JP2004107071A - エレベータ呼び装置及びエレベータ呼び釦 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性の向上を確保することができるうえ、仮設のエレベータ呼び釦やインターフェース回路といった一時的な設備を不要として作業コストを削減することができるエレベータ呼び装置を提供する。
【解決手段】2系統のエレベータ呼びスイッチ11,12が上昇用呼び釦10a又は下降用呼び釦10bの少なくとも一方の押圧操作に連動してONされ、コネクタ17が一方のエレベータ呼びスイッチ11と接続インターフェース13を介して接続され、コネクタ18が他方のエレベータ呼びスイッチ12と接続され、コネクタ17に新設のエレベータ制御盤20が接続され、コネクタ18に既設のエレベータ制御盤30が接続される。
【選択図】 図1
【解決手段】2系統のエレベータ呼びスイッチ11,12が上昇用呼び釦10a又は下降用呼び釦10bの少なくとも一方の押圧操作に連動してONされ、コネクタ17が一方のエレベータ呼びスイッチ11と接続インターフェース13を介して接続され、コネクタ18が他方のエレベータ呼びスイッチ12と接続され、コネクタ17に新設のエレベータ制御盤20が接続され、コネクタ18に既設のエレベータ制御盤30が接続される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータ呼び釦とエレベータ制御盤とを備えたエレベータ呼び装置及びエレベータ呼び釦に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、群管理方式等のエレベータには、エレベータリニューアルに際してエレベータホールに既設のエレベータ呼び釦の交換方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の群管理方式のエレベータのリニューアル方法は、全てのエレベータ(例えば、2基)を1度に撤去して行なうことができないため、1基ずつリニューアルすることとしている。
【0004】
一般に、群管理方式のエレベータは、複数台のエレベータ(例えば、2基)を一つのエレベータ釦で共用し、エレベータ呼びの方向(上昇か下降か)を考慮したうえで呼び階に近い位置にいるエレベータかごを呼び階へと移動・停止させるものである。
【0005】
従って、リニューアルする方のエレベータに既設の設備、例えば、エレベータ乗場開口を形成する三方枠や、既設のエレベータ扉は、リニューアル工事の際には、囲い等によって養生して第三者の侵入を防止する必要がある。
【0006】
また、この養生用の囲いを配置する際には、リニューアルする方のエレベータに対する呼びを無効とするため、上述した共用のエレベータ呼び釦も囲う必要がある。
【0007】
しかしながら、このエレベータ呼び釦を囲ってしまうと、後からリニューアルするもう一方のエレベータを就役させる呼び釦が無くなってしまうので、養生用の囲いの側面に仮設の呼び釦を構成しておき、その仮設のエレベータ呼び釦の操作によってリニューアル前のエレベータを就役させる。
【0008】
つまり、各階には、リニューアル前の既設のエレベータ呼び釦と仮設のエレベータ呼び釦の二つが設置されることとなる。
【0009】
この際、リニューアル前の制御盤には接続線を介して既設のエレベータ呼び釦が接続されていたが、この接続を解いて同じ接続線に仮設のエレベータ呼び釦を接続する。
【0010】
この接続の変更によって、既設のエレベータ呼び釦は制御盤から電気的に切り離された状態になるため、その撤去作業と仮設のエレベータ呼び釦の取り付け作業を行なっても、仮設のエレベータ呼び釦によって既設のエレベータを稼働させながら行なうことができる。
【0011】
従って、エレベータを2基とも停止させる期間は、新旧のエレベータ呼び釦の接続変更作業時だけで済み、エレベータ利用者に対する犠牲を最小限とすることができる。
【0012】
尚、仮設のエレベータ呼び釦は、囲いと共に各階毎に取り付ける。また、新設のエレベータ呼び釦の取り付け作業終了後は、囲いの撤去と共に仮設のエレベーター呼び釦を除去しても、リニューアルした新設のエレベータ呼び釦によって既設のエレベータを稼働させることができる。
【0013】
ところで、エレベータをリニューアルする場合、既設のエレベータが古いために速度が遅かったり、遠隔管理するための監視装置を設置するなどの理由が多いと考えられる。
【0014】
従って、上記の如く構成されたエレベータ呼び装置にあっては、上記特許文献1には開示されていないものの、実際のリニューアルに際しては、その駆動を制御するためのエレベータ制御盤の交換が余儀なくされる。
【0015】
図4は、このようなエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時において、既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【0016】
図4において、1は既設のエレベータ制御盤、2は既設のエレベータ制御盤1によって制御される仮設のエレベータ呼び釦、3は新設のエレベータ制御盤、4は新設のエレベータ呼び釦である。
【0017】
このように、リニューアルされるエレベータは、新設のエレベータ制御盤3により運行等が制御されると共に、エレベータフロアからの呼びは新設のエレベータ呼び釦4にて呼び出される。
【0018】
また、既設のエレベータは、リニューアルされるまでは、既設のエレベータ制御盤1により運行等が制御されると共に、エレベータフロアからの呼びは仮設のエレベータ呼び釦2にて呼び出される。
【0019】
即ち、既設と新設のエレベータが共に稼動している間(基本的には殆どないか1〜2日程度と考えられる)は、群管理方式ではなく、結果的に独立運行状態となる。
【0020】
図5は、このような既設と新設のエレベータが共に稼動する状態となる期間が長い場合のエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時において、既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【0021】
図5において、1は既設のエレベータ制御盤、3は新設のエレベータ制御盤、4は新設のエレベータ呼び釦、5は既設のエレベータ制御盤1を新設のエレベータ制御盤3にて関連付けして新設のエレベータ呼び釦4からのエレベータ呼びを可能とするインターフェース回路である。
【0022】
【特許文献1】
特開平8−91728号公報([0008]−[0010]、図1−図2)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したエレベータ制御盤を考慮したエレベータ呼び装置にあっては、例えば、図4に示した構成にあっては、例え、使いまわしができるとはいっても、一時的に仮設のエレベータ呼び釦2が必要となり、その工事期間のレンタル料や既設のエレベータ制御盤1への配線工事等といったリニューアル工事代金が反映されて作業コストが高騰するうえ、ビル用途や意匠性の観点(例えば、エレベータ利用者がデパート等の不特定多数の利用客である場合)から、仮設のエレベータ呼び釦を設置することができない場合があるといった問題が発生していた。
【0024】
また、図5に示した構成にあっては、インターフェース回路5を追加設置する必要があるが、このインターフェース回路5も一時的に使用されるもので上述した仮設のエレベータ呼び釦2と同様に作業コストが高騰する要因となるうえ、近年のエレベータ制御盤の小型化により、エレベータ制御盤の構成体(本体)とは別に、盤面(インターフェースボードの接続スロット等)を設置する必要があるといった問題が発生していた。
【0025】
さらに、何れの構成においても、例えば、リニューアル後の追加の設定やオプション設定(例えば、故障時のバックアップ運転等)を可能とするには、少なくとも新設のエレベータ制御盤をさらに改造する必要があるなど、リニューアルしたにもかかわらず、汎用性が低いという問題も生じていた。
【0026】
本発明は、上記問題を解決するため、意匠性の向上を確保することができるうえ、仮設のエレベータ呼び釦やインターフェース回路といった一時的な設備を不要として作業コストを削減することができるエレベータ呼び装置を提供することを目的とする。
【0027】
また、リニューアル後の汎用性を向上させることができるエレベータ呼び装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のエレベータ呼び装置は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とする。
【0029】
また、本発明のエレベータ呼び装置は、前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0030】
また、本発明のエレベータ呼び釦は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とする。
【0031】
また、本発明のエレベータ呼び釦は、前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0032】
また、本発明のエレベータ呼び装置は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明のエレベータ呼び釦は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のエレベータ呼び装置の実施の形態を、群管理方式のエレベータのリニューアルに適用し、図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の要部のブロック回路図、図2は本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の新設のエレベータ呼び釦と既設のエレベータ制御盤並びに新設のエレベータ制御盤との関係を示すブロック説明図である。
【0036】
図1及び図2において、10はエレベータホール(図示せず)に新設されるエレベータ呼び釦、11,12はエレベータ呼び釦10に設けられたエレベータ呼びスイッチ、13,14はエレベータ呼び釦10に設けられた新設のエレベータ制御盤20に対応した接続インターフェース、15,16は切換用ジャンパースイッチ、17は新設のエレベータ制御盤20にエレベータ呼び釦10を接続するためのコネクタ、18は既設のエレベータ制御盤30にエレベータ呼び釦10を接続するためのコネクタである。
【0037】
エレベータ呼びスイッチ11,12は、互いに連動するスイッチであり、それぞれ個別に接点回路(図示せず)が形成されている。なお、図1では図示を省略するが、このエレベータ呼びスイッチ11,12は、上昇用呼び釦10aと下降用呼び釦10bの双方に設けられる。また、エレベータ呼びスイッチ11は接続インターフェース13に接続され、エレベータ呼びスイッチ12はジャンパースイッチ15,16に接続されている。
【0038】
接続インターフェース13は、表示機能を具備しており、コネクタ17を介して新設のエレベータ制御盤20に接続されている。また、接続インターフェース14は、リニューアル完全終了後に使用可能となっており、コネクタ19を介して新設のエレベータ制御盤20等への接続が可能となっている。
【0039】
ジャンパースイッチ15,16は、図示実線で示す状態の時にはコネクタ18を介して既設のエレベータ制御盤30と接続され、図示破線で示す状態の時には接続インターフェース14と接続される。
【0040】
コネクタ17は、接続インターフェース13と新設のエレベータ制御盤20とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体17a,17bを有する。コネクタ18は、ジャンパースイッチ15,16と既設のエレベータ制御盤30とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体18a,18bを有する。コネクタ19は、接続インターフェース14と新設のエレベータ制御盤20等とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体19a,19bを有する。
【0041】
新設のエレベータ制御盤20は、リニューアルされるエレベータの機能に対応してそのエレベータを制御する。
【0042】
既設のエレベータ制御盤30は、リニューアル前の既設のエレベータ機能に対応してそのエレベータを制御する。尚、例えば、群管理されるエレベータが2基であった場合、その2基の双方がリニューアルされた場合には、既設のエレベータ制御盤30は撤去される。
【0043】
次に、例えば、2基のエレベータが並列して設けられた建物において、一方のエレベータを先にリニューアルし、その一方のエレベータのリニューアル開始から完了までの間は他方のエレベータのみが稼動し、一方のエレベータがリニューアル完了した後に、他方のエレベータのリニューアルを開始し、その他方のエレベータがリニューアル完了するまでの間はリニューアル後の一方のエレベータのみが稼動し、双方のエレベータがリニューアル完了するまでの一連の流れを説明する。
【0044】
まず、既設の2基のエレベータのうち、一方のエレベータを先にリニューアルするため、既設のエレベータ呼び釦(図示せず)を各階のエレベータホールから取り外し、新たにエレベータ呼び釦10を設置する。
【0045】
これと同時に、エレベータかご、エレベータ扉、その他必要なリニューアルのエレベータ構造体の交換作業を行う。
【0046】
この際、新設のエレベータ制御盤20を所定の位置に設置するとともに、既設のエレベータ制御盤30を残存させる。
【0047】
この後、コネクタ17により新設のエレベータ制御盤20と新設のエレベータ呼び釦10とを接続すると共に、コネクタ18により既設のエレベータ制御盤30と新設のエレベータ呼び釦10とを接続する。この際、ジャンパースイッチ15,16は、図示実線状態とする。
【0048】
この状態において、上昇用呼び釦10a又は下降用呼び釦10bを押圧操作すると、エレベータ呼びスイッチ11,12が連動してONし、エレベータ呼びスイッチ11のONに伴う信号は接続インターフェース13及びコネクタ17を経由して新設のエレベータ制御盤20へと伝送される。また、エレベータ呼びスイッチ12のONに伴う信号はジャンパースイッチ15,16及びコネクタ18を経由して既設のエレベータ制御盤30へと伝送される。
【0049】
これにより、新設のエレベータ呼び釦10でありながら、既設のエレベータ制御盤30を利用しての既設のエレベータの稼動を実現することができる。
【0050】
この際、新設のエレベータのリニューアル工事完了前にあっては、新設のエレベータ制御盤20によりエレベータの呼びがキャンセルされ、既設のエレベータのみが稼動する。また、新設のエレベータのリニューアル工事完了後で他方のエレベータのリニューアル工事開始前にあっては、既設並びに新設の双方のエレベータが稼動するが、ジャンパースイッチ15,16を図示破線状態へと切り替えることにより既設のエレベータの稼動を停止することも可能である。
【0051】
さらに、一方のエレベータのリニューアル工事が完了し、他方のエレベータのリニューアル工事を開始する場合には、上記と同様にジャンパースイッチ15,16を図示破線状態へと切り替えることにより、既設のエレベータの稼動を停止し、新設のエレベータのみを稼動させる。
【0052】
また、他方のエレベータのリニューアル工事が完了した場合には、既設のエレベータ制御盤30を除去すると共に、ジャンパースイッチ15,16を図示破線状態とすることにより、新設された2基のエレベータが新設のエレベータ制御盤20により群管理される。
【0053】
この際、新設のエレベータ制御盤20の機能により、エレベータ呼びスイッチ11,12のうち、一方のエレベータ呼びスイッチ11のみで2基のエレベータの群管理が可能となるが、エレベータ呼びスイッチ12を有効利用するため、図示破線状態へとジャンパースイッチ15,16を切り替えたことにより接続インターフェース14並びにコネクタ19を経由して新設のエレベータ制御盤20に信号を伝送するようにすることも可能である。
【0054】
これにより、一方のスイッチ系が何らかの原因で故障した場合、他方のスイッチ系を利用しての稼動も可能となる等、バックアップ回路を構成することができる。
【0055】
また、コネクタ19に他のエレベータ機能用の駆動回路等に接続することにより、追加機能やオプション機能の設置(例えば、TVモニタ接続など)も可能とする。
【0056】
このように、新設のエレベータ呼び釦10に2系統の個別出力可能なスイッチ機能を具備させることにより、既設・新設の各エレベータ制御盤20,30に同時に信号を供給することができ、従来技術で説明した仮設のエレベータ呼び釦2やインターフェース回路(インターフェースボード)5を不用としながらこれらを設けた場合と同様の作用・効果を奏することができる。
【0057】
図3は、このようなエレベータ呼び装置の変形例を示す要部のブロック回路図である。
【0058】
図3において、40は表示機能を有する新設のエレベータ呼び釦、41は外付けのインターフェース回路である。
【0059】
この外付けのインターフェース回路41は、新設のエレベータ呼び釦40からの信号を分岐回路42で分岐し、一方の信号はコネクタ17を介して新設のエレベータ制御盤20へと伝送し、他方の信号はリレー系インターフェース43並びにコネクタ18を介して既設のエレベータ制御盤30へと伝送する。
【0060】
全てのエレベータのリニューアルが完了した場合には、外付けインターフェース回路41のリレー系インターフェース43を取り外して直接コネクタ18を介して新設のエレベータ制御盤20へと伝送する。
【0061】
このような構成としても、リニューアル後においても2系統のスイッチ回路を確保することができる。
【0062】
これにより、複数のエレベータをシングルカーに切り換えた場合の簡易的なエレベータ呼びの共通化に対応することが可能となるうえ、故障時のバックアップ回路の確保ができるばかりでなく、例えば、段違いサービスやバンク分割サービスといった追加・オプションを実施した際にエレベータ呼び釦40の回路分割を実施することなく対応することが可能となる。
【0063】
【発明の効果】
本発明のエレベータ呼び装置にあっては、以上説明したように構成したことにより、意匠性の向上を確保することができるうえ、仮設のエレベータ呼び釦やインターフェース回路といった一時的な設備を不要として作業コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の要部のブロック回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の新設のエレベータ呼び釦と既設のエレベータ制御盤並びに新設のエレベータ制御盤との関係を示すブロック説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の変形例を示す要部のブロック回路図である。
【図4】エレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時における既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【図5】既設と新設のエレベータが共に稼動する状態となる期間が長い場合のエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時における既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【符号の説明】
10 エレベータ呼び釦、10a 上昇用呼び釦、10b 下降用呼び釦、11 エレベータ呼びスイッチ、12 エレベータ呼びスイッチ、13 接続インターフェース、14 接続インターフェース(第2の接続インターフェース)、15 ジャンパースイッチ(経路切り替えスイッチ)、16 ジャンパースイッチ(経路切り替えスイッチ)、17 コネクタ(第1のコネクタ)、18 コネクタ(第2のコネクタ)、19 コネクタ(第3のコネクタ)、20 エレベータ制御盤(新設のエレベータ制御盤)、30 エレベータ制御盤(既設のエレベータ制御盤)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータ呼び釦とエレベータ制御盤とを備えたエレベータ呼び装置及びエレベータ呼び釦に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、群管理方式等のエレベータには、エレベータリニューアルに際してエレベータホールに既設のエレベータ呼び釦の交換方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の群管理方式のエレベータのリニューアル方法は、全てのエレベータ(例えば、2基)を1度に撤去して行なうことができないため、1基ずつリニューアルすることとしている。
【0004】
一般に、群管理方式のエレベータは、複数台のエレベータ(例えば、2基)を一つのエレベータ釦で共用し、エレベータ呼びの方向(上昇か下降か)を考慮したうえで呼び階に近い位置にいるエレベータかごを呼び階へと移動・停止させるものである。
【0005】
従って、リニューアルする方のエレベータに既設の設備、例えば、エレベータ乗場開口を形成する三方枠や、既設のエレベータ扉は、リニューアル工事の際には、囲い等によって養生して第三者の侵入を防止する必要がある。
【0006】
また、この養生用の囲いを配置する際には、リニューアルする方のエレベータに対する呼びを無効とするため、上述した共用のエレベータ呼び釦も囲う必要がある。
【0007】
しかしながら、このエレベータ呼び釦を囲ってしまうと、後からリニューアルするもう一方のエレベータを就役させる呼び釦が無くなってしまうので、養生用の囲いの側面に仮設の呼び釦を構成しておき、その仮設のエレベータ呼び釦の操作によってリニューアル前のエレベータを就役させる。
【0008】
つまり、各階には、リニューアル前の既設のエレベータ呼び釦と仮設のエレベータ呼び釦の二つが設置されることとなる。
【0009】
この際、リニューアル前の制御盤には接続線を介して既設のエレベータ呼び釦が接続されていたが、この接続を解いて同じ接続線に仮設のエレベータ呼び釦を接続する。
【0010】
この接続の変更によって、既設のエレベータ呼び釦は制御盤から電気的に切り離された状態になるため、その撤去作業と仮設のエレベータ呼び釦の取り付け作業を行なっても、仮設のエレベータ呼び釦によって既設のエレベータを稼働させながら行なうことができる。
【0011】
従って、エレベータを2基とも停止させる期間は、新旧のエレベータ呼び釦の接続変更作業時だけで済み、エレベータ利用者に対する犠牲を最小限とすることができる。
【0012】
尚、仮設のエレベータ呼び釦は、囲いと共に各階毎に取り付ける。また、新設のエレベータ呼び釦の取り付け作業終了後は、囲いの撤去と共に仮設のエレベーター呼び釦を除去しても、リニューアルした新設のエレベータ呼び釦によって既設のエレベータを稼働させることができる。
【0013】
ところで、エレベータをリニューアルする場合、既設のエレベータが古いために速度が遅かったり、遠隔管理するための監視装置を設置するなどの理由が多いと考えられる。
【0014】
従って、上記の如く構成されたエレベータ呼び装置にあっては、上記特許文献1には開示されていないものの、実際のリニューアルに際しては、その駆動を制御するためのエレベータ制御盤の交換が余儀なくされる。
【0015】
図4は、このようなエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時において、既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【0016】
図4において、1は既設のエレベータ制御盤、2は既設のエレベータ制御盤1によって制御される仮設のエレベータ呼び釦、3は新設のエレベータ制御盤、4は新設のエレベータ呼び釦である。
【0017】
このように、リニューアルされるエレベータは、新設のエレベータ制御盤3により運行等が制御されると共に、エレベータフロアからの呼びは新設のエレベータ呼び釦4にて呼び出される。
【0018】
また、既設のエレベータは、リニューアルされるまでは、既設のエレベータ制御盤1により運行等が制御されると共に、エレベータフロアからの呼びは仮設のエレベータ呼び釦2にて呼び出される。
【0019】
即ち、既設と新設のエレベータが共に稼動している間(基本的には殆どないか1〜2日程度と考えられる)は、群管理方式ではなく、結果的に独立運行状態となる。
【0020】
図5は、このような既設と新設のエレベータが共に稼動する状態となる期間が長い場合のエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時において、既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【0021】
図5において、1は既設のエレベータ制御盤、3は新設のエレベータ制御盤、4は新設のエレベータ呼び釦、5は既設のエレベータ制御盤1を新設のエレベータ制御盤3にて関連付けして新設のエレベータ呼び釦4からのエレベータ呼びを可能とするインターフェース回路である。
【0022】
【特許文献1】
特開平8−91728号公報([0008]−[0010]、図1−図2)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したエレベータ制御盤を考慮したエレベータ呼び装置にあっては、例えば、図4に示した構成にあっては、例え、使いまわしができるとはいっても、一時的に仮設のエレベータ呼び釦2が必要となり、その工事期間のレンタル料や既設のエレベータ制御盤1への配線工事等といったリニューアル工事代金が反映されて作業コストが高騰するうえ、ビル用途や意匠性の観点(例えば、エレベータ利用者がデパート等の不特定多数の利用客である場合)から、仮設のエレベータ呼び釦を設置することができない場合があるといった問題が発生していた。
【0024】
また、図5に示した構成にあっては、インターフェース回路5を追加設置する必要があるが、このインターフェース回路5も一時的に使用されるもので上述した仮設のエレベータ呼び釦2と同様に作業コストが高騰する要因となるうえ、近年のエレベータ制御盤の小型化により、エレベータ制御盤の構成体(本体)とは別に、盤面(インターフェースボードの接続スロット等)を設置する必要があるといった問題が発生していた。
【0025】
さらに、何れの構成においても、例えば、リニューアル後の追加の設定やオプション設定(例えば、故障時のバックアップ運転等)を可能とするには、少なくとも新設のエレベータ制御盤をさらに改造する必要があるなど、リニューアルしたにもかかわらず、汎用性が低いという問題も生じていた。
【0026】
本発明は、上記問題を解決するため、意匠性の向上を確保することができるうえ、仮設のエレベータ呼び釦やインターフェース回路といった一時的な設備を不要として作業コストを削減することができるエレベータ呼び装置を提供することを目的とする。
【0027】
また、リニューアル後の汎用性を向上させることができるエレベータ呼び装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のエレベータ呼び装置は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とする。
【0029】
また、本発明のエレベータ呼び装置は、前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0030】
また、本発明のエレベータ呼び釦は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とする。
【0031】
また、本発明のエレベータ呼び釦は、前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする。
【0032】
また、本発明のエレベータ呼び装置は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明のエレベータ呼び釦は、上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のエレベータ呼び装置の実施の形態を、群管理方式のエレベータのリニューアルに適用し、図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の要部のブロック回路図、図2は本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の新設のエレベータ呼び釦と既設のエレベータ制御盤並びに新設のエレベータ制御盤との関係を示すブロック説明図である。
【0036】
図1及び図2において、10はエレベータホール(図示せず)に新設されるエレベータ呼び釦、11,12はエレベータ呼び釦10に設けられたエレベータ呼びスイッチ、13,14はエレベータ呼び釦10に設けられた新設のエレベータ制御盤20に対応した接続インターフェース、15,16は切換用ジャンパースイッチ、17は新設のエレベータ制御盤20にエレベータ呼び釦10を接続するためのコネクタ、18は既設のエレベータ制御盤30にエレベータ呼び釦10を接続するためのコネクタである。
【0037】
エレベータ呼びスイッチ11,12は、互いに連動するスイッチであり、それぞれ個別に接点回路(図示せず)が形成されている。なお、図1では図示を省略するが、このエレベータ呼びスイッチ11,12は、上昇用呼び釦10aと下降用呼び釦10bの双方に設けられる。また、エレベータ呼びスイッチ11は接続インターフェース13に接続され、エレベータ呼びスイッチ12はジャンパースイッチ15,16に接続されている。
【0038】
接続インターフェース13は、表示機能を具備しており、コネクタ17を介して新設のエレベータ制御盤20に接続されている。また、接続インターフェース14は、リニューアル完全終了後に使用可能となっており、コネクタ19を介して新設のエレベータ制御盤20等への接続が可能となっている。
【0039】
ジャンパースイッチ15,16は、図示実線で示す状態の時にはコネクタ18を介して既設のエレベータ制御盤30と接続され、図示破線で示す状態の時には接続インターフェース14と接続される。
【0040】
コネクタ17は、接続インターフェース13と新設のエレベータ制御盤20とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体17a,17bを有する。コネクタ18は、ジャンパースイッチ15,16と既設のエレベータ制御盤30とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体18a,18bを有する。コネクタ19は、接続インターフェース14と新設のエレベータ制御盤20等とにそれぞれ接続された雌雄の異なるコネクタ本体19a,19bを有する。
【0041】
新設のエレベータ制御盤20は、リニューアルされるエレベータの機能に対応してそのエレベータを制御する。
【0042】
既設のエレベータ制御盤30は、リニューアル前の既設のエレベータ機能に対応してそのエレベータを制御する。尚、例えば、群管理されるエレベータが2基であった場合、その2基の双方がリニューアルされた場合には、既設のエレベータ制御盤30は撤去される。
【0043】
次に、例えば、2基のエレベータが並列して設けられた建物において、一方のエレベータを先にリニューアルし、その一方のエレベータのリニューアル開始から完了までの間は他方のエレベータのみが稼動し、一方のエレベータがリニューアル完了した後に、他方のエレベータのリニューアルを開始し、その他方のエレベータがリニューアル完了するまでの間はリニューアル後の一方のエレベータのみが稼動し、双方のエレベータがリニューアル完了するまでの一連の流れを説明する。
【0044】
まず、既設の2基のエレベータのうち、一方のエレベータを先にリニューアルするため、既設のエレベータ呼び釦(図示せず)を各階のエレベータホールから取り外し、新たにエレベータ呼び釦10を設置する。
【0045】
これと同時に、エレベータかご、エレベータ扉、その他必要なリニューアルのエレベータ構造体の交換作業を行う。
【0046】
この際、新設のエレベータ制御盤20を所定の位置に設置するとともに、既設のエレベータ制御盤30を残存させる。
【0047】
この後、コネクタ17により新設のエレベータ制御盤20と新設のエレベータ呼び釦10とを接続すると共に、コネクタ18により既設のエレベータ制御盤30と新設のエレベータ呼び釦10とを接続する。この際、ジャンパースイッチ15,16は、図示実線状態とする。
【0048】
この状態において、上昇用呼び釦10a又は下降用呼び釦10bを押圧操作すると、エレベータ呼びスイッチ11,12が連動してONし、エレベータ呼びスイッチ11のONに伴う信号は接続インターフェース13及びコネクタ17を経由して新設のエレベータ制御盤20へと伝送される。また、エレベータ呼びスイッチ12のONに伴う信号はジャンパースイッチ15,16及びコネクタ18を経由して既設のエレベータ制御盤30へと伝送される。
【0049】
これにより、新設のエレベータ呼び釦10でありながら、既設のエレベータ制御盤30を利用しての既設のエレベータの稼動を実現することができる。
【0050】
この際、新設のエレベータのリニューアル工事完了前にあっては、新設のエレベータ制御盤20によりエレベータの呼びがキャンセルされ、既設のエレベータのみが稼動する。また、新設のエレベータのリニューアル工事完了後で他方のエレベータのリニューアル工事開始前にあっては、既設並びに新設の双方のエレベータが稼動するが、ジャンパースイッチ15,16を図示破線状態へと切り替えることにより既設のエレベータの稼動を停止することも可能である。
【0051】
さらに、一方のエレベータのリニューアル工事が完了し、他方のエレベータのリニューアル工事を開始する場合には、上記と同様にジャンパースイッチ15,16を図示破線状態へと切り替えることにより、既設のエレベータの稼動を停止し、新設のエレベータのみを稼動させる。
【0052】
また、他方のエレベータのリニューアル工事が完了した場合には、既設のエレベータ制御盤30を除去すると共に、ジャンパースイッチ15,16を図示破線状態とすることにより、新設された2基のエレベータが新設のエレベータ制御盤20により群管理される。
【0053】
この際、新設のエレベータ制御盤20の機能により、エレベータ呼びスイッチ11,12のうち、一方のエレベータ呼びスイッチ11のみで2基のエレベータの群管理が可能となるが、エレベータ呼びスイッチ12を有効利用するため、図示破線状態へとジャンパースイッチ15,16を切り替えたことにより接続インターフェース14並びにコネクタ19を経由して新設のエレベータ制御盤20に信号を伝送するようにすることも可能である。
【0054】
これにより、一方のスイッチ系が何らかの原因で故障した場合、他方のスイッチ系を利用しての稼動も可能となる等、バックアップ回路を構成することができる。
【0055】
また、コネクタ19に他のエレベータ機能用の駆動回路等に接続することにより、追加機能やオプション機能の設置(例えば、TVモニタ接続など)も可能とする。
【0056】
このように、新設のエレベータ呼び釦10に2系統の個別出力可能なスイッチ機能を具備させることにより、既設・新設の各エレベータ制御盤20,30に同時に信号を供給することができ、従来技術で説明した仮設のエレベータ呼び釦2やインターフェース回路(インターフェースボード)5を不用としながらこれらを設けた場合と同様の作用・効果を奏することができる。
【0057】
図3は、このようなエレベータ呼び装置の変形例を示す要部のブロック回路図である。
【0058】
図3において、40は表示機能を有する新設のエレベータ呼び釦、41は外付けのインターフェース回路である。
【0059】
この外付けのインターフェース回路41は、新設のエレベータ呼び釦40からの信号を分岐回路42で分岐し、一方の信号はコネクタ17を介して新設のエレベータ制御盤20へと伝送し、他方の信号はリレー系インターフェース43並びにコネクタ18を介して既設のエレベータ制御盤30へと伝送する。
【0060】
全てのエレベータのリニューアルが完了した場合には、外付けインターフェース回路41のリレー系インターフェース43を取り外して直接コネクタ18を介して新設のエレベータ制御盤20へと伝送する。
【0061】
このような構成としても、リニューアル後においても2系統のスイッチ回路を確保することができる。
【0062】
これにより、複数のエレベータをシングルカーに切り換えた場合の簡易的なエレベータ呼びの共通化に対応することが可能となるうえ、故障時のバックアップ回路の確保ができるばかりでなく、例えば、段違いサービスやバンク分割サービスといった追加・オプションを実施した際にエレベータ呼び釦40の回路分割を実施することなく対応することが可能となる。
【0063】
【発明の効果】
本発明のエレベータ呼び装置にあっては、以上説明したように構成したことにより、意匠性の向上を確保することができるうえ、仮設のエレベータ呼び釦やインターフェース回路といった一時的な設備を不要として作業コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の要部のブロック回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の新設のエレベータ呼び釦と既設のエレベータ制御盤並びに新設のエレベータ制御盤との関係を示すブロック説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わるエレベータ呼び装置の変形例を示す要部のブロック回路図である。
【図4】エレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時における既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【図5】既設と新設のエレベータが共に稼動する状態となる期間が長い場合のエレベータ制御盤を考慮した群管理方式のエレベータの交換時における既設のエレベータを稼動させながら交換を可能とした場合のエレベータ呼び装置のブロック説明図である。
【符号の説明】
10 エレベータ呼び釦、10a 上昇用呼び釦、10b 下降用呼び釦、11 エレベータ呼びスイッチ、12 エレベータ呼びスイッチ、13 接続インターフェース、14 接続インターフェース(第2の接続インターフェース)、15 ジャンパースイッチ(経路切り替えスイッチ)、16 ジャンパースイッチ(経路切り替えスイッチ)、17 コネクタ(第1のコネクタ)、18 コネクタ(第2のコネクタ)、19 コネクタ(第3のコネクタ)、20 エレベータ制御盤(新設のエレベータ制御盤)、30 エレベータ制御盤(既設のエレベータ制御盤)。
Claims (6)
- 上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方を備えると共に該上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とするエレベータ呼び装置。
- 前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ呼び装置。
- 上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方を備えると共に該上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の押圧操作に連動してONされる2系統のエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチの一方と接続インターフェースを介して接続された第1のコネクタと、前記エレベータ呼びスイッチの他方と接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とするエレベータ呼び釦。
- 前記エレベータ呼びスイッチの他方と前記第2のコネクタとの間に経路切り替えスイッチが設けられ、該経路切り替えスイッチの一方に前記第2のコネクタが接続され、前記経路切替スイッチの他方に第2の接続インターフェースを介して第3のコネクタが接続されていることを特徴とする請求項3に記載のエレベータ呼び釦。
- 上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方を備えると共に該上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタと、前記第1のコネクタと接続可能な第1のエレベータ制御盤と、前記第2のコネクタと接続可能な第2のエレベータ制御盤とを備えていることを特徴とするエレベータ呼び装置。
- 上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の少なくとも一方を備えると共に該上昇用呼び釦又は下降用呼び釦の押圧操作に連動してONされるエレベータ呼びスイッチと、該エレベータ呼びスイッチに分岐回路を有する外付けインターフェース回路と、該外付けインターフェース回路で分岐された一方に接続された第1のコネクタと、前記外付けインターフェース回路で分岐された他方にリレー系インターフェースを介して接続された第2のコネクタとを備えていることを特徴とするエレベータ呼び釦。
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2002
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JP4679177B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2011-04-27 | 株式会社東芝 | プラントの警報制御盤更新方法及び更新試験監視装置 |
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