JP5330541B2 - 有機elデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL発光特性の低下を抑制した有機ELデバイスに関する。
近年、情報処理機器の多様化に伴い、陰極線管(CRT)よりも消費電力が少なく、薄型化が可能であるフラットパネルディスプレイに対する需要が高まってきている。低電圧駆動、全固体型、高速応答性、自発光性等の点で優れたフラットパネルディスプレイとしては、有機ELパネルが挙げられる。有機ELパネルは、例えばガラス基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下「TFT」という)が設けられ、その表面を平坦化し且つ絶縁するために平坦化膜が設けられ、さらにその上に、第1電極、有機層、及び第2電極が順に積層された構造を有する。
ところで、平坦化膜は、誘電率や膜厚、平坦化が容易であること、パターン形成や形成されたパターン端部のテーパ角の制御化しやすい点などを鑑みて、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等の有機樹脂材料で構成されている。特に、ポリイミド系樹脂が有色透明であるのに対して無色透明である点や、コストの点において、アクリル系樹脂はポリイミド系樹脂よりも優れており、平坦化膜として好適に用いられる。
これらの有機樹脂材料は、無機化合物からなる材料に比べて、内部に水分や酸素等を蓄積しやすい。特に、アクリル系樹脂はポリアミド系樹脂よりも吸湿性が高く、より多くの水分を内部に含んでいる。有機樹脂内部の水分を焼成により予め除去することが考えられるが、例えば、アクリル樹脂の場合には耐熱温度が約250℃であるために、それ以下の温度で焼成を行っても、内部の水分を除去するには不十分である。そのため、有機樹脂材料で平坦化膜を構成した場合、平坦化膜から水分等が漏出してそのアウトガスが電極や有機層に到達し、電極や有機層の周辺部が損傷を受けて、劣化した部分での輝度が低下する問題がある。
特許文献1には、有機材料からなる平坦化膜の下層及び上層に無機絶縁膜を設けた構成が開示されている。そして、平坦化膜が無機絶縁膜で完全に覆われているので、平坦化膜が有機EL装置の製造途中に吸湿することを防止することができ、有機層が水分で劣化することを防止可能であると記載されている。
特許文献2には、表示領域内に設けられた平坦化膜分割部によって平坦化膜が画素毎に分割された構成の有機ELパネルが開示されている。そして、この構成によれば、いずれかの画素において平坦化膜から水分が漏出しても、水分は他の画素の平坦化膜に移動することができないので、平坦化膜から漏出する水分が表示領域全体に拡散するのを防止できると記載されている。
特開2007−121537号公報 特開2005−164818号公報
しかしながら、特許文献1の構成の有機EL装置によれば、一般に有機膜と無機膜との密着性は良好でないため、製造工程や製品使用中に膜剥がれやクラックが生じるおそれがあり、無機絶縁膜に傷(膜剥がれやクラック、また、その他の原因で生じるピンホール等)が発生すると、その部分から平坦化膜の水分が漏出する。つまり、特許文献1の構成の有機EL装置によれば、アクリル樹脂内部に含まれる水分等が漏出してそのアウトガスにより有機EL発光特性が低下する問題は十分に解決されない。
また、特許文献2の構成の有機ELパネルによれば、平坦化膜分割部により平坦化膜の内部に含まれる水分が表示領域全体を移動することは防止可能であるものの、分割して形成された平坦化膜のそれぞれは表面が画素電極である無機膜で覆われているので、水分は平坦化膜の内部に含有されたままの状態である。そのため、有機ELパネルを長期にわたって使用した場合には、平坦化膜から漏出する水分により画素電極が損傷を受けることに起因して有機EL特性が低下することが考えられる。
本発明の目的は、平坦化膜等の有機樹脂の内部に含まれている水分等が、経時に伴って漏出することによる有機EL発光特性の低下を抑制することである。
本発明の有機ELデバイスは、発光領域とその外側の非発光領域とを有するものであって、基板と、基板上に発光領域及び非発光領域を覆うように設けられた有機樹脂からなる平坦化膜と、平坦化膜上に少なくとも発光領域を覆うように設けられた第1電極と、第1電極上に少なくとも発光領域を覆うように設けられた有機層と、有機層上に発光領域及び非発光領域を覆うように設けられた第2電極と、を備え、非発光領域において、第2電極から平坦化膜まで達すると共に内壁面に少なくとも平坦化膜が露出し、且つ該平坦化膜を貫通したホールが形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、非発光領域において第2電極から平坦化膜まで達するホールが形成されており、ホールの内壁面には少なくとも平坦化膜が露出しているので、平坦化膜を構成する有機樹脂に含まれている水分はホールの内壁面から外部に放出される。そのため、平坦化膜を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、平坦化膜に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
また、上記の構成によれば、ホールが平坦化膜を貫通して形成されているので、ホールの内壁面における平坦化膜の露出面積を大きくすることができ、平坦化膜の内部から外部に水分を逃がすための流路を大きく確保することができる。
本発明の有機ELデバイスは、第1電極は非発光領域の一部をも覆うように設けられており、非発光領域において、第1電極及び平坦化膜を覆うように設けられたエッジカバーをさらに備えたことが好ましい
本発明は、ホールの内壁面が基板に対して垂直であることが好ましい。
上記の構成によれば、ホールの内壁面が基板に対して垂直であるので、有機ELデバイスの製造工程において、ホールを形成した後に形成する有機層や第2電極等を構成する材料がそれぞれの形成時にホールの内壁に付着するのを抑制することができ、結果として、ホールの内壁で平坦化膜を確実に露出させることができ、平坦化膜の内部から外部に水分を逃がすための流路を確保することができる。
本発明は、平坦化膜の厚さが2〜5μmであってもよい。
上記の構成によれば、平坦化膜の厚さが2μm以上であるので、基板表面の平坦性や電気的絶縁性を十分に確保することができる。
本発明の有機ELデバイスは、発光領域とその外側の非発光領域とを有するものであって、基板と、基板上に発光領域及び非発光領域を覆うように設けられた有機樹脂からなる平坦化膜と、平坦化膜上に少なくとも発光領域及び非発光領域の一部を覆うように設けられた第1電極と、第1電極上に少なくとも発光領域を覆うように設けられた有機層と、有機層上に発光領域及び非発光領域を覆うように設けられた第2電極と、非発光領域において、第1電極及び平坦化膜を覆うように設けられたエッジカバーと、を備え、非発光領域において、第2電極から平坦化膜まで達すると共に内壁面に少なくとも平坦化膜が露出したホールが形成され、ホールの内壁面に露出した平坦化膜は、エッジカバーと同一材料で該エッジカバーと一体に形成された被覆膜で被覆されていることを特徴とする。
本発明は、ホールの形状が平面視で円形であってもよい。
また、ホールの形状が平面視で矩形であってもよい。
上記の構成によれば、ホールの形状が平面視で矩形であるので、円形の場合よりもホールの内壁面の面積を大きくすることができ、水分の流路を大きく確保することができる。
本発明は、平坦化膜がポリイミド系樹脂又はアクリル系樹脂で形成されていてもよい。
本発明の有機ELデバイスは、用途が表示用途であってもよい。
本発明の有機ELデバイスは、非発光領域において第2電極から平坦化膜まで達するホールが形成されており、ホールの内壁面には少なくとも平坦化膜が露出しているので、平坦化膜を構成する有機樹脂に含まれている水分はホールの内壁面から外部に放出される。そのため、平坦化膜を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、平坦化膜に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
実施形態1に係る有機EL表示装置の平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 ホールの形状の変形例を示す図である。 (a)〜(e)は、実施形態1に係る有機EL表示装置の製造方法を示す説明図である。 参考実施形態に係る有機EL表示装置の断面図である。 (a)〜(d)は、参考実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を示す説明図である。 実施形態3に係る有機EL表示装置の断面図である。 (a)〜(d)は、実施形態3に係る有機EL表示装置の製造方法を示す説明図である。
《実施形態1》
(有機EL表示装置の構成)
図1及び2は、実施形態1の有機EL表示装置10を示す。この有機EL表示装置10は、例えば、携帯情報機器のディスプレイやフルカラーハイビジョンテレビ等に用いられるものである。
有機EL表示装置10は、TFT基板11等の基板と封止部材とが対向するように設けられている。そして、有機EL表示装置10が発光を行う発光領域Pにおいては、TFT基板11と封止部材との間に構成された空間に、TFT基板11側から、平坦化膜12、第1電極13、有機層14、及び第2電極15が順に積層された構成を有する。複数の発光領域Pはマトリクス状に構成されており、これらの発光領域Pが独立に駆動されることによって発光領域P内に所定の画像表示を行う。なお、各発光領域Pの周囲は、発光を行わない非発光領域Nを構成している。この有機EL表示装置10がRGBフルカラー表示を行う場合、複数の発光領域Pは、赤色発光領域P、緑色発光領域P、及び青色発光領域Pの3種類の発光領域Pで構成されている。有機EL表示装置10は、例えば、縦400〜500mm、横300〜400mm、及び厚さ1〜30mmである。また、発光領域Pのそれぞれは、例えば縦が約200μm及び横が約50μmであり、それらが、例えば縦方向に約100μm、及び横方向に約50μmの間隔をあけて配設されている。
TFT基板11は、TFT基板本体11a上にTFT11bや配線11c等が作り込まれた構成を有する。TFT基板本体11a上には、複数の発光領域Pが形成されるピッチに対応する所定の間隔(例えば、縦約300μm毎、及び横約100μm毎)で複数のTFT11bが設けられており、複数のTFT11bのそれぞれを覆うように、絶縁性の平坦化膜12が形成されている。
TFT基板本体11aは、例えば、ガラス等の絶縁性の基板であり、例えば、縦が320mm程度、横が400mm程度、及び厚さが0.7mm程度である。
TFT11bは、各発光領域Pにおけるスイッチング素子としての機能を有する。TFT11bを構成する材料としては、例えば、非晶質シリコンや多結晶シリコン等の無機半導体材料等が挙げられる。
平坦化膜12は、TFT基板11の段差や凹凸を平坦化して第1電極13を平坦に形成できるようにする機能を有する。平坦化膜12を構成する材料としては、例えば、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂、ノボラック系樹脂等の感光性の有機樹脂材料が挙げられる。これらのうち、安価である点や無色透明である点から、アクリル樹脂が好ましい。また、有機ELパネルがボトムエミッション型の構造である場合にはTFT基板11に光透過性が要求されるので、アクリル樹脂等の光透過性の材料で構成されていることが好ましい。平坦化膜12には、複数のTFT11bのそれぞれに対応するように、コンタクトホール12cが設けられており、これにより、TFT基板本体11a表面からTFT11bまで導通可能となっている。平坦化膜12は、例えば膜厚が0.5〜5μmであり、平坦性や電気的絶縁性をより確実に確保する点から、2μm以上であることが好ましい。
なお、表面が平坦化膜12で覆われたTFT基板11として、液晶デバイス用の平坦化膜を備えたTFT基板と共通のものを用いることができる。
第1電極13は、各発光領域P毎に独立した島状パターンとなるように設けられている。第1電極13は、平坦化膜12上に形成されたコンタクトホール12cを介して、各発光領域Pに対応するTFT11bに導通している。第1電極13の島状パターンは、少なくとも発光領域Pに対応するように形成されていればよいが、発光領域Pを囲う非発光領域Nにも一部形成されている。非発光領域Nにおいては、第1電極13はエッジカバー16に覆われている。すなわち、第1電極13の島状パターンのそれぞれは、周辺部がエッジカバー16で覆われており、隣り合う第1電極13の島同士はエッジカバー16により区画された構成となっている。第1電極13は、例えば厚さが100nm程度である。
第1電極13は、有機層14に正孔を注入する陽極としての機能を有する。陽極の材料としては、例えば、ITO(酸化インジウム−酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In−ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。有機EL表示装置10が第1電極13側から光を取り出すボトムエミッション構造の場合には、第1電極13は光透過性又は光半透過性の材料で構成される。また、有機EL表示装置10が第2電極15側から光を取り出すトップエミッション構造の場合には、第1電極13は光反射性の材料で構成されている。
エッジカバー16は、非発光領域Nにおいて、第1電極13の周囲を覆うように第1電極13上に設けられている。第1電極13が設けられていない領域においては、エッジカバー16は平坦化膜12上に設けられている。つまり、第1電極13の隣り合う発光領域Pの島同士を区画するようにエッジカバー16が形成されており、これによって第1電極13の隣り合う島同士が導通するのを防止することができる。エッジカバー16は、例えば、二酸化珪素(SiO)、窒化シリコン膜(SiN)、酸化シリコン膜(SiO)、窒酸化シリコン膜(SiNO)等の無機絶縁材料や、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等の有機樹脂で形成されている。エッジカバー16は、例えば高さが0.5〜2μmである。
エッジカバー16には、エッジカバー16の表面から平坦化膜12に達し、平坦化膜12を貫通するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には、平坦化膜12が露出している。ホール17は、内壁面の平坦化膜12の露出部分から、平坦化膜12の内部に含まれる水分をホール17内の空間に放出させる機能を有する。なお、ホール17内の空間はTFT基板11と封止部材との間に構成される空間に通じているので、ホール17内の空間に放出された水分は、両者の間に構成される空間に設けられた乾燥剤や吸湿剤に吸収される。
ホール17は、平面視において、その開口部の形状が例えば円形である。ホール17は、例えば、ホール深さが約3μm及びホール径が約5μmである。ホール17の底面には、TFT基板11の表面が露出していてもよいが、製造方法の説明において後述するように、有機層14や第2電極15の材料がホール17の底面に堆積していても構わない。また、ホール17の壁面は、TFT基板11に対して垂直であることが好ましい。これにより、ホール17の開口部からホール17内に他の物質が入ったとき、ホール17の内壁にそれらが付着するのを抑制することができ、結果として、ホール17の内壁で平坦化膜12を確実に露出させることができる。
なお、ホール17の形状は、図1に示すような平面視で円形の形状に限られない。例えば、図3(a)に示すように矩形であってもよい。ホール17の形状が平面視で矩形であることにより、水分の抜け経路となるホール17の内壁面の面積を大きくすることができる。また、ホール17は図3(b)や図3(c)に示すように複数個設けられていてもよく、図3(d)に示すように蛇行した形状であってもよい。このようにホール17の内壁面の面積を大きくすることにより、有機樹脂内の水分をより外部に放出するための流路を大きく確保することができる。
有機層14は、少なくとも発光層を備えており、正孔注入側(陽極側)に正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層等が設けられており、電子注入側(陰極側)に電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層等が設けられている。有機層14は、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層が積層された3層構造であってもよく、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層が積層された5層構造であってもよく、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、及び電子注入層が積層された6層構造であってもよい。
正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極から受け取った正孔を効率よく発光層へ注入及び輸送する機能を有する。正孔注入材料としては、例えば銅フタロシアニン(CuPc)等が挙げられる。また、正孔輸送材料としては、例えば、4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル)(α−NPD)等の芳香族第三級アミン化合物等が挙げられる。正孔注入層及び正孔輸送層は、例えば、厚さがそれぞれ30nm程度及び20nm程度である。
発光層は、第1電極13及び第2電極15に電圧を加えた時に、陽極から正孔が、及び陰極から電子がそれぞれ注入され、これらが再結合することにより光を出射する機能を有する。発光材料としては、例えば、金属オキシノイド化合物(8−ヒドロキシキノリン金属錯体)、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ジフェニルエチレン誘導体、ビニルアセトン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ベンズオキサドール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサドール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ローダミン誘導体、フェノキサゾン、キナクリドン誘導体、ルブレン、ポリーP−フェニレンビニレン、ポリシラン等が挙げられる。発光層は、例えば、厚さが20nm程度である。
電子注入層及び電子輸送層は、陰極から受け取った電子を効率よく発光層へ注入及び輸送する機能を有する。電子輸送材料としては、例えばトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)等が挙げられる。また、電子注入材料としては、例えばフッ化リチウム(LiF)等が挙げられる。電子輸送層及び電子注入層は、例えば、厚さがそれぞれ30nm程度及び1nm程度である。
第2電極15は、基板の全面、すなわち、発光領域Pにおいては有機層14、非発光領域Nにおいてはエッジカバー16やエッジカバー16上に付着した有機層14の膜を覆うように形成されている。第2電極15は、例えば厚さが10〜200nm程度である。
第2電極15は、有機層14に電子を注入する陰極としての機能を有する。陰極の材料としては、例えば、Ag(銀)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)ニッケル(Ni)、タングステン(W)、金(Au)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、イットリウム(Y)、ナトリウム(Na)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、インジウム(In)、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、イッテルビウム(Yb)、等の金属材料、又はフッ化リチウム(LiF)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)等の合金等が挙げられる。有機EL表示装置10が第1電極13側から光を取り出すボトムエミッション構造の場合には、第2電極15は光反射性の材料で構成される。また、有機EL表示装置10が第2電極15側から光を取り出すトップエミッション構造の場合には、第2電極15は光透過性又は光半透過性の材料で構成されている。なお、第1電極13が陰極及び第2電極15が陽極として機能する逆構造型の有機EL素子であってもよい。その場合、第1電極13は陰極の材料で、及び第2電極15は陽極の材料で構成される。
封止部材は、例えばガラス等からなる基板であり、TFT基板11側の表面において非発光領域Nに乾燥剤が貼付されている。封止部材は、例えば、縦400〜500mm、横300〜400mm、及び厚さ0.3〜1.1mmである。
TFT基板11と封止部材は、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化エポキシ樹脂等の封止樹脂で貼り合わされている。そして、TFT基板11と封止部材により封止されて構成された空間には、乾燥アルゴン、乾燥窒素等の不活性ガスが充填されている。
TFT基板11や封止部材の外側表面にはそれぞれ偏光板が設けられていてもよい。
(有機EL表示装置の製造方法)
次に、図4を用いて、実施形態1にかかる有機EL表示装置10の製造方法を説明する。この有機EL表示装置10の製造方法は、平坦化膜形成工程、第1電極形成工程、エッジカバー形成工程、ホール形成工程、有機層・第2電極形成工程、及び封止工程を備える。なお、ここでは、エッジカバー16をSiO等の無機絶縁材料で形成する場合の製造方法について説明する。
−平坦化膜形成工程−
まず、公知の方法を用いて、絶縁性のTFT基板本体11aにTFT11bを所定の間隔で複数形成し、さらに、フォトリソグラフィ技術を用いて平坦化膜12を形成する。具体的には、例えば、表面を清浄化した基板上にスピンコート法を用いてアクリル樹脂を塗布し、さらに80℃程度で約20分間プリベークを行ってアクリル樹脂膜とする。このアクリル樹脂膜に、フォトマスクを用いて露光(例えば、露光量が360mJ/cm程度)を行い、さらにフォトレジスト現像液として例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を使用して現像することにより、TFT11bに導通するコンタクトホール12cを形成する。コンタクトホール12cは、例えば径が約5μmである。最後に220℃程度で約1時間ポストベークを行って、平坦化膜12とする。
−第1電極形成工程−
次に、図4(a)に示すように、第1電極13を形成する。例えばITOで第1電極13を形成する場合、まず、スパッタ法を用いて厚さ100nm程度のITO膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて画素領域に対応するように第1電極13を形成する。このとき、平坦化膜12のコンタクトホール12cを通じて第1電極13がTFT11bと導通する。
−エッジカバー形成工程−
次に、図4(b)に示すように、非発光領域Nにおける第1電極13の周縁部を覆うようにエッジカバー16をパターン形成する。まず、スパッタ法等を用いて、無機絶縁材料(例えば、SiO)膜を150nm程度の厚さに成膜する。これを、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像を行い、続いて、ドライエッチング(例えば、RFパワーが1000W、ガス流量比がCF/O=425/75[sccm/sccm]、及びエッチング時間が150〜200秒)を行って、エッジカバー16を所定のパターンに形成する。
このときのエッジカバー16のパターンは、非発光領域Nにおいて第1電極13の周縁部を被覆すると共に、非発光領域Nの所定の位置においてエッジカバー16を貫通して平坦化膜12へ通じるホール17aが形成されたパターンとする。
−ホール形成工程−
続いて、図4(c)に示すように、エッジカバー16にホール17aが設けられたパターンをマスクとして、平坦化膜12をエッチングすることにより、エッジカバー16から平坦化膜12に通じるホール17bを形成する。
このとき、例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)法等を用いて異方性エッチングを行うことにより、平坦化膜12をエッチングして形成するホール17の内壁面がTFT基板11に対して垂直になるように形成することができる。このとき、例えば、RFパワーが約1000W、O流量が約300sccm、バイアス電圧が約500V、エッチング時間が約300秒の条件でエッチングを行う。異方性エッチングを用いて内壁面がTFT基板11に対して垂直になるようにホール17を形成することにより、ホール17形成後の製造工程において他の物質がホール17の内壁面に付着するのが抑制されるので、ホール17の内壁での平坦化膜12の露出を確実にすることができ、平坦化膜12の内部から外部に水分を逃がすための流路を確保することができる。
−有機層・第2電極形成工程−
続いて、図4(d)に示すように、抵抗加熱蒸着法やイオンビーム(EB)蒸着法、インクジェット法等の公知の方法を用いて、所定の発光領域P(例えば、赤色の発光領域)に所定の有機層14(例えば、赤色発光有機EL材料からなる有機層)が設けられるように有機層14をパターン形成する。このとき、非発光領域Nに有機層14が付着しても、有機EL表示装置の性能には影響を与えない。また、エッジカバー16から平坦化膜12に通じるホール17の底部に有機層14の材料が積層された場合でも、この有機層14aが有機EL素子の機能に影響を与えることがなく、有機層14をパターン形成する必要がないので、製造工程を簡略化することができる。
次いで、図4(e)に示すように、スパッタ法等の公知の方法を用いて有機層14上に第2電極15を形成する。このとき、第2電極15は基板全面に成膜されるように形成する。なお、有機層14と同様、エッジカバー16から平坦化膜12に通じるホール17の底部に第2電極15の材料が積層された場合でも、この第2電極15aが有機EL表示装置の性能に影響を与えることがなく、第2電極15をパターン形成する必要がないので製造工程を簡略化することができる。
−封止工程−
最後に、TFT基板11と封止部材とを対向させて封止樹脂で貼り合わせる。なお、封止ガラスのTFT基板11側表面には、予め、非発光領域Nとなる領域に凹部が設けて乾燥剤を貼り付けておく。
TFT基板11と封止部材との貼り合わせは、水分濃度と酸素濃度を所定の値以下の条件で行うために、グローブボックスの中で行うことが好ましい。グローブボックス内は、例えば窒素やアルゴン等の不活性ガスで充填されており、水分濃度及び酸素濃度のそれぞれは、好ましくは10ppm以下に制御されており、より好ましくは1ppm以下に制御されている。
以上の工程により、実施形態1に係る有機EL表示装置10が得られる。
(実施形態1の効果)
実施形態1の有機EL表示装置10によれば、非発光領域Nにおいて第2電極15から平坦化膜12まで達するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には少なくとも平坦化膜12が露出しているので、平坦化膜12を構成する有機樹脂に含まれている水分はホール17の内壁面から外部に放出される。そのため、平坦化膜12を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層14や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、平坦化膜12に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
また、ホール17は平坦化膜12を貫通するように形成されているので、ホール17の内壁面における平坦化膜12の露出面を大きくすることができ、平坦化膜12の内部の水分を外部に放出するための流路を大きく確保することができる。
さらに、有機EL表示装置10の製造工程においては、エッジカバー16が無機絶縁材料からなる場合には、エッジカバー16上に形成されたホール17のパターンをマスクとして平坦化膜12をエッチングしてホール17を形成することができ、製造工程を簡素化することが可能である。
《参考実施形態》
次に、参考実施形態に係る有機EL表示装置10について説明する。なお、実施形態1の有機EL表示装置10と対応する構成については同一の参照符号を用いて表す。
(有機EL表示装置の構成)
図5は、参考実施形態に係る有機EL表示装置10を示す。
有機EL表示装置10は、実施形態1と同様に、TFT基板11上に平坦化膜12、第1電極13、有機層14、及び第2電極15が順に積層された構成を有する。
TFT基板11、平坦化膜12、第1電極13、及びエッジカバー16は、実施形態1と同様の構成であるので説明を省略する。
エッジカバー16には、エッジカバー16の表面から平坦化膜12に達するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には平坦化膜12が露出している。ホール17は、平坦化膜12を貫通しない深さまで形成されている。ホール17は、内壁面の平坦化膜12の露出部分から、平坦化膜12の内部に含まれる水分をホール17内の空間に放出させる機能を有する。なお、ホール17内の空間はTFT基板11と封止部材との間に構成される空間に通じているので、ホール17内の空間に放出された水分は、両者の間に構成される空間に設けられた乾燥剤や吸湿剤に吸収される。
ホール17は、平面視において、その開口部の形状が例えば円形である。ホール17は、例えば、ホール17の深さが約3μm及び径が約5μmである。ホール17の底面には、平坦化膜12が露出していてもよいが、有機層14や第2電極15の材料がホール17の底面に堆積していても構わない。
なお、有機層14、第2電極15、封止部材、及びTFT基板11と封止部材との封止構造も実施形態1と同様の構成であるので説明を省略する。
(有機EL表示装置の製造方法)
次に、図6を用いて、参考実施形態に係る有機EL表示装置10の製造方法を説明する。この製造方法は、実施形態1と同様、平坦化膜形成工程、第1電極形成工程、エッジカバー形成工程、ホール形成工程、有機層・第2電極形成工程、及び封止工程を備える。なお、ここでは、エッジカバー16をSiO等の有機樹脂で形成する場合の製造方法について説明する。
−平坦化膜形成工程,第1電極形成工程−
まず、実施形態1と同様にして、TFT基板11上に平坦化膜12を成膜し、コンタクトホール12cを形成した後、それぞれTFT11bに導通するように発光領域P毎に第1電極13をパターン形成する。
−エッジカバー形成工程−
次に、図6(a)に示すように、第1電極13の周縁部を覆うようにして、例えばスピンコート法によるフォトリソグラフィ技術を用いてエッジカバー16をパターン形成する。
−ホール形成工程−
次いで、図6(b)に示すように、エッジカバー16及び第1電極13を覆うようにマスクを配した状態で、エッジカバー16及び平坦化膜12を同時にエッチングしてホール17を形成する。
このとき、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法等を用いて異方性エッチングを行うことにより、平坦化膜12をエッチングして形成するホール17の内壁面がTFT基板11に対して垂直になるように形成することができる。このとき、例えば、RFパワーが約1000W、O流量が約300sccm、バイアス電圧が約500V、エッチング時間が約300秒の条件でエッチングを行う。異方性エッチングを用いて内壁面がTFT基板11に対して垂直になるようにホール17を形成することにより、ホール17形成後の製造工程において他の物質がホール17の内壁面に付着するのが抑制されるので、ホール17の内壁での平坦化膜12の露出を確実にすることができ、平坦化膜12の内部から外部に水分を逃がすための流路を確保することができる。
−有機層・第2電極形成工程,封止工程−
続いて、図6(c)及び(d)に示すように、実施形態1と同様に有機層14及び第2電極15を順次形成する。そして、最後に、実施形態1と同様にして、TFT基板11と封止部材とを対向させて封止樹脂で貼り合わせる。こうして、参考実施形態に係る有機EL表示装置10が得られる。
参考実施形態の効果)
参考実施形態の有機EL表示装置10によれば、非発光領域Nにおいて第2電極15から平坦化膜12まで達するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には少なくとも平坦化膜12が露出しているので、平坦化膜12を構成する有機樹脂に含まれている水分はホール17の内壁面から外部に放出される。そのため、平坦化膜12を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層14や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、平坦化膜12に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
また、エッジカバー16が有機樹脂で形成されている場合には、エッジカバー16の内部にも水分が含まれることとなるが、第2電極15からエッジカバー16を貫通して平坦化膜12に達するホール17が形成されていることにより、ホール17の内壁面にはエッジカバー16の一部が露出することとなるので、そのため、エッジカバー16を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層14や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、エッジカバー16に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
さらに、参考実施形態の有機EL表示装置10の製造工程においては、ホール17の形成時に平坦化膜12を貫通する深さよりも浅い深さになるようにホール17を形成するので、ホール17を形成するためのエッチング時間を短縮することができる。
また、エッジカバー16が有機樹脂で形成されている場合には、ホール形成工程において、エッジカバー16を貫通して平坦化膜12に達するようにこれらを同時にエッチングしてホール17を形成することができる。
《実施形態3》
次に、実施形態3に係る有機EL表示装置10について説明する。なお、実施形態1の有機EL表示装置10と対応する構成については同一の参照符号を用いて表す。
(有機EL表示装置の構成)
図7は、実施形態3に係る有機EL表示装置10を示す。
有機EL表示装置10は、実施形態1と同様に、TFT基板11上に平坦化膜12、第1電極13、有機層14、及び第2電極15が順に積層された構成を有する。
TFT基板11、平坦化膜12、第1電極13、及びエッジカバー16は、実施形態1と同様の構成であるので説明を省略する。
エッジカバー16には、エッジカバー16の表面から平坦化膜12に達し、平坦化膜12を貫通するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には、平坦化膜12が露出している。平坦化膜12の露出面には、エッジカバー16と同一の材料(例えば、無機絶縁材料や有機樹脂)からなる被覆膜12aが形成されており、この被覆膜12aはエッジカバー16と一体となっている。ホール17は、内壁面の平坦化膜12の露出部分から、平坦化膜12の内部に含まれる水分をホール17内の空間に放出させる機能を有する。なお、ホール17内の空間はTFT基板11と封止部材との間に構成される空間に通じているので、ホール17内の空間に放出された水分は、両者の間に構成される空間に設けられた乾燥剤や吸湿剤に吸収される。
ホール17は、平面視において、その開口部の形状が例えば円形である。ホール17は、例えば、ホール深さが約3μm及びホール径が約5μmである。
被覆膜12aは、ホール17の内壁面における平坦化膜12の露出部分の全面に形成されていてもよく、平坦化膜12の露出面の一部に形成されていてもよい。被覆膜12aは、例えば厚さが約200nmである。
なお、有機層14、第2電極15、封止部材、及びTFT基板11と封止部材との封止構造も実施形態1と同様の構成であるので説明を省略する。
(有機EL表示装置の製造方法)
次に、図8を用いて、有機EL表示装置10の製造方法を説明する。この有機EL表示装置10の製造方法は、平坦化膜形成工程、第1電極形成工程、ホール形成工程、エッジカバー形成工程、有機層・第2電極形成工程、及び封止工程を備える。
−平坦化膜形成工程,第1電極形成工程−
まず、図8(a)に示すように、実施形態1と同様にして、TFT基板11上に平坦化膜12を成膜し、コンタクトホール12cを形成した後、それぞれTFT11bに導通するように発光領域P毎に第1電極13をパターン形成する。
−ホール形成工程−
次に、図8(b)に示すように、非発光領域Nにおいて、ホール17のパターンが形成されたエッチングマスクを用いて平坦化膜12のエッチングを行い、ホール17を形成する。このとき、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法等を用いて異方性エッチングを行うことにより、平坦化膜12をエッチングして形成するホール17の内壁面がTFT基板11に対して垂直になるように形成することができる。
−エッジカバー形成工程−
次いで、図8(c)に示すように、非発光領域Nにおける第1電極13の周縁部を覆うようにエッジカバー16をパターン形成する。まず、スパッタ法等を用いて、無機絶縁材料(例えば、SiO)膜を150nm程度の厚さに成膜する。これを、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像を行い、続いて、ドライエッチング(例えば、RFパワーが1000W、ガス流量比がCF/O=425/75[sccm/sccm]、及びエッチング時間が150〜200秒)を行って、エッジカバー16を所定のパターンに形成する。
このとき、スパッタリングの工程において、エッジカバー16の材料の一部は、平坦化膜12に設けられたホール17の内壁面に付着して被覆膜12aを形成する。
−有機層・第2電極形成工程,封止工程−
続いて、図8(d)に示すように、実施形態1と同様に有機層14及び第2電極15を順次形成する。そして、最後に、実施形態1と同様にして、TFT基板11と封止部材とを対向させて封止樹脂で貼り合わせる。こうして、実施形態3に係る有機EL表示装置10が得られる。
(実施形態3の効果)
実施形態3の有機EL表示装置10によれば、非発光領域Nにおいて第2電極15から平坦化膜12まで達するホール17が形成されており、ホール17の内壁面には少なくとも平坦化膜12が露出しているので、平坦化膜12を構成する有機樹脂に含まれている水分はホール17の内壁面から外部に放出される。そのため、平坦化膜12を構成する有機樹脂の内部に含まれる水分が有機層14や電極に浸み出すのが抑制され、結果として、平坦化膜12に含まれる水分によって有機EL発光特性が低下するのを抑制することができる。
また、ホール17の内壁面に被覆膜12aが形成されている場合でも、平坦化膜12の露出部分から水分が放出されることの妨げにはならず、有機EL発光特性が低下するのを抑制する効果が十分に得られる。
《その他の実施形態》
実施形態1、3及び参考実施形態では有機ELデバイスが有機EL表示装置である場合について説明したが、特にこれに限られず、例えば、有機ELデバイスが有機EL照明装置等であってもよい。
本発明は、有機EL表示装置等の有機ELデバイスについて有用である。
P 発光領域
N 非発光領域
10 有機EL表示装置(有機ELデバイス)
11 TFT基板(基板)
12 平坦化膜
12a 被覆膜
13 第1電極
14 有機層
15 第2電極
16 エッジカバー
17 ホール

Claims (9)

  1. 発光領域とその外側の非発光領域とを有する有機ELデバイスであって、
    基板と、
    上記基板上に上記発光領域及び上記非発光領域を覆うように設けられた有機樹脂からなる平坦化膜と、
    上記平坦化膜上に少なくとも上記発光領域を覆うように設けられた第1電極と、
    上記第1電極上に少なくとも上記発光領域を覆うように設けられた有機層と、
    上記有機層上に上記発光領域及び上記非発光領域を覆うように設けられた第2電極と、
    を備え、
    上記非発光領域において、上記第2電極から上記平坦化膜まで達すると共に内壁面に少なくとも該平坦化膜が露出し、且つ該平坦化膜を貫通したホールが形成されていることを特徴とする有機ELデバイス。
  2. 請求項1に記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記第1電極は上記非発光領域の一部をも覆うように設けられており、
    上記非発光領域において、上記第1電極及び上記平坦化膜を覆うように設けられたエッジカバーをさらに備えたことを特徴とする有機ELデバイス。
  3. 請求項1又は2に記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記ホールは、その内壁面が上記基板に対して垂直であることを特徴とする有機ELデバイス。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記平坦化膜は、その厚さが2〜5μmであることを特徴とする有機ELデバイス。
  5. 発光領域とその外側の非発光領域とを有する有機ELデバイスであって、
    基板と、
    上記基板上に上記発光領域及び上記非発光領域を覆うように設けられた有機樹脂からなる平坦化膜と、
    上記平坦化膜上に少なくとも上記発光領域及び上記非発光領域の一部を覆うように設けられた第1電極と、
    上記第1電極上に少なくとも上記発光領域を覆うように設けられた有機層と、
    上記有機層上に上記発光領域及び上記非発光領域を覆うように設けられた第2電極と、
    上記非発光領域において、上記第1電極及び上記平坦化膜を覆うように設けられたエッジカバーと、
    を備え、
    上記非発光領域において、上記第2電極から上記平坦化膜まで達すると共に内壁面に少なくとも該平坦化膜が露出したホールが形成され
    上記ホールの内壁面に露出した上記平坦化膜は、上記エッジカバーと同一材料で該エッジカバーと一体に形成された被覆膜で被覆されていることを特徴とする有機ELデバイス。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記ホールは、その形状が平面視で円形であることを特徴とする有機ELデバイス。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記ホールは、その形状が平面視で矩形であることを特徴とする有機ELデバイス。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載された有機ELデバイスにおいて、
    上記平坦化膜がポリイミド系樹脂又はアクリル系樹脂で形成されていることを特徴とする有機ELデバイス。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載された有機ELデバイスにおいて、
    用途が表示用途であることを特徴とする有機ELデバイス。
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