JP2004121646A - 摺洗具及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成部品点数を削減できて製作工程及び製作時間が少なくて済み、様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができて摺洗能力に優れると共に、被摺洗面を傷つけることがない摺洗具を提供する。
【解決手段】2条の撚り合わされた針金6、6の間に多数の繊維7…が連続状に挟着固定された棒状ブラシをその長さ方向の中間部で湾曲して2つ折りしてなる第1摺洗部材2の左右両半体21、22間に、第1摺洗部材2とは異質の素材からなる第2摺洗部材3を挟着固定せしめると共に、第1摺洗部材2の先端湾曲部20を第2摺洗部材3で覆うように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】2条の撚り合わされた針金6、6の間に多数の繊維7…が連続状に挟着固定された棒状ブラシをその長さ方向の中間部で湾曲して2つ折りしてなる第1摺洗部材2の左右両半体21、22間に、第1摺洗部材2とは異質の素材からなる第2摺洗部材3を挟着固定せしめると共に、第1摺洗部材2の先端湾曲部20を第2摺洗部材3で覆うように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、瓶、コップ、ポット、水さし等の容器の内面を摺洗するのに好適に用いられる摺洗具に関する。
【0002】
なお、この明細書において、「湾曲」の語は、「屈曲」をも含む意味で用いられる。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種の摺洗具としては、繊維を針金の間に挟んで撚り合わせることにより棒状に形成したものが一般的であったが、その先端の針金が突出しているためコップ底等の被摺洗面に傷を付けてしまうという欠点があった。
【0004】
そこで、このような欠点を解消し得るものとして、多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシ本体の先端側に植設基片を取付け、該植設基片に副繊維を放射状に植設して先端ブラシ部を形成せしめると共に、棒状ブラシ本体の基端側に把柄を取り付けてなる摺洗用ブラシが提案されている(特許文献1、2参照)。このような摺洗用ブラシでは、ブラシの先端側で針金突出部が露出しないので摺洗時に被摺洗面を傷つけることがない。
【0005】
【特許文献1】
実開昭47−35455号公報
【0006】
【特許文献2】
実公昭49−26239号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の摺洗用ブラシは、棒状ブラシ本体、植設基片、副繊維及び把柄の4つの構成部品を必要とし、部品点数が多いという問題があった。即ち、部品点数が多いために、必然的に製作工程数が多くなり、製作時間も多くかかるという問題があった。
【0008】
また、上記従来の摺洗用ブラシでは、棒状ブラシ本体の繊維と、先端ブラシ部の副繊維によって摺洗するものであり、このように繊維という同種の素材からなる摺洗部で摺洗するものであるから、様々な種類の汚れの全てを余すことなく容易に除去するのは困難であった。
【0009】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、構成部品点数を削減できて製作工程及び製作時間が少なくて済み、様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができて摺洗能力に優れると共に、被摺洗面を傷つけることがない摺洗具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意研究の結果、棒状ブラシをその中間部で湾曲して2つ折りしてなる第1摺洗部材の左右両半体間に、第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を挟着固定せしめると共に、前記第1摺洗部材の先端湾曲部を第2摺洗部材で覆った構成を採用することにより、上記所望の摺洗具が得られることを見出すに至り、この発明を完成した。
【0011】
即ち、この発明に係る摺洗具は、2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシが、その長さ方向の中間部で湾曲されて2つ折り状に形成されてなる第1摺洗部材と、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材と、把柄とを備えてなり、前記第1摺洗部材の2つ折りの左右両半体間に前記第2摺洗部材が挟着固定されると共に、前記第1摺洗部材の先端湾曲部が前記第2摺洗部材により覆われ、前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に前記把柄が取り付けられてなることを特徴とする。
【0012】
この摺洗具では、第1摺洗部材の左右両半体間に第2摺洗部材が挟着固定されることで両摺洗部材が一体化されているものであり、両摺洗部材の一体化のために別途固定部材を必要としないから、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。また、棒状ブラシからなる第1摺洗部材に加えて、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を設けているから、これらの相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができ、このように摺洗能力に優れた摺洗具となる。更に、第1摺洗部材の先端湾曲部が第2摺洗部材により覆われているから、針金が露出することがなく、従って被摺洗面を傷つけることがない。このように本発明では、第2摺洗部材は、単なる第2の摺洗部材としての摺洗機能だけではなく、第1摺洗部材の先端湾曲部での針金の露出を防ぐ機能をも兼ね備えている。
【0013】
前記摺洗具において、第1摺洗部材の先端湾曲部の繊維長さは、該第1摺洗部材の左右両半体の繊維長さよりも短く設定され、この先端湾曲部の繊維の少なくとも一部が前記第2摺洗部材に侵入係合している構成を採用するのが好ましい。第1摺洗部材の先端湾曲部の繊維長さが短く設定されることにより先端湾曲部の繊維が剛性を備えたものとなる上に、該先端湾曲部の繊維の少なくとも一部が第2摺洗部材に侵入係合しているから、摺洗時における第2摺洗部材の先端部のずれ移動を効果的に防止でき、これにより針金の露出を確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を維持することができる。
【0014】
前記第2摺洗部材が、スポンジ、布材等の含水性の軟質部材からなる場合には、摺洗時の泡立ちを良くさせることができる上に、第1摺洗部材では摺洗し難い汚れも摺洗できる利点がある。中でも、スポンジを用いるのが好ましく、この場合には洗浄力をさらに向上できると共に、摺洗具の摺洗操作性も向上できる。
【0015】
前記第2摺洗部材が、ゴム、熱可塑性エラストマー等で形成された非含水性の弾性部材からなる場合には、第1摺洗部材では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことが可能になる利点がある。
【0016】
中でも、前記第2摺洗部材は、スポンジからなる左右一対の被覆板状体の間にスポンジからなる中間板状体が挟み込まれた3層構造体により形成されているのが好ましい。このような3層構造体とすることにより摺洗能力をさらに向上させることができる。特に第2摺洗部材の周側面における摺洗能力の向上が顕著である。
【0017】
更に、前記左右一対の被覆板状体の先端部同士がスポンジからなる連結部を介して連接され、該連結部が前記中間板状体の上端部に跨った態様で配置されている構成を採用するのが好ましい。このような構成を採用すれば、3層構造体を採用した場合における摺洗時の第2摺洗部材の先端部のずれ移動をより一層効果的に防止できるので、針金の露出をより確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を十分に維持できる。
【0018】
更に、前記中間板状体の上端部に切欠凹部が形成され、この切欠凹部に前記連結部が嵌まり込んで配置されているのが好ましい。これにより、第2摺洗部材の先端部において両側の一対の被覆板状体によって中間板状体をより安定状態に拘束できるので、針金の露出をより一層確実に防止できる。
【0019】
また、前記第2摺洗部材の周側面の少なくとも一部が、前記第1摺洗部材の繊維の先端で形成される輪郭線よりも外方に突出する構成を採用するのが好ましい。第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる利点がある。
【0020】
この発明の摺洗具の製造方法は、2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシを、該棒状ブラシとは異質の素材からなる第2摺洗部材の挿通孔に挿通して、前記棒状ブラシの長さ方向の中間部を前記第2摺洗部材の挿通孔内に配置する工程と、前記棒状ブラシを、その長さ方向の中間部で湾曲して2つ折り状にすることによって第1摺洗部材を形成すると共に該第1摺洗部材の左右両半体間に前記第2摺洗部材を挟着固定する工程と、前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に把柄を取り付ける工程とを包含することを特徴とする。この製造方法によれば、この発明の摺洗具を生産性良くかつ高品質で製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る摺洗具(1)を図1〜5に示す。これらの図において、(2)は第1摺洗部材、(3)は第2摺洗部材、(4)は把柄である。
【0022】
前記第1摺洗部材(2)は、2本の針金(6)(6)の間に多数本の繊維(7)…を挟んだ状態で針金(6)(6)を撚り合わせることによって形成された棒状ブラシ(5)(図6参照)が、その長さ方向の中間部で湾曲されて2つ折り状に形成されたものであり、図2に示すように、湾曲された先端湾曲部(20)と、2つ折りのうちの一方の左半体(21)と、同他方の右半体(22)とからなる。本実施形態では、図6に示すように、材料として用いる前記棒状ブラシ(5)の長さ方向の中央部に、繊維長さが短くカットされた刈込部(25)が形成されており、この刈込部(25)を湾曲して2つ折り状にすることで第1摺洗部材(2)が製作されている。即ち、刈込部(25)が湾曲されて前記先端湾曲部(20)が形成される。従って、図2に示すように、第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)の繊維長さは、第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)の繊維長さよりも短くなっている。
【0023】
前記第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)、即ち棒状ブラシ(5)の両端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)には、把柄(4)が取り付けられている。即ち、把柄(4)の頂部には2つの嵌合孔が穿設されており、これら嵌合孔に前記第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部を接着剤を用いて嵌合接着することにより強固に接合されている。なお、この接合は、基端側針金突出部の一方が他方にねじり止められて1つの柄取付部(30)が形成され、把柄の頂部の1つの嵌合孔に該柄取付部(30)が嵌合接着されることによって形成されていても良い。
【0024】
前記第1摺洗部材(2)の2つ折りの左右両半体(21)(22)間には第2摺洗部材(3)が挟着固定されている。即ち、図3に示すように、左半体(21)を構成する針金(6)(6)と右半体(22)を構成する針金(6)(6)との間でこれらの強い挟み込み力でもって第2摺洗部材(3)が強固に挟着固定されている。このように第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)間に第2摺洗部材(3)が挟着固定されることで両摺洗部材(2)(3)が一体化されており、両摺洗部材(2)(3)の一体化のために別途固定部材を必要としないので、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。
【0025】
また、前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)は、前記第2摺洗部材(3)によって覆われている。これにより、第1摺洗部材(2)の針金(6)が露出しないものとなるので、摺洗時に被摺洗面を傷つけることがない。
【0026】
また、前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)の繊維(7)…の少なくとも一部は、前記第2摺洗部材(3)に侵入してこれに係合されている。このような係合によって、摺洗時における第2摺洗部材(3)の先端部のずれ移動を効果的に防止できる。
【0027】
前記第2摺洗部材(3)は、前記第1摺洗部材(2)とは異質の素材からなるものであり、本実施形態では素材としてスポンジを採用している。即ち、前記第2摺洗部材(3)は、図1、3に示すように、スポンジからなる左右一対の略矩形状の被覆板状体(14)(15)の間に、スポンジからなる略矩形状の中間板状体(10)が挟み込まれた3層構造体で構成されている。これら板状体(10)(14)(15)は、同等厚さでかつ略同等の大きさになるように構成されている。このように、第1摺洗部材(2)とは異質の素材からなる第2摺洗部材(3)を設けているから、これら両摺洗部材(2)(3)の相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去できるものとなる。
【0028】
図1(ハ)及び図5(ロ)に示すように、前記左右一対の被覆板状体(14)(15)の先端部(上端部)同士は、スポンジからなる連結部(16)を介して連接されている。一方、前記中間板状体(10)の上端部には切欠凹部(12)が形成されており(図5(イ)参照)、前記連結部(16)は、この切欠凹部(12)に嵌まり込んだ態様で前記中間板状体(10)の上端部に跨って配置されている(図4参照)。
【0029】
また、図1(ハ)及び図3に示すように、第2摺洗部材(3)の周側面は、第1摺洗部材(2)の繊維の先端で形成される輪郭線(M)よりも外方に突出するように構成されているので、第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる。
【0030】
上記実施形態では、第2摺洗部材(3)としてスポンジを用いているが、特にこのような素材に限定されるものではなく、例えば不織布などの布材等も用いることができる。第2摺洗部材(3)として不織布を用いる場合には、不織布を2つ折り状にして2層構造とするのが好ましく、更にその折り部を前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)側に配置せしめるのが好ましい。また、第2摺洗部材(3)としては、スポンジ、布材等の含水性の軟質部材だけではなく、ゴム、熱可塑性エラストマー等で形成された非含水性の弾性部材を用いても良い。前記含水性の軟質部材を用いる場合には、摺洗時の泡立ちを良くさせることができるし、第1摺洗部材(2)では摺洗し難い汚れも摺洗できる。また、前記非含水性の弾性部材を用いる場合には、第1摺洗部材(2)では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことが可能になる。なお、前記スポンジの構成素材としては、特に限定されるものではないが、例えば合成樹脂、ゴムなどが挙げられる。
【0031】
また、上記実施形態では、第2摺洗部材(3)として3層構造体で構成されたものを用いているが、単層、2層で構成されていても良いし、或いは4層以上で構成されていても良い。
【0032】
また、上記実施形態では、第2摺洗部材(3)は、第1摺洗部材(2)と略同等長さに形成されて第1摺洗部材(2)のほぼ全体にわたって第2摺洗部材(3)が挟着固定されているが、特にこのような形態に限定されるものではなく、例えば図8に示すように、第2摺洗部材(3)の長さが短く形成されて、第1摺洗部材(2)の先端部に第2摺洗部材(3)が挟着固定された構成を採用することもできる。
【0033】
次に、上記摺洗具(1)の製造方法について説明する。まず、2条の撚り合わされた針金(6)(6)の間に多数の繊維(7)…が連続状に挟着固定された棒状ブラシ(5)を製作し、この棒状ブラシ(5)の長さ方向の中央部の繊維をカットして刈込部(25)を形成する(図6参照)。
【0034】
一方、所定厚さのスポンジを型で打ち抜くことによって、図5(イ)に示す略矩形状の中間板状体(10)と、図5(ロ)に示す外層板状体(13)をそれぞれ製作する。前記中間板状体(10)には、その上端部に切欠凹部(12)が形成されると共に、該切欠凹部(12)の中央下端位置より僅かに下の位置に挿通孔(11)が形成されている。また、前記外層板状体(13)は、対向して配置された一対の略矩形状の被覆板状体(14)(15)の対向側同士が幅狭の連結部(16)によって連接された構成からなり、前記被覆板状体(14)(15)における連結部(16)の近傍位置にそれぞれ挿通孔(17)(18)が形成されている。これら挿通孔(17)(18)の大きさは、前記中間板状体(10)の挿通孔(11)の大きさと略同一である。
【0035】
しかして、図6に示すように、前記外層板状体(13)を連結部(16)で2つ折り状に折り返して左右一対の被覆板状体(14)(15)の間に中間板状体(10)を挟み込んでこれら3層(14)(10)(15)からなる第2摺洗部材(3)を構成する。この時、中間板状体(10)の上端部の切欠凹部(12)に連結部(16)が嵌まり込むように配置する。このようにして構成された被覆板状体(14)(15)及び中間板状体(10)の3層構造体からなる第2摺洗部材(3)の挿通孔(17)(11)(18)に、前記棒状ブラシ(5)を挿通して、棒状ブラシ(5)の刈込部(25)を第2摺洗部材(3)の挿通孔(17)(11)(18)内に配置する。
【0036】
次いで、棒状ブラシ(5)をその長さ方向の中央部の刈込部(25)で湾曲して2つ折り状にすることによって、図7に示すように、第1摺洗部材(2)を形成すると共に該第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)間に第2摺洗部材(3)を挟着固定せしめる。
【0037】
しかる後、第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)に把柄(4)を取付固定して(図7参照)、上記摺洗具(1)を得る。
【0038】
なお、上記製造方法は、その好適な一例を示したものに過ぎず、この発明の摺洗具(1)は上記製造方法によって製造されるものに特に限定されるものではない。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、第1摺洗部材と第2摺洗部材の一体化のために別途固定部材を必要としないから、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。また、棒状ブラシからなる第1摺洗部材に加えて、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を設けているから、これらの相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができ、このように摺洗能力に優れた摺洗具となる。更に、第1摺洗部材の先端湾曲部が第2摺洗部材により覆われているから、針金が露出することがなく、従って被摺洗面を傷つけることがない。
【0040】
請求項2に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗時における第2摺洗部材の先端部のずれ移動を効果的に防止できるので、針金の露出を確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を維持できる。
【0041】
請求項3に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗時の泡立ちを良くさせることができる上に、第1摺洗部材では摺洗し難い汚れも摺洗できる。
【0042】
請求項4に係る発明によれば、上記効果に加えて、第1摺洗部材では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことができる。
【0043】
請求項5に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗能力をさらに向上させることができる。
【0044】
請求項6に係る発明によれば、上記効果に加えて、3層構造体を採用した場合における針金の露出をより確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を十分に維持できる。
【0045】
請求項7に係る発明によれば、上記効果に加えて、針金の露出をより一層確実に防止できる。
【0046】
請求項8に係る発明によれば、上記効果に加えて、第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる。
【0047】
請求項9に係る発明(製造方法)によれば、この発明の摺洗具を生産効率良くかつ高品質に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る摺洗具を示す図であって、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図、(ハ)は上面図である。
【図2】図1の摺洗具を第2摺洗部材を取り除いた状態で示す正面図である。
【図3】図1(イ)におけるA−A線の断面図である。
【図4】図1(ハ)におけるB−B線の断面図である。
【図5】(イ)は第2摺洗部材の中間板状体を示す図、(ロ)は第2摺洗部材の被覆板状体を展開して示す図である。
【図6】製造方法の説明図であって、第2摺洗部材の挿通孔に第1摺洗部材を挿通する状態を示す斜視図である。
【図7】製造方法の説明図であって、第2摺洗部材に一体化された第1摺洗部材の針金を把柄に取り付ける状態を示す図である。
【図8】他の実施形態に係る摺洗具を示す正面図である。
【符号の説明】
1…摺洗具
2…第1摺洗部材
3…第2摺洗部材
4…把柄
5…棒状ブラシ
6…針金
7…繊維
10…中間板状体
11…挿通孔
12…切欠凹部
14…被覆板状体
15…被覆板状体
16…連結部
17…挿通孔
18…挿通孔
20…先端湾曲部
21…左半体
22…右半体
30…柄取付部
M…輪郭線
【発明の属する技術分野】
この発明は、瓶、コップ、ポット、水さし等の容器の内面を摺洗するのに好適に用いられる摺洗具に関する。
【0002】
なお、この明細書において、「湾曲」の語は、「屈曲」をも含む意味で用いられる。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種の摺洗具としては、繊維を針金の間に挟んで撚り合わせることにより棒状に形成したものが一般的であったが、その先端の針金が突出しているためコップ底等の被摺洗面に傷を付けてしまうという欠点があった。
【0004】
そこで、このような欠点を解消し得るものとして、多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシ本体の先端側に植設基片を取付け、該植設基片に副繊維を放射状に植設して先端ブラシ部を形成せしめると共に、棒状ブラシ本体の基端側に把柄を取り付けてなる摺洗用ブラシが提案されている(特許文献1、2参照)。このような摺洗用ブラシでは、ブラシの先端側で針金突出部が露出しないので摺洗時に被摺洗面を傷つけることがない。
【0005】
【特許文献1】
実開昭47−35455号公報
【0006】
【特許文献2】
実公昭49−26239号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の摺洗用ブラシは、棒状ブラシ本体、植設基片、副繊維及び把柄の4つの構成部品を必要とし、部品点数が多いという問題があった。即ち、部品点数が多いために、必然的に製作工程数が多くなり、製作時間も多くかかるという問題があった。
【0008】
また、上記従来の摺洗用ブラシでは、棒状ブラシ本体の繊維と、先端ブラシ部の副繊維によって摺洗するものであり、このように繊維という同種の素材からなる摺洗部で摺洗するものであるから、様々な種類の汚れの全てを余すことなく容易に除去するのは困難であった。
【0009】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、構成部品点数を削減できて製作工程及び製作時間が少なくて済み、様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができて摺洗能力に優れると共に、被摺洗面を傷つけることがない摺洗具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意研究の結果、棒状ブラシをその中間部で湾曲して2つ折りしてなる第1摺洗部材の左右両半体間に、第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を挟着固定せしめると共に、前記第1摺洗部材の先端湾曲部を第2摺洗部材で覆った構成を採用することにより、上記所望の摺洗具が得られることを見出すに至り、この発明を完成した。
【0011】
即ち、この発明に係る摺洗具は、2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシが、その長さ方向の中間部で湾曲されて2つ折り状に形成されてなる第1摺洗部材と、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材と、把柄とを備えてなり、前記第1摺洗部材の2つ折りの左右両半体間に前記第2摺洗部材が挟着固定されると共に、前記第1摺洗部材の先端湾曲部が前記第2摺洗部材により覆われ、前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に前記把柄が取り付けられてなることを特徴とする。
【0012】
この摺洗具では、第1摺洗部材の左右両半体間に第2摺洗部材が挟着固定されることで両摺洗部材が一体化されているものであり、両摺洗部材の一体化のために別途固定部材を必要としないから、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。また、棒状ブラシからなる第1摺洗部材に加えて、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を設けているから、これらの相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができ、このように摺洗能力に優れた摺洗具となる。更に、第1摺洗部材の先端湾曲部が第2摺洗部材により覆われているから、針金が露出することがなく、従って被摺洗面を傷つけることがない。このように本発明では、第2摺洗部材は、単なる第2の摺洗部材としての摺洗機能だけではなく、第1摺洗部材の先端湾曲部での針金の露出を防ぐ機能をも兼ね備えている。
【0013】
前記摺洗具において、第1摺洗部材の先端湾曲部の繊維長さは、該第1摺洗部材の左右両半体の繊維長さよりも短く設定され、この先端湾曲部の繊維の少なくとも一部が前記第2摺洗部材に侵入係合している構成を採用するのが好ましい。第1摺洗部材の先端湾曲部の繊維長さが短く設定されることにより先端湾曲部の繊維が剛性を備えたものとなる上に、該先端湾曲部の繊維の少なくとも一部が第2摺洗部材に侵入係合しているから、摺洗時における第2摺洗部材の先端部のずれ移動を効果的に防止でき、これにより針金の露出を確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を維持することができる。
【0014】
前記第2摺洗部材が、スポンジ、布材等の含水性の軟質部材からなる場合には、摺洗時の泡立ちを良くさせることができる上に、第1摺洗部材では摺洗し難い汚れも摺洗できる利点がある。中でも、スポンジを用いるのが好ましく、この場合には洗浄力をさらに向上できると共に、摺洗具の摺洗操作性も向上できる。
【0015】
前記第2摺洗部材が、ゴム、熱可塑性エラストマー等で形成された非含水性の弾性部材からなる場合には、第1摺洗部材では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことが可能になる利点がある。
【0016】
中でも、前記第2摺洗部材は、スポンジからなる左右一対の被覆板状体の間にスポンジからなる中間板状体が挟み込まれた3層構造体により形成されているのが好ましい。このような3層構造体とすることにより摺洗能力をさらに向上させることができる。特に第2摺洗部材の周側面における摺洗能力の向上が顕著である。
【0017】
更に、前記左右一対の被覆板状体の先端部同士がスポンジからなる連結部を介して連接され、該連結部が前記中間板状体の上端部に跨った態様で配置されている構成を採用するのが好ましい。このような構成を採用すれば、3層構造体を採用した場合における摺洗時の第2摺洗部材の先端部のずれ移動をより一層効果的に防止できるので、針金の露出をより確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を十分に維持できる。
【0018】
更に、前記中間板状体の上端部に切欠凹部が形成され、この切欠凹部に前記連結部が嵌まり込んで配置されているのが好ましい。これにより、第2摺洗部材の先端部において両側の一対の被覆板状体によって中間板状体をより安定状態に拘束できるので、針金の露出をより一層確実に防止できる。
【0019】
また、前記第2摺洗部材の周側面の少なくとも一部が、前記第1摺洗部材の繊維の先端で形成される輪郭線よりも外方に突出する構成を採用するのが好ましい。第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる利点がある。
【0020】
この発明の摺洗具の製造方法は、2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシを、該棒状ブラシとは異質の素材からなる第2摺洗部材の挿通孔に挿通して、前記棒状ブラシの長さ方向の中間部を前記第2摺洗部材の挿通孔内に配置する工程と、前記棒状ブラシを、その長さ方向の中間部で湾曲して2つ折り状にすることによって第1摺洗部材を形成すると共に該第1摺洗部材の左右両半体間に前記第2摺洗部材を挟着固定する工程と、前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に把柄を取り付ける工程とを包含することを特徴とする。この製造方法によれば、この発明の摺洗具を生産性良くかつ高品質で製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る摺洗具(1)を図1〜5に示す。これらの図において、(2)は第1摺洗部材、(3)は第2摺洗部材、(4)は把柄である。
【0022】
前記第1摺洗部材(2)は、2本の針金(6)(6)の間に多数本の繊維(7)…を挟んだ状態で針金(6)(6)を撚り合わせることによって形成された棒状ブラシ(5)(図6参照)が、その長さ方向の中間部で湾曲されて2つ折り状に形成されたものであり、図2に示すように、湾曲された先端湾曲部(20)と、2つ折りのうちの一方の左半体(21)と、同他方の右半体(22)とからなる。本実施形態では、図6に示すように、材料として用いる前記棒状ブラシ(5)の長さ方向の中央部に、繊維長さが短くカットされた刈込部(25)が形成されており、この刈込部(25)を湾曲して2つ折り状にすることで第1摺洗部材(2)が製作されている。即ち、刈込部(25)が湾曲されて前記先端湾曲部(20)が形成される。従って、図2に示すように、第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)の繊維長さは、第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)の繊維長さよりも短くなっている。
【0023】
前記第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)、即ち棒状ブラシ(5)の両端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)には、把柄(4)が取り付けられている。即ち、把柄(4)の頂部には2つの嵌合孔が穿設されており、これら嵌合孔に前記第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部を接着剤を用いて嵌合接着することにより強固に接合されている。なお、この接合は、基端側針金突出部の一方が他方にねじり止められて1つの柄取付部(30)が形成され、把柄の頂部の1つの嵌合孔に該柄取付部(30)が嵌合接着されることによって形成されていても良い。
【0024】
前記第1摺洗部材(2)の2つ折りの左右両半体(21)(22)間には第2摺洗部材(3)が挟着固定されている。即ち、図3に示すように、左半体(21)を構成する針金(6)(6)と右半体(22)を構成する針金(6)(6)との間でこれらの強い挟み込み力でもって第2摺洗部材(3)が強固に挟着固定されている。このように第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)間に第2摺洗部材(3)が挟着固定されることで両摺洗部材(2)(3)が一体化されており、両摺洗部材(2)(3)の一体化のために別途固定部材を必要としないので、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。
【0025】
また、前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)は、前記第2摺洗部材(3)によって覆われている。これにより、第1摺洗部材(2)の針金(6)が露出しないものとなるので、摺洗時に被摺洗面を傷つけることがない。
【0026】
また、前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)の繊維(7)…の少なくとも一部は、前記第2摺洗部材(3)に侵入してこれに係合されている。このような係合によって、摺洗時における第2摺洗部材(3)の先端部のずれ移動を効果的に防止できる。
【0027】
前記第2摺洗部材(3)は、前記第1摺洗部材(2)とは異質の素材からなるものであり、本実施形態では素材としてスポンジを採用している。即ち、前記第2摺洗部材(3)は、図1、3に示すように、スポンジからなる左右一対の略矩形状の被覆板状体(14)(15)の間に、スポンジからなる略矩形状の中間板状体(10)が挟み込まれた3層構造体で構成されている。これら板状体(10)(14)(15)は、同等厚さでかつ略同等の大きさになるように構成されている。このように、第1摺洗部材(2)とは異質の素材からなる第2摺洗部材(3)を設けているから、これら両摺洗部材(2)(3)の相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去できるものとなる。
【0028】
図1(ハ)及び図5(ロ)に示すように、前記左右一対の被覆板状体(14)(15)の先端部(上端部)同士は、スポンジからなる連結部(16)を介して連接されている。一方、前記中間板状体(10)の上端部には切欠凹部(12)が形成されており(図5(イ)参照)、前記連結部(16)は、この切欠凹部(12)に嵌まり込んだ態様で前記中間板状体(10)の上端部に跨って配置されている(図4参照)。
【0029】
また、図1(ハ)及び図3に示すように、第2摺洗部材(3)の周側面は、第1摺洗部材(2)の繊維の先端で形成される輪郭線(M)よりも外方に突出するように構成されているので、第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる。
【0030】
上記実施形態では、第2摺洗部材(3)としてスポンジを用いているが、特にこのような素材に限定されるものではなく、例えば不織布などの布材等も用いることができる。第2摺洗部材(3)として不織布を用いる場合には、不織布を2つ折り状にして2層構造とするのが好ましく、更にその折り部を前記第1摺洗部材(2)の先端湾曲部(20)側に配置せしめるのが好ましい。また、第2摺洗部材(3)としては、スポンジ、布材等の含水性の軟質部材だけではなく、ゴム、熱可塑性エラストマー等で形成された非含水性の弾性部材を用いても良い。前記含水性の軟質部材を用いる場合には、摺洗時の泡立ちを良くさせることができるし、第1摺洗部材(2)では摺洗し難い汚れも摺洗できる。また、前記非含水性の弾性部材を用いる場合には、第1摺洗部材(2)では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことが可能になる。なお、前記スポンジの構成素材としては、特に限定されるものではないが、例えば合成樹脂、ゴムなどが挙げられる。
【0031】
また、上記実施形態では、第2摺洗部材(3)として3層構造体で構成されたものを用いているが、単層、2層で構成されていても良いし、或いは4層以上で構成されていても良い。
【0032】
また、上記実施形態では、第2摺洗部材(3)は、第1摺洗部材(2)と略同等長さに形成されて第1摺洗部材(2)のほぼ全体にわたって第2摺洗部材(3)が挟着固定されているが、特にこのような形態に限定されるものではなく、例えば図8に示すように、第2摺洗部材(3)の長さが短く形成されて、第1摺洗部材(2)の先端部に第2摺洗部材(3)が挟着固定された構成を採用することもできる。
【0033】
次に、上記摺洗具(1)の製造方法について説明する。まず、2条の撚り合わされた針金(6)(6)の間に多数の繊維(7)…が連続状に挟着固定された棒状ブラシ(5)を製作し、この棒状ブラシ(5)の長さ方向の中央部の繊維をカットして刈込部(25)を形成する(図6参照)。
【0034】
一方、所定厚さのスポンジを型で打ち抜くことによって、図5(イ)に示す略矩形状の中間板状体(10)と、図5(ロ)に示す外層板状体(13)をそれぞれ製作する。前記中間板状体(10)には、その上端部に切欠凹部(12)が形成されると共に、該切欠凹部(12)の中央下端位置より僅かに下の位置に挿通孔(11)が形成されている。また、前記外層板状体(13)は、対向して配置された一対の略矩形状の被覆板状体(14)(15)の対向側同士が幅狭の連結部(16)によって連接された構成からなり、前記被覆板状体(14)(15)における連結部(16)の近傍位置にそれぞれ挿通孔(17)(18)が形成されている。これら挿通孔(17)(18)の大きさは、前記中間板状体(10)の挿通孔(11)の大きさと略同一である。
【0035】
しかして、図6に示すように、前記外層板状体(13)を連結部(16)で2つ折り状に折り返して左右一対の被覆板状体(14)(15)の間に中間板状体(10)を挟み込んでこれら3層(14)(10)(15)からなる第2摺洗部材(3)を構成する。この時、中間板状体(10)の上端部の切欠凹部(12)に連結部(16)が嵌まり込むように配置する。このようにして構成された被覆板状体(14)(15)及び中間板状体(10)の3層構造体からなる第2摺洗部材(3)の挿通孔(17)(11)(18)に、前記棒状ブラシ(5)を挿通して、棒状ブラシ(5)の刈込部(25)を第2摺洗部材(3)の挿通孔(17)(11)(18)内に配置する。
【0036】
次いで、棒状ブラシ(5)をその長さ方向の中央部の刈込部(25)で湾曲して2つ折り状にすることによって、図7に示すように、第1摺洗部材(2)を形成すると共に該第1摺洗部材(2)の左右両半体(21)(22)間に第2摺洗部材(3)を挟着固定せしめる。
【0037】
しかる後、第1摺洗部材(2)の基端側の針金突出部で形成される柄取付部(30)(30)に把柄(4)を取付固定して(図7参照)、上記摺洗具(1)を得る。
【0038】
なお、上記製造方法は、その好適な一例を示したものに過ぎず、この発明の摺洗具(1)は上記製造方法によって製造されるものに特に限定されるものではない。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、第1摺洗部材と第2摺洗部材の一体化のために別途固定部材を必要としないから、構成部品点数を少なくすることができて製作工程を削減できると共に製作時間も短縮できる。また、棒状ブラシからなる第1摺洗部材に加えて、該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材を設けているから、これらの相乗的作用によって洗浄効果を高めることができると共に様々な種類の汚れを余すことなく容易に除去することができ、このように摺洗能力に優れた摺洗具となる。更に、第1摺洗部材の先端湾曲部が第2摺洗部材により覆われているから、針金が露出することがなく、従って被摺洗面を傷つけることがない。
【0040】
請求項2に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗時における第2摺洗部材の先端部のずれ移動を効果的に防止できるので、針金の露出を確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を維持できる。
【0041】
請求項3に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗時の泡立ちを良くさせることができる上に、第1摺洗部材では摺洗し難い汚れも摺洗できる。
【0042】
請求項4に係る発明によれば、上記効果に加えて、第1摺洗部材では摺洗し難い強固に付着した汚れでも掻き落とすことができる。
【0043】
請求項5に係る発明によれば、上記効果に加えて、摺洗能力をさらに向上させることができる。
【0044】
請求項6に係る発明によれば、上記効果に加えて、3層構造体を採用した場合における針金の露出をより確実に防止できると共に第2摺洗部材の優れた摺洗能力を十分に維持できる。
【0045】
請求項7に係る発明によれば、上記効果に加えて、針金の露出をより一層確実に防止できる。
【0046】
請求項8に係る発明によれば、上記効果に加えて、第1摺洗部材と第2摺洗部材による相乗的摺洗効果をより高めることができる。
【0047】
請求項9に係る発明(製造方法)によれば、この発明の摺洗具を生産効率良くかつ高品質に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る摺洗具を示す図であって、(イ)は正面図、(ロ)は右側面図、(ハ)は上面図である。
【図2】図1の摺洗具を第2摺洗部材を取り除いた状態で示す正面図である。
【図3】図1(イ)におけるA−A線の断面図である。
【図4】図1(ハ)におけるB−B線の断面図である。
【図5】(イ)は第2摺洗部材の中間板状体を示す図、(ロ)は第2摺洗部材の被覆板状体を展開して示す図である。
【図6】製造方法の説明図であって、第2摺洗部材の挿通孔に第1摺洗部材を挿通する状態を示す斜視図である。
【図7】製造方法の説明図であって、第2摺洗部材に一体化された第1摺洗部材の針金を把柄に取り付ける状態を示す図である。
【図8】他の実施形態に係る摺洗具を示す正面図である。
【符号の説明】
1…摺洗具
2…第1摺洗部材
3…第2摺洗部材
4…把柄
5…棒状ブラシ
6…針金
7…繊維
10…中間板状体
11…挿通孔
12…切欠凹部
14…被覆板状体
15…被覆板状体
16…連結部
17…挿通孔
18…挿通孔
20…先端湾曲部
21…左半体
22…右半体
30…柄取付部
M…輪郭線
Claims (9)
- 2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシが、その長さ方向の中間部で湾曲されて2つ折り状に形成されてなる第1摺洗部材と、
該第1摺洗部材とは異質の素材からなる第2摺洗部材と、
把柄とを備えてなり、
前記第1摺洗部材の2つ折りの左右両半体間に前記第2摺洗部材が挟着固定されると共に、前記第1摺洗部材の先端湾曲部が前記第2摺洗部材により覆われ、前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に前記把柄が取り付けられてなることを特徴とする摺洗具。 - 前記第1摺洗部材の先端湾曲部の繊維長さが、該第1摺洗部材の左右両半体の繊維長さよりも短く設定され、この先端湾曲部の繊維の少なくとも一部が前記第2摺洗部材に侵入係合している請求項1に記載の摺洗具。
- 前記第2摺洗部材が、スポンジ、布材等の含水性の軟質部材からなる請求項1または2に記載の摺洗具。
- 前記第2摺洗部材が、ゴム、熱可塑性エラストマー等で形成された非含水性の弾性部材からなる請求項1または2に記載の摺洗具。
- 前記第2摺洗部材が、スポンジからなる左右一対の被覆板状体の間にスポンジからなる中間板状体が挟み込まれた3層構造体により形成されている請求項3に記載の摺洗具。
- 前記左右一対の被覆板状体の先端部同士がスポンジからなる連結部を介して連接され、該連結部が前記中間板状体の上端部に跨った態様で配置されている請求項5に記載の摺洗具。
- 前記中間板状体の上端部に切欠凹部が形成され、この切欠凹部に前記連結部が嵌まり込んで配置されている請求項6に記載の摺洗具。
- 前記第2摺洗部材の周側面の少なくとも一部が、前記第1摺洗部材の繊維の先端で形成される輪郭線よりも外方に突出する請求項1〜7のいずれか1項に記載の摺洗具。
- 2条の撚り合わされた針金の間に多数の繊維が連続状に挟着固定された棒状ブラシを、該棒状ブラシとは異質の素材からなる第2摺洗部材の挿通孔に挿通して、前記棒状ブラシの長さ方向の中間部を前記第2摺洗部材の挿通孔内に配置する工程と、
前記棒状ブラシを、その長さ方向の中間部で湾曲して2つ折り状にすることによって第1摺洗部材を形成すると共に該第1摺洗部材の左右両半体間に前記第2摺洗部材を挟着固定する工程と、
前記第1摺洗部材の基端側の針金突出部で形成される柄取付部に把柄を取り付ける工程とを包含することを特徴とする摺洗具の製造方法。
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KR101253596B1 (ko) | 2012-09-20 | 2013-04-11 | 심민철 | 후드 내부 청소용 브러쉬 |
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- 2002-10-04 JP JP2002292447A patent/JP2004121646A/ja active Pending
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