JP2004110416A - 運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転支援装置の電子制御ユニットは、情報提供が行われていなければ警報及び制御の実施タイミングを早めると共に制御度合いを弱め(S4)、また、警報が行われていなければ制御の実施タイミングを早めると共に制御度合いを弱める(S5)。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両走行に係る情報提供、警報および制御の3段階の支援を実施して車両走行上の安全性向上や運転者の疲労軽減を図る運転支援装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
運転支援装置として、先行車との車両距離に応じて自動的に制動力を発生させたりエンジン出力を増減させて設定車両距離を維持する走行制御装置や、自車が走行レーンから逸脱するおそれのある場合に復帰方向に自動操舵してレーン逸脱を防止する自動操舵装置が知られている(例えば特許文献1、2を参照)。一般に、この種の運転支援装置による支援は、車両走行に係る情報提供、警報および制御の3段階で行われる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の走行制御装置は、先行車を追尾する追尾制御モードにおいて、ディスプレイ上に車間距離を表示して情報提供を行い、また、車間距離が警報作動車間距離よりも短くなると警告ランプを点灯する共に車間距離ワーニングブザーから警告音を発して警報を行い、更に、アクチュエータの作動を制御して設定車間距離を維持するものになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−192663号公報
【特許文献2】
特開平10−100919号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の走行制御装置は車間距離を常に表示するものになっているが、これを変形して車間距離表示を選択的に実施することは可能であり、この変形例の場合、車間距離表示の有無にかかわらず車間距離が警報作動車間距離よりも短くなると警報が発せられることになる。しかしながら、運転者は車間距離表示によって車間距離が短いことを承知している場合は警報を煩わしく感じる一方、車間距離表示が行われなかった場合の警報に対してはさほどの煩わしさを感じないので、情報提供の有無にかかわらず警報を一律のタイミングで実施することは好ましくない。また、車両が備える作動部に対する運転支援装置による制御が警報を発することなく実施されて車両走行状態が変化すると運転者や乗員が違和感を感じるおそれがあるので、警報の有無にかかわらず制御を一律のタイミングや制御度合いで実施することにも問題がある。
【0006】
本発明は、車両走行に係る情報提供、警報及び制御の3段階の支援を行う際に、警報や制御の実施タイミングを前段階の支援の有無に応じて適切に設定し、運転者や乗員が支援に対して感じる煩わしさや違和感を低減しつつ良好な支援効果を得るようにした運転支援装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車両走行状態を変化させる作動部を備えた車両の走行状態に応じて車両走行に係る情報提供、警報および制御を実施可能な運転支援装置において、情報提供を先に行うことなく警報を行う場合には警報の実施タイミングを早めることを特徴とする。
【0008】
請求項1に係る運転支援装置によれば、情報提供を行うことなく警報を行う場合は警報を早めに発し、運転支援装置により車両作動部に対する制御が行われることを運転者に早めに報知する。警報に先立って情報提供を実施していない場合には警報を早めに発しても運転者や乗員が煩わしく感じるおそれは少ない。また、この様な場合、運転者や乗員が現在の車両走行状態を十分に把握していないおそれがあるが、早期の警報により、運転支援装置による制御によって車両走行状態が変化することを余裕をもって運転者や乗員に予め通報することにより、警報に続いて実施される制御による車両走行状態変化に対する違和感が低減する。一方、情報提供により運転者が車両走行状態を把握している蓋然性が高い場合には警報の実施タイミングが遅められるので、情報提供に続いて警報が発せられた場合に運転者や乗員が感じる煩わしさが軽減される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、運転支援装置による作動部に対する制御の度合いを設定する支援度合い設定手段を備え、警報を先に実施することなく制御を行う場合には制御の実施タイミングを早めに設定すると共に制御の度合いを弱めに設定することを特徴とする。
請求項2に係る運転支援装置によれば、制御に先立って警報が行われていない場合には、作動部に対して弱めの制御が早めに実施されるので、作動部に対する制御を実施した場合に運転者や乗員が感じる違和感を軽減しつつ必要な制御が実施される。
【0010】
請求項3に記載の発明は、情報提供を先に行うことなく警報を行う場合には、支援タイミング設定手段は制御の実施タイミングを早めに設定し、支援度合い設定手段は制御の度合いを弱めに設定することを特徴とする。
請求項3に係る運転支援装置によれば、警報に先立って情報提供が行われていない場合には、警報が早めに発せられた後に作動部に対して弱めの制御が早めに実施されるので、警報と制御とが時間的に良好な関連をもって実施されることになり、運転支援装置による警報や制御に対する運転者が感じる煩わしさや違和感を低減しつつ良好な支援効果が奏される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による運転支援装置を説明する。
本実施形態の運転支援装置は、車両を定速走行させる定速制御と先行車を追尾する追尾制御とを行う走行制御装置として構成され、追尾制御に関して、車間距離表示(情報提供)を行う機能と、車間距離が警報作動車間距離を下回ったときに警報を発する機能と、車間距離が安全車間距離を下回ったときにブレーキアクチュエータを駆動するブレーキ制御機能とを備えている。
【0012】
図1に示すように、車両1の前部には、車両前方に向けてミリ波をビーム状に走査すると共に先行車や障害物等により反射されたミリ波を受信する電波レーダ2が装着され、車室内の天井には道路上の障害物や車線(白線)等を検出するCCDカメラ4が装着されている。また、エンジン6には、運転者のアクセル操作に応じてスロットルバルブ8を開閉駆動するスロットルアクチュエータ12が装着され、前輪20及び後輪22にはディスクブレーキ等のサービスブレーキ24が設けられている。スロットルバルブ8及びサービスブレーキ24は、車両走行状態を変化させる作動部を構成する。そして、従動輪である左右後輪22には、各輪の車輪速Vsを検出するための車輪速センサ32がそれぞれ設置されている。
【0013】
各サービスブレーキ24は、負圧ブースタを備えたマスタシリンダ26を介してブレーキペダル28と接続され、運転者によるブレーキペダル操作に応じてマスタシリンダ26に発生した油圧が各サービスブレーキ24に供給されたときに、車輪20,22に制動力を作用させるものとなっている。また、マスタシリンダ26には、運転者のブレーキペダル操作に関係なくマスタシリンダ26に油圧を発生させるブレーキアクチュエータ30が設けられている。
【0014】
また、ステアリング34付近には、運転者が走行制御装置に種々の指示を入力するためのレバー式の操作スイッチ38が設けられている。図3に例示するように、操作スイッチ38を上げ操作することによって定速走行中の設定車速の増操作や追尾走行中の設定車間時間の減操作が行われ、下げ操作によって走行制御の開始指令の入力、設定車速の減操作、車間時間の増操作などが行われ、また、操作スイッチ38を手前に1回操作することによって電子制御ユニット(ECU)50に走行制御解除指令が入力される。本実施形態では、上述の情報提供や警報の実施の要否を運転者が選択可能になっており、例えば、操作スイッチ38を手前に2回連続操作することにより情報提供解除指令をECU50へ入力し、また、3回連続操作することにより警報解除指令を入力するようにしている。なお、情報提供解除指令や警報解除指令の入力用のスイッチを別途設けても良い。
【0015】
図3に示すように、運転席のインストルメントパネル150には、制御電源スイッチ111、先行車の接近を警告音で知らせるワーニングブザー(図2に符号41で示す)を作動可能な状態にするためのワーニングスイッチ154、コンビネーションメータ160及びセンターメッセージディスプレイ141が設けられている。コンビネーションメータ160とセンターメッセージディスプレイ141はディスプレイ装置40を構成する。
【0016】
コンビネーションメータ160は、走行制御が実施中であれば図4に示すように「CRUISE」なる文字を点灯表示する一方、情報提供解除や警報解除の有無を図示しない態様で示す表示ランプ162と、ワーニングブザー41が作動可能状態にあれば図4に示すように「車間」なる文字を点灯表示するワーニングブザー作動ランプ164とを備えている。また、センターメッセージディスプレイ141は、自車を示す線画の中に設定車速を表示する設定車速表示部142と、2個の矢印間に車間距離を表示する車間距離表示部144と、先行車の後部を示す線画で先行車の有無を表示する先行車表示部146と、先行車の接近を警告する警告ランプ148とを備え、警告ランプ148はワーニングブザー41と共に警報手段を構成している。
【0017】
ECU50は、図示しない入出力装置、記憶装置、中央処理装置、タイマカウンタ等を備え、エンジン制御やブレーキ制御を行うものとなっている。図1及び図2に示すように、ECU50の入力側には電波レーダ2、CCDカメラ4,車輪速センサ32、操作スイッチ38などの各種センサ類が接続され、ECU50の出力側には、スロットルアクチュエータ12、ブレーキアクチュエータ30及びディスプレイ装置40が接続されている。
【0018】
追尾制御に関連して、ECU50は距離算出部51を備えている。この距離算出部51は、電波レーダ2、CCDカメラ4,車輪速センサ32及び操作スイッチ38に接続され、車輪速センサ32からの車速情報Vsに基づいて自車の車速Vaを算出し、電波レーダ2からの距離情報Lrに基づいて先行車や障害物と自車との距離Lを算出し、また、前回算出した距離Lと今回算出した距離Lとから先行車や障害物と自車との相対速度ΔVを算出するものになっている。
【0019】
設定部52には、距離Lと車速Vaと基本目標減速度(必要減速度)αtaとの関係を示す図示しないマップが格納されており、設定部52は、このマップを参照して距離L及び車速Vaに対応する基本目標減速度αta(図示略)を求め、次に、基本目標減速度αtaと相対速度ΔVとから求めた減速所要時間に基づいて基本減速開始時期Tsa(図示略)を求めるようになっている。
【0020】
本実施形態では、操作スイッチ38を介してECU50に走行制御解除指令や警報解除指令が入力されていない場合には、図4の(1)、(2)に示すように追尾走行に係る情報提供として車間距離などがセンターメッセージディスプレイ141に表示され、また、車間距離が警報作動車間距離よりも短くなると、警報として、図4の(2)に示すようにセンターメッセージディスプレイ141上で警告ランプ148が点灯すると共にワーニングブザー41から警告音が発せられる。
【0021】
一方、情報提供解除指令が入力されている場合には警報は実施されるが車間距離表示(情報提供)は実施されず、また、警報解除指令が入力されている場合には警報および情報提供は双方共に実施されない。
この様に、本実施形態では情報提供や警報を選択的に実施できるようになっており、情報提供や警報の有無にかかわらず警報やブレーキ制御を一律のタイミングで実施すると運転者や乗員に煩わしさや違和感を与えるおそれがあるので、情報提供が行われない場合には警報およびブレーキ制御の実施タイミングを早めると共にブレーキ制御度合いを弱め、また、警報が行われない場合にはブレーキ制御実施タイミングを早めると共にブレーキ度合いを弱めるようにしている。
【0022】
このため、設定部52は、情報提供が禁止されている場合は警報作動車間距離Lsを通常よりも短く設定して警報実施タイミングを早める警報タイミング設定手段を構成する警報タイミング設定部52aを備えている。
また、設定部52には制御タイミング設定手段をなす制御タイミング設定部52bが設けられ、情報提供が禁止されている場合は、第1補正係数(>1)を基本減速開始時期Tsaに乗じて得た第1補正量ΔTs1を基本減速開始時期Tsaから減じることにより減速開始時期Tsを求め、これを早めのブレーキ制御実施タイミングとして設定し、また、警報解除指令により情報提供および警報の実施が禁止されている場合には、第1補正係数より大きい第2補正係数を基本減速開始時期Tsaに乗じて得た第2補正量ΔTs2を基本減速開始時期Tsaから減じることにより減速開始時期Tsを求め、これを更に早めのブレーキ制御実施タイミングとして設定するようにしている。
【0023】
また、設定部52は制御度合い設定手段としての制御度合い設定部52cを備え、情報提供が禁止されている場合は第3補正係数(>1)を基本目標減速度αtaに乗じて得た第3補正量Δαt1を基本目標減速度αtaから減じることにより目標減速度αtを求め、これを弱めのブレーキ制動度合いとして設定し、また、情報提供および警報の実施が禁止されている場合には、第3補正係数より大きい第4補正係数を基本目標減速度αtaに乗じて得た第4補正量Δαtを基本目標減速度αtaから減算することにより目標減速度αtを求め、これを更に弱めのブレーキ制御度合いとして設定する。
【0024】
図5は、警報タイミング設定部52a、制御タイミング設定部52b及び制御度合い設定部52cの上記設定動作に対応する設定ルーチンを示す。
この設定ルーチンでは、操作スイッチ38の操作により情報提供解除指令や警報解除指令が既に入力されたか否かを判定することにより、走行制御装置による情報提供(車間距離表示)や警報の実施状況が判定され(ステップS1)、この判定結果に基づき情報提供が行われたか否かが判別される(ステップS2)。そして、情報提供が行われていれば警報が行われたか否かが判別され(ステップS3)、警報が行われていれば今回設定周期での設定を終了する。この場合、警報タイミング、制御タイミング(減速開始時期)および制御度合い(減速度)は通常のものになる。
【0025】
一方、情報提供が実施されなかったことがステップS2で判別されると、警報タイミングおよび制御タイミングが双方共に早められると共に制御度合いが弱められる(ステップS4)。また、警報が実施されなかったことがステップS3で判別されると、制御タイミングが早められると共に制御度合いが弱められる(ステップS5)。
【0026】
図2を参照すると、ECU50には車速制御部53が設けられており、この車速制御部53は、減速開始時期Tsが到来すると、自車の実際加速度(車速Vaの微分値)αが目標減速度αtになるように車速Vaを制御し、この車速制御を所要時間にわたって実施して実際距離Lが安全距離を下回らないようにする。
更に、ECU50にはディスプレイ駆動部54およびブザー駆動部55が設けられ、距離算出部51から入力した実際車間距離Lに基づいてディスプレイ装置40を作動させて図4に示すように車間距離表示(情報提供)を行い、また、実際車間距離Lが警報タイミング設定部52aから入力した警報作動車間距離Lsよりも短くなると警告ランプ148及びワーニングブザー41を作動させて警報を行う。
【0027】
上記構成の走行制御装置において、操作スイッチ38による走行制御の開始後、追尾走行状態になると、距離算出部51では、一対の車輪速センサ32の車輪速情報Vsの平均値が車両1の車速Vaとして算出され、次に、電波レーダ2やCCDカメラ4からの検出情報から先行車が認識されると、レーダ2の距離情報Lrから自車と先行車との実際距離L及び相対速度ΔVが検出される。そして、設定部52では、情報提供や警報が実施可能であるか否かに応じて、警報作動車間距離Lsの設定および第1ないし第4補正量ΔTs1、ΔTs2、Δαt1、Δαt2の算出が行われ、また、検出情報L、Va、ΔVに基づいて基本目標減速度αta及び基本減速開始時期Tsaが算出される。
【0028】
通常は、情報提供や警報は実施可能であり、追尾走行中はディスプレイ装置40上に車間距離表示(情報提供)が行われ、車間距離Lが警報作動車間距離Lsよりも短くなると警告ランプ148及びワーニングブザー41による警報が実施される。また、基本目標減速度αta及び基本減速開始時期Tsaが目標減速度αt及び減速開始時期Tsとして車速制御部53へ送出され、減速開始時期Tsが到来すると、車速制御部53の制御下で、スロットルバルブ8が閉じるようにスロットルアクチュエータ12が駆動されてエンジン出力が低減し、また、車両1の実際加速度αが目標減速度αtになるようにブレーキアクチュエータ30が駆動されてサービスブレーキ24により車輪20、22に制動力が加えられ、車両1が減速する。
【0029】
この様に、通常は、図6の上段に示すように、情報提供、警報および制御が通常のタイミングで順次実施される。
一方、運転者が操作スイッチ38を操作してECU50に情報提供解除指令を入力して情報提供実施不能かつ警報実施可能な支援態様を選択している場合、図5のステップS2での判別結果が否定(No)になると共にステップS3での判別結果が肯定(Yes)になるので、図6の中段に示すように警報タイミングおよび制御タイミングが早められると共に制御度合いが弱められる。
【0030】
従って、追尾走行中、ディスプレイ装置40上での車間距離表示は行われないが、警報タイミングが早まるよう通常よりも短く設定された警報作動車間距離Lsを実際車間距離Lが下回ると、警告ランプ148が点灯すると共にワーニングブザー41から警告音が発せられ、これにより先行車への接近を通報し、先行車への更なる接近を防止するためにブレーキ制御が実施されることを予告する。この様に、車間距離表示(情報提供)が行われていない場合には警報が早めに発せられるが、運転者や乗員が早めの警報を煩わしく感じるおそれは少ない。却って、早期に警報を実施することにより、警報に続いて車間距離確保のためのブレーキ制御が行われて車両が減速走行することが余裕を持って運転者等に通報されるので、ブレーキ制御の実施や車両の減速に対して運転者等が違和感を抱くおそれを低減することができる。また、警報が早めに発せられた後にブレーキアクチュエータ30に対して弱めの制御が早めに実施されるので、警報とブレーキ制御とが時間的に良好な関連をもって実施され、警報やブレーキ制御に対する運転者等が感じる煩わしさや違和感を低減しつつ良好な減速運転が行われる。
【0031】
そして、運転者が操作スイッチ38を操作してECU50に警報解除指令を入力して情報提供および警報を共に実施不能な支援態様を選択している場合には、図5のステップS3での判別結果が否定になるので、図6の下段に示すように制御タイミングが早められると共に制御度合いが弱められる。
従って、追尾走行中、車間距離表示による情報提供や警告ランプ148及びワーニングブザー41による警報は行われず、早めに設定された減速開始時期Tsが到来すると弱めに設定された目標減速度αtになるようにブレーキ制御が実施される。従って、情報提供や警報を行うことなくブレーキ制御が行われて車両が減速走行することになるが、弱めのブレーキ制御が実施されて車両の減速度が比較的小さいので、減速走行に対して運転者や乗員が感じる違和感を軽減しつつ安全車間距離を維持するのに必要な減速運転が行われ、車両走行上の安全性が確保される。
【0032】
上述のように、上記実施態様の走行制御装置は、車両走行に関して情報提供、警報およびブレーキ制御の3段階の支援を行う際に、前段階の支援(情報提供または警報)の実施の有無に応じて警報や制御の実施タイミングならびに制御度合いを可変することにより、支援動作に対して運転者等が抱くおそれのある煩わしさや違和感を低減しつつ車両を減速運転して安全車間距離を確保することができる。
【0033】
以上で、本発明の一実施形態による走行制御装置の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されない。
すなわち、本発明は、車両走行に関して情報提供、警報および制御の3段階の支援を行う種々の運転支援装置たとえば自動操舵装置に適用可能である。
自動操舵装置は、走行レーン中心からの車両の位置ずれをディスプレイに表示して情報提供を行い、レーン逸脱のおそれが生じたときに警報を発し、レーンを逸脱し始めたときに復帰方向に操舵する操舵制御を行うものであるが、本発明を適用した自動操舵装置では、情報提供が行われていなければ警報や制御の実施タイミングを早めると共に制御度合い(操舵速度)を弱め、また、警報が実施されていなければ制御実施タイミングを早めると共に制御度合いを弱め、これにより、自動操舵装置による情報提供、警報や制御が運転者等に与える煩わしさや違和感を低減しつつレーン逸脱が適切に防止される。
【0034】
また、本発明の運転支援装置を走行制御装置として構成する場合においても、上記実施形態のように構成することは必須ではない。例えば、実施形態では、運転者によるスイッチ操作により情報提供解除指令や警報解除指令を走行制御装置に選択的に入力して情報提供や警報を実施不能な支援形態を選択するようにしたが、支援形態の選択に係る構成はこれに限定されない。
【0035】
例えば、特開平8−192663号公報に記載の走行制御装置は、定速走行を行うための定速制御モード、先行車を追尾する追尾制御モード、車間距離が短くなったときにエンジンブレーキを効かせる緩減速制御モード、車間距離が更に短くなったときにブレーキを作動させる減速制御モードを備え、車両走行状態変化に応じてこれらの制御モード間で制御モードを遷移させると共に、定速制御モード及び追尾制御モードの双方で車間距離をディスプレイ上に表示するようになっている。この装置を変形して追尾制御モードのみで車間距離表示を行うようにした場合、制御モード遷移処理周期や車両走行状態の変化状況にもよるが、追尾制御モードでは車間距離表示が行われている間に車間距離が警報作動車間距離に達すると警報が発せられるのに対し、定速制御モードから追尾制御モードへの遷移時の車間距離が警報作動車間距離よりも短い場合には車間距離表示(情報提供)を事実上行うことなしに警報が発せられることになる。この様に、情報提供の有無にかかわらず車間距離が警報作動車間距離よりも短くなったときに警報を一律のタイミングで実施すると運転者等が煩わしさや違和感を抱くおそれがあるが、本発明を適用することによりその様な不都合を解消することができる。例えば、車両走行中に制御モード間での遷移の有無や車間距離を一定周期で監視するようにし、この監視結果から、例えば情報提供(車間距離表示)なしに警報が行われることを予測したときに警報やブレーキ制御の実施タイミングを早めると共にブレーキ制御度合いを弱めるようにする。
【0036】
その他、本発明は種々に変形可能であり、例えば、本発明を走行制御装置に適用した場合における警報や制御の実施タイミングの早め方や制御度合いの弱め方は実施形態のものに限定されない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、車両走行状態を変化させる作動部を備えた車両の走行状態に応じて車両走行に係る情報提供、警報および制御を実施可能な運転支援装置において、情報提供を先に行うことなく警報を行う場合には警報の実施タイミングを早めるので、運転支援装置による制御によって車両走行状態が変化することを、運転者などに煩わしさを感じさせずに余裕をもって運転者や乗員に予め通報することができ、警報後の制御による車両走行状態変化に対する違和感を低減することができる。
【0038】
請求項2に記載の発明は、運転支援装置による作動部に対する制御の度合いを設定する支援度合い設定手段を備え、警報を先に実施することなく制御を行う場合には制御の実施タイミングを早めに設定すると共に制御の度合いを弱めに設定するので、作動部に対する制御を予め警報を発することなく実施した場合に運転者や乗員が感じる違和感を軽減しつつ必要な制御を実施することができる。
【0039】
請求項3に記載の発明は、情報提供を先に行うことなく警報を行う場合には、支援タイミング設定手段は制御の実施タイミングを早めに設定し、支援度合い設定手段は制御の度合いを弱めに設定するので、警報と制御を時間的に良好な関連をもって実施することができ、運転支援装置による警報や制御に対する運転者が感じる煩わしさや違和感を低減しつつ良好な支援効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による走行制御装置の概略図である。
【図2】図1に示した走行制御装置の電子制御ユニットを周辺要素と共に示す概略ブロック図である。
【図3】図2に示したディスプレイ装置を構成するメータ類を示す図である。
【図4】図2及び図3に示したディスプレイ装置における表示例を示す図である。
【図5】図2に示した電子制御ユニットが警報や制御の実施タイミングや制御度合いを設定するために実施する設定ルーチンのフローチャートである。
【図6】情報提供、警報および制御が実施される通常の支援形態と警報および制御のみが実施される支援形態と制御のみが実施される支援形態とにおける警報や制御の実施タイミングおよび制御度合いを示す図である。
【符号の説明】
24 サービスブレーキ(作動部)
30 ブレーキアクチュエータ
40 ディスプレイ装置
41 ワーニングブザー
50 電子制御ユニット
51 距離算出部
52a 警報タイミング設定部
52b 制御タイミング設定部
52c 制御度合い設定部
Claims (3)
- 車両走行状態を変化させる作動部を備えた車両の走行状態に応じて車両走行に係る情報提供、警報および制御を実施可能な運転支援装置において、
前記警報の実施タイミングを可変設定する支援タイミング設定手段を備え、
前記支援タイミング設定手段は、前記情報提供が実施されていなければ前記警報の実施タイミングを早めに設定することを特徴とする運転支援装置。 - 前記制御の度合いを可変設定する支援度合い設定手段を備え、
前記支援タイミング設定手段は、前記警報が実施されていなければ前記制御の実施タイミングを早めに設定し、
前記支援度合い設定手段は、前記制御の実施タイミングが早めに設定された場合には前記制御の度合いを弱めに設定することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。 - 前記情報提供が実施されていない場合には、前記支援タイミング設定手段は前記制御の実施タイミングを早めに設定し、前記支援度合い設定手段は前記制御の度合いを弱めに設定することを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
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