JP2004105277A - キーリング - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵の着脱が容易なキーリングを提供すること。
【解決手段】キーリング10における第一閉環部10aは、第一及び第二閉環形成部11,12の重ね合わせにより形成される。第一及び第二閉環形成部は、開口部11a,12aを有する開環形状にされており、各開口部は、第一及び第二閉環形成部が互いに重ね合わされた状態で、他方の閉環形成部により閉塞される。第二閉環部10bは、第一及び第二閉環形成部が重ね合わされると、接続部13により形成される。接続部は、第一及び第二閉環形成部に接続されており、概略U字状にされている。このキーリングでは、接続部13を広げるようにして変形すると、キーリングが開口して開環形状になるから、その状態で、鍵20の孔部21に閉環形成部を挿通すると、鍵を、容易に接続部に吊り下げることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鍵を吊り下げて保持するためのキーリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、キーホルダ等に鍵を吊り下げて保持するためのキーリングとしては、バネ線材を二重に巻き回してループ状にした構成のものが、よく知られている。図12(a)は、そのキーリング70の構成を表す説明図である。図12(a)に示すようなキーリング70では、一端を開いて、鍵20の孔部21にキーリング70の一端を通し、鍵20を回すようにしてキーリング70内に鍵20を閉じ込め、キーリング70から鍵20が抜け落ちることのないようにする。
【0003】
また、図12(b)に示すように、一部が開口された開環形状のキーリング80を、鍵20に取り付けたあと、そのキーリング80の開口部を加締めて閉塞することにより、キーリング80を閉環形状として、キーリング80から鍵20が抜け落ちないようにする例もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のキーリング70,80では、鍵20の着脱が行い辛いといった問題があった。具体的に説明すると、上記前者の二重巻きキーリング70では、そのキーリング70の一端を開く際に、バネ線材の弾性が一端を閉じる方向に強く働いてしまうため、キーリング70の一端に鍵20の孔部21を通し辛いという問題があった。
【0005】
また更に、二重巻きキーリング70では、巻き回されたバネ線材に沿って、鍵20を回すようにして着脱しなければならないため、その操作が煩わしかった。また何回も着脱すると、キーリング70が変形して元の形状に戻らなくなってしまう問題もあった。その他、相手部品(鍵)に樹脂や硬度の低い材料が用いられていると、キーリング端面でその相手部品を傷つけてしまう問題があった。
【0006】
一方、後者のキーリング80では、一度加締めてしまうと、専用の工具等を用いなければ、閉じた開口部を再び開くことができず、鍵20が取り外し辛いといった問題があった。また、鍵20の取り付け時においても、専用の工具を用いて、開口部を加締めなければならないため、鍵20の取り付けが面倒であった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、鍵の着脱が容易なキーリングを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載のキーリングは、互いに重ね合わされて第一の閉環部を形成する第一及び第二の閉環形成部と、第一及び第二の閉環形成部を分離可能に接続する接続部と、からなる。接続部は、第一及び第二の閉環形成部が重ね合わされると、第二の閉環部を形成し、第一の閉環形成部から第二の閉環形成部が分離されると、第二の閉環部を開口する。
【0009】
尚、本発明でいう閉環は、完全に閉じた環の他、取付物(鍵)に対して閉じた環として機能する形状のものを含むものとする。即ち、環に切れ目があっても、その切れ目が、取付物に対して微細な切れ目である場合、本発明では、その環を、閉環と表現することにする。
【0010】
本発明(請求項1)によれば、第一及び第二の閉環形成部が重ね合わされると、接続部が第二の閉環部を形成し、第一の閉環形成部から第二の閉環形成部が分離されると、第二の閉環部が開口されるから、接続部を操作して第一の閉環形成部から第二の閉環形成部を分離し、その状態で、鍵の孔部に第一又は第二の閉環形成部を挿通して、接続部に鍵を吊り下げた後、第一の閉環形成部と第二の閉環形成部とを重ね合わせれば、鍵を脱離しないようにして第二の閉環部に取り付けることができる。
【0011】
また、第一及び第二の閉環形成部は重ね合わされると、第一の閉環部を形成するから、その第一の閉環部にキーホルダの止め具等を取り付ければ、当該キーリングを介して、キーホルダに鍵を取り付けることができる。
即ち、本発明のキーリングによれば、接続部を操作して第一の閉環形成部から第二の閉環形成部を分離することで、従来の二重巻きキーリングのように、鍵を回す必要もなく、簡単に鍵を第二の閉環部に取り付けることができる。また、第一の閉環形成部から第二の閉環形成部を分離すれば、簡単に鍵をキーリングから取り外すことができる。その他、従来の二重巻きキーリングのように鍵を回して付け外しする必要がないから、複数回の鍵の着脱によってキーリングが歪み変形してしまうのを抑制することができる。
【0012】
その他、従来の丸型キーリング70に、本発明のキーリングの第一の閉環部を複数連結することで、複数のキーを保持できると共に、第一の閉環部がキーリング70にて第一及び第二の閉環形成部を連絡するので、従来のキーリング80のように引っ張りで変形し、脱落するのを防止することができる。
【0013】
ところで、第一及び第二の閉環形成部は、閉環形状にされていてもよいが、閉環形状であると、第一の閉環部には、紐や、開口可能なキーホルダの止め具、などしか取り付けることができないことになってしまう。したがって、請求項1に記載のキーリングにおいては、第一及び第二の閉環形成部を、請求項2に記載のように開環形状にすると良い。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキーリングにおいて、第一及び第二の閉環形成部が、開口部を有する開環形状にされ、互いに重ね合わされると、互いの開口部を閉塞して、第一の閉環部を形成する構成にされていることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載のキーリングにおいては、第一及び第二の閉環形成部が夫々、開環形状にされているから、第一及び第二の閉環形成部を分離して、第一及び第二の閉環形成部の各開口部に鍵やキーホルダの止め具等を挿通し、その後に、第一及び第二の閉環形成部を重ね合わせれば、第一の閉環部に、鍵や開口部を有しない閉環形状のキーホルダの止め具などを容易に取り付けることができる。
【0016】
この他、請求項1又は請求項2に記載のキーリングにおける接続部は、請求項3に記載のようにバネ材で形成されているとよい。
請求項3に記載のキーリングでは、接続部がバネ材で形成されているから、第一及び第二の閉環形成部をその弾性で接触させるようにして、しっかりと重ね合わせることができる。結果、第二の閉環部に装着された鍵が振動しても、その振動が原因で、第一及び第二の閉環形成部が分離し、第二の閉環部が開口されるのを防止することができる。また、弾性力で第一及び第二の閉環形成部を重ね合わせることができるので、キーリングの構成を簡単にすることができる。
【0017】
したがって請求項3に記載の発明によれば、キーリングを簡単な構成にすることができ、更には、第二の閉環部に鍵を脱離しないようにしっかりと取り付けることができる。また、請求項3に記載のキーリングによれば、弾性で第一及び第二の閉環形成部を重ね合わせているので、第一及び第二の閉環形成部を簡単に分離することができ、簡単に鍵を着脱することができる。
【0018】
この他、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のキーリングにおいては、請求項4に記載のように、第一及び第二の閉環形成部、及び接続部を、バネ線材で一体に形成するのがよい。
請求項4に記載のように線状のバネ材(バネ線材)を用いて第一及び第二の閉環形成部、及び接続部を一体に形成すれば、簡単で安価に、本発明のキーリングを作製することが可能である。
【0019】
例えば、請求項1〜請求項3に記載のキーリングを、一本のバネ線材を折り曲げるなどして作製すれば、請求項4に記載のように第一の閉環形成部及び第二の閉環形成部及び接続部を、一体に形成することができる。また、型を用いて本発明のキーリングを形成することも可能である。
【0020】
また、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキーリングにおいては、請求項5に記載のように、第一及び第二の閉環形成部の夫々が、互いに重ね合わされて接触する面とは反対方向に、一部反りかえされていると良い。
請求項5に記載のように、第一及び第二の閉環形成部を互いに反対方向に反り返すと、第一及び第二の閉環形成部の一面全体が互いに接触している場合よりも、鍵を着脱しやすい。つまり、第一及び第二の閉環形成部を反り返しておくと、重ね合わされた状態で、第一及び第二の閉環形成部の一部が非接触となり、第一及び第二の閉環形成部との間に隙間が形成される。
【0021】
このため、その隙間に鍵の背部を挿入して、鍵の孔部に第一又は第二の閉環形成部を挿通すると、簡単に鍵を第二の閉環部に取り付けたり、第二の閉環部から鍵を抜きだすことができるのである。
尚、第一及び第二の閉環形成部における第二閉環部側の端に、反り返しを形成すれば、第二閉環部から鍵を抜きだしやすくすることができ、第一及び第二の閉環形成部における第二閉環部側とは反対側の端に、反り返しを形成すれば、第二閉環部に鍵を取り付けやすくすることができる。
【0022】
この他、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のキーリングにおいては、第一の閉環部と、第二の閉環部とが、同一平面上に形成されていると良い。このようにすれば、第一の閉環部を第二の閉環部に対して直角に形成するよりも、キーリングの厚みを抑えることができて、キーリングをコンパクトにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例について、図面とともに説明する。
図1及び図2は、本発明が適用された第一実施例のキーリング10の構成を表す説明図であり、図1(a)はキーリング10の平面図、図1(b)はキーリング10の正面図、図1(c)はキーリング10の底面図、図1(d)はキーリング10の左側面図、である。また、図2(a)は、キーリング10のA−A断面図、図2(b)は、キーリング10のB−B断面図である。尚、キーリング10の背面図は、キーリング10の正面図と同一であるので、ここでは省略することにする。また同様に、キーリング10の右側面図は、キーリング10の左側面図と同一であるので、省略することにする。
【0024】
第一実施例のキーリング10は、一本のバネ線材(本実施例では直径1mmのバネ線材)により作製されている。キーリング10は、第一閉環部10aと、第二閉環部10bと、を有し、第一閉環部10aは、第一閉環形成部11及び第二閉環形成部12の重ね合わせにより形成されている。
【0025】
第一及び第二閉環形成部11,12は、同一半径の円環状にされ、開口部11a,12aを有する開環形状にされている。また、第一及び第二閉環形成部11,12の各開口部11a,12aは、第一及び第二閉環形成部11,12が互いに重ね合わされた状態で、互いに対称的な位置(図では、A−A一点鎖線に対して軸対称な位置)に配置されるようになっている。
【0026】
尚、第一実施例では、バネ線材の一端を左方向に315°円弧状に湾曲させることにより、第一閉環形成部11を形成し、バネ線材の他端を右方向に315°円弧状に湾曲させることにより、第一閉環形成部11と軸対称な形状の第二閉環形成部12を形成している。このような第一及び第二閉環形成部11,12は、互いに重ね合わされると、互いの開口部11a,12aを閉塞して、第一閉環部10aを形成する。
【0027】
一方、第二閉環部10bは、第一及び第二閉環形成部11,12が重ね合わされると、接続部13により形成される。接続部13は、第一実施例において、両端に閉環形成部11,12が形成されたバネ線材の中央部からなり、第一及び第二閉環形成部11,12に接続されている。
【0028】
第一実施例においては、両端に閉環形成部11,12が形成されたバネ線材の中央部を、それら一対の閉環形成部11,12が上下に重なり合い第一閉環部10aが形成されるまで円弧状に湾曲することにより、接続部13を形成している。尚、本実施例ではこのように接続部13を形成することにより、第二閉環形成部12に重ね合わされた第一閉環形成部11を、第二閉環形成部12から分離可能にして、接続部13を、第一及び第二閉環形成部11,12に接続している。
【0029】
したがって、第一実施例のキーリング10では、閉環形成部11,12が重ね合わされると、接続部13が第一閉環部10aに隣り合う空間を環囲して、第二閉環部10bが形成される。またこのキーリング10における接続部13は、閉環形成部11,12が重ね合わされていない状態(即ち、閉環形成部11,12が分離された状態)において、第二閉環部10bを開口する。
【0030】
このような構成のキーリング10では、概略U字状の接続部13を広げるようにして、キーリング10を変形すると、図3に示すように、キーリング10が開口して開環形状になる。したがって、その状態で、鍵20の孔部21に閉環形成部11,13を挿通すると、鍵20を、接続部13に吊り下げることができる。尚、図3は、キーリング10の使用態様を表す説明図である。
【0031】
また、第一実施例のキーリング10における接続部13はバネ線材により弾性を有することから、変形されたキーリング10の接続部13には、元の形状に回復しようとする復元力が働く。したがって、鍵20を接続部13に吊り下げた状態で、キーリング10から手を離すと、キーリング10は自然と、第一閉環形成部11を第二閉環形成部12に重ね合わせて、第一閉環部10a及び第二閉環部10bを形成する。その結果、接続部13に挿通された鍵20は、第二閉環部10b内で保持され、キーリング10から抜け落ちることがないようにされる。
【0032】
即ち、第一実施例のキーリング10によれば、接続部13を広げるように操作して、第一閉環形成部11と第二閉環形成部12とを分離すれば、従来の二重巻きキーリング70のように、鍵20を回す必要もなく、簡単に鍵20を第二閉環部10bに取り付けることができる。
【0033】
また、第一閉環形成部11及び第二閉環形成部12は、開口部11a,12aを有する開環形状にされていることから、第一閉環形成部11と第二閉環形成部12とを分離すれば、夫々の閉環形成部11,12にキーホルダのリング状の止め具25などを挿通することができる。したがって、第一実施例のキーリング10においては、第一閉環部10aに、キーホルダの止め具25等を取り付けることができる。
【0034】
その他、第一実施例のキーリング10によれば、接続部13を広げるように操作して、第一閉環形成部11と第二閉環形成部12とを分離することで、簡単に鍵20をキーリング10から取り外すことができる。
また、第一実施例のキーリング10によれば、従来の二重巻きキーリング70のように鍵を回して外さなくてよいから、キーリング10が、複数回の鍵20の着脱によって歪み、元の形状に回復しなくなってしまうのを抑制することができる。また、第一実施例においては、第一閉環部10aと、第二閉環部10bとを、略同一平面上に並べて形成しているから、キーリング10の厚みを抑えることができて、キーリング10をコンパクトにすることができる。
【0035】
以上、第一実施例のキーリング10について説明したが、本発明のキーリングは第一実施例のキーリング10に限定されず、種々の態様を取ることができる。例えば、第一閉環部10a及び第二閉環部10bの形状は、円環形状ではなく、その他の形状にしてもよい。
【0036】
図4及び図5に示す第二実施例のキーリング30は、主に、第一実施例のキーリング10の第一閉環部10aの形状を、図4及び図5に示すように変更したものである。
ここで、図4及び図5は、本発明が適用された第二実施例のキーリング30の構成を表す説明図であり、図4(a)はキーリング30の平面図、図4(b)はキーリング30の正面図、図4(c)はキーリング30の底面図、図4(d)はキーリング30の左側面図、である。
【0037】
また、図5(a)は、キーリング30のA−A断面図、図5(b)は、キーリング30のB−B断面図である。尚、キーリング30の背面図は、キーリング30の正面図と同一であるので、ここでは省略することにする。また同様に、キーリング30の右側面図は、キーリング30の左側面図と同一であるので、省略することにする。
【0038】
第二実施例のキーリング30は、第一実施例のキーリング10と同様に、単一のバネ線材からなり、第一閉環部30aと第二閉環部30bとを有している。第一閉環部30aは、丸みを帯びた三角形状に折曲され一部が開口された開環形状の第一閉環形成部31及び第二閉環形成部32、の重ね合わせにより構成されている。
【0039】
第二実施例では、バネ線材の一方の端部を、左巻方向に折曲することにより開環形状の上記第一閉環形成部31を形成し、バネ線材の他方の端部を、右巻方向に折曲することにより、第一閉環形成部31の開口部31aとは対称的な位置に開口部32aを有する他は、ほぼ第一閉環形成部31と同一形状で開環形状の第二閉環形成部32を形成している。
【0040】
この第一及び第二閉環形成部31,32は、互いに分離可能な状態で接続部33に接続されており、分離された状態から重ね合わされて第一閉環部30aを形成する。尚、第二実施例において、接続部33は、バネ線材の中央部にて構成され、第一実施例の接続部13と同様に概略U字状にされている。
【0041】
このような構成の第二実施例のキーリング30では、第一実施例のキーリング10と同様に、接続部33を手で広げるようにして、キーリング30を変形すると、第一閉環形成部31から第二閉環形成部32が分離し、接続部33が第二閉環部30bを開口して第二閉環部30bを開環形状にする。したがって、その状態で、鍵20の孔部21に閉環形成部31,32を挿通すれば、鍵20を、接続部33に吊り下げることができる。
【0042】
また、変形されたキーリング30には、元の形状に回復しようとする復元力が働くから、鍵20を接続部33に吊り下げた状態で、キーリング30から手を離すと、キーリング30は自然と、第一閉環形成部31及び第二閉環形成部32を重ね合わせて、第一閉環部30a及び第二閉環部30bを形成する。その結果、接続部33に挿通された鍵20は、第二閉環部30b内で保持され、キーリング30から抜け落ちることがない。
【0043】
この他、第一閉環形成部31及び第二閉環形成部32は、開口部31a,32aを有する開環形状にされているため、第一閉環形成部31と第二閉環形成部32とを分離すれば、夫々の閉環形成部31,32にリング状の止め具25を挿通することができる。したがって、第二実施例のキーリング30によれば、第一実施例のキーリング10と同様の発明の効果が得られる。
【0044】
続いて第三実施例のキーリング40は、第二実施例のキーリング30における第二閉環部30bを、図6及び図7に示すように変更したものである。
ここで、図6及び図7は、本発明が適用された第三実施例のキーリング40の構成を表す説明図であり、図6(a)はキーリング40の平面図、図6(b)はキーリング40の正面図、図6(c)はキーリング40の底面図、図6(d)はキーリング40の左側面図、である。また、図7(a)は、キーリング40のA−A断面図、図7(b)は、キーリング40のB−B断面図である。尚、キーリング40の背面図は、キーリング40の正面図と同一であるので、ここでは省略することにする。また同様に、キーリング40の右側面図は、キーリング40の左側面図と同一であるので、省略することにする。
【0045】
第三実施例のキーリング40は、第二実施例のキーリング30と同様に、単一のバネ線材から構成されており、第二実施例のキーリング30と同一構成の開口部41aを有する第一閉環形成部41及び開口部42aを有する第二閉環形成部42により、第一閉環部40aを形成している。また、第一及び第二閉環形成部41,42は、互いに分離可能な状態で接続部43に接続されている。
【0046】
第三実施例の接続部43は、バネ線材の中央部にて構成されており、概略コ字状にされている。即ち、第三実施例では、第一閉環形成部41及び第二閉環形成部42が重ね合うように、両端部に閉環形成部41,42を形成したバネ線材を2回同一方向(図では右方向)に折り曲げて、接続部43及び第二閉環部40bを形成している。第三実施例のキーリング40によれば、第一実施例のキーリング10及び第二実施例のキーリング30と同様に、鍵20の着脱が簡単であるといった効果を得ることができる。
【0047】
この他、第一実施例のキーリング10を第四実施例のような形状に変更すると、鍵20がさらに取り付けやすくなり便利である。
図8及び図9は、本発明が適用された第四実施例のキーリング50の構成を表す説明図であり、図8(a)はキーリング50の平面図、図8(b)はキーリング50の正面図、図8(c)はキーリング50の底面図、図8(d)はキーリング50の左側面図、である。また、図9(a)は、キーリング50のA−A断面図、図9(b)は、キーリング50のB−B断面図である。尚、キーリング50の背面図は、キーリング50の正面図と同一であるので、ここでは省略することにする。また同様に、キーリング50の右側面図は、キーリング50の左側面図と同一であるので、省略することにする。
【0048】
図8に示す第四実施例のキーリング50は、第一実施例のキーリング10と同様に、単一のバネ線材から構成されている。また、このキーリング50における円環状の第一及び第二閉環形成部51,52は、バネ線材の中央部により形成された概略U字状の接続部53に接続されている。その他、この第一及び第二閉環形成部51,52は、互いに重ね合わされた状態で、第一閉環部50aを形成する。
【0049】
接続部53は、第一実施例のキーリング10と同様に、第二閉環形成部52に重ね合わされた第一閉環形成部51を、第二閉環形成部52から分離可能な構成にされている。また、接続部53は、上記一対の閉環形成部51,52が重ね合わされると、第一閉環部50aに隣り合う空間を環囲して、第二閉環部50bを形成する。また、この接続部53は、第一閉環形成部51から第二閉環形成部52が分離されると、第二閉環部50bを開口する。
【0050】
一方、第一及び第二閉環形成部51,52は夫々、同一半径の円環状で、開口部51a,52aを有する開環形状にされており、第一及び第二閉環形成部51,52の各開口部51a,52aは、第一及び第二閉環形成部51,52が重ね合わされた状態で、互いに対称的な位置に配置されるように形成されている。
【0051】
また、第一及び第二閉環形成部51,52は、第一〜第三実施例のキーリング10,30,40と同様に、互いの対向面が接触するようにして重ね合わされる。上述したように第一及び第二閉環形成部51,52の開口部51a,52aは、互いに対称的な位置にあるから、第一及び第二閉環形成部51,52が、互いに接触するようにして重ね合わされると、第一閉環形成部51の開口部51aは、第二閉環形成部52により閉塞され、第二閉環形成部52の開口部52aは、第一閉環形成部51により閉塞されて、第一閉環部50aが形成される。
【0052】
ただし、第一〜第三実施例のキーリング10,30,40とは異なり、第四実施例のキーリング50においては、第一及び第二閉環形成部51,52が重ね合わされた状態で、完全には接触せず、一部隙間50cを形成するようにされている。
【0053】
第一及び第二閉環形成部51,52の夫々は、互いに重ね合わされて接触する面とは反対方向に一部反り返されており、上記隙間50cは、この反り返し51b,52bにより形成される。尚、第四実施例におけるキーリング50では、第一及び第二閉環形成部51,52を結ぶ接続部53によって形成される第二閉環部50bとは反対側に、反り返し51b,52bが形成されている。
【0054】
このような構成の第四実施例のキーリング50では、反り返し51b,52bによって形成された隙間50cに鍵20を背部を押し込めば、鍵20の厚みで、第一閉環形成部51及び第二閉環形成部52が分離するように接続部53が変形するから、接続部53を手で広げるようにしなくても、簡単に鍵20の孔部21に閉環形成部51,52を挿通することができる。
【0055】
また、鍵20の孔部21を閉環形成部51,52を介して接続部53にまで挿通すれば、変形されたキーリング50の復元力によって、キーリング50は自然と、第一閉環形成部51及び第二閉環形成部52を重ね合わせて、第一閉環部50a及び第二閉環部50bを形成するから、利用者は、鍵20を、キーリング50から抜け落ちることがないようにして、簡単にキーリング50に取り付けることができる。
【0056】
この他、第一及び第二閉環形成部51,52は、開口部51a,52aを有する開環形状にされているため、第一閉環形成部51と第二閉環形成部52とを分離すれば、夫々の閉環形成部51,52にリング状の止め具25を挿通することができる。
【0057】
尚、第四実施例では、反り返し51b,52bを、第二閉環部50bとは反対側に設けることによって、鍵20の装着を容易にしたが、第五実施例のように、第二閉環部側に反り返しを設けてもよい。第二閉環部側に反り返しを設けると、鍵20の脱離が容易にできるので、便利である。
【0058】
図10及び図11は、第五実施例のキーリング60の構成を表す説明図であり、図10(a)はキーリング60の平面図、図10(b)はキーリング60の正面図、図10(c)はキーリング60の底面図、図10(d)はキーリング60の左側面図、である。また、図11(a)は、キーリング60のA−A断面図、図11(b)は、キーリング60のC−C断面図である。尚、キーリング60の背面図は、キーリング60の正面図と同一であるので、ここでは省略することにする。同様に、キーリング60の右側面図は、キーリング60の左側面図と同一であるので、省略することにする。
【0059】
第五実施例のキーリング60は、概ね第一実施例のキーリング10と同様に構成にされており、開口部61a,62aを有する開環形状の第一閉環形成部61及び第二閉環形成部62は、重ね合わされた状態で、互いに接触して、第一閉環部60aを形成する構成にされている。
【0060】
また、第一及び第二閉環形成部61,62に接続されたバネ線材中央部からなる接続部63は、第一実施例のキーリング10と同様に、第一閉環形成部61から第二閉環形成部62を分離可能な構成にされ、第一閉環形成部61及び第二閉環形成部62をバネ力で重ね合わせることで、第一閉環部60aとは隣り合う位置に第二閉環部60bを形成する構成にされている。また、接続部63は、第一実施例のキーリング10と同様に、第一閉環形成部61から第二閉環形成部62が分離されると、第二閉環部60bを開口する。
【0061】
その他、第五実施例において、第一及び第二閉環形成部61,62における第二閉環部60b側の端部は、互いに、接触面より反対方向に反り返されている。即ち、この第一及び第二閉環形成部61,62は、重ね合わされた状態で、第二閉環部60b側に、一部隙間60cを形成する。
【0062】
このような構成の第五実施例のキーリング60では、反り返し61b,62bによって形成された隙間60cに鍵20を背部を押し込めば、鍵20の厚みで、第一閉環形成部61及び第二閉環形成部62が分離するように接続部63が変形するから、第二閉環部60bに取り付けられた鍵20を、その第二閉環部60bから簡単に取り外すことができる。
【0063】
勿論、第一実施例のキーリング10と同様に、第五実施例のキーリング60によれば、接続部63を広げるように操作して、第一閉環形成部61と第二閉環形成部62とを分離すれば、従来の二重巻きキーリング70のように、鍵20を回す必要もなく、簡単に鍵20を第二閉環部60bに取り付けることができる。また、第一閉環形成部61及び第二閉環形成部62は、開口部61a,62aを有する開環形状にされているため、第一閉環形成部61と第二閉環形成部62とを分離すれば、夫々の閉環形成部61,62にキーホルダのリング状の止め具25などを挿通することができる。
【0064】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明のキーリングは、上記第一〜第五実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、一本のバネ線材を加工して、キーリング10,30,40,50,60の第一閉環形成部及び第二閉環形成部及び接続部を一体に形成するようにしたが、必ずしも一体に形成する必要はなく、例えば、第一閉環形成部及び第二閉環形成部を別個で作製した後、バネ線材の接続部を第一閉環形成部及び第二閉環形成部に接続して、本発明のキーリングを作製してもよい。ただし、単一のバネ線材を用いて、第一閉環形成部及び第二閉環形成部及び接続部を一体に形成するようにすれば、簡単で安価に、本発明のキーリングを作製することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のキーリング10の構成を表す説明図である。
【図2】第一実施例のキーリング10の断面構成を表す説明図である。
【図3】第一実施例のキーリング10の使用態様に関する説明図である。
【図4】第二実施例のキーリング30の構成を表す説明図である。
【図5】第二実施例のキーリング30の断面構成を表す説明図である。
【図6】第三実施例のキーリング40の構成を表す説明図である。
【図7】第三実施例のキーリング40の断面構成を表す説明図である。
【図8】第四実施例のキーリング50の構成を表す説明図である。
【図9】第四実施例のキーリング50の断面構成を表す説明図である。
【図10】第五実施例のキーリング60の構成を表す説明図である。
【図11】第五実施例のキーリング60の断面構成を表す説明図である。
【図12】従来のキーリング70,80の構成に関する説明図である。
【符号の説明】
10,30,40,50,60…キーリング、10a,30a,40a,50a,60a…第一閉環部、10b,30b,40b,50b,60b…第二閉環部、11,12,31,32,41,42,51,52,61,62…閉環形成部、11a,12a,31a,32a,41a,42a,51a,52a,61a,62a…開口部、13,33,43,53,63…接続部、20…鍵、21…孔部、25…止め具、50c,60c…隙間、51b,52b,61b,62b…反り返し

Claims (5)

  1. 互いに重ね合わされて第一の閉環部を形成する第一及び第二の閉環形成部と、
    該第一及び第二の閉環形成部を分離可能に接続する接続部と、
    からなり、
    前記接続部は、前記第一及び第二の閉環形成部が重ね合わされると、第二の閉環部を形成し、前記第一の閉環形成部から前記第二の閉環形成部が分離されると、該第二の閉環部を開口することを特徴とするキーリング。
  2. 前記第一及び第二の閉環形成部は、開口部を有する開環形状にされ、互いに重ね合わされると、互いの開口部を閉塞して、前記第一の閉環部を形成することを特徴とする請求項1に記載のキーリング。
  3. 前記接続部は、バネ材で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキーリング。
  4. 前記第一及び第二の閉環形成部、及び前記接続部は、バネ線材で一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のキーリング。
  5. 前記第一及び第二の閉環形成部の夫々は、互いに重ね合わされて接触する面とは反対方向に、一部反り返えされていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキーリング。
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