JP2004122753A - 樹脂硬化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】「コシ」の強さが異なるテープに、低コスト、省スペースで対応すること。
【解決手段】この樹脂硬化システムは、テープ12を加熱するための第1から第3の走行路L1〜L3を有し、これら走行路L1〜L3を通過することで熱硬化処理を行ったテープ12を第1のテープ出口34から送出する樹脂硬化装置63と、第1のテープ出口34から送出されるテープ12を第1のテープ導入口41から導入して巻き取りリール44に巻き取るテープ巻き取り装置64を有している。そして、樹脂硬化装置63は、第1のテープ出口34のほかに、第1の走行路L1を走行後にそのテープ12を外部に送出可能とする第2のテープ出口132を有する。テープ巻き取り装置64も、第1のテープ導入口41のほかに、第2のテープ出口132から送出されるテープ12を導入可能とする第2のテープ導入口141を有する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯状のテープに実装された半導体チップなどにポッティングされた樹脂を熱硬化させるとともに、その熱硬化後のテープを巻き取る樹脂硬化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
テープ上に取り付けられた半導体チップなどを封止するために、エポキシ樹脂などの熱硬化樹脂が塗布されたテープを加熱することによって、塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化システムがある。
【0003】
この樹脂硬化システムは、図4に示すようなポッティングシステムの主要構成要素として組み込まれている。このポッティングシステムは、その構成を大きく分けると、テープ供給装置1、ポッティング装置2、樹脂硬化装置3、テープ巻き取り装置4からなる。
【0004】
テープ供給装置1は、多数の半導体チップ11(図示の破線で示す円形枠A参照)が実装された長い帯状のテープ12を、それぞれのテープ12間にスペーサテープ13を挟んだ状態でロール状に保持するテープ供給リール14と、スペーサテープ13を巻き取るスペーサテープ巻取りリール15と、複数のガイドローラ16と、ガイド部材17などからなる。
【0005】
このテープ供給装置1は、テープ供給リール14に保持されたテープ12とスペーサテープ13とを分離させ、分離されたスペーサテープ13をスペーサテープ巻き取りリール15で巻き取る。一方、テープ12は、破線枠Aに示すような状態で次の工程であるポッティング装置2に供給される。
【0006】
ポッティング装置2は、このテープ供給装置1からのテープ12を前方(矢印a方向)に送る送りローラ21とテープ12にテンションをかけるためのテンションローラ22を有するとともに、そのテープ12の表面に実装された半導体チップ11に対して熱硬化樹脂をポッティングするポッティング部23を有する。
【0007】
樹脂硬化装置3は、ポッティング装置2から送られてきたテープ12を加熱炉30によって加熱することで、塗布された樹脂を硬化させるものである。また、テープ巻き取り装置4は、樹脂硬化装置3によって熱硬化処理されたテープ12を巻き取るものである。
【0008】
これら樹脂硬化装置3とテープ巻き取り装置4を、ここでは樹脂硬化システムと呼び、以下、この樹脂硬化システムについて説明する。
【0009】
この樹脂硬化システムの構成要素の1つである樹脂硬化装置3の加熱炉30は、いわゆる3段炉と呼ばれる構造となっている。すなわち、この図4からもわかるように、ポッティング装置2から送り出された樹脂の塗布されたテープ12は、テープ12の進行方向の左右両側に設けられた2本のガイドレール31a,31b(図示の破線で示す円形枠B参照)のガイドによって、そのまま水平方向(矢印a方向)に進む。
【0010】
なお、図示の破線で示す円形枠Bには、この加熱炉30に設けられる加熱する加熱手段としての発熱体151、この発熱体151からの熱を拡散する熱拡散板152、熱拡散板152で拡散された熱をテープ12の裏面に効率よく照射するための熱反射板153などが図示されている。これら発熱体151、熱拡散板152、熱反射板153は、第1から第3の走行路L1〜L3に沿って設けられることは勿論であるが、ここでは、図示の破線で示す円形枠B内のみに図示されている。
【0011】
その後、テープ12は、第1のテープ反転機構となる第1の反転ローラ32によって反転して、ガイドレール31a,31bのガイドによって、今度は逆方向(矢印b方向)に進み、第2のテープ反転機構となる第2の反転ローラ33によって反転する。反転したテープ12は、ガイドレール31a,31bのガイドによって水平方向(矢印a方向)に進んで、テープ出口34からテープ巻き取り装置4に送られて行く。
【0012】
テープ巻き取り装置4は、樹脂硬化装置3のテープ出口34に対向するように設けられたテープ導入口41と、このテープ導入口41から入ってくるテープ12を前方に送るための駆動力を有した送りローラ42と、この送りローラ42で送られるテープ12を下方向へ導くようにガイドするガイド部材43と、このガイド部材43によって下方向にガイドされたテープ12を、たるみを持たせた状態で巻き取る巻き取りリール44と、そのテープ12のたるみ量を検出するたるみ量検出センサ45と、巻取りリール44でテープ12を巻き取る際に、テープ12同士が直接重ならないようにするためのスペーサテープ46を供給するスペーサテープ供給用リール47とを有している。
【0013】
なお、これらの構成要素のほかに、テープ12やスペーサテープ46の走行をガイドする幾つかのガイドローラ48などが必要に応じて設けられている。また、たるみ量検出センサ45は、この例では2つの光電変換素子P1,P2とそれに対をなす受光素子R1,R2からなる。
【0014】
ところで、この図4に示す樹脂硬化装置3は、樹脂の塗布されたテープが第1の加熱ゾーンZ1と、第2の加熱ゾーンZ2、第3の加熱ゾーンZ3のそれぞれに設けられたそれぞれの走行路を通過することで、樹脂を熱硬化処理する構造となっており、下段の走行路を以下では第1の走行路L1、中段の走行路を第2の走行路L2、上段の走行路を第3の走行路L3と呼ぶこととする。
【0015】
また、テープ12は、ポッティング装置2から送り出されてくるときは、半導体チップ11の実装面が上側となっている場合が多い。つまり、半導体チップ11がテープ12の上側に位置する状態となっている。したがって、樹脂硬化装置3における第1の走行路L1では、そのままの状態(半導体チップ11が上側に位置する状態)で走行するが、第2の走行路L2では、半導体チップ11が下側となる状態で走行し、第3の走行路L3では、半導体チップ11が再び上側となる状態で走行することとなる。
【0016】
このように、樹脂硬化装置3の加熱炉30が複数段(この場合は3段炉)の構造となっているのは、塗布された樹脂に対して十分な加熱を行うことができるようにするためである。これによって、樹脂硬化装置3からテープ巻き取り装置4に入る段階では、樹脂は確実に硬化した状態となる。なお、この図4で示す樹脂硬化システムは、COFテープを用いた例を示しているが、この他に、デバイスホールのあるTAB(Tape Autmated Bonding)テープが多用される。これらに用いられるテープは、COFテープとTABともコシの強いテープである。
【0017】
なお、第1の反転ローラ32と第2の反転ローラ33は、それぞれの周端(ローラ面)がテープ12の両端部だけに接触するような構造となっており、テープ12上に取り付けられた半導体チップ11やポッティング装置2で塗布された樹脂に、これら第1および第2の反転ローラ32,33の周端が接触しないようになっている。特に、第1の反転ローラ32は、半導体チップ11や塗布された樹脂がこの第1の反転ローラ32を通過する際に内側(第1の反転ローラ32の周端に接触する側)となるので、テープ12の両端部だけが接触するような構造とすることが必要である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、樹脂硬化装置3の加熱炉30がこの図4で示すような3段炉の構造の場合、上述したように、第1の走行路L1と第3の走行路L3においては、テープ12は半導体チップ11の実装面が上向きの状態で走行するが、第2の走行路L2においては、半導体チップ11が下向きの状態で走行する。この様子を示したものが図5である。図5(A)は、図4で示す第1の走行路L1と第3の走行路L3の部分をテープ巻き取り装置4側から見た断面図であり、図5(B)は、同じく第2の走行路L2をテープ巻き取り装置4側から見た断面図である。
【0019】
この図5からもわかるように、テープ12の進行方向に沿ってテープ12の左右両端がそれぞれガイドレール31a,31bによって支持されており、テープ12はこれらガイドレール31a,31bのガイドによって走行するようになっている。
【0020】
このように、第1から第3の走行路L1〜L3において、テープ12はその端部がガイドレール31a,31bによって支持される。しかしながら、ここでの加熱処理対象として考えられているTCP(TABによる中間製品と完成品と、COFの中間製品と完成品を含む)に用いられるテープ12は、その厚みが約70μm程度とこの種のテープ12としては比較的厚みがあり、その剛性も大きく、いわゆる「コシ」の強いテープである。したがって、2本のガイドレール31a,31bによって、その両端だけが支持される状態であっても、半導体チップ11の重みや加熱などによる幅方向のたるみも殆ど生じることなく安定した走行が可能となる。
【0021】
このような構造の樹脂硬化装置3は、上述したように、「コシ」の強いテープ12用に開発されたものであり、「コシ」の強いテープ12を用いる場合は、このような構造の樹脂硬化装置3で十分な機能を有し、良好な熱硬化処理を行うことができる。
【0022】
しかし、この樹脂硬化装置3で、「コシ」の弱いテープ12を用いるTCP、たとえば「コシ」の弱いテープ12を用いるCOF(Chip On Film)の熱硬化処理を行おうとすると、種々の問題が発生する。すなわち、このCOFは、テープ12の厚みが20μmから40μmと薄いものが多く、「コシ」の強いテープの厚み(70μm前後)に比べると約半分程度の厚みしかなく、その剛性が小さく、たるみやすい。
【0023】
したがって、このような「コシ」の弱いテープ12を図4に示すような樹脂硬化装置3で熱硬化処理しようとすると、半導体チップ11の重みや加熱などにより、幅方向のたるみが生じやすく、ガイドレール31a,31bから脱落の可能性がある。これに対処するためには、第1から第3のそれぞれの走行路L1〜L3において、左右のガイドレール31a,31b間にテープ12を下方向から支える支持部材をそれぞれの走行路に沿って配設し、テープ12がこの支持部材で支えられながら走行するような構造とすることが考えられる。
【0024】
このような支持部材を設けることによって、確かに、「こし」の弱いテープ12であっても、その幅方向のたるみを防止することができ、テープ12はガイドレール31a,31bから脱落することなく安定した走行が行える。
【0025】
なお、第2の走行路L2においては、テープ12の半導体チップ11の実装面が支持部材側に対向する状態となるとなるため、テープ12の回路配線面や半導体チップ11が支持部材11と接触することになり、回路配線や半導体チップ11を損傷させる可能性がる。
【0026】
なお、COFは、アンダフィルと呼ばれる樹脂塗布が行われることが多い。この塗布方法は、テープ12上に実装された半導体チップ11全体を覆うように樹脂を塗布するのではなく、テープ12上の半導体チップ11の側面部(全周またはその一部)に一筆書きの如く、樹脂を塗布する方法である。塗布された樹脂は、毛細管現象によって、半導体チップ11の底面とテープ12の表面との間の隙間に流れ込む。この結果、半導体チップ11はテープ12にしっかり固定される。
【0027】
以上述べたように、図4のポッティングシステムに組み込まれている従来の樹脂硬化装置3は、テープ12に厚みがあり、その剛性も大きくいわゆる「コシ」の強いテープ12用に開発されたものであるといえる。
【0028】
したがって、この樹脂硬化装置をそのまま「コシ」の弱いテープを用いるTCPに適用すると、上述したような種々の問題が発生する。
【0029】
しかし、アンダフィルによる樹脂塗布が行われると共に「コシ」の弱いテープを用いたCOFに対し、その類のCOF専用の樹脂硬化装置を用いたポッティングシステムを構築すると、この種のポッティングシステムを使用して半導体装置を生産する側からすれば、それぞれに対応できるポッティングシステムを別個に備える必要が生ずる。また、それぞれの装置を設置するためのスペースも必要とし、コストや設置スペースの面で無駄が多い。
【0030】
そこで本発明は、これまで用いられている「コシ」の強いテープ用の樹脂硬化装置とその樹脂硬化装置で樹脂硬化処理されたテープを巻き取るテープ巻き取り装置に改良を加えるだけで、剛性が小さくいわゆる「コシ」の弱いテープの使用も可能とする樹脂硬化システムを提供することを目的としている。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の樹脂硬化システムは、樹脂塗布装置によりテープ上に塗布された熱硬化性樹脂を加熱する第1の加熱ゾーンと、この第1の加熱ゾーンを通過したテープを第1の加熱ゾーンと逆方向に搬送しながら加熱する第2の加熱ゾーンと、この第2の加熱ゾーンを通過したテープを第2の加熱ゾーンと逆方向に搬送しながら加熱する第3の加熱ゾーンと、この第3の加熱ゾーンを通過したテープを加熱炉外に送出する第1のテープ出口とからなる樹脂硬化装置と、第1のテープ出口から送出されるテープを巻き取るテープ巻き取り装置とからなる樹脂硬化システムにおいて、樹脂硬化装置には、第1の加熱ゾーンからテープを加熱炉外に送出する第2のテープ出口が配設され、そして、テープ巻き取り装置には、第1のテープ出口から送出されるテープを巻き取りリールへ送る第1の送りローラと、第2のテープ出口から送出されるテープを巻取りリールへ送る第2の送りローラが配設されている。
【0032】
このように、本発明中の樹脂硬化装置においては、複数段の走行路を走行させることによる熱硬化処理を行ったのちに、テープを外部に送出させる第1のテープ出口と、第1の走行路だけを走行させることによる熱硬化処理を行ったのちに、テープを外部に送出させる第2のテープ出口の2つのテープ出口を設け、これらのいずれかを選択的に使用することができるようにしているので、テープの性質の違いに対応した熱硬化処理を行うことができる。
【0033】
また、他の発明は、このような樹脂硬化システムに加え、第1の加熱ゾーンには第1の走行路が設けられ、この第1の走行路は、テープをその進行方向の左右両端で支持する2本のガイドレールと、これら2本のガイドレールの間に設けられこの第1の走行路を通過するテープを下方向から支える支持部材を有している。
【0034】
これにより、この第1の走行路だけを走行させることによる熱硬化処理を行ったのちに、テープを第2のテープ出口から送出させる熱硬化処理を行う場合、テープは支持部材によって下から支えられるので、剛性の小さい(「コシ」の弱い)テープを用いても、幅方向のたるみを生じることがなくなり、ガイドレールから脱落する不具合を生じることなく、安定した走行を行うことができる。また、テープがこの第1の走行路を走行する際、半導体実装面を上側にして走行させると、支持部材の存在が半導体チップやテープ表面に影響を与えることはない。
【0035】
また、第1の走行路と第2のテープ出口との間には、第1の走行路を引き継ぐ走行路が形成されるようにするのが好ましい。
【0036】
この構成とすると、テープを第2のテープ出口から送出させる場合、そのテープを第1の走行路から第2のテープ出口に確実に走行させることができる。
【0037】
また、第1の走行路を走行した前記テープを前記第の2加熱ゾーンに導くための反転機構を設け、その反転機構がローラである場合、そのローラは、テープが第1の走行路を走行後に第2のテープ出口から送出される際は、ローラの周端がテープの走行路上から離脱するように、その取り付け位置を可変できる取り付け機構によって、ローラ取り付け部材に取り付けられるようにするのが好ましい。
【0038】
この構成を採用すると、テープを第2のテープ出口から送出させる場合、ローラの周端が走行中のテープに接触することがなくなり、ローラの周端が半導体チップを損傷させたり、テープ表面を損傷させたりすることがなくなり、また、テープを円滑に走行させることができる。
【0039】
また、樹脂硬化装置において、その第1のテープ出口と第2のテープ出口のどちらを選択するかは、熱硬化処理対象となるテープの種類によって決定され、その剛性が大きいテープである場合は、第1のテープ出口を選択し、その剛性が小さいテープである場合は、第2のテープ出口を選択するようにするのが好ましい。
【0040】
これによって、種類の異なるテープに対しての熱硬化処理を行うことができる。この樹脂硬化装置をポッティングシステムに組み込むことによって、種類や性質の異なるテープに対する熱硬化処理工程を1台の樹脂硬化装置で行うことができる。
【0041】
また、第2のテープ出口が選択されるテープは、その剛性が小さいテープを有するTCP用であって、その厚みが20μmから50μmとするのが好ましい。
【0042】
これにより、きわめて薄いテープを用いたTCPを、従来から用いられている樹脂硬化装置を用いて熱硬化処理を行うことができる。
【0043】
また、第1のテープ出口および第2のテープ出口にはそれぞれ開閉自在な蓋を設けるのが好ましい。
【0044】
これにより、使用しない方の基板送出口を塞ぐことができ、樹脂硬化装置内の熱を無駄に逃がすことがなくなり、樹脂硬化装置内の温度変化を少なくすることができ、温度制御動作を容易なものとすることができる。また、外部からの埃などの侵入も防ぐことができる。
【0045】
また、テープ巻き取り装置は、第1のテープ出口または第2のテープ出口のいずれか一方から送出された前記テープを導入したのちに、その導入したテープをを同一の基準に基づいて制御される所定のたるみ量を保持した状態で巻き取りリールによる巻き取りを行うようにするのが好ましい。
【0046】
この構成を採用すると、熱硬化処理の終了したテープの巻取りをテープに損傷を与えることなく行うことができる。また、導入されてくるテープの所定のたるみ量を、同一基準によって制御することとなるので、制御装置の構成が複雑とならず、しかもたるみの制御が容易となる。
【0047】
また、他の発明は、上述の各発明に加え、テープを所定のたるみ量を保持した状態とするために、テープのたるみ量を検出するたるみ量検出手段であって複数の受発光素子とそれと対をなす複数の反射鏡を有するたるみ量検出手段を設け、そのたるみ量検出手段からの信号に基づいてたるみ量を予め設定された範囲内とするように、巻取りリールの駆動制御を行うようにしている。
【0048】
これにより、たるみ量を常時最適に保持することができ、加熱処理の終了したテープに無理な力が加わったり、また、たるみすぎたりすることなく、最適なたるみ量を保持した状態で巻き取り動作を行うことができる。また、反射鏡を利用しているため、受光素子と発光素子を同じ側に配置でき、受光素子や発光素子に接続されるケーブルの取り付けが容易となるとともに、ケーブルの引き回し量が少なくなり、内部がすっきりしたものとなる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂硬化システムの実施の形態について説明する。
【0050】
図1は、本発明の実施の形態に係る樹脂硬化システムが組み込まれたポッティグシステムを説明する図である。このポッティングシステムの構成を大きく分けると、図4で示したポッティングシステムと同様、テープ供給装置1と、樹脂塗布装置2と、樹脂硬化システムを構成する樹脂硬化装置63およびテープ巻き取り装置64とから構成される。
【0051】
この実施の形態の樹脂硬化システムは、テープそのものの剛性が大きく(「コシ」が強い)、かつ、十分な加熱時間を必要とするTCP(一般的には、TAB)用の従来の樹脂硬化システム(図4における樹脂硬化装置3とテープ巻き取り装置4)に改良を加えることによって、テープそのものの剛性が小さい(「コシ」が弱い)テープの使用をも可能とするものである。
【0052】
したがって、この図1に示されるテープ供給装置1、樹脂封止装置2は、図4で説明したと同じものとすることができるので、これらについてはそれぞれの構成要素に図4と同一符号を付すことで、その説明を省略または簡略化し、本発明の樹脂硬化システムを構成する樹脂硬化装置63とテープ巻き取り装置64について詳細に説明する。なお、これら樹脂硬化装置63とテープ巻き取り装置64についても、それらを構成する構成要素のうち図4で示したものと同一部分には同一符号が付されている。
【0053】
この樹脂硬化装置63は、図4で示した樹脂硬化装置3と同様に、その加熱炉30は3段炉の構造をなし、第1の走行路L1、第2の走行路L2、第3の走行路L3が形成されている。そして、「コシ」の強いテープを有するTCPに対しては、これら第1の走行路L1、第2の走行路L2、第3の走行路L3を用いたこれまでと同じいわゆる3段炉による加熱を行うが、「コシ」の弱いテープを有するTCPに対しては、第1の走行路L1を用いたいわゆる1段炉による加熱を可能とする。
【0054】
これを実現するために、樹脂硬化装置63とテープ巻き取り装置64を以下に説明するような構造とする。なお、この実施の形態で用いられるテープ12の幅は70mmとし、テープ12が「コシ」の強いテープを有するTCPである場合は、その厚みは70μm、テープが「コシ」の弱いものである場合は、その厚みは20μm〜50μmとする。
【0055】
まず、樹脂硬化装置63について説明する。
【0056】
この樹脂硬化装置63の加熱炉30は、上述したように、第1の加熱ゾーンZ1、第2の加熱ゾーンZ2、第3の加熱ゾーンからなる3段の加熱ゾーンを有し、第1の加熱ゾーンZ1には第1の走行路L1、第2の加熱ゾーンZ2には第2の走行路L2、第3の加熱ゾーンZ3には第3の走行路L3がそれぞれ形成されており、これら第1から第3の走行路L1〜L3には、従来と同様、2本のガイドレール31a,31bが設けられ、これらのガイドレール31a,31bでテープ12の両端を支持する構造となっている。
【0057】
また、この実施の形態では、これら第1から第3の走行路L1〜L3のうち、第1の走行路L1には、この第1の走行路L1を走行するテープ12を下方向から支持するための支持部材131が2本のガイドレール間31a,31bに設けられている(図1における破線で示す円形枠B参照)。
【0058】
また、第1の走行路L1には、その第1の走行路L1の延長線上で、かつ、第1のテープ反転機構としての第1の反転ローラ32の前方(テープ12の進行方向前方)に延長走行路L1’が設けられる。この延長走行路L1’は、第1の走行路L1に設けられている2本のガイドレール31a,31bとこれらガイドレール31a,31b間に存在する支持部材131のそれぞれ終端部E1から所定間隔を置いて設けられている。
【0059】
そして、この延長走行路L1’には、2本のガイドレール31a,31bおよび支持部材131が設けられ(図示の破線で囲った円形枠C参照)、これら各構成部材は、樹脂硬化装置63の側壁部付近(テープ巻き取り装置64側の側壁部付近)まで延びている。
【0060】
そして、延長走行路L1’を構成する2本のガイドレール31a,31bと支持部材131の終端部E2に対向する樹脂硬化装置63の側壁部にはテープ出口132が設けられる。すなわち、「コシ」の弱いテープ12をこの樹脂硬化システムに用いる場合は、「コシ」の弱いテープ12は、第1の走行路L1から延長走行路L1’を通って、テープ出口132から送出される。
【0061】
なお、ガイドレール31a,31bの間に設けられる支持部材131は、前述したように、「コシ」の弱いテープ12を使用する際に、TCPがこの第1の走行路L1の走行中に、半導体チップ11の重さや加熱により主に幅方向にたわむのを防止する役目を果たし、それによって、テープ12がガイドレール31a,31bから脱落するのを防止する。
【0062】
このように、この樹脂硬化装置63は、熱硬化処理後のテープ12の送出口としては、第3の走行路L3の終端部に対向して設けられるテープ出口34と、第1の走行路L1の延長上にその第1の走行路L1を引き継ぐ走行路として配設された延長走行路L1’の終端部E2に対向して設けられるテープ出口132の2箇所が設けられることとなる。以下では、第3の走行路の終端部に対向して設けられるテープ出口34を第1のテープ出口34と呼び、延長走行路L1’の終端部E2に対向するテープ出口132を第2のテープ出口132と呼ぶ。
【0063】
そして、これら第1のテープ出口34および第2のテープ出口132には、それぞれ開閉自在な蓋133,134が設けられ、これら第1のテープ出口34および第2のテープ出口132を使用しない場合にはそれぞれの蓋133,134で第1のテープ出口34および第2のテープ出口132を塞ぐことができるようになっている。
【0064】
これは、次の理由による。すなわち、この樹脂硬化システムでは、「コシ」の強いテープ12を有するTCPの場合、すなわち、COFやTABなどの製造方法によって作られたTCPであって「コシ」の強いテープ12を使用したものの場合は、第1から第3の走行路L1〜L3を用いて熱硬化処理し、熱硬化処理後のテープ12を第1のテープ出口34から送出させている。また、COFやTABなどの製造方法によって作られたTCPであって「コシ」の弱いテープ12を使用するものの場合は、第1の走行路L1を走行させることで熱硬化処理し、その熱硬化処理後のテープ12を延長走行路L1’を経て第2のテープ出口132から送出させている。このように、この樹脂硬化システムでは、熱硬化処理対象のテープの「コシ」の強弱によって、第1のテープ出口34か第2のテープ出口132のいずれか一方のみを使うことになるため、もし、蓋133,134がないと、使わない方のテープ出口が開放されたままとなり、樹脂硬化装置63内部の熱が逃げて、温度変化が激しくなり、温度制御が複雑となるからである。
【0065】
なお、この蓋133,134は、シャッタのように上下または左右にスライドして開閉されるものであってもよく、また、蝶番などによって取り付けられた扉が円弧を描くように開閉されるものであってもよい。
【0066】
また、第1の走行路L1とその延長走行路L1’との間には、第1の反転ローラ32が存在する。この第1の反転ローラ32は、この実施の形態の樹脂硬化装置63では、「コシ」の強いテープ12の場合、その周端であるローラ面が第1の走行路L1と延長走行路L1’とを結ぶ走行路上に存在する。一方、「コシ」の弱いテープ12に対してこの樹脂硬化装置63を用いる場合は、第1の走行路L1から延長走行路L1’に渡ってテープ12が存在することとなり、第1の反転ローラ32の周端がテープ12に接する状態となり好ましくない。なぜなら、この第1の反転ローラ32は駆動力を持たないローラであるが、その周端がテープ12に接する状態では、テープ12の走行を阻害することもあり、円滑なテープ走行が行えない場合もあるからである。
【0067】
このように、テープ12が第1の走行路L1から延長走行路L1’を経て、第2のテープ出口132を経て走行する場合、テープ12に第1の反転ローラ32が接触するのを防止する構造としている。テープ12を第2のテープ出口132から排出させる第1の実施例は、第1の走行路L1と延長走行路L1’を結ぶ走行路から第1の反転ローラ32が離脱可能となるように、第1の反転ローラ32の周端が、その取り付け位置を可変できる取り付け機構によってローラ取り付け部材に取り付けられる。そのローラ取り付け機構は種々考えられるが、一例としては、この第1の反転ローラ32を取り付けるためのローラ取り付け部材としての支柱135に、この第1の反転ローラ32の中心軸32aを取り付けるための長孔(上下方向に長い孔)136を設け、第1の反転ローラ32の中心軸32aの取り付け位置を、その長孔136内の任意の位置で固定することによって、その取り付け位置を変えられるようにした構造が考えられる。
【0068】
また、テープ12を第2のテープ出口132から排出させる第2の実施例(図示略)は、第1の反転ローラ32が、着脱自在にローラ取り付け部材に取り付けられ、第1の反転ローラ32などは、装置から脱着容易な構造となっている。この実施例では、延長走行路L‘で示されている領域にヒータが配設されている。
このヒータは、赤外線ヒータで具体的にはセラミックヒータやヒースヒータ等である。このヒータは、第1の走行路L1の均熱長を長くするためのものである。
1段炉への切替は、まず、反転ローラ32や延長走行路に配設されたヒータ等を取り外す。その後、図4に示すものと同様の発熱体151、熱拡散板152、熱反射板153、ガイドレールと支持部材を延長走行路L1’の領域に組み付ける。なお、発熱体151、熱拡散板152、熱反射板153、ガイドレールと支持部材をユニットに組み立てておき、ユニットで交換ができるようになっている。
【0069】
第1の実施例で、「コシ」の強いテープ12を有するTCPのように、第1から第3の走行路L1〜L3を用いた熱硬化処理を行う場合は、第1の反転ローラ32で反転させる必要があることから、第1の反転ローラ32は、その周端が第1の走行路L1に接する位置となるように、その中心軸32aを長孔136内で位置決めして固定する。また、「コシ」の弱いテープ12を有するTCPのように第1の走行路L1と延長走行路L1’だけを用いる場合は、第1の反転ローラ32は不要となるので、第1の反転ローラ32は、その周端が第1の走行路L1と延長走行路L1’を結ぶ線上から離脱するように、その中心軸32aを長孔136内で位置決めして固定する。
【0070】
なお、樹脂硬化装置63は、上述した構成要素のほかに、樹脂硬化装置63として必要な種々の構成要素が設けられることはいうまでもないが、これらは本発明を説明する上で特に必要としないため、これらの図示は省略する。
【0071】
次にテープ巻き取り装置64について説明する。
【0072】
このテープ巻き取り装置64は、樹脂硬化装置63の第1のテープ出口34に対向するように設けられたテープ導入口41(これを第1のテープ導入口41という)および樹脂硬化装置63の第2のテープ出口132に対向するように設けられたテープ導入口141(これを第2のテープ導入口141という)と、第1のテープ導入口41から入ってくるテープ12を前方に送るための駆動力を有した送りローラ42(これを第1の送りローラ42という)と、この第1の送りローラ42で送られるテープ12を下方向へ導くようにガイドするガイド部材43(これを第1のガイド部材43という)と、第2のテープ導入口141から入ってくるテープ12を前方に送るための駆動力を有した第2の送りローラ142(これを第2の送りローラ142という)と、この第2の送りローラ142で送られるテープ12を下方向へ導くようにガイドする第2のガイド部材143(これを第2のガイド部材143という)と、第1および第2のテープ導入口41,141のいずれかのテープ導入口から入ってくるテープ12に、たるみを持たせた状態でそのテープ12を巻き取る巻き取りリール44と、そのテープ12のたるみの状態を検出するたるみ量検出センサ145と、巻取りリール44でテープ12を巻き取る際に、テープ12同士が直接重ならないようにするためのスペーサテープ46を供給するスペーサテープ供給用リール47とを有している。
【0073】
なお、これらの構成要素のほかに、テープ12やスペーサテープ46の走行をガイドする幾つかのガイドローラ48などが必要に応じて設けられている。さらに、その他の構成要素も多数設けられているが、これらは本発明を説明する上で特に必要としないので図示を省略する。
【0074】
ところで、上述のたるみ量検出センサ145は、たとえば、テープのたるみ量を3段階の状態として検出可能とするために、発光と受光の両機能をそれぞれ備える3つの光電変換素子(第1の光電変換素子PR1、第2の光電変換素子PR2、第3の光電変換素子PR3)と、これらの第1から第3の光電変換素子PR1,PR2,PR3と対をなすように対向配置された3つの反射鏡M1,M2,M3からなる。そして、それぞれの反射鏡M1,M2,M3で反射された自身の光を各光電変換素子PR1,PR2,PR3が受け取り、これら光電変換素子PR1,PR2,PR3から出力される信号をここでは図示しない信号処理部に与える。これによって、その信号処理部がテープ12のたるみ量を検出して、そのたるみ量に応じた巻き取りリール44の制御を行う。
【0075】
以下、テープ12のたるみ量に応じたテープ12の巻き取り制御について図2を参照しながら説明する。なお、図2は、図1におけるテープ巻き取り装置64のたるみ量検出センサ145とテープ12のたるみ部分を取り出して拡大して示す図であり、図1と同一部分には同一符号が付されている。
【0076】
上述した第1から第3の光電変換素子PR1〜PR3と、それに対応する3つの反射鏡M1,M2,M3のうち、第1の光電変換素子PR1とそれに対をなす反射鏡M1は上段に設置され、第2の光電変換素子PR2とそれに対をなす反射鏡M2は中段に設置され、第3の光電変換素子PR3とそれに対をなす反射鏡M3は下段に設置される。
【0077】
この場合、テープ12のたるみ量としては、テープ12のたるみの底部(12aの符号を付す)が、中段に設置された第2の光電変換素子PR2と下段に設置された第3の光電変換素子PR3の間に位置するのが最適なたるみ量であるとし、下段に設置された第3の光電変換素子PR3を越えた位置までたわむと、そのたるみ量は多すぎるとし、また、中段に設置された第2の光電変換素子PR2よりも高い位置に存在したときは、たるみ量は少なすぎるとする。
【0078】
また、第1の光電変換素子PR1は、リミッタとしての機能を有するもので、何らかの異常発生を検知するものである。この異常としては、たとえば、巻き取りリール44の巻き取り停止異常などが考えられる。
【0079】
ところで、この例では、第1から第3の光電変換素子PR1〜PR3とそれぞれに対をなす反射鏡M1〜M3との間にテープ12が存在すれば、第1から第3の光電変換素子PR1,PR2,PR3から発せられた光はそれぞれ対をなす反射鏡M1,M2,M3に届かないので、光電変換素子PR1,PR2,PR3には自身の発した光が戻って来ない。それによって、第1から第3の光電変換素子PR1〜PR3からはテープ12の存在を示す信号を出力し、逆に、それぞれの光電変換素子PR1,PR2,PR3の発した光が戻って来た場合には、テープ12が存在しないことを示す信号を出力する。
【0080】
なお、テープ12がそれぞれの光電変換素子PR1,PR2,PR3と反射鏡とM1,M2,M3の間に存在するか否かは、実際には、戻ってきた光量の多さで判断し、それぞれの光電変換素子PR1,PR2,PR3に戻ってきた光量があらかじめ定めた閾値以上である場合に、テープ12が存在しないと判断する。
ここでは、テープ12が存在しない場合は「光が戻ってくる」、テープ12が存在する場合は「光が戻ってこない」というように表現する。
【0081】
このテープ12のたるみ量制御についての具体例について説明する。たとえば、図2(A)に示すように、テープ12の底部12aが第3の光電変換素子PR3よりも下に位置している状態では、第3の光電変換素子PR3から発した光が戻ってこないので、テープ12は、少なくとも、第3の光電変換素子PR3よりも下にたわんでいると判断できる。
【0082】
つまり、第3の光電変換素子PR3から発した光が自身に戻ってこなければ、テープ12は、少なくとも、第3の光電変換素子PR3よりも下にたわんでいると判断できるので、たるみ量が多すぎると判断し、テープ12の巻き取り量を多くするように、巻き取りリール44の制御を行う。
【0083】
このような巻き取り制御が行われることによって、テープ12のたるみ量は少なくなり、その後、テープ12が図2(B)のような状態となったとすると、第2の光電変換素子PR2が発した光が自身に戻って来るので、テープ12の底部12aは、第2の光電変換素子PR2の位置よりも上に位置すると判断できる。
この場合は、テープ12のたるみ量が少なくなったとして、たるみ量を増やすために基板巻き取りリール44の巻き取り駆動を停止する。
【0084】
つまり、この実施の形態では、図2(C)に示すような状態(テープ12の底部12aが第3の光電変換素子PR3と第2の光電変換素子PR2の間にある状態)が最適なテープのたるみ量であるとし、このようなたるみ量となるような巻き取りリール44の駆動制御がなされる。
【0085】
なお、第1の光電変換素子PR1は、前述したような巻き取りリール44の巻き取り停止異常などで、テープ12のたるみ量が異常に少なくなった場合に対応できるようにするために設けられている。たとえば、テープ12の底部12aが図2(D)のように、第1の光電変換素子PR1よりも高い位置に達すると、この第1の光電変換素子PR1に自身の発光した光が戻ってくる。
【0086】
この場合、信号処理部が異常と判断し、たとえば、その時点で巻き取りリール44が巻き取り動作を行っていれば、その巻き取り動作を緊急停止する。また、巻き取りリール44を駆動する駆動装置そのものの巻き取り速度や、樹脂硬化装置63以前の工程におけるテープ12の送りに滞りがあるなどの異常も考えられるので、このポッティングシステム全体を停止させたり、異常発生を報知できる手段、たとえば、ブザーなどによる異常検知音を発生したり、異常を示すランプを点滅させたりすることが考えられる。
【0087】
次に、このように構成された本発明の実施の形態に係る樹脂硬化システム(樹脂硬化装置63とテープ巻き取り装置64)の操作の仕方やその動作について説明する。なお、この樹脂硬化システムは、図1に示すようなポッティングシステムに、主要構成要素として組み込まれるものとする。
【0088】
まず、この樹脂硬化システムが組み込まれたポッティングシステムに、剛性の大きい(「コシ」の強い)テープ12を用いる場合は、樹脂硬化装置63は3段炉、つまり、第1の走行路L1、第2の走行路L2、第3の走行路L3をすべて通過させることによる加熱処理を行う。
【0089】
したがって、この場合は、まず、樹脂硬化装置63を稼動させる前段階の操作として、テープ12を第1の走行路L1から第1の反転ローラ32で反転させて第2の走行路L2を通す。さらに、テープ12を第2の反転ローラ33(第2のテープ反転機構)で反転させて、第3の走行路L3を通過させたのちに、その先端部をテープ出口34から出す。そして、さらに、テープ巻き取り装置64の第1の送りローラ42を通過させ、第1のガイド部材43に沿わせて、下方向にたわませたのちに、その先端部を巻き取りリール44に取り付ける。この一連の操作は作業者によって行われる。
【0090】
なお、「コシ」の強いテープ12を有するTCPを熱硬化処理する場合、つまり、第1から第3の走行路L1〜L3を通すことによる熱硬化処理を行う場合は、第2のテープ出口132側に設けられた蓋134は閉じた状態にしておく。
【0091】
このような操作を行ったのちに、樹脂硬化装置63における加熱炉30の加熱動作が開始されると、テープ12は第1の走行路L1、第2の走行路L2、第3の走行路L3を走行して行く間に加熱され、塗布された樹脂の熱硬化処理がなされる。この加熱による熱硬化処理そのものについては、本発明の要旨とは直接関係しないので説明は省略する。
【0092】
なお、このときのテープ12の送り動作は、テープ巻き取り装置64に設けられた第1の送りローラ42とポッティング装置2に設けられた送りローラ21が同期を取りながら回転することによって行われる。
【0093】
また、テープ巻き取り装置64では、樹脂硬化装置63から送られてきたテープ12が第1のガイド部材43によって下方向に送られ、所定量のたるみを保持した状態で巻き取りリール44に巻き取られる。
【0094】
なお、このような動作状態において、テープ巻き取り装置64では、第1から第3の光電変換素子PR1〜PR3とそれらに対をなす反射鏡M1〜M3によって、前述したようなテープ12のたるみ量検出と、検出されたたるみ量に応じた巻き取り制御動作を行う。
【0095】
この実施の形態では、前述したように、正常な動作時においては、テープ12のたるみ量が、第3の光電変換素子PR3と第2の光電変換素子PR2の間にあるように、巻き取りリール44の制御がなされる。また、何らかの原因でテープ12のたるみ量が第1の光電変換素子PR1よりも高い位置となった場合には、異常であるとして、巻き取りリール44の巻き取りを緊急停止したり、異常を報知するための信号を発生するなどの動作を行う。
【0096】
一方、図1で示すポッティングシステムに、剛性が小さい(「コシ」が弱い)テープ12を用いる場合は、樹脂硬化装置63では、1段炉のみ、つまり、第1の走行路L1だけを通過させることによる熱硬化処理を行う。
【0097】
したがって、この場合は、樹脂硬化装置63を稼動させる前段階の操作として、図3に示すように、テープ12を、第1の走行路L1と延長走行路L1’を通して、第2のテープ出口132からその先端部を出したのち、テープ巻き取り装置64の第2の送りローラ142を通過させ、第2のガイド部材143に沿わせて下方向にたわませたのちに、その先端を巻き取りリール44に取り付ける。この場合も、このような初期の操作は、作業者によって行われる。
【0098】
このように、「コシ」の弱いテープ12の場合、テープ12は、第1の走行路L1から延長走行路L1’を通って、第2のテープ出口132から送出されたのち、テープ巻き取り装置64に入るので、第1の反転ローラ32は不要となる。
【0099】
このとき、第1の反転ローラ32をそのままの位置(第1の反転ローラ32の周端が第1の走行路L1と延長走行路L1’を結ぶ走行路に接する位置)にしておくと、テープ12が円滑に走行できなくなる場合もあるので、第1の反転ローラ32はその周端がテープ12の走行路から離脱するように、その取り付け位置を変える。これは、前述したように、この第1の反転ローラ32を取り外したり、あるいは、この第1の反転ローラ32が取り付けられている支柱135の長穴136において、第1の反転ローラ32の取り付け位置をその長穴136内の上部とすることで可能となる。
【0100】
また、このような第1の走行路L1のみによる熱硬化処理を行う場合は、樹脂硬化装置63の第1のテープ出口34に設けられた蓋133は使用しないので閉じた状態にしておく。
【0101】
このような操作を行ったのちに、樹脂硬化装置63で熱硬化処理が開始されると、テープ12は第1の走行路L1を走行して行く間に加熱され、塗布された樹脂の熱硬化処理がなされる。ここで用いる「コシ」の弱いテープ12を使用したTCP、たとえばCOFの場合は、第1の走行路L1を通過させるだけで樹脂を硬化させる。熱硬化処理は、所定の加熱時間に対応したテープ送り速度を選択して実施される。
【0102】
また、このときのテープ12の送り動作は、テープ巻き取り装置64に設けられた第2の送りローラ142とポッティング装置2側に設けられた送りローラ21が同期を取りながら回転することによって行われる。
【0103】
また、この第1の走行路L1と延長走行路L1’には、左右2本のガイドレール31a,31bの間に、支持部材131が設けられ、この支持部材131によって、テープ12の裏面(下側の面)が支えられるので、「コシ」の弱いテープであっても、たるみを生じることなく、安定した走行が可能となる。また、この第1の走行路L1上では、テープ12は半導体チップ11の取り付け面が上側を向いた状態で走行するので、支持部材131が半導体チップ11を損傷したりテープ表面を損傷したりする恐れはない。
【0104】
そして、テープ巻き取り装置64では、テープ12が第2の送りローラ142と第2のガイド部材143によって下方向に送られ、所定のたるみ量が保持された状態で巻き取りリール44に巻き取られる。第2の送りローラ142から巻き取りリール44までに行われる動作、つまり、たるみ量検出に基づく巻取りリール44の制御などの動作は、前述した第1の送りローラ42から巻き取りリール44までの動作と同じであるので、ここではその動作については説明を省略する。
【0105】
以上説明したように、この実施の形態では、樹脂硬化装置63側には、これまでの樹脂硬化装置に存在する第1から第3の走行路L1〜L3と、その第3の走行路L3からテープ12を外部に送出する第1のテープ出口34のほかに、第1の走行路L1を延長する延長走行路L1’を設けるとともに、その延長走行路L1’からそのまま外部にテープ12を送出できる第2のテープ出口132を設けている。すなわち、樹脂硬化装置63を3段炉として用いるか、1段炉として用いるかを選択できる構造としている。
【0106】
これによって、処理対象となるテープ12によって、3段炉と1段炉を任意に選ぶことができる。たとえば、「コシ」が強いテープ12を用いる場合は、この樹脂硬化装置63を3段炉として用い、「コシ」が弱いテープ12を用いる場合は、この樹脂硬化装置63を1段炉として用いることができる。この場合、第1の走行路L1と延長走行路L1’には、左右2本のガイドレール31a,31bの間に支持部材131が設けられているので、「コシ」の弱いテープ12であっても、半導体チップ11の重さや加熱になどで幅方向にたわんで、ガイドレール31a,31bから脱落するということがなくなる。支持部材131は、テープ12巾の中央一箇所以外に、テープ巾の中央から端によった2箇所に配設されても良い。
【0107】
また、第1の反転ローラ32は、その取り付け位置を容易に変えることができるので、第1の走行路L1と延長走行路L1’による熱硬化処理を行う際は、第1の反転ローラ32をテープ12の走行路から離脱させる位置とすることで、第1の反転ローラ32の存在がテープの走行に支障を与えることがなくなる。
【0108】
一方、テープ巻き取り装置64側では、上述した樹脂硬化装置63の構造に対応できるように、樹脂硬化装置63から送出されるテープ12を受け入れるテープ導入口として、従来から設けられている第1のテープ導入口41のほかに、樹脂硬化装置63を1段炉として用いる場合の樹脂硬化装置63側の第2のテープ出口132に対応した第2のテープ導入口141を設けるようにしている。
【0109】
また、これら第1および第2のテープ導入口41,141に対しては、送りローラとして、第1および第2の送りローラ42,142と、テープ12を下方向に導くガイド部材43,143を設けている。そして、このいずれかのテープ導入口41,141から導入されたテープ12は、下方向にたるみを保持したまま、巻き取りリール44で巻き取られるようになっている。また、そのたるみ量を監視するたるみ量検出センサ145を有しているので、適正なたるみ量を保持することができる。
【0110】
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、前述の実施の形態では、第1からの第3の走行路L1〜L3はそれぞれの段において、水平の走行路としたが、これら各走行路L1〜L3は、それぞれの段において水平な走行路であることに限られるものではなく、たとえば、それぞれの走行路L1〜L3がそれぞれの段において所定の傾きを有したジグザグな走行路を形成するものでもよい。
【0111】
また、前述の実施の形態では、樹脂硬化装置63の3段炉の熱硬化処理順序は下の段(第1の走行路L1)から上段へ向かう順序としたが、これとは逆に、上から下の段に向かう熱硬化処理順序であってもよい。この場合、ポッティング装置2から送り出されるテープ12は、まず、最も上の段(これを第1の走行路L1とする)に入って、以降、順次、下の段(第2の走行路L2から第3の走行路L3)へと走行するので、本発明を実現するには、最上段の第1の走行路L1に前述の実施の形態で説明したような延長走行路L1’や第2のテープ出口132を設け、また、テープ巻き取り装置64においてもそれに対応できるような構造とすることで対応できる。また、延長走行路L1’は、前述の実施の形態では、第1の走行路L1からそのまま水平方向に延びる走行路としたが、水平方向ではなく、たとえば、斜め上方や斜め下方に延びる走行路であってもよい。
【0112】
また、前述の実施の形態では、樹脂硬化システムを構成する樹脂硬化装置63の加熱炉30としては3段炉の例で説明したが、3段炉に限られるものではなく、複数段(3段、5段のように奇数段の場合のみならず偶数段も可)の樹脂硬化装置を有する加熱装置にはすべて適用することができる。なお、偶数段の場合には、一旦樹脂硬化装置から排出されたテープ12をその樹脂硬化装置の加熱炉30を通さずにテープ巻き取り装置側に戻す走行路が必要となる。
【0113】
また、前述の実施の形態では、3段炉を1段炉として使用する場合、第1の反転ローラ32を上方に移動させているが、この第1の反転ローラ32の位置を固定としても良い。この場合、第2のテープ出口132の高さを第1の走行路L1の高さより低くし、第1の走行路L1から第2のテープ出口132までの間でテープ12が第1の反転ローラ32に接触しないように構成することとなる。たとえば、1段炉として使用する場合、延長走行路L1’の支持部材131を第2のテープ出口132に向かうに従い下方に傾斜するように設置することで、第1の走行路L1から第2のテープ出口132までの間で、テープ12が第1の反転ローラ32に接触しない、もしくはほとんど接触しないようにすることもできる。
また、1段炉として使用する場合、第1の走行路L1を下方に移動させ、延長走行路L1’と第1の走行路L1とを一直線状にし、3段炉として使用する場合は第1の走行路L1を上方に移動させることが考えられる。
【0114】
また、たるみ量検出センサ145は、第1から第3の光電変換素子PR1からPR3とそれに対をなす反射鏡で構成したが、従来のように、発光素子とそれに対をなす受光素子で構成するようにしてもよく、また、検出の段数としては3段に限られるものではない。
【0115】
また、段数の切り替えをテープ12の「コシ」の強さの強弱ではなく、使用する樹脂の種類や樹脂量のいずれか一方または双方を考慮して、3段路としたり、1段路としたりするようにしても良い。また、テープ12の「コシ」の強さと使用する樹脂の両者を考慮したり、樹脂の塗布方法を考慮して、3段路と1段路を選択するようにしても良い。また、TABテープを処理する場合、支持部材131を下方に移動させ、テープ裏面のデバイスホール付近の樹脂との接触を避けるようにし、一方、「コシ」の弱いCOFテープなどを処理するときは、支持部材131を上げ、元に戻すことができるような構成としても良い。また、支持部材131の位置をテープ12の種類に合わせて、下段、中段、上段の3位置に変更出来るようにしたり、支持部材131の上下方向の位置を無段階に調整できるようにしても良い。
【0116】
また、前述の実施の形態では、TABやCOFなどに使用されるテープ12の幅を70mmとした場合について説明したが、テープ幅はこれに限られるものではない。その場合、テープ12をガイドするガイドレールの幅を可変できるようにすることで種々の幅のテープ12に対応することができる。
【0117】
また、前述の実施の形態では、いわゆる「コシ」が強いテープ12を有する例としてはTABによるTCPを説明し、いわゆる「コシ」が弱いテープ12を有する例としては、アンダフィルによるCOFのTCPを説明したが、本発明の樹脂硬化システムで使用できるテープ12は、これらに限られるものではなく、TAB用テープにも「コシ」の弱いものがあり、また、COF用テープにも「コシ」の強いものがあり、種々のTCP用のテープ12に対応することができる。
【0118】
また、テープ出口の形状は、横100mm×縦15mmの略矩形である。第1のテープ出口34と第2のテープ出口132は、同一の形状でも異なった形状でも良い。ガイドレールは、テープ出口34,132の左右両端に配設され、且つ加熱炉30の外まで延在している。また、第1のテープ導入口41と第2のテープ導入口141は、それぞれ個別に設ける他に、それらをあわせてテープ導入口を1つにしても良い。
【0119】
また、テープ供給リール14とテープ巻き取りリール44のテープ巻き取り半径(テープを巻き始めるときの半径で、リールに巻かれたテープの最小半径)は、電気配線に実用上問題となる永久変形を生じさせない大きさとなっている。しかし、テープ供給装置1やテープ巻き取り装置4でテープをたるませながらテープを送るときに、テープがたるむことによって生じるテープの曲率半径がリールの巻き取り半径より小さくなると、テープに配設されている電気配線に永久変形が生じる場合がある。このため、テープ供給装置とテープ巻き取り装置においてテープがたるむことによって生じるテープの曲率半径は、リールの巻き取り半径より小さくならないようになっている。
【0120】
一方、テープ巻き取り装置64は部分的に樹脂封止されたテープを巻き取るので、樹脂封止された電気配線と樹脂封止されていない電気配線の境界領域の曲がりが大きくなり易く、テープに配設された電気配線に永久変形等が生じ易い。このようなことで、テープ巻き取り装置64では、テープ供給装置1と比較してテープのたるみにより生じる曲率半径が大きくなるようにしている。
【0121】
テープのたるみに伴い発生する曲率半径を小さくしない機構には、ガイドローラなどの間隔を広くしてテープの曲率半径を大きくする機構や、テープのたるみ量を小さくしてテープが下方に大きく垂れ下がらないようにするテープ垂れ下り規制機構(図示略)などが考えられる。前者は、図1のテープ巻き取り装置4に例示されているように、大きな空間が必要で、装置が大きくなる。一方、後者は、テープの送り・巻き取り制御の精度を高めることやテープの送りと停止を頻繁に行うことなどが必要であるが、テープの引き回し空間を小さくできるので、装置を小型化できる大きな利点がある。
【0122】
本発明のテープ巻き取り装置4において、テープのたるませる機構は、図1および図3に例示する下方まで垂れ下がる機構の他に、テープ垂れ下り規制機構でも良い。テープ垂れ下り規制機構では、第1のテープ出口34から送出されたテープが送りローラ42から巻き取りリール44へ直接送られる。その間、テープの曲率半径が巻き取りリール44のテープ巻き取り半径より小さくならない範囲でテープを少々たるませる。テープを巻き取るときに、テープに大きな外力が働くと製品を損傷させるので、テープの自重以外の張力がテープに掛からないように制御されている。また、第2のテープ出口から送出されたテープは、送りローラ142からテープ巻き取りリール44へ送られ、そして、上記と同様に巻き取られる。
【0123】
このようなテープ垂れ下り規制機構は、1段炉と3段炉とを組み合わせた炉に限定されず、1段炉でも3段炉等の多段炉でも有効である。このような機構を採用することにより、テープ供給装置やテープ巻き取り装置の大きさを小さくでき、ポッティングシステムの全長を短くすることができる。
【0124】
また、熱反射板153は、鏡面であるステンレス鋼(例えばSUS304)等金属からなる炉床や炉天井で代替することもできる。炉内の床、側壁や天井を鏡面とすることにより、構成部品(熱反射板と取り付け冶具など)を削減できる他、塗布された樹脂を短時間で均一に加熱できる利点がある。特に3段炉の場合、塗布された樹脂は、反転ローラ32でテープ12が曲げられる前に、テープや半導体チップから剥がれない程度に硬化していなければならない。3段炉のテープ送り速度(ポッティングシステムの生産性に比例)を律するのは第1加熱ゾーンである。炉内の床、側壁や天井を鏡面とすることにより、塗布された樹脂は、第1加熱ゾーンで上下左右から均一に加熱されるので、短時間で所定温度に達する。このことにより、第1加熱ゾーンの長さを短くすることが可能となり、ポッティングシステムの全長を短縮することができる。炉内の床、側壁や天井を鏡面とすることは、1段炉と3段炉とを組み合わせた炉に限定されず、1段炉でも3段炉等の多段炉でも有効である。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の樹脂硬化システムは、1つのシステムで、たとえば、「コシ」の強さが異なるテープに対して、ポッティング工程やそのあとの熱硬化処理工程を行うことができるので、この種のシステムを使用する企業においては、設備投資を抑えることができ、また、設置スペースなどを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するために本発明による樹脂硬化システムが組み込まれたポッティングシステムの全体的な構成を示す図である。
【図2】図1に示す樹脂硬化システムのテープ巻き取り装置におけるテープたるみ量に基づくテープ巻き取り制御を説明する図である。
【図3】図1で示したポッティングシステムの全体的な構成において、樹脂硬化装置で第1の走行路のみによる熱硬化処理を行う場合のテープの走行状態とその動作を説明する図である。弛み
【図4】従来のポッティングシステムの全体的な構成図である。
【図5】図4における第1の走行路および第3の走行路におけるテープの走行状態と、第2の走行路におけるテープの走行状態を説明する図である。
【符号の説明図】
1 テープ供給装置
2 ポッティング装置
11 半導体チップ
12 テープ
23 ポッティング部
21 送りローラ
22 テンション用ローラ
30 加熱炉
31a,31b ガイドレール
32 第1の反転ローラ(テープ反転機構)
33 第2の反転ローラ
34 第1のテープ出口
131 支持部材
132 第2のテープ出口
133,134 蓋
41 第1のテープ導入口
42 第1の送りローラ
43 第1のガイド部材
44 巻き取りリール
63 樹脂硬化装置(樹脂硬化システムの一部)
64 テープ巻き取り装置(樹脂硬化システムの一部)
141 第2のテープ導入口
142 第2の送りローラ
143 第2のガイド部材
145 たるみ量検出センサ
L1 第1の走行路
L2 第2の走行路
L3 第3の走行路
L1’ 延長走行路(第1の走行路L1を引き継ぐ走行路)
Z1 第1の加熱ゾーン
Z2 第2の加熱ゾーン
Z3 第3の加熱ゾーン

Claims (9)

  1. 樹脂塗布装置によりテープ上に塗布された熱硬化性樹脂を加熱する第1の加熱ゾーンと、この第1の加熱ゾーンを通過した上記テープを第1の加熱ゾーンと逆方向に搬送しながら加熱する第2の加熱ゾーンと、この第2の加熱ゾーンを通過した上記テープを第2の加熱ゾーンと逆方向に搬送しながら加熱する第3の加熱ゾーンと、この第3の加熱ゾーンを通過した上記テープを加熱炉外に送出する第1のテープ出口とからなる樹脂硬化装置と、
    上記第1のテープ出口から送出される上記テープを巻き取るテープ巻き取り装置とからなる樹脂硬化システムにおいて、
    上記樹脂硬化装置には、上記第1の加熱ゾーンから上記テープを上記加熱炉外に送出する第2のテープ出口が配設され、そして、
    上記テープ巻き取り装置には、上記第1のテープ出口から送出される上記テープを巻き取りリールへ送る第1の送りローラと、上記第2のテープ出口から送出される上記テープを上記巻取りリールへ送る第2の送りローラが配設されたことを特徴とする樹脂硬化システム。
  2. 前記第1の加熱ゾーンには第1の走行路が設けられ、この第1の走行路は、前記テープをその進行方向の左右両端で支持する2本のガイドレールと、これら2本のガイドレールの間に設けられこの第1の走行路を通過する前記テープを下方向から支える支持部材とを有することを特徴とする請求項1記載の樹脂硬化システム。
  3. 前記第1の走行路と前記第2のテープ出口との間には、前記第1の走行路を引き継ぐ走行路が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂硬化システム。
  4. 前記第1の走行路を走行した前記テープを前記第の2加熱ゾーンに導くための反転機構を設け、この反転機構がローラである場合、そのローラは、前記テープが前記第1の走行路を走行後に前記第2のテープ出口から送出される際は、上記ローラの周端が前記テープの走行路上から離脱するように、その取り付け位置を可変できる取り付け機構によって、ローラ取り付け部材に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化システム。
  5. 前記樹脂硬化装置において、その第1のテープ出口と第2のテープ出口のどちらを選択するかは、熱硬化処理対象となるテープの種類によって決定され、その剛性が大きいテープである場合は、前記第1のテープ出口を選択し、その剛性が小さいテープである場合は、前記第2のテープ出口を選択することを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化システム。
  6. 前記第2のテープ出口が選択されるテープは、その剛性が小さいテープを有するTCP用であって、その厚みが20μmから50μmであることを特徴とする請求項5に記載の樹脂硬化システム。
  7. 前記第1のテープ出口および前記第2のテープ出口には、それぞれ開閉自在な蓋が設けられることを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化システム。
  8. 前記テープ巻き取り装置は、前記第1のテープ出口または前記第2のテープ出口のいずれか一方から送出された前記テープを導入したのちに、その導入したテープを同一の基準に基づいて制御される所定のたるみ量を保持した状態で巻き取りリールによる巻き取りを行うことを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化システム。
  9. 前記テープを所定のたるみ量を保持した状態とするために、前記テープのたるみ量を検出するたるみ量検出手段であって複数の受発光素子とそれと対をなす複数の反射鏡を有するたるみ量検出手段を設け、そのたるみ量検出手段からの信号に基づいて前記たるみ量を予め設定された範囲内とするように、前記巻取りリールの駆動制御を行うことを特徴とする請求項8に記載の樹脂硬化システム。
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