JP2004111559A - 基板のスピン処理装置及びスピン処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は処理液が残留することなく基板を乾燥処理することができるようにした基板のスピン処理装置を提供することにある。
【解決手段】処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理装置において、上記基板を着脱可能に保持する回転テーブル3と、この回転テーブルを回転駆動する制御モータ11と、この制御モータを制御して上記回転テーブルを回転させるとともにその回転速度を増減させて上記基板に付着残留する液滴を飛散させる制御装置14とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理装置において、上記基板を着脱可能に保持する回転テーブル3と、この回転テーブルを回転駆動する制御モータ11と、この制御モータを制御して上記回転テーブルを回転させるとともにその回転速度を増減させて上記基板に付着残留する液滴を飛散させる制御装置14とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基板を処理液によって処理してから乾燥処理する基板のスピン処理装置及びスピン処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの基板を高い清浄度で洗浄することが要求される工程がある。上記基板を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の基板を浸漬するデイップ方式や基板に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式があり、最近では高い清浄度が得られる枚葉方式が採用されることが多くなってきている。
【0003】
枚葉方式の1つとして基板を回転テーブルに保持し、この回転テーブルとともに基板を回転させる一方、基板の上方にノズル体を配置し、このノズル体から基板に向けて処理液を噴射して基板を処理した後、上記回転テーブルを処理液による処理時に比べて高速度で回転させて乾燥処理する、スピン処理装置が知られている。
【0004】
スピン処理装置によって基板を乾燥処理する際、その乾燥のメカニズムは、通常、乾燥の初期の段階では基板上に付着する液滴が基板の回転によって生じる遠心力で飛ばされる。基板上に付着する大きな液滴が除去された後、基板の回転によって生じる気流が基板の上面に作用し、この基板の上面に残留する小さな液滴が蒸発乾燥させられる。
【0005】
従来、スピン処理装置によって基板を乾燥処理する場合、基板を保持した回転テーブルは、基板を処理液によって処理するときに比べて高速度で回転させるようにしている。そして、乾燥処理時における回転テーブルの回転速度(回転数)は一定に維持されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基板が汚れていたり、基板に回路パターンが形成されていたりすると、乾燥処理時に基板上の液滴がその汚れや回路パターンに引っ掛かり、基板を回転させたときの遠心力によって除去されないことがある。とくに、基板を保持した回転テーブルの回転速度が一定であると、汚れや回路パターンに引っ掛かった液滴に作用する力の大きさや方向も一定であるため、その液滴が除去され難いということがある。
【0007】
その結果、基板を乾燥処理する時間が長くなったり、液滴に含まれるパーティクルが基板に残留して汚れの原因になったり、さらには残留した液滴によってウオータマークが発生することがある。
【0008】
この発明は、乾燥処理時に基板上に液滴が残留し難くした基板のスピン処理装置及びスピン処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理装置において、
上記基板を着脱可能に保持する回転テーブルと、
この回転テーブルを回転駆動する駆動源と、
この駆動源を制御して上記回転テーブルを回転させるとともにその回転速度を増減させて上記基板に付着残留する液滴を飛散させる制御手段と
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理装置にある。
【0010】
請求項2の発明は、上記回転テーブルの周辺部には、周方向に所定間隔で複数の支持部材が回転可能に設けられ、各支持部材の上端面には上記基板の下面を支持する支持ピンと、上記支持部材の回転中心から偏心した位置に上記支持部材の回転角度に応じて上記基板の外周面に選択的に係合して上記基板を上記回転テーブルに保持する第1の係合ピンと第2の係合ピンとが設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板のスピン処理装置にある。
【0011】
請求項3の発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理方法において、
基板を処理液によって処理する工程と、
処理液によって処理された基板を処理液による処理時に比べて高速度で回転させて乾燥処理するとともに、この乾燥処理時に基板の回転速度を増減させてこの基板に付着残留する液滴を飛散させる工程と、
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理方法にある。
【0012】
請求項4の発明は、 基板の回転数の増減を複数回繰り返すことを特徴とする請求項3記載の基板のスピン処理方法にある。
【0013】
この発明によれば、乾燥処理時に回転テーブルの回転速度を増減させることで、基板上の液滴に作用する力の方向や大きさを変化させることができるから、基板上の液滴を短時間で確実に除去することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1はこの発明の一実施の形態に係る、たとえば半導体ウエハなどの基板Wを超音波振動が付与された処理液によって洗浄処理するためのスピン処理装置を示す。このスピン処理装置はカップ体1を備えている。このカップ体1の底部には複数の排出管2が周方向に所定間隔で接続されている。各排出管2は図示しない排気ポンプに連通している。
【0016】
上記カップ体1内には回転テーブル3が設けられている。この回転テーブル3の上面の周辺部には周方向に所定間隔で複数の支持部材4が回動可能に設けられている。各支持部材4の上端面には、図2(a)に示すように支持部材4の回転中心に支持ピン5及び支持部材4の回転中心から偏心した位置に上記支持ピン5よりも背の高い第1の係合ピン6aと第2の係合ピン6bとが設けられている。
【0017】
上記回転テーブル3には基板Wが供給される。回転テーブル3に供給された基板Wは周辺部の下面が上記支持ピン5によって支持される。その状態で上記支持部材4を図2(b)に矢印Aで示す時計方向に回転させると、上記第1の係合ピン6aが偏心回転することで基板Wの外周面に当接して基板Wを保持する。図2(c)に示すように、支持部材4を矢印Bで示す反時計方向に回転させると、第2の係合ピン6bが当接して基板Wを回転テーブル3に保持する。
【0018】
図2(a)に示すように支持部材4は第1の係合ピン6aと第2の係合ピン6bとの両方が基板Wの外周面に当接しない中立位置で位置決めできるようなっており、その状態で基板Wを回転テーブル3に対して図示しないロボットによって供給、排出できるようになっている。
【0019】
上記回転テーブル3は制御モータ11によって回転駆動される。この制御モータ11は筒状の固定子12内に同じく筒状の回転子13が回転可能に挿入されてなり、この回転子13に上記回転テーブル3が動力伝達部材13aを介して連結されている。
【0020】
上記制御モータ11は制御装置14によって回転が制御される。それによって、上記回転テーブル3の回転速度は、上記制御装置14によって後述するごとく設定できるようになっている。
【0021】
上記回転子13内には筒状の固定軸15が挿通されている。この固定軸15の上端には上記回転テーブル3の上面側に位置するノズルヘッド16が設けられている。つまり、ノズルヘッド16は回転テーブル3と一緒に回転しない状態で設けられている。このノズルヘッド16には処理液及び気体を噴射するノズル17,18が設けられている。
【0022】
それによって、上記ノズル17,18から回転テーブル3に保持された基板Wの下面の中央部分に向けて処理液や気体を選択的に噴射することができるようになっている。つまり、基板Wは下面を洗浄及び乾燥処理することができるようになっている。
【0023】
上記回転テーブル3の上面側は乱流防止カバー19によって覆われている。この乱流防止カバー19は回転テーブル3に保持された基板Wの下面側に乱流が生じるのを防止するようになっており、その中央部分には上記各ノズル17,18から基板Wの下面に処理液や気体を噴射可能とする透孔20が穿設されている。
【0024】
上記カップ体1の側方には上記基板Wの上面を洗浄するための超音波洗浄ユニット22が設けられている。この超音波洗浄ユニット22はアーム体23を有する。このアーム体23は垂直部24と、この垂直部24の上端に基端部が連結された水平部25とを有する。上記垂直部24の下端は回転モータ26に連結されている。回転モータ26はアーム体23を所定の角度で回転駆動するようになっている。
【0025】
上記回転モータ26は図示しないリニアガイドによって上下方向にスライド可能に設けられた可動板27に取付けられている。この可動板27は上下駆動シリンダ28によって上下方向に駆動されるようになっている。
【0026】
上記アーム体23の水平部25の先端部には超音波ノズル体29が設けられている。この超音波ノズル体29には、洗浄液を供給する給液管31と、このノズル体29内に設けられた図示しない超音波振動子に給電するリード線(図示せず)が通された配線管32とが接続されている。
【0027】
上記超音波振動子には、図示しない超音波発振器によって発振出力された、たとえば発振周波数が1.6MHzの駆動信号が印加される。それによって、上記超音波ノズル体29に上記給液管31を通じて供給された洗浄液は1.6MHzの超音波振動が付与されて基板Wの上面に噴射される。
【0028】
上記超音波ノズル体29はアーム体23によって基板Wの上方をこの基板Wの径方向に沿って往復駆動される。したがって、基板Wを回転テーブル3によって回転させながら超音波ノズル体29を基板Wの径方向に駆動することで、超音波振動が付与された処理液を基板Wの上面の全体にわたって噴射できるようになっている。
【0029】
つぎに、上記構成のスピン処理装置によって基板Wを洗浄処理してから乾燥処理する場合について、図3に示す基板Wの回転数と時間との関係を示すグラフを参照しながら説明する。
【0030】
まず、未洗浄の基板Wを回転テーブル3に供給し、保持部材4を回転させて第1の係合ピン6aによって保持したならば、この回転テーブル3を制御装置14によって設定された図3にR1 で示す所定の回転数、たとえば100〜500r.p.mで回転させる。そして、超音波ノズル体29に洗浄液を供給するとともに、アーム体23の水平部25を基板Wの径方向に沿って揺動させる。
【0031】
それによって、1.6MHzの超音波振動が付与された処理液が、上記超音波ノズル体29から基板Wの上面全体に噴射されることになるから、基板Wの上面を処理液によって超音波洗浄することができる。
【0032】
基板Wに処理液をT1 時間まで供給して基板Wを洗浄処理すると、制御装置14からの指令によって回転テーブル3の回転数が図3にR2 で示す、たとえば1000〜2000r.p.mに上げられる。
【0033】
回転テーブル3の回転数がR2 に達してT2 で示す所定時間が経過すると、この回転テーブル3の回転数をR2 に比べて十分に低いR3 、たとえば100r.p.m程度まで落とす。その後、直ちに回転テーブル3の回転数をR2に戻し、R2 に達したならば、R3 に落とすという、回転速度の増減を複数回、この実施の形態では2回繰り返す。そして、基板Wの乾燥処理を所定時間T3 まで行ったところで、回転テーブル3の回転を停止する。
【0034】
回転テーブル3をR2 の高速度で回転させることで、基板W2付着した比較的大きな粒径の液滴が遠心力によって除去される。また、基板Wの回転速度の増減を繰り返すことで、基板Wの汚れや回路パターンに付着した液滴に作用する遠心力の方向や大きさが変化する。
【0035】
図4は基板Wを矢印X方向に回転させるとともに、その回転数を増減させたときに基板W上に残留する液滴Lに作用する力の方向を示している。つまり、基板Wが等速度で回転しているときは、液滴LにはF1 で示す半径方向の力が作用する。基板Wの回転速度を減速すると、液滴LにはF2 で示す接線方向の力が作用する。基板Wの回転速度を加速すると、液滴LにはF3 で示す、減速時とは逆方向の接線方向の力が作用する。しかも、基板Wの回転速度を増減させることで、液滴Lに作用する力の強さも変化する。
【0036】
そのため、基板Wの汚れや回路パターンなどに液滴Lが付着残留していても、基板Wの回転速度を増減して液滴Lに作用する力の方向や大きさを変化させることで、基板Wに付着残留する液滴Lを基板Wから剥離除去することが可能となる。
【0037】
このように、基板Wに液滴が付着残留するのを阻止できることで、基板Wを乾燥処理するのに要する時間を短縮することが可能となるばかりか、液滴の残留による基板Wの汚れやウオータマークの発生を防止することができる。
【0038】
しかも、基板Wの回転速度の増減を複数回、この実施の形態では2回繰り返すようにしたから、そのことによっても基板Wに付着残留する液滴Lの剥離除去を確実に行うことができる。
【0039】
一方、基板Wを回転テーブル3に第1の係合ピン6aによって保持して乾燥処理を開始し、回転テーブル3の回転数をR2 からR3 に減速したとき、支持部材4を回転させて基板Wの保持を第1の係合ピン6aから第2の係合ピン6bに切り換える。
【0040】
それによって、基板Wと第1の係合ピン6aとの当接状態が解除されるから、その当接箇所に付着残留していた処理液を除去することができる。つまり、基板Wの第1の係合ピン6aによって保持された箇所に処理液を残すことなく、基板Wを乾燥処理することが可能となる。
【0041】
上記一実施の形態では乾燥処理時における基板の回転数の増減を2回繰り返すようにしたが、その繰り返し数は限定されるものでなく、1回以上であればよい。
【0042】
また、第1の係合ピンと第2の係合ピンとによる基板の保持状態を切り換えるのに、保持部材を回転させて行うようにしたが、第1の係合ピンと第2の係合ピンとを基板の径方向に沿って進退駆動させることができるように設け、切り換え時には2つの係合ピンを基板の外周面に当接させた後、一方の係合ピンを後退させることで、一対の係合ピンにより基板の支持状態を切り換えるようにしてもよい。
【0043】
このような構成によれば、乾燥処理時における係合ピンによる基板の保持状態が開放状態にならないから、基板が高速度で回転しているときであっても、一対の係合ピンによる支持状態を切り換えることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、回転テーブルに保持された基板を乾燥処理するとき、回転テーブルの回転速度を増減させるようにした。
【0045】
そのため、基板の上面に付着する液滴に作用する力の方向や大きさを変化させることができるから、基板上の液滴を短時間で確実に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るスピン処理装置の概略的構成図。
【図2】基板を第1の係合ピンと第2の係合ピンとのどちらかによって保持する時の説明図。
【図3】基板を処理するときの基板の回転数と時間との関係を示すグラフ。
【図4】基板の回転速度を増減したときに、基板上の液滴に作用する力の変化を説明する図。
【符号の説明】
3…回転テーブル
4…支持部材
6a…第1の係合ピン
6b第2の係合ピン
11…制御モータ(駆動源)
14…制御装置(制御手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は基板を処理液によって処理してから乾燥処理する基板のスピン処理装置及びスピン処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの基板を高い清浄度で洗浄することが要求される工程がある。上記基板を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の基板を浸漬するデイップ方式や基板に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式があり、最近では高い清浄度が得られる枚葉方式が採用されることが多くなってきている。
【0003】
枚葉方式の1つとして基板を回転テーブルに保持し、この回転テーブルとともに基板を回転させる一方、基板の上方にノズル体を配置し、このノズル体から基板に向けて処理液を噴射して基板を処理した後、上記回転テーブルを処理液による処理時に比べて高速度で回転させて乾燥処理する、スピン処理装置が知られている。
【0004】
スピン処理装置によって基板を乾燥処理する際、その乾燥のメカニズムは、通常、乾燥の初期の段階では基板上に付着する液滴が基板の回転によって生じる遠心力で飛ばされる。基板上に付着する大きな液滴が除去された後、基板の回転によって生じる気流が基板の上面に作用し、この基板の上面に残留する小さな液滴が蒸発乾燥させられる。
【0005】
従来、スピン処理装置によって基板を乾燥処理する場合、基板を保持した回転テーブルは、基板を処理液によって処理するときに比べて高速度で回転させるようにしている。そして、乾燥処理時における回転テーブルの回転速度(回転数)は一定に維持されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基板が汚れていたり、基板に回路パターンが形成されていたりすると、乾燥処理時に基板上の液滴がその汚れや回路パターンに引っ掛かり、基板を回転させたときの遠心力によって除去されないことがある。とくに、基板を保持した回転テーブルの回転速度が一定であると、汚れや回路パターンに引っ掛かった液滴に作用する力の大きさや方向も一定であるため、その液滴が除去され難いということがある。
【0007】
その結果、基板を乾燥処理する時間が長くなったり、液滴に含まれるパーティクルが基板に残留して汚れの原因になったり、さらには残留した液滴によってウオータマークが発生することがある。
【0008】
この発明は、乾燥処理時に基板上に液滴が残留し難くした基板のスピン処理装置及びスピン処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理装置において、
上記基板を着脱可能に保持する回転テーブルと、
この回転テーブルを回転駆動する駆動源と、
この駆動源を制御して上記回転テーブルを回転させるとともにその回転速度を増減させて上記基板に付着残留する液滴を飛散させる制御手段と
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理装置にある。
【0010】
請求項2の発明は、上記回転テーブルの周辺部には、周方向に所定間隔で複数の支持部材が回転可能に設けられ、各支持部材の上端面には上記基板の下面を支持する支持ピンと、上記支持部材の回転中心から偏心した位置に上記支持部材の回転角度に応じて上記基板の外周面に選択的に係合して上記基板を上記回転テーブルに保持する第1の係合ピンと第2の係合ピンとが設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板のスピン処理装置にある。
【0011】
請求項3の発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理方法において、
基板を処理液によって処理する工程と、
処理液によって処理された基板を処理液による処理時に比べて高速度で回転させて乾燥処理するとともに、この乾燥処理時に基板の回転速度を増減させてこの基板に付着残留する液滴を飛散させる工程と、
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理方法にある。
【0012】
請求項4の発明は、 基板の回転数の増減を複数回繰り返すことを特徴とする請求項3記載の基板のスピン処理方法にある。
【0013】
この発明によれば、乾燥処理時に回転テーブルの回転速度を増減させることで、基板上の液滴に作用する力の方向や大きさを変化させることができるから、基板上の液滴を短時間で確実に除去することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1はこの発明の一実施の形態に係る、たとえば半導体ウエハなどの基板Wを超音波振動が付与された処理液によって洗浄処理するためのスピン処理装置を示す。このスピン処理装置はカップ体1を備えている。このカップ体1の底部には複数の排出管2が周方向に所定間隔で接続されている。各排出管2は図示しない排気ポンプに連通している。
【0016】
上記カップ体1内には回転テーブル3が設けられている。この回転テーブル3の上面の周辺部には周方向に所定間隔で複数の支持部材4が回動可能に設けられている。各支持部材4の上端面には、図2(a)に示すように支持部材4の回転中心に支持ピン5及び支持部材4の回転中心から偏心した位置に上記支持ピン5よりも背の高い第1の係合ピン6aと第2の係合ピン6bとが設けられている。
【0017】
上記回転テーブル3には基板Wが供給される。回転テーブル3に供給された基板Wは周辺部の下面が上記支持ピン5によって支持される。その状態で上記支持部材4を図2(b)に矢印Aで示す時計方向に回転させると、上記第1の係合ピン6aが偏心回転することで基板Wの外周面に当接して基板Wを保持する。図2(c)に示すように、支持部材4を矢印Bで示す反時計方向に回転させると、第2の係合ピン6bが当接して基板Wを回転テーブル3に保持する。
【0018】
図2(a)に示すように支持部材4は第1の係合ピン6aと第2の係合ピン6bとの両方が基板Wの外周面に当接しない中立位置で位置決めできるようなっており、その状態で基板Wを回転テーブル3に対して図示しないロボットによって供給、排出できるようになっている。
【0019】
上記回転テーブル3は制御モータ11によって回転駆動される。この制御モータ11は筒状の固定子12内に同じく筒状の回転子13が回転可能に挿入されてなり、この回転子13に上記回転テーブル3が動力伝達部材13aを介して連結されている。
【0020】
上記制御モータ11は制御装置14によって回転が制御される。それによって、上記回転テーブル3の回転速度は、上記制御装置14によって後述するごとく設定できるようになっている。
【0021】
上記回転子13内には筒状の固定軸15が挿通されている。この固定軸15の上端には上記回転テーブル3の上面側に位置するノズルヘッド16が設けられている。つまり、ノズルヘッド16は回転テーブル3と一緒に回転しない状態で設けられている。このノズルヘッド16には処理液及び気体を噴射するノズル17,18が設けられている。
【0022】
それによって、上記ノズル17,18から回転テーブル3に保持された基板Wの下面の中央部分に向けて処理液や気体を選択的に噴射することができるようになっている。つまり、基板Wは下面を洗浄及び乾燥処理することができるようになっている。
【0023】
上記回転テーブル3の上面側は乱流防止カバー19によって覆われている。この乱流防止カバー19は回転テーブル3に保持された基板Wの下面側に乱流が生じるのを防止するようになっており、その中央部分には上記各ノズル17,18から基板Wの下面に処理液や気体を噴射可能とする透孔20が穿設されている。
【0024】
上記カップ体1の側方には上記基板Wの上面を洗浄するための超音波洗浄ユニット22が設けられている。この超音波洗浄ユニット22はアーム体23を有する。このアーム体23は垂直部24と、この垂直部24の上端に基端部が連結された水平部25とを有する。上記垂直部24の下端は回転モータ26に連結されている。回転モータ26はアーム体23を所定の角度で回転駆動するようになっている。
【0025】
上記回転モータ26は図示しないリニアガイドによって上下方向にスライド可能に設けられた可動板27に取付けられている。この可動板27は上下駆動シリンダ28によって上下方向に駆動されるようになっている。
【0026】
上記アーム体23の水平部25の先端部には超音波ノズル体29が設けられている。この超音波ノズル体29には、洗浄液を供給する給液管31と、このノズル体29内に設けられた図示しない超音波振動子に給電するリード線(図示せず)が通された配線管32とが接続されている。
【0027】
上記超音波振動子には、図示しない超音波発振器によって発振出力された、たとえば発振周波数が1.6MHzの駆動信号が印加される。それによって、上記超音波ノズル体29に上記給液管31を通じて供給された洗浄液は1.6MHzの超音波振動が付与されて基板Wの上面に噴射される。
【0028】
上記超音波ノズル体29はアーム体23によって基板Wの上方をこの基板Wの径方向に沿って往復駆動される。したがって、基板Wを回転テーブル3によって回転させながら超音波ノズル体29を基板Wの径方向に駆動することで、超音波振動が付与された処理液を基板Wの上面の全体にわたって噴射できるようになっている。
【0029】
つぎに、上記構成のスピン処理装置によって基板Wを洗浄処理してから乾燥処理する場合について、図3に示す基板Wの回転数と時間との関係を示すグラフを参照しながら説明する。
【0030】
まず、未洗浄の基板Wを回転テーブル3に供給し、保持部材4を回転させて第1の係合ピン6aによって保持したならば、この回転テーブル3を制御装置14によって設定された図3にR1 で示す所定の回転数、たとえば100〜500r.p.mで回転させる。そして、超音波ノズル体29に洗浄液を供給するとともに、アーム体23の水平部25を基板Wの径方向に沿って揺動させる。
【0031】
それによって、1.6MHzの超音波振動が付与された処理液が、上記超音波ノズル体29から基板Wの上面全体に噴射されることになるから、基板Wの上面を処理液によって超音波洗浄することができる。
【0032】
基板Wに処理液をT1 時間まで供給して基板Wを洗浄処理すると、制御装置14からの指令によって回転テーブル3の回転数が図3にR2 で示す、たとえば1000〜2000r.p.mに上げられる。
【0033】
回転テーブル3の回転数がR2 に達してT2 で示す所定時間が経過すると、この回転テーブル3の回転数をR2 に比べて十分に低いR3 、たとえば100r.p.m程度まで落とす。その後、直ちに回転テーブル3の回転数をR2に戻し、R2 に達したならば、R3 に落とすという、回転速度の増減を複数回、この実施の形態では2回繰り返す。そして、基板Wの乾燥処理を所定時間T3 まで行ったところで、回転テーブル3の回転を停止する。
【0034】
回転テーブル3をR2 の高速度で回転させることで、基板W2付着した比較的大きな粒径の液滴が遠心力によって除去される。また、基板Wの回転速度の増減を繰り返すことで、基板Wの汚れや回路パターンに付着した液滴に作用する遠心力の方向や大きさが変化する。
【0035】
図4は基板Wを矢印X方向に回転させるとともに、その回転数を増減させたときに基板W上に残留する液滴Lに作用する力の方向を示している。つまり、基板Wが等速度で回転しているときは、液滴LにはF1 で示す半径方向の力が作用する。基板Wの回転速度を減速すると、液滴LにはF2 で示す接線方向の力が作用する。基板Wの回転速度を加速すると、液滴LにはF3 で示す、減速時とは逆方向の接線方向の力が作用する。しかも、基板Wの回転速度を増減させることで、液滴Lに作用する力の強さも変化する。
【0036】
そのため、基板Wの汚れや回路パターンなどに液滴Lが付着残留していても、基板Wの回転速度を増減して液滴Lに作用する力の方向や大きさを変化させることで、基板Wに付着残留する液滴Lを基板Wから剥離除去することが可能となる。
【0037】
このように、基板Wに液滴が付着残留するのを阻止できることで、基板Wを乾燥処理するのに要する時間を短縮することが可能となるばかりか、液滴の残留による基板Wの汚れやウオータマークの発生を防止することができる。
【0038】
しかも、基板Wの回転速度の増減を複数回、この実施の形態では2回繰り返すようにしたから、そのことによっても基板Wに付着残留する液滴Lの剥離除去を確実に行うことができる。
【0039】
一方、基板Wを回転テーブル3に第1の係合ピン6aによって保持して乾燥処理を開始し、回転テーブル3の回転数をR2 からR3 に減速したとき、支持部材4を回転させて基板Wの保持を第1の係合ピン6aから第2の係合ピン6bに切り換える。
【0040】
それによって、基板Wと第1の係合ピン6aとの当接状態が解除されるから、その当接箇所に付着残留していた処理液を除去することができる。つまり、基板Wの第1の係合ピン6aによって保持された箇所に処理液を残すことなく、基板Wを乾燥処理することが可能となる。
【0041】
上記一実施の形態では乾燥処理時における基板の回転数の増減を2回繰り返すようにしたが、その繰り返し数は限定されるものでなく、1回以上であればよい。
【0042】
また、第1の係合ピンと第2の係合ピンとによる基板の保持状態を切り換えるのに、保持部材を回転させて行うようにしたが、第1の係合ピンと第2の係合ピンとを基板の径方向に沿って進退駆動させることができるように設け、切り換え時には2つの係合ピンを基板の外周面に当接させた後、一方の係合ピンを後退させることで、一対の係合ピンにより基板の支持状態を切り換えるようにしてもよい。
【0043】
このような構成によれば、乾燥処理時における係合ピンによる基板の保持状態が開放状態にならないから、基板が高速度で回転しているときであっても、一対の係合ピンによる支持状態を切り換えることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、回転テーブルに保持された基板を乾燥処理するとき、回転テーブルの回転速度を増減させるようにした。
【0045】
そのため、基板の上面に付着する液滴に作用する力の方向や大きさを変化させることができるから、基板上の液滴を短時間で確実に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るスピン処理装置の概略的構成図。
【図2】基板を第1の係合ピンと第2の係合ピンとのどちらかによって保持する時の説明図。
【図3】基板を処理するときの基板の回転数と時間との関係を示すグラフ。
【図4】基板の回転速度を増減したときに、基板上の液滴に作用する力の変化を説明する図。
【符号の説明】
3…回転テーブル
4…支持部材
6a…第1の係合ピン
6b第2の係合ピン
11…制御モータ(駆動源)
14…制御装置(制御手段)
Claims (4)
- 処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理装置において、
上記基板を着脱可能に保持する回転テーブルと、
この回転テーブルを回転駆動する駆動源と、
この駆動源を制御して上記回転テーブルを回転させるとともにその回転速度を増減させて上記基板に付着残留する液滴を飛散させる制御手段と
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理装置。 - 上記回転テーブルの周辺部には、周方向に所定間隔で複数の支持部材が回転可能に設けられ、各支持部材の上端面には上記基板の下面を支持する支持ピンと、上記支持部材の回転中心から偏心した位置に上記支持部材の回転角度に応じて上記基板の外周面に選択的に係合して上記基板を上記回転テーブルに保持する第1の係合ピンと第2の係合ピンとが設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板のスピン処理装置。
- 処理液によって処理された基板を乾燥処理するスピン処理方法において、
基板を処理液によって処理する工程と、
処理液によって処理された基板を処理液による処理時に比べて高速度で回転させて乾燥処理するとともに、この乾燥処理時に基板の回転速度を増減させてこの基板に付着残留する液滴を飛散させる工程と、
を具備したことを特徴とする基板のスピン処理方法。 - 基板の回転数の増減を複数回繰り返すことを特徴とする請求項3記載の基板のスピン処理方法。
Priority Applications (1)
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JP2002270479A JP2004111559A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 基板のスピン処理装置及びスピン処理方法 |
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CN114664695A (zh) * | 2020-12-24 | 2022-06-24 | 细美事有限公司 | 卡盘销组件以及包括其的基板支承装置以及液体处理装置 |
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-
2002
- 2002-09-17 JP JP2002270479A patent/JP2004111559A/ja active Pending
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