JP2004108840A - 半導体試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被試験デバイスのアナログ入出力部の特性の測定に必要な部品数を削減し、基板上の部品実装規模を縮小する。
【解決手段】ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。フィルタ動作用クロック生成回路50の分周・逓倍回路51〜5nは、基準クロック発生器40で発生した基準クロックを分周又は逓倍し、セレクタ60は、フィルタ用レジスタ70aからの指令に応じて分周・逓倍回路51〜5nの出力の1つを選択して出力する。異なる周波数のフィルタ動作用クロックを供給することにより、スイッチドキャパシタフィルタ20の遮断周波数を切り替える。アンプ30aは、スイッチドキャパシタフィルタ20の直流オフセット出力を補正する機能を有し、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器2へ出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。フィルタ動作用クロック生成回路50の分周・逓倍回路51〜5nは、基準クロック発生器40で発生した基準クロックを分周又は逓倍し、セレクタ60は、フィルタ用レジスタ70aからの指令に応じて分周・逓倍回路51〜5nの出力の1つを選択して出力する。異なる周波数のフィルタ動作用クロックを供給することにより、スイッチドキャパシタフィルタ20の遮断周波数を切り替える。アンプ30aは、スイッチドキャパシタフィルタ20の直流オフセット出力を補正する機能を有し、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器2へ出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスの電気的特性を検査する半導体試験装置に係り、特に被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する機能を有する半導体試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体試験装置は、被試験デバイスへ所定のパターンデータの試験波形を与え、それによる被試験デバイスの出力データを読み取り、予め用意した期待値データと比較することによって、被試験デバイスの基本的動作及び機能に問題が無いかどうかを検査するものである。このような半導体試験装置には、被試験デバイスに内蔵されているアナログ入出力部の特性を測定する機能が、標準装備又はオプションとして設けられたものがある。この機能は、被試験デバイスのアナログ入出力部の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系と、ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系とで構成される。
【0003】
各測定系においては、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去するために、フィルタが用いられている。従来のアナログ入出力部測定機能を備えた半導体試験装置は、被試験デバイスの仕様に応じて複数の異なる遮断周波数が必要な場合、各測定系において、必要な遮断周波数のフィルタをそれぞれ用意し、リレーによる切り替え接続を行っていた。
【0004】
図2は、従来の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。半導体試験装置100bは被試験デバイス1のアナログ入出力部測定機能を備え、その内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系は、ディジタル・アナログ変換器(DAC)10、能動フィルタ21〜2n、アンプ(AMP)30b、フィルタ用レジスタ70b、及びリレーR0〜Rnを含んで構成されている。通常、これらの構成部品は、半導体試験装置のテストヘッド内に設けられている。なお、本発明に関係しない半導体試験装置の他の部分については、図示を省略する。
【0005】
ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。ディジタル・アナログ変換器10から発生した試験信号は、リレーR0〜Rnの切り替えにより、直接又は能動フィルタ21〜2nを介してアンプ30bへ接続される。アンプ30bは、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器(ADC)2へ出力する。
【0006】
ここで、能動フィルタ21〜2nはそれぞれ、被試験デバイス1の仕様に応じて必要な遮断周波数f1〜fnを有し、試験信号の雑音を除去する役目を果たす。半導体試験装置のメインフレーム側からフィルタ用レジスタ70bを設定することにより、フィルタ用レジスタ70bからの指令によってリレーR0〜Rnが切り替えられて、必要な遮断周波数の能動フィルタ21〜2nがディジタル・アナログ変換器10とアンプ30bの間に接続される。
【特許文献1】
特開平11−183561号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアナログ入出力部測定機能を備えた半導体試験装置は、被試験デバイスの仕様に応じて必要なフィルタの種類が多くなる程、フィルタ及びリレーの構成部品が数多く必要となると同時に、基板上の部品実装規模が増大するという問題があった。
【0008】
本発明は、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性の測定に必要な部品数を削減し、基板上の部品実装規模を縮小することを目的とする。
【0009】
本発明はまた、フィルタの遮断周波数の精度を向上し、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する精度を向上することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された半導体試験装置は、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する機能を有する半導体試験装置であって、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去するスイッチドキャパシタフィルタと、複数の異なる周波数のクロックを生成するクロック生成手段とを備え、クロック生成手段からスイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えるものである。
【0011】
スイッチドキャパシタフィルタは、外部からクロックを供給することによりフィルタリング動作を実行するものであり、その遮断周波数は供給されるクロックの周波数と比例関係にある。スイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えることにより、従来は遮断周波数毎に必要であったフィルタ回路を、1つのスイッチドキャパシタフィルタにまとめることができる。また、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数の精度は、外部から供給するクロックの周波数の精度にのみ依存するので、容易に高精度を確保することができる。
【0012】
請求項2に記載された半導体試験装置は、請求項1のものにおいて、クロック生成手段が、基準クロックを分周又は逓倍して、互いに異なる周波数のクロックを出力する複数の分周・逓倍回路と、複数の分周・逓倍回路の出力の1つを選択して出力するセレクタとを備えたものである。分周・逓倍回路とセレクタの簡易な構成により、スイッチドキャパシタフィルタへ複数の異なる周波数のクロックを供給することができる。
【0013】
請求項3に記載された半導体試験装置は、請求項1のものにおいて、スイッチドキャパシタフィルタの次段に、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号を増幅する増幅手段を備え、増幅手段が、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正する機能を有するものである。スイッチドキャパシタフィルタの次段に設けた増幅手段により、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。図1は、本発明の一実施の形態の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。半導体試験装置100aは被試験デバイス1のアナログ入出力部測定機能を備え、その内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系は、ディジタル・アナログ変換器(DAC)10、スイッチドキャパシタフィルタ20、アンプ(AMP)30a、基準クロック発生器40、フィルタ動作用クロック生成回路50、フィルタ用レジスタ70a、及びリレーR0,R1を含んで構成されている。このうち基準クロック発生器40は半導体試験装置のメインフレーム側若しくはテストヘッド内に設けられ、その他の構成部品は半導体試験装置のテストヘッド内に設けられている。なお、本発明に関係しない半導体試験装置の他の部分については、説明を省略する。
【0015】
ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。ディジタル・アナログ変換器10から発生した試験信号は、リレーR0,R1の切り替えにより、直接又はスイッチドキャパシタフィルタ20を介してアンプ30aへ接続される。
【0016】
スイッチドキャパシタフィルタは、外部からクロックを供給することによりフィルタリング動作を実行するものであり、その遮断周波数は、供給されたクロックの周波数にスイッチドキャパシタフィルタのスケールファクタを掛けた値となる。図1のスイッチドキャパシタフィルタ20は、図2の能動フィルタ21〜2nを1つに集約したものであり、試験信号の雑音を除去する役目を果たす。フィルタ動作用クロック生成回路50からスイッチドキャパシタフィルタ20へ供給するフィルタ動作用クロックの周波数を変えることにより、被試験デバイス1の仕様に応じて必要な遮断周波数f1〜fnを切り替える。
【0017】
フィルタ動作用クロック生成回路50は、分周・逓倍回路51〜5n及びセレクタ60を含んで構成されている。分周・逓倍回路51〜5nはそれぞれ、基準クロック発生器40から周波数fcの基準クロックを入力し、基準クロックを分周又は逓倍して、必要な遮断周波数f1〜fnをスイッチドキャパシタフィルタ20のスケールファクタで割った値の周波数のクロックを生成する。即ち、スイッチドキャパシタフィルタ20のスケールファクタをkとしたとき、分周・逓倍回路51が出力するクロックの周波数はf1×(1/k)、分周・逓倍回路52が出力するクロックの周波数はf2×(1/k)、分周・逓倍回路5nが出力するクロックの周波数はfn×(1/k)である。
【0018】
半導体試験装置のメインフレーム側からフィルタ用レジスタ70aを設定することにより、セレクタ60は、フィルタ用レジスタ70aからの指令に応じて分周・逓倍回路51〜5nの出力の1つを選択し、フィルタ動作用クロックとしてスイッチドキャパシタフィルタ20へ出力する。同時に、フィルタ用レジスタ70aからの指令によってリレーR0,R1が切り替えられて、スイッチドキャパシタフィルタ20がディジタル・アナログ変換器10とアンプ30aの間に接続される。
【0019】
アンプ30aは、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器(ADC)2へ出力する。ここで、スイッチドキャパシタフィルタ20は、従来の能動フィルタに比べて、直流オフセット出力が大きくなる。そこで、スイッチドキャパシタフィルタ20の次段のアンプ30aには、スイッチドキャパシタフィルタ20の直流オフセット出力を補正する機能を追加する。
【0020】
本実施の形態において、フィルタ動作用クロック生成回路50及びフィルタ用レジスタ70aは、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて小型に構成することができる。また、スイッチドキパシタフィルタ20自体も、デバイスメーカーが製造するデバイスチップを適用することができる。従って、全体として小型な構成を実現することができる。
【0021】
以上、半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系について説明したが、本発明は、ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系にも適用される。ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系の場合、図1におけるアナログ・ディジタル変換器2はディジタル・アナログ変換器に、ディジタル・アナログ変換器10はアナログ・ディジタル変換器にそれぞれ置き換えられる。また、アンプ30aはスイッチドキャパシタフィルタ20の次段に設けられる。そして、スイッチドキャパシタフィルタ20は、被試験デバイス1のアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去する役目を果たす。
【0022】
以上説明した実施の形態によれば、分周・逓倍回路とセレクタの簡易な構成により、スイッチドキャパシタフィルタへ複数の異なる周波数のフィルタ動作用クロックを供給することができる。
【0023】
また、以上説明した実施の形態によれば、スイッチドキャパシタフィルタの次段に設けたアンプにより、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、スイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えることにより、従来は遮断周波数毎に必要であったフィルタ回路を、1つのスイッチドキャパシタフィルタにまとめることができる。従って、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性の測定に必要な部品数を削減し、基板上の部品実装規模を縮小することができる。
【0025】
また、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数の精度は、外部から供給するクロックの周波数の精度にのみ依存するので、容易に高精度を確保することができる。従って、フィルタの遮断周波数の精度を向上し、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。
【図2】従来の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…被試験デバイス、2…アナログ・ディジタル変換器、10…ディジタル・アナログ変換器、20…スイッチドキャパシタフィルタ、30a…アンプ、40…基準クロック発生器、50…フィルタ動作用クロック生成回路、51〜5n…分周・逓倍回路、60…セレクタ、70a…フィルタ用レジスタ、100a…半導体試験装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスの電気的特性を検査する半導体試験装置に係り、特に被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する機能を有する半導体試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体試験装置は、被試験デバイスへ所定のパターンデータの試験波形を与え、それによる被試験デバイスの出力データを読み取り、予め用意した期待値データと比較することによって、被試験デバイスの基本的動作及び機能に問題が無いかどうかを検査するものである。このような半導体試験装置には、被試験デバイスに内蔵されているアナログ入出力部の特性を測定する機能が、標準装備又はオプションとして設けられたものがある。この機能は、被試験デバイスのアナログ入出力部の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系と、ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系とで構成される。
【0003】
各測定系においては、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去するために、フィルタが用いられている。従来のアナログ入出力部測定機能を備えた半導体試験装置は、被試験デバイスの仕様に応じて複数の異なる遮断周波数が必要な場合、各測定系において、必要な遮断周波数のフィルタをそれぞれ用意し、リレーによる切り替え接続を行っていた。
【0004】
図2は、従来の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。半導体試験装置100bは被試験デバイス1のアナログ入出力部測定機能を備え、その内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系は、ディジタル・アナログ変換器(DAC)10、能動フィルタ21〜2n、アンプ(AMP)30b、フィルタ用レジスタ70b、及びリレーR0〜Rnを含んで構成されている。通常、これらの構成部品は、半導体試験装置のテストヘッド内に設けられている。なお、本発明に関係しない半導体試験装置の他の部分については、図示を省略する。
【0005】
ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。ディジタル・アナログ変換器10から発生した試験信号は、リレーR0〜Rnの切り替えにより、直接又は能動フィルタ21〜2nを介してアンプ30bへ接続される。アンプ30bは、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器(ADC)2へ出力する。
【0006】
ここで、能動フィルタ21〜2nはそれぞれ、被試験デバイス1の仕様に応じて必要な遮断周波数f1〜fnを有し、試験信号の雑音を除去する役目を果たす。半導体試験装置のメインフレーム側からフィルタ用レジスタ70bを設定することにより、フィルタ用レジスタ70bからの指令によってリレーR0〜Rnが切り替えられて、必要な遮断周波数の能動フィルタ21〜2nがディジタル・アナログ変換器10とアンプ30bの間に接続される。
【特許文献1】
特開平11−183561号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアナログ入出力部測定機能を備えた半導体試験装置は、被試験デバイスの仕様に応じて必要なフィルタの種類が多くなる程、フィルタ及びリレーの構成部品が数多く必要となると同時に、基板上の部品実装規模が増大するという問題があった。
【0008】
本発明は、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性の測定に必要な部品数を削減し、基板上の部品実装規模を縮小することを目的とする。
【0009】
本発明はまた、フィルタの遮断周波数の精度を向上し、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する精度を向上することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された半導体試験装置は、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する機能を有する半導体試験装置であって、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去するスイッチドキャパシタフィルタと、複数の異なる周波数のクロックを生成するクロック生成手段とを備え、クロック生成手段からスイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えるものである。
【0011】
スイッチドキャパシタフィルタは、外部からクロックを供給することによりフィルタリング動作を実行するものであり、その遮断周波数は供給されるクロックの周波数と比例関係にある。スイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えることにより、従来は遮断周波数毎に必要であったフィルタ回路を、1つのスイッチドキャパシタフィルタにまとめることができる。また、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数の精度は、外部から供給するクロックの周波数の精度にのみ依存するので、容易に高精度を確保することができる。
【0012】
請求項2に記載された半導体試験装置は、請求項1のものにおいて、クロック生成手段が、基準クロックを分周又は逓倍して、互いに異なる周波数のクロックを出力する複数の分周・逓倍回路と、複数の分周・逓倍回路の出力の1つを選択して出力するセレクタとを備えたものである。分周・逓倍回路とセレクタの簡易な構成により、スイッチドキャパシタフィルタへ複数の異なる周波数のクロックを供給することができる。
【0013】
請求項3に記載された半導体試験装置は、請求項1のものにおいて、スイッチドキャパシタフィルタの次段に、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号を増幅する増幅手段を備え、増幅手段が、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正する機能を有するものである。スイッチドキャパシタフィルタの次段に設けた増幅手段により、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。図1は、本発明の一実施の形態の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。半導体試験装置100aは被試験デバイス1のアナログ入出力部測定機能を備え、その内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系は、ディジタル・アナログ変換器(DAC)10、スイッチドキャパシタフィルタ20、アンプ(AMP)30a、基準クロック発生器40、フィルタ動作用クロック生成回路50、フィルタ用レジスタ70a、及びリレーR0,R1を含んで構成されている。このうち基準クロック発生器40は半導体試験装置のメインフレーム側若しくはテストヘッド内に設けられ、その他の構成部品は半導体試験装置のテストヘッド内に設けられている。なお、本発明に関係しない半導体試験装置の他の部分については、説明を省略する。
【0015】
ディジタル・アナログ変換器10は、被試験デバイス1のアナログ入出力部へ入力する試験信号を発生する。ディジタル・アナログ変換器10から発生した試験信号は、リレーR0,R1の切り替えにより、直接又はスイッチドキャパシタフィルタ20を介してアンプ30aへ接続される。
【0016】
スイッチドキャパシタフィルタは、外部からクロックを供給することによりフィルタリング動作を実行するものであり、その遮断周波数は、供給されたクロックの周波数にスイッチドキャパシタフィルタのスケールファクタを掛けた値となる。図1のスイッチドキャパシタフィルタ20は、図2の能動フィルタ21〜2nを1つに集約したものであり、試験信号の雑音を除去する役目を果たす。フィルタ動作用クロック生成回路50からスイッチドキャパシタフィルタ20へ供給するフィルタ動作用クロックの周波数を変えることにより、被試験デバイス1の仕様に応じて必要な遮断周波数f1〜fnを切り替える。
【0017】
フィルタ動作用クロック生成回路50は、分周・逓倍回路51〜5n及びセレクタ60を含んで構成されている。分周・逓倍回路51〜5nはそれぞれ、基準クロック発生器40から周波数fcの基準クロックを入力し、基準クロックを分周又は逓倍して、必要な遮断周波数f1〜fnをスイッチドキャパシタフィルタ20のスケールファクタで割った値の周波数のクロックを生成する。即ち、スイッチドキャパシタフィルタ20のスケールファクタをkとしたとき、分周・逓倍回路51が出力するクロックの周波数はf1×(1/k)、分周・逓倍回路52が出力するクロックの周波数はf2×(1/k)、分周・逓倍回路5nが出力するクロックの周波数はfn×(1/k)である。
【0018】
半導体試験装置のメインフレーム側からフィルタ用レジスタ70aを設定することにより、セレクタ60は、フィルタ用レジスタ70aからの指令に応じて分周・逓倍回路51〜5nの出力の1つを選択し、フィルタ動作用クロックとしてスイッチドキャパシタフィルタ20へ出力する。同時に、フィルタ用レジスタ70aからの指令によってリレーR0,R1が切り替えられて、スイッチドキャパシタフィルタ20がディジタル・アナログ変換器10とアンプ30aの間に接続される。
【0019】
アンプ30aは、試験信号を増幅して、被試験デバイス1のアナログ・ディジタル変換器(ADC)2へ出力する。ここで、スイッチドキャパシタフィルタ20は、従来の能動フィルタに比べて、直流オフセット出力が大きくなる。そこで、スイッチドキャパシタフィルタ20の次段のアンプ30aには、スイッチドキャパシタフィルタ20の直流オフセット出力を補正する機能を追加する。
【0020】
本実施の形態において、フィルタ動作用クロック生成回路50及びフィルタ用レジスタ70aは、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて小型に構成することができる。また、スイッチドキパシタフィルタ20自体も、デバイスメーカーが製造するデバイスチップを適用することができる。従って、全体として小型な構成を実現することができる。
【0021】
以上、半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系について説明したが、本発明は、ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系にも適用される。ディジタル・アナログ変換部の特性を測定する測定系の場合、図1におけるアナログ・ディジタル変換器2はディジタル・アナログ変換器に、ディジタル・アナログ変換器10はアナログ・ディジタル変換器にそれぞれ置き換えられる。また、アンプ30aはスイッチドキャパシタフィルタ20の次段に設けられる。そして、スイッチドキャパシタフィルタ20は、被試験デバイス1のアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去する役目を果たす。
【0022】
以上説明した実施の形態によれば、分周・逓倍回路とセレクタの簡易な構成により、スイッチドキャパシタフィルタへ複数の異なる周波数のフィルタ動作用クロックを供給することができる。
【0023】
また、以上説明した実施の形態によれば、スイッチドキャパシタフィルタの次段に設けたアンプにより、スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、スイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えることにより、従来は遮断周波数毎に必要であったフィルタ回路を、1つのスイッチドキャパシタフィルタにまとめることができる。従って、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性の測定に必要な部品数を削減し、基板上の部品実装規模を縮小することができる。
【0025】
また、スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数の精度は、外部から供給するクロックの周波数の精度にのみ依存するので、容易に高精度を確保することができる。従って、フィルタの遮断周波数の精度を向上し、被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。
【図2】従来の半導体試験装置における被試験デバイスのアナログ入出力部測定機能の内、アナログ・ディジタル変換部の特性を測定する測定系の一部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…被試験デバイス、2…アナログ・ディジタル変換器、10…ディジタル・アナログ変換器、20…スイッチドキャパシタフィルタ、30a…アンプ、40…基準クロック発生器、50…フィルタ動作用クロック生成回路、51〜5n…分周・逓倍回路、60…セレクタ、70a…フィルタ用レジスタ、100a…半導体試験装置
Claims (3)
- 被試験デバイスのアナログ入出力部の特性を測定する機能を有する半導体試験装置であって、
被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号の雑音を除去するスイッチドキャパシタフィルタと、
複数の異なる周波数のクロックを生成するクロック生成手段とを備え、
前記クロック生成手段から前記スイッチドキャパシタフィルタへ異なる周波数のクロックを供給して、前記スイッチドキャパシタフィルタの遮断周波数を切り替えることを特徴とする半導体試験装置。 - 前記クロック生成手段は、
基準クロックを分周又は逓倍して、互いに異なる周波数のクロックを出力する複数の分周・逓倍回路と、
前記複数の分周・逓倍回路の出力の1つを選択して出力するセレクタとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。 - 前記スイッチドキャパシタフィルタの次段に、被試験デバイスのアナログ入出力部へ入力する試験信号又は被試験デバイスのアナログ入出力部から出力された出力信号を増幅する増幅手段を備え、
前記増幅手段は、前記スイッチドキャパシタフィルタの直流オフセット出力を補正する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002269340A JP2004108840A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 半導体試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002269340A JP2004108840A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 半導体試験装置 |
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JP2004108840A true JP2004108840A (ja) | 2004-04-08 |
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ID=32267289
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JP (1) | JP2004108840A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102636696A (zh) * | 2012-05-07 | 2012-08-15 | 上海萌芯电子科技有限公司 | 一种开关电容型模数转换器输入阻抗的测试方法 |
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2002
- 2002-09-17 JP JP2002269340A patent/JP2004108840A/ja active Pending
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CN102636696A (zh) * | 2012-05-07 | 2012-08-15 | 上海萌芯电子科技有限公司 | 一种开关电容型模数转换器输入阻抗的测试方法 |
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