JP2000101833A - プリントシステム - Google Patents

プリントシステム

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JP2000101833A
JP2000101833A JP11155514A JP15551499A JP2000101833A JP 2000101833 A JP2000101833 A JP 2000101833A JP 11155514 A JP11155514 A JP 11155514A JP 15551499 A JP15551499 A JP 15551499A JP 2000101833 A JP2000101833 A JP 2000101833A
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Yoshiaki Yamazaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼き増しの依頼等に応じて出力される再プリン
トの際または後のプリント作成時に、前回または先のプ
リントの画像と色や濃度が同様の画像を安定して再現す
ることが可能なプリントシステムを提供する。 【解決手段】画像処理を施す画像処理手段と、画像処理
手段における画像処理を設定する設定手段と、画像処理
手段が処理した原画像の画像処理の情報およびその原画
像を検索する検索情報を対応付けて記憶する記憶手段
と、検索情報に応じて、対応する原画像の画像処理の情
報を検索する検索手段とを有し、かつ、記憶手段が画像
処理の情報および検索情報を記憶している原画像を再度
処理する場合には、設定手段は、さらに検索手段が検索
した画像処理の情報を加味して、この再度の処理におけ
る前記画像処理手段での画像処理を設定することによ
り、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にフィルムに撮
影された画像を再現したプリント(写真)を出力する、
プリントシステムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの画像を感光材料に投影して露光する、いわゆる直接
露光(アナログ露光)が主流である。
【0003】これに対し、近年では、デジタル露光を利
用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像
を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号
とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データ
とし、この画像データに応じて変調した記録光によって
感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上
り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化さ
れた。
【0004】デジタルフォトプリンタでは、画像をデジ
タルの画像データとして、画像データ処理によって焼付
時の露光条件を決定することができるので、逆光やスト
ロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャ
ープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリア
の補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られな
かった高品位なプリントを得ることができる。また、複
数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像
データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由
に編集/処理したプリントも出力可能である。しかも、
デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写
真)として出力するのみならず、画像データをコンピュ
ータ等に供給したり、フロッピーディスク等の記録媒体
に保存しておくこともできるので、画像データを、写真
以外の様々な用途に利用することができる。
【0005】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルムに読取光を入射して、その投影光を読
み取ることによって、フィルムに記録された画像を光電
的に読み取るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナに
よって読み取られた画像データやデジタルカメラ等から
供給された画像データに所定の画像処理を施し、画像記
録のための画像データすなわち露光条件とする画像処理
装置と、画像処理装置から出力された画像データに応じ
て、例えば光ビーム走査によって感光材料を走査露光し
て潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)と、プリン
タによって露光された感光材料に現像処理を施して、画
像が再生された(仕上り)プリントとするプロセサ(現
像装置)とを有して構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フィルムを
用いたプリントでは、焼き増しの依頼等に応じて、1回
プリントした画像(コマ)を再度プリントとして出力す
る、いわゆる再プリントを行うことも多い。この場合に
は、先に出力したプリント(通常は、同時プリントの際
に出力されたプリント)と、再プリントとで、プリント
に再現された画像の色や濃度が一致していることが要求
される。ところが、オペレータの判断や操作の違い等に
よって、先のプリントと再プリントとで画像の色や濃度
が異なってしまう場合も多々あり、顧客からの苦情も多
い。
【0007】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、写真フィルムに撮影された画像や
デジタルカメラ等で撮影された画像を再現したプリント
を出力するプリントシステムにおいて、焼き増しの依頼
等に応じて出力される再プリントの際または後のプリン
ト作成時に、前回または先のプリントの画像と色や濃度
が同様の画像を安定して再現することが可能なプリント
システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、原画像に画像処理を施し、前記画像を可
視像として再現したプリントを出力するプリントシステ
ムであって、原画像もしくはその画像データに画像処理
を施す画像処理手段と、前記原画像を画像データとし
て、この画像データおよび外部から入力される指示の少
なくとも一方に応じて、前記画像処理手段における画像
処理を設定する設定手段と、前記画像処理手段が処理し
た原画像の画像処理の情報およびその原画像を検索する
検索情報を対応付けて記憶する記憶手段と、供給された
検索情報に応じて、対応する原画像の画像処理の情報を
検索する検索手段とを有し、かつ、前記記憶手段が画像
処理条件および検索情報を記憶している原画像を再度処
理する場合には、前記設定手段は、さらに前記検索手段
が検索した画像処理の情報を加味して、この再度の処理
における前記画像処理手段での画像処理を設定すること
を特徴とするプリントシステムを提供するものである。
【0009】また、本発明は、原画像もしくはその画像
データに画像処理を施す画像処理手段と、前記原画像が
可視像として再現された写真プリントを出力する画像出
力手段を有し、先のプリント作成時の前記原画像の画像
処理の情報を後のプリント作成時に再利用可能なプリン
トシステムであって、前記先のプリント作成時の原画像
の画像処理の情報と、この原画像の画像処理の情報に対
応する原画像の情報を前記後のプリント作成時に検索す
るために用いられる検索情報とを記憶する記憶手段と、
前記後のプリント作成時に前記原画像の情報を検索する
ために用いられる検索情報に基づいて、前記記憶手段に
記憶された複数の前記原画像の情報の中から該当する前
記原画像の情報を検索する検索手段と、この検索手段に
よって検索された前記該当する原画像の情報に基づいて
前記後のプリント作成時の前記原画像の前記画像処理の
情報を設定する設定手段とを有し、前記画像処理手段
は、前記原画像またはこの原画像の画像データに、前記
設定手段によって設定された前記画像処理の情報に対応
する前記画像処理を施し、前記画像出力手段は、前記画
像処理手段によって前記画像処理が施された前記原画像
もしくは前記原画像の画像データに基づいて後の写真プ
リントを出力することを特徴とするプリントシステムを
提供するものである。
【0010】また、本発明は、先のプリント作成時の原
画像のプリント作成条件を後のプリント作成時に再利用
可能なプリントシステム(写真プリンタ)であって、前
記先のプリント作成時の原画像のプリント作成条件と、
この原画像のプリント作成条件に対応する原画像の情報
を前記後のプリント作成時に検索するために用いられる
検索情報とを保存するプリント作成情報保存手段と、前
記後のプリント作成時に前記原画像の情報を検索するた
めに用いられる検索情報を入力する検索情報入力手段
と、この検索情報入力手段によって入力された前記検索
情報に基づいて、前記プリント作成情報保存手段に保存
された複数の前記原画像の情報の中から該当する前記原
画像の情報を検索する原画像情報検索手段と、この原画
像情報検索手段によって検索された前記該当する前記原
画像の情報に対応する前記後のプリント作成時の前記原
画像のプリント作成条件を決定するプリント条件決定手
段と、後のプリント作成時に前記原画像を前記プリント
条件決定手段によって決定された前記後のプリント作成
時の前記原画像のプリント作成条件に従って写真プリン
トを作成する写真プリント作成手段とを有することを特
徴とするプリントシステム(写真プリンタ)を提供する
ものである。
【0011】ここで、上記各態様のプリントシステム
は、さらに、前記検索情報を入力する検索情報入力手段
を有するのが好ましい。また、上記各態様のプリントシ
ステムは、さらに、前記原画像または前記原画像の画像
データを入力する画像入力手段を有するのが好ましい。
また、前記設定手段は、前記先のプリント作成時に、前
記原画像を画像データとして得、得られた画像データお
よび外部から入力される指示の少なくとも一方に応じ
て、前記画像処理の情報を設定するのが好ましい。ま
た、前記先のプリント作成時は、同時プリント時であ
り、前記後のプリント作成時は、再プリント時であるの
が好ましい。また、前記画像処理の情報は、前記画像処
理手段によって施される前記画像処理の種類、その順序
および画像処理条件を含むのが好ましい。また、前記記
憶手段は、ネットワークを通じて複数のプリントシステ
ムからアクセス可能な場所に前記画像処理の情報と前記
検索情報とを記憶するのが好ましい。また、前記検索手
段は、ネットワークを通じてアクセス可能な複数の場所
を検索するのが好ましい。また、前記記憶手段の記憶す
る前記画像処理の情報は、自動的に設定される画像処理
の情報、すなわちオートセットアップ演算結果および外
部から入力される画像処理の情報、すなわちオペレータ
の入力内容の少なくとも一つを含むのが好ましい。
【0012】また、前記記憶手段の記憶する前記画像処
理の情報は、画像入力条件、画像出力条件、サムネール
画像、前記原画像の画像特性値および前記原画像に先立
って処理された複数の画像の画像特性値の少なくとも一
つを含むのが好ましく、ここで、前記原画像の画像特性
値に加え、さらに前記原画像に先立って処理された複数
の画像の画像特性値を含むのが好ましい。また、前記記
憶手段の記憶する前記検索情報は、フィルムID、DX
コード、ユーザID、前記画像処理手段を備える画像処
理装置を特定できる情報、画像処理を行った日時、コマ
番号、前記原画像の画像特性値、前記原画像に先立って
処理された複数の画像の画像特性値、ヒストグラム情
報、前記原画像をブロック分割した各ブロック画像のヒ
ストグラム情報および前記原画像の低解像度画像の画像
データの少なくとも一つを含むのが好ましく、ここで、
前記原画像の画像特性値に加え、前記原画像に先立って
処理された複数の画像の画像特性値を含むのが好まし
い。また、前記原画像をブロック分割した各ブロック画
像は、前記原画像の画像領域を点対称分割したものであ
るのが好ましい。また、前記低解像度画像は、その画素
数が16×16画素以下である画像および前記原画像と
階調分解能の異なる画像の少なくとも一つであるのが好
ましい。すなわち、前記記憶手段は、前記検索情報とし
て、低解像度画像、例えばプレスキャン画像をDCT変
換(離散コサイン変換)演算した結果(例えば、JPE
G(Joint Photographic Experts Group);カラー静止
画像の国際標準符号化方式によってデータ圧縮された結
果)を記憶してもよい。
【0013】また、前記検索情報入力手段は、前記検索
情報として、フィルムID、DXコード、ユーザID、
前記画像処理手段を備える画像処理装置を特定できる情
報、画像処理を行った日時、コマ番号、前記原画像の画
像特性値および前記原画像に先立って処理された複数の
画像の画像特性値の少なくとも一つを入力するのが好ま
しい。また、前記検索情報入力手段の入力する前記検索
情報は、写真プリントの裏印字情報、顧客カード、フィ
ルム画像の磁気記録層およびフィルム画像の情報記録手
段の少なくとも一つに基づく情報を含むのが好ましく、
ここで、前記写真プリントの裏印字情報、顧客カード、
フィルム画像の磁気記録層およびフィルム画像の情報記
録手段の少なくとも1つは、それぞれフィルムID、D
Xコード、ユーザID、前記画像処理手段を備える画像
処理装置を特定できる情報、画像処理を行った日時およ
びコマ番号の少なくとも一つを含むのが好ましい。ま
た、前記検索手段は、前記検索情報として、フィルムI
D、DXコード、ユーザID、前記画像処理手段を備え
る画像処理装置を特定できる情報、画像処理を行った日
時およびコマ番号の少なくとも一つを組み合わせて検索
するのが好ましい。
【0014】また、前記検索手段は、前記検索情報とし
て、前記後の写真プリントの画像の画像特性値、前記後
の写真プリントの画像に先立って処理された複数の画像
の画像特性値、前記後の写真プリントの画像のヒストグ
ラム情報、前記後の写真プリントの画像をブロック分割
した各ブロック画像のヒストグラム情報、前記後の写真
プリントの画像の低解像度画像の画像データおよび前記
後の写真プリントの画像を含む前後複数の画像の低解像
度画像の画像データの少なくとも一つを含むのが好まし
く、前記ブロック分割は、画像領域の点対称分割である
のが好ましい。また、前記検索手段は、前記先のプリン
ト作成時の原画像のサムネール画像、前記先のプリント
作成時の画像の低解像度画像および前記先のプリント作
成時の画像を含む前後複数の画像の低解像度画像の少な
くとも一つを表示して、確認できるのが好ましい。ま
た、前記検索手段は、さらに、前記後のプリント作成時
の画像のサムネール画像、前記後のプリント作成時の画
像の低解像度画像および前記後のプリント作成時の画像
を含む前後複数の画像の低解像度画像の少なくとも一つ
を同時に表示して、確認できるのが好ましい。また、前
記設定手段は、前記先のプリント作成時に外部から入力
される画像処理条件、前記先のプリント作成時の画像入
力条件と画像出力条件、前記先のプリント作成時の画像
特性値および前記先のプリント作成時に先立って処理さ
れた複数の画像の画像特性値と前記先のプリント作成時
の画像特性値の少なくとも一つを参照して、再演算を行
うのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るプリントシステムを
添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に
説明する。
【0016】図1に、本発明のプリントシステムに係る
デジタルフォトプリンタの一実施例のブロック図が示さ
れる。図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、
フォトプリンタとする)10は、基本的に、フィルムF
に撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読
取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)
の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御
等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出
力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材
料(印画紙)を画像露光し、現像処理して(仕上り)プ
リントとして出力するプリンタ16とを有して構成され
る。また、画像処理装置14には、様々な条件の入力
(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示
等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18
bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた
画像、各種の操作指示、条件の設定/登録画面等を表示
するディスプレイ20が接続される。
【0017】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22
と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフ
ィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結
像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB
(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有
するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、
A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構
成される。
【0018】また、フォトプリンタ10においては、新
写真システム(Advanced PhotoSystem)や135サイズ
のネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの
種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムの
形態等に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用
のキャリアが用意されており、キャリアを交換すること
により、各種のフィルムや処理に対応することができ
る。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像
(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬
送される。このようなスキャナ12において、フィルム
Fに撮影された画像を読み取る際には、光源22から射
出され、可変絞り24によって光量調整された読取光
が、キャリアによって所定の読取位置に位置されたフィ
ルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに
撮影された画像を担持する投影光を得る。
【0019】キャリア30は、図2(A)に示されるよ
うに、所定の読取位置にフィルムFを位置しつつ、イメ
ージセンサ34のラインCCDセンサの延在方向(主走
査方向)と直交する副走査方向に、フィルムFの長手方
向を一致して搬送する、読取位置を副走査方向に挟んで
配置される搬送ローラ対30aおよび30bと、フィル
ムFの投影光を所定のスリット状に規制する、読取位置
に対応して位置する主走査方向に延在するスリット40
aを有するマスク40とを有する。フィルムFは、この
キャリア30によって読取位置に位置されて副走査方向
に搬送されつつ、読取光を入射される。これにより、結
果的にフィルムFが主走査方向に延在するスリット40
aによって2次元的にスリット走査され、フィルムFに
撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0020】新写真システムのフィルムには、磁気記録
媒体が形成されており、新写真システムのフィルム(カ
ートリッジ)に対応するキャリアには、この磁気記録媒
体に記録された情報を読み取り、また、必要な情報を記
録する磁気ヘッド42が配置されている。フィルムの磁
気記録媒体に記録された情報は、キャリア30の磁気ヘ
ッド42で読み取られて、スキャナ12本体から画像処
理装置14等の必要な部位に送られ、あるいは、画像処
理装置14等からの情報が、スキャナ12本体からキャ
リア30に転送され、磁気ヘッド42によってフィルム
Fの磁気記録媒体に記録される。また、キャリア30に
は、フィルムに光学的に記録されるDXコード、拡張D
Xコード、FNSコード等のバーコードや、フィルムに
光学的に記録された各種の情報を読み取るためのコード
リーダ44が配置されており、コードリーダ44で読み
取られた各種の情報が画像処理装置14等の必要な部位
に送られる。
【0021】前述のように、読取光はキャリア30に保
持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光と
なり、この投影光は、結像レンズユニット32によって
イメージセンサ34の受光面に結像される。図2(B)
に示されるように、イメージセンサ34は、R画像の読
み取りを行うラインCCDセンサ34R、G画像の読み
取りを行うラインCCDセンサ34G、およびB画像の
読み取りを行うラインCCDセンサ34Bを有する、い
わゆる3ラインのカラーCCDセンサで、各ラインCC
Dセンサは、前述のように主走査方向に延在している。
フィルムFの投影光は、このイメージセンサ34によっ
て、R、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み
取られる。イメージセンサ34の出力信号は、アンプ3
6で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされ
て、画像処理装置14に送られる。
【0022】スキャナ12においては、フィルムFに撮
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、出力画像の画像データを得るための本スキャ
ンとの、2回の画像読取で行う。プレスキャンは、スキ
ャナ12が対象とする全てのフィルムの画像を、イメー
ジセンサ34が飽和することなく読み取れるように、あ
らかじめ設定された、プレスキャンの読取条件で行われ
る。一方、本スキャンは、プレスキャンデータから、そ
の画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃度でイメー
ジセンサ34が飽和するように、各コマ毎に設定された
本スキャンの読取条件で行われる。従って、プレスキャ
ンと本スキャンの出力信号は、同じ画像であっても解像
度と出力レベルが異なる。
【0023】なお、本発明において、スキャナは、この
ようなスリット走査によるものに限定はされず、1コマ
の画像の全面を一度に読み取る、面露光を利用するもの
であってもよい。この場合には、例えば、エリアCCD
センサを用い、光源とフィルムFとの間に、R、Gおよ
びBの各色フィルタの挿入手段を設け、色フィルタを挿
入してエリアCCDセンサで画像を読み取ることを、
R、GおよびBの各色フィルタで順次行い、フィルムに
撮影された画像を3原色に分解して順次行う。また、ス
キャナ12によって読み取られたフィルムFの画像以外
にも、反射原稿の画像を読み取る画像読取装置、デジタ
ルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像デバイス、L
AN(Local Area Network)やコンピュータ通信ネットワ
ーク等の通信手段、メモリカードやMO(光磁気記録媒
体)やフォトCD等のメディア(記録媒体)等の、各種
の画像読取手段や撮像手段、画像データの記憶手段等
の、各種の画像データ供給源から原画像の画像データを
受け取り、その画像を再生したプリントPを作成しても
よい。
【0024】前述のように、スキャナ12からの出力信
号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
図3に、画像処理装置14のブロック図を示す。図3に
示されるように、画像処理装置14(以下、処理装置1
4とする)は、データ処理部46、Log変換器48、
プレスキャン(フレーム)メモリ50、本スキャン(フ
レーム)メモリ52、プレスキャン処理部54、本スキ
ャン処理部56、および条件設定部58を有して構成さ
れる。なお、図3は、主に画像処理関連の部位を示すも
のであり、画像処理装置14には、これ以外にも、画像
処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御や管
理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な
情報を記憶するメモリ、可変絞り24の絞り値やCCD
センサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置され、ま
た、操作系18やディスプレイ20は、このCPU等
(CPUバス)を介して各部位に接続される。
【0025】スキャナ12から出力されたR,Gおよび
Bの各出力信号は、まず、データ処理部46において、
DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等
の所定の処理を施され、Log変換器48で変換されて
デジタルの画像データとされて、プレスキャン(画像)
データはプレスキャンメモリ50に、本スキャン(画
像)データは本スキャンメモリ52に、それぞれ記憶
(格納)される。
【0026】プレスキャンメモリ50に記憶されたプレ
スキャンデータはプレスキャン処理部54において、本
スキャンメモリ52に記憶された本スキャンデータは本
スキャン処理部56において、それぞれ処理される。プ
レスキャン処理部54は、画像処理部62および信号変
換部64を有して構成される。他方、本スキャン処理部
56は、画像処理部66および信号変換部68を有して
構成される。
【0027】プレスキャン処理部54の画像処理部62
(以下、処理部62とする)と、本スキャン処理部56
の画像処理部66(以下、処理部66とする)は、共
に、後に詳述する条件設定部58の設定に応じて、スキ
ャナ12によって読み取られた画像(画像データ)に画
像処理を施す部位である。両者は、処理する画像データ
の画素密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行
う。
【0028】処理部62および処理部66における画像
処理としては、グレイバランス調整、階調調整、濃度調
整、幾何学歪補正、周辺光量補正、シャープネス(鮮鋭
化)処理、覆い焼き処理、電子変倍処理、ソフトフォー
カスや白黒仕上げ等の特殊仕上げ、赤目補正等、公知の
各種の画像処理の1以上が例示される。
【0029】これらの各補正は、公知の方法で行えばよ
く、処理演算、LUT(ルックアップテーブル)による
処理、マトリクス(MTX)演算、ローパスフィルタ
(LPF)による処理等を適宜組み合わせて行われる。
一例を挙げれば、グレーバランス調整、濃度調整および
階調調整は、共に、画像特徴量に応じて作成されるLU
Tを用いる方法が例示される。なお、これらの補正テー
ブルは、通常、R、GおよびBの各色毎に作成される。
彩度調整は、MTX演算を用いて行う方法が例示され
る。シャープネス処理は、画像を周波数成分に分け、中
・高周波数成分から得られた輝度信号にシャープネスゲ
イン(鮮鋭度補正係数)を乗算して、得られた輝度情報
を低周波数成分に加算する方法が例示される。覆い焼き
処理は、画像データを変換した輝度信号やフィルタ処理
によってボケ画像(データ)を生成し、このボケ画像を
用いてLUT等を作成して、このLUT等で処理した画
像データで、高濃度領域および低濃度領域を圧縮もしく
は伸長することにより、中間階調を保持して画像のダイ
ナミックレンジを圧縮/伸長して、直接露光における覆
い焼き効果を付与する方法が例示される(特開平9−1
8704号、同9−182093号の各公報等参照)。
幾何学歪補正および周辺光量補正は、レンズ特性に起因
する周辺部の画像歪や光量低下を補正するもので、画像
の歪や光量低下を示す関数式を用いて、画素位置を補正
し、また、光量低下分の濃度調整を行う方法が例示され
る。なお、この関数式は、通常、R、GおよびBの各色
毎に作成される。
【0030】プレスキャン処理部54の信号変換部64
は、処理部62によって処理された画像データを、3D
(3次元)−LUT等で変換して、ディスプレイ20に
よる表示に対応する画像データにする部位である。他
方、本スキャン処理部56の信号変換部68は、処理部
66によって処理された画像データを3D−LUT等で
変換して、プリンタ16による画像記録に対応する画像
データに変換し、プリンタ16に供給する部位である。
プリンタ16は、この画像データに応じて変調した光ビ
ームで、感光材料(印画紙)を走査露光して潜像を形成
し、所定の現像処理を施してプリントとして出力する。
両変換部における処理条件は、共に、条件設定部58で
設定される。
【0031】プレスキャン処理部54および本スキャン
処理部56で施す画像処理および画像処理条件は、条件
設定部58によって設定される。この条件設定部58
は、セットアップ部70、ID情報取得部72、キー補
正部74およびパラメータ統合部76を有して構成され
る。また、パラメータ統合部76には、先のプリント作
成時に先にプリントを作成したコマの検索情報と、その
コマの画像処理の情報とを対応付けて記憶する、記憶手
段78が接続されている。なお、写真プリントを作成し
た際に、記憶手段78に検索情報および画像処理の情報
が記憶されるのは、通常は、いわゆる同時プリントの際
であるので、以下の説明では、先のプリント作成時を同
時プリント時とし、後のプリント作成時を再プリント時
とするが、本発明はこれに限定されず、先のプリント作
成時が再プリント時であってもよいし、同時プリント時
以外をすべて再プリント時としてもよい。
【0032】セットアップ部70は、プレスキャン処理
部54および本スキャン処理部56で施す画像処理を設
定するものである。具体的には、同時プリントの際に
は、セットアップ部70は、プレスキャンデータからオ
ートセットアップ演算を行って、例えば濃度ヒストグラ
ムの作成や、平均濃度、ハイライト(最低濃度)やシャ
ドー(最高濃度)等の濃度ヒストグラムの頻度の所定%
点、LATD(大面積透過濃度)、ヒストグラムの極大
値および極小値濃度等の画像特徴量の算出、主要部抽出
等を行い、前述のように本スキャンの読取条件を設定
し、さらに、濃度ヒストグラムや画像特徴量、オペレー
タの指示等に応じて、前述の各種の画像処理から実行す
る画像処理の種類ならびに実行順序を決定し、さらに、
画像処理の画像処理条件を決定し、決定された画像処理
の種類、その処理順序およびその画像処理条件等の画像
処理の情報をパラメータ統合部76に供給する。
【0033】他方、再プリントの際には、セットアップ
部70は、同時プリントの場合と同様に濃度ヒストグラ
ムの作成や画像特徴量の算出を行って本スキャンの読取
条件を設定すると共に、パラメータ統合部76が再プリ
ントするコマの検索情報を用いて記憶手段78を検索
し、記憶手段78から読み出した、その該当するコマの
同時プリントの際の画像処理の情報を用いて、基本的
に、同時プリントの画像処理を再現するように、実行す
る画像処理の種類、その順序および画像処理条件等の画
像処理の情報を設定し、設定された画像処理の情報をパ
ラメータ統合部76に供給する。この時、セットアップ
部70は、同時プリント時にオペレータが入力した画像
処理条件を参照して再演算するのが好ましい。また、後
述する記憶手段78に同時プリントの画像特性値等が記
憶されている際には、セットアップ部70は、これを加
味してまたは参照して再演算して、あるいはこれのみを
用いて画像処理条件等を設定してもよい。この際には、
セットアップ部70は、同時プリント時の画像特性値に
加え、さらに同時プリント時に先立って処理された複数
のコマの画像特性値をも参照してまたは用いて再演算し
て実行する画像処理条件等を設定してもよい。さらに、
同時プリント時の画像入力条件と画像出力条件を参照し
て、再プリントと同時プリントとでこれらが異なる場合
には、必要に応じて、再プリント時の画像処理条件等を
変更してもよい。例えば、プリントサイズや解像度が異
なる場合のように、像構造にかかる条件が異なる場合に
は、それに応じて、像構造にかかる画像処理の画像処理
条件、例えば、シャープネス処理や粒状抑制処理等のパ
ラメータ(例えば、シャープネスゲイン)等を変更す
る。
【0034】なお、同時プリントおよび再プリントのい
ずれであっても、セットアップ部70は、プリントを作
成するコマの画像データのみから画像処理条件を設定す
るのに限定はされず、例えば、フィルム1本の全コマの
画像データや、先に処理された複数コマの画像データ
や、処理コマの前後のコマの画像データも用いて、画像
処理条件を設定してもよい。
【0035】キー補正部74は、操作系18のキーボー
ド18aやマウス18bから入力された色調整、濃度調
整、コントラスト(階調)調整等の指示に応じて、画像
処理条件の調整量を算出し、パラメータ統合部76に供
給するものである。
【0036】パラメータ統合部76は、セットアップ部
70が設定した画像処理条件等を受け取り、供給された
画像処理条件をプレスキャン処理部54および本スキャ
ン処理部56の所定部位に設定し、さらに、キー補正部
74で算出された調整量等に応じて、各部位に設定され
た画像処理条件を調整する。また、パラメータ統合部7
6は、同時プリントの際には、実行する画像処理が確定
した後に、プリントを作成したコマの検索情報と、この
コマの画像処理の情報とを対応付けて記憶手段78に送
り、再プリントの際には、再プリントするコマの検索情
報から、そのコマの画像処理の情報を記憶手段78から
読み出し、セットアップ部70に供給する。なお、後に
詳述するが、同時プリント時にオペレータによるキー調
整があった場合には、キー調整された後の画像処理の情
報がパラメータ統合部76から記憶手段78に送られ、
記憶される。
【0037】ID情報取得部72は、同時プリントおよ
び再プリントの際に、プリントを作成するコマを識別す
る検索情報としてのコマID情報を取得し、それをパラ
メータ統合部76に送る部位であり、本発明の検索情報
入力手段として機能する。コマID情報としては、フィ
ルムFの識別情報(フィルムID)、フィルムFに記録
されるDXコード(拡張DXコード、FNSコード)等
のバーコード、顧客の識別情報、フォトプリンタ10や
処理装置14の識別情報などの画像処理装置を特定でき
る情報、プリント作成および/または画像処理を行った
日時、コマ番号の少なくとも1つが例示される。
【0038】ID情報取得部72におけるコマID情報
の取得手段には特に限定はなく、各種の方法が利用可能
である。例えば、フィルムFが前述の新写真システムの
フィルム(カートリッジ)である場合には、カートリッ
ジのID番号および各コマのコマ番号がフィルムの磁気
記録媒体に磁気情報として記録されているので、これら
をコマID情報とすればよく、また、これ以外のコマI
D情報を、フィルムFの磁気記録媒体に記録しておい
て、これを利用してもよい。また、フィルムFに形成さ
れるDXコード等のバーコードを利用してもよく、フィ
ルムFやその収納体に、ICカード等のデータ記憶デバ
イスを取り付け、ここにコマID情報を記憶させてもよ
い。
【0039】また、プリントの裏面には、コマ番号等の
各種の情報がバックプリント(裏印字)として記録され
るが、このバックプリントとして、上述したコマID情
報を記録して、これを利用してもよいし、ラボ業者
(店)で顧客の情報を記録した顧客カードを作成して上
述したようなコマID情報を記録し、これを利用しても
よい。さらに、上述のようなコマID情報をフィルムF
(画像領域外)に光学的または物理的に、例えば、バー
コードやノッチ(切り欠き)情報等として記録し、フィ
ルムFを収納する袋やケースにバーコード情報等として
記録して、光学的にまたは目視で読み取り、これを利用
してもよい。
【0040】以上の例では、スキャナ12に装着された
キャリア30の磁気ヘッド42やコードリーダ44で、
フィルムFに記録された磁気情報やバーコードを読み取
り、処理装置12に転送し、あるいは、コマID情報を
見てオペレータがキーボード18a等を用いて入力する
ことにより、ID情報取得部72がコマID情報を取得
し、これをパラメータ統合部76に転送して、同時プリ
ントの際には画像処理の情報と対応付けて記憶手段78
に記憶させ、また、再プリントの際には、このコマID
情報を記憶手段78での画像処理の情報の検索に用いれ
ばよい。なお、以上の例、特にバックプリントを利用す
る態様では、フィルムの識別情報等の各種のコマID情
報は、同時プリント時に日付、顧客、処理装置等に応じ
てID情報取得部72が自動生成し、プリンタ16(そ
の裏印字手段)にも転送するのが好ましい。
【0041】本発明においては、プリントを作成するコ
マを識別する検索情報はこのようなコマID情報に限定
されず、各種のものが利用可能である。例えば、当該コ
マの画像の画像特性値、具体的には、前記画像特徴量、
濃度ヒストグラムの情報、画像をブロック分割した各ブ
ロックの濃度ヒストグラムの情報、低解像度画像、サム
ネール画像(インデックスプリント等)等の1以上も、
検索情報として好適に利用可能である。なお、画像のブ
ロック分割は、点対称分割であるのが好ましく、低解像
度画像は、空間的な低解像度の画像および濃度的な低解
像度の画像のいずれでもよく、空間的な低解像度画像で
あれば、画素数が16×16以下の低解像度画像である
のが好ましく、濃度的な低解像度の画像であれば、原
(オリジナル)画像と比べて階調分解能が異なる画像で
あるのが好ましい。この時、検索情報として用いられる
低解像度画像として、プレスキャン画像を圧縮処理した
結果、例えば、DCT(離散コサイン)演算した結果
(すなわちJPEG(Joint Photographic Experts Gro
up);カラー静止画像の国際標準符号化方式によってデ
ータ圧縮された結果)を採用してもよい。このような画
像特性値を検索情報として利用する際には、該当するコ
マに先立って処理された複数コマの同じ情報あるいは処
理コマの前後のコマに関する情報も、検索情報とするの
が好ましい。これを利用することにより、パラメータ統
合部76による画像処理の情報の検索精度を大幅に向上
させることができる。
【0042】パラメータ統合部76は、上述したような
様々な検索情報を用いて記憶手段78を検索して、処理
対象のコマ画像の画像処理の情報を記憶手段78から読
み出すが、検索情報として、上記の種々のID情報の1
つ以上を組み合わせて検索するのが良い。また、パラメ
ータ統合部76は、検索情報として、再プリント画像の
画像特性値を含めて検索するのがよく、これに加え、再
プリント画像に先立つまたは前後の複数の画像の画像特
性値を含めて検索するのがさらに良い。また、パラメー
タ統合部76の検索には、検索情報として、再プリント
画像のヒストグラム情報を含めるのがよいし、これに加
え、再プリント画像をブロック分割した各ブロックの画
像のヒストグラム情報を含めるのがさらに良いし、この
ブロック分割は、画像領域の点対称分割であるのが良
い。また、パラメータ統合部76の検索には、検索情報
として、再プリント画像の低解像度画像を含めるのがよ
く、これに加え、再プリント画像を含みこれに先立つま
たはこの前後の複数の画像の低解像度画像を含めるのが
さらに良い。
【0043】画像特性値を検索情報として利用する際に
は、同時プリントの際には、例えばセットアップ部70
において同時プリントするコマのプレスキャンデータか
ら画像特性値を算出し、パラメータ統合部76がこれを
受取り、画像処理の情報と対応付けて記憶手段78に記
憶させればよい。一方、再プリントの際には、セットア
ップ部70において再プリントするコマのプレスキャン
データから画像特性値を算出し、これをパラメータ統合
部76に供給し、パラメータ統合部76が、再プリント
の画像特性値を用いて、同時プリントの画像特性値が一
致(もしくは、所定範囲内で近似)するコマを記憶手段
78で検索して、その画像処理の情報を読み出せばよ
い。従って、画像特性値を検索情報を利用する態様で
は、ID情報取得部72は必ずしも必要ではない。な
お、セットアップ部70が、画像処理条件等を設定する
ための画像特徴量等として、前記画像特性値を算出する
場合には、それを検索情報として用いればよい。
【0044】本発明のプリントシステムにおいては、再
プリントの際には、パラメータ統合部76が検索して画
像処理の情報を読み出したコマの同時プリント、あるい
はさらに再プリントの低解像度画像および/またはサム
ネール画像をディスプレイ20に表示して、検索したコ
マの画像処理の情報の適否の確認を行うようにするのが
好ましい。また、この際には、該当するコマの前後のコ
マも同時に表示して、より確実な確認を行えるようにす
るのが好ましい。
【0045】なお、本発明おいては、コマID情報や画
像特徴量等の検索情報を用いた検索は、パラメータ統合
部76が行うのに限定はされず、セットアップ部70が
行ってもよく、あるいは、別途検索を行う部位を設けて
もよい。
【0046】記憶手段78は、前記各コマの検索情報
と、このコマの同時プリントの画像処理の情報とを、対
応付けて記憶するものである。画像処理の情報とは、再
プリント時に、同時プリントと同じ画像処理を再現する
ための画像処理の情報であって、例えば、施した画像処
理の種類、画像処理の順序、画像処理条件(パラメータ
や関連データを含む)等である。このような画像処理の
種類、その順序および画像処理条件等の記憶手段78に
保存される画像処理の情報は、セットアップ部70にお
ける上述したオートセットアップ演算結果のように自動
的に設定される画像処理の情報であっても、オペレータ
が入力する画像処理の情報であっても、これらの両者で
あってもよい。
【0047】画像処理条件としては、施される画像処理
に応じて、先のプリント作成時の画像処理(条件)を再
現できる各種の情報、具体的には、画像処理のために作
成したLUTや処理演算式、予め定められている画像処
理にかかる係数等が例示される。例えば、グレイバラン
ス調整等のようにLUTで処理を行う画像処理ではLU
Tを、彩度補正のようにMTX演算で処理を行う画像処
理ではMTX演算式を、それぞれ記憶すればよい。シャ
ープネス処理は、シャープネスゲインを記憶すればよ
い。覆い焼き処理は、LUTや処理演算を設定して画像
データを処理し、処理して得られた画像データを用いて
ダイナミックレンジを圧縮するので、このLUTあるい
は処理演算を記憶すればよい。幾何学歪補正および周辺
光量補正は、画素位置ズレや光量低下を示す関数式を記
憶するが、この関数式はフィルムF一本は全コマ同じで
あるので、フィルムFの情報として記憶してもよい。な
お、LUTや関数式等をR、GおよびBの各色毎に作成
した場合には、それぞれを記憶する。
【0048】また、記憶手段78は、このような画像処
理の情報に加え、あるいは画像処理の情報の代わりに、
そのコマの同時プリントの際の、画像入力情報および画
像出力情報、サムネール画像、画像特性値等の1以上を
記憶してもよい。さらに、画像特性値やサムネール画像
は、該当するコマより先に処理された複数コマのものも
記憶してもよい。これにより、これらを検索情報とした
コマの検索精度が向上するのは、前述のとおりである。
さらに、記憶手段78は、このような種々の画像処理の
情報を含む先の(同時)プリント時の写真プリント作成
条件、すなわち露光・焼付に係る条件に加えて現像条件
等の条件を検索情報に対応付けて記憶してもよい。
【0049】検索情報および画像処理の情報を記憶する
記憶手段78には特に限定はなく、各種の手段が利用可
能である。例えば、新写真システムのフィルムFであれ
ば、フィルムFに形成される磁気記録媒体を記憶手段7
8として利用してもよい。また、フロッピーディスク、
光磁気記録媒体、ICカード等の記録媒体を記憶手段7
8として用いてもよい。この際には、プリントと共に顧
客に渡し、再プリントの際にフィルムFと共にこの記録
媒体を顧客から提供してもらい、フォトプリンタ10に
接続されるドライブ等で読み取る。ラボ業者(店)が顧
客のデータベースを作成している場合には、このデータ
ベースを記憶手段78としてもよい。なお、これらの情
報を永久に保存すると、情報量が膨大な量となってしま
うので、この保存は適宜決定した一定期間とするのが好
ましい。例えば、一般的に、再プリントの依頼は同時プ
リントから一か月以内であるので、保存期間は、同時プ
リントから一か月程度とすればよい。
【0050】あるいは、記憶手段78を含む複数の原画
像情報保存(記憶)手段と、処理装置14を含む複数の
画像処理装置、あるいはラボ業者が所有するパーソナル
コンピュータとを、LANやWAN(Wide Area Networ
k) のようなコンピュータ通信ネットワーク等の通信手
段に相互に接続し、相互にアクセスして検索情報や画像
処理の情報等の記憶または保存や検索を行ってもよい。
すなわち、記憶手段78は、複数のフォトプリンタ10
の処理装置14からネットワークを介してアクセス可能
な場所(記憶装置)に検索情報や画像処理の情報等を記
憶するようにしてもよいし、パラメータ統合部76は、
ネットワークを介してアクセス可能な複数の場所(記憶
装置)を検索するようにしてもよい。この際には、各コ
マの検索情報およびその画像処理の情報をセンター方式
で一括で管理してもよく、フィルムFの再プリントの依
頼を受けた際に、同時プリントを行った他のラボ業者の
データベースにアクセスして画像処理の情報を得てもよ
く、また、顧客が所有するパーソナルコンピュータを記
憶手段78として同時プリント時等に検索情報および画
像処理の情報を記憶しておき、再プリント時にアクセス
して画像処理の情報等を得てもよい。
【0051】前述のように、処理装置14のプレスキャ
ン処理部54で処理された画像データはディスプレイ2
0に、本スキャン処理部56で処理された画像データは
プリンタ16に、それぞれ送られる。プリンタ16は、
供給された画像データに応じて感光材料(印画紙)を露
光して潜像を記録するプリンタ(焼付装置)と、露光済
の感光材料に所定の処理を施してプリントとして出力す
るプロセサ(現像装置)とを有して構成される。プリン
タでは、例えば、感光材料をプリントに応じた所定長に
切断した後に、バックプリントを記録し、次いで、感光
材料の分光感度特性に応じたR露光、G露光およびB露
光の3種の光ビームを処理装置14から出力された画像
データに応じて変調して主走査方向に偏向すると共に、
主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を搬送する
ことにより、前記光ビームで感光材料を2次元的に走査
露光して潜像を記録し、プロセサに供給する。感光材料
を受け取ったプロセサは、発色現像、漂白定着、水洗等
の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプリントとし、
フィルム1本分等の所定単位に仕分して集積する。
【0052】以下、フォトプリンタ10の作用を説明す
ることにより、本発明のプリントシステムについて、よ
り詳細に説明する。
【0053】まず、同時プリントの場合を説明する。同
時プリントの際には、フィルムFのプリント作成を依頼
されたオペレータは、フィルムFに応じたキャリアをス
キャナ12の所定位置に装着して、フィルムFをキャリ
アの所定位置にセットし、キャリア30の所定位置にフ
ィルムF(カートリッジ)をセットし、作成するプリン
トサイズ等の必要な指示を入力した後に、プリント作成
開始を指示する。これにより、スキャナ12の可変絞り
24の絞り値やイメージセンサ(ラインCCDセンサ)
34の蓄積時間がプレスキャンの読取条件に応じて設定
され、その後、キャリア30がフィルムFをプレスキャ
ンに応じた速度で副走査方向に搬送して、プレスキャン
が開始され、前述のように所定の読取位置において、フ
ィルムFがスリット走査されて投影光がイメージセンサ
34に結像して、フィルムFに撮影された画像がR,G
およびBに分解されて光電的に読み取られる。
【0054】なお、プレスキャンおよび本スキャンは、
1コマずつ行ってもよく、全コマあるいは所定の複数コ
マずつ、連続的にプレスキャンおよび本スキャンを行っ
てもよい。以下の例では、説明を簡潔にするために、1
コマの画像読取を例に説明を行う。
【0055】ここで、コードリーダ44によってDXコ
ード等のバーコードが読み取られ、また、フィルムFが
新写真システムのフィルムである場合には、フィルムF
の搬送の際にキャリア30の磁気ヘッド42でフィルム
Fに記録された磁気情報が読み取られ、必要な情報が処
理装置14に送られる。コマID情報を検索情報として
用いる場合には、この磁気情報等からID情報取得部7
2がコマID情報を取得するのは前述のとおりである。
また、コマID情報は、オペレータが入力してID情報
取得部72が取得してもよく、日付等からID情報取得
部72が自動生成しても良いのも前述のとおりである。
以下の説明は、コマID情報を検索情報として利用する
際を例に行う。
【0056】イメージセンサ34からの出力は、アンプ
36で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とさ
れて、処理装置14に送られ、データ処理部46でオフ
セット補正等の所定の処理を施された後、Log変換器
48で変換されてデジタルの画像データとされ、プレス
キャンメモリ50に記憶される。
【0057】プレスキャンメモリ50にプレスキャンデ
ータが記憶されると、セットアップ部70がこれを読み
出し、前述のように、濃度ヒストグラムの作成や画像特
徴量の算出を行い、その結果から、可変絞り24の絞り
値等の本スキャンの読取条件を設定し、スキャナ12に
送る。セットアップ部70は、さらに、濃度ヒストグラ
ムおよび画像特徴量、オペレータによる指示に応じて、
そのコマ(画像)に実行する画像処理を選択し、その順
番を決定し、さらに各画像処理の画像処理条件を設定
(算出)する。設定された画像処理条件は、パラメータ
統合部76に送られ、パラメータ統合部76によってプ
レスキャン処理部54および本スキャン処理部56の所
定位置(ハードウエア)に設定される。
【0058】検定を行う場合には、画像処理条件がプレ
スキャン処理部54に設定されると、プレスキャンメモ
リ50からプレスキャンデータが読み出され、処理部6
2において設定された画像処理条件に応じて画像処理さ
れ、次いで、信号変換部64に供給されてディスプレイ
20での表示に応じた画像データに変換され、プレスキ
ャン画像がシュミレーション画像としてディスプレイ2
0に表示される。オペレータは、ディスプレイ20の表
示を見て、画像すなわち処理結果の確認(検定)を行
い、必要に応じて、キーボード18aに設定された調整
キー等を用いて、色、濃度、階調等の調整等を行う。調
整の信号は、キー補正部74に送られ、キー補正部74
は入力に応じた画像処理条件の補正量を算出し、これを
パラメータ統合部76におくる。パラメータ統合部76
は、送られた補正量に応じて、前述のように、処理部6
2および処理部66に設定した画像処理条件を補正す
る。従って、オペレータによる入力に応じて、ディスプ
レイ20に表示される画像も変化する。
【0059】オペレータは、ディスプレイ20に表示さ
れる画像が適正であると判定(検定OK)すると、キー
ボード18a等を用いて、その旨を指示する。これによ
り、画像処理条件が確定し、本例では、本スキャンが開
始され、スキャナ12において可変絞り24の絞り値等
が設定された本スキャンの読取条件に設定されると共
に、キャリア30が本スキャンに対応する速度でフィル
ムFを搬送し、本スキャンが開始される。なお、検定を
行わない場合には、パラメータ統合部76による本スキ
ャン処理部56への画像処理条件の設定を終了した時点
で画像処理条件が確定し、本スキャンが開始される。こ
のような検定の有無は、モードとして選択可能にするの
が好ましい。
【0060】本スキャンは、可変絞り24の絞り値等の
読取条件が設定された本スキャンの読取条件となる以外
はプレスキャンと同様に行われ、イメージセンサ34か
らの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換器
38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処理
部48で処理されて、Log変換器50で本スキャンデ
ータとされ、本スキャンメモリ52に送られる。本スキ
ャンデータが本スキャンメモリ54に送られると、本ス
キャン処理部58によって読み出され、処理部66にお
いて確定した画像処理条件で画像処理され、次いで、信
号変換部68で変換されて出力用の画像データとされ、
プリンタ16に出力され、この画像データを再生したプ
リントが作成される。
【0061】また、画像処理条件の確定に応じて、ID
情報取得部72からコマID情報がパラメータ統合部7
6に送られ、パラメータ統合部76は、コマID情報
(検索情報)と画像処理の情報とを対応付けて記憶手段
78に送り、記憶手段78がこれを記憶する。
【0062】なお、検索情報として画像特性値を利用す
る場合には、セットアップ部70が、同時プリントのプ
レスキャンデータを用いた画像特徴量の算出と共に、必
要な画像特性値を算出し、これをパラメータ統合部76
に供給しておき、画像処理条件の確定に応じて、パラメ
ータ統合部76が画像特性値(検索情報)と画像処理の
情報とを対応付けて記憶手段78に送り、記憶手段78
がこれを記憶する。
【0063】本発明のプリントシステムにおいて、記憶
手段78に画像処理の情報とコマの検索情報を記憶する
のは同時プリントの際に限定はされず、例えば、顧客が
同時プリントの画像に不満を持ち、色/濃度処理等を指
示して再プリントを依頼した場合や、画像処理の情報を
記憶していないコマのプリント作成であれば、この際の
画像処理の情報等を画像処理の情報として保存してもよ
い。
【0064】一方、フォトプリンタ10において、再プ
リントは、基本的に下記のようにして行われる。オペレ
ータが、再プリントである旨の指示を入力すると共に、
再プリントの依頼を受けたフィルムFに応じたキャリア
をスキャナ12に装填し、フィルムFをキャリアに装着
して、キーボード18a等を用いて、再プリントである
旨の入力、再プリントするコマ、プリントサイズなどの
プリント条件等の必要な情報を入力し、プリント開始を
指示する。これにより、キャリア30がフィルムFを搬
送し、再プリントするコマが読取位置に搬送され、プレ
スキャンが開始される。
【0065】なお、本発明においては、オペレータが同
時プリントや再プリントである旨の指示を入力するのに
限定はされず、例えば、プリントを作成するコマの検索
情報を用いて、記憶手段78を検索して、対応する検索
情報および画像処理の情報が記憶手段78にない場合に
は、前記同時プリントと同様の処理を行い、対応する画
像処理の情報等がある場合には、以下に示す、再プリン
トと同様の処理を行うようにしてもよい。
【0066】プレスキャンは、同時プリントと同様に行
われ、プレスキャンの読取条件の基、フィルムFの投影
光がイメージセンサ34に結像して、出力信号がアンプ
36で増幅され、A/D変換器38で変換され、データ
処理部46およびLog変換器48でプレスキャンデー
タとされ、プレスキャンメモリ50に記憶される。ま
た、同時プリントと同様に、プレスキャンのフィルムF
の搬送の際に、フィルムFに磁気記録される情報やDX
コード等のバーコードがキャリア30で読み取られ、必
要な情報が処理装置14に供給され、この磁気情報等か
らID情報取得部72がコマID情報を取得し、あるい
は、オペレータがキーボード18a等を用いてコマID
情報を入力する。
【0067】ID情報取得部72が再プリントするコマ
のコマID情報(検索情報)を取得すると、パラメータ
統合部76は、ID情報取得部72から再プリントする
コマのコマID情報を受取り、記憶手段78を検索し
て、このコマID情報に対応するコマの同時プリントの
画像処理の情報を記憶手段78から読み出し、セットア
ップ部70に送る。一方、セットアップ部70は、同時
プリントと同様に、プレスキャンデータから濃度ヒスト
グラムの作成や画像特徴量の算出を行い、本スキャンの
読取条件を設定してスキャナ12に送る。また、セット
アップ部70は、算出した画像特徴量等とパラメータ統
合部76から送られた画像処理の情報から、画像処理条
件等を設定し、パラメータ統合部76に送る。なお、こ
の画像処理は、基本的に、同時プリントの際の画像処理
を再現するように設定される。パラメータ統合部76
は、画像処理条件等を本スキャン処理部56の所定位置
に設定する。
【0068】ここで、再プリントの際には、パラメータ
統合部76が画像特性値に対応するコマを検索し、画像
処理の情報を読み出した時点で、その同時プリントの、
低解像度画像、サムネール画像、そのコマの前後に処理
した画像の低解像度等をディスプレイ20に表示して、
記憶手段78から検索したコマが適正であるか否かの確
認を行うのが好ましいのは、前述のとおりである。ま
た、この表示は、再プリントする画像と共に表示するの
が好ましく、さらに、該当するコマの前あるいはさらに
後に処理したコマの画像と共に表示するのも好ましい。
【0069】本例においては、この本スキャン処理部5
6への画像処理条件の設定で、画像処理条件が確定し、
本スキャンが開始される。あるいは、必要に応じて、同
時プリントと同様に検定を行ってもよい。本スキャン
は、基本的に同時プリントと同様に行われ、スキャナ1
2は、供給された本スキャンの読取条件の基、イメージ
センサ34からの出力信号はアンプ36で増幅されて、
A/D変換器38でデジタル信号とされ、処理装置14
のデータ処理部48で処理されて、Log変換器50で
本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送ら
れ、記憶される。次いで、本スキャンデータが本スキャ
ンメモリ52から読み出され、処理部66において設定
された処理条件で処理され、信号変換部68において変
換されたて出力用の画像データとされ、プリンタ16に
出力され、これを再現したプリントが出力される。この
再プリントで再現された画像は、基本的に、同時プリン
トと同じ画像処理を、同じ画像処理条件で施された画像
であるので、同時プリントの画像と、色や濃度が好適に
一致した画像となる。
【0070】なお、検索情報として画像特性値を用いる
場合には、セットアップ部70において、再プリントの
プレスキャンデータを用いた画像特徴量の算出等と共に
画像特性値を算出し、これをパラメータ統合部76に送
る。パラメータ統合部76は、この画像特性値(検索情
報)を用いて、記憶手段78から対応するコマを検索
し、その同時プリントの画像処理の情報を読み出して、
セットアップ部70に供給する。セットアップ部70
は、この画像処理の情報を受け取った後に、前述のよう
に、画像処理条件等を設定して、パラメータ統合部76
に送り、以下、同様に処理が行われる。
【0071】また、本発明のプリントシステムにおいて
は、出力用の画像データは、プリンタ16のみならず、
フロッピーディスク、MOディスク(磁気記録ディス
ク)、CD−R等の各種の記憶媒体に出力して、画像フ
ァイルとしてもよい。
【0072】本発明のプリントシステムは、図1に示さ
れるようなデジタルフォトプリンタのみならず、従来の
直接露光(アナログ露光)のフォトプリンタにも好適に
利用可能である。周知のように、直接露光のフォトプリ
ンタは、フィルムに撮影された画像の投影光を感光材料
に結像させ、この投影光で感光材料を露光(焼き付け)
して潜像を形成した後に、所定の現像処理を施してフィ
ルムに撮影された画像を再現したプリントを得る。ここ
で、フィルムの投影光で感光材料を露光する際には、プ
リントに適正な画像を再現するために、光路中にC(シ
アン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の色フィ
ルタを適当量挿入して画像の色調整を行い、さらに、絞
りによって投影光量を調整して画像の濃度調整を行う。
なお、各フィルタの挿入量や絞りの調整量は、例えば、
フィルムに撮影された画像を光電的に読み取って画像デ
ータ(入力画像データ)を得、画像のLATDやハイラ
イトやシャドー等の画像特徴量を算出して、これを用い
て決定される。
【0073】本発明のプリントシステムを直接露光のフ
ォトプリンタに利用する際には、同時プリントの際の各
フィルタの挿入量や絞りの調整量を、画像処理の情報と
して記憶手段に記憶しておき、再プリントの際に、前述
の例と同様にして取得したコマの識別情報に応じて、こ
の画像処理の情報を読み出して、同時プリントと同様の
露光条件を再現して、再プリントの投影露光を行う。あ
るいは、前述のデジタルフォトプリンタと同様に、入力
画像データ(そのもの、縮小画像、圧縮データ、解像度
低下データ)、作成したプリントの測光データ(そのも
の、縮小画像、圧縮データ、解像度低下データ)等を記
憶しておき、これを再プリント時に利用してもよい。
【0074】以上、本発明のプリントシステムについて
詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0075】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、同時プリントに再現された画像と、色や濃度が
好適に一致する画像が再現された再プリントを、安定し
て、しかも簡易な操作で出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプリントシステムを利用するデジタ
ルフォトプリンタの一例のブロック図である。
【図2】 (A)は図1に示されるデジタルフォトプリ
ンタに装填されるスキャナの概念図を、(B)は図1に
示されるデジタルフォトプリンタに配置されるイメージ
センサの概念図を、それぞれ示す。
【図3】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画
像処理装置の一例のブロック図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ 12 スキャナ 14 画像処理装置 16 プリンタ 18 操作系 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 28 拡散ボックス 30 キャリア 32 結像レンズユニット 34 イメージセンサ 36 アンプ 38 A/D変換器 42 磁気ヘッド 44 コードリーダ 46 データ処理部 48 Log変換器 50 プレスキャン(フレーム)メモリ 52 本スキャン(フレーム)メモリ 54 プレスキャン処理部 56 本スキャン処理部 58 条件設定部 60 データ補正部 62,66 (画像)処理部 64,68 信号変換部 70 セットアップ部 72 ID情報取得部 74 キー補正部 76 パラメータ統合部 78 記憶手段

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像に画像処理を施し、前記画像を可視
    像として再現したプリントを出力するプリントシステム
    であって、 原画像もしくはその画像データに画像処理を施す画像処
    理手段と、前記原画像を画像データとして、この画像デ
    ータおよび外部から入力される指示の少なくとも一方に
    応じて、前記画像処理手段における画像処理を設定する
    設定手段と、前記画像処理手段が処理した原画像の画像
    処理の情報およびその原画像を検索する検索情報を対応
    付けて記憶する記憶手段と、供給された検索情報に応じ
    て、対応する原画像の画像処理の情報を検索する検索手
    段とを有し、 かつ、前記記憶手段が画像処理条件および検索情報を記
    憶している原画像を再度処理する場合には、前記設定手
    段は、さらに前記検索手段が検索した画像処理の情報を
    加味して、この再度の処理における前記画像処理手段で
    の画像処理を設定することを特徴とするプリントシステ
    ム。
  2. 【請求項2】原画像もしくはその画像データに画像処理
    を施す画像処理手段と、前記原画像が可視像として再現
    された写真プリントを出力する画像出力手段を有し、先
    のプリント作成時の前記原画像の画像処理の情報を後の
    プリント作成時に再利用可能なプリントシステムであっ
    て、 前記先のプリント作成時の原画像の画像処理の情報と、
    この原画像の画像処理の情報に対応する原画像の情報を
    前記後のプリント作成時に検索するために用いられる検
    索情報とを記憶する記憶手段と、 前記後のプリント作成時に前記原画像の情報を検索する
    ために用いられる検索情報に基づいて、前記記憶手段に
    記憶された複数の前記原画像の情報の中から該当する前
    記原画像の情報を検索する検索手段と、 この検索手段によって検索された前記該当する原画像の
    情報に基づいて前記後のプリント作成時の前記原画像の
    前記画像処理の情報を設定する設定手段とを有し、 前記画像処理手段は、前記原画像またはこの原画像の画
    像データに、前記設定手段によって設定された前記画像
    処理の情報に対応する前記画像処理を施し、 前記画像出力手段は、前記画像処理手段によって前記画
    像処理が施された前記原画像もしくは前記原画像の画像
    データに基づいて後の写真プリントを出力することを特
    徴とするプリントシステム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のプリントシステムであっ
    て、 さらに、前記検索情報を入力する検索情報入力手段を有
    することを特徴とするプリントシステム。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載のプリントシステ
    ムであって、 さらに、前記原画像または前記原画像の画像データを入
    力する画像入力手段を有することを特徴とするプリント
    システム。
  5. 【請求項5】前記設定手段は、前記先のプリント作成時
    に、前記原画像を画像データとして得、得られた画像デ
    ータおよび外部から入力される指示の少なくとも一方に
    応じて、前記画像処理の情報を設定することを特徴とす
    る請求項2〜4のいずれかに記載のプリントシステム。
  6. 【請求項6】前記先のプリント作成時は、同時プリント
    時であり、前記後のプリント作成時は、再プリント時で
    あることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の
    プリントシステム。
  7. 【請求項7】前記画像処理の情報は、前記画像処理手段
    によって施される前記画像処理の種類、その順序および
    画像処理条件を含むことを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載のプリントシステム。
  8. 【請求項8】前記記憶手段は、ネットワークを通じて複
    数のプリントシステムからアクセス可能な場所に前記画
    像処理の情報と前記検索情報とを記憶することを特徴と
    する請求項2〜7のいずれかに記載のプリントシステ
    ム。
  9. 【請求項9】前記検索手段は、ネットワークを通じてア
    クセス可能な複数の場所を検索することを特徴とする請
    求項2〜8のいずれかに記載のプリントシステム。
  10. 【請求項10】前記記憶手段の記憶する前記画像処理の
    情報は、自動的に設定される画像処理の情報および外部
    から入力される画像処理の情報の少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載のプリ
    ントシステム。
  11. 【請求項11】前記記憶手段の記憶する前記画像処理の
    情報は、画像入力条件、画像出力条件、サムネール画
    像、前記原画像の画像特性値および前記原画像に先立っ
    て処理された複数の画像の画像特性値の少なくとも一つ
    を含むことを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記
    載のプリントシステム。
  12. 【請求項12】前記記憶手段の記憶する前記検索情報
    は、フィルムID、DXコード、ユーザID、前記画像
    処理手段を備える画像処理装置を特定できる情報、画像
    処理を行った日時、コマ番号、前記原画像の画像特性
    値、前記原画像に先立って処理された複数の画像の画像
    特性値、ヒストグラム情報、前記原画像をブロック分割
    した各ブロック画像のヒストグラム情報および前記原画
    像の低解像度画像の画像データの少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする請求項2〜11のいずれかに記載のプ
    リントシステム。
  13. 【請求項13】前記原画像をブロック分割した各ブロッ
    ク画像は、前記原画像の画像領域を点対称分割したもの
    であることを特徴とする請求項12に記載のプリントシ
    ステム。
  14. 【請求項14】前記低解像度画像は、その画素数が16
    ×16画素以下である画像および前記原画像と階調分解
    能の異なる画像の少なくとも一つであることを特徴とす
    る請求項12または13に記載のプリントシステム。
  15. 【請求項15】前記検索情報入力手段は、前記検索情報
    として、フィルムID、DXコード、ユーザID、前記
    画像処理手段を備える画像処理装置を特定できる情報、
    画像処理を行った日時、コマ番号、前記原画像の画像特
    性値および前記原画像に先立って処理された複数の画像
    の画像特性値の少なくとも一つを入力することを特徴と
    する請求項3〜14のいずれかに記載のプリントシステ
    ム。
  16. 【請求項16】前記検索情報入力手段の入力する前記検
    索情報は、写真プリントの裏印字情報、顧客カード、フ
    ィルム画像の磁気記録層およびフィルム画像の情報記録
    手段の少なくとも一つに基づく情報を含むことを特徴と
    する請求項3〜15のいずれかに記載のプリントシステ
    ム。
  17. 【請求項17】前記写真プリントの裏印字情報、顧客カ
    ード、フィルム画像の磁気記録層およびフィルム画像の
    情報記録手段の少なくとも1つは、それぞれフィルムI
    D、DXコード、ユーザID、前記画像処理手段を備え
    る画像処理装置を特定できる情報、画像処理を行った日
    時およびコマ番号の少なくとも一つを含むことを特徴と
    する請求項16に記載のプリントシステム。
  18. 【請求項18】前記検索手段は、前記検索情報として、
    フィルムID、DXコード、ユーザID、前記画像処理
    手段を備える画像処理装置を特定できる情報、画像処理
    を行った日時およびコマ番号の少なくとも一つを組み合
    わせて検索することを特徴とする請求項2〜17のいず
    れかに記載のプリントシステム。
  19. 【請求項19】前記検索手段は、前記検索情報として、
    前記後の写真プリントの画像の画像特性値、前記後の写
    真プリントの画像に先立って処理された複数の画像の画
    像特性値、前記後の写真プリントの画像のヒストグラム
    情報、前記後の写真プリントの画像をブロック分割した
    各ブロック画像のヒストグラム情報、前記後の写真プリ
    ントの画像の低解像度画像の画像データおよび前記後の
    写真プリントの画像を含む前後複数の画像の低解像度画
    像の画像データの少なくとも一つを含むことを特徴とす
    る請求項2〜18のいずれかに記載のプリントシステ
    ム。
  20. 【請求項20】前記検索手段は、前記先のプリント作成
    時の原画像のサムネール画像、前記先のプリント作成時
    の画像の低解像度画像および前記先のプリント作成時の
    画像を含む前後複数の画像の低解像度画像の少なくとも
    一つを表示して、確認できることを特徴とする請求項2
    〜19のいずれかに記載のプリントシステム。
  21. 【請求項21】前記検索手段は、さらに、前記後のプリ
    ント作成時の画像のサムネール画像、前記後のプリント
    作成時の画像の低解像度画像および前記後のプリント作
    成時の画像を含む前後複数の画像の低解像度画像の少な
    くとも一つを同時に表示して、確認できることを特徴と
    する請求項20に記載のプリントシステム。
  22. 【請求項22】前記設定手段は、前記先のプリント作成
    時に外部から入力される画像処理条件、前記先のプリン
    ト作成時の画像入力条件と画像出力条件、前記先のプリ
    ント作成時の画像特性値および前記先のプリント作成時
    に先立って処理された複数の画像の画像特性値と前記先
    のプリント作成時の画像特性値の少なくとも一つを参照
    して、再演算を行うことを特徴とする請求項2〜21の
    いずれかに記載のプリントシステム。
  23. 【請求項23】先のプリント作成時の原画像のプリント
    作成条件を後のプリント作成時に再利用可能な写真プリ
    ントシステムであって、 前記先のプリント作成時の原画像のプリント作成条件
    と、この原画像のプリント作成条件に対応する原画像の
    情報を前記後のプリント作成時に検索するために用いら
    れる検索情報とを保存するプリント作成情報保存手段
    と、 前記後のプリント作成時に前記原画像の情報を検索する
    ために用いられる検索情報を入力する検索情報入力手段
    と、 この検索情報入力手段によって入力された前記検索情報
    に基づいて、前記プリント作成情報保存手段に保存され
    た複数の前記原画像の情報の中から該当する前記原画像
    の情報を検索する原画像情報検索手段と、 この原画像情報検索手段によって検索された前記該当す
    る前記原画像の情報に対応する前記後のプリント作成時
    の前記原画像のプリント作成条件を決定するプリント条
    件決定手段と、 後のプリント作成時に前記原画像を前記プリント条件決
    定手段によって決定された前記後のプリント作成時の前
    記原画像のプリント作成条件に従って写真プリントを作
    成する写真プリント作成手段とを有することを特徴とす
    るプリントシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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