JP2004120340A - 画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原稿の画像を画像読取りユニット106で読取り、書込みユニット117により画像を形成し、画像データの送受信を連結I/F42を介して行い得る複数の複合機を接続した画像形成システムにおいて、複数枚の原稿からなる原稿群の、複合機ごとに分割された各原稿束の画像読取りユニット106により読取った画像データを連結I/F42に送信させ、その読取った原稿束の画像データと、連結I/F42により受信した原稿束の画像データとから原稿群を構成する各原稿の画像を書込みユニット117に形成させる画像データ制御手段を各複合機に設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数枚の原稿からなる原稿群の複写動作について、画像の読取りから画像形成までの一連の動作を複数の画像形成装置により分担して行うことが可能な画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から複写機等の電子写真方式を用いて画像を形成する複数の画像形成装置を通信回線により接続して画像形成動作を並行して行い、高速かつ大容量の画像形成が可能な画像形成システムに関する技術が存在している。このような画像形成システムでは、他の画像形成装置の画像形成動作を制御する親機とその制御を受ける子機とで画像形成(印刷)動作を並行して行いトータルパフォーマンスを向上させている。例えば、1枚の原稿を100枚複写(コピー)する際、接続(連結)状態にある画像形成装置が2台ある場合は、1台あたり50枚ずつ印刷動作を行うようにして、トータルの印刷時間を短縮している。
また、複数枚の原稿からなる原稿群を扱う場合は、マスタとなる画像形成装置で原稿を読取り、その後に印刷作業を分担することもある。このような画像形成システムに関して、従来、スタックモードの場合は、マスタ機とスレーブ機の印刷出力を逆にして統合時のページ入替え作業を不要とし、作業時間を短縮する技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−112769号公報(第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術で示されている画像形成システムでは、読取り動作が終わらないと少なくとも逆順の印刷出力ができないという問題があった。このことは、原稿群の原稿枚数が少なくて、画像形成(コピー)枚数が多い場合は、読取りに要する時間が少なく済むし、読取りさえ終了すれば印刷は並行して行えるのであまり問題にならない。しかし、原稿枚数が多い場合は、読取りに要する時間が多くかかり、読取りを終えてからでないと印刷出力ができないので、トータルパフォーマンスを向上させることが困難になる。この場合、親機でも原稿の読取りと印刷を並行して進めることができるから、原稿枚数が多いのにコピー枚数が少ないと、親機の原稿読取り終了後に子機で印刷を開始しても並行動作のメリットが少なく、それほど時間短縮はできない。
【0005】
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、画像形成システムにおいて、画像の読取りから画像形成までの一連の動作を複数の画像形成装置により分担して行い、読取り時間及び画像形成時間を短縮して、複写動作全体に要する時間を短縮することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、原稿の画像を読取る画像読取手段と、画像データを入力して用紙に画像を形成する画像形成手段と、画像データの送信及び受信を行う通信手段とを有する複数の画像形成装置を通信回線を介して接続した構成を有する画像形成システムにおいて、複数枚の原稿からなる原稿群の、上記画像形成装置ごとに分割された各原稿束の上記画像読取手段により読取った画像データを上記通信手段に送信させ、上記画像読取手段により読取った上記原稿束の画像データと、上記通信手段により受信した上記原稿束の画像データとから、上記原稿群を構成する各原稿の画像を上記画像形成手段に形成させる画像データ制御手段を上記各画像形成装置に設けたことを特徴とする。
この画像形成システムは、画像データ制御手段が、他の画像形成装置の画像形成動作を制御する親機に設定された上記画像形成装置により読取った画像データのページ番号が、他の画像形成装置により読取った画像データのページ番号よりも若くなるようにして、画像形成を行うように制御するとよい。
また、画像データ制御手段は、上記各画像形成装置の内、上記画像読取手段による読取りを開始した順に、上記各原稿束の画像形成を行うように制御するようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明による画像形成システムを構成する画像形成装置の一例であるデジタル複合機(以下「複合機」という)1の機構部を示す概略構成図である。複合機1は、コピー機能にプリンタ機能が一体となって構成されたもので、スキャナ(読取りユニット)及びプリンタを構成する複写機本体の上部に、自動原稿給送装置(以下「ADF」という)101を搭載し、手前側上面に図2及び図3に示す操作部201を備えている。
複合機1は、ADF101にその原稿画像面を上にして置かれた複数枚の原稿からなる原稿群(図示せず)に対し、後述する操作部201上のプリントキー202の押下を受けて、給送ローラ103及び給送ベルト104により最下位の原稿から順に各原稿をコンタクトガラス105の所定の原稿読取位置に給送する。コンタクトガラス105上に給送された原稿は、画像読取りユニット106により画像が読取られた後、給送ベルト104及び排送ローラ107により排出される。さらに、原稿セット検知センサ108にて原稿台102の原稿が検知されると、その原稿に対し、前の原稿と同様の動作が行われる。なお、給送ローラ103、給送ベルト104及び排送ローラ107は、図示しない搬送モータによって駆動されている。
【0008】
また、第1のトレイ109、第2のトレイ110及び第3のトレイ111に積載された用紙は、それぞれ第1の給紙部112、第2の給紙部113及び第3の給紙部114によって給紙され、縦搬送ユニット115によってレジストローラに送られ、感光体ドラム116に当接する直前の位置まで搬送される。これと並行して、画像読取りユニット106にて読取られた原稿の画像データは、書込みユニット117から出力されるレーザ光により感光体ドラム116に書込まれ、現像ユニット118によってトナー像として可視画像化される。このようにして画像形成が行われる。
そして、レジストローラが上記トナー像に対して所定位置となるようなタイミングで再起動して、用紙が搬送ベルト119によって感光体ドラム116の回転と等速で搬送され、その用紙に感光体ドラム116上のトナー像が転写される。その後用紙は定着ユニット120に送られ、そこで転写されたトナー画像が熱定着される。そのトナー画像を定着された用紙は、排紙ユニット121によって排紙トレイ122に排出される。用紙の両面に画像を形成する場合は、次のようにして行う。
【0009】
第1のトレイ109、第2のトレイ110及び第3のトレイ111から給紙され、片面に作像済みの用紙を排紙トレイ122側に導かずに排紙ユニット121の搬送路上に設けられた経路切替え用の分岐爪を上側にセットすることで、反転ユニット123により反転(スイッチバック)し、一旦、両面搬送ユニット124にストックする。その後、両面搬送ユニット124にストックされた用紙はそこから再び給紙され、感光体ドラム116に形成されたトナー画像が転写された後、経路切替え用の分岐爪を下側にセットすることで、排紙トレイ122に導かれる。このように、両面搬送ユニット124は、用紙の両面に画像を形成する場合に用られる。
感光体ドラム116、搬送ベルト119、定着ユニット120、排紙ユニット121及び現像ユニット118は、後述のメインモータ46によって駆動されている。また、第1の給紙部112、第2の給紙部113及び第3の給紙部114は、メインモータ46の駆動力をそれぞれ後述する第1の給紙クラッチ47b、第2の給紙クラッチ47c及び第3の給紙クラッチ47dにより伝達することによって駆動される。縦搬送ユニット115は、メインモータ46の駆動力を中間クラッチ47aによって伝達することにより駆動される。
【0010】
次に、画像読取りユニット106における画像の読取り動作と、書込みユニット117における画像の書込み動作、すなわち、静電潜像を形成する動作について説明する。ここで、静電潜像とは、光情報に変換した画像を感光体面上に照射することにより、潜在的に形成される電位分布によって表される像である。
画像読取りユニット106は、原稿を載置するコンタクトガラス105と、光学走査系とで構成されている。光学走査系は、露光ランプ135、第1のミラー136、レンズ137、CCDイメージセンサ138、第2のミラー139及び第3のミラー140等で構成されている。露光ランプ135及び第1のミラー136は、第1のキャリッジ(図示せず)上に固定され、第2のミラー139及び第3のミラー140は第2のキャリッジ(図示せず)上に固定されている。そして、原稿の画像を読取るときは、光路長が変わらないように、第1のキャリッジと第2のキャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、スキャナ駆動モータ(図示せず)によって駆動される。
【0011】
また、原稿の画像は、CCDイメージセンサ138によって読取られ、電気信号に変換して処理される。なお、レンズ137及びCCDイメージセンサ138を図1の左右方向に移動させることにより、画像の倍率が変わるようになっている。すなわち、指定された倍率に対応してレンズ137及びCCDイメージセンサ138の左右方向の位置(結像関係)が設定される。
書込みユニット117は、レーザ出力ユニット141、結像レンズ142及びミラー143で構成されている。レーザ出力ユニット141の内部には、レーザ光源であるレーザダイオード(図示せず)と、ポリゴンモータ(図示せず)により高速で定速回転する回転多面鏡(以下「ポリゴンミラー」という)が備えられている(図示せず)。そして、レーザ出力ユニット141により照射されるレーザ光は、定速回転するポリゴンミラーで光走査され、結像レンズ142を通り、ミラー143で折返され、感光体ドラム116の表面上に集光して結像する。光走査されたレーザ光は感光体ドラム116が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、画像信号のライン単位の記録が行われる。また、この記録の際には、感光体ドラム116の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体ドラム116の面上に画像(静電潜像)が形成される。
【0012】
上述のようにして、書込みユニット117から出力されるレーザ光が感光体ドラム116に照射されている。また、感光体ドラム116の一端近傍のレーザビームを照射する位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサ(図示せず)が配置されている。この主走査同期信号をもとに主走査方向の画像記録開始タイミングの制御及び画像信号の入出力を行うための制御信号の生成を行う。
次に、図2及び図3を参照して、操作者に対する表示及び操作者からの機能設定の入力等を行う操作部201の構成について説明する。図2は、操作部201の各種キーやパネルのレイアウト構成を示す図である。図2に示すように、操作部201は、スタートキーであるプリントキー202、クリア/ストップキー203、テンキー204、液晶ディスプレイ205、初期設定キー206及びリセットキー207、さらには予熱キー208、割込みキー209を有している。なお、液晶ディスプレイ205は、部数及び複合機1の状態を示す各種メッセージの表示や、各種情報の入力等に使用される。
【0013】
複合機1は、初期設定キー206を押下することにより、初期状態をカスタマイズすることが可能である。すなわち、収納されている用紙のサイズを設定したり、コピー機能のモードクリアキーを押したときに設定される状態を任意に設定することが可能に構成されている。また、一定時間操作がなされないときに優先して選択されるアプリケーションなどを選択したり、国際エネルギースター計画に従った低電力への移行時間の設定や、オートオフ/スリープモードへの時間を設定することが可能に構成されている。さらに、予熱キー208を押下することにより、装置が待機状態から電力低減状態に移行して定着温度を低めに制御し、操作部201の表示を消灯する。
複合機1は、予熱キー208を押下すると、「予熱モード」に移行する。この予熱モードは、定着温度を一定温度(たとえば、10℃)下げて制御し、操作部201の表示を消すことにより、消費電力を節約するモードである。このモードの設定は、操作部201でのキー入力で行ったり、複合機1の設定によっては動作及び操作が無くなってから一定時間後に自動的になされる。また、設定したモードは、操作部201でのキー入力や、図示しない人体検知センサによって複合機1の前に人が立ったことを検出したときに解除される。
【0014】
また、複合機1は、割込みキー209を押下することにより「割込みモード」に移行する。この割込みモードは、コピー動作実行中及び操作中において別のコピー作業を一時的に割込ませてコピーするためのモードである。この割込みモードを設定することにより、その前のコピーモード及びコピー中であればその途中経過の情報を不揮発RAMに記憶して割込みモードに移行し、モードを初期化する。コピー動作実行後、割込みモードを解除すると、不揮発RAMに記憶したモード及び情報を読み戻して割込みモード設定前の状態を復帰させる。再スタートにて、割込み前のモードを継続することができる。このモードの設定/解除は操作部201のキー入力により行うことができる。なお、この実施の形態では、液晶ディスプレイ205としてドット表示器を使用しているため、そのときの最適な表示をグラフィカルに行うことができる。なお、この実施の形態では、液晶ディスプレイ205として、ドット表示器を使用するが特にこれに限定されるものではない。
図3は、操作部201の液晶ディスプレイ205に表示される画面の一例を示す図である。操作者が液晶ディスプレイ205に表示されたキーにタッチすることで、選択された機能を示すキーが反転表示される。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(たとえば、画像を変倍する場合の変倍値等)は、キーにタッチすることで、詳細機能の設定画面が表示される。この画面上部は、「コピーできます」、「お待ちください」等のメッセージを表示するメッセージエリア205aが設けられている。このメッセージエリア205aには、複合機1を接続(連結)してコピー動作を実行するための連結キー30が表示されている。
【0015】
連結キー30は、複合機1に他の1台以上の画像形成装置が電気的に接続されている場合に有効なキーである。この場合、複合機1がマスタ機(親機)でありそれに接続されている画像形成装置がスレーブ機(子機)となる。そして、連結キー30が有効になっている場合には、複合機1とその他の画像形成装置が接続され、複合機1の操作部201のプリントキー202の押下げ指示により、複合機1で読取った画像データをスレーブ機に転送して出力することが可能となる。さらに、液晶ディスプレイ205の右側には、セットした枚数を表示するコピー枚数表示部が表示され、左側には画像濃度を自動的に調整する自動濃度キー、原稿選択のための原稿種類キーが配置され、画面中央及び右側部分には、用紙を自動的に選択する自動用紙選択キー、コピーを1部ずつページ順にそろえる処理を指定するソートキー、コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するスタックキー、ソート処理されたものを一部ずつ綴じる処理を指定するステープルキー、倍率を等倍にセットする等倍キー、拡大/縮小倍率をセットする変倍キー、両面モードと片面モードを切替えるキー、スタンプや日時等任意の情報を入力し、用紙に印字するための印字設定キーが設けられている。同図においては、選択されているモードはキーの表示が他の表示とは異なる反転表示で表示される。
【0016】
次に、図4を参照して複合機1の制御系について詳細に説明する。図4は複合機1の制御系を示すブロック図であり、図示のとおり、複合機1全体を制御するメインコントローラ40を中心に各部が配置されている。メインコントローラ40には、システムバスを介して、画像処理ユニット(IPU)41と、ADF101と、操作部201といった分散制御装置が接続され、連結I/F(インターフェイス)42と、人体検知センサ44、メインモータ46、クラッチ群47(中間クラッチ47a、第1の給紙クラッチ47b、第2の給紙クラッチ47c、第3の給紙クラッチ47d)が接続されている。また、ADF101には、搬送モータ49や原稿セット検知センサ48が接続され、操作部201には、液晶ディスプレイ205及び各種入力キー45が接続されている。画像処理ユニット(IPU)41は、画像読取りユニット106の制御、読取った画像データを後述する画像メモリ66に書込むための制御、画像メモリ66に記憶された画像データを読出すための制御を行う。
【0017】
連結I/F42は、複合機1を後述する通信ネットワーク84を介して、図示しない他の画像形成装置に接続し、それぞれの装置の構成及び機能情報、動作制御に関する情報の送受信を行うための通信手段である。この連結I/F42はメインコントローラ40の指示を受けて、通信ネットワーク84を介して接続される他の画像形成装置に画像データを送信し、また他の画像形成装置から画像データを受信する。
メインコントローラ40は、通信ネットワーク84を介して接続された他の画像形成装置の読取った画像データ等の情報を連結I/F42を介して取得する。そして、対応する動作を設定することにより、連結動作の制御を実行するか或いは接続された他の画像形成装置からの要求を受け入れて、複合機1をその要求にしたがい作動させるための制御を実行する。また、それぞれの分散制御装置とメインコントローラ40は、必要に応じて装置の状態や動作指令のやりとりを行っている。
【0018】
ところで、メインコントローラ40は、複合機1において複写モードを実行する上で、書込みユニット117で画像形成を行うための用紙搬送処理、電子写真プロセス処理、異常状態や給紙カセット状態(用紙の有無等)等の複合機1の機内監視及び画像読取りユニット106により、原稿の画像を読取るためのスキャナ動作や光源のON/OFF等を制御するコントローラを構成している。なお、最近のデジタルPPCでは、拡張機能を一つ搭載するのみではなく複数のアプリを同時搭載するようになってきた。このように、一つの資源を共有するデジタルPPCをシステムと表現し、このシステムを制御するコントローラをメインコントローラと表現する場合もある。
次に、図4に示した画像処理ユニット(IPU)41の構成及び動作内容について説明する。図5は、画像処理ユニット(IPU)41の構成及びその関連部分の構成を示すブロック図である。
【0019】
まず、画像読取りユニット106の露光ランプ135から照射光が出力されると、その照射光が原稿の画像面に照射されて、図示しない結像レンズにより、CCDイメージセンサ138に結像される。CCDイメージセンサ138は、原稿画像の受光した光を光電変換して画像データ(アナログ電気信号)を生成し、この画像データがA/Dコンバータ61によってデジタル信号に変換される。そして、シェーディング補正回路62でシェーディング補正が施された後、MTF・γ補正回路63でMTF補正及びγ補正処理等が施される。そして、変倍処理回路72で画像信号を変倍率に合わせて拡大或いは縮小し、セレクタ64に渡される。
セレクタ64は、変倍処理回路72を介して入力した画像データを、メモリコントローラ65或いは書込みγ補正回路71へ切替えて供給する。書込みγ補正回路71を経由した画像データは、作像条件に合わせて書込みγ補正が施されて書込みユニット117に送られる。このセレクタ64とメモリコントローラ65との間は、画像データを双方向に入出力可能な構成となっている。
【0020】
画像処理ユニット(IPU)41には、上述のようにして画像読取りユニット106により読取った原稿の画像データ以外にも、I/Oポート67や図示しないSCSIドライバを介して外部から供給される画像データ、例えば、パーソナルコンピュータ等のデータ処理装置から入力したデータも処理できるよう、複数のデータの入出力選択を行う機能を有している。
また、画像処理ユニット(IPU)41は、メモリコントローラ65等への各種情報(指令)の設定や、画像読取りユニット106及び書込みユニット117の制御を行うためのCPU68と、CPU68のプログラムやデータを格納したROM69及びRAM70とを備えている。このCPU68は、ROM69に記憶されているプログラムにしたがい、メモリコントローラ65を介し、画像メモリ66に対するデータの書込み或いは読出しを行う。
【0021】
連結I/F42は、メモリコントローラ65のデータバスに接続してデータの入出力可能に構成され、他の画像形成装置との間で画像データを送信及び受信する通信手段として作動する。画像データは、接続される他の画像形成装置とのデータ転送速度に応じ、画像メモリ66への読書きを介して転送される。つまり、連結I/F42は、画像データ出力時にはメモリコントローラ65から画像メモリ66に画像データが格納された後、その画像データを画像形成装置間のデータ転送速度に応じて画像メモリ66から順次読出して転送する。一方、連結I/F42は、画像データ入力時には、転送される画像データを画像メモリ66に格納する。すると、その後、画像データは画像メモリ66から読出され、メモリコントローラ65を介して内部で処理される。このような構成により、画像形成装置の機能の制約を受けることなく連結動作が実現する。
【0022】
メモリコントローラ65へ送られた画像データは、メモリコントローラ65内にある画像圧縮装置によって圧縮された後、画像メモリ66に送られる。ここで画像圧縮する理由は、最大原稿サイズ分の256階調のデータは、圧縮せずにそのまま画像メモリ66に書込むことも可能であるが、1枚の原稿画像で画像メモリ66を頻繁に使用するので、画像圧縮を行うことにより、容量の限られた記憶領域を有効に利用するためである。なお、画像メモリ66は一度に多くの画像データを記憶することができるため、ソート機能として、蓄積された画像データを画像イメージのページ順に出力することができる。この画像データを出力する際には、画像メモリ66に記憶されている画像データをメモリコントローラ65の伸長装置で順次伸長しながら出力する。このような機能は一般に「電子ソート」と呼称されている。
【0023】
また、画像メモリ66の機能を利用して、複数枚原稿の画像データを画像メモリ66の記録紙1枚分のエリアを分割した各エリアに順次書込むことも可能となる。例えば、4枚の原稿画像を、画像メモリ66の記録紙1枚分の4等分された各エリアに順次書込むことによって、4枚の原稿が1枚の記録紙イメージに合成され、集約されたコピー出力を行うことができる。このような機能は一般に「集約コピー」と呼称されている。
さらに、画像メモリ66は、CPU68の指示にしたがいアクセス可能であり記憶されている画像データの内容は、CPU68の指示にしたがい、画像の間引き処理や画像の切出し処理等の加工が可能である。その加工は、メモリコントローラ65のレジスタにデータを書込むことにより行うことができる。この加工された画像は再度画像メモリ66に保持される。
【0024】
また、画像メモリ66に記憶されている画像データは、CPU68が読出し、I/Oポート67を経由して画像データ73として操作部201に転送することが可能である。一般に、操作部201の画面表示解像度は低いため、画像メモリ66の原画像は画像間引きが行われた後に操作部201に送られる。なお、画像メモリ66は、多くの画像データを収納するためハードディスクなどの記憶装置が用いられることもある。ハードディスクを用いることにより、外部電源が不要で半永久的に画像を保持できる利点もある。一般的には、複数の定型原稿(フォーマット原稿)をスキャナで読込んで保持するためには、ハードディスクが用いられる。
次に、図6を参照して、セレクタ64における1ページ分の画像データについて詳細に説明する。図6は、1ページ分の画像データのタイミングチャートである。フレームゲート信号(以下、/FGATEと略記する)は、1ページ分の画像データの副走査方向の有効期間を表している。主走査同期信号(以下、/LSYNCと略記する)は1ライン毎であり、/LSYNCが立ち上がった後の所定クロックで画像データが有効となる。
【0025】
主走査方向の画像データが有効であることを示す信号がラインゲート信号(以下、/LGATEと略記する)である。これら/FGATE、/LSYNC及び/LGATEは、画素同期信号(以下、VCLKと略記する)に同期しており、VCLKの1周期に対し1画素のデータ(1画素8ビット(256階調)のデータ)が送られてくる。この例では、用紙への書込密度400dpi、最大画素数は、主走査4800画素、副走査6800画素である。
なお、詳しい説明は省略するが、IPU41は、画像入力、画像出力のそれぞれに対して別個の/FGATE、/LSYNC、/LGATE及びVCLKの発生機構を有しており、読取った原稿画像(画像データ)の直接出力を行う場合等の位相調整等を行うことにより、様々な画像入出力の組み合わせが実現可能に構成されている。
【0026】
次に、複合機1を複数接続して構成される画像形成システムのシステム構成とその動作内容について説明する。図7は、複合機1を複数接続した画像形成システムのシステム構成図である。複合機1には、通信ネットワーク(通信回線)84を介して、複数(図7では、3台)の複合機81,82,83が接続されている。その3台の複合機81,82,83は複合機1と同じ構成を有し、接続後の連結操作前は複合機1と対等であるが、互いに通信ネットワーク84を介して複合機1に接続され、連結I/F42を介して画像データの送受信が可能になった段階で相互通信可能(ピアツーピアの関係)になる。そして、連結モードを要求した複合機(ここでは、説明の便宜上、複合機1とする)がマスタ機とされ、連結モードの要求を受けた複合機(ここでは、複合機81,82,83)がスレーブ機として扱われる。
なお、図7では、4台の複合機を接続してネットワーク化しているが、接続する複合機の台数はこれに限定されるものではない。連結I/F42が合致し、連結モードの機能が相互に可能であれば何台接続してもよい。基本的に相互通信が可能であれば異なる機種でもよい。
【0027】
(動作例1)
以上のように構成された画像形成システムのこの発明の特徴とする動作内容について説明する。図8は、図7に示す画像形成システムを構成する複合機1と、複合機81とで行われる連結動作のこの発明の特徴とする第1の動作例の手順を示すフローチャートである。図8(後述する図9,10も同じ)では、左側半分が複合機1の動作手順を示すフローチャートであり、右側半分が複合機81の動作手順を示すフローチャートである。左右のフローチャートの間に描かれている鎖線矢印は、複合機1及び複合機81のいずれか一方からイベントを送信して、他方で同期を取ることを示している。なお、図8(図9,10も同じ)では、ステップをSと略記している。
この画像形成システムでは、複合機1が親機に設定され、複合機81が子機に設定され、その複合機1と、複合機81のそれぞれにより複数枚の原稿からなる原稿群の各原稿を読取り、そのすべての画像の読取りが終了し、画像形成の準備ができた段階で、それぞれが分担して画像形成(印刷)を行う。
【0028】
まず、操作者は、原稿群の原稿(例えば、100枚の原稿)を複数部数(例えば、20部)複写するため、その原稿群を画像形成システムを構成する複合機ごとの原稿束に分割し、各原稿束を各複合機1で読取って画像形成を行う。すなわち、この各原稿束は、元々は1つのジョブで複写すべきものである。なお、以下の説明では、簡単のため、原稿群を2つの原稿束に分割してその各原稿束を複合機1と複合機81のそれぞれで読取って画像形成を行う場合を例にとって説明する。
操作者が複合機1の操作部201においてコピーボタンを押下げするとメインコントローラ40が処理をスタートさせ、ステップ1で操作者が連結キー30を押下げして連結モードを設定するとステップ2に進む。また、このとき複合機1のメインコントローラ40は、連結モード設定を指示するイベントの出力aを通信ネットワーク84を介し複合機81に対して行う。ステップ2に進むと、メインコントローラ40が原稿セットを要求するメッセージを液晶ディスプレイ205に表示させる。その表示にしたがい操作者がADF101に原稿束をセットすると、ステップ3に進み、プリントキー202の入力があるまで待機する。ここで操作者がプリントキー202を入力すると、ステップ4に進みメインコントローラ40は、ADF101に指示してセットされている原稿束の原稿を1枚づつ搬送させて画像読取りユニット106により画像読取り動作を実行する。このとき、メインコントローラ40は、プリントキーイベントの出力bを複合機81に対して行う。続くステップ5では、原稿を1枚読取るごとに読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機81にその画像データの転送cを行いステップ6に進む。ステップ6では、セットされている原稿の有無(読取り終了)を判断し、原稿が無ければ読取り終了としてステップ7に進み、原稿が有ればステップ4に戻り原稿の画像読取り動作を実行する。
【0029】
一方、複合機81では、ステップ101で親機である複合機1からのイベントの入力aがあるまで待機し、そのイベントの入力aがあるとステップ102に進み複合機81のメインコントローラ40により連結モードの設定を行う。続くステップ103では、原稿セットを要求するメッセージが液晶ディスプレイ205に表示されて、その表示にしたがい操作者がADF101に原稿束をセットすると、ステップ104に進む。ステップ104では、複合機1からのプリントキーイベントの入力bがあるまで待機して、その入力bがあるとスタート指示有りとしてステップ105に進み、各原稿の画像読取り動作を実行する。ここでは、複合機1と同様に画像読取りユニット106により各原稿の画像読取り動作を実行して、続くステップ106で読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機1にその画像データの転送dを行いステップ107に進む。ステップ107では、原稿の読取り終了を判断し、原稿の読取りが終了していればステップ108に進み、そうでなければステップ105に戻って原稿の画像読取り動作を実行する。
【0030】
そして、複合機1では、ステップ7に進むと、メインコントローラ40が連結I/F42を介して複合機81に、原稿の読取り動作終了を通知する終了イベントの出力eを行い、続くステップ8では、複合機81から原稿の読取り動作終了を通知する終了イベントの入力fがあると待機する。その終了イベントの入力fを受けると画像形成の準備が完了したとしてステップ9に進み、印刷動作(画像形成動作)を実行する。この場合、メインコントローラ40は、画像データ制御手段として作動し、メモリコントローラ65に指示して、画像メモリ66に格納されている画像データのうち、複合機1の画像読取りユニット106で読取った原稿の画像データと、連結I/F42を介して複合機81から受信した画像データとを読み出させ、その画像データを用いて書込みユニット117に元の原稿群を構成する原稿の画像形成動作を行わせ、続くステップ10で印刷終了か否かを判断し、指定された部数の印刷が終了すると連結印刷動作を終了する。
【0031】
さらに、複合機81では、ステップ108に進むと、メインコントローラ40が連結I/F42を介して複合機1に、原稿の読取り動作終了を通知する終了イベントの出力fを行い、続くステップ109では、複合機1から、原稿の読取り動作終了を通知する終了イベントの入力eがあるまで待機する。その終了イベントの入力eがあるとステップ110に進み、複合機81の画像読取りユニット106で読取った原稿の画像データと、連結I/F42を介して複合機1から受信した画像データとを画像メモリ66から読み出して、その画像データを用いて書込みユニット117に元の原稿群を構成する原稿の画像形成動作を行わせ、続くステップ111で印刷終了か否かを判断し、指定された部数の印刷が終了すると連結印刷動作を終了する。
以上のように、画像形成システムでは、複数枚の原稿からなる原稿群の読取り動作をシステムを構成する複合機1と、複合機81とで分担して行うので、原稿読取り動作に要する時間を短縮することができる。また、画像読取り後の複合機81における画像形成動作の開始時刻を早めることができるので、コピー作業全体に要する時間を短縮することができる。
【0032】
(動作例2)
次に、画像形成システムの第2の動作例について図9に示すフローチャートを参照して説明する。この動作例は、上述の動作例1と比較して、ステップ14,105がそれぞれステップ114,115となっている他は同じであるので、以下の説明はその相違点を中心に行い、その他のステップの説明は省略ないし簡略化する。この動作例では原稿群として100枚の原稿を用意し、それを50枚づつ2つの原稿束に分けて画像の読取り及び画像形成を行うことを想定している。操作者が複合機1の操作部201においてコピーボタンを押下げするとメインコントローラ40が処理をスタートさせ、ステップ1からステップ3までを図8に示すフローチャート同様に実行し、ステップ14に進む。すると、メインコントローラ40は、ADF101に指示して原稿束の原稿を1枚づつ搬送させ、画像読取りユニット106により各原稿の画像読取り動作を実行する。このとき、メインコントローラ40は、画像データ制御手段として作動して、読取った原稿について、ページ番号は複合機81のページ番号よりも若くなるようにして、例えばページ番号を1から50まで順に付与する。続いて、ステップ5に進み、読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機81にその画像データの転送cを行いステップ6に進む。ステップ6では、セットされている原稿の有無(読取り終了)を判断し、原稿が無ければ読取り終了としてステップ7に進み、原稿が有ればステップ14に戻り原稿の画像読取り動作を実行する。
【0033】
一方、複合機81では、ステップ101で親機である複合機1からのイベントの入力aがあるまで待機し、そのイベントの入力aがあるとステップ102からステップ104までを図8に示すフローチャート同様に実行しステップ115に進む。すると、複合機81のメインコントローラ40は、ADF101に指示して各原稿の画像読取り動作を実行する。このとき、メインコントローラ40は、読取った原稿について、ページ番号を複合機1のページ番号よりも大きくなるようにして付番する。例えば、51から100まで順に付番する。続いてステップ106に進み、読取った画像データ(ページ番号51から100)を画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機1に対する転送dを行いステップ107に進む。ステップ107では原稿の読取り終了を判断し、読取りが終了していればステップ108に進み、そうでなければステップ115に戻って原稿の画像読取り動作を実行する。
そして、これ以降、複合機1はステップ7からステップ10までを図8に示すフローチャート同様に実行し、複合機81はステップ108からステップ111までを図8に示すフローチャート同様に実行して、指定された部数の印刷が終了すると連結印刷動作を終了する。
【0034】
以上のように、図8に示すフローチャートの場合は、複合機1と複合機81とは、それぞれで読取った画像データを互いに転送して、元の原稿群を構成する原稿の画像データを複合機1と複合機81のそれぞれにおいて得ているが、その画像データの転送は、原稿を読む度に行っている。そのため、複合機1、複合機81のいずれも、双方で読取った原稿の画像データが交互に読込まれ、形成される画像も交互になるおそれがあるから、これを避けるために煩わしい設定を必要とする。これを避けるには原稿束に分割する段階でページ番号が複合機1と複合機81とが交互に並ぶようにして分割しなければならない。しかし、この実施例では、図9に示すフローチャートのように、複合機1のページ番号が、複合機81のページ番号よりも若くなるようにして制御しているから、原稿束に分割する際に複合機1のページ番号を複合機81のページ番号よりも若くなるように分割するだけでよく、煩わしい設定を要さない。これにより、画像形成システムの操作性を向上させることができる。
【0035】
(動作例3)
次に、画像形成システムの別の動作例について図10及び図11に示すフローチャートを参照して説明する。この動作例は、上述の動作例1と比較して共通する点と相違する点とがあるので、以下の説明ではその相違点を中心に行い、共通するステップの説明は省略乃至簡略化する。
この動作例では、原稿群として150枚の原稿を用意し、それを50枚づつ3つの原稿束に分けて画像の読取り及び画像形成を行う。各原稿束のうち、2つを複合機1で読取り、残り1つを複合機81で読取る。
操作者が複合機1の操作部201においてコピーボタンを押下げするとメインコントローラ40が処理をスタートさせ、ステップ1からステップ3までを図8に示すフローチャート同様に実行する。続くステップ14では、メインコントローラ40が画像データ制御手段として作動して、セットされている原稿束が最初に読んだ原稿束なのでこれを第1の原稿束として、その原稿を1枚づつ搬送して画像読取り動作を実行する、この場合、第1の原稿束であるから、各原稿のページ番号は、例えばページ番号1から50になる。なお、図示はしないが、複合機1は複合機81に第1の原稿束の読取り開始を通知している。続いてステップ15に進み、原稿を1枚読取るごとに読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介し複合機81にその画像データの転送cを行いステップ16に進む。ここでは、第1の原稿束の読取りが終了したか否かを判断して終了していればステップ17に進み、そうでなければステップ14に戻る。
【0036】
一方、複合機81では、ステップ101で親機である複合機1からのイベントの入力aがあるまで待機して、その入力aがあるとステップ102及びステップ103を図8に示すフローチャート同様に実行し、ステップ117に進む。ステップ117に進むと、プリントキー202の入力があるまで待機する。ここで操作者がプリントキー202を入力すると、ステップ118に進み、メインコントローラ40が画像データ制御手段として作動して、セットされている原稿が2番目にセットされた原稿束なのでこれを第2の原稿束とし、その原稿を1枚づつ搬送して画像読取り動作を実行する。ここでは、この読取り開始を複合機1に通知している。ここで読取る原稿は第2の原稿束になるので、例えばページ番号51から100になる。続いてステップ119に進み、原稿を1枚読取るごとに読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機1にその画像データの転送dを行いステップ120に進む。ステップ120では、第2の原稿束の読取りが終了したか否かを判断して終了していればステップ121に進み、そうでなければステップ118に戻る。
【0037】
そして、複合機1では、ステップ17に進むと、メインコントローラ40が次の原稿束のセットを要求するメッセージを液晶ディスプレイ205に表示させ、その表示にしたがい操作者がADF101に第3の原稿束をセットすると、ステップ18に進み、プリントキー202の入力があるまで待機する。ここで操作者がプリントキー202を入力するとステップ19に進み、メインコントローラ40は、画像データ制御手段として作動して、セットされている原稿が3番目にセットされたのでこれを第3の原稿束とし、その原稿の画像データを読取らせる。ここで読取る原稿は第3の原稿束になるので、例えばページ番号101から150になる。続くステップ20では、原稿を1枚読取るごとに読取った画像データを画像メモリ66に格納する一方、連結I/F42を介して複合機1にその画像データの転送gを行いステップ21に進む。ここでは、第3の原稿束の原稿読取りが終了したか否かを判断して終了していればステップ22に進み、そうでなければステップ19に戻る。
【0038】
続くステップ22では、セットされている第3の原稿束の原稿読取りが終了して(最終原稿を読取った)、かつ複合機81から後述する読取り動作終了を通知する終了通知イベントの通知iがあったか否かを判断する。なお、ここでは、複合機81における読取り終了の判定は操作者が行うこととしている。つまり、操作者が複合機81において読取り終了を判定した場合、操作部201の所定のキー(例えば、「#」マークキー、プリントキー202)を入力する。そして、第3の原稿束の最終原稿の読取りが行われるとステップ23に進み、すべての原稿(第1〜第3の原稿束)の読取りが終了したとして、メインコントローラ40が複合機81に、すべての原稿の読取り動作終了を通知する最終終了通知イベントの出力hを行い、ステップ24に進む。ステップ24では、すべての原稿(第1〜第3の原稿束)の読取りが終了したとして印刷動作(画像形成動作)を実行する。この場合、メインコントローラ40は、画像データ制御手段として作動して、メモリコントローラ65に指示して、画像メモリ66に格納されている画像データのうち、上述の要領で付したページ番号にしたがって画像形成動作を行う。続くステップ25では印刷が終了するまでを待機して、指定された部数の印刷が終了すると連結印刷動作を終了する。
【0039】
一方、複合機81では、ステップ121において、セットされている第2の原稿束の最終原稿を読取ったか否かを判断して、それを読取っていればステップ122に進み、原稿の読取り動作終了を通知する終了通知イベントの通知iを行いステップ123に進む。続くステップ123では、複合機1から全原稿の読取り動作終了を通知する最終終了通知イベントの入力hがあるまで待機して、画像形成の準備完了があるまで待機し、その最終終了通知イベントの入力hを受けるとステップ124に進み、印刷動作(画像形成動作)を実行する。この場合、メインコントローラ40は、メモリコントローラ65に指示して、画像メモリ66に格納されている画像データについて、第1、第2、第3の原稿束の順に画像形成動作を行い、続くステップ125では印刷が終了するまで待機し、指定された部数の印刷が終了すると連結印刷動作を終了する。
以上のように、この動作例では、複数枚の原稿からなる原稿群を複数の原稿束に分割してその各原稿束を読取る際に、読取りを開始した順に各原稿束の原稿にページ番号を付与し、そのページ番号順に画像形成を行うように制御している。そのため、形成される画像が交互になることを回避するための煩わしい設定は不要であり、操作者が面倒なモード設定をしなくてもよいから、操作性を向上させることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、原稿群の読取り動作をシステムを構成する複数の画像形成装置で行うので、原稿読取り動作に要する時間を短縮でき、また、子機の画像形成動作の開始時刻が早まり、コピー作業全体に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像形成システムを構成する画像形成装置の一例であるデジタル複合機の機構部を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した複合機の複写機本体に設けられる操作部の構成例を示すレイアウト図である。
【図3】図2に示した操作部の液晶ディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図4】複合機の制御系を示すブロック図である。
【図5】図1に示した複合機における画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図6】図4に示したセレクタにおける1ページ分のタイミングチャートである。
【図7】複合機を複数接続した画像形成システムのシステム構成図である
【図8】図7に示す画像形成システムを構成する複数の複合機で行われる連結動作のこの発明の特徴とする第1の動作例の手順を示すフローチャートである。
【図9】図7に示す画像形成システムを構成する複数の複合機で行われる連結動作のこの発明の特徴とする第2の動作例の手順を示すフローチャートである。
【図10】図7に示す画像形成システムを構成する複数の複合機で行われる連結動作のこの発明の特徴とする第3の動作例の手順を示すフローチャートである。
【図11】図10の後続の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,81,82,83:複合機
40:メインコントローラ
41:画像処理ユニット 42:連結I/F
44:人体検知センサ 46:メインモータ
47:クラッチ群 102:給送ローラ
48:原稿セット検知センサ
49:搬送モータ 64:セレクタ
65:メモリコントローラ
66:画像メモリ 68:CPU
69:ROM 70:RAM
84:通信ネットワーク
101:ADF 102:原稿台
103:給送ローラ 104:給送ベルト
106:画像読取りユニット 107:排送ローラ
108:原稿セット検知センサ
117:書込みユニット
201:操作部 202:プリントキー
203:クリア/ストップキー 204:テンキー
205:液晶ディスプレイ 206:初期設定キー
Claims (3)
- 原稿の画像を読取る画像読取手段と、画像データを入力して用紙に画像を形成する画像形成手段と、画像データの送信及び受信を行う通信手段とを有する複数の画像形成装置を通信回線を介して接続した構成を有する画像形成システムにおいて、
複数枚の原稿からなる原稿群の、前記画像形成装置ごとに分割された各原稿束の前記画像読取手段により読取った画像データを前記通信手段に送信させ、前記画像読取手段により読取った前記原稿束の画像データと、前記通信手段により受信した前記原稿束の画像データとから、前記原稿群を構成する各原稿の画像を前記画像形成手段に形成させる画像データ制御手段を前記各画像形成装置に設けたことを特徴とする画像形成システム。 - 前記画像データ制御手段は、他の画像形成装置の画像形成動作を制御する親機に設定された前記画像形成装置により読取った画像データのページ番号が、他の画像形成装置により読取った画像データのページ番号よりも若くなるようにして、画像形成を行うように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記画像データ制御手段は、前記各画像形成装置の内、前記画像読取手段による読取りを開始した順に、前記各原稿束の画像形成を行うように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
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- 2002-09-26 JP JP2002280793A patent/JP2004120340A/ja active Pending
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