JP2004105886A - 基板製造装置及び基板の姿勢修正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確に基板の端面の塗布液を除去することができる基板製造装置を提供する。
【解決手段】搬送ハンド40に設けた一対の検知センサ50で検知した基板1の姿勢に基づいてレジスト塗布装置30の塗布ステージ32を回転させ、基板1の姿勢を、基板1の端面のレジストを洗浄するための洗浄ノズルが移動する方向の姿勢へ修正するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】搬送ハンド40に設けた一対の検知センサ50で検知した基板1の姿勢に基づいてレジスト塗布装置30の塗布ステージ32を回転させ、基板1の姿勢を、基板1の端面のレジストを洗浄するための洗浄ノズルが移動する方向の姿勢へ修正するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置や有機EL装置などのガラス基板にレジスト膜を塗布する基板製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置や有機ELなどの平面表示装置のガラス基板にレジスト膜を作る基板製造装置の処理は、スピンコータなどの塗布装置を用いてレジスト膜を塗布している(非特許文献1)。
【0003】
この内容をさらに詳しく述べると、次のような工程で行っている。
【0004】
第1の工程としては、基板製造装置に基板を投入する。
【0005】
第2の工程としては、基板の洗浄を行う。これは、工程間の搬送などにより付着したごみの除去を目的とし、主に純水のみを用いて洗浄処理を実施するものである。
【0006】
第3の工程は、基板の乾燥を行う。これは、基板の表面上の水分の除去が目的であり、基板の高速回転による乾燥と、基板を加熱しての乾燥を行うものである。
【0007】
第4の工程としては、疎水化処理である。これは、基板の表面を薬液(例えば、HMDS)を用いて疎水化処理を行う。
【0008】
第5の工程としては、基板の冷却を行う。これは、レジスト膜を均一な膜厚とするために最適な基板の温度にすることを目的とするためである。
【0009】
第6の工程は、スピンコータなどの塗布装置を用いてレジスト塗布液を塗布するものである。レジスト塗布液を基板表面に均質で、かつ、均一な膜厚で塗布する。
【0010】
第7の工程としては、基板の端面の洗浄を行う。これは、レジスト塗布液を基板の表面に塗布した際に、基板の端面に付着したレジスト塗布液を除去することを目的とする。なお、溶剤によりレジスト塗布液を除去するものであり、レジスト塗布液の硬化前に行うものである。
【0011】
第8の工程としては、基板のプリベークを行う。これは、レジスト特性の安定、基板との密着性の向上のためにレジスト中の溶媒成分の除去を目的としている。具体的には、基板の全面に均一に熱を加えるものであり、これにより、レジスト膜厚が部分的に悪化するのを防止することができる。
【0012】
第9の工程としては、基板の冷却を行う。これは、プリベークにより加熱された基板を冷却するためである。
【0013】
第10の工程としては、基板製造装置から基板を搬出するものである。
【0014】
【非特許文献1】
(社)日本半導体製造装置協会編、「液晶ディスプレイ製造装置用語辞典」、日刊工業新聞社、1999年10月20日第2版発行、187頁〜196頁
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記の基板の製造工程において、レジスト塗布液を塗布した後に、基板の端面を洗浄する際に、塗布装置から塗布液除去装置まで、基板の端面に触れないようにして搬送を行っている。
【0016】
この理由は、基板の端面に触れることにより、基板の端面に付着するレジスト塗布液が基板の表面に飛散したり、触れた個所にレジスト塗布液が付着し堆積することで基板の位置がずれたり、さらに、堆積したレジスト塗布液がごみとして基板の表面に飛散することを防止するためである。
【0017】
ところが、基板の端面を触れずに基板の搬送を実施するため、基板の位置と、端面の洗浄を行う洗浄ノズルの位置が安定せず、レジスト塗布液の除去性能が安定しなくなる。
【0018】
そのため、従来は、洗浄時間を長くして基板の位置ずれ分を補うようにしている。
【0019】
しかし、このようにすることで、使用する洗浄薬液が多くなり、間接材料費の増加や、洗浄時間の延長による生産性の悪化を招くという問題点がある。
【0020】
また、基板の位置によっては、十分にレジスト塗布液を除去することができず、歩留りが悪くなるという問題点もある。
【0021】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、塗布液除去装置における基板の位置精度を向上させ、正確に基板の端面の塗布液を除去することができる基板製造装置及び基板の姿勢修正方法を提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、また、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正する姿勢修正装置を有することを特徴とする基板製造装置である。
【0023】
請求項2の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、また、前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する姿勢修正装置を有することを特徴とする基板製造装置である。
【0024】
請求項3の発明は、前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、前記姿勢修正装置は、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする請求項2記載の基板製造装置である。
【0025】
請求項4の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正することを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0026】
請求項5の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0027】
請求項6の発明は、前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする請求項5記載の基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0028】
請求項7の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する工程と、搬送ハンドを接近しつつ前記基板の姿勢を検出する工程と、前記基板を前記搬送ハンドを用いて洗浄ステージへ移動させる搬送工程と、を備えた基板の姿勢修正方法に関し、前記搬送工程において、基板の姿勢修正を同時に行うことを特徴とする基板の姿勢修正方法である。
【0029】
請求項8の発明は、前記搬送ハンドを回転させ基板の姿勢を修正することを特徴とする請求項7に記載の姿勢修正方法である。
【0030】
請求項9の発明は、前記洗浄ステージを回転させることにより基板姿勢を修正することを特徴とする請求項7に記載の基板の姿勢修正方法である。
【0031】
請求項1及び請求項4の発明であると、一対の検知センサで検知した基板の姿勢に基づいて塗布ステージを回転させ、基板の姿勢を所定の姿勢へ修正した後、一対の搬送ハンドが塗布液除去装置の洗浄ステージに基板を搬送する。
【0032】
請求項2及び請求項5の発明であると、一対の搬送ハンドで基板を洗浄ステージに載置した後、これら検知センサで検知した基板の姿勢に基づいて洗浄ステージを回転させて、基板の姿勢を所定の姿勢に修正する。
【0033】
これによって、基板の端面に沿って洗浄ノズルを正確に移動させることができ、基板の端面の塗布液を確実に除去できる。
【0034】
請求項3及び請求項6の発明であると、一対の検知センサで検知した基板の姿勢と、第3のセンサで検知した基板の通過時間に基づいて、洗浄ステージを回転させて基板の姿勢を所定の姿勢に修正するため、より正確に基板の姿勢を検知することができ、正確に所定の姿勢に修正することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1から図6に基づいて説明する。
【0036】
(1)基板製造装置10における製造工程
まず、図3に基づいて、基板製造装置10における製造工程を順番に説明する。図3は、液晶表示装置のガラス基板にレジストを塗布する基板製造装置のブロック図である。
【0037】
ステップ11において、基板1を収納しているカセットから、基板1を取り出し、基板表裏面水洗部12に搬送する。基板表裏面水洗部では、基板1の表裏面をブラシ洗浄した後、振動水と高圧水によって洗浄を実施する。
【0038】
ステップ12において、基板1を高速回転させ、基板1の表面の水分を遠心力で振り落として乾燥させる。なお、回転の中心部である基板1の中心部は、遠心力が働かないため、窒素ガスを基板1の中心部に吹き付け乾燥を補助する。
【0039】
ステップ13において、前記工程で乾燥できなかった水分をオーブンによって熱を与え完全に除去する。これは、レジストが油性のため、基板1の表面の水分がレジストの密着性を悪くするため、完全に水分を除去する必要があるからである。
【0040】
ステップ14において、基板1とレジストとの密着性を良くするために、薬液、すなわち、HMDSを基板1の表面に蒸気の状態で塗布する。HMDSの作用は、ステップ13における乾燥の目的と略同じであるが、水分を蒸発させるのではなく、水分と化学反応をしてHMDSの膜で基板1の表面を覆い、基板1の表面を油性に変化させる。すなわち、疎水化処理を行うものである。
【0041】
ステップ15において、レジストの塗布をレジスト塗布装置30で行うものである。これは、基板1の表面の中心にレジストを所定量載せた後、基板1を高速回転させ遠心力で基板1の全面に塗り拡げる。ここで、「レジスト」とは、微細加工プロセスにおいて、耐エッチング性パターン形成に必要な、光、電子線などの光量子線に対して感光性を持つ材料をいう。なお、この工程については後から詳しく説明する。
【0042】
ステップ16において、基板1の回転による遠心力でレジストを塗布する方法では、基板1の端面にレジストが付着するため、この付着したレジスト1をレジスト除去装置42で除去する。この工程についても後から詳しく説明する。
【0043】
ステップ17において、基板1の表面に塗布されたレジスト内部に残留する溶媒成分を揮発させる。この理由は、レジストは感光剤、樹脂、溶媒から構成されているが、現像処理を行う時にレジスト膜中に溶媒成分が多く残っていると、樹脂の密着性が悪いため現像液によって大量に溶けてしまい、欲しいパターンが形成できないので、このプリベーク処理を実施して溶媒成分をレジスト膜から揮発させるものである。
【0044】
最後に、基板1に基板の番号と基板1中のチップの番号を露光し、カセットに再び基板1を収納するものである。
【0045】
(2)レジスト塗布工程と基板端面処理工程の内容
レジスト塗布工程を行うレジスト塗布装置30の構成について図4及び図5に基づいて説明する。
【0046】
まず、図4に示すように、円盤状の塗布ステージ32に、基板1を載置し、その中央にレジストノズル34から、レジストを滴下する。
【0047】
次に、図5に示すように、レジスト滴下後に塗布ステージ32に、蓋36を被せ、塗布ステージ32と蓋36を回転させ、その内部にある基板1も回転させる。これによって、基板1の表面にレジストを塗り拡げることができる。
【0048】
次に、図6に示すように蓋36を取り外す。
【0049】
次に、塗布ステージ32の中央から、補助ステージ38が上昇し、これと共に基板1も塗布ステージ32から上昇する。
【0050】
次に、この補助ステージ38によって上昇した基板1の両側から、一対の搬送ハンド40が接近し、基板1の裏面を支持し、基板端面処理工程を行うレジスト除去装置42の洗浄ステージ44に基板1を搬送する。
【0051】
次に、洗浄ステージ44に載置された基板1の相対向する端面を洗浄ノズル46が移動し、基板1の両端面を洗浄してレジストを除去する。相対向する端面の除去が終了すると、洗浄ステージ44が90°回転し、残りの相対向する端面に再び一対の洗浄ノズル46が移動し、レジストの除去を行う。
【0052】
以上によって、基板1の表面にレジストを塗布し、基板1の端面にあるレジストを除去することができる。
【0053】
(3)基板1の姿勢修正方法
次に、図1と図2に基づいて、基板1の姿勢修正方法について説明する。
【0054】
上記で説明した内容において、洗浄ノズル46が移動するためには、基板1が洗浄ステージ44に所定の姿勢で載置されている必要がある。もし載置されていない場合には、上記の課題を解決するための手段で説明したような問題点が発生する。そこで、本実施例では、基板1を所定の姿勢で洗浄ステージ44に載置する方法について説明する。
【0055】
図1は、その構成図を示す平面図であり、搬送ハンド40,40が基板1を支持するために移動する方向をx軸方向とし、レジスト塗布装置30からレジスト除去装置42の搬送方向をy軸方向とする。
【0056】
一対の搬送ハンド40は、コ字状に形成され、コ字状の搬送ハンド40の両先端部48,48によって基板1を支持する。図1において、搬送ハンド40の先端部48の一方に光学式の検知センサ50が設けられている。この検知センサ50の設け方は、図1に示すように、基板1の中心軸O点を対称として点対称の位置に設けられている。
【0057】
次に、基板1の姿勢修正方法について図3のフローチャートに基づいて順番に説明する。
【0058】
ステップ1において、前記したようにレジストの塗布が終了する。
【0059】
ステップ2において、補助ステージ38が塗布ステージ32から上昇し、それと共に基板1が上昇する。
【0060】
ステップ3において、一対の搬送ハンド40,40が、基板1の相対向する両側部にx軸方向に沿って接近する。
【0061】
ステップ4において、一対の搬送ハンド40,40にそれぞれ設けられている検知センサ50,50が基板1の端面を検知し、基板1の姿勢の傾きを検知する。すなわち、図1において、基板1がy軸方向に対し何度傾いているかを検知するものである。図1では、θ°傾いているものとする。
【0062】
この検知方法は、下記の通りである。
【0063】
一対の搬送ハンド40を一定の速度vで接近させる。基板1の傾きが0°(すなわち所定の姿勢)で載置されている場合には、検知センサ50,50が検知する基板1の位置が所定の位置にある筈である。すなわち、搬送ハンド40を一定速度vで移動させた場合に、基板1が所定の姿勢で載置されている場合には、搬送ハンド40が移動を始めてから一定の時間t0で検知センサ50が基板1を検知する筈である。
【0064】
ところが、基板1がθ°傾いている場合には、その一定の時間t0より長い時間もしくは短い時間で検知センサ50が基板1を検知する。そのため、この時間差によって基板1の傾きを計算するものである。なお、検知センサ50,50を基板1の中心点Oを中心に点対称の位置に配置したのは、その時間差が明確になるようにするためである。
【0065】
ステップ5において、検知センサ50,50によって検知した基板1の姿勢に基づいて、補助ステージ38を回転させて、基板1を所定の姿勢に修正する。すなわち、図1においては、補助ステージ38をθ°反時計回りの方向に回転させる。
【0066】
ステップ6において、一対の搬送ハンド40の両先端部48によって基板1の両側部の裏面側を支持し、一対の搬送ハンド40をy軸方向に沿って移動させ、基板1を搬送する。
【0067】
基板1がy軸方向に搬送されていると、搬送路の途中に設けられている光学式の第3のセンサ52を通過する。この第3のセンサ52を設けている理由は、より正確に基板1の姿勢を検知するためのものであり、一対の搬送ハンド40が搬送を始めてから、基板1の端面が通過した時間を計測し、これが一定の時間であれば基板1は所定の姿勢で搬送されているものとする。そして、通過時間が所定の時間より短い場合や長い場合には、基板1の姿勢が傾いているものとし、その時間差に基づいて基板1の姿勢を検知するものである。
【0068】
ステップ8において、一対の搬送ハンド40,40が、洗浄ステージ44に基板1を載置する。
【0069】
ステップ9において、第3のセンサ52によって検知した基板1の姿勢が所定の姿勢より傾いている場合には、その傾きの分だけ、洗浄ステージ44を回転させ、基板1の姿勢を再修正する。
【0070】
ステップ10において、基板1の端面を一対の洗浄ノズル46によって洗浄する。この場合に、基板1は所定の姿勢で洗浄ステージ44に載置されているため、基板1の端面のレジストを完全に除去することができ、洗浄時間を長く取ったりすることもない。そして、2つの端面の洗浄が終了すると洗浄ステージ44を90°回転させ、残りの2つの端面も洗浄を行う。
【0071】
以上により、基板1の端面に付着したレジストを正確かつ短時間で洗浄することができる。
【0072】
(変更例1)
上記実施例では、第3のセンサ52を設けて基板1の姿勢を再度検知したが、この第3のセンサ52を設けず、一対の搬送ハンド40に設けられている一対の検知センサ50だけで、基板1の姿勢を検知してもよい。この場合には、洗浄ステージ44を回転させる必要はない。
【0073】
(変更例2)
上記実施例では、一対の検知センサ50,50で検知した姿勢に基づいて、補助ステージ38を回転させて姿勢を修正したが、これに代えて、補助ステージ38は回転させず、傾いた姿勢のまま基板1を搬送し、一対の検知センサ50,50と、第3のセンサ52の情報に基づいて洗浄ステージ44を回転させて、基板1の姿勢を所定の姿勢に修正してもよい。
【0074】
(変更例3)
上記実施例では、レジストを塗布する場合に、塗布ステージ32を高速で回転させるレジスト塗布装置30を用いたが、これに代えて、レジストをスリット状のノズルから吐出し基板1の表面に塗布する構造のレジスト塗布装置を使用してもよい。
【0075】
(変更例4)
上記実施例では、塗布液としてレジストを用いて説明したが、本実施例は、基板の表面に塗布液を塗布するものであって、その端面に付着した塗布液を除去する装置において、基板1の姿勢を修正する必要があるものについては、適用することができる。
【0076】
(変更例5)
上記実施例では搬送ハンド40の一対の先端部48の一方にのみ検知センサ50を設けたが、これに代えて両先端部48にそれぞれ検知センサ50を設けることにより、より正確に基板1の姿勢を検知することができる。
【0077】
(変更例6)
上記実施例では搬送ハンドを接近しつつ基板姿勢を検知し、その結果に基づき基板姿勢を修正し、その後に基板搬送を行う場合について説明したが、この基板搬送と基板姿勢の修正とを同時に行うことができる。
【0078】
例えば、基板搬送期間中に洗浄ステージを回転させてもよいし、搬送中に搬送ハンド自体を回転させてもよい。
【0079】
このように基板搬送途中に、位置の検出、ズレの算出、基板姿勢の修正を行うことにより、搬送に要する時間の延長をすることなく、洗浄を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上により本発明は、基板の姿勢を修正した後端面に付着した塗布液を除去するため、除去を確実に行うことができ、また、その除去時間が長くなることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すレジスト塗布装置とレジスト除去装置の平面図である。
【図2】レジストの塗布と洗浄を行う処理を示すフローチャートである。
【図3】基板の製造工程を示すブロック図である。
【図4】塗布ステージに基板を載せてレジストを塗布する状態の斜視図である。
【図5】塗布ステージに蓋を被せて回転させている状態の斜視図である。
【図6】基板をレジスト塗布装置からレジスト除去装置に搬送する斜視図である。
【符号の説明】
1 基板
30 レジスト塗布装置
32 塗布ステージ
34 レジストノズル
36 蓋
38 補助ステージ
40 搬送ハンド
42 レジスト除去装置
44 洗浄ステージ
46 洗浄ノズル
48 先端部
50 検知センサ
52 第3のセンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置や有機EL装置などのガラス基板にレジスト膜を塗布する基板製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置や有機ELなどの平面表示装置のガラス基板にレジスト膜を作る基板製造装置の処理は、スピンコータなどの塗布装置を用いてレジスト膜を塗布している(非特許文献1)。
【0003】
この内容をさらに詳しく述べると、次のような工程で行っている。
【0004】
第1の工程としては、基板製造装置に基板を投入する。
【0005】
第2の工程としては、基板の洗浄を行う。これは、工程間の搬送などにより付着したごみの除去を目的とし、主に純水のみを用いて洗浄処理を実施するものである。
【0006】
第3の工程は、基板の乾燥を行う。これは、基板の表面上の水分の除去が目的であり、基板の高速回転による乾燥と、基板を加熱しての乾燥を行うものである。
【0007】
第4の工程としては、疎水化処理である。これは、基板の表面を薬液(例えば、HMDS)を用いて疎水化処理を行う。
【0008】
第5の工程としては、基板の冷却を行う。これは、レジスト膜を均一な膜厚とするために最適な基板の温度にすることを目的とするためである。
【0009】
第6の工程は、スピンコータなどの塗布装置を用いてレジスト塗布液を塗布するものである。レジスト塗布液を基板表面に均質で、かつ、均一な膜厚で塗布する。
【0010】
第7の工程としては、基板の端面の洗浄を行う。これは、レジスト塗布液を基板の表面に塗布した際に、基板の端面に付着したレジスト塗布液を除去することを目的とする。なお、溶剤によりレジスト塗布液を除去するものであり、レジスト塗布液の硬化前に行うものである。
【0011】
第8の工程としては、基板のプリベークを行う。これは、レジスト特性の安定、基板との密着性の向上のためにレジスト中の溶媒成分の除去を目的としている。具体的には、基板の全面に均一に熱を加えるものであり、これにより、レジスト膜厚が部分的に悪化するのを防止することができる。
【0012】
第9の工程としては、基板の冷却を行う。これは、プリベークにより加熱された基板を冷却するためである。
【0013】
第10の工程としては、基板製造装置から基板を搬出するものである。
【0014】
【非特許文献1】
(社)日本半導体製造装置協会編、「液晶ディスプレイ製造装置用語辞典」、日刊工業新聞社、1999年10月20日第2版発行、187頁〜196頁
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記の基板の製造工程において、レジスト塗布液を塗布した後に、基板の端面を洗浄する際に、塗布装置から塗布液除去装置まで、基板の端面に触れないようにして搬送を行っている。
【0016】
この理由は、基板の端面に触れることにより、基板の端面に付着するレジスト塗布液が基板の表面に飛散したり、触れた個所にレジスト塗布液が付着し堆積することで基板の位置がずれたり、さらに、堆積したレジスト塗布液がごみとして基板の表面に飛散することを防止するためである。
【0017】
ところが、基板の端面を触れずに基板の搬送を実施するため、基板の位置と、端面の洗浄を行う洗浄ノズルの位置が安定せず、レジスト塗布液の除去性能が安定しなくなる。
【0018】
そのため、従来は、洗浄時間を長くして基板の位置ずれ分を補うようにしている。
【0019】
しかし、このようにすることで、使用する洗浄薬液が多くなり、間接材料費の増加や、洗浄時間の延長による生産性の悪化を招くという問題点がある。
【0020】
また、基板の位置によっては、十分にレジスト塗布液を除去することができず、歩留りが悪くなるという問題点もある。
【0021】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、塗布液除去装置における基板の位置精度を向上させ、正確に基板の端面の塗布液を除去することができる基板製造装置及び基板の姿勢修正方法を提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、また、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正する姿勢修正装置を有することを特徴とする基板製造装置である。
【0023】
請求項2の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、また、前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する姿勢修正装置を有することを特徴とする基板製造装置である。
【0024】
請求項3の発明は、前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、前記姿勢修正装置は、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする請求項2記載の基板製造装置である。
【0025】
請求項4の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正することを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0026】
請求項5の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0027】
請求項6の発明は、前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正することを特徴とする請求項5記載の基板製造装置における基板の姿勢修正方法である。
【0028】
請求項7の発明は、塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する工程と、搬送ハンドを接近しつつ前記基板の姿勢を検出する工程と、前記基板を前記搬送ハンドを用いて洗浄ステージへ移動させる搬送工程と、を備えた基板の姿勢修正方法に関し、前記搬送工程において、基板の姿勢修正を同時に行うことを特徴とする基板の姿勢修正方法である。
【0029】
請求項8の発明は、前記搬送ハンドを回転させ基板の姿勢を修正することを特徴とする請求項7に記載の姿勢修正方法である。
【0030】
請求項9の発明は、前記洗浄ステージを回転させることにより基板姿勢を修正することを特徴とする請求項7に記載の基板の姿勢修正方法である。
【0031】
請求項1及び請求項4の発明であると、一対の検知センサで検知した基板の姿勢に基づいて塗布ステージを回転させ、基板の姿勢を所定の姿勢へ修正した後、一対の搬送ハンドが塗布液除去装置の洗浄ステージに基板を搬送する。
【0032】
請求項2及び請求項5の発明であると、一対の搬送ハンドで基板を洗浄ステージに載置した後、これら検知センサで検知した基板の姿勢に基づいて洗浄ステージを回転させて、基板の姿勢を所定の姿勢に修正する。
【0033】
これによって、基板の端面に沿って洗浄ノズルを正確に移動させることができ、基板の端面の塗布液を確実に除去できる。
【0034】
請求項3及び請求項6の発明であると、一対の検知センサで検知した基板の姿勢と、第3のセンサで検知した基板の通過時間に基づいて、洗浄ステージを回転させて基板の姿勢を所定の姿勢に修正するため、より正確に基板の姿勢を検知することができ、正確に所定の姿勢に修正することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1から図6に基づいて説明する。
【0036】
(1)基板製造装置10における製造工程
まず、図3に基づいて、基板製造装置10における製造工程を順番に説明する。図3は、液晶表示装置のガラス基板にレジストを塗布する基板製造装置のブロック図である。
【0037】
ステップ11において、基板1を収納しているカセットから、基板1を取り出し、基板表裏面水洗部12に搬送する。基板表裏面水洗部では、基板1の表裏面をブラシ洗浄した後、振動水と高圧水によって洗浄を実施する。
【0038】
ステップ12において、基板1を高速回転させ、基板1の表面の水分を遠心力で振り落として乾燥させる。なお、回転の中心部である基板1の中心部は、遠心力が働かないため、窒素ガスを基板1の中心部に吹き付け乾燥を補助する。
【0039】
ステップ13において、前記工程で乾燥できなかった水分をオーブンによって熱を与え完全に除去する。これは、レジストが油性のため、基板1の表面の水分がレジストの密着性を悪くするため、完全に水分を除去する必要があるからである。
【0040】
ステップ14において、基板1とレジストとの密着性を良くするために、薬液、すなわち、HMDSを基板1の表面に蒸気の状態で塗布する。HMDSの作用は、ステップ13における乾燥の目的と略同じであるが、水分を蒸発させるのではなく、水分と化学反応をしてHMDSの膜で基板1の表面を覆い、基板1の表面を油性に変化させる。すなわち、疎水化処理を行うものである。
【0041】
ステップ15において、レジストの塗布をレジスト塗布装置30で行うものである。これは、基板1の表面の中心にレジストを所定量載せた後、基板1を高速回転させ遠心力で基板1の全面に塗り拡げる。ここで、「レジスト」とは、微細加工プロセスにおいて、耐エッチング性パターン形成に必要な、光、電子線などの光量子線に対して感光性を持つ材料をいう。なお、この工程については後から詳しく説明する。
【0042】
ステップ16において、基板1の回転による遠心力でレジストを塗布する方法では、基板1の端面にレジストが付着するため、この付着したレジスト1をレジスト除去装置42で除去する。この工程についても後から詳しく説明する。
【0043】
ステップ17において、基板1の表面に塗布されたレジスト内部に残留する溶媒成分を揮発させる。この理由は、レジストは感光剤、樹脂、溶媒から構成されているが、現像処理を行う時にレジスト膜中に溶媒成分が多く残っていると、樹脂の密着性が悪いため現像液によって大量に溶けてしまい、欲しいパターンが形成できないので、このプリベーク処理を実施して溶媒成分をレジスト膜から揮発させるものである。
【0044】
最後に、基板1に基板の番号と基板1中のチップの番号を露光し、カセットに再び基板1を収納するものである。
【0045】
(2)レジスト塗布工程と基板端面処理工程の内容
レジスト塗布工程を行うレジスト塗布装置30の構成について図4及び図5に基づいて説明する。
【0046】
まず、図4に示すように、円盤状の塗布ステージ32に、基板1を載置し、その中央にレジストノズル34から、レジストを滴下する。
【0047】
次に、図5に示すように、レジスト滴下後に塗布ステージ32に、蓋36を被せ、塗布ステージ32と蓋36を回転させ、その内部にある基板1も回転させる。これによって、基板1の表面にレジストを塗り拡げることができる。
【0048】
次に、図6に示すように蓋36を取り外す。
【0049】
次に、塗布ステージ32の中央から、補助ステージ38が上昇し、これと共に基板1も塗布ステージ32から上昇する。
【0050】
次に、この補助ステージ38によって上昇した基板1の両側から、一対の搬送ハンド40が接近し、基板1の裏面を支持し、基板端面処理工程を行うレジスト除去装置42の洗浄ステージ44に基板1を搬送する。
【0051】
次に、洗浄ステージ44に載置された基板1の相対向する端面を洗浄ノズル46が移動し、基板1の両端面を洗浄してレジストを除去する。相対向する端面の除去が終了すると、洗浄ステージ44が90°回転し、残りの相対向する端面に再び一対の洗浄ノズル46が移動し、レジストの除去を行う。
【0052】
以上によって、基板1の表面にレジストを塗布し、基板1の端面にあるレジストを除去することができる。
【0053】
(3)基板1の姿勢修正方法
次に、図1と図2に基づいて、基板1の姿勢修正方法について説明する。
【0054】
上記で説明した内容において、洗浄ノズル46が移動するためには、基板1が洗浄ステージ44に所定の姿勢で載置されている必要がある。もし載置されていない場合には、上記の課題を解決するための手段で説明したような問題点が発生する。そこで、本実施例では、基板1を所定の姿勢で洗浄ステージ44に載置する方法について説明する。
【0055】
図1は、その構成図を示す平面図であり、搬送ハンド40,40が基板1を支持するために移動する方向をx軸方向とし、レジスト塗布装置30からレジスト除去装置42の搬送方向をy軸方向とする。
【0056】
一対の搬送ハンド40は、コ字状に形成され、コ字状の搬送ハンド40の両先端部48,48によって基板1を支持する。図1において、搬送ハンド40の先端部48の一方に光学式の検知センサ50が設けられている。この検知センサ50の設け方は、図1に示すように、基板1の中心軸O点を対称として点対称の位置に設けられている。
【0057】
次に、基板1の姿勢修正方法について図3のフローチャートに基づいて順番に説明する。
【0058】
ステップ1において、前記したようにレジストの塗布が終了する。
【0059】
ステップ2において、補助ステージ38が塗布ステージ32から上昇し、それと共に基板1が上昇する。
【0060】
ステップ3において、一対の搬送ハンド40,40が、基板1の相対向する両側部にx軸方向に沿って接近する。
【0061】
ステップ4において、一対の搬送ハンド40,40にそれぞれ設けられている検知センサ50,50が基板1の端面を検知し、基板1の姿勢の傾きを検知する。すなわち、図1において、基板1がy軸方向に対し何度傾いているかを検知するものである。図1では、θ°傾いているものとする。
【0062】
この検知方法は、下記の通りである。
【0063】
一対の搬送ハンド40を一定の速度vで接近させる。基板1の傾きが0°(すなわち所定の姿勢)で載置されている場合には、検知センサ50,50が検知する基板1の位置が所定の位置にある筈である。すなわち、搬送ハンド40を一定速度vで移動させた場合に、基板1が所定の姿勢で載置されている場合には、搬送ハンド40が移動を始めてから一定の時間t0で検知センサ50が基板1を検知する筈である。
【0064】
ところが、基板1がθ°傾いている場合には、その一定の時間t0より長い時間もしくは短い時間で検知センサ50が基板1を検知する。そのため、この時間差によって基板1の傾きを計算するものである。なお、検知センサ50,50を基板1の中心点Oを中心に点対称の位置に配置したのは、その時間差が明確になるようにするためである。
【0065】
ステップ5において、検知センサ50,50によって検知した基板1の姿勢に基づいて、補助ステージ38を回転させて、基板1を所定の姿勢に修正する。すなわち、図1においては、補助ステージ38をθ°反時計回りの方向に回転させる。
【0066】
ステップ6において、一対の搬送ハンド40の両先端部48によって基板1の両側部の裏面側を支持し、一対の搬送ハンド40をy軸方向に沿って移動させ、基板1を搬送する。
【0067】
基板1がy軸方向に搬送されていると、搬送路の途中に設けられている光学式の第3のセンサ52を通過する。この第3のセンサ52を設けている理由は、より正確に基板1の姿勢を検知するためのものであり、一対の搬送ハンド40が搬送を始めてから、基板1の端面が通過した時間を計測し、これが一定の時間であれば基板1は所定の姿勢で搬送されているものとする。そして、通過時間が所定の時間より短い場合や長い場合には、基板1の姿勢が傾いているものとし、その時間差に基づいて基板1の姿勢を検知するものである。
【0068】
ステップ8において、一対の搬送ハンド40,40が、洗浄ステージ44に基板1を載置する。
【0069】
ステップ9において、第3のセンサ52によって検知した基板1の姿勢が所定の姿勢より傾いている場合には、その傾きの分だけ、洗浄ステージ44を回転させ、基板1の姿勢を再修正する。
【0070】
ステップ10において、基板1の端面を一対の洗浄ノズル46によって洗浄する。この場合に、基板1は所定の姿勢で洗浄ステージ44に載置されているため、基板1の端面のレジストを完全に除去することができ、洗浄時間を長く取ったりすることもない。そして、2つの端面の洗浄が終了すると洗浄ステージ44を90°回転させ、残りの2つの端面も洗浄を行う。
【0071】
以上により、基板1の端面に付着したレジストを正確かつ短時間で洗浄することができる。
【0072】
(変更例1)
上記実施例では、第3のセンサ52を設けて基板1の姿勢を再度検知したが、この第3のセンサ52を設けず、一対の搬送ハンド40に設けられている一対の検知センサ50だけで、基板1の姿勢を検知してもよい。この場合には、洗浄ステージ44を回転させる必要はない。
【0073】
(変更例2)
上記実施例では、一対の検知センサ50,50で検知した姿勢に基づいて、補助ステージ38を回転させて姿勢を修正したが、これに代えて、補助ステージ38は回転させず、傾いた姿勢のまま基板1を搬送し、一対の検知センサ50,50と、第3のセンサ52の情報に基づいて洗浄ステージ44を回転させて、基板1の姿勢を所定の姿勢に修正してもよい。
【0074】
(変更例3)
上記実施例では、レジストを塗布する場合に、塗布ステージ32を高速で回転させるレジスト塗布装置30を用いたが、これに代えて、レジストをスリット状のノズルから吐出し基板1の表面に塗布する構造のレジスト塗布装置を使用してもよい。
【0075】
(変更例4)
上記実施例では、塗布液としてレジストを用いて説明したが、本実施例は、基板の表面に塗布液を塗布するものであって、その端面に付着した塗布液を除去する装置において、基板1の姿勢を修正する必要があるものについては、適用することができる。
【0076】
(変更例5)
上記実施例では搬送ハンド40の一対の先端部48の一方にのみ検知センサ50を設けたが、これに代えて両先端部48にそれぞれ検知センサ50を設けることにより、より正確に基板1の姿勢を検知することができる。
【0077】
(変更例6)
上記実施例では搬送ハンドを接近しつつ基板姿勢を検知し、その結果に基づき基板姿勢を修正し、その後に基板搬送を行う場合について説明したが、この基板搬送と基板姿勢の修正とを同時に行うことができる。
【0078】
例えば、基板搬送期間中に洗浄ステージを回転させてもよいし、搬送中に搬送ハンド自体を回転させてもよい。
【0079】
このように基板搬送途中に、位置の検出、ズレの算出、基板姿勢の修正を行うことにより、搬送に要する時間の延長をすることなく、洗浄を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上により本発明は、基板の姿勢を修正した後端面に付着した塗布液を除去するため、除去を確実に行うことができ、また、その除去時間が長くなることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すレジスト塗布装置とレジスト除去装置の平面図である。
【図2】レジストの塗布と洗浄を行う処理を示すフローチャートである。
【図3】基板の製造工程を示すブロック図である。
【図4】塗布ステージに基板を載せてレジストを塗布する状態の斜視図である。
【図5】塗布ステージに蓋を被せて回転させている状態の斜視図である。
【図6】基板をレジスト塗布装置からレジスト除去装置に搬送する斜視図である。
【符号の説明】
1 基板
30 レジスト塗布装置
32 塗布ステージ
34 レジストノズル
36 蓋
38 補助ステージ
40 搬送ハンド
42 レジスト除去装置
44 洗浄ステージ
46 洗浄ノズル
48 先端部
50 検知センサ
52 第3のセンサ
Claims (9)
- 塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、
塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、
前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、
を有する基板製造装置において、
前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、
また、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正する姿勢修正装置を有する
ことを特徴とする基板製造装置。 - 塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、
塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、
前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、
を有する基板製造装置において、
前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、
また、前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する姿勢修正装置を有する
ことを特徴とする基板製造装置。 - 前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、
前記姿勢修正装置は、
前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する
ことを特徴とする請求項2記載の基板製造装置。 - 塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、
塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、
前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、
を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、
前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、
前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記塗布ステージを回転させ、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢へ修正する
ことを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法。 - 塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する塗布装置と、
塗布液が塗布された前記基板を洗浄ステージに所定の姿勢で載置して、前記基板の端面に沿って洗浄ノズルを移動させることにより前記端面から塗布液を除去する塗布液除去装置と、
前記基板の裏面を少なくとも一対の搬送ハンドで両側から支持しながら、前記塗布ステージから前記洗浄ステージへ前記基板を搬送する搬送装置と、
を有する基板製造装置における基板の姿勢修正方法において、
前記一対の搬送ハンドは、前記塗布ステージに載置した前記基板の姿勢を検知する検知センサをそれぞれ有し、
前記一対の搬送ハンドで前記基板を前記洗浄ステージに載置後に、前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢に基づいて前記洗浄ステージを回転させて、前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する
ことを特徴とする基板製造装置における基板の姿勢修正方法。 - 前記塗布装置から前記塗布液除去装置への搬送路の途中に前記基板の通過を検知する第3のセンサを配し、
前記一対の検知センサで検知した前記基板の姿勢と、前記第3のセンサで検知した前記基板の通過時間に基づいて、前記洗浄ステージを回転させて前記基板の姿勢を前記所定の姿勢に修正する
ことを特徴とする請求項5記載の基板製造装置における基板の姿勢修正方法。 - 塗布ステージに載置した基板の表面に塗布液を塗布する工程と、
搬送ハンドを接近しつつ前記基板の姿勢を検出する工程と、
前記基板を前記搬送ハンドを用いて洗浄ステージへ移動させる搬送工程と、
を備えた基板の姿勢修正方法に関し、
前記搬送工程において、基板の姿勢修正を同時に行う
ことを特徴とする基板の基板の姿勢修正方法。 - 前記搬送ハンドを回転させ基板の姿勢を修正する
ことを特徴とする請求項7に記載の基板の姿勢修正方法。 - 前記洗浄ステージを回転させることにより基板姿勢を修正する
ことを特徴とする請求項7に記載の基板の姿勢修正方法。
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