JP2004121488A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体腔内に挿入した超音波振動子を用いて生成された現在の超音波画像や記録後の超音波画像がどの部位の走査によって得られたものであるかを術者等に容易に認識させることができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】内視鏡挿入部10の先端側に、磁気ソース21,22を、超音波振動子16に近接させて配設する。また、ベッド51上に、磁気センサユニット4を被検体100に近接させて配設する。位置方向検出部5は、磁気センサユニット4で受信した磁気ソース21,22からの受信信号を用いて内視鏡挿入部10先端の位置方向データを生成する。ガイド像作成回路41は、超音波画像の作成毎に位置方向データをを用いて超音波画像マーカ61を作成し、超音波画像マーカ61を含むガイド像を作成する。画像混合回路42は、最新の超音波画像とガイド像とを同一平面に並べた画像データを作成する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体の体腔内を移動する超音波振動子を用いて体内の断層像を生成する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、超音波プローブからの超音波を被検体の体外から送受信して断層像を生成するいわゆる体外式の超音波診断装置においては、例えば、特開平9−192128号公報、特開平11−47133号公報、或いは特開2001−17433号公報に開示されているように、超音波プローブやその走査平面(従って超音波断層像の位置や方向)の観察部位に対する位置関係を、磁場を用いた位置方向検出部で検出してモニタ上に表示する技術が数多く提案されている。この種の超音波診断装置では、断層像のモニタ表示に際し、予め装置が用意した被検体を表現するボディーマークと呼ばれる人形状の画像上にプローブマークと呼ばれる超音波プローブを表す図を重畳して表現している。このように構成、作用することで、術者は、検査時や検査後の画像を用いた診断時等に、その断層像が被検体のどの部位をどのように観察したものであるかを容易に認識することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−192128号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平11−47133号公報
【0005】
【特許文献3】
特開2001−17433号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような体外式の超音波診断装置とは異なり、体腔内から超音波を送受信するいわゆる体腔内超音波診断装置では、挿入した超音波プローブ(超音波内視鏡を含む)がどの方向に超音波振動子を向けているかを術者等が外見から判断することが困難である。
【0007】
こうした体腔内超音波診断装置では、通常、術者は超音波プローブとして超音波振動子とCCDカメラとを超音波内視鏡先端に設けた超音波内視鏡を用い、CCDカメラからの光学像を観察しながら超音波内視鏡先端を腫瘍等の関心領域近傍まで挿入する。次に、超音波画像上に映し出される臓器の位置によって、術者は、超音波振動子で得られた超音波画像の位置と方向とを、自己の解剖学的知識等に基づいて判断する。次に、術者は超音波内視鏡の先端を動かすことで関心領域を超音波画像上に映し出している。しかし、この方法ではそもそも超音波内視鏡で得られる超音波画像と解剖学との関係についてのかなりの知識と、超音波内視鏡操作および超音波内視鏡で得られた超音波画像の読影経験が無いと関心領域をうまく描出することが難しいという問題があった。すなわち、体腔内管腔から超音波を送受信するいわゆる体腔内式の超音波診断においては、体外式の超音波診断の分野とは異なり、食道、胃、大腸等の湾曲が激しい管腔内の状況を考慮しながら位置や方向等の特定を行う必要があるため、関心領域の描出が困難であり、術者にはこれらの知識や経験が非常に求められる。
【0008】
特に、膵臓、胆嚢など深部臓器にできた腫瘍等関心領域を、胃や十二指腸に挿入した超音波内視鏡により観察することが周知であるが、これらの臓器は胃や十二指腸と違ってCCDカメラから直接見えないため、関心領域の描出には大変高度な解剖学の知識と超音波内視鏡の熟練が必要であり、超音波内視鏡検査法の深部臓器診断への普及を妨げる最大の要因となっている。
【0009】
このように、検査中や、検査後の写真を用いて診断する際に被検体のどの部位をどのように観察しているかをわかりやすく表示させる必要性は体腔内超音波診断装置の方が体外式超音波診断装置よりもはるかに大きい。しかし、従来技術として述べた特開平9−192128号公報、特開平11−47133号公報、特開2001−17433号公報記載の超音波診断装置では予め装置が用意した被検体を表現するボディーマークと呼ばれる人形状の画像上にプローブマークと呼ばれる超音波プローブを表す図を重畳して表現するだけの構成であるため、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかがわかりにくいという課題があった。どの部位で記録された超音波画像なのかわかりにくいという課題は検査後にレビューをする際に術者がいないとどこの超音波画像かわからないという問題を引き起こしていた。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、体腔内に挿入した超音波振動子を用いて生成された現在の超音波画像や記録後の超音波画像がどの部位の走査によって得られたものであるかを術者等に容易に認識させることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、超音波振動子を被検体の体腔内で動かし、この動きに伴って時系列的な複数の断層像を生成する超音波診断装置において、前記断層像を取得時の前記超音波振動子の位置情報を検出する位置情報検出手段と、前記位置情報検出手段により得られた位置情報と、該位置情報に対応する前記断層像とに基づいて、前記超音波振動子の動きの経路に沿って前記各断層像の位置情報を示す補助像を作成する補助像作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2記載の発明による超音波診断装置は、請求項1記載の発明において、前記補助像と当該補助像に対応する断層像とを対比可能に表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項3記載の発明による超音波診断装置は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記補助像作成手段は、前記断層像の位置及び方向を表現する板状の超音波画像マーカを含んで前記補助像を作成することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図13は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は超音波診断装置の概略構成図、図2は内視鏡挿入部の挿入側先端の拡大断面図、図3は超音波診断装置を被検体に使用する際の外観図、図4は位置方向データを説明するためのデータの概念図、図5は超音波ガイド像を示す説明図、図6乃至図11はモニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図、図12,13はガイド像の変形例を示す説明図である。
【0015】
図1において、符号1は超音波診断装置を示し、この超音波診断装置1は、超音波内視鏡2と、光学画像処理部3と、磁気センサユニット4と、位置方向検出部5と、超音波画像処理部6と、表示手段としてのモニタ7とを有して構成されている。なお、本実施の形態において、図1に示す各信号線のうち、細破線は光学像に関わる信号/データ、太線(実線)は超音波画像(断層像)に関わる信号/データ、長破線は超音波画像の位置/方向に関わる信号/データ、2点鎖線は表示画面に関わる信号/データ、細線(実線)はその他の信号/データの流れをそれぞれ示す。
【0016】
超音波内視鏡2は、可撓性を有して構成され被検体100の体腔内に挿入される内視鏡挿入部10と、この内視鏡挿入部10の基部に連設する内視鏡操作部11とを有して構成されている。
【0017】
図2に示すように、内視鏡挿入部10の先端側には硬性フレーム12が連結され、この硬性フレーム12の先端に、超音波透過性の良好な硬質ポリエチレンやポリメチルペンテン等の材質からなる先端キャップ15が冠設されている。先端キャップ15の内部には、硬性フレーム12に回転自在に軸支された超音波振動子16が配設されているとともに、流動パラフィンや脱気水等の超音波伝達媒体17が充填されている。
【0018】
また、超音波振動子16には可撓性を有する材料で構成されたフレキシブルシャフト18の先端側が連結され、このフレキシブルシャフト18の基端側が、内視鏡挿入部10内を貫通して内視鏡操作部11側に導かれ(図示せず)、当該内視鏡操作部11内に配設されたモータ33に連結されている。そして、これにより、超音波振動子16(フレキシブルシャフト18)は、例えば、図2に示す矢印方向(すなわち、時計回り方向)に回転する。また、フレキシブルシャフト18内には図示しない信号線が配線されており、超音波振動子16は、この信号線を介して内視鏡操作部11経由で超音波画像処理部6内の超音波信号処理回路40(後述する)へとエコー信号を出力する。
【0019】
また、内視鏡挿入部10の先端側において、硬性フレーム12内には、空間内に磁場を張るソレノイドコイルからなる一対の磁気ソース21,22が設けられており、これらが、信号線23,24を介して内視鏡操作部11経由で位置方向検出部5内のコイル駆動回路37(後述する)に接続されている。これらの磁気ソースのうち、一方の磁気ソース21のコイルを構成する巻軸は図2中に示す「12時方向」に沿って設定されており、他方の磁気ソース22のコイルを構成する巻軸は図2中に示す「法線方向」に沿って設定されている。ここで、本実施の形態において、法線方向とは、内視鏡挿入部10の挿入軸方向を示し、12時方向とは、法線方向に直交する一の軸方向を示す。また、法線方向は、超音波振動子16が被検体100の体腔内をラジアル走査して得られる超音波画像の法線方向と一致するものである。また、磁気ソース22の巻軸は、法線方向に直交する方向のうち、超音波画像の12時方向に一致するよう設定されている。なお、超音波振動子16のラジアル走査については後述する。
【0020】
さらに、内視鏡挿入部10の先端側において、硬性フレーム12には、光学像を撮像するためのCCDカメラ25が配設されているとともに、CCDカメラ25での撮像に必要な光を体腔内に照射するための撮像光照射窓26がCCDカメラ25に近接して配設されている。CCDカメラ25は、内視鏡挿入部10内に配線された信号線(図示せず)を介して内視鏡操作部11経由で光学画像処理部3に接続されている。そして、CCDカメラ25から光学画像処理部3に撮像信号が出力されると、光学画像処理部3は、この撮像信号を基に体腔内の光学画像を作成する。また、撮像光照射窓26には、光ファイバー等の導光路(図示せず)の先端部が臨まされており、この導光路の基部が内視鏡挿入部10及び内視鏡操作部11内を経由して光源装置(図示せず)に連設されることにより、撮像光照射窓26に撮像光が導かれるようになっている。
【0021】
図1に示すように、内視鏡操作部11は、フレキシブルシャフト18を介して超音波振動子16を回転駆動するモータ33と、このモータ33の回転角度を検出するロータリエンコーダ34とを内部に有して構成されている。ロータリエンコーダ34は、剛性を有するシャフトを介してモータ33の回転軸と連結されており、これにより、超音波振動子16の12時方向を基準とする基準位置からの回転角度を検出し、回転角度信号として超音波画像処理部6内の超音波信号処理回路40へと出力する。
【0022】
磁気センサユニット4は、磁場を感知するためのソレノイドコイルである磁気センサ35を複数有して構成されている。これら磁気センサ35は、内視鏡挿入部10の先端側に設けられた磁気ソース21,22からの磁場をそれぞれ設定された所定位置で所定方向から感知するよう、その位置と方向が規定された状態で磁気センサユニット4の筐体内に配設されている。
【0023】
位置方向検出部5は、磁気センサユニット4及び磁気ソース21,22とともに位置情報検出手段としての機能を実現するもので、磁気ソース21,22への駆動信号を生成して出力するコイル駆動回路37と、磁気センサユニット4に配設された各磁気センサ35からの受信信号を基に各磁気ソース21,22の位置ベクトルと巻軸の方向を示す方向ベクトルとをそれぞれ算出する位置方向算出回路38とを有して構成されている。そして、位置方向算出回路38で算出された各位置ベクトル及び方向ベクトルは、位置方向データ(位置情報)として、超音波画像処理部6のガイド像作成回路41及び画像混合回路42へと出力されるようになっている。
【0024】
超音波画像処理部6は、超音波振動子からのエコー信号に包絡線検波、対数増幅、A/D変換、及びデジタルスキャンコンバート(後述)等の公知の信号処理を施して超音波画像を作成する超音波信号処理回路40と、位置方向算出回路38からの位置方向データを基に内視鏡挿入部10の先端の軌跡と超音波画像の位置方向との関係を表す補助像としての超音波ガイド像(以下、単にガイド像ともいう)を作成する補助像作成手段としてのガイド像作成回路41と、超音波画像やガイド像及び光学画像処理部3からの光学像を互いに対比可能とすべく、これらを同時に或いは選択的に組み合わせて(混合して)所定に表示するための表示画像データを作成する表示制御手段としての画像混合回路42と、画像混合回路42で作成された画像データをアナログのビデオ信号に変換する表示回路43と、画像混合回路42で作成された表示画像、超音波画像、ガイド像、及び光学像等の各種画像データを位置方向データと互いに関連づけて記憶するハードディスク(以下、HDDと称す)44と、マウス46やキーボード47及びキーボード47上に設けられたトラックボール48等の入力手段からの入力信号に基づいてガイド像作成回路41をはじめとする超音波画像処理部6内の各部を統括的に制御する制御回路45とを有して構成されている。
【0025】
ここで、図3に示すように、本実施の形態において、モニタ7、超音波画像処理部6、光学画像処理部3、及び位置方向検出部5は、それぞれ別個の筐体を持ったユニットとして構成され、これらがトロリー50によって一体的に保持されている。また、被検体100が仰臥もしくは側臥するベッド51上には、直方体の筐体で構成された磁気センサユニット4が固定されている。この場合、磁気センサユニット4が被検体100の関心領域に可能な限り近接するよう固定されることにより、磁気ソース21,22を設けた内視鏡挿入部10の先端と磁気センサ4との距離が小さくなるよう設定されている。これにより、S/N比が高められ、磁気センサユニット4によって精度よく磁場を感知できるようになっている。術者は手を使って図3の矢印で示す方向に内視鏡挿入部10の先端を進退させたり挿入方向を中心に回転(即ちねじり)させて検査を行う。
【0026】
次に、このように構成された本実施の形態の作用について説明する。
まず、光学像に関わる信号/データの流れについて説明する。
内視鏡挿入部10の先端に取り付けられたCCDカメラ25で得られた撮像信号は、光学画像処理部3により必要な信号処理、画像処理が施され、光学像として超音波画像処理部6内の画像混合回路42に出力される。
【0027】
次に、超音波画像に関わる信号/データの流れについて説明する。
超音波振動子16は、超音波画像処理部6内の超音波信号処理回路40が発するパルス電圧状の励起信号を受け取って媒体の疎密波である超音波のビームに変換する。超音波ビームは超音波伝達媒体17と先端キャップ15とを伝わって超音波内視鏡2の外部へと照射され、被検体100内からの反射エコーが超音波ビームとは逆の経路を辿って超音波振動子16へ戻る。超音波振動子16は反射エコーを電気的なエコー信号に変換して励起信号とは逆の経路で超音波信号処理回路40へ伝達する。さらに、この作用を反復的に繰り返す一方で、内視鏡操作部11内のモータ33が回転することによりフレキシブルシャフト18と超音波振動子16がそれぞれ図2のブロック矢印の方向へ回転する。このため超音波ビームが内視鏡挿入部10に垂直な平面(以下、ラジアル走査平面)内で順次放射状に照射され、いわゆるメカニカルラジアル走査が実現する(以下、単にラジアル走査とする)。超音波信号処理回路40は、超音波振動子16からのエコー信号に包絡線検波・対数増幅・A/D変換・デジタルスキャンコンバータ(ラジアルスキャンで生成された極座標系のデータを直交座標系の画像データに変換する処理)等の公知の処理を施して超音波画像の画像データを作成する。なお、画像を作成する際には、ロータリエンコーダ34からの回転角度信号を用いて、超音波画像の12時方向を定める。この超音波画像は画像混合回路42に出力される。
【0028】
次に、超音波画像の位置/方向に関わる信号/データの流れについて説明する。
位置方向検出部5のコイル駆動回路37で生成される駆動信号によって磁気ソース21,22が駆動され、これら磁気ソース21,22からの磁場を磁気センサユニット4の各磁気センサ35が受信すると、磁気センサ35からの受信信号は、位置方向算出回路38により内視鏡挿入部10の先端の位置方向データに変換され、超音波画像処理部6内のガイド像作成回路41に出力される。
【0029】
ここで、位置方向算出回路38が算出する位置方向データの内容は、図4の概念図に示すように、以下の通りである。
【0030】
(1)超音波振動子16の回転中心の位置べクトルr[=(x,y,z)]
なお、超音波振動子16の回転中心と磁気ソース21,22とは内視鏡挿入部10の先端にあり、互いに近傍であって位置関係も硬性フレーム12により固定されているので、rは2個の磁気ソース21,22うちの一方の磁気ソースに基づく位置ベクトルと同じとして良い。
【0031】
(2)超音波画像の法線方向の方向ベクトルV[=(Vhx,Vhy,Vhz)]
なお、方向ベクトルVは法線方向へ巻かれている磁気ソース22の方向ベクトルと同じである。
【0032】
(3)超音波画像の12時方向の方向ベクトルV12[=(V12x,V12y,V12z)]
なお、方向ベクトルV12は12時方向へ巻かれている磁気ソース21の方向ベクトルと同じである。
【0033】
ここで、各ベクトルの成分は[ ]に上記したが、これらの成分は直方体の磁気センサユニット4を基準として規定される座標系に対する成分に設定されている。実際にはこの成分が位置方向データとして出力される。
【0034】
また、図4からも明らかなように、超音波画像はベクトルVとベクトル(V12×V)(×はベクトルの外積)の2本のベクトルで張られる平面(ラジアル走査平面)内にあることになる。
【0035】
そして、ガイド像作成回路41は、位置方向算出回路38で得られた位置方向データから後述するガイド像を作成し、このガイド像を画像混合回路42に出力する。
【0036】
最後に、モニタ7での表示画面に関わる信号/データの流れについて説明する。
画像混合回路42は、光学像、超音波画像、ガイド像を個別に表示するための画像データやこれらを互いに対比できるよう同一画面に並べた画像データを生成する。この画像データは、表示回路43によりアナログのビデオ信号に変換されモニタ7に出力される。さらに、画像混合回路42は、光学像、超音波画像、ガイド像、位置方向データを検査後の使用の際にも供せられるよう、互いに同期をとり、関連づけてHDD44にも出力する。
【0037】
以下に、ガイド像作成回路41による超音波ガイド像の作成方法の作用について詳細に説明する。
まず、ガイド像作成回路41は、超音波信号処理回路40が超音波画像を作成する度に位置方向算出回路38から位置方向データを取り込む。超音波信号処理回路40は、超音波振動子16がラジアル走査をするたびに超音波画像を作成するものであるから、ガイド像作成回路41には超音波画像と関連のある複数の位置方向データがセットとして順次取り込まれることになる。
【0038】
次に、ガイド像作成回路41は、例えば、図5に示すような超音波ガイド像を作成する。このガイド像は、磁気センサユニットマーカ60と、磁気センサユニットマーカ60に対して相対表示される複数の超音波画像マーカ61と、各超音波画像マーカ61上に表示される12時方向マーカ62と、軌跡マーカ63とを有して構成される。
【0039】
磁気センサユニットマーカ60は、磁気センサユニット4の向きを表現するために、磁気センサユニット4と同様の形態でガイド像中に表現される直方体のマーカである。この場合、磁気センサユニット4の各表面には所定の彩色が施されており、磁気センサユニットマーカ60の対応する各面にも同様の彩色が施されることによって、術者等が、実際の磁気センサユニット4の向きと磁気センサユニットマーカ60との対応を容易に認識できるようになっている。なお、図5の例では、磁気センサユニットマーカ60の正面が黄色、上面が青色、右側面が赤色に設定されている。
【0040】
超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61a〜61e)は、各タイミングで得られた超音波画像のラジアル走査平面の位置と方向、すなわち各超音波画像の位置と方向とを表現する長方形(もしくは正方形)をある平面に射影した板状のマーカである。超音波画像マーカ61は、前述の3つのベクトルr、V,V12の各成分から容易に作成することができる。なお、図4では多数のラジアル走査平面が描かれているが、図5では説明の都合上、画像を間引いてある。
【0041】
12時方向マーカ62(図示の例では62a〜62e)は、超音波画像マーカ61上で超音波画像の12時方向を表現する三角形のマーカである。12時方向マーカ62は、前述の3つのベクトルr、V、V12の各成分から容易に作成することができる。12時方向マーカ62は12時方向から画像中心を指し示す方向に頂点を持つ三角形である。
【0042】
軌跡マーカ63は、内視鏡挿入部10の先端がたどった軌跡を表現する曲線状のマーカである。軌跡マーカ63は、前述のベクトルrが示す点を時間を追って順次連結していくことによって作成される。すなわち、前述のベクトルrが示す点を時間順に追うとラジアル走査の回転中心の移動の履歴が得られるため、rが示す点を時間を追って順次連結して、ある平面に射影すれば軌跡マーカが得られる。なお、これらを連結する際には補間が必要であるが、これは直線で補間しても、前後複数の位置べクトルを用いて曲線で補間しても良い。
【0043】
ガイド像作成回路41は、術者が超音波振動子16をラジアル走査をさせながら被検体100の深部へ挿入、もしくは挿入した後引くに従って、図5に符号61e、61d、61c、61b、61a、及び62e、62d、62c、62b、62aで順次示すように、新しい超音波画像マーカ61と12時方向マーカ62とを表示していくとともに、軌跡マーカ63を延長させていく。そして、ガイド像作成回路41は、超音波画像マーカ61、12時方向マーカ62、軌跡マーカ63を合成し、磁気センサユニットマーカ60とともにガイド像を作成する。
【0044】
以下に、ラジアル走査中の超音波ガイド像と超音波画像とをモニタ7上に同時に表示する際の具体的な表示例及びその表示方法について説明する。
<第1表示例>
図6は、超音波振動子16でのラジアル走査中の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7の右側には最新の超音波画像が表示され、左側にはガイド像が表示される。このような表示に際し、ガイド像作成回路41は、図示のように、表示中の超音波画像を示す超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61e)に対し、他の超音波画像マーカ61とは異なる色を彩色する。このように最新の超音波画像マーカ61に異なる色を彩色することにより、現在表示中の最新の超音波画像と最新の超音波画像マーカ61との対応付けがなされている。また、超音波画像上には、最新の超音波画像マーカ61上に設けられた12時方向マーカ62(図示の例では12時方向マーカ62e)に対応する12時方向マーカ65が設けられている。なお、この12時方向マーカ65の形状はガイド像上の12時方向マーカ62と相似形である。ところで、術者がラジアル走査をさせながら内視鏡挿入部10の先端を進退させることにより、最新の超音波画像マーカ61、12時方向マーカ62、軌跡マーカ63がモニタ画面からはみ出てしまう可能性があるが、画像混合回路42は、表示中の超音波画像の超音波画像マーカ61が画面からはみ出さないようこれらのマーカを自動的にスクロールさせる。
【0045】
このような表示例によれば、例えば、モニタ7上の右側に最新の超音波画像を表示させるとともに左側にガイド像を表示させるよう画像混合回路42等を構成し作用させることにより、現在モニタ7上に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのかを術者等に容易に認識させることができる。すなわち、例えば食道から胃を経由して十二指腸を通るよう消化管に沿って内視鏡挿入部10を挿入または抜去した場合、その軌跡は解剖学的に消化管の形状とほぼ一致する。このことを利用して、術者は、ガイド像から、内視鏡挿入部10の先端が体腔内のどの部分にあるかを明確に判別することが出来、どの部位で走査されている超音波画像なのかを容易に把握することができる。
【0046】
また、超音波画像マーカ61と超音波画像とに、それぞれの12時方向を示す12時方向マーカ62,65を設けてこれらを対比できるよう作用させることにより、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位を、特にどの方向で走査されている超音波画像なのかを、術者等により明確に把握させることができる。
【0047】
また、現在表示中の超音波画像を示す超音波画像マーカ61の色を他の超音波画像マーカ61とは区別するよう作用させることにより、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのかをより明確に把握させることができる。
【0048】
さらに、ガイド像の各超音波画像マーカ61によって、現在までに得られた超音波画像の履歴を一見して把握することができるため、術者が被検体100の超音波画像をどの辺りでどの程度の枚数(密度)撮像したかを容易に把握することができ、画像取得の取りこぼしを生じにくいという効果を奏することもできる。
【0049】
<第2表示例>
図7は、超音波振動子16でのラジアル走査中の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7の上側には最新の超音波画像が表示され、下側の左右には異なる方向からのガイド像が表示される。なお、下側右のガイド像は、下側左と直交する別な方向から見たときのガイド像である。このように作用することで、モニタ7の管面が2次元であっても検査中にわかりやすく表現することができる。
【0050】
このような表示例によれば、ガイド像作成回路と画像混合回路とを表示するに際し、例えば、モニタ7の上側に最新の超音波画像を表示するとともに、下側の左右に向きの異なるガイド像を表示させるよう構成・作用することにより、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのかを、術者等により一層容易に把握させることができる。
【0051】
<第3表示例>
図8は、超音波振動子16でのラジアル走査後の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7上の右側にHDD44から読み出した超音波画像が表示され、左側に超音波画像に対応するガイド像が表示される。この場合、術者はラジアル走査中に記録した超音波画像をマウス46やキーボード47で指定してモニタ7上に読み出すことができる。
【0052】
このような表示例は、次の作用で達成される。
まず、HDD44に記録された超音波画像の中から術者によって所定の超音波画像が指定されると、画像混合回路42は、指定された超音波画像に加え、走査の際に記録されたこの超音波画像を含む一連の超音波画像の位置方向データを経時の順もしくは逆順に読み出し、読み出した位置方向データをガイド像作成回路41に出力する。ガイド像作成回路41は、位置方向データを基にガイド像を作成し、再び画像混合回路42へ出力する。このようにして、ガイド像が図8のように超音波画像と同一画面上に表示される。
【0053】
次に、術者の操作に合わせてガイド像が変化していく作用を説明する。
術者が画面を見ながら、キーボード47上の矢印キー(図示せず)やマウス46やトラックボール48を操作すると、画像混合回路42はラジアル走査の際に記録された超音波画像を経時の順もしくは逆順に読み出し、画面右側の超音波画像を順次更新していく。このとき、ガイド像作成回路41は、画面右側に表示中の超音波画像に対応した超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61d)が、他の超音波画像マーカ61と色が区別されるようガイド像を作成し直し、画像混合回路42へ出力する。従って、術者は、画面右側の超音波画像が順次更新されたことを認識でき、画面左側では色の区別された超音波画像マーカが隣接する超音波画像マーカの位置へ順次連動していることを認知することができる。
【0054】
このような表示例によれば、上述の第1表示例で得られる効果に加え、モニタ7上の画像右側にHDD44から読み出した超音波画像を表示するとともに、左側にこれにリンクするガイド像を表示させるよう作用させることにより、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかを術者等に容易に認識させることができる。
【0055】
また、表示中の超音波画像を示す超音波画像マーカ61の色を他の超音波画像マーカとは区別して表示することにより、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかを術者等に一層容易に把握させることができる。
【0056】
また、画面右側の超音波画像が順次更新された際に、画面左側では色の区別された超音波画像マーカ61が隣接する超音波画像マーカの位置へ順次連動して移動するよう表示させることにより、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかを一層容易に把握させることができる。さらには、内視鏡挿入部10の移動の軌跡に沿って、周囲臓器や脈管がどのように繋がっているのかも容易に認識させることができる。
【0057】
<第4表示例>
図9は、超音波振動子16でのラジアル走査後の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7の右側には超音波画像が表示され、左側にはガイド像が表示される。その際、術者はラジアル走査中に記録した超音波画像をマウス46やキーボード47で指定して画面に読み出し、さらにその表示を下半円や上半円にして通常の表示範囲外の部分が表示できるよう表示範囲を変更することができる。なお、図9では読み出した超音波画像の下半円を表示した場合について示している。
【0058】
このような表示例は、次の作用で達成される。なお、以下に説明する作用はラジアル走査中に行われても差し支えない。
【0059】
まず、HDD44に記録された超音波画像の中から術者によって指定された超音波画像が指定されると、画像混合回路42は、指定された超音波画像に加え、走査の際に記録されたこの超音波画像を含む一連の超音波画像の位置方向データを経時の順もしくは逆順に読み出し、読み出した位置方向データをガイド像作成回路41に出力する。ガイド像作成回路41は、位置方向データを基にガイド像を作成し、再び画像混合回路42へ出力する。このようにして、ガイド像が第3表示例と同様に超音波画像と同一画面上に表示される。
【0060】
次に、例えば、現在表示中の超音波画像の下半円の範囲が術者によって指定されると、画像混合回路42は、術者が指定した範囲の超音波画像をHDD44から再度読み出し、読み出した範囲の超音波画像(下半円の超音波画像)を画面右側に拡大表示するよう超音波画像を更新する。
【0061】
次に、術者の操作に合わせてガイド像が変化する作用を説明する。
画像混合回路42が上述のように画面右側の超音波画像を更新するとき、ガイド像作成回路41は、画面右側に表示中の超音波画像に対応した超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61d)のうち、超音波画像の表示範囲(すなわち下半分)に対応する部分のみの色が他の超音波画像マーカの色と区別されるようガイド像を作成し、画像混合回路42へ出力する。従って、術者は、対応する超音波画像マーカ61の色表示によって、画面右側の超音波画像の表示範囲が下半円に変更されていることを認識できる。
【0062】
このような表示例によれば、上述の第3表示例と同様の効果に加え、超音波画像の表示範囲を任意に変更して拡大表示等を行うことによって、関心領域の重点的な観察を容易に実現することができる。その際、本表示例のように、拡大表示した超音波画像に対応して超音波画像マーカ61上の対応する領域を色分け表示することにより、どの部分が拡大表示されているかを術者等に容易に確認させることができる。また、表示されている部分と内視鏡挿入部10の先端がたどった軌跡との位置関係がわかりやすい。
【0063】
<第5表示例>
図10は、超音波振動子16でのラジアル走査後の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7の右側には超音波画像が表示され、左側にはガイド像が表示される。その際、術者はラジアル走査中に記録した超音波画像をマウス46やキーボード47で指定して画面に読み出し、さらにその方向をマウス46やトラックボール48やキーボード47を用い、ラジアル走査の際の超音波振動子16の回転中心を中心にして、超音波画像を回転することができる。なお、図10では読み出した超音波画像を時計回り(図10の矢印の方向)に回転する場合について示している。
【0064】
このような表示例は、次の作用で達成される。なお、以下、説明する作用はラジアル走査中に行われても差し支えない。
【0065】
まず、HDD44に記録された超音波画像の中から術者によって所定の超音波画像が指定されると、画像混合回路42は、指定された超音波画像に加え、走査の際に記録されたこの超音波画像を含む一連の超音波画像の位置方向データを経時の順もしくは逆順に読み出し、読み出した位置方向データをガイド像作成回路41に出力する。ガイド像作成回路41は、位置方向データを基にガイド像を作成し、再び画像混合回路42へ出力する。このようにして、ガイド像が第3表示例と同様に超音波画像と同一画面上に表示される。
【0066】
次に、画像混合回路42は、術者によるマウス46やトラックボール48の操作に応じて、超音波画像を回転させる。
【0067】
次に、術者の操作に合わせてガイド像が変化していく作用を説明する。
画像混合回路42が画面右側の超音波画像を回転するとき、ガイド像作成回路41は、画面右側に表示中の超音波画像に対応した超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61d)の方向を12時方向マーカ62も含めて、回転させる。そして回転中のガイド像を逐次作成し、画像混合回路42へ出力する。従って、術者は、画面右側の超音波画像が回転された際に、この超音波画像の回転状況等を超音波画像マーカ61の回転表示によって認識することができる。
【0068】
このような表示例によれば、上述の第3表示例と同様の効果に加え、超音波画像を任意の回転位置で表示させることにより、関心領域の重点的な観察を容易に実現することができる。その際、本表示例のように、ガイド像中の対応する超音波画像マーカ61を超音波画像に連動させて回転させることにより、回転させた超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかを術者等に容易に認知させることができる。また、回転後の超音波画像の向きと内視鏡挿入部10のたどった軌跡との位置関係がわかりやすい。
【0069】
<第6表示例>
図11は、超音波振動子16でのラジアル走査後の超音波画像と超音波ガイド像との表示例を示す。この表示例では、図示のように、例えば、モニタ7の右側には超音波画像が表示され、左側にはガイド像が表示される。その際、術者は、画面左側のガイド像の磁気センサユニットマーカ60をマウス46やトラックボール48やキーボード47を用いて回転させることができる。さらに、その際には、各超音波画像マーカ61、各12時方向マーカ62、及び軌跡マーカ63も磁気センサユニットマーカ60の回転に連動して回転する。
【0070】
このような表示例は、次の作用で達成される。なお、以下、説明する作用はラジアル走査中に行われても差し支えない。
【0071】
まず、HDD44に記録された超音波画像の中から術者によって所定の超音波画像が指定されると、画像混合回路42は、指定された超音波画像に加え、走査の際に記録されたこの超音波画像を含む一連の超音波画像の位置方向データを経時の順もしくは逆順に読み出し、読み出した位置方向データをガイド像作成回路41に出力する。ガイド像作成回路41は、位置方向データを基にガイド像を作成し、再び画像混合回路42へ出力する。このようにして、ガイド像が第3表示例と同様に超音波画像と同一画面上に表示される。
【0072】
次に、術者によるマウス46、トラックボール48、或いはキーボード47操作によって、モニタ7上に表示された磁気センサユニットマーカ60を回転させるための回転の軸と角度とが入力されると、ガイド像作成回路41は、この角度に合わせて磁気センサユニットマーカ60を回転させるとともに、各超音波画像マーカ61、各12時方向マーカ62、及び軌跡マーカ63をこれに連動して回転させたガイド像を逐次作成し、画像混合回路42へ出力する。これにより、モニタ7上の画面左側には、ガイド像の磁気センサユニットマーカ60とともに、各超音波画像マーカ61、各12時方向マーカ62、及び軌跡マーカ63の回転されたガイド像が表示される。
【0073】
このような表示例によれば、上述の第3表示例と同様の効果に加え、ガイド像を回転表示させることにより、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかについて種々の角度からの見方で観察することができる。従って、例えば、ある方向からの表示において超音波画像マーカ61同士が重なってしまった場合等にも、所望の情報の視認性を向上することができる。
【0074】
<第7表示例>
図12は、超音波振動子16でのラジアル走査後の表示例を示す。なお、図12ではガイド像のみ示し、超音波画像についての説明は第3表示例と同様なので省略する。この表示例は、特に、超音波画像マーカ61が密に配列された際の表示例に関するものである。すなわち、超音波画像マーカ61の枚数が多いときには、軌跡マーカが隠れてしまう可能性があるため、ガイド像作成回路41の作用によって、ガイド像上の軌跡マーカが省略して表示される。なお、このようなガイド像表示は、ラジアル走査中に行われてもよい。このような表示例においても、上述の第3表示例と同様の効果を得ることができる。
【0075】
<第8表示例>
図13は、超音波振動子16でのラジアル走査後の表示例を示す。なお、図13ではガイド像のみ示し、超音波画像についての説明は第3表示例と同様なので省略する。この表示例は、特に、超音波画像マーカ61が密に配列された際の表示例に関するものである。すなわち、本表示例は、超音波画像マーカ61の枚数が多い場合に、現在表示中の超音波画像に対応する超音波画像マーカ61が他の超音波画像マーカによって隠れてしまうことに対応する表示例であり、ガイド像作成回路41の作用によって実現する。具体的には、ガイド像作成回路41は、図13のように、表示中の超音波画像に対応する超音波画像マーカ61以外の超音波画像マーカを小円をある平面に射影した楕円状の超音波画像マーカ66で表現したガイド像を作成する。この場合、超音波画像マーカ66を構成する各小円は、表示中の超音波画像に対応する超音波画像マーカ61の縦横寸法よりも小さい半径の円に基づいて設定される。なお、このようなガイド像表示は、ラジアル走査中に行われてもよい。
【0076】
このような表示例によれば、上述の第3表示例と同様の効果に加え、現在表示中の超音波画像に対応する超音波画像マーカ61の視認性を向上することができるという効果を奏する。
【0077】
次に、図14,15は本発明の第2の実施の形態に係わり、図14は超音波診断装置の概略構成図、図15はガイド像の一例を示す説明図である。なお、本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行い、その他同様の点については説明を省略する。
【0078】
図14に示すように、被検体100上には、内視鏡挿入部10に設けられた磁気ソース21,22と同様に、異なる方向に巻かれたソレノイドコイルからなる複数の磁気ソース70が設けられている。そして、コイル駆動回路37は、図示しない信号線を介して、これら各磁気ソース70に駆動信号を入力するようになっている。ここで、各磁気ソース70は、被検体100に巻装されるベルト71に固定されており、これにより、各磁気ソース70の位置が被検体100の腹部に所定位置で固定される。
【0079】
次に、このような構成による作用について説明する。
本実施の形態では、内視鏡挿入部10の先端に設けられた磁気ソース21,22の位置方向データを算出する際にr、V、V12の各ベクトルの成分を直方体の磁気センサユニットで固定される座標系に対する成分として算出していた上述の第1の実施の形態の作用に代えて、位置方向算出回路38は、被検体100に固定された各磁気ソース70についての各ベクトルを求めた上で、上述のベクトルr、V、V12の各成分を、被検体100の磁気ソース70で規定される座標系の成分として算出する。
【0080】
これにより、ガイド像作成回路41は、図15に示すように、被検体100の向きを基準にして補助像(ガイド像)を作成する。従って、本実施の形態における補助像は、磁気センサユニットマーカ60に代えて、被検体100の向きを表す人形状の被検体マーカ75を含んで構成される。その他の作用は、上述の第1の実施形態と同様である。なお、図15は、上述の第1の実施の形態で説明した<第8表示例>に相当する表示例について説明するものであるが、上述の第1の実施の形態で説明した他の表示例に対応させて補助像を作成してもよいことは勿論である。
【0081】
このような実施の形態によれば、上述の第1の実施の形態で得られる効果に加え、位置方向算出回路38が、r、V、V12の各ベクトルの成分を被検体100の磁気ソース70で固定される座標系に対する成分として出力し、ガイド像作成回路41が、被検体100の向きを基準にして補助像を作成するよう構成・作用したため、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかが、被検体100の向きと対比しやすくわかりやすい。被検体100が検査中に動く場合には、特にわかりやすく有用であるという効果を奏することができる。
【0082】
次に、図16は本発明の第3の実施の形態に係わり、図16は超音波プローブの概略構成図である。なお、本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行い、その他同様の点については説明を省略する。
【0083】
本実施の形態は、内視鏡挿入部10に超音波振動子16を一体的に配設することでラジアル走査型超音波プローブとしての機能を実現する上述の第1の実施の形態の構成に代えて、内視鏡挿入部を廃止し、カプセル型をした超音波内視鏡(以下、カプセル超音波内視鏡)76を直接的に体腔内に挿入するものである。
【0084】
カプセル超音波内視鏡76は、カプセル77内に、磁気ソース78と、超音波振動子79と、剛性シャフト80と、超小型モータ81とを有して構成され、信号ケーブル82を介して直接的に内視鏡操作部11に接続されるようになっている。なお、このような構成において、超小型モータ81は、上述の第1の実施形態で説明した内視鏡操作部11内のモータ33に代えて設けられるものである。
【0085】
具体的に説明すると、図示のように、カプセル77内において、超音波振動子79は、剛性のある棒状の剛性シャフト80に接続され、この剛性シャフト80を介して、超小型モータ81へ接続されている。超音波振動子79は、剛性シャフト80、超小型モータ81、信号ケーブル82を経由する信号線83を介して内視鏡操作部11経由で超音波画像処理部6内の超音波信号処理回路40に接続されている。また、磁気ソース78は、信号線83を介して位置方向検出部5内のコイル駆動回路37に接続されており、このコイル駆動回路37からの駆動信号に基づいて空間に磁場を張るようになっている。なお、本実施形態の磁気ソース78は、2方向に巻かれたソレノイドコイルが一体となって構成されるものである。その他の構成は、上述の第1の実施形態と同様である。
【0086】
このような実施形態では、上述の第1の実施の形態で得られる効果に加え、カプセル超音波内視鏡76を用いることにより、被検体100がこのカプセルを飲みやすく負担が小さいという効果を奏することができる。この場合、このようなカプセル超音波内視鏡76の進退は、一般に、嚥下、落下、蠕動によるものであるため、術者がラジアル走査平面の方向を操作しにくい分、被検体100のどこを観察しているかの特定が困難となりやすいが、補助像を用いた観察を行うことにより、このような問題点を解消することができ、超音波画像がどの部位の走査によって得られたものであるかを術者等に容易に認識させることができる。
【0087】
次に、図17,18は本発明の第4の実施の形態に係わり、図17は超音波診断装置の概略構成図、図18はモニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図である。なお、本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行い、その他同様の点については説明を省略する。
【0088】
図17に示すように、被検体100には、内視鏡挿入部10に設けられた磁気ソース21,22と同様に、異なる方向に巻かれたソレノイドコイルからなる複数の磁気ソース85が設けられている。また、本実施の形態において、超音波画像処理部6のガイド像作成回路41は、相対位置データ算出回路86と、経路データ算出回路87とを有して構成されている。
【0089】
相対位置データ算出回路86には、位置方向検出部5から、磁気ソース21,22に基づく位置方向データと、磁気ソース85に基づく被検体位置配向データとが入力され、相対位置データ算出回路86は、磁気ソース85(被検体100)に基づく座標系に対する内視鏡挿入部10先端の位置と配向のデータ(相対位置配向データ)を作成する。また、経路データ算出回路87は、相対位置データ算出回路86からの入力に基づいて、超音波画像マーカ61、12時方向マーカ62,軌跡マーカ63を作成する。なお、これらの各データは、上述の第1の実施の形態と同様、超音波画像や光学像等と互いに関連づけてHDD44内に記録される。
【0090】
次に、ラジアル走査中の超音波ガイド像と超音波画像とをモニタ7上に同時に表示する際の具体的な表示例について説明する。
図18の表示例において、ガイド像は、内視鏡挿入部10先端の経路等を示す経路情報と、現在表示中の超音波画像の被検体100に対する配向情報とで構成されている。
【0091】
経路情報は、複数の超音波画像マーカ61(図示の例では超音波画像マーカ61a〜61e)と、各超音波画像マーカ61上に付される12時方向マーカ62(図示の例では12時方向マーカ62a〜62e)と、各超音波画像マーカ61を連結する軌跡マーカ63とで構成されている。また、配向情報は、3次元の被検体マーカを所定方向から2次元平面上に投影した複数の被検体マーカ90a、90b、90cで構成され、これら各被検体マーカ90a、90b、90cに現在表示中の超音波画像に対応する超音波画像マーカ61及び12時方向マーカ62(図示の例では超音波画像マーカ61e及び12時方向マーカ62e)が合成されることにより、超音波画像の被検体100に対する位置や方向が表示されるようになっている。そして、これら経路情報及び配向情報は、例えば図示のように、モニタ7の中央に表示された最新の超音波画像の右側及び左側に並べて表示される。
【0092】
このような実施の形態によれば、上述の第1の実施の形態と略同様の効果を奏することができる。
【0093】
[付記]
以上詳述したような本発明の各実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0094】
(付記項1) 超音波振動子を被検体の体腔内で動かし、この動きに伴って時系列的な複数の断層像を生成する超音波診断装置において、
前記断層像を取得時の前記超音波振動子の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記位置情報検出手段により得られた位置情報と、該位置情報に対応する前記断層像とに基づいて、前記超音波振動子の動きの経路に沿って前記各断層像の位置情報を示す補助像を作成する補助像作成手段と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
【0095】
(付記項2) 前記補助像と前記補助像に対応する断層像とを対比可能に表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする付記項1記載の超音波診断装置。
【0096】
(付記項3) 前記補助像作成手段は、前記断層像の位置及び方向を表現する板状の超音波画像マーカを含んで前記補助像を作成することを特徴とする付記項1または付記項2記載の超音波診断装置。
【0097】
(付記項4) 前記表示制御手段は、前記補助像と当該補助像に対応する断層像とを同一画面上に表示させることを特徴とする付記項2または付記項3記載の超音波診断装置。
【0098】
(付記項5) 前記断層像と前記位置情報とを関連づけて記録する記録手段を有し、
前記補助像作成手段は、前記記録手段から読み出した前記位置情報と、該位置情報に対応する前記断層像とに基づいて、前記各断層像の位置情報を示す補助像を作成可能であることを特徴とする付記項1乃至付記項4の何れかに記載の超音波診断装置。
【0099】
(付記項6) 前記補助像作成手段は、異なる方向から前記各断層像の位置情報を示す複数の補助像を作成し、
前記表示制御手段は、前記各補助像を同一画面上に対比可能に表示させることを特徴とする付記項2乃至付記項5の何れかに記載の超音波診断装置。
【0100】
(付記項7) 前記補助像作成手段は、複数の前記超音波画像マーカと、当該超音波画像マーカを順次連結して作成した前記超音波振動子の軌跡マーカとを合成して前記補助像を作成することを特徴とする付記項3乃至付記項6の何れかに記載の超音波診断装置。
【0101】
(付記項8) 前記補助像作成手段は、前記超音波画像マーカ上に対応する断層像の特定方向を規定する方向マーカを重畳することを特徴とする付記項3乃至付記項7の何れかに記載の超音波診断装置。
【0102】
(付記項9) 前記断層像の表示方法の変更を指示する入力手段を有し、
前記補助像作成手段は、前記断層像の表示方法の変更に連動して前記超音波画像マーカの表示方法が変更された補助像を作成することを特徴とする付記項1乃至付記項8の何れかに記載の超音波診断装置。
【0103】
(付記項10) 前記補助像作成手段は、前記超音波振動子の動きの経路に沿って配列された複数の前記超音波画像マーカを含んで前記補助像を作成し、複数の前記超音波画像マーカのうち、対比可能に表示された前記断層像に対応する前記超音波画像マーカの表示態様を他の前記超音波画像マーカの表示対応と異ならせることを特徴とする付記項1乃至付記項9の何れかに記載の超音波診断装置。
【0104】
(付記項11) 前記記録手段に記録した複数の前記断層像の中から表示すべく断層像の変更を指示する入力手段を有し、
前記補助像作成手段は、表示すべき前記断層像の変更に連動して、表示態様の異なる前記超音波画像マーカを変更することを特徴とする付記項10に記載の超音波診断装置。
【0105】
(付記項12) 前記補助像作成手段は、前記各超音波画像マーカを作成する際の基準となる座標系を示すマーカを含んで前記補助像を作成することを特徴とする付記項2乃至付記項11に記載の超音波診断装置。
【0106】
(付記項13) 前記補助像の表示方向の変更を指示する入力手段を有し、
前記補助像作成手段は、前記入力手段の指示に基づいて、前記座標系を示すマーカとともに前記補助像の表示方向を変更することを特徴とする付記項12に記載の超音波診断装置。
【0107】
(付記項14) 前記位置情報検出手段は、前記位置情報を被検体を基準とする座標系に基づいて算出することを特徴とする付記項1乃至付記項13の何れかに記載の超音波診断装置。
【0108】
なお、以下に、上述の各付記項の構成によって得られる効果について説明する。
付記項1〜4、及び付記項7に係る構成によれば、体腔内で動く超音波振動子を用いて時系列的な複数の断層像(超音波画像)を生成するに際し、得られた超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのかを容易に把握することができる。
【0109】
従って、例えば食道から胃を経由して十二指腸を通るよう消化管に沿って内視鏡挿入部を挿入または抜去した場合、補助像(ガイド像)の軌跡は解剖学的に消化管の形状とほぼ一致することを利用して、術者はガイド像により内視鏡挿入部先端が体腔内のどの部分にあるかを明確に判別することができ、どの部位で走査されている超音波画像なのかを容易に把握することができる。また、ガイド像を検査中に表示させることによって、被験者のどの辺でどの程度の枚数の画像を撮像したか画像の密度がわかりやすく、画像取得の取りこぼしを生じにくい。
【0110】
また、付記項3に係る構成によれば、超音波画像と位置データもしくは方向データとを関連付けて記録する記録手段を設け、補助像作成手段が記録手段から超音波画像とそれに関連付けられた位置データもしくは方向データを読み出し、読み出された位置データもしくは方向データを基に補助像を作成するよう構成したため、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかを容易に把握することができる。
【0111】
また、付記項6に係る構成によれば、補助像作成手段で向きの異なる複数の補助像を作成し、表示手段で複数の補助像を同一画面に表示するよう構成したため、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかをさらに容易に把握することができる。
【0112】
また、付記項8に係る構成によれば、補助像作成手段が、超音波画像マーカの上に超音波画像の特定の方向を示す方向マーカを重畳することで補助像を作成するよう構成したため、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかをさらに容易に把握することができる。
【0113】
従って、例えば、超音波画像マーカの上に超音波画像の12時方向を示す方向マーカを重畳して表示する構成にすることにより、術者が内視鏡操作部の動きを基にして内視鏡挿入部先端の解剖学的な位置と超音波画像の12時方向の解剖学的な方向とを推測する従来の方法よりも、超音波画像と解剖学的な位置と方向との対比が正確になる。
【0114】
また、付記項9に係る構成によれば、超音波画像の表示方法の変更を指示する入力手段を設け、補助像作成手段が、超音波画像の表示方法の変更に連動して超音波画像マーカの表示方法を変更させて補助像を作成するよう構成したため、以下のような効果が得られる。
【0115】
第1に体腔内超音波分野では関心領域を重点的に観察するため半円表示など、表示範囲の変更をすることがある。このとき、表示されている超音波画像の表示範囲がどの部位で走査されている部分なのか、またはどの部位で記録された部分なのかが一層わかりやすい。また、表示されている部分と超音波振動子がたどった軌跡との位置関係がわかりやすい。
【0116】
第2に体腔内超音波分野では関心領域を良好な位置で観察するため、特定の点を中心に画像回転をすることがある。このとき、回転させた超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、またはどの部位で記録された超音波画像なのかが一層わかりやすい。また、回転後の超音波画像の向きと超音波振動子がたどった軌跡との位置関係がわかりやすい。
【0117】
また、付記項10に係る構成によれば、補助像作成手段が、超音波プローブが動いた軌跡に沿って得られた複数の超音波画像の各々の位置および方向を表現する複数の超音波画像マーカを含む補助像を作成し、かつ、対比可能に表示される超音波画像に対応した特定の超音波画像マーカの表示態様を、その他の超音波画像マーカの表示態様と異ならせて補助像を作成するよう構成したため、対比可能に表示される超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、またはどの部位で記録された超音波画像なのかが一層わかりやすい。
【0118】
また、付記項11に係る構成によれば、複数の超音波画像のうち、表示すべき超音波画像の変更を指示する入力手段を設け、補助像作成手段が、表示すべき超音波画像の変更に連動して表示態様を異ならせて表示する超音波画像マーカを複数の超音波画像マーカの中から選択的に変更するよう構成したため、記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかが一層わかりやすい。さらには、内視鏡挿入部の動きの軌跡に沿って、周囲臓器や脈管がどのように繋がっているのか認識しやすい。
【0119】
また、付記項12に係る構成によれば、補助像作成手段が、走査平面の位置データもしくは方向データを算出する基準となる座標系を示す座標系マーカを含んで補助像を作成するよう構成したため、補助像がどの角度で軌跡を観察した際の像なのかがわかりやすい。
【0120】
また、付記項13に係る構成によれば、補助像の表示方向の変更を指示する入力手段を設け、補助像作成手段が、指示により座標系マーカとともに補助像の表示方向を変更するよう構成したため、対比可能に表示される超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかについて種々の角度からの見方で観察することができ、わかりやすい。たとえば、超音波画像マーカ同士が重なってしまったときに特に見やすくわかりやすい。
【0121】
また、付記項14に係る構成によれば、位置情報検出手段が超音波プローブの走査平面の位置データもしくは方向データを被検体に固定された座標系に対して算出するよう構成したため、現在画面に表示されている超音波画像がどの部位で走査されている超音波画像なのか、または記録された超音波画像がどの部位で記録された超音波画像なのかが、被検体の向きと対比しやすくわかりやすい。被検体が検査中に動く場合には、特にわかりやすく有用である。
【0122】
なお、上述の各実施の形態においては、補助像と超音波画像とを同一画面に表示することで対比可能に表示させていたが、これはモニタ上で切り換えて表示させても、複数のモニタを並べて表示させてもよく、対比の方法によらない。
【0123】
また、上述の各実施の形態においては、超音波振動子を機械的に回転させることでラジアル走査を行うメカニカルラジアル走査型超音波内視鏡を用いた超音波診断装置の例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、複数の超音波振動子を環状に設けたいわゆる電子ラジアル走査型超音波内視鏡や、さらにはラジアル走査ではなく複数の超音波振動子を内視鏡挿入部の挿入軸の方向に設けた、リニアもしくはコンベックス走査型超音波内視鏡を用いて超音波診断装置を構成し、挿入軸を中心に術者が手で内視鏡挿入部をねじらせる様に作用させてもよい。
【0124】
また、上述の各実施の形態においては、表示中の超音波画像マーカは他の超音波画像マーカとは色を異ならせて構成したが、色ではなく濃度でも陰影でも形でも、他の方法で表示態様を変更する方法でも良い。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、体腔内に挿入した超音波振動子を用いて生成された現在の超音波画像や記録後の超音波画像がどの部位の走査によって得られたものであるかを術者等に容易に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わり、超音波診断装置の概略構成図
【図2】同上、内視鏡挿入部の挿入側先端の拡大断面図
【図3】同上、超音波診断装置を被検体に使用する際の外観図
【図4】同上、位置方向データを説明するためのデータの概念図
【図5】同上、超音波ガイド像を示す説明図
【図6】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図7】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図8】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図9】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図10】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図11】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【図12】同上、ガイド像の変形例を示す説明図
【図13】同上、ガイド像の変形例を示す説明図
【図14】本発明の第2の実施の形態に係わり、超音波診断装置の概略構成図
【図15】同上、ガイド像の一例を示す説明図
【図16】本発明の第3の実施の形態に係わり、超音波プローブの概略構成図
【図17】本発明の第4の実施の形態に係わり、超音波診断装置の概略構成図
【図18】同上、モニタ上に超音波画像と超音波ガイド像とを表示する際の各表示例を示す説明図
【符号の説明】
1…超音波診断装置
4…磁気センサユニット(位置情報検出手段)
5…位置方向検出部(位置情報検出手段)
16…超音波振動子
21…磁気ソース(位置情報検出手段)
22…磁気ソース(位置情報検出手段)
40 超音波信号処理回路
41…ガイド像作成回路(補助像作成手段)
42…画像混合回路(表示制御手段)
61…超音波画像マーカ
66…超音波画像マーカ
78…磁気ソース(位置情報検出手段)
79…超音波振動子
85…磁気ソース(位置情報検出手段)
100…被検体

Claims (3)

  1. 超音波振動子を被検体の体腔内で動かし、この動きに伴って時系列的な複数の断層像を生成する超音波診断装置において、
    前記断層像を取得時の前記超音波振動子の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    前記位置情報検出手段により得られた位置情報と、該位置情報に対応する前記断層像とに基づいて、前記超音波振動子の動きの経路に沿って前記各断層像の位置情報を示す補助像を作成する補助像作成手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記補助像と当該補助像に対応する断層像とを対比可能に表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記補助像作成手段は、前記断層像の位置及び方向を表現する板状の超音波画像マーカを含んで前記補助像を作成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の超音波診断装置。
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