JP2004107780A - 金属含有排水中の有価金属の回収方法および利用方法 - Google Patents

金属含有排水中の有価金属の回収方法および利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属含有排水を効率的かつ安定して処理するとともに、金属含有排水から有価金属を分離回収し、スラッジの発生量を削減する。
【解決手段】金属含有排水を酸化処理して、排水中の2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化し、鉄水酸化物を形成した溶液を充填剤を充填したろ過装置でろ過して、鉄水酸化物を分離回収することを同一のろ過装置で行うことを特徴とする金属排水中の有価金属の回収方法である。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属含有排水を効率的かつ安定して処理するとともに、金属含有排水に含まれる有価金属を回収・再利用することにより、スラッジの発生量を削減する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属含有排水には、鉱山排水、化学工場排水、製練所排水、製鉄所排水、メッキ工場排水、ごみ焼却場排水などがある。この中で、例えば、メッキ工場排水は、pHが2〜3と低く、メッキの種類にもよるが、鉄の他に、ニッケル、亜鉛、錫、クロム、銅などの金属イオンを含有している場合が多い。これらの金属は、排水規制の適用を受ける有害金属であるため、排水中から、排水規制値以下となるまで除去される。
【0003】
まず、従来の金属含有排水の処理方法について説明する。従来の金属含有排水の処理方法としては、大別すると以下のような方法がある。
【0004】
(1)中和凝集沈殿法
(2)硫化物沈殿法
(3)イオン交換樹脂法
(4)キレート樹脂法
(5)膜分離法(RO膜)
(6)生物濃縮法
(7)溶媒抽出法
(8)活性炭吸着法
中和凝集沈殿法は、従来から広く用いられている金属含有排水の代表的な処理法である。この方法は、排水のpHを水酸化カルシウム等のアルカリ剤により上昇させ、排水中の金属イオンをすべて水酸化物とした後、該金属水酸化物を沈殿池で沈殿させることにより、水中から金属を除去するものである。この方法は以下のような課題がある。
1) 金属水酸化物のフロックは微細であるため、沈殿池での沈殿分離が安定しない。これを防ぐために、アルカリ剤に加え、凝集剤および/または高分子凝集剤を投入する必要がある。
2) 発生するスラッジは各種金属の混合物であるため、再利用が困難であり、大半が埋立て処分されている。
3) アルカリ剤としては、通常、消石灰(Ca(OH))が用いられている。消石灰は、水酸化ナトリウムよりも安価で、水に対する溶解度も比較的大きく、反応性に富むが、発生するスラッジは含水率が99%と高く、脱水機処理を行っても含水率は70〜80%にしか低下しない。また、未溶解のカルシウム成分が含まれるため、沈殿物の質量・容積が大きくなり、保管・運搬・廃棄処分費が増加する。
4) 中和凝集沈殿法単独では、排水中の有機物削減の効果をほとんど期待できないため、COD(化学的酸素要求量)として計測される有機物は、別途除去する必要がある場合がある。
【0005】
硫化物沈殿法は、排水に硫化ソーダ(NaS)を注入し、重金属を硫化物として沈殿させる方法である。水酸化物と硫化物の溶解度積を比較すると、硫化物の方が非常に低く、より低濃度の金属を得ることができる。しかし一方で、硫化物沈殿法は、生成沈殿物の分離が難しい点(コロイド化しやすい)や安全性(硫化ソーダは酸性物質との接触により、有害な硫化水素ガスが容易に発生する)の観点から使用実績は少ない。また、沈殿物は、各種金属の混合物であるため、中和凝集沈殿法と同様で廃棄処分せざるを得ない。
【0006】
イオン交換樹脂法は、従来から火力発電用のボイラー給水や半導体用の超純水製造等に広く用いられている方法である。処理対象とする原水は、イオン濃度が1000mg/l以下のものであるため、この方法を排水処理に適用する場合には、陽イオン交換樹脂および/または陰イオン交換樹脂に金属イオンを吸着させることになり、排水処理のように排水中のイオン濃度がかなり高い場合には、樹脂の吸着・再生が繁雑になり、処理コストも高くなる。さらに、長時間使用すると、イオン交換樹脂が金属水酸化物、有機物、バクテリア等で汚染され、樹脂が劣化し、通常の樹脂の再生操作では回復が困難となる。金属成分も、陽イオン、陰イオン以外の選択的分離は原理上困難である。また、イオン交換樹脂の再生液は、樹脂から溶離した各種重金属イオンの混合物であるため、再利用が困難である。
【0007】
キレート樹脂法は、特定の金属に対して特に選択性の強い樹脂(架橋構造を有する高分子に特定の金属イオンと錯体を形成するキレート形成基を導入した樹脂)を用いるもので、排水中から特定の重金属イオンを極めて低濃度まで除去できる。このため、ごみ焼却場排水中の水銀の除去などに広く用いられている。しかし、キレート樹脂法についてもイオン交換樹脂法と同様の課題を有しており、有価金属の回収を目指した排水処理への適用は困難である。また、排水中のイオン濃度が高い場合には、樹脂の吸着・再生が繁雑になる課題がある。さらに、排水中に非溶存態の物質や金属水酸化物が存在する場合、樹脂の劣化が激しくなる。
【0008】
膜分離法(RO膜)は、浸透圧を利用して溶媒のみを膜を介して移動させ、清澄な処理水を得るものであるが、一方で、同時に塩類が濃縮した液が発生する。逆浸透膜(RO:Reverse Osmosis)を使用した海水の淡水化、工場排水の再利用、塩類濃度が1000〜10000mg/l程度の原水の処理などに広く用いられており、メッキ排水の再利用に適用された例もある(例えば、逆浸透法によるメッキ排水の再利用、和田洋六、PPM、16〜27、1986)。排水処理にROを用いると、重金属ばかりでなく無機イオン等も原水から除去できるため、膜透過水を工業用水として再利用できる利点があるが、同時に少量の濃縮液が発生する。この濃縮液は、重金属イオンばかりでなく、各種の無機イオンも含有しているため、再利用が困難である。なお、金属イオンの選択的な分離・濃縮は困難である。排水に非溶存態の物質や金属水酸化物が存在する場合には、事前に除去する必要がある。RO膜は、膜径が極めて小さく、高圧力(1〜6MPa)が必要であり、排水処理のランニングコストが増大する課題がある。また、膜の繁雑な洗浄や事前処理および高圧力が必要である。
【0009】
また、メッキ排水処理に関しては、UF膜(UF:Ultra Filtration)、MF膜(MF:Micron Filtration)は、単独ではほとんど用いられていない(例えば、排水処理における限外ろ過膜・精密ろ過膜の利用 排水処理への適用事例−メッキ排水、光上義道、水質汚濁研究、10、3、153−154、1987)。メッキ排水処理に関して、高分子凝集剤とUF膜を組み合わせた検討事例があるが、実用化には至っておらず、これは、UF膜の透過水量が小さいことが要因と考えられる。
【0010】
生物濃縮法は、特定の金属イオンを微生物に摂取させ、微生物の体内に特定の重金属を濃縮させる方法であり、現在、研究段階にあるが、生物による重金属取り込み速度がまだ小さく不安定であり、現段階では実用化は困難である。さらに、生物体内に濃縮された重金属を分離・回収する課題があると思われる。
【0011】
その他、重金属を含有したスラッジから重金属イオンを回収する方法として、バクテリアリーチングや溶媒抽出方法が提案されている。
【0012】
【非特許文献1】
排水処理における限外ろ過膜・精密ろ過膜の利用 排水処理への適用事例−メッキ排水、光上義道、水質汚濁研究、10、3、153−1
54、1987
【特許文献1】
特開2002−30352号公報
【特許文献2】
特開2002−18485号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
現在の知見されている処理方法は、金属含有排水に含有される有害金属が規制値以下になるまで除去する、あるいは、処理水を有効利用するという視点からのみ構築されており、排水から有価金属資源を回収して再利用することにより、発生するスラッジを削減しようとする視点に基づく処理方法は少ない。すなわち、上記従来法には、金属含有排水中の有害金属が排水規制値以下となるまで除去でき、さらに、有害金属が分離回収できる処理方法は少ない。
【0014】
結局のところ、金属含有排水処理は中和凝集沈殿法が最も広く用いられており、発生するスラッジは、含有される有害金属が排水から分離回収可能であれば、資源としての価値が生じる可能性があるものの、埋め立て廃棄されている。
【0015】
本発明は、上記課題に応えるべく、金属含有排水の処理に際し、水質浄化と有価金属の回収を同時に計れ、さらに、スラッジ発生量を格段に削減する処理方法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特開2002−30352号公報、および、特開2002−18485号公報において、金属含有排水からの有価金属の回収方法を開示している。特開2002−30352号公報で開示している処理方法は、事前鉄酸化槽にて排水をpH3〜5に維持しながら、化学酸化剤を用いて排水中の2価鉄イオンおよび有機物を酸化し、第一の膜分離槽にて鉄の水酸化物を濃縮し、次に、第二の膜分離槽にて排水をpH8〜10に調整してニッケルおよび亜鉛の水酸化物を濃縮する方法である。また、特開2002−18485号公報で開示している処理方法は、事前鉄酸化槽にて排水をpH1〜3に維持しながら、活性汚泥から馴養した鉄酸化細菌を用いて排水中の2価鉄イオンおよび有機物を酸化し、第一の膜分離槽にて排水をpH3〜5に調整して鉄の水酸化物を濃縮し、次に、第二の膜分離槽にて排水をpH8〜10に調整してニッケルおよび亜鉛の水酸化物を濃縮する方法である。
【0017】
金属含有排水の中でも、メッキ工場排水等の金属含有排水は、通常、pHが2〜4と低く、含まれる鉄は浮遊物質(以下、SSと表示する。Suspended Solidsの略語。)のものは少なく溶解性の2価鉄イオンが主であり、膜分離装置の単独処理では排水から鉄イオンを除去できないため、事前鉄酸化槽における2価鉄イオンの酸化処理が必須であった。しかし、これらの方法は、鉄酸化槽と膜分離槽が分割され、装置構造が複雑になり、また、膜分離装置の維持管理が煩雑となる課題があった。
【0018】
そこで、本発明者らは、同一の処理槽で、金属含有排水中の2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化して3価鉄の水酸化物を形成し、この鉄水酸化物を捕捉する方法について検討を行った。
【0019】
まず、本発明者らは、活性汚泥から馴養した鉄酸化細菌群を用いて、同一の処理槽で2価鉄イオンを3価鉄イオンまで酸化するとともに、3価鉄イオンを水酸化物化するための最適条件について検討を行った結果、反応槽のpHを3以上4未満に制御すれば3価鉄の水酸化物が生成し、さらに、酸化還元電位(ORP)(銀/塩化銀複合電極基準、以下同じ)が+400mV以上であれば、2価鉄イオンは3価鉄イオンに99%以上酸化されるとの知見を得た。また、本発明者らは、化学酸化剤を用いて、検討を行った結果、反応槽のpHを3以上5未満に制御すれば3価鉄の水酸化物が生成し、さらに、ORPが+500mV以上であれば、2価鉄イオンは3価鉄イオンに99%以上酸化されるとの知見を得た。
【0020】
生成した鉄水酸化物は、pHが中性付近では浮遊状態で存在し、コロイド状で極めて沈降しにくく、このままでは、沈殿池での沈殿分離が困難である。
【0021】
次に、本発明者らは、ろ過装置の充填剤について種々の検討を行った。
【0022】
ろ過装置は、一般に排水中のSSを除去するために広く用いられている。しかし、排水のSS濃度が高いと、ろ過装置の充填剤の閉塞が進行しやすく、水で逆洗する頻度や量が増大するために、沈殿池の後処理装置としての位置付けが多い。本発明者は、ろ過装置に必要とされる性能について検討した結果、以下の点が重要であるとの知見を得た。
【0023】
1) 金属水酸化物に対して所定の分離性能を継続して得られること。
【0024】
2) 透過水量が大きい、すなわち、ろ過速度が大きいこと。
【0025】
3) ろ過装置の目詰まり頻度が小さいこと。
【0026】
4) 充填剤の適用pH範囲が広く、高水温の使用が可能であること。
【0027】
これらのことから、ろ過装置の充填剤は、所定のSSの分離性能が得られる範囲内で、排水量を確保するために、極力大きなサイズのものを使用する必要があることがわかった。
【0028】
本発明者らが、鉄水酸化物のフロックの大きさを測定したところ、0.1〜50μmの範囲で、大半は1〜10μmであり、ろ過実験の結果、充填剤の直径が1mm以上20mm以下であれば、金属水酸化物の99〜100%が分離できることがわかった。さらに、充填剤の直径が100mmであっても、90%以上の分離が可能であることがわかった。多くの水酸化物は、充填剤近傍を通過する際に、充填剤に付着し除去されるものと思われる。
【0029】
ろ過装置の充填剤は、逆洗後再度利用するのが通常であるが、鉄のような金属水酸化物は、ろ過装置の充填剤の表面に強固に付着するため、水で逆洗しようとしても排出が困難となる場合があり、この対策として、水と空気で同時逆洗する方法などが考えられるものの、限界があった。
【0030】
そこで、本発明者らは、充填剤として製鉄所の高炉で用いられているコークスペレットあるいは焼結ペレットあるいは鉄鉱石を使用した結果、ろ過装置の充填剤が閉塞し逆洗が困難となった場合には、逆洗せずに鉄水酸化物が付着した充填剤をそのまま高炉の鉄原料として用いることができるとの知見を得た。
【0031】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1) 金属含有排水を酸化処理して、排水中の2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化し、鉄水酸化物を形成した溶液を充填剤を充填したろ過装置でろ過して、鉄水酸化物を分離回収することを同一のろ過装置で行うことを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(2) 前記酸化処理が、活性汚泥から馴養した鉄酸化細菌を用いて行うものであり、排水のpHを3以上4未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行うことを特徴とする前記(1)に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(3) 前記酸化処理が、化学酸化剤を用いて行うものであり、排水のpHを3以上5未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行うことを特徴とする前記(1)に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(4) 充填剤を充填した第一のろ過装置のろ過槽で、排水のpHを3以上4未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行った後、ろ過を行い、
さらに、充填剤を充填した第二のろ過装置のろ過槽で、排水のpHを3以上5未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行った後、ろ過を行い、
鉄水酸化物を分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(5) 前記鉄水酸化物を前記充填剤から脱離して回収する、または、前記充填剤に付着した状態で回収することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(6) 前記充填剤が、コークスペレット、焼結ペレット、鉄鉱石から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(7) 前記充填剤が、さらに、砂、石炭系原料のアンスラサイト、粒状活性炭、プラスチックスのリサイクル品から選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする前記(6)に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(8) 前記充填剤の大きさが、長辺の長さが1〜100mmであることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(9) 前記充填剤の大きさが、長辺の長さが1〜20mmであることを特徴とする前記(8)に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(10) 前記ろ過装置のろ過槽に空気を供給することを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(11) 前記(1)〜(10)のいずれかの回収方法で回収した鉄水酸化物および/または充填剤を、高炉の鉄原料として使用することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の利用方法。
(12) 前記(1)〜(10)のいずれかに記載の回収方法で鉄水酸化物を回収した後、排水中のニッケルイオン、亜鉛イオンをイオン交換樹脂またはキレート樹脂により分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
(13) 前記(1)〜(10)のいずれかに記載の回収方法で鉄水酸化物を回収した後、排水のpHを8以上10未満に調整して、ニッケルイオン、亜鉛イオンの水酸化物を形成し、該水酸化物を沈殿地、膜分離装置、ろ過装置のいずれかを用いて分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、ここで引用する諸条件に限定されるものではない。
【0033】
図1には、イオン状態の金属を複合して含有する排水の処理を行うための本発明の処理フロー図を示す。
【0034】
イオン状態の金属を複合して含有する金属含有排水は、排水槽1から送水ポンプ2を介してろ過装置3に送られる。ろ過装置3のpHおよび酸化還元電位(ORP)は、それぞれpH計7およびORP計6によって管理される。
【0035】
まず、ろ過装置での2価鉄イオンの回収プロセスについて説明する。
【0036】
ろ過装置3のろ過槽では、鉄酸化細菌または化学酸化剤による下記の2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化反応と、3価鉄イオンの水酸化鉄化が行われる。
【0037】
鉄酸化細菌による酸化反応:2Fe2++1/2O+2H→2Fe3++H
化学酸化剤による酸化反応:2Fe2++H+2H→2Fe3++2H
3価鉄イオンの水酸化鉄化::Fe3+→Fe(OH)
本発明で用いる鉄酸化細菌としては、中性で活性のある従属栄養の糸状細菌、酸性域で活性のある化学合成絶対独立栄養細菌のThiobachillus ferrooxidans等が挙げられる。絶対独立栄養である鉄酸化細菌(Thiobachillus ferrooxidans)は、有機物がほとんど無い低pHの鉱山排水や河川あるいは製鉄所の酸排水ピットに生息しているが、特殊な環境にあるため、入手が困難である。本発明者らは、都市下水や食品工業排水などの有機系排水に用いる活性汚泥中に通性独立栄養の鉄酸化細菌が生息しているとの知見を得て、特開2002−18485号公報において、これを短期間で増殖させる方法を開示しており、本発明には、この鉄酸化細菌が特に好適である。すなわち、本発明者が特開2002−18485号公報において開示している、下水の有機物質を分解する中性で活性のある活性汚泥から馴養した、酸性域で2価鉄酸化能力および界面活性剤等の有機物分解能力を有する通性独立栄養の鉄酸化細菌群が特に好適である。
【0038】
本発明で用いる化学酸化剤としては、オゾン、塩素、過マンガン酸カリウム、過酸化水素などが挙げられるが、排水量が多い場合や、2価鉄イオン濃度が高い場合には処理コストが増大するため、前記鉄酸化細菌による処理のほうが好ましい。
【0039】
しかし、排水に微生物反応の阻害成分が含まれる場合や、排水の負荷変動が大きい場合などは、化学酸化剤を使わざるを得ない場合がある。このような場合の1つの方法として、プロセスを2段とし、前段を微生物酸化、後段に化学酸化剤を使う2段のろ過プロセスが考えられる。前段に化学酸化剤を用いると、化学酸化剤が過剰に添加された場合、後段の微生物が死滅する。したがって、前段を微生物酸化、後段に化学酸化剤を使う2段のろ過プロセスが望ましい。
【0040】
排水のpHは3未満であると、2価鉄イオンの酸化反応の結果生じた3価鉄イオンの大半は、溶解した状態で存在するため、3価鉄イオンを水酸化物化して回収するためには、pHをアルカリ剤および酸により3以上に維持する。アルカリ剤としてはNaOHが、酸としてはHSOが、鉄酸化細菌に対する阻害性が小さいため好ましい。一方、pHが5以上であると、鉄以外の金属イオンも水酸化物として生成しやすくなるため、鉄を他の金属と分けて分離回収するにはpHが5未満であることが望ましい。しかし、鉄酸化細菌を用いる場合には、鉄酸化細菌の活性を維持するためにpHが4未満であることが望ましい。
【0041】
同一のろ過槽で、2価鉄イオンを3価鉄イオンまで酸化するとともに、3価鉄イオンを水酸化鉄化するには、pHの制御範囲を表1に示す範囲とすることが望ましい。
【0042】
【表1】
Figure 2004107780
【0043】
更に、鉄酸化細菌を用いるろ過槽のORP(銀/塩化銀複合電極基準、以下同じ)は、pHが3以上4未満の条件下で+400mV以上+500mV未満に維持できるように、ブロアー4の台数や回転数を制御することにより、ろ過槽に吹き込む空気量を制御することが望ましい。ORPが+400mV以上あれば、2価鉄イオンは3価鉄イオンまで99%以上酸化されている。また、本pH条件下では、ORPを+500mV以上とすることは困難であり、また、曝気量が過大となり、コストが上昇してしまう。
【0044】
また、化学酸化剤を用いる場合は、ORPが+400mV以上+500mV未満に維持できるように、化学酸化剤の投入量を制御すればよいORPが+400mV以上あれば、2価鉄イオンは3価鉄イオンまで99%以上酸化されている。本pH条件下では、ORPを+500mV以上とすることは不必要であり、薬品コストが上昇してしまう。
【0045】
鉄酸化細菌による鉄酸化を促進するためには、酸素が必要であるため、排水タンクまたはろ過装置にブロアーにより空気を供給する必要がある。空気の吹き込み量は、基本的には排水中の2価鉄イオン濃度から推定できる。化学酸化剤を用いる場合は、ろ過装置内での攪拌効果を増すために空気を供給するので、ろ過槽内での攪拌が確認できる程度の供給量でよい。
【0046】
ろ過槽で生成した鉄水酸化物を含む排水は、ろ過装置に通水し、ろ過装置の充填剤によって捕捉する。ろ過装置3に用いる本発明の充填剤5としては、製鉄所の高炉で用いられているコークスペレット、焼結ペレット、鉄鉱石が好ましく、このほかに、砂、石炭系原料のアンスラサイト、粒状活性炭、あるいはプラスチックスのリサイクル品も使用可能である。ただし、金属含有排水のpHによって、使用できる充填剤が異なり、pHが4以上では前記充填剤のいずれも使用可能であるが、pHが4未満では、焼結ペレットや鉄鉱石は、鉄などの重金属が水中に溶解してくるため使用が困難であり、これら以外の充填剤の使用が好ましい。
【0047】
鉄のような金属水酸化物は、ろ過装置の充填剤の表面に強固に付着するため、水で逆洗しようとしても排出が困難となる場合があるが、上記本発明の充填剤であれば、ろ過装置の充填剤が閉塞し逆洗が困難となった場合は、逆洗せずに鉄水酸化物が付着した充填剤をそのまま高炉の鉄原料として用いることが可能である。
【0048】
本発明の充填剤の形状は、いかなる形状でも使用可能である。また、多くの水酸化物は、充填剤近傍を通過する際に、充填剤に付着し除去されると思われるため、従って、充填剤の大きさは、所定のSSの分離性能が得られる範囲内で、極力大きなサイズのものを使用することが好ましく、具体的には、長辺の長さが1〜100mmのものが好ましく、1〜20mmが特に好ましい。
【0049】
なお、ろ過装置3への通水の水流の方向は、上部からでも下部からでもかまわないが、下部から上部に流す上向流方式がより望ましい。下向流の場合、ろ過速度を速めると水酸化物のフロックがろ過装置3の下部から流出しやすくなるためである。
【0050】
本発明法では、金属含有排水に鉄系凝集剤、高分子凝集剤を添加し、フロック形成を促進してもよい。本発明者が、鉄水酸化物のフロックの大きさを測定したところ、0.1〜50μmの範囲であり、大半は1〜10μmであるとの知見を得ているが、前記凝集剤を添加すると、フロックの大きさは通常50μm以上となる。この場合、使用するろ過装置の充填剤としては、50mm以下の径があればよい。
【0051】
また、ろ過装置は常時曝気されているため、生成した鉄水酸化物が充填剤から剥離しないように留意する必要がある。従って、ろ過装置下部の散気装置としては、2価鉄イオン酸化に要する酸素の溶解効率を高め、かつ、生成した鉄水酸化物が充填剤から剥離しないように、微細気泡散気管を用いることが望ましい。曝気には、空気の代わりに酸素富化空気を用いてもかまわない。排水中の2価鉄イオン濃度が10mg/l以下であれば、排水槽を曝気し、排水を溶存酸素で飽和状態にしておいてもかまわない。
【0052】
本発明法では上記の方法により、同一のろ過装置で、鉄酸化細菌または化学酸化剤による排水中の2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化、3価鉄の水酸化物形成、および生じた3価鉄の水酸化物の捕捉を行うことができる。
【0053】
ろ過装置3の充填剤5に付着して除去された鉄水酸化物は、充填剤に付着した状態で、そのまま製鉄所の高炉の鉄原料として用いることが可能である。
【0054】
次に、金属含有排水から鉄を除いた後、排水中に亜鉛やニッケルなどの有価金属が含まれる場合、これを回収することが望ましい。回収方法としては、排水のpHをアルカリ剤および酸により8以上10未満に調整して、亜鉛やニッケルなどの金属水酸化物として回収する方法がある。アルカリ剤としては、NaOHを使用することが望ましい。Ca(OH)を用いてもかまわないが、溶解度が低く、スラッジの生成量が増加してしまう。排水のpHの制御は、金属溶解度曲線を用いて、コストや要求処理水質等を考慮して決定すればよい。両性金属の場合、一般に、pHが8未満であれば溶解度が高く、pHが10以上であると再溶解が生ずる場合があるため、排水のpHは8以上10未満であることが望ましい。
【0055】
生成した金属水酸化物は、沈澱池または膜分離装置またはろ過装置により回収すればよい。膜としてはセラミックを素材とする膜の使用が望ましい。ろ過装置の充填剤としては、コークスペレット、焼結ペレット、鉄鉱石から選れる1種または2種以上、必要に応じてさらに、砂、石炭系原料のアンスラサイト、粒状活性炭、プラスチックスのリサイクル品から選ばれる1種または2種以上を含むものの使用が望ましい。
【0056】
また、pHを制御せずに金属イオンのままで、イオン交換樹脂やキレート樹脂を用いて回収してもよい。これらの方法の選択は、経済性の観点から選択すればよい。
【0057】
【実施例】
本発明法を製鉄所から発生するメッキリンス排水の処理に適用した例について説明する。なお、文中の酸化還元電位(ORP)は銀/塩化銀複合電極を基準とした値である。
【0058】
表2に、排水の平均水質を示す。本排水の2価鉄イオン濃度は、平均10mg/l程度であり、濃度的には高くないため、ろ過装置の閉塞までかなりの水量を処理でき、今回の発明である、同一のろ過装置により2価鉄イオンの酸化から鉄水酸化物の生成を行う処理法に適していると考えられる。
【0059】
【表2】
Figure 2004107780
【0060】
図1に示すプロセスフローで処理を行った。表3に、排水槽1、鉄酸化細菌を用いたろ過装置3、pH調整槽12、沈殿池15の機能を示す。
【0061】
【表3】
Figure 2004107780
【0062】
メッキ排水に、活性汚泥から馴養した鉄酸化細菌濃度が、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solids;浮遊物濃度を微生物量とみなした指標)をとして1000mg/lとなるように添加し、次に、ろ過装置3に通水し、1日間、ブロアー4で曝気した。なお、ろ過装置3の排水のpHは、NaOH水溶液8および硫酸水溶液9によりpH3.5に維持し、ろ過装置3のORPは、+420mVに維持されるように、ブロアー4の回転数を制御した。1日後、鉄酸化物が、充填剤5に付着したことを確認した。なお、充填剤5としては、製鉄所での再利用を考え、コークスペレットを選定した。その後、メッキ排水をろ過装置3下部から、上向流で通水し、ろ過装置3の滞留時間(HRT)が30分になるように連続的に供給した。
【0063】
続いて、pH調整槽12では、NaOH溶液8を用いて排水のpHを9に調整し、攪拌しながら、ニッケル及び亜鉛の水酸化物を生成させた。次に、沈殿池15では、ニッケル及び亜鉛の水酸化物を沈殿・濃縮させた。水面積負荷は10m/日で運転した。その後、ニッケル及び亜鉛の水酸化物は、脱水機17で含水率を調整した。
【0064】
【表4】
Figure 2004107780
【0065】
さらに、表5に、充填剤5に付着したスラッジ、および、沈殿池15で濃縮したスラッジを乾燥した後の成分分析の平均値を示す。充填剤5に付着したスラッジは、平均40質量%の鉄を主体としたスラッジであり、亜鉛、ニッケルはほとんど含まれていない。また、沈殿槽15では、亜鉛(平均42質量%)、ニッケル(平均16質量%)を主体としたスラッジが得られた。
【0066】
【表5】
Figure 2004107780
【0067】
鉄水酸化物が付着したコ−クスペレットを回収し、コークスペレットと混合した後、製鉄所の高炉に投入した。これらの回収した鉄水酸化物は鉄原料として、問題なく使用できた。沈殿池濃縮スラッジは、ニッケル原料として非鉄精錬会社に販売された。
【0068】
本法により、メッキ排水中の金属成分は、分離回収されるため再利用が可能となり、再利用の結果、スラッジとして処分される量は、ほぼ皆無となった。
【0069】
【発明の効果】
本発明により、金属含有排水を効率的かつ安定して処理するとともに、金属含有排水から有価金属を分離回収して再利用することができ、スラッジの発生量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理フローの概要を示す図である。
【符号の説明】
1…排水槽
2…送水ポンプ
3…ろ過装置
4…ブロアー
5…充填剤(+鉄系スラッジ)
6…ORP計
7…pH計
8…アルカリ剤(NaOH水溶液)
9…酸(硫酸水溶液)
10…薬注ポンプ
11…薬注ポンプ
12…pH調整槽
13…送水ポンプ
14…排泥ポンプ
15…沈殿地
16…処理水
17…脱水機
18…ニッケル・亜鉛スラッジ
19…pH計

Claims (13)

  1. 金属含有排水を酸化処理して、排水中の2価鉄イオンを3価鉄イオンに酸化し、鉄水酸化物を形成した溶液を充填剤を充填したろ過装置でろ過して、鉄水酸化物を分離回収することを同一のろ過装置で行うことを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  2. 前記酸化処理が、活性汚泥から馴養した鉄酸化細菌を用いて行うものであり、排水のpHを3以上4未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  3. 前記酸化処理が、化学酸化剤を用いて行うものであり、排水のpHを3以上5未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  4. 充填剤を充填した第一のろ過装置のろ過槽で、排水のpHを3以上4未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行った後、ろ過を行い、
    さらに、充填剤を充填した第二のろ過装置のろ過槽で、排水のpHを3以上5未満に制御し、かつ、酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)を+400mV以上+500mV未満に制御した下で、鉄イオンの酸化および鉄水酸化物の形成を行った後、ろ過を行い、
    鉄水酸化物を分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  5. 前記鉄水酸化物を前記充填剤から脱離して回収する、または、前記充填剤に付着した状態で回収することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  6. 前記充填剤が、コークスペレット、焼結ペレット、鉄鉱石から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  7. 前記充填剤が、さらに、砂、石炭系原料のアンスラサイト、粒状活性炭、プラスチックスのリサイクル品から選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項6に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  8. 前記充填剤の大きさが、長辺の長さが1〜100mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  9. 前記充填剤の大きさが、長辺の長さが1〜20mmであることを特徴とする請求項8に記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  10. 前記ろ過装置のろ過槽に空気を供給することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の回収方法で回収した鉄水酸化物および/または充填剤を、高炉の鉄原料として使用することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の利用方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の回収方法で鉄水酸化物を回収した後、排水中のニッケルイオン、亜鉛イオンをイオン交換樹脂またはキレート樹脂により分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載の回収方法で鉄水酸化物を回収した後、排水のpHを8以上10未満に調整して、ニッケルイオン、亜鉛イオンの水酸化物を形成し、該水酸化物を沈澱地、膜分離装置、ろ過装置のいずれかを用いて分離回収することを特徴とする金属含有排水中の有価金属の回収方法。
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