JP2004117557A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト、省スペースで、簡単な構成で高精度なドット位置補正が可能な光走査装置を提供する。
【解決手段】光源と、光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、高周波クロックを生成する生成手段と、高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える。前記被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際に検出される第一の検出信号と、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に検出される第二の検出信号に基づいて、前記位相データを補正する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ、デジタル複写機等の光走査装置、これを備えた画像形成装置に関し、特に画素クロックの生成及びその位相制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置の従来技術について図43により説明する。図43において、半導体レーザユニット1001から発光されたレーザは、ポリゴンミラー1002が回転することにより一方向に走査され、走査レンズ1003を介して被走査媒体(感光体)1004上に光スポットを形成し、静電潜像画像を形成する。このとき、走査光は被走査媒体の延長上にある検出手段1005,1010により検出され、その両検出信号の検出タイミングが時間カウンタ1011、ルックアップテーブル1012を介して位相同期回路1009に入力される。位相同期回路1009は、クロック生成回路1008のクロックを入力し、ルックアップテーブル1012の出力信号に基づいて、1ライン毎、位相同期のとれた画像クロック(画素クロック)を生成して画像処理ユニット1006とレーザ駆動回路1007へ供給する。このようにして、半導体レーザユニット1001は、画像処理ユニット1006により生成された画像データと位相同期回路1009により1ライン毎に位相が設定された画像クロックに従い、半導体レーザの発光時間をコントロールすることにより、被走査媒体1004上の静電潜像をコントロールする。
【0003】
従来、カラーレーザプリンタ等の各色の画像形成位置の書き出し位置を1クロック誤差以内で補正する例としては特許文献1がある。また、画像形成装置において主走査方向の画像形成位置のずれを主走査方向の書き出し位置と書き終わり位置とを調整する例としては特許文献2がある。さらに、多点同期方式を用いた光走査装置において、ドット位置ずれを補正する例としてある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−238319号公報
【特許文献2】
特開2000−28925号公報
【特許文献3】
特開平6−59552号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
走査光学系において、走査速度ムラは画像の揺らぎとなり縦筋画像の発生などによる画像品質の劣化を招く。また結果として、主走査ドット位置ずれを発生し、これは特にカラー画像においては色ずれとしてあらわれ、色再現性の劣化、解像度の劣化を招く。高品位の画質を要求する場合は走査速度ムラの補正を行う必要がある。
【0006】
また多色画像形成装置に対応する複数の走査光学系において、相対的な走査線傾き、走査線曲がり、全幅の倍率誤差、部分倍率誤差を低減することは、非常に重要な課題である。ここで初期特性としては組み付け前に獲得性を計測することにより調整可能であるが、温度変動等の経時の変化に付いては機内で計測する必要がある。
【0007】
このとき、走査線傾きや全幅倍率誤差については有効書込み幅外の両側で計測可能であるが、走査線曲がり、部分倍率誤差については有効書込み幅内での計測が必要である。ところが、このとき有効書込み幅に導く光束と検出するための光束を分離する必要が生じるが、分離は非常に困難であり、ポリゴンミラー等の偏向器、走査光学素子が大きくなってしまう。また、有効書込みに向かう光束と同期検知用の光束が離れるので、同期検知精度が劣化する。
【0008】
現在、複数の走査光学系を主走査方向に配列して被走査面上を走査する方式が広く知られているが、走査光学系が主走査方向に並列して配備されているので、レイアウト上同期検知用の光束を分離するのが困難である。
【0009】
光走査光学系において、被走査面上(感光体上)の走査速度ムラは以下の理由により発生する。
1.走査レンズのfθ特性が十分補正されていない場合
2.光走査光学系の光学部品精度、ハウジング上への取付精度の劣化
3.機内の温度、湿度などの環境変動による光学部品への変形、屈折率変動により焦点距離が変化し、fθ特性が劣化
4.ポリゴンスキャナ等の偏向器の偏向反射面の回転軸からの距離のばらつきにより、被走査面上を走査する光スポット(走査ビーム)の走査速度ムラ発生
特に上記3の環境変動による主走査ドット位置ずれは、出荷時に光学調整または電気的な補正を実施したとしても避けることはできない。近年の高画質化の要求にこたえるためには、この課題を解決する必要がある。また、先にも述べたように、高品位の画質を要求する場合は走査速度ムラの補正を行う必要がある。
【0010】
特にマルチビーム光学系の場合、各発光源の発振波長に差がある場合に、走査レンズの色収差が補正されていない光学系の場合には露光ずれが発生し、各発光源に対応する光スポットが被走査媒体上を走査するときの走査幅は、各光源毎に差が生じてしまい、画像品質の劣化の要因になってしまうため、走査幅の補正を行う必要がある。
【0011】
しかしながら、上記補正を行う場合、光学系による走査ムラの発生には、光学系の特性により走査線上で異なる。また、走査ムラを補正するために全画像データの補正を行うことは、補正データ容量が膨大となり制御系へのコスト、回路規模等の負担が大きくなる。
【0012】
特許文献1及び特許文献2の両者とも、光学系や偏向器により生じる主走査ドット位置ずれの影響は補正できない。また、特許文献3は、ドット位置補正のためにPLLの周波数を変更する手法であるため、PLLのロックアップタイム中の周波数変動などの影響により、クロック信号が変動し、高精度にクロックを補正することができない。
【0013】
本発明の目的は、低コスト、省スペースで、なおかつ、簡単な構成で経時的なドット位置補正を可能にするための計測ができるようにし、なおかつ複数の検出部により計測された情報に基づき、高精度なドット位置補正が可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
【0014】
また、本発明の目的は、低コスト、省スペースで、なおかつ、簡単な構成で経時的な主走査ドット位置補正を可能にするための計測ができるようにし、なおかつ複数の反射乃至透過部材と一つの検出部により計測された情報に基づき、高精度な主走査ドット位置ずれ補正が可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、前記被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際に検出される第一の検出信号と、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に検出される第二の検出信号に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、前記高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、前記被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際に検出される第一の検出信号と、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に検出される第二の検出信号と、有効書込開始位置と略同一位置を光束が走査した際に検出される第三の検出信号に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、前記被走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の反射乃至は反射・透過部材を介して一つの検出部で検出する検出手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、前記複数の反射乃至透過部材を光束が横切る走査時間に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の光走査装置のある実施例においては、複数の反射乃至反射・透過部材から検出手段へ向かう光束が重複する領域を有することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
初めに、本発明の光走査装置、画像形成装置で使用される画素クロック生成装置について説明する。
図36に画素クロック生成装置の一実施例の構成図を示す。図36において、データ領域設定信号生成回路10は、データ領域中の画素クロックの数を決定するデータ領域設定値を入力し、画素クロック生成回路14が出力する画素クロックPCLKをカウントして、連続した複数の画素クロック信号つまりPCLKにより構成されるデータ領域を決定するタイミングであるデータ領域設定信号を生成する。位相データ記憶回路12は、あらかじめ1ライン分などの位相シフトデータを示す外部位相データを記憶しておき、データ領域設定信号生成回路11から出力されるデータ領域設定信号のタイミングにより該当データ領域で位相シフトデータを読み出す。位相データ生成回路13は、データ領域設定信号、画素クロックPCLKのタイミングにより、該当データ領域内の上記データ領域設定値の画素クロックをカウトトする間に、位相データ記憶回路12から読み出される位相シフトデータに基づいた回数だけ位相を正又は負の方向にシフトさせることを示す位相データを生成する。位相データは1画素クロック単位に生成し、例えば、正の方向に1/8PCLKシフトさせる場合は「+」、負の方向に1/8PCLKシフトさせる場合は「−1」、シフトさせない場合には「0」を示す。画素クロック生成回路14は、後述するように、例えば、高波クロックVCLKの4分周に相当する画素クロックPCLKを生成し、位相データに基づいて、例えば、0、+1/8PCLK、−1/8PCLKシフトさせる。
【0020】
図37にクロック生成回路14の具体的構成例を示す。図37において、高周波クロック生成回路100は画素クロックPCLKの基準となる高周波クロックVCLKを生成する。カウンタ(1)1403はVCKLのクロックの立上がりで動作するカウンタである。比較回路(1)1404はカウンタ(1)1403の値とあらかじめ設定された値及び比較値生成回路1402が出力する比較値1と比較し結果にもとづき制御信号1を出力する。クロック1生成回路1405は制御信号1にもどづきクロック1を生成する。一方、カウンタ(2)1406はVCKLのクロックの立下がりで動作するカウンタである。比較回路(2)1407はカウンタ(2)1406の値とあらかじめ設定された値及び比較値生成回路1402が出力する比較値2と比較し、その結果にもとづき制御信号2を出力する。クロック2生成回路1408は制御信号2にもどづきクロック2を生成する。マルチプレクサ1409はセレクト信号に基づきクロック1、クロック2を選択し、画素クロックPCLKとして出力する。
【0021】
比較値生成回路1402は先の位相データ生成回路13から出力された位相データとステータス信号生成回路1401が出力するステータス信号に基づき比較値1、比較値2を出力する。ステータス信号生成回路1401は位相データのbit0が1のときにPCLKの立上がりのタイミングで信号をトグルさせてステータス信号として出力する。セレクト信号生成回路1410は位相データのbit0が1のときにPCLKの立下がりのタイミングで信号をトグルさせてセレクト信号として出力する。
【0022】
図37の動作概要について図38のタイミング図を用いて説明する。なお、これの動作については、本出願人が先に出願した特願2001−290469号に詳述されている。
【0023】
ここでは、高周波クロックVCLKの4分周に相当する画素クロックPCLKを生成し、位相シフトとして+1/8PCLK、−1/8PCLKシフトさせる場合について説明する。図39に位相シフト量と位相データの対応を示す。図38には位相シフト量とクロック1とクロック2の切替の様子について示す。
【0024】
始めにマルチプレクサ1409でクロック1が選択された状態からスタートする。PCLKに同期して位相データ「00」が与えられたとする(イ)。位相データbit0が0なので、セレクト信号は0のままでクロック1を選択したままPCLKとして出力する(ロ)。これによりPCLKは位相シフト量0のクロックとなる。
【0025】
次に、位相データとして「01」が与えられたとする(ハ)。この場合は位相データbit0が1なので、PCLK立下りでセレクト信号をトグルさせ1としてクロック2を選択するようにしてPCLKとして出力させる(ニ)。この時のクロック2は図38に示すように1VCLK分周期が長くなったクロックとなっている(ホ)。これにより+1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得られる。次に再び位相データとして「01」が与えられると(ホ)、位相データbit0が1なので、PCLKの立下りでセレクト信号をトグルさせ0としてクロック1を選択するようにしてPCLKとして出力させる(ヘ)。この時のクロック1は図112に示すように1VCLK分周期が長くなったクロックとなっている(ト)。これにより、同様に+1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得られる。
【0026】
次に位相データとして「11」が与えられたとする(ト)。位相データbit0が1なので、PCLKの立下りでセレクト信号をトグルさせ1としてクロック2を選択するようにしてPCLKとして出力させる(チ)。この時はクロック1は図38に示すように1VCLK分周期が短くなったクロックとなっている(リ)。これにより−1/8PCLKだけ位相シフトしたPCLKが得られる。
【0027】
以上のようにして位相データに応じてクロック1、クロック2の周期を変えてやり、クロック1、クロック2を切り替えてPCLKとして出力させて行くことにより、1/8PCLKステップで位相シフトされた画素クロックPCLKを得ることができる。
【0028】
図40に、図36、図38に示した画素クロック生成装置による位相シフト補正の原理を示す。先に説明したように、図37の画素クロック生成回路において、画素クロックPCLKに同期して位相データを与えることにより、画素クロックPCLKの位相を+1/8PCLK、−1/8PCLKシフトさせることが可能である。
【0029】
図40の理想状態は走査速度ムラや露光ずれが全く発生しない理想状態でのドット位置を示しており、1200dpi(ドット径約21.2μm)のとき連続した6ドットを走査した結果である。図40の補正前は最初の1ドット目のドット位置精度は一致しているが、走査速度ムラや露光ずれによるドット位置ずれが生じた状態であり、6ドット目には理想状態に対して1200dpiの1/2ドット相当である10.6μmのドット位置ずれが生じている。本状態において1ドット書込みに要する時間は1画素クロック相当=1PCLKであるので、位相シフトの分解能が1/8PCLKの場合は、すなわちドット位置を1/8ドット精度で補正できるのと同義である。図114の補正後は位相シフトの分解能が1/8ドットすなわち1/8PCLKのとき、理想状態から1/2ドット位置ずれを生じた補正前の状態から−1/8PCLKの位相シフトをデータ領域内で4回行う事により、理論上は6ドット目のドット位置を−1/8PCLK×4=−1/2PCLKシフトすることができ、理想状態に対して1/8PCLKの精度でドット位置を補正することができることを示している。
【0030】
図41に、データ領域設定値=30、外部位相データ=−3とした場合の動作例を示す。ここで、位相データシフト1,2が位相データを示しており、図39より2ビットの位相データが1となるタイミングのPCLK信号の位相を−1/8PCLKに補正するものである。
【0031】
図41では、データ領域30PCLK間に−1/8PCLKの位相シフトを3回行うことによってデータ領域内の主走査ドット位置ずれの補正を行っている。また、PCLK信号は、位相同期信号のタイミングによりクロックが出力され各信号生成回路に入力しているが、実際の画像領域は位相同期信号のタイミングからある一定数のPCLKクロック発振後になるため、各入力部には一定数のPCLKをカウントした後に始めてPCLK信号を入力させるカウンタを設ける。また、データ領域設定値をある特性の値に設定することにより、一定数のPCLK信号をデータ領域と定義することができる。
【0032】
図42に、画素クロック生成装置の別の実施例の構成図を示す。本実施例は、図36の画素クロック生成装置に、外部から設定するデータ領域設定値とPCLK信号のタイミングで前記データ領域設定値を呼び出すデータ領域設定値記憶回路15を設けたしたものである。予め主走査ドット位置ずれの特性データを取得し、そのデータに基づいて各像高におけるデータ領域のPCLK数をデータ領域設定値記憶回路15に記憶させておくことにより、後述する図6の(B)に示すようにPCLK数を一定数として分割数22とした場合と、図6の(C)に示すようにデータ領域内のデータ数を像高により変更して分割数10とした場合とでは、分割数が異なるにも関わらず、その主走査ドット位置ずれ量の最大値であるデータ領域間ずれ量はほとんど変わらない値を取ることが出来る。
【0033】
このようにして一定数の場合に比べて少ないデータ領域数で同等の主走査ドット位置ずれ量に補正することが可能となり、位相データに用いるデータ数やデータの保存に必要なメモリの削減が可能となる。
【0034】
ここで、あらかじめ測定した主走査ドット位置ずれデータに基づいて、のデータ領域設定値を与える場合について考える。主走査ドット位置ずれデータの取得方法としては、一定距離を有する2つのPDを像高方向に配置し、実際に光を走査した場合のセンサ2点間の時間差を測定してその時間差をドット位置ずれに換算し、本測定を全像高に対して行うことにより取得する。
【0035】
主走査ドット位置ずれデータにおいて、像高データX(n)が
X(−n),X(−n+1),・・・X(−1),X(1),X(2),・・・X(n−1),X(n)
また主走査ドット位置ずれデータY(n)が
Y(−n), Y(−n+1),・・・Y(−1),Y(1),Y(2),・・・Y(n−1),Y(n)
のとき像高X(a),X(a+b)間(a,bは整数)の主走査ドット位置ずれの絶対値|Y(a+b)−Y(a)|の値が、ある一定値以下となるように各像高の間隔を決める演算回路を設け、上記像高の間隔をPCLK信号に同期させることによりデータ領域設定値に相当するデータを取得できる。また上記データ領域設定値は主走査ドット位置ずれの変位が大きい像高間はデータ領域を狭くとり、変位が小さい像高間はデータ領域を広く取ることになるためPCLK数を一定数とした場合と比較してデータ領域内のデータ数を像高により変更する構成により、主走査ドット位置ずれ量を小さくすることが可能となる。
【0036】
また一定数の場合に比べて少ないデータ領域数で同等の主走査ドット位置ずれ量に補正することが可能となり、位相データに用いるデータ数やデータの保存に必要なメモリの削減が可能となる。
【0037】
図1に、本発明に係る光走査装置の一実施例の全体構成図を示す。半導体レーザ201からのレーザ光は、コリメータレンズ202、シリンダーレンズ203を通り、ポリゴンミラー204によりスキャン(走査)され、走査レンズ(fθレンズ)205を通り、透明部材206を介し、被走査媒体である感光体207に入射することにより、感光体207上に画像(静電潜像)を形成する。この走査レーザ光を、有効書込開始位置にて書込を開始するために、有効書込開始位置を光束が走査する前に検出器101により信号検出し、有効書き込み終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を検出器102より検出し、ドット位置ずれ検出・制御部110に入力する。ドット位置ずれ検出・制御部110では、検出部101,102間をレーザ光が走査される時間を測定し、理想的な走査が行われた場合における走査時間と比較するなどして走査時間のずれ量を求め、そのずれ量を補正するための位相データを生成し、外部位相データとして画素クロック生成部120へ出力する。なお、検出手段101の出力信号は、ライン同期信号として画像処理部130にも与える。
【0038】
画素クロック生成部120は、先に説明した図36、図37、図42などの構成をとるものである。ここで、画素クロック生成部120が位相データ記憶回路を具備していない場合には、ドット位置ずれ検出・制御部110ではライン毎に外部位相データを画素クロック生成部120へ出力するが、位相データ記憶回路を具備している場合には、前もって位相データを求めるなどして、あらかじめ画素クロック生成部120へ与えておくようにする。また、ドット位置ずれ検出・制御部110では走査レンズの特性により生ずる走査ムラを補正するようなライン毎に常に同じ補正をするための位相データ(第1位相データ)だけでなく、ポリゴンミラーの回転ムラのようなライン毎に変化する補正にも対応するための位相データ(第2位相データ)も生成し、画素クロック生成部120が位相データ合成回路を具備している場合には、その位相データも画素クロック生成部120へ出力するようにする。
【0039】
画素クロック生成部120では、高周波クロック生成部100の高周波クロックVCLKを入力し、ドット位置ずれ検出・制御部110からの外部位相データに基づいて位相制御された画素クロックPCLKを生成して画像処理部130とレーザ駆動信号生成部140に与える。画像処理部130は、画素クロックPCLKを基準に画像データを生成し、レーザ駆動信号生成部140は、この画像データを入力して、同様に画素クロックを基準にレーザ駆動信号(変調信号)を生成し、レーザ駆動部150を介して半導体レーザ201を駆動する。これにより感光体207には、位置ずれのない画像を形成することができる。
【0040】
ここで光走査光学系のドット位置ずれについて図2を用いて説明する。図2の横軸は理想像高(画像データに基づく理想ドット位置)、縦軸は実像高(光走査光学系を介した実際のドット位置)を表す。ここで理想的には傾きが1のリニア(光学的にはfθ特性が良好に補正されている)な特性が望ましいが、以下の理由から一般的にはリニア(等速度的な走査)ではなく、湾曲している(走査速度ムラが発生している)。
【0041】
言いかえると理想的な主走査ドット位置に対し、実際の主走査ドット位置はずれてしまう。その原因としては次の3つの要因が考えられる。
1.走査レンズのfθ特性が十分に補正されていない
2.光走査光学系の光学部品精度、ハウジング上への取付精度の劣化
3.機内の温度、湿度などの環境変動による光学部品の変形、屈折率変動により焦点距離が変化し、
fθ特性が劣化
特に環境変動による主走査ドット位置ずれは、出荷時に光学調整または電気的補正を実施したとしても避けることはできず、例えばファーストプリント時の特性が(a)であったとしても、連続してプリント出力した場合に機内の温度が上昇し、(b)の特性値に変化してしまうことが起こりうる。これにより、1枚目のプリントの色合いと、複数枚プリントした後の色合いが変わってしまう場合がある。
【0042】
そこで、本発明は使用される光走査光学系の理想像高に対する実像高の関係の特性値を、本発明は予備実験またはシミュレーションなどで予め把握しておき、その特性値からルックアップテーブルなどを作成する。ドット位置ずれ検出・制御部110では、実際にプリント駆動させたときの光走査時間を逐次計測し、その計測走査時間に基づき、ルックアップテーブルからドット位置補正量を求め、ドット位置が理想位置になるように位相シフト量を決定する。これにより、機内の環境変動によって生じる主走査方向のドット位置ずれを効果的に補正することが可能となる。
【0043】
図1の光走査装置におけるドット位置を任意の位置に補正する方法の第一の実施例を図3、図4に示す。図3において、書込み開始のタイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する場合、実画像領域となる有効走査期間内では画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、前記半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成する。このとき、画素クロックが一定周期であったとしても、感光体上の静電潜像は偏向器や光学系による主走査方向の静電潜像の位置ずれを生じ、静電潜像の位置ずれは最終的にドット位置ずれにつながる(図4)。このとき主走査方向における有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値をそれぞれ像高比1,−1と相対的に定義している。
【0044】
図4に、縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示した主走査位置ずれ量の図を示す。図4(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。また、画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成回路(例えば36)により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0045】
本実施例は、有効書込開始位置より前の走査のタイミングで信号検出することにより、非同期のクロックを検出信号に同期させ、有効書込開始位置でのクロックの位置精度を向上させると共に、有効書込終了位置と略同一位置またはより走査方向を光束が走査した際に信号検出することにより、前記書込開始位置前の検出信号と書き込み終了位置後の検出信号に基づいて、有効書込領域内におけるドット位置ずれなどの変動成分を検出し、位相データとして与えることにより、有効走査期間内のドット位置ずれを高精度に補正するものである。
【0046】
図5、図6に、有効書込終了位置を光束が走査する際に信号検出し、位相データを補正する実施例を示す。ここで、図5は図3に、図6は図4にそれぞれ対応しており、有効書込終了位置と略同一位置を光束が走査した際の検出信号に基づいて、画素クロックの遷移タイミングを生成する位相データを与えることにより、図3、図4に示す実施例に対してより高精度に主走査ドット位置ずれを低減することが可能となる。
【0047】
図1の実施例における検出手段(検出器)は、図7(b)に示すように、三角形状の光検出器(PD)または、PDの直前に配備された三角形状のスリットと、図7(a)に示す四角状のPDなどの組み合わせにより構成される。このとき、PDがビームを検知する時間(図中のt1,t2)を検知することにより、副走査方向の位置を計測でき、ビームがPDに入ることによる立ち上がりを検出することにより、各検知手段によるビームの検出の時間差を計測できる。計測された時間差(t3,t4)により倍率誤差の測定が可能になる。
【0048】
なお、以下の各実施例については、図5に示すように、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に信号検出する第二の検出信号について、有効書込終了位置と略同一位置を光束が走査する際の信号検出を行う実施例とする。
【0049】
図8に本発明の光走査装置における別の実施例を示す。本実施例は平板ガラス206の第一面における反射光を被検出面に配置された検出器101,102,103で検出するものである。図8において、半導体レーザ201から発光されたレーザは、ポリゴンミラー204が回転することにより偏向走査され、走査レンズ205を介して被走査媒体(感光体上)207に光ビームスポットを形成し、静電潜像画像を形成する。
【0050】
本実施例では、検出手段として、書込開始位置側と終了位置側の2ヶ所と、書込領域内の1ヶ所(有効書き込開始位置と略同一位置)に光検出器101,102,103を設け、偏向器のポリゴンミラー204にて偏向走査されるビームが各光検出器101,102,103を横切る走査時間を計測し、この計測された走査時間の変動量に基づき、予め記録されたルックアップテーブル等から主走査のドット位置の補正量を設定する。この補正量データに基づき画素クロック生成部120により位相シフトされた画像クロックを生成し、該画素クロックにより、画像処理部130より生成された画像データに従い半導体レーザの発光時間をコントロールすることにより、被走査媒体上のドット位置を任意位置に制御することができる。
【0051】
なお、本実施例において、検出手段に向かう光束は透明部材206の第1面で反射される。このため、以下の効果が得られる。これは他の実施例でも同様である。
1.透過する面が少なくなり、検出用の光束の波面の劣化が少なくなり、正確なビーム位置の検出が可能となる。
2.検出用のビームが材料による吸収による影響を受けない、透過する面が少なくなるので光量損失が少なくなり、正確なビーム検出が可能となる。
3.検出用のビームが材料による吸収による影響を受けにくいように、透明部材の反射率が大きい透材料を用いることにより、反射光のレベル低減が少なくなるので光量損失が少なくなり、正確なビーム検出が可能となる。
【0052】
図8の光走査装置におけるドット位置を任意の位置に補正する方法の実施例を図9、図10に示す。図9は先の図3や図5に対応する。図10は、縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示した主走査位置ずれ量の図を示す。図10(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。
【0053】
画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成部120により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また、1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0054】
図8の光走査装置における光学系の一実施例を図11に示す。図11の実施例は、ビームスプリッタ206′により被走査面に向かう光束と、検出手段に向かう光束を異なる方向の光束に分離して検出するものである。ビームスプリッタ206′は一対の直角三角形のプリズムを2個接合したものであり、その接合面はハーフミラー面とされている。ビームスプリッタ206′に入射した光は、ハーフミラー面においてその一部が透過し、透過光はそのまま直進して被走査媒体207上を走査する。一方、ハーフミラー面で反射された光は、図11(b)に示すように下方へ屈曲して反射光を形成する。被走査媒体207上を走査する光束と検出器101,102,103で検出される光束をビームスプリッタ206′で光束分離することで、同時にかつ異なる方向の光束が検出可能となる。
【0055】
本構成により、ポリゴンミラー204の回転によるレーザ光の被走査媒体207上での第1の走査と共に、ビームスプリッタ206′のハーフミラー面での反射光により、被走査媒体面とは異なる方向、位置において第2の走査が行われるので、その第2の走査ライン上に検出器101,103,102を配置することにより、ポリゴンモータの回転速度に伴い、位相同期信号を得ることができる。
【0056】
図8、図11の実施例は、被走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の検出器101,102,103により検出する検出手段において、検出することを特徴とするものであり、本実施例によれば、有効書込領域の開始、終端のタイミングで、リアルタイムに光束を検出可能な構成であるので、位相同期制御やドット書込位置補正をリアルタイムに高精度に行う事が可能となる。
【0057】
図12は、図8、図11の実施例において、3個の検出器101,102,103を略同一の支持体104上に配置したものである。こうすることにより、温度変動や環境変動による、反射部材、検出手段の位置、向きの変動を低減することが可能となり、より高精度な主走査ドット位置検出及び主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0058】
図13に本発明の光走査装置における更に別の実施例を示す。図13の実施例は、平板ガラスなどの透明部材206の第一面における反射光を走査方向に配置された反射部材209、210、211で更に反射させ、一つの検出器105で検出するものである。図13において、半導体レーザ201から発光されたレーザは、ポリゴンミラー204が回転することにより偏向走査され、走査レンズ205を介して被走査媒体(感光体上)に光ビームスポットを形成し、静電潜像画像を形成する。
【0059】
本実施例では、1つの検出器105に対して、書込開始位置側と終了位置側の2ヶ所と、書込領域内の1ヶ所に反射部材209,210,211を設け、ポリゴンミラー204、走査レンズ205にて偏向走査されるビームが反射部材209,211,210を横切り、その反射光が一つの検出器105で信号検出される走査時間間隔を計測し、この計測された走査時間の変動量に基づき、予め記録されたルックアップテーブル等から主走査のドット位置の補正量を設定する。この補正量データに基づき、画素クロック生成部120により位相シフトされた画像クロックを生成し、該画素クロックを利用し、画像処理部130より生成された画像データに従い半導体レーザ201の発光時間をコントロールすることにより、被走査媒体207上のドット位置を任意位置に制御することができる。
【0060】
図14に図13の構成における光学系の一実施例を示す。本実施例は、ビームスプリッタ206′により被走査面に向かう光束と、検出手段に向かう光束を異なる方向の光束に分離して検出するものである。
【0061】
ビームスプリッタ206′は一対の直角三角形のプリズムを2個接合したものであり、その接合面はハーフミラー面とされている。ビームスプリッタ206′に入射した光は、ハーフミラー面においてその一部が透過し、透過光はそのまま直進して被走査媒体207上を走査する。一方、ビームスプリッタ206′のハーフミラー面で反射された光は、図14(b)に示すように下方へ屈曲して反射光を形成する。被走査媒体206上を走査する光束と検出器105で検出される光束をビームスプリッタで光束分離することで、同時にかつ異なる方向の光束が検出可能となる。
【0062】
本構成により、ポリゴンミラー204の回転によるレーザ光の被走査媒体上での第1の走査と共に、ビームスプリッタ206′のハーフミラー面での反射光により、被走査媒体面とは異なる方向、位置において第2の走査が行われるので、その第2の走査ライン上に反射及び反射・透過部材209,210,211を構成し、反射及び透過光束を一つの検出器105により検出することによりポリゴンモータの回転速度に伴い、同期検知信号を得ることができる。
【0063】
図15は、検出走査光学系の他の実施例を示したものである。本実施例では、反射・透過部材206で反射された反射光は、複数の反射部材及び反射・透過部材209,210,211にて更に反射乃び透過された後、一つの検出器105へ導かれている。本実施例の特徴は、光束が複数の反射乃び反射・透過部材209,210,211を反射、透過した後に検出105に導かれる構成をなす点、また、各反射・透過部材209,210,211、検出器105を支持体106に配置した点であり、本構成により反射・透過部材209,210,211と検出器105により構成される検出系のレイアウトをコンパクトに構成することが可能となり、光走査装置の小型化につながる。
【0064】
次に、図6、図10により、画素クロック1周期を1単位として、複数の単位で構成されるデータ領域毎に位相を与えることで、主走査位置ずれを補正する実施例を説明する。
【0065】
図6において、書込み開始のタイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する場合、実画像領域となる有効走査期間内において画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成するとき、感光体上の静電潜像には偏向器や光学系による主走査方向のドット位置ずれが生じる。このとき主走査方向を示す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値をそれぞれ像高比1,−1と定義している。
【0066】
図6(A)〜(C)に示す主走査位置ずれ量の図は縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示している。図6(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成部により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また、1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0067】
このとき、位相シフトを行う位相シフトデータを与えるために、連続した複数の画素クロックをデータ領域として、有効走査期間内のデータを複数の領域に分割し、各領域毎に位相シフトデータを設定することにより、各画素毎に位相シフトデータを与えて主走査位置ずれを補正する場合に比べ、データ量を減らすことが可能となる。
【0068】
図10は、図6に対して、有効書込開始位置の検出信号を加えたものであり、有効書込領域開始位置の前と有効書込開始位置の両方で同期を取ることにより、図6の実施例に比べて有効書込領域内を高精度にドット位置補正が可能となる。
【0069】
図41に本発明におけるデータ領域へのデータ設定方法の具体例を示す。
先に述たように、図41の例は画素クロック30PCLK分を一データ領域と定義した実施例であり、本データ領域内で−3/8PCLKの位相シフトを行う場合の実施例を示したものである。画素クロックの位相シフト分解能が±1/8PCLKの場合、データ領域内の3つの画素クロックについて−1/8PCLKの位相シフトを行う事により、データを与えない初期状態のデータ領域に対して、−3/8PCLKの主走査ドット位置補正が可能となる。図115の補正1の実施例ではデータ領域の最初のドットから10PCLK毎に−1/8PCLKの位相シフトを行うタイミングを計る位相シフトデータにより−1/8PCLKのドット位置補正を行っている。補正2の実施例では、データ領域の最初のドットから数えて5ドット目から補正後1と同じく10PCLK毎に−1/8PCLKの位相シフトを行うタイミングを計る位相シフトデータにより−1/8PCLKのドット位置補正を行っている。
【0070】
位相シフトデータの生成方法としては、外部信号からシリアルデータとして直接直接入力する方法や、カウンタを設けて一定間隔で位相シフトを行う方法がある。前者はデータ領域の所望の位置に位相シフトを発生させることが可能であり、位相シフトのパターンが画像に影響を及ぼさないように設定変更することが容易である。後者の場合、図41の補正1、補正2に示すようにカウンタの初期値をずらすことで、連続したラインを書き込む場合に位相シフトした部分が縦筋画像となって現れることを防ぐことが可能となる。
【0071】
また、例えば主走査ドット位置ずれを全画像データに対して補正を行う事は、メモリ容量が膨大となり、制御系へのコスト、回路規模等の負担が大きくなる。また、補正処理に費やす時間も無視できない。本発明では、検知手段間を複数のデータ領域に分割し、各々のデータ領域単位で位相データの補正値を設定することにより、上記課題を解決することができる。 先に述べたように、図6(A)〜(C)に示す主走査位置ずれ量の図は縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示している。例えば、プリント動作中に計測された2点間の走査時間を基にルックアップテーブル上の主走査ドット位置ずれが図6(A)で表されるような場合、図6(B)〜(C)で示すように、全画像データを複数の領域に分割し、各々のデータ領域の主走査ドット位置ずれ量の代表値(平均値など)を補正値とすることにより、メモリ容量を増やすことなくドット位置ずれを良好に補正することが可能である。ここで、例えば画素クロックの位相を±1/8ドットシフト単位でシフトした場合は、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となり、1200dpi書込みの場合、有効書込み幅内の主走査位置ずれは2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。分割数が多いほど良好な補正が可能であるが、メモリ容量と補正処理時間の制約から、最適分割数を決定することが望ましい。
【0072】
また本発明はデータ領域毎に位相データを設定する構成とすることにより、
例えば画素クロック毎に位相データを位相シフトを行う場合に比べてデータ量を低減することができる。これについて、図6の実施例で説明する。
【0073】
図6(B)は有効走査期間を22のデータ領域に分割し、分割したデータ領域の中央値におけるリニアリティが0になるように位相データを設定している。位相シフト量が±1/8PCLKでシフト可能であり、各画素クロック毎に位相シフトデータを与える場合、位相シフト量の3パターン(−1/8クロック、0、+1/8クロック)設定するためには2ビットのデータが必要となる。今1200dpi書込み時にで有効走査期間を300mmとした場合、1ドットは約21.2μm相当となり有効走査期間内のドット数は300/0.0212=14150ドットとなり、各データ領域におけるドット数は14150/10=1415ドットとなる。
【0074】
走査レンズの特性による走査ムラのような静特性の補正を行う場合、各画素クロック毎に位相データを設定すると2ビット×14150ドット=28350ビットのデータを与える必要がある。
【0075】
一方、1415ドットからなるデータ領域毎に位相データを設定した場合、1415ドットのうち何ドットを位相シフトすればよいか分かればよいので、12ビットあれば位相シフトを行うドット数を定義できる。このとき位相シフト量の3パターン設定するのに2ビット必要なので、12ビット×2ビット=24ビットあればデータ領域の位相データを設定できる。またデータ領域は10あるので24ビット×10=240ビットあれば1ライン分の位相シフトデータを設定できるため、画素クロック毎に位相データを設定する場合に比べて約8%のメモリ量でドット位置ずれの補正が可能となる。
【0076】
本発明により、画素クロック生成装置をIC化、IP化する際には、位相データ用メモリの大幅な削減につながり、チップサイズの小型化、しいてはコストダウンにつながる。
【0077】
次に、図5、図9により、被走査媒体上の有効なデータ書込み期間である有効走査領域に対して、有効走査範囲開始位置を決定する有効走査開始決定位置、有効走査開始決定位置で画素クロックを出力するための同期信号を検出する同期用信号検出位置の間を有効書込開始決定領域として1データ領域に設定する実施例を説明する。
【0078】
図5おいて、光源から出力される光束が、水平方向の矢印方向に走査光として繰り返し走査する場合を考える。走査光は周期的に走査しており、走査開始後は第一に図中、被走査媒体左にある検出手段1を通過する。このとき検出手段としてPD等の光検出素子(図1の検出器101)を用いることで、検出手段を走査光通過時にPD検出信号が得られる。走査光は検出手段1通過後は、被走査媒体上を走査し、その後検出手段2を通過し、検出手段1と同様の光検出素子(図1の検出器102)を用いることでPD検出信号が得られる。
【0079】
通常画像形成装置においては、上記PD検出信号は信号反転して同期センサ入力直後に信号が立ち下がる位相同期検知信号が用いられる。ここで、位相同期検知信号の検出手段1から検出手段2までの立下り期間にHI(ハイ)となる信号をWE1、被走査媒体上の画像を形成する領域を有効走査範囲として検出手段1側を書込開始位置、検出手段2側を書込終了位置としたとき、両位置間でHIとなる信号をWE2とする。このとき書込開始位置を精度良く決定するため、WE1信号の立ち上がりから2000ドット分を書込開始位置補正領域として設定し、位相データを与えることにより、光学系や偏向器によるドット位置ずれを補正して高精度な書込開始位置設定が可能となる。同様にして書込終了位置を精度良く決定するため、WE1信号の立下りから2000ドット前までを書込終了位置補正領域として設定し、位相データを与えることにより、書込開始位置同様に高精度な書込終了位置設定が可能となる。また、書込開始位置−書込終了位置間となる有効走査期間内ではデータ領域を設定して位相シフトデータを与えることにより、データ量やメモリの削減が可能となる。
【0080】
図9の実施例は、図6の実施例において有効書込開始位置に検出手段(図8の検出器103、図13の反射部材211)を追加した例であり、より高精度に書込開始位置補正領域及び有効書込範囲補正領域を設定することが可能となり、しいてはドット位置補正を高精度に行うことが可能となる。
【0081】
次に、図6、図10により、データ領域中のクロック数を略一定数としてデータ領域毎に位相データを設定して、主走査位置ずれを補正する実施例を説明する。これは、位相データを与える画素クロックを一定数の連続したデータ領域として定義し、位相データを与えるものである。データ領域を構成する画素クロックを一定数とすることにより、各データ領域における位相シフト量の最大、最小値が等しくなる。
【0082】
先に述べたように、図6(B)は図6(A)の主走査ドット位置ずれ特性を有する光学系において、データ領域を有効走査期間で22等分割したものである。像高を±150mm、1200dpi書込みと仮定したとき、データ領域は300mm/15=20mmとなり1ドットあたり21.2μmより各データ領域は20/0.0212=943ドット程度となり、位相シフトの分解能を±1/8PCLKとしたとき、各データ領域では全画素クロックに位相シフトを行った場合±2.5mm程度の位相シフトが可能となる。また、位相データは各データ領域の画素クロック数を等しく定義するため、各データ領域ともに設定データの大きさが等しくなるため、容易なメモリ及び回路構成で位相データを生成することができる。
【0083】
また、図10に示すように、有効書込開始位置に検出手段を設けた場合には、上記と同様の効果と共に、より高精度な書込開始位置のドット位置補正が可能となる。
【0084】
次に、同様に図6、図10により、主走査ドット位置ずれ量の変化量が大きい像高ではデータ領域を狭く、変化量の小さい像高ではデータ領域を広くする実施例について説明する。
【0085】
図6(C)が、実施例を示す。図6(C)に示すように、あらかじめ画像形成装置における被走査媒体上にセンサ等を設けて主走査ドット位置ずれ量を測定しておき、測定データである図6(A)において、主走査ドット位置ずれ量の変化量が大きい像高である像高比±1近傍でのデータ領域の画素クロック数を少なく、変化量が小さい像高である像高比0近傍でのデータ領域の画素クロック数を多く設定することにより、データ領域の分割数が等分割の場合に比べて同等かより少ない数でデータ領域間ずれ量が小さくなるように設定できる。
【0086】
また、図10(C)に示すように、有効書込開始位置に検出手段を設けた場合には、上記と同様の効果と共に、より高精度な書込開始位置のドット位置補正が可能となる。
【0087】
次に、有効書込領域の長さが複数パターンに変更される機能を有する光走査装置において、紙サイズによらず有効書込開始位置が複数パターンに共通して略同一位置にあるとき、データ領域の最終データが有効書込終了位置と略同一位置となるようにデータ領域を設定する実施例を図16に示す。
【0088】
図16のパターン1は、有効書込領域を一データ領域とした場合の実施例を示しており、紙サイズB5,A4,B4,A3のそれぞれの場合に、データ領域開始位置は有効書込開始位置と略同一位置にあり、各紙サイズ共通であるが、データ領域終了位置は各紙サイズに合わせた位置と略同一位置となるように設定する。
【0089】
このとき、例えば紙サイズが異なる場合にも、データ領域による分割位置と紙サイズの位置とが略同一位置となるため、データ領域毎に位相データを与えてドット位置ずれ補正を行うことにより、紙サイズに合わせた高精度な補正が可能となる。これにより、各紙サイズにおける有効書込開始位置及び有効書込終了位置を、光学系や偏向器によるドット位置ずれ補正により高精度に設定可能となる。
【0090】
また、図16のパターン2には、有効書込領域をさらに複数の領域に分割した場合の実施例を示す。本実施例では、図に示すように有効書込領域を9つの領域に分割しており、なおかつ紙サイズと略同一位置にてデータ領域が切り替わる設定となっている。これにより、有効書込領域内を複数の領域に分割し、なおかつ紙サイズとの一致をはかることにより、少ないデータ量で本発明により各紙サイズにおける有効書込開始位置及び有効書込終了位置を、光学系や偏向器によるドット位置ずれ補正により高精度に設定可能となる。
【0091】
次に、紙サイズによらずに書込開始位置が有効書込開始位置と略同一位置にあるとき、紙サイズ情報に基づいて使用するデータ領域の終了位置を変更する実施例を図17に示す。
【0092】
本実施例では、図17に示すように、有効書込領域を複数の領域に分割しており、なおかつ紙サイズと略同一位置にてデータ領域が切り替わる設定となっている。これにより、有効書込領域内を複数の領域に分割し、なおかつ紙サイズとの一致をはかることにより、少ないデータ量で本発明により各紙サイズにおける有効書込開始位置及び有効書込終了位置を、光学系や偏向器によるドット位置ずれ補正により高精度に設定可能となる。
【0093】
次に、紙サイズによらずに有効書込領域の中央位置が有効書込領域の中点と略と略同一位置にあるとき、データ領域開始位置及び終了位置を紙サイズに合わせて設定する実施例を図18に示す。
【0094】
本実施例によれば、有効書込領域の中点が複数パターンに共通して一定位置となる場合にデータ領域の初期データ及び最終データがそれぞれ有効書込開始位置及び有効書込終了位置と略同一位置となるようにデータ領域を設定することにより、紙サイズに合わせて高精度に有効書込開始位置及び有効書込終了位置及び主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0095】
図18において、紙サイズによらず、有効書込領域の中心位置は略同一位置となるため、検出手段1から有効書込領域までの間隔は紙サイズにより異なる長さとなる。例えばA3の紙サイズの場合の有効書込開始位置を基準有効書込開始位置とした場合、B4,A4,B5の各紙サイズにおける有効書込開始位置は基準有効書込開始位置より走査方向にずれた位置となる。このとき紙サイズ毎に基準有効書込開始位置から有効書込開始位置までを1データ領域として、前記1データ領域にドット位置ずれ補正をかけることによって、紙サイズによる有効書込開始位置を少ないデータ量で高精度に設定可能となる。
【0096】
また、各紙サイズにおける有効書込領域内を複数のデータ領域に分割することによって紙サイズ毎に最小限の位相データ量で高精度なドット位置ずれ補正が可能となる。図18では、各紙サイズ(B5,A4,B4,A3)毎に、有効書込領域内のデータ領域を変更しており紙サイズに合わせた最小限の位相データによるドット位置ずれ補正が可能となる。
【0097】
次に、図18により、紙サイズによらずに有効書込領域の中心位置が、有効書込領域の中点と略同一位置にあるとき、データ領域を、有効書込開始位置と、最大有効書込開始前領域と、有効書込領域に分割する実施例を説明する。
【0098】
本実施例は、光源から出力される光束を、偏向器により走査方向に沿って被走査媒体上を走査させるとき、被走査媒体上の有効なデータ書込み期間である有効書込領域と、有効書込領域を決める書込開始位置、書込終了位置を決定する領域を、書込開始側の検出手段1から書込開始位置までの領域を書込開始位置補正領域、書込終了側の検出手段2から書込終了位置までの領域を書込終了位置補正領域と定義したときに各3種類の領域毎に位相データを与える領域を更に分割するものである。
【0099】
図18において、光源から出力される光束が、水平方向の矢印向きに走査光として繰り返し走査する場合を考える。
走査光は周期的に走査しているが、走査開始後は第一に図中、被走査媒体左にある検出手段1を通過し、走査光通過時に検出手段1よりPD検出信号が得られる。その後走査光は被走査媒体上を走査し、検出手段2を通過し、同様にPD検出信号が得られる。通常画像形成装置においては上記PD検出信号は信号反転して検出手段の信号入力直後に信号が立ち下がる位相同期検知信号として用いられる。このとき位相同期検知信号の検出手段1から検出手段2までの立下り期間にHIとなる信号をWE1、被走査媒体上の画像を形成する領域を有効書込領域として検出手段1側を書込開始位置、検出手段2側を書込終了位置としたとき、両位置間でHIとなる信号をWE2とする。このとき書込開始位置を精度良く決定するため、例えばWE1信号の立ち上がりから2000ドット分を書込開始位置補正領域として設定し、位相データを与えることにより、光学系や偏向器によるドット位置ずれを補正して高精度な書込開始位置設定が可能となる。同様にして書込終了位置を精度良く決定するため、同様にWE1信号の立下りから2000ドット前までを書込終了位置補正領域として設定し、位相データを与えることにより、書込開始位置同様に高精度な書込終了位置設定が可能となる。
【0100】
また、書込開始位置−書込終了位置間となる有効書込領域では上記2領域とは別にデータ領域を設定して位相データを与えることにより、装置全体としては書込開始位置補正領域、書込終了位置補正領域ではデータ領域数を少なく、有効書込領域ではデータ領域数を少なくする構成によりデータ量やメモリを削減した構成が可能となる。
【0101】
次に、本発明の光走査装置における更に別の実施例を図19に示す。本実施例は、先の図13と同様に、平板ガラスなどの透明部材206の第一面における反射光を走査方向に配置された反射部材209、210、211で更に反射させ、一つの検出器105で検出するものである。図19において、半導体レーザ201から発光されたレーザは、ポリゴンミラー204が回転することにより偏向走査され、走査レンズを介して被走査媒体(感光体)207上に光ビームスポットを形成し、静電潜像画像を形成する。
【0102】
図19では、検出手段として、書込開始位置側と終了位置側の2ヶ所と、書込領域内の略中央の1ヶ所に反射部材209,210,211を設け、及び、これら反射部材209,210,211で反射されるビームを受光する一つの検出器105で構成し、ポリゴンミラー204の偏向器にて偏向走査されるビームが光検出手段を横切る走査時間を計測し、ドット位置ずれ検出・制御部110において、この計測された走査時間の変動量に基づき、予め記録されたルックアップテーブル等から主走査のドット位置の補正量を設定する。この補正量データに基づき画素クロック生成部120により位相シフトされた画像クロックを生成し、該画素クロックに基づき、画像処理部130より生成された画像データに従い、LD駆動信号生成部140、LD駆動部150を介し半導体レーザ201の発光時間をコントロールすることにより、被走査媒体上のドット位置を任意位置に制御することができる。
【0103】
先に述へたように、画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックの周期を変化させる画素クロック生成手段を構成することにより、位相データにより特定の画素クロックの周期を変化させることが可能となり、主走査ドット位置ずれを高精度に補正することができる。
【0104】
図19の光走査装置における主走査ドット位置を任意の位置に補正する方法の実施例を図20、図21に示す。
図20、図21において、書込み開始のタイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する機能を有する画素クロック生成装置において、実画像領域となる有効走査期間内において画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、前記半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成するとき、感光体上での画素クロックは偏向器や光学系による主走査方向のドット位置ずれが生じる。このとき主走査方向を示す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値をそれぞれ像高比1,−1と定義している。
【0105】
図20(A)〜(C)に、縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示した主走査位置ずれ量の図を示す。図3(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成回路により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0106】
図19やその他の実施例における検出器は、例えば、図22(b)に示すように三角形状のPDまたは、PDの直前に配備された三角形状のスリットと、図22(a)に示す四角状のPDなどの組み合わせにより構成される。このとき、PDがビームを検知する時間(図中のt1,t2)を検知することにより、副走査方向の位置を計測でき、ビームがPDに入ることによる立ち上がりを検出することにより、各反射部材によるビームの検出の時間差を計測できる。
【0107】
例えば、図19の実施例において、反射部材1−反射部材3を介した反射光による検出手段(検出器105)における検出時間差をt3、反射部材3−反射部材2を介した反射光による検出手段における検出時間差をt4としたとき、計測された時間差(t3,t4)と、各検出開始時間から高周波クロックをカウントするカウント手段の出力カウント数を比較するなどの方法によって、同期検知時間を高精度に測定でき、同期検知時間に基づいて主走査方向の倍率誤差の補正が可能になる。
【0108】
なお、同期検知の精度は主走査方向に配置された反射乃至は反射・透過部材の数が多いほど、検知手段の個所におけるドット位置を高精度に補正することができるが、信号処理が複雑になったり、データが多くなり処理が重くなることもあり最適な数に設定することが望ましい。
【0109】
図23に、その一実施例を示す。図23は、図19における3個の反射部材209、210、211を6個に増やした場合の実施例を示しており、221〜226に示す反射部材1〜6のそれぞれによる反射光が検出手段(検出器105)に集光され、偏向器により偏向走査された光束の走査に伴い、各反射部材による反射光が検出手段で検出される。また、本実施例においては、複数の反射部材221〜226と一つの検出器105とを略同一の支持体230上に配置することにより、温度変動や環境変動による、反射部材、検出手段の位置、向きの変動を低減することが可能となり、より高精度な主走査ドット位置検出及び主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0110】
また、図19やその他の実施例における光束を反射する機能を有する反射部材としては、ガラス、プラスチック等の透明部材の一面に反射材を構成したものやミラーなどがあり、光束を反射及び透過の両方の機能を有する反射・透過部材としては、ガラス、プラスチック等の透明部材などがある。これら部材の形状としては、平行平板形状とすることにより光束の反射および透過方向を容易に制御できる。また、反射部材のみで構成する場合には、反射率の高い部材で構成し、反射・透過部材も用いた構成の場合には、反射率が高く、透過率も高い部材を用いることが望ましい。
【0111】
本発明の光走査装置における更に別の実施例を図24に示す。本実施例は、複数の反射部材、もしくは反射・透過部材からの反射乃至は透過光束が、重複する領域を有することを特徴とする光走査装置である。
【0112】
図24に示すように、反射・透過部材206で反射された反射光は、複数の反射部材及び反射・透過部材209,210,211にて更に反射及び透過された後、一つの検出器105へ導かれている。本実施例の特徴は、光束が複数の反射及び反射・透過部材209,210,211を反射、透過した後に検出105に導かれる構成をなす点であり、本構成により反射及び反射・透過部材209,210,211と検出器105により構成される検出系のレイアウトをコンパクトに構成することが可能となり、光走査装置の小型化につながる。
【0113】
なお、図24の構成において、透過光束が重複する領域を有する構成により、透過光束により反射・透過部材を光束が透過する回数が異なり、その結果反射・透過部材の透過率による検出器における検出信号の振幅値が異なってしまう。そこで反射・透過部材の透過率を考慮して、透過する回数の多い反射・透過部材による反射光より得られる検出信号は、透過による光量減衰分だけ、信号振幅を大きく補正することにより、各像高における同期検知信号を高精度に検出するものである。
【0114】
次に、図25により、複数の反射・透過部材から検出器へ向かう光束が重複する領域を有する場合に、光束毎に検出信号の振幅補正を行う必要があることを説明する。図25の構成は、先の図15と同様に、走査光束を反射部材1、反射・透過部材2、3で反射する位置の3ヶ所で検出するものである。ここで、209,210,211、各部材を介して検出器105に入射する光束の光路長をそれぞれ光路長L1,L2,L3とする。このとき光路長L2の光束は210の反射・透過部材2の反射光が直接検出器105に入射しているが、光路長L3の光束は、211の反射・透過部材3で反射された後、210の反射・透過部材2を透過した後、検出器105に入射される。同様に、光路長L1の光束は、209の反射部材1で反射された後、211,210の反射・透過部材3,2を透過した後検出手段に入射される。よって、反射・透過部材2,3の透過率をそれぞれT2,T3(T2,T3<1)としたとき、光路長L3の光束はT2倍、光路長L1の光束はT2×T3倍の光量になり、検出手段で信号検出される際に本来信号検出される信号の振幅値は一定であるはずが、透過率の分低下してしまう。
【0115】
そのため、振幅低下による同期検知信号の立ち上がり、立下り特性の低下、同期検知時間ずれなどが引き起こされると考えられる。本発明では、上記不具合を改善するため反射・透過部材を透過することによる信号の振幅低下を補正することにより、高精度な同期検知を行い、同期検知信号に基づいて高精度な主走査ドット位置ずれ補正を行うものである。
【0116】
なお、図19の実施例においては、各反射部材209,210,211を介して検出器105に入射するまでの光束の光路長を略同一となるように、反射部材209,210,211及び検出器105を配置する構成により、各反射部材を経由する際に生じる時間差等の誤差を生じることなく、高精度な主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0117】
また、図19や図24の構成において、複数の反射部材又は反射・透過部材から検出器へ向かう光束により得られる検出信号の検出タイミングを、各反射部材又は反射・透過部材を走査光が走査した際に得られる検出信号毎に補正を行うことができる。例えば、図19の構成の場合、209〜211の反射部材1、2、3を介して検出器105へ導かれる光束の光路長が、L1、L2、L3とするとき、光路長の差分だけ、検出器105により検知される同期検知信号のタイミングをずらすことにより、高精度な同期検知信号を得ることが可能となる。また、図24の構成の場合は、図25において光路長がL1>L2>L3の場合、L3を基準信号として、L1、L2のタイミングをL3との光路差だけ補正することにより、高精度な主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0118】
次に、図19や図24の光走査装置において、検出タイミングの補正を光路長が最も長い像高での検出タイミングを基準として行う方法を図25、図26により説明する。
【0119】
図25において、光路長の長い順にL1、L2、L3としたとき、L1>L2>L3の関係が成り立つ。また、反射及び反射・透過部材1、2、3をそれぞれ光が走査したときに検出手段にて得られる検出信号をそれぞれ検出信号1、2、3とする。このとき、図26に示すように、L1における検出信号を基準信号としたとき、L2、L3の光束は光路長の差分だけそれぞれtd2,td3だけ検出信号が早まる。よってL1による検出信号に対して、L2及びL3による検出信号を遅延させることにより光路長による時間差の影響を低減した同期検知信号を、高精度に得ることが可能となる。また、その結果、高精度な同期検知信号に基づいて、主走査ドット位置ずれ量を高精度に補正することが可能となる。
【0120】
図24の光走査装置における走査光学系の一実施例を図28に示す。本実施例は、ビームスプリッタ206′により被走査面209に向かう光束と、検出手段に向かう光束を異なる方向の光束に分離して検出するものである。また、本実施例では、反射又は反射・透過部材208,212が追加された構成となっている。
【0121】
ビームスプリッタ206′は一対の直角三角形のプリズムを2個接合したものであり、その接合面はハーフミラー面とされている。ビームスプリッタに入射した光は、ハーフミラー面においてその一部が透過し、透過光はそのまま直進して被走査媒体上を走査する。一方、ハーフミラー面で反射された光は、図24(b)に示すように下方へ屈曲して反射光を形成する。被走査媒体207上を走査する光束と検出器105で検出される光束をビームスプリッタ206′で光束分離することで、同時にかつ異なる方向の光束が検出可能となる。
【0122】
本構成により、ポリゴンミラー204の回転によるレーザ光の被走査媒体207上での第1の走査と共に、ビームスプリッタ206′のハーフミラー面での反射光により、被走査媒体面とは異なる方向、位置において第2の走査が行われるので、その第2の走査ライン上に208〜212の反射及び反射・透過手段1、2、3、4、5を構成し、反射及び透過光束を検出器105により検出することにより、ポリゴンモータの回転速度に伴い、同期検知信号を得ることができる。
【0123】
次に図19の光走査装置における走査光学系の一実施例を図28に示す。本実施例は、図28に示すように被走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の反射または反射・透過部材209,210,211で反射し検出器105により検出する構成において、前記複数の反射または反射・透過部材209,210,211が主走査方向に配置されているとき、209,210の最端部にある前記反射または反射・透過部材同士の間隔を、被走査面の有効書込開始位置及び終了位置に走査した際の信号検出間隔と略同一に構成することを特徴とするものである。
【0124】
本実施例によれば、図29に示すように、有効書込領域の開始及び終端のタイミングで、リアルタイムに光束を検出可能であり、検出信号1、検出信号2間が有効書込領域をなし、位相同期検知や主走査ドット位置補正をリアルタイムに高精度に行う事が可能となる。
【0125】
また、他の実施例との大きな相違点は、有効書込領域内を正確に同期検知で検出する構成により、同期検知から有効書込領域までの時間差が生じてその間に発生する主走査ドット位置ずれなどの影響を受けることなく、高精度な主走査ドット位置ずれ補正が可能となる。
【0126】
次に、図19、図24の光走査装置において、画素クロック1周期を1単位として、複数の単位で構成されるデータ領域毎に位相データを与えて、主走査ドット位置を補正する方法を図21により詳述する。
【0127】
先に述べたように、図21において、書込み開始のタイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する機能を有する画素クロック生成装置において、実画像領域となる有効走査期間内において画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、前記半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成するとき、感光体上の静電潜像には偏向器や光学系による主走査方向のドット位置ずれが生じる。このとき主走査方向を示す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値をそれぞれ像高比1,−1と定義している。
【0128】
図21(A)〜(C)に示す主走査位置ずれ量の図は縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示している。図21(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。また、画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成回路により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0129】
このとき位相シフトを行う位相シフトデータを与えるために、連続した複数の画素クロックをデータ領域として、有効走査期間内のデータを複数の領域に分割し、各領域毎に位相シフトデータを設定することにより、各画素毎に位相シフトデータを与えて主走査位置ずれを補正する場合に比べ、データ量を減らすことが可能となる。
【0130】
図41に本実施例におけるデータ領域へのデータ設定方法の一具体例を示すが、その説明はここでは省略する。
【0131】
例えばプリント動作中に計測された2点間の走査時間を基にルックアップテーブル上の主走査ドット位置ずれが図21(A)で表されるような場合、図21(B)〜(C)で示すように、全画像データを複数の領域に分割し、各々のデータ領域の主走査ドット位置ずれ量の代表値(平均値など)を補正値とすることにより、メモリ容量を増やすことなくドット位置ずれを良好に補正することが可能である。
【0132】
ここで例えば画素クロックの位相を±1/8ドットシフト単位でシフトした場合は、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となり、1200dpi書込みの場合、有効書込み幅内の主走査位置ずれは2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0133】
次に、図21、図28により、データ領域が、複数の反射・透過部材、検出器による検出タイミングに連動して設定する実施例について説明する。
先に述べたように、図28は図24の光走査装置において、透明部材206からの反射光を209,210,211の反射または反射・透過部材1,2,3で反射し、その反射光を検出する検出器105で構成される。また、209,210の反射または反射・透過部材1,2からの反射光を検出手段で検出するタイミングは、感光帯上の有効書込領域の書込開始及び終了位置を走査するタイミングと略同一タイミングとなるように反射または反射・透過部材が配置されている。
【0134】
反射または反射・透過部材1,3からの反射光を検出器で検出するタイミングを書込開始位置側補正領域、反射または反射・透過部材3,2からの反射光を検出器で検出するタイミングを書込終了位置側補正領域として、各々の領域は8000ドットで構成されている場合を考える。このとき各領域の走査開始位置のドット位置は検出器からの検出信号により高精度に同期が取れているが、検出信号間は光学系や偏向器等のバラツキによりクロックに変動が生じる。そこで各領域毎に位相シフトデータを与えることにより、本実施例では例えば8000ドットのうち任意の10ドットについて−1/16ドットずつ位相シフトを行う位相シフトデータを与えて位相シフトを行うことにより、検出手段間の領域毎に高精度なドット位置補正が可能となる。
【0135】
本実施例は、検出器へ光束を導く反射または反射・透過手段が3つの場合であるが、反射または反射・透過部材の数を増やすにつれて、前記部材位置におけるドットを高精度に書込むことが可能となる。
【0136】
例えば、図21において、図21(B)は検出手段1,3間及び3,2間をそれぞれ15分割した例、図21(C)は検出手段1,3間及び3,2間をそれぞれ9分割した例である。図21(B)のようにデータ領域の分割数を大きくすることにより、データ領域間のずれ量が小さくなり、高精度なドット位置ずれ補正が可能となる。また、図21(C)のようにデータ領域の分割幅を変えて領域数を少なくした場合にも同様に高精度なドット位置ずれ補正が可能となる。
【0137】
次に、図21により、複数の検出器、反射・透過部材を光束が横切る走査時間に基づいて、位相データを補正する実施例を説明する。
図21において、書込み開始のタイミングを設定する位相同期信号の立下りからある一定期間後に画素クロックを生成する機能を有する画素クロック生成装置において、実画像領域となる有効走査期間内において画素クロック信号に基づき半導体レーザを変調させ、前記半導体レーザの出射光が光学系を経て感光体上に静電潜像を形成するとき、感光体上の静電潜像には偏向器や光学系による主走査方向のドット位置ずれが生じる。このとき主走査方向を示す有効走査期間は光学系により長さが異なるが、本例では像高中央を0とした場合、像高の最大、最小値をそれぞれ像高比1,−1と定義している。
【0138】
図21(A)〜(C)に示す主走査位置ずれ量の図は縦軸に主走査位置ずれ量、横軸に像高比を示している。図21(A)の光学系特性は像高の高い場所で変化量が大きく、像高が0近傍では変化量が小さい特性がある。画素クロックの位相を各クロック毎にクロックの数分の1ドット刻みでシフト可能な位相シフト機能を有する画素クロック生成回路により、各画素の主走査位置を±数分の一ドット単位でシフトできるため、原理的には±1/8ドットシフトの場合には、リニアリティの補正量は0%から12.5%まで調整可能となる。また1200dpi書込の場合、有効書込幅内の主走査位置ズレは、2.6μm(21.2μm/8)にまで低減できる。
【0139】
図30に、本発明の光走査装置における更に別の実施例の構成図を示す。本実施例は、図1の光走査装置の光源として、複数の半導体レーザを光学的に合成、またはモノシリックな半導体レーザアレイで構成されたマルチビーム光源を使用したマルチビーム走査装置の構成例を示す。
【0140】
図30では、半導体レーザをn=2個用いコリメートレンズの光軸Cを対称として副走査方向に配置される。半導体レーザ301、302はコリメートレンズ303、304との光軸を一致させ主走査方向に対称に射出角度を持たせ、ポリゴンミラー307の反射点で射出軸が交差するようレイアウトされている。各半導体レーザ301,302より射出した複数のビームはシリンダレンズ308を介してポリゴンミラー307で一括して走査され、fθレンズ310、トロイダルレンズ311により感光体上に結像される。画像処理部130のバッファメモリには各発光源ごとに1ライン分の印字データが蓄えられ、ポリゴンミラー1面毎に読み出されて、2ラインずつ同時に記録がおこなわれる。
【0141】
図31はマルチビーム光源ユニットの一実施例の構成図を示す。半導体レーザ403、404は各々主走査方向に所定角度、実施例では約1.5°微小に傾斜したベース部材405の裏側に形成した図示しないかん合穴405−1、405−2に個別に円筒状ヒートシンク部403−1、404−1をかん合し、押え部材406、407の突起406−1、407−1をヒートシンク部の切り欠き部に合わせて発光源の配列方向を合わせ、背面側からネジ412で固定される。また、コリメートレンズ408、409は各々その外周をベース部材405の半円状の取付ガイド面405−4、405−5に沿わせて光軸方向の調整を行い、発光点から射出した発散ビームが平行光束となるよう位置決めされ接着される。実施例では、上記したように各々の半導体レーザからの光線が主走査面内で交差するように設定するため、光線に沿ってかん合穴405−1、405−2および半円状の取付ガイド面405−4、405−5を傾けて形成している。ベース部材405はホルダ部材410に円筒状係合部405−3を係合し、ネジ413を貫通穴410−2を介してネジ穴405−6、405−7に螺合して固定され光源ユニットを構成する。
【0142】
上記した光源ユニットは、光学ハウジングの取付壁411に設けた基準穴411−1にホルダ部材の円筒部410−1をかん合し、表側よりスプリング611を挿入してストッパ部材612を円筒部突起410−3に係合することでホルダ部材410は取付壁411の裏側に密着して保持される。この時、スプリングの一端を突起411−2に引っかけることで円筒部中心を回転軸とした回転力を発生し、回転力を係止するように設けた調節ネジ613により、光軸の周りθにユニット全体を回転しピッチを調節する。アパーチャ415は各半導体レーザ毎にスリットが設けられ、光学ハウジングに取り付けられて光ビームの射出径を規定する。
【0143】
図32はマルチビーム光源ユニットの第2の実施例を示し、4個の発光源を持つ半導体レーザアレイ801からの光ビームをビーム合成手段を用いて合成した例を示す。基本的な構成要素は図31と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0144】
図33に、本発明の光走査装置における更に別の実施例の構成図を示す。本実施例は、図19の光走査装置の光源として、複数の半導体レーザを光学的に合成、またはモノシリックな半導レーザアレイで構成されたマルチビーム光源を使用したマルチビーム走査装置の構成例を示す。図33の構成は先の図30と同様であり、また、マルチビーム光源ユニットも図31、図32と同様であるまで、説明は省略する。
【0145】
ここでは、図33のマルチビーム走査装置により、2光源より出射される一方の光束を走査光とし、他方の光束を参照として、同じ偏光器により偏光された光束を、走査光は被走査面へ、参照光は被走査光とは異なる被検出面にそれぞれ導びき、参照光を使用して位相補正する実施例について説明する。
【0146】
図33においては、書込用の光源となる走査光源用半導体レーザ302から出射された光束は、コリメータレンズ304、シリンダーレンズ306などを介してポリゴンミラー307で偏向され、fθレンズ308を通った後、反射部材309を介して、感光体310に入射される。ここで、書込用光源302とは別個に、走査信号の位相同期検知を行う参照用光源用レーザ301用光源が設けられている。
【0147】
この参照光源用LD301は、走査光源用LDと主走査方向には同一方向に向けて光束を出射させるものであり、ポリゴンミラー307の同一反射面において上下方向(副走査方向)にある間隔で入射するように配置されている。よって参照光源用LD301からの光束もポリゴンミラー307により偏向走査され、fθレンズ308を通った後、透明部材309を介し感光体310と等価位置である被検出面上に配置された311,312,313反射部材1、2、3で反射した光が検出器314を走査する。検出器314を走査した光束により検出信号及び同期検知信号が得られ、同期検知信号の時間幅に基づいて、主走査ドット位置ずれ量を高精度に補正することができる。
【0148】
書込用光源301からの出射光における光源から被走査媒体までの光路長をL1,L2,L3、参照用光源302からの出射光における光源から反射部材1,2,3を介して検出器314に至るまでの光路長をL1’,L2’,L3’としたとき、両者の光路長をそれぞれ略同一光路長になるように配置することにより、光路差による走査時間誤差などの変動を受けることなく、参照光源及び検出手段より得られる位相同期信号に基づいて、高精度なドット位置補正が可能となる。 また、走査光を出射する走査光源と、参照光を出射する参照光源に略同一波長の光源を構成することにより光源の波長差により生じる走査位置の誤差及び変動成分を低減し、高精度なドット位置補正が可能となる。
【0149】
走査光を出射する走査光源と、参照光を出射する参照光源として、例えば光源に半導体レーザを用いた場合等に同一ロットのもので光源を構成することにより、光源の波長差により生じる走査位置の誤差及び変動成分を低減し、高精度なドット位置補正が可能となる。
【0150】
また、上記構成において同一ロット中の近接配置にあるもの同士を構成することにより、より波長差の小さい光源を構成することが可能となり、光源の波長差により生じる走査位置の誤差及び変動成分を低減し、高精度なドット位置補正が可能となる。
【0151】
なお、走査光を出射する走査光源と、参照光を出射する参照光源として略同一波長の光源を有する半導体レーザアレイを構成する場合の実施例を図34に示す。本実施例では走査光源をLD1,LD2,LD3,LD4、参照光源をLD5としたとき、走査光源の各LD同士の間隔に対して参照光源との間隔を大きくすることにより、参照光源の光束分離を容易にする構成をなすものである。本構成により、光源の波長差により生じる走査位置の誤差及び変動成分を低減し、高精度なドット位置補正が可能となる。
【0152】
図35に、これまで説明してきた光走査装置及び画像形成装置を、複数の感光体を有する多色対応の画像形成装置であるタンデムカラー機に適用した実施例を示す。ただし、図35では本発明に関係する副走査断面の構成例のみを示している。図35中、501はポリゴンミラー、502は走査レンズ1,503,504は折返しミラー、505は走査レンズ2、506は折返しレンズ、507は半透明部材、508は感光体、509は検出器である。他の光学系も同様である。また、510は中間転写ベルトである。
【0153】
図35では、ポリゴンミラー501を2段として走査光学系を上下に配備し、さらに走査光学系を偏向手段を中心とし、対向させて配備することにより、4つの被走査面に対応させた各走査光学系を配備している。このとき、有効画角の外の両側に配備されたミラーによりビームを各検出器に導光する。また、中間転写レベル510上に計測用のパターン像を形成し、各走査光学系毎に複数個配備されたセンサを用いて各色毎のドット位置を計測する。このとき、これまで説明したような補正を行うことにより高精度かつ経時変化に対応したドット位置補正が可能になる。
【0154】
タンデムカラー機はシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色に対応した別々の感光体が必要であり、光走査光学系はそれぞれの感光体に対応して、別の光路を経て潜像を形成する。したがって、各感光体上で発生する主走査ドット位置ずれは異なる特性を有する場合が多い。そこで、これまで説明したような光走査装置を、タンデムカラー機に展開することにより、主走査ドット位置ずれが良好に補正された高画質な画像を得ることができる。特に画質の面では各ステーション間の色ずれを効果的に低減した、色再現性の良い画像が得られる。
【0155】
例えばタンデムカラー機において、ステーション間の色ズレが数10μm程度発生している場合、主走査位置ずれ量が1/8ドットを越えた画素クロックにおいて位相シフトをかけ主走査位置ずれの補正を行うことで、1200dpiであれば1/8ドット相当である約2.6μm(21.2μm/8)までドット位置ずれ量を低減できる。
【0156】
本発明では、各ドット毎にずらし量を画素データに与えると、画素データのビット数が増え、データ転送上重くなるため位相シフトによりドットをずらすパターンを、データ領域毎に位相データを与える形式によって複雑なデータの与え方をせずとも高精度なドット位置補正が可能となる。
【0157】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明によれば、低コスト、省スペースで、なおかつ、簡単な構成で経時的なドット位置補正を可能にするための計測ができ、高精度なドット位置補正が可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光走査装置の一実施例の全体構成図である。
【図2】光走査光学系のドット位置ずれを説明する図である。
【図3】本発明によるタイミング図の実施例を示す図である。
【図4】本発明による主走査ドット位置ずれを説明する図である。
【図5】本発明によるタイミング図の別の実施例でを示す図である。
【図6】本発明による主走査ドット位置ずれを説明する図である。
【図7】光検出器の構成例を示す図である。
【図8】本発明の光走査装置の別の実施例を示す全体構成図である。
【図9】本発明によるタイミング図の別の実施例を示す図である。
【図10】本発明による主走査ドット位置ずれを説明する図である。
【図11】本発明による光走査光学系の実施例を示す図である。
【図12】検出器の配列の構成例を示す図である。
【図13】本発明の光走査装置の別の実施例の全体構成図である。
【図14】本発明による光走査光学系の別の実施例を示す図である。
【図15】反射・透過部材及び検出器の配置の構成例を示す図である。
【図16】本発明によるタイミング図の別の実施例を示す図である。
【図17】本発明によるデータ領域分割の実施例を示す図である。
【図18】本発明によるデータ領域分割の別の実施例を示す図である。
【図19】本発明の光走査装置の別の実施例の全体構成図である。
【図20】本発明によるタイミング図の別の実施例を示す図である。
【図21】本発明による主走査ドット位置ずれ補正を説明する図である。
【図22】検出器の構成例を示す図である。
【図23】複数の反射部材と検出器の配置の構成例を示す図である。
【図24】本発明の光走査装置の別の実施例を示す全体構成図である。
【図25】複数の反射・透過部材と検出器の配置の別の構成例を示す図である。
【図26】本発明によるタイミング図の別の実施例を示す図である。
【図27】本発明による光走査光学系の別の実施例を示す図である。
【図28】本発明による光走査光学系の更に別の実施例を示す図である。
【図29】本発明による主走査ドット位置ずれ補正を説明する図である。
【図30】本発明による光走査装置の別の実施例を示す全体構成図である。
【図31】マルチビーム光源ユニットの実施例を示す図である。
【図32】マルチビーム光源ユニットの別の実施例を示す図である。
【図33】本発明による光走査装置の別の実施例の全体構成図である。
【図34】マルチレーザヘッドの構成例を示す図である。
【図35】本発明の光走査装置を適用したタンデムカラー機の主要部の構成例を示す図である。
【図36】本発明で用いられる画素クロック生成装置の実施例のブロック図である。
【図37】図36中の画素クロック生成回路の一実施例の詳細構成図である。
【図38】図37の動作タイミング図である。
【図39】位相シフト量と位相データの対応表を示す図である。
【図40】画素クロック生成装置における位相シフト補正方法を説明する図である。
【図41】画素クロック生成装置の動作例を示す図である。
【図42】本発明で用いられる画素クロック生成装置の他の実施例のブロック図である。
【図43】従来の光査装置、画像形成装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100 高周波クロック生成部
101,102 検出器
110 ドット位置ずれ検出・制御部
120 画素クロック生成部
130 画像処理部
140 LD駆動信号生成部
150 LD駆動部
200 光走査光学系
201 半導体レーザ
202 コリメータレンズ
203 シリンダーレンズ
204 ポリゴンミラー
205 走査レンズ
206 透過部材
207 感光体

Claims (30)

  1. 光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、
    前記被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際に検出される第一の検出信号と、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に検出される第二の検出信号に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  2. 光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、前記高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、
    前記被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際に検出される第一の検出信号と、有効書込終了位置を含み、有効書込終了位置より走査方向の位置を光束が走査する際に検出される第二の検出信号と、有効書込開始位置と略同一位置を光束が走査した際に検出される第三の検出信号に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1又は2記載の光走査装置において、
    被走査面と略同一位置に走査した光束を、被検出面に配列した複数の検出部により検出する検出手段を有することを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1又は2記載の光走査装置において、
    被走査面と略同一位置に走査した光束を、被検出面に配列した複数の反射乃至は反射・透過部材を介して一つの検出部で検出する検出手段を有することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1又は2記載の光走査装置において、
    画素クロック1周期を1単位として、複数の単位で構成されるデータ領域毎に位相データを与えることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項5記載の光走査装置において、
    被走査面上の有効書込開始位置より走査の逆方向にある検出位置を光束が走査した際と、有効書込開始位置と略同一位置を光束が走査した際の検出位置間を有効書込開始位置決定領域として1データ領域とすることを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項5記載の光走査装置において、
    任意の一定数の連続した画素クロック信号から構成するデータ領域毎に位相データを設定することを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項5記載の光走査装置において、
    主走査ドット位置ずれの変化量が大きいときはデータ領域の分割幅を狭く、変化量が小さいときはデータ領域の分割幅を広くすることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項5記載の光走査装置において、
    有効書込領域の長さが複数パターンに変更でき、有効書込開始位置が複数パターンに共通して一定位置となる場合に、データ領域の終端が有効書込終了位置と略同一位置となるようにデータ領域を設定することを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項9記載の光走査装置において、
    紙サイズ情報に基づいて、データ領域の終端が有効書込終了位置と略同一位置となるようにデータ領域を設定することを特徴とする光走査装置。
  11. 請求項5記載の光走査装置において、
    有効書込領域の長さが複数パターンに変更でき、有効書込領域の中点が複数パターンに共通して一定位置となる場合に、データ領域の始端及び終端がそれぞれ有効書込開始位置及び有効書込終了位置と略同一位置となるようにデータ領域を設定することを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項11記載の光走査装置において、
    光源から出力される光束を、偏向器により走査方向に沿って被走査媒体上を走査させるとき、書込開始側、及び書込終了側で光束を検出する検出手段を設け、各検出手段から有効書込領域までの領域を夫々有効書込開始位置補正領域、有効書込終了位置補正領域とし、各領域を単一のデータ領域で構成することを特徴とする光走査装置。
  13. 請求項3又は4記載の光走査装置において、
    複数の検出部、あるいは複数の反射乃至反射・透過部材と検出部を、略同一の支持体に保持することを特徴とする光走査装置。
  14. 光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、前記被走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の反射乃至は反射・透過部材を介して一つの検出部で検出する検出手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックを生成する画素クロック生成手段とを備える光走査装置において、
    前記複数の反射乃至透過部材を光束が横切る走査時間に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  15. 請求項14記載の光走査装置において、
    複数の反射乃至反射・透過部材から検出手段へ向かう光束が重複する領域を有することを特徴とする光走査装置。
  16. 請求項14又は15記載の光走査装置において、
    複数の反射乃至は反射・透過部材から検出部へ向かう光束が重複する領域を有し、光束毎に検出信号の振幅補正を行うことを特徴とする光走査装置。
  17. 請求項14記載の光走査装置において、
    複数の反射乃至反射・透過部材から検出部へ向かう光束の光路長を略同一とすることを特徴とする光走査装置。
  18. 請求項14記載の光走査装置において、
    複数の反射乃至反射・透過部材から検出部へ向かう光束により得られる検出信号の検出タイミングを各反射乃至は反射・透過部材を走査光が走査した際に得られる検出信号毎に補正を行うことを特徴とする光走査装置。
  19. 請求項18記載の光走査装置において、
    検出タイミングの基準信号として、反射乃至反射・透過部材を介した光路長が最も長い光束を検出する信号検出タイミングを設定することを特徴とする光走査装置。
  20. 請求項14乃至19のいずれか1項記載の光走査装置において、
    導光手段は、偏向器によって偏向された光束を分割することにより、被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く光束分割手段により構成されていることを特徴とする光走査装置。
  21. 請求項14乃至19のいずれか1項記載の光走査装置において、
    導光手段は、2種類の光源より出射される走査光と参照光とからなり、同じ偏向手段により偏向された光束を、走査光は被走査面へ、参照光は前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、
    走査面と略同一位置に走査した光束を反射または透過する複数の反射乃至反射・透過部材を介して検出部に入射する検出系と、
    高周波クロック生成手段から生成される高周波クロックに基づき、画像形成を行う画素クロックの各ドットにおける信号の位相を、位相データに基づいてシフトする機能を有する画素クロック生成手段と、
    を有し、前記検出部を光束が横切る走査時間に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  22. 請求項14乃至21のいずれか1項記載の光走査装置において、
    被走査面と略同一位置に走査した光束を反射または透過する複数の反射乃至反射・透過部材を介して検出部に入射する検出系において、
    前記検出手段の走査方向の最端部にある前記部材同士の間隔を、前記被走査面の有効書込開始位置及び終了位置に走査した際の信号検出間隔と略同一に構成することを特徴とする光走査装置。
  23. 請求項14乃至21のいずれか1項記載の光走査装置において、
    画素クロック1周期を1単位として、複数の単位で構成されるデータ領域毎に位相データを与えることを特徴とする光走査装置。
  24. 請求項22又は23記載の光走査装置において、
    データ領域は、複数の検出タイミングに連動して設定することを特徴とする光走査装置。
  25. 請求項14記載の光走査装置において、
    複数の反射乃至反射・透過部材と検出部を、略同一の支持体に保持することを特徴とする光走査装置。
  26. 光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の反射乃至反射・透過部材を介して一つの検出手段で検出する検出部と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、前記高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックと画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて画素クロックの周期を変化させる画素クロック生成手段とから成る光走査装置において、
    前記複数の反射乃至透過部材を光束が横切る走査時間に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  27. 光源と、前記光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面及び前記被走査面とは異なる被検出面にそれぞれ導く導光手段と、走査面と略同一位置に走査した光束を、複数の反射乃至は反射・透過部材を介して一つの検出部で検出する検出手段と、高周波クロックを生成する高周波クロック生成手段と、前記高周波クロック生成手段から出力される高周波クロックをカウントする計数手段と、前記計数手段の計数値と画素クロックの遷移タイミングを指示する位相データを比較する比較手段と、前記比較手段の結果に基づいて画素クロックの遷移を行う画素クロック制御手段とから成る光走査装置において、
    前記複数の反射乃至透過部材を光束が横切る走査時間に基づいて、前記位相データを補正することを特徴とする光走査装置。
  28. 複数の光源と、前記複数の光源から出射された光束を偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光束を被走査媒体に導く導光手段を有することを特徴とする請求項1乃至27のいずれか1項記載の光走査装置。
  29. 請求項1乃至28のいずれか1項記載の光走査装置を具備し、被走査体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  30. 請求項1乃至28のいずれか1項記載の光走査装置を具備し、複数の被走査媒体を有するタンデムカラー機に対応することを特徴とする画像形成装置。
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