JP2021184296A - 車両制御装置、車両および車両制御方法 - Google Patents

車両制御装置、車両および車両制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人などの特定物標がいない特定エリアで特定物標を認識した場合に、速やかに運転交代を行うことが可能となる車両制御装置、車両および車両制御方法を提供する。【解決手段】車両制御装置100は、自車両Mの周辺状況を認識する外界認識部142と、特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、特定物標を検知する人検知部143と、外界認識部142の認識結果に基づいて、自車両Mの前走車への追従制御を行う自動運転制御部120と、を備え、自動運転制御部120は、少なくとも、第1運転状態と、第1運転状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2運転状態とのいずれかで自車両Mを動作させ、自車両Mが第1運転状態で動作している場合において、人検知部143によって特定物標を認識した場合には第1運転状態を継続させるとともに、自車両Mが第2運転状態で動作している場合において、特定物標を認識した場合には第1運転状態へ遷移させる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置、車両および車両制御方法に関する。
特許文献1には、車両の手動運転と自動運転との切り替えを制御する制御部と、車両のドライバーの運転操作を検出する検出部と、を備え、制御部は、自動運転中に、運転操作の運転操作値が手動運転切替閾値以下のときは、自動運転を続行し、自動運転中に、運転操作値が手動運転切替閾値を超えたときは、自動運転から手動運転へと切り替える自動運転装置が記載されている。特許文献1に記載の自動運転装置は、運転操作値が手動運転切替閾値を超えたことにより自動運転から手動運転へと切り替えられた場合に、運転操作値が計時開始閾値を超えてから運転操作値が自動運転切替閾値以下となるまでの運転操作の操作時間が操作時間閾値以下であるときは、手動運転から自動運転に切り替える。
特許6176263号公報
しかしながら、このような従来の自動運転装置にあっては、高速道路では、原則として人はいないことを前提としている。このため、高速道路で人を検出した場合は、ドライバーが適切な対応を行う必要があるという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、人などの特定物標がいない特定エリアで特定物標を認識した場合に、速やかに運転交代を行うことが可能となる車両制御装置、車両および車両制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両制御装置は、自車両の周辺状況を認識する認識部と、特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、前記運転制御部は、少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、前記第2支援状態では、前記特定エリアを条件に動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させることを特徴とする。
本発明によれば、人などの特定物標がいない特定エリアで特定物標を認識した場合に、速やかに運転交代を行うことが可能となる車両制御装置、車両および車両制御方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る車両制御装置を備える車両の全体構成を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置を中心とした機能構成図である。 上記実施形態に係る車両制御装置HMIの構成図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の自車位置認識部により走行車線に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の制御状態の遷移の概要を説明する図である。 上記実施形態に係る車両制御装置のモード別操作可否情報の一例を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の高速道路での自動運転において、自車両Mの車両制御を説明する図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理を示す基本フローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の特定エリア(高速道路)で走行中の自車両Mのドライバーからみた車両前方を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の特定エリア(高速道路)で夜間走行中の自車両Mのドライバーからみた車両前方を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置のナビゲーション装置またはHMが出力する遷移報知情報の一例を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置のナビゲーション装置またはHMが出力する自動運転停止報知情報の一例を示す図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の自車両Mの車両制御を説明する図である。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間変更」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「レーン判定」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「再遷移抑制」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「人認識度合い」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「人+特徴物標」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「人の検知車線」)の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る車両制御装置の車両制御処理(「人検知後機能制限」)の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下では、左側通行の法規が適用される国または地域を前提として説明するが、右側通行の法規が適用される場合、左右を逆に読み替えればよい。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る車両制御装置100を備える車両の全体構成を示す図である。本実施形態の車両制御装置100が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の自動車であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関を動力源とした自動車や、電動機を動力源とした電気自動車、内燃機関および電動機を兼ね備えたハイブリッド自動車等を含む。電気自動車は、例えば、二次電池、水素燃料電池、金属燃料電池、アルコール燃料電池等の電池により放電される電力を使用して駆動される。
[自車両M]
図1に示すように、自車両Mには、ファインダ20、レーダ30、およびカメラ40等のセンサと、ナビゲーション装置50と、車両制御装置100とが搭載される。
ファインダ20は、例えば、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を測定するLIDAR(Light Detectionand Ranging、あるいはLaser Imaging Detectionand Ranging)である。例えば、ファインダ20は、フロントの左右に離間した位置に1つずつ計2つ、リアに3つ(フロントとリア合わせて計5つ)設置されている。
レーダ30は、例えば、フロントに3つ、リアに2つ(フロントとリア合わせて計5つ)設置されている。レーダ30は、例えば、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体を検出する。
カメラ40は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の個体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ40は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ40は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの前方を撮像する。この例では、単眼カメラが2つ並べられたものである。カメラ40は、ステレオカメラであってもよい。
なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
[車両制御装置100]
図2は、本実施形態に係る車両制御装置100を中心とした機能構成図である。
図2に示すように、自車両Mには、ファインダ20、レーダ30、およびカメラ40などを含む検知デバイスDDと、ナビゲーション装置50と、通信装置55と、車両センサ60と、HMI(Human Machine Interface)70と、車両制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ステアリング装置210と、ブレーキ装置220とが搭載される。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、特許請求の範囲における車両制御装置は、「車両制御装置100」のみを指しているのではなく、車両制御装置100以外の構成(検知デバイスDDやHMI70など)を含んでもよい。
<ナビゲーション装置50>
ナビゲーション装置50は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機や地図情報(ナビ地図)、ユーザインターフェースとして機能するタッチパネル式表示装置、スピーカ、マイク等を有する。ナビゲーション装置50は、GNSS受信機によって自車両Mの位置を特定し、その位置からユーザによって指定された目的地までの経路を導出する。ナビゲーション装置50により導出された経路は、車両制御装置100の目標車線決定部110(後記)に提供される。自車両Mの位置は、車両センサ60の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、車両制御装置100が手動運転モードを実行している際に、目的地に至る経路について音声やナビ表示によって案内を行う。
なお、自車両Mの位置を特定するための構成は、ナビゲーション装置50とは独立して設けられてもよい。また、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。この場合、端末装置と車両制御装置100との間で、無線または有線による通信によって情報の送受信が行われる。
<通信装置55>
通信装置55は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用した無線通信を行う。通信装置55は、例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)などの道路の交通状況を監視するシステムの情報提供用サーバと無線通信を行い、自車両Mが走行している道路や走行予定の道路の交通状況を示す情報(以下、交通情報と称する)を取得する。交通情報には、前方の渋滞情報、渋滞地点の所要時間、事故・故障車・工事情報、速度規制・車線規制情報、駐車場の位置、駐車場・サービスエリア・パーキングエリアの満車・空車情報などの情報が含まれる。また、通信装置55は、道路の側帯などに設けられた無線ビーコンと通信を行ったり、自車両Mの周囲を走行する他車両と車車間通信を行ったりすることで、上記交通情報を取得してよい。通信装置55は、「渋滞情報を取得する「通信部」の一例である。
<車両センサ60>
車両センサ60は、車速を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
<HMI70>
図3は、HMI70の構成図である。
図3に示すように、HMI70は、運転操作系の構成と、非運転操作系の構成と、を備える。これらの境界は明確なものではなく、運転操作系の構成が非運転操作系の機能を備える(またはその逆)ことがあってもよい。上述したナビゲーション装置50およびHMI70は、「出力部」の一例である。
HMI70は、運転操作系の構成として、アクセルペダル71、アクセル開度センサ72およびアクセルペダル反力出力装置73と、ブレーキペダル74およびブレーキ踏量センサ(またはマスター圧センサなど)75と、シフトレバー76およびシフト位置センサ77と、ステアリングホイール78、ステアリング操舵角センサ79およびステアリングトルクセンサ80と、その他運転操作デバイス81とを含む。
アクセルペダル71は、車両乗員による加速指示(または戻し操作による減速指示)を受け付けるための操作子である。アクセル開度センサ72は、アクセルペダル71の踏み込み量を検出し、踏み込み量を示すアクセル開度信号を車両制御装置100に出力する。
なお、車両制御装置100に出力するのに代えて、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、またはブレーキ装置220に直接出力することがあってもよい。以下に説明する他の運転操作系の構成についても同様である。アクセルペダル反力出力装置73は、例えば車両制御装置100からの指示に応じて、アクセルペダル71に対して操作方向と反対向きの力(操作反力)を出力する。
ブレーキペダル74は、車両乗員による減速指示を受け付けるための操作子である。ブレーキ踏量センサ75は、ブレーキペダル74の踏み込み量(または踏み込み力)を検出し、検出結果を示すブレーキ信号を車両制御装置100に出力する。
シフトレバー76は、車両乗員によるシフト段の変更指示を受け付けるための操作子である。シフト位置センサ77は、車両乗員により指示されたシフト段を検出し、検出結果を示すシフト位置信号を車両制御装置100に出力する。
ステアリングホイール78は、車両乗員による旋回指示を受け付けるための操作子である。ステアリング操舵角センサ79は、ステアリングホイール78の操作角を検出し、検出結果を示すステアリング操舵角信号を車両制御装置100に出力する。ステアリングトルクセンサ80は、ステアリングホイール78に加えられたトルクを検出し、検出結果を示すステアリングトルク信号を車両制御装置100に出力する。
その他運転操作デバイス81は、例えば、ジョイスティック、ボタン、ダイヤルスイッチ、GUI(Graphical User Interface)スイッチなどである。その他運転操作デバイス81は、加速指示、減速指示、旋回指示などを受け付け、車両制御装置100に出力する。
HMI70は、非運転操作系の構成として、例えば、表示装置82、スピーカ83、接触操作検出装置84およびコンテンツ再生装置85と、各種操作スイッチ86と、シート88およびシート駆動装置89と、ウインドウガラス90およびウインドウ駆動装置91とを含む。
表示装置82は、例えば、インストルメントパネルの各部、助手席や後部座席に対向する任意の箇所などに取り付けられる、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置などである。また、表示装置82は、フロントウインドシールドやその他のウインドウに画像を投影するHUD(Head Up Display)であってもよい。スピーカ83は、音声を出力する。接触操作検出装置84は、表示装置82がタッチパネルである場合に、表示装置82の表示画面における接触位置(タッチ位置)を検出して、車両制御装置100に出力する。なお、表示装置82がタッチパネルでない場合、接触操作検出装置84は省略されてよい。
コンテンツ再生装置85は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)再生装置、CD(Compact Disc)再生装置、テレビジョン受信機、各種案内画像の生成装置などを含む。表示装置82、スピーカ83、接触操作検出装置84およびコンテンツ再生装置85は、一部または全部がナビゲーション装置50と共通する構成であってもよい。
各種操作スイッチ86は、車室内の任意の箇所に配置される。各種操作スイッチ86には、自動運転の開始(または将来の開始)および停止を指示する自動運転切替スイッチ87を含む。自動運転切替スイッチ87は、GUI(Graphical User Interface)スイッチ、機械式スイッチのいずれであってもよい。また、各種操作スイッチ86は、シート駆動装置89やウインドウ駆動装置91を駆動するためのスイッチを含んでもよい。
シート88は、車両乗員が着座するシートである。シート駆動装置89は、シート88のリクライニング角、前後方向位置、ヨー角などを自在に駆動する。ウインドウガラス90は、例えば各ドアに設けられる。ウインドウ駆動装置91は、ウインドウガラス90を開閉駆動する。
車室内カメラ95は、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。車室内カメラ95は、バックミラーやステアリングボス部、インストルメントパネルなど、運転操作を行う車両乗員の少なくとも頭部を撮像可能な位置に取り付けられる。カメラ40は、例えば、周期的に繰り返し車両乗員を撮像する。
図2に戻って、車両制御装置100は、例えば、一以上のプロセッサまたは同等の機能を有するハードウェアにより実現される。車両制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、記憶装置、および通信インターフェースが内部バスによって接続されたECU(Electronic Control Unit)、またはMPU(Micro-Processing Unit)などが組み合わされた構成であってよい。
車両制御装置100は、目標車線決定部110と、自動運転制御部120(運転制御部)と、自動運転モード制御部130と、認識部140と、切替制御部150と、走行制御部160と、HMI制御部170と、記憶部180と、を備える。
目標車線決定部110、自動運転制御部120の各部、および走行制御部160のうち一部または全部は、プロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらのうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
以降、「○○部は」と主体を記した場合は、自動運転制御部120が必要に応じROM・EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)から各プログラムを読み出した上でRAMにロードし、各機能(後記)を実行するものとする。各プログラムは、予め記憶部180に記憶されていてもよいし、他の記憶媒体または通信媒体を介して、必要なときに車両制御装置100に取り込まれてもよい。
<目標車線決定部110>
目標車線決定部110は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)により実現される。目標車線決定部110は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、高精度地図情報181を参照してブロックごとに目標車線を決定する。目標車線決定部110は、例えば、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。目標車線決定部110は、例えば、経路において分岐箇所や合流箇所などが存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、目標車線を決定する。目標車線決定部110により決定された目標車線は、目標車線情報182として記憶部180に記憶される。
<自動運転制御部120>
自動運転制御部120は、自動運転モード制御部130と、認識部140と、切替制御部150と、を備える。
<自動運転モード制御部130>
自動運転モード制御部130は、自動運転制御部120が実行する自動運転のモードを決定する。本実施形態における自動運転のモードには、以下のモードが含まれる。なお、以下はあくまで一例であり、自動運転のモード数は任意に決定されてよい。また、自動運転のモードにおけるレベルの呼称も一例である。
自車両Mの自動運転制御は、例えば、第1運転状態(「第1支援状態」)と、第2運転状態(「第1支援状態」)と、第3運転状態(「第2支援状態」)とを有する。
ここで、特許請求の範囲に記載の「第1支援状態」は、本実施形態では「第1運転状態」と「第2運転状態」をいう。特許請求の範囲に記載の「第2支援状態」は、本実施形態では「第3運転状態」をいう。
第3運転状態は、ドライバーの負担が第2運転状態よりも軽い、または、自動化度が第2運転状態より高い。第2運転状態は、ドライバーの負担が第1運転状態よりも軽い、または、自動化度が第1運転状態より高い。
例えば、第1運転状態においては、ドライバーがステアリングハンドルを把持する必要があるが、第2運転状態においては、ドライバーがステアリングハンドルを把持する必要がない。
[第3運転状態] 第3運転状態は、システム主導での運転であり、ドライバーによるシステム監視が必要である。第3運転状態が実行されている場合、限られたシーンにて走行を自動的に行われる(システム監視は必要となる)。
ここで、第3運転状態で選択される走行態様の一例としては、例えば、渋滞シーンでは渋滞時に前走車両に追従する渋滞追従モード(低速追従モード;TJP(Traffic Jam Pilot))がある。渋滞シーンでは、混雑した高速道路上で前走車両に追従することで安全な自動運転を実現することができる。渋滞追従モードは、例えば自車両Mの走行速度が所定速度以上(例えば、60km/h以上)になった場合に解除される。また、渋滞追従モードの終了するタイミングで第3運転状態から他の走行態様に切り替わる場合もあるが、第3運転状態において選択可能な他の走行態様に切り替わってもよい(後記図5の「制御状態の遷移の概要」参照)。
なお、第3運転状態では、ドライバモニタカメラ(運転者監視カメラ)を行い、後方などへの視線であるか、運転交代にすぐに反応できるか(寝ていたり、気絶していないか)の判定をシステムが行う。
[第2運転状態] 第2運転状態は、第3運転状態の次に自動運転の度合が高いモードである。第2運転状態が実行されている場合、原則として全ての車両制御が自動的に行われるが、場面に応じて自車両Mの運転操作が車両乗員に委ねられる。
一例を挙げると、第2運転状態での走行ではあくまでも本線判定を行うものであるとすると、本線を走行する限りでの運転支援となる。よって、分合流や本線上の料金所(例えば、料金所)や、片側1車線の本線などは、第2運転状態での走行は行わない。
このため、第2運転状態は、車両乗員は自車両Mの周辺や状態を監視している必要がある第3運転状態と比べて周辺監視義務が増加する。
[第1運転状態] 第1運転状態は、第2運転状態の次に自動運転の度合が高いモードである。第1運転状態が実行されている場合、車両乗員は、必要な動作としては、常にハンドル把持となる(場面に応じた確認操作ではない)。このため、車両乗員は自車両Mの周辺や状態を監視している必要がある。
第1運転状態および第2運転状態では、例えば、車線変更のタイミングが車両乗員に通知され、車両乗員がHMI70に対して車線変更を指示する操作を行った場合に、自動的な車線変更が行われる。
<自動運転モード制御部130>
自動運転モード制御部130は、HMI70に対する車両乗員の操作、行動計画生成部144により決定されたイベント、軌道生成部147により決定された走行態様などに基づいて、自動運転のモードを決定する。自動運転のモードは、HMI制御部170に通知される。また、自動運転のモードには、自車両Mの検知デバイスDDの性能等に応じた限界が設定されてもよい。例えば、検知デバイスDDの性能が低い場合には、第3運転状態は実行されないものとしてよい。
何れの自動運転のモードにおいても、HMI70における運転操作系の構成に対する操作によって、手動運転モードに切り替えること(オーバーライド)は可能である。オーバーライドは、例えば自車両Mの車両乗員によるHMI70の運転操作系に対する操作が、所定時間以上継続した場合、所定の操作変化量(例えばアクセルペダル71(後記)のアクセル開度、ブレーキペダル74(後記)のブレーキ踏量、ステアリングホイール78(後記)のステアリング操舵角)以上の場合、または運転操作系に対する操作を所定回数以上行った場合に開始される。
<認識部140>
認識部140は、自車位置認識部141と、外界認識部142と、人検知部143(検知部)と、AI(Artificial Intelligence:人工知能)アクセラレータ(Accelerator)143A(検知部)と、行動計画生成部144と、軌道生成部147と、を備える。
<自車位置認識部141>
自車位置認識部141は、記憶部180に格納された高精度地図情報181と、ファインダ20、レーダ30、カメラ40、ナビゲーション装置50、または車両センサ60から入力される情報とに基づいて、自車両Mが走行している車線(走行車線)、および、走行車線に対する自車両Mの相対位置を認識する。
自車位置認識部141は、高精度地図情報181から認識される道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ40によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
図4は、自車位置認識部141により走行車線に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。図4において、第1車線L1は、道路区画線LL、および道路区画線CLによって区画される走行車線、第2車線L2は、道路区画線CL、および道路区画線RLによって区画される走行車線であり、いずれも+X方向に進行する車両が走行する車線である。車線L1〜L2は、同方向の隣接車線である。また、第1車線L1の左側には、路肩が存在する。
図4に示すように、自車位置認識部141は、例えば、自車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央MLからの乖離OS、および自車両Mの進行方向の走行車線中央MLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する自車両Mの相対位置として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部141は、自車線L1のいずれかの側端部に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部141により認識される自車両Mの相対位置は、目標車線決定部110に提供される。
<外界認識部142>
図2に戻って、外界認識部142は、ファインダ20、レーダ30、カメラ40等から入力される情報に基づいて、周辺車両の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両とは、例えば、自車両Mの周辺を走行する車両であって、自車両Mと同じ方向に走行する車両である。周辺車両の位置は、他車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、他車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、上記各種機器の情報に基づいて把握される、周辺車両の加速度、車線変更をしているか否か(あるいは車線変更をしようとしているか否か)を含んでもよい。また、外界認識部142は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者その他の物体の位置を認識してもよい。
<人検知部143>
人検知部143は、カメラ40によって撮影された画像から人を検出する。具体的には、人検知部143は、AIアクセラレータ143Aを用いて特定エリアの特定物標(人、自転車など)を検出する。人検知部143は、AIアクセラレータ143Aに対して人検出要求を発行し、AIアクセラレータ143Aは、CPU以外でAIの計算を実行して、人検出結果を人検知部143に送信する。人検出には高速性が求められるので、人検出にAIアクセラレータ143Aを用いている。だたし、AIアクセラレータ143Aを用いない態様でも構わない。
なお、説明の便宜上、人検知部143は、カメラ40と外界認識部142とは別個に記載したが、特定物標を検知できるものであればよく、カメラ40で撮影された画像から人等を抽出する画像処理部、また外界認識部142の内部処理において画像の輪郭から人等を認識・検知するものでもよい。この場合、人検知部143は、図2の認識部140から除かれる。
また、後記するように、通信装置55が入手したVICS情報を使って、人検知部143が検知した人の認識確率をさらに上げることも可能である。
<AIアクセラレータ143A>
AIアクセラレータ143Aは、人を検出する専用プロセッサであり、CPU以外の計算リソースを用いる。AIアクセラレータ143Aは、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)を強化したプロセッサよる画像処理、FPGA(Field Programmable Gate Array)を用いた信号処理のアクセラレートである。また、AIアクセラレータ143Aは、専用ハード(例えば、GPU)上でAIの計算を実行する。
<行動計画生成部144>
行動計画生成部144は、自動運転のスタート地点、および/または自動運転の目的地を設定する。自動運転のスタート地点は、自車両Mの現在位置であってもよいし、自動運転を指示する操作がなされた地点でもよい。行動計画生成部144は、そのスタート地点と自動運転の目的地との間の区間において、行動計画を生成する。なお、これに限らず、行動計画生成部144は、任意の区間について行動計画を生成してもよい。
行動計画は、例えば、順次実行される複数のイベント(後記図*6の「自動運転で実現する機能」参照)で構成される。イベントには、例えば、自車両Mを減速させる減速イベントや、自車両Mを加速させる加速イベント、走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させるレーンキープイベント、走行車線を変更させる車線変更イベント、自車両Mに前走車両を追い越させる追い越しイベント、分岐ポイントにおいて所望の車線に変更させたり、現在の走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させたりする分岐イベント、本線に合流するための合流車線において自車両Mを加減速させ、走行車線を変更させる合流イベント、自動運転の開始地点で手動運転モードから自動運転モードに移行させたり、自動運転の終了予定地点で自動運転モードから手動運転モードに移行させたりするハンドオーバイベント等が含まれる。
行動計画生成部144は、目標車線決定部110により決定された目標車線が切り替わる箇所において、車線変更イベント、分岐イベント、または合流イベントを設定する。行動計画生成部144によって生成された行動計画を示す情報は、行動計画情報183(後記)として記憶部180に格納される。
行動計画生成部144は、制御状態変更部145と、報知制御部146とを備える。
<制御状態変更部145>
制御状態変更部145は、少なくとも、第1運転状態または第2運転状態と、第3運転状態とのいずれかで自車両Mを動作させる。第1運転状態または第2運転状態とは、少なくともドライバーに周辺監視のタスクが課される運転状態である。第3運転状態とは、ドライバーに課されるタスクが第2運転状態よりも低減される(つまり、第2運転状態よりも自動化率が高い)運転状態である。例えば、第1運転状態は、低レベルの自動運転であり、必要に応じてステアリングホイール78(図3参照)を把持するタスクがドライバーに課される運転状態である。第2運転状態は、第1運転状態と比して高レベルの自動運転であり、ステアリングホイール78を把持するタスクがドライバーに課されない運転状態である。
なお、第1運転状態が、ドライバーが手動運転を行っている状態、またはADAS(Advanced Driver Assistance System)が作動している状態である場合には、第2運転状態は、自動運転が行われている状態であってもよい。ADASは、ACC(Adaptive Cruise Control System)やLKAS(Lane Keeping Assist System)に代表される運転支援システムである。
本実施形態では、制御状態変更部145は、下記の車両制御を行う。実際には、制御状態変更部145は、自動運転制御部120の機能部であり、制御状態変更部145の動作は、自動運転制御部120の動作と読み替えられる。
制御状態変更部145は、少なくとも、第1運転状態と、第1運転状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2運転状態とのいずれかで自車両Mを動作させ、自車両Mが第1運転状態で動作している場合において、人検知部143によって特定物標を認識した場合には第1運転状態を継続させるとともに、自車両Mが第2運転状態で動作している場合において、特定物標を認識した場合には第1運転状態へ遷移させる。
制御状態変更部145は、自車両Mが第2運転状態で動作している場合において、特定物標と自車両Mとの相対距離(自レーン上で衝突回避が必要か?)に基づいて、第1運転状態への遷移タイミングまたは第1運転状態への遷移までの猶予時間を変更(後記図14の「遷移までの猶予時間の変更」)参照)する。
制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態で動作している場合において、特定物標と自車両Mとの相対距離に基づいて、第1運転状態または第2運転状態への遷移先を変更(後記図15の「レーン判定」)参照)する。一例を挙げると、制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態で動作している場合において、特定物標と自車両Mとの相対距離に基づいて、自レーン上の場合第1運転状態へ遷移先を変更し、隣接レーン・路肩上の場合第2運転状態へ遷移先を変更する。
制御状態変更部145は、自車両Mが第1運転状態で動作している場合において、第1運転状態から第2運転状態への遷移を、人検知部143によって特定物標を認識した後では抑制する、
制御状態変更部145は、自車両Mが第2運転状態で動作している場合には、第1運転状態で動作している場合に比べて、特定物標のうち人認識度合いを上げる。人認識度合いを上げるとは、通信装置55(図2参照)によって取得した渋滞情報をもとに、渋滞の発生原因である事故や工事の区間を特定し、この事故や工事の区間で認識された人は、警察官や工事関係者、誘導員であると判断することである。渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者を識別すること(ここでは、路肩を歩くトイレに向かった歩行者も他の人物と同一の振る舞いとすること)が可能となる。
制御状態変更部145は、通信装置55によって取得した渋滞情報をもとに、人認識度合いを上げる。
制御状態変更部145は、特定物標の検出位置と自車両Mの検出位置が自レーン上である場合、第2運転状態からの遷移先での第1運転状態による運転支援動作内容を、特定物標の検出位置と自車両Mの検出位置が自レーン外である場合より低減させる。一例を挙げると、制御状態変更部145は、自レーン上の場合第1制御状態へ遷移し、自レーン外であれば第2制御状態へ遷移する。
制御状態変更部145は、第2運転状態から第1運転状態へ遷移して、第1運転状態にて運転支援を行う支援内容において、第2運転状態で動作中に、特定物標を検知して第1運転状態へ遷移した場合には、特定物標を検知しないで第1運転状態へ遷移した場合より支援内容を低減させる。
なお、自車両Mの運転状態を、第2運転状態から第1運転状態に遷移する処理の詳細、および第1運転状態から第2運転状態に戻す所定の条件の詳細(後記図16の「レベルを上げる条件」参照)については後記する。
<報知制御部146>
報知制御部146は、制御状態変更部145によって自車両Mの運転状態が第1運転状態に遷移した場合、自車両Mのドライバーに対して第1運転状態に遷移した旨を報知する。また、制御状態変更部145によって自車両Mの運転状態が自動運転を停止する「手動運転(マニュアル運転)」に遷移した場合、自車両Mのドライバーに対して手動運転に遷移した旨を報知する。報知制御部146は、記憶部180に予め記憶される音声情報をスピーカ70に出力させる。音声情報には、例えば、「人を認識したので自動運転モードを停止します」等の音声を示す情報が含まれる。
なお、上述した音声は、一例であってこれに限られず、人の検知による運転状態の遷移を自車両Mのドライバーに報知することが可能であれば、他の音や音声であってもよい。また、音声による通知に限らず、発光、表示、振動などによって報知を行ってもよい。
<軌道生成部147>
軌道生成部147は、レーンキープイベントを実行する際に、定速走行、追従走行、低速追従走行、減速走行、カーブ走行、障害物回避走行などのうちいずれかの走行態様を決定し、決定された走行態様に基づいて、軌道の候補を生成する。
また、軌道生成部147は、生成された軌道の候補に対して、例えば、計画性と安全性の二つの観点で評価を行い、走行制御部160に出力する軌道を選択する。計画性の観点からは、例えば、既に生成されたプラン(例えば行動計画)に対する追従性が高く、軌道の全長が短い場合に軌道が高く評価される。例えば、右方向に車線変更することが望まれる場合に、一旦左方向に車線変更して戻るといった軌道は、低い評価となる。安全性の観点からは、例えば、それぞれの軌道点において、自車両Mと物体(周辺車両等)との距離が遠く、加減速度や操舵角の変化量などが小さいほど高く評価される。
<切替制御部150>
図2に戻って、切替制御部150は、自動運転切替スイッチ87(図3参照)から入力される信号、その他に基づいて自動運転モードと手動運転モードとを相互に切り替える。また、切替制御部150は、HMI70における運転操作系の構成に対する加速、減速または操舵を指示する操作に基づいて、自動運転モードから手動運転モードに切り替える。例えば、切替制御部150は、HMI70における運転操作系の構成から入力された信号の示す操作量が閾値を超えた状態が、基準時間以上継続した場合に、自動運転モードから手動運転モードに切り替える(オーバーライド)(後記図*6の「自動運転で実現する機能」参照)。
また、切替制御部150は、オーバーライドによる手動運転モードへの切り替えの後、所定時間の間、HMI70における運転操作系の構成に対する操作が検出されなかった場合に、自動運転モードに復帰させてもよい。また、切替制御部150は、例えば自動運転の終了予定地点で自動運転モードから手動運転モードに移行するハンドオーバー制御を行う場合に、車両乗員に対して事前にハンドオーバリクエストを通知するため、その旨の情報を、HMI制御部170に出力する。
<走行制御部160>
走行制御部160は、軌道生成部147によって生成された軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、およびブレーキ装置220を制御する。
<HMI制御部170>
HMI制御部170は、自動運転制御部120により自動運転のモードの情報が通知されると、モード別操作可否情報184(後記図6参照)を参照して、自動運転のモードの種別に応じてHMI70を制御する。
HMI制御部170は、自動運転制御部120から取得したモードの情報に基づいてモード別操作可否情報184を参照することで、使用が許可される装置(ナビゲーション装置50およびHMI70の一部または全部)と、使用が許可されない装置とを判定する。また、HMI制御部170は、判定結果に基づいて、非運転操作系のHMI70、またはナビゲーション装置50に対する車両乗員からの操作の受け付けの可否を制御する。
例えば、車両制御装置100が実行する運転モードが手動運転モードの場合、車両乗員は、HMI70の運転操作系(例えば、アクセルペダル71、ブレーキペダル74、シフトレバー76、およびステアリングホイール78等)(図3参照)を操作する。また、車両制御装置100が実行する運転モードが自動運転モードの第1運転状態、第2運転状態等である場合、車両乗員には、自車両Mの周辺監視義務が生じる。
このような場合、車両乗員の運転以外の行動(例えばHMI70の操作等)により注意が散漫になること(ドライバーディストラクション)を防止するため、HMI制御部170は、HMI70の非運転操作系の一部または全部に対する操作を受け付けないように制御を行う。この際、HMI制御部170は、自車両Mの周辺監視を行わせるために、外界認識部142により認識された自車両Mの周辺車両の存在やその周辺車両の状態を、表示装置82(図3参照)に画像などで表示させるとともに、自車両Mの走行時の場面に応じた確認操作をHMI70に受け付けさせてよい。
また、HMI制御部170は、運転モードが自動運転の第3運転状態である場合、ドライバーディストラクションの規制を緩和し、操作を受け付けていなかった非運転操作系に対する車両乗員の操作を受け付ける制御を行う。例えば、HMI制御部170は、表示装置82に映像を表示させたり、スピーカ83(図3参照)に音声を出力させたり、コンテンツ再生装置85(図3参照)にDVDなどからコンテンツを再生させたりする。なお、コンテンツ再生装置85が再生するコンテンツには、DVDなどに格納されたコンテンツの他、例えば、テレビ番組等の娯楽、エンターテイメントに関する各種コンテンツが含まれてよい。また、上述した図6に示す「コンテンツ再生操作」は、このような娯楽、エンターテイメントに関するコンテンツ操作を意味するものであってよい。
また、第3運転状態から第2運転状態または第1運転状態に遷移される場合、すなわち車両乗員の周辺監視義務が増加する自動運転のモードの変更が行われる場合、HMI制御部170は、後述する制御状態変更部145からの通知を受けて、ナビゲーション装置50または非運転操作系のHMI70に所定の情報を出力させる。所定の情報とは、周辺監視義務が増加すること示す情報や、ナビゲーション装置50または非運転操作系のHMI70に対する操作許容度が低くなる(操作が制限される)ことを示す情報である。なお、所定の情報は、これらに限定されるものではなく、例えばハンドオーバー制御への準備を促すような情報であってもよい。
上述したように、HMI制御部170は、例えば運転モードが上述した第3運転状態から第2運転状態または第1運転状態へ遷移する所定時間前や自車両Mが所定速度に至る前に車両乗員に対して警告等を報知することで、自車両Mの周辺監視義務が車両乗員に課されることを、適切なタイミングで車両乗員に通知することができる。この結果、自動運転の切り替わりへの準備期間を車両乗員に与えることができる。
<記憶部180>
記憶部180には、例えば、高精度地図情報181、目標車線情報182、行動計画情報183、モード別操作可否情報184などの情報が格納される。記憶部180は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等で実現される。プロセッサが実行するプログラムは、予め記憶部180に格納されていてもよいし、車載インターネット設備等を介して外部装置からダウンロードされてもよい。また、プログラムは、そのプログラムを格納した可搬型記憶媒体が図示しないドライブ装置に装着されることで記憶部180にインストールされてもよい。
高精度地図情報181は、ナビゲーション装置50が有するナビ地図よりも高精度な地図情報である。高精度地図情報181は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。上記境界には、レーンマークの種別・色・長さ・路幅・路肩幅・本線幅・車線幅・境界位置・境界種別(ガードレール・植栽・縁石)・ゼブラゾーンなどがあり、これらの境界が高精度地図内に含まれている。
また、高精度地図情報181には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事や交通事故、渋滞等によって車線が封鎖されているといった情報が含まれる。
[制御状態の遷移概要]
図5は、制御状態の遷移の概要を説明する図である。
図5に示すように、車両制御装置100を備える車両は、「手動運転」と「自動運転」とを有し、「手動運転」から「自動運転」には「自車位置不確定+ドライバーSW操作」により遷移し、「自動運転」から「手動運転」には「ブレーキ操作、SW操舵システムのハンドオーバー要求で終了」により遷移する。
「自動運転」は、例えば、ドライバー周辺監視・ハンドル把持の第1運転状態と、ドライバー周辺監視・ハンドル把持無しの第2運転状態と、第2運転状態よりも自動化率が高いもしくは運転タスクが低い、ドライバーセカンドタスク(後記図6参照)可能・ハンドル保持無しの第3運転状態とを有する。
図5に示すように、第1運転状態は、「合流・分岐支援」と「LKAS+ACC,ALC,TJA」とを有する。第2運転状態および第3運転状態からの「合流・分岐」により、第1運転状態の「合流・分岐支援」状態に遷移し、第2運転状態の「合流・分岐」により、第2運転状態および第3運転状態からの「合流・分岐」に遷移する。
第2運転状態の「自動経路走行」へは、第1運転状態の「LKAS+ACC,ALC,TJA」による自己位置確定、または「手動運転」による「自車位置確定+ドライバーSW操作」により遷移する。
また、第1運転状態から第2運転状態へは自動で遷移する。仮に高速道上にてMAIN/SETボタン操作を受けても、必ず第1運転状態からスタートしますので、手動運転から第2運転状態への直接遷移はない。
また、第1運転状態からの遷移には、高速道路の本線上での自己位置確立が条件となる。自己位置確立としては、GPS等の位置測位+カメラ等の自律センサにて検出した道路形状と高精度地図上の道路形状とが一致していることも自己位置確定には必要な行為となる。
また、第3運転状態に遷移可能である場合、第2運転状態の「自動経路走行」で「渋滞遭遇」により、第3運転状態の「渋滞追従(TJP)」へと遷移する。第3運転状態の「渋滞追従(TJP)」で「渋滞離脱」により、第2運転状態の「自動経路走行」へと遷移する。
また、第2運転状態や第3運転状態時にドライバーがハンドル把持を行っても、遷移は行わない。ただし、操舵入力が所定以上発生した場合には第1運転状態の「LKAS+ACC,ALC,TJA」へと遷移する。
[制御状態の遷移概要]
図6は、モード別操作可否情報184の一例を示す図である。
図6に示すモード別操作可否情報184は、運転モードの項目として「手動運転モード」、「自動運転モード」とを有する。「自動運転モード」として、上述した「第3運転状態」、「第2運転状態」、および「第1運転状態」等を有する。
また、モード別操作可否情報184は、非運転操作系の項目として、ナビゲーション装置50に対する操作である「ナビゲーション操作」、コンテンツ再生装置85に対する操作である「コンテンツ再生操作」、表示装置82に対する操作である「インストルメントパネル操作」等を有する。図6に示すモード別操作可否情報184の例では、上述した運転モードごとに非運転操作系に対する車両乗員の操作の可否が設定されているが、対象のインターフェース装置は、これに限定されるものではない。
[走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、およびブレーキ装置220]
図2に戻って、車両制御装置100は、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、およびブレーキ装置220を制御する。
<走行駆動力出力装置200>
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、自車両Mが内燃機関を動力源とした自動車である場合、エンジン、変速機、およびエンジンを制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)を備え、自車両Mが電動機を動力源とした電気自動車である場合、走行用モータおよび走行用モータを制御するモータECUを備え、自車両Mがハイブリッド自動車である場合、エンジン、変速機、およびエンジンECUと走行用モータおよびモータECUとを備える。
走行駆動力出力装置200がエンジンのみを含む場合、エンジンECUは、後述する走行制御部160から入力される情報に従って、エンジンのスロットル開度やシフト段等を調整する。走行駆動力出力装置200が走行用モータのみを含む場合、モータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、走行用モータに与えるPWM信号のデューティ比を調整する。走行駆動力出力装置200がエンジンおよび走行用モータを含む場合、エンジンECUおよびモータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、互いに協調して走行駆動力を制御する。
<ステアリング装置210>
ステアリング装置210は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、車両制御装置100から入力される情報、または入力されるステアリング操舵角またはステアリングトルクの情報に従って電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
<ブレーキ装置220>
ブレーキ装置220は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、制動制御部とを備える電動サーボブレーキ装置である。電動サーボブレーキ装置の制動制御部は、走行制御部160から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。電動サーボブレーキ装置は、ブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。
なお、ブレーキ装置220は、上記説明した電動サーボブレーキ装置に限らず、電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。電子制御式油圧ブレーキ装置は、走行制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する。また、ブレーキ装置220は、走行駆動力出力装置200に含まれ得る走行用モータによる回生ブレーキを含んでもよい。
以下、上述のように構成された車両制御装置100の動作について説明する。
[車両制御装置100の車両制御処理の基本動作]
図7は、高速道路での自動運転において、自車両Mの車両制御を説明する図である。図7において、第1車線L1は、道路区画線LL、および道路区画線CLによって区画される走行車線、第2車線L2は、道路区画線CL、および道路区画線CLによって区画される走行車線、第3車線L3は、道路区画線CL、および道路区画線RLによって区画される追越車線であり、いずれも+X方向に進行する車両が走行する車線である。車線L1〜L3は、同方向の隣接車線である。また、第1車線L1の左側には、路肩が存在する。また、図示は省略するが、車線L1〜L3の対向車線(つまり、−X方向に進行する車両が走行する車線)が存在する。なお、自車線の右側に路肩が存在する場合については、以降の説明の左右を逆に読み替えればよい。
図7の例において、自車両Mは、第1車線L1を走行しており、第1車線L1の前方に他車両m1、m2、m3、m4が存在している。車両m2に車両m3が追突し、車両m2および車両m3は停止している。また、車両m1は車両m2の関連車両であり、車両m2の前方で停車している。追突事故の発生を受けて、人(事故処理員、警察官、車両m3のドライバー等)Aが第1車線L1の左端、追突車両m2の後方の路肩付近に立っている。
図7のハッチング部は、車両m4の通路を塞ぐオクルージョン(occlusion)範囲を示している。車両m4は、追突事故現場の第1車線L1を避けて第1車線L1から第2車線L2に車線変更しようとしている。
自車両Mは、走行中、図7の一点鎖線に示すカメラ40(図1参照)による検出を行いながら走行している。従来例であれば、自車両Mのドライバーが目視によって、追突事故現場の状況を認識し、車両m4と同様に、追突事故現場の前方において、第1車線L1から第2車線L2に車線変更することになる。しかし、この場合、第1車線L1の追突事故現場にかなり接近してから自車両Mのドライバーが追突事故現場を認識することもあり得る。これに対し、本実施形態では、外界認識部142は、カメラ40によって撮像された画像に基づいて、車線L1〜L3(さらには路肩)の人を認識している。したがって、制御状態変更部145は、自車両Mが前記第2運転状態で動作している場合において、外界認識部142によって認識された人に基づいて、自車両Mの運転状態を第1運転状態に遷移させる。また、制御状態変更部145は、第1運転状態において、人を認識した場合には第1運転状態を継続させる(運転状態のレベルアップを抑制する)。これにより、人がいない区間にて、人を認識した場合には緊急事態であるため、速やかに運転交代を行うことが可能となる。
なお、図7では、特定エリア(高速道路)での追突事故で、特定物標として人(事故処理員)を例に採っているが、車両故障、工事現場、検問地点等には人がいる可能性があり、さらには渋滞時の路肩上にはトイレへ向かう歩行者がいる可能性がある。なお、料金所は、特定エリア外となり、第2運転状態を提供しない。本線上に料金所がある場合にも、所定距離手前で第1運転状態へ遷移をする。
図8は、車両制御装置100の車両制御処理を示す基本フローチャートである。本フローは、自動運転制御部120(図2参照)により所定周期で繰り返し実行される。
ステップS101において、自動運転制御部120の制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態によって動作しているか否かを判定する。自車両Mが第3運転状態によって動作している場合は、ステップS102に進み、自車両Mが第3運転状態によって動作していない場合は、本フローの処理を終了する。第3運転状態は、特定物標(歩行者・自転車)の入場が規制された特定エリアを走行していることを条件の一つとし、具体的には、特定エリアは、高速道路である。
ステップS102において、制御状態変更部145は、特定物標を認識したか否かを判定する。特定エリア(高速道路)において特定物標を認識しない場合(ステップS102:No)、ステップS104で第3運転状態を維持して本フローの処理を終了する。
特定エリア(高速道路)において特定物標を認識した場合(ステップS102:Yes)、人がいないはずの区間で人を認識しており緊急事態であるため、速やかに運転交代を行う必要がある。この場合、第3運転状態から第2運転状態にレベルを下げる場合と、第1運転状態にレベルを下げる場合とがある。すなわち、自動運転モード下において、第3運転状態から第2運転状態または第1運転状態への遷移のように、周辺監視義務がより増加するモードへ変更させる。
例えば、図7に示すように、特定エリア(高速道路)の第1車線L1で追突事故の発生を受けて、人(事故処理員、警察官、車両m3のドライバー等)Aが第1車線L1の左端、追突車両m2の後方の路肩付近に立っている場合である。この場合、第3運転状態から第2運転状態または第1運転状態へ、周辺監視義務がより増加するモードへ変更させる。
図9は、特定エリア(高速道路)で走行中の自車両Mのドライバーからみた車両前方を示す図である。図9に示すように、自車線の右側の路肩に荷物を積載したトラックが停車しており、トラックの後方にはトラックから落下した荷物Cと、人Bが立っている。外界認識部142は、カメラ40(図1参照)によって撮像された画像に基づいて、人や荷物を認識(図9のフレーム参照)する。この場合、特定エリア(高速道路)の隣接車線で人Bを認識したので、速やかに運転交代を行う必要があると判断して第3運転状態から第1運転状態へレベルを下げる。
図10は、特定エリア(高速道路)で夜間走行中の自車両Mのドライバーからみた車両前方を示す図である。図10に示すように、事故等の発生を受けて、特定物標として人マネキンDが路肩付近に設置されている。人マネキンDは胴体に反射ベストd1(特徴物標)を着用し、手に持つ棒d2(特徴物標)は揺動している。ここで、人または人を表す物品(ここでは人マネキンD)を、特定物標と呼び、人または人を表す物品に付された反射ベストd1や棒d2は、特徴物標と呼ぶ。
夜間であるので、棒d2は発光している。外界認識部142は、カメラ40によって撮像された画像に基づいて、人マネキンDを認識(図10のフレーム参照)する。この場合、特定エリア(高速道路)の隣接車線で人マネキンDおよび棒d2(特徴物標)を認識したので、渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者ではないものの事故・工事作業中であると判断して第3運転状態から第1運転状態へレベルを下げる。
図8のフローに戻って、ステップS103おいて、特定エリア(高速道路)上で認識した特定物標が、自車線または隣接車線にあるか否かを判定する。ここで特定物標が自車線または隣接車線にない場合とは、例えば、人が反対車線や隣接路肩にいるときである。前記図7の例では、自車両Mは、第3運転状態で第1車線L1を走行しており、外界認識部142が、第1車線L1の路肩付近に立っている人Aを認識した。
なお、制御状態変更部145(図2参照)は、特定物標を検出した場合に運転状態をレベルダウンした際のレベルダウン履歴を、記憶部180に記憶しておく(後記図16参照)。
認識した特定物標が、自車線または隣接車線にない場合(ステップS103:No)、特定エリア(高速道路)で人を認識したものの自車両Mに直接影響を及ぼすことはないと判断してステップS105で制御状態変更部145は、第3運転状態から第2運転状態へ遷移して本フローの処理を終了する。
図11は、ナビゲーション装置50またはHMI70が出力する遷移報知情報の一例を示す図である。図11に示すように、HMI制御部170は、ナビゲーション装置50またはHMI70を制御することで、自車両Mが第3運転状態から第2運転状態にレベルダウンすることを画像や音声などで車両乗員に報知する。ここでは、ナビゲーション装置50またはHMI70は、「人を認識したので第2運転状態へ遷移します」を画像や音声などで報知する。
図8のフローに戻って、上記ステップS103おいて、認識した特定物標は、自車線または隣接車線にある場合(ステップS103:Yes)、ステップS106で第3運転状態から第1運転状態へ遷移して本フローの処理を終了する。例えば、前記図7の例のように、人Aが第1車線L1の路肩付近に立っている場合(完全に路肩ではないので)、特定物標が自車線または隣接車線にあると判定して、第3運転状態から第1運転状態へ遷移する。なお、特定物標が自車線または隣接車線にない場合とは、例えば特定物標の場所が路肩や自車線と隣接しない車線である場合や対向車線に存在する場合である。
図12は、ナビゲーション装置50またはHMI70が出力する自動運転停止報知情報の一例を示す図である。図12に示すように、HMI制御部170は、ナビゲーション装置50またはHMI70を制御することで、自車両Mが第1運転状態に遷移することを画像や音声などで車両乗員に報知する。ここでは、ナビゲーション装置50またはHMI70は、「人を認識したので第1運転状態へ遷移します」を画像や音声などで報知する。
このように、自車線、隣接車線、および隣接路肩を、特定物標の検出対象とすることで、反対車線の人など自車両Mに直接影響を及ぼすことはない場合を除外し、過検知による自動運転のレベルダウンを防ぐことが可能となる。
上記図8のフローで説明したように、車両制御装置100は、自車両Mが、特定物標(歩行者・自転車)の入場が規制された特定エリアを走行していることを条件に、第1運転状態から第2運転状態に、または第2運転状態から第1運転状態に遷移する。そして、第1運転状態で特定物標を認識した場合には第1運転状態を継続させるとともに、第3運転状態で特定物標を認識した場合には第2運転状態または第1運転状態へ遷移する。速やかに運転交代を行うことが可能となる。例えば、自動運転中に、第3運転状態(システム運転主体、ドライバはシステム監視)にて走行中、他車両以外に“人”を検出した場合には、第1運転状態(システムの運転支援、ドライバーは周辺監視・システム監視)へ状態遷移する。
また、上記図8のフローで説明したように、車両制御装置100は、特定物標が自車線または隣接車線にあるか否かを判定し、特定物標が自車線または隣接車線にある場合、第1運転状態へ遷移する一方、特定物標が自車線または隣接車線にない場合、第3運転状態から第2運転状態に遷移させる。これにより、速やかに自動運転を停止するとともに、反対車線の人などの過検知を防ぎ、車両制御の実効を図ることが可能となる。
図13は、自車両Mの車両制御を説明する図である。図13において、第1車線L1は、道路区画線LL、および道路区画線CLによって区画される走行車線、第2車線L2は、道路区画線CL、および道路区画線RLによって区画される走行車線であり、いずれも+X方向に進行する車両が走行する車線である。車線L1〜L2は、同方向の隣接車線である。また、第1車線L1の左側には、路肩が存在する。
図13の例において、自車両Mは、第1車線L1を走行しており、第1車線L1の前方に他車両m12、m13、m14が存在している。車両m12に車両m13が追突し、車両m12および車両m13は停止している。また、第2車線L2には、他車両m11、m15、m16が存在している。
車両m14は、図13の矢印に示すように、追突事故現場の第1車線L1を避けて第1車線L1から第2車線L2に車線変更し、第2車線L2を走行中の車両m11に追従しようとしている。
図13に示すように、追突事故の発生を受けて、人(例えば、警察官)Eが第1車線L1の左端、追突車両m13の後方の第1車線L1(自レーン)上に立っている。人Eは手旗e1を振って、追突事故の発生を走行車両に報知している。
本実施形態では、車両制御装置100は、車線L1〜L2、および車線L1の路肩の特定物標(ここでは警察官E)を認識し、自車両Mが前記第2運転状態で動作している場合において、制御状態変更部145は、外界認識部142によって認識された人に基づいて、自車両Mの運転状態を第1運転状態に遷移させる。また、制御状態変更部145は、第1運転状態において、人を認識した場合には第1運転状態を継続させる。これにより、人がいない区間にて、人を認識した場合には緊急事態であるため、速やかに運転交代を行うことが可能となる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間変更」)の動作]
第1運転状態への遷移タイミングまたは第1運転状態への遷移までの猶予時間を変更する例である。
図14は、車両制御装置100の車両制御処理「遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間変更」)の一例を示すフローチャートである。図8と同じ処理を行うステップには同一ステップ番号を付して重複箇所の説明を省略する。
ステップS103において、特定エリア(高速道路)上で認識した特定物標が、自車線または隣接車線にあるか否かを判定する。前記図13の例では、自車両Mは、第2運転状態で第1車線L1を走行しており、外界認識部142が、第1車線L1の路肩付近に立っている人(警察官E)を認識した。
上記ステップS103において、認識した特定物標は、自車線または隣接車線にいない場合(ステップS103:No)、ステップS121で制御状態変更部145は、認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値より大きいか否かを判定する。
認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値より大きい場合(ステップS121:Yes)、ステップS122で制御状態変更部145は、第3運転状態から第2運転状態への遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間を変更(猶予時間を長い方へ変更)してステップS105に進む。また、認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値以下の場合(ステップS121:No)、遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間を変更は行わずそのままステップS105に進む。
このように、第3運転状態において、特定物標と自車両Mとの相対距離が大きい場合には、第2運転状態への遷移タイミングまたは遷移までの猶予時間を変更することで、緊急時には即座運転交代を図るとともに、特定物標が遠方の場合には緩やかな運転交代を図ることができる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「レーン判定」)の動作]
自レーン上または隣接レーン・路肩上による第1運転状態または第2運転状態への遷移を変更する例である。
図15は、車両制御装置100の車両制御処理(「レーン判定」)の一例を示すフローチャートである。
ステップS201において、自動運転制御部120の制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態によって動作しているか否かを判定する。自車両Mが第3運転状態によって動作している場合は、ステップS102に進み、自車両Mが第2運転状態によって動作していない場合は、本フローの処理を終える。
ステップS202において、制御状態変更部145は、特定物標を認識したか否かを判定する。特定エリア(高速道路)において特定物標を認識しない場合(ステップS202:No)、ステップS203で第3運転状態を維持して本フローの処理を終了する。
特定エリア(高速道路)において特定物標を認識した場合(ステップS202:Yes)、人がいないはずの区間で人を認識しており緊急事態であるため、速やかに運転交代を行う必要がある。この場合、第3運転状態から第1運転状態にレベルを下げる場合と、第3運転状態から第2運転状態にレベルを下げる場合と、自動運転を停止する「手動運転(マニュアル運転)」に遷移する場合とがある。すなわち、自動運転モード下において、第3運転状態から第1運転状態または第2運転状態への遷移のように、周辺監視義務がより増加するモードへ変更させる。
上記ステップS204において、認識した特定物標が、自車線または隣接車線にいる場合(ステップS204:Yes)、ステップS205で制御状態変更部145は、自動運転を停止する「手動運転(マニュアル運転)」へ遷移して本フローの処理を終了する。
上記ステップS204において、認識した特定物標が、自車線または隣接車線にいない場合(ステップS204:No)、ステップS206で制御状態変更部145は、認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値より大きいか否かを判定する。
認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値より大きい場合(ステップS206:Yes)、ステップS207に進み、認識した特定物標と自車両Mとの相対距離が閾値以下の場合(ステップS206:No)、ステップS208に進む。
ステップS207で制御状態変更部145は、認識した特定物標が自車両Mの自レーン上にあるか隣接レーン・路肩上にあるかレーン判定を行う。
認識した特定物標が自車両Mの自レーン上にある場合、ステップS208で制御状態変更部145は、第3運転状態から第1運転状態へ遷移して本フローの処理を終了する。
認識した特定物標が自車両Mの隣接レーン・路肩上にある場合、ステップS209で制御状態変更部145は、第3運転状態から第2運転状態へ遷移して本フローの処理を終了する。
このように、認識した特定物標が自レーン上にあるか隣接レーン・路肩上にあるかレーン判定を行う。これにより、隣接レーン・路肩上にある場合など自車両Mに直接影響を及ぼすことはない場合には第2運転状態に遷移することで、第3運転状態から第1運転状態への自動運転のレベルダウンを抑制し、過検知による自動運転のレベルダウンを防ぐことが可能となる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「再遷移抑制」)の動作]
人検知後には、その後の再遷移を抑制する例である。
図16は、車両制御装置100の車両制御処理(「再遷移抑制」)の一例を示すフローチャートである。
ステップS301において、制御状態変更部145は、特定物標認識による制御状態のレベルダウン履歴があるか否かを判定する。例えば、図8の処理フローにおいて、特定物標を検出した場合のレベルダウン履歴が記憶部180に記憶されており、制御状態変更部145(図2参照)は、このレベルダウン履歴を記憶部180から読み出す。
特定物標認識による制御状態のレベルダウン履歴がある場合(ステップS301:Yes)、ステップS302で特定物標認識によるレベルダウン履歴が更新されて所定時間が経過したか否かを判定する。記憶部180に、特定物標認識によるレベルダウン履歴が記憶されていたとしても所定以上時間経過した情報は、その後の走行状況に対応していない可能性がある。したがって、レベルダウン履歴が更新されて所定時間が経過した情報は、本車両制御に反映させないようにする。ただし、レベルダウン履歴が頻繁に更新されているような場合には、上記所定時間を短くするなど動的に変化させてもよい。
上記ステップS301で特定物標認識による制御状態のレベルダウン履歴がない場合(ステップS301:No)、または、上記ステップS302で特定物標認識によるレベルダウン履歴が更新されて所定時間が経過した場合(ステップS302:Yes)には、ステップS303で通常制御を継続(現在の運転状態制御を継続)して本フローの処理を終了する。
一方、上記ステップS302で特定物標認識によるレベルダウン履歴が更新されて所定時間が経過していない場合(ステップS302:No)、特定物標認識(人検知)後の再遷移を抑制するため、ステップS304で制御状態変更部145は、第1運転状態から第2運転状態への遷移を抑制(通常時より遷移しにくくする)して本フローの処理を終了する。
上記フローにより、特定物標を通過した後に再遷移することを抑制し、安全な環境下での高レベル自動運転を実現することができる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「人認識度合い」)の動作]
第3運転状態では、第2運転状態に対して人の認識率を上げる例である。
図17は、車両制御装置100の車両制御処理(「人認識度合い」)の一例を示すフローチャートである。
ステップS401において、制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態によって動作しているか否かを判定する。自車両Mが第3運転状態によって動作している場合は(ステップS401:Yes)、ステップS402に進み、自車両Mが第3運転状態によって動作していない場合は(ステップS401:No)、ステップS405に進む。
ステップS302において、制御状態変更部145は、VICS(登録商標)情報を含む道路の交通状況を監視するシステムの情報(以下、VICS情報という)があるか否かを判定する。
VICS情報がない場合(ステップS402:No)、ステップS403で制御状態変更部145は、人認識度合い(人の認識率)を上げて本フローの処理を終了する。人認識度合いを上げるとは、通信装置55によって取得した渋滞情報をもとに、渋滞の発生原因である事故や工事の区間を特定し、この事故や工事の区間で認識された人は、警察官や工事関係者、誘導員であると判断することである。「警察官や工事関係者、誘導員」と「渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者」とを識別することで、下記が可能になる。例えば「渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者」は渋滞時に頻出する可能性がある。かかる歩行者を認識した場合、その度に運転状態のレベルダウンとレベルアップとが切替えられると、ドライバーにとって違和感が生じるおそれがある。上記歩行者を識別した場合、運転状態のレベルダウンを抑制する態様も可能になる。渋滞時には、かかる歩行者を認識したとしても運転状態のレベルダウンとレベルアップを切替えずに、第3運転状態を継続することが可能になる。
VICS情報がある場合(ステップS402:Yes)、ステップS404で制御状態変更部145は、取得したVICS情報を参照して、人認識度合い(人の認識確率)をさらに上げて本フローの処理を終了する。
一方、上記ステップS401で自車両Mが第3運転状態によって動作していない場合は、ステップS405に進み、自車両Mが第2運転状態によって動作しているか否かを判定する。
自車両Mが第2運転状態によって動作している場合(ステップS405:Yes)、ステップS406で制御状態変更部145は、第2運転状態の人認識度合いを設定して本フローの処理を終了する。自車両Mが第2運転状態によって動作していない場合(ステップS405:No)、本フローの処理を終了する。
すなわち、第3運転状態にて走行している場合に、第2運転状態にて走行している場合に比べて、人認識度合いを上昇させることができる。これにより、第3運転状態におけるTJP遷移後には速やかに人認識が可能となる。
また、VICS情報によって渋滞情報を入手している場合には、渋滞情報を入手していない場合に比べて、人認識度合いをさらに上昇させることができる。より精度の良い渋滞情報を用いることで、第2運転状態におけるTJPをより確実に実行して、TJP遷移後には速やかに人認識が可能となる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「人+特徴物標」)の動作]
人+特徴物標を認識して人の誤検出を防止する例を説明する。
図18は、車両制御装置100の車両制御処理(「人+特徴物標」)の一例を示すフローチャートである。本フローは、自動運転制御部120(図2参照)により所定周期で繰り返し実行される。
ステップS11において、自動運転制御部120は、検知デバイスDD(図2参照)の情報を取得する。
ステップS12で自動運転制御部120は、認識された特定物標は人を含むか否かを判定する。認識された特定物標は人を含む場合(ステップS12:Yes)、ステップS13で自動運転制御部120は、当該人が反射ベストや棒などの特徴物標を身に付けているか否かを判定する。
人が反射ベストや誘導棒などの特徴物標を身に付けていない場合(ステップS13:No)、ステップS14で自動運転制御部120は、当該人の近傍に車両(停止車両)があるか否かを判定する。
人の近傍に車両(停止車両)がある場合(ステップS14:Yes)、ステップS15で自動運転制御部120は、故障車両の修理等のため、路肩で故障車両に乗車し、降車した人である可能性があると判断する。
このステップS15の判断結果と、後記ステップS16〜ステップS18の判断結果は、例えば、前記図8、図14、および後記図19のステップS102(特定物標認識したか)、ステップS108(特定物標認識したか)で使用され、前記図8、図14、および後記図19の車両制御処理における特定物標認識の精度が高められる。すなわち、図18のフローは、前記図8、図14、および後記図19のステップS102、ステップS108のサブルーチンコールにより呼び出されて実行される。
上記ステップS14で人の近傍に車両がない場合(ステップS14:No)、ステップS16で自動運転制御部120は、認定された人は渋滞時の路肩上で、トイレへ向かう歩行者の可能性があると判断する。
上記ステップS13で人が反射ベストや棒などの特徴物標を身に付けている場合(ステップS13:Yes)、ステップS17で自動運転制御部120は、認識した人は事故処理対応中の誘導員の可能性があると判断する。
上記ステップS12で認識された特定物標が人を含まない場合(ステップS12:No)、ステップS18で自動運転制御部120は、人は存在しないものの事故や工事作業中である可能性があると判断する。
特定物標である人が特徴物標を身に付けていることを判定することで、車両制御処理における特定物標認識の精度を高めることができる。ただし、本実施形態では、特定物標である人が特徴物標を身に付けているか否かについて振る舞いとしては同様であるとする。
[車両制御装置100の車両制御処理(「人の検知車線」)の動作]
人の検知位置との位置関係から振る舞いを変更する例である。
図19は、車両制御装置100の車両制御処理(「人の検知車線」)の一例を示すフローチャートである。図15と同じ処理を行うステップには同一ステップ番号を付して重複箇所の説明を省略する。
ステップS201において、制御状態変更部145は、自車両Mが第3運転状態によって動作しているか否かを判定する。自車両Mが第3運転状態によって動作している場合は、ステップS202に進み、自車両Mが第3運転状態によって動作していない場合は、本フローの処理を終了する。
ステップS202において、制御状態変更部145は、特定物標を認識したか否かを判定する。特定エリア(高速道路)において特定物標である人を認識しない場合(ステップS202:No)、ステップS203で第3運転状態を維持して本フローの処理を終了する。
特定エリア(高速道路)において特定物標を認識した場合(ステップS202:Yes)、ステップS501で制御状態変更部145は、特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上であるか否かを判定する。例えば、前記図13に示すように、人(例えば、警察官)Eが第1車線L1(自レーン)上に立っている。人Eは手旗e1を振って、追突事故の発生を走行車両に報知している。人が自レーン上に認識された場合は、より一層緊急度が高い。
特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上である場合(ステップS501:Yes)、ステップS502で制御状態変更部145は、第3運転状態から第1運転状態へ遷移させる。第1運転状態は、第2運転状態に比べ、周辺監視義務がより増加するモードである。すなわち、特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上である場合、第3運転状態からの遷移先での第1運転状態による運転支援動作内容をより低減させる。支援内容をより低下させる例として、例えばALCを行わない、車間距離拡大する、加速抑制するがある。
一方、特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上でない場合(ステップS501:No)、ステップS503で制御状態変更部145は、第3運転状態から第2運転状態へ遷移し、第2運転状態により運転支援する。すなわち、特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上である場合と自レーン上である場合とで、第2運転状態からの遷移先での第1運転状態における運転支援動作内容を変える。
このように、特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上である場合と自レーン外である場合とで、遷移先での第2運転状態または第1運転状態による運転支援動作内容を変え、自レーン上である場合には第1運転状態による運転支援動作内容をより低減させる。これにより、自レーン上での人認識時には、よりレベルを落とす、または落としたレベルは同一であっても、運転支援内容を抑制することが可能となる。
[車両制御装置100の車両制御処理(「人検知後機能制限」)の動作]
人を検知後に機能制限をかける例を説明する。
図20は、車両制御装置100の車両制御処理(「人検知後機能制限」)の一例を示すフローチャートである。
ステップS601において、制御状態変更部145は、第2運転状態から遷移した第1運転状態か否かを判定する。第2運転状態から遷移した第1運転状態でない場合は(ステップS601:No)、本フローの処理を終了する。
第2運転状態から遷移した第1運転状態の場合は(ステップS601:Yes)、ステップS602で制御状態変更部145は、第2運転状態中に特定物標(人)を検出して第1運転状態に遷移したか否かを判定する。
第2運転状態中に特定物標を検出して第1運転状態に遷移した場合(ステップS602:Yes)、ステップS603で制御状態変更部145は、第1運転状態による運転支援動作内容をより低減させる。例えば、第3運転状態から第2運転状態または第1運転状態に遷移する場合、特定物標を検出してレベルダウンした場合には、周辺監視義務がより増加するモードである第1運転状態に遷移させる。支援内容をより低下させる例として、例えばALCを行わない、車間距離拡大する、加速抑制するがある。
一方、第2運転状態中に特定物標を検出して第1運転状態に遷移しなかった場合(ステップS502:No)、ステップS504で制御状態変更部145は、第1運転状態により運転支援する。
これにより、人認識をトリガーにADレベル(自動運転レベル)を下げた場合に、その下げたADレベルでの機能を制限することで、より危険シーンへの遭遇を抑制することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置100は、自車両Mの周辺状況を認識する外界認識部142と、特定物標の入場が規制された特定エリア(高速道路)において、特定物標(人、自転車など)を検知する人検知部143と、外界認識部142の認識結果に基づいて、自車両Mの前走車への追従制御を行う自動運転制御部120と、を備え、自動運転制御部120は、少なくとも、第1運転状態と、第1運転状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2運転状態とのいずれかで自車両Mを動作させ、自車両Mが第1運転状態で動作している場合において、人検知部143によって特定物標を認識した場合には第1運転状態を継続させるとともに、自車両Mが第2運転状態で動作している場合において、特定物標を認識した場合には第1運転状態へ遷移させる。
この構成により、自車両Mが第2運転状態(システム運転主体、ドライバーはシステム監視)で走行中に人を認識した場合には第1運転状態(システムの運転支援、ドライバーは周辺監視・システム監視)へ遷移する一方、自車両Mが第1運転状態で走行中は人を認識しても第1運転状態を継続させる(第1運転状態で走行中は人を認識しても遷移させない)。人がいない特定エリア(高速道路)で人を認識した場合には緊急事態であるため、速やかに運転交代を行うことが可能となる。特に、高いレベルでの走行に対して、不安定時には、速やかに運転交代が可能となる。
本実施形態では、人検知部143は、特定エリアの自車線、自車線に隣接する隣接車線、および/または自車線に隣接する隣接路肩の特定物標を検知するので、反対車線の人などの過検知を防ぐことが可能となる。
本実施形態では、自動運転制御部120は、自車両Mが第2運転状態で動作している場合において、特定物標と自車両Mとの相対距離に基づいて、第1運転状態への遷移タイミングまたは第1運転状態への遷移までの猶予時間を変更する。特定物標があった場合には、その位置関係に基づき遷移までの時間を変更することができる。これにより、緊急時には即座に運転交代ができ、また特定物標と自車両Mとの相対距離が長い場合には緩やかな運転交代が可能となる。
本実施形態では、自動運転制御部120は、自車両Mが第1運転状態で動作している場合において、第1運転状態から第2運転状態への遷移を、人検知部143によって特定物標を認識した後では抑制する(通常時より遷移し難くする)。すなわち、人検知後には、その後の再遷移を抑制する。これにより、特定物標を通過した後に再遷移することを要請し、安全な環境下での高レベルな自動運転を提供することが可能となる。
本実施形態では、自動運転制御部120は、自車両Mが第2運転状態で動作している場合には、第1運転状態で動作している場合に比べて、特定物標のうち人認識度合いを上げる。すなわち、第2運転状態では、第1運転状態に対して人の認識確率を上げる。これにより、TJP遷移後には速やかに人認識が可能となる。
本実施形態では、自車両Mは、渋滞情報を取得する通信装置55を備え、自動運転制御部120は、通信装置55によって取得した渋滞情報をもとに、人認識度合いを上げる。VICS情報を使って渋滞情報を取得することで、渋滞の発生原因である事故や工事の区間を特定することができ、それら事故や工事の区間で認識された人は、警察官や工事関係者、誘導員であると判断でき、人の認識確率をさらに上げることができる。その結果、渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者である等の誤検知を防止することが可能となる。
本実施形態では、人検知部143は、特定物標として、人または人を表す物品を検知するとともに、人または人を表す物品に付された特徴物標を検知する。自動運転制御部120は、人または人を表す物品の認識に加えて、特徴物標も認識して、運転状態変更を行うので、例えば人が特徴物標(反射ベスト・棒)を身に付けている場合は、警察官や工事関係者の誘導であると判断でき、渋滞時の路肩上でトイレへ向かう歩行者である等の誤検知を防止することが可能となる。
本実施形態では、自動運転制御部120は、特定物標の検出位置と自車両Mの検出位置が自レーン上である場合、第2運転状態からの遷移先での第1運転状態による運転支援動作内容を、特定物標の検出位置と自車両Mの検出位置が自レーン外である場合より低減させる。自レーン上での人認識時には、より運転状態レベルを落とすことができ、自動運転レベルを落としたときの自動運転レベルは同一であっても、運転支援内容を抑制することが可能となる。例えば、第2運転状態から第1運転状態に遷移する場合、同じレベルの第1運転状態であっても特定物標の検出位置と自車両Mの検出位置が自レーン上である場合には、ドライバー周辺監視・ハンドル保持の第1運転状態に遷移させる。これにより、自レーン上での人認識時には、運転支援内容を抑制することが可能となる。
本実施形態では、自動運転制御部120は、第2運転状態から第1運転状態へ遷移して、第1運転状態にて運転支援を行う支援内容において、第2運転状態で動作中に、特定物標を検知して第1運転状態へ遷移した場合には、特定物標を検知しないで第1運転状態へ遷移した場合より支援内容を低減させる。例えば、人認識をトリガーに自動運転レベルを下げた場合に、その下げた自動運転レベルでの機能を制限する。これにより、人を検知後に機能制限かけることができ、より危険シーンへの遭遇を抑制することが可能となる。
上記した実施形態例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、本発明の車両制御装置および車両制御方法は、コンピュータを本車両制御装置および車両制御方法として機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するためのソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、光ディスク等の記録媒体に保持することができる。
20 ファインダ
30 レーダ
40 カメラ
50 ナビゲーション装置
55 通信装置
60 車両センサ
70 HMI
100 車両制御装置
110 目標車線決定部
120 自動運転制御部(運転制御部)
130 自動運転モード制御部
140 認識部
141 自車位置認識部
142 外界認識部
143 人検知部(検知部)
143A AIアクセラレータ(検知部)
144 行動計画生成部
145 制御状態変更部
146 報知制御部
147 軌道生成部
147A 走行態様決定部
147B 軌道候補生成部
147C 評価・選択部
150 切替制御部
160 走行制御部
170 HMI制御部
180 記憶部
200 走行駆動力出力装置
210 ステアリング装置
220 ブレーキ装置
M 自車両
DD 検知デバイス
上記課題を解決するために、本発明に係る車両制御装置は、自車両の周辺状況を認識する認識部と、歩行者の入場が規制された特定道路において、前記歩行者を検知する検知部と、前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、前記運転制御部は、少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、前記第2支援状態では、前記特定道路上の本線を走行していることを条件に動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記歩行者を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記歩行者を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させる、ことを特徴とする。

Claims (9)

  1. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させ、
    前記運転制御部は、前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標と前記自車両との相対距離に基づいて、前記第1支援状態への遷移タイミングまたは前記第1支援状態への遷移までの猶予時間を変更する、
    車両制御装置。
  2. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させ、
    前記運転制御部は、前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識して第1支援状態へ遷移し、当該第1支援状態で動作している場合において、当該第1支援状態から前記第2支援状態への遷移を、前記検知部によって前記特定物標を認識した後では抑制する、
    車両制御装置。
  3. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、
    渋滞情報を取得する通信部と、を備え、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させ、
    前記運転制御部は、前記通信部によって取得した前記渋滞情報をもとに、前記特定物標を認識するとともに、
    前記運転制御部は、前記渋滞情報をもとに、渋滞の発生原因である事故または工事の区間を特定し、この事故または工事の区間で認識された人は、関係者であると判断する、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  4. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させ、
    前記運転制御部は、前記特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン上である場合、前記第2支援状態からの遷移先での第1支援状態による運転支援動作内容を、前記特定物標の検出位置と自車両の検出位置が自レーン外である場合より低減させる、
    車両制御装置。
  5. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を備え、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に
    対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させ、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるとともに、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させ、
    前記運転制御部は、前記第2支援状態から前記第1支援状態へ遷移して、前記第1支援状態にて運転支援を行う支援内容において、前記第2支援状態で動作中に、前記特定物標を検知して前記第1支援状態へ遷移した場合には、前記特定物標を検知しないで前記第1支援状態へ遷移した場合より前記支援内容を低減させる、
    車両制御装置。
  6. 前記検知部は、前記特定エリアの自車線、前記自車線に隣接する隣接車線、および/または前記自車線に隣接する隣接路肩または同一進行方向の路肩の前記特定物標を検知する、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  7. 前記検知部は、前記特定物標として、人または人を表す物品を検知するとともに、前記人または前記人を表す物品に付された特徴物標を検知する、
    請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載の車両制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の車両制御装置を搭載した車両。
  9. 自車両の周辺状況を認識する認識部と、
    特定物標の入場が規制された特定エリアにおいて、前記特定物標を検知する検知部と、
    前記認識部の認識結果に基づいて、前記自車両の前走車への追従制御を行う運転制御部と、を有する車両制御装置の車両制御方法であって、
    前記運転制御部は、
    少なくとも、第1支援状態と、前記第1支援状態よりも自動化率が高い、または乗員に対する要求タスクが少ない第2支援状態とのいずれかで前記自車両を動作させるステップと、
    前記第2支援状態では、前記自車両の現在位置が、前記特定エリアであるときに動作を実行し、前記自車両が前記第1支援状態で動作している場合において、前記検知部によって前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態を継続させるステップと、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標を認識した場合には前記第1支援状態へ遷移させるステップと、
    前記自車両が前記第2支援状態で動作している場合において、前記特定物標と前記自車両との相対距離に基づいて、前記第1支援状態への遷移タイミングまたは前記第1支援状態への遷移までの猶予時間を変更するステップと、を実行する
    車両制御方法。
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