JP3556060B2 - 二層シェル鋳型及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シェルモールド鋳造法でアルミニウム合金またはマグネシウム合金の鋳造品を製造する際に用いる二層シェル鋳型中子(以下、単に「二層シェル鋳型」ともいう。)及びその製造方法に関する。詳しくは、鋳物の鋳肌を改善する際に生じ易い鋳造不良(ガス欠陥)の発生や鋳型の崩壊性の悪化を防止できる二層シェル鋳型及び該二層シェル鋳型を労働環境の悪化を伴わずに安価で効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりアルミニウム合金、マグネシウム合金等の非鉄鋳物には、内燃機関の燃費及び出力向上の観点から、また鋳鉄、鋳鋼等の鉄鋳物には、前記事柄のほか面仕上げの容易化及び外観向上の観点から、それぞれ鋳肌の改善が求められてきた。このような要求の対応手段としては、例えば粒度指数の大きな熱硬化性樹脂被覆砂による成形中子を用いる方法、又は粒度指数の小さな熱硬化性樹脂被覆砂による成形中子の表面に塗型液(例、アルコール性、水性)又は塗型粉末で塗型処理を施した後乾燥して得られる塗型中子(特公昭49−37887公報、特開昭55−30341公報)を用いる方法が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記成形中子を用いる方法は、鋳造不良(ガス欠陥)の発生を伴い易く、また非鉄金属の鋳造においては、鋳造後の容易な砂落とし性、特に中子の排出性(以下、鋳造の崩壊性という)の悪化を生じ易いため未だ実用に至っていない。一方、塗型中子を用いる方法は、鋳肌の改善に効果的でガス欠陥の発生も少ないため実用されているが、塗型処理に伴う労働環境の悪化、繁雑な塗型処理に伴う製造コストの上昇及び生産性の低下を免れない。このため、前記問題(ガス欠陥、鋳型の崩壊性)の解消と鋳肌の改善を両立できるシェル鋳型の出現が強く望まれていた。
【0004】
そこで、本発明の目的は、ガス欠陥の発生や鋳型の崩壊性の悪化などの不都合を伴わずに鋳造品の鋳肌を改善できる二層シェル鋳型を提供することにある。また、本発明の他の目的は、労働環境の悪化を伴うことなく前記二層シェル鋳型を安価で効率よく製造することができる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術の問題を解決可能なシェル鋳型について鋭意研究を行った結果、細粒度の外層と粗粒度の内層との一体構成を有する二層シェル鋳型が極めて有効な手段であることを見出し、この知見をもとに更に研究を行って本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の第1は、粒度指数の異なる熱硬化性樹脂被覆砂で形成された外層と内層との一体構成のシェル鋳型であって、外層用熱硬化性樹脂被覆砂の粒度指数が90〜160であり、内層用熱硬化性樹脂被覆砂の粒度指数が20〜50であり、外層厚みが0.3〜5 mm であることを特徴とするアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型である。また、本発明の第2は、下記する(i)〜(v)のいずれかを含む工程から形成された上記二層シェル鋳型中子の製造方法である。
(i)(a)加熱された成形金型の模型空間内に外層用熱硬化性樹脂被覆砂(以下、外層用RCSという)をアンダーブロー方式で充填した後、未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成し、更に該成形金型を反転させる工程、(b)前記工程で形成された外層内に内層用熱硬化性樹脂被覆砂(以下、内層用RCSという)をトップブロー方式で充填して両層の一体化を施し、必要に応じて前記成形金型を復帰させて未硬化のものを排出する工程。
(ii)(c)加熱された成形金型の模型空間内に外層用RCSをアンダーブロー方式で充填した後、未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成する工程、(d)前記工程で形成された外層内に内層用RCSをアンダーブロー方式で充填して両層の一体化を施し、必要に応じて未硬化のものを排出する工程、
(iii)(e)加熱された成形金型の模型空間内に外層用RCSをトップブロー方式で充填した後、該成形金型を反転させて未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成する工程、(f)前記工程で形成された外層内に内層用RCSをアンダーブロー方式で充填して両層の一体化を施し、必要に応じて未硬化のものを排出する工程。
(iv)(g)加熱された成形金型の模型空間内に外層用RCSをトップブロー方式で充填した後、該成形金型を反転させて未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成し、更に該成形金型を復帰させる工程、(h)前記工程で形成された外層内に内層用RCSをトップブロー方式で充填して両層の一体化を施し、必要に応じて前記成形金型を反転させて未硬化のものを排出させる工程。
(v)(i)加熱された成形金型の模型面上に外層用RCSを落下方式で被覆した後、該成形金型を復帰させて未硬化のものを排除して模型面上に外層を形成する工程、(j)前工程で形成された外層上に内層用RCSを落下方式で被覆した後、前記成形金型を復帰させて未硬化のものを排除して両層の一体化を施す工程。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係る二層シェル鋳型は、主に鋳物の鋳肌改良を担う外層を形成するための外層用RCSと主にガス欠陥の発生防止、鋳型の崩壊性の確保及び外層の補強を担う内層を形成するための内層用RCSとを用いて製造される。この外層用RCSは、注湯に耐え得る強度を必要とするため、内層用RCSより相対的に高強度、具体的には曲げ強度(JIS K6910)30Kgf /cm2以上に設計される。そして、熱硬化性樹脂の使用量としては、前記所要強度及びその他の鋳型特性(例、低熱膨張性)を考慮して選択された耐火性粒子(種類及び粒度)及び熱硬化性樹脂(種類)に応じて決定されるが、一般的には耐火性粒子に対して1〜10重量%の範囲であり、更にRCSの製造し易さ及び品質の安定さを考慮すると好ましくは2〜6重量%の範囲である。また、外層用RCSの粒度指数は、鋳肌の改善要求度に応じて決定されるが、RCSの製造容易さを考慮すると90〜160の範囲である。ここでいう粒度指数は、表1に示すJIS標準網ふるい(JIS Z8801(1987)参照)を用いてRCS約10gを粒度測定装置(商品名ROBOT SIFTER RPS−85EX、(株)セイシン企業製)で分粒した時に各網ふるい上に残ったRCSの重量%(分粒度Wi)及び表1に示す該網ふるいに応じたAFS粒度係数Ci(AMERICAN FOUNDRY STANDARD MULTIPLIER)を用いて下記計算式(1)より求めた数値である。なお、粒度指数が大きいことは細粒、又小さいことは粗粒を意味する。
【0008】
【表1】
【0009】
また、外層用RCSとしては、外層の薄肉化及び内層との緊密接合化の観点から、その硬化時間が80秒以上、特に90秒以上である遅硬性RCSが好適である。なお、硬化時間とは250℃の熱板上に置いた環状金型(50mmφ×5mm)内にRCSを充満させた時からその表面が針で刺さらなくなるまでの時間をいう。
【0010】
一方、内層用RCSは、鋳型に良好な崩壊性を付与するため、外層用RCSより相対的に低強度、具体的には曲げ強度30Kgf /cm2未満、好ましくは20Kgf /cm2以下に設定される。そして、熱硬化性樹脂の使用量は、鋳型の崩壊性やガス欠陥(発生量の抑制)を考慮して選択された耐火性粒子(種類及び粒度)及び熱硬化性樹脂(種類)に応じて決定されるが、一般的には耐火性粒子に対して2重量%未満であり、又その下限量は外層の補強効果の観点から0.5重量%程度である。また、内層用RCSの粒度指数は、ガス欠陥(高通気度化)の観点から、一般に外層用RCSより小さい粒度指数に設定されるが20〜50の範囲である。
【0011】
このような外層用及び内層用RCSは、従来慣用の混練被覆法、例えばドライホットコート法、セミホットコート法、コールドコート法及び粉末溶剤法によって耐火性粒子の表面に熱硬化性樹脂を溶融被覆及び/又は付着被覆して製造することができる。中でも、ドライホットコート法によれば生産上及び品質上有利に製造することができる。また、これらのRCSには必要に応じて各種の添加剤、例えば鋳型の崩壊剤、硬化促進剤、固結防止剤、離型剤、消臭剤、ベンガラ、砂鉄、黒鉛等を配合しても差し支えない。
【0012】
前記耐火性粒子は、鋳型の基体をなすものであって、鋳造に耐え得る耐火性と鋳型形成に適した粒径を有する粒子であれば、その種類については特に限定されない。このような耐火性粒子の例としては、ケイ砂、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド、アルミナサンド等の特殊砂、フェロクロム系スラグ、NEサンド(商品名)のようなフェロニッケル系スラグ、転炉スラグ等のスラグ系粒子、ナイガイセラビーズ#1700(商品名)のような多孔質粒子、砂鉄、カーボン粒子、ガラス粒子、陶磁器粒子及びこれらの再生粒子又はダストが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。
【0013】
また、前記熱硬化性樹脂は、架橋剤の存在下又は非存在下で熱硬化して耐火性粒子を結合保持する結合剤機能を有するものであれば、その種類については特に限定されない。このような熱硬化性樹脂の例としては、例えばフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合せて用いてもよい。中でも、RCSの製造及び保管が容易で鋳型特性(例、耐熱性、強度)面でも有利なフェノール樹脂が好適である。
【0014】
ここでいうフェノール樹脂とは、フェノール類とアルデヒド類及び/又はケトン類との反応生成物(樹脂又はオリゴマー)及びその精製残渣又はそれらの変性物で、かつ架橋剤(例、ヘキサミン)の存在下又は非存在下で熱硬化を生じるものである。なお、使用されるフェノール類としては、フェノール、クレゾールやキシレノール等のアルキルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールA等のビスフェノール類及びビスフェノールA精製残渣、又アルデヒド類としてはホルマリン、パラホルアルデヒド等のホルムアルデヒド及びグリオキザール、又ケトン類としてはアセトンなどが例示される。
【0015】
なお、フェノール樹脂の例としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、含窒素レゾール型フェノール樹脂、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、これらの樹脂とエポキシ樹脂等のエポキシ系化合物、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂等の含窒素系化合物、キシレン樹脂とを混合又は反応させて得られる変性フェノール樹脂、ビスフェノールF、ビスフェノールA等のビスフェノール等に代表されるオリゴマー類及びビスフェノールA精製残渣などが挙げられる。中でも、ビスフェノールA及び/又はその精製残渣や、ビスフェノールA及び/又はその精製残渣又はこれらとフェノール類との混合物とホルムアルデヒドとの反応生成物(ノボラック型及びレゾール型)である低熱膨張性フェノール樹脂は、一般に硬化速度が遅いため、シェル層の薄肉化及び緊密接合化の観点から、特に外層用RCSの結合剤として好適である。
【0016】
次に、本発明に係る二層シェル鋳型中子の好適な一製造例を図面に基づいて説明する。図1〜図7は、成形金型の上端側及び下端側に異種のRCS供給ボックスを併設するという新規な成形思想に基づく垂直割りブロー式中子造型装置による二層シェル中子の製作手順を示したものである。先ず、図1において、1は中子成形金型(以下、金型という)で、その上端側には模型空間2の開口部7、即ちRCSの充填又は排出口を有し、かつ造型装置(図示せず)のフレームに取り付けられた軸受によって軸支され、かつ前後に少なくとも180°に回転可能(以下、反転という)に配設されている。また、金型1は、左右に移動可能な可動側金型と中子押出ピン(図示せず)を備えた固定側金型から構成されており、しかも該金型は電気、ガス等の加熱装置による加熱及びバイブレーター等の加振装置(図示せず)による振動を受けるように成っている。
【0017】
更に、金型1の上端側(開口部側)には、該金型の模型面上に外層(細粒層)を形成するための外層用RCS3を収納したアンダーブロー方式のRCS供給ボックス4が該金型の開口部7と着脱可能に配設されている。一方、金型1の下端側(底部側)には、該金型の模型面上に形成された外層(細粒層)内に内層(粗粒層)を形成するための内層用RCS5を収納したトップブロー方式のRCS供給ボックス6が反転させた金型の開口部7と脱着可能に配設されている。これらのRCS供給ボックスは、いずれも該金型の模型空間2内に圧縮空気でRCSを供給する加圧供給機構を有している。以下、二層シェル中子の造型を具体的に説明する。
【0018】
先ず、図2に示すように、250〜300℃程度に加熱された金型1の開口部7とアンダーブロー方式のRCS供給ボックス4とを密着させた後、模型空間2内に外層用RCS3を圧力2〜6kg/cm2 でブロー充填し、該RCS供給ボックスを金型から離して移動させる。次に、図3に示すように、該金型の開口部7から未硬化のRCSを排出して模型面上に外層(8:細粒層)を形成させると共に該金型を反転させる。なお、外層の厚みは、鋳型の形態(例、大きさ、形状、無空、中空)、溶湯の種類(例、アルミニウム合金、鋳鉄、鋳鋼)や注湯法(例、重力、低圧、高圧)等の鋳造条件及び用いるRCSの特性(例、強度、粒度指数)などを考慮して適宜決定されるが、特に鋳型の崩壊性やガス欠陥が懸念される場合は一般に薄い厚みに設定される。この場合、外層の厚みは、さらに注湯に耐え得る下限の厚みを考慮して0.3 〜5mmの範囲、好ましくは0.3 〜3mmの範囲、とりわけ0.5 〜2.5 mmの範囲で選ぶのが有利である。
また、該金型の模型空間の狭い所9は当然細粒層のみで形成されるが、このような箇所が二層シェル中子の一部に存在しても本発明の技術思想を阻害するものではない。更に、外層用RCSの充填時又は排出時には、RCSの緊密充填、外層の薄肉化及び均一化のため、バイブレーター等で金型に振動を付与することが望ましい。
【0019】
次に、図4に示すように、反転金型の開口部7とトップブロー方式のRCS供給ボックス6を密着させた後、内層用RCS5を圧力2〜6kg/cm2 でブロー充填して外層(8:細粒層)と内層10(粗粒層)との一体化を施すと共に熱硬化させて両層の一体構成を形成する。この際、内層用RCSの充填時期としては、外層と内層との緊密接合の観点から、外層が軟化ないし半硬化の状態にあるときに行うのが望ましいが、内層用RCSの熱硬化により外層(硬化状態)と一体的に固着したものであっても鋳造上では何ら差し支えない。また、さらなる鋳型の崩壊性やガス欠陥対応を必要とするならば、図6に示すように金型を復帰させて未硬化の内層用RCSを排出して中空状にしてもよい。最後に、図5及び図7に示すように金型から離型して無空状又は中空状の二層シェル中子11,12を得ることができる。
【0020】
以上説明してきたアンダーブロー方式による外層形成方法は、単純形状の中子に好適であるほか外層の薄肉化及び造型サイクルの面でも有利である。この種の他の製造方法としては、金型の上端側(開口部側)に2個のRCS供給ボックスを併設した中子造型装置を用いて製造する方法、具体的には、先ず金型内に外層用RCSをアンダーブロー方式で充填した後、未硬化のものを排出し、次に内層用RCSをアンダーブロー方式で充填し、必要に応じて未硬化のものを排出する方法がある。一方、複雑形状の中子の製造には、前記方式より充填機能に優れるトップブロー方式による外層形成方法が好ましい。この種の製造方法としては、金型の下端側(底部側)及び上端側(開口部側)にそれぞれ1個のRCS供給ボックスを併設した中子造型装置を用いて製造する方法、具体的には、先ず金型内に外層用RCSをトップブロー方式で充填した後、反転して未硬化のものを排出し、次に内層用RCSをアンダーブロー方式で充填し、必要に応じて未硬化のものを排出する方法がある。また、金型の下端側(底部側)に2個のRCS供給ボックスを併設した中子造型装置を用いて製造する方法、具体的には、先ず金型内に外層用RCSをトップブロー方式で充填し、金型を反転して未硬化のものを排出し、更に金型を復帰させて内層用RCSをトップブロー方式で充填し、必要に応じて金型を反転して未硬化のものを排出する方法がある。
【0022】
【作用】
本発明に係る二層シェル鋳型は、必ずしも明らかではないがおそらく下記理由で鋳肌の改善とガス欠陥の防止とを両立させ得る一方、鋳型の崩壊性が良好であるものと推測される。即ち、本発明に係る二層シェル鋳型は、鋳肌の改善に適した細粒度かつ高強度で薄肉な外層と高通気性の粗粒度かつ低強度で肉厚な内層とから構成されている。そのため、従来のシェル鋳型(細粒単層)より総体的に通気性に富むことと内層の設計効果(低樹脂量)との相乗によりガス欠陥の発生が抑制される。また、外層は薄肉であるため溶湯熱による強度劣化が大きいことと内層の設計効果(低強度)との相乗により注湯後の鋳型は、従来のシェル鋳型よりかなり崩壊し易い状態にあるためチッピングのような衝撃処理により容易に破壊され、鋳物からの中子の排出や鋳物と主型との分離が円滑となる。
【0023】
【発明の効果】
本発明に係る二層シェル鋳型によれば、従来実施されてきた塗型を施さずに鋳造不良(ガス欠陥)の発生防止と鋳肌の改善とを両立させることができる。加えて、非鉄鋳物の鋳造において要求される注湯後の鋳型の崩壊性も良好である。また、本発明方法によれば、従来技術のような塗型処理を行う必要がないため、労働環境の悪化もなく、二層シェル鋳型を安価で効率よく製造することができる。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、ここでの測定及び確認に用いた試験法は下記の通りである。
▲1▼ 二層シェル中子の外層の厚み(mm)は、設定された外層成形条件で外層用RCSのみを充填、排出及び熱硬化させて作製した鋳型を縦切断して測定した8ケ所の平均値である。
▲2▼ 鋳肌の粗さ(μm)は、JIS B0601(1982)に準じて測定した。
Raは鋳物表面を測定倍率(縦方向:アルミニウム合金では500倍、鋳鉄では200倍、横方向:いずれも20倍)で測定した中心線平均粗さであり、Rmaxはその最大高さである。
▲3▼ 鋳造不良(ガス欠陥)の有無は目視により確認した。
▲4▼ 鋳型の崩壊性は、アルミニウム合金鋳物をチッピング処理した際の中子の排出状態により優劣を判定した。
【0025】
(実施例1)
先ず、ワールミキサー内に約150℃に加熱した再生ケイ砂7号100kg及びノボラック型低膨張性フェノール樹脂3kgを投入して60秒間混練した後、ヘキサミン水溶液(ヘキサミン0.45kgと水1.5kg)1.95kgを添加し、更に送風冷却により塊状内容物を崩壊させてから送風を停止し、ステアリン酸カルシウム0.1kgを加えて15秒後に排出して外層用RCSを得た。この外層用RCSは粒度指数94、曲げ強度43Kgf /cm2 であった。また、前記再生ケイ砂7号を再生ケイ砂4号及びノボラック型低膨張性フェノール樹脂3kgをノボラック型フェノール樹脂0.8kgにそれぞれ変更した以外は前記同様に混練して内層用RCSを得た。この外層用RCSは粒度指数32、曲げ強度16Kgf /cm2 であった。
【0026】
次に、約250〜300℃に加熱した垂直割りポート中子成形金型内に前記外層用RCSを圧力2Kgf /cm2 で6秒間アンダーブロー方式で充填し、約6秒間バイブレーションを付加して未硬化のものを排出した後に該金型を反転した。次に、前記内層用RCSを圧力2Kgf /cm2 で15秒間トップブロー方式で充填した後30秒間焼成して外層と内層との一体構成を有する約100g程度の無空状二層ポート中子を得た。なお、外層の厚みは0.9mmであった。次に、生型(主型)内に該二層ポート中子を配置後アルミニウム合金溶湯を重力注湯してポート鋳物を得た。この鋳物からの中子の排出性は、約10秒間のチッピングで全量が排出されるなど良好であり、該二層ポート中子は優れた鋳型の崩壊性を有することが確認された。また、得られた鋳物にはガス欠陥は認められなかった。また、鋳肌の粗さはRa=2.8μm、Rmax=19.8μmであった。それらの結果を表2に示す。
【0027】
(実施例2〜4)
実施例1において、外層用RCSの配合組成を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に混練して3種類の外層用RCSを得た。次に、この外層用RCSと実施例1で調製した内層用RCSとを表1に示す組み合せで用いた以外は実施例1と同様に成形して3種類の無空状二層ポート中子を得た。次に、得られた二層ポート中子を用いて実施例1と同様に鋳造を行って3種類のアルミニウム合金製ポート鋳物を得た。そして、実施例1と同様にして、外層用RCSの粒度指数と曲げ強度、外層の厚み、鋳肌の粗さ、ガス欠陥の有無及び鋳型の崩壊性の状況を測定又は確認した。それらの結果を表2に示す。
【0028】
(比較例1)
先ず、ワールミキサー内に約150℃に加熱した再生ケイ砂7号100kg及びノボラック型フェノール樹脂3kgを投入して60秒間混練した後、ヘキサミン水溶液(ヘキサミン0.45kgと水1.5kg)1.95kgを添加し、更に送風冷却により塊状内容物を崩壊させてから送風を停止し、ステアリン酸カルシウム0.1kgを加えて15秒後に排出して単層シェル鋳型用RCSを得た。このRCSは粒度指数93、曲げ強度44Kgf /cm2 であった。
【0029】
次に、約250〜300℃に加熱した垂直割りポート中子成形用金型内に前記RCSを圧力2Kgf /cm2 で6秒間トップブロー方式で充填した後30秒間焼成して無空状の単層ポート中子を得た。次に、実施例1と同様に鋳造してアルミニウム合金製ポート鋳物を得た。この鋳物からの中子の排出性は、チッピングでは全量を排出できなかったので熱風循環炉内で熱処理(400℃×30分間)して排出させるなど劣るものであった。また、得られた鋳物にはガス欠陥が認められた。そして、鋳肌の粗さはRa=3.1μm、Rmax=20.8μmであった。それらの結果を表3に示す。
【0030】
(比較例2)
比較例1において、再生ケイ砂7号を再生ケイ砂6号、ノボラック型フェノール樹脂の使用量3kgを2.5kgに及びヘキサミン0.45kgを0.375kgにそれぞれ変更した以外は比較例1と同様に混練して単層シェル鋳型用RCSを得た。このRCSは粒度指数59、曲げ強度40Kgf /cm2 であった。次に、比較例1と同様に鋳造してアルミニウム合金製ポート鋳物を得た。この鋳物からのチッピングによる中子の排出性は、比較例1より良好であったが全量を排出できなかったので比較例1と同様に熱処理を行った。また、得られた鋳物にはガス欠陥は認められなかった。また、鋳肌の粗さはRa=6.0μm、Rmax=46.5μmであった。それらの結果を表3に示す。
【0033】
(比較例3)
先ず、ワールミキサー内に約150℃に加熱した混合再生ケイ砂(再生ケイ砂6号と再生ケイ砂7号)100kg及びノボラック型フェノール樹脂2.5kgを投入して60秒間混練した後、ヘキサミン水溶液(ヘキサミン0.375kgと水1.5kg)1.875kgを添加し、更に送風冷却により塊状内容物を崩壊させてから送風を停止し、ステアリン酸カルシウム0.1kgを加えて15秒後に排出して単層シェル鋳型用RCSを得た。このRCSは粒度指数69、曲げ強度57Kgf /cm2 であった。
【0034】
次に、約250〜300℃に加熱したエキゾーストマニホールド用中子成形金型内に前記単層シェル鋳型用RCSを圧力2Kgf /cm2 で10秒間トップブロー方式で充填した後30秒間焼成して単層シェル鋳型を得た。次に、実施例5と同様に鋳造して鋳鉄製マニホールド鋳物を得た。得られた鋳物にはガス欠陥が認められた。また、鋳肌の粗さはRa=27μm、Rmax=143μmであった。それらの結果を表2に示す。
【0035】
(比較例4)
比較例3において、再生ケイ砂7号を再生ケイ砂5号に変更した以外は比較例3と同様に混練して単層シェル鋳型用RCSを得た。このRCSは粒度指数53、曲げ強度60Kgf /cm2 であった。次に、比較例3と同様に成形及び鋳造して鋳鉄製マニホールド鋳物を得た。得られた鋳物にはガス欠陥は認められなかった。また、鋳肌の粗さはRa=32μm、Rmax=173μmであった。それらの結果を表1に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる垂直割り二層シェル中子造型装置での成形金型と外層用RCS供給ボックス及び内層用RCS供給ボックスとの配設状態を示す模式図である。
【図2】成形金型の模型空間内に外層用RCSをアンダーブロー方式で充填した状態を示す模式図である。
【図3】図2の操作終了後、未硬化の外層用RCSを排出して成形金型の模型面上に外層(細粒層)を形成した状態を示す模式図である。
【図4】図3の操作終了後、反転成形金型内に内層用RCSをトップブロー方式で充填した状態を示す模式図である。
【図5】図4の操作終了後、成形金型から無空状の二層シェル中子を離型している状態を示す模式図である。
【図6】図4の操作終了後、成形金型を復帰させて未硬化の内層用RCSを排出している状態を示す模式図である。
【図7】図6の操作終了後、成形金型から中空状の二層シェル中子を離型している状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1…垂直割り中子成形金型
2…模型空間
3…外層用RCS
4…外層用RCS供給ボックス
5…内層用RCS
6…内層用RCS供給ボックス
7…模型空間の開口部
8…外層
9…狭い模型空間
10…内層
11…無空状の二層シェル中子
12…中空状の二層シェル中子
Claims (5)
- 粒度指数の異なる熱硬化性樹脂被覆砂で形成された外層と内層との一体構成のシェル鋳型であって、外層用熱硬化性樹脂被覆砂の粒度指数が90〜160であり、内層用熱硬化性樹脂被覆砂の粒度指数が20〜50であり、外層厚みが0.3〜5 mm であることを特徴とするアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型中子。
- 下記(a)及び(b)を含む工程から形成された請求項1に記載のアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型中子の製造方法。
(a)加熱された成形金型の模型空間内に外層用熱硬化性樹脂被覆砂をアンダーブロー方式で充填した後、未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成し、更に該成形金型を反転させる工程、
(b)前記工程で形成された外層内に内層用熱硬化性樹脂被覆砂をトップブロー方式で充填して両層の一体化を施す工程。 - 下記(c)及び(d)を含む工程から形成された請求項1に記載のアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型中子の製造方法。
(c)加熱された成形金型の模型空間内に外層用熱硬化性樹脂被覆砂をアンダーブロー方式で充填した後、未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成する工程、
(d)前記工程で形成された外層内に内層用熱硬化性樹脂被覆砂をアンダーブロー方式で充填して両層の一体化を施す工程。 - 下記(e)及び(f)を含む工程から形成された請求項1に記載のアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型中子の製造方法。
(e)加熱された成形金型の模型空間内に外層用熱硬化性樹脂被覆砂をトップブロー方式で充填した後、該成形金型を反転させて未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成する工程、
(f)前記工程で形成された外層内に内層用熱硬化性樹脂被覆砂をアンダーブロー方式で充填して両層の一体化を施す工程。 - 下記(g)及び(h)を含む工程から形成された請求項1に記載のアルミニウム合金またはマグネシウム合金鋳物用二層シェル鋳型中子の製造方法。
(g)加熱された成形金型の模型空間内に外層用熱硬化性樹脂被覆砂をトップブロー方式で充填した後、該成形金型を反転させて未硬化のものを排出して模型面上に外層を形成し、更に該成形金型を元の状態に戻す工程、
(h)前記工程で形成された外層内に内層用熱硬化性樹脂被覆砂をトップブロー方式で充填して両層の一体化を施す工程。
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