JP3853107B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムに撮影された画像やデジタルカメラで撮影された画像を再現したプリント(写真)を出力する、プリントシステムの技術分野に属し、詳しくは、このようなプリントシステムにおいて、同時プリントと再プリントの画像を好適に一致させることを可能にする画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して露光する、いわゆる直接露光が主流である。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに読取光を入射して、その投影光を読み取ることによって、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナによって読み取られた画像データやデジタルカメラ等から供給された画像データに所定の処理を施し、画像記録のための画像データすなわち露光条件とする画像処理装置と、画像処理装置から出力された画像データに応じて、例えば光ビーム走査によって感光材料を走査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)と、プリンタによって露光された感光材料に現像処理を施して、画像が再生された(仕上り)プリントとするプロセサ(現像装置)とを有して構成される。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタによれば、画像をデジタルの画像データとして、画像データの処理によって画像を調整することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位なプリントを得ることができる。
しかも、デジタルフォトプリンタによれば、デジタルカメラ等で撮影された画像もプリントとして出力することもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなデジタルフォトプリンタのみならず、フィルムに撮影された画像や、デジタルカメラで撮影された画像データから出力されたプリントでは、焼き増しの依頼等に応じて、1回プリントした画像(コマ)を再度プリントとして出力する、いわゆる再プリントを行うことも多い。
この場合には、特に修正指示が無い場合には、先に出力されたプリント(通常は、同時プリントの際に出力されたプリント)と、再プリントとで、再現された画像が一致していることが要求される。ところが、オペレータの判断や操作の違い等によって、先のプリントと再プリントとで画像の色や濃度が異なってしまう場合も多々あり、顧客からの苦情も多い。
【0007】
また、先に出力したプリントが不適性な場合には、再度、そのプリントを出力する焼き直しが行われるが、この焼き直しも、良好な作業性および効率で行えることが望まれる。
【0008】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、写真フィルムに撮影された画像やデジタルカメラ等で撮影された画像を再現したプリントを出力するプリントシステムにおいて、焼き増しの依頼等に応じた再注文プリントでは、前回のプリントの画像と色や濃度が同様の画像(一致した画像)を安定して再現することができ、また、先のプリントが不適性な場合の焼き直しも、良好な作業性で行うことができる画像処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、画像を記録材料上に出力するフォトプリント方法であって、供給された画像の画像データを用いて処理を設定すると共に、処理した画像の画像情報を前記記憶手段に記憶する第1処理モード、前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を用いて画像の処理を設定する第2処理モード、前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を利用して画像の処理を設定すると共に、設定した前記記憶手段に新たな画像情報を上書き記憶し、あるいは前回の画像情報を削除して新たな画像情報を記憶する第3処理モードの少なくとも1つの処理モードを有し、プリント作業の開始前に、前記各処理モードのいずれかを指定することを特徴とするフォトプリント方法を提供する。
【0011】
また、本発明の別の態様は、画像を記録材料上に出力してプリントを作製するフォトプリント装置であって、供給された画像の画像データを用いて処理を設定すると共に、処理した画像の画像情報を前記記憶手段に記憶する第1処理モード、前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を用いて画像の処理を設定する第2処理モード、前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を利用して画像の処理を設定すると共に、設定した前記記憶手段に新たな画像情報を上書き記憶し、あるいは前回の画像情報を削除して新たな画像情報を記憶する第3処理モードの少なくとも1つの処理モードと、前記各処理モードのいずれかを選択する選択手段とを有し、前記選択手段により選択された処理モードでプリント処理を行うことを特徴とするフォトプリント装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像処理装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0015】
図1に、本発明の画像処理装置を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図が示される。
なお、本発明の画像処理装置は、このようなデジタルフォトプリンタのみならず、フィルムの投影光によって印画紙の焼き付けを行う、従来の直接露光のフォトプリンタ(アナログフォトプリンタ)にも好適に利用可能である。
すなわち、本発明の画像処理装置が処理する画像とは、画像(撮影シーンを含む)を光電的に読み取ることで得られた各種の画像データであってもよく、フィルム等に撮影された原画像(その投影光や反射光)であってもよい。
【0016】
図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的に、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)を処理して出力用の画像データとし、また、フォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して(仕上り)プリントとして出力するプリンタ16とを有して構成される。
また、画像処理装置14には、モードの選択、処理の指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20が接続される。
【0017】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構成される。
【0018】
また、フォトプリンタ10においては、135サイズや新写真システム(Advanced Photo System)等、読み取りに供されるフィルムFに応じて、それぞれに専用のキャリア30が用意されている。これらのキャリア30は、スキャナ12の本体に装着自在に構成されるものであり、キャリア30を交換することにより、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャリア30によって所定の読取位置に搬送される。
【0019】
このようなスキャナ12において、フィルムFに撮影された画像を読み取る際には、光源22から射出され、可変絞り24によって光量調整された読取光が、キャリア30によって所定の読取位置に位置されたフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
【0020】
キャリア30は、図2(A)に示されるように、所定の読取位置を挟んで配置される搬送ローラ対30aおよび30bと、フィルムFの投影光を所定のスリット状に規制する読取位置に対応して位置するスリット40aを有するマスク40とを有する。スリット40aは、ラインCCDセンサと同方向(主走査方向)に延在するものであり、搬送ローラ対30aおよび30bは、読取位置にフィルムFを位置しつつ、主走査方向と直交する副走査方向に、フィルムFの長手方向を一致して搬送する。
フィルムFは、このキャリア30によって読取位置に位置されて副走査方向に搬送されつつ、読取光を入射される。これにより、結果的にフィルムFが主走査方向に延在するスリット40aによって2次元的にスリット走査され、フィルムFに撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0021】
新写真システムのフィルムには、磁気記録媒体が形成されており、新写真システムのフィルム(カートリッジ)に対応するキャリア30には、この磁気記録媒体の情報の読取/記録を行う磁気ヘッド42が配置されている。
新写真システムのフィルムの磁気記録媒体には、そのフィルムに固有の識別記号であるフィルムID、コマ番号、撮影日時等の各種の情報が記録されており、これらの情報は、フィルムFの搬送時に磁気ヘッド42で読み取られて画像処理装置14等の所定部位に送られ、また、各種の情報がキャリア30に転送されフィルムFの磁気記録媒体に記録される。
【0022】
また、キャリア30には、フィルムFに光学的に記録されるDXコード、拡張DXコード、FNSコード等のバーコードや、フィルムに光学的に記録された各種の情報を読み取るためのコードリーダ44が配置されている。これらのコードを読み取ることで、フィルム種、コマ番号等の各種の情報を検出できる。
コードリーダ44で読み取られた各種の情報は、画像処理装置14等の所定部位に送られる。
【0023】
前述のように、読取光はキャリア30に保持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光となり、この投影光は、結像レンズユニット32によってイメージセンサ34の受光面に結像される。
図2(B)に示されるように、イメージセンサ34は、R画像を読み取るラインCCDセンサ34R、G画像を読み取るラインCCDセンサ34GおよびB画像を読み取るラインCCDセンサ34Bを有する、いわゆる3ラインのカラーCCDセンサで、主走査方向に延在する。フィルムFの投影光は、イメージセンサ34によって、R、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取られる。
イメージセンサ34の出力信号は、アンプ36で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、画像処理装置14に送られる。
【0024】
スキャナ12においては、フィルムFに撮影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレスキャンと、出力画像の画像データを得るための本スキャンとの、2回の画像読取で行う。
プレスキャンは、スキャナ12が対象とする全てのフィルムの画像を、イメージセンサ34が飽和することなく読み取れるように設定された、プレスキャンの読取条件で行われる。一方、本スキャンは、プレスキャンデータから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃度でイメージセンサ34が飽和するように、各コマ毎に設定された本スキャンの読取条件で行われる。従って、同じ画像でも、プレスキャンと本スキャンの出力信号は、解像度と出力レベルが異なる。
【0025】
なお、本発明において、スキャナは、このようなスリット走査によるものに限定はされず、1コマの画像の全面を一度に読み取る、面露光を利用するものであってもよい。この場合には、例えば、エリアCCDセンサを用い、光源とフィルムFとの間に、R、GおよびBの各色フィルタの挿入手段を設け、各色フィルタを順次挿入してエリアCCDセンサで画像を読み取ることにより、フィルムに撮影された画像を3原色に分解して順次行えばよい。
【0026】
前述のように、スキャナ12からの出力信号(画像データ)は、本発明にかかる画像処理装置14に出力される。
なお、本発明の画像処理装置14は、スキャナ12によって読み取られたフィルムFの画像以外にも、反射原稿の画像を読み取る画像読取装置、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像デバイス、LAN(Local Area Network)やコンピュータ通信ネットワーク等の通信手段、メモリカードやMO(光磁気記録媒体)やフォトCD等のメディア(記録媒体)等の、各種の画像読取手段や撮像手段、画像データの記憶手段等の、各種の画像データ供給源から画像データを受け取り、以下に示すような処理を施してもよい。
【0027】
図3に、画像処理装置14のブロック図を示す。図3に示されるように、画像処理装置14(以下、処理装置14とする)は、データ処理部46、Log変換器48、プレスキャン(フレーム)メモリ50、本スキャン(フレーム)メモリ52、プレスキャン処理部54、本スキャン処理部56、および条件設定部58を有して構成される。また、条件設定部58(後述するパラメータ統合部76)には、記憶手段78および検索手段80が接続される。
なお、図3は、主に画像処理関連の部位を示すものであり、画像処理装置14には、これ以外にも、処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ、可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続される。
【0028】
このような処理装置14は、一例として、主に同時プリントに対応する第1処理モード、再プリントに対応するモードであって、主に再注文プリントに対応する第2処理モードおよび主にプリントの焼き直しに対応する第3処理モードの、3つの処理モードを有し、選択されたモードに応じて、画像データの処理(画像の処理)を行う。
なお、処理モードの選択方法には特に限定はなく、キーボード18aによる入力、ディスプレイ20とマウス18bを用いるGUI(graphical user interface)等の公知の方法を用いればよい。
【0029】
スキャナ12から出力されたR,GおよびBの各出力信号は、まず、データ処理部46において、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理を施され、Log変換器48で変換されてデジタルの画像データとされて、プレスキャン(画像)データはプレスキャンメモリ50に、本スキャン(画像)データは本スキャンメモリ52に、それぞれ記憶(格納)される。
【0030】
プレスキャンメモリ50に記憶されたプレスキャンデータはプレスキャン処理部54で処理されて、ディスプレイ20による表示に対応する画像データとされ、本スキャンメモリ52に記憶された本スキャンデータは、本スキャン処理部56で処理されて、プリンタ16による出力に対応する画像データとされる。
プレスキャン処理部54は、画像処理部62および信号変換部64を有して構成される。他方、本スキャン処理部56は、画像処理部66および信号変換部68を有して構成される。
【0031】
プレスキャン処理部54の画像処理部62(以下、処理部62とする)と、本スキャン処理部56の画像処理部66(以下、処理部66とする)は、共に、後に詳述する条件設定部58の設定に応じて、スキャナ12によって読み取られた画像(画像データ)に画像処理を施す部位である。両者は、処理する画像データの画素密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行う。
【0032】
処理部62および処理部66における画像処理は、公知の各種の画像処理であって、一例として、グレイバランス調整、階調調整、濃度調整、電子変倍処理、シャープネス(鮮鋭化)処理、粒状抑制処理、覆い焼き処理(中間階調を維持した画像データ圧縮による、直接露光のフォトプリンタにおける覆い焼き効果の付与)、幾何学歪補正、周辺光量補正、赤目補正、ソフトフォーカスや白黒仕上げなどの特殊仕上げ等の1以上が例示される。
【0033】
これらの各処理は、公知の方法で行えばよく、処理演算(アルゴリズム)、加算器や減算器による処理、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組み合わせて行われる。
一例を挙げれば、グレーバランス調整、濃度調整および階調調整は、画像特徴量に応じて作成されるLUTを用いる方法が、彩度調整は、MTX演算を用いて行う方法が、シャープネス処理は、画像を周波数成分に分け、中・高周波数成分から得られた輝度信号にシャープネスゲイン(鮮鋭度補正係数)を乗算して、得られた輝度情報を低周波数成分に加算する方法が、それぞれ例示される。
【0034】
プレスキャン処理部54の信号変換部64は、処理部62によって処理された画像データを、3D(3次元)−LUT等で変換して、ディスプレイ20による表示に対応する画像データにする部位である。
他方、本スキャン処理部56の信号変換部68は、処理部66によって処理された画像データを3D−LUT等で変換して、プリンタ16による画像記録に対応する画像データに変換し、プリンタ16に供給する部位である。
両変換部における処理条件は、共に、条件設定部58で設定される。
【0035】
プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56で施す画像処理および処理条件は、条件設定部58によって設定される。
この条件設定部58は、セットアップ部70、キー補正部74およびパラメータ統合部76を有して構成され、また、パラメータ統合部76には、前述のように、検索手段80および記憶手段78が接続されている。
【0036】
セットアップ部70は、本スキャンの読取条件やプレスキャン処理部54および本スキャン処理部56での画像処理等を決定するものである。
具体的には、セットアップ部70は、指定されたモードが第1処理モードの場合には、プレスキャンデータから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、ハイライト(最低濃度)やシャドー(最高濃度)等の濃度ヒストグラムの頻度の所定%点、LATD(大面積透過濃度)、ヒストグラムの極大値および極小値濃度等の画像特徴量の算出等を行い、前述のように本スキャンの読取条件を設定し、さらに、濃度ヒストグラムや画像特徴量、オペレータの指示等に応じて、各種の画像処理から実行する画像処理ならびに実行順序を決定し、さらに、各画像処理の画像処理条件、信号変換部68等での変換条件等を算出し、パラメータ統合部76に供給する。
【0037】
他方、セットアップ部76は、第2処理モードおよび第3処理モードの場合には、第1処理モードと同様に濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出を行って本スキャンの読取条件を設定すると共に、検索手段80が記憶手段78から読み出した再プリントするコマの画像情報を用いて、同時プリントの際の本スキャン処理部56における処理を再現して、パラメータ統合部76に供給する。
なお、第1処理モードと、その他のモードとで、プリント条件等が異なる場合には、必要に応じて、再プリント時の画像処理条件等を変更してもよい。例えば、プリントサイズや解像度が異なる場合のように、像構造にかかる条件が異なる場合には、それに応じて、像構造にかかる画像調整の処理条件、例えば、シャープネス処理や粒状抑制処理等のパラメータ等を変更する。
【0038】
また、いずれのモードにおいても、セットアップ部76は、プリントを作成するコマの画像データのみから処理条件を算出するのに限定はされず、例えば、同じフィルムFに撮影された複数コマあるいは全コマの画像データや、先に処理された複数コマの画像データも用いて、各コマの処理条件を設定してもよい。
【0039】
キー補正部74は、操作系18のキーボード18aやマウス18bから入力された色調整、濃度調整、コントラスト(階調)調整等の指示に応じて、画像処理条件の調整量を算出し、パラメータ統合部76に供給するものである。
【0040】
パラメータ統合部76は、セットアップ部70が算出した画像処理条件等を受け取り、プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56の所定部位に設定し、さらに、キー補正部74で算出された調整量等に応じて、各部位に設定された画像処理条件を調整する。
また、パラメータ統合部76は、第1処理モードの際には、出力指示に応じて、そのコマの画像情報を記憶手段78に送り、第2処理モードの際には、検索手段80が読み出した画像情報のうち必要な情報をセットアップ部70等に供給し、第3処理モードの際には、検索手段80が読み出した画像情報のうち必要な情報をセットアップ部70等に供給し、また、出力指示に応じて、そのコマの画像情報を記憶手段78に送る。この点に関しては、後に詳述する。
【0041】
パラメータ統合部76には、前述のように、検索手段80と、先にプリントを作成したコマ(すなわち、過去に第1処理モードで処理したコマ)の画像情報を記憶する記憶手段78が接続される。
【0042】
本発明において、画像情報(画像情報のデータ)とは、例えば、そのコマ(画像)を記憶手段78において検索するための検索情報と、第1処理モードでの処理において、そのコマに施した処理の情報である画像処理情報とが含まれる。
検索情報とは、そのコマを識別するための情報であり、例えば、そのコマが撮影されたフィルムFを特定するためのフィルム情報とコマ番号等である。
【0043】
フィルム情報としては、例えば、新写真システムのフィルムFであれば、前述のフィルムIDが設定されているので、これを用いて、フィルムFを特定することができる。なお、フィルムIDは、前述のように、磁気情報として記録されており、また、カートリッジやインデックスプリントにも記載されているので、キャリア30による磁気情報の読み取りやオペレータによるキーボード入力等によって取得することができる。
【0044】
また、新写真システム以外のフィルム(以下、便宜的に通常フィルムとする)の場合には、フィルム情報として、フィルムサイズ、フィルムのメーカー、フィルム種、プリント作成を依頼した顧客の情報、フォトプリンタ10の識別情報、プリント作成(画像処理)を行った日時、バックプリントに記載される各種の情報、画像特性値等が例示される。
画像特性値とは、そのコマの画像の特徴的な値であって、例えば、前述のセットアップ部70が算出した画像特徴量や濃度ヒストグラムの情報、圧縮画像や間引き画像などの低解像度画像、画像をブロック分割した各ブロックの画像特徴量や濃度ヒストグラムや圧縮画像、サムネール画像等が例示される。
【0045】
前述のように、フィルムサイズはスキャナ12に装着されたキャリア30によって取得することができ、また、フィルム種は、フィルムFに記録されるDXコード等を読み取ることで取得することができる。あるいは、各種の情報をオペレータによるキーボード入力等で取得してもよい。
他方、画像特徴量や濃度ヒストグラムの情報は、画像処理条件の設定のためにセットアップ部70が算出したものを用いればよく、また、圧縮画像等は、プレスキャンや本スキャンの際に得られた画像データから、例えば、セットアップ部70やパラメータ統合部76が算出すればよい。なお、検索情報として圧縮画像を用いる場合には、画像圧縮の方法には特に限定はなく、Flash Pix 、JPEG等の公知の圧縮方法が各種利用可能であり、また、好ましい圧縮方法として、本出願人による、特願平10−333602号の明細書に記載される圧縮方法が例示される。
このような検索情報は、本出願人による特願平10−152783号の明細書に詳述されている。
【0046】
一方、コマ番号は、新写真システムのフィルムFであれば前述の磁気情報を読み取って取得すればよく、また、通常フィルムであれば、DXコードの読み取りやフィルム搬送時のカウント等で取得すればよい。
また、オペレータによるキーボード入力等で取得してもよい。
【0047】
画像情報としての画像処理情報とは、第2処理モードおよび第3処理モードでの処理の際に、そのコマに第1処理モードの時に施した処理を再現するための情報で、例えば、施した画像処理の種類、画像処理の順序、施した画像処理における画像処理条件(パラメータや関連データを含む)等である。
画像処理条件は、第1処理モードの際の画像処理を再現できる情報であればよく、例えば、画像処理のために作成したLUTや演算式、予め定められている画像処理にかかる係数等が例示される。例えば、グレイバランス調整等のようにLUTで処理を行う画像処理ではLUTを、彩度補正のようにMTX演算で処理を行う画像処理ではMTX演算式を、シャープネス処理のように係数(ゲイン)で設定する処理であれば係数を、それぞれ記憶すればよい。
【0048】
また、画像処理情報として、本スキャン処理部56で処理した画像データや、その圧縮画像等も利用可能である。これらは、検索情報としても利用できる。
【0049】
なお、画像情報を記憶する記憶手段78には特に限定はなく、各種の手段が利用可能である。
例えば、処理装置14に内蔵あるいは接続されるハードディスクやデータベース、フロッピーディスクや光磁気記録媒体等の各種の記録媒体が例示される。また、フォトプリンタ10をコンピュータ通信ネットワーク等の通信手段によって外部のデータベースと接続してもよい。
記録媒体を記憶手段78とする場合には、媒体はラボ業者が管理してもよく、顧客に渡して、再プリントの際に提供してもらってもよい。
【0050】
検索手段80は、第2処理モードおよび第3処理モードでの処理の際に、前述の検索情報を取得して記憶手段78を検索し、対応するコマの画像処理情報を読み出して、パラメータ統合部76に送る。この点に関しては、後に詳述する。
【0051】
前述のように、処理装置14のプレスキャン処理部54で処理された画像データはディスプレイ20に、本スキャン処理部56で処理された画像データはプリンタ16に、それぞれ送られる。
プリンタ16は、供給された画像データに応じて感光材料(印画紙)を露光して潜像を記録するプリンタ(焼付装置)と、露光済の感光材料に所定の処理を施してプリントとして出力するプロセサ(現像装置)とを有して構成される。
プリンタでは、例えば、感光材料をプリント長に切断した後に、バックプリントを記録し、次いで、R露光、G露光およびB露光の3種の光ビームを処理装置14から出力された画像データに応じて変調して主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することにより、感光材料を2次元的に走査露光して潜像を記録し、プロセサに供給する。感光材料を受け取ったプロセサは、発色現像、漂白定着、水洗等の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプリントとし、フィルム1本分等の所定単位に仕分して集積する。
【0052】
以下、フォトプリンタ10の作用を説明することにより、本発明の画像処理装置について、より詳細に説明する。
【0053】
まず、図4(A)を参照して、第1処理モードでの処理を説明する。
第1処理モードは、そのコマ(フィルムF)を、フォトプリンタ10(ラボ)で初めて処理する場合に選択されるモードで、すなわち、前述のように同時プリントに主に対応するモードである。
【0054】
オペレータは、フィルムFに応じたキャリアのスキャナ12への装着、キャリア30へのフィルムFのセット、第1処理モードの選択、作成するプリントサイズ、各種の必要な指示や情報入力等を行った後に、プリント作成開始を指示する。
これにより、スキャナ12の可変絞り24の絞り値等がプレスキャンの読取条件に応じて設定され、その後、キャリア30がフィルムFをプレスキャンの速度で副走査方向に搬送して、前述のように所定の読取位置において、フィルムFがスリット走査されて投影光がイメージセンサ34に結像して、フィルムFに撮影された画像がR,GおよびBに分解されて光電的に読み取られる。
また、キャリア30によるフィルムの搬送の際に、フィルムFに記録されたDXコードや磁気情報が読み取られ、処理装置14に送られる。
以上の操作によって、装着されたキャリアの情報、磁気情報やDXコードの読み取り結果から、パラメータ統合部76部が、フィルムID、フィルム種、コマ番号等の検索情報を取得する。
【0055】
なお、プレスキャンおよび本スキャンは、1コマずつ行ってもよく、全コマあるいは所定の複数コマずつ、連続的にプレスキャンおよび本スキャンを行ってもよい。以下の例では、全コマのプレスキャンを終了した後に、本スキャンを行う場合を例に説明を行う。
【0056】
イメージセンサ34からの出力は、アンプ36で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、処理装置14に送られ、データ処理部46でオフセット補正等の所定の処理を施された後、Log変換器48で変換されてデジタルの画像データとされ、プレスキャンメモリ50に記憶される。
【0057】
プレスキャンメモリ50にプレスキャンデータが記憶されると、セットアップ部70がこれを読み出し、1コマ毎の画像領域を切り出し、さらに、前述のように、各コマ毎に、順次、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出を行い、その結果から、可変絞り24の絞り値等のそれぞれのコマの本スキャンの読取条件を設定し、スキャナ12に送る。
セットアップ部70は、さらに、所定コマ数の画像データがそろった時点で、濃度ヒストグラムおよび画像特徴量、オペレータによる指示等に応じて、各コマ毎に、実行する画像処理を選択し、その順番を決定し、各画像処理の画像処理条件(信号変換条件)を算出し(自動補正)、さらに、必要に応じて、圧縮画像や間引き画像の生成等を行う。設定された画像処理条件および画像特性値は、パラメータ統合部76に送られる。
また、パラメータ統合部76は、設定された画像処理条件等を、プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56の所定位置に設定する。
【0058】
画像処理条件がプレスキャン処理部54に設定されると、プレスキャンメモリ50からプレスキャンデータが読み出され、処理部62において各コマの画像領域が切り出されて設定された画像処理条件に応じて画像処理され、次いで、信号変換部64に供給されてディスプレイ20での表示に応じた画像データに変換され、各コマのプレスキャン画像が、シュミレーション画像としてディスプレイ20に表示される。なお、表示は、1コマずつでも複数コマずつでもよい。
【0059】
オペレータは、ディスプレイ20の表示を見て、1コマずつ順次、画像の確認(検定)を行い、必要に応じて、キーボード18aに設定された調整キー等を用いて、色、濃度、階調等の調整等(マニュアル補正)を行う。
調整の信号は、キー補正部74に送られる。キー補正部74は入力に応じた画像処理条件の補正量を算出し、これをパラメータ統合部76におくる。パラメータ統合部76は、送られた補正量に応じて、処理部62および処理部66に設定した画像処理条件を補正する。従って、オペレータによる入力に応じて、ディスプレイ20に表示される画像も変化する。
【0060】
オペレータは、ディスプレイ20に表示される画像が適正であると判定(検定OK)すると、キーボード18a等を用いて、出力指示を行う。
これにより、そのコマ(画像)に施す処理が確定する。
【0061】
プレスキャンの終了および検定の進行に応じて、本スキャンが可能な状態になると、本スキャンが開始され、スキャナ12において可変絞り24の絞り値等が設定された1コマ目の本スキャンの読取条件に調整されると共に、キャリア30が本スキャンの速度でフィルムFを搬送する。
なお、検定を行わない場合には、パラメータ統合部76による本スキャン処理部56への画像処理条件の設定を終了した時点で検定終了とし、本スキャンが開始される。検定の有無は、モードとして選択可能にするのが好ましい。
また、プレスキャンが終了した後、読取条件の確定等に応じて、本スキャンが開始可能な状態になっていれば、出力指示を待たずに本スキャンを開始して、本スキャンデータとして、本スキャンメモリ52に記憶しておいてもよい。
【0062】
本スキャンは、読取条件が各コマ毎に設定された本スキャンの読取条件となる以外はプレスキャンと同様に行われ、イメージセンサ34の出力信号はアンプ36、A/D変換器38で処理され、処理装置14のデータ処理部48で処理されて、Log変換器50で本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送られる。
本スキャンデータが本スキャンメモリ52に送られると、本スキャン処理部58によって読み出され、各コマの画像領域が切り出され、処理部66において各コマ毎に確定した画像処理条件で画像処理され、次いで、信号変換部68で変換されて出力用の画像データとされ、プリンタ16に出力され、この画像データを再生したプリントが作成される。
【0063】
さらに、パラメータ統合部76は、出力指示に応じて、各コマの所定の画像情報(検索情報および画像処理情報)を対応付けて記憶手段78に送り、記憶させる。
【0064】
次いで、図4(B)を参照して、第2処理モードについて説明する。第2処理モードは、既にフォトプリンタ10において第1処理モードで処理したコマを再度処理する再プリントのうち、主に、先と全く同じ画像を出力する、いわゆるプリントの再注文に対応するモードである。
先の第1処理モードと同様、オペレータは、フィルムFに応じたキャリアのスキャナ12への装着、キャリア30へのフィルムFのセット、第2処理モードの選択、作成するプリントサイズ、各種の必要な指示や情報を入力等を行った後に、プリント作成開始を指示する。
【0065】
この開始の指示により、キャリア30がフィルムFの搬送を開始し、1コマ目から順次プレスキャンが行われる。
プレスキャンは、第1処理モードと同様に行われ、プレスキャンの読取条件のもと、フィルムFの投影光がイメージセンサ34に結像して、出力信号がアンプ36で増幅され、A/D変換器38で変換され、データ処理部46およびLog変換器48で処理されてプレスキャンデータとされ、プレスキャンメモリ50に記憶される。また、この際に、フィルムID、DXコード等のフィルムFに記録される情報がキャリア30で読み取られ、必要な画像情報等がパラメータ統合部76や検索手段80等に送られる。
【0066】
プレスキャンメモリ50にプレスキャンデータが記憶されると、プレスキャン処理部54が読み出し、各コマを切り出して、プレスキャン画像をディスプレイ20に順次表示する。この際には、画像処理は不要である。
オペレータは、ディスプレイの表示を見て、例えば、GUIを用いて、再注文されたコマ(プリントするコマ)を選択する。
この選択に応じて、セットアップ部70は、第1処理モードと同様にして、プレスキャンデータから、各コマ毎に濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量等の必要な演算を行い、本スキャンの読取条件を設定してスキャナ12に送ると共に、画像情報(検索情報)として設定されている情報をパラメータ統合部76から検索手段80に送る。
【0067】
検索手段80は、必要な画像情報(検索情報)がそろったら、記憶手段78を検索し、記憶手段78に記憶されているコマから、再注文されたコマと同じと推定されるコマ(候補となるコマ)を選択し、その画像情報を読み出して、画像処理情報をパラメータ統合部76からセットアップ部70に送る。
【0068】
セットアップ部70は、算出した画像特徴量等とパラメータ統合部76から送られた画像処理情報から、選択された各コマについて、第1処理モードでの処理の際に行われた処理を再現するように、すなわち、同じ画像処理(信号変換部68における処理も含む)を、同じ条件で、同じ順番で行うように、処理を設定し、パラメータ統合部76に送る。
【0069】
本例においては、パラメータ統合部76は、供給された画像処理条件等をプレスキャン処理部54および本スキャン処理部56の所定位置に設定する。
これにより、プレスキャン処理部54がプレスキャンデータをプレスキャンメモリ50から読み出し、選択された各コマを、設定された画像処理条件で処理し、シュミレーション画像として、順次、ディスプレイ20に表示する。
オペレータは、ディスプレイ20を見て、画像の適否、すなわち画像情報の検索が適正に行われたか否かを確認し、適正であれば、出力指示を出す。
【0070】
なお、検索が不適性な画像については、その旨の指示を出し、そのコマに関しては、前記第1処理モードで処理する。
また、プレスキャン画像の処理(シュミレーション画像の表示)に先立ち、検索手段80が検索して選択したコマ(そのコマの画像や情報)をディスプレイに表示し、検索結果の正否を確認してもよい。この際には、候補順に複数コマを表示し、再注文されたコマをオペレータが選択するようにしてもよい。
【0071】
出力指示によって、画像データの処理が確定し、準備が完了していれば本スキャンが開始される。なお、読取条件確定等に応じて本スキャンが可能であれば、出力指示の前に本スキャンを行ってもよいのは第1処理モードと同様である。
本スキャンは、基本的に第1処理モードと同様に行われ、スキャナ12は、供給された本スキャンの読取条件の基で読み取りを行い、イメージセンサ34からの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換器38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処理部46で処理されて、Log変換器48で本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送られ、記憶される。
次いで、本スキャンデータが本スキャンメモリ52から読み出され、処理部66において設定された処理条件で処理され、信号変換部68において変換された出力用の画像データとされ、プリンタ16に出力され、これを再現したプリントが出力される。
【0072】
第2処理モードでの処理においては、記憶手段78への画像情報の転送および記憶は行わず、先に第1処理モードで処理した際の画像情報を残しておく。
【0073】
以上の例においては、第2処理モードにおいて、ディスプレイ20にシュミレーション画像を表示して画像の確認(検索結果の確認)を行ったが、本発明はこれに限定はされず、オペレータが再注文されたコマを指示し、セットアップ部70が先の処理を再現して、パラメータ統合部76が本スキャン処理部56に画像処理条件等を設定した時点で、処理を確定して、本スキャンを行ってもよい。
【0074】
さらに、図4(C)を参照して第3処理モードでの処理について説明する。
第3処理モードは、既にフォトプリンタ10において第1処理モードで処理したコマを再度処理する再プリントのうち、主に、先に出力したプリントが不適性で、再度プリントを作成する、いわゆるプリントの焼き直しに対応するモードである。
【0075】
第3処理モードでの処理においては、プレスキャン〜プレスキャン画像の表示および焼き直しするコマの指示〜シュミレーション画像の表示までは、前記第2処理モードと同様に処理が行われる。
なお、検索手段80による検索が不適性であると思われる場合には、そのコマは第1処理モードで処理を行い、また、前記第2処理モードと同様に、検索結果の確認および選択を行ってもよい。
【0076】
シュミレーション画像が表示されると、第1処理モードと同様に、オペレータがディスプレイ20の表示を見て、焼き直しするコマの検定を行い、必要に応じて、キーボード18aに設定された調整キー等を用いて、色、濃度、階調等の調整等(マニュアル補正)を行う。
調整の信号はキー補正部74に送られ画像処理条件の補正量が算出され、この補正量がパラメータ統合部76に送られ、処理部62および処理部66に設定した画像処理条件が補正され、オペレータによる入力に応じて、ディスプレイ20に表示される画像も変化する。
オペレータは、検定OKと判定すると、キーボード18a等を用いて、出力指示を行い、そのコマ(画像)に施す処理が確定する。
【0077】
出力指示に応じて、準備が完了していれば本スキャンが開始され、スキャナ12は、供給された本スキャンの読取条件の基に本スキャンを行い、イメージセンサ34からの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換器38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処理部48で処理されて、Log変換器50で本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送られ、記憶される。なお、読取条件確定等に応じて本スキャンが可能であれば、出力指示の前に本スキャンを行ってもよいのは第1処理モードと同様である。
次いで、本スキャンデータが本スキャンメモリ52から読み出され、処理部66において設定された処理条件で処理され、信号変換部68において変換されたて出力用の画像データとされ、プリンタ16に出力され、これを再現したプリントが出力される。
【0078】
さらに、第3処理モードにおいては、パラメータ統合部76は、出力指示に応じて、各コマの画像情報(検索情報と画像処理情報)を記憶手段78に送り、焼き直ししたコマの画像情報を更新する。
例えば、先に、第1処理モードでそのコマが処理された際に記憶された画像情報に上書きして、第3処理モードによる処理で確定した画像処理情報を含む画像情報を記憶する。あるいは、第3処理モードによる処理で確定した画像処理情報を含む画像情報を所定の位置に記憶すると共に、第1処理モードでそのコマが処理された際に記憶された画像情報を削除してもよい。
【0079】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、同時プリントの場合には、第1処理モードによって、処理を再現するための画像情報を記憶しておき、同時プリントと同様の画像の出力が要求される再注文プリントの際には、第2処理モードによって、同時プリント時における画像処理情報を用いて、先の画像処理を再現することができるので、同時プリントと画像が一致した、好適な再注文プリントを出力でき、また、この際に、重要な同時プリント時の画像情報を、不要に消去することもない。他方、同時プリントで出力したプリントが不適性で、焼き直しをする場合には、第3処理モードによって、同時プリント時における画像情報を必要に応じて書き換え、以降の再注文プリントに好適に対応することができる。すなわち、本発明によれば、データベースに蓄積される画像情報を更新したい場合と、更新したくない場合とを、好適に切りわけて選択できる。
【0080】
また、焼き直しの理由が、フィルムや印画紙に付着したゴミ等の場合には、基本的に、同時プリント時と画像処理条件を変更する必要はないが、本発明によれば、焼き直しの際に第3処理モードによって、画像情報を用いて同時プリント時の処理を再現するので、不要な演算を行う必要がなく、効率のよい作業を行うことができる。
さらに、焼き直しの際の色/濃度調整も、同時プリントの処理を再現した上で、行うので、演算等の速度を向上できる。
【0081】
ここで、本発明においては、第2処理モードと第3処理モードとで、記憶手段78における検索範囲や検索パラメータを変更してもよい。
第2処理モードすなわち再注文の場合には、多くの場合、第1処理モードでの処理(同時プリント)からある程度の時間が経過している。また、第1処理モードで処理していないコマ(フィルム)の再注文を受ける場合も多々あり、この際には、画像情報は、そのラボ(現像所)には記憶されていない。
一方、第3処理モードすなわち焼き直しの場合には、プリント作成の依頼者が画像に不満を持ち、焼き直しを依頼する場合もあるが、これは比較的少数であり、多くは、ラボにおいて出荷前にプリントをチェックした際に不都合が見つかって、焼き直しを行う場合である。すなわち、第3処理モードでの処理は、第1処理モードでの処理の直後に行う場合が多く、また、そのラボにほぼ確実に画像情報が記憶されている。
【0082】
従って、両者では、要求される検索精度や、処理日等の検索範囲が異なり、第2処理モードと第3処理モードとで、検索範囲や検索パラメータ等を変更することにより、より効率がよく、かつ、画像情報の誤検索を防止した、より適正な処理を行うことができる。
【0083】
以上、説明した態様は、主に同時プリント対応する第1処理モード、主に再注文プリントに対応する第2処理モード、および、主にプリントの焼き直しに対応する第3処理モードの3種のモードを有するものであるが、本発明の画像処理装置は、これに限定はされず、第3処理モードを有さず、第1処理モードおよび第2処理モードのみを有するものであってもよい。
【0084】
あるいは、この2モードのみを有する態様において、第2処理モードにおける処理を、オペレータによる作業に応じて変更して、焼き直しに対応できるようにしてもよい。
【0085】
この態様では、第2処理モードにおいて、シュミレーション画像の表示および検定(検索結果の確認)までは、前述の態様と同様に処理を行い、また、検定後、出力指示に応じて再プリントが出力される点も同様である。
ここで、オペレータがシュミレーション画像を見て、全く画像を調整しなかった場合には、記憶手段78には画像情報の記憶を行わず、第1処理モードで処理を行った際の画像情報を残す。
一方、シュミレーション画像を見て、オペレータが画像の調整を行った場合、すなわち、処理の修正指示があった場合には、調整後に確定した画像処理情報を含む画像情報を、第1処理モードでそのコマが処理された際に記憶された画像情報に上書き記録し、あるいは、新しい画像情報を所定の位置に記憶すると共に第1処理モードでそのコマが処理された際に記憶された画像情報を削除して、画像情報を更新する。
【0086】
また、本発明においては、第1処理モード、第2処理モード等のモードの選択ではなく、同時プリントや再プリント(再注文および焼き直し)に応じた、読出指示や記憶指示を行う手段を有してもよい。
なお、これらの指示手段は、前記モード選択と同様、キーボード18aやGUIによって構成すればよい。
【0087】
この態様では、プリント作成の際に、読出指示手段による読出指示が無かった場合には、そのコマ(フィルム)は、同時プリントもしくは過去に処理したことがないコマであるとして、前述の第1処理モードと同様の処理を行う。
【0088】
また、読出指示手段によって読出指示がされた場合には、前述の態様と同様にして、検索手段80によって記憶手段78の検索が行われる。
ここで、検索手段78によって、プリントを作成するコマに対応する画像情報(画像処理情報)が読み出されなかった場合には、以降の処理は、前記第1処理モードと同様に行われる。
他方、検索手段78によって、プリントを作成するコマに対応する画像情報が読み出された場合には、前述の第2処理モードと同様の処理が行われるが、この場合には、記憶指示手段が有効になる。この際において、記憶指示手段による記憶指示が無かった場合には、画像情報の更新は行わない。逆に、画像の調整等が行われ、それに応じて記憶指示手段による記憶指示があった場合には、対応する画像情報の更新、すなわち、新たな画像情報を先に記憶されているそのコマの画像情報に上書きし、あるいは、新しい画像情報を所定の位置に記憶すると共に、先に記憶されているそのコマの画像情報を削除する。
【0089】
このような本発明の画像処理装置においては、出力用の画像データは、プリンタ16のみならず、フロッピーディスク、MOディスク(磁気記録ディスク)、CD−R等の各種の記憶媒体に出力して、画像ファイルとしてもよい。
【0090】
また、本発明の画像処理装置は、図示例のようなデジタルフォトプリンタのみならず、通常の、直接露光のフォトプリンタにも好適に利用可能である。
周知のように、直接露光のフォトプリンタにおいても、フィルムに撮影された画像を低解像度で光電的に読み取り、得られた画像データから画像処理条件、すなわち印画紙への焼き付けの際の色フィルタの挿入量や絞りの量等を算出し、これに応じて、フィルムの投影光の調光(すなわち画像処理)を行っている。
本発明を直接露光のフォトプリンタに利用する場合には、例えば、画像処理情報として、この色フィルタの挿入量等を記憶しておけば、デジタルフォトプリンタと同様に、同時プリントと再プリントの一致や、焼き直しの際の処理を好適に行うことができる。
【0091】
以上、本発明の画像処理装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0092】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、同時プリントに再現された画像と、色や濃度が好適に一致する画像が再現された再プリントを、安定して、しかも、良好な効率で作成することができ、また、画像の補正を伴う焼き直しも良好な効率でできる上に、同時プリントを再現するためにデータベースに記憶した情報を更新したい場合と、更新したくない場合とを、好適に切りわけて選択し、必要な情報を不要に削除することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図である。
【図2】 (A)は図1に示されるデジタルフォトプリンタに装填されるスキャナの概念図を、(B)は図1に示されるデジタルフォトプリンタに配置されるイメージセンサの概念図を、それぞれ示す。
【図3】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画像処理装置の一例のブロック図である。
【図4】 (A),(B)および(C)は、図1に示されるデジタルフォトプリンタにおける処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
28 拡散ボックス
30 キャリア
32 結像レンズユニット
34 イメージセンサ
36 アンプ
38 A/D変換器
42 磁気ヘッド
44 コードリーダ
46 データ処理部
48 Log変換器
50 プレスキャン(フレーム)メモリ
52 本スキャン(フレーム)メモリ
54 プレスキャン処理部
56 本スキャン処理部
58 条件設定部
62,66 (画像)処理部
64,68 信号変換部
70 セットアップ部
74 キー補正部
76 パラメータ統合部
78 記憶手段
80 検索手段

Claims (2)

  1. 画像を記録材料上に出力するフォトプリント方法であって、
    供給された画像の画像データを用いて処理を設定すると共に、処理した画像の画像情報を前記記憶手段に記憶する第1処理モード、
    前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を用いて画像の処理を設定する第2処理モード、
    前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を利用して画像の処理を設定すると共に、設定した前記記憶手段に新たな画像情報を上書き記憶し、あるいは前回の画像情報を削除して新たな画像情報を記憶する第3処理モードの少なくとも1つの処理モードを有し、
    プリント作業の開始前に、前記各処理モードのいずれかを指定することを特徴とするフォトプリント方法。
  2. 画像を記録材料上に出力してプリントを作製するフォトプリント装置であって、
    供給された画像の画像データを用いて処理を設定すると共に、処理した画像の画像情報を前記記憶手段に記憶する第1処理モード、
    前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を用いて画像の処理を設定する第2処理モード、
    前記記憶手段を検索して対応する画像情報を読み出し、この画像情報を利用して画像の処理を設定すると共に、設定した前記記憶手段に新たな画像情報を上書き記憶し、あるいは前回の画像情報を削除して新たな画像情報を記憶する第3処理モードの少なくとも1つの処理モードと、
    前記各処理モードのいずれかを選択する選択手段とを有し、
    前記選択手段により選択された処理モードでプリント処理を行うことを特徴とするフォトプリント装置。
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