JP2004120480A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影レンズに起因した画像の収差に対し、レンズの収差特性情報無しに、入力画像データから、自動で高速かつ高精度の収差補正を行う。
【解決手段】撮影レンズを用いて光学的に撮影された画像から入力画像データを得、この入力画像データに所定の画像処理を施して、出力画像データを得るための画像処理方法であって、入力画像の撮影に関する撮影情報を取得し、撮影情報により入力画像を所定の群に分類し、各群の各入力画像に対する撮影レンズに起因する収差を補正する収差補正量を撮影情報とともに記憶し、各群毎に当該群に分類された入力画像データに対する収差補正量の最適値を算出し、収差補正量の最適値によって当該群に分類された入力画像データの収差補正を行うことにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルの画像処理方法の技術分野に属し、詳しくは、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、または、撮影により直接デジタル画像データを得、このデジタル画像データに基づいて画像が再現されたプリント(写真)を得るデジタルフォトプリンタ等において、カメラやデジタルカメラ、レンズ付きフィルム等で撮影された画像で発生するレンズ起因の収差を補正する画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、単にフィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわちフィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上がり)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化されている。
【0003】
デジタルフォトプリンタでは、画像をデジタルの画像データとして、画像データ処理によって焼付時の露光条件を決定することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやつぶれの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリアの補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位のプリントを得ることができる。また、複数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由に編集/処理したプリントを出力可能である。しかも、デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写真)として出力するのみならず、画像データをそのまま記録媒体に出力して写真以外の様々な用途に利用することができる。
【0004】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)、および読み取った画像を画像処理して出力用の画像データ(露光条件)とする画像処理装置を有する画像入力装置と、画像入力装置から出力された画像データに応じて感光材料を走査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)、および露光済の感光材料に現像処理を施してプリントとするプロセサ(現像装置)を有する画像出力装置とを有して構成される。
【0005】
ところで、フィルムに撮影された画像をプリントに再生した際の画質劣化の原因として、カメラのレンズ性能に起因する、いわゆる収差が挙げられる。
例えば、適正な撮影画像を得るためには、光軸に対して垂直な平面は、結像面でそれに対応して結像される必要があるが、通常のレンズでは、結像面が光軸方向にズレを生じ、結像画像に歪み、いわゆる歪曲収差(ディストーション)を生じ、フィルムに撮影された画像を再生すると、得られた画像が歪んだものとなってしまう。
【0006】
このような、レンズ性能による撮影画像の収差を補正し、高品質な画像(プリント)を得る様々な方法が従来から提案されている。
例えば、撮影に用いたレンズの情報を取得し、この情報からレンズの収差特性を得て、歪曲収差等の補正を行う画像処理方法(例えば、特許文献1参照)や、画像中の本来直線であると考えられる被写体(例えば、柱など)を抽出し、この被写体の本来あるべき直線からの歪みから歪曲収差等の収差特性を検出し、その被写体があるべき直線となるように収差補正を行う画像処理方法(例えば、特許文献2参照)、および、歪んだ画像が、歪んでいない画像に対して高調波成分の振幅が大きくなるという特徴を利用して、予め想定される収差を補正しながら高調波成分が最小になる収差補正量を求める方法(例えば、非特許文献1参照)等が知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−239270号公報
【特許文献2】
特開平11−261832号公報
【非特許文献1】
Hany Farid,Alin C.Popescu著,「Blind removal of lens distortion」,Optical Society of America,(米国),2001年9月,Vol.18,No.9,p.2072−2077
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1(特開平11−239270号公報)に開示される画像処理方法では、全ての撮影画像に対して適正な補正を行うためには、あらゆる種類のレンズについてのレンズ情報、および各レンズ情報に対応するレンズの収差特性が予め設定されている必要があり、新機種のカメラや新しいレンズが発売される度にこれらの情報を収集し更新する必要があるため、非常に手間が掛かる。さらに、レンズの収差特性は撮影倍率(焦点距離)によっても異なるため、ズームレンズについては、各撮影倍率での収差特性を予め求めておく必要があるが、これは非常に困難である。
また、特許文献2(特開平11−261832号公報)に開示される画像処理方法では、1つ1つの入力画像データ毎に収差特性の検出処理および収差補正を行うため、処理に膨大な時間が掛かる。また、非特許文献3(Hany Faridら、「Blind removal of lens distortion」)による方法でも、各処理対象の画像データの収差の傾向や強度が分かっていないため、全画像データに対して十分広い範囲で演算を行わなければならず、処理時間を長く要する。さらに、これらの方法では、各画像の画像特性(ベタ領域が多い、濃度分布が偏っている等)によっては、収差をうまく補正できない可能性が高いという問題があった。
【0009】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、撮影レンズに起因した画像の収差に対し、レンズの収差特性情報無しに、入力画像データから、自動で高速かつ高精度の収差補正を行うことができる画像処理方法および画像処理装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、撮影レンズを用いて光学的に撮影された画像から入力画像データを得、この入力画像データに所定の画像処理を施して、出力画像データを得るための画像処理方法であって、前記入力画像の撮影に関する撮影情報を取得し、前記撮影情報により前記入力画像を所定の群に分類し、各群の各入力画像に対する前記撮影レンズに起因する収差を補正する収差補正量を前記撮影情報とともに記憶し、前記各群毎に当該群に分類された前記入力画像データに対する収差補正量の最適値を算出し、前記収差補正量の最適値によって前記当該群に分類された前記入力画像データの収差補正を行うことを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
【0011】
ここで、前記各群において算出された前記収差補正量の最適値を記憶し、新たに入力された入力画像データに対して算出された収差補正量を、前記新たな入力画像データが属すべき前記分類の群における前記収差補正量の最適値と合わせて新たな収差補正量の最適値を算出し、前記新たな収差補正量の最適値で前記新たな入力画像データの収差補正を行うのが好ましい。
【0012】
また、前記新たな入力画像データの収差補正量を算出するための演算領域を、前記新たな入力画像データが属すべき前記分類の群における収差の型、収差の強度および前記収差補正量の最適値の算出に用いられた画像データ数の少なくとも1つに応じて設定するのが好ましく、前記撮影情報は、カメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報、および焦点距離情報であるのが好ましい。
【0013】
また、本発明は、撮影レンズを用いて光学的に撮影された画像から入力画像データを得、この入力画像データに所定の画像処理を施して、出力画像データを得る画像処理装置であって、前記入力画像の撮影に関する撮影情報を取得する取得手段と、前記撮影情報により前記入力画像を所定の群に分類し、各群の各入力画像に対する前記撮影レンズに起因する収差を補正する収差補正量を、前記撮影情報とともに記憶する記憶手段と、前記各群毎に、当該群に分類された前記入力画像データに対する収差補正量の最適値を算出する演算手段と、前記収差補正量の最適値によって前記当該群に分類された前記入力画像データの収差補正を行う収差補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像処理方法および画像処理装置について、添付の図面に示す好適実施形態を基に以下詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る画像処理方法を実施する本発明の画像処理装置を利用したデジタルフォトプリンタの一例のブロック図である。
図1において、デジタルフォトプリンタ(以下単にフォトプリンタとする)10は、基本的にフィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)11と、各種の記録媒体から画像データを読み出すメディアドライバ12と、コンピュータネットワークを介して画像データを受信する画像データ受信装置13と、読み取られた、あるいは受信した画像データに対する画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して仕上がりプリントとして出力するプリンタ16とを有する。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力や設定、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ11、メディアドライバ12または画像データ受信装置13から入力された画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20とが接続される。
【0016】
スキャナ11は、フィルムF等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光路に作用する色フィルタ板26と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、フィルムの1コマの画像を読み取る画像読取センサであるCCDセンサ(ここではエリアセンサである)34と、アンプ(増幅器)36と、A/D変換器37とを有する。
【0017】
図示例のフォトプリンタ10においては、APSの240サイズのネガフィルムや、135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムFの種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムFの形態、トリミング等の処理の種類に応じて、スキャナ11の本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャリアを交換することにより、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムFに撮影され、プリント作成に供される撮影画像(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬送され、保持される。なお、APSのフィルム等では、フィルムFのエッジに磁気トラックが設けられており、情報を磁気的に記録することが可能である。この磁気トラックに記録される情報としては、カメラ機種判別情報、レンズ種判別情報、撮影倍率を示すズーム情報(焦点距離情報)、絞り値、撮影日時等の撮影情報が例示される。このようにフィルムの磁気トラックに情報が磁気的に記録されている場合には、このフィルムに対応するキャリアにこれらの磁気情報を読み取る手段が配置され、フィルムFが読取位置に搬送される際に磁気情報が読み取られて、この磁気情報が画像処理装置14に送られる。
【0018】
このようなスキャナ11においては、光源22から射出され、可変絞り24によって光量調整され、色フィルタ板26を通過して色調整され、拡散ボックス28で拡散された読取光が、キャリアによって所定の読取位置に保持されたフィルムFの1コマに入射して透過することにより、フィルムFに撮影されたこのコマの画像を担持する投影光を得る。フィルムFの投影光は、結像レンズユニット32によってCCDセンサ34の受光面に結像され、CCDセンサ34によって光電的に読み取られ、その出力信号がアンプ36で増幅され、A/D変換器37でデジタルの画像データ信号に変換されて、画像処理装置14に送られる。
【0019】
図示例のスキャナ11においては、CCDセンサ34はエリアセンサであるので、色フィルタ板26のR,G,Bの各色フィルタを順次光路に挿入して3回の画像読取を行うことにより、1コマの画像をR,G,Bの3原色に分解して読み取る。なお、CCDセンサ78は、エリアセンサに限定されず、例えば、フィルムFの搬送方向と直交する方向に1次元的に受光素子が延在するように配置されたラインCCDセンサであってもよい。
【0020】
スキャナ11は、プリント出力用の画像データを得るための画像読取(ファインスキャン)に先立ち、画像を低解像度で読み取るプレスキャンを行い、ファインスキャンでの読み取り条件、すなわち、可変絞り24による光量の絞り値やCCDセンサ34で読み取る際の蓄積時間を定めてファインスキャンを行う。
【0021】
メディアドライバ12は、デジタルカメラに装填可能なPCカードやスマートメディア(登録商標)、ICカード、メモリースティック等、あるいは、フレキシブルディスク(FD)、ZipTM等の磁気ディスク、CD−R等の光ディスク、光磁気ディスク(MO)等の各種の記録媒体の何れかがセットされ、セットされた記録媒体に記憶されているデジタルの画像データを読み出して画像処理装置14に出力する。また、必要に応じて、画像処理装置14から出力された画像データをこれらの記録媒体に記録する。
【0022】
画像データ受信装置13は、インターネット等のコンピュータネットワークに接続されており、コンピュータネットワークを介して情報処理装置(例えばパソコン)からデジタルの画像データを受信し、受信した画像データを画像処理装置14に出力する。
多くのデジタルカメラでは、カメラ機種判別情報、撮影倍率を示すズーム情報、絞り値、撮影日時等の撮影情報が、Exif情報等として撮影した画像データと共に記録される。メディアドライバ12または画像データ受信装置13から入力された画像データに伴って撮影情報が得られていた場合には、この撮影情報は画像データと共に画像処理装置14に出力される。
【0023】
画像処理装置14は、スキャナ11、メディアドライバ12または画像データ受信装置13から入力された画像データに対して所定の画像処理を施す。
図2に、画像処理装置14の概略構成を表すブロック図を示す。画像処理装置14は、データ処理部38、プレスキャンメモリ40、ファインスキャンメモリ42、プレスキャン画像処理部44、ファインスキャン画像処理46、条件設定部48および収差補正設定部60を有する。
【0024】
データ処理部38は、スキャナ11から出力された画像データ信号に対し、Log変換、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正、欠陥画素補正等を行い、プレスキャンデータはプレスキャンメモリ40に、ファインスキャンデータはファインスキャンメモリ42に、それぞれ記憶(格納)する。なお、プレスキャンデータとファインスキャンデータとは、解像度(画素密度)と信号レベルが異なる以外は、基本的に同じデータである。また、スキャナ11においてフィルムの磁気トラックから撮影情報が読み取られていた場合には、この撮影情報は該当するプレスキャンデータに伴ってプレスキャンメモリ40に記憶される。
【0025】
また、データ処理部38は、メディアドライバ12または画像データ受信装置13から出力された画像データに対しては、圧縮されていた画像データ(例えばJPEG形式の画像データ)の解凍や、鮮鋭度向上等の処理を行い、プレスキャンメモリ40およびファインスキャンメモリ42にそれぞれ記憶(格納)するが、このうちプレスキャンメモリ40には、プレスキャンデータと同程度の低解像度に変換した画像データを記憶する。画像データに伴って撮影情報が得られていた場合には、この撮影情報は該当する低解像度データに伴ってプレスキャンメモリ40に記憶される。
【0026】
プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャンデータおよび低解像度データはプレスキャン画像処理部44において処理され、ファインスキャンメモリ42に記憶されたファインスキャンデータおよび高解像度データはファインスキャン画像処理46において処理される。また、プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャンデータおよび低解像度データと、その撮影情報は、プレスキャン画像処理部44およびファインスキャン画像処理部46における画像処理条件の設定のために、条件設定部48に供される。
【0027】
プレスキャン画像処理部44は、画像処理ユニット50および画像データ変換部52を有する。他方、ファインスキャン画像処理部46は、画像処理ユニット54および画像データ変換部58を有する。プレスキャン画像処理部44の画像処理ユニット50(以下、処理部50とする)と、ファインスキャン画像処理部46の画像処理ユニット54(以下、処理部54とする)は、共に、後述する条件設定部48が設定した画像処理条件に応じて、スキャナ11によって読み取られた画像(画像データ)、またはメディアドライバ12もしくは画像データ受信装置13から入力された画像データに所定の画像処理を施す部位である。両処理部50および54は、処理する画像データの画素密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行う。処理部50および54における画像処理としては、一般的に、色バランス調整、コントラスト補正(階調処理)、明るさ補正、覆い焼き処理(濃度ダイナミックレンジの圧縮/伸長)、彩度補正、シャープネス(鮮鋭化)処理等が、また、これらの処理に加え、収差補正、電子変倍処理等が例示される。
【0028】
これらは、演算、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組み合わせた、公知の方法で行われるものであり、図示例においては、色バランス調整明るさ補正およびコントラスト補正がLUTで行われ、彩度補正がMTXで行われる。また、収差補正および電子変倍処理が収差補正部51および収差補正部56で行われる。これ以外のシャープネス処理や覆い焼き処理等は、オペレータによる指示や画像データ等に応じて、ブロック50Aおよびブロック54Aで行われる。
【0029】
処理部50および54で処理された画像データは、それぞれ画像データ変換部52および58に送られる。プレスキャン画像処理部44の画像データ変換部52は、処理部50によって処理された画像データを、3次元LUT等を用いてディスプレイ20による表示に対応する画像データに変換する。他方、ファインスキャン画像処理部46の画像データ変換部58は、処理部54によって処理された画像データを3次元LUTを用いてプリンタ16による画像記録に対応する出力画像データに変換してプリンタ16に供給する部位である。
【0030】
条件設定部48は、プレスキャン画像処理部44およびファインスキャン画像処理部46による各種の処理条件を設定するものであり、画像処理条件設定部72、キー補正部74およびパラメータ統合部76を有する。また、画像処理条件設定部72には、収差補正処理条件を設定するための収差補正設定部60が接続されている。
画像処理条件設定部72(以下、設定部72とする)は、処理部50および54で施される画像処理を選択すると共に、プレスキャンデータまたは低解像度データを用いて、これらの画像処理における画像処理条件を設定し、パラメータ統合部76に供給する。具体的には、設定部72は、プレスキャンデータまたは低解像度データから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等を行い、加えて、オペレータが必要に応じて操作系18を用いて行う指示に応じて、グレイバランス調整、明るさ補正、およびコントラスト補正のLUTの作成、彩度補正を行うマトリクス演算の作成等や、プレフィルタ処理、覆い焼き処理、シャープネス処理、収差補正処理、電子変倍処理等の画像処理条件を決定または設定する。
【0031】
キー補正部74は、キーボード18aに設定された明るさ、色、彩度、コントラスト、シャープネス等を調整するキーやマウス18bで入力された各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量(例えば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータ統合部76に供給するものである。パラメータ統合部76は、設定部72が設定した画像処理条件を受け取り、供給された画像処理条件をプレスキャン画像処理部44の処理部50およびファインスキャン画像処理部46の処理部54に設定し、さらに、キー補正部74で算出された調整量に応じて、各部位に設定した画像処理条件を補正(調整)し、あるいは画像処理条件を再設定する。
【0032】
収差補正設定部60は、プレスキャンデータまたは低解像度データを用いて、処理部50および54の収差補正部51および56において実施される収差補正処理の条件設定を行うものであり、演算部62、管理部64および記憶部66を有する。これらの作用は後に詳述する。収差補正設定部60で設定された収差補正条件(収差補正量)は条件設定部48の設定部72に出力され、パラメータ統合部76によってプレスキャン画像処理部44の処理部50およびファインスキャン画像処理部46の処理部54に設定される。
【0033】
以下、本実施形態におけるフォトプリンタ10の作用を説明する。
コンパクトカメラや一眼レフカメラ、APSカメラ、レンズ付きフィルム等で撮影されたフィルムからプリントを作成する際、スキャナ11によってフィルムの画像が読み取られ画像データが取得されると共に、撮影に用いられたカメラの機種判別情報、レンズ交換式カメラの場合にはレンズ種判別情報、撮影倍率を示すズーム情報、絞り値、撮影日時等の撮影情報が取得される。APSカメラ等によって撮影されたフィルムで、撮影情報がフィルムの磁気トラックに記録されていた場合には、スキャナ11で画像と共に撮影情報が読み出される。それ以外のカメラやレンズ付フィルム等で撮影されたフィルムの場合には、プリント注文の受付時に、カメラ機種や、レンズ種(一眼レフカメラ等のレンズ交換式カメラの場合)、撮影倍率等の情報をプリント注文者(顧客)から入手し、オペレータが操作系18から入力すること等により撮影情報が作成される。また、撮影日時が光学的にフィルムに記録されていた場合には、文字認識手段を用いてこれを読み取り、撮影情報としてもよい。
【0034】
また、デジタルカメラや携帯電話に搭載されたデジタルカメラ等で撮影された画像のプリントを作成する際には、メディアドライバ12または画像データ受信装置13から画像データが取得される。多くの場合、デジタルカメラで撮影された画像データには、カメラ機種判別情報、ズーム情報、絞り値、撮影日時等の撮影情報が、Exif情報等として画像データと共に記録されているので、画像データ取得時に撮影情報も取得される。そうでない場合は、顧客から入手したカメラ機種等の情報をオペレータが操作系18から入力すること等により撮影情報を作成する。
なお、撮影情報としてカメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報、およびズーム情報が得られていない場合には、プリント注文者や注文日時を含む注文情報を操作系18から入力して撮影情報とする。また、画像の濃度や色の分布等の画像特徴量から判別される画像の類似性等(設定部72で算出される画像特徴量等)を撮影情報に含めてもよい。
【0035】
スキャナ11、メディアドライバ12または画像データ受信装置13により取得された画像データならびに撮影情報、および操作系18から入力された撮影情報は、画像処理装置14のデータ処理部38に送られる。データ処理部38は、プレスキャンデータまたは低解像度データと撮影情報をプレスキャンメモリ40に、ファインスキャンデータまたは高解像度データをファインスキャンメモリ42に記憶(格納)する。プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャンデータまたは低解像度データは、撮影情報と合わせて条件設定部48に読み出され、さらに収差補正設定部60へ送られる。
【0036】
上述のように、収差補正設定部60の演算部62、管理部64および記憶部66は、プレスキャン画像処理部44の収差補正部51およびファインスキャン画像処理部46の収差補正部56で実行される収差補正の条件(収差補正量)を設定する部分である。収差補正設定部60の収差補正量設定処理の流れを図3のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
本発明の収差補正処理は、撮影レンズに起因する収差がレンズの種類およびズームレンズの撮影倍率によって異なることに着目し、同じカメラ機種もしくはレンズ種、および同等の撮影倍率で撮影された画像が同一の群となるように複数の画像を分類し、各群の画像を、それらに最適な同一の収差補正量で補正するものである。これにより、従来、単一の画像から収差補正量を求めて補正した場合に起こっていた補正の失敗が無くなり、高精度な収差補正が可能となる。すなわち、単一の画像から収差補正量を求める場合、その画像の画像特性(例えば、ベタ領域が非常に多い、濃度分布や色分布が極端に偏っている等)により、適切な収差補正量を算出できず、補正に失敗する可能性があるが、同様の収差を持つと推定される複数の画像から算出された収差補正量の平均値を用いてこれらの全画像を補正することにより、このような失敗を避けることができる。
また、本発明の収差補正処理は、上記分類の群およびその群の画像に最適な収差補正量が設定された後に得られた、この群に分類されるべき画像については、この群の収差の型(例えば、歪曲収差のたる型や糸巻き型等)や強度に応じた演算により収差補正量を算出することで、処理装置における演算負荷を軽減し、高速な画像処理を実現可能とするものである。
ここで、収差補正量とは、収差の補正方法および補正強度等を含む補正処理量であり、補正量そのものでなくともよく、補正量を算出する補正式の形で与えられていてもよいし、補正係数でもよい。
【0038】
収差補正処理においては、まず、ステップ100で、演算部62が各画像データに対し収差補正量を自動的に演算する。収差補正量の演算方法としては、従来用いられている各種の方法を使用することができる。歪曲収差に対しては、例えば、Hany FaridおよびAlin C.Popescuによる論文「Blind removal of lens distortion」(Optical Society of America/Vol.18,No.9/September 2001 、非特許文献1)に開示される方法、すなわち、画像の高調波成分が最小になる収差補正量を求める方法が好適に使用可能である。また例えば、特開平11−261832号公報(特許文献2)に開示される方法、すなわち、画像データをディスプレイ20に表示させ、表示された画像中の本来直線であると考えられる被写体(例えば、柱など)を抽出し、この被写体の本来あるべき直線からの歪みを補正するような補正式を算出する方法を用いてもよい。
【0039】
ステップ102では、算出された各画像データの収差補正量およびその画像の撮影情報が、演算部62から管理部64に送られる。以下、その画像の収差補正量および撮影情報を収差補正情報と称する。
ステップ104では、管理部64が、各画像データの収差補正情報が所定数になるまでそれらを一時的に保管する。ステップ106では、これが所定数に達したか否かを判定し、達していなければステップ100に戻ってさらに収差補正情報の保管を続行し、所定数に達したらステップ108へ進む。
【0040】
ステップ108では、管理部64が、各収差補正情報を撮影情報のカメラ機種判別情報およびズーム情報、または、レンズ種判別情報およびズーム情報により分類し、記憶部66に記憶する。例えば、図4に示すように、A社製コンパクトカメラの広角モードで撮影された画像に関するデータ群A、A社製コンパクトカメラの望遠モードで撮影された画像に関するデータ群B、B社製レンズ付きフィルムで撮影された画像に関するデータ群C、といったように、各画像に関する収差補正情報が、同種の撮影情報を有する群に分類される。
【0041】
ここで、コンパクトカメラやレンズ付きフィルム、デジタルカメラ等は、撮影レンズが交換されることがないため、カメラ機種からレンズ種を特定することができる。一眼レフ等のレンズ交換式カメラの場合には、レンズ種情報が前述のように取得される。また、画像の収差特性は同一の撮影レンズで撮影された場合でも撮影倍率によって異なるため、カメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報に併せてズーム情報が得られていることが重要である。なお、撮影情報としてカメラ機種判別情報およびレンズ種判別情報が無く、注文情報が入力されていた場合は、この情報により分類してもよい。プリント注文者、注文日時等が同一であれば、概ね同一のカメラで撮影されたものと推定できるからである。
【0042】
次に、ステップ110において、管理部64は、各群における収差補正量の平均値を算出し、その群の収差補正量の最適値とする。ここで、収差補正量の平均値は、単純平均もしくは重み付き平均の値である。なお、単一の画像から収差補正量を求める場合、その画像の画像特性に起因して、適切なデータが求められないことがある。ステップ110においては、標準偏差を取り、極端に外れているデータを無視する等の方法により、ステップ100において適切なデータが得られていなかった場合の影響を低減するようにしてもよい。このようにして求められた収差補正量の最適値は、該当する群の撮影情報と関連付けて記憶部66に記憶される。
【0043】
ステップ112では、その画像データが属する群の収差補正量の最適値が、管理部64から演算部62を介して条件設定部48へ出力される。
以上のようにして、収差補正量が条件設定部48に出力されると、条件設定部48は、この収差補正量およびその他各種の画像処理条件をプレスキャン画像処理部44の処理部50に設定する。処理部50は、プレスキャンメモリ40から読み出したプレスキャンデータまたは低解像度データに対し、設定された処理条件に従って、収差補正その他各種の画像処理を実行する。この時、収差補正部51では、収差補正設定部60で設定された収差補正量により、画像データの収差補正処理が行われる。
【0044】
処理部50で処理を施された画像データは画像データ変換部52に出力され、ディスプレイ20に表示される。ディスプレイ20に表示された画像はオペレータによる検定に用いられ、操作系18からの指示によって、ファインスキャン画像処理部46における処理条件が決定される。ここで、収差補正量の調整がなされた場合には、調整されたデータが、該当する画像データの収差補正量のみならず、管理部64に記憶されている該当する群の収差補正量の最適値にも反映されるようにしてもよい。
【0045】
収差補正およびその他の画像処理条件が決定されると、ファインスキャン画像処理部46において、ファインスキャンメモリ42に記憶されたファインスキャンデータまたは高解像度データに対し設定された条件で画像処理が施される。この時、収差補正部56では収差補正処理が施される。ファインスキャン画像処理部46における全ての処理を終えた画像データは、プリンタ16に出力されて、プリントが作成される。
【0046】
なお、上述の例では、収差補正情報を一時的に保管し、所定数の収差補正情報を一度に分類して、1つの群に分類された複数の画像データに対する収差補正量の平均値を算出しているが、図3のフローチャートにおいてステップ104および106の無い形態とし、入力された収差補正情報を逐次分類して、各群においてその都度収差補正量の平均値を算出し、入力された画像の収差補正量としてもよい。
【0047】
次に、記憶部66に所定の群およびその群の収差補正量の最適値が既に記憶されていた場合の、収差補正処理について、図3を参照して説明する。
上述の例と同様にして、記憶部66に複数の群が設定され、各群における収差補正量の最適値が記憶された状態で、新たに画像データおよび撮影情報が画像処理装置14に入力されると、この画像のプレスキャンデータまたは低解像度データに対し、演算部62において収差補正量の演算が行われる(ステップ100)。
【0048】
ここで、演算部62は、収差補正量の演算に先立って、該画像データの撮影情報を用いて、この画像データの属する群を管理部64を介して記憶部66に問い合わせ、該当する群が既に設定されていた場合にはその群の収差の型や強度に応じて、演算部62における収差補正量の演算の範囲を設定する。例えば、この画像データの属する群の収差の型がたる型であれば、たる型の収差を補正する処理範囲で演算を行えばよいし、糸巻き型であれば、糸巻き型の収差補正の処理範囲で演算を行えばよい。また、一眼レフカメラの群などで収差の強度の範囲が狭い群に属するのであれば、この狭い範囲での演算を行えばよい。これにより、演算部62の演算負荷を低減し、処理の高速化を図ることができる。
【0049】
また、記憶部66において、1つの群における収差補正量の最適値を求めるのに使用された画像データ数(収差補正量の数)を記憶し、使用画像データ数が所定数に達したら、その収差補正量の最適値の精度が十分高まったと見なし、演算部62において新たな画像データの収差補正量を演算する際の範囲を、さらに狭く設定するのも好ましい。これにより、演算部62における演算負荷をさらに低減することができる。
【0050】
このように、ステップ100で、演算負荷が低減された方法により収差補正量が算出されると、ステップ102で、収差補正情報が管理部64に出力され、ステップ102からステップ108へ移行する。ステップ108では、管理部64が、収差補正情報を撮影情報によって所定の群に分類し、この画像データの収差補正量と分類された群の収差補正量の最適値との平均値を新たな収差補正量の最適値として(ステップ110)、以後、上述の例と同様にして収差補正処理を行うことにより、演算のより一層の高精度化および高速化を図ることができる。
【0051】
なお、新たに入力された画像データの撮影情報としてカメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報、およびズーム情報が得られていて、分類される群が一意的に決まる場合であり、なおかつ記憶部66に記憶されている該当する群の収差補正量の最適値の精度が十分高い場合には、ステップ100において収差補正量の演算をすることなくステップ102、ステップ108へと移行した後、ステップ110で収差補正量の最適値を演算することなくステップ112へ移行して、既に記憶部66に記憶されている収差補正量の最適値を管理部64が読み出し、新たに入力された画像データの収差補正量として条件設定部48に出力してもよい。
【0052】
また、収差補正設定部60に入力されたカメラ機種判別情報やレンズ判別情報が新しいタイプのもの(新機種)であった場合で、記憶部66に既に設定されている群のカメラと同一のメーカで製造された同じシリーズのカメラ等であって、収差特性が近いことが収差補正設定部60において判断された場合、あるいはオペレータにより操作系18から入力されていた場合には、この群の収差の型や強度に応じて収差補正量の演算の範囲を設定するのが好ましい。これにより、新しく発売されたカメラやレンズにも迅速かつ容易に対応することができる。
【0053】
また、記憶部66をインターネット等のネットワークに接続する形態とし、フォトプリンタ10と同種の画像処理装置とこれらの管理サーバをネットワーク上に配置して、各所に設置された複数の画像処理装置において生成された収差補正情報を管理サーバにアップロードし、管理サーバにおいてより最適な収差補正情報を生成し、最適化された収差補正情報を各所の画像処理装置にダウンロードして使用することにより、収差補正処理の更なる高精度化を図ることも可能である。
【0054】
なお、カメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報、およびズーム情報とそれに対応する収差補正量からなる収差補正情報が、別の手段により予め得られていた場合には、これらを操作系18により設定するか、あるいは記憶部66が外部からアクセス可能な形態とし、外部から記憶部66に設定して用いてもよい。例えば、インターネット等のネットワーク上の管理サーバ等に収差補正情報が保管されていれば、操作系18等からの指示により、管理サーバ等から収差補正情報をダウンロードし、記憶部66に設定して用いてもよい。このような形態とした場合には、新機種のカメラや新しいレンズの発売時に、カメラメーカーやレンズメーカーから収差補正情報の提供を受け、この収差補正情報を管理サーバに保管することで、新製品の発売にも容易に対応することができる。
【0055】
また、1つの群に分類される画像についての収差補正方式を複数用意し、第1の収差補正方式では本発明に係る画像処理方法によって収差を補正し、第2の収差補正方式では予め設定された収差補正情報によって収差補正を行う等とし、これらの収差補正方式を記憶部66に記憶しておき、画像の特性、撮影レンズの特性、処理画像の用途等により、収差補正方式を適宜選択可能な形態としてもよい。
【0056】
なお、本実施例では、収差補正設定部60において、演算部62で収差補正量を算出した後、管理部64で収差補正情報(収差補正量および撮影情報)を分類し、記憶部66には収差補正情報のみを記憶するものとしたが、収差補正情報と共に画像データを分類し、分類の後に収差補正量を算出してもよいし、画像データも合わせて記憶部66に記憶してもよい。
【0057】
本実施例においては、主として歪曲収差の補正について説明したが、本発明はこれには限定されず、色収差(軸上色収差、倍率色収差)等の収差や、撮影レンズ起因の画質劣化である周辺減光、フレア等の補正にも適用可能である。
【0058】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、入力された複数の画像を、同じカメラ機種もしくは同じレンズ種、および同等の撮影倍率で撮影された画像の群に分類し、同一の群の画像にとって最適な収差補正量を求めて、この最適値により同一の群の全画像を収差補正するので、撮影レンズの収差特性を予め用意しなくとも、高精度の収差補正を行うことができる。また、群が設定された後に入力された画像の収差補正量演算に際しては、各群の収差の型や強度に応じて演算範囲が設定されるので、演算に要する時間を短縮し、処理の高速化を図ることができる。
【0059】
以上、本発明の画像処理方法および画像処理装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の画像処理方法および画像処理装置によれば、各種のレンズを用いて異なる撮影倍率で撮影された画像に対し、レンズの収差特性情報を用意することなく、自動で高精度の収差補正を行うことができ、かつ、処理の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置を利用したデジタルフォトプリンタの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】収差補正処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】収差補正情報の分類方法の説明図である。
【符号の説明】
10 フォトプリンタ
11 スキャナ
12 メディアドライバ
13 画像データ受信装置
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
26 色フィルタ板
28 拡散ボックス
32 結像レンズユニット
34 CCDセンサ
36 アンプ
37 A/D変換器
38 データ処理部
40 プレスキャンメモリ
42 ファインスキャンメモリ
44 プレスキャン画像処理部
46 ファインスキャン画像処理部
48 条件設定部
50,54 処理部
50A,54A ブロック
51,56 収差補正部
52,58 画像データ変換部
60 収差補正設定部
62 演算部
64 管理部
66 記憶部
72 (画像処理条件)設定部
74 キー補正部
76 パラメータ統合部

Claims (5)

  1. 撮影レンズを用いて光学的に撮影された画像から入力画像データを得、この入力画像データに所定の画像処理を施して、出力画像データを得るための画像処理方法であって、
    前記入力画像の撮影に関する撮影情報を取得し、前記撮影情報により前記入力画像を所定の群に分類し、各群の各入力画像に対する前記撮影レンズに起因する収差を補正する収差補正量を前記撮影情報とともに記憶し、前記各群毎に当該群に分類された前記入力画像データに対する収差補正量の最適値を算出し、前記収差補正量の最適値によって前記当該群に分類された前記入力画像データの収差補正を行うことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記各群において算出された前記収差補正量の最適値を記憶し、新たに入力された入力画像データに対して算出された収差補正量を、前記新たな入力画像データが属すべき前記分類の群における前記収差補正量の最適値と合わせて新たな収差補正量の最適値を算出し、前記新たな収差補正量の最適値で前記新たな入力画像データの収差補正を行う請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記新たな入力画像データの収差補正量を算出するための演算領域を、前記新たな入力画像データが属すべき前記分類の群における収差の型、収差の強度および前記収差補正量の最適値の算出に用いられた画像データ数の少なくとも1つに応じて設定する請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記撮影情報は、カメラ機種判別情報もしくはレンズ種判別情報、および焦点距離情報である請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 撮影レンズを用いて光学的に撮影された画像から入力画像データを得、この入力画像データに所定の画像処理を施して、出力画像データを得る画像処理装置であって、
    前記入力画像の撮影に関する撮影情報を取得する取得手段と、
    前記撮影情報により前記入力画像を所定の群に分類し、各群の各入力画像に対する前記撮影レンズに起因する収差を補正する収差補正量を、前記撮影情報とともに記憶する記憶手段と、
    前記各群毎に、当該群に分類された前記入力画像データに対する収差補正量の最適値を算出する演算手段と、
    前記収差補正量の最適値によって前記当該群に分類された前記入力画像データの収差補正を行う収差補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
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