JP2000092309A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2000092309A
JP2000092309A JP10261305A JP26130598A JP2000092309A JP 2000092309 A JP2000092309 A JP 2000092309A JP 10261305 A JP10261305 A JP 10261305A JP 26130598 A JP26130598 A JP 26130598A JP 2000092309 A JP2000092309 A JP 2000092309A
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Atsushi Enomoto
淳 榎本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価なコンパクトカメラで撮影された画像であ
っても、レンズの性能に起因する画像の収差を補正で
き、歪や色ズレ等のない高画質な画像を、撮影倍率によ
らず安定して出力できる、画像処理方法および装置を提
供する。 【解決手段】画像を撮影したレンズの特性、前記画像の
位置情報、および前記画像を撮影した際の焦点距離の情
報を用いて、画像を撮影したレンズに起因する画像の収
差を補正することにより、 前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルの画像処
理方法および画像処理装置の技術分野に属し、詳しく
は、フィルム画像を光電的に読み取り、この画像が再現
されたプリント(写真)を得るデジタルフォトプリンタ
等において、安価なコンパクトカメラ等の性能の高くな
いレンズで撮影された画像であっても、高画質な画像を
得ることができる画像処理方法および画像処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルムやリバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの投影光によって感光材料を露光する、いわゆる直接
露光(アナログ露光)が主流である。
【0003】これに対し、近年、デジタル露光を利用す
る焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光
電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とし
た後、種々の画像処理を施して記録用の画像データと
し、この画像データに応じて変調した記録光によって感
光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、プリント
(写真)とするデジタルフォトプリンタが実用化され
た。
【0004】デジタルフォトプリンタでは、画像をデジ
タルの画像データとして、画像データ処理によって焼付
時の露光条件を決定することができるので、逆光やスト
ロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャ
ープネス(鮮鋭化)処理等を好適に行って、従来の直接
露光では得られなかった高品位なプリントを得ることが
できる。また、画像や文字の合成等も画像データ処理で
行うことができ、用途に応じて自由に編集/処理したプ
リントも出力可能である。
【0005】しかも、デジタルフォトプリンタによれ
ば、フィルムに撮影された画像以外にも、デジタルカメ
ラで撮影された画像やコンピュータで処理した画像もプ
リントして出力でき、また、プリント以外にも、画像デ
ータをコンピュータ等に供給したり、フロッピーディス
ク等の記録媒体に保存しておくこともできるので、画像
データを、写真以外の様々な用途に利用することができ
る。
【0006】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルムに読取光を入射して、その投影光を読
み取ることによって、フィルムに記録された画像を光電
的に読み取るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナに
よって読み取られた画像データやデジタルカメラ等から
供給された画像データに所定の画像処理を施し、画像記
録のための画像データすなわち露光条件とする画像処理
装置と、画像処理装置から出力された画像データに応じ
て、例えば光ビーム走査によって感光材料を走査露光し
て潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)と、プリン
タによって露光された感光材料に現像処理を施して、画
像が再生されたプリントとするプロセサ(現像装置)と
を有して構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フィルムに
撮影された画像をプリントに再生した際の画質劣化の原
因として、カメラのレンズ性能に起因する、いわゆる収
差が挙げられる。
【0008】例えば、1枚のレンズであっても、R
(赤)光、G(緑)光、およびB(青)光で屈折率が異
なるため、シーン中の同位置でもR光、G光、およびB
光でフィルム上での結像位置がズレる、いわゆる倍率色
収差を生じ、フィルムに撮影された画像を再生すると、
得られた画像に色ズレが生じてしまう。また、適正な撮
影画像を得るためには、光軸に対して垂直な平面は、結
像面でそれに対応して結像される必要があるが、通常の
レンズでは、結像面が光軸方向にずれを生じ、結像画像
に歪いわゆる歪曲収差を生じ、フィルムに撮影された画
像を再生すると、得られた画像が歪んだものとなってし
まう。さらに、レンズの性能に応じて生じる、光軸より
も周辺部の方が画像が暗くなってしまう周辺光量の低下
や、ピント位置がフィルムの面方向で異なることに起因
するピントボケ等も、画質劣化の原因となっている。
【0009】一眼レフ等のように、ある程度のコストを
掛けられるカメラであれば、精度の高いレンズを用い、
さらに複数枚のレンズを組み合わせることにより、各種
の収差を補正して、フィルムに適正画像を撮影すること
ができる。しかしながら、コンパクトカメラのように、
安価であることが要求されるカメラでは、レンズにコス
トを掛けることができないため、フィルムに撮影された
画像に収差が生じてしまう。その結果、プリントとして
再生された画像が、色ズレや歪を有するものとなってし
まう。
【0010】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、安価なコンパクトカメラで撮影さ
れた画像や、安価なデジタルカメラによって撮影された
画像であっても、画像処理によって、レンズの性能に起
因する画像の収差(レンズの収差に起因する画質劣化)
を補正することができ、歪や色ズレ等のない高画質な画
像を、撮影倍率(焦点距離)によらず、安定して出力す
ることを可能にする、デジタルの画像処理方法および画
像処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の画像
処理方法は、光学的に撮影された画像から得られた画像
データに画像処理を施して、出力画像用の画像データと
するに際し、前記画像を撮影したレンズの特性、前記画
像の位置情報、および前記画像を撮影した際の焦点距離
の情報を用いて、画像を撮影したレンズに起因する画像
の収差を補正することを特徴とする画像処理方法を提供
する。
【0012】また、本発明の画像処理装置は、光学的に
撮影された画像から得られた画像データに画像処理を施
して、出力画像用の画像データとする画像処理装置であ
って、前記画像を撮影したレンズを判別する判別情報お
よび前記画像を撮影した際の前記レンズの焦点距離の情
報を取得する取得手段、画像を撮影するレンズのレンズ
特性を記憶する記憶手段、および前記取得手段が取得し
た判別情報に応じて前記記憶手段から対応するレンズの
レンズ特性を得、このレンズ特性と、画像の位置情報
と、前記取得手段が取得したレンズの焦点距離の情報と
を用いて、画像を撮影したレンズに起因する画像の収差
を補正する補正手段を有することを特徴とする画像処理
装置を提供する。
【0013】また、前記本発明において、前記収差が、
倍率色収差、歪曲収差、ピントボケ、および周辺光量低
下の少なくとも1つであり、前記周辺光量低下の補正を
行なう場合には、前記取得手段は画像撮影時の絞り情報
も取得し、前記補正手段は、この絞り情報も加味して、
周辺光量補正を行なうのが好ましく、また、前記記憶手
段は、レンズ特性として、そのレンズの複数の焦点距離
におけるレンズ特性を記憶するものであり、前記補正手
段は、この複数の焦点距離におけるレンズ特性を撮影時
の焦点距離で換算して、このレンズの前記撮影時の焦点
距離におけるレンズ特性を得るのが好ましく、さらに、
前記補正手段が、倍率色収差に起因する3原色の基準と
なる色に対する他の色の画像位置のずれ量を算出し、こ
の倍率色収差に起因するずれ量と、歪曲収差に起因する
前記基準となる色の画像位置のずれ量とを用いて、歪曲
収差と倍率色収差を補正した各画像の適正な位置を算出
し、この適正な位置を用いて歪曲収差および倍率色収差
を補正し、あるいは、この適正な位置を用いて電子変倍
処理を行なうのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法およ
び画像処理装置について、添付の図面に示される好適実
施例を基に詳細に説明する。
【0015】図1に、本発明の画像処理方法および画像
処理装置を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブ
ロック図が示される。図1に示されるデジタルフォトプ
リンタ(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的
に、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るス
キャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像デー
タ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の
操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理
装置14から出力された画像データに応じて変調した光
ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理し
てプリント(写真)として出力するプリンタ16とを有
して構成される。また、画像処理装置14には、様々な
条件の入力(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正
などの指示等を入力するためのキーボード18aおよび
マウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読
み取られた画像、各種の操作指示、条件の設定/登録画
面等を表示するディスプレイ20が接続される。
【0016】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22
と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフ
ィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結
像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB
(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有
するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、
A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構
成される。
【0017】また、フォトプリンタ10においては、新
写真システム(Advanced Photo System)や135サイズ
のネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの
種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムの
形態等に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用
のキャリアが用意されており、キャリアを交換すること
により、各種のフィルムや処理に対応することができ
る。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像
(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬
送される。
【0018】スキャナ12において、フィルムFに撮影
された画像を読み取る際には、光源22から射出され、
可変絞り24によって光量調整された読取光が、キャリ
ア30によって所定の読取位置に位置されたフィルムF
に入射して、透過することにより、フィルムFに撮影さ
れた画像を担持する投影光を得る。
【0019】キャリア30は、図2(A)に示されるよ
うに、所定の読取位置にフィルムFを位置しつつ、イメ
ージセンサ34のラインCCDセンサの延在方向(主走
査方向)と直交する副走査方向に、フィルムFの長手方
向を一致して搬送する、読取位置を副走査方向に挟んで
配置される搬送ローラ対30aおよび30bと、フィル
ムFの投影光を所定のスリット状に規制する、読取位置
に対応して位置する主走査方向に延在するスリット40
aを有するマスク40とを有する。フィルムFは、この
キャリア30によって読取位置に位置されて副走査方向
に搬送されつつ、読取光を入射される。これにより、結
果的にフィルムFが主走査方向に延在するスリット40
aによって2次元的にスリット走査され、フィルムFに
撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0020】周知のように、新写真システムのフィルム
には、磁気記録媒体が形成されており、新写真システム
のフィルム(カートリッジ)に対応するキャリア30に
は、この磁気記録媒体に記録された情報を読み取り、ま
た、必要な情報を記録する磁気ヘッド42が配置されて
いる。フィルムFの磁気記録媒体に記録された情報は、
磁気ヘッド42で読み取られて、スキャナ12本体から
画像処理装置14等の必要な部位に送られ、あるいは、
各種の情報が磁気ヘッド42によってフィルムFの磁気
記録媒体に記録される。また、図中符号44は、フィル
ムに光学的に記録されるDXコード、拡張DXコード、
FNSコード等のバーコードや、フィルムに光学的に記
録された各種の情報を読み取るためのセンサであり、セ
ンサ44で読み取られた各種の情報が画像処理装置14
等の必要な部位に送られる。
【0021】前述のように、読取光はキャリア30に保
持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光と
なり、この投影光は、結像レンズユニット32によって
イメージセンサ34の受光面に結像される。図2(B)
に示されるように、イメージセンサ34は、R画像を読
み取るラインCCDセンサ34R、G画像を読み取るラ
インCCDセンサ34G、およびB画像を読み取るライ
ンCCDセンサ34Bを有する、いわゆる3ラインのカ
ラーCCDセンサで、各ラインCCDセンサは、前述の
ように主走査方向に延在している。フィルムFの投影光
は、このイメージセンサ34によって、R、GおよびB
の3原色に分解されて光電的に読み取られる。イメージ
センサ34の出力信号は、アンプ36で増幅され、A/
D変換器38でデジタル信号とされて、画像処理装置1
4に送られる。
【0022】スキャナ12においては、フィルムFに撮
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、出力画像の画像データを得るための本スキャ
ンとの、2回の画像読取で行なう。プレスキャンは、ス
キャナ12が対象とする全てのフィルムの画像を、イメ
ージセンサ34が飽和することなく読み取れるように、
あらかじめ設定された、プレスキャンの読取条件で行な
われる。一方、本スキャンは、プレスキャンデータか
ら、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃度で
イメージセンサ34が飽和するように、各コマ毎に設定
された本スキャンの読取条件で行なわれる。プレスキャ
ンと本スキャンの出力信号は、解像度と出力レベルが異
なる以外は、基本的に同じである。
【0023】なお、本発明において、スキャナは、この
ようなスリット走査によるものに限定はされず、エリア
CCDセンサを用い、1コマの画像の全面を一度に読み
取る、面露光を利用するものであってもよい。また、フ
ォトプリンタ10は、ネガやリバーサル等のフィルムに
撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ12以外に
も、反射原稿の画像を読み取る画像読取装置、デジタル
カメラやデジタルビデオカメラ等の撮像デバイス、コン
ピュータ通信等の通信手段、MO(光磁気記録媒体)等
の記録媒体などの、各種の供給源から画像データを受け
取って、プリントを作成することができ、本発明は、デ
ジタルカメラ等の撮像デバイスで光学的に撮影された画
像(画像データ)にも好適に利用可能である。
【0024】前述のように、スキャナ12からの出力信
号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
図3に画像処理装置(以下、処理装置14とする)のブ
ロック図を示す。処理装置14は、データ処理部50、
Log変換器52、プレスキャンメモリ54、本スキャ
ンメモリ56、プレスキャン処理部58、本スキャン処
理部60、および条件設定部62を有して構成される。
なお、図3は、主に画像処理関連の部位を示しており、
処理装置14には、これ以外にも、処理装置14を含む
フォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フ
ォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモ
リ等が配置される。また、操作系18やディスプレイ2
0は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位に接
続される。
【0025】スキャナ12から出力されたR,Gおよび
Bの各デジタル信号は、データ処理部50において、D
Cオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の
所定のデータ処理を施された後に、Log変換器52で
変換されてデジタル画像(濃度)データとされ、プレス
キャン(画像)データはプレスキャンメモリ54に、本
スキャン(画像)データは本スキャンメモリ56に、そ
れぞれ記憶される。なお、プレスキャンデータと本スキ
ャンデータは、解像度(画素密度)と信号レベルが異な
る以外は、基本的に同じデータである。
【0026】プレスキャンメモリ54に記憶されたプレ
スキャンデータはプレスキャン処理部58において、本
スキャンメモリ56に記憶された本スキャンデータは本
スキャン処理部60において、それぞれ処理される。プ
レスキャン処理部58は、画像処理部64およびデータ
変換部66を有して構成される。他方、本スキャン処理
部60は、画像処理部68、データ変換部70および特
性供給部74を有して構成される。
【0027】プレスキャン処理部58の画像処理部64
と、本スキャン処理部60の画像処理部68は、共に、
後述する条件設定部62が設定した画像処理条件に応じ
て、スキャナ12によって読み取られた画像(画像デー
タ)に所定の画像処理を施す部位である。画像処理部6
4および68は、処理する画像データの画素密度が異な
り、また、画像処理部64が収差補正部72を有さない
以外は、基本的に同じ処理を行なうので、以下の説明
は、本スキャン処理部60の画像処理部68を代表例と
して行なう。なお、本発明においては、プレスキャン処
理部58の画像処理部64にも、収差補正部を設けて、
必要に応じて、プレスキャン画像にも後述する収差補正
を行なってもよい。
【0028】画像処理部68(64)のLUTは、LU
T(ルックアップテーブル)によって、画像の色バラン
ス調整、コントラスト調整(階調処理)、および明るさ
調整(濃度調整)を行なう部位である。また、MTX
は、マトリクス演算によって、画像の彩度調整を行なう
部位である。
【0029】本スキャン処理部60の画像処理部68で
は、MTXとブロック68Aとの間に、レンズ特性に起
因する歪曲収差および倍率色収差の補正、ならびに電子
変倍処理を行なう、収差補正部72が配置される。ま
た、収差補正部72には、特性供給部74が接続され
る。
【0030】特性供給部74は、判別情報を取得してフ
ィルムFに画像を撮影したレンズ種を判別し、また、そ
のコマ(画像)を撮影した際の焦点距離の情報を取得
し、判別したレンズの、その画像の撮影時の焦点距離に
おけるレンズ特性を、収差補正部72に供給する。な
お、本発明においては、全ての画像に収差補正をかける
のに限定はされず、一眼レフのように高性能なレンズを
有するカメラで撮影された、レンズ収差の無い(極めて
少ない)画像には収差補正をかける必要はない。収差補
正の要・不要は、例えば、画像を撮影したレンズ種(カ
メラの機種)に応じて判断してもよく、あるいは、特性
供給部74に、画像を撮影したレンズ種のレンズ特性が
記憶されているか否かで決定してもよく、オペレータが
パトローネ、フィルムカートリッジ、パッケージ(包
装)、レンズ付きフィルムの本体等を見て、キーボード
18a等を用いて入力してもよい。
【0031】フィルムFに画像を撮影したレンズ種を判
別する判別情報、およびその所得手段には特に限定はな
く、各種の方法が利用可能である。通常は、カメラの機
種が判ればレンズ種が判別できるので、例えば、新写真
システムのカメラであれば、フィルムFにカメラの機種
やレンズ種を磁気記録し、プリント作成時にスキャナ1
2(キャリア30)において読み取り、これを用いてカ
メラの機種すなわちレンズ種を判別することができる。
レンズ付きフィルムの場合には、製造時に、フィルムに
光学的もしくは磁気的にレンズ種を記録しておき、同様
に、プリント作成時にスキャナ12で読み取ってレンズ
種を判別してもよい。また、受け付け時に、カメラの機
種を顧客に聞いて記録しておき、プリント作成時にオペ
レータがこれをキーボード18a等で入力して、レンズ
種を判別してもよい。さらに、カメラによってフィルム
Fにレンズ種(カメラの機種)を光学的に焼き付け、こ
れをキャリア30のセンサ44で読み取ってもよい。
【0032】また、画像を撮影した際の焦点距離(ズー
ムの倍率)も、同様の方法で取得することができる。例
えば、新写真システムのカメラであれば、画像撮影時の
焦点距離を磁気記録する機能を有するカメラがあるの
で、これを利用すればよく、また、受け付け時に、撮影
距離を顧客から聞いて、これとカメラの機種を利用して
焦点距離を知見してもよく、さらには、撮影時に、焦点
距離をフィルムFに光学的に焼き付け、同様にセンサ4
4で読み取ってもよい。なお、画像を撮影したカメラ
が、ズーム機能を有さない焦点距離が固定のカメラであ
る場合には、レンズ種(カメラの機種)の判別情報か
ら、焦点距離を取得すればよい。焦点距離は、数値でな
くても、WIDE(広角)、MID(中間)、TELE
(望遠)といったものでもよい。
【0033】なお、焦点距離の情報は、各コマ(画像)
毎に取得する必要があるが、レンズ種の情報は、フィル
ムF1本や一人の顧客に同時にプリント作成を依頼され
た全コマ等、1回のプリント作成依頼を単位として取得
してもよい。ただし、新写真システムの場合、カメラの
機種によっては、フィルムFの全コマに撮影を終了する
前に、他のカメラにカートリッジを移して撮影を続ける
ことができるので、新写真システムのフィルムに複数種
のカメラで撮影をした場合には、各コマ毎に、あるいは
カメラを変えた時点で、レンズ種(カメラの機種)の判
別情報を磁気記録し、焦点距離の情報を取得するのが好
ましい。
【0034】特性供給部74には、各種のレンズ種に応
じたレンズ特性の情報、図示例においては、レンズの歪
曲収差および倍率色収差の特性の情報が記憶されてい
る。特性供給部74は、判別したレンズ種および取得し
た焦点距離の情報から、該当するコマの画像撮影時の焦
点距離のレンズ特性を、収差補正部72に供給する。近
年では、いわゆるコンパクトカメラでも、2倍〜3倍程
度のズーム機能を有するものが主流であるが、レンズの
収差の特性は、焦点距離(倍率)によって異なる。従っ
て、画像撮影時の焦点距離のレンズ特性を用いる本発明
によれば、画像を撮影した際の焦点距離に応じて、レン
ズの性能に起因する画像の収差(レンズの収差に起因す
る画質劣化)を好適に補正して、収差のない高画質な画
像を安定して出力することが可能である。
【0035】ここで、カメラに付与されるズーム機能
は、通常、断続的な複数倍率ではなく、連続的な倍率変
更を行ない、撮影者の好みに応じた任意の倍率での撮影
が可能である。そのため、複数種のレンズ種について、
全ての焦点距離に対応してレンズ特性を記憶すると、デ
ータ量が膨大になってしまい、現実的ではない。
【0036】そこで、本例においては、好ましい態様と
して、基本的な複数点、例えば、最小および最大の2点
の焦点距離や、前記2点に中間点を加えた3点の焦点距
離等、複数点の焦点距離におけるレンズ特性を記憶して
おく。収差を補正する際には、判別したレンズ種および
取得した画像撮影時の焦点距離に応じて、対応するレン
ズ種の複数点のレンズ特性を撮影時の焦点距離で換算、
例えばスプライン補間して、該当するコマの画像撮影時
の焦点距離におけるレンズ特性を算出し、これを収差補
正部72に供給する。あるいは、基本的なレンズ特性を
補正して画像撮影時のレンズ特性とする補正係数等を算
出し、基本的なレンズ特性と共に収差補正部72に供給
してもよい。これにより、少ないデータ量で、多数のレ
ンズ種、および任意の撮影倍率(焦点距離)に対応し
て、好適な収差補正を行なうことができる。
【0037】レンズ特性としては、特に限定はないが、
一般的に、歪曲収差や倍率色収差等のレンズの収差の特
性は、レンズの光軸すなわちフィルムFに撮影された画
像の中心からの距離(例えば、x−yで示される)をパ
ラメータとする3次関数で、ある程度まで近似すること
ができるので、歪曲収差や倍率色収差等の補正が必要な
レンズ種について、その歪曲収差の特性を示す関数およ
び倍率色収差の特性を示す関数を、レンズ特性として記
憶しておけばよい。
【0038】収差補正部72は、特性供給部74から供
給されたレンズ特性と、画像データ(画素)の位置情
報、例えば、画像の中心からの座標位置(中心の画素か
ら何画素目か)とを用いて、歪曲収差および倍率色収差
の補正、ならびに電子変倍処理を行なう。なお、この座
標は、例えば、x−y座標でも極座標でもよく、画像
(画素)の位置が相対的に検出できれば、各種の位置情
報が利用可能である。なお、収差補正を行なわない画像
については、収差補正部72では電子変倍処理のみが行
なわれる。
【0039】ここで、レンズ特性と画像の位置情報(以
下、画素位置とする)とを用いた倍率色収差および歪曲
収差の補正を別々に行なうと、演算に時間がかかり、ま
た、補間演算も複数回行なう必要が生じるため、画質が
劣化するという問題がある。そのため、好ましくは、
R、GおよびBの3原色の基準となる色、通常はGを基
準として、RおよびBの像倍率を変換して、RおよびB
の画像をG画像に合わせることで倍率色収差を補正し、
その後、G画像の歪曲収差を補正して、画像の倍率色収
差および歪曲収差を補正する。
【0040】すなわち、倍率色収差に起因する基準色
(G)に対するRおよびBの画素位置のずれ量と、歪曲
収差に起因する基準色の画素位置のずれ量とから、各画
素毎の適正位置を算出し、算出された各画素の適正位置
の情報を用いて、各画素の画像データを補間演算するこ
とによって、フィルムに撮影された画像の倍率色収差お
よび歪曲収差を補正した画像データを得る。従って、歪
曲収差についてはG画像に対する演算のみを行なえばよ
いので、演算量や補間演算を減らして、より好適な補正
を行なうことができる。
【0041】ここで、画像処理装置では、通常、画像デ
ータ処理による画像の拡大もしくは縮小、すなわち、電
子変倍処理を行なって、画像(画像データ)を出力画像
に応じたサイズにして出力する。この電子変倍処理は、
通常、画像データを補間演算することにより行なわれ
る。ところが、前記倍率色収差および歪曲収差の補正で
も補間演算が必要であるため、2回の補間が行なわれる
結果となり、画質が劣化してしまう場合もある。
【0042】そのため、より好ましくは、前記算出され
た各画素の適正位置の情報を用いて、画像データを電子
変倍率に応じたN倍補間することにより、同時に画像の
電子変倍処理を行なう。言い換えれば、倍率色収差およ
び歪曲収差による画素位置のずれ量を算出して、各画素
が本来どの位置にあるべきであるかを知見し、この適正
な位置に応じて画像データのN倍補間演算を行なって電
子変倍処理を行なう。これにより、1回の補間演算で、
歪曲収差および倍率色収差の補正と、電子変倍処理とを
行なうことができる。
【0043】図示例の収差補正部72は、上記処理方法
を実施する部位であり、図4の概念図に示されるよう
に、座標変換処理部72Aと、拡大縮小処理部72Bと
を有して構成される。なお、図4において、ir,ig
およびibは、それぞれMTXから供給された画像デー
タ(入力画像データ)の画素位置(アドレス)を; I
r,IgおよびIbは、倍率色収差および歪曲収差を補
正された画像データの画素位置を;ΔrおよびΔbは、
それぞれ倍率色収差によるGの画素位置に対するRおよ
びBの画素位置のずれ量(すなわち補正量)を; D
は、歪曲収差によるGの画素位置のずれ量を; それぞ
れ示す。
【0044】収差補正部72においては、MTXから画
像データが供給されると、座標変換処理部72Aにおい
て、特性供給部74から供給されたレンズ特性を用い
て、RおよびBの画像データの各画素位置irおよびi
bにおける、Gの画像データigに対する倍率色収差に
よるずれ量ΔrおよびΔbを算出し、さらに、Gの入力
画像データigの歪曲収差によるずれ量Dを算出する。
【0045】次いで、Rの入力画像データの各画素位置
irに前記ΔrとDを加えて、倍率色収差および歪曲収
差を補正されたRの画像データの画素位置Irを算出
し、Bの入力画像データの各画素位置ibに前記Δbと
Dを加えて、倍率色収差および歪曲収差を補正されたB
の画像データの画素位置Ibを算出し、Gの入力画像デ
ータの各画素位置igに前記Dを加えて、倍率色収差お
よび歪曲収差を補正されたBの画像データの画素位置I
bを算出する。すなわち、この計算では、G画像を基準
として、R画像およびB画像の倍率色収差を補正して、
全画像をG画像に位置合わせして、G画像の歪曲収差に
よるずれ量Dを用いて、全体の歪曲収差を補正して、
R,GおよびBの各画像の倍率色収差および歪曲収差を
補正された画素位置を算出している。
【0046】次いで、拡大縮小処理部72Bにおいて、
この倍率色収差および歪曲収差を補正された画素位置I
r,IgおよびIbを用いて、拡大/縮小倍率に応じた
画像データの補間処理(N倍補間)を行なうことにより
画像の変倍を行い、倍率色収差および歪曲収差を補正さ
れ、かつ電子変倍処理を行われた画像データとして、ブ
ロック68Aに出力する。電子変倍処理の方法には特に
限定はなく、公知の方法が各種利用可能であり、例え
ば、バイリニア補間を用いる方法、スプライン補間を用
いる方法等が例示される。
【0047】なお、歪曲収差の補正を行なうと、再現領
域の画像が無くなる、いわゆるケラレを生じる場合があ
るので、歪曲収差の補正を行う場合には、通常よりも
0.1%〜5%程度、高い変倍率で電子変倍処理(補
間)を行なうのが好ましい。また、その際の電子変倍率
は、レンズ種に応じて各種設定してもよい。また、歪曲
収差の量は、画像の縦と横で異なる場合があるので、そ
れに応じて、縦と横で電子変倍処理の変倍率を変えても
よい。
【0048】図示例の装置においては、好ましい態様と
して、歪曲収差および倍率色収差の両者を補正している
が、いずれか一方のみを行なってもよい。この場合に
も、収差補正と電子変倍処理とを別々に行なうのではな
く、前述の方法と同様に、収差に起因するズレ量を補正
した画像の適正位置を算出し、この適正位置の情報を用
いて、画像データのN倍補間を行って電子変倍処理を行
なうのが好ましい。
【0049】さらに、歪曲収差や倍率色収差のみなら
ず、レンズに起因するピントボケ(PSF:Point Sprea
d Function)や周辺光量低下等の収差の特性も記憶して
おき、前記収差補正に加え、あるいはその代わりに、ピ
ントボケ補正や周辺光量補正も行なうようにしてもよ
い。なお、周辺光量低下の特性は撮影時の絞りにも大き
く影響される。そのため、可変絞りを有するカメラで撮
影を行ない、かつ、周辺光量補正を行なう場合には、撮
影時の絞りの情報も取得して、絞り値に応じた周辺光量
補正を行なうのが好ましい。
【0050】絞りの情報は、前述の焦点距離の情報と同
様に取得すればよい。また、絞りに対する周辺光量低下
の特性も、前記歪曲収差等と同様、基本となる複数点の
みを記憶し、それを用いて補間演算を行なって、撮影時
の周辺光量の特性とするのが好ましい。
【0051】画像処理部64のMTX、および収差補正
部72で処理された画像データは、次いで、ブロック6
4Aおよび68Aで処理される。ブロック64Aおよび
68Aは、シャープネス処理、覆い焼き処理(中間階調
を維持した画像ダイナミックレンジの圧縮)、文字や画
像の合成等の、前述の各種の処理以外の画像処理を行な
う部位である。
【0052】画像処理部64および68で処理された画
像データは、データ変換部66および70に送られる。
プレスキャン処理部58のデータ変換部66は、画像処
理部64によって処理された画像データを、3D(三次
元)−LUT等を用いて変換して、ディスプレイ20に
よる表示に対応する画像データにする。なお、必要に応
じて、このデータ変換部66で電子変倍処理を行なって
もよい。他方、本スキャン処理部60のデータ変換部7
0は、同様に、画像処理部68によって処理された画像
データを3D−LUTを用いて変換し、プリンタ16に
よる画像記録に対応する画像データとしてプリンタ16
に供給する。
【0053】プレスキャン処理部58および本スキャン
処理部60による各種の処理条件は、条件設定部62に
よって設定される。この条件設定部62は、セットアッ
プ部72、キー補正部78およびパラメータ統合部80
を有して構成される。
【0054】セットアップ部72は、プレスキャンデー
タを用いて、本スキャンの読み取り条件を設定すると共
に、施す画像処理を選択して、画像処理部64および6
8やデータ変換部66および70における画像処理条件
を設定し、パラメータ統合部80に供給する。具体的に
は、セットアップ部76は、プレスキャンデータから、
濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、ハイライト(最
低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出
等を行ない、加えて、必要に応じて行なわれるオペレー
タによる指示に応じて、本スキャンの読み取り条件を設
定し、また、前述の色バランス調整等を行なうLUTや
彩度調整を行うマトリクス演算式の作成等の画像処理条
件を決定する。
【0055】キー補正部78は、キーボード18a等に
よる、明るさ、色、階調、彩度等の補正指示に応じて、
画像の補正量を算出して、パラメータ統合部80に供給
するものである。パラメータ統合部80は、セットアッ
プ部76が設定した画像処理条件を受け取り、供給され
た画像処理条件をプレスキャン処理部58および本スキ
ャン処理部60の所定部位に設定し、さらに、キー補正
部78で算出された補正量に応じて、この補正を行なう
LUT等を作成して所定の部位に設定し、また、各部位
に設定した画像処理条件を補正する。
【0056】以下、スキャナ12および処理装置14の
作用を説明する。オペレータがフィルムFに対応するキ
ャリア30をスキャナ12に装填し、キャリア30の所
定位置にフィルムF(カートリッジ)をセットし、作成
するプリントサイズ等の必要な指示を入力した後に、プ
リント作成開始を指示する。
【0057】前記プリント開始の指示により、スキャナ
12の可変絞り24の絞り値やイメージセンサ(ライン
CCDセンサ)34の蓄積時間がプレスキャンの読取条
件に応じて設定され、その後、キャリア30がフィルム
Fをプレスキャンに応じた速度で副走査方向に搬送し
て、プレスキャンが開始され、前述のように所定の読取
位置において、フィルムFがスリット走査されて投影光
がイメージセンサ34に結像して、フィルムFに撮影さ
れた画像がR,GおよびBに分解されて光電的に読み取
られる。
【0058】また、このフィルムFの搬送の際に、キャ
リア30の磁気ヘッド42によってフィルムFに磁気記
録された情報が読み取られ、また、コードリーダ44に
よってDXコード等の各種の情報が読まれ、必要な情報
が処理装置14等の所定の部位に送られ、例えば、処理
装置14の特性供給部74が判別情報や、そのコマの画
像撮影時の焦点距離の情報を得る。なお、判別情報等
は、オペレータによる入力等、各種の方法で提供されて
もよいのは、前述のとおりである。
【0059】なお、プレスキャンおよび本スキャンは、
1コマずつ行なってもよく、全コマあるいは所定の複数
コマずつ、連続的にプレスキャンおよび本スキャンを行
なってもよい。以下の例では、説明を簡潔にするため
に、1コマの画像読取を例に説明を行なう。
【0060】プレスキャンによるイメージセンサ34の
出力信号は、アンプ36で増幅されて、A/D変換器3
8に送られ、デジタル信号とされ、処理装置14に送ら
れ、データ処理部50でデータ処理を施され、Log変
換器52でデジタル画像データであるプレスキャンデー
タとされ、プレスキャンメモリ54に記憶される。
【0061】プレスキャンメモリ54にプレスキャンデ
ータが記憶されると、条件設定部62のセットアップ部
76がこれを読み出し、濃度ヒストグラムの作成、ハイ
ライトやシャドー等の画像特徴量の算出等を行ない、本
スキャンの読取条件を設定してスキャナ12に供給し、
また、階調調整等の各種の画像処理条件を設定し、パラ
メータ統合部80に供給する。パラメータ統合部76
は、供給された画像処理条件を、プレスキャン処理部5
6および本スキャン処理部58の所定部位(ハードウエ
ア)に設定する。
【0062】検定を行なう場合には、プレスキャン処理
部62によってプレスキャンデータがプレスキャンメモ
リ54から読み出され、画像処理部64おいて設定され
た画像処理条件で画像処理され、さらに、データ変換部
66で変換され、シュミレーション画像としてディスプ
レイ20に表示される。オペレータは、ディスプレイ2
0の表示を見て、画像すなわち処理結果の確認(検定)
を行ない、必要に応じて、キーボード18aに設定され
た調整キー等を用いて色、濃度、階調等を補正する。こ
の調整の入力は、キー補正部78に送られ、キー補正部
78は補正入力に応じた補正量を算出し、これをパラメ
ータ統合部76に送る。パラメータ統合部76は、この
補正量に応じて、これを実行するための補正条件を設定
し、また、先に設定した画像処理条件の補正等を行な
う。従って、この補正すなわちオペレータによる調整入
力に応じて、ディスプレイ20に表示される画像も変化
する。
【0063】オペレータは、このコマの画像が適正(検
定OK)であると判定すると、キーボード18a等を用
いてプリント開始を指示する。これにより、画像処理条
件が確定し、スキャナ12において可変絞り24の絞り
値等が設定された本スキャンの読取条件に応じて設定さ
れると共に、キャリア30が本スキャンに対応する速度
でフィルムFを搬送し、本スキャンが開始される。な
お、検定を行なわない場合には、パラメータ統合部80
による本スキャン処理部60への画像処理条件の設定を
終了した時点で画像処理条件が確定し、本スキャンが開
始される。このような検定の有無は、モードとして選択
可能にするのが好ましい。
【0064】本スキャンは、可変絞り24の絞り値等の
読取条件が設定された本スキャンの読取条件となる以外
はプレスキャンと同様に行なわれ、イメージセンサ34
からの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換
器38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処
理部50で処理されて、Log変換器52で本スキャン
データとされ、本スキャンメモリ56に送られる。本ス
キャンデータが本スキャンメモリ54に送られると、本
スキャン処理部60によって読み出され、画像処理部6
8のLUTおよびMTXで階調調整や彩度調整が施さ
れ、次いで、収差補正部72に送られる。
【0065】一方、特性供給部74は、取得した判別情
報からレンズ種を判別し、対応するレンズ特性を読み出
し、さらに、取得したその画像を撮影した際の焦点距離
の情報を用いて、例えば、前述のように、基本的な複数
点のレンズ特性を焦点距離に応じて補間して、そのコマ
の画像撮影時の焦点距離におけるレンズ特性を算出し、
これを収差補正部72に送る。
【0066】収差補正部72は、供給されたレンズ特性
と画像データの画素位置とから、前述のようにして、座
標変換処理部72Aにおいて、倍率色収差および歪曲収
差を補正した画素位置Ir,IgおよびIbを算出し
て、拡大縮小処理部72Bにおくる。拡大縮小処理部7
2Bでは、画素位置Ir,IgおよびIbを用いて、画
像データのN倍補間を行って画像の電子変倍を行い、収
差補正および電子変倍処理を施された画像データとして
ブロック68Aに出力する。なお、収差補正を行なわな
い画像は、座標変換処理部72Aでは何の処理も行なわ
れず、拡大縮小処理部72Bで電子変倍処理のみが行な
われる。
【0067】画像データは、さらに、ブロック68Aに
おいてシャープネス処理や覆い焼き処理等の必要な画像
処理を施され、データ変換部70に送られ、次いで、画
像データ変換部70においてプリンタ16による画像記
録に応じた画像データに変換され、プリンタ16に送ら
れる。
【0068】プリンタ16は、感光材料(印画紙)を画
像データに応じて露光して潜像を記録し、感光材料に応
じた現像処理を施して(仕上り)プリントとして出力す
るものである。例えば、感光材料をプリントに応じた所
定長に切断した後に、バックプリントの記録、感光材料
(印画紙)の分光感度特性に応じた、赤(R)露光、緑
(G)露光および青(B)露光Gの3種の光ビームを画
像データ(記録画像)に応じて変調すると共に、主走査
方向に偏向し、主走査方向と直交する副走査方向に感光
材料を搬送することによる潜像の記録等を行ない、潜像
を記録した感光材料に、発色現像、漂白定着、水洗等の
所定の湿式現像処理を行ない、乾燥してプリントとした
後に、仕分けして集積する。
【0069】以上、本発明の画像処理方法および画像処
理装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例
に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行なってもよいのはもちろ
んである。
【0070】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、ズーム機能を有する安価なコンパクトカメラ等
で撮影された画像であっても、撮影倍率すなわち焦点距
離に応じて、好適に歪曲収差や倍率色収差等の収差補正
を行なうことができ、高画質な画像が再生されたプリン
トを安定して出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置を利用するデジタルフ
ォトプリンタの一例のブロック図である。
【図2】 (A)は、図1に示されるデジタルフォトプ
リンタのキャリアの概念図を、(B)は、図1に示され
るデジタルフォトプリンタのイメージセンサの概念図
を、それぞれ示す。
【図3】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画
像処理装置の一例のブロック図である。
【図4】 図3に示される画像処理装置の収差補正部の
概念図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ 12 スキャナ 14 (画像)処理装置 16 プリンタ 18 操作系 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 28 拡散ボックス 32 結像レンズユニット 34 イメージセンサ 36 アンプ 38 A/D変換器 40 マスク 42 磁気ヘッド 44 センサ 50 データ処理部 52 Log変換器 54 プレスキャンメモリ 56 本スキャンメモリ 58 プレスキャン処理部 60 本スキャン処理部 62 条件設定部 64,68 画像処理部 66,70 データ変換部 72 収差補正部 74 特性供給部 76 セットアップ部 78 キー補正部 80 パラメータ統合部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に撮影された画像から得られた画像
    データに画像処理を施して、出力画像用の画像データと
    するに際し、 前記画像を撮影したレンズの特性、前記画像の位置情
    報、および前記画像を撮影した際の焦点距離の情報を用
    いて、画像を撮影したレンズに起因する画像の収差を補
    正することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】前記収差は、倍率色収差、歪曲収差、ピン
    トボケ、および周辺光量低下の少なくとも一つであり、
    前記周辺光量低下を補正する際には、さらに、前記画像
    を撮影した際の絞りの情報を加味する請求項1に記載の
    画像処理方法。
  3. 【請求項3】光学的に撮影された画像から得られた画像
    データに画像処理を施して、出力画像用の画像データと
    する画像処理装置であって、 前記画像を撮影したレンズを判別する判別情報および前
    記画像を撮影した際の前記レンズの焦点距離の情報を取
    得する取得手段、 画像を撮影するレンズのレンズ特性を記憶する記憶手
    段、 および前記取得手段が取得した判別情報に応じて前記記
    憶手段から対応するレンズのレンズ特性を得、このレン
    ズ特性と、画像の位置情報と、前記取得手段が取得した
    レンズの焦点距離の情報とを用いて、画像を撮影したレ
    ンズに起因する画像の収差を補正する補正手段を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記収差が、倍率色収差、歪曲収差、ピン
    トボケ、および周辺光量低下の少なくとも1つであり、 前記周辺光量低下の補正を行なう場合には、前記取得手
    段は画像撮影時の絞り情報も取得し、前記補正手段は、
    この絞り情報も加味して、周辺光量補正を行なう請求項
    3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記記憶手段は、レンズ特性として、その
    レンズの複数の焦点距離におけるレンズ特性を記憶する
    ものであり、前記補正手段は、この複数の焦点距離にお
    けるレンズ特性を撮影時の焦点距離で換算して、このレ
    ンズの前記撮影時の焦点距離におけるレンズ特性を得る
    請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記補正手段が、倍率色収差に起因する3
    原色の基準となる色に対する他の色の画像位置のずれ量
    を算出し、この倍率色収差に起因するずれ量と、歪曲収
    差に起因する前記基準となる色の画像位置のずれ量とを
    用いて、歪曲収差と倍率色収差を補正した各画像の適正
    な位置を算出し、 この適正な位置を用いて歪曲収差および倍率色収差を補
    正し、あるいは、この適正な位置を用いて電子変倍処理
    を行なう請求項3〜5のいずれかに記載の画像処理装
    置。
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