JP2005157141A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期にわたって良好な表示性能を維持することができる表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 アレイ基板100は、基板主面に形成され画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部106を備えている。有機EL表示装置1は、アレイ基板100の主面の少なくとも有効部106を覆うように配置された封止体300を備えている。封止体300は、実質的に同一パターンの少なくとも2層のほぼ矩形状の薄膜311、312、313と、各薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を外気から遮蔽するよう被覆する遮蔽層321、322、323と、を積層した構造を有している。有効部106端の一辺から第1薄膜311端の一辺までの最短距離が第2薄膜312端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

この発明は、表示装置及びその製造方法に係り、特に、複数の自己発光素子を含んで構成される表示装置及びその製造方法に関する。
近年、平面表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光性素子を備えた表示装置であることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。このような有機EL表示装置は、陽極と陰極との間に発光機能を有する有機化合物を含む有機活性層を挟持した有機EL素子をマトリックス状に配置して構成されたアレイ基板を備えている。
有機EL素子は、外気に含まれる水分や酸素に触れると、その発光特性が急速に劣化する。このため、アレイ基板上の有機EL素子を配置した主面を、外気との接触から遮蔽し封止する技術が各種提案されている。この技術は各種提案されており、例えば、有機EL素子の表面側に配置された電極上に、有機と無機の膜を積層成膜する膜封止技術が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
柳雄二,「薄型,大型,フレキシブル基板の量産に対応」,フラットパネル・ディスプレイ2003,日経BP社,2002年12月27日,p.264−270
有機EL素子を封止する保護層には、良好な段差被覆性を有し、ピンホールやクラックなどの欠陥のない膜を成膜することが要求される。しかし、完全な無欠陥膜を得ることは現実には困難である。このため、有機EL素子を外気から完全に遮蔽することができず、長期にわたって十分な性能を維持することが困難となる。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、長期にわたって良好な表示性能を維持することができる表示装置及びその製造方法を提供することにある。
この発明の第1の様態による表示装置は、
基板主面に形成され、画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部と、
基板主面の少なくとも前記有効部を覆うように配置された封止体と、を備え、
前記封止体は、実質的に同一パターンの少なくとも2層の薄膜と、前記薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を被覆する遮蔽層と、を積層した構造を有し、且つ、前記有効部端の一辺から第1薄膜端の一辺までの最短距離が第2薄膜端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とする。
この発明の第2の様態による表示装置の製造方法は、
基板主面に、画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部を形成し、
基板主面の少なくとも前記有効部を覆うように封止体を配置する、表示装置の製造方法であって、
前記封止体の製造工程は、
少なくとも前記有効部より大きなパターンのほぼ矩形状の第1薄膜を形成し、
前記第1薄膜より大きなパターンであってしかも前記第1薄膜を被覆する第1遮蔽層を形成し、
前記第1遮蔽層上に、前記第1薄膜と実質的に同一パターンの第2薄膜を形成し、
前記第2薄膜より大きなパターンであってしかも前記第2薄膜を被覆する第2遮蔽層を形成する工程を含み、
前記有効部端の一辺から第1薄膜端の一辺までの最短距離が第2薄膜端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とする。
この発明によれば、長期にわたって良好な表示性能を維持することができる表示装置及びその製造方法を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置及びその製造方法について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
図1及び図2に示すように、有機EL表示装置1は、画像を表示する表示エリア102を有するアレイ基板100と、アレイ基板100の少なくとも表示エリア102を密封する封止部材200とを備えて構成される。アレイ基板100の表示エリア102は、マトリクス状に配置された複数の画素PX(R、G、B)によって構成される。
各画素PX(R、G、B)は、オン画素とオフ画素とを電気的に分離しかつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチ10と、画素スイッチ10を介して供給される映像信号に基づき表示素子へ所望の駆動電流を供給する駆動トランジスタ20と、駆動トランジスタ20のゲート−ソース間電位を所定期間保持する蓄積容量素子30とを備えている。これら画素スイッチ10及び駆動トランジスタ20は、例えば薄膜トランジスタにより構成され、ここではそれらの半導体層にポリシリコンを用いている。また、各画素PX(R、G、B)は、表示素子としての有機EL素子40(R、G、B)をそれぞれ備えている。すなわち、赤色画素PXRは、赤色に発光する有機EL素子40Rを備え、緑色画素PXGは、緑色に発光する有機EL素子40Gを備え、さらに、青色画素PXBは、青色に発光する有機EL素子40Bを備えている。
各種有機EL素子40(R、G、B)の構成は、基本的に同一であって、有機EL素子40は、マトリクス状に配置され画素PX毎に独立島状に形成された第1電極60と、第1電極60に対向して配置され全画素PXに共通に形成された第2電極66と、これら第1電極60と第2電極66との間に保持された有機活性層64と、によって構成される。
アレイ基板100は、画素PXの行方向(すなわち図1のY方向)に沿って配置された複数の走査線Ym(m=1、2、…)と、走査線Ymと略直交する方向(すなわち図1のX方向)に沿って配置された複数の信号線Xn(n=1、2、…)と、有機EL素子40の第1電極60側に電源を供給するための電源供給線Pと、を備えている。
電源供給線Pは、表示エリア102の周囲に配置された図示しない第1電極電源線に接続されている。有機EL素子40の第2電極66側は、表示エリア102の周囲に配置されコモン電位ここでは接地電位を供給する図示しない第2電極電源線に接続されている。
また、アレイ基板100は、表示エリア102の外周に沿った周辺エリア104に、走査線Ymに走査信号を供給する走査線駆動回路107と、信号線Xnに映像信号を供給する信号線駆動回路108と、を備えている。すべての走査線Ymは、走査線駆動回路107に接続されている。また、すべての信号線Xnは、信号線駆動回路108に接続されている。
画素スイッチ10は、ここでは走査線Ymと信号線Xnとの交差部近傍に配置されている。画素スイッチ10のゲート電極は走査線Ymに接続され、ソース電極は信号線Xnに接続され、ドレイン電極は蓄積容量素子30を構成する一方の電極及び駆動トランジスタ20のゲート電極に接続されている。駆動トランジスタ20のソース電極は蓄積容量素子30を構成する他方の電極及び電源供給線Pに接続され、ドレイン電極は有機EL素子40の第1電極60に接続されている。
図2に示すように、アレイ基板100は、配線基板120上に配置された有機EL素子40を備えている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性支持基板上に、画素スイッチ10、駆動トランジスタ20、蓄積容量素子30、走査線駆動回路107、信号線駆動回路108、各種配線(走査線、信号線、電源供給線等)などを備えて構成されたものとする。
有機EL素子40を構成する第1電極60は、配線基板120表面の絶縁膜上に配置される。この第1電極60は、ここではITO(Indium Tin Oxide:インジウム・ティン・オキサイド)やIZO(インジウム・ジンク・オキサイド)などの光透過性導電部材によって形成され、陽極として機能する。
有機活性層64は、少なくとも発光機能を有する有機化合物を含み、各色共通に形成されるホールバッファ層、エレクトロンバッファ層、及び各色毎に形成される有機発光層の3層積層で構成されても良く、機能的に複合された2層または単層で構成されても良い。例えば、ホールバッファ層は、陽極および有機発光層間に配置され、芳香族アミン誘導体やポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体などの薄膜によって形成される。有機発光層は、赤、緑、または青に発光する発光機能を有する有機化合物によって形成される。この有機発光層は、例えば高分子系の発光材料を採用する場合には、PPV(ポリパラフェニレンビニレン)やポリフルオレン誘導体またはその前駆体などの薄膜により構成される。
第2電極66は、有機活性層64上に各有機EL素子40に共通に配置される。この第2電極66は、例えばCa(カルシウム)、Al(アルミニウム)、Ba(バリウム)、Ag(銀)、Yb(イッテルビウム)などの電子注入機能を有する金属膜によって形成され、陰極として機能している。この第2電極66は、陰極として機能する金属膜の表面をカバーメタルで被覆した2層構造であっても良い。カバーメタルは、例えばアルミニウムによって形成される。
この第2電極66の表面は、乾燥剤として吸湿性を有する材料で被覆されることが望ましい。すなわち、有機EL素子40は、水分に触れると、その発光特性が急速に劣化する。このため、有機EL素子40を水分から保護する目的で、その表面に相当する第2電極66上に乾燥剤68が配置される。この乾燥剤68は、吸湿性を有する材料であれば良く、例えばリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)などのアルカリ金属単体またはその酸化物、あるいは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)などのアルカリ土類金属またはその酸化物などで形成される。
また、アレイ基板100は、表示エリア102において、少なくとも隣接する色毎に画素RX(R、G、B)間を分離する隔壁70を備えている。隔壁は、各画素を分離するよう形成することが望ましく、ここでは、隔壁70は、各第1電極60の周縁に沿って格子状に配置され、第1画素電極を露出する隔壁の開口形状が円形または多角形となるよう形成されている。この隔壁70は、樹脂材料によって形成されるが、例えば、親液性を有する有機材料によって形成された第1絶縁層、及び、第1絶縁層上に配置され疎液性を有する有機材料によって形成された第2絶縁層を積層した構造を有している。
このように構成された有機EL素子40では、第1電極60と第2電極66との間に挟持された有機活性層64にホール及び電子を注入し、これらを再結合させることにより励起子を生成し、この励起子の失活時に生じる所定波長の光放出により発光する。ここでは、このEL発光は、アレイ基板100の下面側すなわち第1電極60側から出射され、表示画面を構成する。
ところで、アレイ基板100は、配線基板120の主面に形成された有効部106を備えている。この有効部106は、ここでは少なくとも画像を表示するための複数の画素PX(R、G、B)を備えた表示エリア102を含むものとするが、走査線駆動回路107や信号線駆動回路108などを備えた周辺エリア104を含んでも良い。
アレイ基板100は、配線基板120の主面のうちの少なくとも有効部106を覆うように配置された封止体300を備えている。この封止体300の表面は、ほぼ平坦化されている。封止部材200は、封止体300の表面全体に塗布された接着剤により封止体300に接着されている。この封止部材200は、プラスチックシートなどの光透過性を有する絶縁性フィルムや、ダイアモンドライクカーボン等によって構成される。
封止体300は、実質的に同一パターンの少なくとも2層の薄膜311、312…と、これらの薄膜より形成面積が大きなパターンであってしかも各薄膜を外気から遮蔽するよう被覆する遮蔽層320、321、322…と、を積層した構造を有している。封止体300の最外層及び最内層は、遮蔽層であることが望ましい。また、各遮蔽層は、その周囲で下層の薄膜の側面を被覆することが望ましく、下層に配置された遮蔽層と互いに周縁が重なることが望ましい。
各薄膜311、312…は、例えばアクリル系樹脂などの有機樹脂材料により、例えば0.1〜5μm程度の膜厚で形成される。特に、ここでは、これらの薄膜311、312…を形成する材料としては、比較的粘性の低い液体の状態で塗布され下層の凹凸を吸収した状態で硬化するような材料を選択することが望ましい。このような材料を用いて形成された薄膜311、312…は、それらの表面を平坦化する平坦化層としての機能を有する。
各遮蔽層320、321、322…は、例えば、アルミニウムやチタンなどの金属材料、ITOやIZOなどの金属酸化物材料、または、アルミナなどのセラミック系材料などの無機系材料により、例えば0.1μmオーダの膜厚で形成される。EL発光を第1電極60側から取り出す下面発光方式の場合、遮蔽層320、321、322…の少なくとも1層として適用される材料は、遮光性及び光反射性を有していることが望ましい。また、EL発光を第2電極66側から取り出す上面発光方式の場合、遮蔽層320、321、322…として適用される材料は光透過性を有していることが望ましい。
なお、このような封止体300の詳細な構造については、以下の、実施例にて説明する。
(第1実施例)
第1実施例では、1枚のマザー基板から複数個の表示装置に対応するアレイ基板を切り出すいわゆる多面取りで製造する場合を例にとり説明する。マザー基板は、アレイ基板として切り出される複数(例えば4個)のアレイ部を有しているものとする。
まず、図3の(a)に示すように、マザー基板500の主面に、有効部106を形成する。この第1実施例では、4個のアレイ部ARに対応して4個のほぼ矩形状の有効部106を形成する。すなわち、各有効部106は、マザー基板500上の各アレイ部ARにおいて、金属膜及び絶縁膜の成膜やパターニングなどの処理を繰り返すことによって形成された、画素スイッチ10、駆動トランジスタ20、蓄積容量素子30、走査線駆動回路107、信号線駆動回路108の他に、信号線Xn、走査線Ym、電源供給線P等の各種配線、さらには、それぞれ有機EL素子40を備えた複数の画素PXを含むものとする。
また、この有効部106を形成する工程では、後に薄膜を形成する際に用いられる複数のアライメントマークAMも同時に形成される。この第1実施例では、3層の薄膜を積層するため、それぞれの薄膜を形成する際に必要なアライメントマークAMが1個ずつ(合計3個)形成されている。以下に説明する第1乃至第3実施例では、説明を簡略化するために、1層の薄膜を形成するためのアライメントマークを1個ずつ図示しているのみであるが、1層の薄膜を形成するためのアライメントマークを複数配置しても良いことは言うまでもない。すなわち、1層の薄膜を形成するためのアライメントマークを少なくとも2個ずつ配置しても良いし、さらに数多く配置(例えば、マザー基板の各コーナー)しても良い。このようにすることで、マスクとマザー基板との相対的な位置合わせ精度を向上できる。
これらのアライメントマークAMは、有効部106を形成するための金属膜または絶縁膜をパターニングする際に同時に形成される。例えば、アライメントマークAMは、走査線Ymを形成する際に同時にパターニングされ、走査線Ymと同一材料によって形成される。また、これらのアライメントマークAMは、例えばアレイ部AR外のマザー基板500上に形成されるが、有効部106内に形成しても良い。
次に、マザー基板500の主面の少なくとも有効部106を覆うように封止体300を配置する。
すなわち、図5の(a)に示すように、有効部106を外気から遮蔽するベース遮蔽層320を形成する。このベース遮蔽層320は、金属材料を蒸着することによって形成される。
より具体的には、図12に示すように、有効部106が形成されたマザー基板500は、図示しない保持部材を介して遮蔽層形成用の第1マスクM1と一体化される。この第1マスクM1は、ベース遮蔽層を含むすべての遮蔽層を形成する際に共通に適用され、これらの遮蔽層を形成する領域に対応した形状の開口部を有している。この開口部は、少なくとも有効部106より大きなパターンであって、例えばアレイ部ARとほぼ同等(あるいはそれ以下)の大きさの矩形状に形成されている。これにより、すべての遮蔽層を、実質的に同一パターンに形成することが可能となる。
このような第1マスクM1と一体のマザー基板500は、遮蔽層形成用の第1チャンバ601に案内される。そして、マザー基板500の有効部106を形成した主面に第1マスクM1を介して金属材料が蒸着される。これにより、アレイ部ARのほぼ全体を覆うように配置されたほぼ矩形状のベース遮蔽層320が形成される。
続いて、図3の(b)に示すように、ベース遮蔽層320上に、少なくとも有効部106より大きなパターンの第1薄膜311を形成する。この第1薄膜311は、樹脂材料を用いて、以下のような工程を経て形成される。
まず、図12に示すように、第1マスクM1と一体のマザー基板500は、薄膜形成用の第2チャンバ602に案内される。この第2チャンバ602は、薄膜形成用の第2マスクM2を備えている。この第2マスクM2は、すべての薄膜を形成する際に共通に適用され、これらの薄膜を形成する領域に対応した形状の開口部を有している。この開口部は、少なくとも有効部106より大きなパターンであって、例えば第1マスクM1の開口部よりは小さな矩形状に形成されている。これにより、すべての薄膜を、実質的に同一パターンに形成することが可能となる。
第2チャンバ602に案内されたマザー基板500は、図3の(b)に示すように、第2マスクM2に対して第1アライメントマークAM1を基準に位置合わせされる。そして、図5の(b)に示すように、第2チャンバ602にて、マザー基板500の有効部106を形成した主面に第2マスクM2を介して樹脂材料311’が蒸着される。これにより、アレイ部ARの有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の領域に第1薄膜311が形成される。
なお、樹脂材料311’として、紫外線硬化型樹脂材料などの感光性樹脂材料が適用された場合、樹脂材料311’が成膜されたマザー基板500は、硬化処理用の第3チャンバ603に案内され、紫外線波長の光源を用いて感光性樹脂材料311’を所定露光量で露光する。このような硬化処理を経て第1薄膜311を形成しても良い。
また、第3チャンバ603では、電子ビームを照射して樹脂材料311’を硬化しても良い。さらに、第2チャンバ602が樹脂材料を硬化するための感光波長の光源や電子ビーム発生源を備え、第2チャンバ602にて樹脂材料の蒸着工程と硬化処理工程とを同時に行っても良い。またさらに、第2チャンバ602にて気相でポリマー化する樹脂材料を蒸着することで、硬化処理工程を不要とすることも可能である。
ここで、矩形状有効部106の端部を形成する一辺を基準位置106Rとする。このとき、有効部106の一辺106Rから、第1薄膜311の端部を形成する一辺311Xまでの最短距離をD1とする。なお、ここでの最短距離とは、図3の(b)などのような平面図において、基板をその主面の法線方向から観察したときの間隔として定義し、以下の説明でも同様である。
続いて、図5の(c)に示すように、第1薄膜311より大きなパターンであってしかも第1薄膜311を外気から遮蔽する第1遮蔽層321を形成する。この第1遮蔽層321は、上述したベース遮蔽層320と実質的に同一であり、第1チャンバ601にて、ベース遮蔽層320と同一条件で形成される。なお、以下に説明する第2遮蔽層322及び第3遮蔽層323も、上述したベース遮蔽層320と実質的に同一であり、ベース遮蔽層320と同一条件で形成される。
続いて、図4の(a)に示すように、第1遮蔽層321上に、第1薄膜311と実質的に同一パターンの第2薄膜312を形成する。この第2薄膜312は、例えば第1薄膜311と同様に樹脂材料を用いて形成される。このような第2薄膜312を形成する工程は、先に図12及び図5の(b)を参照して説明したように、第2チャンバ602にて行われる。
このとき、第2薄膜312を形成するための樹脂材料の蒸着工程は、第1薄膜311を形成した際と同一条件で行われ、しかも第1薄膜311を形成した際に用いたのと同一の第2マスクM2を適用して行われる。ただし、この蒸着工程での第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311を形成する際の蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して第1アライメントマークAM1とは異なる位置の第2アライメントマークAM2を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。
そして、蒸着された樹脂材料を硬化することにより、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第2薄膜312が形成される。このとき、有効部106の一辺106Rから、第2薄膜312の端部を形成する一辺312X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD2とすると、この距離D2は、距離D1とは異なり、ここでは距離D2は距離D1より短い。
つまり、この第2薄膜312は、第1薄膜311を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311と完全に一致するような位置に形成されず、第1薄膜311に対して相対的に一方向A(例えば有効部106の対角方向)にずれた状態で重なる。
したがって、第2薄膜312は、第1薄膜311の第1角部311Aに重なる(すなわち第1薄膜311の第1角部311Aを覆うように配置される)が、第1薄膜311の第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dには重ならない(すなわち第1薄膜311の他の角部を露出するように配置される)。また、第2薄膜312の一辺312Xが第1薄膜311の一辺311Xと重ならない(当然のことながら、第2薄膜312のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺とは重ならない)。
続いて、図5の(c)を参照して説明したのと同様に、第2薄膜312より大きなパターンであってしかも第2薄膜312を外気から遮蔽する第2遮蔽層322を形成する。これにより、第2薄膜312が形成された領域より大きな領域、例えばアレイ部ARのほぼ全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第2遮蔽層322が形成される。
続いて、図4の(b)に示すように、第2遮蔽層322上に、第1薄膜311と実質的に同一パターンの第3薄膜313を形成する。この第3薄膜313は、例えば第1薄膜311と同様に樹脂材料を用いて形成される。このような第3薄膜313を形成する工程は、先に図12及び図5の(b)を参照して説明した用に、第2チャンバ602にて行われる。
このとき、第3薄膜313を形成するための樹脂材料の蒸着工程は、第1薄膜311を形成した際と同一条件で行われ、しかも第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクM2を適用して行われる。ただし、この蒸着工程での第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成する際の蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して第1アライメントマークAM1及び第2アライメントマークAM2とは異なる位置の第3アライメントマークAM3を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。
そして、蒸着された樹脂材料を硬化することにより、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第3薄膜313が形成される。このとき、有効部106の一辺106Rから、第3薄膜313の端部を形成する一辺313X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD3とすると、この距離D3は、距離D1及びD2とは異なり、ここでは距離D3は距離D2より短い。
つまり、この第3薄膜313は、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311及び第2薄膜312と完全に一致するような位置に形成されず、第2薄膜312に対して相対的に一方向Aにずれた状態で重なる。
すなわち、第1薄膜311、第2薄膜312、及び、第3薄膜313は、互いに同一の一方向Aに沿ってずれた状態で積層されることになる。したがって、第3薄膜313は、第2薄膜312の第1角部312Aに重なるが、第2薄膜312の第2角部312B、第3角部312C、及び、第4角部312Dには重ならない(当然のことながら、第3薄膜313は、第1薄膜311の第1角部311Aにも重なるが、第1薄膜311の第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dには重ならない)。また、第3薄膜313の一辺313Xが第1薄膜311の一辺311X及び第2薄膜312の一辺312Xと重ならない(当然のことながら、第3薄膜313のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺及び第2薄膜312のその他の3辺とは重ならない)。
続いて、図5の(c)を参照して説明したのと同様に、第3薄膜313より大きなパターンであってしかも第3薄膜313を外気から遮蔽する第3遮蔽層323を形成する。これにより、第3薄膜313が形成された領域より大きな領域、例えばアレイ部ARのほぼ全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第3遮蔽層323が形成される。
以上のような工程を経て封止体300が形成される。
次に、封止体300の表面、すなわち第3遮蔽層323の表面全体に接着剤を塗布し、封止部材200を接着する。この後、マザー基板500をアレイ部AR毎に単個サイズに切り出す。なお、単個サイズに切り出す線上に、封止体が配置されないため、切り出し作業を容易に行なうことが可能となる。また、必要に応じてEL発光を取り出す側の表面に偏光板を貼り付けても良い。
上述したような製造工程によって製造された表示装置1は、図4の(b)に示したVI−VI線で切断した時、図6に示すような断面構造を有している。すなわち、アレイ基板100の少なくとも有効部106は、ベース遮蔽層320、第1薄膜311、第1遮蔽層321、第2薄膜312、第2遮蔽層322、第3薄膜313、及び、第3遮蔽層323の順で積層された構造の封止体300によって封止されている。
このため、下層の影響を受けにくく有効部106に形成された有機EL素子40を確実に被覆することができる。また、これら薄膜または遮蔽層のいずれかにミクロ的な間隙が形成されたとしても、複数層を積層したことにより、有機EL素子へ到達するまでのルートが長くなり、長寿命化に対して十分な効果がある。したがって、有機EL素子40を外気から遮蔽することができ、長期にわたって十分な性能を維持することができる。また、封止体300上に接着剤によって封止部材200を接着する際、あるいは、封止部材200上に接着剤によって偏向板を接着する際に、接着剤に含まれる不純物の有機EL素子40内への侵入を防止することができ、有機EL素子の性能の劣化を防止することができる。
また、各薄膜は、同一のマスクを用いて形成可能であるため、樹脂材料を蒸着するチャンバ内において単一のマスクを用意すれば良い。このため、薄膜を形成するための樹脂材料の蒸着工程においては、マスクの入れ替え作業が不要となり、製造効率を向上することができる。また、高価なマスクを複数種類も用意する必要がないため、製造コストを低減することができる。
積層される3層の薄膜すべてが同一のマスクを介して完全に一致するような位置に形成された場合、各薄膜の周縁がほぼ同じ位置で重なるため、封止体の周縁は、アレイ基板100の主面に対して垂直な法線とほぼ平行な急峻な斜面によって形成されることになる。このような構造の場合、各薄膜を被覆する遮蔽層の膜厚は、薄膜の膜厚の1/1〜1/10程度であるため、上層の薄膜を被覆する遮蔽層ほど薄膜の周縁を被覆しにくくなり、カバレッジ不良を招くおそれがある。また、3層の薄膜を同一のフォトマスクを介したフォトリソグラフィ工程を採用して形成することは、先に形成された有機EL素子が水分にさらされることになって望ましくないし、また、フォトマスク上に付着したゴミ等の影響で薄膜にピンホールなどのミクロ的な間隙が形成される場合があり、このときには3層の薄膜すべてが一致した位置で重なっていると、各薄膜のピンホールがつながってしまい、著しく密閉性を劣化するおそれがある。
このため、上述した第1実施例では、封止体を構成する複数の薄膜は、すべて同程度の膜厚で形成されており、互いにその膜厚の10倍程度を目安にずれた状態で積層されている。例えば、これら薄膜が1μmオーダの膜厚で形成されている場合、第1薄膜311と第2薄膜312とは所定方向Aに10μm程度のオーダでずれた状態で重なっており、同様に、第2薄膜312と第3薄膜313とは所定方向Bに10μm程度のオーダでずれた状態で重なっている。
つまり、第1薄膜311、第2薄膜312、及び、第3薄膜313は、それぞれ有効部106を覆うように配置されつつ、有効部106に対して一方向(例えば有効部106の対角方向)にずれた状態で積層される。これにより、各薄膜のいずれの辺もほぼ同じ位置で重なることがなく、封止体300の周縁が緩やかな斜面300Sによって形成される。
したがって、上層の薄膜を被覆する遮蔽層を形成する場合でも各薄膜の周縁を確実に被覆することができ、カバレッジ不良の発生を防止することができる。また、3層の薄膜を互いにずれた状態で重ねたため、各薄膜のピンホールがつながることはなく、密閉性の劣化を防止することができる。
なお、これら薄膜のずれ量が1桁小さい1μm程度のオーダの場合、ずれ量が各薄膜形成時のマージンに吸収されてしまい、複数の薄膜をずらして積層したことによる効果が十分に得られない。また、これら薄膜のずれ量が1桁大きい100μm程度のオーダの場合、積層する薄膜の層数が多くなるにしたがって有効部106の周縁からアレイ基板100の周縁までの額縁幅を十分に大きく確保する必要があり、狭額縁化には不利である。したがって、ここでは、各薄膜のずれ量は10〜100μm程度のオーダが望ましい。つまり、各薄膜のずれ量は、各薄膜の膜厚や、積層する薄膜の層数、狭額縁化を実現可能な額縁幅などに基づいて適宜決定される。
また、各遮蔽層は、下層の薄膜の側面を被覆するよう形成されるので、アレイ基板と平行な方向からの水分介入を防止するとともに、周辺部での膜はがれの発生を低減することができる。
(第2実施例)
第2実施例では、1枚のマザー基板から複数個の表示装置に対応するアレイ基板を切り出す多面取りで製造する場合を例として説明する。マザー基板は、アレイ基板として切り出される複数(例えば4個)のアレイ部を有しているものとする。
まず、図8の(a)に示すように、マザー基板500の主面に、有効部106を形成する。この第2実施例でも、第1実施例と同様に、4個のアレイ部ARに対応して4個のほぼ矩形状の有効部106を形成する。また、この有効部106を形成する工程では、後に薄膜を形成する際に用いられる複数のアライメントマークAMも同時に形成される。この第2実施例では、4層の薄膜を積層するため、それぞれの薄膜を形成する際に必要な4つのアライメントマークAMが形成されている。
次に、マザー基板500の主面の少なくとも有効部106を覆うように封止体300を配置する。すなわち、ベース遮蔽層320、第1薄膜311、第1遮蔽層321、第2薄膜312、第2遮蔽層322、第3薄膜313、第3遮蔽層323、第4薄膜314、及び、第4遮蔽層324の順に積層し、封止体300を形成する。
第1乃至第4薄膜は、少なくとも有効部106より大きなパターンとして形成される。これらの薄膜は、第1実施例と同様に、例えば樹脂材料を用いて形成され、第2チャンバ602において樹脂材料を蒸着する工程と、必要に応じて第3チャンバ603において樹脂材料を硬化する硬化処理工程などを経て形成される。
ベース遮蔽層、及び、第1乃至第4遮蔽層は、各薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を外気から遮蔽するように形成される。これらの遮蔽層は、第1チャンバ601において、各薄膜が形成された領域より大きな領域、例えばアレイ部ARのほぼ全体を覆うように配置されたほぼ矩形状のパターンとして形成される。
ここで、第1薄膜311を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第2チャンバ602において、マザー基板500は、所定パターンの第2マスクM2に対して、図8の(b)に示すように、第1アライメントマークAM1を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第1薄膜311が形成される。ここで、矩形状有効部106の端部を形成する一辺を基準位置106Rとする。このとき、有効部106の一辺106Rから、第1薄膜311の端部を形成する一辺311Xまでの最短距離をD1とする。
第2薄膜312を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311を形成するための蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクP2に対して、図9の(a)に示すように、第1アライメントマークAM1とは異なる位置の第2アライメントマークAM2を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第2薄膜312が形成される。
このとき、有効部106の一辺106Rから、第2薄膜312の端部を形成する一辺312X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD2とすると、この距離D2は、距離D1とは異なり、ここでは距離D2は距離D1より短い。
つまり、この第2薄膜312は、第1薄膜311を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311と完全に一致するような位置に形成されず、第1薄膜311に対して相対的に一方向A(例えば有効部106の対角方向)にずれた状態で重なる。
したがって、第2薄膜312は、第1薄膜311の第1角部311Aに重なる(すなわち第1薄膜311の第1角部311Aを覆うように配置される)が、第1薄膜311の第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dには重ならない(すなわち第1薄膜311の他の角部を露出するように配置される)。また、第2薄膜312の一辺312Xが第1薄膜311の一辺311Xと重ならない(当然のことながら、第2薄膜312のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺とは重ならない)。
第3薄膜313を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成するための蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して、図9の(b)に示すように、第1アライメントマークAM1及び第2アライメントマークAM2とは異なる位置の第3アライメントマークAM3を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第3薄膜313が形成される。
このとき、有効部106の一辺106Rから、第3薄膜313の端部を形成する一辺313X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD3とすると、この距離D3は、距離D1及びD2とは異なり、ここでは距離D3は距離D1より短く距離D2より長い。
つまり、この第3薄膜313は、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311及び第2薄膜312と完全に一致するような位置に形成されず、第2薄膜312に対して相対的に一方向Bにずれた状態で重なる。
したがって、第3薄膜313は、第2薄膜312の第3角部312Cに重なるが、第2薄膜312の第1角部312A、第2角部312B、及び、第4角部312Dには重ならない(このとき、第3薄膜313は、第1薄膜311の第1角部311Aにも重なるが、第1薄膜311の第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dには重ならない)。また、第3薄膜313の一辺313Xが第1薄膜311の一辺311X及び第2薄膜312の一辺312Xと重ならない(当然のことながら、第3薄膜313のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺及び第2薄膜312のその他の3辺とは重ならない)。
第4薄膜314を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311、第2薄膜312、及び第3薄膜313を形成するための蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して、図10に示すように、第1アライメントマークAM1、第2アライメントマークAM2、及び第3アライメントマークAM3とは異なる位置の第4アライメントマークAM4を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第4薄膜314が形成される。
このとき、有効部106の一辺106Rから、第4薄膜314の端部を形成する一辺314X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD4とすると、この距離D4は、距離D1、D2、及びD3とは異なり、ここでは距離D4は距離D1より短く距離D3より長い。
つまり、この第4薄膜314は、第1薄膜311、第2薄膜312、及び第3薄膜313を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311、第2薄膜312、及び第3薄膜313と完全に一致するような位置に形成されず、第3薄膜313に対して相対的に一方向Cにずれた状態で重なる。
したがって、第4薄膜314は、第3薄膜313の第2角部313Bに重なるが、第1角部313A、第3角部313C、及び、第4角部313Dには重ならない(このとき、第4薄膜314は、第2薄膜312の第3角部312Cにも重なるが、第1角部312A、第2角部312B、及び、第4角部312Dには重ならない。また、第4薄膜314は、第1薄膜311の第1角部311Aにも重なるが、第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dには重ならない。)。また、第3薄膜313の一辺313Xが第1薄膜311の一辺311X及び第2薄膜312の一辺312Xと重ならない(当然のことながら、第3薄膜313のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺及び第2薄膜312のその他の3辺とは重ならない)。
以上のような工程を経て封止体300が形成される。
次に、封止体300の表面、すなわち第4遮蔽層324の表面全体に接着剤を塗布し、封止部材200を接着する。この後、マザー基板500をアレイ部AR毎に単個サイズに切り出す。なお、必要に応じてEL発光を取り出す側の表面に偏向板を貼り付けても良い。
上述したような製造工程によって製造された表示装置1は、図10に示したVII−VII線で切断した時、図7に示すような断面構造を有している。すなわち、アレイ基板100の少なくとも有効部106は、ベース遮蔽層320、第1薄膜311、第1遮蔽層321、第2薄膜312、第2遮蔽層322、第3薄膜313、第3遮蔽層323、第4薄膜314、及び、第4遮蔽層324の順で積層された構造の封止体300によって封止されている。
このため、第1実施例と同様の効果が得られる。加えて、上述した第2実施例では、第1薄膜311、第2薄膜312、第3薄膜313、及び、第4薄膜314は、それぞれ有効部106を覆うように配置されつつ、有効部106に対して四方向にずれた状態で積層される。これにより、各薄膜のいずれの辺もほぼ同じ位置で重なることがなく、封止体300の周縁が緩やかな斜面300Sによって形成される。したがって、積層する薄膜の層数が増加したとしても、上層の薄膜を被覆する遮蔽層を形成する際に各薄膜の周縁を確実に被覆することができ、カバレッジ不良を防止することができる。
また、第1実施例のように複数の薄膜を同一方向にずらして積層する場合と比較して、この第2実施例では四方向それぞれに薄膜を互いにずれた状態で積層したため、有効部周辺の額縁幅を小さくすることができ、狭額縁化を実現するにあたって有利な構造を提供することができる。
(第3実施例)
第3実施例では、1枚の基板から1個の表示装置に対応するアレイ基板を製造する場合を例として説明する。なお、この実施例のように1枚の基板から1個のアレイ基板を製造する場合、上述した第1実施例のように一方向に薄膜をずらして積層させる方法も、第2実施例のように四方向に薄膜をずらして積層させる方法も適用可能であることは言うまでもない。
まず、図11の(a)に示すように、基板主面に有効部106を備えたアレイ基板100を形成する。この有効部106を形成する工程では、後に薄膜を形成する際に用いられる複数のアライメントマークAMも同時に形成される。この第3実施例では、3層の薄膜を積層するため、それぞれの薄膜を形成する際に必要な3つのアライメントマークAMが形成されている。
次に、アレイ基板100の主面の少なくとも有効部106を覆うように封止体300を配置する。すなわち、ベース遮蔽層320、第1薄膜311、第1遮蔽層321、第2薄膜312、第2遮蔽層322、第3薄膜313、及び、第3遮蔽層323の順に積層し、封止体300を形成する。
第1乃至第3薄膜は、少なくとも有効部106より大きなパターンとして形成される。これらの薄膜は、第1実施例と同様に、例えば樹脂材料を用いて形成され、第2チャンバ602において樹脂材料を蒸着する工程と、必要に応じて第3チャンバ603において樹脂材料を硬化する硬化処理工程などを経て形成される。
ベース遮蔽層、及び、第1乃至第3遮蔽層は、各薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を外気から遮蔽するように形成される。これらの遮蔽層は、第1チャンバ601において、各薄膜が形成された領域より大きな領域、例えばアレイ基板100のほぼ全体を覆うように配置されたほぼ矩形状のパターンとして形成される。
ここで、第1薄膜311を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第2チャンバ602において、マザー基板500は、所定パターンの第2マスクM2に対して、図11の(b)に示すように、第1アライメントマークAM1を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第1薄膜311が形成される。ここで、矩形状有効部106の端部を形成する一辺上に基準位置106Rを設定する(ここでは有効部106の1つの角部)。このとき、有効部106の基準位置106Rから、第1薄膜311の端部を形成する一辺311Xまでの最短距離をD1とする。
第2薄膜312を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクM2は、相対的に、第1薄膜311を形成するための蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して、図11の(c)に示すように、第1アライメントマークAM1とは異なる位置の第2アライメントマークAM2を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第2薄膜312が形成される。
このとき、有効部106の基準位置106Rから、第2薄膜312の端部を形成する一辺312X(すなわち、有効部106の基準位置106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD2とすると、この距離D2は、距離D1とは異なり、ここでは距離D2は距離D1より短い。
つまり、この第2薄膜312は、第1薄膜311を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311と完全に一致するような位置に形成されず、第1薄膜311に対して相対的に回転方向θにずれた状態で重なる。ここでは、第2薄膜312は、第1薄膜311に対して回転方向θに5度ずれた状態で重なっている。
したがって、第2薄膜312は、第1薄膜311の4つの角部すべてを露出するように重なっている。すなわち、第2薄膜312は、第1薄膜311の第1角部311A、第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dのいずれにも重ならない(第2薄膜312は、第1薄膜311のすべての角を覆うことはない)。また、第2薄膜312の一辺312Xが第1薄膜311の一辺311Xと重ならない(当然のことながら、第2薄膜312のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺とは重ならない)。
第3薄膜313を形成する際の樹脂材料の蒸着工程では、第1薄膜311を形成した際に用いたの同一の第2マスクP2は、相対的に、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成するための蒸着工程とは異なる位置に位置合わせされる。すなわち、マザー基板500は、第2マスクM2に対して、図11の(d)に示すように、第1アライメントマークAM1及び第2アライメントマークAM2とは異なる位置の第3アライメントマークAM3を基準に位置合わせされ、有効部106全体を含むような矩形状の領域に樹脂材料が蒸着される。このような蒸着工程を経て、有効部106全体を覆うように配置されたほぼ矩形状の第3薄膜313が形成される。
このとき、有効部106の一辺106Rから、第3薄膜313の端部を形成する一辺313X(すなわち、有効部106の一辺106Xに最も接近した一辺)までの最短距離をD3とすると、この距離D3は、距離D1及びD2とは異なり、ここでは距離D3は距離D1及びD2より短い。
つまり、この第3薄膜313は、第1薄膜311及び第2薄膜312を形成する際と同一の第2マスクM2を用いて形成されたにもかかわらず、第1薄膜311及び第2薄膜312と完全に一致するような位置に形成されず、第2薄膜312に対して相対的に回転方向θにずれた状態で重なる。ここでは、第3薄膜313は、第2薄膜312に対して回転方向θに5度ずれた状態で重なっている(当然のことながら、第3薄膜313は、第1薄膜311に対して回転方向θに10度ずれた状態で重なっている)。
したがって、第3薄膜313は、第2薄膜312の4つの角部すべてを露出するように重なっている。すなわち、第3薄膜313は、第2薄膜312の第1角部312A、第2角部312B、第3角部312C、及び、第4角部312Dのいずれにも重ならない(このとき、第3薄膜313は、第1薄膜311の第1角部311A、第2角部311B、第3角部311C、及び、第4角部311Dのいずれにも重ならない)。また、第3薄膜313の一辺313Xが第1薄膜311の一辺311X及び第2薄膜312の一辺312Xと重ならない(当然のことながら、第3薄膜313のその他の3辺も第1薄膜311のその他の3辺及び第2薄膜312のその他の3辺とは重ならない)。
以上のような工程を経て封止体300が形成される。
次に、封止体300の表面、すなわち第3遮蔽層323の表面全体に接着剤を塗布し、封止部材200を接着する。この後、必要に応じてEL発光を取り出す側の表面に偏向板を貼り付けても良い。
上述したような製造工程によって製造された表示装置1は、図11の(d)に示したVI−VI線で切断した時、図6に示すような断面構造を有している。すなわち、アレイ基板100の少なくとも有効部106は、ベース遮蔽層320、第1薄膜311、第1遮蔽層321、第2薄膜312、第2遮蔽層322、第3薄膜313、及び、第3遮蔽層323の順で積層された構造の封止体300によって封止されている。このため、第1実施例と同様の効果が得られる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、基板主面に形成され画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部と、基板主面の少なくとも有効部を覆うように配置された封止体と、を備えた表示装置が提供される。この表示装置において、封止体は、実質的に同一パターンの少なくとも2層のほぼ矩形状の薄膜と、各薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を外気から遮蔽するよう被覆する遮蔽層と、を積層した構造を有し、且つ、有効部端の一辺から第1薄膜端の一辺までの最短距離が第2薄膜端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とするものである。
より厳密に言えば、有効部106の中心(矩形状有効部の2本の対角線の交点)Oから、第1薄膜311の互いに直交する2辺311X及び311Yまでの最短距離が第2薄膜312の互いに直交する2辺312X及び312Yまでの最短距離と異なる(例えば図4の(a)、図10参照)。
つまり、有効部に基準位置を設けた時、複数の薄膜のそれぞれは同一パターンでありながら、基準位置から各薄膜の所定の一辺までの最短距離がそれぞれ異なるため、各薄膜は、基板主面の平面内において互いにずれた位置関係で積層される。
例えば第1に、複数の薄膜を有効部を基準として同一方向に沿ってシフトした状態で積層した場合、後に積層される薄膜は、先に形成された薄膜の1つの角部に重なる。より厳密に言えば、後に積層される第2薄膜312は先に形成された第1薄膜311の1つの角部311Aに重なり、続いて積層される第3薄膜313は先に形成された第2薄膜312の1つの角部312Aに重なるが、後に積層される薄膜によって覆われる角部311A及び312Aは、有効部106の中心Oから見てすべて同一の対角方向に位置する(図4の(a)及び(b)参照)。
第2に、複数の薄膜を有効部を基準として四方向にシフトした状態で積層した場合、封止体は少なくとも3層の薄膜を備え、第1薄膜の後に積層される第2薄膜は、先に形成された第1薄膜の1つの角部に重なり、続いて積層される第3薄膜は、先に形成された第2薄膜の1つの角部に重なる。より厳密に言えば、後に積層される第2薄膜312は先に形成された第1薄膜311の1つの角部311Aに重なり、続いて積層される第3薄膜313は先に形成された第2薄膜312の1つの角部312Cに重なり、続いて積層される第4薄膜314は先に形成された第3薄膜313の1つの角部313Bに重なるが、後に積層される薄膜によって覆われる角部311A、312C、及び313Bは、有効部106の中心Oから見てすべて異なる対角方向に位置する(図9の(a)及び(b)、及び、図10参照)。
第3に、複数の薄膜を有効部を基準として回転方向にシフトした状態で積層した場合、後に積層される薄膜は、先に形成された薄膜の4つの角部を露出するように重なる。より厳密に言えば、後に積層される第2薄膜312は先に形成された第1薄膜311の4つの角部のいずれにも重ならず、続いて積層される第3薄膜313は先に形成された第2薄膜312の4つの角部のいずれにも重ならない(図11の(b)乃至(d)参照)。
このような構造により、各薄膜の四方向の周縁が揃って積層されることがなく、封止体周縁が緩やかな斜面によって形成され、上層に薄膜及び遮蔽層を形成する場合でもそれらの周縁を確実に被覆することができ、カバレッジ不良の発生を防止することができる。また、複数の薄膜を互いにずれた状態で重ねたため、同一マスクですべての薄膜を形成した場合であっても、各薄膜のピンホールがつながることはなく、密閉性の劣化を防止することができる。したがって、長期にわたって安定した良好な表示性能を維持することができる。
また、薄膜を形成するために必要なマスクは、薄膜の層数より少ない数だけ用意すればよく、マスクの入れ替え作業が楽になって製造効率を向上することができるとともに、製造コストを低減することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
上述した各実施例では、封止体を構成する薄膜が3層の場合及び4層の場合を例に説明したが、封止体は少なくとも2層の薄膜を互いにずれた状態で積層して構成すれば良い。なお、封止体を10層以上の薄膜を積層して構成するような場合は工程数が多すぎて生産性が低下する。このため、積層する薄膜の層数は、2層以上10層未満であって、望ましくは3乃至5層に設定される。
また、上述した各実施例では、封止体を構成するすべての薄膜を同一パターンとして形成したが、複数層のうちの少なくとも2層の薄膜を同一パターンとして形成すればよい。これにより、層数分のマスクを用意する必要がなくなり、マスクの入れ替え作業の負荷を軽減できるだけでなく、用意するマスクの数が減るため、製造コストを低減することができる。
さらに、上述した各実施例では、ベース遮蔽層、及び、第1乃至第4遮蔽層は、アレイ基板全体をほぼ覆うようにほぼ同一のパターンで配置したが、各遮蔽層も各薄膜と同様に互いにずれた状態で積層しても良い。
また、上述した各実施例では、マスクを固定的に配置し、アレイ基板側をずらしてアライメントマークをマスクの位置に合わせたが、アレイ基板側を固定的に配置し、アライメントマークの位置にマスクを位置合わせしてもよく、要するに、アライメントマークによりマスクとアレイ基板の位置が相対的に決まればよい。
図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、図1に示した有機EL表示装置の1画素分の構造を概略的に示す断面図である。 図3の(a)及び(b)は、第1実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図4の(a)及び(b)は、第1実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図5の(a)及び(c)は、封止体の遮蔽層を形成するための製造工程を説明するための図であり、(b)は、封止体の薄膜を形成するための製造工程を説明するための図である。 図6は、第1実施例及び第3実施例にて製造された有機EL表示装置の断面構造を概略的に示す図である。 図7は、第2実施例にて製造された有機EL表示装置の断面構造を概略的に示す図である。 図8の(a)及び(b)は、第2実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図9の(a)及び(b)は、第2実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図10は、第2実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図11の(a)乃至(d)は、第3実施例における有機EL表示装置の製造方法を説明するための平面図である。 図12は、封止体を形成するための装置構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1…有機EL表示装置、10…画素スイッチ、20…駆動トランジスタ、30…蓄積容量素子、40…有機EL素子、60…第1電極、64…有機活性層、66…第2電極、70…隔壁、100…アレイ基板、106…有効部、120…配線基板、200…封止部材、300…封止体、311…薄膜、321…遮蔽層、500…マザー基板、PX…画素、AM…アライメントマーク、

Claims (13)

  1. 基板主面に形成され、画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部と、
    基板主面の少なくとも前記有効部を覆うように配置された封止体と、を備え、
    前記封止体は、実質的に同一パターンの少なくとも2層の薄膜と、前記薄膜より大きなパターンであってしかも各薄膜を被覆する遮蔽層と、を積層した構造を有し、且つ、前記有効部端の一辺から第1薄膜端の一辺までの最短距離が第2薄膜端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とする表示装置。
  2. 前記有効部は、マトリクス状に配置され画素毎に独立島状に形成された第1電極と、前記第1電極に対向して配置され全画素に共通に形成された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に保持された有機活性層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第2薄膜は、前記第1薄膜の1つの角部を覆うように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記封止体は、前記薄膜を少なくとも3層備え、第1薄膜と、前記第1薄膜の1つの角部を覆うように配置された第2薄膜と、前記第2薄膜の1つの角部を覆うように配置された第3薄膜と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記第2薄膜は、前記第1薄膜の4つ角部を前記第2薄膜の角部に対して相対的に露出するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記遮蔽層は、金属材料、金属酸化物材料、または、セラミック系材料によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 前記薄膜は、樹脂材料によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記薄膜は、樹脂材料を用いて形成され、
    前記第1薄膜及び前記第2薄膜は、同一パターンのマスクを介して樹脂材料を蒸着する工程を経て形成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  9. 基板主面に、画像を表示するための複数の画素を備えたほぼ矩形状の有効部を形成し、
    基板主面の少なくとも前記有効部を覆うように封止体を配置する、表示装置の製造方法において、
    前記封止体の製造工程は、
    少なくとも前記有効部より大きなパターンのほぼ矩形状の第1薄膜を形成し、
    前記第1薄膜より大きなパターンであってしかも前記第1薄膜を被覆する第1遮蔽層を形成し、
    前記第1遮蔽層上に、前記第1薄膜と実質的に同一パターンの第2薄膜を形成し、
    前記第2薄膜より大きなパターンであってしかも前記第2薄膜を被覆する第2遮蔽層を形成する工程を含み、
    前記有効部端の一辺から第1薄膜端の一辺までの最短距離が第2薄膜端の一辺までの最短距離と異なることを特徴とする表示装置の製造方法。
  10. 前記有効部は、マトリクス状に配置され画素毎に独立島状に形成された第1電極と、前記第1電極に対向して配置され全画素に共通に形成された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に保持された有機活性層と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置の製造方法。
  11. 前記第1薄膜及び前記第2薄膜を形成する工程は、同一パターンのマスクを介して樹脂材料を蒸着する蒸着工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置の製造方法。
  12. 前記第1薄膜及び前記第2薄膜を形成するためのそれぞれの蒸着工程では、前記マスクを異なる位置に位置合わせすることを特徴とする請求項11に記載の表示装置の製造方法。
  13. 前記第1薄膜を形成するための蒸着工程では、基板主面の第1アライメントマークを基準に位置合わせした前記マスクを介して樹脂材料を蒸着し、
    前記第2薄膜を形成するための蒸着工程では、前記第1アライメントマークとは異なる位置の第2アライメントマークを基準に位置合わせした前記マスクを介して樹脂材料を蒸着することを特徴とする請求項11に記載の表示装置の製造方法。
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