JP2004110820A - 病院情報システム - Google Patents

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大森 真一
Kazuhiro Akiyama
秋山 一弘
Yasuyuki Fukuhara
福原 康行
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Abstract

 【課題】 医療行為の情報を殆どリアルタイムに把握できる病院情報システムを提供する。
 【解決手段】 オーダの登録等を行う据え置き型のPC端末6を備えたサブシステム4Aと、携帯移動でき、データの入出力ができるPDA8を備えたPDAシステム4BとはLAN3により病院内の情報を管理する病院内情報管理システム2と接続され、看護師は、PDA8を携帯することにより、医療行為を行うべき作業予定となっている医療行為のリストを参照でき、実施場所となるベッドサイドの患者の所で作業予定の医療行為を確認して、その医療行為を正確に実施することができ、かつ実施した時にはその医療行為の内容を入力することにより、殆どリアルタイムに記録でき、従って医療行為に関する正確な情報の蓄積ができ、病院内情報管理システム2は、医療行為を円滑に行える様に支援することを可能にする。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、携帯端末を用いて医療行為の実施場所でデータの入出力を行えるようにして、医療行為を円滑に行い易いように支援する病院情報システムに関する。
 従来は、医療行為を行う実施場所が異なるような場合には、正確に記録する為のシステムが提案されていなかった。 
 つまり、内視鏡検査のように医療行為を行う場所が決まっており、その場所に患者側が行って医療行為を行う場合には、その医療行為の記録を行うシステムはあるが、医療行為を行う看護師等の実施者が、入院しているような患者がいる各実施場所まで行き、各患者の所を次々と回るようにして、それぞれの患者に対して適切な医療行為を行うような場合に対しては、その医療行為に対して正確に記録する為のシステムが提案されていなかった。 
 このため、従来例では、発生した医療行為のデータを収集するには、紙への記録内容を収集する労力が必要となっていた。
 また、医療行為の内容や、進捗、結果等を確認する為には、紙の記録内容を見て把握するか、人間系での伝達により、把握することが必要となり、確認にも労力を要していた。 または、医療行為を記録できるシステムはあっても、医療行為を実施した時点で、そのデータを記録できるシステムは提案されていなかった(事後入力となっていた)。 
 従来例では、事後入力の為、実施した内容と、システムに入力された内容との間に、差異が発生したりする等、正確な記録が難しいという課題があった。 
 また、従来例では、医療行為の内容や、進捗、結果等をリアルタイムに把握することは難しかった。
(発明の目的)
 本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、医療行為の情報を殆どリアルタイムに把握できる病院情報システムを提供することを目的とする。 
 また、医療行為を円滑に行うことを支援できる病院情報システムを提供することを目的とする。
 本発明は、医療行為に関するデータの入出力を行う端末と、
 前記端末及び病院内情報管理システムとの間で取り扱う医療行為に関するデータの制御及び情報処理を行うサーバと、
 からなる複数のサブシステムと、
 該サブシステムからの前記医療行為のデータの管理を行う病院内情報管理システムと、 を有する病院情報システムにおいて、
 少なくとも1つ以上のサブシステムについて、前記端末を携帯型端末で構成し、医療行為の実施場所で医療行為のデータの入出力を行うことを可能としたことを特徴とする。
 この構成により、本病院情報システムによれば、医療行為を行う看護師等の実施者は、携帯した携帯端末により医療行為の実施場所でその医療行為に関するデータの入出力を殆どリアルタイムで行え、実施者が医療行為を円滑に行える様に支援することを可能にする。
 本発明によれば、携帯端末により、看護師等の実施者は、医療行為の実施場所で、医療行為の記録が可能となり、正確な記録ができると共に、医療行為をリアルタイムに把握することができる。 
 また、本発明によれば、携帯端末により、実施者が医療行為のデータの収集の為の労力と、医療行為の内容や、進捗、結果等を把握する為の労力とを軽減することができる。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 
 図1ないし図25は本発明の1実施の形態に係り、図1は1実施の形態の病院情報システムの全体構成を示し、図2は注射〜検査検体の医療行為とその医療行為のオーダ登録から実施等がされるまでの作業予定内容の詳細を示し、図3はオーダ登録時、参照時及び実施時の各動作手順の内容を示し、図4は注射のオーダ登録により生成される作業予定内容を示し、図5は注射のオーダ登録がされた場合におけるPDAサブシステムの動作手順の内容を示し、図6はPDAのログイン画面例を示し、図7は作業予定リストの登録画面例を示し、図8は図7において、患者を指定した場合における指定された勤務帯における対象患者全てが一覧表示される画面例を示し、図9は図7において病棟を指定した場合における病棟の選択画面例を示し、図10は図8において、勤務帯のボタンを操作した場合における勤務帯の選択画面例を示し、図11は作業予定リストの選択表示画面例を示し、図12は図11において、本日の作業リストの選択項目を選択した場合に表示される画面例を示し、図13は作業予定リストにおける実施済みのリストを選択した場合の表示画面例を示し、図14は作業予定データの構造を示し、図15は注射を実施する場合の詳細な動作内容を示し、図16は図11の画面で項目毎の業務リストから注射の項目を選択した場合の画面例を示し、図17はボトルチェックの画面例を示し、図18は注射ボトルを間違えて読み込まれたような場合における警告メッセージの表示画面例を示し、図19は患者のリストバンドチェックを行う場合における表示画面例を示し、図20は注射を実施する場合の表示画面例を示し、図21は注射実施後の投与量を入力する画面例を示し、図22はオーダの内容が変更された場合におけるボトルチェックの動作内容を示し、図23は図17の画面において、破損入力ボタンを操作した場合における破損入力用表示画面例を示し、図24は破損入力の確定画面例を示し、図25(A)及び図25(B)は時間がかかる点滴の医療行為における点滴開始と点滴終了の場合の動作を示す。
 図1に示す本発明の1実施の形態の病院情報システム1は、医療施設としての例えば病院に配置され、その病院内の情報を記録及び一元的に集中管理する病院内情報管理システム2と、この病院内情報管理システム2と例えば有線のLAN3により接続され、このLAN3を介して情報の送受信が可能な複数のサブシステム、例えば(第1の)サブシステム4A、(第2の)サブシステム4Bとから構成される。 
 第1のサブシステム4Aは、制御や情報処理を行うサーバ5と、データの入出力を行うパーソナルコンピュータ(以下、パソコン或いはPCと略記)による端末、つまりPC端末6とがそれぞれ有線のLAN3により接続されている。このPC端末6は据え置き型の端末であり、看護師等の医療スタッフ或いはユーザはそのPC端末のある場所でデータの入力やデータの参照、確認等を行う。
 また、第2のサブシステム(以下ではPDAを用いているのでPDAシステムと略記)4Bは、制御や情報処理を行うサーバ7と、医療スタッフとしての例えば看護師が携帯して使用が可能な携帯端末としての例えばPDA8と、該PDA8が無線LAN9でアクセス可能となるアクセスポイント10とから構成され、サーバ7と各アクセスポイント10とは有線のLAN3で接続されている。 
 上記PDA8は、通常のPDAの機能(例えばタッチパネル等によるデータの入力手段、入力されたデータに対するCPU等の処理手段、データの記憶手段、処理されたデータ等を表示する表示手段)の他に、無線LAN9により無線で通信可能な無線LANカード11と、識別情報の読み取り手段(入力手段)として例えば、識別コードの読み取りを可能とする識別コードリーダ12とを内蔵している。
 識別情報の読み取り手段としては、例えば光学的に文字を読み込むことができるOCR(Optical Character Reader)や、文字や図形を画像として読み込む画像スキャナや、更には無線による通信で識別情報を読み込むことができるトランスポンダ等を用いても良い。 
 PDA8は、無線LAN9を備えているので、アクセスポイント10からの距離により無線で通信可能なアクセス範囲が制約されるが、そのアクセル範囲内においては、任意の場所でサーバ7を介して病院内情報管理システム2にアクセスして、後述する作業予定データを取得し、その取得した作業予定データをPDA8の表示部で表示することができるようにしている。
 また、識別コードリーダ12を備えたPDA8によって、識別コードの読み取りを可能とすることにより、このPDA8を携帯する看護師等の医療スタッフは、その医療スタッフの識別コードとなる実施者IDや、医療行為が行われる患者ID、注射ID等の識別情報の入力(或いは読み取り)を正確かつ簡単に、かつ迅速に行うことができるようにしている。 
 また、このPDA8は、薬液に対する耐性を有する防水構造になっており、医療現場で使い易い構造にしてある。
 上記サブシステム4A、4Bは、より具体的には注射等のオーダの登録等が行われる外来システム、病棟システム、注射等のオーダの登録により薬剤払い出し等を行う薬剤部門システム、医療行為に対する会計処理等を行う医事システム、看護師により混注等を行うナース(ステーション)システム等に設けられている。 
 特に看護師が医療行為を行うナースシステム及び病棟システムにおいては、各看護師がPDA8を携帯することにより、その看護師は、医療行為の実施場所、具体的には入院している患者のベッドサイドにまで行き、その場所でその医療行為の入出力を行えるようにしている。 
 このように本実施の形態の病院内情報管理システム2は、医療行為の状況をリアルタイムで記録や把握ができる構成になっていることが特徴となっている。
 つまり、この病院内情報管理システム2は、医療行為の実施場所でその医療行為の実施の時刻と差異が発生しないで、正確な医療行為の記録や把握ができるようになっている。 また、PDA8を携帯した看護師は、医療行為の実施場所で、医療行為を行う場合、その医療行為の作業予定の内容をPDA8により確認でき、その作業予定の内容を確認してから、作業予定の医療行為を行うことができるので、実施されるべき(予定された)医療行為を正確かつ誤りの少ない状態で行うことができる。 
 また、PDA8を携帯した看護師は、医療行為の実施場所で、PDA8により医療行為を行った内容の記録の入力を行えるので、実施した医療行為の記録する場合、実施場所で確認しながら行え、かつ実施直後にその記録を行うので、正確かつ誤りの少ない状態で行うことができる。
 また、PDA8を携帯した看護師は、医療行為を行う場合に、携帯できるPDA8によりその医療行為の作業予定内容を殆ど任意の場所及び時間に参照したり、確認したりすることも容易にでき、医療行為を円滑に行い易い。また、PDA8を携帯した看護師は、作業予定内容が変更されるような場合においても、実施場所で、実施を行う直前に作業予定内容の確認を行うことにより、作業予定内容の変更にも対処がし易い。 
 また、病院内情報管理システム2には、看護師により、このような医療行為を実施した場合にその実施した内容を正確に記録、つまりリアルタイムに記録されるので、使用者等は、その後の記録データの解析によって、より適切にシステムを改善することも可能となる。
 これに対して、従来例における事後入力する方法では、看護師等は、医療行為の実施場所でその内容の記録を行うのではなく、PC端末等のデータ入力手段が設置されている場所で医療行為の内容の記録する入力を行うことになるので、実施した時刻と時間的に差異が発生すると共に、実施した後で行うことになるので、実施すべき内容を確認してからその医療行為を行うことを効率良く(円滑に)記録できない等の欠点がある。 
 例えば、看護師は、実施すべき内容を確認してから、実施場所に行ってその確認した内容の医療行為を行うことも可能であるが、この場合には、1つの医療行為を行う度にPC端末の所に行って確認することが必要となり、効率良く行うことができない。
 なお、図1において、サブシステム4Aと、4Bとの構成要素が混ざったようなサブシステムでも良い。具体的には、例えばサブシステム(PDAシステム)4Bにおいて、さらに据え置き型のPC端末6を備えたものでも良い。 
 本実施の形態では、病院情報システム1の中の特に看護師による医療行為、つまり看護業務に対する看護支援機能について説明する。 
 看護支援機能は、次の看護に関する医療行為を支援するための機能である。
(1)注射
(2)看護
(3)処置
(4)検査検体
 (1)注射は、看護師が患者に対して注射する医療行為であり、(2)看護は、看護師により体温を測ったり、患者の体を拭いたりするケアや、沐浴指導等の医療行為であり、(3)処置は、カテーテルを外す等の看護師が行う看護処置の医療行為であり、(4)検査検体は、看護師により血液検査や体液検査等を行う医療行為である。 
 なお、(1)注射は、後述するように開始と終了とは殆ど同じとなるワンショット注射と、点滴(注射)のように開始から終了まで時間のかかるものとがある。 
 これらの医療行為は、医師から注射、看護、処置、検体検査のオーダ指示が出されてPC端末6により病院内情報管理システム2へのオーダ登録指示がされると、病院内情報管理システム2は、それを受け、図2の表に示すようにそのオーダ登録から、指示受け、…、中止まで、対応する各ステップの作業予定データを自動生成し、その自動生成したデータを病院内情報管理システム2のデータベースに登録する。
 つまり、病院内情報管理システム2は、作業予定データの生成手段を有し、生成された作業予定データを病院内情報管理システム2内のデータベースに登録する。 
 そして、看護師は、携帯しているPDA8により、サーバ7を介してそのデータベースにアクセスすることにより、それらの作業予定データをダウンロードして、その作業予定データを取得し、PDA8内のコンパクトフラッシュ(R)等の不揮発性で電気的に書き替えが可能なメモリ等の記憶媒体に記憶(記録)することができる。
 そして、看護師は、PDA8のタッチパネル等を操作することにより、取得して記憶媒体に記録した作業予定データを液晶モニタ等による表示部により一覧表示をすることができるようにして、作業予定データを参照したり、進捗状況の把握等ができるようになる。 また、看護師は、PC端末6からも作業予定データの内容を参照したり、進捗状況の把握等ができる。また、通常、オーダの登録は、外来システム等のPC端末6により行われる。
 (1)注射〜(4)検査検体の各医療行為は、図2に示す表のようにオーダ登録、指示受け、…等のステップに沿って実行される。例えば、後述するように注射の医療行為は、医師からの指示により注射のオーダ登録がされ、その後にそのオーダ登録に対する指示受け、注射の準備として薬剤の払い出し、混注、注射開始、注射終了や、場合によっては注射ボトルの破損による取り消し、或いは患者の容態の変化などによる注射の中止等が行われることもある。 
 また、看護の場合には(左に示す注射の場合と同じ、つまり左記に同じの)矢印で示すように看護のオーダ登録、その指示受け等が生成される。
 図3は、システム全体に共通の動作フローを示す。 
 図3(A)は、オーダ時の動作、図3(B)は、参照時の動作、図3(C)は、実施時の動作をそれそれ示す。 
 図3(A)では、外来システムや、場合によっては病棟システムのPC端末6によって、ステップS1の各医療行為に関するオーダが、指示・入力される。そのオーダデータは、ステップS2に示すように院内情報管理システム2に登録される。 
 また、院内情報管理システム2にオーダデータが登録されると、図2の表の上下方向に示したステップの作業予定データが、生成される(ステップS3)。
 各サブシステム4A(或いは4B)は、図3(B)のステップS6に示すようにこの作業予定データを取得することで、ステップS7のオーダの指示内容、予定内容を参照することができ、看護師は、指示・予定に基づき医療行為(医療業務)を行うことができる。 また、図3(C)のステップS11の医療行為の実施開始する場合は、看護師は、携帯したPDA8によりステップS12の作業予定データの取得を行う。 
 そして、ステップS13に示すように取得した作業予定データに基づいて、看護師は、(医療行為を実施しようとする実施場所となるベッドサイド等に行き、その実施場所の)患者に対して医療行為を実施する。
 その医療行為の実施した時点で、看護師は、携帯したPDA8によりステップS14に示すようよう実施内容の入力操作(作業)を行い、ステップS15に示すように看護師は、この実施データを直ちに院内情報管理システム2に対して登録を行うことになる。 
 なお、例えば、オーダ内容等、作業予定データに変更があった場合には、医療スタッフは、その変更内容の登録を行うことにより直ちに病院内情報管理システム2にその変更された作業予定データの変更登録がされる。 
 オーダデータや、そこから展開される予定データ、実施データは、例えば階層構造を持つタグで定義された、XMLファイル等で構成される。XMLは、HTMLの機能を拡張したものであり、その技術は周知技術であり特記しない。
 これらオーダデータ、作業予定データ、実施データは、必要に応じて、各サブシステム4AのPC端末6等で参照することができ、看護師は、随時、オーダの内容や、予定、進捗状態、実施内容等の把握が可能となっている。 
 また、看護師は、携帯できるPDA8により任意の時間及び任意の場所で自由にオーダの内容や、予定、進捗状態、実施内容等の把握が可能となる。 
 また、看護師は、実施場所となるベッドサイドの患者に対して作業予定の医療行為を実施した場合には、その作業予定の医療行為の内容を携帯したPDA8に入力することにより、PDAシステム4Bを介して病院内情報管理システム2にリアルタイムで登録することができ、病院内情報管理システム2は、医療行為に関して正確な情報の蓄積、更新ができるシステムとなる。
 また、この場合、病院内情報管理システム2には、単に時刻のみでなく、後述するように5W1H(誰が、どこで、何を、どのように、いつ)を示す情報として記録されるので、使用者等は、その情報を詳しく解析することで、改善することもし易い(後で、解析する場合に必要な情報の欠落が少なく、詳細な解析が可能となる)。 
 本明細書では、各サブシステム4A或いは4Bにより、医療行為の進捗状態、実施内容等の把握を可能とする為の、データ入出力の仕組みについて説明する。 
 図4は注射のオーダにより生成される作業予定データを表す図である。 
 注射の場合は、オーダが登録されると、以下の作業予定データが生成される。
(1)病棟における指示受け作業(図4では単に指示受け)
(2)薬剤部門における薬剤の払い出し作業(図4では単に払出)
(3)病棟における薬剤の混注作業(ミキシング作業)(図4では単に混注)
(4)病棟における患者への注射開始作業(図4では単に注射開始)
(5)病棟における患者への注射終了作業(図4では単に注射終了)
 これらの作業予定がすべて完了することで、この注射オーダに対する実施が完了したことになる。それぞれの作業予定は、サブシステム4A、4B、具体的には次のサブシステムにて実施が行われる。
(1)指示受け→病棟システムにて、看護師が実施する。 
(2)払出→薬剤部門システムにて、薬剤師が実施する。 
(3)混注→病棟システムにて、看護師が実施する。 
(4)注射開始および(5)注射終了→PDAシステム4Bにて、看護師が実施する。  ここで、注射とは、点滴注射とワンショット注射の両方を指す。 
 点滴注射の場合は、時間をかけて投与が実施される為、投与開始と投与終了の作業は別に行われるのが、通常である。 
 ワンショット注射の場合は、1度の行為で投与が終了する為、投与の開始と終了がほぼ同時に行われる形となる。
 図5は医療行為として例えば、注射の場合におけるPDAシステム4Bの動作フローを示す。 
 PDAシステム4Bでは、携帯が可能なPDA8が利用されており、看護師は、病棟のベッドサイド等での作業予定の確認、入力作業が可能である。よって、PDA8は、注射開始および注射終了の実施データ入力に使用される(ベッドサイドまでPDA8を携帯して行き、その場で、看護師は、PDA8に予定(予定時刻や、指示内容)の確認、実施した内容の入力が可能である)。 
 通常は、まず、看護師は、自分が担当する勤務帯の担当患者に対する作業予定をPDA8に取得しておき、その日の予定等を把握する。そして、看護師は、各々の予定時刻になると、ベッドサイドにて、各医療行為を実施し、PDA8から実施データの入力を行う。以下、図5に従って、その動作を詳細に説明する。
 看護師は、最初にステップS21のログイン処理をする。PDA8の電源を投入すると、PDA8は、図6のログイン画面G1となる。 
 このログイン画面G1において、看護師は、注射を実施する実施者IDとパスワードを入力する。 
 ログイン画面G1において、医療行為を実施するスタッフが自分のネームプレート等についている識別情報としての識別コードの読み取りをPDA8に設けた識別コードリーダ12で行うと、実施者IDの欄に、識別コードから読み取ったIDデータが入力される。このようにPDA8に設けた識別コードリーダ12により簡単な操作でかつ正確に実施者IDを入力することができるようにしている。
 また、パスワードに関しては、タッチパネル上に、英数記号等のキーボード20が表示され、看護師は、PDA8の画面を指やペンでタッチすることで、入力可能である。 
 このようにして実施者IDとパスワード入力が完了し、看護師は、ログインボタン21を押すと、実施者IDとパスワードが、サーバ7を経由して、病院内情報管理システム2に送られて、問い合わせがなされ、実施者IDとパスワードが正しければ、ログインが完了する。看護師は、間違ったパスワード等を入力した場合には、後退・全消去ボタン30で消去し、入力し直すこともできる。
 ログインが完了すると、図5に示すようにステップS22の作業予定リストの取得(PDA8への登録)の処理に移る。 
 この作業予定リストの取得の処理に移ると、PDA8の表示は、図7に示す作業予定リストの登録画面G2になる。 
 この作業予定リストの登録画面G2では、看護師は、患者を指定して登録するか病棟を指定して登録するかの表示が行われる(PDA8の表示画面G2等では簡単化等のため、作業予定リストを作業リストと略記)。 
 つまり、看護師は、患者を指定して作業予定リストをPDA8に取得するか、患者がいる地域の範囲、例えば病棟を指定して、その病棟の患者すべての作業予定リストを取得するかを指定するを選択する。
 このように本実施の形態では、医療行為を行う看護師が自分に適した作業予定リストを選択或いは絞り込みをすることができるようにして、使い勝手の良い選択画面を用意している。また、図7において、ログアウトボタン23を押して、作業を中断することもできる。 
 図7において、看護師が、例えば患者を指定して登録を選択した場合には、図8の画面G3が開く。 
 この画面G3において、(1)勤務帯、(2)患者IDの入力欄が表示され、看護師は、勤務予定の勤務帯を指定(この具体例では例えば日勤帯8:30〜16:59を指定)し、患者IDの識別コードを読み取ることで、病院内情報管理システム2に登録されている作業予定リストのデータから、これに対応するデータが取得される。そして、この画面G3には取得された対象患者全てが、リストに表示される。
 図8の画面G3では、3人の患者(IDが11111111、22222222、33333333の3人)の勤務帯(08:30〜16:59)での作業予定リストを取得している状態である。この状態で、看護師は、確定ボタン24を押すことで、この3人の患者に対する医療行為の予定がPDA8に取得(登録)される。また、キャンセルボタン22でキャンセルすることもできる。 
 一方、図7の画面G2において、看護師が、病棟を指定して登録を選択した場合は、図9の画面G4が開く。 
 この画面G4において、(1)勤務帯、(2)病棟の入力欄が表示され、看護師は、取得したい勤務帯と病棟名(例えば5F北病棟)を指定し、確定ボタン24を押すことで、指定した病棟の患者全ての予定がPDA8に取得されることになる。
 図8及び図9の(1)の勤務帯の入力欄は本実施の形態では、ボタン25となっており、看護師は、このボタン25を押す事で、勤務帯を選択指定する為のウィンドウが開き、図10に示すように勤務帯選択指定する為の画面G5となる。 
 本実施の形態例では、勤務帯は、深夜帯0:00〜8:29 日勤帯8:30〜16:59 準夜帯17:00〜23:59として説明してあるが、時間幅は、設定により変更可能である。 
 この場合、看護師がログインした時刻により、その時刻を含む勤務帯が中央にデフォルトの選択状態で表示され、その前後に他の2つの勤務帯が表示され、看護師は、所望とする勤務帯を選択しやすくしている。
 また、ここで、看護師は、勤務帯を選択して確定ボタン26を押すことにより、その選択された勤務帯ごとの作業予定リストの取得が可能となる。 
 この場合、取得してくる作業予定データは、勤務帯の時間帯に前後1時間半程度プラスして、多くの作業予定を取得するようにしている。これは、勤務帯の分かれ目付近の予定のずれや、各勤務帯のスタッフの作業の引継ぎを考慮した為である。
 さらに、”注射終了”の作業予定については、本実施の形態では、24時間前まで時刻をさかのぼって、作業予定データを取得するようにしている。このようにさかのぼって作業予定データを取得することは、後述するが、注射開始と注射終了の作業がある点滴注射の場合は、点滴注射が投与中である可能性がある為である。また、看護師により、前の勤務帯で投与を開始した点滴注射を、現在の勤務帯にて注射終了の作業として行うといった場合に必要となる為である。 
 ステップS22の作業予定リストの取得の処理が終了すると、ステップS23の作業予定リストの表示の処理に移る。 
 この作業予定リストの表示の処理に移ると、PDA8には図11に示す作業予定リストの表示画面G6となる。
 この図11の作業予定リストの表示画面G6は、作業予定リストを表示する際に、どのような形で表示を行うかを選択する画面であり、本日の業務リスト、患者毎の業務リスト、項目(種類)毎の業務リストの3つの選択項目27a、27b、27cが表示される。 本日の業務リストの選択項目27aを選択すると、PDA8内に登録したすべての作業予定を表示する。 
 看護師は、患者毎の業務リストの選択項目27bを選択すると、PDA8内に登録した作業予定の中で、指定した患者の作業予定リストのみが表示される。 
 また、項目毎の業務リストの選択項目27cを選択すると、PDA8内に登録した作業予定の中で、指定した(医療項目の)種類の作業予定リストのみが表示される。
 このように、看護師は、一度PDA8内に作業予定データをPDA8の記憶媒体に登録しておき、作業予定データのリスト表示(一覧表示)の形態を変更する形としたことにより、病院内情報管理システム2への問い合わせの頻度を減らし、通信に係るトラフィックを少なくする効果や、処理時間の短縮に効果がある。 
 また、看護師は、PDA8内に取得した作業予定データにより、省電力で所望とする作業予定データの選択的な表示等ができる。 
 つまり、看護師は、サーバ7を介して病院内情報管理システム2のデータベースにアクセスすることなく、従って、無線LANカード11をアクティブな状態にすることなく、そして無線LANカード11を休止状態にして省電力の状態で、PDA8内の記憶媒体から、勤務帯、患者、作業項目等の指定操作を行うことにより、指定した患者等に関する作業予定データのみを表示させるようにすることができる(PDA8内のCPUは、PDA8の操作指示により、サーバ7側と接続することを必要としない場合には無線LANカード11を休止状態にし、省電力化する)。
 この他の変形例として、図5のステップS21に示すように、看護師は、PDA8によりログインして病院内情報管理システム2のデータベースにアクセスした後、ステップS22の作業予定リストの取得を行わないで、ステップS23の作業リストの表示の処理を行うようにすることもできる。 
 特に、最新のある項目のみの情報を確認したいような場合には、看護師等のスタッフはこのようにすると、短時間で目的とする情報の確認ができる。また、選択肢を広げることにより、このPDA8を用いるスタッフは、より自分に適した表示形態で作業予定データの表示や確認ができる。
 このように本実施の形態では、作業予定データの表示内容を選択でき、その場合、携帯端末としてのPDA8における作業予定データの取得手段側で選択できると共に、表示手段の指示側(広義には表示手段とも言える)でも選択することができるようにして、PDA8を使用する広範囲のユーザに対応できるようにしている。 
 図11の画面G6において、看護師は、本日の業務リストの選択項目27aを選択すると、図12に示す表示画面G7となる。 
 この画面G7は、実施が未(まだ)の作業予定リストを表示するタブ28と、実施済みの作業予定リストを表示するタブ29とに分けて表示する構成にしている。
 つまり、取得した作業予定リストの中で、実施が未のものは、「未」のタブ28に表示され、実施が済みのものは、「済」のタブ29に表示されるので、作業予定の中で、何が未実施で、何が実施済みかを、判りやすく表示可能である。 
 また、画面右上には、進捗バー31と呼ばれる表示があり、予定されている作業のどのくらいが実施済みになっているかの割合が、バーによりゲージで表示されている。バーの色(図12では黒色)が右端にまで達すると、予定のすべての作業が済んだことになる。(全体の予定件数と実施済みの件数との比率を計算し、表示している)。
 各作業予定は、「未」タブ28のリストの1行に表示され、それぞれ、予定時刻、患者名、作業名称が表示される。看護師は、この予定リストの1行を選択することで、後述の実施入力を行う為の画面が表示される。 
 又、実施を行った予定リストは、済みのタブ29に移動するが、この済みのタブ29上で、リストの1行が選択された場合は、図13に示す画面G8のように実施済みの内容(実施データ)が(図12の画面G7上に)オーバレイ表示される。 
 図13の実施済みの内容例では、看護師が、血圧測定を実施し、血圧(上)と血圧(下)の測定値の入力結果が表示されている例である。
 図12に示すように未実施の作業予定リストが表示されるので、看護師は、図5のステップS24に示すようにその作業予定リストから1つを選択し、その選択した医療行為を実施する。 
 この場合、医療行為を実施し、その実施場所でその実施をした看護師は、携帯しているPDA8によりその医療行為の実施を行った内容の入力を行う。この医療行為の実施を行った内容の入力を行い、この入力操作が完了すると、その内容はサーバ7を介して病院内情報管理システム2にも送信される。 
 そして、その医療行為は作業予定データから実施済みの医療行為としてデータベースに登録され、その登録の処理が完了すると、その完了の通知がPDA8に戻される。
 このようにして、病院内情報管理システム2のデータベースには、医療行為に関する情報がリアルタイムで正確に蓄積される。なお、データベースに登録される情報は、図14を参照して後述するように単に時刻情報のみを含む情報でなく、詳細な情報である。 
 上記完了の通知を受けてPDA8における「未」タブ28に表示されていた医療行為が実施済みとなり、その作業予定の内容は、「済み」タブ29へと移動する。 
 そして、ステップS23に戻り、看護師は、残っている作業予定リストから1つを選択し、その選択した医療行為を実施することを繰り返すことにより未実施の作業予定の医療行為を全て行うことになる。
 このように本実施の形態では、医療行為を行う実施者としての看護師は、PDA8を携帯することにより、殆ど任意の場所及び時間において、自分の行うべき作業予定業務を(PDA8の表示手段に表示して)確認できる。 
 その場合、実施を行っていない作業予定業務は、「未」タブ28にまとめて表示され、その「未」タブ28の作業予定業務を実施場所で実施して、実施の内容を入力する操作を行うことにより、病院内情報管理システム2のデータベースに登録されると共に、PDA8での表示形態は、「未」タブ28から「済み」タブ29へと移動するので、看護師は、「未」タブ28に表示されている作業予定業務を、患者がいる各実施場所で実施していくことで、正確、円滑かつ効率良く作業予定業務を遂行することができる。
 上記作業予定や、オーダ時の指示事項に基づき、医療行為が実施できるのは、作業予定データ(XML構造のファイル)に、必要な情報がセットされているからである。以下に、作業予定データの内容と、注射実施時の動作について説明する。 
 図14は作業予定データの構造を示す。 
 この構造には、各作業に必要な5W1H(つまり、誰が、どこで、何を、どのように、いつ)を示す情報が含まれ、看護師は、作業予定データを取得することで、オーダ時に指定された指示内容を参照し、医療行為を実施することができる。 
 1オーダで、複数の注射(RPと略記)の予定を登録可能であり、<作業予定データ><実施データ><指示内容><対象物>等のタグデータは、”複数出現可”(繰り返しのセット)が可能となっている。
 図14の右欄(実施データの内容)は注射の実施によって、PDA8からサーバ7を通して登録される実施データの構造を示す。 
 この構造は、作業予定データと同じであり、各作業で実施した5W1Hを示す情報が含まれる。作業予定データではセットされていなかった実施者や、実際の実施時刻、投与量等のデータが実施内容に基づきセットされる。 
 図14の右欄にその例を示す。網掛けをした部分が、実施内容に基づいて、追加、または変更されたデータである。
 作業予定データの<進捗>のデータは、“予定”から“実施済み”に変更され、<実施者>、<実施時間>、<投与量>が実施した内容に基づき追加され、実施データとなっている。なお、図14では、実施者(オリンパス花子)は、簡単化のため〜Nsと略記してある。 
 また、後述するように図14の最も右側の欄には、破棄された場合のデータ構造が示してあり、作業予定データの内容に対して網掛けをした部分が、変更されたデータとなる。 図15は注射実施(投与時)の動作フローを示し、この動作フローを以下に説明する。 図15のステップS31に示すように、看護師は、実施する作業(この場合、注射)予定をPDA8により選択する。
 このために、看護師は、例えば図11の項目毎の業務リストを選択し、この選択によりPDA8に注射に関する作業予定のみを表示する状態にする。注射に関する作業予定のみを表示する状態にしたPDA8の画面G9を図16に示す。 
 この画面G9では、具体的には5日10:00予定の「5日10:00 オリンパス次郎 注射:IV」の予定を例に取ると、作業予定データ内にセットされている情報は、図14の右欄に記載のようなデータになる。
 「05日10:00 オリンパス次郎 注射:IV」の行を選択した場合は、図15のステップS32に移り、ボトルラベルチェックの処理が行われる。そして、この場合には、看護師のPDA8は、図17に示す表示画面G10となり、「ボトルラベルの識別コードを入力して下さい」等のメッセージ表示を行うと共に、 
 この画面G10には注射ボトルに混注(ミキシング)されている全ての薬剤(薬剤名称および使用容量)が表示される。 
 従って、看護師は、携帯しているPDA8により注射ボトルの識別コードラベルを読み込み、作業予定データ内のRP−IDと一致するかの照合が行われる。照合により、作業予定データ内のRP−IDと一致している場合には、次のステップS33に進む。
 一方、作業予定データ内のRP−IDと一致していないと、ステップS34に移り、PDA8の画面で警告表示がされ、ステップS32に戻る。 
 本実施の形態では、注射ボトルを取り間違えている等の場合は、ラベル上の識別コードとRP−IDが一致しない為、間違いを検出し、PDA8により警告表示および警告音を出して、看護師に通知をすることが可能となっている。
 図18はこの場合の警告表示の画面G11を示し、この画面G11では「読み込まれたボトルラベルは実施しようとしている注射のボトルラベルではありません。」等の警告メッセージが表示される。 
 照合により、作業予定データ内のRP−IDと一致している場合には、ステップS33に進み、このステップS33で、混注(ミキシング)/中止チェックが行われる。
 つまり、本実施の形態では、混注(ミキシング)の作業の実施入力が済みとなっているか、およびオーダが中止されていないかをチェックする。 
 混注(ミキシング)の実施入力が済みとなっていれば、混注の実施データが登録されているはずであり、オーダが中止になっていれば、オーダ中止の実施データが登録されている。 
 よって、病院内情報管理システム2から、PDA8は、混注の実施データ(XMLファイル)を取得し、<進捗>のタグデータが”実施済み”になっているか否かを確認し、且つ、オーダ中止のデータが登録されていないかを確認する。
 ここで、混注が未実施の場合は、ステップS34の警告処理、例えば「混注の確認作業が実施されていません。」という旨の警告表示が行われ、オーダが中止されている場合は、その警告処理、例えば「オーダが中止されています。」という警告表示を行って、ステップS32の処理に戻す。 
 ここで、混注(ミキシング)の確認作業が実施済みであるか否か、オーダが中止になっていないかを確認する理由は次の通りである。 
 混注(ミキシング)の確認作業が行われていないということは、ボトルのラベルの識別コードとミキシングする各薬剤の識別コードとのチェックが行われていない。よって、指示通りの薬剤がミキシングされ、所定のボトルに注入されているかを、確実にするためには、混注(ミキシング)がシステムにてチェックされたか否かを確認する必要がある。
 本システム2では、混注(ミキシング)の確認入力が行われた後は、注射オーダの修正入力はできないよう制御している。 
 (投与直前までオーダ修正が可能であっても、投与直前のオーダ修正に対しては、対応が困難であるためである。また、混注(ミキシング)後に薬剤変更があった場合は、既に混注(ミキシング)した薬剤は無駄となるためである。直前のオーダ修正については、オーダの中止および新規の緊急オーダとボトルの破棄処理にて対応がなされる形である)。 よって、注射ボトルの識別コードと作業予定データのコード(RP−ID)が照合できた場合、混注(ミキシング)の確認入力済みであることが確認でき、オーダが中止されていなければ、その作業予定データは、修正を受けておらず、かつ中止もされていない、実施すべき作業であることが確認できることになる。
 この混注(ミキシング)/中止チェックにより実施すべき作業であることが確認されると、ステップS35に進み、リストバンドチェックの処理を行う。 
 図19は患者のリストバンドチェックを行う場合の表示画面G12を示す。 
 ボトルラベルチェック及び混注(ミキシング)/中止チェックがOKとなった場合は、PDA8の表示はこの画面G12に遷移する。この画面G12では、例えば「患者のリストバンドを識別コード入力してください。」のメッセージが表示される。 
 ここで、看護師は、PDA8により患者リストバンド上の識別コードを読み込み、PDA8内のCPU等は、作業予定データ内の患者IDと一致するかを照合する。照合により一致していると、ステップS36に進む。一方、一致していないと、ステップS37の警告の処理が行われてステップS35に戻る。
 このように、本システムでは、対象患者を間違えている等の場合は、リストバンドの識別コードと患者IDが一致しないため、間違いを検出でき、看護師等に警告表示および警告音を出して通知が可能となっている。 
 ステップS35によるリストバンドのチェックが済むと、ステップS36のオーダ内容の表示の処理に進み、この場合にはPDA8は、図20に示す注射実施の確定画面G13となる。 
 この画面G13では、注射に対するオーダ時の指示内容が表示される。 
 つまり、患者情報、予定日時、注射の種類/内容/ルート/速度、混注されている薬剤情報、等が表示され、ここで、看護師は、オーダの指示内容を確認し、次のステップS38の注射の投与を実施する。
 看護師は、ステップS38の注射実施後、ステップS39の投与した投与量を入力する処理を行う。 
 図21はPDA8における投与した投与量を入力する画面G14を示す。 
 この画面G14は、電卓入力に近い画面となり、投与した薬剤のパーセンテージを入力できるようになっている(デフォルトは100%で表示され、変更がなければ、そのまま確定ボタンを押せばよい)。 
 看護師は、この投与量の入力を行うことにより、ステップS40の実施データの登録処理がされ、PDA8からサーバ7を通して病院内情報管理システム2に登録される。
 なお、上記注射は、必ずボトル内の注射薬全てを投与するとは限らない為、このように正確に投与量を記録することができるようになっている(患者の容体の変化、オーダ時の指示等で、50%や75%のみ投与ということがあり得る。)また、ここでは、%入力しているが、使用した容量に基づきml入力としてもよい。 
 次に図15のステップ32のボトルラベルチェックの動作を図22を参照してより詳細に説明する。 
 図22は本実施例における注射の実施におけるボトルラベルチェックの動作フローを示す。 
 注射等のオーダは、修正が行われる場合がある(各サブシステム4AのPC端末6等から、オーダの修正登録が行われる)。
 オーダの内容に変更があった場合は、その変更内容に基づき、医療行為が実施されるべきである。修正前の内容で、実施しようとした場合等は、その間違いをチェックし、警告表示等ができる必要があり、図22のボトルラベルチェックの処理はこれに対応するものである。 
 つまり、図22は、オーダ内容が修正された場合でも、そのチェックができる仕組みを表した図である。具体例として、注射Aをオーダした後、注射の種類をA’に変更した場合で説明する。 
 時刻T1で注射Aがオーダされた後、例えば時刻T2でPDA8によりその作業予定リストが取得され、その後の時刻T3でオーダ修正が行われたりすると、PDA8には、修正された内容(A’になった)は登録されていないことになる。しかし、このような状態においても、間違いの防止が可能な機能が搭載されている。
 この状態で、注射を実施しようとした場合、次の3通りのケースC1,C2,C3が考えられるが、それぞれで、チェック機能が動作するようになっている。 
C1:オーダ変更前の注射Aが病棟に届く。 
C2:オーダ変更後の注射A’が病棟に届く。 
C3:全く異なる注射Bが病棟に届く。 
 以下、C1から順次説明する。 
C1:病棟に注射Aが届いた場合
 通常は、混注(ミキシング時)に、ボトルラベル上の識別コードと混注される各々の薬剤の識別コードが、オーダ修正後の作業予定データの内容に基づき、病棟システムにて読み取りチェックされる為、そこで警告表示がなされ、間違いが検出される(混注確認作業)。
 PDAシステム4Bでは、この混注確認作業が実施されたか否かを、チェックすることで、間違いない内容のボトルが届いていないかがチェックが可能である。 
 また、図22に示すようにPDA8により、最新の作業予定データのチェックの機能を持たせることにより、オーダ変更を知ることができるようにしても良い。 
 つまり、PDA8によるラベルチェックはOKとなり、次のPDA8で混注チェックもOKとなり(これがNGであると混注確認が未実施であるとのメッセージ)、PDA8で患者チェックがOKとなる(これがNGであると対象の患者と異なりますとのメッセージ)が、最新の作業予定データをチェックする処理を行わせるようにすることにより、NGとする。
 例えば、PDA8での患者チェックの処理の後、PDA8(のCPU)は、最新の作業予定データをチェックするようにし、変更があれば「オーダが変更されている可能性があります。確認して下さい」等のメッセージをPDA8に表示する処理を行うようにする。 例えば図15のフローチャートで説明すると、ステップS35のリストバンドチェックがOKの後、上記最新の作業予定データをチェックしてその結果をPDA8に表示する処理を行うようにした後に、ステップS36のオーダ内容表示を行うようにしても良い。
 このように最新の作業予定データのチェックを行わせるメッセージ表示処理を行うような方法、構成にするとにより、その注射を実施する実施者は、携帯したPDA8により、最新の作業予定データを取得して確認することにより、オーダの変更を知ることができる。
C2:病棟に注射A’が届いた場合
 病棟にオーダ修正後の注射A’が届いた場合、PDA8に修正前の古い作業予定データが登録されていた場合は、PDA8のCPU等によるボトルラベルのチェックの結果は不整合となり、PDA8には不整合のメッセージで警告の表示がされる。 
 オーダが修正された場合は、各注射(RP)に付与されているID(RP−ID)は、途中桁までを同じとし、下何桁かをインクリメントするようにしているので途中桁までの一致を判断することで、ボトルラベルの不整合が、オーダ修正の為に発生しているか否かが判断可能である。途中桁までのIDとしては、各注射に一意な番号が付与されるようにすべきであることは、言うまでもない。
 このように、本システムでは、ボトルラベル上の識別コードを照合チェックし、オーダ内容の修正の為にボトルラベルの不整合が生じている場合は、PDA8には「オーダが変更されている可能性がありますので、予定業務リストを再取得してください。」という旨のメッセージが表示される。 
 使用者が、最新の作業予定リストを再取得することで、PDA8内には、注射Aが注射A’に変更された後の作業予定データが登録され、注射A’に対しての実施が可能となる(ボトルラベルのチェック、リストバンドのチェックを行った場合にOKとなる)。 
 この動作は、オーダ修正後の新しい指示事項を、注射を投与しようとしているスタッフに知らしめるためにも有効な動作である(古い情報しか知らないまま注射を投与することがない)。
 また、警告だけでなく、さらに、オーダが修正されていますので、最新化ボタンを押して下さい」とのガイダンスや、NGを出さずに、
「オーダが修正されている為、最新情報を取得中です」を表示し、
最新の作業予定データを取得して照合し、
OKであれば患者(リストバンド)チェックに進んでもよい。 
C3:病棟に全く異なる注射Bが届いた場合
 病棟に全く異なる注射Bが届いた場合、ボトルラベル上の識別コードと、作業予定データ所のコード(RP−ID)が全く異なっている為、明らかにNGとして、警告を行うことができる。「使用予定のボトルと異なっています。」という旨の警告表示を行い、間違って投与することを防止可能である。
 上述したのは、ワンショット注射の場合である。点滴の場合は、時間をかけて投与を実施する為、ワンショットと異なり、“注射開始“と、“注射終了“の実施入力が行われる。 
ワンショットの場合は、以下の順
(1)ボトルラベルチェック→(2)リストバンドチェック→(3)投与→(4)注射終了(投与量)入力
となるが、点滴の場合は、次のような2回の作業予定となる。 
(点滴開始)ボトルラベルチェック→(2)リストバンドチェック→(3)注射開始
(点滴終了)ボトルラベルチェック→(3)投与終了(抜針)→(4)注射終了(投与量)入力。
 作業予定データで説明すると、ワンショットは、“注射開始”の作業予定データと、“注射終了”の作業予定データの両方を同時に登録処理しており、点滴は、“注射開始”と“注射終了”とは、それぞれのタイミングで登録される。 
 図25は点滴の医療行為を行う場合における動作内容を示す。ここで、図25(A)は点滴開始の場合の動作内容を示し、図25(B)は点滴終了の場合の動作内容を示す。  図25(A)に示すように点滴開始により、ステップS41のボトルラベルチェックの処理を行う。このボトルラベルチェック(以下の混注/中止チェック、リストバンドチェックも同様)は実際には図15で説明したように、チェックが正しく行われないとNGとなり、警告を行ってステップS41に戻るような処理を行うが、ここでは簡単化のため、ボトルラベルチェックが正しく行われたとして簡略化して説明する。
 上記ボトルラベルチェックが正しく行われると次のステップS42の混注/中止チェックの処理となり、この混注/中止チェックが正しく行われるとステップS43のリストバンドチェックの処理に進み、このリストバンドチェックが正しく行われるとステップS44のオーダ内容表示の処理に進む。 
 このオーダ内容表示の処理の後、看護師は、ステップS45の注射開始(刺針)をする。つまり、上記リストバンドでチェックした患者に対して点滴の針を刺してセットされている薬剤投与の医療行為を開始する。また、その行為を実施した看護師は、その時点(タイミングで)で、ステップS46に示すようにPDA8により点滴開始の入力操作を行い、病院内情報管理システム2にその情報を送信し、病院内情報管理システム2のデータベースには点滴開始の実施データが登録される。そして、患者に対して点滴により予定された薬剤が投与され始める。
 点滴開始後、その点滴による薬剤の投与が終了する時刻において、その点滴終了の医療行為を行う看護師は、図25(B)のステップS51に示すボトルラベルチェックをした後、ステップS53の点滴のために刺した針を抜いて投与終了(抜針)の作業を行い、さらにステップS54のPDA8により投与量入力を行って点滴終了を実施する。 
 この投与量入力により、PDA8からステップS55に示すようにその点滴終了の情報は、病院内情報管理システム2に送信され、病院内情報管理システム2のデータベースには、点滴終了の実施データが登録される。 
 このように時間のかかる医療行為の場合においても、病院内情報管理システム2のデータベースには、正確に医療行為の開始時点での詳細な情報が登録されると共に、医療行為の終了時点でも詳細な情報が正確に登録される。
 このように時間のかかる医療行為の場合において、看護師等が、開始時点で詳細な情報の登録を行い、かつ終了時点でも詳細な情報を登録するようにして、以下のようにより適切な支援ができるようにしている。 
 例えば、点滴開始の作業予定時間に対して、看護師による実際に点滴開始の作業を実施した時刻がずれてしまうような場合においては、点滴終了予定の時刻もずれる。病院内情報管理システム2は、実際に点滴開始の作業を実施した時刻がずれた時間を参照し、データベースにおける対応する点滴終了の業務を行う作業予定の時刻を変更する。 
 この変更により、その点滴終了の業務を作業予定データとしている看護師が、PDA8によりその作業予定データを病院内情報管理システム2のデータベースからダウンロード等して作業予定データとして参照或いは閲覧した場合には、その点滴終了の業務を行う作業予定の時刻が変更されているので、速やかにその対応ができる。
 この場合、実際に点滴開始の作業を実施した看護師が、点滴終了の業務も行う場合が多く、その看護師は、点滴終了の業務が終了する予定時刻をより正確に知ることができる。従って、その後の作業予定業務への対応もし易い。 
 また、点滴開始から終了まで薬剤を投与する時間が長く、かつ看護師が、点滴開始から終了まで、その場所に居なくても済むような場合には、その間に他の作業予定業務を効率良く実施することができる。この場合においても、看護師は、点滴終了の業務が終了する予定時刻をより正確に知ることができるので他の作業予定業務を行い易い。 
 また、実際に点滴開始の作業を実施した看護師が、例えばその勤務帯の終了時刻付近でその点滴開始の作業を実施し、点滴終了の業務を別の看護師に引き継いで行うように業務予定が設定されている場合においても、その別の看護師はPDA8によりデータベースにアクセスしてその作業予定データを参照或いは閲覧することにより、実際に点滴開始の作業を実施した時刻がずれたために点滴終了の作業終了予定時刻がずれ込むことを迅速に知ることができ、対処もし易い。
 例えば、(上記別の看護師は)、上述のようにずれた時間の間に、他の作業予定の医療行為を行うようにする等することにより、後の作業予定の行為に及ぼす影響を少なくでき、作業予定の医療行為を円滑に行うことができる。 
 このように本実施の形態によれば、時間がかかる医療行為において、開始予定時刻と実際の開始時刻とがずれ込むような状態が発生しても、その情報を速やかに把握できるので、その後の医療行為を実施する場合の影響を少なくでき、医療行為を円滑に行い易いように支援ができる(或いは医療行為を円滑に行い易い環境を提供できる)。
 また、使用者等は、後でデータベースからそのような情報を詳細解析することにより、医療行為の実施がずれた原因等を調べることもでき、より適切に改善することもできる。 つまり、この場合においても、単に時刻のみでなく、上述した5W1Hを含む情報が点滴開始時と終了時にデータベースに詳細に登録されるので、後で解析する場合にもその解析に必要となる十分な情報があり、詳細な解析を行うことができる。 
 例えば、点滴開始時と終了時に登録される情報は、それぞれの実施日時のデータの他に、実施者、実施場所、実施内容、実施された患者のデータ等を含む。より詳細には図14の実施データの内容の欄に示すものに相当する。図14では、作業予定のデータが実施により、或いは破棄によりどのようになるかの概要を示すものであり、図14ではその概要を分かり易くするため、(開始と終了とは殆ど同じ時刻で済む)ワンショット注射を実施したもので示している。
 従って、時間がかかる点滴の場合における点滴開始を実施した場合には、<進捗>のデータは作業予定データでの予定から実施データでは実施済(より詳細には、点滴開始の実施済)となり、<指示内容>のデータは実施データの欄でも図14の網掛けで示している投与の入力は行われない。この投与の網掛けは、点滴終了の実施により行われることになる。 
 また、この点滴開始の実施データの登録を受けて、病院内情報管理システム2は、この点滴開始と対になる点滴終了の作業予定データの内容の欄における<実施予定日時>のデータを点滴開始の実施データの日時により変更し、より正確なデータベースを構築し、参照するユーザに正確な情報を提供できるようにする。 
 このように本実施の形態では、詳細に情報の記録が行われるので、システムのプログラムをより改善する解析の他に、医療業務を行う各看護師の業務遂行に関する能力、負担等の把握に利用することもできる。
 なお、上述の説明では、データベースにおいて正確な情報の記録・蓄積を行う例で説明したが、(点滴のように)作業開始から作業終了までに時間がかかる医療行為の場合においては、作業開始の予定時刻から実際にその作業が開始された情報の登録がされた段階で、病院内情報管理システム2の図示しないCPUは、そのずれ時間が予め設定した時間を超えるか否かを判断し、越えていると判断した場合には、その点滴終了を実施する実施者が携帯するPDA8に対して、その点滴終了の作業予定時刻が変更されたことを告知する処理を実行するようにしても良い。 
 告知する処理としては、点滴終了の作業予定時刻が変更されたことを告知する情報であると分かり易いが、これに限定されるものでなく、単に最新の作業予定データを得るようなメッセージでも良い。このようなメッセージとした場合には、他の場合にも利用でき、プログラムを簡単化できる。
 また、点滴開始と終了とを実施する実施者が異なる場合には、点滴開始を実施した者から終了を実施する者に、PDA8のメール機能を利用して、点滴開始を行った時間がずれたので、点滴終了の予定時刻がずれることを知らせるようにしても良い。 
 上記説明では時間がかかる医療行為として点滴の場合で説明したが、その他の医療行為、例えば心電図を得るための医療行為その他に適用することも可能となる。 
 次に、注射のボトルを壊してしまった等、破損の処理について説明する。 
 注射の投与前に、ボトルを壊してしまった等の破損入力用の画面は、注射の実施画面から開くことができるようになっている。看護師は、図17のボトルラベルチェック両面右下にある破損入力ボタン31を押すことで破損入力用画面が開く。図23は破損入力用のボトルチェック画面G15を示す。
 この画面G15が表示されている状態で、壊してしまったボトルラベル上の識別コードを入力することで、まず、破損したボトルのチェックの処理が行われる。チェックが済むと、図24の破損入力の確定画面G16が開く。 
 また、破損時、ボトルラベルに液体がかかり、識別コードの読み取りができないような場合は、看護師は、ボトルラベル手入力ボタン33を押し、図示しない電卓型の入力画面から識別コード上の数字を入力することで、図24の画面G16を開くようにすることも可能である。 
 図24の破損入力の確定画面G16では、注射の実施確定画面と同様に、その注射のオーダ時の指示内容が表示される。 
 患者情報、予定日時、注射の種類/内容/ルート/速度、混注されている薬剤情報、等が表示され、ここで、看護師は、オーダの指示内容を確認し、破損入力するボトルに間違いなければ、確定ボタン24を押し、入力を行う。
 確定ボタン24が押されると、破損入力したデータ(表1の“破棄データ”)が院内情報管理システムに登録され、物流や薬剤部システム等と情報の共有化が行われる。 
 破損入力を行った場合は、注射の実施入力とは異なり、注射の実施は“済み”になったことにはならない為、図10や図13の作業予定リスト上に“予定”の状態のまま残る形となる(“済”のリストには移動しない)。この“破棄データ”の登録により、同じ内容のボトルが準備、補充されてきた場合は、通常の注射実施時と同様に、看護師は、作業予定リスト上から該当の作業予定を選択し、ボトルとリストバンドチェックした後、投与を実施することができる。
 また、上記例は、混注済みのボトルを破損した場合についての説明であるが、混注(ミキシング)前に、混注(ミキシング)予定の複数の薬剤の中の1つを壊してしまったような場合も同様に破損入力を行うことができる。この場合は、図20の破損入力用のボトルラベルチェック画面にて、画面下部に表示されている薬剤のうち、看護師は、壊してしまったものを指定し、破損入力の確定画面へ進むことができる(薬剤各々に識別コードがついている場合には、その読み取りにて、識別コードがついていない場合は、表中の薬剤の指示にて可能である)。 
 一方、注射の投与前ではなく、注射の投与開始後(点滴開始後)にボトルを壊してしまったような場合は、一部投与したとして、看護師は、注射終了時の入力から投与量の%入力を行う。
 図14の最も右欄の破棄データの内容は、注射の破損入力によって、PDA8からサーバ7を通して登録される破棄データの構造を示す。 
 この構造は、作業予定データと同じであり、破棄データの内容には、各作業で実施した5W1Hを示す情報が含まれる。実施者や、実際の実施時刻等のデータが入力時の内容に基づきセットされる。図14の網掛けをした部分が、破損入力時の内容に基づいて、追加、または変更されたデータである。
 作業予定データの<進捗>のデータは、“予定”から“実施済み”に変更され、<実施者>、<実施時間>が実施した内容に基づき追加され、<実施内容>の種類が、“破棄”となっている。また、<対象物>のデータには、混注(ミキシング)される各薬剤のデータがセットされている。ボトルの破損の場合は、混注(ミキシング)したすべての薬剤のデータがセットされているが、混注(ミキシング)前の薬剤の単品破損の場合は、ここに破損した薬剤のみがセットされる。 
 このように本実施の形態によれば、看護師等の実施者は、医療行為の実施場所で、医療行為を行う場合、その医療行為の作業予定の内容を携帯端末としてのPDA8により確認でき、その作業予定の内容を確認してから、作業予定の医療行為を行うことができるので、実施されるべき(予定された)医療行為を正確かつ誤りの少ない状態で行うことができる。
 また、本実施の形態によれば、看護師等の実施者は、時間がかかる医療行為に対しても、正確な把握ができるので、その医療行為が実際に行われる時間がずれるような事態が発生してもその情報を速やかに得られ、対処がし易い。従って、医療行為を円滑に進める環境を提供できる。 
 また、本実施の形態によれば、看護師等の実施者は、医療行為の実施場所で、PDA8により医療行為を行った内容の記録の入力を行えるので、実施した医療行為の記録する場合、実施場所で確認しながら行え、かつ実施直後にその記録を行うので、正確かつ誤りの少ない状態で記録を行うことができる。 
 また、本実施の形態によれば、看護師等の実施者は、このように携帯したPDA8により医療行為を行うべき作業予定を確認して、その作業予定の医療行為を正確に行うと共にその記録も行った後は、その作業予定の内容は、実施済みのリストに移り、従って実施者は作業予定のリストを参照することにより複数の作業予定の医療行為を円滑に進めることができる。
 また、看護師等の実施者は、医療行為の実施場所で、PDA8により医療行為を行った内容の記録の入力を行えるので、実施した医療行為の記録する場合、実施場所で確認しながら行え、かつ実施直後にその記録を行うので、正確かつ誤りの少ない状態で記録を行うことができる。 
 また、看護師等の実施者は、医療行為を行う場合に、携帯できるPDA8によりその医療行為の作業予定内容を殆ど任意の場所及び時間に参照したり、確認したりすることも容易にでき、医療行為を円滑に行い易い。また、作業予定内容が変更されるような場合においても、実施場所で、実施を行う直前に作業予定内容の確認処理を行うことにより、作業予定内容の変更にも対処がし易い。
 また、本実施の形態によれば、看護師等が、医療行為を実施した場合にその実施した内容を正確に記録、つまりリアルタイムに記録できるので、その後の記録データの解析によって、システムをより改善することも可能となる。 
 なお、上述の説明では、PDA8等により作業予定の医療行為を実施してその実施した内容等を入力することにより、サーバ7を介して病院内情報管理システム2に送信されてそのデータベースに登録が行われるが、その場合入力内容の確認操作と病院内情報管理システム2へ送信操作とを続けて行うようにしても良い。 
 例えば実施した内容の入力をPDA8で表示して確認ボタンで確認し、その確認した後、データベースに登録するために送信しますかの確認表示して、OKボタンその他のボタンの操作で送信を行うようにしても良い。
 また、このように登録のための送信を行った場合、病院内情報管理システム2が何らかの作業中のため、送信を受け付けるのを待つ待機状態となるような場合には、例えばPDAシステム4Bのサーバ7側でその内容を受け付け、病院内情報管理システム2の待機状態が解除された後に、サーバ7で受け付けた内容を病院内情報管理システム2のデータベースに登録し、その登録が完了するとPDA8にその登録が完了したことを通知するような構成或いは方法にしても良い。 
 このようにすると、PDA8によりその登録を行おうとする実施者は、病院内情報管理システム2が待機状態が解除されるのを待ち続けるような不便を解消できる。 
 なお、上述した実施の形態の一部を省略したり、組み合わせを変更したりした実施の形態等も本発明に属する。
[付記]
1.ベッドサイド等、異なる医療場所の各患者に対する医療行為に関する情報を管理する医療用情報システムにおいて、
 病院等の所定の医療施設(複数も含む)における情報を管理する情報管理システムと、
 前記医療施設における前記実施場所で医療行為に関するデータの入出力を行う携帯端末と、
 前記携帯端末及び前記病院内情報管理システムとの間で取り扱う医療行為データの制御および情報処理を実行するサーバと、
 を有する医療用情報システム。 
2.請求項1又は付記1において、前記携帯端末は、前記サーバを介して前記情報管理システムに無線でデータの送受信を行う無線通信手段を有する。 
3.請求項1又は付記1において、前記携帯端末は、識別コード等の識別情報の読み取り手段を有する。
本発明の1実施の形態の病院情報システムの全体構成を示すブロック図。 注射〜検査検体の医療行為とその医療行為のオーダ登録から実施等がされるまでの作業予定内容の詳細を示す表。 オーダ登録時、参照時及び実施時の動作手順の内容を示すフローチャート図。 注射のオーダ登録により生成される作業予定内容を示す図。 注射のオーダ登録がされた場合におけるPDAシステムの動作手順の内容を示すフローチャート図。 PDAのログイン画面例を示す図。 作業予定リストの登録画面例を示す図。 図7において、患者を指定した場合における指定された勤務帯における対象患者全てが一覧表示される画面例を示す図。 図7において病棟を指定した場合における病棟の選択画面例を示す図。 図8において、勤務帯のボタンを操作した場合における勤務帯の選択画面例を示す図。 作業予定リストの選択表示画面例を示す図。 図11において、本日の作業リストの選択項目を選択した場合に表示される画面例を示す図。 作業予定リストにおける実施済みのリストを選択した場合の表示画面例を示す図。 作業予定データの構造を示す図。 注射を実施する場合の詳細な動作内容を示す図。 図11の画面で項目毎の業務リストから注射の項目を選択した場合の画面例を示す図。 ボトルチェックの画面例を示す図。 注射ボトルを間違えて読み込まれたような場合における警告メッセージの表示画面例を示す図。 患者のリストバンドチェックを行う場合における表示画面例を示す図。 注射を実施する場合の表示画面例を示す図。 注射実施後の投与量を入力する画面例を示す図。 オーダの内容が変更された場合におけるボトルチェックの動作内容を示す図。 図17の画面において、破損入力ボタンを操作した場合における破損入力用表示画面例を示す図。 破損入力の確定画面例を示す図。 時間がかかる点滴を実施する場合の動作を示すフローチャート図。
符号の説明
 1…病院情報システム
 2…病院内情報管理システム
 3…LAN
 4A…サブシステム
 4B…サブシステム(PDAシステム)
 5…サーバ
 6…PC端末
 7…サーバ
 8…PDA
 9…無線LAN
 10…アクセスポイント
 11…無線LANカード
 12…識別コードリーダ
 代理人  弁理士  伊藤 進

Claims (3)

  1. 医療行為に関するデータの入出力を行う端末と、
     前記端末及び病院内情報管理システムとの間で取り扱う医療行為に関するデータの制御及び情報処理を行うサーバと、
     からなる複数のサブシステムと、
     該サブシステムからの前記医療行為のデータの管理を行う病院内情報管理システムと、 を有する病院情報システムにおいて、
     少なくとも1つ以上のサブシステムについて、前記端末を携帯型端末で構成し、医療行為の実施場所で医療行為のデータの入出力を行うことを可能としたことを特徴とする病院情報システム。
  2. 病院内における医療行為の実施場所で医療行為に関するデータの入出力を行う携帯端末と、
     病院内の情報を管理する病院内情報管理システムと、
     前記携帯端末及び前記病院内情報管理システムとの間で取り扱う医療行為データの制御および情報処理を実行するサーバと、
     を有する病院情報システム。
  3. 前記携帯端末の他に、医療行為に関するデータの入出力を行う据え置き型の端末と、
     前記端末及び前記病院内情報管理システムとの間で取り扱う医療行為データの制御および情報処理を実行する第2のサーバと、
     からなるサブシステムを有する請求項2記載の病院情報システム。
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