JP2004112239A - 放送受信装置、放送送信装置及び放送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】設置済みの放送受信装置に対する地上波アナログ放送用チャンネルプリセットテーブルの更新を自動的に実施する。
【解決手段】地上波アナログ放送の選局用に用いるチャンネルプリセットテーブル29aの更新を指示する更新チャンネルプラン情報がデジタル衛星放送の付属情報に含まれていることをデジタル制御用マイコン28が検知した場合、通信線27aを介して更新チャンネルプラン情報29gに転送し、アナログ制御用マイコン27が、更新チャンネルプラン情報29gが当該放送受信装置種別を示し、更新すべき放送地域が当該放送受信装置の設置地域を示し、更新用のバージョンを示す更新バージョン番号29g2が当該放送受信装置のバージョン番号29bよりも新しいことを確認した場合に、タイマを起動し、更新実施日時29g3の日時に到達した際に、更新チャンネルプリセット情報29g1によりチャンネルプリセットテーブル29aを更新する。
【選択図】 図3
【解決手段】地上波アナログ放送の選局用に用いるチャンネルプリセットテーブル29aの更新を指示する更新チャンネルプラン情報がデジタル衛星放送の付属情報に含まれていることをデジタル制御用マイコン28が検知した場合、通信線27aを介して更新チャンネルプラン情報29gに転送し、アナログ制御用マイコン27が、更新チャンネルプラン情報29gが当該放送受信装置種別を示し、更新すべき放送地域が当該放送受信装置の設置地域を示し、更新用のバージョンを示す更新バージョン番号29g2が当該放送受信装置のバージョン番号29bよりも新しいことを確認した場合に、タイマを起動し、更新実施日時29g3の日時に到達した際に、更新チャンネルプリセット情報29g1によりチャンネルプリセットテーブル29aを更新する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送受信装置、放送送信装置及び放送システムに関し、特に、地上波デジタル放送の開始あるいは地上波アナログ放送中継局の変更や新築ビルディングの建設などの要因により放送受信環境の変化に伴い、更新を必要とする地上波アナログ放送の設定済みチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新可能とする、放送受信装置、放送送信装置及び放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テレビジョン放送信号を受信して画面表示する放送受信装置において、リモコンなどを操作してチャンネルポジションを指定することにより、チャンネルプリセットテーブルに予め設定されている所望のチャンネル設定情報が抽出されて、テレビジョン放送信号の中から所望の周波数帯域のテレビジョン放送信号を選局することができるように構成されている。ここで、チャンネルポジションとチャンネル設定情報との対応関係は、放送受信装置が設置される地域に応じて、チャンネルプリセットと称するチャンネルの設定処理を予め行なうことにより設定されている。また、放送業者などが規定する放送サービス地域が同一の放送サービス地域内に設置される場合であっても、アンテナの向きや周辺環境あるいは放送受信装置の性能によって、プリセットすべきチャンネル設定情報(選局周波数帯域)が異なる場合も生じる。
【0003】
かかるチャンネルプリセット方法としては、一般に、「オートプリセット方法」と「地域コード設定方法」と「マニュアル設定方法」との3種類が用いられている。いずれの方法によりチャンネルプリセットを行なうかの選択は、例えば、ユーザ(視聴者)がリモコンを用いて「メニュー」画面をブラウン管に画像表示させて、「チャンネルプリセット」を選んだ際に画面表示されてくる案内画面から選択して指定することができる。
【0004】
ここで、「オートプリセット方法」とは、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して、「オートプリセット」を選択することにより起動されて、放送受信装置の設置場所において受信可能なVHF帯及びUHF帯の放送電波信号を自動的に周波数が低い順に順次検知して、チャンネルポジションに順次設定していくものである。
【0005】
「地域コード設定方法」とは、オートプリセットでは見たいチャンネルが視聴できない場合などにおいて適用されるものであり、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して、「地域コード設定」を選択することにより起動されて、予め放送地域として分割して設定されている各地域を示す複数の地域コードの中から、放送受信装置の設置場所に最も近い放送地域を示す地域コードをユーザ(視聴者)が指定することにより、該放送地域に最適なチャンネル設定情報として予め設定されているチャンネルポジション毎のチャンネル設定情報に自動的に設定するものである。ここに、放送受信装置内には、地域コード毎に対応するチャンネルポジションのチャンネル設定情報が予め設定登録されているが、一般に、かかる地域コードの設定内容やチャンネル設定情報の設定内容は、放送受信装置の機種即ち放送受信装置種別(特に、放送受信装置の製造メーカ)に応じて異なっている。
【0006】
「マニュアル設定方法」とは、例えば、地域コードが設定されていない地域に設置された場合や、一旦チャンネルプリセットされた後において、他のチャンネルポジションに対応するチャンネル設定情報を追加設定したり、チャンネルポジションにプリセットされているチャンネル設定情報を変更したりする場合に、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して「マニュアル設定」を選択することにより起動されて、チャンネルポジション毎にマニュアルでチャンネル設定情報を設定するものである。
【0007】
また、かかるチャンネルプリセット方法に関する応用例としては、特許文献1に記載の放送受信装置の例がある。該放送受信装置においては、チャンネルプリセット方法として「地域コード設定方法」を応用した技術が用いられており、まず、当該放送受信装置の設置地域をGPSなどの場所情報取得手段により取得して、次に、該設置地域及び隣接地域におけるチャンネルポジション(放送局)やチャンネル設定情報(選局周波数帯域)に関する選局情報を、衛星放送やインタネットなどの選局取得手段により取得し、取得された選局情報を用いて、自動選局手段により順次選局動作を実施させて、所定の受信レベル以上にある選局情報によりチャンネルプリセットを行なうものである。
【0008】
更に、チャンネルプリセット方法に関する他の応用例としては、例えば、特許文献2に記載のチャンネル自動プリセット電子機器がある。該チャンネル自動プリセット電子機器は、「オートプリセット方法」と「地域コード設定方法」とを複合させたチャンネルプリセット方法が採用されている。地域別のチャンネルプリセットデータ(即ち、チャンネルポジションとチャンネル設定情報との対応表)をエリアデータROMに登録しておき、ユーザ(視聴者)がチャンネルプリセットの指示を行なうと、まず、オートプリセット動作を行ない、受信信号が得られるチャンネル設定情報を順次チャンネルプリセットテーブルに設定した後、エリアデータROMに設定登録されている地域別のチャンネルプリセットデータのチャンネル設定情報と比較して、全てのチャンネル設定情報が一致しているチャンネルプリセットデータを検索して、該チャンネルプリセットデータを用いてチャンネルプリセットテーブルを置換することにより、チャンネル自動プリセット電子機器の設定地域に該当するチャンネルポジション(放送局)に対応した最適のチャンネル設定情報をプリセットするものである。
【0009】
ところで、1996年のCSデジタル放送の開始、2000年のBSデジタル放送の開始に引き続き、2003年からは、地上波デジタル放送も本格導入が開始されようとしており、アナログ放送の時代からデジタル放送の時代へと移行しつつある。ここで、地上波デジタル放送が使用する周波数帯域は、未だ明確にされていないが、放送周波数の割り当てに余裕がない状況から、現在普及している地上波アナログ放送が使用中のVHF帯(1CH〜12CH)、UHF帯(13CH〜62CH)と重なるUHF帯のいずれかの周波数帯域を使用せざるを得ないものとして計画されている。
【0010】
即ち、計画中の周波数帯域としては、例えば13CHから52CHまでのUHF帯のチャンネル設定情報の中から、地上波デジタル放送用のチャンネル設定情報が割り当てられると共に、地上波デジタル放送用に割り当てられたUHF帯が、地上波アナログ放送において使用中のUHF帯のチャンネル設定情報と重なっている地域においては、地上波アナログ放送側の周波数帯域を異なる別の周波数帯域にチャンネル設定情報を変更するいわゆる「アナアナ変換処理」を実施するように計画されている。かかるアナアナ変換処理は、地上波アナログ放送を放送している放送送信装置や放送電波信号を中継する中継局の変更のみならず、当然のことながら、各視聴者(ユーザ)宅に設置されている放送受信装置(テレビジョン受像機)においても、チャンネル選局情報として予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを変更することが必要である。
【0011】
なお、アナログ放送からデジタル放送への移行過程においては、従来の地上波アナログ放送受信装置で視聴しているユーザ(視聴者)を保護するために、地上波デジタル放送と地上波アナログ放送を並行して同時に放送するサイマル放送を行なうこととしており、アナログ放送受信装置を用いているユーザ(視聴者)は、該アナログ放送受信装置が設置されている地域によっては、必要に応じて、チャンネルプリセットテーブルを変更する処理を行ないさえすれば、地上波デジタル放送に切り替えることなく、現在視聴している地上波アナログ放送の状態で、放送番組を引き続き継続して視聴することが可能である(例えば、非特許文献1を参照)。
【0012】
かくのごとく、地上波デジタル放送の開始に伴い、地上波デジタル放送用に割り当てられた周波数帯域が、現在実施されている地上波アナログ放送用の周波数帯域と重なり、いわゆるアナアナ変換処理を行なう必要がある地域においては、前述したいずれかのチャンネルプリセット方法により重なる前記周波数帯域を示すチャンネル設定情報を選局周波数として用いるように予め設定されているチャンネルプリセット情報の更新を行なうことが必要である。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−298674号公報(第3−7頁、図6)
【特許文献2】
特開平8−154039号公報(第3頁、図2)
【非特許文献1】
総務省郵政事業庁「地上デジタル放送懇談会 報告書」
1998年10月26日、第5章
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、地上波アナログ放送を受信している放送受信装置において、地上波デジタル放送の開始に伴い、地上波アナログ放送の選局用として予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを更新する必要が生じた場合、更新すべきチャンネル設定情報が判明した時点で、放送局のサービスマンがユーザ(視聴者)宅を1軒ずつ訪問してチャンネルプリセット情報の更新依頼を行ない納得を得ることも大変であり、更には、更新依頼に応じて、ユーザ(視聴者)自らが個別に「マニュアル設定方法」に基づいて、更新を必要とするチャンネルポジションに対して手動によりチャンネル設定情報を設定し直すことも、ユーザ(視聴者)に負担がかかってしまう。
【0015】
また、地上波アナログ放送の周波数帯域が更新された後で、「オートプリセット方法」を用いて、自動的に全てのチャンネルプリセット情報の更新処理を行なうこととしても、スキャン順に放送信号を受信したチャンネル設定情報(選局周波数帯域)を若番順にチャンネルポジションに対応付けて設定してしまい、更に、同じ放送内容である隣接地域からの放送信号も重複して検出して設定してしまったり、更新すべきチャンネル設定情報(選局周波数帯域)を検出する前に、全てのチャンネルポジションに対するチャンネル設定情報に設定が終了してしまったりして、各放送局を示すチャンネルポジションに対応させて、UHF帯をも対象として最も受信品質が良いチャンネル設定情報を重複させない状態に設定させることができなく、再度、各ユーザ(視聴者)が、「マニュアル設定方法」を用いて手動で設定し直すことが必要となる。
【0016】
また、「地域コード設定方法」を用いたチャンネルプリセットを行なわんとしても、予め放送受信装置に設定登録されている地域コード毎の地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル設定用情報は、(如何なるチャンネル設定情報が用いられるかは現時点でも不明である)地上波デジタル放送の登場には対応していない情報であり、地上波デジタル放送に割り当てられたチャンネル設定情報を自動的に変更して設定せんとすることはできなく、地上波デジタル放送用に割り当てられたチャンネル設定情報に対するアナアナ変換処理については、各ユーザ(視聴者)が、「マニュアル設定方法」を用いて手動で設定し直すことが必要となる。
【0017】
即ち、地上波デジタル放送に割り当てられる周波数帯域(チャンネル設定情報)がUHF帯の如何なる周波数帯域とされるかは、前述のごとく、現時点では明らかにされておらず、地上波デジタル放送が開始される時点までに市場に登場する地上波アナログ放送用放送受信装置に対しても予め地上波デジタル放送の周波数帯域をも考慮した地上波アナログ放送用のチャンネル設定情報をチャンネルプリセットテーブルに予め設定することは不可能であり、既に視聴に供されている既存の地上波アナログ放送用放送受信装置と同様に、視聴状態に移行した後において、ユーザ(視聴者)自身が地上波デジタル放送の開始に伴うチャンネルプリセットテーブルの設定変更を手動で実施せざるを得ない状況にある。
【0018】
一方、最近の放送受信装置においては、地上波アナログ放送を受信する地上波受信アンテナ及び地上波用チューナのみならず、BSデジタル放送を受信するBS受信アンテナ及びBS用チューナをも内蔵している放送受信装置が増加してきている。ここで、BSデジタル放送は、BS衛星を使用して、日本全国を対象として同一の放送電波信号を一斉放送しているものであるが、更に、地震や津波などの緊急事態の発生に備えて、各地域を特定するための地域識別情報である詳細地域コードを用いて、特定地域に対するBSデジタル放送であることを指定することも可能になっている。
【0019】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、地上波デジタル放送の開始、地上波アナログ放送用中継局の設置変更など何らかの要因の発生に伴い、地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルを更新する必要が生じた際に、全国一斉放送を行なうことができるBSデジタル放送を利用して、例えば前記地上波デジタル放送に使用されるチャンネル設定情報の登録に伴いアナアナ変換処理を必要とする地域の地上波アナログ放送用のチャンネルプリセット情報(チャンネルプリセットテーブル)の更新を指示する更新チャンネルプラン情報を配信せんとするものであり、既に設置されていて、BSデジタル放送と地上波アナログ放送との双方の放送番組の視聴に供されている放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新設定することを可能にせんとするものである。
【0020】
ここで、地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルの更新を必要とする放送地域を示すために前記更新チャンネルプラン情報に付与されている地域コードは、一般に、放送受信装置種別毎に異なるものであり、更に、一旦、放送受信装置が設置された以降において、地上波アナログ放送信号を中継する中継局の設置状況が変更されたり、あるいは、新たなビルディングの建築などに伴って当該地域の電波受信環境が変わってしまい、地上波アナログ放送信号を受信するチャンネル設定情報として異なる設定をする必要がある地域となった場合に、更に異なる地域に分割する必要があったとしても、同一の地域コードが既に設定されている場合を考慮して、放送受信装置種別に関する情報と共に、更に詳細な地域を示す詳細地域コードも合わせて付与することにより、全国向けに送信される更新チャンネルプラン情報が適用されるべき地域を確実に特定することを可能にせんとするものである。
【0021】
かかる詳細地域コードとしては、例えば、BSデジタル放送の緊急放送用に付与されている地域識別情報を利用することとしても良いし、郵便番号を利用することとしても良いし、あるいは、携帯電話やPHS用の基地局のカバー範囲を識別する通信エリアコード(通信セルの識別コード)を利用することとしても良い。
また、チャンネルプリセットテーブルの更新回数が複数回に及ぶ場合も考慮して、前記更新チャンネルプラン情報に更新回数を示す更新バージョン番号を付与することも可能にせんとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
第1の技術手段は、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段を備え、デジタル衛星放送の付属情報に前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が含まれて送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0023】
第2の技術手段は、地上波アナログ放送の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置と接続する通信回線の通信制御を行なう通信制御手段とを備え、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置から前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0024】
第3の技術手段は、前記第2の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を当該放送受信装置のユーザが指示した場合に、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置に対して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を送信し、前記サーバ装置から前記更新チャンネルプラン情報を受信する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0025】
第4の技術手段は、前記第1乃至第3の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報のうち、更新すべきチャンネルポジションのチャンネル設定情報を順次抽出して、抽出されたチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の選局確認動作を行ない、予め設定されている閾値以上の受信信号レベルが検知された場合に、前記チャンネル設定情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルの該当するチャンネルポジションのチャンネル設定情報を更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0026】
第5の技術手段は、前記第1乃至第4の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新した際に、前記チャンネルプリセットテーブルが更新された旨をユーザに通知する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0027】
第6の技術手段は、前記第1乃至第5の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新するためのチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報の他に、当該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含み、更に、前記記憶手段に、前記チャンネルプリセットテーブルのバージョンを示すバージョン番号が記憶されており、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新バージョン番号と前記記憶手段に記憶されている前記バージョン番号とを比較し、前記更新バージョン番号が前記バージョン番号よりも新しいバージョンを示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0028】
第7の技術手段は、前記第1乃至第6の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す更新用地域コードを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用地域コードが、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0029】
第8の技術手段は、前記第7の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新用地域コードが、放送受信装置の設置地域を更に詳細に特定することができる緊急放送用地域識別情報又は郵便番号又は携帯電話・PHSの通信エリアコードのいずれかからなる詳細地域コードを含むことができる放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0030】
第9の技術手段は、前記第7又は第8の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す前記更新用地域コードの前記チャンネルプリセット情報のみでなく、当該地上波アナログ放送の放送対象とする全ての放送地域に関する各前記更新用地域コードと該更新用地域コードそれぞれに対応する前記チャンネルプリセット情報とを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている各前記更新用地域コードを検索し、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示す更新用地域コードが検出された場合に、検出された該更新用地域コードに対応する前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0031】
第10の技術手段は、前記第1乃至第9の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用放送受信装置種別が、当該放送受信装置の機種を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0032】
第11の技術手段は、前記第1乃至第10の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新実施日時が示す日時に到達した際に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0033】
第12の技術手段は、前記第11の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、当該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき旨を示す更新予告情報をユーザに通知する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0034】
第13の技術手段は、デジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置において、該放送送信装置からのデジタル衛星放送を受信すると共に地上波アナログ放送をも受信することができる放送受信装置に対して、地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段を備え、該記憶手段に設定された前記更新チャンネルプラン情報を、デジタル衛星放送の付属情報に含ませて送信することができる放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0035】
第14の技術手段は、前記第13の技術手段に記載の放送送信装置において、地上波デジタル放送の開始あるいは地上波アナログ放送の中継局の変更を含む何らかの要因に基づいて、地上波アナログ放送に関する前記チャンネルプリセットテーブルの更新を必要とする事態が発生した場合に、前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を当該放送装置の操作者が指示することができる操作入力手段、あるいは、通信回線を介して前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を実施させることができる通信制御部を備えている放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0036】
第15の技術手段は、前記第13又は第14の技術手段に記載の放送送信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、更新すべきチャンネル設定情報を有する前記更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含んでいる放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0037】
第16の技術手段は、前記第13乃至第15の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に、更新すべき前記チャンネルプリセット情報を含む前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された場合又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された場合に、新たに設定された又は更新された該更新チャンネルプラン情報を、あるいは、新たに設定された又は更新された前記更新チャンネルプラン情報が属する放送受信装置種別に関する全ての前記更新チャンネルプラン情報を、送信する放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0038】
第17の技術手段は、前記第13乃至第16の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された時又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された日時から放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時に至るまでの間、あるいは、前記放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき前記更新実施日時から予め定められた期間遡った送信開始日時から前記更新実施日時に至るまでの間、定期的に前記更新チャンネルプラン情報を送信する放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0039】
第18の技術手段は、前記第1,4乃至第12の技術手段のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置と、前記第13乃至第17の技術手段のいずれか1又は複数に記載のデジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置とからなり、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができる放送システムとすることを特徴とするものである。
【0040】
第19の技術手段は、前記第2乃至第12の技術手段のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送信号を受信する放送受信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営するサーバ装置と、該サーバ装置と前記放送受信装置とを相互に接続することができる通信回線とからなる放送システムにおいて、前記サーバ装置に、前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段と、前記通信回線の通信制御を行なう通信制御部とを備え、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された際に又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された際に、予め登録されている前記放送受信装置に対して、あるいは、前記放送受信装置から通信回線を介して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求が受信された際に、該送信要求を送信してきた前記放送受信装置に対して、前記通信制御部を制御して、前記記憶手段に設定されている前記更新チャンネルプラン情報を送信することにより、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができる放送システムとすることを特徴とするものである。
【0041】
而して、前記の各技術手段によれば、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送の双方の放送信号を受信することができる放送受信装置の場合、デジタル衛星放送の放送信号を用いて、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報が全放送地域に対して一斉送信されることにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においてチャンネルプリセットテーブルの更新が必要であることが検知された際に、該更新チャンネルプラン情報に含まれている更新用の更新チャンネルプリセット情報に基づいて、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0042】
また、地上波アナログ放送を受信すると共に通信回線を用いて通信情報を送受信することができる放送受信装置の場合、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置に通信回線を介してアクセスして、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報を受信することにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置において、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、地上波アナログ放送の更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0043】
また、前記更新チャンネルプラン情報には、更新すべきチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報によりチャンネル設定情報を更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含むことを可能としており、かかる更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においては、更新対象の放送受信装置であるか否か、更新対象の放送地域に設置されているか否か、更新すべきバージョンを示しているか否かを自動的に選別することを可能としており、各放送受信装置が対象とする更新チャンネルプラン情報のみに基づいてチャンネルプリセットテーブルを1回のみならず複数回に亘って自動的に更新することができる。
【0044】
更には、前記更新チャンネルプラン情報には、チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含ませることも可能としており、更新すべき日時に至った時点で、確実にチャンネルプリセットテーブルを更新して、更新後のチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る放送受信装置、放送送信装置及び放送システムの実施形態について、図面を参照しながらその一例を説明する。まず、本発明に係る放送システムの一例として、地上波アナログ放送局とBSデジタル放送用の放送地上局とからそれぞれ送信されてくる地上波アナログ放送とBSデジタル放送との双方の放送信号を一つの放送受信装置にて受信している放送システムの構成例を例にとって図1を用いて説明する。
ここに、本発明においては、BSデジタル放送の代わりに、CSデジタル放送を用いるデジタル衛星放送としても勿論構わないし、地上波アナログ放送として、地上波用アンテナを用いる代わりに、CATVケーブルを接続したCATVアナログ放送であっても構わない。
【0046】
図1は、本発明に係る放送システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。図1において、放送番組を放送する放送局としては、各種の放送番組や番組情報などの付属情報をBS放送衛星4を介して放送するBS放送送信装置(放送送信装置)1を備えている少なくとも1つのBS地上放送局1bと、地上波を用いて放送する地上波放送送信装置3を備えている複数の地上波放送局3bとが含まれている。ここに、第1の放送手段を構成するBS地上放送局1bは、BSデジタル放送を放送する放送局であり、BS用送信アンテナ1aを介してBS放送衛星4に対してアップリンクの放送電波を送信し、BS放送衛星4からBSデジタル放送として同一の放送番組や番組情報を全国に対して提供しているキー局となる。一方、第2の放送手段を構成する地上波放送局3bは、各地方毎に設けられていて、当該地方に対する放送番組を放送する地方局であり、地上波送信アンテナ3a又は地上波電波塔5(中継局)を介して、第1の放送電波信号であるBSデジタル放送電波信号とは異なる周波数帯即ちVHF帯及び/又はUHF帯の地上波放送電波信号を出力し、地上波アナログ放送を行なう放送局である。
【0047】
視聴者の各家2cには、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aと、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bとが設置されており、両方のアンテナ2a,2bは共に同一の放送受信装置(テレビジョン受像機)2に接続されており、視聴者の選局操作により、BSデジタル放送、地上波アナログ放送のいずれに属する放送番組でも、同一のブラウン管にて視聴することができる。
【0048】
次に、BS地上放送局1bに備えられている放送送信装置1について、図2を用いて説明する。ここに、図2は、本発明に係る放送送信装置の構成の一例を、BSデジタル放送送信装置を例にとって示すブロック構成図であり、本発明に関わるブロックを中心に記載している。
図2に示すように、放送送信装置1は、入力されてきたビデオ信号を圧縮符号化するビデオエンコーダ11と入力されてきたオーディオ信号を圧縮符号化するオーディオエンコーダ12と入力されてきたデータ信号を圧縮符号化するデータエンコーダ13との各出力信号を多重化すると共に、誤り訂正符号の付与などの処理を施してトランスポートストリームTSを生成する多重化部14と、生成されたトランスポートストリームTSに対してBS放送電波特性に適したデジタル変調処理例えば8PSK(8 Phase Shift Keying)変調処理を施して、BSデジタル放送信号を生成する変調部15と、生成されたBSデジタル放送信号を放送電波信号として送信するBS用送信アンテナ1aとを備えている。
また、放送送信装置1は、当該放送送信装置全体の動作を制御する制御CPU16と、該制御CPU16の動作用の各種情報を蓄積しているメモリ17と、当該放送送信装置1の操作者が任意の操作指示を制御CPU16に対して入力することができる操作入力部18とを備えている。
【0049】
多重化部14においては、各エンコーダ11,12,13からの圧縮デジタルデータのビットストリームをパケット化して、MPEG2に準拠したトランスポートストリームTSを生成する際に、制御CPU16からは、メモリ17の更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録されている更新チャンネルプラン情報や番組の紹介用番組情報や放送サービスエリア情報など、更には、時計情報などのごとき各種情報をも合わせて多重化する。
【0050】
ここに、更新チャンネルプランテーブル17aとは、例えば、図5に示すような構成からなっており、例えば地上波デジタル放送などの開始により、地上波アナログ放送のチャンネルプリセット状態を更新する必要がある場合に、更新すべきチャンネル設定情報を含む更新チャンネルプリセット情報が設定登録されているテーブルであり、例えば、操作者が、操作入力部18を操作することにより、制御用CPU16を介してメモリ17の更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録することができる。
【0051】
図5のメモリ構成図に一例を示すように、更新チャンネルプランテーブル17aは、放送受信装置の種別を示す受信装置種別17a1、放送サービス地域を示す地域コード17a2、該地域コード17a2を細分する場合に備えて更に詳細な地域に分類することが可能な詳細地域コード17a3、各地域における地上波アナログ放送のチャンネルプリセット情報を更新すべき実施日時を示す更新実施日時17a4、各地域におけるチャンネルプリセット情報の更新バージョンを示す更新バージョン番号17a5、及び、更新すべきチャンネルプリセット状態を示す更新チャンネルプリセット情報17a6とからなる更新チャンネルプラン情報17a0の集合体から構成されている。ここで、更新チャンネルプリセットテーブル17aに登録すべき情報は、更新チャンネルプリセット情報17a6を放送受信装置に備えられている受信回路部の受信性能に応じて独自の状態に設定可能とするように、更には、地域コード17a2を放送受信装置の機種毎に(特に、放送受信装置の製造メーカ毎に)任意に設定可能とするように、受信装置種別17a1が備えられており、例えば、図5に示すように、A社製品の型番A1を示す受信装置種別001に対して、各種の情報を個別に設定することができる。而して、地域コード17a2を、受信装置種別17a1毎に任意に付与することができることとなり、例えば、図5においては、受信装置種別001の放送受信装置の場合には、札幌001、旭川048、東京013などの地域コードが付与されている。
【0052】
更に、詳細地域コード17a3は、地域コード17a2のみでは更新チャンネルプリセット情報17a6を特定することができない事態が発生する場合に備えて、放送サービス地域を更に詳細に分割することを可能とするために、地域コード17a2に付加しているコードであり、例えば、図5においては、東京(地域コード013)の場合は、都区内(詳細地域コード0001)と八王子(詳細地域コード0010)とを区別して、更新チャンネルプリセット情報17a6としてそれぞれ異なるチャンネル設定情報を設定登録することを可能にしている場合を例示している。ここで、詳細地域コード17a3としては、例えば、郵便番号が示す地域特定情報や、携帯電話やPHSの電話番号から特定される基地局毎の通信エリアコードや、あるいは、緊急用BSデジタル放送の際に用いられる緊急放送用地域識別情報などを用いることとしても良い。
【0053】
また、更新実施日時17a4は、例えば地上波デジタル放送の開始などに伴い、地上波アナログ放送用として今まで使用していたチャンネル設定情報を他のチャンネル設定情報に変更するいわゆる「アナアナ変換」を実施する必要がある日時を登録するものであり、該更新実施日時に至った際に、更新すべきチャンネル設定情報が設定登録されている更新チャンネルプリセット情報17a6に従って、該当する各放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新する必要がある。
【0054】
また、更新バージョン番号17a5は、チャンネルプリセットテーブルの更新が1回のみならず、複数回行なわれる場合にも対応可能なように、更新回数を示すバージョンを設定登録しているものであり、例えば、地上波デジタル放送の開始に伴い、チャンネルプリセットテーブルの更新処理が発生する場合のみならず、中継局の変更やビルディングの新築などに伴い、地上波アナログ放送の受信環境が変化した場合にも対応可能としており、当該更新バージョン番号よりも古いバージョン番号のチャンネルプリセットテーブルが設定されている放送受信装置の場合には、更新すべきチャンネル設定情報が設定登録されている更新チャンネルプリセット情報17a6に従ってチャンネルプリセットテーブルを更新する必要があることを示している。
【0055】
ここで、更新チャンネルプリセット情報17a6は、放送受信装置のリモコンのチャンネルポジション1,2,3,…,12にそれぞれ対応する位置で受信される放送信号の選局用周波数帯域を示すチャンネル設定情報を更新設定すべき情報として登録されているものであり、例えば、東京都八王子市(地域コード013、詳細地域コード0010)の地域におけるチャンネルポジション1,2,3,…,12にそれぞれ対応するチャンネル設定情報としては、58CH,なし,55CH,…,48CHのUHF帯に、更新バージョン番号17a5がVer.002の場合においては、それぞれ設定(更新)すべき旨が設定登録されている。
なお、更新チャンネルプリセット情報17a6は、チャンネルポジション1,2,3,…,12のいずれか一つでも、チャンネル設定情報を更新すべき状態にある場合には、更新バージョン番号17a5が更新されて、チャンネルプリセットテーブルの更新処理を実施すべきことを示すようにしている。
【0056】
かかる構成からなる更新チャンネルプランテーブル17aの中に放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新チャンネルプラン情報が新たに追加設定された場合、あるいは、既に設定されていた更新チャンネルプラン情報が更新設定された場合は、該更新チャンネルプラン情報は放送送信装置1から予め定められたトランスポートストリームTSのSI(Service Information)情報に定期的に含ませて送信することとしても良いが、更新チャンネルプランテーブル17aに対して追加設定又は更新設定(即ち更新チャンネルプランテーブル17aの更新)がなされた以降、更新実施日時に到達するまでの間、定期的に、トランスポートストリームTSのSI情報に含ませて送信しても良い。
【0057】
あるいは、更新チャンネルプランテーブル17aに対して追加設定又は更新設定(即ち更新チャンネルプランテーブル17aの更新)がなされた後において、更新チャンネルプランテーブル17aの更新実施日時17a4に設定されている日時から予め定められた期間(例えば、3ヶ月前)遡った送信開始日時から更新実施日時に到達するまでの間、定期的に、トランスポートストリームTSのSIに含ませて送信することとしても良い。
【0058】
なお、本実施例においては、前述のごとく、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセット情報の更新情報(更新チャンネルプリセット情報17a6)を含む更新チャンネルプラン情報17a0をメモリ17の更新チャンネルプリセットテーブル17aに登録している例を示しているが、本発明は、かかる場合のみに限定されているものではない。例えば、BSデジタル放送のトランスポンダやトランスポンダ内のチャンネルが変更されるなどの状況が発生する場合にも全く同様に、地域コード(全国を示す地域コード、例えば、all“0”)、更新実施日時、受信衛星番号、トランスポンダ番号、帯域幅、受信周波数、変調方式などを、予め更新チャンネルプランテーブル17aと同様なテーブルに登録するようにすることも可能である。
【0059】
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、各地域に設置されている放送受信装置におけるチャンネルプリセットテーブルの更新が必要となった際に、放送送信装置1においてチャンネルプリセットテーブルの更新情報を示す更新チャンネルプラン情報17a0を送信する送信処理について、更に説明する。なお、図7は、放送送信装置1における更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を説明するためのフローチャートであり、図2には図示されていないタイマからの時刻情報を制御CPU16が受信することにより、定期的に起動されている場合について示している。
【0060】
なお、ここでは、更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録された更新実施日時17a4よりも予め定められた期間(例えば、3ヶ月前)遡った日時以降に、更新実施日時17a4に到達するまでの間、即ち、送信期間に該当する期間の間、更新チャンネルプラン情報17a0を送信する動作を定期的に繰り返す場合について説明することとする。また、送信する更新チャンネルプラン情報17a0としては、更新チャンネルプリセットテーブル17aに設定されている更新チャンネルプラン情報17a0のうち、送信期間に該当する期間内(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った日時以降、更新実施日時17a4に到達するまでの間)にある更新チャンネルプラン情報17a0(受信装置種別17a1、地域コード17a2及び詳細地域コード17a3、更新実施日時17a4、更新バージョン番号17a5、及び、更新チャンネルプリセット情報17a6の各情報)を送信する場合を示している。
【0061】
しかし、本発明は、かかる送信期間に該当する期間の更新チャンネルプラン情報17a0のみを送信する場合に限るものではなく、例えば、放送信号として送信する情報量が増大するものの、送信期間に該当する期間内にある更新チャンネルプラン情報17a0が一つでも存在している場合、更新チャンネルプラン情報17a0が属する受信装置種別17a1に関する更新チャンネルプラン情報17a0全てを送信することとしても良いし、更新すべき更新チャンネルプラン情報17a0の地域コードが示す放送地域に隣接する放送地域に関する更新チャンネルプラン情報17a0も合わせて送信することとしても良い。かかる場合にあっては、更新すべき更新チャンネルプラン情報17a0に基づくチャンネルプリセットテーブルの更新を実施した際に、放送受信装置の設置環境によって受信レベルが十分に得られないような場合が生じたとしても、受信レベルを十分確保可能な代替の更新チャンネルプラン情報17a0を用いて、チャンネルプリセットテーブルを更新することが可能である。
【0062】
図7において、まず、メモリ17に設定登録されている更新チャンネルプランテーブル17a(前述のごとく、操作者が操作入力部18を介して設定登録するか、あるいは、図示していない通信手段を介して設定登録されている)から最初の受信装置種別17a1を読み出し(ステップS1)、更に、該受信装置種別17a1内に属する更新チャンネルプラン情報17a0内の更新実施日時17a4を読み出す(ステップS2)。次に、現在の日時が、読み出した更新実施日時17a4により予め定められている送信期間(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時から更新実施日時17a4に至るまでの期間)内にあるか否か確認する(ステップS3,S4)。
【0063】
即ち、まず、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時に至っているか確認し(ステップS3)、至っている場合(ステップS3のYES)、次に、更新実施日時17a4を既に経過しているか否かを確認する(ステップS4)。更新実施日時17a4を経過していない限り(ステップS4のNO)、送信すべき所定の送信期間内にあるものとして、当該更新チャンネルプリセット情報17a0の送信処理を行なうために、ステップS5に移行するが、一方、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時に至っていない場合(ステップS3のNO)や、更新実施日時17a4を既に経過している状態にある場合(ステップS4のYES)、当該受信装置種別17a1に属する次の更新チャンネルプラン情報17a0の更新実施日時17a4を確認するために、ステップS8に移行する。
【0064】
ステップS5においては、更新チャンネルプランテーブル17aから、送信期間内に該当する更新チャンネルプラン情報17a0(即ち、受信装置種別17a1、地域コード17a2、詳細地域コード17a3、更新実施日時17a4、更新バージョン番号17a5、及び、更新チャンネルプリセット情報17a6の各情報)を読み出し、メモリ17内の送信バッファ17bに設定する(ステップS5)。送信バッファ17bに設定された更新チャンネルプラン情報17a0は、制御CPU16から適時多重化部14に送出されて、トランスポートストリームパケット(TSパケット)に組み立てられた後(ステップS6)、変調部15にて、BS衛星放送電波に適する信号形式に変調されて、BS用送信アンテナ1aから送信される(ステップS7)。
【0065】
次に、更に、確認していない更新チャンネルプラン情報17a0が、当該受信装置種別17a1にまだ存在しているか否かが更新チャンネルプランテーブル17aを参照して確認され(ステップS8)、まだ、確認すべき更新チャンネルプラン情報17a0が存在している場合には(ステップS8のNO)、ステップS2に復帰するが、全ての更新チャンネルプラン情報17a0の確認が終了している場合(ステップS8のYES)、全ての受信装置種別17a1に対して検索処理が終了しているか確認し(ステップS9)、まだ終了していない場合は(ステップS9のNO)、ステップS1に戻り、次の受信装置種別17a1に関する処理を繰り返し、全ての受信装置種別17a1についての処理が終了している場合(ステップS9のYES)、更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を終了する。
【0066】
なお、図7のフローチャートにおいては、送信期間に該当する期間内(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時から更新実施日時17a4に至るまでの期間内)に相当する更新チャンネルプラン情報17a0のみを送信するようにしているが、前述のごとく、送信すべき更新チャンネルプラン情報17a0が検知された受信装置種別17a1についての更新チャンネルプラン情報17a0を全て送信することとしても良いし、あるいは、送信すべき更新チャンネルプラン情報17a0の地域コード17a2(更に、場合によっては、詳細地域コード17a3)が示す放送地域に隣接する地域に関する当該受信装置種別17a1についての更新チャンネルプラン情報17a0を送信するようにしても良い。送信期間に該当するとされて放送地域が特定された更新チャンネルプラン情報17a0を送信するような場合であっても、かかる隣接地域における更新チャンネルプラン情報17a0を合わせて送信することにより、例えば、電波障害物が介在しているなど、何らかの事情により、該放送地域の更新チャンネルプラン情報17a0に指定されているチャンネルプリセット情報17a6では、受信品質が良くない状況にある放送受信装置にあっては、隣接地域の更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、チャンネルプリセットテーブルの設定変更を行なうことが可能となり、より良好な受信品質を獲得することが可能となる。
【0067】
次に、図1に示す視聴者(ユーザ)の各家2cに設置されている放送受信装置2の構成について、図3のブロック構成図を用いて説明する。ここに、図3は、本発明に係る放送受信装置の構成の一例を示すブロック構成図であり、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aと、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bとが接続されて、視聴者の選局操作により、いずれの放送電波信号でも、一つの放送受信装置2により受信して映像表示モニタ32に画面表示させることができる。
【0068】
図3に示すように、放送受信装置2は、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bからの地上波アナログ放送電波信号のうち、視聴者のリモコン33操作により指定されているチャンネルポジションの放送電波信号を選局して受信する地上波用チューナ21と、選局受信した放送信号を中間周波数(IF)に変換して増幅及び検波するIF部22と、IF部22により検波抽出されたアナログビデオ信号を画像処理するアナログビデオ処理部23aと検波抽出されたアナログオーディオ信号を音声処理するアナログオーディオ処理部23bとを備え、画像処理されたビデオ信号は、ビデオ出力部31を介して、映像表示モニタ32に画面表示され、音声処理されたオーディオ信号は、図示していないオーディオ出力部を介して、図示していないスピーカなどから出力される。
【0069】
一方、放送受信装置2は、BSデジタル放送電波信号も受信する回路部を備えている。即ち、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aからのBSデジタル放送電波信号のうち、視聴者のリモコン33操作により指定されているチャンネルポジションの放送電波信号を選局して受信する衛星用チューナ(BS用チューナ)24と、選局受信した放送信号を例えば8PSK復調などのデジタル復調により複数のトランスポートストリームパケット(TSパケット)からなるトランスポートストリームTSに変換すると共に、誤り訂正処理を施した後、デジタル制御用マイコン28からの制御に基づいて、特定のトランスポートストリームパケット(TSパケット)から更新チャンネルプラン情報17a0を含む各種付属情報を抽出して、デジタル制御用マイコン28を介してデジタル制御用メモリ30に保存する復調・デマルチプレクサ部25と、復調・デマルチプレクサ部25により分離されたデジタルビデオ信号を例えばMPEG2デコード処理などにより画像処理するデジタルビデオ処理部26aと分離されたデジタルオーディオ信号を例えばMPEG2デコード処理などにより音声処理するデジタルオーディオ処理部26bとを備え、画像処理されたビデオ信号は、ビデオ出力部31を介して、映像表示モニタ32に画面表示され、音声処理されたオーディオ信号は、図示していないオーディオ出力部を介して、図示していないスピーカなどから出力される。
【0070】
なお、ビデオ出力部31/音声出力部(図示していない)においては、アナログ制御用マイコン27及びデジタル制御用マイコン28からの制御を受けて、アナログビデオ処理部23a/アナログオーディオ処理部23b又はデジタルビデオ処理部26a/デジタルオーディオ処理部26bからの出力のいずれかが選択されて、選択されたビデオ信号/オーディオ信号がそれぞれ駆動用出力信号に変換されて、映像表示モニタ32やスピーカに出力される。
また、受信したBSデジタル放送電波信号がスクランブルされている場合、デジタルビデオ処理部26aやデジタルオーディオ処理部26bにて、デスクランブル処理がなされる。
【0071】
また、放送受信装置2は、当該放送受信装置2の全体の動作を協調制御しているアナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とを備えており、両者のマイコン27,28は互いに通信線27aを介して相互通信することができる。なお、アナログ制御用マイコン27は、主に地上波アナログ放送受信関連の回路部の制御を司り、デジタル制御用マイコン28は、主にBSデジタル放送受信関連の回路部の制御を司っている。また、アナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とのそれぞれが動作するための各種情報をそれぞれに蓄積しているアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とが備えられている。
【0072】
更に、視聴者(ユーザ)が選局などの操作指示を入力するリモコン33からの操作信号例えば赤外線信号を受光する受光部34が備えられている。
ここで、受光部34で受光した視聴者の操作指示信号は、アナログ制御用マイコン27側に入力されており、該操作指示信号が、BSデジタル放送側の操作を指示する操作指示信号であった場合には、通信線27aを介して、デジタル制御用マイコン28側に送信されて、デジタル制御用マイコン28にて処理される。
【0073】
なお、図3においては、アナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とを分離すると共に、それぞれのマイコン27,28が関連する制御用情報を保存するアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とを分離して設置する構成を示しているが、本発明は、かかる構成に限るものではなく、両者を統合して、一つの制御用マイコンと該制御用マイコンに接続された一つのメモリとを備えている構成としても勿論構わない。
【0074】
アナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とは、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)から構成されている。また、図3に示すアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30は、本発明に直接関連するデータのみを記憶している例を示しているが、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、受信したEPG(Electronic Program Guide)情報や番組情報あるいは録画予約情報などの放送受信に関連する各種データの記憶メモリと共用することも可能である。以下に、図3のアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30に記憶している各データについて説明する。
【0075】
BSデジタル放送の受信制御に関連する情報を格納しているデジタル制御用メモリ30には、衛星用チューナ24のチャンネルポジション毎の選局周波数を格納しているデジタル用チャンネルプリセットテーブル30aと受信バッファ30bとが備えられている。復調・デマルチプレクス部25により分離された更新チャンネルプラン情報17a0を含む各種付属情報は、一旦受信バッファ30bに格納される。受信バッファ30bに格納された各種付属情報は、デジタル制御用マイコン28により逐次それぞれに適応するデータ形式に加工処理された後、それぞれのデータ領域に蓄積保存されるが、例えば、更新チャンネルプラン情報17a0のごとき地上波アナログ放送関連の受信情報であった場合には、通信線27aを介して、アナログ制御用マイコン27側に送信して、アナログ制御用メモリ29の所定領域に格納させる。
【0076】
一方、地上波アナログ放送の受信制御に関連する情報を格納しているアナログ制御用メモリ29には、地上波用チューナ21のチャンネルポジション毎の選局周波数を格納しているチャンネルプリセットテーブル29aと、該チャンネルプリセットテーブル29aのバージョンを示すバージョン番号29bと、当該放送受信装置2が設置されている地上波アナログ放送の放送サービス地域を特定する地域コード29cと、該地域コード29cのみでは放送サービスのチャンネルプリセット情報を特定できない場合に備えて、更に詳細に分割された詳細地域コード29dと、当該放送受信装置2の設置地域に隣接する地域を示す隣接地域コード29eと、当該放送受信装置2の機種を示す受信装置種別29fとが備えられている。
【0077】
更に、アナログ制御用メモリ29には、デジタル制御用マイコン28から通信線27aを介して送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0を保存する更新チャンネルプラン情報29gが備えられており、更新チャンネルプリセット情報29g1、更新バージョン番号29g2、更新実施日時29g3などが格納されている。
【0078】
なお、かかる更新チャンネルプラン情報29gに関する各種情報は、デジタル制御用マイコン28から通信線27aを介して送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1がアナログ制御用メモリ29に設定されている受信装置種別29fが示す当該放送受信装置2と同一の機種を示し、かつ、該更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用地域コード17a2(更には、場合によっては、更新用詳細地域コード17a3)が、アナログ制御用メモリ29に設定されている地域コード29c(更には、場合によっては、詳細地域コード29d)と一致しており、更には、該更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新バージョン番号17a5が、アナログ制御用メモリ29に設定されているバージョン番号29bよりも新しい番号である場合にあっては、廃棄されることなく、チャンネルプリセット29aの更新処理が終了するまでの間、アナログ制御用メモリ29の更新チャンネルプラン情報29gに保存される。
【0079】
なお、アナログ制御用メモリ29に設定している隣接地域コード29eは、当該放送受信装置2が設置されている地域に対応する更新チャンネルプリセット情報29g1を用いて、チャンネルプリセットテーブル29aの更新を行なった場合に、受信放送品質が大幅に低下してしまう事態の発生に備えたものであり、前述したごとく、放送送信装置1からは、更新チャンネルプラン情報17a0として、隣接地域に関する更新チャンネルプラン情報17a0も合わせて送信されてきており、当該放送受信装置2の設置地域に該当する更新チャンネルプリセット情報29g1を用いてチャンネルプリセットテーブル29aの更新を行なおうとした場合に、受信レベルが十分に確保できない場合に、当該放送受信装置2の設置地域に隣接する放送地域に対する更新チャンネルプラン情報17a0を識別するために用いられる。
【0080】
ここで、アナログ制御用メモリ29に設定されているチャンネルプリセットテーブル29aとバージョン番号29bと地域コード29cと詳細地域コード29dと受信装置種別29fとの各記憶内容を、放送送信装置1から送信されてくる情報(即ち、図5に例示した更新チャンネルプラン情報17a0から更新実施日時17a4のみを除外した情報)と対応付けて、図6に例示している。
図6は、本発明に係る放送受信装置2におけるチャンネルプリセット関連情報の記憶内容の一例を示すものであり、現在のチャンネルプリセット関連の記憶内容(図6(A))と放送送信装置1から送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0の一部(図6(B))とを対応付けて示している。
【0081】
即ち、図6に示す例においては、東京八王子地域(即ち、地域コード013、詳細地域コード0010)において、例えば、地上波デジタル放送が開始されるため、今まで使用されているチャンネルプリセット情報を更新する必要があるとして、A社製放送受信装置2の型番A1の機種(即ち、受信装置種別001)については、新しいバージョン番号(即ち、Ver.002)のチャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報17a0が送信されてきており、チャンネルポジション3で今まで使用してきた52CHのチャンネル設定情報を55CHに変更して設定することを指示してきている。
【0082】
次に、図8及び図9に示すフローチャートに基づいて、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて放送受信装置2におけるチャンネルプリセットテーブル29aを更新する更新処理の一例について説明する。なお、図8は、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、放送受信装置2のチャンネルプリセットテーブル29aの更新契機を設定するための処理を説明するためのフローチャートであり、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0を受信する都度起動されるものである。また、図9は、放送受信装置2におけるチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を説明するためのフローチャートであり、図3に図示されていないタイマからの時刻情報(更新実施日時への到来を示す時刻情報)をアナログ制御用マイコン27が受信することにより、あるいは、ユーザ(視聴者)からの更新要求をアナログ制御用マイコン27が受信することにより起動されるものである。なお、図8及び図9のフローチャートは、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル29aを更新する処理に関連する部分のみについて記載している。
【0083】
まず、図8のフローチャートを用いて、放送受信装置2のチャンネルプリセットテーブル29aに対する更新契機を設定する処理について説明する。
復調・デマルチプレクサ部25により受信したBSデジタル放送信号のトランスポートストリームTS(Transport Stream)から付属情報を示すSI(Service Infomation)情報が抽出分離されて、デジタル制御用メモリ30の受信バッファ30bに格納されると、デジタル制御用マイコン28が起動されて、受信バッファ30bに格納されているSI情報が読み出される(ステップS11)。読み出されたSI情報の中に、地上波アナログ放送信号を選局受信する地上波用チューナ21に関するチャンネルプリセットテーブル29aを更新する更新チャンネルプラン情報17a0が含まれているか否かを判別する(ステップS12)。更新チャンネルプラン情報17a0が含まれている場合(ステップS12のYES)、該更新チャンネルプラン情報17a0を、通信線27aを介してアナログ制御用マイコン27側に転送し、アナログ制御用メモリ29の所定領域に格納する(ステップS13)。
【0084】
一方、アナログ制御用マイコン27は、更新チャンネルプラン情報17a0が転送されてくると起動される。まず、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0をアナログ制御用メモリ29から読み出し(ステップS21)、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1が当該放送受信装置の受信装置種別(即ち、アナログ制御用メモリ29の受信装置種別29f)と一致しているか否かが確認される(ステップS22)。更新用受信装置種別17a1が一致している場合(ステップS22のYES)、次に、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用地域コード17a2が、当該放送受信装置2の設置地域を示しているか(即ち、アナログ制御用メモリ29の地域コード29cと一致しているか)を確認する(ステップS23)。ここで、更新用地域コード17a2のみでは放送地域を特定できない場合には、更新用詳細地域コード17a3も転送されてきているので、更新用地域コード17a3が、アナログ制御用メモリ29の詳細地域コード29dと一致しているかも合わせて確認される。
【0085】
当該放送受信装置2の設置地域と同一地域を示す更新チャンネルプラン情報17a0であった場合(ステップS23のYES)、更に、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新バージョン情報17a5が、当該放送受信装置2に設定されているチャンネルプリセットテーブル29aのバージョン番号(即ち、アナログ制御用メモリ29のバージョン番号29b)よりも新しいバージョンであるか否かが確認される(ステップS24)。新しいバージョンであった場合、即ち、古いかあるいは同じバージョンを示す更新バージョン番号17a5ではなかった場合(ステップS24のYES)、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、チャンネルプランテーブル29aを更新すべきであると判断されるので、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0を、アナログ制御用メモリ29の更新チャンネルプラン情報29gに設定する(ステップS25)。
【0086】
しかる後、更新すべき日時が到達した時点で更新処理を起動するように、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新実施日時17a4をタイマ(図3には図示していない)に設定する(ステップS26)。更に、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル29aの更新が必要な事態が生起している旨と更新実施日時を予告する情報をユーザ(視聴者)に通知するために、例えば、図3には図示していないOSD(On Screen Display)手段により映像表示モニタ32上に映像信号に重畳させて画面表示したり、音声情報によりスピーカから出力する(ステップS27)。
【0087】
なお、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1が当該放送受信装置2と異なる場合(ステップS22のNO)、更新用地域コード17a2が当該放送受信装置2の設置地域と異なる場合(ステップS23のNO)、及び、更新バージョン番号17a5が、当該放送受信装置2に設定されているバージョン番号29bよりも古いかあるいは同じバージョンを示している場合(ステップS24のNO)、いずれの場合も、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0は、当該放送受信装置2にとっては不要な情報であるので、一旦保存していたアナログ制御用メモリ29の所定領域から削除して廃棄する(ステップS28)。
【0088】
次に、図9に示すフローチャートにおいて、まず、ステップS26においてタイマに設定されていた更新実施日時に至ったことを、タイマが識別すると、更新実施日時の到来を、アナログ制御用マイコン27に通知し、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を起動する(ステップS31)。起動されたアナログ制御用マイコン27は、アナログ制御用メモリ29に保存されている更新チャンネルプラン情報29gの中から、更新チャンネルプリセット情報29g1を読み出し、チャンネルポジション毎に、順次、更新用のチャンネル設定情報を読み出す(ステップS32)。読み出したチャンネルポジションに対応するチャンネル設定情報と、現在のプリセット状態を示すチャンネルプリセットテーブル29aに設定されている該チャンネルポジションのチャンネル設定情報とを比較して、異なっているか否かを確認する(ステップS33)。
【0089】
異なっている場合(ステップS33のYES)、新たなチャンネル設定情報をプリセットすべきチャンネルポジションを示しているので、まず、当該放送受信装置2において、新たなチャンネル設定情報により十分視聴可能な信号レベルが検知できるか否かを確認する。即ち、更新チャンネルプリセット情報29g1の当該チャンネルポジションのチャンネル設定情報を、一旦、地上波用チューナ21に設定して選局動作を行ない(ステップS34)、受信される地上波アナログ放送信号の受信レベルを確認する(ステップS35)。
【0090】
新築ビルディングの建設などの電波障害物の介在など何らかの理由により、地上波アナログ放送信号の受信レベルが予め定めた閾値が示す値よりも低い、即ち、受信レベルが十分にない場合に備えて、更新チャンネルプラン情報17a0としては、前述のごとく、隣接地域における更新チャンネルプラン情報17a0も同時に送信されてきている。従って、受信放送信号レベルが十分ではない場合は(ステップS35のNO)、隣接地域の更新チャンネルプラン情報17a0の更新チャンネルプリセット情報17a6を用いてチャンネル設定をし直すことにより、地上波用チューナ21の選局動作に基づく地上波アナログ放送信号の受信レベルが十分になったかを確認し、受信レベルを十分に確保できる隣接地域に関する更新チャンネルプリセット情報17a6のチャンネル設定情報を抽出する(ステップS36)。
【0091】
一方、受信レベルが予め定めた閾値以上の十分なレベルにある場合(ステップS35のYES)、あるいは、隣接地域にて受信レベルが十分なチャンネル設定情報が抽出された場合(ステップS36)、更新チャンネルプリセット情報29g1の当該チャンネルポジションにおけるチャンネル設定情報又は隣接地域のチャンネル設定情報を用いて、チャンネルプリセットテーブル29aの当該チャンネルポジションのチャンネル設定情報を更新する(ステップS37)。
【0092】
しかる後、全てのチャンネルポジションに関する更新処理が終了したか否かを確認し(ステップS38)、更新処理が全て終了していない場合には(ステップS38のNO)、ステップS32に戻って、次のチャンネルポジションに関する更新処理に移行する。一方、更新処理が全て終了した場合(ステップS38のYES)、チャンネルプリセットテーブル29aの更新後のバージョン番号を設定するために、更新チャンネルプラン情報29g内の更新バージョン番号29g2をバージョン番号29bに設定した後(ステップS39)、チャンネルプリセット情報の更新処理が終了した旨をユーザ(視聴者)に通知する(ステップS40)。
【0093】
なお、ステップS34乃至S36においては、一旦、地上波用チューナ21への更新候補のチャンネル設定情報を設定して、受信レベルの確認を自動的に行なわせる場合を例示しているが、本発明においては、かかる場合に限るものではない。例えば、当該放送受信装置2が何らかの放送番組を視聴・録画中の状態に設定されている場合には、かかる自動確認動作は実施すべきではなく、ユーザ(視聴者)が受信レベルの自動確認動作を指示している場合に限り実施させることとしても勿論構わなく、ユーザ(視聴者)の指示がなされていない場合においては、直ちにチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理のみを実施させることとしても良い。
また、ユーザ(視聴者)に対するチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理の予告通知(ステップS27)や終了通知(ステップS40)も、直ちに映像表示モニタ32に自動的に画面表示することに限るものではなく、例えば、アナログ制御用メモリ29内に一旦保存しておき、ユーザ(視聴者)が所望した場合に画面表示したり、音声出力することとしても良い。
【0094】
また、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理は、更新実施日時に到達した場合に起動するタイマ起動動作のみに限るものではなく、例えば、ステップS27に示すチャンネルプリセットテーブル29aの更新予告通知などに基づいて、ユーザ(視聴者)が、都合が良い時期に、例えばリモコン33などを操作して、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を起動することも可能である。かかる場合には、図9のユーザ起動の場合に示すごとく、ユーザ(視聴者)により例えばリモコン33を操作してチャンネルプリセットテーブル29aの更新要求がなされたことが、アナログ制御用マイコン27に通知されてくると(ステップS41)、アナログ制御用マイコン27は、ステップS32以降のチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を実行する。
【0095】
更には、図8のステップS12及びS13に示すデジタル制御用マイコン28側の更新チャンネルプラン情報17a0の転送処理(即ち、BSデジタル放送信号の中に更新チャンネルプラン情報17a0が含まれて受信されていた場合に、受信した更新チャンネルプラン情報17a0をアナログ制御用メモリ29へ転送する処理)を、ユーザ(視聴者)が転送を許可している場合にのみ実施するような形態として、デジタル制御用マイコン28の処理負担を軽減するようにしても良い。かかるユーザ(視聴者)の転送許可情報を入力する手段としては、例えば、リモコン33を操作することにより行なっても良く、受光部34で受光し、アナログ制御用マイコン27、通信線27aを介することにより、デジタル制御用マイコン28に対してユーザ(視聴者)の転送許可情報が通知される。
【0096】
なお、図8及び図9に示すフローチャートにおいては、デジタル制御用マイコン28とアナログ制御用マイコン29との処理分担として、デジタル制御用マイコン28は、ステップS11乃至ステップS13までの処理のみを司り、その他の処理は全てアナログ制御用マイコン29側で司ることとして示しているが、本発明は、かかる場合のみに限るものではない。即ち、デジタル制御用マイコン28、アナログ制御用マイコン29それぞれの処理性能などに応じて、負荷分散することとしても構わないし、あるいは、前述したごとく、両者のマイコン28,29を一つのマイコンに統合するようにして、一つのマイコンで処理することとしても良い。
【0097】
次に、本発明に係る放送受信装置の更に異なる実施形態について、図4を用いて更に説明する。ここで、図4は、本発明に係る放送受信装置2′として、図3の放送受信装置2に更にインタネットなどとの間の通信を可能とする通信制御部35(図4にハッチング表示している回路部)を新たに追加して備えている場合の構成の一例を示している。
【0098】
即ち、本実施形態においては、BSデジタル衛星放送を放送する放送送信装置1に前述した更新チャンネルプランテーブル17a(図5に一例を示すごときテーブル)を格納して必要とする更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を行なう代わりに、例えば、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているインタネット上の放送局サーバ装置に更新チャンネルプランテーブル17aを格納して、該放送局サーバ装置が、通信回線に接続されている放送受信装置2′のうち、予め登録されている放送受信装置2′に対して、当該放送受信装置2′に対する更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理(即ち、図7のフローチャートに類似する送信処理)を、通信回線を介して実施せんとするものである。
なお、本実施例においては、当然のことながら、放送受信装置2′は、BSデジタル放送を受信する回路部を必ずしも備えている必要はないが、図4には、BSデジタル放送用の受信回路部も用意されている放送受信装置2′の例を示している。
【0099】
図4に示す場合においては、放送受信装置2′において、放送局サーバ装置から通信回線を介して送信されてくる更新チャンネルプラン情報17a0を通信制御部35にて受信し、受信した該更新チャンネルプラン情報17a0を、アナログ制御用マイコン27を介して、アナログ制御用メモリ29に格納するものであり、以降の更新チャンネルプラン情報17a0によるチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理は、図8のステップS21乃至ステップS28及び図9のステップS31乃至ステップS41における処理と全く同様の処理を行なうことにより実現される。
【0100】
なお、図4に示す放送受信装置2′に対して、通信回線を介して、更新チャンネルプラン情報17a0を送信する契機としては、前述の場合と同様に、更新チャンネルプランテーブル17aに対して更新設定や追加設定などの更新チャンネルプラン情報17a0の更新がなされた以降、更新実施日時に到達するまでの間、あるいは、更新チャンネルプラン情報17a0の更新実施日時17a4に設定されている日時から、予め定められた期間(例えば、3ヶ月間)分遡った送信開始日時に至った際に、更新実施日時17a4に到達するまでの間、定期的に、放送局サーバ装置に予め登録されている放送受信装置2′に対して通信回線を介して送信することとしても良い。
【0101】
また、通信回線に接続されている放送受信装置2′においては、放送受信装置2′の通信制御部35を介して、当該放送受信装置2′のユーザ(視聴者)は、放送局サーバ装置側に対して何らかの情報を送信することも可能である。従って、例えば、放送局サーバ装置に対して、当該放送受信装置2′が設置されている地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)と放送受信装置種別29fとを含む更新チャンネルプラン情報送信要求を送信することにより、かかる更新チャンネルプラン情報送信要求を受信した放送局サーバ装置が、放送受信装置種別29fにおける地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)に該当する地域のチャンネルプリセットテーブル29aを更新する必要性の有無を確認して、チャンネルプリセットテーブル29aの更新が必要となる地域に該当している場合には、更新の必要がある旨を示す応答と共に、更新チャンネルプリセット情報を含む図5に示すごとき更新チャンネルプラン情報17a0を返送することも可能である。
【0102】
なお、かかる更新チャンネルプラン情報送信要求を用いる場合において返送する更新チャンネルプラン情報17a0としては、前述の場合とは異なり、地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)や受信装置種別29fを伴うことも可能な前記チャンネルプラン情報送信要求に応じて、送信要求元の放送受信装置2′に対して返送するものであり、図5の更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1や更新用地域コード17a2(更新用詳細地域コード17a3を含む)を除いた更新実施日時17a4と更新バージョン番号17a5と更新チャンネルプリセット情報17a6とからなる更新チャンネルプラン情報17a0′としても良い。
【0103】
また、図4に示す実施形態の場合においては、通信回線を介する通信が可能な通信制御部を備えていない既存の放送受信装置に適用することは困難であるものの、図3に示す実施形態とは異なり、BSデジタル放送を行なっているBSデジタル放送局に対して、全く関係がない地上波アナログ放送用の更新チャンネルプリセットテーブルを設定して、必要とする更新チャンネルプラン情報17a0を送信させる処理を行なうことは必要なく、チャンネルプリセットテーブル29aの更新を必要とする当該地上波アナログ放送を行なっている地上波放送局自体が運営している放送局サーバ装置そのものから自ら必要とする情報(即ち、更新チャンネルプラン情報17a0)を送信することができるという放送局側のメリットも得ることができる。
【0104】
【発明の効果】
以上に説明したごとく、本発明に係る放送受信装置、放送送信装置及び放送システムによれば、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送の双方の放送信号を受信することができる放送受信装置の場合、デジタル衛星放送の放送信号を用いて、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報が全放送地域に対して一斉送信されることにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においてチャンネルプリセットテーブルの更新が必要であることが検知された際に、該更新チャンネルプラン情報に含まれている更新用の更新チャンネルプリセット情報に基づいて、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0105】
また、地上波アナログ放送を受信すると共に通信回線を用いて通信情報を送受信することができる放送受信装置の場合、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置に通信回線を介してアクセスして、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報を受信することにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置において、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、地上波アナログ放送の更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0106】
また、前記更新チャンネルプラン情報には、更新すべきチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報によりチャンネル設定情報を更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含むことを可能としており、かかる更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においては、更新対象の放送受信装置であるか否か、更新対象の放送地域に設置されているか否か、更新すべきバージョンを示しているか否かを自動的に選別することを可能としており、各放送受信装置が対象とする更新チャンネルプラン情報のみに基づいてチャンネルプリセットテーブルを1回のみならず複数回に亘って自動的に更新することができる。
【0107】
更には、前記更新チャンネルプラン情報には、チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含ませることも可能としており、更新すべき日時に至った時点で、確実にチャンネルプリセットテーブルを更新して、更新後のチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放送システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係る放送送信装置の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図3】本発明に係る放送受信装置の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図4】本発明に係る放送受信装置として、図3に示す放送受信装置に更に通信制御部を備えている場合の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図5】地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルを更新するための更新チャンネルプラン情報が設定登録されている更新チャンネルプランテーブルの一例を示すメモリ構成図である。
【図6】本発明に係る放送受信装置におけるチャンネルプリセット関連情報の記憶内容の一例を示すものである。
【図7】本発明に係る放送送信装置における更新チャンネルプラン情報の送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明に係る放送送信装置からの更新チャンネルプラン情報に基づいて、放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルの更新契機を設定するための処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明に係る放送受信装置におけるチャンネルプリセットテーブルの更新処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…放送送信装置(BS放送送信装置)、1a…BS用送信アンテナ、1b…BS地上放送局、2,2′…放送受信装置(テレビジョン受像機)、2a…BS受信アンテナ、2b…地上波受信アンテナ、2c…家、3…地上波放送送信装置、3a…地上波送信アンテナ、3b…地上波放送局、4…BS放送衛星、5…地上波電波塔(中継局)、11…ビデオエンコーダ、12…オーディオエンコーダ、13…データエンコーダ、14…多重化部、15…変調部、16…制御CPU、17…メモリ、17a…更新チャンネルプランテーブル、17a0,17a0′…更新チャンネルプラン情報、17a1…受信装置種別、17a2…地域コード、17a3…詳細地域コード、17a4…更新実施日時、17a5…更新バージョン番号、17a6…更新チャンネルプリセット情報、17b…送信バッファ、18…操作入力部、21…地上波用チューナ、22…IF部、23a…アナログビデオ処理部、23b…アナログオーディオ処理部、24…衛星用チューナ、25…復調・デマルチプレクサ部、26a…デジタルビデオ処理部、26b…デジタルオーディオ処理部、27…アナログ制御用マイコン、27a…通信線、28…デジタル制御用マイコン、29…アナログ制御用メモリ、29a…チャンネルプリセットテーブル、29b…バージョン番号、29c…地域コード、29d…詳細地域コード、29e…隣接地域コード、29f…受信装置種別、29g…更新チャンネルプラン情報、29g1…更新チャンネルプリセット情報、29g2…更新バージョン番号、29g3…更新実施日時、30…デジタル制御用メモリ、30a…デジタル用チャンネルプリセットテーブル、30b…受信バッファ、31…ビデオ出力部、32…映像表示モニタ、33…リモコン、34…受光部、35…通信制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送受信装置、放送送信装置及び放送システムに関し、特に、地上波デジタル放送の開始あるいは地上波アナログ放送中継局の変更や新築ビルディングの建設などの要因により放送受信環境の変化に伴い、更新を必要とする地上波アナログ放送の設定済みチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新可能とする、放送受信装置、放送送信装置及び放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テレビジョン放送信号を受信して画面表示する放送受信装置において、リモコンなどを操作してチャンネルポジションを指定することにより、チャンネルプリセットテーブルに予め設定されている所望のチャンネル設定情報が抽出されて、テレビジョン放送信号の中から所望の周波数帯域のテレビジョン放送信号を選局することができるように構成されている。ここで、チャンネルポジションとチャンネル設定情報との対応関係は、放送受信装置が設置される地域に応じて、チャンネルプリセットと称するチャンネルの設定処理を予め行なうことにより設定されている。また、放送業者などが規定する放送サービス地域が同一の放送サービス地域内に設置される場合であっても、アンテナの向きや周辺環境あるいは放送受信装置の性能によって、プリセットすべきチャンネル設定情報(選局周波数帯域)が異なる場合も生じる。
【0003】
かかるチャンネルプリセット方法としては、一般に、「オートプリセット方法」と「地域コード設定方法」と「マニュアル設定方法」との3種類が用いられている。いずれの方法によりチャンネルプリセットを行なうかの選択は、例えば、ユーザ(視聴者)がリモコンを用いて「メニュー」画面をブラウン管に画像表示させて、「チャンネルプリセット」を選んだ際に画面表示されてくる案内画面から選択して指定することができる。
【0004】
ここで、「オートプリセット方法」とは、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して、「オートプリセット」を選択することにより起動されて、放送受信装置の設置場所において受信可能なVHF帯及びUHF帯の放送電波信号を自動的に周波数が低い順に順次検知して、チャンネルポジションに順次設定していくものである。
【0005】
「地域コード設定方法」とは、オートプリセットでは見たいチャンネルが視聴できない場合などにおいて適用されるものであり、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して、「地域コード設定」を選択することにより起動されて、予め放送地域として分割して設定されている各地域を示す複数の地域コードの中から、放送受信装置の設置場所に最も近い放送地域を示す地域コードをユーザ(視聴者)が指定することにより、該放送地域に最適なチャンネル設定情報として予め設定されているチャンネルポジション毎のチャンネル設定情報に自動的に設定するものである。ここに、放送受信装置内には、地域コード毎に対応するチャンネルポジションのチャンネル設定情報が予め設定登録されているが、一般に、かかる地域コードの設定内容やチャンネル設定情報の設定内容は、放送受信装置の機種即ち放送受信装置種別(特に、放送受信装置の製造メーカ)に応じて異なっている。
【0006】
「マニュアル設定方法」とは、例えば、地域コードが設定されていない地域に設置された場合や、一旦チャンネルプリセットされた後において、他のチャンネルポジションに対応するチャンネル設定情報を追加設定したり、チャンネルポジションにプリセットされているチャンネル設定情報を変更したりする場合に、ユーザ(視聴者)が例えばリモコンを操作して「マニュアル設定」を選択することにより起動されて、チャンネルポジション毎にマニュアルでチャンネル設定情報を設定するものである。
【0007】
また、かかるチャンネルプリセット方法に関する応用例としては、特許文献1に記載の放送受信装置の例がある。該放送受信装置においては、チャンネルプリセット方法として「地域コード設定方法」を応用した技術が用いられており、まず、当該放送受信装置の設置地域をGPSなどの場所情報取得手段により取得して、次に、該設置地域及び隣接地域におけるチャンネルポジション(放送局)やチャンネル設定情報(選局周波数帯域)に関する選局情報を、衛星放送やインタネットなどの選局取得手段により取得し、取得された選局情報を用いて、自動選局手段により順次選局動作を実施させて、所定の受信レベル以上にある選局情報によりチャンネルプリセットを行なうものである。
【0008】
更に、チャンネルプリセット方法に関する他の応用例としては、例えば、特許文献2に記載のチャンネル自動プリセット電子機器がある。該チャンネル自動プリセット電子機器は、「オートプリセット方法」と「地域コード設定方法」とを複合させたチャンネルプリセット方法が採用されている。地域別のチャンネルプリセットデータ(即ち、チャンネルポジションとチャンネル設定情報との対応表)をエリアデータROMに登録しておき、ユーザ(視聴者)がチャンネルプリセットの指示を行なうと、まず、オートプリセット動作を行ない、受信信号が得られるチャンネル設定情報を順次チャンネルプリセットテーブルに設定した後、エリアデータROMに設定登録されている地域別のチャンネルプリセットデータのチャンネル設定情報と比較して、全てのチャンネル設定情報が一致しているチャンネルプリセットデータを検索して、該チャンネルプリセットデータを用いてチャンネルプリセットテーブルを置換することにより、チャンネル自動プリセット電子機器の設定地域に該当するチャンネルポジション(放送局)に対応した最適のチャンネル設定情報をプリセットするものである。
【0009】
ところで、1996年のCSデジタル放送の開始、2000年のBSデジタル放送の開始に引き続き、2003年からは、地上波デジタル放送も本格導入が開始されようとしており、アナログ放送の時代からデジタル放送の時代へと移行しつつある。ここで、地上波デジタル放送が使用する周波数帯域は、未だ明確にされていないが、放送周波数の割り当てに余裕がない状況から、現在普及している地上波アナログ放送が使用中のVHF帯(1CH〜12CH)、UHF帯(13CH〜62CH)と重なるUHF帯のいずれかの周波数帯域を使用せざるを得ないものとして計画されている。
【0010】
即ち、計画中の周波数帯域としては、例えば13CHから52CHまでのUHF帯のチャンネル設定情報の中から、地上波デジタル放送用のチャンネル設定情報が割り当てられると共に、地上波デジタル放送用に割り当てられたUHF帯が、地上波アナログ放送において使用中のUHF帯のチャンネル設定情報と重なっている地域においては、地上波アナログ放送側の周波数帯域を異なる別の周波数帯域にチャンネル設定情報を変更するいわゆる「アナアナ変換処理」を実施するように計画されている。かかるアナアナ変換処理は、地上波アナログ放送を放送している放送送信装置や放送電波信号を中継する中継局の変更のみならず、当然のことながら、各視聴者(ユーザ)宅に設置されている放送受信装置(テレビジョン受像機)においても、チャンネル選局情報として予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを変更することが必要である。
【0011】
なお、アナログ放送からデジタル放送への移行過程においては、従来の地上波アナログ放送受信装置で視聴しているユーザ(視聴者)を保護するために、地上波デジタル放送と地上波アナログ放送を並行して同時に放送するサイマル放送を行なうこととしており、アナログ放送受信装置を用いているユーザ(視聴者)は、該アナログ放送受信装置が設置されている地域によっては、必要に応じて、チャンネルプリセットテーブルを変更する処理を行ないさえすれば、地上波デジタル放送に切り替えることなく、現在視聴している地上波アナログ放送の状態で、放送番組を引き続き継続して視聴することが可能である(例えば、非特許文献1を参照)。
【0012】
かくのごとく、地上波デジタル放送の開始に伴い、地上波デジタル放送用に割り当てられた周波数帯域が、現在実施されている地上波アナログ放送用の周波数帯域と重なり、いわゆるアナアナ変換処理を行なう必要がある地域においては、前述したいずれかのチャンネルプリセット方法により重なる前記周波数帯域を示すチャンネル設定情報を選局周波数として用いるように予め設定されているチャンネルプリセット情報の更新を行なうことが必要である。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−298674号公報(第3−7頁、図6)
【特許文献2】
特開平8−154039号公報(第3頁、図2)
【非特許文献1】
総務省郵政事業庁「地上デジタル放送懇談会 報告書」
1998年10月26日、第5章
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、地上波アナログ放送を受信している放送受信装置において、地上波デジタル放送の開始に伴い、地上波アナログ放送の選局用として予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを更新する必要が生じた場合、更新すべきチャンネル設定情報が判明した時点で、放送局のサービスマンがユーザ(視聴者)宅を1軒ずつ訪問してチャンネルプリセット情報の更新依頼を行ない納得を得ることも大変であり、更には、更新依頼に応じて、ユーザ(視聴者)自らが個別に「マニュアル設定方法」に基づいて、更新を必要とするチャンネルポジションに対して手動によりチャンネル設定情報を設定し直すことも、ユーザ(視聴者)に負担がかかってしまう。
【0015】
また、地上波アナログ放送の周波数帯域が更新された後で、「オートプリセット方法」を用いて、自動的に全てのチャンネルプリセット情報の更新処理を行なうこととしても、スキャン順に放送信号を受信したチャンネル設定情報(選局周波数帯域)を若番順にチャンネルポジションに対応付けて設定してしまい、更に、同じ放送内容である隣接地域からの放送信号も重複して検出して設定してしまったり、更新すべきチャンネル設定情報(選局周波数帯域)を検出する前に、全てのチャンネルポジションに対するチャンネル設定情報に設定が終了してしまったりして、各放送局を示すチャンネルポジションに対応させて、UHF帯をも対象として最も受信品質が良いチャンネル設定情報を重複させない状態に設定させることができなく、再度、各ユーザ(視聴者)が、「マニュアル設定方法」を用いて手動で設定し直すことが必要となる。
【0016】
また、「地域コード設定方法」を用いたチャンネルプリセットを行なわんとしても、予め放送受信装置に設定登録されている地域コード毎の地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル設定用情報は、(如何なるチャンネル設定情報が用いられるかは現時点でも不明である)地上波デジタル放送の登場には対応していない情報であり、地上波デジタル放送に割り当てられたチャンネル設定情報を自動的に変更して設定せんとすることはできなく、地上波デジタル放送用に割り当てられたチャンネル設定情報に対するアナアナ変換処理については、各ユーザ(視聴者)が、「マニュアル設定方法」を用いて手動で設定し直すことが必要となる。
【0017】
即ち、地上波デジタル放送に割り当てられる周波数帯域(チャンネル設定情報)がUHF帯の如何なる周波数帯域とされるかは、前述のごとく、現時点では明らかにされておらず、地上波デジタル放送が開始される時点までに市場に登場する地上波アナログ放送用放送受信装置に対しても予め地上波デジタル放送の周波数帯域をも考慮した地上波アナログ放送用のチャンネル設定情報をチャンネルプリセットテーブルに予め設定することは不可能であり、既に視聴に供されている既存の地上波アナログ放送用放送受信装置と同様に、視聴状態に移行した後において、ユーザ(視聴者)自身が地上波デジタル放送の開始に伴うチャンネルプリセットテーブルの設定変更を手動で実施せざるを得ない状況にある。
【0018】
一方、最近の放送受信装置においては、地上波アナログ放送を受信する地上波受信アンテナ及び地上波用チューナのみならず、BSデジタル放送を受信するBS受信アンテナ及びBS用チューナをも内蔵している放送受信装置が増加してきている。ここで、BSデジタル放送は、BS衛星を使用して、日本全国を対象として同一の放送電波信号を一斉放送しているものであるが、更に、地震や津波などの緊急事態の発生に備えて、各地域を特定するための地域識別情報である詳細地域コードを用いて、特定地域に対するBSデジタル放送であることを指定することも可能になっている。
【0019】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、地上波デジタル放送の開始、地上波アナログ放送用中継局の設置変更など何らかの要因の発生に伴い、地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルを更新する必要が生じた際に、全国一斉放送を行なうことができるBSデジタル放送を利用して、例えば前記地上波デジタル放送に使用されるチャンネル設定情報の登録に伴いアナアナ変換処理を必要とする地域の地上波アナログ放送用のチャンネルプリセット情報(チャンネルプリセットテーブル)の更新を指示する更新チャンネルプラン情報を配信せんとするものであり、既に設置されていて、BSデジタル放送と地上波アナログ放送との双方の放送番組の視聴に供されている放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新設定することを可能にせんとするものである。
【0020】
ここで、地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルの更新を必要とする放送地域を示すために前記更新チャンネルプラン情報に付与されている地域コードは、一般に、放送受信装置種別毎に異なるものであり、更に、一旦、放送受信装置が設置された以降において、地上波アナログ放送信号を中継する中継局の設置状況が変更されたり、あるいは、新たなビルディングの建築などに伴って当該地域の電波受信環境が変わってしまい、地上波アナログ放送信号を受信するチャンネル設定情報として異なる設定をする必要がある地域となった場合に、更に異なる地域に分割する必要があったとしても、同一の地域コードが既に設定されている場合を考慮して、放送受信装置種別に関する情報と共に、更に詳細な地域を示す詳細地域コードも合わせて付与することにより、全国向けに送信される更新チャンネルプラン情報が適用されるべき地域を確実に特定することを可能にせんとするものである。
【0021】
かかる詳細地域コードとしては、例えば、BSデジタル放送の緊急放送用に付与されている地域識別情報を利用することとしても良いし、郵便番号を利用することとしても良いし、あるいは、携帯電話やPHS用の基地局のカバー範囲を識別する通信エリアコード(通信セルの識別コード)を利用することとしても良い。
また、チャンネルプリセットテーブルの更新回数が複数回に及ぶ場合も考慮して、前記更新チャンネルプラン情報に更新回数を示す更新バージョン番号を付与することも可能にせんとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
第1の技術手段は、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段を備え、デジタル衛星放送の付属情報に前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が含まれて送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0023】
第2の技術手段は、地上波アナログ放送の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置と接続する通信回線の通信制御を行なう通信制御手段とを備え、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置から前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0024】
第3の技術手段は、前記第2の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を当該放送受信装置のユーザが指示した場合に、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置に対して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を送信し、前記サーバ装置から前記更新チャンネルプラン情報を受信する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0025】
第4の技術手段は、前記第1乃至第3の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報のうち、更新すべきチャンネルポジションのチャンネル設定情報を順次抽出して、抽出されたチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の選局確認動作を行ない、予め設定されている閾値以上の受信信号レベルが検知された場合に、前記チャンネル設定情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルの該当するチャンネルポジションのチャンネル設定情報を更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0026】
第5の技術手段は、前記第1乃至第4の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新した際に、前記チャンネルプリセットテーブルが更新された旨をユーザに通知する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0027】
第6の技術手段は、前記第1乃至第5の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新するためのチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報の他に、当該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含み、更に、前記記憶手段に、前記チャンネルプリセットテーブルのバージョンを示すバージョン番号が記憶されており、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新バージョン番号と前記記憶手段に記憶されている前記バージョン番号とを比較し、前記更新バージョン番号が前記バージョン番号よりも新しいバージョンを示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0028】
第7の技術手段は、前記第1乃至第6の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す更新用地域コードを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用地域コードが、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0029】
第8の技術手段は、前記第7の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新用地域コードが、放送受信装置の設置地域を更に詳細に特定することができる緊急放送用地域識別情報又は郵便番号又は携帯電話・PHSの通信エリアコードのいずれかからなる詳細地域コードを含むことができる放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0030】
第9の技術手段は、前記第7又は第8の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す前記更新用地域コードの前記チャンネルプリセット情報のみでなく、当該地上波アナログ放送の放送対象とする全ての放送地域に関する各前記更新用地域コードと該更新用地域コードそれぞれに対応する前記チャンネルプリセット情報とを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている各前記更新用地域コードを検索し、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示す更新用地域コードが検出された場合に、検出された該更新用地域コードに対応する前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0031】
第10の技術手段は、前記第1乃至第9の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用放送受信装置種別が、当該放送受信装置の機種を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0032】
第11の技術手段は、前記第1乃至第10の技術手段のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新実施日時が示す日時に到達した際に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0033】
第12の技術手段は、前記第11の技術手段に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、当該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき旨を示す更新予告情報をユーザに通知する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0034】
第13の技術手段は、デジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置において、該放送送信装置からのデジタル衛星放送を受信すると共に地上波アナログ放送をも受信することができる放送受信装置に対して、地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段を備え、該記憶手段に設定された前記更新チャンネルプラン情報を、デジタル衛星放送の付属情報に含ませて送信することができる放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0035】
第14の技術手段は、前記第13の技術手段に記載の放送送信装置において、地上波デジタル放送の開始あるいは地上波アナログ放送の中継局の変更を含む何らかの要因に基づいて、地上波アナログ放送に関する前記チャンネルプリセットテーブルの更新を必要とする事態が発生した場合に、前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を当該放送装置の操作者が指示することができる操作入力手段、あるいは、通信回線を介して前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を実施させることができる通信制御部を備えている放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0036】
第15の技術手段は、前記第13又は第14の技術手段に記載の放送送信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、更新すべきチャンネル設定情報を有する前記更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含んでいる放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0037】
第16の技術手段は、前記第13乃至第15の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に、更新すべき前記チャンネルプリセット情報を含む前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された場合又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された場合に、新たに設定された又は更新された該更新チャンネルプラン情報を、あるいは、新たに設定された又は更新された前記更新チャンネルプラン情報が属する放送受信装置種別に関する全ての前記更新チャンネルプラン情報を、送信する放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0038】
第17の技術手段は、前記第13乃至第16の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された時又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された日時から放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時に至るまでの間、あるいは、前記放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき前記更新実施日時から予め定められた期間遡った送信開始日時から前記更新実施日時に至るまでの間、定期的に前記更新チャンネルプラン情報を送信する放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0039】
第18の技術手段は、前記第1,4乃至第12の技術手段のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置と、前記第13乃至第17の技術手段のいずれか1又は複数に記載のデジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置とからなり、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができる放送システムとすることを特徴とするものである。
【0040】
第19の技術手段は、前記第2乃至第12の技術手段のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送信号を受信する放送受信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営するサーバ装置と、該サーバ装置と前記放送受信装置とを相互に接続することができる通信回線とからなる放送システムにおいて、前記サーバ装置に、前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段と、前記通信回線の通信制御を行なう通信制御部とを備え、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された際に又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された際に、予め登録されている前記放送受信装置に対して、あるいは、前記放送受信装置から通信回線を介して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求が受信された際に、該送信要求を送信してきた前記放送受信装置に対して、前記通信制御部を制御して、前記記憶手段に設定されている前記更新チャンネルプラン情報を送信することにより、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができる放送システムとすることを特徴とするものである。
【0041】
而して、前記の各技術手段によれば、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送の双方の放送信号を受信することができる放送受信装置の場合、デジタル衛星放送の放送信号を用いて、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報が全放送地域に対して一斉送信されることにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においてチャンネルプリセットテーブルの更新が必要であることが検知された際に、該更新チャンネルプラン情報に含まれている更新用の更新チャンネルプリセット情報に基づいて、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0042】
また、地上波アナログ放送を受信すると共に通信回線を用いて通信情報を送受信することができる放送受信装置の場合、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置に通信回線を介してアクセスして、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報を受信することにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置において、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、地上波アナログ放送の更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0043】
また、前記更新チャンネルプラン情報には、更新すべきチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報によりチャンネル設定情報を更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含むことを可能としており、かかる更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においては、更新対象の放送受信装置であるか否か、更新対象の放送地域に設置されているか否か、更新すべきバージョンを示しているか否かを自動的に選別することを可能としており、各放送受信装置が対象とする更新チャンネルプラン情報のみに基づいてチャンネルプリセットテーブルを1回のみならず複数回に亘って自動的に更新することができる。
【0044】
更には、前記更新チャンネルプラン情報には、チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含ませることも可能としており、更新すべき日時に至った時点で、確実にチャンネルプリセットテーブルを更新して、更新後のチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る放送受信装置、放送送信装置及び放送システムの実施形態について、図面を参照しながらその一例を説明する。まず、本発明に係る放送システムの一例として、地上波アナログ放送局とBSデジタル放送用の放送地上局とからそれぞれ送信されてくる地上波アナログ放送とBSデジタル放送との双方の放送信号を一つの放送受信装置にて受信している放送システムの構成例を例にとって図1を用いて説明する。
ここに、本発明においては、BSデジタル放送の代わりに、CSデジタル放送を用いるデジタル衛星放送としても勿論構わないし、地上波アナログ放送として、地上波用アンテナを用いる代わりに、CATVケーブルを接続したCATVアナログ放送であっても構わない。
【0046】
図1は、本発明に係る放送システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。図1において、放送番組を放送する放送局としては、各種の放送番組や番組情報などの付属情報をBS放送衛星4を介して放送するBS放送送信装置(放送送信装置)1を備えている少なくとも1つのBS地上放送局1bと、地上波を用いて放送する地上波放送送信装置3を備えている複数の地上波放送局3bとが含まれている。ここに、第1の放送手段を構成するBS地上放送局1bは、BSデジタル放送を放送する放送局であり、BS用送信アンテナ1aを介してBS放送衛星4に対してアップリンクの放送電波を送信し、BS放送衛星4からBSデジタル放送として同一の放送番組や番組情報を全国に対して提供しているキー局となる。一方、第2の放送手段を構成する地上波放送局3bは、各地方毎に設けられていて、当該地方に対する放送番組を放送する地方局であり、地上波送信アンテナ3a又は地上波電波塔5(中継局)を介して、第1の放送電波信号であるBSデジタル放送電波信号とは異なる周波数帯即ちVHF帯及び/又はUHF帯の地上波放送電波信号を出力し、地上波アナログ放送を行なう放送局である。
【0047】
視聴者の各家2cには、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aと、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bとが設置されており、両方のアンテナ2a,2bは共に同一の放送受信装置(テレビジョン受像機)2に接続されており、視聴者の選局操作により、BSデジタル放送、地上波アナログ放送のいずれに属する放送番組でも、同一のブラウン管にて視聴することができる。
【0048】
次に、BS地上放送局1bに備えられている放送送信装置1について、図2を用いて説明する。ここに、図2は、本発明に係る放送送信装置の構成の一例を、BSデジタル放送送信装置を例にとって示すブロック構成図であり、本発明に関わるブロックを中心に記載している。
図2に示すように、放送送信装置1は、入力されてきたビデオ信号を圧縮符号化するビデオエンコーダ11と入力されてきたオーディオ信号を圧縮符号化するオーディオエンコーダ12と入力されてきたデータ信号を圧縮符号化するデータエンコーダ13との各出力信号を多重化すると共に、誤り訂正符号の付与などの処理を施してトランスポートストリームTSを生成する多重化部14と、生成されたトランスポートストリームTSに対してBS放送電波特性に適したデジタル変調処理例えば8PSK(8 Phase Shift Keying)変調処理を施して、BSデジタル放送信号を生成する変調部15と、生成されたBSデジタル放送信号を放送電波信号として送信するBS用送信アンテナ1aとを備えている。
また、放送送信装置1は、当該放送送信装置全体の動作を制御する制御CPU16と、該制御CPU16の動作用の各種情報を蓄積しているメモリ17と、当該放送送信装置1の操作者が任意の操作指示を制御CPU16に対して入力することができる操作入力部18とを備えている。
【0049】
多重化部14においては、各エンコーダ11,12,13からの圧縮デジタルデータのビットストリームをパケット化して、MPEG2に準拠したトランスポートストリームTSを生成する際に、制御CPU16からは、メモリ17の更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録されている更新チャンネルプラン情報や番組の紹介用番組情報や放送サービスエリア情報など、更には、時計情報などのごとき各種情報をも合わせて多重化する。
【0050】
ここに、更新チャンネルプランテーブル17aとは、例えば、図5に示すような構成からなっており、例えば地上波デジタル放送などの開始により、地上波アナログ放送のチャンネルプリセット状態を更新する必要がある場合に、更新すべきチャンネル設定情報を含む更新チャンネルプリセット情報が設定登録されているテーブルであり、例えば、操作者が、操作入力部18を操作することにより、制御用CPU16を介してメモリ17の更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録することができる。
【0051】
図5のメモリ構成図に一例を示すように、更新チャンネルプランテーブル17aは、放送受信装置の種別を示す受信装置種別17a1、放送サービス地域を示す地域コード17a2、該地域コード17a2を細分する場合に備えて更に詳細な地域に分類することが可能な詳細地域コード17a3、各地域における地上波アナログ放送のチャンネルプリセット情報を更新すべき実施日時を示す更新実施日時17a4、各地域におけるチャンネルプリセット情報の更新バージョンを示す更新バージョン番号17a5、及び、更新すべきチャンネルプリセット状態を示す更新チャンネルプリセット情報17a6とからなる更新チャンネルプラン情報17a0の集合体から構成されている。ここで、更新チャンネルプリセットテーブル17aに登録すべき情報は、更新チャンネルプリセット情報17a6を放送受信装置に備えられている受信回路部の受信性能に応じて独自の状態に設定可能とするように、更には、地域コード17a2を放送受信装置の機種毎に(特に、放送受信装置の製造メーカ毎に)任意に設定可能とするように、受信装置種別17a1が備えられており、例えば、図5に示すように、A社製品の型番A1を示す受信装置種別001に対して、各種の情報を個別に設定することができる。而して、地域コード17a2を、受信装置種別17a1毎に任意に付与することができることとなり、例えば、図5においては、受信装置種別001の放送受信装置の場合には、札幌001、旭川048、東京013などの地域コードが付与されている。
【0052】
更に、詳細地域コード17a3は、地域コード17a2のみでは更新チャンネルプリセット情報17a6を特定することができない事態が発生する場合に備えて、放送サービス地域を更に詳細に分割することを可能とするために、地域コード17a2に付加しているコードであり、例えば、図5においては、東京(地域コード013)の場合は、都区内(詳細地域コード0001)と八王子(詳細地域コード0010)とを区別して、更新チャンネルプリセット情報17a6としてそれぞれ異なるチャンネル設定情報を設定登録することを可能にしている場合を例示している。ここで、詳細地域コード17a3としては、例えば、郵便番号が示す地域特定情報や、携帯電話やPHSの電話番号から特定される基地局毎の通信エリアコードや、あるいは、緊急用BSデジタル放送の際に用いられる緊急放送用地域識別情報などを用いることとしても良い。
【0053】
また、更新実施日時17a4は、例えば地上波デジタル放送の開始などに伴い、地上波アナログ放送用として今まで使用していたチャンネル設定情報を他のチャンネル設定情報に変更するいわゆる「アナアナ変換」を実施する必要がある日時を登録するものであり、該更新実施日時に至った際に、更新すべきチャンネル設定情報が設定登録されている更新チャンネルプリセット情報17a6に従って、該当する各放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新する必要がある。
【0054】
また、更新バージョン番号17a5は、チャンネルプリセットテーブルの更新が1回のみならず、複数回行なわれる場合にも対応可能なように、更新回数を示すバージョンを設定登録しているものであり、例えば、地上波デジタル放送の開始に伴い、チャンネルプリセットテーブルの更新処理が発生する場合のみならず、中継局の変更やビルディングの新築などに伴い、地上波アナログ放送の受信環境が変化した場合にも対応可能としており、当該更新バージョン番号よりも古いバージョン番号のチャンネルプリセットテーブルが設定されている放送受信装置の場合には、更新すべきチャンネル設定情報が設定登録されている更新チャンネルプリセット情報17a6に従ってチャンネルプリセットテーブルを更新する必要があることを示している。
【0055】
ここで、更新チャンネルプリセット情報17a6は、放送受信装置のリモコンのチャンネルポジション1,2,3,…,12にそれぞれ対応する位置で受信される放送信号の選局用周波数帯域を示すチャンネル設定情報を更新設定すべき情報として登録されているものであり、例えば、東京都八王子市(地域コード013、詳細地域コード0010)の地域におけるチャンネルポジション1,2,3,…,12にそれぞれ対応するチャンネル設定情報としては、58CH,なし,55CH,…,48CHのUHF帯に、更新バージョン番号17a5がVer.002の場合においては、それぞれ設定(更新)すべき旨が設定登録されている。
なお、更新チャンネルプリセット情報17a6は、チャンネルポジション1,2,3,…,12のいずれか一つでも、チャンネル設定情報を更新すべき状態にある場合には、更新バージョン番号17a5が更新されて、チャンネルプリセットテーブルの更新処理を実施すべきことを示すようにしている。
【0056】
かかる構成からなる更新チャンネルプランテーブル17aの中に放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新チャンネルプラン情報が新たに追加設定された場合、あるいは、既に設定されていた更新チャンネルプラン情報が更新設定された場合は、該更新チャンネルプラン情報は放送送信装置1から予め定められたトランスポートストリームTSのSI(Service Information)情報に定期的に含ませて送信することとしても良いが、更新チャンネルプランテーブル17aに対して追加設定又は更新設定(即ち更新チャンネルプランテーブル17aの更新)がなされた以降、更新実施日時に到達するまでの間、定期的に、トランスポートストリームTSのSI情報に含ませて送信しても良い。
【0057】
あるいは、更新チャンネルプランテーブル17aに対して追加設定又は更新設定(即ち更新チャンネルプランテーブル17aの更新)がなされた後において、更新チャンネルプランテーブル17aの更新実施日時17a4に設定されている日時から予め定められた期間(例えば、3ヶ月前)遡った送信開始日時から更新実施日時に到達するまでの間、定期的に、トランスポートストリームTSのSIに含ませて送信することとしても良い。
【0058】
なお、本実施例においては、前述のごとく、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセット情報の更新情報(更新チャンネルプリセット情報17a6)を含む更新チャンネルプラン情報17a0をメモリ17の更新チャンネルプリセットテーブル17aに登録している例を示しているが、本発明は、かかる場合のみに限定されているものではない。例えば、BSデジタル放送のトランスポンダやトランスポンダ内のチャンネルが変更されるなどの状況が発生する場合にも全く同様に、地域コード(全国を示す地域コード、例えば、all“0”)、更新実施日時、受信衛星番号、トランスポンダ番号、帯域幅、受信周波数、変調方式などを、予め更新チャンネルプランテーブル17aと同様なテーブルに登録するようにすることも可能である。
【0059】
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、各地域に設置されている放送受信装置におけるチャンネルプリセットテーブルの更新が必要となった際に、放送送信装置1においてチャンネルプリセットテーブルの更新情報を示す更新チャンネルプラン情報17a0を送信する送信処理について、更に説明する。なお、図7は、放送送信装置1における更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を説明するためのフローチャートであり、図2には図示されていないタイマからの時刻情報を制御CPU16が受信することにより、定期的に起動されている場合について示している。
【0060】
なお、ここでは、更新チャンネルプランテーブル17aに設定登録された更新実施日時17a4よりも予め定められた期間(例えば、3ヶ月前)遡った日時以降に、更新実施日時17a4に到達するまでの間、即ち、送信期間に該当する期間の間、更新チャンネルプラン情報17a0を送信する動作を定期的に繰り返す場合について説明することとする。また、送信する更新チャンネルプラン情報17a0としては、更新チャンネルプリセットテーブル17aに設定されている更新チャンネルプラン情報17a0のうち、送信期間に該当する期間内(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った日時以降、更新実施日時17a4に到達するまでの間)にある更新チャンネルプラン情報17a0(受信装置種別17a1、地域コード17a2及び詳細地域コード17a3、更新実施日時17a4、更新バージョン番号17a5、及び、更新チャンネルプリセット情報17a6の各情報)を送信する場合を示している。
【0061】
しかし、本発明は、かかる送信期間に該当する期間の更新チャンネルプラン情報17a0のみを送信する場合に限るものではなく、例えば、放送信号として送信する情報量が増大するものの、送信期間に該当する期間内にある更新チャンネルプラン情報17a0が一つでも存在している場合、更新チャンネルプラン情報17a0が属する受信装置種別17a1に関する更新チャンネルプラン情報17a0全てを送信することとしても良いし、更新すべき更新チャンネルプラン情報17a0の地域コードが示す放送地域に隣接する放送地域に関する更新チャンネルプラン情報17a0も合わせて送信することとしても良い。かかる場合にあっては、更新すべき更新チャンネルプラン情報17a0に基づくチャンネルプリセットテーブルの更新を実施した際に、放送受信装置の設置環境によって受信レベルが十分に得られないような場合が生じたとしても、受信レベルを十分確保可能な代替の更新チャンネルプラン情報17a0を用いて、チャンネルプリセットテーブルを更新することが可能である。
【0062】
図7において、まず、メモリ17に設定登録されている更新チャンネルプランテーブル17a(前述のごとく、操作者が操作入力部18を介して設定登録するか、あるいは、図示していない通信手段を介して設定登録されている)から最初の受信装置種別17a1を読み出し(ステップS1)、更に、該受信装置種別17a1内に属する更新チャンネルプラン情報17a0内の更新実施日時17a4を読み出す(ステップS2)。次に、現在の日時が、読み出した更新実施日時17a4により予め定められている送信期間(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時から更新実施日時17a4に至るまでの期間)内にあるか否か確認する(ステップS3,S4)。
【0063】
即ち、まず、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時に至っているか確認し(ステップS3)、至っている場合(ステップS3のYES)、次に、更新実施日時17a4を既に経過しているか否かを確認する(ステップS4)。更新実施日時17a4を経過していない限り(ステップS4のNO)、送信すべき所定の送信期間内にあるものとして、当該更新チャンネルプリセット情報17a0の送信処理を行なうために、ステップS5に移行するが、一方、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時に至っていない場合(ステップS3のNO)や、更新実施日時17a4を既に経過している状態にある場合(ステップS4のYES)、当該受信装置種別17a1に属する次の更新チャンネルプラン情報17a0の更新実施日時17a4を確認するために、ステップS8に移行する。
【0064】
ステップS5においては、更新チャンネルプランテーブル17aから、送信期間内に該当する更新チャンネルプラン情報17a0(即ち、受信装置種別17a1、地域コード17a2、詳細地域コード17a3、更新実施日時17a4、更新バージョン番号17a5、及び、更新チャンネルプリセット情報17a6の各情報)を読み出し、メモリ17内の送信バッファ17bに設定する(ステップS5)。送信バッファ17bに設定された更新チャンネルプラン情報17a0は、制御CPU16から適時多重化部14に送出されて、トランスポートストリームパケット(TSパケット)に組み立てられた後(ステップS6)、変調部15にて、BS衛星放送電波に適する信号形式に変調されて、BS用送信アンテナ1aから送信される(ステップS7)。
【0065】
次に、更に、確認していない更新チャンネルプラン情報17a0が、当該受信装置種別17a1にまだ存在しているか否かが更新チャンネルプランテーブル17aを参照して確認され(ステップS8)、まだ、確認すべき更新チャンネルプラン情報17a0が存在している場合には(ステップS8のNO)、ステップS2に復帰するが、全ての更新チャンネルプラン情報17a0の確認が終了している場合(ステップS8のYES)、全ての受信装置種別17a1に対して検索処理が終了しているか確認し(ステップS9)、まだ終了していない場合は(ステップS9のNO)、ステップS1に戻り、次の受信装置種別17a1に関する処理を繰り返し、全ての受信装置種別17a1についての処理が終了している場合(ステップS9のYES)、更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を終了する。
【0066】
なお、図7のフローチャートにおいては、送信期間に該当する期間内(即ち、更新実施日時17a4よりも予め定められた期間遡った送信開始日時から更新実施日時17a4に至るまでの期間内)に相当する更新チャンネルプラン情報17a0のみを送信するようにしているが、前述のごとく、送信すべき更新チャンネルプラン情報17a0が検知された受信装置種別17a1についての更新チャンネルプラン情報17a0を全て送信することとしても良いし、あるいは、送信すべき更新チャンネルプラン情報17a0の地域コード17a2(更に、場合によっては、詳細地域コード17a3)が示す放送地域に隣接する地域に関する当該受信装置種別17a1についての更新チャンネルプラン情報17a0を送信するようにしても良い。送信期間に該当するとされて放送地域が特定された更新チャンネルプラン情報17a0を送信するような場合であっても、かかる隣接地域における更新チャンネルプラン情報17a0を合わせて送信することにより、例えば、電波障害物が介在しているなど、何らかの事情により、該放送地域の更新チャンネルプラン情報17a0に指定されているチャンネルプリセット情報17a6では、受信品質が良くない状況にある放送受信装置にあっては、隣接地域の更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、チャンネルプリセットテーブルの設定変更を行なうことが可能となり、より良好な受信品質を獲得することが可能となる。
【0067】
次に、図1に示す視聴者(ユーザ)の各家2cに設置されている放送受信装置2の構成について、図3のブロック構成図を用いて説明する。ここに、図3は、本発明に係る放送受信装置の構成の一例を示すブロック構成図であり、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aと、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bとが接続されて、視聴者の選局操作により、いずれの放送電波信号でも、一つの放送受信装置2により受信して映像表示モニタ32に画面表示させることができる。
【0068】
図3に示すように、放送受信装置2は、地上波アナログ放送電波信号を受信する地上波受信アンテナ2bからの地上波アナログ放送電波信号のうち、視聴者のリモコン33操作により指定されているチャンネルポジションの放送電波信号を選局して受信する地上波用チューナ21と、選局受信した放送信号を中間周波数(IF)に変換して増幅及び検波するIF部22と、IF部22により検波抽出されたアナログビデオ信号を画像処理するアナログビデオ処理部23aと検波抽出されたアナログオーディオ信号を音声処理するアナログオーディオ処理部23bとを備え、画像処理されたビデオ信号は、ビデオ出力部31を介して、映像表示モニタ32に画面表示され、音声処理されたオーディオ信号は、図示していないオーディオ出力部を介して、図示していないスピーカなどから出力される。
【0069】
一方、放送受信装置2は、BSデジタル放送電波信号も受信する回路部を備えている。即ち、BSデジタル放送電波信号を受信するBS受信アンテナ2aからのBSデジタル放送電波信号のうち、視聴者のリモコン33操作により指定されているチャンネルポジションの放送電波信号を選局して受信する衛星用チューナ(BS用チューナ)24と、選局受信した放送信号を例えば8PSK復調などのデジタル復調により複数のトランスポートストリームパケット(TSパケット)からなるトランスポートストリームTSに変換すると共に、誤り訂正処理を施した後、デジタル制御用マイコン28からの制御に基づいて、特定のトランスポートストリームパケット(TSパケット)から更新チャンネルプラン情報17a0を含む各種付属情報を抽出して、デジタル制御用マイコン28を介してデジタル制御用メモリ30に保存する復調・デマルチプレクサ部25と、復調・デマルチプレクサ部25により分離されたデジタルビデオ信号を例えばMPEG2デコード処理などにより画像処理するデジタルビデオ処理部26aと分離されたデジタルオーディオ信号を例えばMPEG2デコード処理などにより音声処理するデジタルオーディオ処理部26bとを備え、画像処理されたビデオ信号は、ビデオ出力部31を介して、映像表示モニタ32に画面表示され、音声処理されたオーディオ信号は、図示していないオーディオ出力部を介して、図示していないスピーカなどから出力される。
【0070】
なお、ビデオ出力部31/音声出力部(図示していない)においては、アナログ制御用マイコン27及びデジタル制御用マイコン28からの制御を受けて、アナログビデオ処理部23a/アナログオーディオ処理部23b又はデジタルビデオ処理部26a/デジタルオーディオ処理部26bからの出力のいずれかが選択されて、選択されたビデオ信号/オーディオ信号がそれぞれ駆動用出力信号に変換されて、映像表示モニタ32やスピーカに出力される。
また、受信したBSデジタル放送電波信号がスクランブルされている場合、デジタルビデオ処理部26aやデジタルオーディオ処理部26bにて、デスクランブル処理がなされる。
【0071】
また、放送受信装置2は、当該放送受信装置2の全体の動作を協調制御しているアナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とを備えており、両者のマイコン27,28は互いに通信線27aを介して相互通信することができる。なお、アナログ制御用マイコン27は、主に地上波アナログ放送受信関連の回路部の制御を司り、デジタル制御用マイコン28は、主にBSデジタル放送受信関連の回路部の制御を司っている。また、アナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とのそれぞれが動作するための各種情報をそれぞれに蓄積しているアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とが備えられている。
【0072】
更に、視聴者(ユーザ)が選局などの操作指示を入力するリモコン33からの操作信号例えば赤外線信号を受光する受光部34が備えられている。
ここで、受光部34で受光した視聴者の操作指示信号は、アナログ制御用マイコン27側に入力されており、該操作指示信号が、BSデジタル放送側の操作を指示する操作指示信号であった場合には、通信線27aを介して、デジタル制御用マイコン28側に送信されて、デジタル制御用マイコン28にて処理される。
【0073】
なお、図3においては、アナログ制御用マイコン27とデジタル制御用マイコン28とを分離すると共に、それぞれのマイコン27,28が関連する制御用情報を保存するアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とを分離して設置する構成を示しているが、本発明は、かかる構成に限るものではなく、両者を統合して、一つの制御用マイコンと該制御用マイコンに接続された一つのメモリとを備えている構成としても勿論構わない。
【0074】
アナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30とは、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)から構成されている。また、図3に示すアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30は、本発明に直接関連するデータのみを記憶している例を示しているが、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、受信したEPG(Electronic Program Guide)情報や番組情報あるいは録画予約情報などの放送受信に関連する各種データの記憶メモリと共用することも可能である。以下に、図3のアナログ制御用メモリ29とデジタル制御用メモリ30に記憶している各データについて説明する。
【0075】
BSデジタル放送の受信制御に関連する情報を格納しているデジタル制御用メモリ30には、衛星用チューナ24のチャンネルポジション毎の選局周波数を格納しているデジタル用チャンネルプリセットテーブル30aと受信バッファ30bとが備えられている。復調・デマルチプレクス部25により分離された更新チャンネルプラン情報17a0を含む各種付属情報は、一旦受信バッファ30bに格納される。受信バッファ30bに格納された各種付属情報は、デジタル制御用マイコン28により逐次それぞれに適応するデータ形式に加工処理された後、それぞれのデータ領域に蓄積保存されるが、例えば、更新チャンネルプラン情報17a0のごとき地上波アナログ放送関連の受信情報であった場合には、通信線27aを介して、アナログ制御用マイコン27側に送信して、アナログ制御用メモリ29の所定領域に格納させる。
【0076】
一方、地上波アナログ放送の受信制御に関連する情報を格納しているアナログ制御用メモリ29には、地上波用チューナ21のチャンネルポジション毎の選局周波数を格納しているチャンネルプリセットテーブル29aと、該チャンネルプリセットテーブル29aのバージョンを示すバージョン番号29bと、当該放送受信装置2が設置されている地上波アナログ放送の放送サービス地域を特定する地域コード29cと、該地域コード29cのみでは放送サービスのチャンネルプリセット情報を特定できない場合に備えて、更に詳細に分割された詳細地域コード29dと、当該放送受信装置2の設置地域に隣接する地域を示す隣接地域コード29eと、当該放送受信装置2の機種を示す受信装置種別29fとが備えられている。
【0077】
更に、アナログ制御用メモリ29には、デジタル制御用マイコン28から通信線27aを介して送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0を保存する更新チャンネルプラン情報29gが備えられており、更新チャンネルプリセット情報29g1、更新バージョン番号29g2、更新実施日時29g3などが格納されている。
【0078】
なお、かかる更新チャンネルプラン情報29gに関する各種情報は、デジタル制御用マイコン28から通信線27aを介して送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1がアナログ制御用メモリ29に設定されている受信装置種別29fが示す当該放送受信装置2と同一の機種を示し、かつ、該更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用地域コード17a2(更には、場合によっては、更新用詳細地域コード17a3)が、アナログ制御用メモリ29に設定されている地域コード29c(更には、場合によっては、詳細地域コード29d)と一致しており、更には、該更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新バージョン番号17a5が、アナログ制御用メモリ29に設定されているバージョン番号29bよりも新しい番号である場合にあっては、廃棄されることなく、チャンネルプリセット29aの更新処理が終了するまでの間、アナログ制御用メモリ29の更新チャンネルプラン情報29gに保存される。
【0079】
なお、アナログ制御用メモリ29に設定している隣接地域コード29eは、当該放送受信装置2が設置されている地域に対応する更新チャンネルプリセット情報29g1を用いて、チャンネルプリセットテーブル29aの更新を行なった場合に、受信放送品質が大幅に低下してしまう事態の発生に備えたものであり、前述したごとく、放送送信装置1からは、更新チャンネルプラン情報17a0として、隣接地域に関する更新チャンネルプラン情報17a0も合わせて送信されてきており、当該放送受信装置2の設置地域に該当する更新チャンネルプリセット情報29g1を用いてチャンネルプリセットテーブル29aの更新を行なおうとした場合に、受信レベルが十分に確保できない場合に、当該放送受信装置2の設置地域に隣接する放送地域に対する更新チャンネルプラン情報17a0を識別するために用いられる。
【0080】
ここで、アナログ制御用メモリ29に設定されているチャンネルプリセットテーブル29aとバージョン番号29bと地域コード29cと詳細地域コード29dと受信装置種別29fとの各記憶内容を、放送送信装置1から送信されてくる情報(即ち、図5に例示した更新チャンネルプラン情報17a0から更新実施日時17a4のみを除外した情報)と対応付けて、図6に例示している。
図6は、本発明に係る放送受信装置2におけるチャンネルプリセット関連情報の記憶内容の一例を示すものであり、現在のチャンネルプリセット関連の記憶内容(図6(A))と放送送信装置1から送信されてきた更新チャンネルプラン情報17a0の一部(図6(B))とを対応付けて示している。
【0081】
即ち、図6に示す例においては、東京八王子地域(即ち、地域コード013、詳細地域コード0010)において、例えば、地上波デジタル放送が開始されるため、今まで使用されているチャンネルプリセット情報を更新する必要があるとして、A社製放送受信装置2の型番A1の機種(即ち、受信装置種別001)については、新しいバージョン番号(即ち、Ver.002)のチャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報17a0が送信されてきており、チャンネルポジション3で今まで使用してきた52CHのチャンネル設定情報を55CHに変更して設定することを指示してきている。
【0082】
次に、図8及び図9に示すフローチャートに基づいて、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて放送受信装置2におけるチャンネルプリセットテーブル29aを更新する更新処理の一例について説明する。なお、図8は、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、放送受信装置2のチャンネルプリセットテーブル29aの更新契機を設定するための処理を説明するためのフローチャートであり、放送送信装置1からの更新チャンネルプラン情報17a0を受信する都度起動されるものである。また、図9は、放送受信装置2におけるチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を説明するためのフローチャートであり、図3に図示されていないタイマからの時刻情報(更新実施日時への到来を示す時刻情報)をアナログ制御用マイコン27が受信することにより、あるいは、ユーザ(視聴者)からの更新要求をアナログ制御用マイコン27が受信することにより起動されるものである。なお、図8及び図9のフローチャートは、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル29aを更新する処理に関連する部分のみについて記載している。
【0083】
まず、図8のフローチャートを用いて、放送受信装置2のチャンネルプリセットテーブル29aに対する更新契機を設定する処理について説明する。
復調・デマルチプレクサ部25により受信したBSデジタル放送信号のトランスポートストリームTS(Transport Stream)から付属情報を示すSI(Service Infomation)情報が抽出分離されて、デジタル制御用メモリ30の受信バッファ30bに格納されると、デジタル制御用マイコン28が起動されて、受信バッファ30bに格納されているSI情報が読み出される(ステップS11)。読み出されたSI情報の中に、地上波アナログ放送信号を選局受信する地上波用チューナ21に関するチャンネルプリセットテーブル29aを更新する更新チャンネルプラン情報17a0が含まれているか否かを判別する(ステップS12)。更新チャンネルプラン情報17a0が含まれている場合(ステップS12のYES)、該更新チャンネルプラン情報17a0を、通信線27aを介してアナログ制御用マイコン27側に転送し、アナログ制御用メモリ29の所定領域に格納する(ステップS13)。
【0084】
一方、アナログ制御用マイコン27は、更新チャンネルプラン情報17a0が転送されてくると起動される。まず、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0をアナログ制御用メモリ29から読み出し(ステップS21)、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1が当該放送受信装置の受信装置種別(即ち、アナログ制御用メモリ29の受信装置種別29f)と一致しているか否かが確認される(ステップS22)。更新用受信装置種別17a1が一致している場合(ステップS22のYES)、次に、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用地域コード17a2が、当該放送受信装置2の設置地域を示しているか(即ち、アナログ制御用メモリ29の地域コード29cと一致しているか)を確認する(ステップS23)。ここで、更新用地域コード17a2のみでは放送地域を特定できない場合には、更新用詳細地域コード17a3も転送されてきているので、更新用地域コード17a3が、アナログ制御用メモリ29の詳細地域コード29dと一致しているかも合わせて確認される。
【0085】
当該放送受信装置2の設置地域と同一地域を示す更新チャンネルプラン情報17a0であった場合(ステップS23のYES)、更に、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新バージョン情報17a5が、当該放送受信装置2に設定されているチャンネルプリセットテーブル29aのバージョン番号(即ち、アナログ制御用メモリ29のバージョン番号29b)よりも新しいバージョンであるか否かが確認される(ステップS24)。新しいバージョンであった場合、即ち、古いかあるいは同じバージョンを示す更新バージョン番号17a5ではなかった場合(ステップS24のYES)、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0に基づいて、チャンネルプランテーブル29aを更新すべきであると判断されるので、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0を、アナログ制御用メモリ29の更新チャンネルプラン情報29gに設定する(ステップS25)。
【0086】
しかる後、更新すべき日時が到達した時点で更新処理を起動するように、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新実施日時17a4をタイマ(図3には図示していない)に設定する(ステップS26)。更に、地上波アナログ放送用のチャンネルプリセットテーブル29aの更新が必要な事態が生起している旨と更新実施日時を予告する情報をユーザ(視聴者)に通知するために、例えば、図3には図示していないOSD(On Screen Display)手段により映像表示モニタ32上に映像信号に重畳させて画面表示したり、音声情報によりスピーカから出力する(ステップS27)。
【0087】
なお、更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1が当該放送受信装置2と異なる場合(ステップS22のNO)、更新用地域コード17a2が当該放送受信装置2の設置地域と異なる場合(ステップS23のNO)、及び、更新バージョン番号17a5が、当該放送受信装置2に設定されているバージョン番号29bよりも古いかあるいは同じバージョンを示している場合(ステップS24のNO)、いずれの場合も、転送されてきた更新チャンネルプラン情報17a0は、当該放送受信装置2にとっては不要な情報であるので、一旦保存していたアナログ制御用メモリ29の所定領域から削除して廃棄する(ステップS28)。
【0088】
次に、図9に示すフローチャートにおいて、まず、ステップS26においてタイマに設定されていた更新実施日時に至ったことを、タイマが識別すると、更新実施日時の到来を、アナログ制御用マイコン27に通知し、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を起動する(ステップS31)。起動されたアナログ制御用マイコン27は、アナログ制御用メモリ29に保存されている更新チャンネルプラン情報29gの中から、更新チャンネルプリセット情報29g1を読み出し、チャンネルポジション毎に、順次、更新用のチャンネル設定情報を読み出す(ステップS32)。読み出したチャンネルポジションに対応するチャンネル設定情報と、現在のプリセット状態を示すチャンネルプリセットテーブル29aに設定されている該チャンネルポジションのチャンネル設定情報とを比較して、異なっているか否かを確認する(ステップS33)。
【0089】
異なっている場合(ステップS33のYES)、新たなチャンネル設定情報をプリセットすべきチャンネルポジションを示しているので、まず、当該放送受信装置2において、新たなチャンネル設定情報により十分視聴可能な信号レベルが検知できるか否かを確認する。即ち、更新チャンネルプリセット情報29g1の当該チャンネルポジションのチャンネル設定情報を、一旦、地上波用チューナ21に設定して選局動作を行ない(ステップS34)、受信される地上波アナログ放送信号の受信レベルを確認する(ステップS35)。
【0090】
新築ビルディングの建設などの電波障害物の介在など何らかの理由により、地上波アナログ放送信号の受信レベルが予め定めた閾値が示す値よりも低い、即ち、受信レベルが十分にない場合に備えて、更新チャンネルプラン情報17a0としては、前述のごとく、隣接地域における更新チャンネルプラン情報17a0も同時に送信されてきている。従って、受信放送信号レベルが十分ではない場合は(ステップS35のNO)、隣接地域の更新チャンネルプラン情報17a0の更新チャンネルプリセット情報17a6を用いてチャンネル設定をし直すことにより、地上波用チューナ21の選局動作に基づく地上波アナログ放送信号の受信レベルが十分になったかを確認し、受信レベルを十分に確保できる隣接地域に関する更新チャンネルプリセット情報17a6のチャンネル設定情報を抽出する(ステップS36)。
【0091】
一方、受信レベルが予め定めた閾値以上の十分なレベルにある場合(ステップS35のYES)、あるいは、隣接地域にて受信レベルが十分なチャンネル設定情報が抽出された場合(ステップS36)、更新チャンネルプリセット情報29g1の当該チャンネルポジションにおけるチャンネル設定情報又は隣接地域のチャンネル設定情報を用いて、チャンネルプリセットテーブル29aの当該チャンネルポジションのチャンネル設定情報を更新する(ステップS37)。
【0092】
しかる後、全てのチャンネルポジションに関する更新処理が終了したか否かを確認し(ステップS38)、更新処理が全て終了していない場合には(ステップS38のNO)、ステップS32に戻って、次のチャンネルポジションに関する更新処理に移行する。一方、更新処理が全て終了した場合(ステップS38のYES)、チャンネルプリセットテーブル29aの更新後のバージョン番号を設定するために、更新チャンネルプラン情報29g内の更新バージョン番号29g2をバージョン番号29bに設定した後(ステップS39)、チャンネルプリセット情報の更新処理が終了した旨をユーザ(視聴者)に通知する(ステップS40)。
【0093】
なお、ステップS34乃至S36においては、一旦、地上波用チューナ21への更新候補のチャンネル設定情報を設定して、受信レベルの確認を自動的に行なわせる場合を例示しているが、本発明においては、かかる場合に限るものではない。例えば、当該放送受信装置2が何らかの放送番組を視聴・録画中の状態に設定されている場合には、かかる自動確認動作は実施すべきではなく、ユーザ(視聴者)が受信レベルの自動確認動作を指示している場合に限り実施させることとしても勿論構わなく、ユーザ(視聴者)の指示がなされていない場合においては、直ちにチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理のみを実施させることとしても良い。
また、ユーザ(視聴者)に対するチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理の予告通知(ステップS27)や終了通知(ステップS40)も、直ちに映像表示モニタ32に自動的に画面表示することに限るものではなく、例えば、アナログ制御用メモリ29内に一旦保存しておき、ユーザ(視聴者)が所望した場合に画面表示したり、音声出力することとしても良い。
【0094】
また、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理は、更新実施日時に到達した場合に起動するタイマ起動動作のみに限るものではなく、例えば、ステップS27に示すチャンネルプリセットテーブル29aの更新予告通知などに基づいて、ユーザ(視聴者)が、都合が良い時期に、例えばリモコン33などを操作して、チャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を起動することも可能である。かかる場合には、図9のユーザ起動の場合に示すごとく、ユーザ(視聴者)により例えばリモコン33を操作してチャンネルプリセットテーブル29aの更新要求がなされたことが、アナログ制御用マイコン27に通知されてくると(ステップS41)、アナログ制御用マイコン27は、ステップS32以降のチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理を実行する。
【0095】
更には、図8のステップS12及びS13に示すデジタル制御用マイコン28側の更新チャンネルプラン情報17a0の転送処理(即ち、BSデジタル放送信号の中に更新チャンネルプラン情報17a0が含まれて受信されていた場合に、受信した更新チャンネルプラン情報17a0をアナログ制御用メモリ29へ転送する処理)を、ユーザ(視聴者)が転送を許可している場合にのみ実施するような形態として、デジタル制御用マイコン28の処理負担を軽減するようにしても良い。かかるユーザ(視聴者)の転送許可情報を入力する手段としては、例えば、リモコン33を操作することにより行なっても良く、受光部34で受光し、アナログ制御用マイコン27、通信線27aを介することにより、デジタル制御用マイコン28に対してユーザ(視聴者)の転送許可情報が通知される。
【0096】
なお、図8及び図9に示すフローチャートにおいては、デジタル制御用マイコン28とアナログ制御用マイコン29との処理分担として、デジタル制御用マイコン28は、ステップS11乃至ステップS13までの処理のみを司り、その他の処理は全てアナログ制御用マイコン29側で司ることとして示しているが、本発明は、かかる場合のみに限るものではない。即ち、デジタル制御用マイコン28、アナログ制御用マイコン29それぞれの処理性能などに応じて、負荷分散することとしても構わないし、あるいは、前述したごとく、両者のマイコン28,29を一つのマイコンに統合するようにして、一つのマイコンで処理することとしても良い。
【0097】
次に、本発明に係る放送受信装置の更に異なる実施形態について、図4を用いて更に説明する。ここで、図4は、本発明に係る放送受信装置2′として、図3の放送受信装置2に更にインタネットなどとの間の通信を可能とする通信制御部35(図4にハッチング表示している回路部)を新たに追加して備えている場合の構成の一例を示している。
【0098】
即ち、本実施形態においては、BSデジタル衛星放送を放送する放送送信装置1に前述した更新チャンネルプランテーブル17a(図5に一例を示すごときテーブル)を格納して必要とする更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理を行なう代わりに、例えば、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているインタネット上の放送局サーバ装置に更新チャンネルプランテーブル17aを格納して、該放送局サーバ装置が、通信回線に接続されている放送受信装置2′のうち、予め登録されている放送受信装置2′に対して、当該放送受信装置2′に対する更新チャンネルプラン情報17a0の送信処理(即ち、図7のフローチャートに類似する送信処理)を、通信回線を介して実施せんとするものである。
なお、本実施例においては、当然のことながら、放送受信装置2′は、BSデジタル放送を受信する回路部を必ずしも備えている必要はないが、図4には、BSデジタル放送用の受信回路部も用意されている放送受信装置2′の例を示している。
【0099】
図4に示す場合においては、放送受信装置2′において、放送局サーバ装置から通信回線を介して送信されてくる更新チャンネルプラン情報17a0を通信制御部35にて受信し、受信した該更新チャンネルプラン情報17a0を、アナログ制御用マイコン27を介して、アナログ制御用メモリ29に格納するものであり、以降の更新チャンネルプラン情報17a0によるチャンネルプリセットテーブル29aの更新処理は、図8のステップS21乃至ステップS28及び図9のステップS31乃至ステップS41における処理と全く同様の処理を行なうことにより実現される。
【0100】
なお、図4に示す放送受信装置2′に対して、通信回線を介して、更新チャンネルプラン情報17a0を送信する契機としては、前述の場合と同様に、更新チャンネルプランテーブル17aに対して更新設定や追加設定などの更新チャンネルプラン情報17a0の更新がなされた以降、更新実施日時に到達するまでの間、あるいは、更新チャンネルプラン情報17a0の更新実施日時17a4に設定されている日時から、予め定められた期間(例えば、3ヶ月間)分遡った送信開始日時に至った際に、更新実施日時17a4に到達するまでの間、定期的に、放送局サーバ装置に予め登録されている放送受信装置2′に対して通信回線を介して送信することとしても良い。
【0101】
また、通信回線に接続されている放送受信装置2′においては、放送受信装置2′の通信制御部35を介して、当該放送受信装置2′のユーザ(視聴者)は、放送局サーバ装置側に対して何らかの情報を送信することも可能である。従って、例えば、放送局サーバ装置に対して、当該放送受信装置2′が設置されている地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)と放送受信装置種別29fとを含む更新チャンネルプラン情報送信要求を送信することにより、かかる更新チャンネルプラン情報送信要求を受信した放送局サーバ装置が、放送受信装置種別29fにおける地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)に該当する地域のチャンネルプリセットテーブル29aを更新する必要性の有無を確認して、チャンネルプリセットテーブル29aの更新が必要となる地域に該当している場合には、更新の必要がある旨を示す応答と共に、更新チャンネルプリセット情報を含む図5に示すごとき更新チャンネルプラン情報17a0を返送することも可能である。
【0102】
なお、かかる更新チャンネルプラン情報送信要求を用いる場合において返送する更新チャンネルプラン情報17a0としては、前述の場合とは異なり、地域コード29c(場合によっては、詳細地域コード29dも含む)や受信装置種別29fを伴うことも可能な前記チャンネルプラン情報送信要求に応じて、送信要求元の放送受信装置2′に対して返送するものであり、図5の更新チャンネルプラン情報17a0に含まれている更新用受信装置種別17a1や更新用地域コード17a2(更新用詳細地域コード17a3を含む)を除いた更新実施日時17a4と更新バージョン番号17a5と更新チャンネルプリセット情報17a6とからなる更新チャンネルプラン情報17a0′としても良い。
【0103】
また、図4に示す実施形態の場合においては、通信回線を介する通信が可能な通信制御部を備えていない既存の放送受信装置に適用することは困難であるものの、図3に示す実施形態とは異なり、BSデジタル放送を行なっているBSデジタル放送局に対して、全く関係がない地上波アナログ放送用の更新チャンネルプリセットテーブルを設定して、必要とする更新チャンネルプラン情報17a0を送信させる処理を行なうことは必要なく、チャンネルプリセットテーブル29aの更新を必要とする当該地上波アナログ放送を行なっている地上波放送局自体が運営している放送局サーバ装置そのものから自ら必要とする情報(即ち、更新チャンネルプラン情報17a0)を送信することができるという放送局側のメリットも得ることができる。
【0104】
【発明の効果】
以上に説明したごとく、本発明に係る放送受信装置、放送送信装置及び放送システムによれば、地上波アナログ放送とデジタル衛星放送の双方の放送信号を受信することができる放送受信装置の場合、デジタル衛星放送の放送信号を用いて、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報が全放送地域に対して一斉送信されることにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においてチャンネルプリセットテーブルの更新が必要であることが検知された際に、該更新チャンネルプラン情報に含まれている更新用の更新チャンネルプリセット情報に基づいて、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0105】
また、地上波アナログ放送を受信すると共に通信回線を用いて通信情報を送受信することができる放送受信装置の場合、地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置に通信回線を介してアクセスして、地上波アナログ放送の選局に用いるチャンネルプリセットテーブルの更新を指示する更新チャンネルプラン情報を受信することにより、該更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置において、自動的にチャンネルプリセットテーブルを更新することが可能であり、既に設置済みの放送受信装置であっても、かかる更新チャンネルプラン情報を受信することにより、人手を介することなく、自動的に、地上波アナログ放送の更新後のチャンネルプリセットテーブルに基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【0106】
また、前記更新チャンネルプラン情報には、更新すべきチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報によりチャンネル設定情報を更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含むことを可能としており、かかる更新チャンネルプラン情報を受信した放送受信装置においては、更新対象の放送受信装置であるか否か、更新対象の放送地域に設置されているか否か、更新すべきバージョンを示しているか否かを自動的に選別することを可能としており、各放送受信装置が対象とする更新チャンネルプラン情報のみに基づいてチャンネルプリセットテーブルを1回のみならず複数回に亘って自動的に更新することができる。
【0107】
更には、前記更新チャンネルプラン情報には、チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含ませることも可能としており、更新すべき日時に至った時点で、確実にチャンネルプリセットテーブルを更新して、更新後のチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の放送番組を視聴することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放送システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係る放送送信装置の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図3】本発明に係る放送受信装置の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図4】本発明に係る放送受信装置として、図3に示す放送受信装置に更に通信制御部を備えている場合の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図5】地上波アナログ放送のチャンネルプリセットテーブルを更新するための更新チャンネルプラン情報が設定登録されている更新チャンネルプランテーブルの一例を示すメモリ構成図である。
【図6】本発明に係る放送受信装置におけるチャンネルプリセット関連情報の記憶内容の一例を示すものである。
【図7】本発明に係る放送送信装置における更新チャンネルプラン情報の送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明に係る放送送信装置からの更新チャンネルプラン情報に基づいて、放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルの更新契機を設定するための処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明に係る放送受信装置におけるチャンネルプリセットテーブルの更新処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…放送送信装置(BS放送送信装置)、1a…BS用送信アンテナ、1b…BS地上放送局、2,2′…放送受信装置(テレビジョン受像機)、2a…BS受信アンテナ、2b…地上波受信アンテナ、2c…家、3…地上波放送送信装置、3a…地上波送信アンテナ、3b…地上波放送局、4…BS放送衛星、5…地上波電波塔(中継局)、11…ビデオエンコーダ、12…オーディオエンコーダ、13…データエンコーダ、14…多重化部、15…変調部、16…制御CPU、17…メモリ、17a…更新チャンネルプランテーブル、17a0,17a0′…更新チャンネルプラン情報、17a1…受信装置種別、17a2…地域コード、17a3…詳細地域コード、17a4…更新実施日時、17a5…更新バージョン番号、17a6…更新チャンネルプリセット情報、17b…送信バッファ、18…操作入力部、21…地上波用チューナ、22…IF部、23a…アナログビデオ処理部、23b…アナログオーディオ処理部、24…衛星用チューナ、25…復調・デマルチプレクサ部、26a…デジタルビデオ処理部、26b…デジタルオーディオ処理部、27…アナログ制御用マイコン、27a…通信線、28…デジタル制御用マイコン、29…アナログ制御用メモリ、29a…チャンネルプリセットテーブル、29b…バージョン番号、29c…地域コード、29d…詳細地域コード、29e…隣接地域コード、29f…受信装置種別、29g…更新チャンネルプラン情報、29g1…更新チャンネルプリセット情報、29g2…更新バージョン番号、29g3…更新実施日時、30…デジタル制御用メモリ、30a…デジタル用チャンネルプリセットテーブル、30b…受信バッファ、31…ビデオ出力部、32…映像表示モニタ、33…リモコン、34…受光部、35…通信制御部。
Claims (19)
- 地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段を備え、デジタル衛星放送の付属情報に前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が含まれて送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 地上波アナログ放送の放送信号を受信する放送受信装置において、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されているチャンネルプリセットテーブルを記憶する記憶手段と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営しているサーバ装置と接続する通信回線の通信制御を行なう通信制御手段とを備え、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置から前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項2に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を当該放送受信装置のユーザが指示した場合に、前記通信制御手段を制御することにより、前記サーバ装置に対して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求を送信し、前記サーバ装置から前記更新チャンネルプラン情報を受信することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報のうち、更新すべきチャンネルポジションのチャンネル設定情報を順次抽出して、抽出されたチャンネル設定情報に基づいて、地上波アナログ放送の選局確認動作を行ない、予め設定されている閾値以上の受信信号レベルが検知された場合に、前記チャンネル設定情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルの該当するチャンネルポジションのチャンネル設定情報を更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の放送受信装置において、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新した際に、前記チャンネルプリセットテーブルが更新された旨をユーザに通知することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新するためのチャンネル設定情報を有する更新チャンネルプリセット情報の他に、当該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号を含み、更に、前記記憶手段に、前記チャンネルプリセットテーブルのバージョンを示すバージョン番号が記憶されており、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新バージョン番号と前記記憶手段に記憶されている前記バージョン番号とを比較し、前記更新バージョン番号が前記バージョン番号よりも新しいバージョンを示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す更新用地域コードを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用地域コードが、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項7に記載の放送受信装置において、前記更新用地域コードが、放送受信装置の設置地域を更に詳細に特定することができる緊急放送用地域識別情報又は郵便番号又は携帯電話・PHSの通信エリアコードのいずれかからなる詳細地域コードを含むことができることを特徴とする放送受信装置。
- 請求項7又は8に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送地域を示す前記更新用地域コードの前記チャンネルプリセット情報のみでなく、当該地上波アナログ放送の放送対象とする全ての放送地域に関する各前記更新用地域コードと該更新用地域コードそれぞれに対応する前記チャンネルプリセット情報とを含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている各前記更新用地域コードを検索し、当該放送受信装置が設置されている放送地域を示す更新用地域コードが検出された場合に、検出された該更新用地域コードに対応する前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新用放送受信装置種別が、当該放送受信装置の機種を示している場合に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、前記更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含み、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた場合、前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新実施日時が示す日時に到達した際に、送信されてきた前記更新チャンネルプラン情報に含まれている前記更新チャンネルプリセット情報に基づいて、前記チャンネルプリセットテーブルを更新することを特徴とする放送受信装置。
- 請求項11に記載の放送受信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が送信されてきた際に、当該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき旨を示す更新予告情報をユーザに通知することを特徴とする放送受信装置。
- デジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置において、該放送送信装置からのデジタル衛星放送を受信すると共に地上波アナログ放送をも受信することができる放送受信装置に対して、地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段を備え、該記憶手段に設定された前記更新チャンネルプラン情報を、デジタル衛星放送の付属情報に含ませて送信することができることを特徴とする放送送信装置。
- 請求項13に記載の放送送信装置において、地上波デジタル放送の開始あるいは地上波アナログ放送の中継局の変更を含む何らかの要因に基づいて、地上波アナログ放送に関する前記チャンネルプリセットテーブルの更新を必要とする事態が発生した場合に、前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を当該放送装置の操作者が指示することができる操作入力手段、あるいは、通信回線を介して前記記憶手段に設定すべき前記更新チャンネルプラン情報の設定を実施させることができる通信制御部を備えていることを特徴とする放送送信装置。
- 請求項13又は14に記載の放送送信装置において、前記更新チャンネルプラン情報が、更新すべきチャンネル設定情報を有する前記更新チャンネルプリセット情報のみならず、該更新チャンネルプリセット情報のバージョンを識別するための更新バージョン番号、及び/又は、更新すべき放送地域を示す更新用地域コード、及び/又は、該更新チャンネルプリセット情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき放送受信装置の機種を示す更新用放送受信装置種別、及び/又は、該更新チャンネルプラン情報により前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時を含んでいることを特徴とする放送送信装置。
- 請求項13乃至15のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に、更新すべき前記チャンネルプリセット情報を含む前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された場合又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された場合に、新たに設定された又は更新された該更新チャンネルプラン情報を、あるいは、新たに設定された又は更新された前記更新チャンネルプラン情報が属する放送受信装置種別に関する全ての前記更新チャンネルプラン情報を、送信することを特徴とする放送送信装置。
- 請求項13乃至16のいずれかに記載の放送送信装置において、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された日時又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された日時から放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき更新実施日時に至るまでの間、あるいは、前記放送受信装置が前記チャンネルプリセットテーブルを更新すべき前記更新実施日時から予め定められた期間遡った送信開始日時から前記更新実施日時に至るまでの間、定期的に前記更新チャンネルプラン情報を送信することを特徴とする放送送信装置。
- 請求項1,4乃至12のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送とデジタル衛星放送との双方の放送信号を受信する放送受信装置と、請求項13乃至17のいずれか1又は複数に記載のデジタル衛星放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置とからなり、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができることを特徴とする放送システム。
- 請求項2乃至12のいずれか1又は複数に記載の地上波アナログ放送信号を受信する放送受信装置と、前記地上波アナログ放送の放送信号を送信する放送送信装置と、前記地上波アナログ放送を放送する放送局が運営するサーバ装置と、該サーバ装置と前記放送受信装置とを相互に接続することができる通信回線とからなる放送システムにおいて、前記サーバ装置に、前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを更新することを指示する、更新チャンネルプリセット情報を含む更新チャンネルプラン情報を設定することができる記憶手段と、前記通信回線の通信制御を行なう通信制御部とを備え、前記記憶手段に前記更新チャンネルプラン情報が新たに設定された際に又は既に設定されている前記更新チャンネルプラン情報が更新された際に、予め登録されている前記放送受信装置に対して、あるいは、前記放送受信装置から通信回線を介して前記更新チャンネルプラン情報の送信要求が受信された際に、該送信要求を送信してきた前記放送受信装置に対して、前記通信制御部を制御して、前記記憶手段に設定されている前記更新チャンネルプラン情報を送信することにより、前記地上波アナログ放送を選局するためのチャンネル設定情報が予め設定されている前記放送受信装置のチャンネルプリセットテーブルを自動的に更新することができることを特徴とする放送システム。
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