JP2004108720A - バン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷室内に設置した保冷庫/冷凍庫内の荷物を、荷室に登らず、楽な姿勢で出し入れすることができるバン型トラック用の保冷・冷凍庫を提供すること。
【解決手段】保冷庫/冷凍庫3は、バン型トラック1の荷物を積む荷室2内に設けられ、保冷庫/冷凍庫3を開閉するための蓋6を有する。バン型トラック1の荷室2は、車幅方向の側壁2bに扉5を設置し、扉6から保冷庫/冷凍庫3の蓋6を開閉し、被保冷物を出し入れできる。
【選択図】 図2
【解決手段】保冷庫/冷凍庫3は、バン型トラック1の荷物を積む荷室2内に設けられ、保冷庫/冷凍庫3を開閉するための蓋6を有する。バン型トラック1の荷室2は、車幅方向の側壁2bに扉5を設置し、扉6から保冷庫/冷凍庫3の蓋6を開閉し、被保冷物を出し入れできる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫に関し、特に、荷室内に搭載した保冷庫/冷凍庫内の被保冷物を容易に取り出せるようにしたバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バン型トラックの荷室内の前方側に保冷庫や冷凍庫を取り付け、要冷凍又は要冷蔵の被保冷物を、冷凍又は冷蔵した状態で輸送することが行われている。
バン型トラックの荷室は、車体の後方側に観音扉を有し、その観音扉から荷室内の全ての被保冷物の出し入れが行われている。
また、このようなバン型トラックに搭載される保冷庫等は、荷室内の奥側に設置され、保冷庫等内の被保冷物の出し入れをする開閉用の蓋は、その冷凍庫等の上面に設置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−2650号公報(第3〜4頁、図1及び図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の車載用保冷庫において、保冷庫内の被保冷物を作業員が出し入れする場合、作業員は、荷室の観音扉を開けて荷室内に登って入り込み、保冷庫の蓋を上方に引き上げて開放してから、被保冷物を引き上げなければならない。
このため、作業員は、被保冷物を保冷庫から出し入れする度に、荷室に登り降りしなければならず、要冷凍及び要冷蔵の被保冷物の出し入れ作業が厄介で、宅配時間や輸送時間のロスタイムにもなっていた。
また、作業員は、荷室内に入って保冷庫から被保冷物を取り出すときに、蓋が保冷庫の上面に設置されていることにより、腰を前方に曲げた前屈立ちの姿勢で保冷庫の底から被保冷物を出さなければならないため、腰痛の原因にもなっている。
【0005】
本発明の課題は、荷室内に設置した保冷庫/冷凍庫内の被保冷物を、荷室に登らず、楽な姿勢で出し入れすることができるバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、バン型トラックの荷室内に保冷庫/冷凍庫を設けたバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、この保冷庫/冷凍庫を開閉する蓋を有し、荷室は、車幅方向の側壁に扉を設置し、扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉し、被保冷物を出し入れできることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、荷室の車幅方向の側壁に扉を設置し、その扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉して被保冷物を出し入れできるようにしたことにより、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができるため、宅配時間や輸送時間を削減することができる。
【0008】
請求項2に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、荷室は、側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、荷室の側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有するため、その扉を開けることにより、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の外側から開放することができるようになる。このため、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁の扉から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができ、宅配時間や輸送時間を削減することができる。また、荷室が保冷庫の場合、荷室の扉と冷凍庫の蓋が重なるので、冷凍庫から被保冷物を出し入れしても、保冷庫の熱の損失がない。
【0010】
請求項3に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置すると共に、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の側壁近傍に設置したことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室の後方側に荷物を積むための空間を広く設けることができるため、荷室の後方側に積む荷物の出し入れ作業を行い易くすると共に、荷物を有効的に積載することができる。そして、重量のある保冷庫/冷凍庫を荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室に他の荷物を載せたときの自動車の重量配分を車体全体に略均一にすることができるため、運転性能を良好にすることができる。
また、保冷庫/冷凍庫の蓋の側壁近傍に設置したことにより、荷室の側壁の扉を開閉することができるため、荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができる。このため、保冷庫/冷凍庫内の被保冷物の出し入れ作業を容易にし、宅配時間及び輸送時間の短縮化を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、保冷庫/冷凍庫の車幅方向の少なくとも一方に蓋を設置し、荷室は、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、荷室に、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことにより、荷室の両側から保冷庫/冷凍庫に入れた被保冷物や荷室の前壁側に積載した荷物を、容易に取り出すことができるため、保冷庫/冷凍庫及び荷室への荷物の出し入れ作業を容易にすることができる。
【0014】
請求項5に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することにより、保冷庫/冷凍庫の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができるため、被保冷物の出し入れを行い易くして、宅配や輸送の作業の効率を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本発明の実施形態では、「前」は車両のフロント側、「後」は車両のリア側、「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側とする。
また、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
【0017】
[第1実施の形態]
まず、図1乃至図4に基づき本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を閉めているときの状態を示すバン型トラックの斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を開けて冷凍庫の引き出しを引き出したときの状態を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室内の冷凍庫の設置状態を示す一部断面を有する斜視図である。図4は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、冷凍庫から被保冷物を取り出すときの状態を示す要部斜視図である。
【0018】
図2及び図3に示すように、バン型トラック1は、荷室2内の前方側の床2aに冷凍庫3を載置している。荷室2は、例えば所謂アルミバンと言われる箱状のバン型荷台からなり、後方側に低温保管が不要な一般的な荷物の出し入れをする観音扉4を設置している。荷室2内は、冷凍庫3の上面と、冷凍庫3の観音扉4側の床2aの上とが、常温で輸送する荷物を積載する場所となる。荷室2の車幅方向の側壁2bには、冷凍庫3を開閉する蓋6に重なるようにして設置した扉5を設置している。
【0019】
図2に示すように、扉5は、荷室2の床2aと略同じ高さH1の位置に設置したレール7上を、車体の前後方向に摺動して窓2dを開閉する。扉5は、下端を前記レール7により支持され、上端を窓2dの窓枠(図示せず)により支持され、把手5aに手を掛けて引くことにより窓2dを開閉する。扉5及び窓2dの前後・上下方向の長さは、冷凍庫3の蓋6の前後・上下方向の長さより長くして、例えば引き出しからなる蓋6を窓2dから引き出すことができるように形成されている。
【0020】
図3に示すように、冷凍庫3は、例えば要冷凍の被保冷物を冷凍して保管する冷凍室8と、その冷凍室8を冷凍する温度に下げるための冷凍機9から構成される。冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接させ、かつ車幅方向に向けて横置きにして配置される。冷凍庫3の車幅方向の幅L2は、冷凍庫3が荷室2内に入れることができるように、荷室2内の幅L1より若干短く形成する。冷凍庫3の冷凍室8の開口部3aを開閉する蓋6は、例えば引き出し10からなる。冷凍庫3及び引き出し10は、例えばウレタンフォーム等の保温性のある断熱材により形成される。
【0021】
尚、特許請求の範囲及び実施の形態におけるところの「保冷庫/冷凍庫」は、「冷凍庫3」に相当する。冷凍庫3は、少なくとも外気温と相違する温度に冷凍庫3内を保持するものであればよく、冷蔵庫や保冷庫や保温庫やクーラーボックス等であってもよい。
【0022】
尚、冷凍庫3は、冷凍室8と冷凍機9が分離したものでも、一体のものでもどちらであってもよい。また、冷凍機9は、熱を発するため、荷室2外の運転席の屋根の上に載設してもよい。
【0023】
次に、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の作用を説明する。
図1に示すように、冷凍庫3内に被保冷物を出し入れする場合は、まず、扉5の把手5aに手を掛けて、扉5を車体の後方側に引き、窓2dを開放する。このとき、扉5は、荷室2の床2aと同じ高さH1(図2参照)にあるため、開け閉めの作業が行い易い。
【0024】
図2に示すように、窓2dを開けるとその窓2d内には、冷凍庫3の蓋6が現れる。その冷凍庫3の把手6aに手を掛けて引き出し10を引き出すことにより、冷凍庫3の蓋6を開放して冷凍庫3に被保冷物を出し入れすることができる。このため、作業員は、荷室2の床2aに登り降りして、荷室2内に出し入れせずに、冷凍庫3内の被保冷物を出し入れすることができるため、その被保冷物の出し入れ作業を容易にして、作業の効率化を図ると共に、宅配時間を短縮することができる。
【0025】
冷凍庫3は、冷凍室8が引き出し10から構成されることにより、引き出し10から被保冷物を出すときは、その被保冷物の大きさや収納位置に合わせて、大きく引き出して開放すればよいため、引き出し10の開放量により冷気の放出を調整することができる。
【0026】
また、図2に示すように、冷凍庫3の地面からの高さH1は、冷凍庫3を荷室2の床2aの上に載置したことにより、荷室2の高さと略同じ高さにある。このため、図4に示すように冷凍室8の底及び引き出し10の底の高さH2は、作業者の膝の高さと略同じ高さになる。このため、作業者が冷凍庫3への被保冷物の出し入れ作業、蓋6の開閉作業及び引き出し10の押し引き作業をするとき、作業者は腰を曲げずに、自然な立ち姿の姿勢で作業ができるため、被保冷物の出し入れ作業時に腰にかかる負担を減少させることができる。
【0027】
[第2実施の形態]
次に本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の引き出しの構造を示す要部概略図である。
【0028】
本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し10(図2参照)の取り出し口10a(図2参照)を斜めに形成した蓋部材12を配設したものである。
【0029】
図5に示すように、引き出し11は、取り出し口11aの荷室外側の高さH3を取り出し口11aの冷凍庫3の奥側の高さH4より低くして、取り出し口11aに傾斜面11bを形成している。
【0030】
引き出し11は、その傾斜面11bに合わせて形成された傾斜面12aを有する蓋部材12により、取り出し口11aが開閉される。蓋部材12は、引き出し11の冷凍庫3の奥側の上端部に設置した蝶番13を、冷凍庫3の奥側に位置する下端部に設置して、上下方向に開放できるようにしている。引き出し11及び蓋部材12は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断熱材により形成される。
【0031】
本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、このように構成された引き出し11を使用することにより、取り出し口11aの荷室外側の高さH3が低いため、引き出し11内の被保冷物を高く引き上げることなく取り出すことができる。これにより、作業者は、肘を大きく曲げずに被保冷物を持ち上げることができるようになるため、腕に負担が余りかからず、宅配の作業効率を向上させることができる。
【0032】
[第3実施の形態]
次に本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0033】
本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し型の蓋6(図2参照)を、蝶番により横方向に開いて開口部3aを開閉する蓋14にしたものである。
【0034】
図6に示すように、冷凍庫3は、横方向に開口部3aを形成し、その開口部3aを閉塞する蓋14を設置している。冷凍庫3及び蓋14は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断絶材により形成される。開口部3a及び蓋14の左右の一方の端部には、蝶番15が設置されて、開口部3aを蓋14により開閉できるようにしている。
【0035】
このように、本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aに前記蓋14を設置したことにより、蓋14を開放すれば、被保冷物を持ち上げることなく冷凍庫3から引き出すことができる。このため、作業者は、肘を曲げずに被保冷物を持ち上げることができるようになるため、被保冷物の持ち上げ時に、腰に負担が余りかからず、宅配の作業効率を向上させることができる。
【0036】
[第4実施の形態]
図7は、本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0037】
本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に引き出し型のボックス16を、出し入れ自在に設置したものである。
【0038】
図7に示すように、冷凍庫3の冷凍室8には、冷凍室8の奥行き、開口部3aの横方向の長さ及び高さの寸法に合わせて、冷凍庫3内に出し入れできるように形成されたボックス16が挿入される。ボックス16は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等により形成され、上面に取り出し口16aを形成している。
【0039】
このように、本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aから冷凍室8に出し入れされるボックス16を設置したことにより、蓋14を開放すれば、ボックス16ごと被保冷物を引き出すことができる。このため、作業者は、ボックス16の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができる。また、ボックス16を、別の被保冷物を入れた他のボックス16に交換することにより、冷凍庫3に入れる被保冷物を容易に入れ替えることができる。
【0040】
[第5実施の形態]
図8は、本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0041】
本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し10(図2参照)を、回動自在に設置したものである。
【0042】
図8に示すように、冷凍室8の開口部3aには、冷凍室8の奥行き、開口部3aの横方向の長さ及び高さの寸法に合わせて、開口部3aの横側端部に設置した軸部17aを中心に回動できるように形成された回動ボックス17が設置されている。回動ボックス17は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断熱材により形成され、上面に取り出し口17bを形成している。回動ボックス17は、軸部17aから離れた位置の側面17cを曲面にした4分の1の円分形状の箱体からなる。回動ボックス17を回動して冷凍室8に収納したときに、開口部3aに一致する回動ボックス17の表面17dには、把手17eが設置されている。
【0043】
このように、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aから冷凍室8に回動して出し入れされる回動ボックス17を設置したことにより、取り出し口17bの面積が狭いため、冷凍室8内の冷気が冷凍室8から放出されることを抑制して、冷却効率を向上させることができる。このため、荷室2内が高温になったとしても冷凍室8内を効率良く冷却することができる。
【0044】
[第6実施の形態]
図9は、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、(a)は冷凍庫の構造を示す要部概略図であり、(b)は、蓋の要部拡大縦断面図である。
【0045】
本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に蓋14を、シャッタにしたものである。
【0046】
図9(a)に示すように、冷凍室8の開口部3aには、開口部3aを開閉するためのシャッタ18を有する。シャッタ18は、表面に細長い板状のスラット18aを湾曲できるように多数連設してなり、開口部3aの上端から下端に向けて引き出せるように設置されている。冷凍室8の天井面には、シャッタ18を保持する保持部3bが形成されている。
【0047】
図9(b)に示すように、シャッタ18は、ヒンジ部18bを有するスラット18aと、ヒンジ部18bを回動自在に係合した環状部材18cと、環状部材18cを連結する連結部材18dと、各スラット18a間の中側に配設された断熱部材18eとから構成されている。
【0048】
スラット18aは、合成樹脂又は金属から構成され、軸棒状のヒンジ部18bを中心として回動する。環状部材18cは、ヒンジ部18bを包むように回動自在に設けられた断面がC字状の部材である。連結部材18dは、例えば弾性変形する板状の合成樹脂からなり、両端を環状部材18cに固着している。断熱部材18eは、冷凍室8から冷気が放出されることを防止するために、各スラット18a間の空間に設置される。断熱部材18eは、例えば保温性のあるウレタンフォーム等からなる。
【0049】
このように、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aを、断熱部材18eを内設したシャッタ18により開閉することにより、開口部3aを開放してもシャッタ18が開口部3aより出ないため、作業スペースを確保することができる。
【0050】
[第7実施の形態]
図10は、本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0051】
本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に蓋14(図6参照)を、上側から開くようにすると共に、第2の蓋となる巻き取り式のシート20を設置したものである。
【0052】
図10に示すように、冷凍室8の開口部3aには、開口部3aの上端部から開放して開く蓋19を有する。開口部3a内の冷凍室8の天井面には、シート20を巻き取るためのロール状の巻き取り具21が設置されている。蓋19は、外側面には把手19aを備え、冷凍室8側の内面には4分の1の円分形状の衝立22を有する。
【0053】
シート20は、巻き取り具21から引き出して、先端に設置した棒状部材20aの両端を衝立22の複数箇所に形成した係止溝22aに係止することにより、適度な開度で開口部3aを開放することができる。シート20は、湾曲変形することができる断熱材又はビニールシート等からなる。棒状部材20aの中央部には、シート20により開口部3aを全閉状態に保持するために、係止部19bに係止するフック20bを有する。
【0054】
巻き取り具21は、例えば両端にねじりコイルばね(図示せず)を設置してシート20を巻き取る方向に弾性力を有する。衝立22の係止溝22aは、例えば、開口部3aを全閉する角度90度の位置、角度45度の位置、及び角度60度の位置に形成される。
【0055】
このように、本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、蓋19の中側に開口部3aを閉塞することができるシート20を設置したことにより、開口部3aをシート20により閉塞して冷気が冷凍室8外に放出されることを防止することができる。
【0056】
[第8実施の形態]
図11は、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫を示す要部概略図である。図12は、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0057】
本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1〜7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3を2列に配置して大型バン型トラック26(図12参照)に適したものに形成する。
【0058】
図11及び図12に示すように、冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接するようにして横方向に向けて配置した冷蔵庫23と、その冷蔵庫23の後方側に隣設した冷凍庫24,25と、その冷凍庫24と冷凍庫25の間に設置された冷凍機9とから構成される。冷凍庫3は、前方側の1列目に冷蔵室23a内の室温を摂氏0℃以上にした冷蔵庫23を配置し、後方側の2列目に冷凍室8内の室温を摂氏0℃以下にした冷凍庫24,25と、冷凍庫24,25の冷凍室8及び冷蔵庫23の冷蔵室23aを冷却するための冷凍機9とを配置している。
【0059】
図12に示すように、冷凍庫3の車幅方向の長さL4は、大型バン型トラック26の荷室2内に横向きに入るように、荷室2の車幅方向の長さL3により僅かに短い長さとする。
【0060】
冷蔵庫23は、車幅方向の左右外側に、例えば引き出し型の蓋23b,23cを配設して、荷室2の左右のどちらからでも被保冷物を出し入れできるようにしている。その蓋23b,23cの外側面には、それぞれ把手23dを設置している。蓋23b,23cの車幅方向の外側には、蓋23b,23cに重なるようにしてそれぞれ設けた扉5b,5cが設置されている。この冷蔵庫23には、摂氏0℃以上の低温に保管すべき要冷蔵の被保冷物が保管される。
【0061】
冷凍機9は、冷蔵庫23の後方側の中央に隣設され、この冷凍機9の両側に冷凍庫24,25が配設される。冷凍機9は、冷凍庫24,25に冷凍室8内を凍らせるための冷媒を送り、冷蔵庫23に冷蔵室23a内を摂氏1〜10℃程度の低温にするための冷媒を送って冷却する。
【0062】
冷凍庫24,25は、冷凍機9と荷室2の左右側壁2b,2cの間にそれぞれ配置される。冷凍庫24,25は、同一構造のものであり、左右外側に例えば引き出し型の蓋24a,25aを備えている。その蓋24a,25aの外側面には、それぞれ把手24bが設置されている。
【0063】
荷室2の左右側壁2b,2cには、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25の蓋23b,23c,24a,25aが開放して開くことができるように、その蓋23b,23c,24a,25aより縦及び横の長さが長い扉5b,5c,5d,5eを有する。蓋23b,23c,24a,25aは、例えば観音扉等からなり、その蓋23b,23c,24a,25aの外側面にはそれぞれ把手5e,5fが設置されている。
【0064】
このように、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、大型バン型トラックに荷室2の車幅方向の長さに合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さを長くすると共に、冷凍庫3を2列に配置して、冷凍庫3の数を増やした。これにより、要冷蔵及び要冷凍の被保冷物を多く宅配することが可能になる。
【0065】
冷凍庫3は、荷室2の前方側1列目に冷蔵庫23を設置し、その冷蔵庫23の後方側に左右に冷凍庫24,25を設置し、その冷凍庫24と冷凍庫25の間に冷凍機9を配設した。これにより、冷凍機9は、熱気を排出する冷凍機9を後方側に設置して冷蔵庫23及び冷凍庫24,25との対向面以外からその熱気を排出することができるため、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25を効率良く冷却することができる。また、冷凍機9は、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25に隣接させて配置しているため、冷媒を周囲の空気により暖められることなく、容易に送ることができる。
【0066】
冷蔵庫23及び冷凍庫24,25は、荷室2の左右の側壁2b,2cにそれぞれ蓋23b,23c,24a,25aを設けると共に、その蓋23b,23c,24a,25aに重なるようにして荷室2の側壁2b,2cに扉5b,5c,5d,5eを設置した。このため、作業者は、被保冷物を荷室2の左右方向から出し入れできるため、冷蔵室23a及び冷凍室8の奥に収納した被保冷物を効率よく、容易に出し入れすることができる。これにより、宅配作業の効率化を図り、宅配時間を短縮することができる。
【0067】
[第9実施の形態]
図13は、本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、軽自動車のバン型トラックに適した冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0068】
本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3を軽自動車のバン型トラックに適したものにしたものである。
【0069】
図13に示すように、軽自動車でなるバン型トラック27(図14参照)の荷室2の車幅方向の長さL6に合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さL5(図14参照)を、前記第9実施形態で説明した大型バン型トラック26(図12参照)に搭載される冷凍庫3の車幅方向の長さL4より短く形成している。
【0070】
冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接するようにして横方向に向けて配置した冷蔵庫28と、その冷蔵庫28の後方側に隣設した冷凍庫24と、その冷凍機9とから構成される。冷凍庫3は、前方側の1列目に冷蔵庫28を配置し、後方側の2列目に冷凍庫24と、冷蔵庫28及び冷凍庫24を冷却するための冷凍機9とを配置している。
【0071】
冷凍庫24及び冷蔵庫28は、例えば車幅方向の左右の一方側にのみ蓋24a,28aを配設して、荷室2の一方の側壁2b側からのみ被保冷物を出し入れできるようにしている。
【0072】
このように、本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、軽自動車でなるバン型トラック27(図14参照)の荷室2の車幅方向の長さL6に合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さL5を長くすると共に、冷凍庫24の数を大型バン型トラック26(図12参照)に搭載した冷凍庫24,25の数より少なくすることにより、軽自動車にバン型トラック27に一致した大きさの冷凍庫3を提供することができる。
【0073】
[第10実施の形態]
図14は、本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、荷室が冷凍室の場合の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0074】
本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の荷室2が冷凍室となっているバン型トラック1に適した冷凍庫30を提供するものである。
【0075】
図14に示すように、バン型トラック27は、運転席の屋根の上に冷凍機29を設置して、この冷凍機29により荷室2内の全体を冷凍している。荷室2内には、荷室2の前方側の側壁2bに設置した扉5に合わせて蓋30aを配設した冷凍庫30が配置されている。荷室2を構成する床2a、側壁2b,2c、前壁2e、観音扉4及び天井面は、断熱材により形成されている。
【0076】
冷凍庫30は、荷室2自体が冷凍室になっているため、その冷凍庫30内を直接冷却する冷凍機は備えていない。冷凍庫30は、扉5側に、開閉して被保冷物を出し入れするための蓋30aを配設し、上面に冷気取り入れ口30bを穿設している。その冷気取り入れ口30bには、金網からなる上蓋31を載置している。
【0077】
荷室2内には、冷凍食品等の要冷凍の被保冷物が積まれる。冷凍庫30は、冷気取り入れ口30bから冷気が入って0℃以下の温度になり、要冷凍の小物の被保冷物が収納される。
【0078】
このように、本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、荷室2が冷凍室となっているその荷室2内に冷凍庫30を設置したことにより、要冷凍の大型の被保冷物を観音扉4から荷室2に入れて宅配し、要冷凍の小物の被保冷物を冷凍庫30に入れて区別して積んで宅配することができるため、被保冷物の積み降ろし作業を容易にして、宅配等の作業の効率化を図ることができる。
【0079】
また、冷凍庫30の上面に冷気取り入れ口30bを形成して、この冷気取り入れ口30bを金網からなる上蓋31で閉塞したことにより、荷室2内の冷気は、上蓋31の金網の目を通過して冷凍庫30内に入り、冷凍庫30内を冷却することができる。冷凍庫3の冷気取り入れ口30bの上に上蓋31を設置したことにより、上蓋31の上に被保冷物を積載することも可能である。この場合、冷凍庫3に積載した被保冷物が、冷気取り入れ口30bを全閉しないようにして、常に荷室2内の冷気が冷気取り入れ口30bから入るように、金網からなる上蓋31の上に被保冷物を積載しなければならない。
【0080】
なお、本発明は、その技術思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
本実施形態での冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、冷凍庫や冷蔵庫に限定されるものではなく、例えば、外気温より高い温度に保つ保温庫や、外気温より低い温度に保つ保冷庫や、前記冷蔵庫や冷凍庫であっても良く、使用する被保冷物等の荷物の保管すべき温度に冷凍機9等で調整して、適宜に選んで使用すればよい。
【0081】
また、冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、これらを冷却するために冷凍機9の代わりにドライアイスや氷により、被保冷物を冷却するようにしてもよい。
冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、これらを冷却するために冷凍機9の代わりに、冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28内を暖める加熱機として、弁当等の食品の荷物を暖めた状態で輸送するようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室の車幅方向の側壁に扉を設置し、その扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉して被保冷物を出し入れできるようにしたことにより、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができるため、宅配時間や輸送時間を削減することができる。
【0083】
本発明の請求項2に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室の側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有するため、その扉を開けることにより、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の外側から開放することができるようになる。このため、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁の扉から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができ、宅配時間や輸送時間を削減することができる。また、荷室が保冷庫の場合、荷室の扉と冷凍庫の蓋が重なるので、冷凍庫から被保冷物を出し入れしても、保冷庫の熱の損失がない。
【0084】
本発明の請求項3に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室の後方側に荷物を積むための空間を広く設けることができるため、荷室の後方側に積む荷物の出し入れ作業を行い易くすると共に、荷物を有効的に積載することができる。そして、重量のある保冷庫/冷凍庫を荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室に他の荷物を載せたときの自動車の重量配分を車体全体に略均一にすることができるため、運転性能を良好にすることができる。
また、保冷庫/冷凍庫の蓋の側壁近傍に設置したことにより、荷室の側壁の扉を開閉することができるため、荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができる。このため、保冷庫/冷凍庫内の被保冷物の出し入れ作業を容易にして、宅配時間及び輸送時間の短縮化を図ることができる。
【0085】
本発明の請求項4に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室に、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことにより、荷室の両側から保冷庫/冷凍庫に入れた被保冷物や荷室の前壁側に積載した荷物を、容易に取り出すことができるため、保冷庫/冷凍庫及び荷室への荷物の出し入れ作業を容易にすることができる。
【0086】
本発明の請求項5に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することにより、保冷庫/冷凍庫の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができるため、被保冷物の出し入れを行い易くして、宅配や輸送の作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を閉めているときの状態を示すバン型トラックの斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を開けて冷凍庫の引き出しを引き出したときの状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室内の冷凍庫の設置状態を示す一部断面を有する斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、冷凍庫から被保冷物を取り出すときの状態を示す要部斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の引き出しの構造を示す要部概略図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、(a)は冷凍庫の構造を示す要部概略図であり、(b)は、蓋の要部拡大縦断面図である。
【図10】本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図11】本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図12】本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図13】本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、軽自動車のバン型トラックに適した冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図14】本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、荷室が冷凍室の場合の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【符号の説明】
1 バン型トラック
2 荷室
2b,2c 側壁
2e 前壁
3,24,25,30 冷凍庫
5,5b,5c,5d,5e 扉
6,14,19,23b,23c,24a,25a,30a 蓋
8 冷凍室
9,29 冷凍機
10,11 引き出し
12 蓋部材
23,28 冷蔵庫
【発明の属する技術分野】
本発明は、バン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫に関し、特に、荷室内に搭載した保冷庫/冷凍庫内の被保冷物を容易に取り出せるようにしたバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バン型トラックの荷室内の前方側に保冷庫や冷凍庫を取り付け、要冷凍又は要冷蔵の被保冷物を、冷凍又は冷蔵した状態で輸送することが行われている。
バン型トラックの荷室は、車体の後方側に観音扉を有し、その観音扉から荷室内の全ての被保冷物の出し入れが行われている。
また、このようなバン型トラックに搭載される保冷庫等は、荷室内の奥側に設置され、保冷庫等内の被保冷物の出し入れをする開閉用の蓋は、その冷凍庫等の上面に設置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−2650号公報(第3〜4頁、図1及び図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の車載用保冷庫において、保冷庫内の被保冷物を作業員が出し入れする場合、作業員は、荷室の観音扉を開けて荷室内に登って入り込み、保冷庫の蓋を上方に引き上げて開放してから、被保冷物を引き上げなければならない。
このため、作業員は、被保冷物を保冷庫から出し入れする度に、荷室に登り降りしなければならず、要冷凍及び要冷蔵の被保冷物の出し入れ作業が厄介で、宅配時間や輸送時間のロスタイムにもなっていた。
また、作業員は、荷室内に入って保冷庫から被保冷物を取り出すときに、蓋が保冷庫の上面に設置されていることにより、腰を前方に曲げた前屈立ちの姿勢で保冷庫の底から被保冷物を出さなければならないため、腰痛の原因にもなっている。
【0005】
本発明の課題は、荷室内に設置した保冷庫/冷凍庫内の被保冷物を、荷室に登らず、楽な姿勢で出し入れすることができるバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、バン型トラックの荷室内に保冷庫/冷凍庫を設けたバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、この保冷庫/冷凍庫を開閉する蓋を有し、荷室は、車幅方向の側壁に扉を設置し、扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉し、被保冷物を出し入れできることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、荷室の車幅方向の側壁に扉を設置し、その扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉して被保冷物を出し入れできるようにしたことにより、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができるため、宅配時間や輸送時間を削減することができる。
【0008】
請求項2に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、荷室は、側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、荷室の側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有するため、その扉を開けることにより、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の外側から開放することができるようになる。このため、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁の扉から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができ、宅配時間や輸送時間を削減することができる。また、荷室が保冷庫の場合、荷室の扉と冷凍庫の蓋が重なるので、冷凍庫から被保冷物を出し入れしても、保冷庫の熱の損失がない。
【0010】
請求項3に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置すると共に、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の側壁近傍に設置したことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室の後方側に荷物を積むための空間を広く設けることができるため、荷室の後方側に積む荷物の出し入れ作業を行い易くすると共に、荷物を有効的に積載することができる。そして、重量のある保冷庫/冷凍庫を荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室に他の荷物を載せたときの自動車の重量配分を車体全体に略均一にすることができるため、運転性能を良好にすることができる。
また、保冷庫/冷凍庫の蓋の側壁近傍に設置したことにより、荷室の側壁の扉を開閉することができるため、荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができる。このため、保冷庫/冷凍庫内の被保冷物の出し入れ作業を容易にし、宅配時間及び輸送時間の短縮化を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、保冷庫/冷凍庫の車幅方向の少なくとも一方に蓋を設置し、荷室は、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、荷室に、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことにより、荷室の両側から保冷庫/冷凍庫に入れた被保冷物や荷室の前壁側に積載した荷物を、容易に取り出すことができるため、保冷庫/冷凍庫及び荷室への荷物の出し入れ作業を容易にすることができる。
【0014】
請求項5に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することにより、保冷庫/冷凍庫の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができるため、被保冷物の出し入れを行い易くして、宅配や輸送の作業の効率を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本発明の実施形態では、「前」は車両のフロント側、「後」は車両のリア側、「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側とする。
また、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
【0017】
[第1実施の形態]
まず、図1乃至図4に基づき本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を閉めているときの状態を示すバン型トラックの斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を開けて冷凍庫の引き出しを引き出したときの状態を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室内の冷凍庫の設置状態を示す一部断面を有する斜視図である。図4は、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、冷凍庫から被保冷物を取り出すときの状態を示す要部斜視図である。
【0018】
図2及び図3に示すように、バン型トラック1は、荷室2内の前方側の床2aに冷凍庫3を載置している。荷室2は、例えば所謂アルミバンと言われる箱状のバン型荷台からなり、後方側に低温保管が不要な一般的な荷物の出し入れをする観音扉4を設置している。荷室2内は、冷凍庫3の上面と、冷凍庫3の観音扉4側の床2aの上とが、常温で輸送する荷物を積載する場所となる。荷室2の車幅方向の側壁2bには、冷凍庫3を開閉する蓋6に重なるようにして設置した扉5を設置している。
【0019】
図2に示すように、扉5は、荷室2の床2aと略同じ高さH1の位置に設置したレール7上を、車体の前後方向に摺動して窓2dを開閉する。扉5は、下端を前記レール7により支持され、上端を窓2dの窓枠(図示せず)により支持され、把手5aに手を掛けて引くことにより窓2dを開閉する。扉5及び窓2dの前後・上下方向の長さは、冷凍庫3の蓋6の前後・上下方向の長さより長くして、例えば引き出しからなる蓋6を窓2dから引き出すことができるように形成されている。
【0020】
図3に示すように、冷凍庫3は、例えば要冷凍の被保冷物を冷凍して保管する冷凍室8と、その冷凍室8を冷凍する温度に下げるための冷凍機9から構成される。冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接させ、かつ車幅方向に向けて横置きにして配置される。冷凍庫3の車幅方向の幅L2は、冷凍庫3が荷室2内に入れることができるように、荷室2内の幅L1より若干短く形成する。冷凍庫3の冷凍室8の開口部3aを開閉する蓋6は、例えば引き出し10からなる。冷凍庫3及び引き出し10は、例えばウレタンフォーム等の保温性のある断熱材により形成される。
【0021】
尚、特許請求の範囲及び実施の形態におけるところの「保冷庫/冷凍庫」は、「冷凍庫3」に相当する。冷凍庫3は、少なくとも外気温と相違する温度に冷凍庫3内を保持するものであればよく、冷蔵庫や保冷庫や保温庫やクーラーボックス等であってもよい。
【0022】
尚、冷凍庫3は、冷凍室8と冷凍機9が分離したものでも、一体のものでもどちらであってもよい。また、冷凍機9は、熱を発するため、荷室2外の運転席の屋根の上に載設してもよい。
【0023】
次に、本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の作用を説明する。
図1に示すように、冷凍庫3内に被保冷物を出し入れする場合は、まず、扉5の把手5aに手を掛けて、扉5を車体の後方側に引き、窓2dを開放する。このとき、扉5は、荷室2の床2aと同じ高さH1(図2参照)にあるため、開け閉めの作業が行い易い。
【0024】
図2に示すように、窓2dを開けるとその窓2d内には、冷凍庫3の蓋6が現れる。その冷凍庫3の把手6aに手を掛けて引き出し10を引き出すことにより、冷凍庫3の蓋6を開放して冷凍庫3に被保冷物を出し入れすることができる。このため、作業員は、荷室2の床2aに登り降りして、荷室2内に出し入れせずに、冷凍庫3内の被保冷物を出し入れすることができるため、その被保冷物の出し入れ作業を容易にして、作業の効率化を図ると共に、宅配時間を短縮することができる。
【0025】
冷凍庫3は、冷凍室8が引き出し10から構成されることにより、引き出し10から被保冷物を出すときは、その被保冷物の大きさや収納位置に合わせて、大きく引き出して開放すればよいため、引き出し10の開放量により冷気の放出を調整することができる。
【0026】
また、図2に示すように、冷凍庫3の地面からの高さH1は、冷凍庫3を荷室2の床2aの上に載置したことにより、荷室2の高さと略同じ高さにある。このため、図4に示すように冷凍室8の底及び引き出し10の底の高さH2は、作業者の膝の高さと略同じ高さになる。このため、作業者が冷凍庫3への被保冷物の出し入れ作業、蓋6の開閉作業及び引き出し10の押し引き作業をするとき、作業者は腰を曲げずに、自然な立ち姿の姿勢で作業ができるため、被保冷物の出し入れ作業時に腰にかかる負担を減少させることができる。
【0027】
[第2実施の形態]
次に本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の引き出しの構造を示す要部概略図である。
【0028】
本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し10(図2参照)の取り出し口10a(図2参照)を斜めに形成した蓋部材12を配設したものである。
【0029】
図5に示すように、引き出し11は、取り出し口11aの荷室外側の高さH3を取り出し口11aの冷凍庫3の奥側の高さH4より低くして、取り出し口11aに傾斜面11bを形成している。
【0030】
引き出し11は、その傾斜面11bに合わせて形成された傾斜面12aを有する蓋部材12により、取り出し口11aが開閉される。蓋部材12は、引き出し11の冷凍庫3の奥側の上端部に設置した蝶番13を、冷凍庫3の奥側に位置する下端部に設置して、上下方向に開放できるようにしている。引き出し11及び蓋部材12は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断熱材により形成される。
【0031】
本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、このように構成された引き出し11を使用することにより、取り出し口11aの荷室外側の高さH3が低いため、引き出し11内の被保冷物を高く引き上げることなく取り出すことができる。これにより、作業者は、肘を大きく曲げずに被保冷物を持ち上げることができるようになるため、腕に負担が余りかからず、宅配の作業効率を向上させることができる。
【0032】
[第3実施の形態]
次に本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0033】
本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し型の蓋6(図2参照)を、蝶番により横方向に開いて開口部3aを開閉する蓋14にしたものである。
【0034】
図6に示すように、冷凍庫3は、横方向に開口部3aを形成し、その開口部3aを閉塞する蓋14を設置している。冷凍庫3及び蓋14は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断絶材により形成される。開口部3a及び蓋14の左右の一方の端部には、蝶番15が設置されて、開口部3aを蓋14により開閉できるようにしている。
【0035】
このように、本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aに前記蓋14を設置したことにより、蓋14を開放すれば、被保冷物を持ち上げることなく冷凍庫3から引き出すことができる。このため、作業者は、肘を曲げずに被保冷物を持ち上げることができるようになるため、被保冷物の持ち上げ時に、腰に負担が余りかからず、宅配の作業効率を向上させることができる。
【0036】
[第4実施の形態]
図7は、本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0037】
本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に引き出し型のボックス16を、出し入れ自在に設置したものである。
【0038】
図7に示すように、冷凍庫3の冷凍室8には、冷凍室8の奥行き、開口部3aの横方向の長さ及び高さの寸法に合わせて、冷凍庫3内に出し入れできるように形成されたボックス16が挿入される。ボックス16は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等により形成され、上面に取り出し口16aを形成している。
【0039】
このように、本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aから冷凍室8に出し入れされるボックス16を設置したことにより、蓋14を開放すれば、ボックス16ごと被保冷物を引き出すことができる。このため、作業者は、ボックス16の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができる。また、ボックス16を、別の被保冷物を入れた他のボックス16に交換することにより、冷凍庫3に入れる被保冷物を容易に入れ替えることができる。
【0040】
[第5実施の形態]
図8は、本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0041】
本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の引き出し10(図2参照)を、回動自在に設置したものである。
【0042】
図8に示すように、冷凍室8の開口部3aには、冷凍室8の奥行き、開口部3aの横方向の長さ及び高さの寸法に合わせて、開口部3aの横側端部に設置した軸部17aを中心に回動できるように形成された回動ボックス17が設置されている。回動ボックス17は、例えば保温性のあるウレタンフォーム等の断熱材により形成され、上面に取り出し口17bを形成している。回動ボックス17は、軸部17aから離れた位置の側面17cを曲面にした4分の1の円分形状の箱体からなる。回動ボックス17を回動して冷凍室8に収納したときに、開口部3aに一致する回動ボックス17の表面17dには、把手17eが設置されている。
【0043】
このように、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aから冷凍室8に回動して出し入れされる回動ボックス17を設置したことにより、取り出し口17bの面積が狭いため、冷凍室8内の冷気が冷凍室8から放出されることを抑制して、冷却効率を向上させることができる。このため、荷室2内が高温になったとしても冷凍室8内を効率良く冷却することができる。
【0044】
[第6実施の形態]
図9は、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、(a)は冷凍庫の構造を示す要部概略図であり、(b)は、蓋の要部拡大縦断面図である。
【0045】
本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に蓋14を、シャッタにしたものである。
【0046】
図9(a)に示すように、冷凍室8の開口部3aには、開口部3aを開閉するためのシャッタ18を有する。シャッタ18は、表面に細長い板状のスラット18aを湾曲できるように多数連設してなり、開口部3aの上端から下端に向けて引き出せるように設置されている。冷凍室8の天井面には、シャッタ18を保持する保持部3bが形成されている。
【0047】
図9(b)に示すように、シャッタ18は、ヒンジ部18bを有するスラット18aと、ヒンジ部18bを回動自在に係合した環状部材18cと、環状部材18cを連結する連結部材18dと、各スラット18a間の中側に配設された断熱部材18eとから構成されている。
【0048】
スラット18aは、合成樹脂又は金属から構成され、軸棒状のヒンジ部18bを中心として回動する。環状部材18cは、ヒンジ部18bを包むように回動自在に設けられた断面がC字状の部材である。連結部材18dは、例えば弾性変形する板状の合成樹脂からなり、両端を環状部材18cに固着している。断熱部材18eは、冷凍室8から冷気が放出されることを防止するために、各スラット18a間の空間に設置される。断熱部材18eは、例えば保温性のあるウレタンフォーム等からなる。
【0049】
このように、本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、冷凍庫3の開口部3aを、断熱部材18eを内設したシャッタ18により開閉することにより、開口部3aを開放してもシャッタ18が開口部3aより出ないため、作業スペースを確保することができる。
【0050】
[第7実施の形態]
図10は、本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【0051】
本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3に蓋14(図6参照)を、上側から開くようにすると共に、第2の蓋となる巻き取り式のシート20を設置したものである。
【0052】
図10に示すように、冷凍室8の開口部3aには、開口部3aの上端部から開放して開く蓋19を有する。開口部3a内の冷凍室8の天井面には、シート20を巻き取るためのロール状の巻き取り具21が設置されている。蓋19は、外側面には把手19aを備え、冷凍室8側の内面には4分の1の円分形状の衝立22を有する。
【0053】
シート20は、巻き取り具21から引き出して、先端に設置した棒状部材20aの両端を衝立22の複数箇所に形成した係止溝22aに係止することにより、適度な開度で開口部3aを開放することができる。シート20は、湾曲変形することができる断熱材又はビニールシート等からなる。棒状部材20aの中央部には、シート20により開口部3aを全閉状態に保持するために、係止部19bに係止するフック20bを有する。
【0054】
巻き取り具21は、例えば両端にねじりコイルばね(図示せず)を設置してシート20を巻き取る方向に弾性力を有する。衝立22の係止溝22aは、例えば、開口部3aを全閉する角度90度の位置、角度45度の位置、及び角度60度の位置に形成される。
【0055】
このように、本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、蓋19の中側に開口部3aを閉塞することができるシート20を設置したことにより、開口部3aをシート20により閉塞して冷気が冷凍室8外に放出されることを防止することができる。
【0056】
[第8実施の形態]
図11は、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫を示す要部概略図である。図12は、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0057】
本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1〜7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3を2列に配置して大型バン型トラック26(図12参照)に適したものに形成する。
【0058】
図11及び図12に示すように、冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接するようにして横方向に向けて配置した冷蔵庫23と、その冷蔵庫23の後方側に隣設した冷凍庫24,25と、その冷凍庫24と冷凍庫25の間に設置された冷凍機9とから構成される。冷凍庫3は、前方側の1列目に冷蔵室23a内の室温を摂氏0℃以上にした冷蔵庫23を配置し、後方側の2列目に冷凍室8内の室温を摂氏0℃以下にした冷凍庫24,25と、冷凍庫24,25の冷凍室8及び冷蔵庫23の冷蔵室23aを冷却するための冷凍機9とを配置している。
【0059】
図12に示すように、冷凍庫3の車幅方向の長さL4は、大型バン型トラック26の荷室2内に横向きに入るように、荷室2の車幅方向の長さL3により僅かに短い長さとする。
【0060】
冷蔵庫23は、車幅方向の左右外側に、例えば引き出し型の蓋23b,23cを配設して、荷室2の左右のどちらからでも被保冷物を出し入れできるようにしている。その蓋23b,23cの外側面には、それぞれ把手23dを設置している。蓋23b,23cの車幅方向の外側には、蓋23b,23cに重なるようにしてそれぞれ設けた扉5b,5cが設置されている。この冷蔵庫23には、摂氏0℃以上の低温に保管すべき要冷蔵の被保冷物が保管される。
【0061】
冷凍機9は、冷蔵庫23の後方側の中央に隣設され、この冷凍機9の両側に冷凍庫24,25が配設される。冷凍機9は、冷凍庫24,25に冷凍室8内を凍らせるための冷媒を送り、冷蔵庫23に冷蔵室23a内を摂氏1〜10℃程度の低温にするための冷媒を送って冷却する。
【0062】
冷凍庫24,25は、冷凍機9と荷室2の左右側壁2b,2cの間にそれぞれ配置される。冷凍庫24,25は、同一構造のものであり、左右外側に例えば引き出し型の蓋24a,25aを備えている。その蓋24a,25aの外側面には、それぞれ把手24bが設置されている。
【0063】
荷室2の左右側壁2b,2cには、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25の蓋23b,23c,24a,25aが開放して開くことができるように、その蓋23b,23c,24a,25aより縦及び横の長さが長い扉5b,5c,5d,5eを有する。蓋23b,23c,24a,25aは、例えば観音扉等からなり、その蓋23b,23c,24a,25aの外側面にはそれぞれ把手5e,5fが設置されている。
【0064】
このように、本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、大型バン型トラックに荷室2の車幅方向の長さに合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さを長くすると共に、冷凍庫3を2列に配置して、冷凍庫3の数を増やした。これにより、要冷蔵及び要冷凍の被保冷物を多く宅配することが可能になる。
【0065】
冷凍庫3は、荷室2の前方側1列目に冷蔵庫23を設置し、その冷蔵庫23の後方側に左右に冷凍庫24,25を設置し、その冷凍庫24と冷凍庫25の間に冷凍機9を配設した。これにより、冷凍機9は、熱気を排出する冷凍機9を後方側に設置して冷蔵庫23及び冷凍庫24,25との対向面以外からその熱気を排出することができるため、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25を効率良く冷却することができる。また、冷凍機9は、冷蔵庫23及び冷凍庫24,25に隣接させて配置しているため、冷媒を周囲の空気により暖められることなく、容易に送ることができる。
【0066】
冷蔵庫23及び冷凍庫24,25は、荷室2の左右の側壁2b,2cにそれぞれ蓋23b,23c,24a,25aを設けると共に、その蓋23b,23c,24a,25aに重なるようにして荷室2の側壁2b,2cに扉5b,5c,5d,5eを設置した。このため、作業者は、被保冷物を荷室2の左右方向から出し入れできるため、冷蔵室23a及び冷凍室8の奥に収納した被保冷物を効率よく、容易に出し入れすることができる。これにより、宅配作業の効率化を図り、宅配時間を短縮することができる。
【0067】
[第9実施の形態]
図13は、本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、軽自動車のバン型トラックに適した冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0068】
本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の冷凍庫3を軽自動車のバン型トラックに適したものにしたものである。
【0069】
図13に示すように、軽自動車でなるバン型トラック27(図14参照)の荷室2の車幅方向の長さL6に合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さL5(図14参照)を、前記第9実施形態で説明した大型バン型トラック26(図12参照)に搭載される冷凍庫3の車幅方向の長さL4より短く形成している。
【0070】
冷凍庫3は、荷室2内の前壁2eに当接するようにして横方向に向けて配置した冷蔵庫28と、その冷蔵庫28の後方側に隣設した冷凍庫24と、その冷凍機9とから構成される。冷凍庫3は、前方側の1列目に冷蔵庫28を配置し、後方側の2列目に冷凍庫24と、冷蔵庫28及び冷凍庫24を冷却するための冷凍機9とを配置している。
【0071】
冷凍庫24及び冷蔵庫28は、例えば車幅方向の左右の一方側にのみ蓋24a,28aを配設して、荷室2の一方の側壁2b側からのみ被保冷物を出し入れできるようにしている。
【0072】
このように、本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、軽自動車でなるバン型トラック27(図14参照)の荷室2の車幅方向の長さL6に合わせて、冷凍庫3の車幅方向の長さL5を長くすると共に、冷凍庫24の数を大型バン型トラック26(図12参照)に搭載した冷凍庫24,25の数より少なくすることにより、軽自動車にバン型トラック27に一致した大きさの冷凍庫3を提供することができる。
【0073】
[第10実施の形態]
図14は、本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、荷室が冷凍室の場合の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【0074】
本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫は、前記第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫の荷室2が冷凍室となっているバン型トラック1に適した冷凍庫30を提供するものである。
【0075】
図14に示すように、バン型トラック27は、運転席の屋根の上に冷凍機29を設置して、この冷凍機29により荷室2内の全体を冷凍している。荷室2内には、荷室2の前方側の側壁2bに設置した扉5に合わせて蓋30aを配設した冷凍庫30が配置されている。荷室2を構成する床2a、側壁2b,2c、前壁2e、観音扉4及び天井面は、断熱材により形成されている。
【0076】
冷凍庫30は、荷室2自体が冷凍室になっているため、その冷凍庫30内を直接冷却する冷凍機は備えていない。冷凍庫30は、扉5側に、開閉して被保冷物を出し入れするための蓋30aを配設し、上面に冷気取り入れ口30bを穿設している。その冷気取り入れ口30bには、金網からなる上蓋31を載置している。
【0077】
荷室2内には、冷凍食品等の要冷凍の被保冷物が積まれる。冷凍庫30は、冷気取り入れ口30bから冷気が入って0℃以下の温度になり、要冷凍の小物の被保冷物が収納される。
【0078】
このように、本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫では、荷室2が冷凍室となっているその荷室2内に冷凍庫30を設置したことにより、要冷凍の大型の被保冷物を観音扉4から荷室2に入れて宅配し、要冷凍の小物の被保冷物を冷凍庫30に入れて区別して積んで宅配することができるため、被保冷物の積み降ろし作業を容易にして、宅配等の作業の効率化を図ることができる。
【0079】
また、冷凍庫30の上面に冷気取り入れ口30bを形成して、この冷気取り入れ口30bを金網からなる上蓋31で閉塞したことにより、荷室2内の冷気は、上蓋31の金網の目を通過して冷凍庫30内に入り、冷凍庫30内を冷却することができる。冷凍庫3の冷気取り入れ口30bの上に上蓋31を設置したことにより、上蓋31の上に被保冷物を積載することも可能である。この場合、冷凍庫3に積載した被保冷物が、冷気取り入れ口30bを全閉しないようにして、常に荷室2内の冷気が冷気取り入れ口30bから入るように、金網からなる上蓋31の上に被保冷物を積載しなければならない。
【0080】
なお、本発明は、その技術思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
本実施形態での冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、冷凍庫や冷蔵庫に限定されるものではなく、例えば、外気温より高い温度に保つ保温庫や、外気温より低い温度に保つ保冷庫や、前記冷蔵庫や冷凍庫であっても良く、使用する被保冷物等の荷物の保管すべき温度に冷凍機9等で調整して、適宜に選んで使用すればよい。
【0081】
また、冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、これらを冷却するために冷凍機9の代わりにドライアイスや氷により、被保冷物を冷却するようにしてもよい。
冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28は、これらを冷却するために冷凍機9の代わりに、冷凍庫3,24,25及び冷蔵庫23,28内を暖める加熱機として、弁当等の食品の荷物を暖めた状態で輸送するようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室の車幅方向の側壁に扉を設置し、その扉から保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉して被保冷物を出し入れできるようにしたことにより、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができるため、宅配時間や輸送時間を削減することができる。
【0083】
本発明の請求項2に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室の側壁に、保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有するため、その扉を開けることにより、保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の外側から開放することができるようになる。このため、作業者は、荷室に登らずに荷室外の側壁の扉から荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができ、宅配時間や輸送時間を削減することができる。また、荷室が保冷庫の場合、荷室の扉と冷凍庫の蓋が重なるので、冷凍庫から被保冷物を出し入れしても、保冷庫の熱の損失がない。
【0084】
本発明の請求項3に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、保冷庫/冷凍庫の長手方向は、荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室の後方側に荷物を積むための空間を広く設けることができるため、荷室の後方側に積む荷物の出し入れ作業を行い易くすると共に、荷物を有効的に積載することができる。そして、重量のある保冷庫/冷凍庫を荷室の前壁に車幅方向に沿って配置したことにより、荷室に他の荷物を載せたときの自動車の重量配分を車体全体に略均一にすることができるため、運転性能を良好にすることができる。
また、保冷庫/冷凍庫の蓋の側壁近傍に設置したことにより、荷室の側壁の扉を開閉することができるため、荷室内の保冷庫/冷凍庫の蓋を容易に開閉して被保冷物を出し入れすることができる。このため、保冷庫/冷凍庫内の被保冷物の出し入れ作業を容易にして、宅配時間及び輸送時間の短縮化を図ることができる。
【0085】
本発明の請求項4に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、荷室に、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ扉を設置したことにより、荷室の両側から保冷庫/冷凍庫に入れた被保冷物や荷室の前壁側に積載した荷物を、容易に取り出すことができるため、保冷庫/冷凍庫及び荷室への荷物の出し入れ作業を容易にすることができる。
【0086】
本発明の請求項5に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫によれば、保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することにより、保冷庫/冷凍庫の奥に収納した被保冷物を容易に取り出すことができるため、被保冷物の出し入れを行い易くして、宅配や輸送の作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を閉めているときの状態を示すバン型トラックの斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室の扉を開けて冷凍庫の引き出しを引き出したときの状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、荷室内の冷凍庫の設置状態を示す一部断面を有する斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面で、冷凍庫から被保冷物を取り出すときの状態を示す要部斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の引き出しの構造を示す要部概略図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、(a)は冷凍庫の構造を示す要部概略図であり、(b)は、蓋の要部拡大縦断面図である。
【図10】本発明の第7実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、冷凍庫の構造を示す要部概略図である。
【図11】本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図12】本発明の第8実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、大型バン型トラック用の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図13】本発明の第9実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、軽自動車のバン型トラックに適した冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【図14】本発明の第10実施形態に係るバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫を示す図面であり、荷室が冷凍室の場合の冷凍庫の配置を示す要部概略図である。
【符号の説明】
1 バン型トラック
2 荷室
2b,2c 側壁
2e 前壁
3,24,25,30 冷凍庫
5,5b,5c,5d,5e 扉
6,14,19,23b,23c,24a,25a,30a 蓋
8 冷凍室
9,29 冷凍機
10,11 引き出し
12 蓋部材
23,28 冷蔵庫
Claims (5)
- バン型トラックの荷室内に保冷庫/冷凍庫を設けたバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫であって、
前記保冷庫/冷凍庫は、この保冷庫/冷凍庫を開閉する蓋を有し、
前記荷室は、車幅方向の側壁に扉を設置し、前記扉から前記保冷庫/冷凍庫の蓋を開閉し、被保冷物を出し入れできることを特徴とするバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫。 - 前記荷室は、前記側壁に、前記保冷庫/冷凍庫の蓋に重なるようにして設置した扉を有することを特徴とする請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫。
- 前記保冷庫/冷凍庫の長手方向は、前記荷室の前壁に車幅方向に沿って配置すると共に、前記保冷庫/冷凍庫の蓋を荷室の側壁近傍に設置したことを特徴とする請求項1に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫。
- 前記保冷庫/冷凍庫は、保冷庫/冷凍庫の車幅方向の少なくとも一方に前記蓋を設置し、
前記荷室は、車幅方向の左右の側壁にそれぞれ前記扉を設置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫。 - 前記保冷庫/冷凍庫は、車幅方向に摺動する引き出しを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のバン型トラックの荷室用保冷・冷凍庫。
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