JP2004119171A - 電線接続部の絶縁方法、固定方法、絶縁構造及び固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業時間の短縮化を可能とした電線接続部の絶縁方法および固定方法を提供する。
【解決手段】リード線6とコイル素線5との接続部11を絶縁紙7により被覆し絶縁する際に、アルミナ鱗片を混合したセミキュア状態のシリコーン樹脂を接着剤として絶縁紙7を巻き付ける。更に、コイルエンド4にもセミキュア状態のシリコーン樹脂を含浸し、コイルエンド4と絶縁構造12との有する接着力を利用してコイルエンド4の上面に絶縁構造12を接着した後、その上からアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂8により被覆し、最後に紫外線照射等により完全にシリコーン樹脂8を硬化させて、固定構造1を作製する。
【選択図】 図1
【解決手段】リード線6とコイル素線5との接続部11を絶縁紙7により被覆し絶縁する際に、アルミナ鱗片を混合したセミキュア状態のシリコーン樹脂を接着剤として絶縁紙7を巻き付ける。更に、コイルエンド4にもセミキュア状態のシリコーン樹脂を含浸し、コイルエンド4と絶縁構造12との有する接着力を利用してコイルエンド4の上面に絶縁構造12を接着した後、その上からアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂8により被覆し、最後に紫外線照射等により完全にシリコーン樹脂8を硬化させて、固定構造1を作製する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リード線接続部の絶縁方法および固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータなどのリード線を接続する際には、リード線同士を接続した後、その接続部を絶縁材料で覆い外部との絶縁を行っている。ここで、絶縁材料で接続部を覆う際には、予めチューブ状に加工した絶縁材料を用いて接続部を覆い絶縁機能をもたせている。
【0003】
一方、高放射線量の環境下において使用するモータなどのリード線を接続する際には、リード線の接続部を覆う絶縁材料は高放射線量に対して耐久性のある材料を使用する必要がある。ここで、高放射線量に対して耐久性のある絶縁材料は、射出成形するかあるいはシート状にしか加工できず、現状ではチューブ状の加工が困難である。このため、シート状の絶縁材料を用いてリード線接続部の絶縁を行っている。詳細には、リード線の接続部にシート状の絶縁紙を巻き付け、この絶縁紙が解けないように、巻き付けた絶縁紙の上から無機質のガラス繊維スリーブを接続部に通し絶縁を行っている。また、この後、例えばモータのコイルエンド等の部分(被固定部)にガラス繊維スリーブを縛り付けることにより、接続部の固定を行っている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第3028981号公報
【特許文献2】
特開平6−153436号公報
【特許文献3】
特開平6−245423号公報
【特許文献4】
特開平6−14489号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法でリード線の接続部を絶縁及び固定を行った場合には、一連の作業に時間がかかる等の理由から量産への対応が困難である。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、リード線の接続部の絶縁および固定化作業にかかる時間を短縮することが可能なリード線接続部の絶縁方法および固定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1の発明に係る絶縁方法は、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、前記絶縁紙の片面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする。これにより、従来の使用していたガラス繊維スリーブ等の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0008】
上記課題を解決する第2の発明に係る絶縁方法は、第1の発明に係る絶縁方法において、前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして、前記絶縁紙を前記接続部に巻き付けることを特徴とする。これにより、後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0009】
上記課題を解決する第3の発明に係る絶縁方法は、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、前記絶縁紙の両面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする。これにより、接続部への絶縁紙の確実な巻き付け固定と共に後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0010】
上記課題を解決する第4の発明に係る絶縁方法は、第2の発明に係る絶縁方法において、前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする。これにより耐高放射線性を付与することができる。
【0011】
上記課題を解決する第5の発明に係る絶縁方法は、第1ないし第4のいずれかの発明に係る絶縁方法において、前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする。これにより、高放射線量の環境下で使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0012】
上記課題を解決する第6の発明に係る絶縁方法は、第1ないし第5のいずれかの発明に係る絶縁方法において、前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着力を利用して接着することが可能となると共に、後に接着剤を硬化させることで、容易に一体化が可能となる。
【0013】
上記課題を解決する第7の発明に係る絶縁方法は、第6の発明に係る絶縁方法において、前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決する第8の発明に係る絶縁方法は、第6または第7の発明に係る絶縁方法において、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とする。
【0015】
上記課題を解決する第9の発明に係る固定方法は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、第1ないし第7のいずれかの発明に係る絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定することを特徴とする固定方法である。
【0016】
上記課題を解決する第10の発明に係る固定方法は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、第6または第7の発明に係る絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする固定方法である。これにより、電線同士の接続部の絶縁作業と被固定部への固定化作業とを同時に行うことができ、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0017】
上記課題を解決する第11の発明に係る絶縁構造は、電線同士を接続した接続部に、片面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、従来の使用していたガラス繊維スリーブ等の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0018】
上記課題を解決する第12の発明に係る絶縁構造は、第11の発明に係る絶縁構造において、前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして前記絶縁紙を巻き付けることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0019】
上記課題を解決する第13の発明に係る絶縁構造は、電線同士を接続した接続部に、両面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、接続部への絶縁紙の確実な巻き付け固定と共に後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0020】
上記課題を解決する第14の発明に係る絶縁構造は、第12の発明に係る絶縁構造において、前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする。これにより耐高放射線性を付与することができる。
【0021】
上記課題を解決する第15の発明に係る絶縁構造は、第11ないし第14のいずれかの発明に係る絶縁構造において、前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする。これにより、高放射線量の環境下で使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0022】
上記課題を解決する第16の発明に係る絶縁構造は、第11ないし第15のいずれかの発明に係る絶縁構造において、前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着力を利用して接着することが可能となると共に、後に接着剤を硬化させることで、容易に一体化が可能となる。
【0023】
上記課題を解決する第17の発明に係る絶縁構造は、第16の発明に係る絶縁構造において、前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決する第18の発明に係る絶縁構造は、第16または第17の発明に係る絶縁構造において、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする。これにより、接着剤のセミキュア状態の接着性と硬化状態の固定化を利用して絶縁構造を作製することができる。
【0025】
上記課題を解決する第19の発明に係る固定構造は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、第11ないし第17のいずれかの発明に係る絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定したことを特徴とする。
【0026】
上記課題を解決する第20の発明に係る固定構造は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、第16または第17の発明に係る絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする。これにより、固定構造の作製時間の短縮化を図ることができる。
【0027】
上記課題を解決する第21の発明に係る固定構造は、第19または第20の発明に係る固定構造であって、前記被固定部はモータのコイルにおけるコイルエンドであり、前記接続部は前記コイルを形成する電線の末端と外部からのリード線とを接続する接続部であることを特徴とする。これにより、モータの生産効率を向上させることができ、量産に対応することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1には、本実施例に係るリード線接続部の絶縁構造及び固定構造を示してある。詳細には、図1は、モータの鉄心に形成されたコイルおよび当該コイルに固定された絶縁構造の概略構造を示した図である。また、図2は、図1におけるII−II断面である。
【0029】
図1には、鉄心2に導線3を巻き付けて形成したコイル10が図示されていると共に、コイル10を形成する導線3の末端であるコイル素線5とコイル10に通電するため外部より引き込んだリード線6との接続部11と、当該接続部11を絶縁紙7で覆ってなる絶縁構造12と、絶縁構造12が被固定部であるコイルエンド4に固定された固定構造1が図示されている。
【0030】
また、図2に示すように、絶縁構造12はリード線6とコイル素線5との接続部11に絶縁紙7を巻き付けてなる。更に、鉄心2の上に突出した被固定部であるコイルエンド4の上面に絶縁構造12が位置し、絶縁構造12とコイルエンド4とがシリコン樹脂8で覆われることにより固定化されている。
【0031】
次に、本実施例に係るリード線接続部の絶縁方法及び固定方法を詳細に説明する。図3は、本実施例に係るリード線接続部の絶縁方法を示した図であり、(a)は接続部に絶縁紙を巻き付ける前の状態図、(b)は絶縁紙を巻き付けた後の状態図である。
【0032】
同図に示すように、リード線6とコイル素線5との接続部11に絶縁紙7を巻き付けることにより、接続部11の外部との絶縁を行う。ここで、絶縁紙7については、1010radレベルの高放射線量に対して耐久性のある特殊な材質を使用している。例えば、ベクルス紙等である。また、絶縁紙7の片面(シリコーン樹脂塗布面9)には、同様に高放射線量に対して耐久性のあるシリコーン樹脂がセミキュアの状態(不完全な硬化状態)で塗布されており、さらにシリコーン樹脂には耐高放射線性をもたせるためアルミナ鱗片が混合されている。セミキュア状態のシリコーン樹脂の塗布については、シリコーンモノマーを塗布した後に紫外線等で不完全に硬化させてもよいし、また予めセミキュア状態としたシリコーン樹脂を塗布してもよい。また、アルミナ鱗片をシリコーン樹脂に混合しない場合には、セミキュア状態のシリコーン樹脂を塗布する面は両面でもよい。この場合、接続部11に更に確実に絶縁紙7を固定させることができ、より安定に絶縁することが可能となる。
【0033】
絶縁紙7をリード線6とコイル素線5との接続部11に巻き付ける際には、シリコーン樹脂が塗布された面9を外側面となるようにして巻き付けていく。ここで、シリコーン樹脂はセミキュア状態で塗布されているため、接着力を有し、巻き付けられた絶縁紙7がほどけてしまうことはない。ここで、シリコーン樹脂を紫外線照射により完全に硬化させて絶縁構造12の製作作業を終了してもよいが、本実施例ではシリコーン樹脂を硬化させずに次に続く被固定部であるコイルエンド4への固定化を行う。
【0034】
次に、図2により本実施例に係るリード線接続部の固定方法を説明する。前述するようにして作製した絶縁構造12は、接続部11に巻き付けられた絶縁紙7の外表面がセミキュア状態のシリコーン樹脂で覆われている。一方、コイルエンド4にもシリコーン樹脂を含浸させた後、紫外線等によりセミキュア状態とすることにより、コイルエンド4の外表面をセミキュア状態のシリコーン樹脂で被覆している。なお、コイルエンド4に含浸させるシリコーン樹脂にもアルミナ鱗片を混合してある。
【0035】
ここで、絶縁構造12における絶縁紙7の外表面の有する接着力とコイルエンド4の接着力とを利用して、被固定部であるコイルエンド4の上面に絶縁構造12を接着させる。更に、その上からアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂8により被覆し、最後に紫外線等により完全にシリコーン樹脂8を硬化させて、絶縁構造12(接続部11)をコイルエンド4に固定する。
【0036】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、硬化の形態は紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等が挙げられる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る絶縁方法によれば、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法において、前記絶縁紙の片面または両面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することにより、従来のガラス繊維スリーブの使用の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0038】
また、他の発明に係る絶縁方法によれば、接着剤として紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態の樹脂を用い、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とする。
【0039】
また、他の発明に係る絶縁方法によれば、接着剤及び絶縁紙として約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料、特に接着剤についてはアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂を用いることにより、高放射線量の環境下において使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0040】
本発明に係る固定方法によれば、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法において、前述する絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定することにより、更にはその後紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、接続部の絶縁作業と被固定部への固定化作業とを同時に行うことができ、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0041】
本発明に係る絶縁構造によれば、電線同士を接続した接続部に、片面または両面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることで絶縁を施した絶縁構造とすることにより、従来のガラス繊維スリーブの使用の必要性がなくなり、作製時間の短縮化を図ることができる。
【0042】
また、他の発明に係る絶縁構造によれば、接着剤として紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態の樹脂を用い、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とし、製作が簡易な絶縁構造とすることができる。
【0043】
また、他の発明に係る絶縁構造によれば、接着剤及び絶縁紙として約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料、特に接着剤についてはアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂を用いることにより、高放射線量の環境下において使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0044】
本発明に係る固定構造によれば、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定した固定構造において、前述する絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定したことにより、更にはその後紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことにより、絶縁と被固定部への固定が同時に可能であり、製作が簡易な固定構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るリード線接続部の絶縁構造および固定構造の概略構造図である。
【図2】図1におけるII−II断面である。
【図3】実施例に係るリード線接続部の絶縁方法の一例を示した図であり、(a)は接続部に絶縁紙を巻き付ける前の状態図、(b)は絶縁紙を巻き付けた後の状態図である。
【符号の説明】
1 固定構造
2 鉄心
3 導線
4 コイルエンド
5 コイル素線
6 リード線
7 絶縁紙
8 シリコーン樹脂
9 シリコーン樹脂塗布面
10 コイル
11 接続部
12 絶縁構造
【発明の属する技術分野】
本発明は、リード線接続部の絶縁方法および固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータなどのリード線を接続する際には、リード線同士を接続した後、その接続部を絶縁材料で覆い外部との絶縁を行っている。ここで、絶縁材料で接続部を覆う際には、予めチューブ状に加工した絶縁材料を用いて接続部を覆い絶縁機能をもたせている。
【0003】
一方、高放射線量の環境下において使用するモータなどのリード線を接続する際には、リード線の接続部を覆う絶縁材料は高放射線量に対して耐久性のある材料を使用する必要がある。ここで、高放射線量に対して耐久性のある絶縁材料は、射出成形するかあるいはシート状にしか加工できず、現状ではチューブ状の加工が困難である。このため、シート状の絶縁材料を用いてリード線接続部の絶縁を行っている。詳細には、リード線の接続部にシート状の絶縁紙を巻き付け、この絶縁紙が解けないように、巻き付けた絶縁紙の上から無機質のガラス繊維スリーブを接続部に通し絶縁を行っている。また、この後、例えばモータのコイルエンド等の部分(被固定部)にガラス繊維スリーブを縛り付けることにより、接続部の固定を行っている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第3028981号公報
【特許文献2】
特開平6−153436号公報
【特許文献3】
特開平6−245423号公報
【特許文献4】
特開平6−14489号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法でリード線の接続部を絶縁及び固定を行った場合には、一連の作業に時間がかかる等の理由から量産への対応が困難である。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、リード線の接続部の絶縁および固定化作業にかかる時間を短縮することが可能なリード線接続部の絶縁方法および固定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1の発明に係る絶縁方法は、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、前記絶縁紙の片面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする。これにより、従来の使用していたガラス繊維スリーブ等の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0008】
上記課題を解決する第2の発明に係る絶縁方法は、第1の発明に係る絶縁方法において、前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして、前記絶縁紙を前記接続部に巻き付けることを特徴とする。これにより、後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0009】
上記課題を解決する第3の発明に係る絶縁方法は、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、前記絶縁紙の両面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする。これにより、接続部への絶縁紙の確実な巻き付け固定と共に後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0010】
上記課題を解決する第4の発明に係る絶縁方法は、第2の発明に係る絶縁方法において、前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする。これにより耐高放射線性を付与することができる。
【0011】
上記課題を解決する第5の発明に係る絶縁方法は、第1ないし第4のいずれかの発明に係る絶縁方法において、前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする。これにより、高放射線量の環境下で使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0012】
上記課題を解決する第6の発明に係る絶縁方法は、第1ないし第5のいずれかの発明に係る絶縁方法において、前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着力を利用して接着することが可能となると共に、後に接着剤を硬化させることで、容易に一体化が可能となる。
【0013】
上記課題を解決する第7の発明に係る絶縁方法は、第6の発明に係る絶縁方法において、前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決する第8の発明に係る絶縁方法は、第6または第7の発明に係る絶縁方法において、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とする。
【0015】
上記課題を解決する第9の発明に係る固定方法は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、第1ないし第7のいずれかの発明に係る絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定することを特徴とする固定方法である。
【0016】
上記課題を解決する第10の発明に係る固定方法は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、第6または第7の発明に係る絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする固定方法である。これにより、電線同士の接続部の絶縁作業と被固定部への固定化作業とを同時に行うことができ、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0017】
上記課題を解決する第11の発明に係る絶縁構造は、電線同士を接続した接続部に、片面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、従来の使用していたガラス繊維スリーブ等の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0018】
上記課題を解決する第12の発明に係る絶縁構造は、第11の発明に係る絶縁構造において、前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして前記絶縁紙を巻き付けることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0019】
上記課題を解決する第13の発明に係る絶縁構造は、電線同士を接続した接続部に、両面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする。これにより、接続部への絶縁紙の確実な巻き付け固定と共に後の被固定部への固定化を容易に行うことができる。
【0020】
上記課題を解決する第14の発明に係る絶縁構造は、第12の発明に係る絶縁構造において、前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする。これにより耐高放射線性を付与することができる。
【0021】
上記課題を解決する第15の発明に係る絶縁構造は、第11ないし第14のいずれかの発明に係る絶縁構造において、前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする。これにより、高放射線量の環境下で使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0022】
上記課題を解決する第16の発明に係る絶縁構造は、第11ないし第15のいずれかの発明に係る絶縁構造において、前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする。これにより、セミキュア状態の接着力を利用して接着することが可能となると共に、後に接着剤を硬化させることで、容易に一体化が可能となる。
【0023】
上記課題を解決する第17の発明に係る絶縁構造は、第16の発明に係る絶縁構造において、前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決する第18の発明に係る絶縁構造は、第16または第17の発明に係る絶縁構造において、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする。これにより、接着剤のセミキュア状態の接着性と硬化状態の固定化を利用して絶縁構造を作製することができる。
【0025】
上記課題を解決する第19の発明に係る固定構造は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、第11ないし第17のいずれかの発明に係る絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定したことを特徴とする。
【0026】
上記課題を解決する第20の発明に係る固定構造は、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、第16または第17の発明に係る絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする。これにより、固定構造の作製時間の短縮化を図ることができる。
【0027】
上記課題を解決する第21の発明に係る固定構造は、第19または第20の発明に係る固定構造であって、前記被固定部はモータのコイルにおけるコイルエンドであり、前記接続部は前記コイルを形成する電線の末端と外部からのリード線とを接続する接続部であることを特徴とする。これにより、モータの生産効率を向上させることができ、量産に対応することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1には、本実施例に係るリード線接続部の絶縁構造及び固定構造を示してある。詳細には、図1は、モータの鉄心に形成されたコイルおよび当該コイルに固定された絶縁構造の概略構造を示した図である。また、図2は、図1におけるII−II断面である。
【0029】
図1には、鉄心2に導線3を巻き付けて形成したコイル10が図示されていると共に、コイル10を形成する導線3の末端であるコイル素線5とコイル10に通電するため外部より引き込んだリード線6との接続部11と、当該接続部11を絶縁紙7で覆ってなる絶縁構造12と、絶縁構造12が被固定部であるコイルエンド4に固定された固定構造1が図示されている。
【0030】
また、図2に示すように、絶縁構造12はリード線6とコイル素線5との接続部11に絶縁紙7を巻き付けてなる。更に、鉄心2の上に突出した被固定部であるコイルエンド4の上面に絶縁構造12が位置し、絶縁構造12とコイルエンド4とがシリコン樹脂8で覆われることにより固定化されている。
【0031】
次に、本実施例に係るリード線接続部の絶縁方法及び固定方法を詳細に説明する。図3は、本実施例に係るリード線接続部の絶縁方法を示した図であり、(a)は接続部に絶縁紙を巻き付ける前の状態図、(b)は絶縁紙を巻き付けた後の状態図である。
【0032】
同図に示すように、リード線6とコイル素線5との接続部11に絶縁紙7を巻き付けることにより、接続部11の外部との絶縁を行う。ここで、絶縁紙7については、1010radレベルの高放射線量に対して耐久性のある特殊な材質を使用している。例えば、ベクルス紙等である。また、絶縁紙7の片面(シリコーン樹脂塗布面9)には、同様に高放射線量に対して耐久性のあるシリコーン樹脂がセミキュアの状態(不完全な硬化状態)で塗布されており、さらにシリコーン樹脂には耐高放射線性をもたせるためアルミナ鱗片が混合されている。セミキュア状態のシリコーン樹脂の塗布については、シリコーンモノマーを塗布した後に紫外線等で不完全に硬化させてもよいし、また予めセミキュア状態としたシリコーン樹脂を塗布してもよい。また、アルミナ鱗片をシリコーン樹脂に混合しない場合には、セミキュア状態のシリコーン樹脂を塗布する面は両面でもよい。この場合、接続部11に更に確実に絶縁紙7を固定させることができ、より安定に絶縁することが可能となる。
【0033】
絶縁紙7をリード線6とコイル素線5との接続部11に巻き付ける際には、シリコーン樹脂が塗布された面9を外側面となるようにして巻き付けていく。ここで、シリコーン樹脂はセミキュア状態で塗布されているため、接着力を有し、巻き付けられた絶縁紙7がほどけてしまうことはない。ここで、シリコーン樹脂を紫外線照射により完全に硬化させて絶縁構造12の製作作業を終了してもよいが、本実施例ではシリコーン樹脂を硬化させずに次に続く被固定部であるコイルエンド4への固定化を行う。
【0034】
次に、図2により本実施例に係るリード線接続部の固定方法を説明する。前述するようにして作製した絶縁構造12は、接続部11に巻き付けられた絶縁紙7の外表面がセミキュア状態のシリコーン樹脂で覆われている。一方、コイルエンド4にもシリコーン樹脂を含浸させた後、紫外線等によりセミキュア状態とすることにより、コイルエンド4の外表面をセミキュア状態のシリコーン樹脂で被覆している。なお、コイルエンド4に含浸させるシリコーン樹脂にもアルミナ鱗片を混合してある。
【0035】
ここで、絶縁構造12における絶縁紙7の外表面の有する接着力とコイルエンド4の接着力とを利用して、被固定部であるコイルエンド4の上面に絶縁構造12を接着させる。更に、その上からアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂8により被覆し、最後に紫外線等により完全にシリコーン樹脂8を硬化させて、絶縁構造12(接続部11)をコイルエンド4に固定する。
【0036】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、硬化の形態は紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等が挙げられる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る絶縁方法によれば、電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法において、前記絶縁紙の片面または両面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することにより、従来のガラス繊維スリーブの使用の必要性がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0038】
また、他の発明に係る絶縁方法によれば、接着剤として紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態の樹脂を用い、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とする。
【0039】
また、他の発明に係る絶縁方法によれば、接着剤及び絶縁紙として約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料、特に接着剤についてはアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂を用いることにより、高放射線量の環境下において使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0040】
本発明に係る固定方法によれば、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法において、前述する絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定することにより、更にはその後紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、接続部の絶縁作業と被固定部への固定化作業とを同時に行うことができ、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0041】
本発明に係る絶縁構造によれば、電線同士を接続した接続部に、片面または両面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることで絶縁を施した絶縁構造とすることにより、従来のガラス繊維スリーブの使用の必要性がなくなり、作製時間の短縮化を図ることができる。
【0042】
また、他の発明に係る絶縁構造によれば、接着剤として紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態の樹脂を用い、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線または加熱により前記接着剤を硬化させることにより、セミキュア状態の接着剤の粘着性による仮の一体化と後の硬化反応による完全な一体化を可能とし、製作が簡易な絶縁構造とすることができる。
【0043】
また、他の発明に係る絶縁構造によれば、接着剤及び絶縁紙として約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料、特に接着剤についてはアルミナ鱗片を混合したシリコーン樹脂を用いることにより、高放射線量の環境下において使用されるモータ等の電線の接続部に応用することができる。
【0044】
本発明に係る固定構造によれば、電線同士を接続した接続部を被固定部に固定した固定構造において、前述する絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定したことにより、更にはその後紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことにより、絶縁と被固定部への固定が同時に可能であり、製作が簡易な固定構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るリード線接続部の絶縁構造および固定構造の概略構造図である。
【図2】図1におけるII−II断面である。
【図3】実施例に係るリード線接続部の絶縁方法の一例を示した図であり、(a)は接続部に絶縁紙を巻き付ける前の状態図、(b)は絶縁紙を巻き付けた後の状態図である。
【符号の説明】
1 固定構造
2 鉄心
3 導線
4 コイルエンド
5 コイル素線
6 リード線
7 絶縁紙
8 シリコーン樹脂
9 シリコーン樹脂塗布面
10 コイル
11 接続部
12 絶縁構造
Claims (21)
- 電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、
前記絶縁紙の片面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする絶縁方法。 - 請求項1に記載の絶縁方法において、
前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして、前記絶縁紙を前記接続部に巻き付けることを特徴とする絶縁方法。 - 電線同士を接続した接続部に絶縁紙を巻き付けることにより行う絶縁方法であって、
前記絶縁紙の両面に接着剤を塗布した後、前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けて前記接続部と前記絶縁紙とを一体化することを特徴とする絶縁方法。 - 請求項2に記載の絶縁方法において、
前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする絶縁方法。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の絶縁方法において、
前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする絶縁方法。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の絶縁方法において、
前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする絶縁方法。 - 請求項6に記載の絶縁方法において、
前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする絶縁方法。 - 請求項6または7に記載の絶縁方法において、
前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする絶縁方法。 - 電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、
請求項1ないし7のいずれかに記載の絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定することを特徴とする固定方法。 - 電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定方法であって、
請求項6または7に記載の絶縁方法により前記接続部と前記絶縁紙とを一体化した後に、前記接続部に巻き付けられた絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させることを特徴とする固定方法。 - 電線同士を接続した接続部に、片面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする絶縁構造。
- 請求項11に記載の絶縁構造において、
前記接着剤を塗布した面を外側になるようにして前記絶縁紙を巻き付けることにより絶縁を施したことを特徴とする絶縁構造。 - 電線同士を接続した接続部に、両面に接着剤を塗布した絶縁紙を巻き付けて一体化させることにより絶縁を施したことを特徴とする絶縁構造。
- 請求項12に記載の絶縁構造において、
前記接着剤にはアルミナ鱗片が混合されていることを特徴とする絶縁構造。 - 請求項11ないし14のいずれかに記載の絶縁構造において、
前記接着剤及び前記絶縁紙は約1010radレベルの高放射線量に対して耐久性を有する材料からなることを特徴とする絶縁構造。 - 請求項11ないし15のいずれかに記載の絶縁構造において、
前記接着剤は紫外線硬化型または熱硬化型の樹脂のセミキュア状態であることを特徴とする絶縁構造。 - 請求項16に記載の絶縁構造において、
前記樹脂はシリコーン樹脂であることを特徴とする絶縁構造。 - 請求項16または17に記載の絶縁構造において、
前記接続部に前記絶縁紙を巻き付けた後、紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする絶縁構造。 - 電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、
請求項11ないし17のいずれかに記載の絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定したことを特徴とする固定構造。 - 電線同士を接続した接続部を被固定部に固定する固定構造であって、
請求項16または17に記載の絶縁構造における絶縁紙の外表面に塗布されている接着剤を利用して、前記接続部を前記被固定部に固定し、更に紫外線照射または加熱により前記接着剤を硬化させたことを特徴とする固定構造。 - 請求項19または20に記載の固定構造であって、
前記被固定部はモータのコイルにおけるコイルエンドであり、前記接続部は前記コイルを形成する電線の末端と外部からのリード線とを接続する接続部であることを特徴とする固定構造。
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2002
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