JPH062117Y2

JPH062117Y2 - 組合せ計量装置の供給トラフ

Info

Publication number: JPH062117Y2
Application number: JP1988119887U
Authority: JP
Inventors: 正寛藤村; 拓夫松下
Original assignee: Anritsu Corp
Current assignee: Anritsu Corp
Priority date: 1988-09-14
Filing date: 1988-09-14
Publication date: 1994-01-19
Anticipated expiration: 2003-09-14
Also published as: JPH0241124U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、被計量物を複数に振分けて計量し、計量した
物を組合せて所定の計量値を得る組合せ計量装置に係
り、特に組合せ計量装置において被計量物を振動によっ
て搬送する供給トラフに関するものである。

〔従来の技術〕

例えば食品等の被計量物を複数個のホッパに振分けてそ
れぞれ計量し、これら各計量値のなかから合計が目的値
に近い値となるように組合せを選定し、この選定された
被計量物を排出・合流させることによって目標値に近い
計量値を得る装置として、第７図に示すような組合せ計
量装置が知られている。

この装置は円形フィーダ１、円形フィーダ１の周囲に放
射状に配設される複数の直進フィーダ２、各直進フィー
ダ２の下方に設けられた中間ホッパ３及び計量ホッパ
４、両ホッパ３，４の開閉機構５、排出シュート８、集
合シュート６、集合ホッパ７を備えて構成されている。

そして、第５図の拡大図に示すように、前記直進フィー
ダ２は、加振手段としての電磁フィーダ９と、該電磁フ
ィーダ９に取付けられた供給トラフ１０とによって構成
されている。この供給トラフ１０は、円形フィーダ１か
ら振分けられた被計量物を中間ホッパ３に搬送する搬送
面となる部分である。第５図及び第６図に示すように、
この供給トラフ１０は、水平で平坦な搬送面を有する板
状の部材で構成されている。

この装置におて、被計量物がコンベア等を介して円形フ
ィーダ１に搬送されると、被計量物は放射状に振分けら
れ、各直進フィーダ２を介して各々の中間ホッパに収容
される。各中間ホッパ３は開閉機構５の駆動によりその
排出扉が開き、収容された被計量物を対応する計量ホッ
パ４に排出する。計量ホッパ４では中間ホッパ３から排
出される被計量物を収容して計量する。そして、各計量
ホッパ４に収容された被計量物同士を組合せることによ
り、その量が目標値に近くなるように開閉機構５を動作
させて計量ホッパ４の排出扉を開き、そこから被計量物
を排出する。計量ホッパ４からの被計量物は、排出シュ
ート８を介して集合シュート６でひとまとめにされて集
合ホッパ７から排出され、例えば袋詰めされて次の工程
に搬送される。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の組合せ計量装置で用いられている直進フィーダの
供給トラフは、平坦な板状の搬送面を有していたので、
被計量物の搬送にあたって次のような問題を生じてい
た。

（１）水分を含んだ塊状の食品等を搬送する場合、被計
量物が供給トラフの平坦な搬送面に粘着して搬送されに
くくなるという問題があった。

（２）供給トラフは、ある程度の搬送鰭（搬送方向に対
して直角な水平面内の幅）を有しているので、安定した
定量供給ができないという問題があった。即ち、供給ト
ラフ上にある被計量物の量が少いと、電磁フィーダによ
って振動を与えても、被計量物は供給トラフ上でちらば
って方向が定まらず、一定の方向へ供給できない。また
供給トラフ上にある被計量物の量が多すぎると、電磁フ
ィーダの振動によって被計量物の層がくずれ、多量の被
計量物が一度に供給されてしまう。

そして、特に粘着性のある被計量物を搬送する場合に
は、前記（１），（２）の問題点が相乗的にあらわれる
ため、従来の供給トラフでは安定した定量供給を行なう
ことができなかった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る組合せ計量装置の供給トラフは、被計量物
を振動によって搬送する組合せ計量装置の供給トラフに
おいて、断面Ｖ字形に形成されると共に複数の穴が設け
られたトラフ板と、該トラフ板の内壁面に設けらた網
と、を具備することを特徴としている。

〔作用〕

トラフ板の内壁面には網が設けられており、被計量物と
の接触面積が小さくなっているので、比較的粘着度の高
いものも容易に搬送できる。また、トラフ板には複数の
穴が設けられているので、トラフ板と網の間に被計量物
が詰まってしまうことはないし、清掃が裏から簡単にで
きる。また、トラフ板は断面Ｖ字形であるから、搬送面
上にある被計量物の量が少くても、被計量物が供給トラ
フ上でちらばることはない。被計量物は傾斜に沿ってＶ
形の溝底にたまり、該溝底によって方向づけられる。こ
のような断面Ｖ字形の供給トラフは前記網による接触面
積の減少と共に相乗的に作用し、被計量物を滞りなく所
定のスピードで給送する。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図〜第４図によって説明する。
第２図において１１は、組合せ計量装置の本体ケース１
２内にばねを介して取付けられた振動手段としての電磁
フィーダである。電磁フィーダ１１の水平な振動板１３
には前後２本の支柱１４，１４が固設されており、これ
らの支柱１４は本体ケース１２の孔１２ａから上方の外
部に突出している。外部に突出した支柱１４の上端に
は、取付板１５が水平に固設されている。取付板１５の
後端縁はクサビ状に加工されており、下方に折曲された
取付板１５の前方部にばね式の止め具１６が設けられて
いる。また取付板１５の略中央にはストッパ板１７が固
設されている。

次に、前記電磁フィーダ１１の取付板１５には供給トラ
フ１８が着脱自在に取付けられている。第１図に示すよ
うに、断面コ字形の基材１９には、上面の開口側に被計
量物の搬送部を構成する断面Ｖ字形のトラフ板２０が取
付けられている。該トラフ板２０は、基材１９側に向け
た折り曲げ部２１を基材１９の長手方向に一致させてお
り、折り曲げ部２１において基材１９のウエブ１９ａに
固定され、両板部において基材１９のフランジ部１９ｂ
に固定されている。このトラフ板２０は、略中央部で最
も高さが大きく、被計量物が落下する先端に近づくにつ
れて低くなっている。また、このトラフ板２０には複数
個の穴２２が形成れており、さらにトラフ板２０の内面
には網２３が張設されている。次に、前記基材１９の下
面の後端部には、前記電磁フィーダ１１の取付板１５に
係止する取付けブロック２４が設けられている。また、
基材１９の下面の略中央部には、前記ストッパ板１７に
係止するブロック材２５が設けられている。また、基材
１９の下面の先端近傍には、取付板１５に設けられたば
ね式の止め具１６を係止させるための略Ｕ字形の止め金
具２６が設けられている。

次に、以上の構成における作用を説明する。まず、供給
トラフ１８を電磁フィーダ１１の取付板１５に取付け
る。第２図に示すように、供給トラフ１８の取付ブロッ
ク２４を取付板１５の後端部に係止させると共に、ブロ
ック材２５をストッパ板１７に当接させ、供給トラフ１
８の取付板１５に対する位置を決める。そして、止め具
１６の係止部２７を止め金具２６に引掛け、レバー２８
をおろしてばね力で供給トラフ１８を取付板１５に一時
的に固定する。

次に、円形フィーダ１及び各直進フィーダを始動させ、
図示しない供給手段によって被計量物を円形フィーダ１
の振動板１ａの中央に供給する。被計量物は振動板１ａ
の周方向に均等に振り分けられ、各直進フィーダの供給
トラフ１８上に落下する。隣り合う供給トラフ１８，１
８の間には隙間があいているが、振動板１ａの外周には
被計量物を案内するための仕切板１ｂがついているの
で、振動板１ａから供給される被計量物が供給トラフ１
８外にこぼれてしまうことはない。

第２図において、供給トラフ１８は電磁フィーダ１１に
よって矢印Ａ方向に振動している。供給された被計量物
はＶ字形の斜面に沿ってＶ形の溝底に集められ、該溝底
に方向づけられると共にこの振動によって前方に搬送さ
れていく。供給トラフ１８の搬送面は網２３によって構
成されているので、被計量物と供給トラフ１８の接触面
積は小さい。従って、被計量物が含有水分等のために粘
着性を有していても、搬送面にはりつくことなく搬送す
ることができる。接触面積を減少させるためにトラフ板
２０に網２３を張ると、トラフ板２０と網２３の間に被
計量物が入り込んだ場合に、掃除する手間がかかるとい
う問題が生じる。ところが、本実施例のトラフ板２０に
は穴２２が設けてあるので、網２３の目を抜けた被計量
物はトラフ板２０と網２３の間に詰まることなく基材１
９の内側等に落下する。本実施例の供給トラフ１８は電
磁フィーダ１１に対して簡単に着脱できるので、適当な
時期に供給トラフ１８を外して水洗すれば、両端が開放
されている基材１９内の落下物を容易に洗い出すことが
できる。次に、この供給トラフ１８は断面がＶ字形にな
っており、被計量物はＶ溝の底に集められた状態で搬送
される。従って、従来の供給トラフのように平坦な搬送
面上に被計量物を一定の層厚で広げた状態で搬送する場
合に比べ、全体の給送量が少い場合にも安定した定量供
給を行なうことができる。特に粘着性のある物質を搬送
する場合には、前記網２３と相乗作用を示し、従来実現
しえなかった安定した定量供給を行なうことができる。
また本実施例によれば、１回の供給動作によって中間ホ
ッパ３に投入される被計量物の量を少くすることができ
ると共に、供給の速度を上げることができる。従って、
組合せ計量装置における被計量物の計量をより良い精度
でより速く行なうことができる。

〔考案の効果〕

本考案に係る組合せ計量装置の従来の供給トラフは、断
面Ｖ字形のトラフ板に複数の穴を形成し、その内壁面に
は網を設けてある。従って、被計量物をＶ溝の底に集め
て方向づけをし、少い接触面積をもって送り動作を与え
ることができるので、特に粘着性のある被計量物の場合
にも確実に搬送できる。また網とトラフ板の間に被計量
物が詰まる心配もない。また、従来の平坦な供給トラフ
に比べて、１回の供給動作で給送できる被計量物の量を
少くできると共に、給送の速度を上げることができる。
従って、組合せ計量装置の計量精度と計量スピードを向
上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例に係る供給トラフの斜視図、第２図は
一実施例の供給トラフを装着した組合せ計量装置の部分
断面図、第３図は第２図の部分平面図、第４図は第２図
のIV−IV切断線における断面図、第５図は従来の組合せ
計量装置の部分断面図、第６図は第５図のVI−VI切断線
における断面図、第７図は従来より一般的に使用されて
いる組合せ計量装置の概略構造を示す図である。１８…供給トラフ，２０…トラフ板，２２…穴，２３…網。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】被計量物を振動によって搬送する組合せ計
量装置の供給トラフにおいて、断面Ｖ字形に形成される
と共に複数の穴が設けられたトラフ板と、該トラフ板の
内壁面に設けられた網と、を具備することを特徴とする
組合せ計量装置の供給トラフ。