JP2004119281A - El素子用封止板多面取り用マザーガラス基板、及びel素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板 - Google Patents

El素子用封止板多面取り用マザーガラス基板、及びel素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板 Download PDF

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Abstract

【課題】ELディスプレイ用ガラス基板とELディスプレイ用封止板との位置合わせを容易に行い得るEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板、及びEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板を提供することにある。
【解決手段】封止板マザーガラス10は、その一方の面上の隅角部において対角線上に半径0.01mmの半球凹状の2つのアライメントマーク13及び14を有し、ガラス基板マザーガラス20は、その一方の面上の隅角部において対角線上に半径0.01mmの半球凹状の2つのアライメントマーク21及び22を有し、封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20との位置合わせは、Z方向から見てアライメントマーク13の中心点とアライメントマーク21の中心点とを互いに一致させ、且つ、アライメントマーク14の中心点とアライメントマーク22の中心点とを互いに一致させることにより行われる。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネッセンス(Electro−Luminescence:電界発光、以下「EL」という。)素子用封止板多面取り用マザーガラス基板、並びにEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
EL素子は、携帯電話やカーナビゲーションシステム等の表示部であるELディスプレイの発光源として使用されている。
【0003】
図9は、従来のELディスプレイの概略構成を示すための図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるガラス基板の平面図である。
【0004】
図9(a)において、ボトムエミッション型ELディスプレイ50は、パッシブ構造をとり、透明な長方形ガラス基板51と、ガラス基板51の上に形成されたEL積層体52と、このEL積層体52を覆うように形成された長方形封止板53とから成る。封止板53は、透明なアルカリ含有ガラス製の長方形ガラス素板から成り、当該ガラス素板の中央部にウエットエッチング法等を用いて凹部55が形成(凹状に加工)され、周囲に周辺突条部54が形成されている。
【0005】
封止板53の凹部55の底部表面58には、凹部55内の水分を吸着させるたに乾燥剤59が塗布されている。
【0006】
封止板53は、周辺突条部54の頂部である封止部56において接着剤57によりガラス基板51上に接着されている。接着剤57は、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂製のものがある。
【0007】
EL積層体52は、ガラス基板51上に載置され、ITO膜から成るアノード電極60と、該アノード電極60の上面に積層され、後述する発光層を含むEL積層膜61と、EL積層膜61の上面に積層されたカソード電極62と、EL積層膜61の側面においてカソード電極62に接続たMg−Ag合金製の引出し電極63とを備える。EL積層膜61は、アノード電極60側から順に、トリフェニルジアミンから成る正孔輸送層と、次いでキノリノールアルミ錯体から成る発光層と、カソード電極62と発光層との間にトリアゾールやオキサジアゾールから成る透明な電子輸送層とから成る。
【0008】
ELディスプレイ50は、上記発光層が光を発光して、この光が正孔輸送層及びガラス基板51を透過することにより光を発光する。
【0009】
ガラス基板51のELディスプレイ50内部側の表面において(図9(b))、ガラス基板51は、EL積層体52が載置される範囲であって、EL積層体52の発光する光を外部に透過する発光範囲(画面部)71と、封止板53が接着剤57により接着される接着範囲72とを有する。発光範囲71はガラス基板51の中央部に配されると共に、接着範囲72はガラス基板51の外周部に配されている。
【0010】
ガラス基板51と封止板53との接着の際には、封止板53の封止部56が発光範囲71と重ならないように、ガラス基板51の一辺とこれに対応する封止部57の一辺とで位置合わせを行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−36384号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガラス加工の一般公差は±0.2mmであり、ガラス基板51の一辺からこれに対応する発光範囲71の一辺間の寸法Aの公差αは±0.2mmであり、また封止板53の封止部56の幅寸法Bの公差βは±0.2mmであるため、上記位置合わせはA−B±0.4mmの精度となる。この精度では、ガラス基板51に対する封止板53の封止部56の位置合わせは容易ではなく、発光範囲71に接着範囲72が重なる場合があった。
【0013】
本発明の目的は、ELディスプレイ用ガラス基板とELディスプレイ用封止板との位置合わせを容易に行い得るEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板、及びEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1記載のEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板は、アライメントマークを有する矩形のEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板に取付けられて、複数のELディスプレイを構成する矩形のEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板において、前記EL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを前記アライメントマークの対応位置に有することを特徴とする。
【0015】
請求項2記載のマザーガラス基板は、請求項1記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは、前記EL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成ることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載のマザーガラス基板は、請求項1又は2記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは半球凹状であることを特徴とする。
【0017】
請求項4記載のマザーガラス基板は、請求項1又は2記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは半楕円球凹状であることを特徴とする。
【0018】
請求項5記載のマザーガラス基板は、請求項1又は2記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは十字型凹状であることを特徴とする。
【0019】
請求項6記載のマザーガラス基板は、請求項1又は2記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは凹状部内に形成された突起部であることを特徴とする。
【0020】
請求項7記載のEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板は、アライメントマークを有する矩形のEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板に取付けられて、複数のELディスプレイを構成する矩形のEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板において、前記EL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを前記アライメントマークの対応位置に有することを特徴とする。
【0021】
請求項8記載のマザーガラス基板は、請求項7記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは、前記EL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成ることを特徴とする。
【0022】
請求項9記載のマザーガラス基板は、請求項7又は8記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは半球凹状であることを特徴とする。
【0023】
請求項10記載のマザーガラス基板は、請求項7又は8記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは半楕円球凹状であることを特徴とする。
【0024】
請求項11記載のマザーガラス基板は、請求項7又は8記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは十字型凹状であることを特徴とする。
【0025】
請求項12記載のマザーガラス基板は、請求項7又は8記載のマザーガラス基板において、前記他のアライメントマークは凹状部内に形成された突起部であることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板(以下「封止板マザーガラス」という。)及びEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板(以下「ガラス基板マザーガラス」という。)を図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係る封止板マザーガラスの平面図である。
【0028】
図1において、封止板マザーガラス10は、無アルカリガラス製の縦550mm、横650mmの長方形であり、5×6のマトリックス状に30個の凹部11と、これらの凹部11を画成する格子状の突条部12とを有し、また、その一方の面上の隅角部において対角線上に後述する図2のガラス基板マザーガラスとの位置合わせを行う半径0.01mmの半球凹状の2つのアライメントマーク13及び14を有する。
【0029】
凹部11及び突条部12は、ウエットエッチング法を含むエッチング法、又はサンドブラスト法等によりガラス素板の所定部分を凹状に取り除くことにより形成される。
【0030】
例えば、ウエットエッチング法は、まず、無アルカリガラス製のガラス素板に、露出部を5×6のマトリックス状に形成すべく、テープ状のレジストによりマスキング処理し、このマスキング処理されたガラス素板を、硫酸、塩酸、硝酸、及びリン酸からなる無機酸の群から選択された少なくとも1つの酸を適量含有するフッ化水素酸5〜50質量%から成るエッチング液中に10〜180分間程度静置して、ガラス素板から突条部12を残して凹状に取り除いて凹部11を形成するものである。このガラス素板を純水で十分洗浄した後にレジストを剥離する。なお、上記エッチング液にはカルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類が界面活性剤として適量添加される。
【0031】
アライメントマーク13及び14は、上記凹部11及び突条部12の場合と同様にウエットエッチング法を含むエッチング法により形成される。即ち、アライメントマーク13及び14の形成位置において封止板マザーガラス10上にアライメントマーク13及び14の部分を残してマスキング処理を行った上でエッチング処理を行うことにより形成される。アライメントマーク13及び14の形成は、エッチング法に限らず、例えば印刷法やフォトリソグラフィ法により行ってもよい。
【0032】
凹部11の位置は、封止板マザーガラス10の短辺15及び長辺16を基準として決められており、例えばアライメントマーク13の直近に形成された凹部11の1つである凹部11aの位置はガラス加工の一般公差±0.2mmを考慮して、短辺15とこの短辺15に対応する凹部11aの短辺までの寸法C30±0.2mmと、長辺16とこの長辺16に対応する凹部11aの長辺までの寸法D30±0.2mmとで決定されており、また、アライメントマーク14の直近に形成された凹部11の1つである凹部11bの位置はガラス加工の一般公差±0.2mmを考慮して、短辺15とこの短辺15に対応する凹部11bの短辺までの寸法E620±0.2mmと、長辺16とこの長辺16に対応する凹部11bの長辺までの寸法F520±0.2mmとで決定されている。このようにして、凹部11は、封止板マザーガラス10上に行及び列が夫々所定の間隔でマトリックス状に形成されることとなる。
【0033】
アライメントマーク13の位置は、凹部11aの短辺からアライメントマーク13の中心までの長辺方向寸法G15±0.02mmと、凹部11aの長辺からアライメントマーク13の中心までの短辺方向寸法H15±0.02mmとで決定されており、アライメントマーク14の位置は、凹部11bの短辺からアライメントマーク14の中心までの長辺方向寸法I15±0.02mmと、凹部11bの長辺からアライメントマーク14の中心までの短辺方向寸法J15±0.02mmとで決定されている。
【0034】
図2は、本発明の実施の形態に係るガラス基板マザーガラスの平面図である。
【0035】
図2において、ガラス基板マザーガラス20は、図1の封止板マザーガラス10と同様に、無アルカリガラス製の縦550cm、横650cmの長方形であり、その一方の面上の隅角部において対角線上に図1の封止板マザーガラス10との位置合わせを行う半径0.01mmの半球凹状の2つのアライメントマーク21及び22を有する。
【0036】
アライメントマーク21及び22は、アライメントマーク13及び14の場合と同様の方法で形成される。
【0037】
ガラス基板マザーガラス20上には、ELディスプレイを形成すべく後述する図3のELディスプレイの構成部品が載置される。
【0038】
図2において、ガラス基板マザーガラス20は、その一方の面に、図3で後述するEL積層体が載置される範囲であって、EL積層体の発光する光を外部に透過する発光範囲(画面部)23をマトリックス状に有する。
【0039】
発光範囲23は、図1の封止板マザーガラス10を図2のガラス基板マザーガラス20に接合した際に、封止板マザーガラス10の短辺15に対応する短辺24及び、封止板マザーガラス10の長辺16に対応する長辺25を基準に位置決めされる。
【0040】
例えば、アライメントマーク21の直近の発光範囲23の1つである発光範囲23aの位置は、EL積層体をガラス基板マザーガラス20上に載置する際の載置誤差±0.2mmを考慮して、短辺24とこの短辺24に対応する発光範囲23aの短辺までの寸法K35±0.2mmと、長辺25とこの長辺25に対応する発光範囲23aの長辺までの寸法L35±0.2mmとで決定されており、また、アライメントマーク22の直近の発光範囲23の1つである発光範囲23bの位置はEL積層体をガラス基板マザーガラス20上に載置する際の載置誤差±0.2mmを考慮して、短辺24とこの短辺24に対応する発光範囲23bの短辺までの寸法M615±0.2mmと、長辺25とこの長辺25に対応する発光範囲23bの長辺までの寸法N515±0.2mmとで決定されている。
【0041】
このようにして発光範囲23の位置、即ちEL積層体の載置位置は、ガラス基板マザーガラス20上に行及び列が夫々所定の間隔でマトリックス状に形成されることとなる。
【0042】
アライメントマーク21の位置は、発光範囲23aの短辺からアライメントマーク21の中心までの長辺方向寸法P20±0.02mmと、発光範囲23aの長辺からアライメントマーク21の中心までの短辺方向寸法Q20±0.02mmとで決定されており、アライメントマーク22の位置は、発光範囲23bの短辺からアライメントマーク22の中心までの長辺方向寸法R20±0.02mmと、発光範囲23bの長辺からアライメントマーク22の中心までの短辺方向寸法S20±0.02mmとで決定されている。
【0043】
図1の封止板マザーガラス10は、その突条部12において接着剤によって図2のガラス基板マザーガラス20に接着され、当該接着された双方は接着体30をなす(図3)。
【0044】
封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20との位置合わせは、ガラス基板マザーガラス20の表面に垂直なZ方向(図3)から見て封止板マザーガラス10上のアライメントマーク13の中心点とガラス基板マザーガラス20上のアライメントマーク21の中心点とを互いに一致させ、且つ、封止板マザーガラス10上のアライメントマーク14の中心点とガラス基板マザーガラス20上のアライメントマーク22の中心点とを互いに一致させることにより行われる。
【0045】
アライメントマーク13とアライメントマーク21の各中心点、及び、アライメントマーク14とアライメントマーク22の各中心点をZ方向から見て一致させるために、アライメントマーク13,14,21,22の各中心点をレーザー等の測定器を用いて検出し、この検出されたアライメントマーク13の中心点がアライメントマーク21の中心点に、検出されたアライメントマーク14の中心点がアライメントマーク22の中心点に夫々Z方向から見て一致するように、公知の方法によりガラス基板マザーガラス20に対して封止板マザーガラス10を移動させる。
【0046】
アライメントマーク13の中心点とアライメントマーク21の中心点、及びアライメントマーク14の中心点とアライメントマーク22の中心点を夫々一致させる方法は上述の方法に限るものではない。
【0047】
図4は、図3の接着体30の概略構成を示す図であり、(a)は図3の線IVa−IVaに関する断面図であり、(b)は(a)におけるガラス基板マザーガラス20の部分平面図の一部である。
【0048】
図4(a)において、ガラス基板マザーガラス20上には、図2の発光範囲23に対応してEL積層体41が形成されている。
【0049】
EL積層体41は、ガラス基板マザーガラス20上に載置され、ITO膜から成るアノード電極42と、該アノード電極42の上面に積層され、発光層を含むEL積層膜43と、EL積層膜43の上面に積層されたカソード電極44と、EL積層膜43の側面においてカソード電極44に接続されたMg−Ag合金製の引出し電極45とを備える。
【0050】
封止板マザーガラス10は、ガラス基板マザーガラス20上に上述の位置決め法により突条部12の頂部である封止部46において接着剤31により接着されている。接着剤31は、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂製のものがある。
【0051】
封止板マザーガラス10の凹部11の底部表面47には、凹部11内の水分を吸着させるために乾燥剤48が塗布されている。
【0052】
図3の接着体30は、封止板マザーガラス10の突条部12の所定の位置において切断されて、個々のELディスプレイとなる。
【0053】
接着体30のガラス基板マザーガラス20の接着体30内部側の表面において(図4(b))、ガラス基板マザーガラス20は、EL積層体41が載置される範囲であって、EL積層体41の発光する光を外部に透過する範囲である図2の発光範囲23と、封止板マザーガラス10が封止部46において接着剤31により接着される接着範囲49が互いに重ならないように、封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20とが接着される。
【0054】
上述のように、接着体30は、封止板マザーガラス10上のアライメントマーク13の中心点とガラス基板マザーガラス20上のアライメントマーク21の中心点、封止板マザーガラス10上のアライメントマーク14の中心点とガラス基板マザーガラス20上のアライメントマーク22の中心点とが夫々図3のZ方向から見て一致するように位置決めされて接着されているので、封止板マザーガラス10、ガラス基板マザーガラス20、及びEL積層体41の封止板マザーガラス基板とガラス基板マザーガラス20との接着面上の上下方向、左右方向、及び回転方向での位置決めを正確に行うことができ、接着範囲49と発光範囲23とが重なることを防止することができ、例えば、発光範囲23と接着範囲49(封止部46)の間隔X(図4(b))を5±0.04mmに維持することができる。
【0055】
本発明の実施の形態においては、アライメントマーク13,14,21,22は半径0.01mmの半球凹状の形状としたが、半径はこれに限るものではなく、半径が0.01mm以上であればよく、また、形状もこれに限らず、例えば、第1の変形例としての所定の大きさの半楕円球凹状の形状(図5)や、第2の変形例としての十字型凹状の形状(図6)や、第3の変形例としての円eの円周上に90°の等角度間隔に互いに重なり合う所定の半径の4つの球面状凹部を形成することにより円eの中心にマーク中心fをZ方向(図3)から見て形成された形状(図7(a)及び図7(b))としてもよい。
【0056】
アライメントマーク13,14,21,22を半楕円球凹状の形状(図5)とした場合は、封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20との接着の際の位置合わせは、上述の位置合わせと同様に楕円の中心点を検出して中心点を夫々一致させることにより行う。図5の半楕円球凹状のアライメントマーク13,14,21,22の大きさは、深さdが0.01mm以上、楕円の短辺寸法bが0.01mm以上とする(図5(b))。
【0057】
アライメントマーク13,14,21,22を十字型凹状の形状(図6)とした場合は、封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20との接着の際の位置合わせは、十字端4点を検出してその互いに向かい合う端点を結ぶ線の交点を検出して、この交点を上述の位置合わせと同様に夫々一致させることにより行う。
【0058】
アライメントマーク13,14,21,22を図7(a)及び図7(b)の形状とした場合は、封止板マザーガラス10とガラス基板マザーガラス20との接着の際の位置合わせは、アライメントマーク13,14,21,22各々のマーク中心fを検出し、その互いに向かい合うマーク中心fを上述の位置合わせと同様に夫々一致させることにより行う。
【0059】
アライメントマーク13,14,21,22を図7(a)及び図7(b)の形状にするには、図8に示すように円eの周上に90°等角度間隔に所定の半径の4つの円を残してマスキングし、上述のエッチングを行うことによりマーク中心fを形成して行う。
【0060】
本発明の実施の形態に係るアライメントマーク13,14,21,22は、上述のように、封止板マザーガラス10の隅角部及びガラス基板マザーガラス20の隅角部に夫々形成されているが、アライメントマーク13,14,21,22の位置はこれに限るものではなく、封止板マザーガラス10の周縁部及びガラス基板マザーガラス20の周縁部である接着範囲49内であれば良い。
【0061】
本発明の実施の形態に係る封止板マザーガラス10及びガラス基板マザーガラス20は、夫々2個のアライメントマーク13,14、または21,22を有するが、封止板マザーガラス10及びガラス基板マザーガラス20の有するアライメントマークの数はこれに限らず、複数個有するものであってもよい。
【0062】
また、本発明の実施の形態に係る封止板マザーガラス10及びガラス基板マザーガラス20は、上述の形状に限られるものではない。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の封止板多面取り用マザーガラス基板によれば、ガラス基板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを有するので、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板との取付けにおいて、ELディスプレイ用ガラス基板とELディスプレイ用封止板との位置合わせを容易に行うことができる。
【0064】
請求項2記載の封止板多面取り用マザーガラス基板によれば、他のアライメントマークは、封止板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成るので、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板とを、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板との取付け面上の上下方向、左右方向、及び回転方向での位置決めを正確に行うことができ、封止部と発光範囲とが重なることを防止することができる。
【0065】
請求項7記載のガラス基板多面取り用マザーガラス基板によれば、封止板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを有するので、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板との取付けにおいて、ELディスプレイ用ガラス基板とELディスプレイ用封止板との位置合わせを容易に行うことができる。
【0066】
請求項8記載のガラス基板多面取り用マザーガラス基板によれば、他のアライメントマークは、ガラス基板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成るので、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板とを、封止板多面取り用マザーガラス基板とガラス基板多面取り用マザーガラス基板との取付け面上の上下方向、左右方向、及び回転方向での位置決めを正確に行うことができ、封止部と発光範囲とが重なることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る封止板マザーガラスの平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るガラス基板マザーガラスの平面図である。
【図3】図1の封止板マザーガラス10と図2のガラス基板マザーガラス20を接着した接着体の斜視図である。
【図4】図3の接着体30の概略構成を示す図であり、(a)は図3の線IVa−IVaに関する断面図であり、(b)は(a)におけるガラス基板マザーガラス20の部分平面図の一部である。
【図5】本発明の実施の形態に係るアライメントマークの第1の変形例の構成を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るアライメントマークの第2の変形例の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るアライメントマークの第3の変形例の構成を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るアライメントマークの第3の変形例の作製方法の説明に用いる図である。
【図9】従来のELディスプレイの概略構成を示すための図であり、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるガラス基板の平面図である。
【符号の説明】
10 封止板マザーガラス
13,14,21,22 アライメントマーク
20 ガラス基板マザーガラス

Claims (12)

  1. アライメントマークを有する矩形のEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板に取付けられて、複数のELディスプレイを構成する矩形のEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板において、前記EL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを前記アライメントマークの対応位置に有することを特徴とするEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板。
  2. 前記他のアライメントマークは、前記EL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成ることを特徴とする請求項1記載のマザーガラス基板。
  3. 前記他のアライメントマークは半球凹状であることを特徴とする請求項1又は2記載のマザーガラス基板。
  4. 前記他のアライメントマークは半楕円球凹状であることを特徴とする請求項1又は2記載のマザーガラス基板。
  5. 前記他のアライメントマークは十字型凹状であることを特徴とする請求項1又は2記載のマザーガラス基板。
  6. 前記他のアライメントマークは凹状部内に形成された突起部であることを特徴とする請求項1又は2記載のマザーガラス基板。
  7. アライメントマークを有する矩形のEL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板に取付けられて、複数のELディスプレイを構成する矩形のEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板において、前記EL素子用封止板多面取り用マザーガラス基板との位置合わせのための他のアライメントマークを前記アライメントマークの対応位置に有することを特徴とするEL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板。
  8. 前記他のアライメントマークは、前記EL素子用ガラス基板多面取り用マザーガラス基板の周縁部に配された複数のアライメントマークから成ることを特徴とする請求項7記載のマザーガラス基板。
  9. 前記他のアライメントマークは半球凹状であることを特徴とする請求項7又は8記載のマザーガラス基板。
  10. 前記他のアライメントマークは半楕円球凹状であることを特徴とする請求項7又は8記載のマザーガラス基板。
  11. 前記他のアライメントマークは十字型凹状であることを特徴とする請求項7又は8記載のマザーガラス基板。
  12. 前記他のアライメントマークは凹状部内に形成された突起部であることを特徴とする請求項7又は8記載のマザーガラス基板。
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