JP2004111651A - 配線回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層のための加圧を、加圧本体部44と加圧定板46との間に設けた流体圧用の空間部48にオイルを供給して油圧により加圧定板46を加圧できるようにした加圧部41と、それと対向する熱ステージ40を有するプレス機を用い、加圧定板46・熱ステージ40間に、被加圧体58を、重ねて配置し、その重ねたものの一方の表面が加圧定板46に、他方の表面が熱ステージ40に接する状態(第1加圧状態)で、空間部48に加圧用の流体を供給する(第2加圧状態)ことにより行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板の製造方法、特に、金属板、例えば銅板(銅箔)の一方の表面に形成された層間接続用の複数のバンプと、別の金属板、例えば銅板との或いは配線板の配線膜、例えば銅配線膜との電気的接続を、上記バンプのある金属板、別の金属板或いは配線板及び必要な層間絶縁用の絶縁膜を為す部材を積層して加圧することにより行う配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人会社は、多層配線回路基板製造技術として、突起形成用の銅層(厚さ例えば100μm)の一方の主面に例えばニッケルからなるエッチングバリア層(厚さ例えば1μm)を例えばメッキにより形成し、更に、該エッチングバリア層の主表面に導体回路形成用の銅箔(厚さ例えば18μm)を形成した配線回路基板形成用部材をベースとして用い、それを適宜加工することにより多層配線回路基板を得る技術を開発した。
【0003】
図6(A)〜(E)はそのような技術の概略を工程順に示す断面図である。
(A)先ず、図6(A)に示すように、上記配線回路基板形成用部材(便宜上以後単に「銅部材」という。)aを用意する。該銅部材aは、突起形成用の銅層(厚さ例えば100μm)bと、例えばニッケルからなるエッチングバリア層(厚さ例えば1μm)cと、導体回路形成用の銅箔(厚さ例えば18μm)dを積層した断面構造を有している。
【0004】
(B)次に、図6(B)に示すように、ドライフィルムからなるレジストを露光、現像により配線回路形成用銅層bの表面上に選択的に形成してなるマスク膜eをマスクとして該銅層bを選択的エッチングし、以て、上下配線間接続用のバンプfを形成する。gはその選択的エッチングにより生じた凹部である。
この選択的エッチングにおいて上記エッチングバリア層cが文字通りエッチングバリアとなって導体回路形成用の銅層dがエッチングされるのを阻む。
【0005】
(C)次に、貫通機を用いて樹脂製の絶縁シートを部材aのバンプfが形成された側の面に重ね、加圧してフィルムがそのバンプfにより貫通されて上記バンプf間を埋める状態を形成する。図6(C)はその状態を示し、hはその絶縁シート等からなり各バンプf間を埋めて層間絶縁をする絶縁層である。
尚、絶縁層の形成は、より具体的には、絶縁層の上に剥離シートを1枚乃至2枚重ねた状態で、バンプ形成面側を研磨してバンプf上面を研磨するということが行われる。
【0006】
(D)次に、図6(D)に示すように、絶縁層h、バンプfの上面上に導体回路形成用の銅箔i(厚さ例えば18μm)を積層し、加熱圧着して一体化する。
(E)次に、図6(E)に示すように、上下両面の銅層d、iを選択的にエッチングすることにより配線膜j、kを形成する。
これにより、上下両面に配線膜j、kを有し、且つ、配線膜j・k間が適宜バンプfにより接続された両面配線基板が形成される。そして、更に斯かる両面配線基板を複数重ねて層数の多い高集積度配線基板を構成することもできる。
【0007】
尚、このような、バンプを層間接続手段として用いる配線基板の形成技術には色々なバリエーションがあり、いくつかの出願により既に提案済みである。バリエーションの一つは、図7に示すように、バンプf形成済みの銅箔dと、絶縁層hと、銅箔iとを用意し、この3個の部材d、h、iを重ねて一度に積層する方法である。この場合、圧力、温度を良好に設定することにより、絶縁層hが各バンプfと銅箔dとの間から逸れ、その間の電気的接続を阻害しないようにすることは可能であり、この方が製造工数が少なくて済むといえる。ガラス基材の入らない絶縁樹脂の場合には適用可能である。
【0008】
ところで、この種の技術には、銅からなるバンプと金属板(金属箔)との電気的接続をするための加熱圧着が必要である。そして、その加熱圧着には、プレス機が用いられる。
図8は従来用いられたプレス機による加熱圧着の仕方を説明するための断面図である。同図において、2は熱板で、水平な向きで設けられている。4は該熱板2を垂直方向に上向きに加圧する油圧シリンダ機構、6は熱板で、上記熱板2の上側に適宜離間して配置されている。各熱板2、6は内部に加熱されたオイルが循環する図示しない経路を有し、該経路を加熱されたオイルを循環することにより加圧の際に被加工物を加熱出来るようになっている。
【0009】
10、10、・・・はプレス板で、上記熱板6と上記熱板2との間に、複数個配設されており、上記熱板6と、一番上のプレス板10との間及び一番下のプレス板10と熱板2との間にクッション材(例えばクラフト紙複数枚重ねたもの)14を介在させて被加圧体が複数(例えば10)ずつ重ねて配置されている。尚、重ね合わせられた被加圧体一つ一つをページという。従って、各間には10ページの被加圧体12が配置されている。即ち、図6の部材aと、銅箔bを重ねたもの(或いは図7に示す部材d、h、iを重ねたもの)を1ページとし、それを10重ねたものが10ページであり、その10ページ重ねた被加圧体が12の符号が与えられた被加圧体といえる。
【0010】
そして、10ページの加熱圧着体12が、上記熱板6と、一番上のプレス板10との間、各プレス板10・10間及び一番下のプレス板10と熱板2との間各々に配置された状態で加圧シリンダ4により熱板2を上側へ移動させ、更に所定の圧力で加圧(プレス)することにより加熱圧着が行われる。
従って、一回のプレスで、数十ページの加熱圧着体12の加熱圧着が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の技術には、プレス本体、熱板及びプレス板の平坦性に限度があり、通常のプレスでは±50μm程度の凹凸が生じることを覚悟しなければならない。更に、高温時、各部で温度が一定にならず、更に平坦精度が低下する。
このため、圧着体各部に均一に圧力を加えることが難しく、積層体に均等に圧力がかからず、厚さが不均一になるという問題があった。
図9(A)〜(C)はそのような問題点を解りやすく誇張して示す示す断面図である。(A)は加熱圧着される部材d(バンプf形成済み)、絶縁層h、銅箔iを示し、(B)、(C)は加熱圧着後の各別の不都合例を示す断面図である。
図9(B)、(C)に示すように、積層体の厚さの不均一性は、バンプfの形成密度の高い部分で厚く、低い部分で薄いという傾向が強い。例えば、積層体の厚さが100μmの場合を例として、厚さのバラツキは±20μmにもなった。
そのため、バンプfの形成密度が高く、厚い部分におけるバンプfと銅箔iではバンプの潰れが不充分で、バンプと上部銅膜との接合が不完全になるという不具合があった。
【0012】
このような積層体の厚さが不均一になるという問題の原因を追及したところ、プレス機の熱板6と、各プレス板10、10、・・・と、熱板2との間に僅かながら傾きがあるとか、温度上昇による熱板6表面のフラット性が低減するとかの原因があるが、最も大きな原因は、バンプfの配設密度が不均一の場合、バンプの配設密度が高い部分は他の部分に比較してより大きな加圧力が必要であるのに、プレス板が変形してクッション紙の方にその加圧力がかなりの部分逃げてしまうためであることが判明した。
しかし、バンプfの配設は回路構成により決まり、プレスの観点からその配設密度の均一性を要求することは実際上許されない。
【0013】
そこで、本願発明者は、バンプを層間接続手段として用いる配線基板の形成技術にオートクレーブ方式の加圧装置を用いることを検討してみた。図10はそのような加圧装置の一例を示すもので、20は耐圧容器、22は該耐圧容器20内に置かれた定板で、該定板22上に被加圧部材24が置かれる。26は該定板22上の被加圧部材24を覆う耐熱袋で、例えばポリイミドフィルムからなる。28、28は加熱用ヒーターである。尚、被加圧部材の詳細な構成は図8で示したものと同様であるが、熱板2、6及び加圧機構4はない。
【0014】
本加圧装置を用いてのプレスは、耐熱袋26内の空間を真空引きすることにより該耐熱袋26にて被加圧部材24を加圧し、更に、上記耐圧容器20内に高圧ガスを供給してそのガス圧で更に被加圧部材24に対する加圧力を強めることにより行われる。このような加圧は、流体(気体)を利用しての加圧なので、加圧力をどの方向においても、どの部分においても、加圧力が作用する領域においては加圧力を均一にできるという利点があり、その点で、優れているといえる。
【0015】
しかしながら、このようなオートクレーブ方式の加圧装置を用いる方法には、バンプと銅箔との接続に必要な加圧力を得ることができるようにすることが難しいという問題があった。
というのは、一般のオートクレーブ方式の加圧装置は、1〜3MPa程度の圧力で加圧するようになっているのに対して、バンプと銅箔との接続に必要な加圧力が、3〜10MPa程度であり、そのような圧力に耐えられる耐圧容器20を用いた加圧装置を作ることは実際上かなり難しいからである。
【0016】
そして、オートクレーブ方式の加圧装置を用いなくても、均一な加圧力でプレスしてバンプと金属箔等金属板との良好な電気的接続を得ることができ、延いては配線基板の厚さの均一性を高めることのできる配線基板の製造方法を模索し、本発明を為すに至った。
【0017】
即ち、本発明は、特に、金属板、例えば銅板(銅箔)の一方の表面に形成された層間接続用の複数のバンプと、別の金属板、例えば銅板との或いは配線板の配線膜、例えば銅配線膜との電気的接続を、上記バンプのある金属板、別の金属板或いは配線板及び必要な層間絶縁用の絶縁膜を為す部材を積層して加圧することにより行う配線基板の製造方法において、均一な加圧力で加圧してバンプと金属箔等金属板との良好な電気的接続を得ることができるようにし、延いては配線基板の厚さの均一性を高めることを目的とする。
【0018】
【課題を解決する手段】
請求項1の配線基板の製造方法は、上記加圧を、加圧本体部に加圧定板をその間に流体圧用の空間部が形成されるように取り付け、該空間部に流体を供給することにより加圧定板を加圧できるようにした加圧部と、上記加圧定板に対向し、且つ該加圧定板との相対的距離を調整されるステージとを有するプレス機を用い、上記加圧定板と上記ステージとの間に、加圧されるところの配線回路基板を構成する各部材を、重ねて配置し、その重ねたものの一方の表面が上記加圧定板に、他方の表面が上記ステージに、共に接する状態で、上記流体圧用の空間部に加圧用の流体を供給することにより行うことを特徴とする。
【0019】
請求項2の配線基板の製造方法は 、請求項1記載の配線基板の製造方法において、加圧部本体として内部に液体を封入されてなるものを用いることを特徴とする。
請求項3の配線基板の製造方法は 、積層されるバンプのある金属板、別の金属板或いは配線板及び必要な層間絶縁用の絶縁膜等、互いに積層され加圧される各部材として、一回の加圧積層される領域を複数領域一定方向に沿って配設したものを用意し、上記プレス機により、上記重ねた各部材の上記各領域に対する加圧を、一つの領域ずつ上記領域の配設方向に沿って順次に連続的に行うことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施の形態例に従って詳細に説明する。
図1は本発明配線基板の製造方法の加圧に用いるプレス機を示す断面図である。同図において、40は熱ステージ、41は加圧部で、以下に述べる部材42、44、46からなる。42は熱板で、該熱ステージ40の上方に離間してそれと平行に設けられている。
該熱板40、42は内部に加熱用オイルが循環する図示しない経路を有し、該経路に加熱されたオイルを循環させることにより被加圧部材を加熱するようにされている。
【0021】
44は加圧本体部で、例えば厚さ5cm程度の板状のSUS(ステンレス)からなり、下面に深さ1〜2mm程度の凹部48を有する。該加圧本体部44には、該凹部48から延びて外側面に至って開口する油通孔50が形成されている。
46は加圧定板で、例えばSUSからなり、厚さが例えば1〜2mm程度であり、加圧本体部44の下面に、該加圧本体部44とでその間に上記凹部からなる密閉された加圧用空間部48が形成されるように固定されている。そして、該加圧用空間部48は、上記油通孔50及びこれに接続されたパイプ52を介して油圧機構54に連通されており、該油圧機構54から所定の圧力(例えば100MPa)でオイルを加圧用空間部48に供給することができるようにされている。
【0022】
56、56、・・・はプレス板で、上記加圧定板46と、上記熱ステージ40との間に、複数個配設されており、上記加圧定板46と、一番上のプレス板56との間、各プレス板56・56間及び一番下のプレス板56と熱ステージ40との間には、被加圧体が複数(例えば10)ずつ重ねて配置されている。尚、重ね合わせられた被加圧体一つ一つをページという。従って、各間には例えば10ページの被加圧体が配置されている。即ち、図6の部材aと、銅箔bを重ねたもの(或いは図7に示す部材d、h、iを重ねたもの)を1ページとし、それを10重ねたものが10ページであり、その1ページの被加圧体に58の符号が与えられている。
【0023】
そして、10ページの加熱圧着体58が、上記加圧定板46と、一番上のプレス板56との間、各プレス板56・56間及び一番下のプレス板56と熱ステージ40との間、各々に配置された状態で図示しない加圧機構により加圧部41を下降させ、所定の比較的弱い第1の圧力(0.5〜1.0MPa)で熱ステージ40にこれらを加圧し、その後、更に上記油圧機構54によっての油圧による所定の強い第2の圧力(8MPa)で加圧することにより加熱圧着が行われる。この時、加圧機構41は第2の圧力によって加圧部41と熱板40との間隔が開かないように第2の圧力に連動して昇圧させる。
従って、一回のプレスで、数十ページの加熱圧着体12の加熱圧着が行われる。
尚、図1では加圧定板46と熱ステージ40との間の各部材56、56、・・・58、58、・・・を、その間に上下方向の間隔を置いて描いた、即ち重力を無視して描いたが、それは各部材を解りやすく示すためで、実際には、これらの部材がが熱ステージ40上に重ねて置かれるのは当然である。
【0024】
実際に、プレスするときは、図2に示すように加圧部41を下降させ、所定の第1圧力(上述したように比較的弱い、例えば0.5〜1.0MPa程度の圧力)で、矢印Aに示すように上記各部材56、56、・・・58、58、・・・に熱ステージ40を加圧する。
次に、その加圧した状態を維持しつつ、更に油圧装置54により所定の第2圧力(上述したように極めて強い圧力、例えば8MPa程度)で上記加圧空間48内にオイルを供給する。この時、加圧機構41は第2の圧力によって熱ステージ40と加圧部41との間隔が開かないように第2の圧力に連動して、昇圧させる。
すると、第2の圧力は流体によるため、加圧定板の面に一定の油圧が作用し、加圧定板46を介してそれと熱ステージ40の間に重ねられた上記各部材56、56、・・・58、58、・・・に加わり、加熱圧着される。尚、加熱源は、熱板42内を循環する加熱された加熱用オイルである。
【0025】
このようなプレス機によれば、第2圧力が、加圧空間48に供給されたオイルによる油圧により加わるので、その加圧空間48と接する加圧定板46が、上記各部材56、56、・・・58、58、・・・を、これ等が置かれた通常の使用圧力程度では変形を起こさない剛性の熱ステージ40の上面を基準面として、その各部材56、56、・・・、58、58、・・・を介してその面を倣うようにして押圧するので、プレス圧の均一性を顕著に高めることができる。即ち、熱ステージ40と加圧定板46との平行度が若干低くてもプレス圧が均等である。
また、通常のプレスの場合は、クッション紙がプレス板の変形を吸収するがプレス板の変形を復元する力は弱い。しかし、本方式の場合は例え初期に加圧定板がバンプ密集領域で変形して凹んでも昇圧及び昇温でバンプが潰れると被加圧部材全体面に均等な圧力が作用することになり、局部的にバンプが密集する被加圧部材の場合も平坦に仕上がるという特徴がある。
【0026】
具体的には、従来では厚みが100μmの被加圧部材の場合、±20μmあった厚さのバラツキを、本プレス機を用いることにより±5μm程度の低減することができた。
これは、面圧の均等性を従来の4倍にすることができたと言うことに他ならない。
【0027】
図3は本発明配線基板の製造方法の第2の実施の形態例の概略を示す断面図である。
本実施の形態例は、積層される例えば図7に示す各部材d(:バンプf付き銅箔)、h(層間絶縁用絶縁フィルム)、i(:銅箔)各々を、複数プレス分一方向に沿って形成した長尺物の形で用意し、これらを互いに異なる各別のリール60、60、60に巻き取っておき、該リール60、60、60から長尺物状の部材d、h、iを重ねてプレス機の熱ステージ40・加圧部41間に通し、該プレス機で加熱圧着し、その後、熱ステージ40・加圧部41間を開き、加熱圧着により一体化した部分を巻き取りリール62により巻き取り、次にまた該プレス機で加熱圧着するということを繰り返し、順次加熱圧着を連続的に進めてゆくというものである。
このようにすれば、連続的加熱圧着が可能なので、円滑且つ効率的に加熱圧着を進めることができる。
【0028】
図4は本発明配線基板の製造方法におけるプレス機による加熱圧着の対象となり得るものの他の例を示す断面図である。本発明配線基板の製造方法におけるプレス機による加熱圧着の対象となり得るもの例として、例えば図7に示すものが挙げられたが、対象は決してそれに限定されず、種々のものが対象となり得る。
図4に示すものはその例の一つである。
【0029】
本例は、両面配線済みのコア配線基板66を中間にして、その両主面にバンプ付き層間絶縁膜形成済み配線基板64、64を積層して多層配線基板を形成しようとするものである。コア配線基板66は、絶縁層hの両主表面に銅箔からなる配線膜jを形成したもので、kはこれに形成されたスルーホールである。配線基板64、64は、共に、バンプf付きの銅箔dのバンプf形成側の面に層間絶縁層hを形成したもので、配線基板64、64の各バンプfの上面を上記コア配線基板66の各配線膜jの上面に加熱圧着により接続することにより多層配線基板を得るようにするものであり、その加熱圧着に例えば図1或いは図3に示すプレス機を用いるのである。このような態様も、本発明配線基板の製造方法の実施の形態例といえる。
【0030】
前記実施の形態例では、加圧部は図1で示したようにプレス本体に取り付け、圧力は外部から油圧調整機械を用いて、作用するようにしたが、もっと簡便には、図5(A)、(B)の斜視図及び断面図に示すように耐熱性の油を封入したものでも、同様な効果が規定できる。その構成を説明すると、(A)に示すものは、該加圧体70は2枚の金属板、例えば3mm厚さのSUS板73、73を周辺にて綴じたものの中にできる空間部に耐熱製油74を封入し、溶接にて周辺を完全密封させる装置を作り例えば図1の加圧部の代わりに被加圧部材を重ねた上に接地し、熱板40を上昇加圧し、所定の圧力にすれば加圧体内部の油にも反作用として同等の油圧が発生が発生し、同様な効果を発揮せしめるようにしたものである。
【0031】
図5(B)に示すものは、2枚の金属板、例えば3mm厚さのSUS板73、73の周辺部に1mm厚さの同材料の枠72を設け、内部の空間部に耐熱製油74を封入し、溶接にて周辺を完全密封させる装置を作るようにしたものであり、枠72がある点が図5(A)に示すものと異なる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の配線基板の製造方法によれば、プレス機のその加圧定板とステージとの間に、加圧されるところの配線回路基板を構成する各部材を、重ねて配置し、その重ねたものの一方の表面が上記加圧定板に、他方の表面が上記ステージに、共に接する状態で、流体圧用の空間部に加圧用の流体を供給することにより行うので、加圧力の均等性を高めることができ、延いては、均一な加圧力で加圧してバンプと金属箔等金属板との良好な電気的接続を得ることができるようにし、延いては配線基板の厚さの均一性を高めることができる。
【0033】
請求項2の配線基板の製造方法によれば、プレス機のその独立したプレートである加圧部は取り扱いが容易で、また簡単な機構のため、制作が容易であり、請求項1の 配線基板の製造方法によると同様の効果を得ることができる。
【0034】
請求項3の配線基板の製造方法によれば、互いに加圧により積層される各部材を、加圧領域を複数領域一方向に沿って形成した長尺物の形で用意し、これらを例えば互いに異なる各別のリールに巻き取っておき、該各リールから長尺物状の部材を重ねてプレス機のステージ・加圧部間に通し、該プレス機で加圧し、その後、熱ステージ・加圧部間を開き、加熱圧着により一体化した部分を巻き取りリールにより巻き取り、次にまた該プレス機で加熱圧着するということを繰り返し、順次加圧を進めてゆくことにより、連続的に加圧することができる。従って、円滑且つ効率的に加圧を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明配線基板の製造方法の第1の実施の形態例の説明するための使用するプレス機の断面図である。
【図2】上記一つの実施の形態における、プレス機による加圧時の状態を示す断面図である。
【図3】本発明配線基板の製造方法の第2の実施の形態例の説明するための使用するプレス機の断面図である。
【図4】本発明配線基板の製造方法におけるプレス機による加熱圧着の対象となり得るものの他の例を示す断面図である。
【図5】(A)は加圧部の他の一例を示す斜視図及び断面図、(B)は加圧部の他の別の例を示す斜視図及び断面図である。
【図6】(A)〜(E)は多層配線回路基板の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図7】加圧により積層され一体化される部材の別の例を示す断面図である。
【図8】加圧に用いたプレス機の従来例を示す断面図である。
【図9】(A)〜(C)は従来技術の問題点を示す断面図であり、(A)は加圧積層前の、(B)、(C)は加圧積層後の問題点のある各別の例を示す。
【図10】オートクレーブ方式の加圧装置の断面図である。
【符号の説明】
40・・・ステージ、41・・・加圧部、42・・・熱板、44・・・加圧本体、46・・・加圧定板、48・・・加圧用空間部、54・・・加圧装置、56・・・加圧板、58、64、66・・・被加圧物。
Claims (3)
- 金属板の一方の表面に形成された層間接続用の複数のバンプと、別の金属板との或いは配線板の配線膜との電気的接続を、上記バンプのある金属板、別の金属板或いは配線板及び必要な層間絶縁用の絶縁膜を積層して加圧することにより行う配線基板の製造方法において、
上記加圧を、
加圧本体部に加圧定板をその間に流体圧用の空間部が形成されるように取り付け、該空間部に流体を供給することにより加圧定板を加圧できるようにした加圧部と、上記加圧定板に対向し、且つ該加圧定板との相対的距離を調整され得るステージとを有するプレス機を用い、
上記加圧定板と上記ステージとの間に、加圧されるところの配線回路基板を構成する各部材を、重ねて配置し、
上記重ねたものの一方の表面が上記加圧定板に、他方の表面が上記ステージに、共に接する状態で、上記流体圧用の空間部に加圧用の流体を供給する
ことにより行う
ことを特徴とする多層配線回路基板の製造方法。 - 加圧部本体として内部に液体を封入されてなるものを用いる
ことを特徴とする請求項1記載の多層配線回路基板の製造方法。 - 積層されるバンプのある金属板、別の金属板或いは配線板及び必要な層間絶縁用の絶縁膜等、互いに積層され加圧される各部材が、連続した長尺物であり、
上記長尺物の各部材を上記プレス機に間欠的に導入して、プレスを順次に連続的に行う
ことを特徴とする配線基板の製造方法。
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