JP2004106038A - レジンコーテッドサンド及びその製造方法並びに鋳型 - Google Patents

レジンコーテッドサンド及びその製造方法並びに鋳型 Download PDF

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【課題】本発明はシェルモールドにおけるレジンコーテッドサンド及びその製造方法並びに鋳型に関し、排砂性を良好としかつ綺麗な鋳肌を得るようにすることを目的とする。
【解決手段】88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂にノボラック型フェノール樹脂と金属粉末とを添加し、更に、ヘキサメチレンテトラミンの添加し加熱下において混練し、かつ滑剤としてのステアリン酸カルシュームを添加することにより、鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドを得る。得られたレジンコーテッドサンドは鋳造品における細径の鋳抜き孔の造形のための中子14として適している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はシェルモールドにおけるレジンコーテッドサンド及びその製造方法並びに鋳型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シェルモールドは珪砂(SiO:二酸化珪素)を主成分(従来は珪砂の純度は85パーセント程度)とする鋳物砂にフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂(粘結剤)を混合している。シェルモールドにおいては、注湯時における樹脂分の熱膨張によりクラックが発生しやすく、クラック対策として特公平4−69017号公報はレジンコーテッドサンドを開示している。同公報に記載されるようにレジンコーテッドサンドは鋳物砂の表面に金属粉末を包含したフェノール樹脂層を被覆して構成される。金属粉末の低い熱膨張により注湯時の熱膨張が抑制され、クラック対策として有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特公平4−69017号公報に開示されたレジンコーテッドサンドにより造形したシェル中子はクラック対策としては有効であったがモールド工程後の排砂性において問題があった。即ち、砂付が多いため、鋳物における鋳抜き孔の径が細い場合は除去のための手間を多く要した。砂付を少なくするため鋳造に先立って中子に大量の離型剤を塗型しておくことにより排砂性の改善を図ることは可能であるが、その分鋳造コストが嵩むことになる。また、砂付が多いため鋳造品の鋳肌も必ずしも綺麗とは言えず、冷却性不良のため中子に含まれる粘結剤(フェノール樹脂)のガス化によるピンホールなどのガス欠陥の発生も多くなる。
【0004】
この発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、塗型量が少ない若しくは必要でないにも係わらず排砂性が良好でありかつ綺麗な鋳肌を得るようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、珪砂(SiO)を含む鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドにおいて、鋳物砂における珪砂(SiO)の含有割合は88.0〜99.9重量パーセントであることを特徴とするレジンコーテッドサンドが提供される。
【0006】
請求項1の発明の作用・効果を説明すると、鋳物砂における珪砂(SiO)の含有割合(純度)を高めることによりフェノール樹脂への金属粉末の混入と相乗することにより熱伝導率が高くなり、その分放熱性(冷却性)が良好となり、鋳物表面の形成(黒皮:酸化膜の形成)が迅速に行われるようになる。そのため、砂付(鋳物砂が鋳造品に付着する現象)が少なくなり、塗型剤を塗布することなく又は最小量の塗型剤の使用であるにも係わらず良好な排砂性を得ることができる。また、黒皮の迅速形成は、鋳造下での高温度により中子表面の樹脂の気化によりガスが発生しこれが鋳物表面に侵入することにより鋳物に生ずるピンホールなどの欠陥(所謂ガス欠陥)に対してはこれを未然にブロックする機能を達成する。そのため、この発明のレジンコーテッドサンドによる鋳造品にあっては良好な鋳肌面を得ることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂にフェノール樹脂と金属粉末とを添加し次いで混練することにより、鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドとすることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法が提供される。
【0008】
請求項2の発明の作用・効果を説明すると、88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂とフェノール樹脂と金属粉末との混練により珪砂の純度の高い鋳物砂の表面に金属粉末を混合したフェノール樹脂皮膜を形成したレジンコーテッドサンドとすることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂にノボラック型フェノール樹脂と金属粉末とを添加し、更に、ヘキサメチレンテトラミンの添加し加熱下において混練することにより、鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドとすることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法が提供される。
【0010】
請求項3の発明の作用・効果を説明すると、88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂とノボラック型フェノール樹脂と金属粉末とヘキサメチレンテトラミンとの加熱下での混練により、純度の高い添加下においてかつ加熱下において混練することにより、珪砂の純度が高い鋳物砂の表面に金属粉末を含有したフェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドとすることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明において、フェノール樹脂100重量部に対するヘキサメチレンテトラミンの混合割合は18〜25重量部であることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法が提供される。
【0012】
請求項4の発明の作用・効果を説明すると、ヘキサメチレンテトラミンはノボラックフェノール樹脂の硬化剤として機能する。ヘキサメチレンテトラミンの混合割合をそれより多めにとることによりフェノール樹脂の硬化速度を速められ、鋳造時における熱によるフェノール樹脂の気化によるガス発生が抑えられ、延いては鋳物の表面欠陥の発生防止を図ることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3若しくは4に記載の発明において、ノボラック型フェノール樹脂の軟化温度は95〜115℃であり、前記加熱下での混練は165〜180℃の温度にて行うことを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法が提供される。
【0014】
請求項5の発明の作用・効果を説明すると、ノボラック型フェノール樹脂の軟化点を95〜115℃と高くとると共に加熱温度もそれに見合って165〜180℃と高めることによりアルミニューム粉末の付着性を確保しつつ樹脂の一層の迅速硬化をに対する金属粉末の良好な付着に寄与させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、混練の際にステアリン酸カルシュームを鋳物砂100重量部に対して0.1〜0.3重量部添加することを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法が提供される。
【0016】
請求項6の発明の作用・効果を説明すると、ステアリン酸カルシュームは滑剤として機能し、通常より混合割合を高めることにより、流動性を高め金属粉末の添加による離型性への悪影響を補償することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、レジンコーテッドサンドを使用した鋳型において、レジンコーテッドサンドは88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含有する鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成されていること特徴とする鋳型が提供される。
【0018】
請求項7の発明の作用・効果を説明すると、鋳型を構成するレジンコーテッドサンドが純度の高い珪砂の表面に金属含有フェノール樹脂被覆を形成しているため、砂付が少なく排砂性が良好であり、離型剤を不要か又はその使用を少量とすることができ、鋳造効率及びコストを低減できるとともに良好な鋳肌を得ることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、外型鋳型とレジンコーテッドサンドを使用した中子とを具備する鋳型において、中子を構成するレジンコーテッドサンドは88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含有する鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成されていること特徴とする鋳型が提供される。
【0020】
請求項8の発明の作用・効果を説明すると、中子を構成するレジンコーテッドサンドが純度の高い珪砂の表面に金属含有フェノール樹脂被覆を形成しているため、砂付が少なく中子径が細くても排砂性が良好であり、細径の鋳抜き孔の鋳造に適合させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明において鋳物砂は珪砂(SiO)を重量パーセントで88.0〜99.9パーセント含む高純度のものである。粘結剤としてのフェノール樹脂としてはフェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で反応させるノボラック型樹脂でもフェノール類とアルデヒド類とを塩基性触媒下で硬化するレゾール型樹脂とがあるが、レゾール樹脂を排除するものではないが硬化速度が速いノボラック型樹脂が本発明においてはより好ましい。ノボラック型樹脂として軟化点としては100℃を超える高軟化点のものが好ましくノボラック樹脂の混合割合としては鋳物砂100重量部に対して1.5〜4.0重量部である。鋳抜き孔径が小さい製品の鋳造においては中子を中実に構成するが、この場合は鋳造後の中子の崩壊性を高めるためフェノール樹脂の含有割合は少なくする。逆に、鋳抜き孔径が大きいときは中子は中空(シェル形状)に形成する必要があり、このときはフェノール樹脂の含有量は多くすることになる。
【0022】
金属粉末としてはアルミニューム粉末、特に純アルミニューム粉末が好ましい。アルミニューム粉末の粒度としては200〜325メッシュの中心粒度のものの割合が60〜80パーセントである。アルミニュームの混合割合は鋳物砂100重量部に対して0.5〜5.0重量部である。
【0023】
鋳物砂にはフェノール樹脂及び金属粉末を混練して鋳物砂の表面にフェノール樹脂のコーティングがされるが、そのコーティング手法としてはドライホットコート法や、ロールドコート法や、セミホットコート法や、粉末コート法などの周知の適切な手法を採用しうる。ドライホットコート法を採用した場合、鋳物砂に対して熱硬化型のノボラック樹脂及びアルミニューム粉末とが165〜180℃の温度下で混合される。混練温度は140℃程度が一般的であったが、この発明の実施形態ではフェノール樹脂の軟化点を上記のように95〜115℃と高めているため、それに準じて混練時の温度(混練用のミキサの加熱温度)も高めている。この発明においては鋳物砂100重量部に対してノボラック型樹脂の含有量は1.5〜4.0重量部であり、アルミニューム粉末の含有量は0.5〜5.0重量部である。その後ノボラック樹脂の硬化剤であるアルデヒド類としてのヘキサメチレンテトラミンの水溶液が樹脂100重量部に対して18〜25重量部添加混合される。ヘキサメチレンテトラミンは一般的には15%程度であるが、混練温度を高めていることと相俟ってフェノール樹脂に対する硬化(重合反応)の即効性を高めることができ、鋳造時の高熱によるガス発生を封じ込め、欠陥のない鋳物を得ることに寄与させることができる。更に、さらに鋳物砂とフェノール樹脂及びアルミニューム粉末との滑剤としてのステアリン酸カルシュームが鋳物砂100重量部に対し0.1〜0.3重量部混合される。一般的にはステアリン酸カルシュームの混合割合は0.05%程度であったが、アルミニューム粉末添加による流動性低下に係わらず流動性を高め、離型性を良好とするため、ステアリン酸カルシュームの混合割合を多くしている。これにより、88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂の表面にアルミニューム粉末を含有するフェノール樹脂皮膜を形成したこの発明のレジンコーテッドサンドが得られる。
【0024】
従来技術との比較ではこの発明では鋳物砂における珪砂の純度が高められている。即ち、従来においては鋳物砂における珪砂の純度は85%程度であったが、この発明では88.0〜99.9%である。珪砂の純度を高めることにより、フェノール樹脂に対するアルミニューム粉末との混合と相俟って熱伝導率を高め、鋳造時の冷却性を高めることができる。
【0025】
このようにして得られたレジンコーテッドサンドはシェルモールドにおける中子として使用した場合の排砂性が良好であり、鋳造品に細径の鋳抜き孔を形成する場合においても砂の除去を簡単に行うことができ、また鋳肌が綺麗となり鋳巣が少なくなる利点がある。図1及び2によってこの発明のレジンコーテッドサンドを中子として使用した鋳型の構造を模式的に説明すると、この鋳型は図3に示すように中央に細径の細長い開口を有した2段の筒状体(この例ではアルミニューム合金製)を造形することを意図したものである。図1及び2において10は上型、12は下型であり、上型10と下型12との間にこの発明のレジンコーテッドサンドにて造形された中子14が配置され、上型10と下型12と中子14との間に図3の筒状製品に応じたキャビティ16が形成される。中子14は所謂シェル中子と称される中子ではあるが、この場合は中子14により形成される鋳抜き孔(図3の筒状製品100の中心孔102)の径が小さいことから中実に構成されている。18は押し湯であり、上型10に形成された空洞18−1と、下型12に形成された空洞18−1とからなる。押し湯18は上型10と下型12との型割り面に沿って水平に形成された水平湯道20及び上型10に形成された垂直湯道22を介して湯受け口24に連通される。
【0026】
筒状製品の鋳造時湯受け口24よりアルミニューム合金の湯が湯道22,  20を介して押し湯18に導入され、湯道26を介して押し湯20に充満され、押し湯20から堰26を介してキャビティ16に充填される。キャビティ16での湯の凝固による収縮はキャビティ16に空洞を生じせしめようとするが、その際の負圧吸引効果によって押し湯20から補充分の湯の供給が自然に行われる。凝固後に型外しされ、主型10, 12を構成する生砂及び中子14を構成するレジンコーテッドサンドを除去し、キャビティ16の形状に相当した鋳造品が取り出される。中子14を従来の特公平4−69017号公報に開示されたレジンコーテッドサンドにより造形した場合、鋳造品の鋳抜き孔の内面に対する鋳物砂の付着が多く、そのため、中子に大量の塗型が必要であり、さもないと鋳抜き孔の径が細くかつ長いため砂の除去に相当の手前がかかり鋳造コスト増の原因となっており、また鋳肌が良くない問題点があった。これに対し、本発明の実施形態のレジンコーテッドサンドを使用した場合、高純度(88.0〜99.9%)の珪砂の利用により、これらの問題点を解消し、塗型を行うことなく又は最小量の塗型で良好な排砂性を確保することができ、コスト的に有利となる効果がある。また、珪砂の高純度とフェノール樹脂皮膜への金属粉末の混入との相乗作用により冷却性が良好であり、ガス欠陥(冷却性が不良の場合に長時間高温を維持することにより樹脂がガス化しピンホールなどの欠陥を生じせしめる現象)が押さえられ、良好な鋳肌を得ることができる効果もある。
【0027】
【実施例1】
オーストラリア産の純度99.3%のフラッタリー珪砂50Kgと、軟化点97.5℃のノボラック型フェノール樹脂750g(珪砂に対する重量比で1.5%)と、中心粒度200〜325メッシュのものの度数分布が75%の純アルミニューム粉末3.8Kg(珪砂に対する重量比で6.5%)を、外周をガス炎によって165.4℃に加熱したミキサに投入し60秒間混練し、ついでヘキサメチレンテトラミン156g(フェノール樹脂に対する重量で21.0%)を適量の水で溶解して添加し、均一な状態が得られるまで混合した。ついで、ステアリン酸カルシューム50g(珪砂に対する重量比で0.1%)を投入し、30分間更に混練を継続し、その後ミキサより取り出し、55℃まで自然冷却することによりレジンコーテッドサンド(サンプル1)を得た。
【0028】
【比較例1】
オーストラリア産の純度85.0%のフラッタリー珪砂50Kgと、軟化点90.0℃のノボラック型フェノール樹脂750g(珪砂に対する重量比で1.5%)と、中心粒度200〜325メッシュのものの度数分布が75%の純アルミニューム粉末3.8Kg(珪砂に対する重量比で6.5%)を、外周をガス炎によって140℃に加熱したミキサに投入し60秒間混練し、ついでヘキサメチレンテトラミン112g(フェノール樹脂に対する重量で15.0%)を適量の水で溶解して添加し、均一な状態が得られるまで混合した。ついで、ステアリン酸カルシューム25g(珪砂に対する重量比で0.05%)を投入し、30分間更に混練を継続し、その後ミキサより取り出し、55℃まで自然冷却することによりレジンコーテッドサンド(サンプル2)を得た。
【0029】
テストピースとしての図3に示す2段の筒状品100をアルミニューム合金で鋳造するため図1及び図2の生砂よりなる上型10及び下型12主型を造形すると共に、実施例1及び比較例2でそれぞれ得られたサンプル1及びサンプル2のレジンコーテッドサンドを使用して図1及び図2に示す中実の中子14(外径=6mm及び長さ=250mm)を割型内の空間にレジンコーテッドサンドを吹き込むことにより形成した。得られた中子14を上型10及び下型12間に設置し、アルミニューム合金の湯を注入し、湯が固化した後主型10, 12及び中子14を除去することにより図3に示す2段の筒状製品(小径部の直径=120mm, 大径部の直径=150mm, 軸長さ=310mm )を得た。この発明によるサンプル1のレジンコーテッドサンドによる鋳造においては中子14に事前の塗型をすることなく筒状製品の6ミリメートルに満たない細径の鋳抜き孔からの排砂をスムーズに行うことができ、かつ鋳抜き孔の内周はピンホールもなく良好な鋳肌が得られ、かつ鋳巣の発生も見なかった。これに対し、サンプル2のレジンコーテッドサンドによる鋳造の場合は筒状製品の鋳抜き孔の内周面への砂付が多く、その除去に大変な手間を要しかつピンホールの存在があり、鋳肌も不良であったし、冷却性の不良に伴う鋳巣の発生も見られた。
【0030】
【発明の効果】
この発明によれば、鋳物砂における珪砂(SiO)の含有割合(純度)を高めることにより、排砂性が良好化されると共に、クラックや焼付きがなく、ガス欠陥も少ないため綺麗な鋳肌を得ることができる効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明のレジンコーテッドサンドを中子として使用して、テストピースを鋳造するための鋳型の縦断面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿って表されるこの発明の鋳型の横断面図である。
【図3】図3は図1及び2の鋳型により得られるテストピースの斜視図である。
【符号の説明】
10…上型
12…下型
14…中子
18…押し湯
20…水平湯道
22…垂直湯道
24…湯受け口

Claims (8)

  1. 珪砂(SiO)を含む鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドにおいて、鋳物砂における珪砂(SiO)の含有割合は88.0〜99.9重量パーセントであることを特徴とするレジンコーテッドサンド。
  2. 88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂にフェノール樹脂と金属粉末とを添加し次いで混練することにより、鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドとすることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法。
  3. 88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含む鋳物砂にノボラック型フェノール樹脂と金属粉末とを添加し、更に、ヘキサメチレンテトラミンの添加し加熱下において混練することにより、鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成したレジンコーテッドサンドとすることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法。
  4. 請求項3に記載の発明において、フェノール樹脂100重量部に対するヘキサメチレンテトラミンの混合割合は18〜25重量部であることを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法。
  5. 請求項3若しくは4に記載の発明において、ノボラック型フェノール樹脂の軟化温度は95〜115℃であり、前記加熱下での混練は165〜180℃の温度にて行うことを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、混練の際にステアリン酸カルシュームを鋳物砂100重量部に対して0.1〜0.3重量部添加することを特徴とするレジンコーテッドサンドの製造方法。
  7. レジンコーテッドサンドを使用した鋳型において、レジンコーテッドサンドは88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含有する鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成されていること特徴とする鋳型。
  8. 外型鋳型とレジンコーテッドサンドを使用した中子とを具備する鋳型において、中子を構成するレジンコーテッドサンドは88.0〜99.9重量パーセントの珪砂(SiO)を含有する鋳物砂の表面に金属粉末含有フェノール樹脂被覆を形成されていること特徴とする鋳型。
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