JP2004110726A - 駐車料金算出方法および駐車料金算出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な演算処理を必要とせず、迅速に駐車料金の割引精算処理を行うことができる駐車料金算出方法および駐車料金算出システムを提供すること。
【解決手段】駐車料金算出システムは、記憶媒体1と、駐車場Pの入口に設置され、車両が駐車場Pに入庫した時刻を入庫時刻として記憶媒体1に書き込む入口路上機2Aと、各店舗に設置され、記憶媒体1に書き込まれた入庫時刻を読み取り、この入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体1に書き込む店舗用端末3Aと、車両が駐車場Pから出庫する際の出庫時刻から記憶媒体1に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機4Aとを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】駐車料金算出システムは、記憶媒体1と、駐車場Pの入口に設置され、車両が駐車場Pに入庫した時刻を入庫時刻として記憶媒体1に書き込む入口路上機2Aと、各店舗に設置され、記憶媒体1に書き込まれた入庫時刻を読み取り、この入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体1に書き込む店舗用端末3Aと、車両が駐車場Pから出庫する際の出庫時刻から記憶媒体1に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機4Aとを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、駐車時間に対して駐車料金を精算する駐車料金算出方法および駐車料金算出システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の駐車料金算出方法として、次のような方法がある。まず、車両をショッピングセンター等の駐車場に入庫する際に、駐車場入口に設置した駐車券発行機より入庫時刻を記入した駐車券を発行してもらう。その後、顧客は駐車券を携帯して各売場を回り、買い物をした際にレシートを受け取る。買い物終了後、顧客は、駐車場へ行き出庫の際に、駐車券を駐車場出口の出口端末のカードリーダに読み取らせると共に、レシートを係員に提示する。出口端末では、その演算機能により駐車券に書き込まれた入庫時刻と現在の出庫時刻より駐車時間を演算し、この駐車時間に応じた駐車料金を求める。係員は、レシートに記入された金額より料金表等を用いて駐車料金の割引金額を求め、この割引金額を駐車時間に応じた駐車料金より減算して割引後の駐車料金を請求する。
【0003】
このような方法では、駐車時間より駐車料金を自動算出するにも拘わらず、割引演算処理はレシートに記入された支払金額を係員が目視し、この支払金額に対応した割引金額を料金表等から確認した後に、駐車料金と割引金額を計算機等に入力して割引後の駐車料金を求めていたため、人手がかかり迅速な精算処理ができず、複数の車両が出庫待ちであると出庫に時間を要したり、場合によっては出庫待ちの間に出庫時刻が進んで駐車時間が長く演算され、不当な駐車料金が請求されることもある。また、買い物の途中でレシートを紛失又は貰い忘れしたり、印字が不鮮明となり支払い金額を視認することが不可能となると、顧客は割引サービスが受けられず不快感を感じる結果となる。
【0004】
このような不具合を解消するために、たとえば特開平9−73564号公報(特許文献1参照)に開示された駐車料金精算システムがある。図14は、上述の公開公報に開示されている従来の駐車料金精算システムの構成図である。図14において、顧客が、車で商店街に訪れ、駐車場の入口に設置してあるICカード端末(図示しない)にICカード1を挿入すると、現在の入庫時刻、たとえば13時15分が書き込まれる。
【0005】
その後、顧客は、商店街のA店、B店、C店で買い物をする毎に、各商店備え付けのICカード端末3にICカード1を挿入して、支払金額に応じた付加ポイント数を書き込んでもらう。3件の商店で買い物した結果、それぞれの支払金額が、たとえば500円、7000円、2500円であると、各商店においてICカード1に5,70,25のポイントが書き込まれる。
【0006】
買い物を終了し、駐車場から出庫する時点で駐車場に設置されているICカード端末4を使用して出庫時刻14時30分をICカードに書き込むと同時に駐車時間を算出して書き込む。入庫時刻が13時15分で出庫時刻が14時30分であるから、駐車時間は1時間15分と書き込まれる。駐車料金は1時間までは500円、延長料金30分毎に250円であるので、駐車料金は750円と算出される。累計ポイント数は100であるから、付加ポイント数1毎に1円割り引かれるので割引金額は100円となり、顧客の駐車料金負担額は650円となる。顧客はその金額を支払って出庫する。
【0007】
各店は一定時間毎に、たとえば1日に1回所定の時刻に、各店に設置されているICカード端末3を使用して売上金額および付加ポイント数のデータを、事務局に設置されている管理用パソコン3Cに送信する。一方駐車場からは、累計ポイント数および駐車料金の割引金額に関するデータを駐車場に設置されているICカード端末4を使用して管理用パソコン3Cに送信される。事務局では駐車料金の割引金額を、各店の売上金額に応じて各店に割り振り負担させる。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−73564号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来システムは、駐車場からの出庫時に、ICカード1より各ポイントを読み出してその累計を計算し、1ポイント当たりの割引率より駐車場の割引金額を算出して客負担の割引駐車料金を算出するため計算過程が多く、駐車料金を管理するためのシステムを無人化した割には、割引金額の算出に時間を要し、迅速な精算処理がなされない。
【0010】
また、割引金額の算出処理に当たって、各商店毎に各ポイントに対する割引率が更新されると、事務局の管理用パソコン3Cは、割引率の変更に伴って割引料金算出用の演算処理データ等を手直しする必要があり、ソフトウェアのメンテナスが面倒であった。
【0011】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、複雑な演算処理を必要とせず、迅速に駐車料金の割引精算処理を行うことができる駐車料金算出方法および駐車料金算出システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、車両が駐車場に入庫する際の入庫時刻を記憶媒体に記録し、店舗における商品の購入の都度、上記商品の支払金額に応じた割引時間を上記入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込み、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出することを特徴とする駐車料金算出方法に存する。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、駐車料金算出方法は、車両が駐車場に入庫する際の入庫時刻を記憶媒体に記録し、店舗における商品の購入の都度、商品の支払金額に応じた割引時間を入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込み、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出するので、出庫時における割引金額の算出処理が不要となり、精算処理を迅速に行うことができる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、記憶媒体と、駐車場の入口に設置され、車両が駐車場に入庫した時刻を入庫時刻として上記記憶媒体に書き込む入口路上機と、各店舗に設置され、上記記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取り、該入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む店舗用端末と、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機と、を備えたことを特徴とする駐車料金算出システムに存する。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、駐車料金算出システムは、記憶媒体と、駐車場の入口に設置され、車両が駐車場に入庫した時刻を入庫時刻として記憶媒体に書き込む入口路上機と、各店舗に設置され、記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取り、該入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込む店舗用端末と、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機と、を備えているので、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記店舗用端末は、上記記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取る読取手段と、上記商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を予め記憶した記憶手段と、上記読取手段で読み取られた上記入庫時刻に、上記記憶手段から読み出された上記割引時間を加算して割引後入庫時刻を算出する演算手段と、上記演算手段で算出された上記割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む書込手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システムに存する。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、店舗用端末は、記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取る読取手段と、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を予め記憶した記憶手段と、読取手段で読み取られた入庫時刻に、記憶手段から読み出された割引時間を加算して割引後入庫時刻を算出する演算手段と、演算手段で算出された割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込む書込手段とを含むので、割引後入庫時刻が、支払金額を入力するのみで、迅速に算出されて記憶媒体に書き込まれるという効果がある。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、前記記憶手段は、前記割引時間を更新可能に記憶していることを特徴とする請求項3記載の駐車料金算出システムに存する。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、記憶手段は、割引時間を更新可能に記憶しているので、支払金額に対する割引金額は適宜、任意に設定することができ、そのため、割引時間が変更された場合でも、支払金額に対する割引時間は、記憶手段を参照して決定することで、割引時間の変更にかかわらず割引後入庫時刻を容易に求めることができる。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、前記出口精算機は、前記記憶媒体に書き込まれた前記割引後入庫時刻を読み取る読取手段と、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記読取手段で読み取られた前記割引後入庫時刻を減算して駐車時間を算出し、算出した上記駐車時間に対応する駐車料金を算出する演算手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システムに存する。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、出口精算機は、記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を読み取る読取手段と、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から読取手段で読み取られた割引後入庫時刻を減算して駐車時間を算出し、算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する演算手段とを含むので、支払金額に応じた割引率を考慮することなく、割引後の駐車料金を迅速に求めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る駐車料金算出システムの構成図である。駐車料金算出システムは、記憶媒体としてのICカード1と、たとえばショッピングセンターの駐車場Pの入口に設置され、ICカード1が挿入される入口路上機2Aと、たとえば、ショッピングセンター内の各店舗に設置され、ICカード1が挿入される店舗用端末3Aと、駐車場Pの出口に設置され、ICカード1が挿入される出口精算機4Aとから構成される。
【0023】
入口路上機2Aは、図2に示すように、カードリーダライタ21、制御部22、時計部23および表示灯24を備えている。カードリーダライタ21は、ICカード1に入庫時刻を書き込み、時計部23は、実時刻情報を出力し、制御部22は、カードリーダライタ21をアクセスして読み取ったデータを処理すると共に、時計部23より入力した入庫時刻をカードリーダライタ21に送り、表示灯24は、入口路上機2Aの運転中をランプ表示する。なお、図示しないが、制御部22に、データ処理結果を音声合成により報知する機能を備えてもよい。
【0024】
図3は、入口路上機2Aの外観を示す斜視図である。入口路上機2Aの筐体の正面パネルには、カードリーダライタ21のカード挿入口21aと表示灯24とが備えられている。
【0025】
店舗用端末3Aは、図4に示すように、読取手段および書込手段としてのカードリーダライタ31、演算手段としての制御部32、記憶手段としてのメモリ33、商品処理機能34および表示器35を備えている。カードリーダライタ31は、ICカード1に書き込まれた入庫時刻を読み取ると共に、支払金額に応じた割引時間をICカード1に書き込み、制御部32は、割引後入庫時刻を算出すると共に店舗用端末3A全体の制御を司り、メモリ33は、各支払金額に応じた割引時間(たとえば、支払金額100円毎に1分の割引時間)を予め記憶しており商品処理機能34は、キーボードKBより入力された支払金額に応じて、メモリ33より呼び出す割引時間を決定し、表示器35は、カードリーダライタ31で読み取ったICカード1の記憶データおよびカードリーダライタ31でICカード1に書き込むデータを表示する。なお、メモリ33は、各支払金額に応じた割引時間を更新可能に書き込むことができる。したがって、各店舗では、その時々に応じて割引時間を更新することができる。
【0026】
図5は、店舗用端末3Aの外観を示す斜視図である。店舗用端末3Aの筐体の上面パネルには、カードリーダライタ31のカード挿入口31aと表示器35とが備えられている。支払金額は、キーボードKBにおけるテンキー操作により店舗用端末3Aに入力される。なお、支払金額は、POSシステムを構成する売場のキャッシュレジスターより精算時に入力させるようにしてもよい。商品処理機能34は、入力された支払金額に応じた割引時間をメモリ33より読み出す。
【0027】
出口精算機4Aは、図6に示すように、読取手段としてのカードリーダ41、演算手段としての制御部42、利用料金収集機能43、時計部44、表示器45およびプリンタ46を備えている。
【0028】
カードリーダ41は、ICカード1より各店舗における支払い金額、割引時間等のデータを読み取り、制御部42は、時計部44より読み込んだ実時刻とICカード1より読み込んだ割引後入庫時刻とにより駐車時間を求め、この駐車時間より駐車料金を算出すると共に、算出した駐車料金と、カードリーダ41より読み取った各店舗での支払い金額に対応する割引後駐車時間とを表示器45およびプリンタ46に出力し、利用料金収集機能43は、駐車料金を精算する場合に駐車料金を収集し、表示器45は、求めた駐車時間および駐車料金を表示し、プリンタ46は、ICカード1より読み取った各店舗における支払い金額と、この支払い金額に対応した割引時間、更に制御部42で求めた駐車時間および駐車料金を印字出力する。
【0029】
図7は、出口精算機4Aの外観を示す斜視図である。出口精算機4Aの筐体の正面パネルには、カードリーダ41のカード挿入口41a、利用料金収集機能43の一部である利用料金挿入口43a、表示器45およびプリンタ46の印字用紙排出口46aが備えられている。
【0030】
上述の各機2A,3A,4Aにおける制御部22,32,42の機能、商品処理機能34および利用料金収集機能43は、図8に示すマイコンのマイクロプロセッサCPUにより実施される。図8のマイコンは、データ入出力処理、データ演算処理を行うマイクロプロセッサCPUと、マイクロプロセッサCPUの動作サイクルを決める基準クロックを発生するクロックジェネレータCGと、マイクロプロセッサCPUが行う各種処理のプログラム、処理用データ(テーブルも含む)、演算結果および入力データを記憶するメモリMと、マイクロプロセッサCPUおよびメモリMにデータを入出力制御する入・出力インタフェースI/Fと、マイクロプロセッサCPU、メモリMおよび入・出力インタフェースI/Fとの間でアドレス信号、データ、制御信号を入出力するアドレスバスAB、データバスDBおよび制御信号バスCBとから構成されている。
【0031】
カードリーダライタ21、カードリーダライタ31、カードリーダ41、プリンタ46、表示器45および表示灯24と、マイコンのマイクロプロセッサCPUおよびメモリMとの間の信号授受は、信号が入力バスPin、出力バスPoutを通して入・出力インタフェースI/FのI/Oポートに入出力されることで、入・出力インタフェースI/Fを介して行われる。
【0032】
次に、本実施の形態の動作について図9〜図14を参照して説明する。本実施の形態によれば、図9の顧客ショッピング経路に示すように、たとえば、顧客の車両Mが駐車場に入庫し、顧客が、たとえば入庫時に発行されたICカード1を入口路上機2Aのカードリーダライタ21に挿入すると、入庫時刻、たとえば14:00がICカード1に書き込まれる。次いで、顧客は、ICカード1を受け取った後、車両Mを走行させて入口ゲートG1を通過させ、所定の駐車枠に停止した後にショッピングセンターの売場に向かう。
【0033】
顧客が、たとえば売場の店舗A,店舗B及び店舗Cで買い物をしたとすれば、各店舗A,B,Cでそれぞれ買い物をする毎に、店舗用端末3Aのカードリーダライタ31にICカード1を挿入すると、ICカード1に、入庫時に書き込まれた入庫時刻にその店舗で購入した商品に対応する支払金額に応じた割引時間を加算して算出された割引後入庫時刻が書き込まれる。
【0034】
たとえば、イベントとして、駐車場に入庫した際には、入口路上器機AにおいてICカード1に入庫時刻14:00が記録される。店舗Aでたとえば1000円の買い物をした際には、店舗Aの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された入庫時刻14:00に、支払金額1000円に対する割引時間10分が加算された割引後入庫時刻14:10として記録される。同様に、店舗Bでたとえば300円の商品の買い物をした際には、店舗Bの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された割引後入庫時刻14:10にさらに割引時間3分が加算されて、新たな割引後入庫時刻14:13が記録される。同様に、店舗Cで500円の買い物をした際には、店舗Cの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された割引後入庫時刻14:13にさらに割引時間5分が加算されて、新たな割引後入庫時刻14:18が記録される。このように、買い物をする毎に、新たな割引後入庫時刻がICカード1に記録される。
【0035】
ICカード1には、図10に示すように、イベントの発生毎に、時系列的に、各店舗A,B,Cでの支払金額に対応して割引時間が加算された割引後入庫時刻が記録される。顧客が、たとえば実時刻15:00で出庫して駐車料金を精算する時点では、最終の割引後入庫時刻が14:18と記録されている。
【0036】
顧客が、割引後入庫時刻を記録したICカード1を、出庫の際に出口精算機4Aのカードリーダ41に挿入すると、制御部42は、時計部44より入力された出庫時刻15:00から、カードリーダ41でICカード1から読み出された最終の割引後入庫時刻14:18を減算して駐車時間42分を算出し、算出された駐車時間42分に対応した駐車料金を算出して、表示器45およびプリンタ46から出力する。顧客は、その駐車料金を精算してゲートG2から出庫する。
【0037】
次に、この様な一連の動作を行う各機の処理動作について説明する。
【0038】
(入口路上機2Aの処理)
入口路上機2Aの制御部22における処理は、図11のフローチャートに示される。まず、カードリーダライタ21よりICカード1の入力を待機した後に、ICカード1の読み取りがあったか否かを判定する(ステップS101,S103)。読み取りがなかったことが判定されたならば、ステップS101に戻り、再度待機状態となる。
【0039】
ステップS103でICカード1の読み取りがあったと判定されたならば、制御部22は、ICカード1より駐車料金割引精算用のカードであることを示すカード情報を読み取り、正規のICカード1か否かを判定する(ステップS105)。ここで、正規のICカード1でないことが判定されたならば、制御部22はカードリーダライタ21を駆動し、ICカード1をカード挿入口21aより排出し、音声合成にて警告をアナウンスする(ステップS111)。
【0040】
ステップS105で正規のICカード1であることが判定されたならば、制御部22は、時計部23より現在の入庫時刻を読み出し、この入庫時刻データをカードリーダライタ21に出力して入庫時刻としてICカード1に書き込む(ステップS107,S109)。
【0041】
(店舗用端末3Aの処理)
各店舗に配置された店舗用端末3Aの制御部32および商品処理機能34の処理は、図12のフローチャートに示される。まず、制御部32は、カードリーダライタ31よりICカード1の入力を待機した後に、ICカード1の読み取りがあったか否かを判定する(ステップS201,S203)。読み取りがなかったと判定されたならば、ステップS201に戻り、再度待機状態となる。
【0042】
ステップS203でICカード1の読み取りがあったことが判定されたならば、制御部32は、キーボードKBより支払金額情報が入力されたか否かを判定する(ステップS205)。支払金額情報が入力されたことが判定されたならば、商品処理機能34は、支払金額に対応して付与される割引時間付与条件をメモリ33より読み出す(ステップS207)。
【0043】
次に、割引時間付与条件に変更が有ったか否かを判定する(ステップS209)。これは、割引時間が通常100円に付き1分であったのが、たとえば、サービスデーにより50円に付き1分に変更されたか否か等を判定する。割引時間付与条件の変更は、メモリ33にテーブルとして記憶された最低割引時間に対する支払金額情報の変更を読み取ることで判定できる。
【0044】
割引時間付与条件に変更がないことが判定されたならば、商品処理機能34は、支払金額が割引時間付与条件で設定された上限値を越えたか否かを判定する(ステップS215)。これは、高額な買い物をした結果、付与する割引時間が大きくなり、この割引時間を入庫時刻に加算すると割引後入庫時刻が実際の出庫時刻より遅くなり、出庫時の料金精算に不具合が生じることが予想されるからである。
【0045】
上限値を越えたことが判定されたならば、商品処理機能34は、上限値に対して付与される上限割引時間、たとえば30分をメモリ33より読み出して制御部22に出力する(ステップS219)。制御部22は、上限割引時間30分を入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻をカードリーダライタ31に出力してICカード1に書き込むと共に、表示器45に、割引後入庫時刻を支払金額と共に表示させる(ステップS213)。この結果、たとえば、実際には14:00に駐車場に入庫した場合には、ICカード1上では、14:30分に入庫したことになる。
【0046】
店舗での支払金額が、たとえば1000円であり、ステップS215で商品処理機能34が支払金額が上限値を越えないことを判定したならば、1000円に対して10分の割引時間を読み出して制御部22に出力する(ステップS217)。制御部22は、この割引時間を駐車場入庫時刻に加算して割引後入庫時刻を算出し、算出した割引後入庫時刻をカードリーダライタ31に出力してICカード1に書き込むと共に、表示器45にこの割引後入庫時刻を支払金額と共に表示させる(ステップS213)。この結果、たとえば、実際には14:00に駐車場に入庫した場合には、ICカード1上では、14:10分に入庫したことになる。
【0047】
一方、ステップS209において、商品処理機能34は、割引時間付与条件に変更があったことが判定されたならば、付与条件に応じた割引時間をメモリ33より読み出し、入庫時刻に加算する割引時間を設定する(ステップS211)。たとえば、割引時間を支払金額500円に対して10分、上限金額を支払金額20000円とした場合に付与する割引時間を40分とする。
【0048】
商品処理機能34は、支払金額20000円に対する割引時間をメモリ33より読み出して制御部32に出力する(ステップS212)。制御部32は、この割引時間40分を入庫時刻14:00に加算して算出した割引後入庫時刻14:40をカードリーダライタ31に出力し、ICカード1に書き込むと共に、表示器45に支払金額20000円と割引後入庫時刻14:40とを表示させる(ステップS213)。なお、割引時間の付与条件は、上記に限定されず、任意に店舗側で設定してもよい。
【0049】
(出口精算機4Aの処理)
出口精算機4Aにおける制御部42および利用料金収集機能43の処理は、図13のフローチャートに示される。まず、制御部42は、カードリーダ41によるカード入力を待機した後に、ICカード1よりデータが読み出されたか否かを判定する(ステップS301,303)。データの読み出しがあったことが判定されたならば、制御部42は、ICカード1に書き込まれている割引後入庫時刻のうちの最終の割引後入庫時刻を読み出す(ステップS305)。
【0050】
割引後入庫時刻が読み出されたならば、制御部42は、時計部44より読み出した出庫時刻から割引後入庫時刻を減算する演算を行い駐車時間を算出する(ステップS307)。次いで、制御部42は、演算結果(すなわち、算出された駐車時間)から、たとえば基本料金を課す駐車時間30分を減算する(ステップS309)。更に、制御部42は、この演算結果が、追加駐車料金を課す最小単位時間であるたとえば10分より大きいか否かを判定し(ステップS311)、駐車時間が10分より大きくなければ、駐車料金を基本料金に設定し(ステップS313)、次いで、駐車料金を表示器45に表示すると共にプリンタ46から駐車料金と各店舗での支払い金額に対応した割引後駐車時間を印字出力する(ステップS319)。
【0051】
ステップS311の判定の結果、演算結果が10分より大きいと判定されたならば、制御部42は、減算結果を10で除算して整数分を求める(ステップS315)。次いで、制御部42は、整数分に10を乗算した後に、基本料金を加算する演算を行って駐車料金を算出し(ステップS317)、次いで、演算結果(すなわち、算出された駐車料金)を表示器45に表示しかつプリンタ46から駐車料金と各店舗での支払い金額に対応した割引後駐車時間を印字出力する(ステップS319)。
【0052】
顧客は、表示器45に表示された駐車料金を見て、料金を利用料金挿入口43aに挿入して精算する。その結果、制御部42の制御によりゲートG2が開き、車の出庫が可能となる。なお、ICカード1が、駐車場で発行されたものであれば出口精算機4Aにおいて回収する。
【0053】
このように、本発明によれば、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0054】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0055】
たとえば、上述の実施の形態では、出庫時刻から割引後入庫時刻を減算する演算を行って駐車時間を算出し、この駐車時間に基づき駐車料金を算出しているが、各店舗における支払い金額の累計が多くなって、割引後入庫時刻が出庫時刻より遅くなり、出庫時刻からの割引後入庫時刻の減算結果が負になったならば、駐車料金を無料とするように設定してもよい。また、このように設定した場合、入庫時刻に対して割引時間が付与される支払い金額の上限値の設定を解除するようにしてもよい。
【0056】
また、上述の実施の形態では、全ての店舗で割引時間を、支払金額100円毎に1分の割引時間に設定しているが、これに限らず、店舗毎に異なる設定としても良い。また、1日の時間帯、曜日等によって設定を変えるようにしても良い。
【0057】
また、出口における精算は、現金やプリペイドカードを利用することができ、それ以外にも、ICカードに記録されている現金情報を利用しても良い。
【0058】
また、上述の実施の形態では、買い物の度に、ICカードに割引後入庫時刻を別個に記録しているが、他の実施例として、入口路上機で書き込まれた入庫時刻の記録エリアに買い物時の割引後入庫時刻を上書きして記録するように構成しても良い。この場合、上書きの結果、ICカードには、最後に買い物をした時の割引後入庫時刻のみが記録されることになる。
【0059】
さらに、ICカードは、駐車場管理のために個別に発行したものに限定せず、商店街やショッピングセンターが発行しているものやETC決済用ICカードを流用しても良く、また、クレジットカード、電子マネー等でも良い。
【0060】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、出庫時における割引金額の算出処理が不要となり、精算処理を迅速に行うことができる。
【0061】
請求項2記載の発明によれば、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0062】
請求項3記載の発明によれば、店舗用端末は、割引後入庫時刻が、支払金額を入力するのみで、迅速に算出されて記憶媒体に書き込まれるという効果がある。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、支払金額に対する割引金額は適宜、任意に設定することができ、そのため、割引時間が変更された場合でも、支払金額に対する割引時間は、記憶手段を参照して決定することで、割引時間の変更にかかわらず割引後入庫時刻を容易に求めることができる。
【0064】
請求項5記載の発明によれば、支払金額に応じた割引率を考慮することなく、割引後の駐車料金を迅速に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る駐車料金算出システムの構成図である。
【図2】駐車料金算出システムにおける入口路上機の構成図である。
【図3】入口路上機の外観を示す斜視図である。
【図4】駐車料金算出システムにおける店舗用端末の構成図である。
【図5】店舗用端末の外観を示す斜視図である。
【図6】駐車料金算出システムにおける出口精算機の構成図である。
【図7】出口精算機の外観を示す斜視図である。
【図8】本実施の形態で各処理を行うマイコンの構成を示す図である。
【図9】本実施の形態に係る駐車料金割引精算システムにおける入庫処理から出庫処理までの概要を示す図である。
【図10】本実施の形態に係るICカードへの入庫時刻および割引後入庫時刻の記録様式を示した図である。
【図11】入口路上機の処理を説明するフローチャートである。
【図12】店舗用端末の処理を説明するフローチャートである。
【図13】出口精算機の処理を説明するフローチャートである。
【図14】従来システムを示す図である。
【符号の説明】
1 ICカード(記憶媒体)
2A 入口路上機
3A 店舗用端末
4A 出口精算機
21 カードリーダライタ
22 制御部
23 時計部
24 表示灯
31 カードリーダライタ(読取手段および書込手段)
32 制御部(演算手段)
33 メモリ(記憶手段)
34 商品処理機能
35 表示器
41 カードリーダ(読取手段)
42 制御部(演算手段)
43 利用料金収集機能
44 時計部
45 表示器
46 プリンタ
【発明の属する技術分野】
この発明は、駐車時間に対して駐車料金を精算する駐車料金算出方法および駐車料金算出システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の駐車料金算出方法として、次のような方法がある。まず、車両をショッピングセンター等の駐車場に入庫する際に、駐車場入口に設置した駐車券発行機より入庫時刻を記入した駐車券を発行してもらう。その後、顧客は駐車券を携帯して各売場を回り、買い物をした際にレシートを受け取る。買い物終了後、顧客は、駐車場へ行き出庫の際に、駐車券を駐車場出口の出口端末のカードリーダに読み取らせると共に、レシートを係員に提示する。出口端末では、その演算機能により駐車券に書き込まれた入庫時刻と現在の出庫時刻より駐車時間を演算し、この駐車時間に応じた駐車料金を求める。係員は、レシートに記入された金額より料金表等を用いて駐車料金の割引金額を求め、この割引金額を駐車時間に応じた駐車料金より減算して割引後の駐車料金を請求する。
【0003】
このような方法では、駐車時間より駐車料金を自動算出するにも拘わらず、割引演算処理はレシートに記入された支払金額を係員が目視し、この支払金額に対応した割引金額を料金表等から確認した後に、駐車料金と割引金額を計算機等に入力して割引後の駐車料金を求めていたため、人手がかかり迅速な精算処理ができず、複数の車両が出庫待ちであると出庫に時間を要したり、場合によっては出庫待ちの間に出庫時刻が進んで駐車時間が長く演算され、不当な駐車料金が請求されることもある。また、買い物の途中でレシートを紛失又は貰い忘れしたり、印字が不鮮明となり支払い金額を視認することが不可能となると、顧客は割引サービスが受けられず不快感を感じる結果となる。
【0004】
このような不具合を解消するために、たとえば特開平9−73564号公報(特許文献1参照)に開示された駐車料金精算システムがある。図14は、上述の公開公報に開示されている従来の駐車料金精算システムの構成図である。図14において、顧客が、車で商店街に訪れ、駐車場の入口に設置してあるICカード端末(図示しない)にICカード1を挿入すると、現在の入庫時刻、たとえば13時15分が書き込まれる。
【0005】
その後、顧客は、商店街のA店、B店、C店で買い物をする毎に、各商店備え付けのICカード端末3にICカード1を挿入して、支払金額に応じた付加ポイント数を書き込んでもらう。3件の商店で買い物した結果、それぞれの支払金額が、たとえば500円、7000円、2500円であると、各商店においてICカード1に5,70,25のポイントが書き込まれる。
【0006】
買い物を終了し、駐車場から出庫する時点で駐車場に設置されているICカード端末4を使用して出庫時刻14時30分をICカードに書き込むと同時に駐車時間を算出して書き込む。入庫時刻が13時15分で出庫時刻が14時30分であるから、駐車時間は1時間15分と書き込まれる。駐車料金は1時間までは500円、延長料金30分毎に250円であるので、駐車料金は750円と算出される。累計ポイント数は100であるから、付加ポイント数1毎に1円割り引かれるので割引金額は100円となり、顧客の駐車料金負担額は650円となる。顧客はその金額を支払って出庫する。
【0007】
各店は一定時間毎に、たとえば1日に1回所定の時刻に、各店に設置されているICカード端末3を使用して売上金額および付加ポイント数のデータを、事務局に設置されている管理用パソコン3Cに送信する。一方駐車場からは、累計ポイント数および駐車料金の割引金額に関するデータを駐車場に設置されているICカード端末4を使用して管理用パソコン3Cに送信される。事務局では駐車料金の割引金額を、各店の売上金額に応じて各店に割り振り負担させる。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−73564号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来システムは、駐車場からの出庫時に、ICカード1より各ポイントを読み出してその累計を計算し、1ポイント当たりの割引率より駐車場の割引金額を算出して客負担の割引駐車料金を算出するため計算過程が多く、駐車料金を管理するためのシステムを無人化した割には、割引金額の算出に時間を要し、迅速な精算処理がなされない。
【0010】
また、割引金額の算出処理に当たって、各商店毎に各ポイントに対する割引率が更新されると、事務局の管理用パソコン3Cは、割引率の変更に伴って割引料金算出用の演算処理データ等を手直しする必要があり、ソフトウェアのメンテナスが面倒であった。
【0011】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、複雑な演算処理を必要とせず、迅速に駐車料金の割引精算処理を行うことができる駐車料金算出方法および駐車料金算出システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、車両が駐車場に入庫する際の入庫時刻を記憶媒体に記録し、店舗における商品の購入の都度、上記商品の支払金額に応じた割引時間を上記入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込み、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出することを特徴とする駐車料金算出方法に存する。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、駐車料金算出方法は、車両が駐車場に入庫する際の入庫時刻を記憶媒体に記録し、店舗における商品の購入の都度、商品の支払金額に応じた割引時間を入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込み、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出するので、出庫時における割引金額の算出処理が不要となり、精算処理を迅速に行うことができる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、記憶媒体と、駐車場の入口に設置され、車両が駐車場に入庫した時刻を入庫時刻として上記記憶媒体に書き込む入口路上機と、各店舗に設置され、上記記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取り、該入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む店舗用端末と、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機と、を備えたことを特徴とする駐車料金算出システムに存する。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、駐車料金算出システムは、記憶媒体と、駐車場の入口に設置され、車両が駐車場に入庫した時刻を入庫時刻として記憶媒体に書き込む入口路上機と、各店舗に設置され、記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取り、該入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込む店舗用端末と、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機と、を備えているので、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記店舗用端末は、上記記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取る読取手段と、上記商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を予め記憶した記憶手段と、上記読取手段で読み取られた上記入庫時刻に、上記記憶手段から読み出された上記割引時間を加算して割引後入庫時刻を算出する演算手段と、上記演算手段で算出された上記割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む書込手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システムに存する。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、店舗用端末は、記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取る読取手段と、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を予め記憶した記憶手段と、読取手段で読み取られた入庫時刻に、記憶手段から読み出された割引時間を加算して割引後入庫時刻を算出する演算手段と、演算手段で算出された割引後入庫時刻を記憶媒体に書き込む書込手段とを含むので、割引後入庫時刻が、支払金額を入力するのみで、迅速に算出されて記憶媒体に書き込まれるという効果がある。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、前記記憶手段は、前記割引時間を更新可能に記憶していることを特徴とする請求項3記載の駐車料金算出システムに存する。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、記憶手段は、割引時間を更新可能に記憶しているので、支払金額に対する割引金額は適宜、任意に設定することができ、そのため、割引時間が変更された場合でも、支払金額に対する割引時間は、記憶手段を参照して決定することで、割引時間の変更にかかわらず割引後入庫時刻を容易に求めることができる。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、前記出口精算機は、前記記憶媒体に書き込まれた前記割引後入庫時刻を読み取る読取手段と、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記読取手段で読み取られた前記割引後入庫時刻を減算して駐車時間を算出し、算出した上記駐車時間に対応する駐車料金を算出する演算手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システムに存する。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、出口精算機は、記憶媒体に書き込まれた割引後入庫時刻を読み取る読取手段と、車両が駐車場から出庫する際の出庫時刻から読取手段で読み取られた割引後入庫時刻を減算して駐車時間を算出し、算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する演算手段とを含むので、支払金額に応じた割引率を考慮することなく、割引後の駐車料金を迅速に求めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る駐車料金算出システムの構成図である。駐車料金算出システムは、記憶媒体としてのICカード1と、たとえばショッピングセンターの駐車場Pの入口に設置され、ICカード1が挿入される入口路上機2Aと、たとえば、ショッピングセンター内の各店舗に設置され、ICカード1が挿入される店舗用端末3Aと、駐車場Pの出口に設置され、ICカード1が挿入される出口精算機4Aとから構成される。
【0023】
入口路上機2Aは、図2に示すように、カードリーダライタ21、制御部22、時計部23および表示灯24を備えている。カードリーダライタ21は、ICカード1に入庫時刻を書き込み、時計部23は、実時刻情報を出力し、制御部22は、カードリーダライタ21をアクセスして読み取ったデータを処理すると共に、時計部23より入力した入庫時刻をカードリーダライタ21に送り、表示灯24は、入口路上機2Aの運転中をランプ表示する。なお、図示しないが、制御部22に、データ処理結果を音声合成により報知する機能を備えてもよい。
【0024】
図3は、入口路上機2Aの外観を示す斜視図である。入口路上機2Aの筐体の正面パネルには、カードリーダライタ21のカード挿入口21aと表示灯24とが備えられている。
【0025】
店舗用端末3Aは、図4に示すように、読取手段および書込手段としてのカードリーダライタ31、演算手段としての制御部32、記憶手段としてのメモリ33、商品処理機能34および表示器35を備えている。カードリーダライタ31は、ICカード1に書き込まれた入庫時刻を読み取ると共に、支払金額に応じた割引時間をICカード1に書き込み、制御部32は、割引後入庫時刻を算出すると共に店舗用端末3A全体の制御を司り、メモリ33は、各支払金額に応じた割引時間(たとえば、支払金額100円毎に1分の割引時間)を予め記憶しており商品処理機能34は、キーボードKBより入力された支払金額に応じて、メモリ33より呼び出す割引時間を決定し、表示器35は、カードリーダライタ31で読み取ったICカード1の記憶データおよびカードリーダライタ31でICカード1に書き込むデータを表示する。なお、メモリ33は、各支払金額に応じた割引時間を更新可能に書き込むことができる。したがって、各店舗では、その時々に応じて割引時間を更新することができる。
【0026】
図5は、店舗用端末3Aの外観を示す斜視図である。店舗用端末3Aの筐体の上面パネルには、カードリーダライタ31のカード挿入口31aと表示器35とが備えられている。支払金額は、キーボードKBにおけるテンキー操作により店舗用端末3Aに入力される。なお、支払金額は、POSシステムを構成する売場のキャッシュレジスターより精算時に入力させるようにしてもよい。商品処理機能34は、入力された支払金額に応じた割引時間をメモリ33より読み出す。
【0027】
出口精算機4Aは、図6に示すように、読取手段としてのカードリーダ41、演算手段としての制御部42、利用料金収集機能43、時計部44、表示器45およびプリンタ46を備えている。
【0028】
カードリーダ41は、ICカード1より各店舗における支払い金額、割引時間等のデータを読み取り、制御部42は、時計部44より読み込んだ実時刻とICカード1より読み込んだ割引後入庫時刻とにより駐車時間を求め、この駐車時間より駐車料金を算出すると共に、算出した駐車料金と、カードリーダ41より読み取った各店舗での支払い金額に対応する割引後駐車時間とを表示器45およびプリンタ46に出力し、利用料金収集機能43は、駐車料金を精算する場合に駐車料金を収集し、表示器45は、求めた駐車時間および駐車料金を表示し、プリンタ46は、ICカード1より読み取った各店舗における支払い金額と、この支払い金額に対応した割引時間、更に制御部42で求めた駐車時間および駐車料金を印字出力する。
【0029】
図7は、出口精算機4Aの外観を示す斜視図である。出口精算機4Aの筐体の正面パネルには、カードリーダ41のカード挿入口41a、利用料金収集機能43の一部である利用料金挿入口43a、表示器45およびプリンタ46の印字用紙排出口46aが備えられている。
【0030】
上述の各機2A,3A,4Aにおける制御部22,32,42の機能、商品処理機能34および利用料金収集機能43は、図8に示すマイコンのマイクロプロセッサCPUにより実施される。図8のマイコンは、データ入出力処理、データ演算処理を行うマイクロプロセッサCPUと、マイクロプロセッサCPUの動作サイクルを決める基準クロックを発生するクロックジェネレータCGと、マイクロプロセッサCPUが行う各種処理のプログラム、処理用データ(テーブルも含む)、演算結果および入力データを記憶するメモリMと、マイクロプロセッサCPUおよびメモリMにデータを入出力制御する入・出力インタフェースI/Fと、マイクロプロセッサCPU、メモリMおよび入・出力インタフェースI/Fとの間でアドレス信号、データ、制御信号を入出力するアドレスバスAB、データバスDBおよび制御信号バスCBとから構成されている。
【0031】
カードリーダライタ21、カードリーダライタ31、カードリーダ41、プリンタ46、表示器45および表示灯24と、マイコンのマイクロプロセッサCPUおよびメモリMとの間の信号授受は、信号が入力バスPin、出力バスPoutを通して入・出力インタフェースI/FのI/Oポートに入出力されることで、入・出力インタフェースI/Fを介して行われる。
【0032】
次に、本実施の形態の動作について図9〜図14を参照して説明する。本実施の形態によれば、図9の顧客ショッピング経路に示すように、たとえば、顧客の車両Mが駐車場に入庫し、顧客が、たとえば入庫時に発行されたICカード1を入口路上機2Aのカードリーダライタ21に挿入すると、入庫時刻、たとえば14:00がICカード1に書き込まれる。次いで、顧客は、ICカード1を受け取った後、車両Mを走行させて入口ゲートG1を通過させ、所定の駐車枠に停止した後にショッピングセンターの売場に向かう。
【0033】
顧客が、たとえば売場の店舗A,店舗B及び店舗Cで買い物をしたとすれば、各店舗A,B,Cでそれぞれ買い物をする毎に、店舗用端末3Aのカードリーダライタ31にICカード1を挿入すると、ICカード1に、入庫時に書き込まれた入庫時刻にその店舗で購入した商品に対応する支払金額に応じた割引時間を加算して算出された割引後入庫時刻が書き込まれる。
【0034】
たとえば、イベントとして、駐車場に入庫した際には、入口路上器機AにおいてICカード1に入庫時刻14:00が記録される。店舗Aでたとえば1000円の買い物をした際には、店舗Aの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された入庫時刻14:00に、支払金額1000円に対する割引時間10分が加算された割引後入庫時刻14:10として記録される。同様に、店舗Bでたとえば300円の商品の買い物をした際には、店舗Bの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された割引後入庫時刻14:10にさらに割引時間3分が加算されて、新たな割引後入庫時刻14:13が記録される。同様に、店舗Cで500円の買い物をした際には、店舗Cの店舗用端末3Aにおいて、ICカード1に記録された割引後入庫時刻14:13にさらに割引時間5分が加算されて、新たな割引後入庫時刻14:18が記録される。このように、買い物をする毎に、新たな割引後入庫時刻がICカード1に記録される。
【0035】
ICカード1には、図10に示すように、イベントの発生毎に、時系列的に、各店舗A,B,Cでの支払金額に対応して割引時間が加算された割引後入庫時刻が記録される。顧客が、たとえば実時刻15:00で出庫して駐車料金を精算する時点では、最終の割引後入庫時刻が14:18と記録されている。
【0036】
顧客が、割引後入庫時刻を記録したICカード1を、出庫の際に出口精算機4Aのカードリーダ41に挿入すると、制御部42は、時計部44より入力された出庫時刻15:00から、カードリーダ41でICカード1から読み出された最終の割引後入庫時刻14:18を減算して駐車時間42分を算出し、算出された駐車時間42分に対応した駐車料金を算出して、表示器45およびプリンタ46から出力する。顧客は、その駐車料金を精算してゲートG2から出庫する。
【0037】
次に、この様な一連の動作を行う各機の処理動作について説明する。
【0038】
(入口路上機2Aの処理)
入口路上機2Aの制御部22における処理は、図11のフローチャートに示される。まず、カードリーダライタ21よりICカード1の入力を待機した後に、ICカード1の読み取りがあったか否かを判定する(ステップS101,S103)。読み取りがなかったことが判定されたならば、ステップS101に戻り、再度待機状態となる。
【0039】
ステップS103でICカード1の読み取りがあったと判定されたならば、制御部22は、ICカード1より駐車料金割引精算用のカードであることを示すカード情報を読み取り、正規のICカード1か否かを判定する(ステップS105)。ここで、正規のICカード1でないことが判定されたならば、制御部22はカードリーダライタ21を駆動し、ICカード1をカード挿入口21aより排出し、音声合成にて警告をアナウンスする(ステップS111)。
【0040】
ステップS105で正規のICカード1であることが判定されたならば、制御部22は、時計部23より現在の入庫時刻を読み出し、この入庫時刻データをカードリーダライタ21に出力して入庫時刻としてICカード1に書き込む(ステップS107,S109)。
【0041】
(店舗用端末3Aの処理)
各店舗に配置された店舗用端末3Aの制御部32および商品処理機能34の処理は、図12のフローチャートに示される。まず、制御部32は、カードリーダライタ31よりICカード1の入力を待機した後に、ICカード1の読み取りがあったか否かを判定する(ステップS201,S203)。読み取りがなかったと判定されたならば、ステップS201に戻り、再度待機状態となる。
【0042】
ステップS203でICカード1の読み取りがあったことが判定されたならば、制御部32は、キーボードKBより支払金額情報が入力されたか否かを判定する(ステップS205)。支払金額情報が入力されたことが判定されたならば、商品処理機能34は、支払金額に対応して付与される割引時間付与条件をメモリ33より読み出す(ステップS207)。
【0043】
次に、割引時間付与条件に変更が有ったか否かを判定する(ステップS209)。これは、割引時間が通常100円に付き1分であったのが、たとえば、サービスデーにより50円に付き1分に変更されたか否か等を判定する。割引時間付与条件の変更は、メモリ33にテーブルとして記憶された最低割引時間に対する支払金額情報の変更を読み取ることで判定できる。
【0044】
割引時間付与条件に変更がないことが判定されたならば、商品処理機能34は、支払金額が割引時間付与条件で設定された上限値を越えたか否かを判定する(ステップS215)。これは、高額な買い物をした結果、付与する割引時間が大きくなり、この割引時間を入庫時刻に加算すると割引後入庫時刻が実際の出庫時刻より遅くなり、出庫時の料金精算に不具合が生じることが予想されるからである。
【0045】
上限値を越えたことが判定されたならば、商品処理機能34は、上限値に対して付与される上限割引時間、たとえば30分をメモリ33より読み出して制御部22に出力する(ステップS219)。制御部22は、上限割引時間30分を入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻をカードリーダライタ31に出力してICカード1に書き込むと共に、表示器45に、割引後入庫時刻を支払金額と共に表示させる(ステップS213)。この結果、たとえば、実際には14:00に駐車場に入庫した場合には、ICカード1上では、14:30分に入庫したことになる。
【0046】
店舗での支払金額が、たとえば1000円であり、ステップS215で商品処理機能34が支払金額が上限値を越えないことを判定したならば、1000円に対して10分の割引時間を読み出して制御部22に出力する(ステップS217)。制御部22は、この割引時間を駐車場入庫時刻に加算して割引後入庫時刻を算出し、算出した割引後入庫時刻をカードリーダライタ31に出力してICカード1に書き込むと共に、表示器45にこの割引後入庫時刻を支払金額と共に表示させる(ステップS213)。この結果、たとえば、実際には14:00に駐車場に入庫した場合には、ICカード1上では、14:10分に入庫したことになる。
【0047】
一方、ステップS209において、商品処理機能34は、割引時間付与条件に変更があったことが判定されたならば、付与条件に応じた割引時間をメモリ33より読み出し、入庫時刻に加算する割引時間を設定する(ステップS211)。たとえば、割引時間を支払金額500円に対して10分、上限金額を支払金額20000円とした場合に付与する割引時間を40分とする。
【0048】
商品処理機能34は、支払金額20000円に対する割引時間をメモリ33より読み出して制御部32に出力する(ステップS212)。制御部32は、この割引時間40分を入庫時刻14:00に加算して算出した割引後入庫時刻14:40をカードリーダライタ31に出力し、ICカード1に書き込むと共に、表示器45に支払金額20000円と割引後入庫時刻14:40とを表示させる(ステップS213)。なお、割引時間の付与条件は、上記に限定されず、任意に店舗側で設定してもよい。
【0049】
(出口精算機4Aの処理)
出口精算機4Aにおける制御部42および利用料金収集機能43の処理は、図13のフローチャートに示される。まず、制御部42は、カードリーダ41によるカード入力を待機した後に、ICカード1よりデータが読み出されたか否かを判定する(ステップS301,303)。データの読み出しがあったことが判定されたならば、制御部42は、ICカード1に書き込まれている割引後入庫時刻のうちの最終の割引後入庫時刻を読み出す(ステップS305)。
【0050】
割引後入庫時刻が読み出されたならば、制御部42は、時計部44より読み出した出庫時刻から割引後入庫時刻を減算する演算を行い駐車時間を算出する(ステップS307)。次いで、制御部42は、演算結果(すなわち、算出された駐車時間)から、たとえば基本料金を課す駐車時間30分を減算する(ステップS309)。更に、制御部42は、この演算結果が、追加駐車料金を課す最小単位時間であるたとえば10分より大きいか否かを判定し(ステップS311)、駐車時間が10分より大きくなければ、駐車料金を基本料金に設定し(ステップS313)、次いで、駐車料金を表示器45に表示すると共にプリンタ46から駐車料金と各店舗での支払い金額に対応した割引後駐車時間を印字出力する(ステップS319)。
【0051】
ステップS311の判定の結果、演算結果が10分より大きいと判定されたならば、制御部42は、減算結果を10で除算して整数分を求める(ステップS315)。次いで、制御部42は、整数分に10を乗算した後に、基本料金を加算する演算を行って駐車料金を算出し(ステップS317)、次いで、演算結果(すなわち、算出された駐車料金)を表示器45に表示しかつプリンタ46から駐車料金と各店舗での支払い金額に対応した割引後駐車時間を印字出力する(ステップS319)。
【0052】
顧客は、表示器45に表示された駐車料金を見て、料金を利用料金挿入口43aに挿入して精算する。その結果、制御部42の制御によりゲートG2が開き、車の出庫が可能となる。なお、ICカード1が、駐車場で発行されたものであれば出口精算機4Aにおいて回収する。
【0053】
このように、本発明によれば、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0054】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0055】
たとえば、上述の実施の形態では、出庫時刻から割引後入庫時刻を減算する演算を行って駐車時間を算出し、この駐車時間に基づき駐車料金を算出しているが、各店舗における支払い金額の累計が多くなって、割引後入庫時刻が出庫時刻より遅くなり、出庫時刻からの割引後入庫時刻の減算結果が負になったならば、駐車料金を無料とするように設定してもよい。また、このように設定した場合、入庫時刻に対して割引時間が付与される支払い金額の上限値の設定を解除するようにしてもよい。
【0056】
また、上述の実施の形態では、全ての店舗で割引時間を、支払金額100円毎に1分の割引時間に設定しているが、これに限らず、店舗毎に異なる設定としても良い。また、1日の時間帯、曜日等によって設定を変えるようにしても良い。
【0057】
また、出口における精算は、現金やプリペイドカードを利用することができ、それ以外にも、ICカードに記録されている現金情報を利用しても良い。
【0058】
また、上述の実施の形態では、買い物の度に、ICカードに割引後入庫時刻を別個に記録しているが、他の実施例として、入口路上機で書き込まれた入庫時刻の記録エリアに買い物時の割引後入庫時刻を上書きして記録するように構成しても良い。この場合、上書きの結果、ICカードには、最後に買い物をした時の割引後入庫時刻のみが記録されることになる。
【0059】
さらに、ICカードは、駐車場管理のために個別に発行したものに限定せず、商店街やショッピングセンターが発行しているものやETC決済用ICカードを流用しても良く、また、クレジットカード、電子マネー等でも良い。
【0060】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、出庫時における割引金額の算出処理が不要となり、精算処理を迅速に行うことができる。
【0061】
請求項2記載の発明によれば、各店舗で買い物し支払金額の累計が増す毎に記憶媒体に書き込まれる割引後入庫時刻が遅くなり、出庫時には割引後入庫時刻と出庫時刻との差が縮まって駐車時間が短く演算され、駐車時間に応じて支払う駐車料金は、各店舗での支払金額に応じた割引金額となるため、出庫時の精算処理は、駐車時間の算出と駐車料金の算出とに一本化され、システムの構成を簡略化することができる。
【0062】
請求項3記載の発明によれば、店舗用端末は、割引後入庫時刻が、支払金額を入力するのみで、迅速に算出されて記憶媒体に書き込まれるという効果がある。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、支払金額に対する割引金額は適宜、任意に設定することができ、そのため、割引時間が変更された場合でも、支払金額に対する割引時間は、記憶手段を参照して決定することで、割引時間の変更にかかわらず割引後入庫時刻を容易に求めることができる。
【0064】
請求項5記載の発明によれば、支払金額に応じた割引率を考慮することなく、割引後の駐車料金を迅速に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る駐車料金算出システムの構成図である。
【図2】駐車料金算出システムにおける入口路上機の構成図である。
【図3】入口路上機の外観を示す斜視図である。
【図4】駐車料金算出システムにおける店舗用端末の構成図である。
【図5】店舗用端末の外観を示す斜視図である。
【図6】駐車料金算出システムにおける出口精算機の構成図である。
【図7】出口精算機の外観を示す斜視図である。
【図8】本実施の形態で各処理を行うマイコンの構成を示す図である。
【図9】本実施の形態に係る駐車料金割引精算システムにおける入庫処理から出庫処理までの概要を示す図である。
【図10】本実施の形態に係るICカードへの入庫時刻および割引後入庫時刻の記録様式を示した図である。
【図11】入口路上機の処理を説明するフローチャートである。
【図12】店舗用端末の処理を説明するフローチャートである。
【図13】出口精算機の処理を説明するフローチャートである。
【図14】従来システムを示す図である。
【符号の説明】
1 ICカード(記憶媒体)
2A 入口路上機
3A 店舗用端末
4A 出口精算機
21 カードリーダライタ
22 制御部
23 時計部
24 表示灯
31 カードリーダライタ(読取手段および書込手段)
32 制御部(演算手段)
33 メモリ(記憶手段)
34 商品処理機能
35 表示器
41 カードリーダ(読取手段)
42 制御部(演算手段)
43 利用料金収集機能
44 時計部
45 表示器
46 プリンタ
Claims (5)
- 車両が駐車場に入庫する際の入庫時刻を記憶媒体に記録し、
店舗における商品の購入の都度、上記商品の支払金額に応じた割引時間を上記入庫時刻に加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込み、
上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する
ことを特徴とする駐車料金算出方法。 - 記憶媒体と、
駐車場の入口に設置され、車両が駐車場に入庫した時刻を入庫時刻として上記記憶媒体に書き込む入口路上機と、
各店舗に設置され、上記記憶媒体に書き込まれた上記入庫時刻を読み取り、該入庫時刻に、商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を加算して算出した割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む店舗用端末と、
上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記記憶媒体に書き込まれた上記割引後入庫時刻を減算して算出した駐車時間に応じて駐車料金を算出する出口精算機と、
を備えたことを特徴とする駐車料金算出システム。 - 前記店舗用端末は、上記記憶媒体に書き込まれた入庫時刻を読み取る読取手段と、上記商品の購入に対する支払金額に応じた割引時間を予め記憶した記憶手段と、上記読取手段で読み取られた上記入庫時刻に、上記記憶手段から読み出された上記割引時間を加算して割引後入庫時刻を算出する演算手段と、上記演算手段で算出された上記割引後入庫時刻を上記記憶媒体に書き込む書込手段とを含む
ことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システム。 - 前記記憶手段は、前記割引時間を更新可能に記憶している
ことを特徴とする請求項3記載の駐車料金算出システム。 - 前記出口精算機は、前記記憶媒体に書き込まれた前記割引後入庫時刻を読み取る読取手段と、上記車両が上記駐車場から出庫する際の出庫時刻から上記読取手段で読み取られた前記割引後入庫時刻を減算して駐車時間を算出し、算出した上記駐車時間に対応する駐車料金を算出する演算手段とを含む
ことを特徴とする請求項2記載の駐車料金算出システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002275895A JP2004110726A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 駐車料金算出方法および駐車料金算出システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004110726A true JP2004110726A (ja) | 2004-04-08 |
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ID=32271958
Family Applications (1)
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JP2002275895A Withdrawn JP2004110726A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 駐車料金算出方法および駐車料金算出システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004110726A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006236168A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Ishikawajima Transport Machinery Co Ltd | 駐車場管制装置と駐車場管制方法と駐車場管制プログラム |
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JP2015092406A (ja) * | 2010-09-22 | 2015-05-14 | クアルコム,インコーポレイテッド | 車両の盗難を検出するための装置および方法 |
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-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002275895A patent/JP2004110726A/ja not_active Withdrawn
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