JP2004107078A - 自動供給トラフ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型・簡素な構造により装置コストが低減でき、装置フレーム等への支持も不要となり、しかも、被搬送物が付着し難くなるとともに、清掃も容易となる自動供給トラフを提供する。
【解決手段】自動供給トラフ3において、加振機構によって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22と、底板21の一端から突出するように一対の側板22から延出させた一対の平行な飛散防止側板23と、一対の飛散防止側板23の延出先端同士を連結して底板21の一端と一対の飛散防止側板23とで被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止前面板24とを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】自動供給トラフ3において、加振機構によって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22と、底板21の一端から突出するように一対の側板22から延出させた一対の平行な飛散防止側板23と、一対の飛散防止側板23の延出先端同士を連結して底板21の一端と一対の飛散防止側板23とで被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止前面板24とを設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば食品などの被搬送物を加振機構によって搬送して計量装置等のホッパに投入する自動供給トラフに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品等の固形物を、所定の容器に定量的に、かつ装置の周辺を汚すことなく供給することができるようにした固形物の供給装置がある。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録公報(実用新案登録第2537448号)
【0004】
上記特許文献1に開示の供給装置は、図8に示すように、上流部に位置する固形物供給用シュート101の先端下部に、固形物供給振動トラフ102(以下振動トラフ102という)があり、振動源103によって直進振動(矢印104)が与えられる。振動トラフ102の先端部には、エヤーシリンダ112で作動するストッパ108があり、このストッパ108はピストンロッド109及びガイドロッド110によって図示のように振動トラフ102の供給方向に対向して一定の角度で平行移動しうるように支持されている。エアーシリンダ112の作動により、ストッパ108は、振動トラフ102の先端を閉鎖する閉鎖位置と振動トラフ102の先端を開放する開放位置との間を平行移動することができる。ストッパ108の傾斜角度は対象とする固形物105の性質により任意に調整できるようになっている。ピストンロッド109とガイドロッド110はガイド板111を貫通しており、エヤーシリンダ112はガイド板111に固定されている。またガイド板111は図示しない別の固定部により支えられている。
【0005】
閉鎖位置において、ストッパ108は振動トラフ102の先端、すなわちトラフの底面106と当接し、振動トラフ102の中の固形物105がこのストッパ108から外に出ないようにトラフ出口を塞ぐ。またストッパ108はエヤーシリンダのピストンロッド109の後退により、振動トラフ102の先端を開放する開放位置に設定され、振動トラフ102のトラフ底部106を開放して固形物105を下部に排出する。すなわち、ストッパ108は搬送される固形物105の排出を規制する一種のゲートを構成している。ストッパ108が開放位置にあるとき、ストッパの下端部分108aはトラフの底部の延長線上よりも下位に位置する。振動トラフ102の先端にあるトラフの両側面107は、ストッパ108の開放位置よりも先に長く延びており、その下部には計量容器113が配置されている。この計量容器113は開閉自在になったゲート114を有しており、本体ベース116に固定された重量計測部115により支えられている。計量容器113の下部には固形物105をまとめて飛散しないように後段(図示せず)に移送するためのシュート117が設けられている。
【0006】
この供給装置によれば、ストッパ108が開放位置に設定され、振動トラフ102の先端が開放されている場合において、トラフ102から供給された食品等の固形物105が、トラフ下方の容器113を跳び越えようとした場合においても、当該固形物105は容器113の後方に配置されたストッパ108にはね返り、正確に所定の容器113に収容されることとなる。従って、食品等の固形物105を、所定の容器113に定量的に供給することができる。又、装置の周辺への固形物105の散乱が少なくなるため、従来に比べて常に清潔であり、洗浄清掃作業を簡素化することができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の供給装置における振動トラフ102は、エヤーシリンダ112でストッパ108を作動させていたため、装置が大型かつ複雑な構造となり、装置コストが高価となる問題があった。そして、エヤーシリンダ112を装置フレーム等へ固定しなければならないため、この点においても装置が大型かつ複雑な構造となる問題があった。また、ストッパ108は振動しないため、固形物(被搬送物)が付着し易く、ストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまう虞があり、衛生管理上好ましくない。更に、装置が大型かつ複雑な構造であることから、清掃が面倒であるという問題もあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、小型・簡素な構造により装置コストが低減でき、装置フレーム等への支持も不要となり、しかも、被搬送物が付着し難くなるとともに、清掃も容易となる自動供給トラフを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の自動供給トラフ3は、加振機構3aによって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、該底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22、22と、前記底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22を連結し、前記底板21の一端との間に被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止板23、24とを具備したことを特徴としている。
【0009】
この自動供給トラフ3では、底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22を連結する飛散防止板23、24が延出され、この飛散防止板23、24と低板21との間に被搬送物の落下空間25が包囲される。したがって、被搬送物の飛散防止構造がトラフと一体に設けられて簡素なものになる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストが低減可能となる。そして、底板21、側板22、22と一体に飛散防止板23、24が設けられ、飛散防止手段の装置フレーム等への支持・取り付けが不要となり、これによっても装置構造が簡素かつ小型化可能となる。また、飛散防止板23、24が、底板21と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことが防止される。更に、飛散防止構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易となる。
【0010】
この発明の請求項2記載の自動供給トラフ3は、加振機構3aによって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、該底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22、22と、前記底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22から延出させた一対の平行な飛散防止側板23、23と、該一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士を連結して前記底板21の一端と該一対の飛散防止側板23、23とで被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止前面板24と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
この自動供給トラフ3では、一対の側板21、21のそれぞれから飛散防止側板23、23が延出され、この一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士が飛散防止前面板24によって連結される。つまり、被搬送物の落下空間25が包囲される。したがって、被搬送物の飛散防止構造がトラフと一体に設けられて簡素なものになる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストが低減可能となる。そして、底板21、側板22、22に、飛散防止側板23、23、飛散防止前面板24が設けられ、装置フレーム等への支持が不要となり、これによっても装置構造が簡素かつ小型化可能となる。また、飛散防止側板23、23、飛散防止前面板24が、底板21と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことが防止される。更に、飛散防止構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易となる。
【0012】
請求項3記載の自動供給トラフ3は、請求項2記載の自動供給トラフ3において、一対の前記飛散防止側板22、22のそれぞれの下縁に、下方に向けて一対の飛散防止垂下板26、26を設けたことを特徴とする。
【0013】
この自動供給トラフ3では、一対の飛散防止側板23、23のそれぞれの下縁に飛散防止垂下板26、26が垂設され、飛散防止側板23、23と、落下空間25の下方に配置したホッパ4との間の隙間が飛散防止垂下板26、26によって塞がれ、当該隙間からの被搬送物の飛散が防止される。
【0014】
請求項4記載の自動供給トラフ3は、請求項3記載の自動供給トラフ3において、前記飛散防止前面板24の上縁に、前記底板21に向けて倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27を設けたことを特徴とする。
【0015】
この自動供給トラフ3では、飛散防止前面板24の上縁に、底板21に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27が立設され、偶発的な過剰加振によって、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物が、飛散防止起立板27に当って落下空間25へ戻され、その結果、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物の飛散が防止可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動供給トラフの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る自動供給トラフの側面図、図2は図1の自動供給トラフを備えた組合せ計量装置の側面図、図3は図2の平面図、図4は図2の要部拡大図、図5は図1の平面図、図6は図5の正面図、図7は図1に示した自動供給トラフの変形例を表す側面図である。
【0017】
本実施の形態では、自動供給トラフが組合せ計量装置に用いられる場合を例に説明する。なお、本発明に係る自動供給トラフは組合せ計量装置に限定して用いられるものではなく、その他、工業部品、薬品、食品等の被搬送物供給手段として広範な技術分野で好適に用いることができるものである。
【0018】
最初に、組合せ計量装置1の基本構成を図2及び図3を参照して説明する。組合せ計量装置1は、タンク2と、その下方に配設される自動供給トラフ3と、自動供給トラフ3の下方に配設されるストックホッパ4と、ストックホッパ4の下方に配設される計量ホッパ5と、計量ホッパ5の下方に配設されるメモリホッパ6と、メモリホッパ6の下方に配設される集合シュート7とを主要な構成部材として備えている。このうち、自動供給トラフ3、ストックホッパ4、計量ホッパ5及びメモリホッパ6は、縦方向に並んだ所謂チャンネル8を構成している。
【0019】
タンク2は、略長方形状の開口部を上下方向に連通する四角形の筒状をなしている。タンク2の下側の開口部は、後述の各自動供給トラフ3の後端部3a上に位置する。タンク2は、上部の開口部から被搬送物が投入され、この被搬送物を貯留する。
【0020】
自動供給トラフ3は、上流側(図2の中央部)の後端部3aを背合わせに配置し、振動することによって被搬送物を下流(図2の左側及び右側)にそれぞれ送ることができるように構成されている。図3に示すように、自動供給トラフ3は、下流側の先端部3bを外方に向けた一対が、複数対(図示の例では5対)、図3における上下方向(図2では奥行き方向)に互いに平行に並べられている。即ち、自動供給トラフ3は合計10個が配設されている。なお、並設される自動供給トラフ3の数と配置は、特にこれに限定されるものではない。
【0021】
自動供給トラフ3は、後端部3aを、タンク2の底部からタンク内に挿入している。したがって、自動供給トラフ3が振動すると、タンク内の被搬送物が自動供給トラフ3によって直接、タンク内からストックホッパ4へ搬送される。
【0022】
自動供給トラフ3は、タンク2内に挿入されて背合わせとなった後端部3a同士の一方を、他方にオーバーラップさせたオーバーラップ部17を有している。また、隣接する一対の自動供給トラフ3には、振動する自動供給トラフ3同士が干渉しないようにするための隙間が形成されているが、この隙間も、一方の自動供給トラフ3の側部を、他方の自動供給トラフ3の側部にオーバーラップさせたオーバーラップ部18を形成することで塞いでいる。各自動供給トラフ3は、振動するため、所定の隙間を隔てて配設する必要がある。この隙間からは被搬送物が落下する可能性があるが、この組合せ計量装置1では、隙間がオーバーラップ部17、18によって覆われることで、タンク2に挿入した供給トラフ同士の隙間から被搬送物が落下しなくなる。
【0023】
自動供給トラフ3は、タンク2内において、後端部3a側が上方に向けて傾斜している。したがって、タンク2内において振動する自動供給トラフ3の後端部3aと、タンク2の対向する内壁面2a、2aとの間には、被搬送物が架橋される所謂ブリッジが発生し難くなる。
【0024】
また、自動供給トラフ3の後端部3aにおけるオーバーラップ部17には、タンク2内に突出する突起19を立設している。自動供給トラフ3に、この突起19を設けることで、タンク2内における被搬送物のブリッジがより発生し難くなっている。
【0025】
ストックホッパ4は、背合わせとなってそれぞれの自動供給トラフ3の先端部3bの下方に配設される。ストックホッパ4は、上部に開口4aを有するとともに下部に排出口4bを有し、自動供給トラフ3から供給された被搬送物を排出可能としている。排出口4bは、シャッタ4cによって開閉する。シャッタ4cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。
【0026】
計量ホッパ5は、背合わせとなってそれぞれのストックホッパ4の排出口4bの下方に配設される。計量ホッパ5は、上部に開口5aを有するとともに下部に排出口5bを有し、ストックホッパ4から供給された被搬送物を排出口5bから排出可能としている。排出口5bは、シャッタ5cによって開閉する。シャッタ5cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。また、各計量ホッパ5に供給された被搬送物は、図示しない計量器によってそれぞれ計量される。
【0027】
メモリホッパ6は、背合わせとなってそれぞれの計量ホッパ5の排出口5bの下方に配設される。メモリホッパ6は、上部に開口6aを有するとともに下部に排出口6bを有し、計量ホッパ5から供給された被搬送物を排出口6bから排出可能としている。排出口6bは、シャッタ6cによって開閉する。シャッタ6cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。また、メモリホッパ6から排出された被搬送物は、集合シュート7によってひとまとめにされる。
【0028】
この組合せ計量装置1では、タンクに貯留された被搬送物を各自動供給トラフ3によって各ストックホッパ4に供給する。各ストックホッパ4は、所定量の被搬送物を蓄え、この被搬送物をシャッタ4cの開放により下方の計量ホッパ5に排出する。なお、各自動供給トラフ3は、その下方のストックホッパ4の被搬送物がなくなると新たな被搬送物をストックホッパ4に供給する。各計量ホッパ5は、各ストックホッパ4からの被搬送物を蓄え、この被搬送物をそれぞれ計量器にて計量する。次いで、計量後、各ストックホッパ4は、被搬送物をシャッタ5cの開放により下方のメモリホッパ6に排出する。
【0029】
各計量器の計量信号は、図示しない組合せ選定手段に入力される。組合せ選定手段は、各計量ホッパ5に供給された被計量物の重量を各計量器の計量信号に基づいて記憶する。そして、例えば包装ライン等から排出要求信号を受けると、各計量ホッパ5で計量された被計量物の重量値の組合せのなかから目標重量範囲内の組合せを選定し、組合せに選定された被計量物を収容している計量ホッパ5及び/またはメモリホッパ6に対応する選定信号を出力してシャッタ5c及び/またはシャッタ6cを開放させる。これにより、目標重量範囲内の重量に組合された被計量物が集合シュート7で集められて上記包装ラインに排出される。
【0030】
組合せ選定手段による被計量物の選定方法には複数の方法がある。これには、計量ホッパ5に収容されている被計量物の中から組合せを選定し、選定した被計量物のみをメモリホッパ6に一旦収容してから集合シュート7へ排出させる方法。また、計量ホッパ5で計量された被計量物をメモリホッパ6に収容し、メモリホッパ6に収容した被計量物の中から組合せを選定する方法。そして、計量ホッパ5内の被計量物とメモリホッパ6内の被計量物の中から組合せを選定する方法等がある。本組合せ計量装置1においては、そのいずれの方法が採用されてもよい。
【0031】
次に、自動供給トラフ3について更に詳しく説明する。
自動供給トラフ3は、図4に示すように、加振機構3aによって支持されており、この加振機構3aにより振動して被搬送物を一端側(図4の中央部から左側及び右側)へ搬送することができる。図4に示すように、供給トラフ3の加振機構3aは、コイルスプリング9を介して基台10の上に設置されるトラフベース11と、このトラフベース11に取り付けた一対の板バネ12と、これらの板バネ12の上端部を連結する連結部材13と、この連結部材13上に支持されたトラフ本体14と、トラフベース11に取り付けられたコイル15と、トラフベース11に取り付けたバランサー16とを備えている。この供給トラフ3によれば、コイル15に通電すると磁力が発生し、連結部材13を引き付け、トラフ本体14が下方へ沈み込みながら内方(矢印d)に変位した後、トラフ本体14が上方へ浮き上がりながら外方(矢印c)に変位して、このトラフ本体14が図に示すc−d方向に繰り返し振動する。この振動によりトラフ本体14上の被計量物がストックホッパ4へ搬送される。
【0032】
自動供給トラフ3は、図1、図5に示すように、底板21と、一対の側板22、22と、飛散防止板としての飛散防止側板23と、飛散防止板としての飛散防止前面板24とを基本構成部材として有している。底板21は、図3に示した加振機構3aによって振動し、上面の被搬送物を一端側(図5の右端側)へと搬送する。側板22、22は、底板21の搬送方向に沿う両側に立設され、被搬送物のこぼれ落ちを防止する。なお、この側板22、22は、底板21の両側部を折り曲げることで、底板21と一体に形成するものであってもよい。
【0033】
飛散防止側板23は、底板21の一端から突出するように、一対の側板22、22から平行に前方に向けて延出される。この飛散防止側板23、23は、側板22の一端を延出させて一体に形成するものであってもよい。飛散防止前面板24は、一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士を連結するように設けられる。したがって、一対の飛散防止側板23、23及び飛散防止前面板24は、底板21の一端に対してコ字形状のフード枠を構成し、底板21の一端の隣部に被搬送物が通過・落下する矩形の落下空間25を区画している。
【0034】
また、図6に示すように、一対の飛散防止側板23、23のそれぞれの下縁には、下方向に向けて相互に接近する方向 (内向き)で傾斜する一対の飛散防止垂下板26が設けられている。従って、飛散防止側板23、23と飛散防止前面板24で区画した落下空間25と、その下方にあるストックホッパ4との間の隙間及び少なくとも一部が、飛散防止垂下板26、26を設けることによって塞がれ、当該隙間から被搬送物が飛散することが防止される。
【0035】
更に、自動供給トラフ3は、図7に示すように、飛散防止前面板24の上縁に、底板21と略同一幅で形成され、かつ底板21に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27を立設するものであってもよい。このような飛散防止起立板27を備えることで、自動供給トラフ3は、偶発的な過剰加振によって、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物が、飛散防止起立板27に当って落下空間25へ戻され、その結果、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物の飛散が防止可能となる。
【0036】
以上説明したように、本発明は、底板の一端から突出するような態様で一対の側板を飛散防止板にて連結し、底板の一端と飛散防止板の間に被搬送物の落下空間を構成したことを特徴とし、特に前記実施の形態では、被搬送物の落下空間を区画する飛散防止板を、一対の側板から延出した一対の平行な飛散防止側板23、23と、一対の飛散防止側板の延出先端同士を連結する飛散防止前面板24とによって矩形枠状に形成した。しかし、この飛散防止板の形状・構造は上記実施の形態のものに限定されるものではなく、上記矩形枠状のほか、半円形の枠状、三角形の枠状等であってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の自動供給トラフによれば、底板の一端から突出するように一対の側板のそれぞれを連結する飛散防止板を設けて被搬送物の落下空間を包囲したので、被搬送物の飛散防止構造を、トラフと一体に設けた簡素なものにすることができる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストを低減することができる。そして、底板、側板に、飛散防止側板、飛散防止前面板を設けることができるので、装置フレーム等への支持を不要にして、これによっても装置構造を簡素かつ小型化することができる。また、飛散防止板が底板と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことを防止でき、衛生管理を向上させることができる。更に、飛散防止の構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易にすることができる。
【0038】
請求項2記載の自動供給トラフによれば、底板の一端から突出するように一対の側板のそれぞれから飛散防止側板を平行に延出し、この一対の飛散防止側板の延出先端同士を飛散防止前面板によって連結して、被搬送物の落下空間を包囲したので、被搬送物の飛散防止構造を、トラフと一体に設けて簡素なものにすることができる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストを低減することができる。そして、底板、側板に、飛散防止側板、飛散防止前面板を設けることができるので、装置フレーム等への支持を不要にして、これによっても装置構造を簡素かつ小型化することができる。また、飛散防止側板、飛散防止前面板が、底板と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことを防止でき、衛生管理を向上させることができる。更に、飛散防止の構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易にすることができる。
【0039】
請求項3記載の自動供給トラフによれば、一対の飛散防止側板のそれぞれの下縁に、下方向に向かって相互に接近する方向で傾斜する一対の飛散防止板を設けたので、飛散防止側板と、落下空間の下方に配置したホッパとの間の隙間を飛散防止板によって塞ぐことができ、当該隙間からの被搬送物の飛散を防止することができる。
【0040】
請求項4記載の自動供給トラフによれば、飛散防止前面板の上縁に、底板に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板を立設したので、偶発的な過剰加振によって飛散防止前面板を飛び越えようとする被搬送物を、飛散防止起立板に当てて落下空間へ戻すことができ、飛散防止前面板を飛び越えようとする被搬送物の飛散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動供給トラフの側面図である。
【図2】図1の自動供給トラフを備えた組合せ計量装置の側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】図1の平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】図1に示した自動供給トラフの変形例を表す側面図である。
【図8】従来の供給装置の側面図である。
【符号の説明】
3…自動供給トラフ
3a…加振機構
21…底板
22…側板
23…飛散防止側板
24…飛散防止前面板
25…落下空間
26…飛散防止垂下板
27…飛散防止起立板
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば食品などの被搬送物を加振機構によって搬送して計量装置等のホッパに投入する自動供給トラフに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品等の固形物を、所定の容器に定量的に、かつ装置の周辺を汚すことなく供給することができるようにした固形物の供給装置がある。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録公報(実用新案登録第2537448号)
【0004】
上記特許文献1に開示の供給装置は、図8に示すように、上流部に位置する固形物供給用シュート101の先端下部に、固形物供給振動トラフ102(以下振動トラフ102という)があり、振動源103によって直進振動(矢印104)が与えられる。振動トラフ102の先端部には、エヤーシリンダ112で作動するストッパ108があり、このストッパ108はピストンロッド109及びガイドロッド110によって図示のように振動トラフ102の供給方向に対向して一定の角度で平行移動しうるように支持されている。エアーシリンダ112の作動により、ストッパ108は、振動トラフ102の先端を閉鎖する閉鎖位置と振動トラフ102の先端を開放する開放位置との間を平行移動することができる。ストッパ108の傾斜角度は対象とする固形物105の性質により任意に調整できるようになっている。ピストンロッド109とガイドロッド110はガイド板111を貫通しており、エヤーシリンダ112はガイド板111に固定されている。またガイド板111は図示しない別の固定部により支えられている。
【0005】
閉鎖位置において、ストッパ108は振動トラフ102の先端、すなわちトラフの底面106と当接し、振動トラフ102の中の固形物105がこのストッパ108から外に出ないようにトラフ出口を塞ぐ。またストッパ108はエヤーシリンダのピストンロッド109の後退により、振動トラフ102の先端を開放する開放位置に設定され、振動トラフ102のトラフ底部106を開放して固形物105を下部に排出する。すなわち、ストッパ108は搬送される固形物105の排出を規制する一種のゲートを構成している。ストッパ108が開放位置にあるとき、ストッパの下端部分108aはトラフの底部の延長線上よりも下位に位置する。振動トラフ102の先端にあるトラフの両側面107は、ストッパ108の開放位置よりも先に長く延びており、その下部には計量容器113が配置されている。この計量容器113は開閉自在になったゲート114を有しており、本体ベース116に固定された重量計測部115により支えられている。計量容器113の下部には固形物105をまとめて飛散しないように後段(図示せず)に移送するためのシュート117が設けられている。
【0006】
この供給装置によれば、ストッパ108が開放位置に設定され、振動トラフ102の先端が開放されている場合において、トラフ102から供給された食品等の固形物105が、トラフ下方の容器113を跳び越えようとした場合においても、当該固形物105は容器113の後方に配置されたストッパ108にはね返り、正確に所定の容器113に収容されることとなる。従って、食品等の固形物105を、所定の容器113に定量的に供給することができる。又、装置の周辺への固形物105の散乱が少なくなるため、従来に比べて常に清潔であり、洗浄清掃作業を簡素化することができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の供給装置における振動トラフ102は、エヤーシリンダ112でストッパ108を作動させていたため、装置が大型かつ複雑な構造となり、装置コストが高価となる問題があった。そして、エヤーシリンダ112を装置フレーム等へ固定しなければならないため、この点においても装置が大型かつ複雑な構造となる問題があった。また、ストッパ108は振動しないため、固形物(被搬送物)が付着し易く、ストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまう虞があり、衛生管理上好ましくない。更に、装置が大型かつ複雑な構造であることから、清掃が面倒であるという問題もあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、小型・簡素な構造により装置コストが低減でき、装置フレーム等への支持も不要となり、しかも、被搬送物が付着し難くなるとともに、清掃も容易となる自動供給トラフを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の自動供給トラフ3は、加振機構3aによって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、該底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22、22と、前記底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22を連結し、前記底板21の一端との間に被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止板23、24とを具備したことを特徴としている。
【0009】
この自動供給トラフ3では、底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22を連結する飛散防止板23、24が延出され、この飛散防止板23、24と低板21との間に被搬送物の落下空間25が包囲される。したがって、被搬送物の飛散防止構造がトラフと一体に設けられて簡素なものになる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストが低減可能となる。そして、底板21、側板22、22と一体に飛散防止板23、24が設けられ、飛散防止手段の装置フレーム等への支持・取り付けが不要となり、これによっても装置構造が簡素かつ小型化可能となる。また、飛散防止板23、24が、底板21と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことが防止される。更に、飛散防止構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易となる。
【0010】
この発明の請求項2記載の自動供給トラフ3は、加振機構3aによって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板21と、該底板21の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板22、22と、前記底板21の一端から突出するように前記一対の側板22、22から延出させた一対の平行な飛散防止側板23、23と、該一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士を連結して前記底板21の一端と該一対の飛散防止側板23、23とで被搬送物の落下空間25を囲む飛散防止前面板24と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
この自動供給トラフ3では、一対の側板21、21のそれぞれから飛散防止側板23、23が延出され、この一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士が飛散防止前面板24によって連結される。つまり、被搬送物の落下空間25が包囲される。したがって、被搬送物の飛散防止構造がトラフと一体に設けられて簡素なものになる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストが低減可能となる。そして、底板21、側板22、22に、飛散防止側板23、23、飛散防止前面板24が設けられ、装置フレーム等への支持が不要となり、これによっても装置構造が簡素かつ小型化可能となる。また、飛散防止側板23、23、飛散防止前面板24が、底板21と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことが防止される。更に、飛散防止構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易となる。
【0012】
請求項3記載の自動供給トラフ3は、請求項2記載の自動供給トラフ3において、一対の前記飛散防止側板22、22のそれぞれの下縁に、下方に向けて一対の飛散防止垂下板26、26を設けたことを特徴とする。
【0013】
この自動供給トラフ3では、一対の飛散防止側板23、23のそれぞれの下縁に飛散防止垂下板26、26が垂設され、飛散防止側板23、23と、落下空間25の下方に配置したホッパ4との間の隙間が飛散防止垂下板26、26によって塞がれ、当該隙間からの被搬送物の飛散が防止される。
【0014】
請求項4記載の自動供給トラフ3は、請求項3記載の自動供給トラフ3において、前記飛散防止前面板24の上縁に、前記底板21に向けて倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27を設けたことを特徴とする。
【0015】
この自動供給トラフ3では、飛散防止前面板24の上縁に、底板21に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27が立設され、偶発的な過剰加振によって、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物が、飛散防止起立板27に当って落下空間25へ戻され、その結果、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物の飛散が防止可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動供給トラフの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る自動供給トラフの側面図、図2は図1の自動供給トラフを備えた組合せ計量装置の側面図、図3は図2の平面図、図4は図2の要部拡大図、図5は図1の平面図、図6は図5の正面図、図7は図1に示した自動供給トラフの変形例を表す側面図である。
【0017】
本実施の形態では、自動供給トラフが組合せ計量装置に用いられる場合を例に説明する。なお、本発明に係る自動供給トラフは組合せ計量装置に限定して用いられるものではなく、その他、工業部品、薬品、食品等の被搬送物供給手段として広範な技術分野で好適に用いることができるものである。
【0018】
最初に、組合せ計量装置1の基本構成を図2及び図3を参照して説明する。組合せ計量装置1は、タンク2と、その下方に配設される自動供給トラフ3と、自動供給トラフ3の下方に配設されるストックホッパ4と、ストックホッパ4の下方に配設される計量ホッパ5と、計量ホッパ5の下方に配設されるメモリホッパ6と、メモリホッパ6の下方に配設される集合シュート7とを主要な構成部材として備えている。このうち、自動供給トラフ3、ストックホッパ4、計量ホッパ5及びメモリホッパ6は、縦方向に並んだ所謂チャンネル8を構成している。
【0019】
タンク2は、略長方形状の開口部を上下方向に連通する四角形の筒状をなしている。タンク2の下側の開口部は、後述の各自動供給トラフ3の後端部3a上に位置する。タンク2は、上部の開口部から被搬送物が投入され、この被搬送物を貯留する。
【0020】
自動供給トラフ3は、上流側(図2の中央部)の後端部3aを背合わせに配置し、振動することによって被搬送物を下流(図2の左側及び右側)にそれぞれ送ることができるように構成されている。図3に示すように、自動供給トラフ3は、下流側の先端部3bを外方に向けた一対が、複数対(図示の例では5対)、図3における上下方向(図2では奥行き方向)に互いに平行に並べられている。即ち、自動供給トラフ3は合計10個が配設されている。なお、並設される自動供給トラフ3の数と配置は、特にこれに限定されるものではない。
【0021】
自動供給トラフ3は、後端部3aを、タンク2の底部からタンク内に挿入している。したがって、自動供給トラフ3が振動すると、タンク内の被搬送物が自動供給トラフ3によって直接、タンク内からストックホッパ4へ搬送される。
【0022】
自動供給トラフ3は、タンク2内に挿入されて背合わせとなった後端部3a同士の一方を、他方にオーバーラップさせたオーバーラップ部17を有している。また、隣接する一対の自動供給トラフ3には、振動する自動供給トラフ3同士が干渉しないようにするための隙間が形成されているが、この隙間も、一方の自動供給トラフ3の側部を、他方の自動供給トラフ3の側部にオーバーラップさせたオーバーラップ部18を形成することで塞いでいる。各自動供給トラフ3は、振動するため、所定の隙間を隔てて配設する必要がある。この隙間からは被搬送物が落下する可能性があるが、この組合せ計量装置1では、隙間がオーバーラップ部17、18によって覆われることで、タンク2に挿入した供給トラフ同士の隙間から被搬送物が落下しなくなる。
【0023】
自動供給トラフ3は、タンク2内において、後端部3a側が上方に向けて傾斜している。したがって、タンク2内において振動する自動供給トラフ3の後端部3aと、タンク2の対向する内壁面2a、2aとの間には、被搬送物が架橋される所謂ブリッジが発生し難くなる。
【0024】
また、自動供給トラフ3の後端部3aにおけるオーバーラップ部17には、タンク2内に突出する突起19を立設している。自動供給トラフ3に、この突起19を設けることで、タンク2内における被搬送物のブリッジがより発生し難くなっている。
【0025】
ストックホッパ4は、背合わせとなってそれぞれの自動供給トラフ3の先端部3bの下方に配設される。ストックホッパ4は、上部に開口4aを有するとともに下部に排出口4bを有し、自動供給トラフ3から供給された被搬送物を排出可能としている。排出口4bは、シャッタ4cによって開閉する。シャッタ4cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。
【0026】
計量ホッパ5は、背合わせとなってそれぞれのストックホッパ4の排出口4bの下方に配設される。計量ホッパ5は、上部に開口5aを有するとともに下部に排出口5bを有し、ストックホッパ4から供給された被搬送物を排出口5bから排出可能としている。排出口5bは、シャッタ5cによって開閉する。シャッタ5cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。また、各計量ホッパ5に供給された被搬送物は、図示しない計量器によってそれぞれ計量される。
【0027】
メモリホッパ6は、背合わせとなってそれぞれの計量ホッパ5の排出口5bの下方に配設される。メモリホッパ6は、上部に開口6aを有するとともに下部に排出口6bを有し、計量ホッパ5から供給された被搬送物を排出口6bから排出可能としている。排出口6bは、シャッタ6cによって開閉する。シャッタ6cは、図示しない駆動部にて開閉駆動される。また、メモリホッパ6から排出された被搬送物は、集合シュート7によってひとまとめにされる。
【0028】
この組合せ計量装置1では、タンクに貯留された被搬送物を各自動供給トラフ3によって各ストックホッパ4に供給する。各ストックホッパ4は、所定量の被搬送物を蓄え、この被搬送物をシャッタ4cの開放により下方の計量ホッパ5に排出する。なお、各自動供給トラフ3は、その下方のストックホッパ4の被搬送物がなくなると新たな被搬送物をストックホッパ4に供給する。各計量ホッパ5は、各ストックホッパ4からの被搬送物を蓄え、この被搬送物をそれぞれ計量器にて計量する。次いで、計量後、各ストックホッパ4は、被搬送物をシャッタ5cの開放により下方のメモリホッパ6に排出する。
【0029】
各計量器の計量信号は、図示しない組合せ選定手段に入力される。組合せ選定手段は、各計量ホッパ5に供給された被計量物の重量を各計量器の計量信号に基づいて記憶する。そして、例えば包装ライン等から排出要求信号を受けると、各計量ホッパ5で計量された被計量物の重量値の組合せのなかから目標重量範囲内の組合せを選定し、組合せに選定された被計量物を収容している計量ホッパ5及び/またはメモリホッパ6に対応する選定信号を出力してシャッタ5c及び/またはシャッタ6cを開放させる。これにより、目標重量範囲内の重量に組合された被計量物が集合シュート7で集められて上記包装ラインに排出される。
【0030】
組合せ選定手段による被計量物の選定方法には複数の方法がある。これには、計量ホッパ5に収容されている被計量物の中から組合せを選定し、選定した被計量物のみをメモリホッパ6に一旦収容してから集合シュート7へ排出させる方法。また、計量ホッパ5で計量された被計量物をメモリホッパ6に収容し、メモリホッパ6に収容した被計量物の中から組合せを選定する方法。そして、計量ホッパ5内の被計量物とメモリホッパ6内の被計量物の中から組合せを選定する方法等がある。本組合せ計量装置1においては、そのいずれの方法が採用されてもよい。
【0031】
次に、自動供給トラフ3について更に詳しく説明する。
自動供給トラフ3は、図4に示すように、加振機構3aによって支持されており、この加振機構3aにより振動して被搬送物を一端側(図4の中央部から左側及び右側)へ搬送することができる。図4に示すように、供給トラフ3の加振機構3aは、コイルスプリング9を介して基台10の上に設置されるトラフベース11と、このトラフベース11に取り付けた一対の板バネ12と、これらの板バネ12の上端部を連結する連結部材13と、この連結部材13上に支持されたトラフ本体14と、トラフベース11に取り付けられたコイル15と、トラフベース11に取り付けたバランサー16とを備えている。この供給トラフ3によれば、コイル15に通電すると磁力が発生し、連結部材13を引き付け、トラフ本体14が下方へ沈み込みながら内方(矢印d)に変位した後、トラフ本体14が上方へ浮き上がりながら外方(矢印c)に変位して、このトラフ本体14が図に示すc−d方向に繰り返し振動する。この振動によりトラフ本体14上の被計量物がストックホッパ4へ搬送される。
【0032】
自動供給トラフ3は、図1、図5に示すように、底板21と、一対の側板22、22と、飛散防止板としての飛散防止側板23と、飛散防止板としての飛散防止前面板24とを基本構成部材として有している。底板21は、図3に示した加振機構3aによって振動し、上面の被搬送物を一端側(図5の右端側)へと搬送する。側板22、22は、底板21の搬送方向に沿う両側に立設され、被搬送物のこぼれ落ちを防止する。なお、この側板22、22は、底板21の両側部を折り曲げることで、底板21と一体に形成するものであってもよい。
【0033】
飛散防止側板23は、底板21の一端から突出するように、一対の側板22、22から平行に前方に向けて延出される。この飛散防止側板23、23は、側板22の一端を延出させて一体に形成するものであってもよい。飛散防止前面板24は、一対の飛散防止側板23、23の延出先端同士を連結するように設けられる。したがって、一対の飛散防止側板23、23及び飛散防止前面板24は、底板21の一端に対してコ字形状のフード枠を構成し、底板21の一端の隣部に被搬送物が通過・落下する矩形の落下空間25を区画している。
【0034】
また、図6に示すように、一対の飛散防止側板23、23のそれぞれの下縁には、下方向に向けて相互に接近する方向 (内向き)で傾斜する一対の飛散防止垂下板26が設けられている。従って、飛散防止側板23、23と飛散防止前面板24で区画した落下空間25と、その下方にあるストックホッパ4との間の隙間及び少なくとも一部が、飛散防止垂下板26、26を設けることによって塞がれ、当該隙間から被搬送物が飛散することが防止される。
【0035】
更に、自動供給トラフ3は、図7に示すように、飛散防止前面板24の上縁に、底板21と略同一幅で形成され、かつ底板21に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板27を立設するものであってもよい。このような飛散防止起立板27を備えることで、自動供給トラフ3は、偶発的な過剰加振によって、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物が、飛散防止起立板27に当って落下空間25へ戻され、その結果、飛散防止前面板24を飛び越えようとする被搬送物の飛散が防止可能となる。
【0036】
以上説明したように、本発明は、底板の一端から突出するような態様で一対の側板を飛散防止板にて連結し、底板の一端と飛散防止板の間に被搬送物の落下空間を構成したことを特徴とし、特に前記実施の形態では、被搬送物の落下空間を区画する飛散防止板を、一対の側板から延出した一対の平行な飛散防止側板23、23と、一対の飛散防止側板の延出先端同士を連結する飛散防止前面板24とによって矩形枠状に形成した。しかし、この飛散防止板の形状・構造は上記実施の形態のものに限定されるものではなく、上記矩形枠状のほか、半円形の枠状、三角形の枠状等であってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の自動供給トラフによれば、底板の一端から突出するように一対の側板のそれぞれを連結する飛散防止板を設けて被搬送物の落下空間を包囲したので、被搬送物の飛散防止構造を、トラフと一体に設けた簡素なものにすることができる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストを低減することができる。そして、底板、側板に、飛散防止側板、飛散防止前面板を設けることができるので、装置フレーム等への支持を不要にして、これによっても装置構造を簡素かつ小型化することができる。また、飛散防止板が底板と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことを防止でき、衛生管理を向上させることができる。更に、飛散防止の構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易にすることができる。
【0038】
請求項2記載の自動供給トラフによれば、底板の一端から突出するように一対の側板のそれぞれから飛散防止側板を平行に延出し、この一対の飛散防止側板の延出先端同士を飛散防止前面板によって連結して、被搬送物の落下空間を包囲したので、被搬送物の飛散防止構造を、トラフと一体に設けて簡素なものにすることができる。これにより、従来装置のように、大型かつ複雑な構造を必要とせず、装置コストを低減することができる。そして、底板、側板に、飛散防止側板、飛散防止前面板を設けることができるので、装置フレーム等への支持を不要にして、これによっても装置構造を簡素かつ小型化することができる。また、飛散防止側板、飛散防止前面板が、底板と一体に振動するので、被搬送物が付着し難くなり、従来のように非振動のストッパに付着して長時間経過した後の被搬送物がラインに入ってしまうことを防止でき、衛生管理を向上させることができる。更に、飛散防止の構造が簡素かつ小型になるので、清掃も容易にすることができる。
【0039】
請求項3記載の自動供給トラフによれば、一対の飛散防止側板のそれぞれの下縁に、下方向に向かって相互に接近する方向で傾斜する一対の飛散防止板を設けたので、飛散防止側板と、落下空間の下方に配置したホッパとの間の隙間を飛散防止板によって塞ぐことができ、当該隙間からの被搬送物の飛散を防止することができる。
【0040】
請求項4記載の自動供給トラフによれば、飛散防止前面板の上縁に、底板に向かって倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板を立設したので、偶発的な過剰加振によって飛散防止前面板を飛び越えようとする被搬送物を、飛散防止起立板に当てて落下空間へ戻すことができ、飛散防止前面板を飛び越えようとする被搬送物の飛散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動供給トラフの側面図である。
【図2】図1の自動供給トラフを備えた組合せ計量装置の側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】図1の平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】図1に示した自動供給トラフの変形例を表す側面図である。
【図8】従来の供給装置の側面図である。
【符号の説明】
3…自動供給トラフ
3a…加振機構
21…底板
22…側板
23…飛散防止側板
24…飛散防止前面板
25…落下空間
26…飛散防止垂下板
27…飛散防止起立板
Claims (4)
- 加振機構(3a)によって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板(21)と、
該底板の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板(22、22)と、
前記底板の一端から突出するように前記一対の側板を連結し、前記底板の一端との間に被搬送物の落下空間(25)を囲む飛散防止板(23、24)と、
を具備したことを特徴とする自動供給トラフ(3)。 - 加振機構(3a)によって振動し上面の被搬送物を一端側へと搬送する底板(21)と、
該底板の搬送方向に沿う両側に立設され被搬送物のこぼれ落ちを防止する一対の側板(22、22)と、
前記底板の一端から突出するように前記一対の側板から延出させた一対の平行な飛散防止側板(23、23)と、
該一対の飛散防止側板の延出先端同士を連結して前記底板の一端と該一対の飛散防止側板とで被搬送物の落下空間(25)を囲む飛散防止前面板(24)と、
を具備したことを特徴とする自動供給トラフ(3)。 - 請求項2記載の自動供給トラフ(3)において、
一対の前記飛散防止側板(22、22)のそれぞれの下縁に、下方に向けて一対の飛散防止垂下板(26、26)を設けたことを特徴とする自動供給トラフ(3)。 - 請求項3記載の自動供給トラフ(3)において、
前記飛散防止前面板(24)の上縁に、前記底板(21)に向けて倒れる方向に傾斜した飛散防止起立板(27)を設けたことを特徴とする自動供給トラフ(3)。
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Cited By (2)
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2002
- 2002-09-20 JP JP2002275796A patent/JP2004107078A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050323 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050628 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060110 |