックスの熱伝導率(W)及び線膨張係数(Lc)をいくつか示すと、(株)住金セラミックス社製のAlN−BN:W=90、Lc=4.9(r.t〜500℃)、(株)トクヤマ社製の「シェイパルMsoft」:W=90、Lc=4.4、(株)住金セラミックス社製の「ホトベールII」:W=19.5、Lc=1.4、(株)京セラ社製の「フォルステライト」:W=7.8、Lc=10.5である。これらは圧電素子1として好ましく使用されるPZT(W=1.5、Lp=5)に比べて、いずれも熱伝導率が高く、線膨張係数も上記条件を満たしている。
 このカバープレート6には、該カバープレート6よりも熱伝導率が高い天板11が接着剤12を介して接着されている。この天板11は、カバープレート6を接着したアクチュエータ基板1を記録装置のキャリッジ(図示せず)の筐体13に取り付けるための支持体として機能すると共に、ノズルプレート2の表面と略同一平面状にすることで、ノズルプ
レート2表面のワイピング時のガイドをなす部材として機能している。
 この天板11をカバープレート6よりも熱伝導率の高い部材で構成することで、圧電素子1a、1b内部の熱を該圧電素子1a、1bよりも熱伝導率が高いカバープレート6に逃がし、更に、カバープレート6からより熱伝導率の高い天板11に逃がすことで、この天板11をいわゆるヒートシンクとして機能させることができる。このため、天板11はカバープレート6よりも十分に広い面積を有していることが好ましく、また、接触面積が広い方が熱抵抗が小さく、熱容量が大きくなるので好ましい。例えば、接触面方向のインクチャネル4の長さ方向に沿った厚みは1.0〜10.0mmが好ましい。天板11をヒートシンクとして機能させる場合、カバープレート6を介して伝わったインクチャネル4内の熱をヒートシンクとして用いられる天板11に逃がすことができるので冷却効果を高めることができる。また、ヒートシンクとして用いられる天板11がキャリッジに対し熱的に結合していることも、冷却効果を高める上で効果的である。
 天板11の材料は、カバープレート6よりも熱伝導率が高いものであれば良く、アルミニウム(熱伝導率W=236W/mK)、黄銅(W=106)、銅(W=403)、アルミダイキャスト(W=90)が好ましく用いられる。中でも加工性、コストの点でアルミニウムが最も好ましい。
 圧電素子1a、1bで発生した熱をカバープレート6を経由してこの天板11に効率的に逃がすには、両者を接着する接着剤12も高い熱伝導率を有していることが好ましい。この観点から、カバープレート6と天板11とを接着する接着剤12には、エポキシ系接着剤にAg(銀)粒子を添加することが好ましい。エポキシ系接着剤は極めて熱伝導率が
悪い(0.1〜0.3W/mK)が、Agを添加することで、接着剤12の熱伝導率は3〜5W/mKに改善される。一般に、熱伝導率k(W/mK)を持つ材料の厚みがL(m)、面積がA(m2)の時、その材料の伝熱抵抗Rcは、Rc=L/k・A(K/W)で表されるので、Lをできるだけ小さく、Aをできるだけ大きくすることが好ましい。
 このため、接着剤12の膜厚は、薄い方が熱抵抗が小さくなるために好ましい。また、天板11の表面は放熱効果を高めるために粗い方が好ましいが、接着層に気泡が介在すると、空気の熱伝導率は極めて悪いので、気泡が入らないように、天板11とカバープレート6の間の接着剤12の膜厚を50〜70μmとすることが好ましい。
 また、カバープレート6とアクチュエータ基板1との間に介在させる接着剤14も熱伝導性が高いことが好ましい。ここは金属電極9と接しているので電気絶縁性が要求されるため、エポキシ系接着剤に熱伝導性が大きいAlN、アルミナ又はシリカの微粒子を添加してなるものが好ましい。エポキシ系接着剤は極めて熱伝導率が悪い(0.1〜0.3W
/mK)が、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ又はシリカといった高熱伝導率のセラミック粒子を添加することで、熱伝導率が改善され(AlNの場合で0.5〜1.0W/mK)、アクチュエータ基板1の熱を有効にカバープレート6側に放熱することができる。このカバープレート6とアクチュエータ基板1との間の接着剤の膜厚は、5〜10μmが好ましい。5μmより薄いと接着層に気泡が入り易く、10μmより厚いとインクチャネル4の変形効率が低下する。
 カバープレート6とアクチュエータ基板1との接着時に各々の基板表面の粗さが重要となる。この観点から、カバープレート6をホトベールIIで構成した場合では、基板内の微小ボイドに接着剤がしみ込み硬化後の接着剤層厚が充分保てず、接着強度が弱くなる。また、Al23、PZTで構成した場合も同様に組立性が困難となり、最適接着条件が得られにくい。一方、カバープレート6をAlN−BNで構成すると、AlN−BNは緻密な構造で微小ボイドが少なく、ヤング率が大きく、硬度が大きいために塗布した接着剤のほとんどが硬化した後、有効な接着剤層として機能する。従って、カバープレート6をAlN−BNで構成すると、組立性がよく、生産安定性に優れたものとなる。
 本発明において、カバープレート6は誘電率(ε)が低い方が好ましい。その理由は、誘電率が低い方が、圧電素子1a、1bからの電界の漏れが少なくなり、駆動電圧を低下させることができるためである。駆動電圧を低下させれば、圧電素子1a、1bの発熱を抑えることができる。具体的には、誘電率(ε)は100以下、好ましくは10以下であ
る。例えば、上記(株)住金セラミックス社製のAlN−BNでは、ε=7.1、(株)住金セラミックス社製の「ホトベールII」では、ε=〜6、(株)京セラ社製の「フォルステライト」では、ε=6.8である。これはPZTの誘電率が2000〜4000であるのに比べて極めて低い。
 また、カバープレート6は、曲げ強度が大きい方が好ましく、具体的には100MPa以上、より好ましくは200MPa以上であることである。その理由は、アクチュエータ基板1が変形したとき、カバープレート6の撓みが少ない程、吐出効率が良くなるためである。例えば、上記(株)住金セラミックス社製のAlN−BNの曲げ強度は294MP
a、(株)住金セラミックス社製の「ホトベールII」の曲げ強度は440MPaである。この曲げ強度が100MPaよりも小さいと、吐出効率が低下して駆動電圧が高くなるために好ましくない。
 更に、カバープレート6は、ヤング率が50〜200GPaであることが好ましい。圧電素子1a、1bのヤング率は50GPa程度であるので、50GPaより大きいと、圧電素子1a、1bの変形の影響を受けにくくなり、吐出効率が向上する。しかし、200GPaより高くなると、カバープレート6のマシナブル性が失われ、切断性が劣る。
 また、カバープレート6のビッカース硬度は5.0GPa以下とすることが好ましい。5.0GPaを越えると、研削性が悪くなり、きれいに切断できなくなる。またはダイヤモンドカッターの寿命が短くなる。
 また、ノズルプレート2も圧電素子1a、1bより熱伝導率が高いことが好ましい。すなわち、このノズルプレート2は、アクチュエータ基板1及びカバープレート6の前端面に接着されるため、このノズルプレート2を圧電素子1a、1bよりも熱伝導率を高くすることで、圧電素子1a、1b内部の発熱をカバープレート6からの放熱に加えてノズル
プレート2からも放熱することができる。
 このノズルプレート2の材料としては、圧電素子1a、1bよりも熱伝導率の高いものであれば良いが、一般に樹脂は圧電素子より熱伝導率が低いので好ましくない。従って、ノズルプレート2の材料は金属が好ましい。例えば、ステンレスの熱伝導率は15W/mKであるため、ノズルプレート材料として一般に使用されるポリイミド樹脂の熱伝導率が
0.1〜0.2W/mK程度であるのに比べて、放熱効果を高めることができる。中でも、線膨張係数がアクチュエータ基板1に近いコバールや42アロイが好ましい。
 以上の説明では、隔壁として設けられたアクチュエータ基板4の上壁としてカバープレート6が設けられた構成のインクジェット記録ヘッドを例に挙げて説明したが、隔壁として設けられたアクチュエータ基板4の下壁としてカバープレート6を設けた構成のインクジェット記録ヘッドや隔壁として設けられたアクチュエータ基板4の上壁及び下壁としてカバープレート6を設けた構成のインクジェット記録ヘッドも、本発明に含まれる。
 次に、本発明の、上壁と下壁の少なくとも一部を圧電素子で構成する態様のインクジェット記録ヘッドについて説明する。
 図3は本発明に係るインクジェット記録ヘッドの他の一例を示す断面図である。
 図3において、20はインク流路であり、複数の隔壁22により複数に区画されている。さらに該インク流路20は、上面が上壁としての圧電素子21により閉鎖され、下面が下壁23により閉鎖されることにより筒状に形成されている。
 本態様のインクジェット記録ヘッドにおいては、圧電素子21の両面に設けられた電極24と電極25との間に電圧を掛けることによって、紙面垂直方向にインクの吐出を行う。かかる態様のインクジェット記録ヘッドの下壁23には、前記態様のカバープレート6と同様の材料を用いることができる。下壁23には、ヒートシンクが熱的に結合されていることが好ましい。このため、ヒートシンクは下壁23よりも十分に広い面積を有していることが好ましく、また、接触面積が広い方が熱抵抗が小さく、熱容量が大きくなるので好ましい。例えば、接触面方向のインク流路20の長さ方向に沿った厚みは1.0〜10.0mmが好ましい。
 ヒートシンクの材料は、天板11と同様の材料を用いることができる。
 圧電素子21で発生した熱を隔壁22、下壁23を経由してこのヒートシンクに効率的に逃がすには、下壁23とヒートシンクを接着する接着剤も高い熱伝導率を有していることが好ましい。この観点から、両者を接着する接着剤は前記接着剤12と同様のものを用いることができる。
 このため、ヒートシンクと下壁23との間の接着剤の膜厚は、薄い方が熱抵抗が小さくなるために好ましい。また、ヒートシンクの表面は放熱効果を高めるために粗い方が好ましいが、接着層に気泡が介在すると、空気の熱伝導率は極めて悪いので、気泡が入らないように、ヒートシンクと下壁23との間の接着剤の膜厚を50〜70μmとすることが好ましい。
 下壁に接着されるヒートシンクは、記録ヘッドを搭載する図示しないキャリッジに設けられていることが好ましい。ヒートシンクがキャリッジに設けられていると、記録ヘッド毎にヒートシンクを設ける必要がないために組立性がよく、記録ヘッドを交換する際にもヒートシンクを同時に交換する必要がないのでコストを抑えられる。また、ヒートシンクとキャリッジが熱的に結合していると、発生した熱を効率的に逃がす冷却効果が向上するので好ましい。
 また、本発明において、隔壁22もカバープレート6と同様の材料を用いて構成し、前記接着剤14と同様の接着剤を用いて圧電素子21との接着を行うことが好ましい。
 隔壁22と圧電素子21との間の接着剤の膜厚は、5〜10μmが好ましい。5μmより薄いと接着層に気泡が入り易く、10μmより厚いと圧電素子21の変形効率が低下する。
 実施例1
 分極した圧電素子(住友金属社製「H5D」:、熱伝導率W=1.5W/mK、線膨張係数=5×10-6/℃)にダイヤモンドカッターを用いて、インクチャネルとなる幅80μm、深さ200μm、長さ6cmのインク溝を768溝設けてアクチュエータ基板を形成し、このインクチャネル内の側壁に無電解めっきによりニッケル電極を形成した。
 この圧電素子に高熱伝導性のマシナブルセラミックスである(株)住金セラミックスアンドクォーツ社製の窒化アルミニウム(AlN−BN)(熱伝導率W=90.0W/mK、線膨張係数=4.9×10-6/℃)からなるカバープレートを、AlN粒子を含む高熱伝導性のエポキシ接着剤(膜厚10μm、W=1.0W/mK)で接着した。
 得られた接着物をダイヤモンドカッターで切断して、インクチャネルの長さを2.5mmとし、次いで、ポリイミド樹脂製のノズルプレートとマニホールドを室温硬化性の接着剤で接着して、各電極とつながるようにFPCを接続した。カバープレートの上面には、Ag粒子を含む高熱伝導率のエポキシ系接着剤(膜厚50μm、W=3.0W/mK)で
アルミニウム製の天板(厚さ1mm)を接着した。
 このようにした構成した記録ヘッドをキャリッジに取り付け、2秒間連続吐出して、吐出開始時と吐出終了時のインク滴の速度と、印刷された画像の濃度を測定した。
 実施例2
 接着剤として、熱伝導性粒子を含まない普通のエポキシ系接着剤(W=0.3W/mK)を使用した以外は、実施例1と同一とした。
 実施例3
 電極をアルミニウムで形成し、接着剤として、熱伝導性粒子を含まない普通のエポキシ系接着剤(W=0.3W/mK)を使用し、更にノズルプレートにステンレスを使用した以外は、実施例1と同一とした。
 実施例4
 電極をアルミニウムで形成し、カバープレートをマイカセラミック系のマシナブルセラミックスである(株)住金セラミックスアンドクォーツ社製の「ホトベールII」(W=19.5W/mK)を、熱伝導性粒子を含まない普通のエポキシ系接着剤(W=0.3W/mK)で接着し、ノズルプレートとしてステンレスを使用した以外は、実施例1と同一とした。
 比較例1
 カバープレートにアルミナセラミックス基板(熱伝導率W=33W/mK)を使用し、接着剤として熱伝導性粒子を含まない普通のエポキシ系接着剤(W=0.3W/mK)を用いた以外は、実施例1と同一とした。
 比較例2
 カバープレートに脱分極した圧電素子(PZT:熱伝導率W=1.5W/mK)を使用し、天板にエンジニヤリングプラスチックであるPEI(ポリエーテルイミド:熱伝導率W=0.1W/mK)を使用し、接着剤として熱伝導性粒子を含まない普通のエポキシ系接着剤(W=0.3W/mK)を用いた以外は、実施例1と同一とした。
 画質評価は、得られた画像を目視確認して以下の基準により画質を評価した。結果を表1に示す。
  A:印刷ムラがなく、非常に鮮明であった。
  B:印刷ムラが目立たず、鮮明であった。
  C:やや印刷ムラが目立ち、やや画質が劣化していた。
  D:印刷ムラが目立ち、画質が悪かった。
 ヘッドの生産性(組立性)評価は、次の基準で評価した。
  A:加工性、接着性などの生産性が良好であった。
  C:加工性、接着性などの生産性がやや劣っていた。
 なお、表1中の接着剤1は天板とカバープレートとの間の接着剤、接着剤2はカバープレートと圧電素子との間の接着剤を示す。
Figure 2004122770
 実施例1では、大判の記録媒体の端から端まで約1350mmを、約2秒かけて印刷するとき、ヘッド発熱による印刷濃度の上昇は0.005であり、印刷ムラを確認できなかった。また、この記録ヘッドは、インクチャネルの長さをダイヤモンドカッターを用いて切断して揃えた際、切断面はきれいとなり、研磨の必要はなかった。
 実施例2は、熱伝導性の悪い接着剤を使用したので、実施例1に比べて少し濃度差が大きくなったが、肉眼では検出できず、画質は問題なかった。
 実施例3は、電極にアルミニウムを使用したので、実施例1に比べて駆動電圧が高くなり、濃度差も若干大きくなったが、肉眼ではほとんど検出できず、画質も問題なかった。
 実施例4は、カバープレートが実施例1とは異なり、熱伝導性がやや劣るため、濃度差も大きくなったが、やはり肉眼ではほとんど検出できず、画質に問題はなかった。
 比較例1は、カバープレートに加工性の悪いAl23を使用したので、圧電素子の長さを切り揃えるとき、切断面が荒れて、研磨する必要があった。また、AlN−BNに比べてAl23の熱伝導率が悪いので、濃度差がかなり大きくなり、濃度差が肉眼で検出され、画質の劣化が目立った。
 比較例2は、カバープレートに熱伝導性の悪いPZTを使用し、天板に熱伝導性の悪いPEIを用いているため、更に濃度差が悪くなった。ヘッドの生産性(組立性)は、カバープレートにマシナブルセラミックスAlN−BNを用いた実施例1〜3で優れており、他の例は若干劣っている。
本発明に係るインクジェット記録ヘッドの一例を示す縦断面図 図1のII−II線に沿って切断した場合の断面図 本発明に係るインクジェット記録ヘッドの他の一例を示す断面図
符号の説明
  1:アクチュエータ基板
  1a、1b:圧電素子
  2:ノズルプレート
  3:ノズル穴
  4:インクチャネル
  5:側壁(隔壁)
  6:カバープレート
  7:マニホールド
  8:FPC
  9:金属電極
  10:ACF
  11:天板
  12:接着剤
  13:筐体
  14:接着剤
  20:インク流路
  21:圧電素子
  22:隔壁
  23:下壁
  24:電極
  25:電極

Claims (21)

  1.  複数のインク流路を区画し少なくとも一部が圧電素子で形成された隔壁と、前記複数のインク流路の配列方向に沿って前記インク流路の上面を閉鎖する上壁と前記インク流路の下面を閉鎖する下壁により形成された筒状のインク流路を有し、前記圧電素子の変形により流路内のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記上壁、下壁の少なくとも一部がAlN−BNであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2.  複数のインク流路を区画する隔壁と、前記複数のインク流路の配列方向に沿って前記インク流路の上面を閉鎖する上壁と前記インク流路の下面を閉鎖する下壁により形成された筒状のインク流路を有し、前記上壁、下壁の少なくとも一部が圧電素子で形成され、前記圧電素子の変形により流路内のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記上壁、下壁の少なくとも一部がAlLN−BNであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3.  前記AlN−BNが、ヒートシンクに熱的に結合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4.  前記AlN−BNとヒートシンクがAg粒子を含有したエポキシ系接着剤で結合されていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5.  前記AlN−BNとヒートシンクの間の接着剤の膜厚は、50−70μmであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6.  前記ヒートシンクの厚みは1.0mm−10.0mmであることを特徴とする請求項3、4又は5に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7.  前記AlN−BNと圧電素子が窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを含有したエポキシ系接着剤で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8.  前記隔壁がAlN−BNで形成されており、AlN−BNと圧電素子が窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを含有したエポキシ系接着剤で結合されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9.  前記AlN−BNと圧電素子の間の接着剤の膜厚は、5−10μmであることを特徴とする請求項7又は8に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10.  前記ヒートシンクが記録ヘッドを搭載するキャリッジに設けられていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  11.  前記ヒートシンクは記録ヘッドを搭載するキャリッジに対し熱的に結合していることを特徴とする請求項3〜6又は10のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  12.  分極された圧電素子に多数の溝を形成してアクチュエータ基板を構成し、該アクチュエータ基板の上面にカバープレートを接着することにより、上記圧電素子により区画される多数の圧力発生室を形成し、隣接する圧力発生室間の圧電素子に電界を印加することにより該圧電素子を変形させて圧力発生室内のインクをノズルプレートに形成されたノズル穴から吐出させるようにしたインクジェット記録ヘッドにおいて、
     上記カバープレートは、上記圧電素子よりも熱伝導率が高く、上記カバープレートの線膨張係数(Lc)と上記圧電素子の線膨張係数(Lp)の差が、|Lc−Lp|≦5×10-6/℃の条件を満たすマシナブルセラミックスからなると共に、該カバープレートに、カバープレートよりも熱伝導率が高い天板が設けられることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  13.  上記カバープレートは、ヤング率が50〜200GPaであることを特徴とする請求項12記載のインクジェット記録ヘッド。
  14.  上記カバープレートは、曲げ強度が100Mpa以上であることを特徴とする請求項12又は13記載のインクジェット記録ヘッド。
  15.  上記カバープレートは、ビッカース硬度が5.0GPa以下であることを特徴とする請求項12、13又は14記載のインクジェット記録ヘッド。
  16.  上記カバープレートは、誘電率(ε)が100以下であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  17.  上記天板は、記録ヘッドをキャリッジに搭載するための支持体となることを特徴とする請求項12〜16のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  18.  上記天板の厚みは、1.0mm〜10.0mmであることを特徴とする請求項17記載のインクジェット記録ヘッド。
  19.  上記カバープレートと上記天板とを接着する接着剤は、エポキシ系接着剤に、Ag粒子を添加してなることを特徴とする請求項12〜18のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  20.  上記カバープレートと上記圧電素子とを接着する接着剤は、エポキシ系接着剤に、窒化アルミニウム、アルミナ又はシリカを添加してなることを特徴とする請求項12〜19のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  21.  上記天板とカバープレートとの間の接着剤の膜厚は、50〜70μmであり、上記圧電素子とカバープレートとの間の接着剤の膜厚は、5〜10μmであることを特徴とする請求項12〜20のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
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