JP2007234331A - 自発光パネルの封止用部材、自発光パネルの製造方法、および自発光パネル - Google Patents

自発光パネルの封止用部材、自発光パネルの製造方法、および自発光パネル Download PDF

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Abstract

【課題】パネル作製用基板上に一つ又は複数の自発光部を形成して、自発光部を封止基板にて封止する場合に、高い貼り合せ精度にて効率よく封止を行うこと、封止工程に要する時間を短縮すること、引出配線側に接着層が拡散することなく高精度に封止を行うこと、等。
【解決手段】封止用部材30は、パネル作製用基板1a上に形成された、第1電極(下部電極2)と第2電極(上部電極4)とにより自発光層3Bを含む成膜層3を狭持してなる自発光素子5を備える一つ又は複数の自発光部6を封止する封止用部材30であって、支持部材33と、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6を封止する、該自発光部6と略同じ大きさの封止基板31と、支持部材33と封止基板31との間や、封止基板31と該封止基板31の隣に配置された他の封止基板31との間に形成され、封止基板31を支持部材33に対して規定位置に支持する連結部32とを有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、自発光パネルの封止用部材、自発光パネルの製造方法、および自発光パネルに関するものである。
自発光素子は、LED(Light emitting diode)、EL(Electroluminescence )、FED(Field emission display)等、各種のものがあり、表示、照明等の多方面の用途に用いられているが、その中で有機EL素子は、薄膜の積層構造を基本構成とすることで、極薄膜のディスプレイ、更には可塑性を有するペーパーディスプレイ等を実現可能な自発光素子として注目されている。
このような自発光素子は、基板上に直接又は他の層を介して、第1の電極層を形成し、第1の電極層の上に自発光層を含む成膜層(発光機能層)を積層し、成膜層上に第2の電極層を形成する構造を有しており、第1の電極層と第2の電極層との間に電圧を印加することによって、第1及び第2の電極層の一方に形成される陰極側から電子が注入され、第1及び第2の電極層の他方に形成される陽極側から正孔が注入されて、それらが発光層等で再結合することで発光が得られるものである。
ところで、一般的な有機ELパネルでは、有機層が外気にさらされると特性が劣化することが知られている。これは、例えば有機層と電極との界面に水分が浸入することにより電子や正孔等の進入が妨げられ、未発光領域としてのダークスポットが発生したり、電極が腐食する現象によるもので、有機EL素子の安定性や耐久性を高めるためには、有機EL素子を外気から遮断する封止技術が不可欠となっている。この封止技術に関しては、電極および有機層が形成された基板上に、この電極および有機層を窒素ガス雰囲気にて缶状の封止用部材にて密封し封止する気密封止、接着層にて直接に有機層又は電極を覆い、その上にバリア性の高い封止基板を配置して気密に封止する固体封止、等の手段が一般的に採用されている。
また、一般的に有機ELパネルを量産して生産効率を向上させるために、製造工程において多面取り(多数個取り)が行われている。多面取りとは、一枚の大きな基板上に複数の自発光部(複数の画素がマトリクス状に形成された表示面を備える)を成膜した後、基板を切り分けて複数個の自発光パネルを作製することである。詳細には基板上に複数の自発光部をマトリクス状に成膜し、その複数の自発光部上に、接着層を介して封止基板を貼り合わせて、自発光パネルを作製する。
この多面取りの際の封止方法としては、例えば基板上に形成された自発光部と略同じ大きさの封止基板を用意して、それを自発光部毎に個別に貼り合わせる方法や、大きな基板と略同じ大きさの封止基板を基板全体に貼り合わせた後、切り分ける方法等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−311226号公報
しかし、上述した自発光部毎に封止基板を貼り合わせる方法では、その工程を行うのに要する作業時間が比較的長く、作業効率が悪い。また引出配線とフレキシブル基板(配線部材)との圧着用領域に封止基板を貼り合わせないように、封止基板それぞれについて高い貼り合わせ精度が要求される。
また上記基板全体に封止基板を貼り合わせる方法では、基板と封止基板間で未硬化の接着層の一部が引出配線側に拡散する可能性がある。特許文献1に開示された技術では、引出配線の周囲を囲むように拡散防止用の防護壁を形成してるが、その防護壁の形成工程に要する一工程の追加が必要であり、この工程の追加により製造時間を短縮することが困難である。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、基板上に一つ又は複数の自発光部を形成して、自発光部を封止基板にて封止する場合に、高い貼り合せ精度にて効率よく封止を行うこと、封止工程に要する時間を短縮すること、引出配線側に接着層の一部が拡散することなく高精度に封止を行うこと、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を封止する封止用部材であって、支持部材と、前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、少なくとも前記支持部材と前記封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、基板上に形成された、第1及び第2の電極にて自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を有する自発光パネルの製造方法であって、封止用部材は、支持部材と、前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、少なくとも前記支持部材と前記封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを備え、前記基板上に一つ又は複数の自発光部を形成する工程と、前記封止用部材の前記封止基板を前記自発光部上に貼り付ける工程と、前記連結部を封止基板および/または支持部材から分離する工程とを有することを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる一つ又は複数の自発光素子を備える自発光部と、前記自発光部を封止する封止用部材とを有する自発光パネルであって、支持部材と、前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、前記支持部材と前記封止基板との間、又は、前記封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを有する封止用部材により、前記基板上に形成された一つ又は複数の自発光部を封止して、前記連結部を封止基板および/または支持部材から分離して得られることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る自発光パネルの封止用部材は、基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を封止する封止用部材であって、支持部材と、基板上に形成された自発光部を封止する封止基板と、少なくとも支持部材と封止基板との間に形成され、封止基板を支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを有することを特徴とする。好適には、連結部は、封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間にも形成されている。
また、本発明の一実施形態に係る自発光パネルの製造方法は、基板上に形成された、第1及び第2の電極にて自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を有する自発光パネルの製造方法であって、封止用部材は、支持部材と、基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、少なくとも支持部材と封止基板との間に形成され、封止基板を支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを備え、基板上に一つ又は複数の自発光部を形成する工程と、封止用部材の封止基板を自発光部上に貼り付ける工程と、連結部を封止基板および/または支持部材から分離する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る自発光パネルは、基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる一つ又は複数の自発光素子を備える自発光部と、自発光部を封止する封止用部材とを有する自発光パネルであって、支持部材と、基板上に形成された自発光部を封止する封止基板と、支持部材と封止基板との間、又は、封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間に形成され、封止基板を支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを有する封止用部材により、基板上に形成された一つ又は複数の自発光部を封止して、連結部を封止基板および/または支持部材から分離して得られることを特徴とする。
本発明に係る自発光パネルの製造方法では、例えば基板上に一つ又は複数の自発光部を形成して、上記構成の封止部材の封止基板を自発光部上に貼り付けた後、基板を、少なくとも封止用部材の連結部の形成位置にて自発光パネル単位で切断することで、簡単な工程により、高い貼り合わせ精度にて効率よく封止を行うことができる。また、いわゆる多面取りを行うので封止工程に要する時間を短縮することができる。また、自発光部と略同じ大きさに形成された封止基板を、接着層を介して、基板上に形成された自発光部を封止することで、引出配線側に接着層を拡散することなく高精度に封止を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態に係る自発光パネルの封止用基板、自発光パネルの製造方法、及び自発光パネルを、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自発光パネルを説明するための図である。図1(a)はパッシブ駆動型自発光パネルを説明するための図である。図1(b)は図1(a)に示した自発光パネルのA−A線に沿った断面図である。図1(c)は図1(a)に示した自発光パネルのB−B線に沿った断面図である。本実施形態に係る自発光パネルとして、ボトムエミッション方式のパッシブ駆動型有機ELパネルを説明する。
本実施形態に係る自発光パネル100は、図1(a),(b)に示すように、基板(以下、パネル作製用基板と呼称する。)1上に、直接又は他の層(被覆層)1aを介して第1電極(下部電極)2が形成され、第1電極2上に、例えば正孔輸送層3A,自発光層3B,電子輸送層3C等を含む成膜層3が形成され、成膜層3上に第2電極(上部電極)4が形成されている。この下部電極2及び上部電極4にて成膜層3を狭持して自発光素子5が形成されている。この自発光素子5は画素毎に形成され、この自発光素子5が一つ又は複数個の自発光素子5がマトリクス状に配列して形成された自発光部6を形成する。本実施形態に係る自発光部6は、図示の例では、下部電極2が絶縁材料からなる区画層(絶縁膜)7にて区画されており、区画された領域では、各自発光素子5からなる単位表示領域(7R,7G,7B)が形成されている。また本実施形態では図1(c)に示すように、必要に応じて区画層7上に逆台形状の隔壁9を形成することで、マスクパターンを用いずに、ストライプ状の上部電極を形成することができる。上記構成の自発光部6上には、例えば樹脂等の各種接着層(封止材料)300を介して封止基板31が貼り付けられて、水分等の浸入による自発光部6の劣化を防止している。接着層300は、例えば2液硬化型、熱硬化型、光硬化型樹脂などの封止性能を有する各種材料を採用することができる。また接着層300は特にこれらの材料に限定されるものではなく、封止性能を有する公知の材料を用いることができるが、その中で封止基板とを貼り合せた後の接着性を良好に維持する点から加熱により高い接着性を発現できる熱硬化型樹脂などが好ましい。
また、接着層を構成する材料の形態として、液状のもの、固形状のもの等があるが、高い貼り合せ精度を有する点から固形状、特にフイルム状のものが好ましい。
また、パネル作製用基板1aの引出電極領域1B上には、下部電極2又は上部電極4と電気的に接続する引出配線(引出電極)8が形成されている。この引出配線8は、下部電極2を延出して封止領域外に引き出して形成してもよいし、上部電極4を延出して封止領域外に引き出して形成してもよい。この引出配線8には、図1(a),(b)に示すように、異方性導電体等の導電層40Aを介して配線基板(フレキシブル基板)40が圧着して接続される。また駆動回路等の各種回路41と自発光部6とが配線基板40を介して電気的に接続される。
なお本発明に係る自発光パネルは、この形態に限られるものではなく、例えばトップエミッション方式の有機ELパネルであってもよいし、図1(d)に示すようにアクティブ駆動型有機ELパネルであってもよい。アクティブ駆動型有機ELパネルは、例えば図1(d)に示すように、基板1上に、画素毎に自発光素子を駆動制御するトランジスタ(TFT21)、およびコモンライン,ゲートライン,ドレインライン等の配線22が形成され、絶縁層23および保護層24上に下部電極2が形成され、絶縁膜7により一画素に対応する開口部が区画形成され、開口部に成膜層3が形成され、成膜層3上に上部電極4が形成された構造を有し、接着層300にを介して封止部材31が貼り付けられている。
図2は、本発明の一実施形態に係るパネル作製用基板を説明するための図である。図2(a)は複数の自発光部6がマトリクス状に形成されたパネル作製用基板を説明するための図である。図2(b)は図2(a)に示したパネル作製用基板の断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る自発光パネルの封止用部材を説明するための図である。図3(a)は複数の封止基板を備える封止用部材を説明するための図である。図3(b)は第1具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図であり、図3(c)は第2具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図であり、図3(d)は第3具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図である。
本実施形態では、自発光パネル100を量産して生産効率を向上させるために多面取り(多数個取り)を行う。詳細には、例えば図2(a),(b)に示すように、一枚の大きなパネル作製用基板1a上に複数の自発光部6をマトリクス状に形成し、図3(a)に示した封止用部材30により各自発光部6を封止した後、パネル作製用基板1a及び封止用部材30を分断して(切断して)、複数個の自発光パネル100を作製する。以下、各構成要素を詳細に説明する。
[パネル作製用基板1a]
図2(a),(b)に示すように、大きなパネル作製用基板1a(大判ともいう)上には、図1に示した自発光部6を規定間隔でマトリクス状に形成されている。複数の自発光部6は、パネル作製用基板1a上に同じ向きになるように形成することが好ましい。詳細には例えば自発光部6に対して引出電極領域1Bが規定方向側に位置するように位置関係が規定されている。本実施形態では図2(a)に示すように自発光部6に対して引出電極領域1Bが右側に位置するように位置関係が規定されている。このようにパネル作製用基板1a上に、自発光部6を同じ向きに規定間隔でマトリクス状に形成することで、パネル作製用基板1aの切断工程時の作業効率が向上する。また図1,図2に示すように、矩形状の自発光部6の周囲には額縁部11が形成されている。本実施形態に係る自発光部6では、引出電極領域1Bが形成されていない領域に額縁部11が形成されている。
また、パネル作製用基板1aには、封止時にパネル作製用基板1aと封止用部材30との位置決めの際の基準となる複数個の位置合わせ用マーク12が、予め規定された位置に形成されている。本実施形態に係る位置合わせ用マーク12は、図2(a)に示すように、パネル作製用基板1aの角部近傍に形成されている。この位置合わせ用マーク12は、円形状や十字形状など各種形状に、エッチングや蒸着法など各種製造方法により形成されている。位置合わせ用マーク12は、本発明に係る位置決め手段の一実施形態に相当する。
[封止用部材30]
封止用部材30は、例えば接着層300を介してパネル作製用基板1a上に形成された自発光部6を封止する。本実施形態に係る封止用部材30は、例えば図3に示すように、封止基板31、連結部32、及び支持部材33を有する。
封止基板31は、自発光部6を接着層300を介して封止する。封止基板31は、自発光部6を封止する材料、例えば外気を遮断できる低透湿性材料等からなり、ガラス等のセラミックや、ステンレス(SUS:Stainless Used Steel)等の金属材料や、コバール、42アロイ等の各種材料を採用することができる。封止基板31は、例えば、シート状のものや、凹部や凸部が形成された封止缶、サンドブラスト法やエッチング法にて凹部を有するガラス封止缶等を採用することができる。また封止基板31は、自発光部6と略同じ形状に形成されていること、詳細には略矩形状に形成されているなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。しかし、封止基板31は自発光パネルを作製する際、接着層を介して封止基板を貼り合せて封止した後、必要に応じて連結部やパネル作製用基板を切断等にて分離して自発光パネルを得るが、その分離する作業において封止基板に不要部分があるとそれをパネル作製用基板から分離する作業が必要になる等の理由から略矩形状に形成されていることが好ましい。また本実施形態に係る封止基板31は、支持部材33により連結部32を介して、規定位置に支持されている。詳細には、封止基板31は、図2(a)に示したパネル作製用基板1a上に形成された自発光部6の形成位置に対応する位置に規定される。
連結部32は、各封止基板31や支持部材33との位置関係を規定する。詳細には連結部32は、図3(a)に示すように、支持部材33と封止基板31との間、又は、封止基板31と封止基板31の隣に配置された他の封止基板31との間に形成され、封止基板31を支持部材33に対して規定位置に支持する。また本実施形態に係る連結部32は、分離が容易な形状に形成されており、例えば図3(a)に示すように、封止基板31の幅よりも幅狭に形成されている。
また、連結部を支持部材および/または封止基板から分離する場合、容易に分離しやすくするために、孔部や凹部を有していても構わない。
また本実施形態に係る連結部32は、封止基板31の規定方向に沿って形成されている。詳細には連結部32は図3(a)に示すように、矩形状に形成された封止基板31のうち、対向した両辺側に形成されている。また、連結部32は、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6と電気的に接続する引出配線の形成領域1B以外の領域に対応して形成されている。詳細には連結部32は、図2(a),図3(a)に示すように、パネル作製用基板1a上の自発光部6に対して引出電極領域1Bが形成されていない領域に対応する位置に、形成されることが好ましい。つまり連結部32は、配線基板(フレキシブル基板)40が取り付けられる引出電極領域1Bに対応する位置以外の位置に形成されることがより好ましい。
上記構成の連結部32を設けることで、パネル作製用基板1aから自発光パネル100を分離する際に、配線基板(フレキシブル基板)40の接続領域で、封止用部材を分離する必要がないので、作業効率が向上する。本実施形態に係る連結部32は、複数本(本例では2本)の細幅部材が並列に形成されている。この構成の連結部32を設けたことにより、より軽量で大きな強度にて封止基板31を規定位置に支持することができる。また連結部32の分離が容易である。
図4は、図3に示した封止部材の連結部の一実施形態を説明するための図である。また連結部32を容易に分離できるように、予め連結部32に開口孔部や切り欠き部、凹部等を形成してもよい。詳細には例えば図4(a)に示すように、連結部32に、略円形状の複数の孔部321を形成してもよいし、図4(b)に示すように、連結部32の中心部に沿って矩形状の孔部322を形成してもよいし、図4(c)に示すように連結部32に幅狭部323を形成してもよいし、図4(d)に示すように連結部32の幅狭部に323に細孔部324を形成してもよい。
また図3に示すように、支持部材33は、封止基板31を連結部32を介して規定位置に支持する。本実施形態に係る支持部材33は、例えば図3(a)に示すように、リング状(枠形状)に形成され、封止基板31を取り囲むように配置されている。また支持部材33は、上述した実施形態に限られるものではない。例えば支持部材33は、図3(a)に示すように、連結部32が接続されている部分、例えば上側部材33A,下側部材33Cのみ、支持部材33には、連結部32が接続されていない左側部材33B,右側部材33Dを設けなくてもよく、封止基板31に接触等による汚染をすることなく封止用部材30を搬送でき、かつ規定の位置へ位置合わせを行うことができるよう、支持部材33を配置する。支持部材33の強度を大きくするためには、上側部材33A,下側部材33C,左側部材33B,及び右側部材33Dを設けることが好ましい。
また支持部材33には、封止時に、パネル作製用基板1aと封止用部材30との位置決めの際の基準となる複数個の位置合わせ用マーク331が、予め規定された位置に形成されている。詳細には位置合わせ用マーク331は、パネル作製用基板1aに形成された位置合わせ用マーク12に対応した位置に形成されている。本実施形態に係る位置合わせ用マーク331は、図3(a)に示すように、封止用部材30の角部近傍に形成されている。この位置合わせ用マーク331は、円形状や十字形状など各種形状に形成されている。また本実施形態に係る位置合わせ用マーク331は、部材を貫通した開口孔部である。
封止時には、支持部材33に形成された位置合わせ用マーク331と、パネル作製用基板1aに形成された位置合わせ用マーク12に基づいて、例えばマーク331,12が重なり合って略一致する位置となるように、31とパネル作製用基板1とが位置決めされる。位置合わせ用マーク331は、本発明に係る位置決め用手段の一実施形態に相当する。
上記封止用部材30は、連結部32と封止基板31とが同じ材料により形成されていてもよいし、連結部32、封止基板31、及び支持部材33が同じ材料により形成されていてもよいし、連結部32と封止基板31を構成する材料が異なっていてもよい。以下、封止用部材30の具体例を図面を参照しながら説明する。
[第1具体例:封止用部材30を同一材料にて形成する場合]
図5は、本発明の第1具体例に係る封止用部材30Eの製造方法を説明するための図である。図5(a),(b)に示すように第1具体例に係る封止用部材30E(30)は、封止基板31、連結部32、及び支持部材33が同じ材料にて形成されている。まず例えば図5(a)に示すように、一枚の大きな平板形状の封止用材料30aを用意し、図5(b),図3(b)に示すように、封止基板31,連結部32,及び支持部材33それぞれの形成領域以外の不要部分34を、例えば有機溶媒等によるエッチング加工やプレス加工等の各種製造方法により除去する。また上記製造方法と略同様に規定位置に規定形状の開口孔部を形成することにより位置合わせ用マーク331を簡単に形成することができる。上記製造方法により、同一材料により本具体例に係る封止用部材30E(30)を簡単に得ることができる。
[第2具体例:封止基板31と連結部32の形成材料が異なる場合(1)]
図6は、本発明の第2具体例に係る封止用部材30Fの製造方法を説明するための図である。封止基板として図6(a),連結部32aとして図6(c)に示すように、封止基板31と連結部32との形成材料が異なる場合、例えば図6(a)に示すように、規定材料により略自発光部6と同じ大きさの矩形状の複数個の封止基板31を作製し、例えば図6(b)に示すように、封止基板31の形成材料と異なり分断が容易である樹脂等の材料からなる大きな平板状の封止用材料30aを用意し、例えば形成領域以外の不要部分34aを、例えば有機溶媒等によるエッチング加工やプレス加工等の公知の方法により除去する。本実施形態では図6(c)に示すように、平板状の封止用材料30aから矩形状の不要部分34aを除去することで、梁部32a(連結部32に対応する)を備えた部材30bが形成される。また上記の方法と同様、または異なる方法にて規定位置に規定形状の開口孔部を形成することにより位置合わせ用マーク331を簡単に形成することができる。次に、図6(a)に示した封止基板31を、部材30b上の規定位置にマトリクス状に配置して、図6(d)に示すように本具体例に係る封止用部材30F(30)を簡単に得ることができる。封止用部材30F(30)の製造方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば大きな平板状の封止用材料30aに、大きな開口部を形成し、予め用意した梁部32aを貼り合わせることにより、図6(c)に示すような部材30bを形成し、図6(d)に示すように、部材30b上の規定位置に封止基板31を配置することにより、本具体例に係る封止用部材30F(30)を得てもよい。
図7は位置決め手段を備える封止部材を説明するための図である。図6(a)に示した封止基板31を高精度に自発光形成用基板へ貼り合せるために、予め支持部材33に対し封止基板31が規定位置に配置されていることが必要となる。つまり、位置合わせ用マーク331とパネル作製用基板上のマーク12にて位置合わせして封止基板31を自発光部へ接着層を介して貼り合せる際、封止基板31が引き出し電極側へはみ出して貼り合わされることを防止するため、高精度に支持部材33に対し封止基板31を規定位置に配置することが重要となる。そこで例えば図7(a)に示すように、封止基板31と部材30bとを位置合わせするための位置合わせ用マーク35を連結部32に形成してもよく、また位置合わせ用マークの別形態として図7(b),(c)に示すように凸形状部36又は凹形状部を連結部32に形成しておいてもよく、封止不良に繋がらなければ、特に限定はされない。この位置合せ用マーク35に基づいて封止基板31と部材30bとが貼り合わされる。
[第3具体例:封止基板31と連結部32の形状が異なる場合(2)]
図8は、封止用部材30Fの他の製造方法を説明するための図である。先ず図8(a),(b)に示すように、封止基板31の形成材料である封止用材料31a、および部材30bの封止用材料30aの積層構造を有する基板30cを用意する。次に基板30cの封止用材料30aが形成されている面側を、エッチング、押し切り等により、図8(c),(d)に示すようにパターニングを行い、封止基板31を作製する。次に部材30b‘が形成されている面側をエッチング等にてパターニングして、連結部32、支持部材33、位置合わせ用マーク331を形成し、不要な部分を除去して図8(e),(f)に示すような封止用部材30Fを得る。この時、連結部32と封止基板31は接合または接着等により密着状態を維持している。上記の製造方法では、封止基板31、連結部32等を順次形成したが、この順に形成する必要はなく、連結部32等、封止基板31の順に形成してもよい。
これまでは連結部32および支持部材33は同一材料で形成する製造方法を記載したが、異なる材料で形成しても良く、例えば図8(g),(h)に示すように支持部材33を形成する領域R33と、連結部32を形成する領域R32それぞれを、異なる材料で形成しておき、詳細には領域R33を材料A33、領域R32を材料B32にて形成しておき、上記のような製造方法にて封止用部材を得ることも出来る。
[第4具体例:封止基板31と連結部32の形成材料が異なる場合(3)]
図3(a),(d)に示すように、封止基板31として例えば金属材料や樹脂材料等の各種材料からなる封止缶を採用して、封止基板31と連結部32との形成材料が異なる場合、例えば図3(d)に示すように、略逆U字形状の封止缶(封止基板31)を用意する。上記第2具体例と略同様に、例えば図6(b)に示すように、封止基板31の形成材料と異なる材料からなる大きな平板状の封止用材料30aを用意し、例えば形成領域以外の不要部分34aを除去することで、梁部32a(連結部32に対応する)を備えた部材30bが形成される。また上記製造方法と略同様に規定位置に規定形状の開口孔部を形成することにより位置合わせ用マーク331を簡単に形成することができる。次に図3(d)に示すように、上記封止缶(封止基板31)を、部材30bの規定位置に接着層等を介して配置して、図3(d)に示すように本具体例に係る封止用部材30G(30)を簡単に得ることができる。
図9(a)は本発明の他の実施形態に係る封止部材を説明するための図である。図9(b)は図9(a)に示した封止部材の断面図である。封止用部材を搬送、パネル作製用基板に位置合わせする際に、封止基板31の自重により連結部32が撓み、封止基板31が自発光部に接触して自発光部に損傷を与えることを防止するために、図9(a),(b)に示すように、連結部32に補強部37を設けてもよい。この補強部37は、連結部32と同一材料、または封止基板31と同一材料、またはその他の公知の材料にて形成してもよい。第2具体例に限らず、本実施形態において、必要に応じて封止基板31と部材31bとを位置合わせする貼り合わせ用マークを形成しておいても良い。
図10は、本発明の一実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明するためのフローチャートである。図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明する。
先ず、封止用部材30を形成する工程(S1)を行う。例えば上述したように、図3〜図9に示すように、封止基板31、連結部32、支持部材33を形成して封止用部材30を得る。次に、図1,図2に示すように、パネル作製用基板1a上に、一つ又は複数の自発光部6を形成する工程S2を行う。上記工程S1,S2の順番は、上記工程に限られるものではない。逆順に実行してもよいし、並列して実行してもよい。
図11は、図10に示した自発光パネルの製造方法のうち、接着層を形成する工程を説明するための図である。
次に、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6と、封止用部材30の封止基板31との間に接着層を形成する工程(S3)を行う(接着層形成工程)。この際図11(a)に示すように、パネル作製用基板1a上に接着層300を形成してもよいし、図11(b)に示すように、封止用部材30の封止基板31上に接着層300を形成してもよい。この際例えば液状の接着剤を用いて接着層300を形成してもよいし、樹脂性フィルム状の接着層300を配置してもよい。
図12は、図10に示した自発光パネルの製造方法のうち位置決め工程を説明するための図である。
次に、封止用部材30とパネル作製用基板1aとの位置決め工程(S4)を行う。詳細には、例えば図12に示すように、パネル作製用基板1aの自発光部6形成面側に封止用部材30を配置して、支持部材33に形成された位置合わせ用マーク331と、パネル作製用基板1aに形成された位置合わせ用マーク12に基づいて、例えばマーク331,12が重なり合って略一致する位置となるように、封止基板31とパネル作製用基板1とが位置決めされる。この際、例えばレーザ光源等の光源60から放射された光が、位置合わせ用マーク331、位置合わせ用マーク12、レンズや半透明反射板などの光学系レンズ系61等を介して受光装置63により受光された結果に基づいて、不図示の制御装置により、封止用部材30とパネル作製用基板1aとの位置決めが行われる。この際、連結部32が、パネル作製用基板1上に形成された自発光部6と電気的に接続する引出配線の形成領域1B以外の領域に対応した位置となるように、封止用部材30とパネル作製用基板1aとの位置決めを行う。位置決め工程(S4)は上記実施形態に限られるものではない。位置決め工程(S4)は、マーク331,12の位置関係に基づいて位置決めすることができればよい。
次に、上記位置決めした状態で、封止用部材30とパネル作製用基板1aとを圧着して、自発光部6上に封止基板31を貼り付ける工程S5を行う。
図13は、図10に示した自発光パネルの製造方法のうちパネル作製用基板を切断する工程を説明するための図である。図14は、図10に示した自発光パネルの製造工程により得られた自発光パネルの一具体例を説明するための図である。
上記工程S5により、封止用部材30とパネル作製用基板1aとが接着層300を介して貼り合わされた状態で、パネル作製用基板1aを、少なくとも連結部32の形成位置にて自発光パネル単位で分離する工程S6を行う。詳細には、図13に示すように点線に沿って、自発光パネル100単位で、連結部32とパネル作製用基板1aとを分離する。上記分離工程により、図14に示すような自発光パネル100を得ることができる。次に、図1に示すように、引出配線8上に、異方性導電体等の導電層40Aを介して配線基板(フレキシブル基板)40を圧着して接続する。そして、上記駆動回路等の各種回路41と自発光部6とを配線基板40を介して電気的に接続する。上記製造工程により、図1に示すような、駆動回路等の各種回路41を備える自発光パネル100を得ることができる。
上記にて連結部、および自発光パネルを分離する方法はナイフやスクライブ等による切断、レーザー照射等の熱線による切断など、公知の切断方法を用いることができる。
本発明に係る自発光パネル100は、上述した実施形態に限られるものではない。以下、自発光パネル100の製造方法の一具体例を説明する。
下記には、自発光部6が形成されたパネル作製用基板1a上に、接着層300等により接着層を形成し、その後バリア性能を有するステンレス製の封止基板31を備える封止用部材30を貼り合わせて、本発明に係る自発光パネル100を得る一具体例を説明する。
[パッシブ駆動型自発光パネルの製造方法(パターン1)]
先ず、パネル作製用基板1a上に、ITO(Indium Tin Oxide等)等の各種材料により下部電極2をストライプ状に形成した後、そのパネル作製用基板1aに水洗い工程やUV照射工程を施して、基板の前洗浄工程を行う。次に、そのパネル作製用基板1a上に、例えばポリイミド等の材料により絶縁層をパターン状に形成した後、上部電極分断用の隔壁を形成する。次に、有機層などの成膜層を成膜し、その成膜層上に、例えばアルミニウムなどの材料により上部電極4を形成する。上記製造工程により、パネル作製用基板1a上に一つ又は複数の自発光素子5からなる自発光部6が形成される。
次に、上述したように、封止用部材30を形成した後、封止用部材30と自発光部6間に接着層を形成する。接着層の形成方法としては、例えば、(1)接着層300を自発光部6の周囲に形成されるように接着剤を塗布する方法(封止缶を採用した場合等)、(2)接着層300を封止用部材30の全面に形成されるように接着剤を塗布するする方法、(3)樹脂フィルム等を自発光部6が覆われるように貼り合わせる方法、等を採用することができる。また封止用部材30は、凹部と凸部を備えたステンレス製のシート(封止缶用)や、ステンレス製フィルム(固体封止用)などを採用することができる。
次に、位置決めされた状態でパネル作製用基板1と封止用部材30とを、接着層を介して貼り合わせる。次にその状態で連結部32の形成位置にて、パネル作製用基板1aと封止用部材30とを自発光パネル100単位で分離した後、所定のフレキシブル基板(配線基板)を圧着する。上記工程により、簡単な工程により高精度に封止することで、本発明に係る自発光パネル100を得ることができる。
[パッシブ駆動型自発光パネルの製造方法(パターン2)]
本具体例に係る自発光パネルの製造方法は、例えばステンレス製フィルム等からなる封止用部材30上に接着層を形成するのではなく、パネル作製用基板1上に形成する。それ以外の工程は、上記パターン1に係る具体例と同様な工程である。ただし、接着層を形成する方法としては、例えば(1)接着層300を自発光部6の周囲に形成する方法、(2)接着層として機能する樹脂フィルムを自発光部6が覆われるように貼り合わせる方法などの各種方法を採用することができる。
[アクティブ駆動型自発光パネルの製造方法(パターン1)]
先ず、パネル作製用基板1a上に、TFT(Thin Film Transistor)および下部電極2を形成した後、そのパネル作製用基板1aを、そのパネル作製用基板1aに水洗い工程や加熱処理などを施して、基板の前洗浄工程を行う。次に、そのパネル作製用基板1a上に、例えばポリイミド等の材料により絶縁層をパターン状に形成した後、UV照射等によりパネル作製用基板1aの前洗浄工程を行う。次に、有機層などの成膜層を成膜し、その成膜層上に、例えばアルミニウムなどの材料により上部電極4を形成する。上記製造工程により、パネル作製用基板1a上に一つ又は複数の自発光素子5からなる自発光部6が形成される。
次に、上述したように、封止用部材30を形成した後、封止用部材30と自発光部6間に接着層を形成する。接着層の形成方法としては、例えば、(1)接着層300を自発光部6の周囲に形成されるように塗布する方法(封止缶を採用した場合等)、(2)接着層300を封止用部材30の全面に形成できるように接着剤を塗布する方法、(3)樹脂フィルム等を自発光部6が覆われるように貼り合わせる方法、等を採用することができる。
次に、位置決めされた状態でパネル作製用基板1と封止用部材30とを、接着層を介して貼り合わせる。次にその状態で連結部32の形成位置にて、パネル作製用基板1aと封止用部材30とを自発光パネル100単位で分離した後、所定のフレキシブル基板(配線基板)を圧着する。上記工程により、簡単な工程により高精度に封止することで、本発明に係る自発光パネル100を得ることができる。
[アクティブ駆動型自発光パネルの製造方法(パターン2)]
本具体例に係る自発光パネルの製造方法は、例えばステンレス製フィルム等からなる封止用部材30上に接着層を形成するのではなく、パネル作製用基板1上に形成する。それ以外の工程は、上記パターン1に係る具体例と同様な工程である。ただし、接着層を形成する方法としては、例えば(1)接着層300を自発光部6の周囲に形成されるよう接着剤を塗布する方法、(2)接着層として機能する樹脂フィルムを自発光部6が覆われるように貼り合わせる方法などの各種方法を採用することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。上述した実施形態や具体例を組み合わせてもよい。
また例えば、接着機能のある樹脂性の封止基板31を有する封止用部材30と、自発光部6が形成されたパネル作製用基板1とを貼り合わせて、接着層を形成し、その後、バリア性能を有する封止基板31が形成された封止用部材30を貼り合わせて、自発光パネル100を得てもよい。こうすることにより、接着機能のある封止基板31とバリア性能を有する封止基板31とを用いて、より簡単に自発光パネル100を得ることができる。
また、上述したように、本発明の実施形態に係る自発光パネルの製造方法により形成される有機ELパネルについて、本発明をなんら限定しない細部を以下に説明する。
まず、有機EL素子について説明すると、一般的に有機EL素子は、アノード(陽極、正孔注入電極)とカソード(陰極、電子注入電極)との間に有機EL機能層を挟み込んだ構造をとっている。両電極に電圧を印加することにより、アノードから有機EL機能層内に注入・輸送された正孔とカソードから有機EL機能層内に注入・輸送された電子がこの層内(発光層)で再結合することで発光を得るものである。基板上に、下部電極,有機EL機能層からなる成膜層,上部電極を積層した有機EL素子の具体的構成および材料例を示すと以下の通りである。
基板については、透明性を有する平板状、フィルム状のものが好ましく、材質としてはガラス又はプラスチックを用いることができる。
下部又は上部電極ついては、一方が陰極、他方が陽極に設定されることになる。この場合、陽極は仕事関数が高い材料で構成されるのがよく、クロム(Cr),モリブデン(Mo),ニッケル(Ni),白金(Pt)等の金属膜,或いはITO,IZO等の酸化金属膜等による透明導電膜が用いられる。そして、陰極は仕事関数の低い金属で構成されるのがよく、特に、アルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs),アルカリ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba),希土類といった仕事関数の低い金属、その化合物、又はそれらを含む合金を用いることができる。また、下部電極、上部電極ともに透明な材料により構成した場合には、光の放出側と反対の電極側に反射膜を設けた構成とすることもできる。
また、下部電極又は上部電極から封止空間に外側に引き出される引出電極は、有機ELパネルとそれを駆動するIC(集積回路),ドライバ等の駆動手段とを接続するために設けられる配線電極であって、好ましくはAg,Cr,Al等などの低抵抗金属材料やそれらの合金を用いるのがよい。
一般に、下部電極と引出電極の形成は、ITO,IZO等によって下部電極及び引出電極のための薄膜を蒸着或いはスパッタリング等の方法で形成し、フォトリソグラフィ法などによってパターン形成がなされる。下部電極と引出電極(特に低抵抗化の必要な引出電極)に関しては、前述のITO,IZO等の下地層にAg,Al,Cr等の低抵抗金属もしくはその合金を積層した2層構造にしたもの、或いはAg等の保護層としてCu,Cr,Ta等の耐酸化性の高い材料をさらに積層した3層構造にしたものを採用することができる。
下部電極と上部電極との間に成膜される有機EL機能層としては、下部電極を陽極,上部電極を陰極とした場合には、正孔輸送層/発光層/電子輸送層の積層構造が一般的であるが(下部電極を陰極、上部電極を陽極とした場合にはその逆の積層順となる)、発光層、正孔輸送層、電子輸送層についてはどちらかの層を省略しても、両方の層を省略して発光層のみにしても構わない。また、有機EL機能層としては、正孔注入層,電子注入層,正孔障壁層,電子障壁層等の有機機能層を用途に応じて挿入することができる。
有機EL機能層の材料は、有機EL素子の用途に合わせて適宜選択可能である。以下に例を示すがこれらに限定されるものではない。
正孔輸送層としては、正孔移動度が高い機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。具体例としては、銅フタロシアニン等のポルフィリン化合物、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−ビフェニル(NPB)等の芳香族第三アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベンゼン等のスチルベンゼン化合物、トリアゾール誘導体、スチリルアミン化合物等の有機材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子中に低分子の正孔輸送用の有機材料を分散させた高分子分散系の材料も使用できる。好ましくは、ガラス転移温度(Tg)が封止用樹脂を加熱硬化させる温度より高い材料が好ましく、例えば4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェルミアミノ]−ビフェニル(NPB)が挙げられる。
発光層は、公知の発光材料が使用可能であり、具体例としては、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリディン化合物、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン等のスチリルベンゼン化合物、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、アントラキノン誘導体、フルオレノン誘導体等の蛍光性有機材料、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq3 )等の蛍光性有機金属化合物、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)系、ポリフルオレン系、ポリビニルカルバゾール(PVK)系等の高分子材料、白金錯体やイリジウム錯体等の三重項励起子からのりん光を発光に利用できる有機材料を使用できる。上述したような発光材料のみから構成したものでもよいし、正孔輸送材料、電子輸送材料、添加剤(ドナー、アクセプター等)または発光ドーパント等が含有されてもよい。また、これらが高分子材料又は無機材料中に分散されていてもよい。
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。具体例としては、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体等の有機材料、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン等が使用できる。
上記正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、本発明に係る成膜工程および加熱工程を同時又は交互に行う層を除いては、スピンコーティング法、ディッピング法等の塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法等のウェットプロセス、又は蒸着法、レーザ転写法等のドライプロセスで形成することができる。
そして、有機EL素子は、単一の有機EL素子を形成するものであってもよいし、所望のパターン構造を有して、複数の画素を構成するものであってもよい。後者の場合には、その表示方式は、単色発光でも2色以上の複数色発光でもよく、特に複数色発光の有機EL素子パネルを実現するためには、RGBに対応した3種類の発光機能層を形成する方式を含む2色以上の発光機能層を形成する方式(塗り分け方式)、白色や青色等の単色の発光機能層にカラーフィルタや蛍光材料による色変換層を組み合わせた方式(CF方式、CCM方式)、単色の発光機能層の発光エリアに電磁波を照射する等して複数発光を実現する方式(フォトブリーチング方式)、異なる発光色の低分子有機材料を予め異なるフィルム上に成膜してレーザによる熱転写で一つの基板上に転写するレーザ転写方式等によって行うことができる。
また、前述した封止部材としては、気密性を確保できる材料であればよく、特に限定されるものではないが、接着層を加熱硬化させる都合上、熱膨張や経時的変化の少ない材料を用いることが好ましく、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラス等のガラス材、ステンレス、アルミニウム等の金属材、プラスチック等を採用することができる。また、封止部材としては、ガラス製の封止基板にプレス成形、エッチング、ブラスト処理等の加工によって封止凹部(一段掘り込み、二段掘り込みを問わない)を形成したもの、または平板ガラスを使用し、ガラス(プラスチックでもよい)製のスペーサにより基板と封止空間を形成したもの、封止部材と基板間の気密空間を樹脂等で充填したものなども採用することができる。
また、封止用部材と基板1とを接着する接着層の材料としては、熱硬化型、化学硬化型(二液混合)、光(紫外線)硬化型等を用いることができ、材料としてアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン等を用いる。特に、紫外線硬化型のエポキシ樹脂製の使用が好ましい。
封止基板に缶状の封止部材を用いた場合、基板と封止部材間の封止空間には、乾燥手段(乾燥剤)を配備してもよく、この乾燥手段は、ゼオライト、シリカゲル、カーボン、カーボンナノチューブ等の物理的乾燥剤、アルカリ金属酸化物、金属ハロゲン化合物,過酸化塩素等の化学的乾燥剤、有機金属錯体をトルエン,キシレン,脂肪族有機溶剤等の石油系溶剤に溶解した乾燥剤、乾燥剤粒子を透明性を有するポリエチレン,ポリイソプレン,ポリビニルシンナエート等のバインダに分散させた乾燥剤により形成することができる。
封止部材を用いた封止工程の一例を説明すると、紫外線硬化型エポキシ樹脂製の材料に、1〜300μmの粒径のスペーサ(ガラスやプラスチックのスペーサが好ましい)を適量混合(0.1〜0.5重量%程)し、基板上の封止部材の側壁に該当する場所にディスペンサーを使用して塗布する。次いで、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で、封止部材と基板とを接着層を介して貼り合わせる。次いで、紫外線を基板側(または封止部材側)から接着層に照射して、これを硬化させる。このようにして封止部材と基板との封止空間にアルゴンガス等の不活性ガスを封じこめた状態で有機EL素子が封止される。
また、本発明の実施形態が採用される有機ELパネルに関しては、有機EL素子の光の取り出し方式は基板側から光を取り出すボトムエミッション方式であっても、基板側とは逆側(上部電極側)から光を取り出すトップエミッション方式であってもよい。また、上述したように有機EL素子の駆動方式はパッシブ駆動方式であってもよいし、アクティブ駆動方式であってもよい。
以上説明したように、本発明に係る封止用部材30は、パネル作製用基板1a上に形成された、第1電極(下部電極2)と第2電極(上部電極4)とにより自発光層3Bを含む成膜層3を狭持してなる自発光素子5を備える一つ又は複数の自発光部6を封止する封止用部材30であって、支持部材33と、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6を封止する、該自発光部6と略同じ大きさの封止基板31と、少なくとも支持部材33と封止基板31との間に形成され、封止基板31を支持部材33に対して規定位置に支持する連結部32とを有する。好適には、連結部32は、封止基板31と該封止基板31の隣に配置された他の封止基板31との間にも形成されている。
上記構成の封止用部材30を用いて、パネル作製用基板1上に一つ又は複数の自発光部6を形成する工程S2と、封止用部材30の封止基板31を自発光部6上に貼り付ける工程S5と、パネル作製用基板1aを、少なくとも連結部32の形成位置にて自発光パネル単位で切断する工程6とを行うことで、簡単な工程により、高い貼り合わせ精度にて効率よく封止を行うことができる。また、封止工程に要する時間を短縮することができる。また、自発光部6と略同じ大きさに形成された封止基板31を、接着層300を介して、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6を封止することで、引出配線8側に接着層300を拡散することなく高精度に封止を行うことができる。
また、連結部32が、封止基板31より幅狭に形成されているので、パネル作製用基板1a分離時に、容易に連結部32を分離することができる。
また、封止基板31は、矩形状に形成され、連結部32は、矩形状に形成された封止基板31のうち、対向した両辺側に形成され、詳細には連結部32は、パネル作製用基板1a上に形成された自発光部6と電気的に接続する引出配線8の形成領域1B以外の領域に対応して形成されているので、つまり引出配線8上に連結部32が形成されていないので、図13に示すように、自発光パネル100単位でパネル作製用基板1aを分離することにより、引出配線8上に余計な封止材料が配置されていない構成の自発光パネル100を得ることができる。
また、支持部材33又は連結部32には、封止用部材30とパネル作製用基板1aの位置合わせ用マーク331(位置決め手段)が形成されているので、高精度に、封止用部材30とパネル作製用基板1aとを位置決めすることができ、つまり封止基板31と自発光部6とを高精度に位置決めすることができる。さらにパネル作製用基板1aに形成された位置合わせ用マーク12と位置合わせ用マーク331とに基づいて、位置決めを行うことで、より高精度に位置決めを行うことができる。
また、少なくとも連結部32と封止基板31とを同じ材料により形成することで、簡単に本発明に係る封止用部材30を得ることができる。さらに、連結部32、封止基板31、及び支持部材33とを同じ材料により形成することで、単一材料により本発明に係る封止用部材30を簡単に得ることができる。
連結部32と封止基板31を異なる材料により形成することで、連結部の材料に柔軟で加工しやすいものを選択することが可能になり、切断等により分離しやすくなる。その一方で硬質の材料を選択することで熱や外力等による変形が生じにくくなり、位置合わせの精度が飛躍的に向上させることもできる。
また、引出配線8上に接着層300を拡散させることなく封止を行うことができるので、引出配線8と配線基板(フレキシブル基板)40等を高精度に圧着接続することができ、接続不良などの不良を防止することができる。
詳細には接着層300の封止材料をパネル作製用基板1a上に塗布し、その上から封止用部材30を貼り合わせるときに、例えば連結部32とパネル作製用基板1a間に毛細現象が生じた場合であっても、連結部32は、引出配線8と異なる位置に形成されているので、具体的には配線基板の両脇に位置するように形成しているので、引出配線8に接着層300が拡散することがないので、引出配線8への汚れを防止することができる。
また、従来のように、引出配線の周囲を囲むように拡散防止用の防護壁を形成するなどの余計な工程数を行う必要がないので、封止工程から圧着工程へ迅速に移行することができる。また全体の製造時間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係る自発光パネルを説明するための図である。(a)はパッシブ駆動型自発光パネルを説明するための図であり、(b)は(a)に示した自発光パネルのA−A線に沿った断面図であり、(c)は(a)に示した自発光パネルのB−B線に沿った断面図である。(d)はアクディブ駆動型自発光パネルを説明するための断面図である。 本発明の一実施形態に係るパネル作製用基板を説明するための図である。(a)は複数の自発光部6がマトリクス状に形成されたパネル作製用基板を説明するための図であり、(b)は(a)に示したパネル作製用基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る自発光パネルの封止用部材を説明するための図である。(a)は複数の封止基板を備える封止用部材を説明するための図であり、(b)は第1具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図であり、(c)は第2具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図であり、(d)は第3具体例に係る封止用部材のA−A線に沿った断面図である。 図3に示した封止部材の連結部の一実施形態を説明するための図である。(a)は略円形状の孔部、(b)は矩形状の孔部、(c)は幅狭部、(d)は幅狭部に細孔部をそれぞれ設けた連結部を説明するための図である。 本発明の第1具体例に係る封止用部材30Eの製造方法を説明するための図である。 本発明の第2具体例に係る封止用部材30Fの製造方法を説明するための図である。 位置決め手段を備える封止部材を説明するための図であり、(a)は位置合せ用マークを備える封止部材を説明するための図であり、(b)は凸形状又は凹形状の位置合わせ手段を備える封止部材を説明するための図であり、(c)は(b)に示した封止部材のA−A線に沿った断面図である。 本発明に係る封止用部材30Fの他の製造方法を説明するための図である。 (a)は本発明の他の実施形態に係る封止部材を説明するための図であり、(b)は(a)に示した封止部材の断面図である。 本発明の一実施形態に係る自発光パネルの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図10に示した自発光パネルの製造方法のうち、接着層を形成する工程を説明するための図である。(a)はパネル作製用基板1a上に接着層を配置する工程を説明するための図であり、(b)は封止用部材30上に接着層を配置する工程を説明するための図である。 図10に示した自発光パネルの製造方法のうち位置決め工程を説明するための図である。 図10に示した自発光パネルの製造方法のうちパネル作製用基板を切断する工程を説明するための図である。 図10に示した自発光パネルの製造工程により得られた自発光パネルの一具体例を説明するための図である。
符号の説明
1 パネル作製用基板
1a パネル作製用基板(大判)
2 下部電極(第1電極)
3 成膜層
3A 正孔輸送層
3B 自発光層
3C 電子輸送層
4 上部電極(第2電極)
5 自発光素子
6 自発光部
7 区画層(絶縁層)
8 引出配線
11 額縁部
12 位置合わせ用マーク
30 封止用部材
31 封止基板
32 連結部
33 支持部材
100 自発光パネル
300 接着層(封止材料)
331 位置合わせ用マーク

Claims (19)

  1. 基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を封止する封止用部材であって、
    支持部材と、
    前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、
    少なくとも前記支持部材と前記封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部と
    を有することを特徴とする自発光パネルの封止用部材。
  2. 前記支持部材は前記封止基板を取り囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の封止用部材。
  3. 前記連結部は、前記封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の封止用部材。
  4. 前記連結部は、前記封止基板より幅狭に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一に記載の封止用部材。
  5. 前記封止基板は、矩形状に形成され、
    前記連結部は、前記矩形状に形成された前記封止基板のうち、対向した両辺側に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一に記載の封止用部材。
  6. 前記連結部は、前記基板上に形成された自発光部と電気的に接続する引出配線の形成領域以外の領域に対応して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一に記載の封止用部材。
  7. 前記支持部材又は連結部には、前記封止用部材と前記基板との位置決め手段が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載の封止用部材。
  8. 前記位置決め手段は、前記支持部材又は前記連結部材に形成された開口孔部であることを特徴とする請求項7に記載の封止用部材。
  9. 少なくとも前記連結部と前記封止基板が同じ材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載の封止用部材。
  10. 前記連結部、前記封止基板、及び前記支持部材が同じ材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載の封止用部材。
  11. 前記連結部と前記封止基板を構成する材料が異なることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載の封止用部材。
  12. 前記封止基板は、接着層を介して前記基板上に形成された自発光部を固体封止することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一に記載の封止用部材。
  13. 前記連結部と支持部材に接続する封止部材用補強部を有することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一に記載の封止用部材。
  14. 前記連結部は孔部を有することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一に記載の封止用部材。
  15. 基板上に形成された、第1及び第2の電極にて自発光層を含む成膜層を狭持してなる自発光素子を備える一つ又は複数の自発光部を有する自発光パネルの製造方法であって、
    封止用部材は、支持部材と、前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、少なくとも前記支持部材と前記封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを備え、
    前記基板上に一つ又は複数の自発光部を形成する工程と、
    前記封止用部材の前記封止基板を前記自発光部上に貼り付ける工程と、
    前記連結部を封止基板および/または支持部材から分離する工程と
    を有することを特徴とする自発光パネルの製造方法。
  16. 前記連結部は、前記封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間に形成されていることを特徴とする請求項15に記載の自発光パネルの製造方法。
  17. 前記貼り付け工程は、前記連結部を前記基板上に形成された自発光部と電気的に接続する引出配線の形成領域以外の領域に配置する工程を有することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の自発光パネルの製造方法。
  18. 前記貼り付け工程は、前記封止部材の前記封止基板を、接着層を介して前記自発光部上に貼り付けることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか一に記載の自発光パネルの製造方法。
  19. 基板上に形成された、第1電極と第2電極とにより自発光層を含む成膜層を狭持してなる一つ又は複数の自発光素子を備える自発光部と、前記自発光部を封止する封止用部材とを有する自発光パネルであって、
    支持部材と、前記基板上に形成された前記自発光部を封止する封止基板と、前記支持部材と前記封止基板との間、又は、前記封止基板と該封止基板の隣に配置された他の封止基板との間に形成され、前記封止基板を前記支持部材に対して規定位置に支持する連結部とを有する封止用部材により、前記基板上に形成された一つ又は複数の自発光部を封止して、前記連結部を封止基板および/または支持部材から分離して得られることを特徴とする自発光パネル。
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