JP3894250B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、出力用の画像データとする画像処理の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、画像をデジタルの画像データとして、画像データ処理によって焼付時の露光条件を決定することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリアの補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位なプリントを得ることができる。また、複数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由に編集/処理したプリントも出力可能である。
しかも、デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写真)として出力するのみならず、画像データをコンピュータ等に供給したり、フロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできるので、画像データを、写真以外の様々な用途に利用することができる。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに読取光を入射して、その投影光を読み取ることによって、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナによって読み取られた画像データやデジタルカメラ等から供給された画像データに所定の画像処理を施し、画像記録のための画像データすなわち露光条件とする画像処理装置と、画像処理装置から出力された画像データに応じて、例えば光ビーム走査によって感光材料を走査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)と、プリンタによって露光された感光材料に現像処理を施して、画像が再生された(仕上り)プリントとするプロセサ(現像装置)とを有して構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フィルムを用いたプリントでは、焼き増し等の依頼に応じて、一度プリントを作成したコマを再度プリントする、いわゆる再プリントの依頼を受けることも多い。この場合には、先のプリント(通常は、同時プリントの際に出力されたプリント)と、再プリントとで、プリントに再現された画像の色や濃度が一致していることが要求される。
ところが、プリントシステムの違いやオペレータの判断や操作の違い等によって、前回のプリントと再プリントとで画像の色や濃度が異なってしまう場合も多々あり、顧客からの苦情も多い。
【0007】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、写真フィルムに撮影された画像プリントを出力するデジタルフォトプリンタにおいて、焼き増しの依頼等に応じて出力される再プリントの際に、先のプリントの画像と色や濃度が同様の画像を再現することが可能で、しかも操作も簡易で迅速に処理を行うことができる画像処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、プレスキャンを行って読取条件を決定し、この読取条件に応じて出力用の画像データを得るための本スキャンを行って、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る読取部と、前記読取部が読み取った画像データに画像処理を施して、出力用の画像データとする画像処理部と、前記画像処理部が出力用の画像データを出力した各コマの、前記本スキャンの読取条件および画像処理の情報、ならびに本スキャンで得られた画像データの特性値を記憶する記憶手段とを有し、前記記憶手段に読取条件画像処理の情報、および画像データの特性値が記憶されているコマを再処理する際には、前記読取部は、記憶されている読取条件に応じて本スキャンのみを行い、前記画像処理部は、記憶されている画像処理の情報から先の処理に対応する画像処理条件を設定して、さらに、先の処理の特性値と再処理の本スキャンで得られた画像データの特性値とから両者の差を相殺する画像データの補正条件を設定して、再処理の本スキャンで得られた画像データに、この画像処理条件および補正条件に応じた画像処理を行うことを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0009】
また、前記本発明おいて、前記特性値が、濃度平均値、濃度累積ヒストグラム、濃度累積ヒストグラムの所定の頻度パーセント濃度点、最高濃度、最低濃度から選択される1以上であるのが好ましく、前記画像処理の情報が、施した画像処理の種類、画像処理の順序、各画像処理の画像処理条件を含むのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像処理装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】
図1に、本発明にかかるデジタルフォトプリンタの一例のブロック図が示される。
図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的に、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して(仕上り)プリントとして出力するプリンタ16とを有して構成される。このスキャナ12と画像処理装置14は、本発明にかかるものである。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20が接続される。
【0012】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、A/D(アナログ/デジタル)変換器38とを有して構成される。
【0013】
また、フォトプリンタ10においては、新写真システム(Advanced Photo System)や135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムの形態等に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャリアを交換することにより、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬送される。
このようなスキャナ12において、フィルムFに撮影された画像を読み取る際には、光源22から射出され、可変絞り24によって光量調整された読取光が、キャリアによって所定の読取位置に位置されたフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
【0014】
キャリア30は、図2(A)に示されるように、所定の読取位置にフィルムFを位置しつつ、イメージセンサ34のラインCCDセンサの延在方向(主走査方向)と直交する副走査方向に、フィルムFの長手方向を一致して搬送する、読取位置を副走査方向に挟んで配置される搬送ローラ対30aおよび30bと、フィルムFの投影光を所定のスリット状に規制する、読取位置に対応して位置する主走査方向に延在するスリット40aを有するマスク40とを有する。
フィルムFは、このキャリア30によって読取位置に位置されて副走査方向に搬送されつつ、読取光を入射される。これにより、結果的にフィルムFが主走査方向に延在するスリット40aによって2次元的にスリット走査され、フィルムFに撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0015】
新写真システムのフィルムには、磁気記録媒体が形成されており、新写真システムのフィルム(カートリッジ)に対応するキャリアには、この磁気記録媒体に記録された情報を読み取り、また、必要な情報を記録する磁気ヘッド42が配置されている。フィルムの磁気記録媒体に記録された情報は、キャリア30の磁気ヘッド42で読み取られて、スキャナ12本体から画像処理装置14等の必要な部位に送られ、あるいは、画像処理装置14等からの情報が、スキャナ12本体からキャリア30に転送され、磁気ヘッド42によってフィルムFの磁気記録媒体に記録される。
また、図中符号44は、フィルムに光学的に記録されるDXコード、拡張DXコード、FNSコード等のバーコードや、フィルムに光学的に記録された各種の情報を読み取るためのコードリーダである。コードリーダ44で読み取られた各種の情報が画像処理装置14等の必要な部位に送られる。
【0016】
前述のように、読取光はキャリア30に保持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光となり、この投影光は、結像レンズユニット32によってイメージセンサ34の受光面に結像される。
図2(B)に示されるように、イメージセンサ34は、R画像の読み取りを行うラインCCDセンサ34R、G画像の読み取りを行うラインCCDセンサ34G、およびB画像の読み取りを行うラインCCDセンサ34Bを有する、いわゆる3ラインのカラーCCDセンサで、各ラインCCDセンサは、前述のように主走査方向に延在している。フィルムFの投影光は、このイメージセンサ34によって、R、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取られる。
イメージセンサ34の出力信号は、アンプ36で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、画像処理装置14に送られる。
【0017】
スキャナ12においては、同時プリントなどで、後述する記憶手段78に本スキャンの読取条件および画像処理の情報が記憶されていないコマのプリント作成を行う場合には、フィルムFに撮影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレスキャンと、出力画像の画像データを得るための本スキャンとの、2回の画像読取で行い、再プリントなどで、記憶手段78に本スキャンの読取条件等が記憶されているコマのプリント作成を行う場合には、本スキャンのみを行う。この点に関しては、後に詳述する。
プレスキャンは、スキャナ12が対象とする全てのフィルムの画像を、イメージセンサ34が飽和することなく読み取れるように、予め設定された、プレスキャンの読取条件で行われる。一方、本スキャンは、プレスキャンデータから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃度でイメージセンサ34が飽和するように、各コマ毎に設定された本スキャンの読取条件で行われる。従って、プレスキャンと本スキャンの出力信号は、解像度と出力レベルが異なる。
【0018】
なお、本発明において、スキャナは、このようなスリット走査によるものに限定はされず、1コマの画像の全面を一度に読み取る、面露光を利用するものであってもよい。この場合には、例えば、エリアCCDセンサを用い、光源とフィルムFとの間に、R、GおよびBの各色フィルタの挿入手段を設け、色フィルタを挿入してエリアCCDセンサで画像を読み取ることを、R、GおよびBの各色フィルタで順次行い、フィルムに撮影された画像を3原色に分解して順次行う。
【0019】
前述のように、スキャナ12からの出力信号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
図3に、画像処理装置14のブロック図を示す。図3に示されるように、画像処理装置14(以下、処理装置14とする)は、データ処理部46、Log変換器48、プレスキャン(フレーム)メモリ50、本スキャン(フレーム)メモリ52、プレスキャン処理部54、本スキャン処理部56、および条件設定部58を有して構成される。
なお、図3は、主に画像処理関連の部位を示すものであり、画像処理装置14には、これ以外にも、画像処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ、可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続される。
【0020】
スキャナ12から出力されたR,GおよびBの各出力信号は、まず、データ処理部46において、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理を施され、Log変換器48で変換されてデジタルの画像データとされて、プレスキャン(画像)データはプレスキャンメモリ50に、本スキャン(画像)データは本スキャンメモリ52に、それぞれ記憶(格納)される。
【0021】
プレスキャンメモリ50に記憶されたプレスキャンデータは、画像処理部62および信号変換部64を有して構成されるプレスキャン処理部54において、他方、本スキャンメモリ52に記憶された本スキャンデータは、データ補正部60、画像処理部66および信号変換部68を有して構成される本スキャン処理部56において、それぞれ処理される。
【0022】
データ補正部60は、好ましい態様として配置されるものであり、後述する記憶手段78に情報が記憶されていないコマのプリント作成(通常は、いわゆる同時プリントであるので、以下、これを同時プリントとし、これ以外を再プリントとする)の際には、何ら作用せず、再プリントの際には、後述する補正条件に応じて再プリントの本スキャンデータを補正して、同時プリントと再プリントの本スキャンデータの特性値の差を無くすものである。このデータ補正部60を有することにより、経時等によるスキャナ12の状態変動によらず、同時プリントと再プリントの画像を、より安定して一致させることができる。
データ補正部60による補正条件は、後述する条件設定部58で設定される。また、同時プリントの際には、バイパスして画像データを画像処理部66に送るようにしてもよい。
【0023】
プレスキャン処理部54の画像処理部62(以下、処理部62とする)と、本スキャン処理部56の画像処理部66(以下、処理部66とする)は、共に、後に詳述する条件設定部58が設定した画像処理条件に応じて、スキャナ12によって読み取られた画像(画像データ)に所定の画像処理を施す部位である。両者は、画像データの画素密度が異なる以外には、基本的に同じ処理を行う。
処理部62および処理部66における画像処理としては、グレイバランス調整、コントラスト補正(階調処理)、濃度補正、彩度調整、像面歪曲等の幾何学歪補正、周辺光量補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、覆い焼き処理、ソフトフォーカス仕上げ等の特殊仕上げ、電子変倍処理等の公知の各種の画像処理の1以上が例示される。
【0024】
これらの各補正は、公知の方法で行えばよく、演算処理、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、ローパスフィルタ(LPF)による処理等を適宜組み合わせて行われる。
一例を挙げれば、グレイバランス調整、濃度補正およびコントラスト補正は、共に、ハイライト(最低濃度)やシャドー(最高濃度)、平均濃度等の画像特徴量に応じて作成されるLUTを用いる方法が例示される。なお、これらの補正テーブルは、通常、R、GおよびBの各色毎に作成される。
彩度調整は、MTX演算を用いて行う方法が例示される。
シャープネス処理は、LPFを用いて画像を周波数成分で分け、中・周波数成分から得られた輝度信号にシャープネスゲイン(鮮鋭度補正係数)を乗算して、得られた輝度情報を低周波数成分に加算する方法が例示される。
覆い焼き処理は、画像データを変換した輝度信号やフィルタ処理によってボケ画像(データ)を生成し、このボケ画像を用いてLUT等を作成して、このLUT等で処理した画像データで、高濃度領域および低濃度領域を圧縮もしくは伸長することにより、中間階調を保持して原画像のダイナミックレンジを圧縮/伸長して、直接露光における覆い焼きの効果を付与する方法が例示される(特開平9−18704号、同9−182093号の各公報等参照)。
幾何学歪補正および周辺光量補正は、レンズ性能に起因する画像周辺部の画像歪や光量低下を補正で、画素位置に対する画像の歪や光量低下を示す関数式を用い、画素位置を補正し、また、周辺光量低下分の濃度補正を行う方法が例示される。なお、この関数式は、通常、R、GおよびBの各色毎に作成される。
【0025】
プレスキャン処理部54の信号変換部64は、処理部62によって処理された画像データを、3D−LUT等を用いて変換して、ディスプレイ20による表示に対応する画像データにする部位である。
他方、本スキャン処理部56の信号変換部68は、処理部66によって処理された画像データを、3D−LUT等を用いて、プリンタ16による画像記録に対応する画像データに変換し、プリンタ16に供給する部位である。
これらの処理条件も、条件設定部58で設定される。
【0026】
プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56における画像処理条件は、条件設定部58によって設定される。この条件設定部58は、セットアップ部70、識別情報取得部72、キー補正部74およびパラメータ統合部76を有して構成される。
また、パラメータ統合部76には、プリントを作成したコマ(画像)の、各コマを識別する識別情報と、各コマの同時プリントの際の、本スキャンの読取条件、本スキャンデータの特性値および画像処理の情報(以下、まとめて同時プリントの情報とする)とを、対応付けて記憶する記憶手段78が接続されている。
【0027】
セットアップ部70は、本スキャンの読取条件、プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56における画像処理を設定する。
【0028】
具体的には、同時プリントの際には、セットアップ部70は、プレスキャンデータから、濃度累積ヒストグラムの作成、平均濃度、濃度累積ヒストグラムの所定の頻度%濃度点(複数でも可)、ハイライト(最低濃度)やシャドー(最高濃度)、LATD(大面積透過濃度)、濃度累積ヒストグラムの極大値および極小値等の画像特徴量の算出を行う。
次いで、算出した画像特徴量を用い、その画像の最低濃度よりも若干低い濃度でイメージセンサ34の出力が飽和するような読取条件、図示例においては、可変絞り24の絞り値やイメージセンサ34の各ラインCCDセンサの蓄積時間を設定し、本スキャンの読取条件として、スキャナ12およびパラメータ統合部76に供給する。読取条件としては、これ以外にも、スキャナ12が読取光の色成分調整用の色フィルタ等を有する場合には、その挿入量等が例示される。
また、算出した画像特徴量およびオペレータによって入力された調整指示等に応じて、前述の各種の画像処理から、実行する画像処理ならびに実行順序を決定し、さらに、その画像処理条件を決定し、パラメータ統合部76に供給する。
【0029】
さらに、図示例の装置においては、好ましい態様として、本スキャンデータが本スキャンメモリ52に記憶されると、セットアップ部70が本スキャンデータを読み出し、その特性値を算出する。この特性値は、同時プリントの際には、パラメータ統合部76に供給される。
なお、本スキャンデータの特性値(以下、特性値とする)としては、濃度平均値、濃度累積ヒストグラム、濃度累積ヒストグラムの所定の頻度パーセント(%)濃度点(複数でも可)、ハイライトやシャドー等の1以上が例示される。これらは、必要に応じて、R、GおよびBの各画像データ毎に算出される。
【0030】
他方、再プリントの際には、セットアップ部70は、パラメータ統合部76が記憶手段78から読み出した、再プリントを作成するコマの同時プリントの情報、およびプレスキャンデータ(濃度ヒストグラムや画像特徴量)を用いて、本スキャンの読取条件および画像処理、さらにはデータ補正部60での補正条件を設定し、パラメータ統合部76やスキャナ12に供給する。
ここで、再プリントの際は、読取条件および画像処理は、基本的に、同時プリントの際の本スキャンの読取条件および画像処理を再現する。
さらに、セットアップ部70は、再プリントの際にも特性値を算出して、これと、再プリントを作成するコマの同時プリントの特性値とを解析して、データ補正部60による補正後の再プリントの特性値を、同時プリントの特性値と一致させるための、再プリントの本スキャンデータの補正条件を設定する。
【0031】
この補正条件としては、例えば、特性値として、R、GおよびBの濃度平均値を用い、同時プリントと再プリントの濃度平均値の差分だけ、濃度をシフトする補正条件、例えばLUTが例示される。
LUT[RGB][j]=j+ΔD[RGB]
ΔD[RGB] =同時プリント濃度平均値[RGB] −再プリント濃度平均値[RGB]
別の例として、特性値として、R、GおよびBのハイライトとシャドー(あるいは、濃度累積ヒストグラムの所定の頻度%濃度の2点)を用い、同時プリントと再プリントとで、ハイライトとシャドーを合わせる1次線形変換を行う補正条件が例示される。
【0032】
キー補正部74は、操作系18のキーボード18aやマウス18bから入力された色調整、濃度調整、コントラスト(階調)調整等の指示に応じて、画像処理条件の調整量を算出し、パラメータ統合部76に供給するものである。
例えば、操作系18からの色調整の入力があった場合には、キー補正部74で入力に応じた補正量が算出され、パラメータ統合部76によって、この補正量に応じてグレイバランスの調整テーブルが補正され、また、濃度調整の入力があると、同様に濃度補正のテーブルが調整され、さらに、コントラスト調整の入力があると、同様にコントラストの補正テーブルが調整される。
【0033】
パラメータ統合部76は、セットアップ部70が設定した画像処理条件を受け取り、供給された画像処理条件をプレスキャン処理部54の処理部62および本スキャン処理部56の処理部66に設定し、さらに、キー補正部74で算出された調整量等に応じて、各部位に設定された画像処理条件を調整する。
また、パラメータ統合部76は、同時プリントの際には、識別情報取得部72が取得した各コマの識別情報、ならびに、セットアップ部70から供給された各コマの本スキャンの読取条件および同時プリントの情報を記憶手段78に送り、再プリントの際には、識別情報取得部72が取得したコマの識別情報に応じて、そのコマの同時プリントの情報を記憶手段78から読み出す。
【0034】
識別情報取得部72は、プリント作成の際に、プリントするコマを識別する識別情報を取得し、それをパラメータ統合部76に供給する部位である。
フィルムFの各コマを識別するためには、フィルムF本体の判別手段と、そのフィルムの各コマのコマ番号の情報とが必要であり、識別情報は、例えば、フィルムF本体の識別情報と、コマ番号とから構成される。
識別情報取得部72は、同時プリント時および再プリント時に、この識別情報を、フィルムの種類やラボ業者の管理体制等に応じた各種の方法で取得する。
【0035】
例えば、フィルムFが前述の新写真システムのフィルム(カートリッジ)である場合には、カートリッジのID番号および各コマのコマ番号がフィルムの磁気記録媒体に磁気情報として記録されているので、カートリッジのID番号をフィルムの識別番号として、識別情報取得部72は、スキャナ12(装着されたキャリア30の磁気ヘッド42)によって読み取られ、転送された磁気情報から、プリントするコマの識別情報を取得する。
あるいは、オペレータがカートリッジに表記されるID番号を見て、ID番号やコマ番号をキーボード18a等を用いて入力してもよい。
【0036】
新写真システム以外の場合には、プリント作成の際等に、日時、顧客、フィルム種等に応じたフィルムFの識別情報を決定して、これをフィルムF(画像領域外)あるいはフィルムFを収納する袋やケースに記録し、プリント作成時にオペレータが識別情報をキーボード18a等を用いて入力することにより、識別情報取得部72が識別情報を取得してもよい。
識別情報は、フィルムFや袋等に直接記載するのではなく、識別情報を記録したラベルを貼着してもよく、あるいは、フィルムFの識別情報を示すバーコードをラベル貼着しておき、コードリーダで読み取ってもよい。さらに、フィルムFの識別情報は、現像前のフィルムFに光学的に記録しておき、現像によって可視像としてコードリーダ44等で読み取ってもよい。
顧客に返却されるフィルムFが、6コマ等のネガピースに切断される場合には、各ネガピース毎に識別情報等を記録するのが好ましい。さらに、識別情報の決定およびフィルムF等への付与は、識別情報の自動設定手段や、ラベル作成・貼着手段、露光手段等によって、自動的に行うように構成してもよい。
なお、以上の例示は、新写真システムでも利用可能である。
【0037】
コマ番号は、いずれの場合であっても、フィルムの製造時に各コマに記録されているので、それを用いればよく、あるいは、コマ番号の代わりに、フィルムFに光学的に記録されるバーコード、DXコード、拡張DXコード等を利用してもよく、識別情報取得部72は、スキャナ12(キャリア)によるカウントやフィルムFに記録されたバーコード読み取り、オペレータによる入力によって、コマ番号を取得すればよい。
【0038】
記憶手段78は、前述のコマの識別情報と、そのコマの同時プリントの情報とを、対応付けて記憶するものである。
ここで、同時プリントの情報のうち、本スキャンの読取条件および画像特性値は、前述のとおりであり、記憶する画像処理の情報とは、再プリント時に、同時先のプリントと同じ画像処理を再現するための画像処理の情報であって、例えば、施した画像処理の種類、画像処理の順序、画像処理条件(これを再現するためのパラメータや関連データ等を含む)である。
【0039】
画像処理条件あるいはこれを再現するためのパラメータや関連データとしては、施す画像処理に応じて、先の画像処理(条件)を再現できる各種の情報、具体的には、画像処理のために作成したLUTや処理演算式、予め定められている画像処理演算式に掛かる係数等が例示される。
【0040】
例えば、グレイバランス調整、濃度補正およびコントラスト補正は、それぞれ、先のプリント作成で各処理を行ったLUTを記憶すればよい。彩度補正は、先のプリント作成で用いた(以下、省略する)MTX演算式を記憶すればよい。シャープネス処理は、シャープネスゲインを記憶すればよい。覆い焼き処理は、LUTや処理演算を設定して画像データを処理し、処理して得られた画像データを用いてダイナミックレンジを圧縮するので、このLUTあるいは処理演算を記憶すればよい。
幾何学歪補正および周辺光量補正は、画素位置ズレや光量低下を示す関数式を記憶すればよい。なお、関数式を各色毎に作成した場合には、それぞれを記憶すればよい。また、この関数式はフィルムF一本は全コマ同じであるので、フィルムFの情報として記憶してもよい。
さらに、フィルム上の傷を補正した際には傷の位置や傷と置換した背景画素データを、画像や文字を合成した場合には合成した文字や画像のファイル名や合成位置を、顔領域の部分的な修正等を行った場合には修正した領域と色/濃度や形状補正のデータを、縦横比率変更処理を行った場合には縦横の変倍率を、電子変倍を行った際には電子変倍率を、特殊処理を行った場合には、各処理に応じたパラメータを、それぞれ記憶すればよい。
また、必要に応じて、本スキャン処理部56の信号変換部68のLUTも記憶してもよく、顔領域等の主要部抽出を行った場合には、顔領域の情報も記憶してもよい。
また、カスケードあるいは合成できるLUTは、カスケードあるいは合成して記憶してもよい。
【0041】
識別情報および画像処理の情報を記憶する記憶手段78には特に限定はなく、各種の手段が利用可能である。
例えば、フィルムFが新写真システムである場合には、前記磁気記録媒体を記憶手段78として利用してもよい。
フロッピーディスク、光磁気記録媒体、ICカード等の記録媒体を記憶手段78として用いてもよい。この際には、プリントと共に記録媒体を顧客に渡し、再プリントの際にフィルムFと共にこの記録媒体を顧客から供給してもらい、フォトプリンタ10に接続されるドライブ等で読み取る。
ラボ業者(店)が顧客のデータベースを作成している場合には、このデータベースを記憶手段78としてもよい。なお、一般的に、再プリントの依頼は同時プリントから一か月以内であるので、データベースへの情報の保存期間は、同時プリントから一か月程度とすればよい。
さらに、処理装置14やラボ業者が所有するパーソナルコンピュータをコンピュータ通信ネットワーク等に接続して、フィルムFの再プリントの依頼を受けた際に、先のプリントを行った他のラボ業者のデータベースにアクセスして画像処理の情報を得てもよい。
【0042】
処理装置14で処理された画像データは、プリンタ16に送られる。
プリンタ16は、供給された画像データに応じて感光材料(印画紙)を露光して潜像を記録するプリンタ(焼付装置)と、露光済の感光材料に所定の処理を施してプリントとして出力するプロセサ(現像装置)とを有して構成される。
プリンタでは、例えば、感光材料をプリントに応じた所定長に切断した後に、バックプリントを記録し、次いで、感光材料の分光感度特性に応じたR露光、G露光およびB露光の3種の光ビームを処理装置14から出力された画像データに応じて変調して主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することにより、前記光ビームで感光材料を2次元的に走査露光して潜像を記録し、プロセサに供給する。感光材料を受け取ったプロセサは、発色現像、漂白定着、水洗等の所定の湿式現像処理を行い、乾燥してプリントとし、フィルム1本分等の所定単位に仕分して集積する。
【0043】
以下、フォトプリンタ10の作用を説明することにより、本発明の画像処理装置について、より詳細に説明する。
【0044】
まず、同時プリントの場合を説明する。
同時プリントの際には、フィルムFのプリント作成を依頼されたオペレータは、フィルムFに応じたキャリアをスキャナ12の所定位置に装着して、フィルムFをキャリアの所定位置にセットし、キャリア30の所定位置にフィルムF(カートリッジ)をセットし、作成するプリントサイズ等の必要な指示を入力した後に、プリント作成開始を指示する。
これにより、スキャナ12の可変絞り24の絞り値やイメージセンサ(ラインCCDセンサ)34の蓄積時間がプレスキャンの読取条件に応じて設定され、その後、キャリア30がフィルムFをプレスキャンに応じた速度で副走査方向に搬送して、プレスキャンが開始され、前述のように所定の読取位置において、フィルムFがスリット走査されて投影光がイメージセンサ34に結像して、フィルムFに撮影された画像がR,GおよびBに分解されて光電的に読み取られる。
【0045】
なお、プレスキャンおよび本スキャンは、1コマずつ行ってもよく、全コマあるいは所定の複数コマずつ、連続的にプレスキャンおよび本スキャンを行ってもよい。以下の例では、説明を簡潔にするために、1コマの画像読取を例に説明を行う。
【0046】
ここで、読み取り(プリント作成)に供されるフィルムFが新写真システムのフィルムである場合には、フィルムFの搬送の際にキャリア30の磁気ヘッド42でフィルムFに記録された磁気情報が読み取られ、必要な情報が処理装置14に送られ、磁気情報から読み取られたカートリッジID番号およびコマ番号が、そのコマ(画像)の識別情報として、識別情報取得部72に送られる。
他方、通常の135サイズのネガフィルム等の場合には、一例として、フィルムFをキャリア30に装着する前に、オペレータが、例えば、日付や顧客等に応じてフィルムFを識別するための識別番号を決定し、識別番号を記載したラベルをフィルムFの画像領域外に貼着し、また、設定した識別番号をキーボード18aによって入力する。コマ番号は、キャリア30でのカウントやコードリーダ44で読み取ったバーコードから検知する。
【0047】
イメージセンサ34からの出力は、アンプ36で増幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、処理装置14に送られ、データ処理部46でオフセット補正等の所定の処理を施された後、Log変換器48で変換されてデジタルの画像データとされ、プレスキャンメモリ50に記憶される。
【0048】
プレスキャンメモリ50にプレスキャンデータが記憶されると、セットアップ部70がこれを読み出し、前述のように、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出を行い、その結果から、本スキャンの読取条件すなわち図示例では可変絞り24の絞り値およびイメージセンサ34のラインCCDセンサの蓄積時間を設定し、スキャナ12およびパラメータ統合部76に送る。
セットアップ部70は、さらに、濃度累積ヒストグラムおよび画像特徴量、オペレータによる指示に応じて、そのコマ(画像)に実行する画像処理を選択し、その順番を決定し、さらに各画像処理の画像処理条件を設定(算出)する。設定された画像処理条件は、パラメータ統合部76に送られ、プレスキャン処理部54および本スキャン処理部56の所定位置(ハードウエア)に設定される。
なお、同時プリントでは、本スキャンデータは、データ補正部60では何ら処理されないので、例えば、x=yのLUTが設定される。
【0049】
検定を行う場合には、画像処理条件がプレスキャン処理部54に設定されると、プレスキャンメモリ50からプレスキャンデータが読み出され、処理部62において設定された画像処理条件に応じて画像処理され、次いで、信号変換部64に供給されてディスプレイ20での表示に応じた画像データに変換され、プレスキャン画像がディスプレイ20に表示される。
オペレータは、ディスプレイ20の表示を見て、画像すなわち処理結果の確認(検定)を行い、必要に応じて、キーボード18aに設定された調整キー等を用いて、色、濃度、階調等の調整等を行う。
調整の信号は、キー補正部74に送られ、キー補正部74は入力に応じた画像処理条件の補正量を算出し、これをパラメータ統合部76におくる。パラメータ統合部76は、送られた補正量に応じて、前述のように、処理部62および処理部66に設定した画像処理条件を補正する。従って、オペレータによる入力に応じて、ディスプレイ20に表示される画像も変化する。
【0050】
オペレータは、ディスプレイ20に表示される画像が適正である判定(検定OK)すると、キーボード18a等を用いて、その旨を指示する。
これにより、画像処理条件が確定し、本例では、本スキャンが開始され、スキャナ12において可変絞り24の絞り値等が設定された本スキャンの読取条件に設定されると共に、キャリア30が本スキャンに対応する速度でフィルムFを搬送し、本スキャンが開始される。
なお、検定を行わない場合には、パラメータ統合部76による本スキャン処理部56への画像処理条件の設定を終了した時点で画像処理条件が確定し、本スキャンが開始される。このような検定の有無は、モードとして選択可能にするのが好ましい。
【0051】
本スキャンは、可変絞り24の絞り値等の読取条件が設定された本スキャンの読取条件となる以外はプレスキャンと同様に行われ、イメージセンサ34からの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換器38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処理部48で処理されて、Log変換器50で本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送られる。
本スキャンデータが本スキャンメモリ52に送られると、本スキャン処理部58によって読み出され、処理部66において確定した画像処理条件で画像処理され、次いで、信号変換部68で変換されて出力用の画像データとされ、プリンタ16に出力され、この画像データを再生したプリントが作成される。
【0052】
また、本スキャンデータが本スキャンメモリ52に送られると、セットアップ部70も本スキャンデータを読み出し、その特性値、例えば、R、GおよびBの濃度平均値を特性値として算出し、パラメータ統合部76に送る。
パラメータ統合部76は、この特性値を受け取ると、識別情報取得部72からコマ番号とフィルムの識別番号すなわちそのコマの識別情報を受取る。次いで、先にセットアップ部70から供給された本スキャンの読取条件、確定した画像処理条件に対応する画像処理の情報(実行する画像処理および順序、画像処理条件等)および本スキャンデータの特性値、すなわち同時プリントの情報と、コマの識別情報とを対応させ、両者を記憶手段78に送り、記憶させる。
【0053】
なお、本発明のプリントシステムにおいて、記憶手段78に同時プリントの情報とコマの識別情報を記憶するのは同時プリントの際の画像処理の情報に限定はされず、例えば、顧客が同時プリントの画像に不満を持ち、色/濃度処理等を指示して再プリントを依頼した場合や、画像処理の情報を記憶していないコマのプリントの際には、この際の本スキャンの読取条件や確定した画像処理の情報等を同時プリントの情報として保存してもよい。
【0054】
一方、フォトプリンタ10において、再プリントは、基本的に下記のようにして行われる。
オペレータが、依頼を受けたフィルムFに応じたキャリアをスキャナ12に装填し、フィルムFをキャリアに装着して、キーボード18a等を用いて、再プリントである旨の入力、再プリントするコマ、プリントサイズなどのプリント条件等の必要な情報を入力し、プリント開始を指示する。
これにより、キャリア30がフィルムFを搬送し、再プリントするコマが読取位置に搬送される。
【0055】
なお、本発明においては、オペレータが同時プリントや再プリントである旨の指示を入力するのに限定はされず、例えば、後述するように識別情報取得部72が取得したコマの識別情報を用いて、記憶手段78で対応する同時プリントの情報の有無を検索し、同時プリントの情報がない場合には、前記同時プリントと同様の処理を行い、同時プリントの情報がある場合には、以下に示す、再プリントと同様の処理を行うようにしてもよい。
【0056】
フィルムFが新写真システムのフィルムである場合には、この搬送によって、キャリア30の磁気ヘッド42がフィルムFの磁気記録媒体に記録されている磁気情報を読み取り、必要な情報が処理装置14に送られ、識別情報取得部72が再プリントするコマの識別情報、すなわち、フィルムFの識別番号(カートリッジのID番号)と読み取り位置に搬送されたコマのコマ番号を取得する。
他方、フィルムFが通常の135サイズのネガフィルム等である場合には、オペレータが、前述のようにフィルムFの記載や貼着されているラベルを見て、キーボード18a等で入力することにより、識別情報取得部72がフィルムの識別番号を取得し、また、オペレータによる再プリントするコマの指示によって、コマ番号を取得する。
【0057】
識別情報取得部72が再プリントするコマの識別情報を取得すると、パラメータ統合部76は、識別情報取得部72から再プリントするコマの識別情報を受取り、この識別情報に対応する同時プリントの情報を記憶手段78から読み出し、セットアップ部70に送る。
セットアップ部70は、この同時プリントの情報から、まず、本スキャンの読取条件および画像処理(実行する画像処理および順序、画像処理条件)を同時プリントと同様に再現して、読取条件をスキャナ12ヘ、画像処理条件等をパラメータ統合部76に送る。また、パラメータ統合部76は、画像処理条件等を本スキャン処理部56の所定位置に設定する。
なお、同時プリントと再プリントとで、プリントサイズが異なる場合には、シャープネス処理のシャープネスゲインをプリントサイズに応じて変更する等、像構造に関する画像処理の条件を、プリントサイズに応じて、同時プリントに相当するものとなるように変更してもよい。
【0058】
本発明において、再プリントの場合にはプレスキャンは行わず、これにより本スキャンが開始される。
本スキャンは、基本的に同時プリントと同様に行われ、スキャナ12は、供給された本スキャンの読取条件の基、イメージセンサ34からの出力信号はアンプ36で増幅されて、A/D変換器38でデジタル信号とされ、処理装置14のデータ処理部48で処理されて、Log変換器50で本スキャンデータとされ、本スキャンメモリ52に送られ、記憶される。
【0059】
本スキャンデータが本スキャンメモリ52に記憶されると、セットアップ部70が読み出し、特性値(R、GおよびBの濃度平均値)を算出する。
セットアップ部70は、再プリントの特性値と、同時プリントの情報より得られる同時プリントの特性値とを解析して、補正後の再プリントの特性値が同時プリントの特性値と一致するような補正条件、例えば、前述のように、同時プリントと再プリントの濃度平均値の差分だけ、濃度をシフトする補正LUTを作成し、パラメータ統合部76に送る。パラメータ統合部76は、この補正LUTを本スキャン処理部56のデータ補正部60に設定する。
【0060】
補正LUTがデータ補正部60に設定されると、本スキャンメモリ52から本スキャンデータが読み出され、データ補正部60で補正LUTで処理され、処理部66において設定された処理条件で処理され、信号変換部68において変換されたて出力用の画像データとされ、プリンタ16に出力され、これを再現したプリントが出力される。
【0061】
この再プリントで再現された画像は、同時プリントの際と同じ読取条件で本スキャンを行い、同じ画像処理を、同じ画像処理条件で施された画像であるので、同時プリントの画像と、色や濃度が好適に一致した画像である。また、本例においては、本スキャンデータは、データ補正部60で、特性値に応じた補正を施されているので、スキャナ12の経時的な変動等も吸収して、より安定的に同時プリントと画像が一致した再プリントが得られる。
しかも、本発明によれば、再プリントの際は、プレスキャンを省略できるので、簡易な操作で、迅速かつ高効率に再プリントの作成を行い、フォトプリンタ10の生産性を向上することができる。
【0062】
なお、データ補正部60がない場合には、本スキャンメモリ52に本スキャンデータが記憶された時点で、本スキャン処理部56の処理部66によって本スキャンデータが読み出され、処理部66および信号変換部68で処理されて、出力用の画像データとしてプリンタ16に出力される。
【0063】
また、出力用の画像データは、プリンタ16のみならず、フロッピーディスク、MOディスク(磁気記録ディスク)、CD−R等の各種の記憶媒体に出力して、画像ファイルとしてもよい。
【0064】
以上、本発明の画像処理装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0065】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、同時プリントに再現された画像と、色や濃度が好適に一致する画像が再現された再プリントを、安定して、しかも簡易な操作で迅速に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図である。
【図2】 (A)は図1に示されるデジタルフォトプリンタに装填されるスキャナの概念図を、(B)は図1に示されるデジタルフォトプリンタに配置されるイメージセンサの概念図を、それぞれ示す。
【図3】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画像処理装置の一例のブロック図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
28 拡散ボックス
30 キャリア
32 結像レンズユニット
34 イメージセンサ
36 アンプ
38 A/D変換器
42 磁気ヘッド
44 コードリーダ
46 データ処理部
48 Log変換器
50 プレスキャン(フレーム)メモリ
52 本スキャン(フレーム)メモリ
54 プレスキャン処理部
56 本スキャン処理部
58 条件設定部
60 データ補正部
62,66 (画像)処理部
64,68 信号変換部
70 セットアップ部
72 識別情報取得部
74 キー補正部
76 パラメータ統合部
78 記憶手段

Claims (3)

  1. プレスキャンを行って読取条件を決定し、この読取条件に応じて出力用の画像データを得るための本スキャンを行って、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る読取部と、前記読取部が読み取った画像データに画像処理を施して、出力用の画像データとする画像処理部と、前記画像処理部が出力用の画像データを出力した各コマの、前記本スキャンの読取条件および画像処理の情報、ならびに本スキャンで得られた画像データの特性値を記憶する記憶手段とを有し、
    前記記憶手段に読取条件画像処理の情報、および画像データの特性値が記憶されているコマを再処理する際には、前記読取部は、記憶されている読取条件に応じて本スキャンのみを行い、前記画像処理部は、記憶されている画像処理の情報から先の処理に対応する画像処理条件を設定して、さらに、先の処理の特性値と再処理の本スキャンで得られた画像データの特性値とから両者の差を相殺する画像データの補正条件を設定して、再処理の本スキャンで得られた画像データに、この画像処理条件および補正条件に応じた画像処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特性値が、濃度平均値、濃度累積ヒストグラム、濃度累積ヒストグラムの所定の頻度パーセント濃度点、最高濃度、最低濃度から選択される1以上である請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像処理の情報が、施した画像処理の種類、画像処理の順序、各画像処理の画像処理条件を含む請求項1または2に記載の画像処理装置。
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