JP2004111243A - 燃料電池の暖機システム - Google Patents

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Abstract

【課題】氷点下からの起動時など、凝縮水の凍結を確実に防ぐ。
【解決手段】燃料電池1と、燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器3と、燃料電池1に循環させる冷却水を燃焼器3の反応熱との熱交換により加熱する熱交換器4とを備える。燃焼器3に供給する燃料量及び空気量と、排ガス圧力とから排ガス中の水蒸気分圧を演算し、演算した水蒸気分圧がそのときの燃料電池の温度における飽和水蒸気圧よりも高く、かつ燃料電池温度が氷点下よりも低い場合に、燃料電池の凍結の可能性があると判断し、燃焼器3からの排ガスを燃料電池1に導入することなく外部に排出させ、凍結の可能性が無くなったときに燃料電池1に導入する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料電池システムにあって、とくに極低温時からのシステムの起動に関する。
【0002】
【従来の技術】
個体高分子型燃料電池の氷温下からの起動時に、燃料ガス(水素含有ガス)と酸化剤とを燃焼器で燃焼させ、熱交換器においてその反応熱を利用して燃料電池の冷却液である不凍液を加熱し、燃料電池(スタック)の暖機を行うと共に、燃焼した排ガスを燃料電池の空気極または燃料極の少なくとも一方に供給し、燃料電池を加熱することが、特許文献1に記載されている。この場合、水素を燃焼させた排ガス中には水分が含まれ、この水分の凝縮より燃料電池に必要な加湿が行われ、また凝縮潜熱による加熱効果も生じる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−164233号公報
【0004】
【発明の解決すべき課題】
ところがこのように燃焼器を出た排ガスを燃料電池に供給する場合、起動初期に燃料電池内部の温度が氷点下にあれば、排ガス中の水分が燃料電池内で凝縮した後、凍結し、ガス流路を閉塞するという可能性があった。
【0005】
そこで本発明は、氷点下からの起動時など、凝縮水の凍結を確実に防ぐことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃料ガスと空気との電気化学反応により発電する燃料電池と、燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器と、前記燃料電池に循環させる冷却水を前記燃焼器の反応熱との熱交換により加熱する熱交換器とを備え、燃料電池の起動時に燃焼器からの排ガスを燃料電池の空気極または燃料極の少なくとも一方に導入するようにした燃料電池の暖機システムであり、さらに前記燃料電池の温度を推定する手段と、前記排ガスの圧力を検出する手段と、前記燃焼器に供給する燃料量及び空気量と、前記排ガス圧力とから排ガス中の水蒸気分圧を演算する手段と、演算した水蒸気分圧がそのときの燃料電池の温度における飽和水蒸気圧よりも高く、かつ燃料電池温度が氷点下よりも低い場合に、燃料電池の凍結の可能性があると判断する手段と、前記燃焼器からの排ガスを前記燃料電池に導入する経路と、燃料電池を経由することなく外部に排出させる経路とを選択的に切り換える経路切換手段とを備え、前記凍結可能性が判断されたときに前記燃焼器からの排ガスを燃料電池に導入することなく外部に排出させるようにしている。
【0007】
【作用・効果】
したがって、燃料電池の起動時に排ガス中の水蒸気分圧が高く、燃料電池内で水分が多く凝縮する状態にあり、かつ温度が氷点下よりも低いときには、排ガスを燃料電池に導入しないので、水分が燃料電池内部で凍結し、内部流路を閉塞するような事態が回避できる。
【0008】
このような場合でも、熱交換器により燃料電池が暖められ、凍結が回避できる状態になれば、排ガスが燃料電池内に導入され、加熱と加湿とが行われる。
【0009】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
まず、第1の実施形態を図1〜図3に示す。
【0011】
図1において、図中1は、燃料ガス(水素含有ガス)と酸化剤(空気)との供給を受けて電気化学反応により発電を行う燃料電池(スタック)で、燃料極1aと空気極1bを備える。2は燃料電池1の冷却系で、不凍液などの冷却水をラジエータ5、ポンプ6を経由して循環させる。また、この冷却系2には、燃料電池低温起動時などに、ラジエータ5をバイパスして熱交換器4により暖められた冷却水が循環させられる。熱交換器4は燃焼器3の燃焼熱を受けて加熱される。
【0012】
13は空気供給経路、14は燃料(水素ガス)の供給経路であり、それぞれ燃料電池1の空気極1bと燃料極1aに空気と燃料を供給する。
【0013】
空気供給経路13と燃料供給経路14から、それぞれ分岐した分岐空気経路11と分岐燃料経路12とが前記燃焼器3に接続し、低温起動時など空気と燃料を燃焼させて熱交換器4を流れる冷却水と熱交換を行う。また、この燃焼した排ガスは、排ガス供給経路15により燃料電池1の空気極1bと燃料極1aの少なくとも一方に供給される(この実施形態では両方に供給される)。
【0014】
16と17は空気極1bと燃料極1aからの排ガスを外部に排出するための排出経路である。
【0015】
前記空気供給経路13と燃料供給経路14にはバルブ33と34が設けられ、このバルブ33と34の上流から前記した分岐空気経路11と分岐燃料経路12とが分岐し、またこれら分岐空気経路11と分岐燃料経路12にもバルブ31と32が設けられ、したがって、バルブ33と34を開き、バルブ31と32を閉じることにより空気と燃料が燃料電池1に供給され、また、バルブ33と34を閉じ、バルブ31と32を開くことにより、空気と燃料が燃焼器3に供給される。
【0016】
前記排ガス供給経路15から分岐して排ガス排出経路18が設けられ、この排ガス排出経路18の入口部にはバルブ36が設けられる。また、排ガス供給経路15には排ガス排出経路18の分岐点よりも下流側にバルブ35が設けられ、したがってバルブ36を閉じ、バルブ35を開くことにより、燃焼器3からの排ガスは燃料電池1に流れるが、バルブ36を開き、バルブ35を閉じることにより排ガス排出経路18に排ガスが流れる。
【0017】
排ガス供給経路15には排ガスの温度を測定する温度センサ101と、排ガス圧力を測定する圧力センサ102が設けられ、また、冷却系2の燃料電池1の出口側には冷却液温度を検出する温度センサ103が設けられる。
【0018】
さらに、前記空気供給経路13には空気流量を測定するエアフローメータ105、燃料供給経路14には燃料流量センサ106が設けられる。なお、燃料流量センサ106の代わりに、流路オリフィスを設け、その前後の差圧を圧力センサにより計測して燃料流量を算出することもできる。
【0019】
燃料電池1の氷点下からの起動時など、燃料電池1を暖機するために燃焼器3に燃料と空気を供給して燃焼させ、暖機が完了したら燃料と空気を燃料電池1に供給して発電を行わせるために、コントローラ50が備えられ、このコントローラ50には前記各センサ等からの検出信号が入力し、これらに基づいてコントローラ50が前記各バルブ31〜36の開閉を制御する。
【0020】
とくに本発明では、コントローラ50は、燃料電池起動時に、バルブ31と32を開き、バルブ33と34を閉じて燃焼器3に燃料と空気を供給して燃焼を行わせ、その反応熱で熱交換器4により冷却水を加熱して、ポンプ6により加熱した冷却水を燃料電池1に循環させることにより、燃料電池1を暖める一方で、燃焼器3からの燃焼排ガスを排ガス供給経路15より燃料極1aと空気極1bに送り込み、燃料電池1の加熱と、排ガス中に含まれる水分の凝縮による加湿とを行うが、このとき排ガス中の湿度(水蒸気分圧)が高く、しかも燃料電池1の内部温度が氷点下より低いときなど、燃料電池内部で凝縮した水分が凍結して内部流路を閉塞することがあり、このようなことが予測される間はバルブ35を閉じ、かつバルブ36を開いて燃焼器3から排ガスを排ガス排出経路18より外部に流し、この間に加熱冷却水の循環により燃料電池1が暖まるのを待ち、凍結の心配が無くなってから燃焼排ガスを燃料電池スタック1に流すように制御する。
【0021】
コントローラ50によるこの制御動作の詳細は、図2にフローチャートとして示すが、これを説明する前に、予め、排ガス中の水蒸気分圧と凝縮水の凍結との関係を説明しておく。
【0022】
燃焼器3からの排ガス中の水蒸気分圧を求めるには、まず、燃焼器3に供給する空気量と燃料量と、排ガスの圧力とから排ガス中の水蒸気分圧を推定する。
【0023】
ここで、エアフローメータ105と、燃料流量センサ106の計測値に基づいて、
供給空気量:g_air[g/sec](O2:N2=0.21:0.79)
供給燃料量:g_H2[g/sec]
を求め、さらに
アボガドロ数:A=6.02×1023[個/mol]
O2の分子量:w_O2=32[g/mol]
N2の分子量:w_N2=28[g/mol]
H2の分子量:w_H2=2[g/mol]
とすると、O2、N2、H2の分子数を、i、j、kとしたとき、これらは
i=0.21×g_air×A÷w_O2[個/sec]
j=0.79×g_air×A÷w_N2[個/sec
k=g_H2×A÷w_H2[個/sec]
となる。
【0024】
圧力センサ102の計測値から、燃焼排ガスの圧力をP_gas_allとすると、燃焼排ガスの水蒸気分圧P_H2Oは、
P_H2O=k/(i・k/2+j+k)×Pgas_all
となる。
【0025】
次に、燃料電池内部の温度は、冷却水の出口温度と同一と見なして、温度センサ103の計測値から冷却水温度T_fcとし、この温度T_fcのときの飽和水蒸気圧P_sat_fcは一義的に決まる値で、温度が高くなるほど大きくなり、この飽和水蒸気圧よりも前記水蒸気分圧が高ければ、排ガス中の水蒸気は水蒸気として存在できなくなり、水分が凝縮する。
【0026】
したがって、燃料電池内で排ガス中の水分が凝縮し、かつ凍結するおそれがあるのは、
P_H2O>P_sat_fcかつT_fc<0[℃]
のときであると判断できる。
【0027】
したがって、このような場合には、燃料電池内で凝縮水が凍結する可能性があるとして、バルブ35を閉め、バルブ36を開くことにより、燃料電池内に燃焼排ガスが流れないようにして、凍結を回避するのである。
【0028】
次に、コントローラ50が実行するこのような制御動作を図2のフローチャートにしたがって説明する。
【0029】
このフローは、燃料電池低温起動時にあって、燃焼器3での燃焼を行うが、その燃焼排ガスを燃料電池に導入するか、否かを制御するものであり、まず、ステップS1では、空気供給量を測定するエアーフローメータ105と、燃料供給量を測定する燃料流量センサ106の計測値を読み込み、さらに燃焼器出口の排ガス圧力を圧力センサ102からの計測値から読み込む。
【0030】
ステップS2では、これらの計測値に基づいて、前記したように、燃焼排ガスの水蒸気分圧P_H2Oを算出する。
【0031】
次に、ステップS3で燃料電池の温度に相当する冷却水の出口温度T_fcを、温度センサ103の計測値から読みとる。
【0032】
ステップS4において、前記水蒸気分圧P_H2Oを、そのときの温度T_fcにおける飽和水蒸気分圧P_sat_fcと比較し、かつ冷却水温度T_fcが氷点下よりも低いかどうかの判断を行う。
【0033】
もしも、水蒸気分圧が飽和水蒸気圧よりも高く、つまり排ガス中の水分が凝縮し、かつそのときの燃料電池内温度が氷点下よりも低いときは、凍結の可能性が有りと判断して、ステップS5に進んでバルブ35を閉じ、バルブ36を開いて燃焼排ガスを燃料電池1に導かずに、排出ガス経路18より外部へと流すことにより、燃料電池1で排ガス中の水分が凝縮して凍結するのを防止する。
【0034】
これに対して、水蒸気分圧が飽和水蒸気圧よりも高くなく、あるいは温度が氷点下にはなっていないときは、いずれも凍結の可能性が無いものと判断し、バルブ35を開き、バルブ36を閉じることにより、燃焼排ガスをすべて燃料電池1に導き、燃料電池1の加熱と、排ガス中に含まれる水分による加湿を行う。
【0035】
このようにして、本実施形態によれば、燃料電池の極低温状態からの起動時にあって、燃焼器3により燃焼した排ガスを、そのときの燃料電池1の温度と排ガス中の水蒸気分圧に基づいて判断し、排ガス中の水分が凝縮して凍結するおそれのあるときは、燃料電池1に導くことなく外部に排出し、凍結するおそれが無くなってから燃料電池1に導入するようにしたので、排ガス中の水分が凍結し、燃料電池内のガス流路を閉塞することを確実に防止できる。
【0036】
また、凍結のおそれが無いときには、排ガスを燃料電池内に導くことにより、内部の加熱と加湿を行い、燃料電池が早期に発電反応を開始できるように暖機を促進することができる。
【0037】
第2の実施形態を図3〜図5を参照して説明する。
【0038】
この実施形態は、燃焼器3からの燃焼排ガスを排出ガス経路18より外部に排出するにあたり、全量を外部に排出するのではなく、一部は燃焼器3に再循環させることにより、熱交換器4での排ガス中に多く含まれる水分を凝縮させて回収効率を高め、燃料電池システム内により多くの生成水を保持しようとするものである。
【0039】
本実施形態を示す図3について、図1と相違する部分を中心に説明すると、前記燃焼器3からの排ガスを外部に排出する排出ガス経路18の途中から再循環経路19が分岐し、この再循環経路19は燃焼器3の入口側で分岐空気経路11に合流する。この合流部にはエゼクタ41が設けられ、分岐空気経路11を流れる空気量に応じて再循環経路19から排ガスが吸引される。再循環経路19にはバルブ37が設けられ、コントローラ50により開閉が制御される。
【0040】
また、コントローラ50は排ガスの再循環時において、燃焼器3に供給する燃料量を、同一設定燃焼温度を維持するように、そのときの燃焼温度に応じて基本指令値から補正し、再循環ガスに含まれる水分の熱交換器4での凝縮、回収量を増大させる。
【0041】
ここで、まず図4を参照して再循環ガス中の水分の推定方法及び燃料の補正増量について説明する。
【0042】
燃焼器3に供給される空気量と燃料量とが同じならば、燃焼温度は等しくなるはずであり、もし再循環ガスを空気中に還流したことにより、混合ガスの流量が同一量であっても、燃焼温度が目標とする設定温度から変化したときは、再循環ガスに含まれる水分によって燃焼器3への供給ガスの熱容量が変化したためであると見なせる。
【0043】
このような場合に燃焼器3が同一の燃焼温度を維持するように供給燃料量を補正することにより、熱交換器4の熱交換特性を同一に維持する。
【0044】
いま図4のように、供給する乾燥空気量と供給燃料量との燃焼温度との関係を予め測定し、マップを設定しておく。空気と再循環ガスとの混合ガスを燃焼器3に導入したときの燃焼温度T2が、この混合ガスと同量のG1の乾燥空気を導入したときの燃焼温度T1よりも低い場合には、再循環ガス中に含まれる水分によって燃焼器3へ供給される混合ガスの熱容量が増加し、見かけ上は乾燥空気をG2だけ供給しているのと同じ状態であると判断する。この場合には、低下した燃焼温度がT1まで上昇するように、供給燃料量をF1からF2まで増加させる。
【0045】
このようにして、同じ燃焼温度にするためにより多くの燃料量とすることができ、この場合には、燃料の増加に伴い生成水の量も増加し、熱交換器4で凝縮させられる水の量も増やせ、結果として、燃料電池システム内に保持される生成水の量を増大させ、これを発電時の燃料電池の加湿のために利用して発電効率を高められるのである。
【0046】
図5のフローチャートにしたがってコントローラ50の制御動作を説明する。
【0047】
基本的な動作については、図2のフローチャートと同じであり、燃焼器3からの排ガスを燃料電池1に導入せずに排ガス排出経路18から燃焼器3に再循環させるときには、ステップS11において、バルブ37が開かれ、これにより排ガスの一部が再循環経路19から燃焼器3の入口側に循環させられる。なおこのときはバルブ36が開き、バルブ35は閉じられており、排ガスが燃料電池1に流入することない。
【0048】
この状態において、ステップS12で温度センサ101の計測値から燃焼器3の燃焼温度(排ガス温度)T2を読み込む。ステップS13で、予め燃料電池起動時に供給する空気量G1と燃料量F1との基本指令値を読み込み、これらに基づいてステップS14で、そのときの基本燃焼温度T1を図4のマップを参照して算出する。
【0049】
そして、ステップS15ではこの基本燃焼温度T1と、実際の燃焼温度T2とを比較し、実際の燃焼温度が低いときには、ステップS16に進んで、燃焼温度がT1となるために必要な供給燃料量F2を、マップに基づいて算出し、ステップS17で燃料供給量をF1からF2に増量補正する。
【0050】
このため、再循環ガスの混合により低下した燃焼温度は、燃料増量により元の基本燃焼温度まで上昇し、これにより燃焼器3と熱交換器4は同一の熱交換特性でもって熱交換機能を発揮する。一方で、再循環ガスの導入により燃料電池システム外に捨てられる水分が少なくなり、また燃料増量分だけ生成水の増加も可能となる。
【0051】
なお、熱交換器4により冷却水の加熱が行われ、燃料電池1の温度が氷点下よりも高くなれば、前記した図2のフローチャートにしたがって、燃焼器3からの排ガスが燃料電池1に導かれるように切り替えられ、以後は排ガスにより燃料電池1が直接的に加熱されると共に、加湿される。
【0052】
このように、本実施形態によれば、燃焼器3からの排ガスを燃料電池1に導入することができず、排ガス排出経路18に排出する場合でも、再循環経路19から一部の排ガスを再度燃焼器3に循環させることで、排ガス中に含まれる多くの水分を外部に捨てずに、燃焼器3の熱を受ける熱交換器4で回収し、保持することで、その後に燃料電池1の温度が氷点下より高まり、排ガスを燃料電池1に導入するときに、これら生成水を燃料電池1の加湿に有効利用することが可能となる。
【0053】
また、この排ガスの再循環時には、燃焼温度の低下分に相当する燃料の増量により、それだけ生成水量を増加させられるため、熱交換器4での水分の回収量を増やし、燃料電池1の加湿に必要な水分の無駄を省くことができる。
【0054】
第3の実施形態について、図6、図7を参照して説明する。
【0055】
この実施形態では、燃料電池1から排出された排ガスの排出経路16と17の途中から分岐した排ガス再循環経路20a、20bを設け、この排ガス再循環経路20a、20bをバルブ38a、38bの下流において合流して、この合流する排ガス再循環経路20をエゼクタ42を介して、燃焼器3の入口側である分岐空気経路11に接続している。
【0056】
これにより、燃料電池1の起動時に、前記した図2のフローチャートにしたがってコントローラ50が、燃料電池1が凍結のおそれの無いと判断したときに燃料電池1に導入された排ガスの一部を、再度燃焼器3に還流させることにより、排ガス中の水分を回収し、外部に捨てる水分の無駄をより少なくするようにしている。
【0057】
その他の構成については、図3と同じであり、同一部位には同一符号を付す。
【0058】
そして、コントローラ50は、図7のフローチャートに示すように、燃料電池の起動時に、燃料電池の凍結のおそれのいかんにより、次のような制御を行う。
【0059】
ステップS21〜ステップS24までは図2のフローチャートのステップS1〜ステップS4までと同じであり、水蒸気分圧が飽和水蒸気圧よりも高く、かつ燃料電池1の温度が氷点下よりも低いときには凍結のおそれがあるため、バルブ35を閉じ、またバルブ38a、38bも閉じ、バルブ36と37を開き、燃焼器3からの排ガスを燃料電池1には導入しないで、再循環経路19より燃焼器3に還流させる。
【0060】
このとき、図5のフローチャートにしたがって、燃焼器3の燃焼温度に基づいて供給燃料量を補正し、熱交換器4での水分の回収効率を高める。
【0061】
次に、ステップS24で水蒸気分圧が飽和水蒸気圧よりも低いか、または燃料電池温度1が氷点下よりも上昇したときなどには、凍結の心配の無いときで、ステップS26に進んで、バルブ35を開き、またバルブ38a、38bも開き、またバルブ36と37を閉じる。
【0062】
これにより燃焼器3からの排ガスは燃料電池1に導入され、燃料電池1の加熱と加湿とを行う。ただし燃料電池1から排出経路16と17に出た排ガスには、凝縮しなかった水分が含まれいる。そこで、排ガス再循環経路20からエゼクタ42を介して燃焼器3の分岐空気経路11にこれら排ガスを吸引循環させる。
【0063】
これにより、排ガス中の水分が再度、燃焼器3から燃料電池1へと循環されるので、全体の水蒸気分圧を高め、燃料電池システムとしての水の回収効率を高めることができる。
【0064】
したがって、本実施形態によれば、燃料電池1の暖機時に凍結のおそれのあるときは、燃焼器3からの排ガスを燃料電池1に送り込まずに、燃焼器1に循環させて排ガス中の水分を熱交換器4で回収し、また、凍結のおそれのないときは、燃料電池1を加熱、加湿した排ガスを再度、燃焼器3、燃料電池1に循環させることにより、燃料電池1における水分の凝縮を促進し、より効率よく加湿を行うことが可能となる。
【0065】
第4の実施形態を図8を参照して説明する。
【0066】
この実施形態は、図6の実施形態における、再循環経路19と排ガス再循環経路20とを合流させたもので、これにより流路の簡略化を図っている。
【0067】
つまり、再循環経路19に、排ガス再循環経路20を合流させ、またこの合流部よりも下流の排出ガス経路18にバルブ39を設けている。
【0068】
これにより、燃焼器3からの排ガスを、燃料電池1に導入せずに排ガス排出経路18に送り出すときには、バルブ39を閉じ、バルブ38a、38bを閉じることで、燃焼器3に再循環させ、また、燃料電池1に燃焼器3からの排ガスを導入するときには、バルブ36を閉じるが、バルブ38a、38bを開き、バルブ39を閉じることにより、燃料電池1を通過した排ガスを再度燃焼器3に循環させることができる。
【0069】
なお、コントローラ50の実行する制御は、図7のフローチャートと同じであるため、説明は省略する。
【0070】
この実施形態によれば、第3の実施形態と同じ効果を生じる一方で、再循環経路の構造が簡略化できるという効果がある。
【0071】
次に第5の実施形態を図9を参照して説明する。
【0072】
この実施形態は、燃焼器3と燃料電池1との間から排ガスを排出する排ガス排出経路18を無くし、燃料電池1から出た排ガスのみを排ガス再循環経路20を経由して燃焼器3に再循環させるようにしたものである。
【0073】
燃料電池1の暖機時に、燃焼器3で燃焼した排ガスは、燃料電池1の燃料極1a1と空気極bを経てこれらを加熱、加湿した後、排出経路17と18に流れ出るが、コントローラ50によりバルブ38a、38bを開くことで、排ガス循環経路20よりエゼクタ42を介して燃焼器3の入口側に吸引還流される。
【0074】
このようにして本実施形態によれば、排ガスの一部を燃焼器3、燃料電池1へと再循環させることにより、燃料電池システム全体での水蒸気分圧を高め、燃料電池1の発電効率に寄与する水分の回収効率を高められる。
【0075】
なお、この排ガスの再循環により燃焼器3の燃焼温度が設定燃焼温度よりも低下したときには、前記図5のフローチャートと同じようにして、燃料供給量を増やすことで、生成する水分量を増加させることもできる。
【0076】
本発明は上記した実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、当業者がなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のブロック図である。
【図2】コントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態のブロック図である。
【図4】同じく燃焼温度特性を示すマップである。
【図5】同じくその制御動作を示すフローチャートである。
【図6】第3の実施形態を示すブロック図である。
【図7】同じくその制御動作を示すフローチャートである。
【図8】第4の実施形態を示すブロック図である。
【図9】第5の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 燃料電池(スタック)
1a 燃料極
1b 空気極
2 冷却系
3 燃焼器
4 熱交換器
5 ラジエータ
6 ポンプ
11 分岐空気経路
12 分岐燃料経路
13 空気供給経路
14 燃料供給経路
15 排ガス供給経路
16 排出経路
17 排出経路
18 排ガス排出経路
19 再循環経路
20 排ガス再循環経路
31,32,33,34,35,36,37,38a,38b,39 バルブ
50 コントローラ
101 温度センサ
102 ガス圧力センサ
103 水温センサ
105 エアフローメータ
106 燃料流量センサ

Claims (9)

  1. 燃料ガスと空気との電気化学反応により発電する燃料電池と、
    燃料ガスと空気とを燃焼させる燃焼器と、
    前記燃料電池に循環させる冷却水を前記燃焼器の反応熱との熱交換により加熱する熱交換器とを備え、
    燃料電池の起動時に燃焼器からの排ガスを燃料電池の空気極または燃料極の少なくとも一方に導入するようにした燃料電池の暖機システムにおいて、
    前記燃料電池の温度を推定する手段と、
    前記排ガスの圧力を検出する手段と、
    前記燃焼器に供給する燃料量及び空気量と、前記排ガス圧力とから排ガス中の水蒸気分圧を演算する手段と、
    演算した水蒸気分圧がそのときの燃料電池の温度における飽和水蒸気圧よりも高く、かつ燃料電池温度が氷点下よりも低い場合に、燃料電池の凍結の可能性があると判断する手段と、
    前記燃焼器からの排ガスを前記燃料電池に導入する経路と、燃料電池を経由することなく外部に排出させる経路とを選択的に切り換える経路切換手段と、を備え、
    前記凍結可能性が判断されたときに前記燃焼器からの排ガスを燃料電池に導入することなく外部に排出させるようにしたことを特徴とする燃料電池の暖機システム。
  2. 前記外部に排出させる排ガスの一部を前記燃焼器に再循環させるようにした請求項1に記載の燃料電池の暖機システム。
  3. 前記燃焼器に再循環させる排ガスに含まれる水分量に応じて、燃焼器に供給する燃料量を増加させる請求項2に記載の燃料電池の暖機システム。
  4. 前記燃焼器の燃焼温度が排ガスを再循環させる前の燃焼温度と同じになるように、燃焼器に供給する燃料量を増加させる請求項3に記載の燃料電池の暖機システム。
  5. 前記燃料電池から排出された排ガスの一部を前記燃焼器に再循環させるようにした請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池の暖機システム。
  6. 前記燃焼器に再循環させる排ガスに含まれる水分量に応じて、燃焼器に供給する燃料量を増加させる請求項5に記載の燃料電池の暖機システム。
  7. 前記経路切り換え手段は、
    前記燃焼器からの排ガスを燃料電池の空気極と燃料極の少なくとも一方に導く経路と、
    この経路の途中から分岐して排ガスを外部に排出する経路と、
    燃焼器から排ガスを燃料電池と外部への排出経路に選択的に導くバルブと、を備え、
    バルブの切り替えに伴い、凍結可能性のあるときには、排出経路に排ガスを導き、凍結可能性の無いときには、燃料電池に排ガスを導くようにした請求項1に記載の燃料電池の暖機システム。
  8. 前記排出経路から分岐して燃焼器の入口側に接続する再循環経路と、再循環経路を開閉するバルブとを備え、排ガスを再循環経路を介して燃焼器に導くようにした請求項7に記載の燃料電池の暖機システム。
  9. 前記燃料電池からの排ガスを外部に排出する経路と、この経路の途中から分岐して排ガスを前記燃焼器に導く排ガス再循環経路と、排ガス再循環経路を開閉するバルブとを備え、排ガスを燃焼器に再循環させるようにした請求項8に記載の燃料電池の暖機システム。
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