JP2004115565A - アスファルト系耐チッピング材 - Google Patents

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Kenkichi Yugawa
湯川 憲吉
Hiroyuki Hirao
平尾 裕之
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Abstract

【目的】−20℃以下の寒冷な環境下にあっても、石はね(チッピング)により塗膜に割れや剥離を発生しない、耐寒衝撃性に優れる、しかも塗膜が高い制振性能を顕現するアスファルト系耐チッピング材の開発。
【構成】アスファルトを主成分とする耐チッピング材であって、イソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの樹脂の硬化剤を含み、また、前記アスファルトは、ストレートアスファルトであることを特徴とするアスファルト系耐チッピング材。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の輸送機械の床裏面、ガソリンタンク、サイドシル、ホイルハウス等に塗装される耐チッピング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等には、自車が走行する際にタイヤにより路面の石などを跳ね上げ、これが床裏面等に当って傷を発生させ、この傷から発生する錆により鋼板を腐食させることを防止するために耐チッピング材が塗布されている。
【0003】
当初は、アスファルトに代表される瀝青質系の所謂アンダーシールが塗布されていたが、瀝青質系は寒冷時の耐チッピング性が劣るため、これに代わって塩化ビニル樹脂を可塑剤によりゾル化したもの、即ち塩化ビニルプラスチゾル(PVCプラスチゾル)が広く使用されている。
【0004】
但し、PVCプラスチゾルには、次のような欠点がある。
すなわち、塩素を含有するため、自動車が廃車となった場合に鋼板をリサイクルするため加熱溶融すると、塩素ガスを発生する。現在環境問題の高まりから、脱塩素、脱ハロゲンの動きが広まっており、このためPVCプラスチゾルの使用は減る方向にある。
また、自動車に使用されている鋼板は0.8mm以下という薄いものであるため、アンダーコートに振動減衰性能があることが望ましいが、PVCプラスチゾルの制振性能は一般にはあまり高くないため、別途制振シート等の使用が必要となる。塗布が可能な制振性を有する塗料も、各種開発され、例えば、従来制振性があるとされているアスファルトに、ゴム、合成樹脂の少なくとも1種以上よりなる展色材と水硬性無機充填材を特定割合で含む防振性塗膜塗料組成物が、特開平6−220356号に開示されている。該発明になる塗料は、作業性、密着性を満足し、軽量にして防振性に優れるが、この塗膜は耐衝撃性、耐チッピング性に関しては不明であり、自動車の床裏部、ホイルハウス部、サイドシル部等に塗布して、チッピングから車体を保護し、防錆性能を発揮するかどうかは不明である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、かつて使用されていたアスファルト系耐チッピング材が、制振性においてはPVCプラスチゾルより優れている点に着目され、アスファルト系耐チッピング材の従来の欠点である、低温における塗膜剥離、割れ等の問題が改善された耐チッピング材が求められているというのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決せんとして、本発明者らは鋭意研究の結果、アスファルト系耐チッピング材にイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの樹脂の硬化剤を含有することにより、低温における塗膜物性が改良された、優れたアスファルト系耐チッピング材を得られることを見出したものであり、その要旨は以下の存する。
【0007】
アスファルトを主成分とする耐チッピング材であって、イソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの樹脂の硬化剤を含むことを特徴とするアスファルト系耐チッピング材。
アスファルトは、ストレートアスファルトであることを特徴とするアスファルト系耐チッピング材。
【0008】
本発明に使用されるポリイソシアネート樹脂は、予め重合反応等により高分子化された、いわゆるプレポリマーが好ましく、この末端基にはラクタム化合物、オキシム化合物等によりブロックされた樹脂が使用できる。使用できる樹脂としては、TDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)、XDI(キシレンジイソシアネート)、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、H12MDI(水添加MDI)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)等が例示できる。
【0009】
本発明に使用されるエポキシ樹脂としては、加熱硬化型エポキシ樹脂が好ましく使用でき、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型のエポキシ樹脂が例示できる。
【0010】
また、ポリイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂の硬化剤としては、特に制限無く従来公知のものが使用できる。ポリイソシアネート樹脂の硬化剤としては、活性水素化合物、すなわち水酸基を有するポリアミン、ポリアミド、グリコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等のポリオール類が例示できる。エポキシ樹脂の硬化剤としては、IDH(イソフタル酸ヒドラジド)、DDH(ドデカンジオヒドラジド)、CH(カルボヒドラジド)、ADH(アジピン酸ジヒドラジド)、TCH(チオカルボヒドラジド)、MC(メチルカルバゼート)、SDH(セバチン酸ジヒドラジド)等のヒドラジド類が例示できる。
【0011】
他の配合成分としては、充填材成分として、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、マイカ、グラファイト等の体質顔料類、カーボンブラック、チタンホワイト等の着色顔料類、プラスチックバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、炭素無機中空球等の各種の中空状充填材等を使用することができる。
【0012】
本発明の耐チッピング材は、アスファルトを主成分とするものであるが、天然アスファルト、石油アスファルトなど、各種のアスファルトのうち、特にストレートアスファルトの使用が好ましく推奨される。
本発明になる耐チッピング材には、その他要すれば鉱油、溶剤、吸湿剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、分散剤等の各種の添加剤を使用することも可能である。
【0013】
本発明になる耐チッピング材は、従来公知のアスファルト系耐チッピング材・所謂アンダーシールの製造方法により製造できる。即ち、要すればタール、ピッチ、重質油、軽質油、石油系溶剤など適当なカットバック剤によりカットバックされた液状のアスファルトに、イソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、硬化剤、充填材成分をはじめ他の配合物を投入して、分散機により混合分散を行う。分散機は、オープンニーダー、加圧ニーダー、ミキシングロール、ロールミル、グレンミル、ボールミル、各種ミキサー等が使用できる。
【0014】
配合物が均一に分散された後、必要に応じて粘度を調整し、脱泡工程、濾過工程を経てアスファルト系耐チッピング材を得る。
【0015】
本発明になる塗料は、従来公知の塗装方法で、任意の被塗物への塗装が可能である。即ち刷毛塗り、ローラー塗り、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、エアアシストエアレススプレー塗装、静電塗装等での塗装が可能であるが、自動車への塗装には各種のスプレー塗装や静電塗装が好適に使用できる。
【0016】
塗装された耐チッピング材は、適当な手段により加熱乾燥を行ない、塗膜を得る。自動車用の耐チッピング塗膜を得る場合には、塗装ラインにトンネル型の加熱乾燥炉があり、この炉内を塗装された自動車ボディが通過することにより、加熱乾燥される。加熱乾燥条件は、塗装された塗膜が成膜することが必要であるが、一般的には120℃〜160℃の温度により、10分〜30分の加熱時間という条件である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の理解を助けるために具体的な実施例を説明する。言うまでもないが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例1】
石油系溶剤5質量%によりカットバックされたストレートアスファルト30質量%、TDI(トリレンジイソシアネート)8質量%、ポリアミド2質量%、ビスフェノールF樹脂9質量%、IDH(イソフタル酸ジヒドラジド)1質量%、炭酸カルシウム15質量%、タルク10質量%、チタンホワイト5質量%、添加剤5質量%、鉱油10質量%からなる配合物を、グレンミルにて混合分散し、脱泡、濾過を経て耐チッピング材1を得た。
【0019】
【実施例2】
脂肪族溶剤5質量%によりカットバックされたストレートアスファルト30質量%、MDI(メチレンジアミンジイソシアネート)8質量%、ポリアミン2質量%、ビスフェノールF樹脂9質量%、ADH(アジピン酸ジヒドラジド)1質量%、炭酸カルシウム15質量%、タルク10質量%、チタンホワイト5質量%、添加剤5質量%、鉱油10質量%からなる配合物を、グレンミルにて混合分散し、脱泡、濾過を経て耐チッピング材2を得た。
【0020】
【比較例】
脂肪族溶剤5質量%によりカットバックされたストレート/ブローンアスファルト30質量%、炭酸カルシウム20質量%、タルク20質量%、チタンホワイト5質量%、添加剤5質量%、鉱油15質量%からなる配合物を、グレンミルにて混合分散し、脱泡、濾過を経て耐チッピング材3を得た。
【0021】
【試験方法】
1.寒冷耐チッピング性
上記耐チッピング材1〜3を、電着塗装された自動車用鋼板に、エアレススプレー塗装し、120℃で20分間加熱乾燥を行なって乾燥塗膜500μmを得た。この塗装板を常温に冷却した後、−40℃に調節された環境試験装置に4時間放置し、これより出した直後3種M−4のナットを使用し2mの高さよりナット落下試験を行い、素地が現れる迄に要したナット重量を測定した。
【0022】
2.制振性
上記耐チッピング材1〜3を、試験1と同様に自動車用鋼板に塗装して、試験片を作成し、中央加振法により損失係数ηを計測し、200Hz換算を行って40℃、60℃における損失係数ηを算出した。
【0023】
【結果】
1.耐チッピング性
耐チッピング材1及び2は、ナット重量40kg以上の十分な耐チッピング性を示した。耐チッピング材3は、ナット重量3kgで塗膜が割れ、剥離を開始した。
Figure 2004115565
【0024】
【発明の効果】
本発明になるアスファルト系耐チッピング材は、従来のアスファルト系耐チッピング材の致命的な欠点であった、寒冷時の耐チッピング性に優れ、同時に制振性にも優れるため、自動車用の耐チッピング塗料として広く使用できるものである。

Claims (2)

  1. アスファルトを主成分とする耐チッピング材であって、イソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの樹脂の硬化剤を含むことを特徴とするアスファルト系耐チッピング材。
  2. アスファルトは、ストレートアスファルトであることを特徴とする、請求項1に記載されたアスファルト系耐チッピング材。
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