JP2004111293A - 光放射素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光放射極と冷陰極を対向させた光放射素子において、光放射極を金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成する。ウイスカーを構成する金属酸化物としては、その禁止帯幅が1.5〜7.7eVであるものを使用することが好ましい。光放射極と冷陰極は、真空の容器内又は気体が封入された容器内に配置される。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ディスプレイ、OA機器の光源、照明器具等に使用される光放射素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子放出素子と発光体を備えた発光装置としては、例えばブラウン管が知られているが、その電子放出素子としては熱陰極素子が用いられており、熱エネルギーによって電子を放出させるためにエネルギー効率が低いという欠点がある。
このような欠点を解消するために、電子放出素子として熱エネルギーを使用しない冷陰極素子を備えた発光装置が開発され、例えば冷陰極素子として微小な三角錘状のエミッタチップを多数配置したスピント型と呼ばれる冷陰極を使用するものが知られている。
【0003】
しかしながら、従来のスピント型冷陰極素子は多数のエミッタチップを精度良く製造することが困難であり、放出電子量が変動したり、素子の寿命が短い等の問題点があった。
このような問題点を改善するために、電子放出素子である冷陰極を金属酸化物等からなるウイスカーにより構成することが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−35424号公報
【特許文献2】
特開2001−357771号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの特許文献に記載された技術では、スピント型陰極素子における製造上の問題点はある程度解消することができるものの、用途によっては発光装置に必要とされる輝度が得られないことがあり、また装置から発光される光の波長としては青色までの波長が限界で、紫外線領域の光を得ることはできなかった。さらに、装置を小型化することが困難であるといった欠点があった。
したがって、本発明はこれら従来技術の問題点を解消して、可視光線領域のみならず、紫外線領域や赤外線領域の光を高い輝度で発光させることができ、しかも小型化が可能な光放射素子を低コストで提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、光放射極(発光体)と冷陰極を対向させた光放射素子において、光放射極を金属酸化物のウイスカーにより構成することによって、上記の課題が解消されることを発見し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は次のような構成を採用するものである。
1.光放射極と冷陰極を対向させた光放射素子において、光放射極を金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする光放射素子。
2.ウイスカーを構成する金属酸化物の禁止帯幅が1.5〜7.7eVであることを特徴とする1に記載の光放射素子。
3.ウイスカーの円近似断面径が0.01〜100μmで、円近似断面径に対する長さの比が1〜10000であることを特徴とする1又は2に記載の光放射素子。
4.ウイスカーが金属酸化物面上の10μm×10μmの面積当たり0.1〜10000個の密度で存在することを特徴とする1〜3のいずれかに記載の光放射素子。
5.ウイスカーがウイスカーを構成する母材とは異なる元素を含むものであることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の光放射素子。
6.ウイスカーが金属酸化物を基板面上にエピタキシャル成長させることによって得られたものであることを特徴とする1〜5のいずれかに記載の光放射素子。
7.ウイスカーを構成する母材として酸化亜鉛を使用したことを特徴とする1〜6のいずれかに記載の光放射素子。
8.光放射極を、有機物質、無機物質、金属から選ばれる材料でウイスカーの間を充填した金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする1〜7のいずれかに記載の光放射素子。
9.冷陰極を金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする1〜8のいずれかに記載の光放射素子。
10.冷陰極をカーボンナノチューブ、フラーレン、ダイヤモンド、グラファイト及び炭素繊維からなる群から選択された炭素系材料により構成したことを特徴とする1〜9のいずれかに記載の光放射素子。
11.光放射極と冷陰極を真空の容器内又は気体が封入された容器内に配置したことを特徴とする1〜10のいずれかに記載の光放射素子。
12.容器内に板状の光放射極と板状の冷陰極を対向させて配置したことを特徴とする1〜10のいずれかに記載の光放射素子。
13.光放射極と冷陰極により区画される空間の1側面に反射板を設けたことを特徴とする12に記載の光放射素子。
14.容器の内壁面に光放射極を配置し、容器の中心部に冷陰極を設けたことを特徴とする11に記載の光放射素子。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、光放射極と冷陰極を対向させた光放射素子の光放射極を、金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成したことを特徴とするものである。
本発明におけるウイスカーとは、円近似断面径が0.01〜100μm(平均値:以下同様)で、円近似断面径に対する長さの比(アスペクト比)が1以上である略棒状の構造を有するものを意味する。また、ウイスカーの長さとは、ウイスカーが面上から実質的に突起する位置(基部)から先端部までの長さを意味し、円近似断面径はウイスカーの長さの1/2の位置において測定する。この円近似断面径は、例えば画像解析等による従来公知の方法で断面積を求め、得られた面積を円周率πで除したものの平方根の2倍の値で表される。
【0008】
ウイスカーの円近似断面径が、0.01未満の場合には、成長したウイスカーを得ることが困難であり、100μmを超えた場合には、表面積増加による所望の特性を得ることが難しくなる。この円近似断面径は、0.05〜50μm、特に0.1〜10μmとすることが好ましい。
ウイスカーの長さは、使用する用途により任意に選択されるが、通常は0.1〜1000μm(平均値)、好ましくは1〜500μmである。また、アスペクト比は1以上、好ましくは5以上であり、アスペクト比が小さすぎるとウイスカーによる表面積増加の効果が現れない。
【0009】
ウイスカーは、10μm×10μmの面積当たり0.1〜10000個、特に1〜1000個の割合で密集状に存在することが好ましい。この割合が小さい場合には、ウイスカーによる表面積増加の効果が乏しく、大きすぎる場合には成長したウイスカーを得ることが困難となる。
ウイスカーの形状としては、根元部分から先端部分まで径が変わらないもの、根元部分からある距離まで径が変わらないもの、ウイスカーの根元部分の径が小さく先端部に行くにつれ一度径が大きくなった後再度径が少しずつ減少していくもの、ウイスカーの根元部分から先端部分に行くにつれ径が少しずつ減少していくもの、先端近くのある距離から角錐又は角錐台や円錐又は円錐台や半球のような形状を取っているもの等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい形状としては、円柱状のほかに角柱状、あるいは、ウイスカーの根元部分の径が小さく一旦径が大きくなった後角柱状の形状を取るもの等が挙げられる。角柱状の場合、具体的な形状は結晶構造により異なるが、例えば、金属酸化物が酸化亜鉛の場合は六角柱、酸化イットリウムの場合は四角柱あるいは六角柱、酸化チタンの場合は四角柱となることが多い。また、それ以外の多角形の断面形状を持つ角柱であっても差し支えない。一本の角柱の中で、向かい合った面同士が相互に平行でなくてもよい。
【0010】
本発明でウイスカーを構成する金属酸化物としては、金属種が、周期律表において水素を除く1族、2族、ホウ素を除く13族、炭素を除く14族、窒素とリンと砒素を除く15族及び3、4、5、6、7、8、9、10、11、12族に属する各元素の酸化物が挙げられる。金属種としては、例えば、Li,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Al,Ga,In,Tl,Si,Ge,Sn,Pb,Sb,Bi,Po,Sc,Y,La,Th,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Tc,Re,Fe,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Au,Zn,Cd,Hg等が挙げられ、これらのなかでも、好ましくはLi,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Al,Ga,In,Ti,Si,Ge,Sn,Pb,Sb,Bi,Sc,Y,La,Ce,Th,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Re,Fe,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Au,Zn,Cd,Hg,Eu,Tb,Tm、Ybであり、さらに好ましくは、Li,K,Hf,Ca,Sr,Ba,Al,In,Si,Sn,Pb,Th,Y,Ce,Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Zn,Ga,W,Eu,Tb,Tm,Ybが挙げられる。
好ましい金属種としては、Y,Eu,Tb,Tm,Ba,Ca,In,Al,Mn,Zn,Ti,Sn,Sr,Hf,Zr,Cr,Ce,Pb及びWが例示される。これらの金属種は、単独で又は2種以上を組合わせて使用することができる。また、ウイスカー中に、ウイスカーを構成する母材とは異なる元素を賦活剤として含有させることにより、発光特性を改善するようにしてもよい。
【0011】
好ましい金属酸化物としては、例えばZrO2、Al2O3、In2O3、SiO2、SnO2、TiO2、ZnO、チタン酸バリウム、SrTiO3、LiNiO3、PZT、YBCO、YSZ、YAG、ITO(In2O3/SnO2)等が挙げられる。また、ZnO中にAl2O3がドーピングされているようなものであってもよい。さらに、KTaO3や、NbLiO3のような複合酸化物であってもよい。
金属酸化物の中でも、禁止帯幅が1.5〜7.7eVである金属酸化物を使用し、大気開放型CVD法によりウイスカーを有する金属酸化物構造体を調製した場合には、禁止帯幅にほぼ等しいエネルギーの自由励起子発光が得られるので、特に好ましい。
【0012】
自由励起子発光は、紫外線や青色の強力な発光を発生させるので、OA機器や光通信用の光源等として有用である。
禁止帯幅が1.78〜3.11eVの金属酸化物から得られたウイスカーは、400〜700nmの可視光領域に強い発光を示し、このような金属酸化物としては、酸化インジウム(2.7eV)やCu2O(2.0eV)等が挙げられる。
また、禁止帯幅が3.11〜6.23eVの金属酸化物から得られたウイスカーは、200〜400nmの紫外線領域に強い発光を示し、このような金属酸化物としては、ZnO(3.2eV)、CoO(4.0eV)、Cr2O3(3.3eV)、MnO(3.6eV)、NiO(4.2.eV)、SnO2(3.6eV)、Ta2O5(4.2eV)、Y2O3(5.5eV)、ZrO2(5.0eV)、HfO2(6.0eV)等が挙げられる。
【0013】
本発明の光放射素子の光放射極を構成する金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体は、例えば図1にみられるような大気開放型CVD装置を使用して製造することができる。
図1は、本発明で使用する金属酸化物構造体を製造する装置の模式図である。
図1において、符号100は製造装置、符号101はキャリヤーガスとなる乾燥窒素を供給するボンベなどの乾燥窒素供給源、符号102は流量計、符号103は金属酸化物膜を形成する原料気化器を表す。また、符号104は所定幅のスリット105を設けたノズルを表し、符号106は基材、符号107は基材106の加熱台を表す。また、気化器103、ノズル104、基材106及び加熱台107は、防護チャンバー108により覆われており、防護チャンバー108にはアクリル樹脂等からなる扉109を設けてある。
原料気化器103内で加熱蒸発させた原料は、窒素ガスとともにノズル104に送られ、ノズル104に設けた所定幅のスリット105から大気中に噴出させて、加熱された基材106の表面に吹付けられる。吹付けられた原料は空気中で分解され、基材表面に金属酸化物ウイスカーを有する金属酸化物構造体を形成する。
【0014】
ウイスカー中に、ウイスカーを構成する母材とは異なる元素を含有する金属酸化物構造体は、例えば図2にみられるような製造装置を使用して製造することができる。
この製造装置111は、キャリアガスとなる窒素ガス供給源112,112、金属酸化物ウイスカーを構成する母材の気化器113、該母材とは異なる元素の気化器114、気化させた母材及び異種元素をキャリアガスとともに均一に混合する原料混合器115、混合原料ガスを噴出するノズル119及び基材120の加熱台121を具備する。
金属酸化物ウイスカーを構成する母材及び該母材とは異なる元素は、それぞれ気化器113及び114で加熱気化され、窒素ガスとともに原料混合器115内の原料混合溜116に送られ、ヒーター117の外周に設けられたコイル状加熱混合器118によりキャリアガスとともに均一に混合される。均一に混合された原料ガスは、ノズル119から大気圧開放下にヒーター122を有する加熱台121上で加熱された基材120の表面に吹き付けられて、基材表面に金属酸化物ウイスカーを有する金属酸化物構造体を形成する。
【0015】
本発明で光放射極として使用する金属酸化物構造体を構成する原料となる金属化合物は、目的とする構造体の金属酸化物中の金属を有し、酸素、水等の大気中に含まれる化合物と反応して酸化物を形成するものが好ましい。しかしながら、金属化合物を吹き付ける雰囲気に、例えばオゾン等の通常大気中に存在しない物質を供給・存在させ、これらと反応して酸化物を形成するものであっても良い。
【0016】
この様な金属化合物として、例えば、金属又は金属類似元素の原子にアルコールの水酸基の水素が金属で置換されたアルコキシド類、金属または金属類似元素の原子にアセチルアセトン、エチレンジアミン、ビピペリジン、ビピラジン、シクロヘキサンジアミン、テトラアザシクロテトラデカン、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンビス(グアニド)、エチレンビス(サリチルアミン)、テトラエチレングリコール、アミノエタノール、グリシン、トリグリシン、ナフチリジン、フェナントロニン、ペンタンジアミン、ピリジン、サリチルアルデヒド、サリチリデンアミン、ポルフィリン、チオ尿素などから選ばれる配位子を1種あるいは2種以上有する各種の錯体、配位子としてカルボニル基を有するFe,Cr,Mn,Co,Ni,Mo,V,W,Ruなどの各種金属カルボニル、更に、カルボニル基、アルキル基、アルケニル基、フェニルあるいはアルキルフェニル基、オレフィン基、アリール基、シクロブタジエン基をはじめとする共役ジエン基、シクロペンタジエニル基をはじめとするジエニル基、トリエン基、アレーン基、シクロヘプタトリエニル基をはじめとするトリエル基などから選ばれる配位子を1種あるいは2種以上有する各種の金属化合物、ハロゲン化金属化合物を使用することができる。また、その他の金属錯体も使用することができる。この中でも、金属アセチルアセトナート化合物、金属アルコキシド化合物等がより好ましく用いられる。
【0017】
他の好ましい錯体としては、金属にβ−ジケトン類、ケトエステル類、ヒドロキシカルボン酸類またはその塩類、各種のシッフ塩基類、ケトアルコール類、多価アミン類、アルカノールアミン類、エノール性活性水素化合物類、ジカルボン酸類、グリコール類、フェロセン類などの配位子が1種あるいは2種以上結合した化合物が挙げられる。
ウイスカー中に、ウイスカーを構成する母材とは異なる元素を含有させる場合には、異種元素の含有量に特に制限はないが、通常は母材を構成する元素に対して0.1〜20原子%程度とすることが好ましい。
【0018】
キャリアガスとしては、使用する金属化合物と反応するものでなければ、特に限定はされない。具体例として、窒素ガスやヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス、炭酸ガス、有機弗素ガス、あるいはヘプタン、ヘキサン等の有機物質等が挙げられる。これらのうちで安全性、経済性の上から不活性ガスが好ましい。窒素ガスが経済性の面より最も好ましい。
【0019】
本発明で光放射極として使用するウイスカーを有する金属酸化物構造体を製造する際の基材としては、例えば、ソーダライムガラス等の無機ガラス、ステンレス鋼等の金属、シリコン等の半導体結晶、及び酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の金属酸化物が挙げられる。この場合の結晶は、一種以上の単結晶であっても、多結晶であっても、非晶部と結晶部を同時に有する一種以上の半結晶性物質であっても、また、これらの混合物であってもよい。
好ましい基材としては、シリコンを含む金属、金属酸化物及びZnTe、GaP、GaAs、InP等の半導体単結晶等が挙げられる。
【0020】
金属酸化物や半導体の単結晶からなる基材を使用する場合には、基材の単結晶種として、その格子定数が、基材面上にエピタキシャル成長させる金属酸化物(ウイスカー)の結晶種の格子定数と近いものを選択することが好ましい。格子定数の測定は、広角X線回折法等の従来公知の方法で行うことができる。基材をなす単結晶種としては、突起(ウイスカー)をなす単結晶種の基材との接触面の格子定数(A)と、基材をなす単結晶種の突起との接触面の格子定数(B)との比(A/B)が、0.8以上1.2以下となるものを選択することが好ましい。この比(A/B)が0.9以上1.1以下となるものを選択することがさらに好ましく、0.95以上1.05以下となるものを選択することが特に好ましい。
【0021】
基材となる単結晶種として特に好ましく用いられるものは、シリコンや、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、SrTiO3等の金属酸化物である。基材は、一種類以上の単結晶からなるものであっても、多結晶からなるものであってもよい。非晶部と結晶部を同時に有する一種類以上の半結晶性物質からなるものであってもよい。また、これらの混合物であってもよい。しかしながら、一種類の単結晶からなるものが最も好ましい。
【0022】
ウイスカーを有する金属酸化物構造体が形成される基材の温度は、基材近傍及び表面で金属酸化物が形成される温度であれば特に限定されないが、基材表面に吹き付ける原料ガスの温度よりも高い温度に設定することが好ましく、通常は100〜700℃に設定される。
ウイスカーを有する金属酸化物構造体を形成するのに必要な反応時間は、原料の種類や反応条件、目的とする構造体の用途等に応じて適宜選択される。
【0023】
ウイスカーを有する金属酸化物構造体は、通常ウイスカーが密集状に形成された状態で得られるが、各々のウイスカーの間には空隙が存在する。したがって、その構造体は、使用する形態等によっては使用時に変形が起こる可能性がある。すなわち物理的応力により、多くのウイスカーがなぎ倒されたような状況になる可能性がある。これを防ぐために、発光を妨げない物質、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、シアノアクリレートのような瞬間接着剤等の有機物質、ガラス、セラミック等の無機物質、金属等でウイスカーの間を充填固定することもできる。
【0024】
ウイスカーの間を充填固定する為に用いられる熱可塑性樹脂としては、低、中、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(以下「SAN樹脂」と略記する)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(以下「ABS樹脂」と略記する)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエステルイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンサルファイト、スチレン−ブダジエン共重合体及びその水素添加組成物等、及びこれら2種類以上の組み合わせのポリマーブレンド及び共重合体、例えば、ポリカーボネートとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン等が挙げられる。
【0025】
また、ウイスカーの間を充填固定する為に用いられる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、DFK樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(P−ヒドロキシ安息香酸)、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂などが挙げられる。ウイスカーを固定する為に用いられるエラストマーとしては、天然ゴムやブタジエンゴム、シリコーンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、アクリルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、塩酸ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、多硫化ゴム等の合成ゴム、等が挙げられる。その他ポリテトラフルオロエチレン、石油樹脂、アルキド樹脂等も用いることができる。
【0026】
本発明の光放射素子は、上記で説明した金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体からなる光放射極と冷陰極を対向させて、真空の容器内又は気体が封入された容器内に配置することにより構成される。
光放射素子の冷陰極を構成する材料としては、特に制限はなく、通常冷陰極として用いられる材料はいずれも使用できるが、好ましい材料としては光放射極に用いられる金属酸化物のウイスカー(母材とは異なる元素を含むウイスカーを含む)を有する金属酸化物構造体や、該金属酸化物構造体のウイスカーの先端部に導電性物質を被覆したもの等が挙げられる。また、他の好ましい材料としては、カーボンナノチューブ、フラーレン、ダイヤモンド粒子、グラファイト粒子及び炭素繊維等の炭素系材料が挙げられる。
【0027】
つぎに、図に基づいて本発明の光放射性素子についてさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
図3は、本発明の光放射素子の1例を示す模式図である。この光放射素子1は、真空のガラス管2内に冷陰極3と光放射極4を対向させて配置したものである。冷陰極3は金属基材11の表面に大気開放型CVD法により金属酸化物のウイスカー12を形成した材料により構成されている。また、光放射極4はガラス基材13の表面にITO、SnO2、ZnO等からなる透明な導電性膜14を設け、その表面に大気開放型CVD法により金属酸化物のウイスカー15を形成した材料により構成されている。冷陰極3と光放射極4の間には、直流電源5を設けてバイアス電圧を印加する。直流電源に代えて、高周波電源を使用することもできる。(以下の光放射素子においても同様である。)
【0028】
電圧を印加された冷陰極3のウイスカー12の先端からは真空中に電子が放出され、この放出された電子が直流電源5による電界によって加速されて光放射極4の金属酸化物のウイスカー15と衝突し、ウイスカーを構成する金属酸化物の禁止帯幅に略等しいエネルギーの自由励起子発光を生じさせる。この自由励起子発光はきわめて強力なものであり、光放射極4のガラス基材13が強力な発光面となる。このガラス基材13はガラス管2の管壁自体によって構成するようにしてもよい。
【0029】
図4は、本発明の光放射素子の他の例を示す模式図である。この光放射素子1では、冷陰極3と光放射極4の間に電子加速電極6を設け、直流電源7によって電圧を印加することにより、冷陰極3のウイスカー12の先端から放出された電子をさらに加速するように構成した。電子加速電極6としては、例えば銅、SUS等の金属材料により構成されたメッシュ材等を使用することができる。このメッシュ材のサイズに特に制限は無いが、例えばメッシュを構成する線材の太さが10〜500μm程度で、縦横の線材により形成される各メッシュの各辺が0.5〜10mm程度のものを使用することができる。
光放射素子1の他の構成は、図3の光放射素子と同様である。
【0030】
図5は、本発明の光放射素子のさらに他の例を示す模式図であり、(A)は斜視図、そして(B)は断面図を表す。
この光放射素子21では、真空の円筒状ガラス管22の内面に金属酸化物等からなる導電性膜23を設け、この導電性膜23の表面に大気開放型CVD法によって金属酸化物のウイスカー24を形成して光放射極4を構成したものである。また、ガラス管22の中心部には、円柱状の導電性基材25の表面に大気開放型CVD法によって金属酸化物のウイスカー26を形成した冷陰極3を配置し、冷陰極3と光放射極4の間には、直流電源5を設けてバイアス電圧を印加するように構成してある。
この光放射素子21では、ガラス管22の中心部に配置された冷陰極3のウイスカー26の先端部から放出された電子は、ガラス管22の内壁面に設けられたウイスカー24と衝突し、ウイスカーを構成する金属酸化物の禁止帯幅に略等しいエネルギーの自由励起子発光を、ガラス管22の管壁全面から生じさせる。
【0031】
図6は、本発明の光放射素子のさらに他の例を示す模式図である。この光放射素子31では、光不透過性の真空の容器32内に、基材33の表面に大気開放型CVD法により金属酸化物のウイスカー34を形成した材料により構成した冷陰極3と、基材35の表面に大気開放型CVD法により金属酸化物のウイスカー36を形成した材料により構成した光放射極4を対向させて配置した。冷陰極3と光放射極4の間には、直流電源5を設けてバイアス電圧を印加するように構成してある。また、冷陰極3と光放射極4により区画される空間の1側面にはミラー等の反射板37を設け、他の側面にはハーフミラー等の光半透過性板38を設けてある。
この光放射素子31では、冷陰極3のウイスカー34の先端部から放出された電子は、光放射極4のウイスカー36と衝突し、ウイスカーを構成する金属酸化物の禁止帯幅に略等しいエネルギーの自由励起子発光を生じさせ、この光は側面に設けた反射板37で反射され、他の側面の光半透過性板38を透過して、矢印方向にレーザー光として放射される。
【0032】
以上の各例では、光放射素子の冷陰極を光放射極と同様に、金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成した例について説明したが、冷陰極を構成する材料として、カーボンナノチューブ、フラーレン、ダイヤモンド粒子、グラファイト粒子及び炭素繊維等の炭素系材料等の他の材料を使用できることは、言うまでもない。
また、冷陰極及び光放射極を収容する容器として、真空の容器に代えてガスを封入した容器を使用してもよいことは、勿論である。
【0033】
【実施例】
つぎに、実施例により本発明をさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
本発明の光放射素子において、光放射極や冷陰極を構成する材料として用いられる金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体は、例えば図1又は2に記載した大気開放型CVD装置を使用し、定法により製造することができる。
【0034】
(実施例1)
図1の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱された透明導電膜の塗布された透明ガラス基材上に吹き付けて、<0001>に配向したZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成され、これを光放射極とした。
図2の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2とAl(C5H7O2)3を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱されたアルミニウム基材上に吹き付けて、<0001>に配向したAl:ZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成された。さらに、プラズマCVD装置を使用して窒化炭素膜を、Al:ZnOウイスカーの表面に20nmの厚さでコーティングし、これを冷陰極とした。
真空のガラス管内に、上記の光放射極と冷陰極を100μmの間隔で対向させて配置することにより図3の光放射素子を形成し、直流電圧2kVを印加したところ、光放射極から中心波長378nmの強い紫外線放射が得られた。
【0035】
(実施例2)
図1の装置を使用し、原料としてTi(OC3H7)2を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱された透明導電膜の塗布された透明ガラス基材上に吹き付けて、<112>に配向したTiO2ウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ20μm、直径5μmのウイスカーが密集して形成され、これを光放射極とした。
図2の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2とAl(C5H7O2)3を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱されたアルミニウム基材上に吹き付けて、<0001>に配向したAl:ZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成された。さらに、プラズマCVD装置を使用して窒化炭素膜を、Al:ZnOウイスカーの表面に20nmの厚さでコーティングし、これを冷陰極とした。
真空のガラス管内に、上記の光放射極と冷陰極を5mmの間隔で対向させ、さらに両者の間にSUS316メッシュ状加速電極(太さ100μm、各メッシュの縦横は1mm×1mm)を冷陰極から100μm離れた位置に設置して、図4の光放射素子を形成し、バイアス電圧に直流電圧2kV、加速電圧に直流電圧5kVを印加したところ、光放射極から中心波長383nmの強い紫外線放射が得られた。
【0036】
(実施例3)
図2の装置を使用し、原料としてIn(C5H7O2)4とSn(C5H7O2)4を用いて、気化温度125℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱された透明円筒状ガラス管内面に吹き付けて、<100>に配向したSn:In2O3ウイスカーを成長させた。ガラス管内面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成された。
図2の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2とAl(C5H7O2)3を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱されたアルミニウム棒に吹き付けて、<0001>に配向したAl:ZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成された。さらに、プラズマCVD装置を使用して窒化炭素膜を、Al:ZnOウイスカーの表面に20nmの厚さでコーティングし、これを冷陰極とした。
光放射極である内面にウイスカーの形成された透明円筒ガラス管内部に、アルミニウム棒冷陰極を配置し、図5の光放射素子を形成した。光放射素子内を真空として、バイアス電圧に直流電圧2kVを印加したところ、光放射極から中心波長378nmの強い紫外線放射が得られた。
【0037】
(実施例4)
図1の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱された透明導電膜の塗布された透明ガラス基材上に吹き付けて、<0001>に配向したZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成され、これを光放射極とした。
図2の装置を使用し、原料としてZn(C5H7O2)2とAl(C5H7O2)3を用いて、気化温度115℃、N2ガス流量1.2dm3/minで気化させ、スリット状のノズルから550℃に加熱されたアルミニウム基材上に吹き付けて、<0001>に配向したAl:ZnOウイスカーを成長させた。基材表面には、長さ40μm、直径2μmのウイスカーが密集して形成された。さらに、プラズマCVD装置を使用して窒化炭素膜を、Al:ZnOウイスカーの表面に20nmの厚さでコーティングし、これを冷陰極とした。
真空の容器内に、上記の光放射極と冷陰極を100μmの間隔で対向させ、光放射極と冷陰極により規定される空間の両側面に、ミラーとハーフミラーを設置して図6の光放射素子を形成した。バイアス電圧に直流電圧2kVを印加したところ、光放射極から中心波長378nmの強い紫外線レーザーが得られた。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、可視光線領域のみならず、紫外線領域や赤外線領域の光を高い輝度で発光させることができる光放射素子を低コストで製造することができる。本発明の光放射素子は、光放射極を構成する金属酸化物の禁止帯幅にほぼ等しいエネルギーの強力な自由励起子発光が得られるので、従来の光放射素子に比較して格段に装置を小型化することが可能となる。したがって、本発明の光放射素子は、各種ディスプレイ、OA機器、光通信装置等の光源や、照明器具等に広範に使用することができるものであり、実用的価値が極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光放射素子の光放射極や冷陰極を構成する材料を製造する大気開放型CVD装置の1例を示す模式図である。
【図2】本発明の光放射素子の光放射極や冷陰極を構成する材料を製造する大気開放型CVD装置の他の例を示す模式図である。
【図3】本発明の光放射素子の1例を示す図である。
【図4】本発明の光放射素子の他の例を示す図である。
【図5】本発明の光放射素子の他の例を示す図である。
【図6】本発明の光放射素子の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1,21,31 光放射素子
2,22 ガラス管
3 冷陰極
4 光放射極
5,7 電源
6 電子加速電極
11,13,25,33,35,106,120 基材
12,15,24,26,34,36 ウイスカー
14,23 導電性膜
32 容器
37 反射板
38 光半透過性板
100,111 大気開放型CVD装置
101,112 窒素ガス供給源
102 流量計
103,113,114 原料気化器
104,119 ノズル
105 スリット
107,121 加熱台
108 防護チャンバー
109 扉
115 原料混合器
116 原料混合溜
117,122 ヒーター
118 コイル状加熱混合器
Claims (14)
- 光放射極と冷陰極を対向させた光放射素子において、光放射極を金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする光放射素子。
- ウイスカーを構成する金属酸化物の禁止帯幅が1.5〜7.7eVであることを特徴とする請求項1に記載の光放射素子。
- ウイスカーの円近似断面径が0.01〜100μmで、円近似断面径に対する長さの比が1〜10000であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光放射素子。
- ウイスカーが金属酸化物面上の10μm×10μmの面積当たり0.1〜10000個の密度で存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光放射素子。
- ウイスカーがウイスカーを構成する母材とは異なる元素を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光放射素子。
- ウイスカーが金属酸化物を基板面上にエピタキシャル成長させることによって得られたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光放射素子。
- ウイスカーを構成する母材として酸化亜鉛を使用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光放射素子。
- 光放射極を、有機物質、無機物質、金属から選ばれる材料でウイスカーの間を充填した金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光放射素子。
- 冷陰極を金属酸化物のウイスカーを有する金属酸化物構造体により構成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光放射素子。
- 冷陰極をカーボンナノチューブ、フラーレン、ダイヤモンド、グラファイト及び炭素繊維からなる群から選択された炭素系材料により構成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光放射素子。
- 光放射極と冷陰極を真空の容器内又は気体が封入された容器内に配置したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光放射素子。
- 容器内に板状の光放射極と板状の冷陰極を対向させて配置したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光放射素子。
- 光放射極と冷陰極により区画される空間の1側面に反射板を設けたことを特徴とする請求項12に記載の光放射素子。
- 容器の内壁面に光放射極を配置し、容器の中心部に冷陰極を設けたことを特徴とする請求項11に記載の光放射素子。
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